JP2000294556A - ドライエッチング性に優れたAl合金配線膜およびAl合金配線膜形成用ターゲット - Google Patents

ドライエッチング性に優れたAl合金配線膜およびAl合金配線膜形成用ターゲット

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JP2000294556A
JP2000294556A JP11097137A JP9713799A JP2000294556A JP 2000294556 A JP2000294556 A JP 2000294556A JP 11097137 A JP11097137 A JP 11097137A JP 9713799 A JP9713799 A JP 9713799A JP 2000294556 A JP2000294556 A JP 2000294556A
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Makoto Akai
誠 赤井
Hiroshi Takashima
洋 高島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐ヒロック性、低抵抗特性と、ドライエッチ
ング性を両立したAl合金配線膜およびAl合金膜形成用
ターゲットを提供する。 【解決手段】 0.1〜2at%の一種類以上の希土類元素に
対して、特定量の、B,C,Nの群A、Fe,Co,Niの群B、Zr,
Ti,Hf,Nb,Mo,W,Ta,Crの群C、Ir,Re,Pt,Os,Pd,Rh,Ruの
群D、In,Sn,Sbの群Eを単独または複合で添加し、残部
実質的にAlから成るトライエッチング性に優れたAl
合金配線膜およびターゲットである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成膜後にドライエ
ッチングによってパターニングを施す膜配線に使用され
るAl合金配線およびその製造に使用されるAl合金配線膜
形成用ターゲットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶の高精細度化、大画面化に伴い、配
線線路長は増大し、配線幅は減少し続けている。素子の
応答速度を低下させないためには、配線抵抗を一定値以
下に保持する必要がある。従って、配線線路長が増大
し、配線幅が減少する場合には配線材質の比抵抗の低下
が不可欠である。このような理由により、液晶における
配線材質は、比抵抗の高いCrから、比抵抗の低いMoおよ
びMo合金、そして、さらに比抵抗の低いAl合金へと移行
してきている。
【0003】一般的に純Al膜を電極膜として使用した
場合、製造時の熱履歴によってヒロックと呼ばれる突起
物が発生し、層間絶縁破壊や断線などの問題を引き起こ
すことが知られている。これは成膜後の加熱工程におい
て粒界拡散により、膜応力が開放された結果生じると考
えられており、添加元素を加えることによりこれらを抑
制することが出来ることが知られているが、一般的に合
金化は比抵抗の上昇を招くため、比抵抗の上昇を伴わ
ず、耐ヒロック性の向上を図れる添加元素の探索画行わ
れ、様々な元素の添加が検討されている。例えば、J.Va
c.Sci.Technol.A8(3)(1990)に記載されているAl-Sm、J.
Vac.Sci.Technol.B9(1991)に記載されているAl-Yなどの
例があり、特開平7-45555に開示されているAl−希土
類合金膜なども、比抵抗が小さく、耐ヒロック性に優れ
た合金であることが知られ、広く用いられている。
【0004】Al合金膜は成膜後、エッチングプロセス
を経て配線形状に加工される。エッチングプロセスは、
液中での選択的溶解を利用するウェットエッチングと、
ハロゲンなどのガスプラズマ中での反応により気相物質
を生成し対象物を除去するドライエッチングに大別され
る。ウェットエッチングは、設備コストが安廉で、製造
タクトが速いという利点があるが、基板の大型化に伴う
薬液持ち出し、洗浄不良、面内均質性不良などの問題を
抱えている。
【0005】これに対し、ドライエッチングは、ウェッ
トエッチングが本質的に抱えている問題の殆どが原理的
に発生しない。例えば、エッチングプロセスを真空系内
で実施することが出来ることから汚染量が僅少でありス
パッタリング異方性が高く配線断面部分のエッチングが
少ないことから、エッチング後のパターンの寸法精度が
良好になるなどウェットエッチングでは得られない利点
を多く有している。このため、今後液晶の画素の高精細
化に際しては、Al合金配線膜のドライエッチングへの
必須の流れであると考えられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のAl合金配線は、
比抵抗および耐ヒロック性のみに主眼を置いて開発され
てきた。例えば、特開平7-45555号等に記載されている
希土類添加などがこの例である。しかし、本発明者等が
上述のAl希土類合金膜へのドライエッチングの適用を
検討した結果、ドライエッチング時に大量の残さが発生
するという問題点があることが明らかになった。さら
に、この原因は希土類のハロゲン化物の蒸気圧が非常に
低く、ドライエッチング時の揮散量が少ないために、気
相からの塩化物の生成、堆積反応の方が優先的になるた
めであることを解明した。
【0007】このように、エッチング残滓が多くなる組
成系をドライエッチングでパターニングするためには、
エッチングガス流量を増量して、強制的にポンプで減圧
し、常に新鮮な多量のエッチングガスを供給するととも
に、スパッタ投入電力を増大する必要があり、高い耐ヒ
ロック性を有し、比抵抗が低いという大きな特徴を持ち
ながらドライエッチング性に著しく劣る欠点を持つAl
希土類元素合金配線膜を使用することは、パターン形成
の生産効率の低下、パターン精度の低下のみならず、甚
大な装置ダメージと常用コストの高騰という問題を引き
起こす原因となる。また、極端な場合には、塩化物の堆
積速度が揮散速度を上回るために、エッチングそのもの
が不可能になる場合さえあり、エッチング残さを低減す
るためには、希土類元素の添加量を減らす以外に方法が
無く、この場合、十分な耐ヒロック性が得られない。
【0008】本発明はAl希土類合金配線膜に関する上
述の問題点を鑑みてなされたものであり、本発明の目的
は、ドライエッチングプロセスに適用可能で、かつ耐ヒ
ロック性も優れたAl合金配線膜およびこれを製造する
ためのターゲットを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上述した現
状のAl系配線膜の抱えるドライエッチングにおける問題
点を解決するための方法について検討した。そして、特
定の第三元素の添加により、より少ない希土類元素量
で、耐ヒロック性を確保でき、低抵抗特性といったAl
合金配線膜に要求される特性を劣化させることなく、ド
ライエッチング性をも確保できることを見出し本発明に
到達した。
【0010】すなわち、第1の本発明は、0.1〜2at%の
一種類以上の希土類元素と0.1at%以上のB,C,Nの群Aか
ら選ばれる一種類以上の元素とを、総量で0.5at%以上、
10at%以下含有し、残部実質的にAlよりなるドライエ
ッチング性に優れたAl合金配線膜である。
【0011】第2の本発明は、0.1〜2at%の一種類以上
の希土類元素と0.1at%以上のFe,Co,Niの群Bから選ばれ
る一種類以上の添加元素とを、総量で0.5at%以上、8at%
以下含有し、残部実質的にAlよりなるドライエッチン
グ性に優れたAl合金配線膜である。
【0012】第3の本発明は、0.1〜2at%の一種類以上
の希土類元素と0.1at%以上のZr,Ti,Hf,Nb,Mo,W,Ta,Crの
群C から選ばれる一種類以上の添加元素を、総量で、
0.5at%以上、7at%以下含有し、残部実質的にAlよりな
るドライエッチング性に優れたAl合金配線膜である。
【0013】第4の本発明は、0.1〜2at%の一種類以上
の希土類元素と、0.1at%以上のIr,Re,Pt,Os,Pd,Rh,Ruの
群Dから選ばれる一種類以上の元素とを、総量で0.5at%
以上、8at%以下含有し、残部実質的にAlよりなるドラ
イエッチング性に優れたAl合金配線膜である。
【0014】第5の本発明は、純度99.9%以上のAlに対
し、0.1〜2at%の一種類以上の希土類元素と、0.1at%以
上のIn,Sn,Sbの群Eから選ばれる一種類以上の元素と
を、総量で0.5at%以上、7at%以下含有し、残部実質的に
Alよりなるドライエッチング性に優れたAl合金配線
膜である。
【0015】上述したAl合金配線膜における希土類以外
の添加元素は、各群ことに添加元素を選択するものであ
るが、前記群A、群B、群C、群D、群Eから選ばれる
いずれか2つ以上群に含まれる元素とを、希土類元素と
の総量で0.5at%以上、7at%以下含有させても良い。ま
た、上述したドライエッチング性に優れたAl合金配線
膜は、上述した合金組成に調整したターゲットを使用す
ることにより得ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明においては、耐ヒロック性
を確保することを目的として、Alに希土類元素の添加
を行うものである。希土類元素添加による耐ヒロック性
の向上は、0.1at%未満では効果が少なく、2at%を越える
と耐ヒロック性は確保できるものの、比抵抗が増加する
とともにドライエッチング性の劣化が避けられないの
で、0.1at%〜2at%に規定した。本発明者は、良好なドラ
イエッチング性を保持したまま、希土類元素添加時の耐
ヒロック性を向上させるような第三元素の選定を試み
た。その結果、五種類に大別できる元素群において、こ
のような効果が認められた。この五種類の元素群は、そ
れぞれ、上述した元素群AないしEに相当している。
【0017】これらの元素群に共通する特徴として、希
土類元素に比べて、塩化物の蒸気圧が高いことが挙げら
れる。このような元素は、添加量が増大しても、ドライ
エッチング性に悪影響を与えにくい。従って、比較的多
量に添加しても、良好なドライエッチング性を保持する
ことが可能である。以下、それぞれ異なった機構に大別
できるAないしEの元素群について各々説明する。
【0018】まず、元素群Aである、B,C,Nは、塩化物
の蒸気圧が極めて高く、原子半径が小さく、Al合金中の
拡散速度が速い元素群である。価数の異なる化合物の種
類が少ないために、化合物形成の為にはより高い原子分
率を必要とするが、原子半径が小さいために、比抵抗の
上昇率が小さく、トータルでの比抵抗の上昇が抑えられ
る。また、拡散速度が速いために、少量の添加でも効果
的に化合物を析出させることが出来る。これらの相乗効
果によって、B,C,Nの添加は、少量の希土類でも有効に
析出強化機構を機能させることが出来、耐ヒロック性を
向上させられる。
【0019】以上のように、B,C,Nの添加元素を導入す
ることで少ない希土類量でも優れた耐ヒロック性を確保
することができる。そしてこれらの元素は希土類元素と
複合してもドライエッチング性を大きく劣化しない。そ
のため、耐ヒロック性とドライエッチング性をと両立す
ることができる。上記効果を得るためには、群Aとして
0.1at%以上の添加と、希土類元素と群Aの元素とを総量
で0.5at%以上、10at%以下含有することが必要である。
【0020】元素群BであるFe,Co,Niは、塩化物の蒸気
圧が比較的高く、多くの希土類元素と多くの価数の化合
物を形成する。このような系は、Al合金母相から希土類
元素を吸い集めて化合物を形成するために、少量の希土
類でも有効にその析出強化機構が機能し、耐ヒロック性
を高められる。以上のように、Fe,Co,Niの添加元素を導
入することで少ない希土類量でも優れた耐ヒロック性を
確保することができる。そしてこれらの元素は希土類元
素と複合してもドライエッチング性を大きく劣化しな
い。そのため、耐ヒロック性とドライエッチング性をと
両立することができる。上記効果を得るためには、群B
として0.1at%以上の添加と、希土類元素と群Bの元素と
を総量で0.5at%以上、8at%以下含有することが必要であ
る。
【0021】元素群CであるZr,Ti,Hf,Nb,Mo,W,Ta,Crは
希土類には及ばないものの、Alとの二元系合金において
もヒロック抑制効果がある元素であり、かつ、塩化物の
蒸気圧の高い元素である。このようなヒロック抑制効果
を有する元素を添加することにより、希土類元素のヒロ
ック抑制効果が幇助され、その結果、少量の希土類でも
高い耐ヒロック性を示す。以上のように、Zr,Ti,Hf,Nb,
Mo,W,Ta,Crの添加元素を導入することで少ない希土類量
でも優れた耐ヒロック性を確保することができる。そし
てこれらの元素は希土類元素と複合してもドライエッチ
ング性を大きく劣化しない。そのため、耐ヒロック性と
ドライエッチング性をと両立することができる。上記効
果を得るためには、群Cとして0.1at%以上の添加と、希
土類元素と群Cの元素とを総量で0.5at%以上、7at%以下
含有することが必要である。
【0022】元素群DであるPt,Ir,Re,Os,Pd,Rh,Ruは、
塩化物の蒸気圧が高く、安定性の高い希土類との多価化
合物を形成し、かつ、自分自身のヒロック抑制効果も比
較的大きい系である。これらの相乗効果によって、Pt,I
r,Re,Os,Pd,Rh,Ruの添加は、少量の希土類でも高い耐ヒ
ロック性をもたらす。以上のように、Pt,Ir,Re,Os,Pd,R
h,Ruの添加元素を導入することで少ない希土類量でも優
れた耐ヒロック性を確保することができる。そしてこれ
らの元素は希土類元素と複合してもドライエッチング性
を大きく劣化しない。そのため、耐ヒロック性とドライ
エッチング性をと両立することができる。上記効果を得
るためには、群Dとして0.1at%以上の添加と、希土類元
素と群Dの元素とを総量で0.5at%以上、8at%以下含有す
ることが必要である。
【0023】元素群EであるIn,Sn,Sbは、単独でAlに添
加した場合には、耐ヒロック性を改善する元素ではない
が、希土類と一緒に添加することによって耐ヒロック性
を向上させる元素であり、また、塩化物の蒸気圧が高い
元素である。これらの元素は、Alへの固溶度が非常に小
さく、Al中の拡散速度が大きく、希土類との親和力が高
いという性質を持っている。このため、少量の希土類と
の間でも、効果的に化合物を形成して、高い耐ヒロック
性をもたらす。以上のように、In,Sn,Sbの添加元素を導
入することで少ない希土類量でも優れた耐ヒロック性を
確保することができる。そしてこれらの元素は希土類元
素と複合してもドライエッチング性を大きく劣化しな
い。そのため、耐ヒロック性とドライエッチング性をと
両立することができる。上記効果を得るためには、群E
として0.1at%以上の添加と、希土類元素と群Eの元素と
を総量で0.5at%以上、7at%以下含有することが必要であ
る。
【0024】以上、各元素群A〜Eの効果は、各元素群
間の相関作用よりも希土類と各元素群の相関作用の方が
強いために、元素群毎に独立して作用させることができ
る。たとえば、元素群A(B,C,N)は、元素群B〜Eと
の間で析出強化機構を機能させる効果を有するため、複
合することにより、より低い添加元素量で良好な耐ヒロ
ック性が期待できる。本発明においては、添加元素群同
士を複合させる場合は、添加元素群として0.1at%以上の
添加と、希土類元素と添加元素群とを総量で0.5at%以
上、7at%以下含有させることができる。
【0025】上述した組成を有するAl合金配線膜は、
たとえば実質的にAl合金配線膜と同じ組成に調整した
本発明のAl合金ターゲットを、スパッタリングして得
ることができる。本発明のAl合金ターゲットとして
は、溶成法、粉末法などを使用して製造することができ
る。ターゲットの製造方法は、添加合金の特性に応じて
選択できる。たとえば、希土類元素はAlと化合物を形
成し易いため、ターゲットとして均一に分布させるに
は、粉末法の適用が望ましい。粉末法としても、添加元
素単体粉末同士を混合したものを原料として用いても良
いし、合金化した粉末を用いても良い。もちろん、鋳造
欠陥や組織の不均一といった問題を除けば、本質的には
溶解による製法、圧延、押し出しなどを組み合わせた製
法などあらゆる製法が適用できる。
【0026】粉末法を適用する場合の具体的なターゲッ
トの製造方法およびAl合金配線膜の形成方法の一例を
示す。目標組成となるように調合した粉末を、金属容器
に充填し、真空に引きながら加熱して内部の吸着ガスを
排出したあとで、封止する。この容器を、熱間静水圧プ
レスにかけて、500〜600℃の温度下で、かつ、望ましく
は1000気圧以上の圧力下で焼結させる。焼結後のインゴ
ットを缶から取り出し、所定の寸法に削り加工、ボンデ
ィング加工などを施してスパッタリング用のターゲット
とする。
【0027】得られたターゲットを利用して成膜を行
う。Alを主体とするターゲットは、実質的に非磁性か
つ導電性であるので、弱磁マグネットを使用したDCマグ
ネトロンスパッタリングを利用した成膜方法を使用する
ことができる。DCマグネトロンスパッタで成膜した膜
は、250℃以上の熱履歴を加えることによって、強制固
溶していた元素を排出させて比抵抗を低くすることが可
能である。同時に、このような熱履歴時に析出強化機構
として機能し、ヒロックの発生を抑止する。実際の熱履
歴は、液晶などの製品を製造する際に適用される絶縁膜
の形成工程で実施される加熱工程で兼ねることができ
る。
【0028】
【実施例】(実施例1)Arガスアトマイズによって製造
した原料粉末を、表1および表2に示す目標組成に合致
するように混合し、金属容器に充填、脱気封止、550℃
×150 Paで熱間静水圧プレスした後、機械加工して、タ
ーゲットを作製した。Nは、原料粉にAlNを混合して組成
を調整した。得られたターゲットを使用し、Ar圧力0.3P
a、投入電力500Wで、DCマグネトロンスパッタリングを
行い、膜厚300nmの膜試料をガラス基板上に成膜した。
表1および表2は、比抵抗の結果一覧である。◎印は熱
処理後の比抵抗が5μΩ・cm以下の系、○印は5〜10、
△印は10〜15、×印は15以上の系である。合金元素の添
加量が増加すると、比抵抗は増加する。表1および表2
中の添加量よりも、合金元素添加量が少なくなれば、比
抵抗はより向上する。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】表3および表4は、ヒロック密度の結果一
覧である。熱処理後の膜試料の25μm×25μmの領域をF
E-SEMで観察してヒロックの個数を計上し、それを16倍
して、100μm×100μmの領域(10000μm2)あたりの個
数を算出した。◎印はヒロック密度が16個/10000μm2
下(一視野あたり1個以下)、○印は16〜160(一視野あた
り1〜10個)、△印は160〜320(一視野あたり10〜20
個)、×印は320以上(一視野あたり20個以上)の系であ
る。一般に、合金元素の添加量が低下すると、ヒロック
密度は増加する。
【0032】表3および表4から分かるように、第三元
素を添加した場合には、ヒロック密度が明らかに低減し
ており、例えば、1.5at%Ndに対する第三元素を添加した
場合には、半分程度以下にヒロック密度が低下してい
る。このような傾向はYなど他の希土類でも同様であ
る。これは、第三元素を複合することによる著しいヒロ
ック低減効果により、実質的には、希土類量を低減して
も、耐ヒロック性を維持できることを意味する。
【0033】
【表3】
【0034】
【表4】
【0035】次に、ドライエッチング後の配線部の3000
0倍のFE−SEMによる金属ミクロ組織観察結果を示
す。まず、代表的なものの写真を示す。図1は、Al-0.5
Nd-4Zrの例である。エッチング残滓がほとんど無く、エ
ッチング性が良好である。図2は、Al-4Ndの例である。
エッチング残滓が極めて多く、パターニングが困難であ
る。図3はAl-1.5Nd-3Zrの例である。若干のエッチング
残滓はあるものの、パターニングは十分可能である。
【0036】この他の元素について、ドライエッチング
性を評価した結果を表5および表6にまとめる。表中の
ドライエッチング性ランクは、図1と同程度と目視判断
できるものを○印、図2と同程度と目視判断できるもの
を×印、図3と同程度と目視判断できるものを△印で評
価したものである。目視判断であるため、明確に規定す
るのは困難であるが、ドライエッチング性は、概ね希土
類元素の添加量のみに依存し、希土類添加量が4at%以上
では、ドライエッチングは事実上不可能となる。これに
対して、第三元素の添加量は、ドライエッチング性にあ
まり影響を与えない。一方で、耐ヒロック性に関して
は、上記のような抑制効果があるため、第三元素の添加
は、希土類添加量の低減を可能とする。これは、実質的
には、ドライエッチング性の向上を意味する。
【0037】
【表5】
【0038】
【表6】
【0039】(実施例2)実施例1と同様に、Arガスア
トマイズによって製造した原料粉末を、表7に示す目標
組成に合致するように混合し、金属容器に充填、脱気封
止、550℃×150 Paで熱間静水圧プレスした後、機械加
工して、ターゲットを作製した。得られたターゲットを
使用し、Ar圧力0.3Pa、投入電力500Wで、DCマグネトロ
ンスパッタリングを行い、膜厚300nmの膜試料をガラス
基板上に成膜した。実施例1と同様に評価した結果を表
7に示す。表7に示すように本発明の添加元素群を複合
添加しても、単独添加と同様にヒロック密度の低減効果
があり、耐ヒロック性を確保しつつ、ドライエッチング
を可能とすることができることがわかる。
【0040】
【表7】
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、ドライエッチング性に
優れたAl合金配線膜およびターゲットを製造することが
でき、液晶、半導体製造にとって欠くことのできない技
術となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ドライエッチング後の本発明の金属ミクロ組織
の一例を示す写真である。
【図2】ドライエッチング後の比較例の金属ミクロ組織
の一例を示す写真である。
【図3】ドライエッチング後の本発明の金属ミクロ組織
の別の例を示す写真である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 0.1〜2at%の一種類以上の希土類元素と
    0.1at%以上のB,C,Nの群Aから選ばれる一種類以上の元
    素とを、総量で0.5at%以上、10at%以下含有し、残部実
    質的にAlよりなることを特徴するドライエッチング性
    に優れたAl合金配線膜。
  2. 【請求項2】 0.1〜2at%の一種類以上の希土類元素と
    0.1at%以上のFe,Co,Niの群Bから選ばれる一種類以上の
    添加元素とを、総量で0.5at%以上、8at%以下含有し、残
    部実質的にAlよりなることを特徴するドライエッチン
    グ性に優れたAl合金配線膜。
  3. 【請求項3】 0.1〜2at%の一種類以上の希土類元素と
    0.1at%以上のZr,Ti,Hf,Nb,Mo,W,Ta,Crの群Cから選ばれ
    る一種類以上の添加元素を、総量で0.5at%以上、7at%以
    下含有し、残部実質的にAlよりなることを特徴するド
    ライエッチング性に優れたAl合金配線膜。
  4. 【請求項4】 0.1〜2at%の一種類以上の希土類元素
    と、0.1at%以上のIr,Re,Pt,Os,Pd,Rh,Ruの群Dから選ば
    れる一種類以上の元素とを、総量で0.5at%以上、8at%以
    下含有し、残部実質的にAlよりなることを特徴するド
    ライエッチング性に優れたAl合金配線膜。
  5. 【請求項5】 純度99.9%以上のAlに対し、0.1〜2at%の
    一種類以上の希土類元素と、0.1at%以上のIn,Sn,Sbの群
    Eから選ばれる一種類以上の元素とを、総量で0.5at%以
    上、7at%以下含有し、残部実質的にAlよりなることを
    特徴するドライエッチング性に優れたAl合金配線膜。
  6. 【請求項6】 0.1〜2at%の一種類以上の希土類元素
    と、0.1at%以上であり前記群A、群B、群C、群D、群
    Eから選ばれるいずれか2つ以上群に含まれる元素と
    を、総量で0.5at%以上、7at%以下含有し、残部実質的に
    Alよりなることを特徴するドライエッチング性に優れ
    たAl合金配線膜。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6の何れかに記載の組成を有
    することを特徴するドライエッチング性に優れたAl合
    金配線膜形成用ターゲット。
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