JP2000294828A - GaN系半導体素子の製造方法 - Google Patents
GaN系半導体素子の製造方法Info
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- JP2000294828A JP2000294828A JP10064199A JP10064199A JP2000294828A JP 2000294828 A JP2000294828 A JP 2000294828A JP 10064199 A JP10064199 A JP 10064199A JP 10064199 A JP10064199 A JP 10064199A JP 2000294828 A JP2000294828 A JP 2000294828A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 簡単な加工によってGaN系半導体素子の表
面リーク電流を効果的に抑制し得る、該素子の製造方法
を提供すること。 【解決手段】 GaN系半導体素子の素子構造として、
p型層を含むGaN系結晶層の積層体(図中、層3〜
6)を成長させ、該積層体に対して、水素および/また
は水素化合物を含む雰囲気中で、300℃〜600℃で
の熱処理を施し、p型層5、6の側面Sを高抵抗化し、
表面リーク電流を抑制する。pn接合部を有するGaN
系素子、特にGaN系受光素子に有用な製造方法であ
る。
面リーク電流を効果的に抑制し得る、該素子の製造方法
を提供すること。 【解決手段】 GaN系半導体素子の素子構造として、
p型層を含むGaN系結晶層の積層体(図中、層3〜
6)を成長させ、該積層体に対して、水素および/また
は水素化合物を含む雰囲気中で、300℃〜600℃で
の熱処理を施し、p型層5、6の側面Sを高抵抗化し、
表面リーク電流を抑制する。pn接合部を有するGaN
系素子、特にGaN系受光素子に有用な製造方法であ
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、GaN系材料を用
いた半導体素子の技術分野に属する。
いた半導体素子の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】GaN系半導体素子(以下、GaN系素
子ともいう)は、GaN系材料を用いた半導体素子であ
って、発光素子、受光素子、その他の機能を有する素子
などが挙げられ、広いバンドギャップと、優れた耐熱
性、耐紫外線性を有するものとして注目されている。
子ともいう)は、GaN系材料を用いた半導体素子であ
って、発光素子、受光素子、その他の機能を有する素子
などが挙げられ、広いバンドギャップと、優れた耐熱
性、耐紫外線性を有するものとして注目されている。
【0003】GaN系素子のなかでも特に有用な素子構
造として、GaN系結晶層を多層に成長させて積層体と
し、該積層体の積層方向に電流が流れるように電極を設
けたものが挙げられる。例えば、図2に示す素子は、p
n接合を有する素子の一例であって、サファイア結晶基
板21上にバッファ層22を介して、n型GaN系結晶
層23、アンドープの層24、p型GaN系結晶層25
のダブルヘテロ接合構造が形成され、これにp型電極P
11、n型電極P12が設けられている。
造として、GaN系結晶層を多層に成長させて積層体と
し、該積層体の積層方向に電流が流れるように電極を設
けたものが挙げられる。例えば、図2に示す素子は、p
n接合を有する素子の一例であって、サファイア結晶基
板21上にバッファ層22を介して、n型GaN系結晶
層23、アンドープの層24、p型GaN系結晶層25
のダブルヘテロ接合構造が形成され、これにp型電極P
11、n型電極P12が設けられている。
【0004】図2の素子が発光素子である場合には、p
型電極−n型電極間に電流を流すことによって、層24
で電子とホールとが再結合し発光現象が生じる。また受
光素子である場合には、受光対象光の照射によって、層
24にキャリアが生じ、これをp型電極−n型電極間を
流れる光電流として取り出す。いずれの場合でも、電流
はpn接合を積層方向に貫通するように流れることにな
る。このとき、図2に破線Aで示すように、電流が積層
体の内部を通過することが重要である。
型電極−n型電極間に電流を流すことによって、層24
で電子とホールとが再結合し発光現象が生じる。また受
光素子である場合には、受光対象光の照射によって、層
24にキャリアが生じ、これをp型電極−n型電極間を
流れる光電流として取り出す。いずれの場合でも、電流
はpn接合を積層方向に貫通するように流れることにな
る。このとき、図2に破線Aで示すように、電流が積層
体の内部を通過することが重要である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図2に示すよ
うに、積層体の側面(積層状態が現れる面)aでは、表
面リーク電流が発生し問題となる。例えば、発光素子で
は、注入した電流のうち表面リーク電流となる分は再結
合せず発光に寄与しない。また受光素子では、発生した
キャリアのうち表面リーク電流となる分は表面で再結合
し消滅して光電流に寄与しない。さらに受光素子では、
表面リーク電流は逆方向電圧を印加しただけでも受光量
とは無関係に流れるために、受光素子のS/Nを著しく
悪化させ、特に光量の少ない領域の感度特性を悪くす
る。
うに、積層体の側面(積層状態が現れる面)aでは、表
面リーク電流が発生し問題となる。例えば、発光素子で
は、注入した電流のうち表面リーク電流となる分は再結
合せず発光に寄与しない。また受光素子では、発生した
キャリアのうち表面リーク電流となる分は表面で再結合
し消滅して光電流に寄与しない。さらに受光素子では、
表面リーク電流は逆方向電圧を印加しただけでも受光量
とは無関係に流れるために、受光素子のS/Nを著しく
悪化させ、特に光量の少ない領域の感度特性を悪くす
る。
【0006】本発明の課題は、上記問題を解決し、簡単
な加工によってGaN系半導体素子の表面リーク電流を
効果的に抑制し得る、該素子の製造方法を提供すること
である。
な加工によってGaN系半導体素子の表面リーク電流を
効果的に抑制し得る、該素子の製造方法を提供すること
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の製造方法は、次
の特徴を有するものである。 (1)p型層を含むGaN系結晶層の積層体を、GaN
系半導体素子の素子構造として成長させる工程と、前記
p型層の側面が高抵抗化するように、該積層体に対し
て、水素および/または水素化合物を含む雰囲気中で3
00℃〜600℃の熱処理を施す工程と、を有すること
を特徴とするGaN系半導体素子の製造方法。
の特徴を有するものである。 (1)p型層を含むGaN系結晶層の積層体を、GaN
系半導体素子の素子構造として成長させる工程と、前記
p型層の側面が高抵抗化するように、該積層体に対し
て、水素および/または水素化合物を含む雰囲気中で3
00℃〜600℃の熱処理を施す工程と、を有すること
を特徴とするGaN系半導体素子の製造方法。
【0008】(2)上記積層体がpn接合を含むもので
あって、p型層のうちの少なくともpn接合を構成する
p型層の側面を高抵抗化するものである上記(1)記載
の製造方法。
あって、p型層のうちの少なくともpn接合を構成する
p型層の側面を高抵抗化するものである上記(1)記載
の製造方法。
【0009】
【作用】GaN系素子を構成するGaN系結晶層からな
る積層体を、水素および/または水素化合物を含む雰囲
気中で、300℃〜600℃の熱処理を施すことによっ
て、該積層体の側面に露出したp型層の側面では、該側
面の表面から微小な深さまでの部分において、ドーパン
トが水素と結合して不活性化し、p型の導電性が抑制さ
れて高抵抗化する。このp型層の側面の高抵抗化によっ
て、表面リーク電流を抑制することができる。以下、本
発明において素子の高抵抗化のための熱処理に用いる
「水素および/または水素化合物を含む雰囲気」を、
「水素含有雰囲気」とも呼ぶ。
る積層体を、水素および/または水素化合物を含む雰囲
気中で、300℃〜600℃の熱処理を施すことによっ
て、該積層体の側面に露出したp型層の側面では、該側
面の表面から微小な深さまでの部分において、ドーパン
トが水素と結合して不活性化し、p型の導電性が抑制さ
れて高抵抗化する。このp型層の側面の高抵抗化によっ
て、表面リーク電流を抑制することができる。以下、本
発明において素子の高抵抗化のための熱処理に用いる
「水素および/または水素化合物を含む雰囲気」を、
「水素含有雰囲気」とも呼ぶ。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の製造方法を、簡単な受光
素子の製造例にもとづいて説明する。素子の積層構造を
説明するに際しては、便宜上、結晶基板が下層側に位置
し、これにGaN系結晶層が上方へ積み重ねられるもの
として素子の積層構造に上下方向の区別を設ける。ま
た、上下方向に垂直な方向(例えば、層の上面が広がる
方向)を、横方向ともいう。積層体または各層を横方向
の外部から見たときに、積層状態や層の厚みが現れる外
周の端面が、側面である。
素子の製造例にもとづいて説明する。素子の積層構造を
説明するに際しては、便宜上、結晶基板が下層側に位置
し、これにGaN系結晶層が上方へ積み重ねられるもの
として素子の積層構造に上下方向の区別を設ける。ま
た、上下方向に垂直な方向(例えば、層の上面が広がる
方向)を、横方向ともいう。積層体または各層を横方向
の外部から見たときに、積層状態や層の厚みが現れる外
周の端面が、側面である。
【0011】図1に示す受光素子は、結晶基板1上に、
バッファ層2を介して、ダブルヘテロ接合構造(n型ク
ラッド層(コンタクト層)3、アンドープの低バンドギ
ャップ層4、p型クラッド層5)、p型コンタクト層6
を形成し、これにp型電極P1とn型電極P2を設けて
受光素子としたものである。この例では、結晶基板1を
含めて素子全体が積層構造となっているが、なかでも、
層3〜層6までの部分がGaN系結晶層からなる積層体
である。
バッファ層2を介して、ダブルヘテロ接合構造(n型ク
ラッド層(コンタクト層)3、アンドープの低バンドギ
ャップ層4、p型クラッド層5)、p型コンタクト層6
を形成し、これにp型電極P1とn型電極P2を設けて
受光素子としたものである。この例では、結晶基板1を
含めて素子全体が積層構造となっているが、なかでも、
層3〜層6までの部分がGaN系結晶層からなる積層体
である。
【0012】図1にハッチングを施して示すように、G
aN系結晶からなる積層体のうち、p型層5、6の側面
Sが、水素含有雰囲気中での熱処理によって微小な深さ
まで高抵抗化されている。この高抵抗化によって、上記
従来技術の説明において問題とした表面リーク電流が抑
制され、表面リーク電流が原因となって悪化していたS
/Nや、光量の少ない領域での感度特性などが改善され
る。また、受光素子以外の素子でも同様に、表面リーク
電流に起因する問題が改善される。
aN系結晶からなる積層体のうち、p型層5、6の側面
Sが、水素含有雰囲気中での熱処理によって微小な深さ
まで高抵抗化されている。この高抵抗化によって、上記
従来技術の説明において問題とした表面リーク電流が抑
制され、表面リーク電流が原因となって悪化していたS
/Nや、光量の少ない領域での感度特性などが改善され
る。また、受光素子以外の素子でも同様に、表面リーク
電流に起因する問題が改善される。
【0013】本発明でいうGaN系材料、GaN系結晶
とは、式InX GaY AlZ N(0≦X≦1、0≦Y≦
1、0≦Z≦1、X+Y+Z=1)で決定される化合物
半導体材料、およびその結晶である。
とは、式InX GaY AlZ N(0≦X≦1、0≦Y≦
1、0≦Z≦1、X+Y+Z=1)で決定される化合物
半導体材料、およびその結晶である。
【0014】本発明によって製造されるGaN系素子
は、本発明の課題を達成する対象となり得る構造を有す
る素子であればよい。即ち、p型層の側面を高抵抗化す
ることで表面リーク電流を抑制し得るような素子構造を
有する素子であればよい。そのためには、GaN系結晶
層からなる積層体を有し、該積層体の各層のうち一以上
の層には電流が層厚方向に流れ、電流が層厚方向に流れ
る層には側面を高抵抗化すべきp型層が含まれていれば
よい。なかでも、pn接合を有する素子、特に受光素子
の場合には、前記のとおり表面リーク電流は大きな問題
であり、本発明による製造方法の有用性がより顕著とな
る。
は、本発明の課題を達成する対象となり得る構造を有す
る素子であればよい。即ち、p型層の側面を高抵抗化す
ることで表面リーク電流を抑制し得るような素子構造を
有する素子であればよい。そのためには、GaN系結晶
層からなる積層体を有し、該積層体の各層のうち一以上
の層には電流が層厚方向に流れ、電流が層厚方向に流れ
る層には側面を高抵抗化すべきp型層が含まれていれば
よい。なかでも、pn接合を有する素子、特に受光素子
の場合には、前記のとおり表面リーク電流は大きな問題
であり、本発明による製造方法の有用性がより顕著とな
る。
【0015】上記のような素子構造を有する素子のう
ち、pn接合を有しないものとしては、例えば、p型層
だけを用いたショットキー型受光素子が挙げられる。こ
のような素子も、p型層の厚さ方向に電流が流れる素子
であって、p型層の側面を高抵抗化することで表面リー
ク電流が抑制され、特性が改善される。
ち、pn接合を有しないものとしては、例えば、p型層
だけを用いたショットキー型受光素子が挙げられる。こ
のような素子も、p型層の厚さ方向に電流が流れる素子
であって、p型層の側面を高抵抗化することで表面リー
ク電流が抑制され、特性が改善される。
【0016】また、pn接合を有する素子としては、L
ED、半導体レーザなどの発光素子や、図1のようなp
in型の受光素子、アバランシェ型受光素子などが挙げ
られる。GaN系発光素子の素子構造も、基本的には図
1に示すような構造であり、受光や発光に好ましいよう
に各部の寸法比が変更される。
ED、半導体レーザなどの発光素子や、図1のようなp
in型の受光素子、アバランシェ型受光素子などが挙げ
られる。GaN系発光素子の素子構造も、基本的には図
1に示すような構造であり、受光や発光に好ましいよう
に各部の寸法比が変更される。
【0017】pn接合を有する素子の場合、p型、n型
の上下の位置関係は限定されないが、加工上の理由か
ら、図1の例のように、結晶基板側(下層側)をn型と
する態様が好ましい。また、電極の配置については、一
般的なGaN系素子の態様にも見られるように、結晶基
板としてサファイア結晶基板(絶縁体)が好ましく用い
られるため、図1の例のように、積層体の上方から一部
を除去して下層側のn型コンタクト層を露出させ、その
露出面にn型電極を設け、残った積層体の上層側のp型
コンタクト層にはp型電極を設けるという配置となって
いる。しかし、これらの例に限定されず、p型、n型の
上下が逆の態様や、導電性を有する結晶基板を用いて結
晶基板に下部電極を設ける態様なども自由に選択してよ
い。
の上下の位置関係は限定されないが、加工上の理由か
ら、図1の例のように、結晶基板側(下層側)をn型と
する態様が好ましい。また、電極の配置については、一
般的なGaN系素子の態様にも見られるように、結晶基
板としてサファイア結晶基板(絶縁体)が好ましく用い
られるため、図1の例のように、積層体の上方から一部
を除去して下層側のn型コンタクト層を露出させ、その
露出面にn型電極を設け、残った積層体の上層側のp型
コンタクト層にはp型電極を設けるという配置となって
いる。しかし、これらの例に限定されず、p型、n型の
上下が逆の態様や、導電性を有する結晶基板を用いて結
晶基板に下部電極を設ける態様なども自由に選択してよ
い。
【0018】高抵抗化すべき部位は、劈開、分断、RI
Eなどによって露出したp型層の側面であるが、表面リ
ーク電流を抑制するのに最も効果的な部位だけであって
も、p型層の側面全てであってもよく、自由に選択して
よい。高抵抗化のための熱処理の工程は、高抵抗化すべ
きp型層の側面が形成された後であれば、いつでもよ
い。
Eなどによって露出したp型層の側面であるが、表面リ
ーク電流を抑制するのに最も効果的な部位だけであって
も、p型層の側面全てであってもよく、自由に選択して
よい。高抵抗化のための熱処理の工程は、高抵抗化すべ
きp型層の側面が形成された後であれば、いつでもよ
い。
【0019】高抵抗化のための熱処理に用いる水素含有
雰囲気は、水素、水素化合物のうちのいずれか一方また
は両方を含有する流体、特に気体である。水素および/
または水素化合物の含有量は、素子の表面リーク電流が
抑制される程度以上であればよいが、0.5容量%以上
の濃度が好ましい。
雰囲気は、水素、水素化合物のうちのいずれか一方また
は両方を含有する流体、特に気体である。水素および/
または水素化合物の含有量は、素子の表面リーク電流が
抑制される程度以上であればよいが、0.5容量%以上
の濃度が好ましい。
【0020】上記水素化合物としては、アンモニア、メ
タンなどの炭化水素化合物、塩化水素などのハロゲン化
水素などが挙げられる。水素含有雰囲気が、水素および
/または水素化合物と、他の流体との混合流体である場
合、他の流体としては、空気、窒素、ヘリウム、アルゴ
ンなどが挙げられる。
タンなどの炭化水素化合物、塩化水素などのハロゲン化
水素などが挙げられる。水素含有雰囲気が、水素および
/または水素化合物と、他の流体との混合流体である場
合、他の流体としては、空気、窒素、ヘリウム、アルゴ
ンなどが挙げられる。
【0021】高抵抗化のための熱処理の温度は、300
℃〜600℃が好ましい範囲であるが、なかでも特に3
00℃〜500℃が電極の保護の点で好ましく、効果的
な温度範囲である。熱処理の時間は、1分〜30分程
度、またはそれ以上であればよい。
℃〜600℃が好ましい範囲であるが、なかでも特に3
00℃〜500℃が電極の保護の点で好ましく、効果的
な温度範囲である。熱処理の時間は、1分〜30分程
度、またはそれ以上であればよい。
【0022】p型層側面の高抵抗化される深さは、熱処
理の条件によっても異なるが、表面から約0.5〜1.
0μm程度の深さとなる。不活性化させ得るドーパント
は、Mg、Znなど、GaN系半導体をp型化するもの
である。
理の条件によっても異なるが、表面から約0.5〜1.
0μm程度の深さとなる。不活性化させ得るドーパント
は、Mg、Znなど、GaN系半導体をp型化するもの
である。
【0023】本発明でいう高抵抗化とは、p型層側面の
抵抗率を特定の数値範囲内に入れることではなく、p型
層側面の抵抗率を熱処理前の本来の状態での抵抗率に比
べて高くすることである。ただし、p型層側面の抵抗率
の目標値はある。通常のp型層として形成されたGaN
系結晶層の抵抗率は1Ωcm〜10Ωcm程度である
が、高抵抗化の熱処理によって104 Ωm以上とするの
が好ましく、特に106Ωm以上とすることによって、
表面リーク電流の抑制効果は十分顕著となる。高抵抗化
のための熱処理の条件に応じて、高抵抗化の程度がどれ
ほど変化するかは、予め、同じ材料からなる試料を用い
た実験によって計測することができる。
抵抗率を特定の数値範囲内に入れることではなく、p型
層側面の抵抗率を熱処理前の本来の状態での抵抗率に比
べて高くすることである。ただし、p型層側面の抵抗率
の目標値はある。通常のp型層として形成されたGaN
系結晶層の抵抗率は1Ωcm〜10Ωcm程度である
が、高抵抗化の熱処理によって104 Ωm以上とするの
が好ましく、特に106Ωm以上とすることによって、
表面リーク電流の抑制効果は十分顕著となる。高抵抗化
のための熱処理の条件に応じて、高抵抗化の程度がどれ
ほど変化するかは、予め、同じ材料からなる試料を用い
た実験によって計測することができる。
【0024】上記とは逆に、本発明によって製造された
素子が、結果的にどの程度高抵抗化されたものであるか
は、対象となるp型層側面の表層部分が微細であるため
に、その部分だけの抵抗率を直接計測することは困難で
ある。そのような場合は、次に受光素子の例で示すよう
に、素子全体としての評価によって高抵抗化の程度を推
定することができる。 本発明によって製造され高抵抗化された受光素子のリ
ーク電流を測定する。例えば、受光させない状態で逆方
向の電圧を印加するだけの条件下でのリーク電流の測定
である。 この素子を、窒素雰囲気中でアニールし、本発明の製
造方法で行った熱処理によるp型層側面の高抵抗化され
た状態を解除し、熱処理前の状態にもどす。即ち、p型
化のドーパントを水素と結合させて不活性化させていた
ものを、窒素雰囲気中でのアニールによって活性化させ
る。この状態での受光素子のリーク電流を上記と同様
に測定し、上記との差から、高抵抗化の程度、その部
分の抵抗率を算出する。 さらに、本発明の製造方法による高抵抗化の熱処理を
施して、上記のリーク電流を再現させ、この受光素子
が本発明の製造方法によって高抵抗化の熱処理を施され
たものであることを確認してもよい。
素子が、結果的にどの程度高抵抗化されたものであるか
は、対象となるp型層側面の表層部分が微細であるため
に、その部分だけの抵抗率を直接計測することは困難で
ある。そのような場合は、次に受光素子の例で示すよう
に、素子全体としての評価によって高抵抗化の程度を推
定することができる。 本発明によって製造され高抵抗化された受光素子のリ
ーク電流を測定する。例えば、受光させない状態で逆方
向の電圧を印加するだけの条件下でのリーク電流の測定
である。 この素子を、窒素雰囲気中でアニールし、本発明の製
造方法で行った熱処理によるp型層側面の高抵抗化され
た状態を解除し、熱処理前の状態にもどす。即ち、p型
化のドーパントを水素と結合させて不活性化させていた
ものを、窒素雰囲気中でのアニールによって活性化させ
る。この状態での受光素子のリーク電流を上記と同様
に測定し、上記との差から、高抵抗化の程度、その部
分の抵抗率を算出する。 さらに、本発明の製造方法による高抵抗化の熱処理を
施して、上記のリーク電流を再現させ、この受光素子
が本発明の製造方法によって高抵抗化の熱処理を施され
たものであることを確認してもよい。
【0025】本発明のGaN系素子が、図1に示す素子
構造である場合、結晶基板の材料は、GaN系材料が結
晶成長可能なものであればよく、例えば、サファイア、
水晶、SiC等が挙げられる。なかでも、サファイアの
C面、A面、6H−SiC基板、特にC面サファイア基
板が好ましい。
構造である場合、結晶基板の材料は、GaN系材料が結
晶成長可能なものであればよく、例えば、サファイア、
水晶、SiC等が挙げられる。なかでも、サファイアの
C面、A面、6H−SiC基板、特にC面サファイア基
板が好ましい。
【0026】積層体中にpn接合を形成する場合、ホモ
接合、ヘテロ接合などの単純な2層のpn接合だけでな
く、DH(ダブルヘテロ接合)による3層の他、超格子
構造を有するSQW (Single Quantum Well)、MQW
(Multiple Quantum Well)、量子ドットを有する構造で
あってもよい。
接合、ヘテロ接合などの単純な2層のpn接合だけでな
く、DH(ダブルヘテロ接合)による3層の他、超格子
構造を有するSQW (Single Quantum Well)、MQW
(Multiple Quantum Well)、量子ドットを有する構造で
あってもよい。
【0027】
【実施例】本実施例では、図1に示す構造の受光素子を
製作した。 〔結晶基板、バッファ層〕結晶基板1としてウエハ状
(直径2インチ、厚さ330μm)のサファイアC面基
板を用い、MOCVD法、水素雰囲気、500℃にて、
該基板1上に、厚さ20nmのAlNバッファ層2を形
成した。
製作した。 〔結晶基板、バッファ層〕結晶基板1としてウエハ状
(直径2インチ、厚さ330μm)のサファイアC面基
板を用い、MOCVD法、水素雰囲気、500℃にて、
該基板1上に、厚さ20nmのAlNバッファ層2を形
成した。
【0028】〔GaN系結晶層からなる積層体〕バッフ
ァ層2上に、厚さ4μmのn型GaN層3(ドーパント
Si)を成長させた。この層は、n型電極を形成するた
めのコンタクト層としても機能する層である。さらに、
厚さ0.05μm、アンドープのIn0.1 Ga0.9 N層
4、厚さ0.2μmのp型Al0.1 Ga0.9 Nクラッド
層5(ドーパントMg)を順に成長させ、DH構造とし
た。層5上に、厚さ0.1μmのp型GaN層6をさら
に成長させ、p型電極を形成するためのコンタクト層と
した。
ァ層2上に、厚さ4μmのn型GaN層3(ドーパント
Si)を成長させた。この層は、n型電極を形成するた
めのコンタクト層としても機能する層である。さらに、
厚さ0.05μm、アンドープのIn0.1 Ga0.9 N層
4、厚さ0.2μmのp型Al0.1 Ga0.9 Nクラッド
層5(ドーパントMg)を順に成長させ、DH構造とし
た。層5上に、厚さ0.1μmのp型GaN層6をさら
に成長させ、p型電極を形成するためのコンタクト層と
した。
【0029】RIEによって、積層体の上面から層6〜
層4を部分的に除去し、図1に示すようにn型コンタク
ト層3の上面を一部露出させ、その面にn型電極P2を
設け、残ったp型コンタクト層6の上面にはp型電極P
1を設け、ウエハ基板上に、5mm×5mmサイズのG
aN系受光素子構造が多数配列されたものを得た。
層4を部分的に除去し、図1に示すようにn型コンタク
ト層3の上面を一部露出させ、その面にn型電極P2を
設け、残ったp型コンタクト層6の上面にはp型電極P
1を設け、ウエハ基板上に、5mm×5mmサイズのG
aN系受光素子構造が多数配列されたものを得た。
【0030】〔高抵抗化のための熱処理〕上記の状態の
ものを、ウエハ基板ごと、通常の抵抗加熱式の熱処理炉
に挿入し、水素ガス50容量%、窒素ガス50容量%の
雰囲気中で、400℃、2分間の熱処理を行った。
ものを、ウエハ基板ごと、通常の抵抗加熱式の熱処理炉
に挿入し、水素ガス50容量%、窒素ガス50容量%の
雰囲気中で、400℃、2分間の熱処理を行った。
【0031】〔素子分割〕上記熱処理の後、市販のスク
ライブ装置、ブレーキング装置を用いて素子分割を行
い、受光素子を得た。サンプル数は5個である。
ライブ装置、ブレーキング装置を用いて素子分割を行
い、受光素子を得た。サンプル数は5個である。
【0032】従来品との比較のために、高抵抗化のため
の熱処理を行わなかったこと以外は上記と全く同様の工
程によって、比較用の受光素子を製作した。サンプル数
は5個である。
の熱処理を行わなかったこと以外は上記と全く同様の工
程によって、比較用の受光素子を製作した。サンプル数
は5個である。
【0033】〔評価〕本発明の製造方法に従って得られ
た上記受光素子(素子A)と、比較用のために製作した
上記受光素子(素子B)に対して、光を当てない状態で
逆電圧を印加し、各々の素子のリーク電流を調べた。そ
れらの結果(平均値)は次のとおりである。素子Aは、
逆電圧5Vではリーク電流が0.1nA、逆電圧10V
ではリーク電流1.5nAであり、リーク電流の値は小
さいものであった。これに対して、素子Bは、逆電圧5
Vではリーク電流10nA、逆電圧10Vではリーク電
流200nAであり、素子Aに比べて十分大きく、従来
問題になっている通りのリーク電流であった。これらの
結果から、本発明の製造方法が、受光素子のリーク電流
を十分効果的に抑制し得るものであることがわかった。
た上記受光素子(素子A)と、比較用のために製作した
上記受光素子(素子B)に対して、光を当てない状態で
逆電圧を印加し、各々の素子のリーク電流を調べた。そ
れらの結果(平均値)は次のとおりである。素子Aは、
逆電圧5Vではリーク電流が0.1nA、逆電圧10V
ではリーク電流1.5nAであり、リーク電流の値は小
さいものであった。これに対して、素子Bは、逆電圧5
Vではリーク電流10nA、逆電圧10Vではリーク電
流200nAであり、素子Aに比べて十分大きく、従来
問題になっている通りのリーク電流であった。これらの
結果から、本発明の製造方法が、受光素子のリーク電流
を十分効果的に抑制し得るものであることがわかった。
【0034】また、素子Aを、窒素雰囲気中で500
℃、5分の熱処理を行ったところ、p型層側面の高抵抗
化が解除され、素子Bとほぼ同じリーク電流にまで増大
した。さらにその素子を、再度、上記実施例での高抵抗
化の熱処理と同様の水素含有雰囲気中で、400℃、2
分間の熱処理を行ったところ、上記素子Aが示した元の
低いリーク電流に戻った。このことから、本発明の製造
方法によってp型層側面が高抵抗化された素子であるこ
とが推定可能であることがわかった。
℃、5分の熱処理を行ったところ、p型層側面の高抵抗
化が解除され、素子Bとほぼ同じリーク電流にまで増大
した。さらにその素子を、再度、上記実施例での高抵抗
化の熱処理と同様の水素含有雰囲気中で、400℃、2
分間の熱処理を行ったところ、上記素子Aが示した元の
低いリーク電流に戻った。このことから、本発明の製造
方法によってp型層側面が高抵抗化された素子であるこ
とが推定可能であることがわかった。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の製造方法
は、水素含有雰囲気中での熱処理という簡単な処理によ
って、素子構造に含まれるp型層の側面を、効果的に高
抵抗化することが可能である。これによって表面リーク
電流に起因する種々の特性劣化が改善された好ましいG
aN系素子を製造することができるようになった。
は、水素含有雰囲気中での熱処理という簡単な処理によ
って、素子構造に含まれるp型層の側面を、効果的に高
抵抗化することが可能である。これによって表面リーク
電流に起因する種々の特性劣化が改善された好ましいG
aN系素子を製造することができるようになった。
【図1】本発明のGaN系素子の一例として、pn接合
を有する受光素子の構造例を示す図である。
を有する受光素子の構造例を示す図である。
【図2】従来のGaN系素子の構造例を示す図である。
1 結晶基板 3〜6 GaN系結晶層 S p型層の側面 P1、P2 電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡川 広明 兵庫県伊丹市池尻4丁目3番地 三菱電線 工業株式会社伊丹製作所内 (72)発明者 大内 洋一郎 兵庫県伊丹市池尻4丁目3番地 三菱電線 工業株式会社伊丹製作所内 (72)発明者 湖東 雅弘 兵庫県伊丹市池尻4丁目3番地 三菱電線 工業株式会社伊丹製作所内 (72)発明者 平松 和政 三重県四日市市芝田1丁目4番22号 (72)発明者 濱村 寛 東京都千代田区丸の内3丁目2番3号 株 式会社ニコン内 (72)発明者 清水 澄人 東京都千代田区丸の内3丁目2番3号 株 式会社ニコン内 (72)発明者 野村 達士 東京都千代田区丸の内3丁目2番3号 株 式会社ニコン内 (72)発明者 篠原 清晃 東京都千代田区丸の内3丁目2番3号 株 式会社ニコン内 Fターム(参考) 5F041 AA21 CA04 CA34 CA40 CA46 CA65 CA73 CA76
Claims (2)
- 【請求項1】 p型層を含むGaN系結晶層の積層体
を、GaN系半導体素子の素子構造として成長させる工
程と、 前記p型層の側面が高抵抗化するように、該積層体に対
して、水素および/または水素化合物を含む雰囲気中で
300℃〜600℃の熱処理を施す工程と、を有するこ
とを特徴とするGaN系半導体素子の製造方法。 - 【請求項2】 上記積層体がpn接合を含むものであっ
て、p型層のうちの少なくともpn接合を構成するp型
層の側面を高抵抗化するものである請求項1記載の製造
方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10064199A JP2000294828A (ja) | 1999-04-07 | 1999-04-07 | GaN系半導体素子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10064199A JP2000294828A (ja) | 1999-04-07 | 1999-04-07 | GaN系半導体素子の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000294828A true JP2000294828A (ja) | 2000-10-20 |
Family
ID=14279463
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10064199A Pending JP2000294828A (ja) | 1999-04-07 | 1999-04-07 | GaN系半導体素子の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000294828A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003124514A (ja) * | 2001-10-17 | 2003-04-25 | Sony Corp | 半導体発光素子及びその製造方法 |
| JP2005286319A (ja) * | 2004-03-04 | 2005-10-13 | Showa Denko Kk | 窒化ガリウム系半導体素子 |
| JP2018101771A (ja) * | 2016-12-16 | 2018-06-28 | 日亜化学工業株式会社 | 発光素子の製造方法 |
| JP2018174164A (ja) * | 2017-03-31 | 2018-11-08 | 日亜化学工業株式会社 | 発光素子の製造方法 |
-
1999
- 1999-04-07 JP JP10064199A patent/JP2000294828A/ja active Pending
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003124514A (ja) * | 2001-10-17 | 2003-04-25 | Sony Corp | 半導体発光素子及びその製造方法 |
| JP2005286319A (ja) * | 2004-03-04 | 2005-10-13 | Showa Denko Kk | 窒化ガリウム系半導体素子 |
| JP2018101771A (ja) * | 2016-12-16 | 2018-06-28 | 日亜化学工業株式会社 | 発光素子の製造方法 |
| JP2019220723A (ja) * | 2016-12-16 | 2019-12-26 | 日亜化学工業株式会社 | 発光素子の製造方法 |
| JP7144684B2 (ja) | 2016-12-16 | 2022-09-30 | 日亜化学工業株式会社 | 発光素子 |
| JP2022164879A (ja) * | 2016-12-16 | 2022-10-27 | 日亜化学工業株式会社 | 発光素子の製造方法 |
| JP7445160B2 (ja) | 2016-12-16 | 2024-03-07 | 日亜化学工業株式会社 | 発光素子 |
| JP2018174164A (ja) * | 2017-03-31 | 2018-11-08 | 日亜化学工業株式会社 | 発光素子の製造方法 |
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