JP2000294043A - 異方導電性コネクター - Google Patents

異方導電性コネクター

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JP2000294043A JP9898799A JP9898799A JP2000294043A JP 2000294043 A JP2000294043 A JP 2000294043A JP 9898799 A JP9898799 A JP 9898799A JP 9898799 A JP9898799 A JP 9898799A JP 2000294043 A JP2000294043 A JP 2000294043A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 導通検査において、好ましい接続状態を確保
しながらも、検査対象の半導体素子の電極部分が大きく
変形することを抑制し得る異方導電性コネクターを提供
することにある。 【解決手段】 複数の導通路2を、絶縁性樹脂のフィル
ム1中に、互いに電気的に絶縁された状態で、フィルム
1の表裏を貫通するように配置する。フィルム1の表面
において露出した導通路2の端面(21、22)の少な
くとも一端面上に複数の微小突起3を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は異方導電性コネクタ
ーに関し、より詳しくは半導体素子と回路基板との接続
に好適に使用される異方導電性コネクターに関する。
【0002】
【従来の技術】近年の電子機器の多機能化、小型軽量化
に伴い、ベアチップ状態での半導体素子の電極数は増加
しその配線パターンはさらに狭ピッチで微細化してい
る。このような半導体素子に対応すべく異方導電性コネ
クターが用いられている。異方導電性コネクターは、回
路基板と半導体素子との間にそれを挿入し圧着するだけ
で両者を電気的に接続するものである。そのため、異方
導電性コネクターは、例えば半導体素子の品質検査にも
有用であり、この面での使用も増大しつつある。
【0003】本発明者らは先に図4に示す異方導電性コ
ネクターを提案している(国際公開公報WO98/07
216)。図4はこの既に提案された異方導電性コネク
ターを示す図である。図4(a)は異方導電性コネクタ
ーの上面であって、その一部分のみを示している。図4
(b)は、図4(a)におけるX−X線に沿って異方導
電性コネクターの断面を示している。図4において、1
は絶縁性樹脂からなるフィルムであり、2は導電性金属
などの導電性材料からなる導通路であり、21、22は
いずれも導通路2の端面である。なお、図4(b)にお
いて導通路2の切断面にはハッチングを施している。
【0004】図4に示す通り、異方導電性コネクター
は、複数の導通路2が互いにフィルム1の形成材料であ
る絶縁性樹脂により互いに電気的に絶縁された状態でフ
ィルム1を貫通するように設けられた構造を有してい
る。導通路2の両端面21、22はフィルム1の両面で
外に露出している。異方導電性コネクターは、複数の導
通路2によりその厚み方向に導電性を示し、その面方
向、例えばX−X線に沿う方向には電気絶縁性を示す。
【0005】ところで、近年の半導体素子は、一層の高
集積化が進むとともに高付加価値商品となってきている
ので、所望の電子機器に実装する前にバーンイン検査な
どの導通検査が行なわれ、電気的導通の点で信頼性が保
証されたもののみを市場に供給することが必要となって
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この導通検査において
異方導電性コネクターは、半導体素子と回路基板との間
に挟み込まれ、加圧される。しかしながら、従来の異方
導電性コネクターを用いた場合では、十分な導通性を得
るために加圧すると、半導体素子の電極部分に、例えば
後記の比較例1に示すように20%程度もの大きな変形
を生ぜしめることがある。半導体素子の電極部分の数%
前後の軽度の変形は実際上許容し得るが、その程度を越
えて大きく変形を生ぜしめた場合には、半導体素子の電
極部分が半田ボールであればリフローが必要となり、金
ボールであれば接続時に使用する半田の付き量が変わる
などの問題が生じる。
【0007】本発明の課題は、導通検査において、好ま
しい接続状態を確保しながらも、検査対象の半導体素子
の電極部分が大きく変形することを抑制し得る異方導電
性コネクターを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の異方導電性コネ
クターは次の特徴を有するものである。 (1) 複数の導通路が、絶縁性樹脂のフィルム中に、
互いに電気的に絶縁された状態で、該フィルムの表裏を
貫通するように配置されており、該フィルム面に露出し
た導通路の端面の少なくとも一端面上に複数の微小突起
を有していることを特徴とする異方導電性コネクター。
【0009】(2) 導通路の端面がフィルム面より突
出している上記(1)記載の異方導電性コネクター。
【0010】(3) 導通路の端面をフィルム面と同一
の平面に投影して得られる領域の面積が、導通路の断面
積の20%〜80%である上記(1)または(2)記載
の異方導電性コネクター。
【0011】(4) 微小突起の密度が、0.02個/
μm2 〜2個/μm2 である上記(1)〜(3)のいず
れかに記載の異方導電性コネクター。
【0012】(5) 微小突起の高さが、0.5μm〜
15μmである上記(1)〜(3)のいずれかに記載の
異方導電性コネクター。
【0013】
【作用】従来の異方導電性コネクターのように導通路の
端面が平坦であると、該端面と半導体素子の電極部分と
を電気的に確実に接触させるために大きな接触圧を付与
する必要があり、電極部分での大きな変形の問題が生じ
る。
【0014】しかし、上記(1)〜(8)に示したよう
に、露出した端面上に複数の微小突起を設ければ、小さ
な接触圧によっても導通路と半導体素子の電極部分とを
電気的に確実に接続することができる。このように導通
検査時の加圧が少なくて済むので、本発明の異方導電性
コネクターを用いれば、半導体素子の電極部分に大きな
変形を発生させることなく、上記本発明の課題を達成す
ることできる。
【0015】更に、導通検査の対象となる半導体素子
は、その電極部分の表面が電気抵抗の大きい酸化膜で覆
われていることがある。例えば、電極部分の多くにはア
ルミニウムが蒸着されており、アルミニウムの酸化膜が
形成されている。かかる場合、従来の異方導電性コネク
ターでは酸化膜を破るために一層の高加圧が必要とな
る。しかし、本発明の異方導電性コネクターを用いれ
ば、微小突起、特に先端部に硬質の導電性金属からなる
表面層が形成された微小突起によって、酸化膜を突き破
ることができるため、この場合においても低い圧力で、
導通路と半導体素子の電極部分とを電気的に確実に接続
させ得ることができる。
【0016】また、上記(3)の態様では、微小突起が
存在する端面を小さくすることで、微小突起の総数も減
少することになる。これによって、より小さな加圧力で
導通がとれ、かつ、接触点数も少なくなるので、導通路
の端部は、相手の電極と接触したときに該電極に大きな
変形を生じさせないものとなる。
【0017】導通路の端面は、追加工を施す前では、金
属線の切断や、めっきによる成長など、導通路の形成方
法に応じて平面状や曲面状となる。端面の面積を減少さ
せるための追加工を施す場合、該端面が平面状や曲面状
であっても面積の減少の度合いを比較し易いように、該
端面をフィルム面と同一の平面に投影して得られる領域
の面積にて、比較し論じるものとする。
【0018】「導通路の断面積」とは、追加工を施す前
において、導通路を通路方向に垂直に切断したときの断
面の面積である。導通路が金属線である場合には、均一
な断面積としてよい。めっきによって貫通孔内を金属充
填して得る場合、導通路は貫通孔形状に従ってテーパ状
になる場合があるが、その場合には、断面積は最大値を
用いる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の異方導電性コネク
ターを図を用いて詳細に説明する。図1は本発明の異方
導電性コネクターの一例を示す図であり、その厚み方向
に切断した断面で示している。図1の例に示すように、
本発明の異方導電性コネクター10は、複数の導通路2
が、絶縁性樹脂のフィルム1中に、互いに電気的に絶縁
された状態で、フィルム1の表裏を貫通するように配置
された構造を有している。フィルム1の表面において露
出した導通路の端面(21、22)の少なくとも一端面
上には複数の微小突起3が設けられている。図1の例で
は両方の端面(21、22)に複数の微小突起3が設け
られている。異方導電性コネクター10は、複数の導通
路2によりその厚み方向に導電性を示し、その面方向に
は絶縁性樹脂により電気絶縁特性を示す。
【0020】本発明においてフィルムの形成材料たる絶
縁性樹脂としては、絶縁性を有する材料であるならば特
に制限はなく、公知の絶縁性材料の中から選択できる。
絶縁性樹脂としては、熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂を用
いるのが好ましい。具体的には、熱可塑性ポリイミド樹
脂、エポキシ樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリアミ
ド樹脂、フェノキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリカルボジ
イミド樹脂、フッ素樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレ
タン樹脂、ポリアミドイミド樹脂などが挙げられる。こ
れらの樹脂は、単独でもあるいは混合して使用しても良
い。
【0021】導通検査対象の半導体素子は、通常、その
表面が必ずしも平坦でなく、ある程度の凹凸を有したも
のである。したがって本発明の異方導電性コネクター
は、導通検査の際に半導体素子の表面の有り得べき凹凸
に即応して変形し、半導体素子の接触対象となる面に密
接し得ることが好ましい。このためフィルムの形成材料
となる絶縁性樹脂は適度の可撓性を有するものであるの
が好ましい。絶縁性樹脂の弾性率は1MPa〜1000
MPaであれば良く、5MPa〜500MPaであるの
が好ましい。絶縁性樹脂の弾性率の測定は、粘弾性測定
装置を用い、引っ張りモードにおいて一定周波数、例え
ば10Hzの条件下で行う。
【0022】フィルムの厚みは特に制限されるものでは
なく、適宜設定すれば良い。但し、フィルムは半導体素
子の接触対象面の凹凸や該面の歪みを緩和する必要があ
るため、フィルムの厚みは5μm〜500μm、好まし
くは10μm〜200μmとするのが良い。
【0023】本発明における導通路の形成材料として
は、公知の導電性材料が挙げられるが、電気特性の点か
ら銅、金、アルミニウム、ニッケルなどが好ましく、導
電性の点から銅、金が好ましい。導通路の断面(通路方
向に垂直に切断した断面)の形状は、特に限定されるも
のではなく、円形、楕円形、三角形や四角形といった多
角形などが挙げられる。
【0024】導通路の個数、断面積及び間隔は、半導体
素子の電極部分の個数、大きさ及び間隔などに応じて適
宜設定すれば良い。但し、導通路の断面積が小さすぎた
り導通路の個数が少ないと、半導体素子の電極部分へ圧
力が集中して打痕を付けてしまう点、および半導体素子
の電極部分同士の間隔が狭いときに対応出来なくなる点
を考慮する必要がある。導通路の断面形状が円形である
場合、その直径は、公知の半導体素子の電極部分の直径
が10μm〜300μm程度であることから、10μm
〜100μmであるのが好ましい。同様に導通路2の間
隔(中心間距離)も10μm〜100μmであるのが好
ましい。
【0025】図1の例では、微小突起が設けられた導通
路2の端面(21、22)は、接続信頼性を高めるため
平坦とされている。また、図1の例では、微小突起が設
けられた導通路の端面の面積は、導通路の断面積と同じ
である。上記作用の説明でも述べたように、本発明で
は、該端面の面積を導通路の断面積の20%〜80%と
することを推奨する。導通路の端面の面積を上記値とす
る方法としては、例えば、図4に示すような従来の異方
導電性フィルムに対して、所定のマスクパターンを施
し、エッチングによって導通路の端面の一部を除去する
などの方法が挙げられる。これによって図2に示す態様
が得られ、さらに、フィルムにエッチングを施すこと
で、図3に示す態様が得られる。
【0026】図1の例では、導通路2の端面21とフィ
ルム面11、および導通路2の端面22とフィルム面1
2とは、共に同レベルであって一つの平面上にある。本
発明においては、導通路の端面はフィルム面より突出し
ていても良いし、フィルム面より窪んでいても良い。但
し、導通路の端面を半導体素子の電極部分および回路基
板の導体パターンに良好に電気的に接触させるために
は、導通路の端面はフィルム面より突出しているのが好
ましい。その場合、フィルム面からの導通路の端面の高
さは、通常1μm〜40μm程度、特には5μm〜20
μm程度であるのが好ましい。
【0027】導通路の端面をフィルム面から突出させる
方法としては、フィルム面をエッチングにより除去する
方法、導通路の端面に更にメッキなどにより金属を堆積
させる方法などが挙げられる。なお、後述するように微
小突起をエッチングにより形成する場合においては、微
小突起となる部分を考慮して導通路の端面を突出させる
必要がある。
【0028】導通路の端面の形状には特に制限はなく、
その表面に微小突起を形成し得る形状であればよい。例
えば円柱状、角柱状、半球状、円錐状、截頭円錐状およ
びこれらの部分エッチングされた形状等が挙げられる。
上記したように接続信頼性の面からは、円柱状や角柱
状、円錐台状のように端面が平坦となる形状、さらにそ
れらを部分的にエッチングし端面の面積を減少させた形
状が好ましいものとして挙げられる。
【0029】微小突起の形状は、導通路と半導体素子の
電極部分との電気的接続を低い圧力で確実に達成し得る
形状であれば、特に限定されるものではない。但し、半
導体素子の電極部分には酸化膜が形成されていることが
多く、また電極部分の受けるダメージを低減させる点か
らは、微小突起の形状は、鋭く突き出た形状、例えば円
錐状や角錐状などであるのが好ましい。
【0030】また、上記と同様の理由から微小突起の高
さは、0.5μm〜15μmが好ましく、特には1μm
〜10μmが好ましい。なお、微小突起の高さは、その
突起の基礎となる導通路端面からの高さである。図1の
例では、端面(21、22)から微小突起3の頂上まで
の距離hとなる。
【0031】形成する微小突起の個数も、低い圧力での
導通路と半導体素子の電極部分との電気的接続を確実と
し得る程度であれば良く、特に限定されるものではな
い。但し、微小突起の個数が少ないと、微小突起への圧
力集中により微小突起と半導体素子の電極部分との電気
的接触は良好となるが、半導体素子の電極部分へのダメ
ージが大きくなる傾向にある。一方、微小突起の個数が
多いと、上記と逆の傾向となる。よって、形成する微小
突起の個数は、一端面あたり10個〜1000個程度が
好ましく、50個〜500個程度が特に好ましい。微小
突起の密度でいうと、0.02個/μm2 〜2個/μm
2 程度が好ましく、0.02個/μm2 〜0.5個/μ
2 程度が特に好ましい。
【0032】図1の例では微小突起3は導通路2の両端
面(21、22)に形成されているが、本発明において
は必ずしも両端面に形成する必要はない。本発明におい
ては、微小突起は導通検査時に半導体素子側となる一方
の端面にのみ形成されていても良いし、半導体素子の電
極部分と接触する導通路の一方の端面にのみに形成され
ていても良い。但し、導通路の両端面に微小突起が形成
されていると、導通検査時に微小突起が形成されている
側を確認する必要がないので導通検査を能率よく行える
利点がある。
【0033】微小突起は単一の材料で形成されたもので
あっても良いし、二種以上の材料を積層して形成された
ものであっても良い。微小突起を形成する材料として
も、公知の導電性材料が挙げられる。微小突起の形成材
料は導通路の材料と同一であっても、異なるものであっ
ても良い。但し、半導体素子の電極部分の酸化膜の硬度
は一般に200Hv以下であり、酸化膜の突き破りを容
易にし、耐久性を向上させるという理由からは、微小突
起の少なくとも先端部の表面は、硬度が200Hv〜1
200Hvの材料、例えばニッケル、銅、ニッケル・錫
合金、ニッケル・パラジウム合金、ロジウム、ルテニウ
ム、コバルト、クロム、タングステン等で形成されてい
るのが好ましい。また、これらの材料のうち硬度が70
0Hv〜1200Hvであるロジウム、ルテニウム、コ
バルト、クロム、タングステンを用いるのは特に好まし
い態様である。なお、硬度の測定はJIS H 861
6に従い、マイクロビッカース硬度計のような微小硬さ
計を用いて行えば良い。
【0034】微小突起の形成方法としては、電解メッキ
や無電解メッキといったメッキ加工、切削やプレスとい
った機械的加工、エッチングなどによる方法が挙げられ
るが、特に限定されるものではない。但し、微小突起の
形状を先端が尖った形状に容易にできる点や、本発明の
異方導電性コネクターを構成する導通路の端面に一括し
て微小突起を形成できる点から、本発明においては微小
突起はエッチングまたはメッキにより形成するのが好ま
しい。
【0035】次にエッチングにより微小突起を形成する
方法について説明する。図1の例では、最初に導通路2
の端面をフィルム面から突出させ、次に突出した導通路
2の両端面にエッチングを施して微小突起を形成してい
る。この場合の導通路の端面を突出させる方法として
も、前述したフィルム面をエッチングにより除去する方
法、導通路の端面に金属をメッキなどにより堆積させる
方法などが挙げられる。また、エッチングにより導通路
端面上に形成された微小突起の高さhはエッチング条件
を変えることにより任意に変えることができる。微小突
起の上に硬度を高めるため、さらにメッキにより導電性
の金属材料を被覆しても良い。このようにエッチング後
にさらにメッキを行うことは、導通路を形成する材料の
硬度が低い場合に有効である。
【0036】エッチングは等方性エッチングであって
も、異方性エッチングであっても良く、特に限定される
ものではない。エッチングの種類としては、ウエットエ
ッチング法、ガスエッチングやプラズマエッチングなど
の化学エッチング法、物理的スパッタエッチングや反応
性スパッタエッチングなどのスパッタエッチング法、物
理的イオンビームエッチングや反応性イオンビームエッ
チングなどのイオンビームエッチング等が挙げられる。
【0037】次に微小突起をメッキにのみにより形成す
る場合について説明する。電解めっきによって金属を析
出させる場合、通常、金属ごとに、また、めっき液の種
類ごとに、めっき厚を均一に析出させるための電流密度
が特定の範囲として存在する。電流密度をその範囲より
も高く設定することで、金属結晶が急成長し、荒れた表
面状態となり、微小突起となる。電流密度の設定値とし
ては、例えば析出させるべき材料をロジウムとしたと
き、1.0A/dm2 〜4.0A/dm2 の範囲が挙げ
られる。なお、メッキ厚を均一にするメーカー推奨の電
流密度の値は0.8A/dm2 〜2.5A/dm2 であ
る。電解めっきの場合、金属表面を平滑にするために、
めっき液に光沢剤と呼ばれるレベリング剤を混入するこ
とが行われるが、このレベリング剤の量を調節すること
でも、得られる金属の表面状態が変化する。
【0038】微小突起の形状は、析出させる接点材料の
金属結晶の成長の仕方に関わってくる。各種金属によっ
て、析出の基礎となる面(導通路の端面)に対して金属
結晶が高さ方向に成長し易いもの、水平方向に広がり易
いものなどがある。これらは、それぞれレベリング剤の
量、電流密度を変化させることで、上述した円錐状や角
錐状などに成長させることができ、半導体素子の電極部
分の酸化膜を突き破るのに適した形状とすることができ
る。
【0039】無電解めっきは、一般に電解めっきの下地
として、もしくは表面処理用として用いられることが多
く、荒れた表面を形成し、本発明における微小突起を得
るには適した手法である。この場合も、各種金属の結晶
性、つまり表面の成長形状を利用すればよい。具体的に
は、無電解銅めっき液、インタープレート液は、結晶が
高さ方向に荒れやすく、浸漬時間を長く設定すること
で、2μm以上の突起を形成することも可能である。
【0040】次に、図1で示した本発明の異方導電性コ
ネクター10の製造方法について説明する。導通路2の
材料は上述の通りであるが、同じ金属材料であっても導
通路の形成方法によって、異方導電性フィルムの導電性
や弾性率など種々の特性は異なってくる。導通路は、フ
ィルム1に形成した貫通孔内に金属材料をメッキで析出
させて得たものであってもよいが、本発明にとって最も
好ましい態様は、金属線を、フィルム1を貫通させて導
通路とした態様である。金属線のなかでも、例えばJI
S C 3103に規定された銅線などのように電気を
伝導すべく製造された金属導線が好ましく、電気的特
性、機械的特性、さらにはコストの点でも最も優れた導
通路となる。
【0041】上記のような金属導線がフィルム1を貫通
した状態のものを得るには、多数の絶縁電線を密に束ね
た状態で互いに分離できないように固定し、各絶縁電極
と角度をなす面を切断面として、所望のフィルム厚さに
スライスする方法が挙げられる。なかでも、本発明の異
方導電性コネクターの製造方法として最も好ましいもの
としては、次のの工程を有する製造方法が挙げ
られる。
【0042】直径10〜100μmの金属導線の表面
に、絶縁性樹脂からなる被覆層を1層以上形成して絶縁
導線とし、これを芯材に巻線する工程。 上記巻線によって得られたコイルを加熱および/また
は加圧して、巻き付けられた絶縁導線の被覆層どうしを
融着および/または圧着させて一体化しコイルブロック
を形成する工程。 前記の工程で得られたコイルブロックを、巻きつけ
られた絶縁導線と角度をなして交差する平面を断面とし
て所定のフィルム厚さに切断する工程。 フィルム中の絶縁導線の端面にメッキによって微小突
起を形成する工程。
【0043】上記〜の工程は、絶縁電線を最も効率
よく密に束ねることができ、かつ、導通路2の最密な集
合パターンを容易に得ることができる方法である。ま
た、導通路の端面をフィルム面からさらに突出させるの
であれば、上記の工程の前に以下のおよび/または
の工程を行えば良い。導通路の端面をフィルムから窪
ませるのであれば、上記の工程の前に以下のの工程
を行えば良い。
【0044】上記で得られたフィルム状物の絶縁性
樹脂の部分をエッチングし、金属導線をフィルム面から
突起させる工程。 上記で得られたフィルム状物のフィルム面に露出し
ている金属導線の端面にさらに金属を堆積させて、フィ
ルム面から突起させる工程。 上記で得られたフィルム状物のフィルム面に露出し
ている金属導線の端面にエッチングを施し、金属材料を
除去してフィルム面から窪ませる工程。
【0045】上記の製造方法によれば、金属導線の表面
に被覆層を形成する際に、絶縁用、接着用など種々の特
性に応じた材料を多層に形成することができる。それに
よって得られた異方導電性コネクターは、導電性、誘電
性、絶縁性、接着性、強度などの種々の電気的特性、機
械的特性がフィルムの面方向に変化するものとなる。
【0046】上記の製造方法において、の工程で用い
る金属導線の外径は、上述の導通路の直径とする。その
表面に形成する被覆層の材料として用いる絶縁性樹脂に
は、フィルム1を形成する材料を用いる。その他、上記
の製造方法におけるの工程を除く各工程については、
国際公開公報WO98/07216「異方導電性フィル
ムおよびその製造方法」に記載の技術を参照してもよ
い。
【0047】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。実際に本発明の異方導電性コネクターを作製
し、その評価を行なった。
【0048】実施例1 〔本発明の異方導電性コネクターの作製〕図1に示す異
方導電性コネクターを作製した。上述の〜の工程に
従い、フィルム(厚み60μm、材料:ポリエステル樹
脂)中に導通路(直径30μm、材料:銅)が厚み方向
に貫通してなるフィルム状物の作製を行なった。次に、
導通路の両端部がそれぞれフィルム面から5mm程度突
出するように、フィルムの両方の面にプラズマエッチャ
ーを用いてエッチングを行った。更に、フィルム面から
突出した導通路の両端面に対して、1分間エッチング処
理(エッチング液:PB228、荏原ユージライト社
製)を行い、続いて、無電解ニッケルメッキ処理(浴槽
温度85℃、15分間)、無電解金メッキ処理(浴槽温
度85℃、10分間)を順に行い、高さ1μm〜5μm
の鋭利な微小突起(円錐形)を一端面当たり60個(微
小突起の密度:0.1個/μm2 )形成して、本発明の
異方導電性コネクターを得た。
【0049】〔導通検査〕上記で得られた異方導電性コ
ネクターを半導体素子と回路基板との間に挿入し、圧力
をかけて導通検査を行なった。半導体素子としては、シ
リコンチップ(10mm×10mm角)に、その外周に
沿って、ワイヤーボンディング方法によって形成された
スタッドバンプ(バンプ直径70μm)をアルミ蒸着に
よって配置(間隔160μm、1列39個、合計156
個)してなる実験的な半導体素子を使用した。回路基板
としては、半導体素子の回路基板用として公知のガラス
エポキシ樹脂基板からなるFR4基板(70mm×70
mm角)の表面に、金メッキ銅配線(幅100μm、高
さ15μm)を上記の半導体素子と同様の配置(1列3
9本、合計156本)で形成してなる回路基板を使用し
た。
【0050】次に、フリップチップボンダーを使用し、
このフリップチップボンダーが有する加熱および加圧を
付与するためのツールで半導体素子を吸着し、同じくフ
リップチップボンダーが有するステージで回路基板を吸
着した。次に、このフリップチップボンダーが有する上
下観察鏡を用いて、全ての半導体素子のバンプが回路基
板の配線に対応するように配置した。
【0051】その後、実施例1で作製した異方導電性コ
ネクターを半導体素子と回路基板との間に介在させ、半
導体素子を吸着しているツールを降下させ、半導体素子
側から圧力を加えていった。次に、回路基板の配線部分
の抵抗値を四端子法で測定した。結果、1バンプ当たり
10gの圧力で全ての抵抗測定点で抵抗値が出力され、
電気的接続が行われていることが確認できた。このこと
から、実施例1で作製した異方導電性コネクターを用い
れば、1バンプ当たり10gの圧力で完全な電気的接続
を得ることができると言える。
【0052】〔導通検査後のパンブ変形量の確認〕導通
検査の後、半導体素子のバンプについて異方導電性コネ
クターの導通路と接触した部分を観察した。この結果、
全てのバンプの変形量は5%以下であった。5%以下と
いうバンプの変形量は、半導体素子の導通検査後の接続
時に用いられる半田や導電性接着剤の付与量に大きな影
響を与えないと考えられている数字である。
【0053】実施例2 実施例1と同様にしてフィルム状物を作製した後、この
フィルム状物に対して、縞状パターン(帯状のマスク部
の幅10μm、帯状の露出部の幅10μmが交互に並ん
だもの)のレジストをマスクとしてフィルム面に設け、
導通路の一方の端面から深さ5μmのエッチングを行
い、図2に示すフィルム状物を得た。これによって、導
通路の端面21の面積は、導通路の断面積の30%〜7
0%となった。
【0054】さらに、実施例1と同様にフィルムの両方
の面にエッチング行って、導通路の両端部をフィルム面
から突出させ、図3に示すフィルム状物を得た。さら
に、このフィルム状物に対し、実施例1と同様にして、
微小突起を形成し、本発明の異方導電性コネクターを得
た。
【0055】上記で得た異方導電性フィルムを用いて実
施例1と同様に導通検査を行なったところ、1バンプ当
たり7gの圧力で全ての抵抗測定点で抵抗値が出力さ
れ、電気的接続が行われていることが確認できた。さら
に、バンプの変形量についても確認したところ、全ての
バンプの変形量は3%以下であった。
【0056】比較例 実施例1と同様にしてフィルム状物の作製を行った。次
に、フィルム面から露出した導通路の両端面に対して、
無電解ニッケルメッキ処理(浴槽温度85℃、15分
間)、無電解金メッキ処理(浴槽温度85℃、10分
間)を順に行って、微小突起が形成されていない異方導
電性コネクターを作製した。
【0057】上記で作製した異方導電性コネクターにつ
いて、実施例1と同様の導通検査を行なったところ、完
全な電気的接続を得るには1バンプ当たり20gの圧力
が必要であった。また、バンプの変形量は20%であっ
た。
【0058】上記実施例1、2および比較例から、本発
明の異方導電コネクターを用いれば、低い圧力で半導体
素子と回路基板との電気的接続を得ることができ、半導
体素子のバンプ(電極部分)の変形量を抑制し得ること
が確認できた。
【0059】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の異方導電性コネクターは露出した導通路の両端面のう
ちの少なくとも一端面上には電気接続用の複数の微小突
起を有している。このため、半導体素子の電極部分に酸
化膜が形成されている場合においては、これを容易に突
き破ることができる。よって、導通検査時において、従
来と比較して低い圧力で半導体素子と回路基板との電気
的接続を確実に行うことができる。
【0060】また、導通検査時の圧力が低くて良いた
め、半導体素子の電極部分における変形を抑制し得るこ
とができる。さらに、導通路の端面の面積を減少させる
ことによって、電極の変形をより好ましく抑制できる。
従って、電極部分が半田バンプである場合においては、
従来のように導通検査後にリフローする工程を省略でき
る。また、導電性接着剤の付与量などに実質的な影響を
与えることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の異方導電性コネクターの一例を示す図
である。
【図2】実施例2においてパターンエッチングが行われ
たフィルム状物を示す図である。図2(a)はフィルム
状物の上面であって、その一部分のみを示している。図
2(b)は、図2(a)におけるA−A線に沿ってフィ
ルム状物の断面を示している。図2(a)においては導
通路の端面にのみハッチングを施している。図2(b)
においては切断面のみを示している。
【図3】実施例2において作製された本発明の異方導電
性フィルムを示す図である。
【図4】既に提案された異方導電性コネクターを示す図
である。
【符号の説明】
1 フィルム 2 導通路 21、22 導通路2の端面 3 微小突起 10 異方導電性コネクター
フロントページの続き (72)発明者 江里口 冬樹 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 (72)発明者 松村 亜紀子 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内 Fターム(参考) 5G307 HA02 HB03 HB06 HC01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の導通路が、絶縁性樹脂のフィルム
    中に、互いに電気的に絶縁された状態で、該フィルムの
    表裏を貫通するように配置されており、該フィルム面に
    露出した導通路の端面の少なくとも一端面上に複数の微
    小突起を有していることを特徴とする異方導電性コネク
    ター。
  2. 【請求項2】 導通路の端面がフィルム面より突出して
    いる請求項1記載の異方導電性コネクター。
  3. 【請求項3】 導通路の端面をフィルム面と同一の平面
    に投影して得られる領域の面積が、導通路の断面積の2
    0%〜80%である請求項1または2記載の異方導電性
    コネクター。
  4. 【請求項4】 微小突起の密度が、0.02個/μm2
    〜2個/μm2 である請求項1〜3のいずれかに記載の
    異方導電性コネクター。
  5. 【請求項5】 微小突起の高さが、0.5μm〜15μ
    mである請求項1〜3のいずれかに記載の異方導電性コ
    ネクター。
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