JP2000296531A - 型内発泡成形品 - Google Patents

型内発泡成形品

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JP2000296531A
JP2000296531A JP11107979A JP10797999A JP2000296531A JP 2000296531 A JP2000296531 A JP 2000296531A JP 11107979 A JP11107979 A JP 11107979A JP 10797999 A JP10797999 A JP 10797999A JP 2000296531 A JP2000296531 A JP 2000296531A
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molding
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mold
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JP11107979A
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Iwao Nohara
岩男 野原
Tomio Nakajima
富男 中嶋
Kiyotaka Ida
清孝 井田
Masahiko Samejima
昌彦 鮫島
Yoshiyuki Kobayashi
喜幸 小林
Kenji Yamaguchi
健二 山口
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Daisen Industry Co Ltd
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Daisen Industry Co Ltd
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形品の外観の美麗性を向上しつつ、成形品
内部の融着率を調整可能とし、生産性と商品価値を両立
させ得る型内発泡成形品を提供する。 【解決手段】 ポリオレフィン系合成樹脂からなる原料
ビーズを用いて成形され、コアベント及びコアベントホ
ールの跡の無い表面美麗なものであり、その内部の融着
率が、表面と内部とを同じ加熱条件で加熱して得られる
等加熱成形品であって、表面性を同じに設定した等加熱
成形品よりも低い、または高いものとして具体化でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリオレフィン系
合成樹脂からなる原料ビーズを用いた型内発泡成形方法
によって得られる型内発泡成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性合成樹脂からなる原料ビーズを
用いて成形品を製作する型内発泡成形装置として、コア
型及びキャビティ型と、両型間に形成される成形空間内
に原料ビーズを充填するための充填手段と、成形空間内
に充填した原料ビーズに対して蒸気を通し、原料ビーズ
を加熱、発泡融着させる蒸気供給手段と、コア型及びキ
ャビティ型の背面に対して冷却水を噴霧して成形品を冷
却する冷却手段とを備え、コア型の背面側及びキャビテ
ィ型の背面側にチャンバーをそれぞれ形成するととも
に、コア型及びキャビティ型にチャンバーと成形空間と
を連通するコアベントやコアベントホールなどの通気孔
を形成し、該チャンバーを、原料ビーズの充填時には、
原料ビーズとともに成形空間内に供給される空気の排出
空間として機能させ、加熱、発泡融着時には、成形空間
に蒸気を供給するための蒸気室として機能させ、冷却時
にはコア型背面及びキャビティ型背面に対して冷却水を
噴霧するための冷却室として機能させるように構成した
ものが実用化されている。
【0003】また、前記蒸気供給手段は、例えば2つの
チャンバーに対してそれぞれ接続した蒸気供給管及びド
レン管と、蒸気供給管及びドレン管の途中部に介装した
制御弁とを有し、次のように原料ビーズを加熱、発泡融
着している。先ず、ドレン管を開放した状態で、蒸気供
給管から両蒸気室に対して蒸気を供給することで、2つ
の蒸気室内の空気を排出する。次に、一方の蒸気室に蒸
気を供給して、他方の蒸気室から排出することで、成形
空間内に蒸気を通して、成形空間内の空気を排出すると
ともに、原料ビーズ及び金型を予熱する。次に、ドレン
管を閉鎖した状態で、両蒸気室に蒸気を供給して、原料
ビーズを加熱、発泡融着している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述の成形技術では、
蒸気室から成形空間内へ蒸気を通して原料ビーズを同じ
加熱条件で加熱、発泡融着させる関係上、このようにし
て得られた成形品(以下、等加熱成形品と称する)にお
いては、ビーズの融着率に依存して表面性が変化する。
具体的には、融着率が低くなると表面性が悪化し、融着
率を高くなると表面性が良好になる。一方、等加熱成形
品におけるビーズの融着率は、高く設定するほど成形品
の機械的強度などの物性が向上するが、加熱、発泡融着
時間及び冷却時間が長くなり、成形のサイクルタイムが
全体的に長くなって生産性が低下するという問題があ
る。
【0005】このようなことから前述の成形技術では、
成形品におけるビーズの融着率を、例えば40%〜80
%に設定し、表面性を良好にして外観の美麗性を確保す
るとともに、融着率を十分に確保して機械的強度を確保
するようにしているが、機械的強度に対する要求の低い
成形品においても、外観の美麗性を確保するため、ある
程度融着率を高く設定する必要あり、その分成形のサイ
クルタイムが長くなって、生産性が低下するという問題
がある。尚、ここで使用する融着率とは、成形品を割っ
てみて、その破断面におけるビーズの状態を評価したも
のであり、具体的にはビーズ自体が破損することなく、
ビーズの表面に沿って割れているものを融着していない
とみなし、ビーズ自体が破損して割れているものを融着
しているとみなして、ビーズ自体が破損しているものの
割合を測定して求めたものである。
【0006】また、従来の成形技術では、コア型及びキ
ャビティ型に形成したコアベントやコアベントホールな
どの通気孔に対応する位置に跡が残り、外観の美麗性を
低下させる要因になるとともに、外面に対して印刷等を
施す場合には通気孔の跡が邪魔になって綺麗に印刷でき
ないという問題があった。しかも、冷却工程において、
コア型及びキャビティ型の背面側から冷却水を噴霧する
と、通気孔を通って成形空間内に冷却水が侵入し、成形
品の含水率が高くなるという問題もある。また、成形品
に冷却水が直接的に接触するので、衛生的な成形品を得
るためには、冷却水を清浄な状態に管理する必要があっ
た。
【0007】本発明は、成形品の外観の美麗性を向上し
つつ、成形品内部の融着率を調整可能とし、生産性と商
品価値を両立させ得る型内発泡成形品を提供することで
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る型内発泡
成形品は、ポリオレフィン系合成樹脂からなる原料ビー
ズを用いて成形され、コアベント及びコアベントホール
の跡の無い表面美麗なものである。このようなコアベン
ト及びコアベントホールの跡の無い表面美麗な成形品
は、外面に対して綺麗な印刷が可能なので好ましい。ま
た、このような成形品は、コア型の背面側の第1蒸気室
と、キャビティ型の背面側の第2蒸気室と、コア型とキ
ャビティ型とで形成される成形空間とに対してそれぞれ
個別に蒸気を供給可能となした合成樹脂の型内発泡成形
装置を用い、前記成形空間内に熱可塑性合成樹脂からな
る原料ビーズを充填した状態で、第1蒸気室と第2蒸気
室と成形空間の加熱条件を制御して、成形品の表面性を
維持しつつ内部の融着率を任意にコントロールしなが
ら、成形空間内に充填された原料ビーズを加熱、発泡融
着させる成形方法により製作することが可能である。
【0009】請求項2記載の型内発泡成形品は、請求項
1記載の成形品において、内部の融着率が、表面と内部
とを同じ加熱条件で加熱して得られる等加熱成形品であ
って、表面性を同じに設定した等加熱成形品よりも低い
ものである。このような成形品は、表面性を同じに設定
した等加熱成形品よりも内部の融着率が低いことから、
成形時における加熱、発泡融着時間及び冷却時間を短縮
でき、成形のためのサイクルタイムを短縮して生産性を
向上できる。また、内部の融着率を低くしつつ表面性を
十分に確保でき、商品価値が低下することもないので、
生産性と商品価値の両立を図ることが可能となる。
【0010】請求項3記載の型内発泡成形品は、請求項
1記載の成形品において、内部の融着率が、表面と内部
とを同じ加熱条件で加熱して得られる等加熱成形品であ
って、表面性を同じに設定した等加熱成形品よりも高い
ものである。このような成形品は、表面性を同じに設定
した等加熱成形品よりも内部の融着率が高いことから、
成形品の機械的強度が高くなり、成形品の表面性をさほ
ど必要とせず、強度のみを必要とする場合に最適であ
る。つまり、このような成形品は、表面性を同じに設定
した等加熱成形品よりも内部の融着率が高いことから、
成形品の機械的強度が高くなり、加熱工程ではキャビテ
ィ型とコア型とで形成される成形空間のみ加熱蒸気圧力
を高くすればよいので、等加熱成形品を成形する場合と
比べて蒸気使用量が少なくなって、省エネ化を図ること
ができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。図1、図2に示すよう
に、型内発泡成形装置1は、対向配置されたコア型2及
びキャビティ型3と、コア型2とキャビティ型3とで形
成される成形空間4内に空気の流れに乗せて原料ビーズ
5を充填するためのビーズ充填手段と、成形空間4内に
充填された原料ビーズ5を蒸気により加熱、発泡融着さ
せる蒸気供給手段と、成形品を冷却するための冷却手段
とを備えている。
【0012】コア型2及びキャビティ型3は、枠状フレ
ーム10と裏板11とを有するハウジング12にそれぞ
れ取り付けられ、コア型2及びキャビティ型3の背面側
には第1蒸気室31及び第2蒸気室32がそれぞれ形成
されている。また、コア型2及びキャビティ型3には従
来の成形装置とは異なり、コアベントやコアベントホー
ルなどの通気孔が形成されておらず、第1蒸気室31と
第2蒸気室32と成形空間4とは独立な空間に構成され
ている。この蒸気室31、32は、冷却手段による成形
品の冷却時には、コア型2及びキャビティ型3に対して
背面側から冷却水を噴霧するための冷却室として機能す
る。尚、コアベントやコアベントホールなどの通気孔を
形成した成形型に対しても本発明を同様に適用すること
が可能である。但し、この場合には、通気孔の個数を極
力少なくするとともに、成形品に形成される通気孔の跡
が目立たないように、通気孔を設けることが好ましい。
【0013】成形空間4内に蒸気を供給するため、コア
型2及びキャビティ型3の外縁部にはフランジ部2a、
3aが形成され、フランジ部2a、3a間には型閉めし
た状態で、仕切壁13により区画された2つのクリアラ
ンス14、15及び2つの蒸気室33、34が形成さ
れ、蒸気室33はクリアランス14を介して、また蒸気
室34はクリアランス15を介して成形空間4にそれぞ
れ連通されている。キャビティ型3には充填器20及び
離型ピン21に対応する位置に複数の略筒状の外装部材
16が固定され、充填器20及び離型ピン21は外装部
材16に内嵌状に設けられ、充填器20及び離型ピン2
1と外装部材16間には成形空間4内に開口する蒸気室
35、36がそれぞれ形成されている。
【0014】本実施例の蒸気供給手段では、基本的に
は、蒸気室33から成形空間4内に蒸気を供給するとき
には、成形空間4を通過した蒸気を蒸気室34からドレ
ンとして排出し、蒸気室34から成形空間4内に蒸気を
供給するときには、成形空間4を通過した蒸気を蒸気室
33からドレンとして排出することで、成形空間4内に
充填された原料ビーズ5に蒸気を通すことになる。ま
た、成形空間4のうちの充填器20や離型ピン21付近
においては、通気抵抗が大きいことから蒸気が回り込み
難いので、補助的に蒸気室35、36から成形空間4内
に蒸気を供給して、成形空間4内の原料ビーズ5全体に
対して一様に蒸気が行き渡るように構成されている。
【0015】但し、成形空間4内の原料ビーズ5全体に
対して一様に蒸気が行き渡るように構成されていれば、
全ての充填器20や離型ピン21の外側に蒸気室35、
36を形成する必要はないし、蒸気室35、36の一方
或いは両方を省略することも可能で、蒸気室35、36
は成形する成形品の形状などに応じて適宜に設けること
になる。フランジ部2a、3a間の空間を3つ以上に区
画して、成形空間4にそれぞれ連通する独立な蒸気室を
設け、成形空間4に対してよりきめ細かく蒸気を供給で
きるようにしてもよい。また、クリアランス14、15
はコア型2とキャビティ型3間の任意位置に形成可能
で、成形品の形状に応じて配置させることになる。
【0016】フランジ部2a、3a間の蒸気室33、3
4は、蒸気室35、36から成形空間4に供給される蒸
気の排出専用の蒸気室として用いてもよく、この場合に
はクリアランス14、15及び蒸気室33、34は区画
しないようにしてもよい。
【0017】ビーズ充填手段では、コア型2とキャビテ
ィ型3とを型閉めした状態で、充填器20から成形空間
4内に空気の流れに乗せて原料ビーズ5を供給するが、
本発明の成形装置1ではコア型2及びキャビティ型3に
通気孔を形成していないので、クリアランス14、15
を原料ビーズ5の直径よりも狭く設定して、成形空間4
内に原料ビーズ5を供給しながら、クリアランス14、
15から成形空間4内に流入した空気を排出すること
で、成形空間4内に原料ビーズ5を充填するように構成
されている。但し、ビーズ5の充填時には、コア型2と
キャビティ型3とを完全に型閉めしないで、例えば成形
品の底厚の10%程度のクラッキング隙間をあけて型閉
めした状態で、クラッキング隙間を介して成形空間4と
蒸気室33、34とを連通させ、このクラッキング隙間
を介してビーズ充填時の空気を成形空間4外へ排出して
もよい。
【0018】蒸気室31〜36は蒸気弁SV1〜SV6
を介して圧力制御可能に蒸気供給管22にそれぞれ接続
され、蒸気室31〜34はドレン弁DV1〜DV4を介
してドレン管23にぞれぞれ接続されている。第1及び
第2蒸気室31、32にはコア型2とキャビティ型3の
背面に対して冷却水を噴霧する複数のノズル24を備え
たノズルユニット25がそれぞれ設けられ、両ノズルユ
ニット25は冷却水弁CV1、CV2を介して冷却水供
給管26に接続されている。
【0019】原料ビーズ5の素材としては、製作する成
形品の使用条件などに応じてポリオレフィン系合成樹脂
から、ポリエチレンやポリプロピレン、これらを主成分
とするコポリマーなど適宜に選択することになるが、ポ
リスチレン系合成樹脂材料やこれらの合成樹脂材料の共
重合体などを採用することもできる。ポリスチレン系合
成樹脂に対してポリオレフィン系合成樹脂は柔らかく柔
軟性があり、かつガス透過性も高いことから前述のごと
き成形方法によって良好な充填性を示すのである。ま
た、原料ビーズ(予備発泡された粒子)の形状はポリオ
レフィン系合成樹脂の方がバラツキが多く、ポリスチレ
ン系合成樹脂からなる原料ビーズよりも金型への充填性
が劣るのが一般的な傾向であることからしても、ポリオ
レフィン系合成樹脂からなる原料ビーズの方が前述また
は後述のごとき成形方法によって良好な充填性を示すの
であり、本発明の型内発泡成形品を得ることができるの
である。原料ビーズ5の発泡倍率は、原料ビーズ5の素
材にもよるが、3〜150倍の範囲内が好ましい。具体
的には、ポリスチレン系合成樹脂材料からなる原料ビー
ズにおいては3〜100倍、好ましくは3〜80倍、ポ
リオレフィン系合成樹脂材料からなる原料ビーズにおい
ては、3〜90倍、好ましくは3〜60倍のものが好適
に利用できる。また、粒径は1〜10mmの範囲のもの
が好適に利用できる。
【0020】次に、前記成形装置1を用いた成形品の成
形方法について説明する。成形方法は、成形空間4に原
料ビーズ5を充填する充填工程と、成形空間4に充填さ
れた原料ビーズ5を加熱、発泡融着させる加熱工程と、
成形された成形品を冷却する冷却工程の3つの工程に分
かれている。先ず、原料ビーズ5の充填工程について説
明する。この工程では、コア型2とキャビティ型3とを
型閉めするとともにドレン弁DV3、DV4を開け、充
填器20から成形空間4に対して原料ビーズ5を空気の
流れに乗せて供給しながら、成形空間4内に供給される
空気をクリアランス14、15及び蒸気室33、34を
介して成形空間4外に排出し、成形空間4内に原料ビー
ズ5を充填する。但し、コア型2とキャビティ型3を完
全に閉めないで、例えば成形品の底肉厚の10%程度の
クラッキング隙間を開けておき、該クラッキング隙間及
び蒸気室33、34を介して成形空間4内の空気を排出
してもよい。
【0021】次に、成形空間4に充填された原料ビーズ
5の蒸気による加熱工程について説明する。先ず、ドレ
ン弁DV1、DV2を開けた状態で蒸気弁SV1、SV
2を開け、蒸気室31、32に対して蒸気を流す事で、
蒸気室31、32の空気を蒸気で置換する。但し、この
工程は、充填工程内で行ってもよい。次に、ドレン弁D
V1、DV2を閉じるとともに、蒸気室31、32内が
予め設定した蒸気圧になるように蒸気弁SV1、SV2
を制御しながら、蒸気室31、32に予め設定した加熱
時間だけ蒸気を供給し、コア型2及びキャビティ型3を
加熱して、コア型2及びキャビティ型3に接触する原料
ビーズ5を発泡融着させ、成形品の表面部を成形する。
【0022】一方、成形空間4内に充填された原料ビー
ズ5を加熱するための工程を並行して行うが、この工程
は大きく3つに分かれている。第1工程では、ドレン弁
DV4を開けるとともにドレン弁DV3を閉め、蒸気弁
SV3、SV5、SV6を開けるとともに蒸気弁SV4
を閉めて、成形空間4内に蒸気を通して原料ビーズ5間
の空気を蒸気に置換する。第2工程では、第1工程とは
逆に、ドレン弁DV4を閉めるとともにドレン弁DV3
を開け、蒸気弁SV3を閉めるとともに蒸気弁SV4、
SV5、SV6を開けて、成形空間4内に蒸気を通して
原料ビーズ5間の空気を蒸気に置換する。但し、この第
2工程は省略してもよい。第3工程では、ドレン弁DV
3、DV4を閉めるとともに、成形空間4内が予め設定
した蒸気圧になるように蒸気弁SV3〜SV6を制御し
ながら、成形空間4に予め設定した加熱時間だけ蒸気を
供給し、原料ビーズ5を加熱、発泡融着させて、成形品
の内部を成形する。このように蒸気室31、32に供給
される蒸気と、成形空間4に供給される蒸気とにより、
成形品の表面部と成形品の内部とを独立に加熱できるの
で、成形品の表面性と、成形品内部の融着率とを個別に
調整することが可能となる。
【0023】次の冷却工程では、冷却水弁CV1、CV
2を開けて、コア型2及びキャビティ型3に向けてノズ
ル24から冷却水を噴霧し、コア型2及びキャビティ型
3を介して成形空間4内の成形品を冷却する。尚、コア
型2及びキャビティ型3にはコアベントやコアベントホ
ールなどの通気孔が形成されていないので、成形品は冷
却水に接することなく冷却される。このため、成形品の
含水率は、成形空間4内でドレン化した蒸気だけであ
り、その量は従来の成形方法と比較して1/5〜1/1
0にする事ができる。冷却後は、金型を開けて離型ピン
21を用いて成形品を金型から取り出す。この成形方法
では、加熱工程において、成形品の表面部の加熱と内部
の加熱とを独立に行えるので、例えば機械的強度に対す
る要求の低い成形品においては、表面性を十分に確保し
つつ、成形品内部の融着率を低くして成形のサイクルタ
イムを短縮することが可能となり、商品価値と生産性の
両立を図ることが可能となる。
【0024】このようにして成形した成形品は、コアベ
ント及びコアベントホールの跡の無い表面美麗で、しか
も表面性に関しては、従来の成形技術により製作した等
加熱成形品と同等に設定しつつ、内部の融着率に関して
は、該表面性の等加熱成形品よりも低く設定したり、高
く設定した成形品となる。つまり、従来の成形方法で
は、原料ビーズの加熱、発泡融着時に、原料ビーズの表
面と内部とが同じ加熱条件で加熱される関係上、成形品
内部の融着率を低く設定すると、図3(a)に示すよう
に、成形品内部のビーズ5Aの境界部に隙間6が形成さ
れるとともに成形品の表面部に窪み7が形成されるが、
本発明の成形方法では、表面と内部とを独立に加熱でき
るので、内部の融着率のみを低く設定することで、図3
(b)に示すように、成形品内部のビーズ5Aの境界部
には隙間6が形成されるものの、成形品の表面のビーズ
5Bの境界部には窪み7がほとんど形成されていない、
表面が平滑で美麗な成形品を実現できる。また、内部の
融着率を低く設定した場合には、表面性に対する要求が
高く、機械的強度があまり要求されないような成形品、
例えばコンクリート表面化粧型枠、容器の蓋や断熱材な
どの成形品として好適に利用でき、内部の融着率を高く
した場合には、表面性はあまり要求されないが、機械的
強度に対する要求の高い成形品や繰り返し使用に耐える
成形品、例えば自動車用の各種部材や通い函などの成形
品として好適に利用できる。以上述べたごとく本発明の
成形品は、丼やカップなどのように小型で薄肉の均一厚
みの成形品よりも大型で肉厚の成形品であることによっ
て、その効果を有効に発揮されるのである。特に肉厚部
と薄肉部を共有するような複雑形状の成形品が工業的に
有用なものが多い。また小型の成形品であっても厚肉部
を有する成形品の場合には有効に適用される。
【0025】次に、前記成形方法の評価試験及びそれに
より製作した成形品の品質評価試験について説明する。
ポリプロピレン製の原料ビーズを用いて、表1に示す加
熱条件で成形し、その表面性と成形品内部の融着率を測
定した。なお、PP原料ビーズとしては、融点約145
℃、MFR約5.5、1粒重量約1.8mgである住化
ノーブレン(商品名)を平均15倍に発泡させたものを
使用した。但し、表面性は、図3(a)に示す窪み7の
出現度に応じて5段階評価したもので、数値が高くなる
ほど窪み7の出現度が少なく、表面性が良好であること
を示す。また融着率は、成形品を割ってみて、その破断
面におけるビーズの状態を評価したものであり、具体的
にはビーズ自体が破損することなく、ビーズの表面に沿
って割れているものを融着していないとみなし、ビーズ
が破損して割れているものを融着しているとみなして、
破損して割れているビーズの割合を測定した。
【0026】
【表1】
【0027】この結果より、蒸気室31、32の加熱条
件と蒸気室33、34の加熱条件とを制御することで、
成形品の表面性と内部の融着度合いを個別に制御できる
事が分かる。従来の成形方法では、表1のケースB、F
に相当する品質の成形品しか製造することができなかっ
たが、本発明では表面性と融着率とを色々に組合せたケ
ースA〜Iの成形品を製作でき、成形の自由度が大幅に
拡大する。例えば、ケースD、Gに示すように、内部の
融着率を低くしつつ、表面性が良好な成形品を製作でき
る。このような成形品は、内部の融着率が低いことから
機械的強度は低下するが、加熱、発泡融着時間及び冷却
時間を短縮でき、表面性を良好に維持しつつ生産性を向
上できるので、コンクリート表面化粧型枠、容器の蓋や
断熱材などのように、機械的強度の要求されないような
成形品として好適に利用できる。従来の成形方法により
このよな成形品を製作する場合には、評価3以上の表面
性を良品とするならば、ケースFに示されるように、成
形のサイクルタイムは250秒以上必要であったが、本
発明の成形方法では、ケ一スD、E、G、Hに見られる
ように、150秒、220秒、170秒、230秒のサ
イクルタイムでそれぞれ成形できるので、生産性を向上
できる。また、必要以上の加熱を行わないので、エネル
ギーコストを下げることも可能となる。
【0028】また、ケースCに示すように、内部の融着
率を高く設定しつつ、表面性を多少低く設定した成形品
を製作できる。このような成形品は、内部の融着率が高
いことから機械的強度は高くなるが、発泡融着時間及び
冷却時間を短縮できるとともに蒸気室31、32の蒸気
圧力を低く設定でき、機械的強度を十分に高めつつ生産
性の向上及び省エネ化が図れるので、自動車用の各種部
材や通い函などのように、表面性はあまり要求されない
が機械的強度が要求される成形品として好適に利用でき
る。従来の成形方法によりこのよな成形品を製作する場
合には、融着率80を良品とするならば、ケースFに示
されるように、成形のサイクルタイムは250秒以上必
要であったが、本発明の成形方法では、ケ一スCに見ら
れるように、240秒のサイクルタイムで成形できるの
で、生産性を向上できる。また、蒸気室31、32の蒸
気圧力に関しては、ケースFは3.5kg/cm2 であ
るのに対し、ケースCでは3.0kg/cm2 に設定で
きるので、蒸気室31、32の蒸気圧力を低くしてエネ
ルギーコストを低減できることが判る。
【0029】
【発明の効果】請求項1に係る型内発泡成形品によれ
ば、コアベント及びコアベントホールの跡の無い表面美
麗な成形品なので、成形品の商品価値が高くなり、成形
品の利用範囲が拡大するとともに、印刷を施す場合でも
綺麗に印刷することが可能となる。
【0030】請求項2記載のように、内部の融着率が、
表面と内部とを同じ加熱条件で加熱して得られる等加熱
成形品であって、表面性を同じに設定した等加熱成形品
よりも低いと、成形時における加熱、発泡融着時間及び
冷却時間を短縮でき、成形のためのサイクルタイムを短
縮して生産性を向上できる。また、内部の融着率を低く
しつつ表面性を十分に確保でき、商品価値が低下するこ
ともないので、生産性と商品価値の両立を図ることが可
能となる。
【0031】請求項3記載のように、内部の融着率が、
表面と内部とを同じ加熱条件で加熱して得られる等加熱
成形品であって、表面性を同じに設定した等加熱成形品
よりも高く設定した成形品は、成形品の表面性をさほど
必要とせず、強度のみを必要とするような成形品として
最適である。つまり、このような成形品は、表面性を同
じに設定した等加熱成形品よりも内部の融着率が高いこ
とから、成形品の機械的強度が高くなり、加熱工程では
キャビティ型とコア型とで形成される成形空間のみ加熱
蒸気圧力を高くすればよいので、等加熱成形品を成形す
る場合と比べて蒸気使用量が少なくなって、省エネ化を
図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 型内発泡成形装置の全体構成図
【図2】 図1のII−II線断面図
【図3】 成形品の表面性と内部融着率の説明図
【符号の説明】
1 型内発泡成形装置 2 コア型 2a フランジ部 3 キャビ
ティ型 3a フランジ部 4 成形空
間 5 原料ビーズ 5A ビーズ 5B ビーズ 6 隙間 7 窪み 10 枠状フレーム 11 裏板 12 ハウジング 13 仕切壁 14 クリアランス 15 クリア
ランス 16 外装部材 20 充填器 21 離型ピ
ン 22 蒸気供給管 23 ドレン
管 24 ノズル 25 ノズル
ユニット 26 冷却水供給管 31 第1蒸気室 32 第2蒸
気室 33 蒸気室 34 蒸気室 35 蒸気室 36 蒸気室 SV1 蒸気弁 SV2 蒸気弁 SV3 蒸気弁 SV4 蒸気弁 SV5 蒸気弁 SV6 蒸気弁 DV1 ドレン弁 DV2 ドレン
弁 DV3 ドレン弁 DV4 ドレン
弁 CV1 冷却水弁 CV2 冷却水
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中嶋 富男 岐阜県中津川市駒場町2番25号 株式会社 ダイセン工業内 (72)発明者 井田 清孝 岐阜県中津川市駒場町2番25号 株式会社 ダイセン工業内 (72)発明者 鮫島 昌彦 大阪府摂津市鳥飼西5−3−31−104 (72)発明者 小林 喜幸 奈良県北葛城郡王寺町藤井1−111−1 (72)発明者 山口 健二 大阪府三島郡島本町若山台2−3−36− 202 Fターム(参考) 4F212 AA03 AG20 UA01 UB01 UK02 UL01 UL02 UL06 UN08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィン系合成樹脂からなる原料
    ビーズを用いて成形され、コアベント及びコアベントホ
    ールの跡の無い表面美麗な型内発泡成形品。
  2. 【請求項2】 内部の融着率が、表面と内部とを同じ加
    熱条件で加熱して得られる等加熱成形品であって、表面
    性を同じに設定した等加熱成形品よりも低い請求項1に
    記載の型内発泡成形品。
  3. 【請求項3】 内部の融着率が、表面と内部とを同じ加
    熱条件で加熱して得られる等加熱成形品であって、表面
    性を同じに設定した等加熱成形品よりも高い請求項1に
    記載の型内発泡成形品。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010023499A (ja) * 2008-06-20 2010-02-04 Daisen Industry Co Ltd 成形金型およびそれを用いた成形方法

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