JP2000296326A - 有機ハロゲン化合物分解装置の運転制御方法 - Google Patents

有機ハロゲン化合物分解装置の運転制御方法

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JP2000296326A
JP2000296326A JP11104610A JP10461099A JP2000296326A JP 2000296326 A JP2000296326 A JP 2000296326A JP 11104610 A JP11104610 A JP 11104610A JP 10461099 A JP10461099 A JP 10461099A JP 2000296326 A JP2000296326 A JP 2000296326A
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organic halogen
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plasma
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JP11104610A
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English (en)
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Toshio Hattori
敏夫 服部
Masahiro Bessho
正博 別所
Yasuhiro Tsubaki
泰廣 椿
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フロンガス等の有機ハロゲン化合物を確実に
かつ安定してプラズマ化する事が可能な有機ハロゲン化
合物分解装置の運転制御方法、および、有機ハロゲン化
合物の分解装置の安全性を向上することが可能な有機ハ
ロゲン化合物分解装置の運転制御方法を提供すること。 【解決手段】 有機ハロゲン化合物をプラズマ化し、水
と反応させて有機ハロゲン化合物を分解する有機ハロゲ
ン化合物分解装置の運転制御方法において、希ガス、有
機ハロゲン化合物の順に装置系にガスの供給を開始する
とともに、前記有機ハロゲン化合物の供給を開始する前
に、前記希ガスに点火してプラズマを発生させ、前記有
機ハロゲン化合物の供給開始後に前記希ガスの供給を停
止することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマを利用し
た有機ハロゲン化合物分解装置の運転制御方法に係わ
り、特に、マイクロ波を利用してプラズマを発生させる
ようにした有機ハロゲン化合物分解装置の運転制御方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】分子内にフッ素、塩素、臭素等を含んだ
フロン、トリクロロメタン、ハロン等の有機ハロゲン化
合物は、冷媒、溶剤、消火剤等の幅広い用途に大量に使
用されており、産業分野における重要度は極めて高い。
しかし、これら化合物は揮発性が高く、未処理のまま大
気、土壌、水等の環境に放出されると、発ガン性物質の
生成、オゾン層の破壊等、環境に悪影響を及ぼすことが
あるため、環境保全の見地から無害化処理を行う必要が
ある。
【0003】従来から有機ハロゲン化合物の処理方法と
して報告されているものは、主として高温での熱分解反
応を利用したものがあり、この処理方法は更に焼却法と
プラズマ法とに大別される。焼却法は、有機ハロゲン化
合物を樹脂等の通常の廃棄物と一緒に焼却するものであ
るのに対し、プラズマ法は、プラズマ中で有機ハロゲン
化合物を水蒸気と反応させ、二酸化炭素、塩化水素、フ
ッ化水素に分解するものである。
【0004】さらに、後者のプラズマ法に係る有機ハロ
ゲン化合物分解装置の運転制御方法については、マイク
ロ波を利用してプラズマを発生させるものが近年開発さ
れている。この分解方法に用いられる分解装置は、アル
カリ液を収容する排ガス処理タンクと、開口した下端部
をアルカリ液に浸漬した状態で配設される反応管と、該
反応管の上方において垂直方向に延在する円筒導波管
と、該円筒導波管の内部に配されその下端を貫通して反
応管に連通する放電管と、水平方向に延在しその一端部
近傍において円筒導波管に連接される方形導波管と、該
方形導波管の他端に装着されるマイクロ波発信器等を具
備してなる。
【0005】この分解装置では、放電管にフロンガスお
よび水蒸気が供給される一方で、マイクロ波発信器から
発信されたマイクロ波が方形導波管を介して円筒導波管
に伝送される。そして、円筒導波管の内部に形成された
マイクロ波電界で放電を起こし、反応管内でフロンガス
を熱プラズマにより分解する。他方、この分解反応によ
り生成された生成ガスは、アルカリ液中を通って中和さ
れるとともに、炭酸ガス等を含む残りのガスは排気ダク
トから排出される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記プラズ
マ法に係る有機ハロゲン化合物の分解装置においては、
フロンガス等をプラズマ状態にする必要がある。このた
め、フロンガスが確実に、かつ、安定してプラズマ化す
るように装置を制御する必要がある。また、フロンガス
の分解に際して生成される物質は有害であるため、その
制御にあたっては、安全性も要求される。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、フロンガス等の有機ハロ
ゲン化合物を確実にかつ安定してプラズマ化することが
可能な有機ハロゲン化合物分解装置の運転制御方法を提
供することにある。また、本発明の他の目的は、有機ハ
ロゲン化合物分解装置の安全性を向上することが可能な
有機ハロゲン化合物分解装置の運転制御方法を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明においては以下の構成を採用した。請求項1
記載の有機ハロゲン化合物分解装置の運転制御方法は、
有機ハロゲン化合物をプラズマ化し、水と反応させて有
機ハロゲン化合物を分解する有機ハロゲン化合物分解装
置の運転制御方法において、希ガス、有機ハロゲン化合
物の順に装置系にガスの供給を開始するとともに、前記
有機ハロゲン化合物の供給を開始する前に、前記希ガス
をプラズマ化し、前記有機ハロゲン化合物の供給開始後
に前記希ガスの供給を停止することを特徴とする。
【0009】この有機ハロゲン化合物分解装置の運転制
御方法においては、まず、Ar、Ne、He等の希ガス
をプラズマ状態とし、その後、有機ハロゲン化合物を供
給して有機ハロゲン化合物をプラズマ化する。有機ハロ
ゲン化合物のプラズマ状態が安定した後、希ガスの供給
を停止する。プラズマ状態になりやすい希ガスをまずプ
ラズマ化にすることにより、有機ハロゲン化合物のプラ
ズマ化が安定する。この希ガスと有機ハロゲン化合物の
供給のオーバーラップ時間は、ごくわずかでよい。した
がって、長時間にわたる有機ハロゲン化合物の分解時に
おいては、希ガスの供給は不要となる。
【0010】請求項2記載の有機ハロゲン化合物分解装
置の運転制御方法は、請求項1記載の有機ハロゲン化合
物分解装置の運転制御方法において、前記プラズマ化
は、マイクロ波を照射することにより行うことを特徴と
する。
【0011】マイクロ波を照射することにより発生する
プラズマは、例えば、プラズマ炎の安定性が高い。した
がって、プラズマ化しやすい希ガスの供給が停止して
も、有機ハロゲン化合物のプラズマ化への影響が殆どな
い。したがって、有機ハロゲン化合物のプラズマ化が安
定した後は、希ガスの供給を停止することができる。
【0012】請求項3記載の有機ハロゲン化合物分解装
置の運転制御方法は、請求項1または2に記載の有機ハ
ロゲン化合物分解装置の運転制御方法において、水の供
給を、希ガスを供給した後であって、さらに有機ハロゲ
ン化合物を供給前する前に供給を開始することを特徴と
する。
【0013】この有機ハロゲン化合物分解装置の運転制
御方法においては、まず、プラズマ状態になりやすい希
ガスの供給を開始し、希ガスをプラズマ化する。その
後、分解対象である有機ハロゲン化合物を装置系に供給
し、プラズマ状態となった有機ハロゲン化合物と水蒸気
を反応させることで、分解物としての酸性ガスを発生さ
せるが、この際、有機ハロゲン化合物の供給に先立って
水の供給を開始する。その理由は、有機ハロゲン化合物
のみをプラズマ化すると、解離された原子の再結合によ
って予想外の有害なハロゲン化合物が発生し、無害化処
理することができなくなる為である。また、上記水の供
給を、希ガスの供給後に行うため、装置系内を乾燥状態
に保つことができ、着火を安定化することができる。
【0014】請求項4記載の有機ハロゲン化合物分解装
置の運転制御方法は、請求項1から3いずれかに記載の
有機ハロゲン化合物分解装置の運転制御方法において、
前記希ガスの供給を開始する前に、装置系内の水分除去
処理を行うことを特徴とする。
【0015】この有機ハロゲン化合物分解装置の運転制
御方法においては、プラズマ着火前に装置系内の水分を
除去する。装置系内に水分が残留しているとプラズマの
着火が安定しない。すなわち、あらかじめ系内の水分を
除去しておくことにより、プラズマの着火を安定化する
ことができる。
【0016】請求項5記載の有機ハロゲン化合物分解装
置の運転制御方法は、請求項4記載の有機ハロゲン化合
物分解装置の運転制御方法において、装置系内の水分除
去は、ガスを供給することにより行うことを特徴とす
る。
【0017】この有機ハロゲン化合物分解装置の運転制
御方法においては、プラズマ着火前にガスを装置系内に
供給する。水分が残留していると、プラズマの着火が安
定しない。すなわち、装置系内にガスを供給することで
あらかじめ系内の水分を除去しておけば、プラズマの着
火を安定化することができる。ここで、供給するガス
を、例えば100〜180℃に加熱し、あるいは、乾燥
させておくことにより、系内の残留水分が確実に除去さ
れる。
【0018】請求項6記載の有機ハロゲン化合物分解装
置の運転制御方法は、請求項1から5いずれかに記載の
有機ハロゲン化合物分解装置の運転制御方法において、
前記有機ハロゲン化合物の供給停止後に、掃気ガスを装
置系内に供給することを特徴とする。
【0019】この有機ハロゲン化合物分解装置の運転制
御方法においては、有機ハロゲン化合物の供給停止後、
すなわち、有機ハロゲン化合物の分解終了後に、掃気ガ
スが装置系内に供給される。したがって、系内に残留し
ている分解物の酸性ガスがパージされる。
【0020】請求項7記載の有機ハロゲン化合物分解装
置の運転制御方法は、有機ハロゲン化合物をプラズマ化
し、水と反応させて有機ハロゲン化合物を分解する有機
ハロゲン化合物分解装置の運転制御方法において、装置
系内の水分除去処理を行った後に有機ハロゲン化合物の
分解処理を行うことを特徴とする。
【0021】この有機ハロゲン化合物分解装置の運転制
御方法においては、有機ハロゲン化合物の分解処理前に
装置系内の水分を除去する。装置系内に水分が残留して
いるとプラズマの着火が安定しないため、あらかじめ系
内の水分を除去しておくことにより、プラズマの着火を
安定化させる。
【0022】請求項8記載の有機ハロゲン化合物分解装
置の運転制御方法は、有機ハロゲン化合物をプラズマ化
し、水と反応させて有機ハロゲン化合物を分解する有機
ハロゲン化合物分解装置の運転制御方法において、分解
処理終了後に、掃気ガスを装置系内に供給することを特
徴とする。
【0023】この有機ハロゲン化合物分解装置の運転制
御方法においては、有機ハロゲン化合物の分解終了後
に、掃気ガスが装置系内に供給することにより、系内に
残留している酸性ガスをパージする。
【0024】請求項9記載の有機ハロゲン化合物分解装
置の運転制御方法は、請求項1から8いずれかに記載の
有機ハロゲン化合物分解装置の運転制御方法において、
有機ハロゲン化合物の分解中に、前記有機ハロゲン化合
物の分解物を中和する処理液を攪拌し、分解終了後に、
前記攪拌を停止することを特徴とする。
【0025】この有機ハロゲン化合物分解装置の運転制
御方法においては、有機ハロゲン化合物分解中に処理液
を攪拌することにより、分解物の処理を促進することが
できる。また、分解終了後に攪拌を停止することによ
り、処理液内で反応物を沈澱させることができるととも
に、省電力にも寄与する。なお、攪拌の開始、停止は、
分解の開始、停止と一致している必要はない。
【0026】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る有機ハロゲン
化合物分解装置の運転制御方法に用いられる分解装置に
ついて、図1から図5を参照しながら説明する。図1に
おいて、水平方向に延びる方形導波管1は、その始端部
(右端部)に周波数2.45GHzのマイクロ波を発信
するマイクロ波発信器2を備えており、始端側から終端
(左)側に向けてマイクロ波を伝送する。
【0027】方形導波管1には、図1に示すように、マ
イクロ波発信機1その終端部側で反射して始端部側に戻
ってきたマイクロ波を吸収することにより反射波の発信
側への影響を防止するアイソレータ3と、複数の波動調
整部材4を各々出入りさせることにより電波の波動的な
不整合量を調整して放電管5に電波を収束させるチュー
ナー6が設けられている。
【0028】この動作を詳細に説明する。マイクロ波発
信機2は断面矩形の導波管の一端に置かれマグネトロン
を駆動して所定周波数の電磁波を放射する。この電磁波
の伝播現象は電磁波に関るマクスウェルの波動方程式を
解くことによって特性が把握されるわけであるが、結果
的には伝播方向に電界成分を持たない電磁波TE波とし
て伝播する。
【0029】この1次成分TE10の例を方向が交番する
矢印で図2の方形導波管の伝播方向に示す。また、方形
導波管1の他端部に2重の円筒状導体からなる2重円筒
導波管の環状空洞には、導波管1を伝播する電磁波、管
端で反射する電磁波の導体9による結合作用により、環
状空洞部には、進行方向に電界成分を持つTM波が生じ
る。この1次成分であるTM10波を同じく図2の環状空
洞部に矢印で示す。電磁波の波動の伝播に関る2次以上
の高調波に起因する微妙な調整はチューナ4で調整され
る。アイソレータ3は発信機2に根本的なダメージを及
ぼすのを防止している。
【0030】円筒導波管7は、図2に示すように、外側
導体8と、それよりも小径の内側導体9とから構成さ
れ、方形導波管1の終端部近傍において当該方形導波管
1に連通した状態で垂直方向に延びるように接続されて
いる。内側導体9は、方形導波管1の上部に固定された
状態で石英製の放電管5を囲みつつ外側導体8の端板8
Aに向けて延在し、この延在部分をプローブアンテナ9
aとしている。
【0031】放電管5は、内管11と外管12とから構
成され、円筒導波管7の中心軸に対して同軸となるよう
に配置されている。また、放電管5の内管11には、着
火装置13により内側導体9との間で火花を発生させる
テスラコイル14が挿入されている。
【0032】さらに、内管11の先端(下端)は、プロ
ーブアンテナ9aの先端よりも所定の距離だけ内方に配
されている。
【0033】他方、外管12の先端部は、外側導体8の
端板8Aを貫通して銅製の反応管15に連通し、また、
外管12の基端側(上端側)は、内側導体9との間に隙
間をあけた状態で取り付けられている。符号17は、外
側導体8の端板8Aと反応管15との間に露出する外筒
12に向けられた光センサ17である。この光センサ1
7は、光度を検出することにより、プラズマの生成状態
を監視するものである。
【0034】そして、前記隙間には、ガス供給管16
が、外管12と内管11とにより形成される環状通路の
入口側で、接線方向に沿って挿入されている。アルゴン
ガス(希ガス)、フロンガス(有機ハロゲン化合物)、
エアー、および水蒸気は、ガス供給管16を介して放電
管5の環状通路に供給される。これらアルゴンガス、フ
ロンガス、およびエアーは、図1に示す電磁弁19a、
19b、19cの開閉動作により、それぞれの供給源か
ら選択的にヒータ18へと送られる。
【0035】アルゴンガスは、プラズマの発生に先立っ
て着火を容易にするために供給されるもので、アルゴン
ボンベ21に貯蔵されている。なお、アルゴンガスの
他、ヘリウム、ネオン等の希ガスを用いることができる
のは言うまでもない。このアルゴンボンベ21と電磁弁
19aとの間には、圧力調整機22と圧力スイッチ23
が設けられている。
【0036】エアーは、系内に残存する水分を除去して
着火の安定性を高めるために、また、系内に残存するガ
スを排出するために、エアーコンプレッサ24から供給
されるもので、空気、窒素ガス、アルゴンガス等が用い
られる。水蒸気は、フロンガスの分解に必要なもので、
プランジャポンプ25によって貯水タンク26内の水を
ヒータ18に送り込むことで生成される。この貯水タン
ク26には、水位の変動を検知するレベルスイッチ27
が設けられている。
【0037】フロンガスは、回収フロンボンベ28に液
貯蔵されていて、この回収フロンボンベ28と電磁弁1
9bとの間には、絞り装置31、ミストセパレータ3
2、および圧力スイッチ33が設けられている。絞り装
置31は、流れの定量化を図るために設けられたもの
で、例えばキャピラリ管とオリフィスとの組み合わせに
より構成されている。
【0038】ミストセパレータ32は、フロンガス中に
含まれる油分(潤滑油)および水分を除去するためのも
ので、衝突式や遠心分離式のものが採用される。ヒータ
18は、フロンガスに反応させる水蒸気を生成するだけ
でなく、フロンガス等をあらかじめ加熱しておくことに
より、装置内で水蒸気がフロンガス等に冷やされて再凝
縮するといった不具合を回避することも意図して設けら
れており、電気式、スチーム式等の加熱方式が採用され
る。
【0039】ヒータ18内には、並列する二つの流路3
4a、34bが形成されていて、一方の流路34aには
フロンガス、アルゴンガス、およびエアーが導入され、
他方の流路34bには貯水タンク26から水が導入され
て水蒸気が生成される。この水蒸気を生成する側の流路
34bには、該流路34b内を移動する水蒸気に抵抗を
与える抵抗体35が充填されていて、水蒸気が流路内を
円滑に流通することができないようになっている。
【0040】この抵抗体35としては、無機または有機
の粒状、繊維状、多孔質のもの若しくはこれらを成形し
たものが採用されるが、高温下における劣化を防止する
観点からは、SiO2、Al23、TiO2、MgO、ZrO2
等に代表される酸化物や、炭化物、窒化物等の無機材で
あることが好ましい。なお、ヒータ18の出口近傍に
は、熱電対36が設けられている。
【0041】しかるに、ヒータ18を通過したフロンガ
ス等と水蒸気は、ミキサー37内で混合された後、ガス
供給管16を通って放電管5へと供給される。ミキサー
37の内部には、図4に示すように、オリフィス38が
設けられ、その開口38aはφ0.1mm〜5mmに設定さ
れている。また、この開口38aが臨むミキサー37の
出口側端面37Aは、流路断面が漸次縮小するような傾
斜面をなしている。
【0042】排ガス処理タンク41は、フロンガスを分
解した際に生成される酸性ガス(フッ化水素および塩化
水素)を中和して無害化するために設けられたものであ
り、水に水酸化カルシウムを加えたアルカリ性懸濁液が
収容されている。例えば、分解するフロンガスが廃冷蔵
庫から回収した冷媒用のフロンR12の場合には、式1
に示す分解反応により生成された生成ガスは式2に示す
中和反応により無害化される。
【0043】(式1) CCl22+2H2O→2HCl+2HF+CO2 (式2) 2HCl+Ca(OH)2→CaCl2+2H2O 2HF +Ca(OH)2→CaF2 +2H2
【0044】式2の中和反応により生成された中和生成
物(塩化カルシウムおよびフッ化カルシウム)は溶解度
が小さいため、一部はアルカリ液に溶解するが、ほとん
どはスラリーとして存在する。また、式1の分解反応に
より生成された二酸化炭素と、式2の中和反応により排
出基準値以下の微少量に低減された酸性ガスは、排ガス
処理タンク41の上方に接続された排気ダクト42から
ブロア43により系外に排出される。
【0045】排ガス処理タンク41の内部には、交換継
手44を介して反応管15に接続される吹込管45が、
その下端部をアルカリ液に浸漬した状態で垂直方向に延
びるように配置されている。この吹込管45の先端部4
5aは、垂直方向に対して所定の角度傾斜するように形
成されている。
【0046】反応管15の軸線方向中間部には、その周
面を取り囲むようにして冷水配管を(図示略)備えた冷
却器46が付設されている。冷却器46は、式1の分解
反応による生成ガスを冷却するものであるが、反応管1
5内の残留水蒸気の再凝縮を防止すべく、その露点以下
には冷却しないように制御される。本実施形態において
は、400℃程度に冷却する。
【0047】反応管15を冷却することで温められた冷
却器46の冷却水(温水)は、回収フロンボンベ28の
加熱源として用いられる。すなわち、回収フロンボンベ
28の周りには、温水配管(図示略)を備えた加熱器4
7が付設されていて、この温水配管に反応管15の冷却
に使用された冷却水が流通することにより、回収フロン
ボンベ28は加熱される。
【0048】交換継手44は、図2に示すように、反応
管15と吹込管45との間に着脱可能に接続されてい
て、その内部に向けて水噴射ノズル51が連通してい
る。この水噴射ノズル51からは冷却水が吐出され、樹
脂製、例えばテフロン製の吹込管45はその耐熱温度範
囲にまで急冷される。ちなみに、吹込管45がテフロン
管の場合には、100℃以下に冷却される。
【0049】吹込管45を樹脂製にする理由は、吹込管
45は酸性ガスが冷却水に溶解してできた酸性液と、排
ガス処理タンク41内のアルカリ液との双方に対して良
好な耐食性を備える必要があり、金属ではその実現が困
難だからである。これに対し、反応管15の場合には、
その内部が常に乾燥状態とされているから腐食のおそれ
があまりない一方で耐熱性が要求されるため、銅製とす
ることで長寿命化を図っている。
【0050】吹込管45の先端(下端)からは、式1の
分解反応による生成ガスがアルカリ液中に気泡となって
放出される。アルカリ液中での中和反応は、気泡とアル
カリ液との接触面積が大きく、気泡が液面に到達するま
での時間が長いほど促進されるため、排ガス処理タンク
41内には、気泡を細かく分断させることで式2の中和
反応を促進させる気泡分断手段52が設けられている。
【0051】気泡分断手段52は、モータ52aにより
回転駆動される軸部52bと、この軸部52bの先端に
固定される円盤状のブレード保持部52cと、このブレ
ード保持部52cの外縁部に固定される6つのブレード
52dとを具備して構成される。
【0052】これら軸部52a、ブレード保持部52
c、およびブレード52dは、いずれもSUS材で製作
され、ブレード52dは、ブレード保持部52cに対し
て交差し、かつその周方向に等しい間隔をおいて銀ロウ
付けにより固定されている。このように銀ロウ付け固定
としたのは、一般の溶接ではアルカリ液に対する腐食が
激しいからである。
【0053】気泡分断手段52は、ブレード保持部52
cの中心が反応管15の先端の上方に位置するように配
置されていて、反応管15の先端から浮上する気泡は、
300rpmで回転するブレード52dに当たって直径約
3mm〜5mmの気泡に細かく分断される。また、この気泡
分断手段52は、排ガス処理タンク41に投入した水酸
化カルシウムの粉末を攪拌することにより、水に不溶性
の水酸化カルシウムと水の懸濁液を作る役目も果たして
いる。気泡分断手段52は、プラズマ分解装置の操業開
始から操業終了まで、作動状態を保つ。分解装置操業期
間中以外は停止状態を保つ。
【0054】また、排ガス処理タンク41には、式2の
中和反応が発熱反応であることから、タンク内温度を吹
込管45の耐熱温度以下に冷却する冷却機53が設けら
れている。この冷却機53は、ファン53aにより冷却
される放熱部53bに接続された配管の一部が、排ガス
処理タンク41内を挿通してなり、この配管に水等の冷
却媒体を流通させることで熱を奪い、これを放熱部53
bにおいて放熱するものである。ちなみに、タンク内温
度は熱電対54により検出される。
【0055】さらに、排ガス処理タンク41には、PH
センサ55が設けられている。アルカリ液のPH値は、
このPHセンサ55を介して常に制御装置61により監
視されており、例えばPH値が9(運転開始時は11〜
12)になると、制御装置61からの指令によって警報
手段が作動するとともに、分解運転が停止するようにな
っている。警報手段としては、周囲に注意を喚起できる
ものであれば何でもよく、例えばランプを点滅させた
り、警笛をならす等の手段が採用される。
【0056】排ガス処理タンク41内のスラリーは、運
転時間の経過に伴って次第に増加するため、運転停止後
にアルカリ液とともに固液分離器62に受け入れられ、
固液分離された後、廃棄物として処分されるか、他の用
途に利用される。他方、分離されたアルカリ液は、再び
排ガス処理タンク41内に戻され、再利用される。固液
分離器62とは排出管71により連通され、排出管71
の一端は排ガス処理タンク41下部でその開口部を下方
に向けている。さらにその先端には端板が設けられてお
り、スラリー排出の際に上方のアルカリ液層を巻き込ま
ないようにされている。ちなみに、排ガス処理タンク内
の液位の変動は、レベルスイッチ56により検知され
る。
【0057】以上の構成からなる有機ハロゲン化合物の
分解装置において、電磁弁の開閉動作およびテスラコイ
ル14の点火動作は、制御装置61によって図5に示す
ように制御される。この図から明らかなように、この分
解装置では、8時間を1サイクルとしたバッチ処理によ
りフロンガスの分解が行われる。
【0058】すなわち、フロンガスや水蒸気を供給する
前に、まず、系内に残留する水分の除去を目的として加
熱されたエアーを所定の時間(3分間)供給することに
より、分解装置の操業を開始する。このとき、気泡分断
手段52の作動も同時に開始する。エアー供給停止後、
着火の安定性向上を目的としてアルゴンガスの供給を開
始する。そして、アルゴンガス供給中に、マイクロ波を
発信してテスラコイルによる着火を行うとともに水蒸気
およびフロンガスを供給し、その後、アルゴンガスの供
給を停止する。なお、エアーを乾燥させることにより水
分除去を行うこととしてもよい。
【0059】分解運転の停止後は、安全性を確保するこ
とを目的として掃気ガスとしてのエアーを所定時間(5
分)供給し、残留酸性ガスをパージする。パージされた
酸性ガスは排ガス処理タンク41内で中和される。この
とき、気泡分断手段52を作動状態に保っておくことに
より、処理液が攪拌されて中和が促進される。その後、
パージを停止して分解装置の操業を終了する。同時にモ
ータ52aを停止し、気泡分断手段52の作動を停止さ
せる。気泡分断手段52の停止により排ガス処理タンク
41内の攪拌が停止するので、該タンク41内でスラリ
ーが沈澱する。
【0060】以上の工程では、アルゴンガスの供給とフ
ロンガスの供給とがオーバーラップしているときがある
が、フロンガスの供給を始めてからアルゴンガスの供給
を止めるまでの間は、ごくわずかでよい。その理由は、
着火の状態が安定しさえすれば、アルゴンガスを供給し
続ける必要はなくなり、また、低コスト化を図る観点か
らもアルゴン消費量を低く抑える必要があるからであ
る。特に、他のプラズマ、例えば高周波誘導プラズマに
比べ、マイクロ波によるプラズマは安定性が高いため、
アルゴンガスの供給を停止してもフロンガスのプラズマ
化への影響は殆どない。
【0061】また、制御装置61は、圧力スイッチ2
3、33、熱電対36、54、レベルスイッチ27、5
6、光センサ17等の各種センサから信号を受信するこ
とにより、アルゴンガスおよびフロンガスのヒータ18
への供給圧、貯水タンク26内の液位、プラズマの生成
状態、排ガス処理タンク41内の温度および液位を常に
監視しており、これらが規定値を外れた場合には、運転
が正常または効率的に行われていないおそれがあるた
め、運転を停止する。そして、運転停止後は、安全性を
確保すべく上記の通りエアーを供給し、装置内の残留ガ
スを掃気する。
【0062】以下、本実施形態に係る運転制御方法を実
現する分解装置の作用について説明する。この分解装置
では、まず、電磁弁19a、19bを閉にするとともに
電磁弁19cを開にして、エアコンプレッサー24から
のエアーをガス供給管16を介して放電管5に3分間供
給する。このエアーは、ヒータ18を通過することによ
り、100〜180℃に加熱されている。このため、装
置内の残留水分は確実に除去され、着火の安定性が向上
する。
【0063】次に、電磁弁19cを閉にするとともに電
磁弁19aを開にして、アルゴンガスを放電管5に供給
する。このとき、アルゴンガスは、外管12の接線方向
から供給されて螺旋状に流下するため、内管11の先端
近傍によどみが形成され、プラズマが保持されやすくな
る。
【0064】また、このときのガス供給量は、4〜40
l/min、望ましくは15l/min以上に設定する。この設定
範囲では、よどみが効果的に形成されてプラズマが一層
保持され易くなるとともに、プラズマの熱的影響を放電
管5が受け難くなり、その溶融変形や破損が効果的に防
止されることになる。
【0065】そして、アルゴンガスの供給開始から一定
の間隔をおいて、マイクロ波発信器2からマイクロ波を
発信する。マイクロ波は、方形導波管1によりその後端
部側に伝送され、さらに円筒導波管7へと伝送される。
【0066】このとき、円筒導波管7内の電界として
は、電界強度の大きなTM01モードが形成され、しか
も、内側導体9により、方形導波管1内の電界モード
と、円筒導波管7内の電界モードとがカップリングされ
ているため、円筒導波管7内の電界は安定している。当
然のことながら磁界は電解に直交叉する方向に生じてい
る。この振動する電磁界により放電管5に導入されたガ
スはプラズマ状態に加熱される。
【0067】次に、点火装置13に連結されたテスラコ
イル14に高電圧を印加し、内側導体9との間に火花放
電を発生させ着火させる。このとき、放電管5の内部
は、エアーにより水分が除去され、かつ着火し易いアル
ゴンガスがあらかじめ供給されているため、容易に着火
する。次いで、プランジャポンプ25により貯水タンク
26から水を吸引し、これをヒータ18に通して生成し
た水蒸気を放電管5に供給する。
【0068】水蒸気の供給開始の後、後述のようにフロ
ンガスの供給を開始するが、水蒸気を先に供給する理由
は以下の通りである。本実施形態に係る有機ハロゲン化
合物分解装置の運転制御方法においては、フロンガスと
水蒸気とを一定のモル比で供給して分解、反応させ、酸
性ガスを発生させる。フロンガスのみをプラズマ化する
と、解離された原子の再結合によって予想外の有害なハ
ロゲン化合物が発生し、無害化処理することができなく
なる為である。したがって、上記のように水蒸気を放電
管5に供給してからフロンガスを供給して、フロン分解
時には水蒸気が存在する状態としておくことにより、安
全にフロンを分解することができる。
【0069】また、この水蒸気は、ヒータ18内に充填
された抵抗体35によって、流路内を円滑に流通するこ
とができず、ヒータ18内には常に一定量の水蒸気が滞
留した状態になる。このため、脈動や突沸による飛散を
防いで水蒸気の流出量が安定し、ミキサー37上流側の
流量変動を効果的に抑制することができる。よって、プ
ラズマの消失を招くことなくプラズマを安定化させて、
処理能力の向上を図ることができる。
【0070】次いで、電磁弁19bを開にして、フロン
ガスを放電管5に供給する。このとき、回収フロンボン
ベ28から流出したフロンガスは、ミストセパレータ3
2を通過することで油分および水分が除去されている。
このため、フロンガス中の潤滑油による配管等の汚れお
よび副生成物の生成が抑制されて、フロンガス等の効率
的かつ安定的な供給が可能になり、しかも余分な水分供
給を防止し得てプラズマの消失を招くこともない。よっ
て、プラズマを安定化させて、処理能力の向上を図るこ
とができる。
【0071】また、ヒータ18を通過してミキサー37
内に流入した水蒸気、アルゴンガス、およびフロンガス
は、オリフィス38の開口38aを通過する際の圧力損
失によって混合が促進されるだけでなく、出口側端面3
7Aに衝突することによっても混合が促進されるため、
より均一に混合された状態でミキサー37から流出し
て、放電管5に供給されることになる。このため、式1
の分解反応が十分に行われることになって、塩素ガスや
一酸化炭素等の副生成物の生成を抑制することができ
る。
【0072】このようにして放電管5に供給されたフロ
ンガスにマイクロ波が照射されると、放電管5内には、
電子エネルギーが高く、しかも温度が2,000K〜
6,000Kに高められた熱プラズマが発生する。この
とき、放電管5には、フロンガスと水蒸気のみならず、
アルゴンガスも同時に供給されているため、プラズマの
消失を招くこともない。
【0073】また、内管11の先端が、プローブアンテ
ナ9aの先端よりも所定の距離だけ内方に配置されてい
るため、生成されたプラズマの熱的影響を回避し得て、
内管11の溶融破損が防止される。これにより、プラズ
マ形状の著しい変形をなくして、安定した分解運転が可
能になる。
【0074】しかして、熱プラズマの発生により、フロ
ンガスは塩素原子、フッ素原子、および水素原子に解離
し易い状態になるため、式1に示すように、水蒸気と反
応して容易に分解される。そして、プラズマが安定した
ら、電磁弁19aを閉にしてアルゴンガスの供給を止め
る。したがって、長時間にわたるフロンガスの分解時に
おいては、アルゴンの供給は不要であり、アルゴン消費
量が低く抑えられる。
【0075】分解反応による生成ガスは、交換継手44
および吹込管45を通って排ガス処理タンク41内のア
ルカリ液中に放出される。ただし、これらの生成ガスは
極めて高温であるため、吹込管45に流入するまでの間
に、まず、反応管15の下部に付設された冷却器46に
よって約400℃に冷却される。
【0076】この温度では、反応管15の内部で残留水
蒸気が再凝縮することはないため、反応管15は乾燥状
態に保持され、プラズマの消失を招くことはない。他
方、反応管15を冷却することで約50℃に温められた
冷却器46の冷却水は、回収フロンボンベ28に付設さ
れた加熱器47に導かれ、回収フロンボンベ28内の液
体フロンが気化する際に生じる該ボンベ28およびその
下流側配管での霜の生成を防止するとともに、温度低下
による圧力変動も抑制する。また、これにより熱を奪わ
れた冷却水は、冷却器46の冷却水に再度用いることが
でき、水の消費量を低く抑えることができる。
【0077】冷却器46により冷却された生成ガスは、
交換継手44を通過する間に、さらに水噴射ノズル51
から吐出される冷却水によって約100℃以下となるよ
うに急冷される。これにより、樹脂製の吹込管45をそ
の耐熱温度範囲内で使用することができ、高温による熱
的損傷から保護することができる。
【0078】このとき、式1の分解反応による生成ガス
が冷却水に溶解することによって酸性液が生成されるた
め、交換継手44は次第に腐食することになるが、かか
る場合には腐食の程度に応じて交換すればよい。すなわ
ち、反応管15の下流側については、腐食による交換部
分が交換継手44のみで済むため、低コスト化および交
換作業の容易化が図られる。
【0079】しかして、吹込管45を通ってアルカリ液
中に放出された生成ガスは、式2の中和反応によって無
害化され、排気ダクト42から排出される。この中和反
応は発熱反応であるため、吹込管45の熱的損傷を防止
すべく、アルカリ液の温度は冷却機53によって70℃
以下に保持される。
【0080】また、吹込管45の先端から気泡として放
出された生成ガスは、気泡分断手段52のブレード52
dに当たって細かく分断させられるため、アルカリ液と
の接触面積が増大するとともに液面までに達する時間も
長くなり、中和反応が促進されることになる。これによ
り、中和処理不足によって基準値を超える量の酸性ガス
が系外に排出されるといったことがない。
【0081】中和反応により生成された中和生成物は、
アルカリ液中にスラリーとして存在しているが、分解運
転停止後は気泡分断手段52が停止していることによ
り、スラリーは排ガス処理タンク41内で沈澱する。こ
の沈澱(高濃度スラリー)をポンプで汲み上げ、これを
固液分離器62に移して処分する。この場合、高濃度ス
ラリーのみを遊離アルカリ液と混合することなく汲み上
げることができるため、効率のよいスラリー処理が可能
である。また、分解運転停止後は、エアコンプレッサ2
4を駆動することにより、装置内に残留する酸性ガスを
掃気するようにしているため、安全性も高められる。
【0082】なお、本発明に係る有機ハロゲン化合物の
分解装置は、上述の実施形態に限定されるものではな
く、以下の形態をも含むものである。 (1)ミキサー37内での混合を促進するための手段と
して、オリフィス38の代わりに、ミキサー37内にビ
ーズ等を充填するようにしてもよい。この構成では、フ
ロンガス等と水蒸気がミキサー37内に形成された隙間
をランダムに流通するため、混合が促進される。
【0083】また、ミキサー37の内周面に複数のじゃ
ま板を、例えば上下または左右に交互に間隔をおいて設
置するようにしてもよい(スタティックミキサー)。こ
の構成では、フロンガス等と水蒸気が蛇行しながら流通
するため、混合が促進される。
【0084】さらに、ミキサー37の入口側に接続され
る配管を流方向に対して傾斜させるとともに、ミキサー
37の内周面に螺旋状に延びる案内板を設置するように
してもよい(スワールミキサー)。この構成では、フロ
ンガス等と水蒸気が螺旋を描きながら流れるため、混合
が促進される。
【0085】(2)中和処理不足による酸性ガスの系外
排出を未然に回避する手段として、アルカリ液のPH管
理に代えて、モータ電流値を管理するようにしてもよ
い。すなわち、モータ回転数が低下したり停止すると、
吹込管45から放出された気泡が十分に分断されず、中
和反応が十分に行われないことがある。そこで、モータ
回転の異常をモータ電流値に基づき検出し、制御装置6
1からの指令によって分解装置の運転を停止させるよう
にすれば、酸性ガスの系外排出を未然に防止することが
できる。
【0086】(3)反応管15の内部は乾燥状態に保た
れているため、式1の分解反応で生成された酸性ガスに
よる腐食の影響はほとんどない。しかしながら、安全性
をより一層高めるために、反応管15を内包するような
簡易型ブースを設置するとともに、該ブースと反応管1
5との間にCO2ガスやCOガス等を検出する排ガスセ
ンサを設けるようにしてもよい。
【0087】この構成では、反応管15の腐食状態を排
ガスセンサを介して制御装置61により常に監視するこ
とができ、たとえ反応管15が腐食して式1の分解反応
による生成ガスが反応管15から流出しても、制御装置
61からの指令によって分解装置の運転を停止させると
ともに、流出した生成ガスを吸引することにより、酸性
ガスの系外排出を防止することができる。この場合のガ
ス吸引は、排気ダクト42に設けられたブロア43で兼
用する。
【0088】(4)排ガス処理タンク41内のスラリー
を沈澱させる際、アルカリ液に造粒剤、凝集剤等を添加
してスラリー粒子を増大させておけば、沈降時間を短縮
し得て、より効率良くスラリー処理を行える。
【0089】(5)テスラコイル14の先端を放電管5
の内部に配置する代わりに、放電管5の外部に配置し
て、火花放電で着火するようにしてもよい。 (6)回収フロンボンベ28を加熱することによりガス
状態にしてフロンガスを流出させる代わりに、回収フロ
ンボンベ28を倒立させて液状態のまま回収フロンを流
出させ、さらに差圧制御弁等の絞り装置に通して流れを
定量化したうえで、加熱気化させてヒータ18側へと送
るようにしてもよい。この場合には、絞り装置および配
管を加熱することにより、温度低下による流量変動を抑
制する。
【0090】(7)回収フロンボンベ28の加熱には、
反応管15の冷却に用いた冷却水に代えて、排ガス処理
タンク41内のスラリー冷却に使用された冷却機53の
冷却水を用いてもよい。 (8)内管11の先端がプローブアンテナ9aの先端か
ら内方に離間する距離は、内管11が溶融しなければプ
ローブアンテナ9aの先端とマイクロ波によるエネルギ
ー集中部との距離に等しく設定するのが最適であるが、
内管11の溶融を考慮して適宜変更してもよい。
【0091】(9)気泡分断手段52は、軸部の先端に
プロペラを固定してなるスクリュー式のものであっても
よい。また、気泡分断手段52は、各構成要素52b、
52c、52dをテフロン等の樹脂製とし、かつこれら
をネジ結合することにより構成してもよい。この構成で
は、溶接部分がないうえに各構成要素52b、52c、
52dが樹脂製とされるため、耐食性に極めて優れるこ
とになる。
【0092】(10)吹込管45の先端部を垂直方向に
対して所定角度傾斜させる代わりに、略U字状に形成し
てもよい。 (11)排ガス処理タンク41に貯留される中和液は、
上記のアルカリ性懸濁液に限らず、水酸化ナトリウム水
溶液等のアルカリ性水溶液を用いても構わない。
【0093】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、以下の効果を奏することができる。 (a)請求項1記載の有機ハロゲン化合物の制御方法に
よれば、希ガスに点火してプラズマを発生させ、着火後
有機ハロゲン化合物を供給し、有機ハロゲン化合物が着
火後、希ガスの供給を停止する。すなわち、希ガスと有
機ハロゲン化合物の供給のオーバーラップ時間を設ける
ことにより、有機ハロゲン化合物のプラズマを確実にか
つ安定に発生させることができるとともに、希ガスの消
費を抑えることができる。
【0094】(b)請求項2記載の有機ハロゲン化合物
分解装置の運転制御方法によれば、マイクロ波をガスに
照射することによりプラズマを発生させる。したがっ
て、例えば高周波誘導プラズマに比べてプラズマを安定
して発生させることができ、希ガスの供給を停止しても
有機ハロゲン化合物を確実にかつ安定してプラズマ状態
にすることができる。
【0095】(c)請求項3記載の有機ハロゲン化合物
分解装置の運転制御方法によれば、水の供給を、希ガス
の供給後、有機ハロゲン化合物の供給前に開始する。し
たがって、有機ハロゲン化合物分解前に水が存在するの
で、有機ハロゲン化合物と水が反応し、安全に有機ハロ
ゲン化合物を分解することができる。また、希ガス供給
前は装置系が乾燥状態に保たれるので、希ガスの着火を
安定化することができる。
【0096】(d)請求項4記載の有機ハロゲン化合物
分解装置の運転制御方法によれば、希ガス供給前に装置
系内の水分除去を行う。したがって、系内の残留水分が
除去され、プラズマを確実にかつ安定に着火することが
できる。
【0097】(e)請求項5記載の有機ハロゲン化合物
分解装置の運転制御方法によれば、希ガス供給前に装置
系内の水分除去をガスを供給することで行う。したがっ
て、系内の残留水分が除去され、プラズマを確実にかつ
安定に着火することができる。
【0098】(f)請求項6記載の有機ハロゲン化合物
分解装置の運転制御方法によれば、有機ハロゲン化合物
の供給停止後に、装置系内に掃気ガスを供給する。した
がって、装置系内に残留する酸性ガスが掃気され、安全
性を高めることができる。
【0099】(g)請求項7記載の有機ハロゲン化合物
分解装置の運転制御方法によれば、装置系内の水分除去
を行った後に有機ハロゲン化合物の分解処理を行う。し
たがって、系内の残留水分が除去され、プラズマを確実
にかつ安定に着火することができる。
【0100】(h)請求項8記載の有機ハロゲン化合物
分解装置の運転制御方法によれば、分解終了後に、掃気
ガスを装置系内に供給する。したがって、系内に残留す
る酸性ガスが掃気され、安全性を高めることができる。 (i)請求項9記載の有機ハロゲン化合物分解装置の運
転制御方法によれば、分解中に中和処理液を攪拌し、分
解終了後に攪拌を停止する。したがって、分解中は中和
を促進することができ、分解終了後は反応物を沈澱させ
ることができる。また、省電力にも寄与することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る分解方法の一実施形態に用いら
れる分解装置を示すシステム系統図である。
【図2】 同分解装置の全体構成を示す斜視図である。
【図3】 同分解装置の要部拡大図である。
【図4】 同分解装置に設けられたミキサーの要部断面
図である。
【図5】 同分解装置においてマイクロ波、アルゴンガ
ス等が供給される時期と点火の時期を経時的に示す比較
図である。
【符号の説明】
1 方形導波管 2 マイクロ波発信器 5 放電管 7 円筒導波管 15 反応管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 椿 泰廣 愛知県名古屋市中村区岩塚町字高道1番地 三菱重工業株式会社名古屋研究所内 Fターム(参考) 2E191 BA12 BB00 BD18 4D002 AA17 AA21 AB03 BA09 EA05 GA03 GB20 4G075 AA37 AA61 BA05 BB02 CA02 CA03 CA26 CA48 CA51 CA57 DA02 EB21 EC01 EC11 FB01 FB02 FB04 FB06

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機ハロゲン化合物をプラズマ化し、水
    と反応させて有機ハロゲン化合物を分解する有機ハロゲ
    ン化合物分解装置の運転制御方法において、 希ガス、有機ハロゲン化合物の順に装置系にガスの供給
    を開始するとともに、前記有機ハロゲン化合物の供給を
    開始する前に、前記希ガスをプラズマ化し、前記有機ハ
    ロゲン化合物の供給開始後に前記希ガスの供給を停止す
    ることを特徴とする有機ハロゲン化合物分解装置の運転
    制御方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の有機ハロゲン化合物分解
    装置の運転制御方法において、 前記プラズマ化は、マイクロ波を照射することにより行
    うことを特徴とする有機ハロゲン化合物分解装置の運転
    制御方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の有機ハロゲン
    化合物分解装置の運転制御方法において、 水の供給を、前記希ガスを供給した後であって、さらに
    前記有機ハロゲン化合物を供給する前に供給を開始する
    ことを特徴とする有機ハロゲン化合物分解装置の運転制
    御方法。
  4. 【請求項4】 請求項1から3いずれかに記載の有機ハ
    ロゲン化合物分解装置の運転制御方法において、 前記希ガスの供給を開始する前に、装置系内の水分除去
    処理を行うことを特徴とする有機ハロゲン化合物分解装
    置の運転制御方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の有機ハロゲン化合物分解
    装置の運転制御方法において、 前記装置系内の水分除去は、ガスを供給することにより
    行うことを特徴とする有機ハロゲン化合物分解装置の運
    転制御方法。
  6. 【請求項6】 請求項1から5いずれかに記載の有機ハ
    ロゲン化合物分解装置の運転制御方法において、 前記有機ハロゲン化合物の供給停止後に、掃気ガスを装
    置系内に供給することを特徴とする有機ハロゲン化合物
    分解装置の運転制御方法。
  7. 【請求項7】 有機ハロゲン化合物をプラズマ化し、水
    と反応させて有機ハロゲン化合物を分解する有機ハロゲ
    ン化合物分解装置の運転制御方法において、 装置系内の水分除去処理を行った後に有機ハロゲン化合
    物の分解処理を行うことを特徴とする有機ハロゲン化合
    物分解装置の運転制御方法。
  8. 【請求項8】 有機ハロゲン化合物をプラズマ化し、水
    と反応させて有機ハロゲン化合物を分解する有機ハロゲ
    ン化合物分解装置の運転制御方法において、 分解処理終了後に、掃気ガスを装置系内に供給すること
    を特徴とする有機ハロゲン化合物分解装置の運転制御方
    法。
  9. 【請求項9】 請求項1から8いずれかに記載の有機ハ
    ロゲン化合物分解装置の運転制御方法において、 有機ハロゲン化合物の分解中に該有機ハロゲン化合物の
    分解物を中和する処理液を攪拌し、分解終了後に、前記
    攪拌を停止することを特徴とする有機ハロゲン化合物分
    解装置の運転制御方法。
JP11104610A 1999-04-12 1999-04-12 有機ハロゲン化合物分解装置の運転制御方法 Withdrawn JP2000296326A (ja)

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