JP2000294929A - 多層プリント配線板の製造方法および多層プリント配線板 - Google Patents

多層プリント配線板の製造方法および多層プリント配線板

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JP2000294929A
JP2000294929A JP9761799A JP9761799A JP2000294929A JP 2000294929 A JP2000294929 A JP 2000294929A JP 9761799 A JP9761799 A JP 9761799A JP 9761799 A JP9761799 A JP 9761799A JP 2000294929 A JP2000294929 A JP 2000294929A
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Honchin En
本鎮 袁
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Ibiden Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 エッチングにより導体回路に粗化面を形成し
た場合であっても、その上に形成するバイアホールとの
接続信頼性を充分に確保することができる多層プリント
配線板の製造方法を提供すること。 【解決手段】 導体回路4を形成し、粗化処理を施した
後、粗化処理が施された導体回路を層間樹脂絶縁層2に
より被覆し、バイアホール用開口を形成する工程を繰り
返すことにより絶縁性基板1上に層間樹脂絶縁層を挟ん
だ複数層からなる導体回路を形成する多層プリント配線
板の製造方法において、層間樹脂絶縁層にバイアホール
用開口を形成した後、前記バイアホール用開口から露出
した導体回路の粗化面4aに、エッチング処理を施すこ
とを特徴とする多層プリント配線板の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
〔発明の詳細な説明〕
【0002】
【従来の技術】近年、多層配線基板に対する高密度化の
要請から、いわゆるビルドアップ多層配線基板が注目さ
れている。このビルドアップ多層配線基板は、例えば、
特公平4−55555号公報に開示されているような方
法により製造される。即ち、下層導体回路が形成された
コア基板上に、感光性樹脂からなる無電解めっき用接着
剤を塗布し、これを乾燥した後露光、現像処理すること
により、バイアホール用開口を有する層間樹脂絶縁層を
形成する。次いで、この層間樹脂絶縁層の表面を酸化剤
等による処理にて粗化した後、該感光性樹脂層に露光、
現像処理を施してめっきレジストを設け、その後、めっ
きレジスト非形成部分に無電解めっき等を施してバイア
ホールを含む導体回路パターンを形成する。そして、こ
のような工程を複数回繰り返すことにより、多層化した
ビルドアップ配線基板が製造されるのである。
【0003】このようなビルドアップ多層配線基板で
は、導体回路と樹脂絶縁層との密着性改善のため、特開
平7−292483号公報に記載されているように、ア
ゾール類の第二銅錯体と有機酸とを含むエッチング液で
導体回路表面の粗化処理を行い、粗化面を形成する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
アゾール類の第二銅錯体と有機酸とを含むエッチング液
を用いた粗化処理により導体回路表面に粗化面を形成
し、この導体回路上にバイアホールを形成すると、加熱
時やヒートサイクル時に、バイアホールとその下の導体
回路との接触部分で破壊が発生してバイアホールの接続
信頼性が低下してしまうことがあるという新たな事実を
知見した。
【0005】本発明の目的は、エッチングにより導体回
路に粗化面を形成した場合であっても、その上に形成す
るバイアホールとの接続信頼性を充分に確保することが
できる多層プリント配線板の製造方法および該製造方法
により製造された多層プリント配線板を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題に鑑
み、上記目的達成のために鋭意研究した結果、加熱時や
ヒートサイクル時に、バイアホールと導体回路の粗化面
との間で破壊が発生する原因は、粗化面が形成された部
分に脆弱層が存在しているためであり、所定のエッチン
グ液を用いると、この脆弱層のみをエッチングにより除
去することができ、これにより上述の問題を解決するこ
とができることを見い出し、以下に示す内容を要旨構成
とする本発明を完成するに至った。
【0007】即ち、本発明の多層プリント配線板の製造
方法は、導体回路を形成し、粗化処理を施した後、粗化
処理が施された導体回路を層間樹脂絶縁層により被覆
し、バイアホール用開口を形成する工程を繰り返すこと
により絶縁性基板上に層間樹脂絶縁層を挟んだ複数層か
らなる導体回路を形成する多層プリント配線板の製造方
法において、層間樹脂絶縁層にバイアホール用開口を形
成した後、上記バイアホール用開口から露出した導体回
路の粗化面に、エッチング処理を施すことを特徴とす
る。
【0008】上記多層プリント配線板の製造方法におい
ては、過硫酸塩の水溶液、もしくは、過酸化水素ー硫酸
の混合水溶液を用いて上記エッチング処理を施すことが
望ましい。また、上記導体回路の粗化処理は、第二銅錯
体および有機酸からなるエッチング液を酸素共存化で作
用させることにより行うことが望ましい。
【0009】本発明の多層プリント配線板は、粗化面を
有する導体回路が形成された基板上に層間樹脂絶縁層が
形成され、上記層間樹脂絶縁層にバイアホール用開口が
形成され、上記バイアホール用開口に導電体が形成され
てバイアホールを構成してなる多層プリント配線板にお
いて、上記バイアホール用開口から露出した導体回路の
粗化面は、粗化面を形成するためのエッチング処理が施
された後、さらに粗化面に脆弱層を除去するためのエッ
チング処理が施されていることを特徴とする。このよう
なエッチング処理を施すことにより、前記バイアホール
用開口から露出した導体回路の粗化面の粗さは、それ以
外の部分の粗化面の粗さよりも小さくなる。前記バイア
ホール用開口から露出した導体回路の粗化面は、このよ
うな形態を有するため、層間樹脂絶縁層との密着性を低
下させることなく、めっきのつきまわり性を改善してバ
イアホールの接続信頼性を確保できる。前記バイアホー
ル用開口から露出した導体回路の粗化面の粗さはそれ以
外の部分の粗化面の粗さよりも0.5〜5μm小さいこ
とが望ましい。差が大きすぎるとビアの剥離が生じやす
く、小さすぎると脆弱層を除去できないからである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の多層プリント配線板の製
造方法は、導体回路を形成し、粗化処理を施した後、粗
化処理が施された導体回路を層間樹脂絶縁層により被覆
し、バイアホール用開口を形成する工程を繰り返すこと
により絶縁性基板上に層間樹脂絶縁層を挟んだ複数層か
らなる導体回路を形成する多層プリント配線板の製造方
法において、層間樹脂絶縁層にバイアホール用開口を形
成した後、上記バイアホール用開口から露出した導体回
路の粗化面に、エッチング処理を施すことを特徴とす
る。
【0011】本発明の多層プリント配線板の製造方法に
よれば、層間樹脂絶縁層に形成したバイアホール用開口
から露出した導体回路の粗化面に、脆弱層を除去するた
めのエッチング処理を施すので、粗化面が形成された部
分に脆弱層はなくなるとともに粗化面の凹凸は維持され
る。従って、導体回路上に該導体回路との密着性に優れ
たバイアホールを形成することができ、バイアホールと
導体回路との接続信頼性が充分に確保された多層プリン
ト配線板を製造することができる。
【0012】導体回路に粗化処理を施して粗化面を形成
するためのエッチング処理方法としては特に限定される
ものではないが、本発明では、第二銅錯体および有機酸
からなるエッチング液を酸素共存化で作用させる方法を
採用した場合に、上述した効果が充分に得られる。この
場合、下記の式(1)および式(2)の化学反応により
エッチングが進行する。
【0013】
【化1】
【0014】上記第二銅錯体としては、アゾール類の第
二銅錯体が望ましい。このアゾール類の第二銅錯体は、
金属銅等を酸化する酸化剤として作用する。アゾール類
としては、例えば、ジアゾール、トリアゾール、テトラ
ゾールが挙げられる。これらのなかでも、イミダゾー
ル、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾー
ル、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニ
ルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール等が望ま
しい。上記エッチング液中のアゾール類の第二銅錯体の
含有量は、1〜15重量%が望ましい。溶解性および安
定性に優れ、また、触媒核を構成するPdなどの貴金属
をも溶解させることができるからである。
【0015】また、酸化銅を溶解させるために、有機酸
をアゾール類の第二銅錯体に配合する。上記有機酸の具
体例としては、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪
酸、吉草酸、カプロン酸、アクリル酸、クロトン酸、シ
ュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、マレイン
酸、安息香酸、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、スルフ
ァミン酸等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよ
く、2種以上を併用してもよい。
【0016】エッチング液中の有機酸の含有量は、0.
1〜30重量%が望ましい。酸化された銅の溶解性を維
持し、かつ溶解安定性を確保することができるからであ
る。上記式(2)に示したように、発生した第一銅錯体
は、酸の作用で溶解し、酸素と結合して第二銅錯体とな
って、再び銅の酸化に寄与する。
【0017】銅の溶解やアゾール類の酸化作用を補助す
るために、ハロゲンイオン、例えば、フッ素イオン、塩
素イオン、臭素イオン等を上記エッチング液に加えても
よい。また、塩酸、塩化ナトリウム等を添加することに
より、ハロゲンイオンを供給することができる。エッチ
ング液中のハロゲンイオンの含有量は、0.01〜20
重量%が望ましい。形成された粗化面と層間樹脂絶縁層
との密着性に優れるからである。
【0018】エッチング液を調製する際には、アゾール
類の第二銅錯体と有機酸(必要に応じてハロゲンイオン
を有するものを使用)を、水に溶解する。また、上記エ
ッチング液として、市販のエッチング液、例えば、メッ
ク社製、商品名「メック エッチボンド」を使用する。
上記エッチング液を用いた場合のエッチング量(即ち粗
さ)は0.5〜10μmが望ましく、1〜5μmが最適
である。エッチング量が10μmを超えると、形成され
た粗化面とバイアホール導体との接続不良を起こし、一
方、エッチング量が0.5μm未満では、その上に形成
する層間樹脂絶縁層との密着性が不充分となるからであ
る。
【0019】上記方法により形成される粗化面は、イオ
ン化傾向が銅より大きくチタン以下である金属または貴
金属の層(以下、金属層という)で被覆されていてもよ
い。このような金属としては、例えば、チタン、アルミ
ニウム、亜鉛、鉄、インジウム、タリウム、コバルト、
ニッケル、スズ、鉛、ビスマスなどが挙げられる。ま
た、貴金属としては、例えば、金、銀、白金、パラジウ
ムなどが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、
2種以上を併用して複数の層を形成してもよい。
【0020】これらの金属層は粗化層を被覆し、層間樹
脂絶縁層を粗化処理しても局部電極反応を防止して導体
回路の溶解を防止する。これらの金属の厚さは0.1〜
2μmが望ましい。
【0021】上記金属層を構成する金属のなかでは、ス
ズが望ましい。スズは無電解置換めっきにより薄い層を
形成することができ、粗化層に追従することができるた
らである。スズからなる金属層を形成する場合は、ホウ
フッ化スズ−チオ尿素を含む溶液、または、塩化スズ−
チオ尿素を含む溶液を使用して置換めっきを行う。この
場合、Cu−Snの置換反応により、0.1〜2μm程
度のSn層が形成される。貴金属からなる金属層を形成
する場合は、スパッタや蒸着などの方法を採用すること
ができる。
【0022】上記のようにして形成した粗化面を有する
導体回路を含む基板面に後述する方法で層間樹脂絶縁層
を形成した後、バイアホール用開口を形成し、次いで、
粗化面が形成された部分の脆弱層を除去するためにエッ
チング処理を施す。
【0023】上記脆弱層を除去するためのエッチング液
は、脆弱層を除去することができるものであれば特に限
定さないが、例えば、過硫酸塩を含む水溶液が挙げられ
るが、過酸化水素−硫酸からなるエッチング液でも脆弱
層を除去することができる。
【0024】上記過硫酸塩としては、例えば、過硫酸ア
ンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム等が挙
げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を
併用してもよい。上記過硫酸塩の水溶液中の濃度は、2
0〜100g/lが望ましい。過硫酸塩の濃度が20g
/l未満であると、脆弱層を完全に除去することが困難
となり、一方、過硫酸塩の濃度が100g/lを超える
と、エッチングが進行しすぎて他の部分までエッチング
し、粗化面の凹凸の高さが低くなってしまう。
【0025】また、エッチングの際のエッチング液の温
度は、25〜40℃が好ましく、エッチング処理の時間
は、30〜120秒程度が好ましい。
【0026】本発明の多層プリント配線板は、粗化面を
有する導体回路が形成された基板上に層間樹脂絶縁層が
形成され、上記層間樹脂絶縁層にバイアホール用開口が
形成され、上記バイアホール用開口に導電体が形成され
てバイアホールを構成してなる多層プリント配線板にお
いて、上記バイアホール用開口から露出した導体回路の
粗化面は、粗化面を形成するためのエッチング処理が施
された後、さらに粗化面にエッチング処理が施されてい
ることを特徴とする。
【0027】本発明の多層プリント配線板によれば、バ
イアホール用開口から露出した導体回路の粗化面は、脆
弱層を除去するためにエッチング処理が施されているの
で、粗化面が形成された部分に脆弱層はなくなり、バイ
アホールと導体回路との接続信頼性が充分に確保された
多層プリント配線板となる。また、このようなエッチン
グ処理を施すことにより、前記バイアホール用開口から
露出した導体回路の粗化面の粗さは、それ以外の部分の
粗化面の粗さよりも小さくなるため、層間樹脂絶縁層と
の密着性を低下させることなく、めっきのつきまわり性
を改善してバイアホールの接続信頼性を確保できる。
【0028】次に、本発明の多層プリント配線板を製造
する方法をセミアディティブ法を例にとり説明する。 (1) まず、コア基板の表面に内層銅パターン(下層導体
回路)が形成された基板を作製する。このコア基板に対
する導体回路を形成する際には、銅張積層板を特定パタ
ーン状にエッチングする方法、ガラスエポキシ基板、ポ
リイミド基板、セラミック基板、金属基板などの基板に
無電解めっき用接着剤層を形成し、この無電解めっき用
接着剤層表面を粗化して粗化面とした後、無電解めっき
を施す方法、または、上記粗化面全体に無電解めっきを
施し、めっきレジストを形成し、めっきレジスト非形成
部分に電解めっきを施した後、めっきレジストを除去
し、エッチング処理を行って、電解めっき膜と無電解め
っき膜からなる導体回路を形成する方法(セミアディテ
ィブ法)などを用いることができる。
【0029】通常、基板上に導体回路を形成した後、ス
ルーホールおよびコア基板の導体回路間にビスフェノー
ルF型エポキシ樹脂などの低粘度の樹脂充填剤を充填し
た後、樹脂層および導体回路を研磨することにより樹脂
層と導体回路との平滑性を確保するが、上記樹脂充填剤
を充填する前に導体回路の表面に、粗化面または粗化層
を形成する。
【0030】なお、コア基板には、スルーホールが形成
され、このスルーホールを介して表面と裏面の配線層が
電気的に接続されていてもよい。
【0031】上記粗化面または粗化層は、研磨処理、エ
ッチング処理、黒化還元処理およびめっき処理のうちの
いずれかの方法により形成されることが望ましい。これ
らの処理のうち、黒化還元処理を行う際には、NaOH
(20g/l)、NaClO2 (50g/l)、Na3
PO4 (15.0g/l)を含む水溶液からなる黒化浴
(酸化浴)、および、NaOH(2.7g/l)、Na
BH4 (1.0g/l)を含む水溶液からなる還元浴を
用いて粗化面を形成する方法が望ましい。
【0032】また、めっき処理により粗化層を形成する
際には、硫酸銅(1〜40g/l)、硫酸ニッケル
(0.1〜6.0g/l)、クエン酸(10〜20g/
l)、次亜リン酸ナトリウム(10〜100g/l)、
ホウ酸(10〜40g/l)、界面活性剤(日信化学工
業社製、サーフィノール465)(0.01〜10g/
l)を含むpH=9の無電解めっき浴にて無電解めっき
を施し、Cu−Ni−P合金からなる粗化層を形成する
方法が望ましい。この範囲で析出する被膜の結晶構造は
針状構造になるため、アンカー効果に優れるからであ
る。この無電解めっき浴には上記化合物に加えて錯化剤
や添加剤を加えてもよい。
【0033】上記エッチング処理方法として、上述した
第二銅錯体および有機酸を含むエッチング液を酸素共存
化で作用させ、導体回路表面を粗化する方法が挙げられ
るが、この方法については詳述したので、ここではその
説明を省略する。
【0034】上記方法により形成した粗化面または粗化
層は、通常、側面を残して研磨され、樹脂層と導体回路
との平滑性が確保される。
【0035】この後、再び導体回路に粗化処理を施す
が、この際には、上述した方法、すなわち導体回路に第
二銅錯体および有機酸を含むエッチング液を酸素共存化
で作用させる方法により粗化面を形成する。なお、第二
銅錯体および有機酸を含むエッチング液を用いて導体回
路に粗化面を形成した後、研磨処理を施すことなく、層
間樹脂絶縁層を形成してもよい。
【0036】(2) 次に、上記(1) で作製した基板の上
に、有機溶剤を含む粗化面形成用樹脂組成物を塗布、乾
燥して粗化面形成用樹脂組成物の層を設ける。
【0037】上記粗化面形成用樹脂組成物は、酸、アル
カリおよび酸化剤から選ばれる少なくとも1種からなる
粗化液に対して難溶性の未硬化の耐熱性樹脂マトリック
ス中に、酸、アルカリおよび酸化剤から選ばれる少なく
とも1種からなる粗化液に対して可溶性の物質が分散さ
れたものが望ましい。なお、本発明で使用する「難溶
性」「可溶性」という語は、同一の粗化液に同一時間浸
漬した場合に、相対的に溶解速度の早いものを便宜上
「可溶性」といい、相対的に溶解速度の遅いものを便宜
上「難溶性」と呼ぶ。
【0038】上記耐熱性樹脂マトリックスとしては、例
えば、熱硬化性樹脂や熱硬化性樹脂(熱硬化基の一部を
感光化したものも含む)と熱可塑性樹脂との複合体など
を使用することができる。
【0039】上記熱硬化性樹脂としては、例えば、エポ
キシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、熱硬化性
ポリオレフィン樹脂などが挙げられる。また、上記熱硬
化性樹脂を感光化する場合は、メタクリル酸やアクリル
酸などを用い、熱硬化基を(メタ)アクリル化反応させ
る。特にエポキシ樹脂の(メタ)アクリレートが最適で
ある。
【0040】上記エポキシ樹脂としては、例えば、ノボ
ラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂などを使用
することができる。上記熱可塑性樹脂としては、例え
ば、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリフ
ェニレンスルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポ
リフェニルエーテル、ポリエーテルイミドなどを使用す
ることができる。
【0041】上記酸、アルカリおよび酸化剤から選ばれ
る少なくとも1種からなる粗化液に対して可溶性の物質
は、無機粒子、樹脂粒子、金属粒子、ゴム粒子、液相樹
脂および液相ゴムから選ばれる少なくとも1種であるこ
とが望ましい。
【0042】上記無機粒子としては、例えば、シリカ、
アルミナ、炭酸カルシウム、タルク、ドロマイトなどが
挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上
を併用してもよい。上記アルミナ粒子は、ふっ酸で溶解
除去することができ、炭酸カルシウムは塩酸で溶解除去
することができる。また、ナトリウム含有シリカやドロ
マイトはアルカリ水溶液で溶解除去することができる。
【0043】上記樹脂粒子としては、例えば、アミノ樹
脂(メラミン樹脂、尿素樹脂、グアナミン樹脂など)、
エポキシ樹脂、ビスマレイミド−トリアジン樹脂など挙
げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を
併用してもよい。なお、上記エポキシ樹脂は、酸や酸化
剤に溶解するものや、これらに難溶解性のものを、オリ
ゴマーの種類や硬化剤を選択することにより任意に製造
することができる。例えば、ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂をアミン系硬化剤で硬化させた樹脂はクロム酸に
非常によく溶けるが、クレゾールノボラック型エポキシ
樹脂をイミダゾール硬化剤で硬化させた樹脂は、クロム
酸には溶解しにくい。
【0044】上記樹脂粒子は予め硬化処理されているこ
とが必要である。硬化させておかないと上記樹脂粒子が
樹脂マトリックスを溶解させる溶剤に溶解してしまうた
め、均一に混合されてしまい、酸や酸化剤で樹脂粒子の
みを選択的に溶解除去することができないからである。
【0045】上記金属粒子としては、例えば、金、銀、
銅、スズ、亜鉛、ステンレス、アルミニウムなどが挙げ
られる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併
用してもよい。上記ゴム粒子としては、例えば、アクリ
ロニトリル−ブタジエンゴム、ポリクロロプレンゴム、
ポリイソプレンゴム、アクリルゴム、多硫系剛性ゴム、
フッ素ゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、ABS樹
脂などが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、
2種以上を併用してもよい。
【0046】上記液相樹脂としては、上記熱硬化性樹脂
の未硬化溶液を使用することができ、このような液相樹
脂の具体例としては、例えば、未硬化のエポキシオリゴ
マーとアミン系硬化剤の混合液などが挙げられる。上記
液相ゴムとしては、例えば、上記ゴムの未硬化溶液など
を使用することができる。
【0047】上記液相樹脂や液相ゴムを用いて上記感光
性樹脂組成物を調製する場合には、耐熱性樹脂マトリッ
クスと可溶性の物質が均一に相溶しない(つまり相分離
するように)ように、これらの物質を選択する必要があ
る。上記基準により選択された耐熱性樹脂マトリックス
と可溶性の物質とを混合することにより、上記耐熱性樹
脂マトリックスの「海」の中に液相樹脂または液相ゴム
の「島」が分散している状態、または、液相樹脂または
液相ゴムの「海」の中に、耐熱性樹脂マトリックスの
「島」が分散している状態の感光性樹脂組成物を調製す
ることができる。
【0048】そして、このような状態の感光性樹脂組成
物を硬化させた後、「海」または「島」の液相樹脂また
は液相ゴムを除去することにより粗化面を形成すること
ができる。
【0049】上記粗化液として用いる酸としては、例え
ば、リン酸、塩酸、硫酸や、蟻酸、酢酸などの有機酸な
どが挙げられるが、これらのなかでは有機酸を用いるこ
とが望ましい。粗化処理した場合に、バイアホールから
露出する金属導体層を腐食させにくいからである。上記
酸化剤としては、例えば、クロム酸、アルカリ性過マン
ガン酸塩(過マンガン酸カリウムなど)の水溶液などを
用いることが望ましい。また、アルカリとしては、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウムなどの水溶液が望まし
い。
【0050】本発明において、上記無機粒子、上記金属
粒子および上記樹脂粒子を使用する場合は、その平均粒
径は、10μm以下が望ましい。また、特に平均粒径が
2μm未満であって、平均粒径の相対的に大きな粗粒子
と平均粒径が相対的に小さな微粒子との混合粒子を組み
合わせて使用することにより、無電解めっき膜の溶解残
渣をなくし、めっきレジスト下のパラジウム触媒量を少
なくし、しかも、浅くて複雑な粗化面を形成することが
できる。そして、このような複雑な粗化面を形成するこ
とにより、浅い粗化面でも実用的なピール強度を維持す
ることができる。
【0051】上記粗粒子と微粒子とを組み合わせること
により、浅くて複雑な粗化面を形成することができるの
は、使用する粒子径が粗粒子で平均粒径2μm未満であ
るため、これらの粒子が溶解除去されても形成されるア
ンカーは浅くなり、また、除去される粒子は、相対的に
粒子径の大きな粗粒子と相対的に粒子径の小さな微粒子
の混合粒子であるから、形成される粗化面が複雑になる
のである。また、この場合、使用する粒子径は、粗粒子
で平均粒径2μm未満であるため、粗化が進行しすぎて
空隙を発生させることはなく、形成した層間樹脂絶縁層
は層間絶縁性に優れている。
【0052】上記粗粒子は平均粒径が0.8μmを超え
2.0μm未満であり、微粒子は平均粒径が0.1〜
0.8μmであることが望ましい。この範囲では、粗化
面の深さは概ねRmax=3μm程度となり、セミアデ
ィテイブ法では、無電解めっき膜をエッチング除去しや
すいだけではなく、無電解めっき膜下のPd触媒をも簡
単に除去することができ、また、実用的なピール強度
1.0〜1.3kg/cmを維持することができるから
である。
【0053】上記粗化面形成用樹脂組成物中の有機溶剤
の含有量は、10重量%以下であることが望ましい。粗
化面形成用樹脂組成物の塗布を行う際には、ロールコー
タ、カーテンコータなどを使用することができる。
【0054】(3) 上記(2) で形成した粗化面形成用樹脂
組成物層を乾燥して半硬化状態とした後、バイアホール
用開口を設ける。粗化面形成用樹脂組成物層を乾燥させ
た状態では、導体回路パターン上の上記樹脂組成物層の
厚さが薄く、大面積を持つプレーン層上の層間樹脂絶縁
層の厚さが厚くなり、また導体回路と導体回路非形成部
の凹凸に起因して、層間樹脂絶縁層に凹凸が発生してい
ることが多いため、金属板や金属ロールを用い、加熱し
ながら押圧して、層間樹脂絶縁層の表面を平坦化するこ
とが望ましい。
【0055】バイアホール用開口は、粗化面形成用樹脂
組成物層に紫外線などを用いて露光した後現像処理を行
うことにより形成する。また、露光現像処理を行う場合
には、前述したバイアホール用開口に相当する部分に、
黒円のパターンが描画されたフォトマスク(ガラス基板
が好ましい)の黒円のパターンが描画された側を粗化面
形成用樹脂組成物層に密着させた状態で載置し、露光、
現像処理する。
【0056】4)次に、粗化面形成用樹脂組成物層を硬化
させて層間樹脂絶縁層とし、この層間樹脂絶縁層を粗化
する。粗化処理は、上記層間樹脂絶縁層の表面に存在す
る、無機粒子、樹脂粒子、金属粒子、ゴム粒子、液相樹
脂、液相ゴムから選ばれる少なくとも1種の可溶性の物
質を、上記した酸、酸化剤、アルカリなどの粗化液を用
いて除去することにより行う。粗化面の深さは、1〜5
μm程度が望ましい。
【0057】(5) 次に、粗化処理が施された基板を過硫
酸塩の水溶液に浸漬してエッチング処理を施し、バイア
ホール用開口内に露出している導体回路の粗化面の脆弱
層を除去する。この後、層間樹脂絶縁層を粗化した配線
基板に触媒核を付与する。触媒核の付与には、貴金属イ
オンや貴金属コロイドなどを用いることが望ましく、一
般的には、塩化パラジウムやパラジウムコロイドを使用
する。なお、触媒核を固定するために加熱処理を行うこ
とが望ましい。このような触媒核としてはパラジウムが
好ましい。
【0058】(6) 次に、粗化面全面に無電解めっき膜を
形成する。上記無電解めっき液としては、上述した本発
明の無電解めっき液を用いる。めっき液組成としては、
例えば、EDTA(50 g/l)、硫酸銅(10 g
/l)、HCHO(6 ml/l)、NaOH(10
g/l)を含む水溶液が望ましい。無電解めっき膜の厚
みは0.1〜5μmが望ましく、0.5〜3μmがより
望ましい。
【0059】(7) ついで、無電解めっき膜上に感光性樹
脂フィルム(ドライフィルム)をラミネートし、めっき
レジストパターンが描画されたフォトマスク(ガラス基
板が好ましい)を感光性樹脂フィルムに密着させて載置
し、露光、現像処理することにより、めっきレジストパ
ターンを形成する。 (8) 次に、めっきレジスト非形成部に電解めっきを施
し、導体回路およびバイアホールを形成する。ここで、
上記電解めっきとしては、銅めっきを用いることが望ま
しく、その厚みは、1〜20μmが望ましい。
【0060】(9) さらに、めっきレジストを除去した
後、硫酸と過酸化水素の混合液や過硫酸ナトリウム、過
硫酸アンモニウム、塩化第二鉄、塩化第二銅などのエッ
チング液で無電解めっき膜を溶解除去して、独立した導
体回路とする。この後、クロム酸などでパラジウム触媒
核を溶解除去する。 (10)次に、導体回路の表面に粗化面を形成するが、この
際には、上述した第二銅錯体および有機酸を含むエッチ
ング液を酸素共存化で作用させ、導体回路表面に粗化面
を形成する。
【0061】(11)次に、この基板上に、上記粗化面形成
用樹脂組成物を用い、上述した方法と同様の方法により
層間樹脂絶縁層を形成する。
【0062】(12)次に、 (3)〜(9) の工程を繰り返して
さらに上層の導体回路を設け、その上にはんだパッドと
して機能する平板状の導体パッドやバイアホールなどを
形成する。最後にソルダーレジスト層およびハンダバン
プ等を形成することにより、多層多層プリント配線板の
製造を終了する。なお、以下の方法は、セミアディティ
ブ法によるものであるが、フルアディティブ法を採用し
てもよい。
【0063】
【実施例】以下、本発明をさらに詳細に説明する。 (実施例1) A.感光性樹脂組成物の調製 クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬社製、
分子量:2500)の25%アクリル化物をジエチレン
グリコールジメチルエーテル(DMDG)に溶解させた
樹脂液34重量部、イミダゾール硬化剤(四国化成社
製、2E4MZ−CN)2重量部、感光性モノマーであ
るカプロラクトン変成トリス(アクロキシエチル)イソ
シアヌレート(東亜合成社製、商品名:アロニックスM
325)4重量部、光重合開始剤としてのベンゾフェノ
ン(関東化学社製)2重量部、光増感剤としてのミヒラ
ーケトン(関東化学社製)0.2重量部、感光性モノマ
ー(日本化薬社製 KAYAMER PM−21)10
重量部、および、エポキシ樹脂粒子( 三洋化成社製 ポ
リマーポール) の平均粒径1.0μmのもの15重量部
と平均粒径0.5μmのもの10重量部を混合した後、
N−メチルピロリドン(NMP)30.0重量部添加し
ながら混合し、ホモディスパー攪拌機で粘度7Pa・s
に調整し、続いて3本ロールで混練して感光性樹脂組成
物(層間樹脂絶縁材)を調製した。
【0064】B.プリント配線板の製造方法 (1) 厚さ0.6mmのガラスエポキシ樹脂またはBT
(ビスマレイミドトリアジン)樹脂からなる基板1の両
面に18μmの銅箔8がラミネートされている銅張積層
板を出発材料とした(図1(a)参照)。まず、この銅
貼積層板をドリル削孔し、無電解めっき処理を施し、パ
ターン状にエッチングすることにより、基板1の両面に
下層導体回路4とスルーホール9を形成した。
【0065】(2) スルーホール9および下層導体回路4
を形成した基板を水洗いし、乾燥した後、NaOH(1
0g/l)、NaClO2 (40g/l)、Na3 PO
4 (16g/l)を含む水溶液を黒化浴(酸化浴)とす
る黒化処理、および、NaOH(19g/l)、NaB
4 (5g/l)を含む水溶液を還元浴とする還元処理
を行い、そのスルーホール9を含む下層導体回路4の全
表面に粗化面4a、9aを形成した(図1(b)参
照)。
【0066】(3) ビスフェノールF型エポキシ樹脂を含
む樹脂充填剤10を、基板の片面にロールコータを用い
て塗布することにより、下層導体回路4間あるいはスル
ーホール9内に充填し、加熱乾燥させた後、他方の面に
ついても同様に樹脂充填剤10を導体回路4間あるいは
スルーホール9内に充填し、加熱乾燥させた(図1
(c)参照)。
【0067】(4) 上記(3) の処理を終えた基板の片面
を、#600のベルト研磨紙(三共理化学製)を用いた
ベルトサンダー研磨により、内層銅パターン4の表面や
スルーホール9のランド表面に樹脂充填剤10が残らな
いように研磨し、次いで、上記ベルトサンダー研磨によ
る傷を取り除くためのバフ研磨を行った。このような一
連の研磨を基板の他方の面についても同様に行った。次
いで、100℃で1時間、120℃で3時間、150℃
で1時間、180℃で7時間の加熱処理を行って樹脂充
填剤10を硬化した。
【0068】このようにして、スルーホール9や導体回
路非形成部に形成された樹脂充填材10の表層部および
下層導体回路4の表面を平坦化し、樹脂充填材10と下
層導体回路4の側面4aとが粗化面を介して強固に密着
し、またスルーホール9の内壁面9aと樹脂充填材10
とが粗化面を介して強固に密着した絶縁性基板を得た
(図1(d)参照)。
【0069】(5) 上記基板を水洗、酸性脱脂した後、ソ
フトエッチングし、次いで、エッチング液を基板の両面
にスプレイで吹きつけて、下層導体回路4の表面とスル
ーホール9のランド表面と内壁とをエッチングすること
により、下層導体回路4の全表面に粗さ3〜4μmの粗
化面4a、9aを形成した(図2(a)参照)。エッチ
ング液として、イミダゾール銅 (II)錯体10重量部、
グリコール酸7重量部、塩化カリウム5重量部およびイ
オン交換水78重量部を混合したものを使用した。
【0070】(6) 上記Aに記載の方法により調製した感
光性樹脂組成物を、上記(5) の処理を終えた基板の両面
に、ロールコータを用いて塗布し、水平状態で20分間
放置してから、60℃で30分の乾燥を行い、厚さ60
μmの感光性樹脂組成物層(層間樹脂絶縁層)2を形成
した(図2(b)参照)。さらに、この感光性樹脂組成
物層2上に粘着剤を介してポリエチレンテレフタレート
フィルムを貼付した。
【0071】(7) 上記(6) で感光性樹脂組成物層2を形
成した基板1の両面に、遮光インクによって厚さ5μm
の黒円が描画された厚さ5mmのソーダライムガラス基
板を黒円が描画された側を感光性樹脂組成物層2に密着
させ、超高圧水銀灯により3000mJ/cm2 強度で
露光した後、DMDG溶液でスプレー現像し、100μ
mの直径のバイアホール用開口6を形成した。この後、
100℃で1時間、150℃で5時間の加熱処理を施
し、フォトマスクフィルムに相当する寸法精度に優れた
バイアホール用開口6を有する厚さ50μmの層間樹脂
絶縁層2を形成した(図2(c)参照)。なお、バイア
ホールとなる開口には、粗化層を部分的に露出させた。
【0072】(8) バイアホール用開口6を形成した基板
を、濃度が70g/lの過硫酸アンモニウム水溶液に1
分間浸漬して、導体回路の粗化面が形成された部分に存
在する脆弱層を除去した。粗化面の粗さは、2〜3μm
となっており、概ね1μmの脆弱層が除去されたことに
なる。水洗後、さらにクロム酸水溶液に浸漬して層間樹
脂絶縁層2の表面に存在するエポキシ樹脂粒子を溶解除
去することにより、層間樹脂絶縁層2の表面を粗面(深
さ5μm)とし、その後、中和溶液(シプレイ社製)に
浸漬してから水洗いした(図2(d)参照)。さらに、
粗面化処理した該基板の表面に、パラジウム触媒(アト
テック製)を付与することにより、層間樹脂絶縁層2の
表面およびバイアホール用開口6の内壁面に触媒核を付
着させた。
【0073】(9) 次に、以下の組成の無電解銅めっき水
溶液中に基板を浸漬して、粗面全体に厚さ3μmの無電
解銅めっき膜12を形成した(図3(a)参照)。〔無
電解めっき水溶液〕 EDTA 50 g/l 硫酸銅 10 g/l HCHO 6 ml/l NaOH 10 g/l α、α’−ビピリジル 80 mg/l ポリエチレングリコール(PEG) 0.1 g/l 〔無電解めっき条件〕 70℃の液温度で30分
【0074】(10)市販の感光性ドライフィルムを無電解
銅めっき膜12に熱圧着することにより貼り付け、クロ
ム層によって、めっきレジスト非形成部分がマスクパタ
ーンとして描画された厚さ5mmのソーダライムガラス
基板を、クロム層が形成された側を感光性ドライフィル
ムに密着させて、110mJ/cm2 で露光した後、
0.8%炭酸ナトリウムで現像処理し、厚さ20μmの
めっきレジスト3を設けた(図3(b)参照)。
【0075】(11)ついで、以下の条件で電解銅めっきを
施し、厚さ15μmの電解銅めっき膜13を形成した
(図3(c)参照)。 〔電解めっき水溶液〕 硫酸 180 g/l 硫酸銅 80 g/l 添加剤 1 ml/l (アトテックジャパン社製、カパラシドGL) 〔電解めっき条件〕 電流密度 1.2 A/dm2 時間 30 分 温度 室温
【0076】(12)めっきレジスト3を5%KOHで剥離
除去した後、そのめっきレジスト3下の無電解めっき膜
12を硫酸と過酸化水素の混合液でエッチング処理して
溶解除去し、無電解銅めっき膜12と電解銅めっき膜1
3からなる厚さ18μmの導体回路(バイアホール7を
含む)5を形成した。さらに、800g/lのクロム酸
を含む溶液に1〜2分間浸漬して、層間樹脂絶縁層2の
表面に残存するパラジウム触媒を除去した(図3(d)
参照)。
【0077】(13)上記 (5)〜(12)の工程を繰り返すこと
により、さらに上層の層間樹脂絶縁層と導体回路とを形
成し、多層配線板を得た。 (14)次に、ジエチレングリコールジメチルエーテル(D
MDG)に60重量%の濃度になるように溶解させた、
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬社製)
のエポキシ基50%をアクリル化した感光性付与のオリ
ゴマー(分子量:4000)46.67重量部、メチル
エチルケトンに溶解させた80重量%のビスフェノール
A型エポキシ樹脂(油化シェル社製、商品名:エピコー
ト1001)6.67重量部、同じくビスフェノールA
型エポキシ樹脂(油化シェル社製、商品名:エピコート
E−1001−B80)6.67重量部、イミダゾール
硬化剤(四国化成社製、商品名:2E4MZ−CN)
1.6重量部、感光性モノマー(日本化薬社製 KAY
AMER PM−21)6重量部、アクリル酸エステル
重合物からなるレベリング剤(共栄化学社製、商品名:
ポリフローNo.75)0.36重量部を容器にとり、
攪拌、混合して混合組成物を調製し、この混合組成物に
対して光重合開始剤としてイルガキュアI−907(チ
バガイギー社製)2.0重量部、光増感剤としてのDE
TX−S(日本化薬社製)0.2重量部、DMDG0.
6重量部を加えることにより、粘度を25℃で1.4±
0.3Pa・sに調整したソルダーレジスト組成物を得
た。なお、粘度測定は、B型粘度計(東京計器社製、D
VL−B型)で60rpmの場合はローターNo.4、
6rpmの場合はローターNo.3によった。
【0078】(15)次に、多層配線基板の両面に、上記ソ
ルダーレジスト組成物を20μmの厚さで塗布し、70
℃で20分間、70℃で30分間の条件で乾燥処理を行
った後、クロム層によってソルダーレジスト開口部のパ
ターンが描画された厚さ5mmのソーダライムガラス基
板を、クロム層が描画された側をソルダーレジスト層に
密着させて1000mJ/cm2 の紫外線で露光し、D
MTG溶液で現像処理し、200μmの直径の開口を形
成した。そして、さらに、80℃で1時間、100℃で
1時間、120℃で1時間、150℃で3時間の条件で
加熱処理してソルダーレジスト層を硬化させ、開口を有
し、その厚さが20μmのソルダーレジスト層14を形
成した。
【0079】(16)次に、ソルダーレジスト層14を形成
した基板を、塩化ニッケル(30g/l)、次亜リン酸
ナトリウム(10g/l)、クエン酸ナトリウム(10
g/l)を含むpH=5の無電解ニッケルめっき液に2
0分間浸漬して、開口部に厚さ5μmのニッケルめっき
層15を形成した。さらに、その基板をシアン化金カリ
ウム(2g/l)、塩化アンモニウム(75g/l)、
クエン酸ナトリウム(50g/l)、次亜リン酸ナトリ
ウム(10g/l)を含む無電解めっき液に93℃の条
件で23秒間浸漬して、ニッケルめっき層15上に、厚
さ0.03μmの金めっき層16を形成した。
【0080】(17)この後、ソルダーレジスト層14の開
口にはんだペーストを印刷して、200℃でリフローす
ることによりはんだバンプ(はんだ体)17を形成し、
はんだバンプ17を有する多層配線プリント基板を製造
した(図5(c)参照)。
【0081】(比較例1)上記(8) の工程において、過
硫酸アンモニウム水溶液を用いたエッチング処理を行わ
なかったほかは、実施例1と同様にして多層プリント配
線板を製造した。
【0082】このようにして製造した実施例1および比
較例1のプリント配線板について、−55℃で30分保
持した後、125℃で30分保持するヒートサイクルを
1000回繰り返すヒートサイクル試験を実施し、バイ
アホール部分の接続をクロスカットして顕微鏡観察する
ことにより調べた。その結果、実施例1に係る多層プリ
ント配線板では、バイアホールは下の導体回路の粗面に
しっかりと接続され、破壊等は全く観察されなかった
が、比較例1に係る多層プリント配線板では、バイアホ
ールと下の導体回路との接続部分に破壊が見られた。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように本発明のプリント配
線板の製造方法によれば、過酷な条件下でもバイアホー
ルの接続信頼性が確保された多層プリント配線板を製造
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(d)は、本発明の多層プリント配線
板の製造工程の一部を示す断面図である。
【図2】(a)〜(d)は、本発明の多層プリント配線
板の製造工程の一部を示す断面図である。
【図3】(a)〜(d)は、本発明の多層プリント配線
板の製造工程の一部を示す断面図である。
【図4】(a)〜(c)は、本発明の多層プリント配線
板の製造工程の一部を示す断面図である。
【図5】(a)〜(c)は、本発明の多層プリント配線
板の製造工程の一部を示す断面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 層間樹脂絶縁層(無電解めっき用接着剤層) 4 下層導体回路 4a 粗化面 5 上層導体回路 7 バイアホール 8 銅箔 9 スルーホール 9a 粗化面 10 樹脂充填材 14 ソルダーレジスト層(有機樹脂絶縁層) 15 ニッケルめっき膜 16 金めっき膜 17 ハンダバンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5E343 AA02 AA17 BB24 BB71 CC22 CC46 CC50 DD33 DD43 EE52 EE58 GG04 5E346 AA06 AA12 AA15 AA43 BB01 CC09 CC31 CC58 DD03 DD22 EE31 EE35 EE38 FF02 FF15 GG02 GG15 GG17 GG27 GG28 HH07

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体回路を形成し、粗化処理を施した
    後、粗化処理が施された導体回路を層間樹脂絶縁層によ
    り被覆し、バイアホール用開口を形成する工程を繰り返
    すことにより絶縁性基板上に層間樹脂絶縁層を挟んだ複
    数層からなる導体回路を形成する多層プリント配線板の
    製造方法において、層間樹脂絶縁層にバイアホール用開
    口を形成した後、前記バイアホール用開口から露出した
    導体回路の粗化面に、エッチング処理を施すことを特徴
    とする多層プリント配線板の製造方法。
  2. 【請求項2】 過硫酸塩の水溶液もしくは過酸化水素お
    よび硫酸の混合水溶液を用いて前記エッチング処理を施
    す請求項1に記載の多層プリント配線板の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記導体回路の粗化処理は、第二銅錯体
    および有機酸からなるエッチング液を酸素共存化で作用
    させることにより行う請求項1に記載の多層プリント配
    線板の製造方法。
  4. 【請求項4】 粗化面を有する導体回路が形成された基
    板上に層間樹脂絶縁層が形成され、前記層間樹脂絶縁層
    にバイアホール用開口が形成され、前記バイアホール用
    開口に導電体が形成されてバイアホールを構成してなる
    多層プリント配線板において、前記バイアホール用開口
    から露出した導体回路の粗化面は、粗化面を形成するた
    めのエッチング処理が施された後、さらに粗化面にエッ
    チング処理が施されていることを特徴とする多層プリン
    ト配線板。
  5. 【請求項5】 粗化面を有する導体回路が形成された基
    板上に層間樹脂絶縁層が形成され、前記層間樹脂絶縁層
    にバイアホール用開口が形成され、前記バイアホール用
    開口に導電体が形成されてバイアホールを構成してなる
    多層プリント配線板において、前記バイアホール用開口
    から露出した導体回路の粗化面の粗さは、それ以外の部
    分の粗化面の粗さよりも小さいことを特徴とする多層プ
    リント配線板。
  6. 【請求項6】 前記バイアホール用開口から露出した導
    体回路の粗化面の粗さはそれ以外の部分の粗化面の粗さ
    よりも0.5〜5μm小さい請求項5に記載の多層プリ
    ント配線板。
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