JP2000295050A - 混成電力増幅装置 - Google Patents

混成電力増幅装置

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JP2000295050A
JP2000295050A JP11102437A JP10243799A JP2000295050A JP 2000295050 A JP2000295050 A JP 2000295050A JP 11102437 A JP11102437 A JP 11102437A JP 10243799 A JP10243799 A JP 10243799A JP 2000295050 A JP2000295050 A JP 2000295050A
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voltage
monolithic
resistor
power
circuit
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Katsuhiko Higashiyama
勝比古 東山
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プッシュプル回路を形成するデバイスの種類
や回路構成の違いに応じてリニア電圧増幅器のバイアス
段を変えることなく共通化することができ、プッシュプ
ル回路の温度係数を補償してクロスオーバ歪みの発生を
防止することができる混成電力増幅装置を得る。 【解決手段】 プッシュプル回路3を構成する第2及び
第3モノリシックIC71,72における各入力端にバ
イアス電圧を印加するリニア電圧増幅器2のバイアス段
13を、ダイオード41〜44を順方向に直列に接続し
た直列回路に、トリミングを行う抵抗45を直列に接続
して形成し、各ダイオード間の接続部にそれぞれボンデ
ィングパッドで形成した各出力端を設け、プッシュプル
回路を構成するパワーデバイスの種類に応じて、第2及
び第3モノリシックIC71,72の各入力端とバイア
ス段13の各出力端とを選択的に接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、信号電力増幅回路
又はオーディオ電力増幅回路を混成集積回路で形成した
混成電力増幅装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図10は、従来の混成電力増幅装置の回
路例を示した図である。図10において、混成電力増幅
装置200は、リニア回路で形成されたリニア電圧増幅
器201と、該リニア電圧増幅器201で電圧増幅され
た信号に対して電力増幅を行うプッシュプル回路202
とで構成されている。リニア電圧増幅器201は、第1
の電圧増幅段211、第2の電圧増幅段212及び電力
増幅用のバイアス段213で構成されている。また、プ
ッシュプル回路202は、ダーリントン接続された2つ
のnpnバイポーラトランジスタ(以下、npnトラン
ジスタと呼ぶ)を有するnpnパワートランジスタ部2
15、及びダーリントン接続された2つのpnpバイポ
ーラトランジスタ(以下、pnpトランジスタと呼ぶ)
を有するpnpパワートランジスタ部216で構成され
ている。
【0003】抵抗217は、npnパワートランジスタ
部215のエミッタ抵抗を、抵抗218は、pnpパワ
ートランジスタ部216のエミッタ抵抗をなしており、
抵抗217と抵抗218との接続部は、混成電力増幅装
置200の出力端OUTをなしている。
【0004】リニア電圧増幅器201において、バイア
ス段213の抵抗221は、レーザ等によるトリミング
を行って抵抗値の設定を行うことにより電力増幅用のバ
イアス電圧を調整するものであり、抵抗221を除いて
第1モノリシックIC231で形成されている。また、
抵抗217を除くnpnパワートランジスタ部215は
第2モノリシックIC232で形成され、抵抗218を
除くpnpパワートランジスタ部216は第3モノリシ
ックIC233で形成されている。このように、混成電
力増幅装置200は、第1〜第3モノリシックIC23
1〜233及び抵抗217,218,221からなる混
成集積回路で形成されている。
【0005】一方、バイアス段213は、プッシュプル
回路202のバイアス電圧を決定するものであり、複数
のダイオードを順方向に直列に接続した直列回路のカソ
ード側に抵抗221を接続して形成されている。このよ
うな構成において、バイアス段213がnpnパワート
ランジスタ部215及びpnpパワートランジスタ部2
16を最適値にバイアスするように、抵抗221のトリ
ミングが行われる。
【0006】しかし、npnパワートランジスタ部21
5及びpnpパワートランジスタ部216を形成する各
バイポーラトランジスタのベース−エミッタ間電圧は、
それぞれ温度係数を有している。例えば、第2モノリシ
ックIC232の入力端232aと出力端232bとの
間の電圧、及び第3モノリシックIC233の入力端2
33aと出力端233bとの間の電圧は、それぞれ−5
mV/℃の温度係数を有している。
【0007】このため、常温で抵抗221をトリミング
して、npnパワートランジスタ部215及びpnpパ
ワートランジスタ部216を最適値にバイアスするよう
にしても、npnパワートランジスタ部215及びpn
pパワートランジスタ部216の温度が変化すると、ク
ロスオーバ歪みが発生する。そこで、バイアス段213
を形成する各ダイオードにおいて、それぞれの順方向電
圧の温度係数が−2.5mV/℃になるように形成す
る。このことによって、第2モノリシックIC232及
び第3モノリシックIC233における各入力端と各出
力端との間のそれぞれの電圧に対する各温度係数を補償
することができ、クロスオーバ歪みの発生を防ぐことが
できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】一方、プッシュプル回
路202は、ダーリントン接続されたバイポーラトラン
ジスタで形成する場合ばかりではなく、FETやIGB
T等を使用する場合や、npnパワートランジスタ部2
15及びpnpパワートランジスタ部216を1つのバ
イポーラトランジスタでそれぞれ形成する場合がある。
【0009】しかし、バイポーラトランジスタやIGB
Tのベース−エミッタ間電圧、及びFETのゲート−ソ
ース間電圧における温度係数はそれぞれ異なる。このこ
とから、プッシュプル回路202に使用するトランジス
タの種類に応じて、バイアス段213における各ダイオ
ードを形成する必要があった。このため、プッシュプル
回路202を形成するトランジスタの種類及び回路構成
に応じてリニア電圧増幅器201のバイアス段213を
変える必要があり、製造効率が悪くコスト削減の障害と
なっていた。
【0010】本発明は、上記のような問題を解決するた
めになされたものであり、プッシュプル回路を形成する
デバイスの種類や回路構成の違いに応じてリニア電圧増
幅器のバイアス段を変えることなく共通化することがで
き、プッシュプル回路の温度係数を補償してクロスオー
バ歪みの発生を防止することができる混成電力増幅装置
を得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明に係る混成電力
増幅装置は、電力増幅回路を混成集積回路で形成してな
る混成電力増幅装置において、入力信号を電圧増幅する
少なくとも1つの電圧増幅段からなる電圧増幅部と、該
電圧増幅部で電圧増幅された信号を所定の電圧+dV及
び−dVでそれぞれシフトさせて出力するバイアス部
と、+dVでシフトされた電圧増幅信号を正方向電流で
電流増幅して正方向電流増幅信号を生成すると共に、−
dVでシフトされた電圧増幅信号を負方向電流で電流増
幅して負方向電流増幅信号を生成し、正方向電流増幅信
号及び該負方向電流増幅信号をプッシュ・プルの形で加
えて電力増幅信号を生成し出力する電力増幅部とを備
え、バイアス部は、複数のダイオードを順方向に直列に
接続した直列回路と、該直列回路に直列に接続された抵
抗とで形成され、直列回路における各ダイオードのそれ
ぞれの接続部に電力増幅部との接続を行うための各接続
端を有し、電力増幅部は、電力増幅部の有する温度係数
に応じて該各接続端と選択的に接続されるものである。
【0012】具体的には、バイアス部を構成する抵抗
は、トリミングによって所定の抵抗値に設定される。
【0013】また、この発明に係る混成電力増幅装置
は、電力増幅回路を混成集積回路で形成してなる混成電
力増幅装置において、入力信号を電圧増幅する少なくと
も1つの電圧増幅段からなる電圧増幅部と、該電圧増幅
部で電圧増幅された信号を所定の電圧+dV及び−dV
でそれぞれシフトさせて出力するバイアス部と、+dV
でシフトされた電圧増幅信号を正方向電流で電流増幅し
て正方向電流増幅信号を生成すると共に、−dVでシフ
トされた電圧増幅信号を負方向電流で電流増幅して負方
向電流増幅信号を生成し、正方向電流増幅信号及び該負
方向電流増幅信号をプッシュ・プルの形で加えて電力増
幅信号を生成し出力する電力増幅部とを備え、バイアス
部は、電流帰還用抵抗及びブリーダ抵抗を用いた電流帰
還バイアス回路によってバイアスが供給されるバイポー
ラトランジスタ回路で形成され、電力増幅部の有する温
度係数に応じて上記電流帰還用抵抗の抵抗値が設定され
るものである。
【0014】具体的には、電流帰還用抵抗は、トリミン
グによって所望の抵抗値に設定されるか、又は、電力増
幅部の有する温度係数に応じて短絡されるか若しくは並
列に抵抗が接続される。
【0015】また、具体的には、ブリーダ抵抗を構成す
るコレクタとベースとの間に接続された抵抗は、トリミ
ングによって所望の抵抗値に設定される。
【0016】また、具体的には、バイポーラトランジス
タ回路は、ダーリントン回路で形成される。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、図面に示す実施の形態に基
づいて、本発明を詳細に説明する。 実施の形態1.図1は、本発明の実施の形態1における
混成電力増幅装置の例を示した回路図である。図1にお
いて、混成電力増幅装置1は、リニア回路で形成された
リニア電圧増幅器2と、該リニア電圧増幅器2で電圧増
幅された信号に応じて負荷(図示せず)への電流供給を
行うプッシュプル回路3とで構成されている。
【0018】リニア電圧増幅器2は、第1の電圧増幅段
11、第2の電圧増幅段12及び電力増幅用のバイアス
段13で構成されている。また、プッシュプル回路3
は、ダーリントン接続された2つのnpnバイポーラト
ランジスタ(以下、npnトランジスタと呼ぶ)を有す
るnpnパワートランジスタ部15、及びダーリントン
接続された2つのpnpバイポーラトランジスタ(以
下、pnpトランジスタと呼ぶ)を有するpnpパワー
トランジスタ部16で構成されている。
【0019】リニア電圧増幅器2において、第1電圧増
幅段11は、pnpトランジスタ21〜24、npnト
ランジスタ25、ダイオード26及び抵抗27〜29で
形成されている。抵抗27はpnpトランジスタ23の
エミッタ抵抗を、抵抗29はpnpトランジスタ23の
コレクタ抵抗をなし、抵抗28はpnpトランジスタ2
4のエミッタ抵抗をなしている。
【0020】pnpトランジスタ21及び22で差動増
幅回路を形成し、pnpトランジスタ21のベースは非
反転入力端をなし、pnpトランジスタ22のベースは
反転入力端をなしている。ダイオード26は、npnト
ランジスタ25のベース−エミッタ間に順方向に接続さ
れ、npnトランジスタ25及びダイオード26は、該
差動増幅回路のアクティブ負荷をなしている。pnpト
ランジスタ23,24及び抵抗27〜29は、定電流源
を形成しており、pnpトランジスタ23のゲートとコ
レクタが接続されpnpトランジスタ23及び抵抗2
7,29は該定電流源の起動回路を形成している。ま
た、pnpトランジスタ24及び抵抗28は、pnpト
ランジスタ21及び22で形成された差動増幅回路への
電流供給を行う。
【0021】第2電圧増幅段12は、pnpトランジス
タ31、npnトランジスタ32,33及び抵抗34〜
36で形成されている。抵抗34はpnpトランジスタ
31のエミッタ抵抗を、抵抗35はnpnトランジスタ
32のエミッタ抵抗を、抵抗36はnpnトランジスタ
33のエミッタ抵抗をそれぞれなしている。npnトラ
ンジスタ32はnpnトランジスタ33をドライブし、
pnpトランジスタ31のコレクタとnpnトランジス
タ33のコレクタとの間にバイアス段13が接続されて
いる。pnpトランジスタ31のベースは、pnpトラ
ンジスタ23及び24の各ベースに接続され、pnpト
ランジスタ31及び抵抗34は、定電流源をなしてバイ
アス段13への電流供給を行う。
【0022】バイアス段13は、順方向に直列に接続さ
れたダイオード41〜44と、レーザ等によるトリミン
グを行って抵抗値の調整が行われる抵抗45とで形成さ
れている。一方、第1電圧増幅段11、第2電圧増幅段
12及びバイアス段13のダイオード41〜44は、第
1モノリシックIC51で形成されている。このことか
ら、pnpトランジスタ31のコレクタとダイオード4
1のアノードとの接続部は第1モノリシックIC51の
出力端51aに、ダイオード41のカソードとダイオー
ド42のアノードとの接続部は第1モノリシックIC5
1の出力端51bに接続されている。
【0023】更に、ダイオード42のカソードとダイオ
ード43のアノードとの接続部は第1モノリシックIC
51の出力端51cに、ダイオード43のカソードとダ
イオード44のアノードとの接続部は第1モノリシック
IC51の出力端51dにそれぞれ接続されている。
【0024】また、ダイオード44のカソードと抵抗4
5との接続部は、第1モノリシックIC51の出力端5
1eに接続され、抵抗45とnpnトランジスタ33の
コレクタとの接続部は第1モノリシックIC51の出力
端51fに接続されている。一方、第1電圧増幅段11
におけるpnpトランジスタ21のベースは第1モノリ
シックIC51の入力端51gに、第1電圧増幅段11
におけるpnpトランジスタ22のベースは第1モノリ
シックIC51の入力端51hにそれぞれ接続されてい
る。
【0025】第1電圧増幅段11及び第2電圧増幅段1
2で電圧増幅された信号は、バイアス段13により+d
Vと−dV(例えば、+5Vと−5V)のバイアス電圧が
加えられ、出力端51aから出力される上側の電圧増幅
信号SHと、出力端51fから出力される下側の電圧増
幅信号SLが生成される。このように、上側の電圧増幅
信号SHと、下側の電圧増幅信号SLは、上下に2dVの
電位差でシフトされる。
【0026】なお、第1モノリシックIC51の出力端
51a〜51d及び51fは、リニア電圧増幅器2の出
力端をなしている。また、外部から正の直流電源が供給
される第1モノリシックIC51の正の電源端51iは
リニア電圧増幅器2の正の電源端を、外部から負の直流
電源が供給される第1モノリシックIC51の負の電源
端51jはリニア電圧増幅器2の負の電源端をなしてい
る。
【0027】次に、プッシュプル回路3において、np
nパワートランジスタ部15は、ダーリントン接続され
た2つのnpnトランジスタ61,62、npnトラン
ジスタ62のエミッタ抵抗をなす抵抗63及びnpnト
ランジスタ61のエミッタ抵抗をなす抵抗64で形成さ
れている。pnpパワートランジスタ部16は、ダーリ
ントン接続された2つのpnpトランジスタ66,6
7、pnpトランジスタ67のエミッタ抵抗をなす抵抗
68及びpnpトランジスタ66のエミッタ抵抗をなす
抵抗69で形成されている。抵抗64と抵抗69との接
続部は、混成電力増幅装置1の出力端OUTをなしてい
る。
【0028】npnパワートランジスタ部15における
npnトランジスタ61,62及び抵抗63は、第2モ
ノリシックIC71で形成され、pnpパワートランジ
スタ部16におけるpnpトランジスタ66,67及び
抵抗68は、第3モノリシックIC72で形成されてい
る。npnパワートランジスタ部15において、npn
トランジスタ62のベースは第2モノリシックIC71
の入力端71aに接続され、npnトランジスタ61の
エミッタと抵抗63との接続部は第2モノリシックIC
71の出力端71bに接続されている。
【0029】また、pnpパワートランジスタ部16に
おいて、pnpトランジスタ67のベースは第3モノリ
シックIC72の入力端72aに接続され、pnpトラ
ンジスタ66のエミッタと抵抗68との接続部は第3モ
ノリシックIC72の出力端72bに接続されている。
なお、入力端71a及び72aはそれぞれプッシュプル
回路3の入力端をなしている。
【0030】npnパワートランジスタ部15の入力端
をなす第2モノリシックIC71の入力端71aは、リ
ニア電圧増幅器2の出力端をなす第1モノリシックIC
51の出力端51aに接続され、pnpパワートランジ
スタ部16の入力端をなす第3モノリシックIC72の
入力端72aは、リニア電圧増幅器2の出力端をなす第
1モノリシックIC51の出力端51fに接続されてい
る。このように、上側の電圧増幅信号SHは、第2モノ
リシックIC71の入力端71aに、下側の電圧増幅信
号SLは、第3モノリシックIC72の入力端72aに
それぞれ出力される。
【0031】また、プッシュプル回路3の正の電源端を
なす第2モノリシックIC71の正の電源端71cは、
リニア電圧増幅器2の正の電源端である第1モノリシッ
クIC51の正の電源端51iに接続されている。プッ
シュプル回路3の負の電源端をなす第2モノリシックI
C72の負の電源端72cは、リニア電圧増幅器2の負
の電源端である第1モノリシックIC51の負の電源端
51jに接続されている。
【0032】第2モノリシックIC71の出力端71b
は抵抗64を介して、第3モノリシックIC72の出力
端72bは抵抗69を介してそれぞれ出力端OUTに接
続されている。このように、混成電力増幅装置1は、第
1モノリシックIC51、第2モノリシックIC71、
第3モノリシックIC72、及び抵抗45,64,69
からなる混成集積回路で形成されている。
【0033】上記のような構成において、混成電力増幅
装置1の製造時に、バイアス段13における抵抗45の
トリミングを行って、プッシュプル回路3の2つの入力
端間、すなわち、第2モノリシックIC71の入力端7
1aと第3モノリシックIC72の入力端72aとの間
に印加するバイアス電圧の調整を行う。一方、npnパ
ワートランジスタ部15の各トランジスタ61,62及
びpnpパワートランジスタ部16の各トランジスタ6
6,67におけるそれぞれのベース−エミッタ間電圧
は、温度係数を有している。例えば、第2モノリシック
IC71の入力端71aと出力端71bとの間の電圧、
及び第3モノリシックIC72の入力端72aと出力端
72bとの間の電圧が、それぞれ−5mV/℃の温度係
数を有している。
【0034】このことから、製造時に常温で抵抗45の
トリミングを行って、プッシュプル回路3の2つの入力
端間に印加されるバイアス電圧を最適値に調整したとし
ても、第2モノリシックIC71及び第3モノリシック
IC72の温度が変化すると、クロスオーバ歪みが発生
する。そこで、バイアス段13を形成する各ダイオード
41〜44において、それぞれの順方向電圧の温度係数
が−2.5mV/℃になるように形成する。このことに
よって、第2モノリシックIC71及び第3モノリシッ
クIC72におけるそれぞれの入力端と出力端との間の
各電圧に対する温度係数をそれぞれ補償することがで
き、クロスオーバ歪みの発生を防ぐことができる。
【0035】次に、図2は、図1の第1モノリシックI
C51に対する、第2モノリシックIC71及び第3モ
ノリシックIC72への接続構造例を示した概略の実装
図である。なお、図2では、第1モノリシックIC51
における混成集積回路上の接続部及びその周辺部分のみ
を示しており、その他の部分は省略している。図2にお
いて、金属基板81上に、第1モノリシックIC51が
実装され、配線パターン82〜84が絶縁して形成され
ている。配線パターン82の両端には、接続用のパッド
82a及び82bが形成され、配線パターン83の一端
には、接続用のパッド83aが形成されている。同様
に、配線パターン84の両端には、接続用のパッド84
a及び84bが形成されている。
【0036】第1モノリシックIC51の各出力端51
a〜51fは、それぞれボンディングパッドで形成され
ており、出力端51aはボンディングワイヤ85aで接
続用パッド82aに、出力端51eはボンディングワイ
ヤ85bで接続用パッド83aに、出力端51fはボン
ディングワイヤ85cで接続用パッド84aにそれぞれ
接続されている。また、配線パターン83と84との間
には抵抗45が接続され、図示していないが、接続用パ
ッド82bは第2モノリシックIC71の入力端71a
に、接続用パッド84bは第3モノリシックIC72の
入力端72aにそれぞれボンディングワイヤを用いて接
続されている。
【0037】次に、図3は、図1のプッシュプル回路3
を、Nチャネル形パワーMOSFETで形成したN−M
OSパワートランジスタ部90と、Pチャネル形パワー
MOSFETで形成したP−MOSパワートランジスタ
部95とで形成した場合の混成電力増幅装置1の例を示
した回路図である。なお、図3において図1と同じもの
は同じ符号で示しており、ここではその説明を省略する
と共に、図1との相違点のみ説明する。
【0038】図3における図1との相違点は、図3のプ
ッシュプル回路3をN−MOSパワートランジスタ部9
0とP−MOSパワートランジスタ部95とで形成した
ことにあり、これに伴って図1のプッシュプル回路3を
プッシュプル回路3Aとし、図1の混成電力増幅装置1
を混成電力増幅装置1Aとしたことにある。
【0039】図3において、プッシュプル回路3Aは、
Nチャネル形パワーMOSFET(以下、N−MOSと
呼ぶ)91、該N−MOS91のゲート抵抗をなす抵抗
92及びN−MOS91のソース抵抗をなす抵抗93で
形成されたN−MOSパワートランジスタ部90と、P
チャネル形パワーMOSFET(以下、P−MOSと呼
ぶ)96、該P−MOS96のゲート抵抗をなす抵抗9
7及びP−MOS96のソース抵抗をなす抵抗98で形
成されたP−MOSパワートランジスタ部95とで構成
されている。
【0040】N−MOSパワートランジスタ部90にお
けるN−MOS91及び抵抗92は、第2モノリシック
IC101で形成され、P−MOSパワートランジスタ
部95におけるP−MOS96及び抵抗97は、第3モ
ノリシックIC102で形成されている。N−MOSパ
ワートランジスタ部90において、N−MOS91のゲ
ートは抵抗92を介して第2モノリシックIC101の
入力端101aに接続され、N−MOS91のソースは
第2モノリシックIC101の出力端101bに接続さ
れている。
【0041】また、P−MOSパワートランジスタ部9
5において、P−MOS96のゲートは抵抗97を介し
て第3モノリシックIC102の入力端102aに接続
され、P−MOS96のソースは第3モノリシックIC
102の出力端102bに接続されている。なお、入力
端101a及び102aはそれぞれプッシュプル回路3
Aの入力端をなしている。
【0042】N−MOSパワートランジスタ部90の入
力端をなす第2モノリシックIC101の入力端101
aは、リニア電圧増幅器2の出力端をなす第1モノリシ
ックIC51の出力端51cに接続され、P−MOSパ
ワートランジスタ部95の入力端をなす第3モノリシッ
クIC102の入力端102aは、リニア電圧増幅器2
の出力端をなす第1モノリシックIC51の出力端51
fに接続されている。このように、上側の電圧増幅信号
SHは、出力端51cから第2モノリシックIC101
の入力端101aに、下側の電圧増幅信号SLは、出力
端51fから第3モノリシックIC102の入力端10
2aにそれぞれ出力される。
【0043】また、プッシュプル回路3Aの正の電源端
をなす第2モノリシックIC101の正の電源端101
cは、リニア電圧増幅器2の正の電源端である第1モノ
リシックIC51の正の電源端51iに接続されてい
る。プッシュプル回路3Aの負の電源端をなす第3モノ
リシックIC102の負の電源端102cは、リニア電
圧増幅器2の負の電源端である第1モノリシックIC5
1の負の電源端51jに接続されている。
【0044】第2モノリシックIC101の出力端10
1bは抵抗93を介して、第3モノリシックIC102
の出力端102bは抵抗98を介してそれぞれ出力端O
UTに接続されている。このように、混成電力増幅装置
1Aは、第1モノリシックIC51、第2モノリシック
IC101、第3モノリシックIC102、及び抵抗4
5,93,98からなる混成集積回路で形成されてい
る。
【0045】上記のような構成において、N−MOSパ
ワートランジスタ部90のN−MOS91及びP−MO
Sパワートランジスタ部95のP−MOS96における
それぞれのゲート−ソース間電圧は、温度係数を有して
いる。例えば、第2モノリシックIC101の入力端1
01aと出力端101bとの間の電圧、及び第3モノリ
シックIC102の入力端102aと出力端102bと
の間の電圧が、それぞれ−2.5mV/℃の温度係数を
有している。
【0046】一方、バイアス段13を形成する各ダイオ
ード41〜44において、それぞれの順方向電圧の温度
係数が−2.5mV/℃になるように形成されている。
このことから、第2モノリシックIC101の入力端1
01aを第1モノリシックIC51の出力端51cに接
続すると共に、第3モノリシックIC102の入力端1
02aを第1モノリシックIC51の出力端51fに接
続することによって、第2モノリシックIC101及び
第3モノリシックIC102がそれぞれ有している温度
係数を補償することができる。
【0047】図4は、図3の第1モノリシックIC51
に対する、第2モノリシックIC101及び第3モノリ
シックIC102への接続構造例を示した概略の実装図
である。なお、図4において図2と同じものは同じ符号
で示しており、ここではその説明を省略すると共に、図
2との相違点のみ説明する。また、図4においても、第
1モノリシックIC51における混成集積回路上の接続
部及びその周辺部分のみを示しており、その他の部分は
省略している。
【0048】図4における図2との相違点は、接続用パ
ッド82aを第1モノリシックIC51の出力端51c
に接続したことにある。すなわち、図4では、接続用パ
ッド82aはボンディングワイヤ85aを用いて第1モ
ノリシックIC51の出力端51cに接続されている。
更に、接続用パッド82bは第2モノリシックIC10
1の入力端101aに、接続用パッド84bは第3モノ
リシックIC102の入力端102aにそれぞれボンデ
ィングワイヤ(図示せず)を用いて接続されている。
【0049】次に、図5は、図1のプッシュプル回路3
におけるnpnパワートランジスタ部15を図3で示し
たN−MOSパワートランジスタ部90に置き換えた場
合の混成電力増幅装置1の例を示した回路図である。な
お、図5において図1又は図3と同じものは同じ符号で
示しており、ここではその説明を省略すると共に、図1
との相違点のみ説明する。
【0050】図5における図1との相違点は、図3のプ
ッシュプル回路3をN−MOSパワートランジスタ部9
0とpnpパワートランジスタ部16とで形成したこと
にあり、これに伴って図1のプッシュプル回路3をプッ
シュプル回路3Bとし、図1の混成電力増幅装置1を混
成電力増幅装置1Bとしたことにある。図5において、
プッシュプル回路3Bは、N−MOSパワートランジス
タ部90とpnpパワートランジスタ部16とで形成さ
れている。N−MOSパワートランジスタ部90を構成
する第2モノリシックIC101の入力端101aは、
第1モノリシックIC51の出力端51bに接続されて
いる。このように、上側の電圧増幅信号SHは、出力端
51bから第2モノリシックIC101の入力端101
aに、下側の電圧増幅信号SLは、出力端51fから第
3モノリシックIC72の入力端72aにそれぞれ出力
される。
【0051】ここで、例えば、第2モノリシックIC1
01の入力端101aと出力端101bとの間の電圧が
−2.5mV/℃の温度係数を有し、第3モノリシック
IC72の入力端72aと出力端72bとの間の電圧が
−5.0mV/℃の温度係数を有しているとする。一
方、バイアス段13を形成する各ダイオード41〜44
において、それぞれの順方向電圧の温度係数が−2.5
mV/℃になるように形成されている。このことから、
第2モノリシックIC101の入力端101aを第1モ
ノリシックIC51の出力端51bに接続すると共に、
第3モノリシックIC72の入力端72aを第1モノリ
シックIC51の出力端51fに接続することによっ
て、第2モノリシックIC101及び第3モノリシック
IC72がそれぞれ有している温度係数を補償すること
ができる。
【0052】図6は、図5の第1モノリシックIC51
に対する、第2モノリシックIC101及び第3モノリ
シックIC72への接続構造例を示した概略の実装図で
ある。なお、図6において図2と同じものは同じ符号で
示しており、ここではその説明を省略すると共に、図2
との相違点のみ説明する。また、図6においても、第1
モノリシックIC51における混成集積回路上の接続部
及びその周辺部分のみを示しており、その他の部分は省
略している。
【0053】図6における図2との相違点は、接続用パ
ッド82aを第1モノリシックIC51の出力端子51
bに接続したことにある。すなわち、図6では、接続用
パッド82aはボンディングワイヤ85aを用いて第1
モノリシックIC51の出力端51bに接続されてい
る。更に、接続用パッド82bは第2モノリシックIC
101の入力端101aに、接続用パッド84bは第3
モノリシックIC72の入力端72aにそれぞれボンデ
ィングワイヤ(図示せず)を用いて接続されている。
【0054】なお、図1のpnpパワートランジスタ部
16を図3のP−MOSパワートランジスタ部95に置
き換えた場合においても、第2モノリシックIC及び第
3モノリシックICの各入力端と第1モノリシックIC
51の出力端との接続は図5及び図6と同様であるので
その説明を省略する。また、図3から図6において、プ
ッシュプル回路にパワーMOSFETを使用した場合を
例にして説明したが、パワーMOSFETの代わりにI
GBTを使用してもよい。更に、本実施の形態1では、
4つのダイオードを直列に接続してバイアス段13を形
成した場合を例にして説明したが、本発明はこれに限定
するものではなく、複数のダイオードを直列に接続して
バイアス段13を形成するものである。
【0055】このように、本実施の形態1における混成
電力増幅装置は、プッシュプル回路を構成するそれぞれ
のパワーデバイスをなす第2モノリシックIC及び第3
モノリシックICにおけるそれぞれの入力端にバイアス
電圧を印加するリニア電圧増幅器2のバイアス段13
を、複数のダイオード41〜44を順方向に直列に接続
した直列回路にトリミングを行う抵抗45を直列に接続
して形成し、各ダイオード間の接続部にそれぞれボンデ
ィングパッドで形成した出力端を設けた。このことか
ら、プッシュプル回路を構成するパワーデバイスの種類
に応じて、第2モノリシックIC及び第3モノリシック
ICの各入力端とバイアス段13の各出力端との接続箇
所を選択することによって、プッシュプル回路を形成す
るデバイスの種類や回路構成の違いに応じてリニア電圧
増幅器のバイアス段を変えることなく共通化することが
でき、プッシュプル回路の温度係数を補償してクロスオ
ーバ歪みの発生を防止することができる。
【0056】実施の形態2.上記実施の形態1では、バ
イアス段13における温度係数の値は、ダイオードの温
度係数に、直列に接続されたダイオードの個数をかける
ことによって決まることから、バイアス段13の温度係
数の調整には限界があった。このことから、リニア電圧
増幅器のバイアス段を、所望の温度係数に設定すること
ができるように形成したものを本発明の実施の形態2と
する。
【0057】図7は、本発明の実施の形態2における混
成電力増幅装置の例を示した回路図である。なお、図7
では、図1と同じものは同じ符号で示しており、ここで
はその説明を省略すると共に図1との相違点のみ説明す
る。また、図7では、図1のプッシュプル回路3を使用
した場合を例にして説明するが、図3及び図5で示した
各プッシュプル回路でも同様であるのでその説明を省略
する。
【0058】図7における図1との相違点は、図1のバ
イアス段13の回路構成を変えてバイアス段113とし
たことから、図1のリニア電圧増幅器2をリニア電圧増
幅器112とし、図1の第1モノリシックIC51を第
1モノリシックIC121とし、これらに伴って図1の
混成電力増幅装置1を混成電力増幅装置110としたこ
とにある。
【0059】図7において、混成電力増幅装置110
は、リニア回路で形成されたリニア電圧増幅器112
と、プッシュプル回路3とで構成されている。リニア電
圧増幅器2は、第1の電圧増幅段11、第2の電圧増幅
段12及び電力増幅用のバイアス段113で構成されて
いる。
【0060】リニア電圧増幅器112において、バイア
ス段113は、ダーリントン接続された2つのnpnト
ランジスタ121,122と、抵抗123と、レーザ等
によるトリミングを行って抵抗値の調整が行われる抵抗
124,125とで形成され、いわゆるVbeマルチプラ
イヤを形成している。npnトランジスタ121及び1
22で形成されたダーリントン回路は、ブリーダ抵抗を
なす抵抗123,124、及び電流帰還用抵抗をなす抵
抗125からなる電流帰還バイアス回路によってバイア
スが供給されている。一方、第1電圧増幅段11、第2
電圧増幅段12及びバイアス段113のnpnトランジ
スタ121,122と抵抗123は、第1モノリシック
IC121で形成されている。
【0061】このことから、pnpトランジスタ31の
コレクタとnpnトランジスタ121及び122の各コ
レクタとの接続部は第1モノリシックIC121の出力
端121aに接続され、npnトランジスタ122のゲ
ートと抵抗124との接続部は第1モノリシックIC1
21の入力端121bに接続されている。また、npn
トランジスタ121のエミッタと抵抗125との接続部
は第1モノリシックIC121の出力端121cに、抵
抗125とnpnトランジスタ33のコレクタとの接続
部は第1モノリシックIC121の出力端121dにそ
れぞれ接続されている。抵抗123は、npnトランジ
スタ122のベースとnpnトランジスタ33のコレク
タとの間に接続されている。
【0062】第1電圧増幅段11及び第2電圧増幅段1
2で電圧増幅された信号は、バイアス段113により+
dVと−dV(例えば、+5Vと−5V)のバイアス電圧
が加えられ、出力端121aから出力される上側の電圧
増幅信号SHと、出力端121dから出力される下側の
電圧増幅信号SLが生成される。このように、上側の電
圧増幅信号SHと、下側の電圧増幅信号SLは、上下に2
dVの電位差でシフトされる。
【0063】なお、第1モノリシックIC121の出力
端121a及び121dは、リニア電圧増幅器112の
出力端をなしている。また、外部から正の直流電源が供
給される第1モノリシックIC121の正の電源端12
1iはリニア電圧増幅器112の正の電源端を、外部か
ら負の直流電源が供給される第1モノリシックIC12
1の負の電源端121jはリニア電圧増幅器112の負
の電源端をなしている。更に、第1電圧増幅段11にお
けるpnpトランジスタ21のベースは第1モノリシッ
クIC121の入力端121gに、第1電圧増幅段11
におけるpnpトランジスタ22のベースは第1モノリ
シックIC121の入力端121hにそれぞれ接続され
ている。
【0064】npnパワートランジスタ部15の入力端
をなす第2モノリシックIC71の入力端71aは、リ
ニア電圧増幅器112の出力端をなす第1モノリシック
IC121の出力端121aに接続され、pnpパワー
トランジスタ部16の入力端をなす第3モノリシックI
C72の入力端72aは、リニア電圧増幅器112の出
力端をなす第1モノリシックIC121の出力端121
dに接続されている。このように、上側の電圧増幅信号
SHは、出力端121aから第2モノリシックIC71
の入力端71aに、下側の電圧増幅信号SLは、出力端
121dから第3モノリシックIC72の入力端72a
にそれぞれ出力される。
【0065】また、プッシュプル回路3の正の電源端を
なす第2モノリシックIC71の正の電源端71cは、
リニア電圧増幅器112の正の電源端である第1モノリ
シックIC121の正の電源端121iに接続されてい
る。プッシュプル回路3の負の電源端をなす第2モノリ
シックIC72の負の電源端72cは、リニア電圧増幅
器112の負の電源端である第1モノリシックIC12
1の負の電源端121jに接続されている。このよう
に、混成電力増幅装置110は、第1モノリシックIC
121、第2モノリシックIC71、第3モノリシック
IC72、及び抵抗64,69,124,125からな
る混成集積回路で形成されている。
【0066】上記のような構成において、混成電力増幅
装置110の製造時に、バイアス段113における抵抗
124のトリミングを行って、プッシュプル回路3の2
つの入力端間、すなわち、第2モノリシックIC71の
入力端71aと第3モノリシックIC72の入力端72
aとの間に印加するバイアス電圧の調整を行う。更に、
プッシュプル回路3を構成する第2モノリシックIC7
1及び第3モノリシックIC72で形成された各パワー
デバイスの温度係数に応じて、バイアス段113におけ
る抵抗125のトリミングを行い、プッシュプル回路3
の温度係数に対する温度補償を行う。
【0067】図8は、第1モノリシックIC121の出
力端121aと121dとの間の電圧、すなわちバイア
ス段113からの出力電圧Voutの温度変化に対する変
化を示した図である。図8において、例えば常温25℃
で、出力電圧Voutが所定値Vtoになるように抵抗12
4のトリミングを行う。一方、npnトランジスタ12
1及び122が有する温度係数によって、温度上昇に応
じて出力電圧Voutは小さくなる。
【0068】そこで、抵抗125のトリミングを行い、
該抵抗値Rを大きくするに従って、出力電圧Voutの温
度係数の絶対値が小さくなっていくことが分かる。この
ことから、プッシュプル回路3に使用するパワーデバイ
スの種類に応じて、すなわちパワーデバイスが有する温
度係数に応じて抵抗125の抵抗値を設定することによ
り、プッシュプル回路3が有する温度係数に対して温度
補償を行うことができ、クロスオーバ歪みの発生を防ぐ
ことができる。
【0069】ここで、図7では、抵抗125の抵抗値を
トリミングで設定したが、抵抗125を所定の抵抗値を
有する固定抵抗にし、製造時に該抵抗125の両端を選
択的に短絡するようにしてもよい。図9は、このように
した場合における、第1モノリシックIC121に対す
る、第2モノリシックIC71及び第3モノリシックI
C72への接続構造例を示した概略の実装図である。概
略の実装例を示した図である。なお、図9では、第1モ
ノリシックIC121における混成集積回路上の接続部
及びその周辺部分のみを示しており、その他の部分は省
略している。
【0070】図9において、金属基板131上に、第1
モノリシックIC121が実装され、配線パターン13
2〜136が絶縁して形成されている。配線パターン1
32の両端には、接続用のパッド132a及び132b
が形成され、配線パターン133の一端には、接続用の
パッド133aが形成されている。同様に、配線パター
ン134の両端には、接続用のパッド134a及び13
4bが形成され、配線パターン135の両端には、接続
用のパッド135a及び135bが形成されている。ま
た、配線パターン136の両端においても、接続用のパ
ッド136a及び136bが形成され、更に接続用パッ
ド136aと136bの間の配線パターン上に接続用の
パッド136cが形成されている。
【0071】第1モノリシックIC121の各出力端1
21a,121c,121d及び入力端121bは、そ
れぞれボンディングパッドで形成されており、出力端1
21aはボンディングワイヤ137aで接続用パッド1
32aに、入力端121bはボンディングワイヤ137
bで接続用パッド133aにそれぞれ接続されている。
更に、出力端121cはボンディングワイヤ137cで
接続用パッド134aに、出力端121dはボンディン
グワイヤ137dで接続用パッド135aにそれぞれ接
続されている。また、配線パターン132と133との
間には抵抗124が、配線パターン134と135との
間には抵抗125がそれぞれ接続されている。
【0072】ここで、抵抗125は、プッシュプル回路
に図3で示したプッシュプル回路3Aを使用した場合の
抵抗値を有しているものとする。この状態で、プッシュ
プル回路を図1で示したプッシュプル回路3を使用する
場合、接続用パッド134bはボンディングワイヤ13
7eで接続用パッド136aに、接続用パッド135b
はボンディングワイヤ137fで接続用パッド136c
にそれぞれ接続し、抵抗125を短絡させる。このよう
にした場合、図示していないが、接続用パッド132b
は第2モノリシックIC71の入力端71aに、接続用
パッド136bは第3モノリシックIC72の入力端7
2aにそれぞれボンディングワイヤを用いて接続されて
いる。
【0073】一方、プッシュプル回路を図3で示したプ
ッシュプル回路3Aを使用する場合、ボンディングワイ
ヤ137e及び137fによる接続は行われず、図示し
ていないが、接続用パッド132bが第2モノリシック
IC101の入力端101aに、接続用パッド135b
が第3モノリシックIC102の入力端102aにそれ
ぞれボンディングワイヤを用いて接続される。
【0074】例えば、第1モノリシックIC121の出
力端121aと121dとの間の電圧が2.5V、pn
pトランジスタ31からバイアス段113に供給される
電流が5mA、抵抗123の抵抗値が1.2kΩ、抵抗
124の抵抗値が0.5〜1.5kΩの間で設定されると
すると、抵抗125の抵抗値を200Ωにするとよい。
なお、本実施の形態2では、抵抗125の両端を選択的
に短絡する場合を例にして説明したが、抵抗125に並
列に抵抗を選択的に接続するようにしてもよい。
【0075】このように、本実施の形態2における混成
電力増幅装置は、バイアス段113の抵抗124及び1
25の抵抗値を設定することによって、リニア電圧増幅
器112のバイアス段を、所望の温度係数に設定するよ
うにした。このことから、プッシュプル回路を形成する
デバイスの種類や回路構成の違いに応じてリニア電圧増
幅器のバイアス段の設計を変えることなく共通化するこ
とができ、プッシュプル回路の温度係数をより正確に補
償してクロスオーバ歪みの発生を防止することができ
る。
【0076】
【発明の効果】上記の説明から明らかなように、本発明
の混成電力増幅装置によれば、電圧増幅部で電圧増幅さ
れた信号を所定の電圧でシフトさせるバイアス部を、複
数のダイオードを順方向に直列に接続した直列回路に抵
抗、例えばトリミングを行って所定の抵抗値に設定され
る抵抗を直列に接続して形成し、各ダイオード間の接続
部にそれぞれボンディングパッドで形成した各接続端を
設け、電力増幅部の有する温度係数に応じて、電力増幅
部を該各接続端と選択的に接続するようにした。このこ
とから、電力増幅部を形成するデバイスの種類や回路構
成の違いに応じてバイアス部を変えることなく共通化す
ることができると共に、電力増幅部の温度係数を補償し
てクロスオーバ歪みの発生を防止することができる。
【0077】また、バイアス部を、電流帰還用抵抗及び
ブリーダ抵抗を用いた電流帰還バイアス回路によってバ
イアスが供給されるバイポーラトランジスタ回路で形成
し、電力増幅部の有する温度係数に応じて、例えば電流
帰還用抵抗の抵抗値をレーザ等を用いたトリミングを行
って設定したり、電流帰還用抵抗を短絡するか若しくは
並列に抵抗を接続することにより、所望の抵抗値に設定
するようにした。このことから、電力増幅部を形成する
デバイスの種類や回路構成の違いに応じて、電力増幅部
の温度係数をより正確に補償してクロスオーバ歪みの発
生を防止することができる。
【0078】また、ブリーダ抵抗を構成する、コレクタ
とベースとの間に接続された抵抗の抵抗値を、例えばレ
ーザ等を用いたトリミング行って設定することにより、
電力増幅部を形成するデバイスの種類や回路構成の違い
に応じてバイアス部を変えることなく共通化することが
できる。
【0079】このようなことから、本発明の混成電力増
幅装置は、オーディオ用途のみならず、電力制御分野全
般にわたって、広範囲な応用が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1における混成電力増幅
装置の例を示した回路図である。
【図2】 図1の混成電力増幅装置1における実装例を
示した概略図である。
【図3】 本発明の実施の形態1における混成電力増幅
装置の他の例を示した回路図である。
【図4】 図3の混成電力増幅装置1Aにおける実装例
を示した概略図である。
【図5】 本発明の実施の形態1における混成電力増幅
装置の他の例を示した回路図である。
【図6】 図5の混成電力増幅装置1Bにおける実装例
を示した概略図である。
【図7】 本発明の実施の形態2における混成電力増幅
装置の例を示した回路図である。
【図8】 図7のバイアス段113からの出力電圧Vou
tの温度変化に対する電圧変化を示した図である。
【図9】 図7の混成電力増幅装置110における実装
例を示した概略図である。
【図10】 従来の混成電力増幅装置の回路例を示した
図である。
【符号の説明】
1,1A,1B,110 混成電力増幅装置 2,112 リニア電圧増幅器 3,3A,3B プッシュプル回路 13,113 バイアス段 15 npnパワートランジスタ部 16 pnpパワートランジスタ部 51,121 第1モノリシックIC 71,101 第2モノリシックIC 72,102 第3モノリシックIC 90 N−MOSパワートランジスタ部 95 P−MOSパワートランジスタ部
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Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力増幅回路を混成集積回路で形成して
    なる混成電力増幅装置において、 入力信号を電圧増幅する少なくとも1つの電圧増幅段か
    らなる電圧増幅部と、 該電圧増幅部で電圧増幅された信号を所定の電圧+dV
    及び−dVでそれぞれシフトさせて出力するバイアス部
    と、 上記+dVでシフトされた電圧増幅信号を正方向電流で
    電流増幅して正方向電流増幅信号を生成すると共に、上
    記−dVでシフトされた電圧増幅信号を負方向電流で電
    流増幅して負方向電流増幅信号を生成し、上記正方向電
    流増幅信号及び該負方向電流増幅信号をプッシュ・プル
    の形で加えて電力増幅信号を生成し出力する電力増幅部
    と、を備え、 上記バイアス部は、複数のダイオードを順方向に直列に
    接続した直列回路と、該直列回路に直列に接続された抵
    抗とで形成され、上記直列回路における各ダイオードの
    それぞれの接続部に上記電力増幅部との接続を行うため
    の各接続端を有し、上記電力増幅部は、電力増幅部の有
    する温度係数に応じて該各接続端と選択的に接続される
    ことを特徴とする混成電力増幅装置。
  2. 【請求項2】 上記バイアス部を構成する抵抗は、トリ
    ミングによって所定の抵抗値に設定されることを特徴と
    する請求項1に記載の混成電力増幅装置。
  3. 【請求項3】 電力増幅回路を混成集積回路で形成して
    なる混成電力増幅装置において、 入力信号を電圧増幅する少なくとも1つの電圧増幅段か
    らなる電圧増幅部と、 該電圧増幅部で電圧増幅された信号を所定の電圧+dV
    及び−dVでそれぞれシフトさせて出力するバイアス部
    と、 上記+dVでシフトされた電圧増幅信号を正方向電流で
    電流増幅して正方向電流増幅信号を生成すると共に、上
    記−dVでシフトされた電圧増幅信号を負方向電流で電
    流増幅して負方向電流増幅信号を生成し、上記正方向電
    流増幅信号及び該負方向電流増幅信号をプッシュ・プル
    の形で加えて電力増幅信号を生成し出力する電力増幅部
    と、を備え、 上記バイアス部は、電流帰還用抵抗及びブリーダ抵抗を
    用いた電流帰還バイアス回路によってバイアスが供給さ
    れるバイポーラトランジスタ回路で形成され、上記電力
    増幅部の有する温度係数に応じて上記電流帰還用抵抗の
    抵抗値が設定されることを特徴とする混成電力増幅装
    置。
  4. 【請求項4】 上記電流帰還用抵抗は、トリミングによ
    って所望の抵抗値に設定されることを特徴とする請求項
    3に記載の混成電力増幅装置。
  5. 【請求項5】 上記電流帰還用抵抗は、電力増幅部の有
    する温度係数に応じて短絡されるか又は並列に抵抗が接
    続されることを特徴とする請求項3に記載の混成電力増
    幅装置。
  6. 【請求項6】 上記ブリーダ抵抗を構成するコレクタと
    ベースとの間に接続された抵抗は、トリミングによって
    所望の抵抗値に設定されることを特徴とする請求項4又
    は請求項5のいずれかに記載の混成電力増幅装置。
  7. 【請求項7】 上記バイポーラトランジスタ回路は、ダ
    ーリントン回路で形成されることを特徴とする請求項3
    から請求項6のいずれかに記載の混成電力増幅装置。
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