JP2000296608A - モノクロ印刷とカラー印刷で補正値を変える双方向印刷時の記録位置ズレの調整 - Google Patents

モノクロ印刷とカラー印刷で補正値を変える双方向印刷時の記録位置ズレの調整

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JP2000296608A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モノクロ印刷とカラー印刷を行い印刷装置に
おいて、双方向印刷を行う際の、往路と復路における印
刷特性の差異に起因する画質の劣化を防止する。 【解決手段】 モノクロ印刷モードにおいて往路と復路
におけるインク滴の主走査方向の記録位置のズレを補正
するための第1の補正値を設定する。また、カラー印刷
モードにおいて往路と復路におけるインク滴の主走査方
向の記録位置のズレを補正するための第2の補正値を設
定する。そして、往路と復路における主走査方向の記録
位置のズレを減少させるための調整値を決定する。その
際、モノクロ印刷モードにおいては、第1の補正値を調
整値とし、カラー印刷モードにおいては、少なくとも第
2の補正値を用いて調整値を決定する。その後、調整値
を用いて往路と復路における主走査方向の記録位置を調
整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、主走査を往復で
双方向に行いつつ印刷媒体上に画像を印刷する技術に関
し、特に、往路と復路の記録位置ズレを補正する技術に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータの出力装置として、
数色のインクをヘッドから吐出するタイプのカラープリ
ンタが広く普及している。このようなカラープリンタの
中には、印刷速度の向上のために、いわゆる「双方向印
刷」を行う機能を有するものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】双方向印刷では、主走
査方向の駆動機構のバックラッシュや、印刷媒体を下で
支えているプラテンの反り等に起因して、往路と復路に
おける主走査方向の記録位置がずれてしまうという問題
が生じ易い。このような位置ズレを解決する技術として
は、例えば本出願人により開示された特開平5−696
25号公報に記載されたものが知られている。この従来
技術では、主走査方向における位置ズレ量(印刷ズレ)
を予め登録しておき、この位置ズレ量に基づいて往路と
復路における記録位置を補正している。
【0004】しかし、カラー印刷において使用する複数
のインクの中の特定の1つのインクに関して位置ズレを
補正しても、他のインクの位置ズレが補正されないこと
があり、この場合には、カラー画像の画質が位置ズレの
補正によってあまり向上しないという問題があった。こ
のような問題は、特に、位置ズレによる画質への影響が
大きな中間調領域において重大であった。
【0005】また、カラー印刷を実行する場合には、各
色のインクについて考慮した記録位置ズレの補正をする
必要があるが、一方、同じ印刷装置でモノクロ印刷をす
る場合は、モノクロ印刷に使用するインクのみについて
最適な記録位置ズレの補正をすればよい。そして、モノ
クロ印刷に使用するインクについて最適な補正のし方
は、カラー印刷に使用する各色のインクを考慮した補正
のし方とは異なることが多い。
【0006】この発明は、従来技術における上述の課題
を解決するためになされたものであり、双方向印刷を行
う際に、往路と復路における主走査方向の記録位置のズ
レを緩和して、画質を向上させることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明で
は、インク滴を吐出することによって印刷媒体上にドッ
トを記録するためのノズル群を有する印刷ヘッドを備え
た印刷装置を用いて、主走査を往復で双方向に行いつつ
印刷媒体上に印刷を行う際に、以下の処理を行う。すな
わち、無彩色のインク滴のみを使用するモノクロ印刷モ
ードにおいては、第1の補正値を用いて往路と復路にお
けるインク滴の主走査方向の記録位置のズレを補正す
る。そして、少なくとも有彩色のインク滴を使用するカ
ラー印刷モードにおいては、第2の補正値を用いて往路
と復路におけるインク滴の主走査方向の記録位置のズレ
を補正する。
【0008】このようにすれば、無彩色ノズル群のイン
クによってモノクロ印刷を行う場合には、モノクロ印刷
に適した第1の補正値を用いて記録位置の補正を行うこ
とができ、一方、カラー印刷を行う際には、カラー印刷
に適した第2の補正値を用いて記録位置のズレの補正を
することができる。
【0009】なお、第2の補正値は、単一有彩色ノズル
群が吐出するインク滴のうちの所定の対象色のインク滴
の往路と復路における主走査方向の記録位置のズレを低
減するように定めることが好ましい。このようにすれ
ば、考慮する必要性の低い、または考慮しない方がいい
インク色のずれ方に引きずられることなく、考慮する必
要性の高いインク滴を選択的に考慮して、好適に第2の
補正値を定めることができる。
【0010】また、複数の単一有彩色ノズル群が、シア
ンのインク滴を吐出するシアンノズル群と、マゼンタの
インク滴を吐出するマゼンタノズル群と、を含む場合に
は、第2の補正値は、シアンのインク滴およびマゼンタ
のインク滴の往路と復路における主走査方向の記録位置
のズレを低減するように定めることができる。シアンお
よびマゼンタは、他の色に比べてドットの記録位置ズレ
が目立ちやすい。したがって、このようにシアンおよび
マゼンタのインク滴について、記録位置のズレを低減す
るように第2の補正値を定めれば、カラー印刷において
全体として印刷結果の画質を向上させることができる。
【0011】そして、複数の単一有彩色ノズル群が、淡
シアンのインク滴を吐出する淡シアンノズル群と、淡マ
ゼンタのインク滴を吐出する淡マゼンタノズル群と、を
含む場合には、第2の補正値は、淡シアンのインク滴お
よび淡マゼンタのインク滴の往路と復路における主走査
方向の記録位置のズレを低減するように定めることがで
きる。淡シアンと淡マゼンタは、カラー画像の中間調領
域において最も多く用いられるインクである。そして、
これらのインクのドットの記録位置の精度が画質に大き
な影響を有している。従って、淡シアンと淡マゼンタの
記録位置ズレを小さくするように第2の補正値を決定す
るようにすれば、カラー画像の画質を向上させることが
可能である。
【0012】なお、第1の補正値は、無彩色ノズル群に
よって印刷媒体上に形成される第1の位置ズレ検査用パ
ターンの中から選択された好ましい補正状態を示す補正
情報に従って決定し、第2の補正値は、すくなくともカ
ラーノズル群によって印刷媒体上に形成される第2の位
置ズレ検査用パターンの中から選択された好ましい補正
状態を示す補正情報に従って決定することが好ましい。
【0013】このような態様とすれば、現実に無彩色ノ
ズル群によって印刷媒体上に形成されたパターンに基づ
いて、その無彩色インクの往路と復路での主走査方向の
位置ズレを適切に低減できるように、第1の補正値をさ
だめることができる。そして同様に、第2の補正値も、
現実にカラーノズル群によって印刷媒体上に形成された
パターンに基づいて、カラーインクの往路と復路での主
走査方向の位置ズレを適切に低減できるように、さだめ
ることができる。
【0014】また、複数の単一有彩色ノズル群が、シア
ンのインク滴を吐出するシアンノズル群と、マゼンタの
インク滴を吐出するマゼンタノズル群と、を含む場合に
は、第2の位置ズレ検査用パターンは、主走査の往路で
シアンノズル群とマゼンタノズル群の一方で形成される
第2の往路パターンと、主走査の復路でシアンノズル群
とマゼンタノズル群の他方で形成される第2の復路パタ
ーンと、を含むことが好ましい。
【0015】通常、位置ズレ検査用パターンをもとにし
てシアンインク滴とマゼンタインク滴の両方の記録位置
ズレをともに小さくする補正値を定めようとすると、シ
アンインク滴とマゼンタインク滴それぞれについて往路
と復路の位置ズレ検査用パターンを印刷する必要があ
る。そして、それに基づいてそれぞれのインク滴に最適
な補正値を求めて、最後に二つの補正値をもとに最終的
な補正値を定める、という手順を踏む必要がある。しか
し、上記のような態様とすれば、位置ズレ検査用パター
ンを往路と復路の1組印刷し、それをもとに補正値を定
めるだけで、シアンインク滴とマゼンタインク滴の両方
の記録位置ズレを考慮した補正値を定めることができ
る。すなわち、シアンインク滴とマゼンタインク滴それ
ぞれについて、往路と復路の両方で位置ズレ検査用パタ
ーンを印刷する必要がない。
【0016】なお、印刷装置が、複数の主走査速度で主
走査を実行可能である場合には、第2の補正値は、複数
の主走査速度のそれぞれに対して独立に設定されること
が好ましい。そして、同様に、第1の補正値についても
複数の主走査速度のそれぞれに対して独立に設定される
ことが好ましい。記録位置のズレ量は主走査速度に依存
するので、第1の補正値、第2の補正値について主走査
速度毎に独立な値を適用することによって、記録位置の
ズレをより効果的に低減することができる。
【0017】また、印刷装置が、インク吐出速度が互い
に異なる複数のドット吐出モードでインクを吐出するこ
とが可能である場合には、第2の補正値は、複数のドッ
ト吐出モードのそれぞれに対して独立な値を設定される
ことが好ましい。そして、同様に、第1の補正値につい
ても複数のドット吐出モードのそれぞれに対して独立な
値を設定されることが好ましい。記録位置のズレ量はイ
ンク吐出速度にも依存するので、第1の補正値、第2の
補正値についてインク吐出速度毎に独立な値を適用する
ことによって、記録位置のズレをより効果的に軽減する
ことができる。
【0018】なお、第2の補正値は、カラーノズル群に
対して共通に適用されるようにしてもよい。また、カラ
ー印刷モードにおいて、無彩色のインク滴も使用する場
合には、第2の補正値は、カラー印刷モードにおいて、
カラーノズル群および無彩色ノズル群に対して共通に適
用してもよい。そのようにすれば、複雑な処理を行う必
要がない。
【0019】あるいは、第2の補正値は、単一有彩色ノ
ズル群毎に独立な値を設定するようにしてもよい。こう
すれば、各単一有彩色ノズル群毎により効果的に記録位
置のズレを軽減することが可能である。
【0020】また、第2の補正値としては、同一色のイ
ンクを吐出する単一有彩色ノズル群のグループ毎に対し
て独立な値を適用するようにしてもよい。記録位置のズ
レ量はインクの物性値に依存するので、インク毎に第2
の補正値の独立な値を適用することによって、記録位置
のズレをより効果的に軽減することができる。
【0021】また、第1の補正値および第2の補正値を
格納するためのメモリは、印刷装置内に設けられた不揮
発性メモリとすることができる。
【0022】そして、その不揮発性メモリは、印刷ヘッ
ドと共に印刷装置に着脱され得るように印刷ヘッドに固
定されていることが好ましい。こうすれば、印刷ヘッド
を交換する際にも、その印刷ヘッドに適した第2の補正
値を利用して記録位置のズレを補正することが可能であ
る。
【0023】なお、本発明は、印刷方法、印刷装置、そ
の印刷方法または印刷装置の機能を実現するためのコン
ピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記
録した記録媒体、そのコンピュータプログラムを含み搬
送波内に具現化されたデータ信号、等の種々の態様で実
現することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を実施
例に基づいて以下の順序で説明する。 A.装置の構成: B.ノズル列間の記録位置ズレの発生: C.第1実施例(基準補正値と相対補正値による記録位
置ズレ補正): D.第2実施例(基準補正値と相対補正値による記録位
置ズレ補正): E.第3実施例(絶対的な補正値によるドット間の記録
位置ズレ補正): F.変形例
【0025】A.装置の構成:図1は、本発明の第1実
施例としてのインクジェットプリンタ20を備えた印刷
システムの概略構成図である。このプリンタ20は、紙
送りモータ22によって印刷用紙Pを副走査方向に搬送
する副走査送り機構と、キャリッジモータ24によって
キャリッジ30をプラテン26の軸方向(主走査方向)
に往復動させる主走査送り機構と、キャリッジ30に搭
載された印刷ヘッドユニット60(「印刷ヘッド集合
体」とも呼ぶ)を駆動してインクの吐出およびドット形
成を制御するヘッド駆動機構と、これらの紙送りモータ
22,キャリッジモータ24,印刷ヘッドユニット60
および操作パネル32との信号のやり取りを司る制御回
路40とを備えている。制御回路40は、コネクタ56
を介してコンピュータ88に接続されている。
【0026】印刷用紙Pを搬送する副走査送り機構は、
紙送りモータ22の回転をプラテン26と用紙搬送ロー
ラ(図示せず)とに伝達するギヤトレインを備える(図
示省略)。また、キャリッジ30を往復動させる主走査
送り機構は、プラテン26の軸と並行に架設されキャリ
ッジ30を摺動可能に保持する摺動軸34と、キャリッ
ジモータ24との間に無端の駆動ベルト36を張設する
プーリ38と、キャリッジ30の原点位置を検出する位
置センサ39とを備えている。
【0027】図2は、制御回路40を中心としたプリン
タ20の構成を示すブロック図である。制御回路40
は、CPU41と、プログラマブルROM(PROM)
43と、RAM44と、文字のドットマトリクスを記憶
したキャラクタジェネレータ(CG)45とを備えた算
術論理演算回路として構成されている。この制御回路4
0は、さらに、外部のモータ等とのインタフェースを専
用に行なうI/F専用回路50と、このI/F専用回路
50に接続され印刷ヘッドユニット60を駆動してイン
クを吐出させるヘッド駆動回路52と、紙送りモータ2
2およびキャリッジモータ24を駆動するモータ駆動回
路54と、を備えている。I/F専用回路50は、パラ
レルインタフェース回路を内蔵しており、コネクタ56
を介してコンピュータ88から供給される印刷信号PS
を受け取ることができる。
【0028】図3は、印刷ヘッドユニット60の具体的
な構成と、インクの吐出原理を示す説明図である。図3
に示すように、印刷ヘッドユニット60は、略L字形状
をしており、図示しない黒インク用カートリッジとカラ
ーインク用カートリッジとを搭載可能であって、両カー
トリッジを装着可能に仕切る仕切板31を備えている。
【0029】印刷ヘッドユニット60の上端面には、印
刷ヘッドユニット60の特性に応じて予め割り当てられ
たヘッド識別情報(「ヘッドID」とも呼ぶ)を示すヘ
ッドIDシール100が貼りつけられている。このヘッ
ドIDシール100に表示されたヘッドIDの内容につ
いては後述する。
【0030】なお、印刷ヘッド28とインクカートリッ
ジの搭載部とを含む図3の構成全体を「印刷ヘッドユニ
ット60」と呼ぶのは、この印刷ヘッドユニット60が
1つの部品としてプリンタ20に着脱されるからであ
る。すなわち、印刷ヘッド28を交換しようとする際に
は、印刷ヘッドユニット60を交換することになる。
【0031】印刷ヘッドユニット60の底部には、印刷
ヘッド28にインク容器からのインクを導く導入管71
〜76が立設されている。印刷ヘッドユニット60に黒
インク用のカートリッジおよびカラーインク用カートリ
ッジを上方から装着すると、各カートリッジに設けられ
た接続孔に導入管71〜76が挿入される。
【0032】図4は、インクが吐出される機構を説明す
る説明図である。インク用カートリッジが印刷ヘッドユ
ニット60に装着されると、インク用カートリッジ内の
インクが導入管71〜76を介して吸い出され、図4に
示したように、印刷ヘッドユニット60下部に設けられ
た印刷ヘッド28に導かれる。
【0033】印刷ヘッド28は、各色毎に一列に設けら
れた複数のノズルnと、各ノズルnに設けられたピエゾ
素子PEを動作させるアクチュエータ回路90と、を有
している。アクチュエータ回路90は、ヘッド駆動回路
52(図2)の一部であり、ヘッド駆動回路52内の図
示しない駆動信号生成回路から与えられた駆動信号をオ
ン/オフ制御する。すなわち、アクチュエータ回路90
は、コンピュータ88から供給された印刷信号PSに従
って、各ノズルに関してオン(インクを吐出する)また
はオフ(インクを吐出しない)を示すデータをラッチ
し、オンのノズルについてのみ、駆動信号をピエゾ素子
PEに印加する。
【0034】図5は、ピエゾ素子PEによるノズルnの
駆動原理を示す説明図である。ピエゾ素子PEは、ノズ
ルnまでインクを導くインク通路80に接する位置に設
置されている。本実施例では、ピエゾ素子PEの両端に
設けられた電極間に所定時間幅の電圧を印加することに
より、図5(B)に示すように、ピエゾ素子PEが急速
に伸張し、インク通路80の一側壁を変形させる。この
結果、インク通路80の体積は、ピエゾ素子PEの伸張
に応じて収縮し、この収縮分に相当するインクが、粒子
Ipとなって、ノズルnの先端から高速に吐出される。
このインク粒子Ipがプラテン26に装着された用紙P
に染み込むことにより、印刷が行なわれることになる。
【0035】図6は、印刷ヘッド28に設けられた複数
列のノズルと複数のアクチュエータチップとの対応関係
を示す説明図である。このプリンタ20は、ブラック
(K)、濃シアン(C)、淡シアン(LC)、濃マゼン
タ(M)、淡マゼンタ(LC)、イエロー(Y)の6色
のインクを用いて印刷を行う印刷装置であり、各インク
用のノズル列をそれぞれ備えている。なお、濃シアンと
淡シアンとは、ほぼ同じ色相を有し、濃度が異なるシア
ンインクである。濃マゼンタインクと淡マゼンタインク
も同様である。
【0036】アクチュエータ回路90には、ブラックノ
ズル列Kと濃シアンノズル列Cを駆動する第1のアクチ
ュエータチップ91と、淡シアンノズル列LCと濃マゼ
ンタノズル列Mを駆動する第2のアクチュエータチップ
92と、淡マゼンタノズル列LMとイエローノズル列Y
を駆動する第3のアクチュエータチップ93とが設けら
れている。
【0037】図7は、アクチュエータ回路90の分解斜
視図である。3つのアクチュエータチップ91〜93
は、ノズルプレート110とリザーバプレート112の
積層体の上に接着剤で接着されている。また、アクチュ
エータチップ91〜93の上には、接続端子プレート1
20が固定される。接続端子プレート120の一端に
は、外部回路(具体的には図2のI/F専用回路50)
との電気的接続のための外部接続端子124が形成され
ている。また、接続端子プレート120の下面には、ア
クチュエータチップ91〜93との電気的接続のための
内部接続端子122が設けられている。さらに、接続端
子プレート120の上には、ドライバIC126が設け
られている。ドライバIC126内には、コンピュータ
88から与えられた印刷信号をラッチする回路や、その
印刷信号に応じて駆動信号をオン/オフするアナログス
イッチなどが設けられている。なお、ドライバIC12
6と接続端子122,124との間の配線は図示が省略
されている。
【0038】図8は、アクチュエータ回路90の部分断
面図である。ここでは、第1のアクチュエータチップ9
1と、その上部の接続端子プレート120の断面のみを
示しているが、他のアクチュエータチップ92,93も
第1のアクチュエータチップ91と同じ構造を有してい
る。
【0039】ノズルプレート110には、各インク用の
ノズル口が形成されている。リザーバプレート112
は、インクの貯蔵部(リザーバ)を形成するための板状
体である。アクチュエータチップ91は、インク通路8
0(図5)を形成するセラミック焼結体130と、その
上方に壁面を介して配置されたピエゾ素子PEと、端子
電極132とを有している。接続端子プレート120が
アクチュエータチップ91の上に固定されると、接続端
子プレート120の下面に設けられた接続端子122
と、アクチュエータチップ91の上面に設けられている
端子電極132とが電気的に接続される。なお、端子電
極132とピエゾ素子PEとの間の配線は図示が省略さ
れている。
【0040】B.ノズル列間の記録位置ズレの発生:後
述する第1、第2および第3実施例では、双方向印刷時
にノズル列間に発生する記録位置ズレを調整している。
そこで、これらの実施例を説明する前に、以下ではま
ず、ノズル列間の記録位置のズレの発生について説明す
る。
【0041】図9は、異なるノズル列に関する双方向印
刷時の位置ズレを示す説明図である。ノズルnは、印刷
用紙Pの上方において双方向に水平に移動しており、往
路と復路においてそれぞれインクを吐出することによっ
て印刷用紙P上にドットを形成する。ここでは、ブラッ
クインクKが吐出される場合と、シアンインクCが吐出
される場合とを重ねて図示している。ブラックインクK
は、鉛直下方に向けて吐出速度VK で吐出されるものと
仮定し、一方、シアンインクCはブラックインクよりも
低い吐出速度VC で吐出されるものと仮定している。各
インクの合成速度ベクトルCVK ,CVC は、下方への
吐出速度ベクトルと、ノズルnの主走査速度ベクトルV
sとを合成したものとなる。ブラックインクKとシアン
インクCでは、下方への吐出速度VK ,VC が異なるの
で、その合成速度CVK ,CVCの大きさや方向が互い
に異なる。
【0042】この例では、ブラックドットに関しては、
双方向印刷の位置ズレがゼロになるように補正されてい
る。しかし、シアンインクCの合成速度ベクトルCVC
はブラックインクKの合成速度ベクトルCVK とは異な
るので、ブラックインクKと同じタイミングでシアンイ
ンクCを吐出すると、シアンドットの記録位置に関して
は印刷用紙P上で大きなズレが生じてしまう。また、往
路におけるブラックドットとシアンドットの相対的な位
置関係(左右の関係)は、復路における位置関係とは逆
転していることが解る。
【0043】図10は、図9に示されている記録位置の
ズレを平面的に示す説明図である。ここでは、ブラック
インクKとシアンインクCとを用いて、副走査方向yに
沿った縦罫線が往路と復路でそれぞれ記録された場合が
示されている。ブラックインクを用いて往路で記録され
た縦罫線は、主走査方向xの位置が復路で記録された縦
罫線と一致している。一方、シアンインクを用いて往路
で記録された縦罫線はブラックの縦罫線よりも右側に記
録され、復路で記録された縦罫線はブラックの縦罫線よ
りも左側に記録されている。
【0044】このように、ブラックノズル列に関しての
み往路と復路の記録位置のズレを補正したときには、他
のノズル列に関しては記録位置のズレをうまく補正でき
ない場合があった。
【0045】各ノズル列から吐出されるインク滴の吐出
速度は、以下のような種々の要因に依存して変化する。 (1)アクチュエータチップの製造誤差。 (2)インクの物理的性質(例えば粘度)。 (3)インク滴の重量。
【0046】インク滴の吐出速度の主要な要因がアクチ
ュエータチップの製造誤差である場合には、同じアクチ
ュエータチップから吐出されるインク滴の吐出速度はほ
ぼ同じである。従って、この場合には、異なるアクチュ
エータチップで駆動されるノズル列のグループ毎に、主
走査方向における記録位置のズレを補正することが好ま
しい。
【0047】一方、インクの物理的性質やインク滴の重
量もその吐出速度に大きな影響がある場合には、インク
毎に、あるいは、ノズル列毎に、主走査方向におけるド
ットの記録位置のズレを補正することが好ましい。
【0048】C.第1実施例(基準補正値と相対補正値
による記録位置ズレ補正):図11は、本発明の第1
実施例における処理の全体を示すフローチャートであ
る。ステップS1では、製造ラインにおいてプリンタ2
0が組み立てられ、ステップS2では、作業者によって
相対補正値がプリンタ20内に設定される。ステップS
3ではプリンタ20が工場から出荷され、ステップS4
では、プリンタ20を購入したユーザが、使用時の位置
ズレを補正するための基準補正値を設定して、印刷を実
行する。以下ではステップS2,S4の内容をそれぞれ
詳細に説明する。
【0049】図12は、図10のステップS2の詳細手
順を示すフローチャートである。ステップS11では、
プリンタ20を用いて相対補正値決定用のテストパター
ン(相対位置ズレ検査用パターン)を印刷する。図13
は、相対補正値決定用のテストパターンの一例を示す説
明図である。このテストパターンは、印刷用紙Pの上
に、副走査方向yに伸びる6本の縦罫線LK ,LC ,L
LC,LM ,LLM,LY が6色のインクK,C,LC,
M,LM,Yでそれぞれ形成されたものである。なお、
これらの6本の縦罫線は、一定の速度でキャリッジ30
を走査しながら、6組のノズル列から同時にインクを吐
出させることによって記録されている。なお、1回の主
走査でのインク吐出では、副走査方向yのノズルピッチ
だけ離れたドットを形成できるだけなので、図13に示
すような縦罫線を記録するためには、複数回の主走査時
において同じタイミングでインクを吐出する。
【0050】なお、テストパターンとしては、縦罫線で
は無く、間欠的にドットが記録されたような直線状のパ
ターンを使用することも可能である。これは、後述する
基準補正値決定用のテストパターンについても同様であ
る。
【0051】図12のステップS12では、図13に示
す6本の縦罫線の相互のズレ量を測定する。この測定
は、例えば、テストパターンの画像をCCDカメラで読
取り、縦罫線LK ,LC ,LLC,LM ,LLM,LY の主
走査方向xの位置を画像処理によって測定することによ
って実現される。6本の縦罫線の位置は、6組のノズル
列からインクを同時に吐出することによって形成されて
いるので、仮に6組のノズル列によるインクの吐出速度
が同一であれば、6本の縦罫線の間隔はノズル列の間隔
に等しいはずである。
【0052】図13に示すx座標値xC ,xLC,xM
LM,xY は、ブラックインクの縦罫線LK のx座標値
K を基準としたときに、他の5本の縦罫線がノズル列
の間隔の設計値通りに並んでいる場合のそれぞれの縦罫
線の座標値を示している。そこで、これらのx座標値x
C ,xLC,xM ,xLM,xY で示される位置を、以下で
は「設計位置」とも呼ぶ。ステップS12では、ブラッ
クの縦罫線以外の5本の縦罫線について、設計位置と実
際の縦罫線位置とのズレ量δC ,δLC,δM ,δLM,δ
Y を測定する。このとき、設計位置よりも右側にずれて
いる場合にはズレ量δをプラスの値とし、設計位置より
も左側にずれている場合にはズレ量δをマイナスの値と
する。
【0053】ステップS13では、こうして測定された
ズレ量から、適切なヘッドIDを作業者が決定し、プリ
ンタ20内にそのヘッドIDを設定する。このヘッドI
Dは、測定されたズレ量を補正するための適切な相対補
正値を示す情報である。適切な相対補正値Δとしては、
例えば、以下の(1)式で与えられるように、基準とな
る縦罫線LK 以外の他のすべての縦罫線のズレ量の平均
値δave の正負の符号を反転したものを用いることがで
きる。 Δ=−δave =−Σδi /(N−1) …(1) ここで、Σは基準となるブラックインクの縦罫線以外の
すべての縦罫線のズレ量δiの和を取る演算を示してお
り、Nは縦罫線の総数(すなわちノズル列の数)を示し
ている。
【0054】図14は、相対補正値ΔとヘッドIDとの
関係を示す説明図である。この例では、相対補正値Δが
−35.0μmのときにはヘッドIDが1に設定され、
相対補正値Δが17.5μm増加するたびにヘッドID
の値が1つ増加する。ここで、17.5μmは、プリン
タ20において調整可能な主走査方向のズレ量の最小値
(最小調整可能値)である。この最小調整可能値として
は、主走査方向に沿ったドットピッチに等しい値を使用
することができる。例えば、主走査方向の解像度が14
40dpiのときには、そのドットピッチは約17.5
μm(=25.4mm/1440)であり、この値が最
小調整可能値として使用される。なお、ドットピッチよ
りも小さな値を最小調整可能値とすることも可能であ
る。
【0055】こうして決定されたヘッドIDは、プリン
タ20内のPROM43(図2)の中に格納される。本
実施例では、さらに、印刷ヘッドユニット60(図3)
の上面に、ヘッドIDを示すヘッドIDシール100が
貼り付けられる。あるいは、印刷ヘッドユニット60に
設けられているドライバIC126(図7)内に不揮発
性メモリ(例えばプログラマブルROM)を設けてお
き、その不揮発性メモリの中にヘッドIDを格納するよ
うにしてもよい。印刷ヘッドユニット60にヘッドID
シール100を貼りつけたり、印刷ヘッドユニット60
内の不揮発性メモリにヘッドIDを格納したりしておけ
ば、印刷ヘッドユニット60を他のプリンタ20に使用
する場合にも、その印刷ヘッドユニット60に適したヘ
ッドIDを利用することができるという利点がある。
【0056】なお、ステップS2における相対補正値の
決定は、印刷ヘッドユニット60をプリンタ20に組み
込む前の工程において、専用の検査装置に印刷ヘッドユ
ニット60を組み込んだ状態で実行することも可能であ
る。この場合には、その後のプリンタ組み立て工程にお
いて、印刷ヘッドユニット60をプリンタ20に組み込
む際に、ヘッドIDがプリンタ20内のPROM43に
登録される。PROM43内への登録の方法としては、
例えば、ヘッドIDシール100を専用の読み取り装置
で読取る方法や、作業者がヘッドIDをキーボードから
入力する方法を採用することができる。あるいは、印刷
ヘッドユニット60内の不揮発性メモリに格納されたヘ
ッドIDを、プリンタ20内のPROM43に転送する
ようにしてもよい。
【0057】なお、相対補正値Δは、以下の(2)式で
与えられるように、淡シアンと淡マゼンタのズレ量の平
均値としてもよい。 Δ=−(δLC+δLM)/2 …(2)
【0058】淡シアンと淡マゼンタは、カラー画像の中
間調領域(特にシアンやマゼンタの画像濃度が約10%
〜約30%の範囲)において最も多く用いられるインク
であり、これらのインクのドットの記録位置の精度が画
質に大きな影響を有している。従って、淡シアンと淡マ
ゼンタのズレ量の平均値からヘッドIDを決定するよう
にすれば、これらの位置ズレ量を低減できるので、カラ
ー画像の画質を向上させることが可能である。
【0059】なお、上記(2)式を用いる場合には、淡
シアンインクと淡マゼンタインクについてのみ、ブラッ
クインクからのズレ量δを測定すれば十分である。
【0060】図11のフローチャートに示したように、
プリンタ20内にヘッドIDが設定された後にプリンタ
20が出荷される。ユーザがプリンタ20を使用する際
には、このヘッドIDを用いて双方向印刷時の記録位置
のズレが以下のように調整される。
【0061】図15は、ユーザの使用時におけるズレ調
整の手順を示すフローチャートである。ステップS21
では、プリンタ20を用いて基準補正値決定用のテスト
パターン(基準位置ズレ検査用パターン)を印刷する。
図16は、基準補正値決定用のテストパターンの一例を
示す説明図である。このテストパターンは、ブラックイ
ンクを用いて往路と復路でそれぞれ印刷された複数の縦
罫線で構成されている。往路では一定の間隔で縦罫線を
記録しているが、復路では、縦罫線の主走査方向の位置
を1ドットピッチ単位で順次ずらしている。この結果、
印刷用紙P上には、往路の縦罫線と復路の縦罫線との相
対位置が1ドットピッチずつずれていくような複数組の
縦罫線対が印刷される。複数組の縦罫線対の下には、ズ
レ調整番号の数字が印刷される。ズレ調整番号は、好ま
しい補正状態を示す補正情報としての機能を有する。こ
こで、「好ましい補正状態」とは、往路または復路にお
ける記録位置(または記録タイミング)を適切な基準補
正値で補正したときに、往路と復路でそれぞれ形成され
たドットの主走査方向の位置が一致するような状態を言
う。従って、好ましい補正状態は、適切な基準補正値に
よって実現される。なお、図16の例では、ズレ調整番
号が4である縦罫線対が、好ましい補正状態を示してい
る。
【0062】なお、基準補正値決定用のテストパターン
は、相対補正値の決定の際に使用されていた基準ノズル
列で形成される。従って、相対補正値の決定の際に、ブ
ラックノズル列の代わりにマゼンタノズル列が基準ノズ
ル列として使用された場合には、基準補正値決定用のテ
ストパターンも、そのマゼンタノズル列で形成される。
【0063】ユーザは、このテストパターンを観察し
て、最もズレの少ない縦罫線対のズレ調整番号を、コン
ピュータ88(図2)のプリンタドライバのユーザイン
タフェイス画面(図示せず)に入力する。このズレ調整
番号は、プリンタ20内のPROM43に格納される。
【0064】その後、ステップS23においてユーザに
よって印刷の実行が指示されると、ステップS24にお
いて、基準補正値と相対補正値とを用いたズレ補正を行
いながら双方向印刷が実行される。図17は、第1実施
例における双方向印刷時のズレ補正に関連する主要な構
成を示すブロック図である。プリンタ20内のPROM
43には、ヘッドID格納領域200と、調整番号格納
領域202と、相対補正値テーブル204と、基準補正
値テーブル206とが設けられている。ヘッドID格納
領域200には、好ましい相対補正値を示すヘッドID
が格納されている。調整番号格納領域202には、好ま
しい基準補正値を示すズレ調整番号が格納されている。
相対補正値テーブル204は、図14に示したヘッドI
Dと相対補正値Δとの関係を格納したテーブルである。
基準補正値テーブル206は、ズレ調整番号と、基準補
正値の関係を示すテーブルである。基準補正値テーブル
206は、図16に示したテストパターンにおける復路
の縦罫線の記録位置のズレ量(すなわち基準補正値)と
ズレ調整番号との関係を格納したテーブルである。
【0065】プリンタ20内のRAM44には、双方向
印刷時の位置ズレを補正するための位置ズレ補正実行部
(記録位置調整部)210としての機能を有するコンピ
ュータプログラムが格納されている。位置ズレ補正実行
部210は、PROM43に格納されているヘッドID
に対応する相対補正値を相対補正値テーブル204から
読み出すとともに、ズレ調整番号に対応する基準補正値
を基準補正値テーブル206から読み出す。位置ズレ補
正実行部210は、復路において位置センサ39(図
1)からキャリッジ30の原点位置を示す信号を受け取
ると、相対補正値と基準補正値との総合的な補正値に応
じて、ヘッドの記録タイミングを指示するための信号
(遅延量設定値ΔT)をヘッド駆動回路52に供給す
る。ヘッド駆動回路52内のは、3つのアクチュエータ
チップ91〜93に同一の駆動信号を供給しており、位
置ズレ補正実行部210から与えられた記録タイミング
(すなわち遅延量設定値ΔT)に応じて復路の記録位置
を調整する。これによって、復路において、6組のノズ
ル列の記録位置が共通する補正量で調整される。前述し
たように、相対補正値も基準補正値も、共に、主走査方
向のドットピッチの整数倍に設定されているので、この
記録位置(すなわち記録タイミング)も主走査方向のド
ットピッチの単位で調整される。なお、総合的な補正値
は、基準補正値と相対補正値とを加算した値である。ま
た、ここでは復路で印刷される罫線を1ドットピッチづ
つずれていくように形成したが、罫線の印刷位置をより
細かい単位でずらしていくこととすれば、補正値もその
単位の整数倍で設定することができる。すなわち、復路
で印刷する罫線のズレの刻みを細かく設定すれば、より
微妙な範囲で補正値を定めることができる。この刻みの
最小値は、プリンタの制御上の制約によって決まる。
【0066】図18は、基準補正値と相対補正値とを用
いた位置ズレ補正の内容を示す説明図である。図18
(A)は、位置ズレの調整を行っていない場合にブラッ
クドットで形成された縦罫線が往路と復路でずれた位置
に印刷されることを示している。図18(B)は、基準
補正値を用いてブラックドットの位置ズレを調整した結
果を示している。基準補正値による補正を行うと、ブラ
ックドットに関しては、双方向印刷時に位置ズレが解消
される。図18(C)は、図18(B)と同じ調整状態
において、ブラックドットで形成された縦罫線の他に、
シアンドットで形成された縦罫線も印刷した場合を示し
ている。図18(C)は、図10と同じものであり、ブ
ラックドットの位置ズレは無いが、シアンドットの位置
ズレはかなり大きい。図18(D)は、基準補正値によ
るズレ調整に加えて、シアンドットに関する相対補正値
Δ(=−δC )によるズレ調整も行った場合のブラック
ドットの罫線とシアンドットの罫線とを示している。図
18(D)では、シアンドットの位置ズレは軽減されて
いるが、ブラックドットの位置ズレはやや増加してお
り、この結果、ブラックドットとシアンドットの位置ズ
レがほぼ同程度に減少している。この理由は、復路にお
ける6組のノズル列の記録位置を、共通する補正量で補
正しているからである。図18(D)の例は、ブラック
ドットとシアンドットとの2種類のドットが位置ズレ調
整の対象ドットとして選択され、これらの2種類のドッ
トに関する位置ズレ調整が行われた例である。
【0067】図19は、シアンドットのみを位置ズレ調
整の対象としたときの位置ズレ補正の内容を示す説明図
である。図19(A)〜図19(C)に示す基準補正値
による調整は図18(A)〜図18(C)と同じであ
り、図19(D)は図18(D)と異なる。図19
(D)では、相対補正値Δとして、相対補正値決定用テ
ストパターン(図13)におけるシアンドットのズレ量
δC の2倍の値(正確には、それにマイナス符号を付し
た値)が使用されている。こうすれば、ブラックドット
の位置ズレは大きくなるが、シアンドットは往復の位置
ズレをほぼ0にすることが可能である。
【0068】図18と図19の例から理解できるよう
に、相対補正値決定用テストパターンにおける特定のド
ットのズレ量δそのものを相対補正値Δとして使用した
場合には、その特定のドットと基準ドット(ブラックド
ット)との双方が位置ズレ調整の対象ドットに相当し、
これらの対象ドットに関する位置ズレを減少させること
ができる。一方、相対補正値決定用テストパターンにお
ける特定のドットのズレ量δの2倍を相対補正値Δとし
て使用した場合には、その特定のドットのみが位置ズレ
調整の対象ドットに相当し、その対象ドットに関する位
置ズレを低減させることができる。具体的には、前述し
た(2)式で与えられる相対補正値Δ(=−(δLC+δ
LM)/2)を使用した場合にはは、ブラックドットと淡
シアンドットと淡マゼンタドットの3種類のドットに関
する位置ズレをほぼ同程度に低減できる。また、その2
倍の値を相対補正値として使用した場合には、淡シアン
ドットと淡マゼンタドットの2種類のドットに関する位
置ズレをほぼ同程度に低減できる。同様に、前述した
(1)式で与えられる相対補正値Δ(=−δave )を使
用した場合には、6種類のすべてのドットに関する位置
ズレをほぼ同程度に低減できる。また、その2倍の値を
相対補正値として使用した場合には、ブラックドット以
外の5種類のドットに関する位置ズレをほぼ同程度に低
減できる。
【0069】なお、図18(D),図19(D)から解
るように、基準補正値と相対補正値とに基づいて位置ズ
レ調整を行うと、カラーインクのドットの位置ズレが過
度に大きくなることが防止されるので、カラー画像の画
質が向上する。
【0070】なお、白黒印刷では、カラーインクを用い
ないので、図18(D)や図19(D)のような相対補
正値を用いた位置ズレ補正を行う必要が無い。従って、
白黒印刷では、図18(B)のように基準補正値のみを
用いた位置ズレ補正の方が好ましい。そこで、プリンタ
20の制御回路40(具体的には図17の位置ズレ補正
実行部210)は、コンピュータ88(図1)から白黒
印刷であることが通知されたときには、基準補正値のみ
を用いて双方向印刷時の位置ズレを補正し、また、カラ
ー印刷であることが通知されたときには基準補正値と相
対補正値とを用いて双方向印刷時の位置ズレを補正する
ように構成しておくことが好ましい。
【0071】図22は、双方向印刷時の位置ズレの補正
に使用する調整値を決定する際の処理の手順を示すフロ
ーチャートである。プリンタ20の制御回路40は、コ
ンピュータ88(図1)から白黒印刷である旨を通知さ
れたときには、調整値に基準補正値を代入して、ヘッド
の記録タイミングを指示するための信号をヘッド駆動回
路52に供給する。一方、コンピュータ88(図1)か
らカラー印刷である旨を通知されたときには、プリンタ
20の制御回路40は、調整値に基準補正値と相対補正
値の和を代入して、ヘッドの記録タイミングを指示する
ための信号をヘッド駆動回路52に供給する。すなわ
ち、第1実施例においては、基準補正値が「第1の補正
値」に相当し、相対補正値が「第2の補正値」に相当す
る。
【0072】ところで、印刷ヘッドユニット60の経年
劣化などの理由によって、印刷ヘッドユニット60を交
換したい場合が生じる。印刷ヘッドユニット60を交換
する場合には、交換後の印刷ヘッドユニット60のヘッ
ドIDが、プリンタ20の制御回路40内のPROM4
3に書き込まれる。このヘッドIDの書き込みを実行す
る方法としては、次のようないくつかの方法がある。第
1の方法は、印刷ヘッドユニット60に貼りつけられた
ヘッドIDシール100に表示されているヘッドID
を、ユーザがコンピュータ88から入力し、PROM4
3に書き込む方法である。第2の方法は、印刷ヘッドユ
ニット60のドライバIC126(図7)内に設けられ
た不揮発性メモリから、制御回路40がヘッドIDを読
み出してPROM43に書き込む方法である。このよう
に、印刷ヘッドユニット60の交換後にそのヘッドID
をPROM43内に格納するようにすれば、交換後の印
刷ヘッドユニット60に適したヘッドID(すなわち相
対補正値)を用いて双方向印刷時の位置ズレを補正する
ことが可能である。
【0073】以上のように、第1実施例では、ブラック
ノズル列を基準として他のノズル列に関する双方向印刷
時の位置ズレを補正するための相対補正値を設定し、こ
の相対補正値と、ブラックノズル列に関する基準補正値
とに従ってカラー双方向印刷時の位置ズレを補正してい
る。この結果、カラー印刷の画質を向上させることが可
能である。特に、ユーザは、基準ノズル列に関する位置
ズレの調整のみを行えばよく、すべてインクの位置ズレ
の調整を行わずにカラー双方向印刷時の画質を向上させ
ることができるという利点がある。
【0074】また、白黒印刷の際には、基準補正値のみ
を用いて双方向印刷時の位置ズレを補正し、カラー印刷
の際には、基準補正値と相対補正値を用いて位置ズレを
補正している。このため、白黒印刷とカラー印刷のいず
れについても、印刷結果の画質が高いという利点があ
る。
【0075】図20は、印刷ヘッド28のノズル列の他
の構成を示す説明図である。この印刷ヘッド28aに
は、ブラック(K)の3組のノズル列K1〜K3が設け
られており、また、シアン(C)、マゼンタ(M)、イ
エロー(Y)のノズル列がそれぞれ1組設けられてい
る。白黒印刷の際には、3組のブラックノズル列K1〜
K3をすべて用いて高速な印刷が実行される。一方、カ
ラー印刷の際には、第1のアクチュエータチップ91の
2組のブラックノズル列K1,K2は使用されず、第2
のアクチュエータチップ92の1組のブラックノズル列
K3と、シアンノズル列Cと、マゼンタノズル列Mと、
イエローノズル列Yと、が用いられる。
【0076】このような印刷ヘッドを用いてカラー印刷
を行う時には、例えば、以下の(3a)、(3b)式で
与えられるように、シアンとマゼンタのズレ量の平均
値、または、その2倍の値が、カラー双方向印刷時の相
対補正値Δとして使用される。 Δ=−(δC +δM )/2 …(3a) Δ=−(δC +δM ) …(3b)
【0077】なお、シアンとマゼンタのズレ量δC ,δ
M は、相対補正値決定用テストパターン(図13)にお
いて、カラー印刷の際に使用されるブラックノズル列K
3で形成される縦罫線を基準として測定された相対的な
ズレ量である。
【0078】このように、淡インクを用いない4色印刷
の場合には、シアンとマゼンタのズレ量の平均値からヘ
ッドIDを決定することによって、カラー画像の画質を
向上させることが可能である。ここで、イエローを除外
しているのは、イエロードットがあまり目立たず、イエ
ロードットが双方向印刷時に多少ずれていても画質に大
きな影響が無いためである。但し、シアンとマゼンタと
イエローのズレ量の平均値からヘッドIDを決定するよ
うにしてもよい。すなわち、カラー印刷に用いられる複
数のノズル列の中で、基準ノズル列以外の他のすべての
ノズル列に関するズレ量の平均値を用いて相対補正値を
決定するようにしてもよい。
【0079】なお、基準とするブラックノズル列K3に
対する他のブラックノズル列K1,K2の相対補正値Δ
Kを求めておくようにしてもよい。この相対補正値ΔK
は、以下の(4)式に従って求めることができる。 ΔK=−(δK1 +δK2 )/2 …(4) ここで、δK1 は第1のブラックノズル列K1に関する
ズレ量、δK2 は第2のブラックノズル列K2に関する
ズレ量である。
【0080】白黒印刷の際に、この2組のブラックノズ
ル列K1,K2に関する相対補正値ΔKと、基準とする
ブラックノズル列K3に関する基準補正値(図15で決
定したもの)とを用いて双方向印刷時の位置ズレ補正す
れば、3組のノズル列を用いた白黒印刷における双方向
印刷の位置ズレを低減することができる。すなわち、白
黒印刷の際に複数のブラックノズル列が用いられる場合
には、その中の特定の基準ブラックノズル列に関する基
準補正値と、他のブラックノズル列に関する相対補正値
とを用いて双方向印刷時の位置ズレを補正するようにす
ることが好ましい。
【0081】D.第2実施例(基準補正値と相対補正値
による記録位置ズレ補正):図21は、第2実施例に
おける双方向印刷時のズレ補正に関係する主要な構成を
示すブロック図である。図17に示した構成との違い
は、3つのアクチュエータチップ91,92,93を駆
動するためのヘッド駆動回路52a,52b,52cが
独立に設けられている点である。すなわち、3つのヘッ
ド駆動回路52a,52b,52cは、3つのアクチュ
エータチップ91,92,93を独立に駆動する。この
ため、位置ズレ補正実行部210からの記録タイミング
の指示も、各ヘッド駆動回路52a,52b,52cに
対して独立に与えることができる。従って、双方向印刷
時の位置ズレ補正も、アクチュエータチップ毎に実行す
ることができる。
【0082】第2実施例においても、第1のアクチュエ
ータチップ91のブラックノズル列Kが基準ノズル列と
して使用される。従って、基準補正値は、第1実施例と
同様に、ブラックノズル列Kを用いて記録されたテスト
パターンから決定される。
【0083】一方、相対補正値は、第2実施例では各ア
クチュエータチップ毎に決定される。すなわち、第1の
アクチュエータチップ91の相対補正値Δ91としては、
以下の(4a)式で与えられるように、濃シアンノズル
列Cで形成された縦罫線のズレ量δC の正負の符号を反
転した値が採用される。 Δ91=−δC …(4a)
【0084】また、第2と第3のアクチュエータチップ
92,93の相対補正値Δ92,Δ93としては、以下の
(4b)式および(4c)式でそれぞれ与えられるよう
に、各アクチュエータチップのノズル列に関するズレ量
の平均値の正負の符号を反転した値が採用される。 Δ92=−(δLC+δM )/2 …(4b) Δ93=−(δLM+δY )/2 …(4c)
【0085】なお、第2と第3のアクチュエータチップ
92,93に対する相対補正値Δ92,Δ93は、1つのノ
ズル列に関する基準ノズル列からの記録位置のズレ量か
ら決定されていてもよい。このとき、上記(4b),
(4c)の代わりに、例えば次の(5b),(5c)式
を用いることができる。 Δ92=−δLC …(5b) Δ93=−δLM …(5c)
【0086】プリンタ20内のPROM43には、これ
らの3つの相対補正値Δ91,Δ92,Δ93を表すヘッドI
Dが格納される。また、位置ズレ補正実行部210に
は、このヘッドIDに応じて相対補正値Δ91,Δ92,Δ
93が供給される。なお、上記(4a)式〜(5c)式の
代わりに、これらの式の右辺の値の2倍の値を相対補正
値として使用することも可能である。
【0087】上述した第2実施例では、アクチュエータ
チップ毎に相対補正値を独立に設定できる点に特徴があ
る。こうすれば、アクチュエータチップ毎に基準ノズル
列からの相対的な位置ズレを補正できるので、双方向印
刷時の位置ズレをより低減することができる。なお、1
つのアクチュエータチップで3組のノズル列を駆動する
タイプのプリンタでは、3組のノズル列毎に相対補正値
を独立に設定することができる。
【0088】なお、中間調領域の画質を向上させる意味
からは、ライトシアンドットやライトマゼンタドットを
位置ズレ調整の対象ドットとして選択し、これらのドッ
トの位置ズレを減少させることが好ましい。但し、上記
第1および第2実施例の原理は、M種類(Mは2以上の
整数)のインクを用いてカラー印刷を行う際に、M種類
のインクのうちで比較的濃度の低い特定のインク(すな
わち、ブラック以外の特定のインク)を位置ズレ調整の
対象ドットとして選択し、その対象ドットの位置ズレを
減少させる場合に適用可能である。
【0089】E.第3実施例(絶対的な補正値によるド
ット間の記録位置ズレ補正): (1)処理全体の流れ:図23は、ズレ調整の手順を示
すフローチャートである。第1及び第2実施例では、ブ
ラック(K)について基準補正値を定め、他の各色につ
いてはブラック(K)を基準とした相対補正値を定めた
が、第3実施例では、(補正の際に考慮する)各色につ
いて、第1実施例におけるブラック(K)と同様の絶対
的な補正値を定める。また、第3実施例では、ドット記
録位置の調整は、原則としてすべてユーザが行う。すな
わちこの第3実施例においては、調整値の決定の仕方が
第1実施例とは異なる。そして、そのために調整番号格
納領域と補正値テーブルの構成、および位置ズレ補正実
行部の処理が第1実施例とは異なる。その他の点につい
ては、第1実施例と同様である。
【0090】図24は、第3実施例において補正値決定
用のテストパターンを印刷した状態示す説明図である。
ステップS31(図23)では、プリンタ20を用いて
補正値決定用のテストパターンを印刷する。ここでは、
第1実施例の基準補正値決定用のテストパターン(図1
6)に相当するテストパターンを、ブラックノズル列
K、淡シアンノズル列LC、淡マゼンタノズル列LMに
ついて別個に印刷する。その結果、図24に示すよう
に、ブラック(K)、淡シアン(LC)、淡マゼンタ
(LM)について、それぞれ往路と復路で印刷されたテ
ストパターンが印刷用紙P上に形成される。
【0091】ステップS32で、ユーザは、各色ごとに
印刷したテストパターンを観察して、最もズレの少ない
縦罫線対のズレ調整番号を、それぞれコンピュータ88
(図2)のプリンタドライバのユーザインタフェイス画
面(図示せず)に入力する。その結果、淡シアンノズル
列LC,淡マゼンタノズル列LMに関する補正値を表す
二つの調整番号と、ブラックノズル列Kに関する補正値
を表す調整番号と、が、コンピュータ88(図2)を通
じてプリンタ20内のP−ROM43に格納される。な
お、上記ズレ調整番号の入力は、操作パネル32(図
2)から行うものとしてもよい。
【0092】この淡シアンノズル列LC,淡マゼンタノ
ズル列LMに関する補正値は、カラーノズル列全体を一
括して補正するための一の調整値を定める際の基礎とさ
れる。これに対して、ブラックノズル列Kに関する補正
値は、ブラックノズル列Kの補正にのみ用いられる。従
って以下では、淡シアンノズル列LC,淡マゼンタノズ
ル列LMに関する補正値を「有彩色用補正値」として一
括して扱う。これに対応して、ブラックノズル列Kに関
する補正値を「無彩色用補正値」と呼ぶ。これらのブラ
ックノズル列の無彩色用補正値と、淡シアンノズル列L
Cの有彩色用補正値と、淡マゼンタノズル列LMの有彩
色用補正値と、は、基準補正値と相対補正値の関係にあ
るのではなく、それぞれが各ノズル列について最適な補
正を行うことができる対等な関係にある補正値である。
なお、ここでいう「無彩色用補正値」が、特許請求の範
囲にいう「第1の補正値」であり、「有彩色用補正値」
が、特許請求の範囲にいう「第2の補正値」である。
【0093】その後、ステップS33においてユーザに
よって印刷の実行が指示されると、ステップS34にお
いて、補正値を用いたズレ補正を行いながら双方向印刷
が実行される。図25は、第3実施例における双方向印
刷時のズレ補正に関連する主要な構成を示すブロック図
である。プリンタ20内のP−ROM43には、それぞ
れブラック、淡シアン、淡マゼンタに対応する調整番号
格納領域202a〜cと、補正値テーブル206とが設
けられている。調整番号格納領域202a〜cには、そ
れぞれブラック、淡シアン、淡マゼンタについての、好
ましい基準補正値を示すズレ調整番号が格納されてい
る。補正値テーブル206は、テストパターンにおける
復路の縦罫線の記録位置のズレ量(すなわち補正値)と
ズレ調整番号との関係を格納したテーブルである。
【0094】プリンタ20内のRAM44には、双方向
印刷時の位置ズレを補正するための位置ズレ補正実行部
(記録位置調整部)210としての機能を有するコンピ
ュータプログラムが格納されている。位置ズレ補正実行
部210は、ブラックの無彩色用補正値と、淡シアンと
淡マゼンタの有彩色用補正値とをもとにした調整値に応
じて、ヘッドの記録タイミングを指示するための信号を
ヘッド駆動回路52に供給する。他の点は第1実施例と
同様である。
【0095】図26は、双方向印刷時の位置ズレの補正
に使用する調整値を決定する際の処理の手順を示すフロ
ーチャートである。位置ズレ補正実行部210(図2
5)は、コンピュータ88(図1)から白黒印刷である
旨を通知されたときには、調整値に無彩色用補正値を代
入して、ヘッドの記録タイミングを指示するための信号
をヘッド駆動回路52に供給する。一方、コンピュータ
88(図1)からカラー印刷である旨を通知されたとき
には、調整値に「淡シアン(LC)と淡マゼンタ(L
M)についての有彩色用補正値の平均値」を代入して、
ヘッドの記録タイミングを指示するための信号をヘッド
駆動回路52に供給する。
【0096】(2)第3実施例の効果:本実施例では、
各カラーノズルの記録位置ズレを補正するための有彩色
用補正値は、それぞれ主走査の往路と復路によって、実
際に印刷媒体上に印刷されたテストパターンに基づいて
決定される。このため、実際の印刷ズレが少なくなるよ
うに、的確に補正値を決定することができる。
【0097】また、カラー印刷においては、カラーノズ
ル列の中の淡シアンと淡マゼンタの有彩色用補正値の平
均値を使用して補正を行い、モノクロ印刷においては、
ブラックノズル列についての無彩色用補正値を使用して
補正を行っている。このため、それぞれの印刷モードに
ついて最適な補正を行うことができる。
【0098】また、第3実施例では、カラー印刷用の調
整値を定める際に、淡シアンノズル群、淡マゼンタノズ
ル群を基準としている。淡シアンおよび淡マゼンタは、
中間調の印刷において多く使用される色であり、中間調
においてはドットの位置ズレが画質に大きな影響を与え
る。よって、第3実施例にように、カラー印刷において
淡シアンノズル群、淡マゼンタノズル群を基準として補
正値を定めれば、中間調の品質を高くすることができ
る。
【0099】(3)第3実施例の第1の変形例:図27
は、第3実施例の第1の変形例における双方向印刷時の
ズレ補正に関連する主要な構成を示すブロック図であ
る。図25に示した構成との違いは、3つのアクチュエ
ータチップ91,92,93を駆動するためのヘッド駆
動回路52a,52b,52cが独立に設けられている
点である。すなわち、3つのヘッド駆動回路52a,5
2b,52cは、3つのアクチュエータチップ91,9
2,93を独立に駆動する。従って、第2実施例の場合
と同様に、双方向印刷時の位置ズレ補正をアクチュエー
タチップ毎に実行することができる。
【0100】(4)第3実施例の第2の変形例:図28
は、第3実施例の第2の変形例において補正値決定用の
テストパターンを印刷した状態示す説明図である。第3
実施例では、淡シアンと淡マゼンタのそれぞれのテスト
パターンを往路と復路で印刷し、それぞれ補正値を求め
ることとしたが、淡シアンと淡マゼンタで一つのテスト
パターンを印刷し、それをもとにそれぞれに最適な補正
値の平均を表す補正値を定めることとしてもよい。すな
わち、図28に示すように、往路において淡シアンイン
クで縦罫線を形成し、復路において淡マゼンタインクで
縦罫線を形成する。または、往路において淡マゼンタイ
ンクで縦罫線を形成し、復路において淡シアンインクで
縦罫線を形成してもよい。そして、そのようにして形成
した淡シアンと淡マゼンタの縦罫線の一致の度合いに基
づいて補正値の平均値である調整値を得ることとしても
よい。淡シアンと淡マゼンタのインク滴で印刷用紙上の
同一点を狙った場合の、「実際の淡シアンの着弾位置」
と「実際の淡マゼンタの着弾位置」の相対的な位置関係
が一定である場合は、そのように、往路と復路でそれぞ
れ淡シアンと淡マゼンタの罫線を印刷することで、それ
ぞれのインク滴に最適な補正値の平均の補正値を、テス
トパターンから定めることができる。
【0101】なお、この関係は、淡シアンと淡マゼンタ
にかぎられるものではない。すなわち、複数種類のイン
ク滴のうちの一種類のインク滴を用いて、主走査の往路
と復路の一方で印刷媒体上に印刷される検査用第一パタ
ーンと、複数種類のインク滴のうちの他の種類のインク
滴を用いて、主走査の往路と復路の他方で印刷媒体上に
印刷される検査用第二パターンと、を含む位置ズレ検査
用パターンの中から選択された好ましい補正状態を示す
補正情報に従って、補正値を決定することとすれば、同
様に、両者それぞれに最適な補正値の平均を、全体の補
正値に定めることができる。
【0102】(5)第3実施例の第3の変形例:第3実
施例では、(補正の際に考慮する)各色についてテスト
パターンを印刷してそれぞれ絶対的な補正値を求め、そ
れらに基づいてカラー印刷時に使用する補正値を定め
た。従って、ユーザは、状況が変化した場合など好きな
ときに、それぞれの色についてテストパターンを印刷し
て、第1の補正値と第2の補正値を決め直すことができ
る。しかし、ユーザによっては、そのたびごとに各色の
テストパターンを印刷するのが面倒な場合もある。した
がって、実施例1と同様、ブラックについてのみテスト
パターンを印刷し、補正値を決め直せば、他の色につい
てはブラックの補正値の変化にあわせて連動できるよう
にすることが好ましい。
【0103】図29は、第3実施例の第3の変形例にお
ける双方向印刷時のズレ補正に関連する主要な構成を示
すブロック図である。図25に示した構成との違いは、
調整番号格納領域202aの調整番号の変更に伴って、
調整番号格納領域202b,202cの調整番号を変更
する、調整番号変更部208を備えている点である。他
の点は第3実施例と同様である。なお、この調整番号変
更部208は、具体的には、CPU41およびRAM4
4(図2)がこれに相当する。
【0104】この構成においては、ユーザが、ブラック
についてのみテストパターンを印刷して、ブラックの調
整番号を決め直し、そのブラックについての新たな調整
番号と「他の色についてはテストパターンを印刷しない
旨」をコンピュータ88または操作パネル32を通じて
入力した場合は、調整番号変更部208は、以下の処理
を行う。すなわち、調整番号変更部208は、あらかじ
め変更前の各色についての調整番号を記憶しておく。そ
して、ブラックについての新たな調整番号を調整番号格
納領域202aから渡されると、変更前後でのブラック
の調整番号の差を求める。この差は、調整番号が小さく
なっている場合はマイナスである。そして、他の色の調
整番号にその差を加えて、他の色の新たな調整番号を演
算する。その後、その新たな調整番号を各色の調整番号
格納領域202b,202cに格納する。なお、変更前
の各色についての調整番号を記憶しておくのは、具体的
にはRAM44であり、変更前後でのブラックの調整番
号の差を求め、その差に基づいて他の色の新たな調整番
号を演算するのは、具体的にはCPU41である。
【0105】このようにすれば、ユーザはブラックにつ
いてのみテストパターンを印刷するだけで、各色につい
て状況の変化に対応した新たな調整番号を得ることがで
きる。すなわち、この変形例においては、ユーザは、そ
れぞれの色についてテストパターンを印刷してそれぞれ
に最適な調整番号を定めることもできるし、また、ブラ
ックについてのみテストパターンを印刷して、他の色に
ついては調整番号変更部208を利用して、簡単に調整
を行うこともできる。
【0106】(6)その他:第3実施例においては、カ
ラー印刷においては、淡シアンと淡マゼンタを対象色と
して淡シアンノズル列LCと淡マゼンタノズル列LMの
有彩色用補正値の平均値を使用して補正を行うこととし
たが、考慮するノズル列はこの組み合わせに限られるも
のではない。すなわち、カラー印刷においてブラックノ
ズルを使用する場合には、淡シアンノズル列LCと淡マ
ゼンタノズル列LMの有彩色用補正値とブラックノズル
列に関する無彩色用補正値の平均を使用してもよい。さ
らに、上記のノズル列に加えてイエローノズル列Y、濃
シアンノズル列C、濃マゼンタノズル列Mをも考慮の対
象としてもよい。
【0107】また、例えば、印刷ヘッドの構成が図20
に示すように、ブラック(K)の3組のノズル列K1〜
K3と、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー
(Y)のノズル列をそれぞれ1組備えるものである場合
は、シアンノズル列Cとマゼンタノズル列Mの有彩色用
補正値の平均値を使用して、カラー印刷時の補正を行う
ものとすることができる。そして、カラー印刷において
ブラックノズルを使用する場合には、シアンノズル列C
とマゼンタノズル列Mの有彩色用補正値とブラックノズ
ル列に関する無彩色用補正値の平均を使用してもよい点
も上記と同様である。すなわち、所定の対象色のインク
滴の往路と復路における主走査方向の記録位置のズレを
低減するように定めるものであれば、どのようなもので
もよい。
【0108】そして、補正値の平均値である調整値は、
各ノズル列の補正値の単純な平均値(中間値)とした
が、補正値の加重平均としてもよい。すなわち、イエロ
ー、淡シアン、淡マゼンタ、濃シアンおよび濃マゼンタ
のカラーインクと、ブラックインクとの使用頻度や、ノ
ズル列の中心からの距離、記録位置ズレの目立ち易さな
どを考慮して、それぞれの有彩色用補正値と無彩色用補
正値に重み付けをして平均を求め、これを調整値として
もよい。また、相乗平均とすることもできる。すなわ
ち、記録位置ズレの補正は、第1および有彩色用補正値
をどのように使用するかによらず、少なくとも有彩色用
補正値をもとに、双方向印刷時の主走査方向に沿った記
録位置のズレを補正するものであればよい。
【0109】また、テストパターンとしては、縦罫線で
は無く、間欠的にドットが記録されたような直線状のパ
ターンなど他のパターンを使用することも可能である。
すなわち、好ましい補正状態を示す補正情報を選択し、
補正値を決定することができる位置ズレ検査用パターン
であればよい。テストパターンを、間欠的にドットが記
録されたような直線状のパターンとすれば、副走査方向
に連続するドットを形成することができないノズルにつ
いても、副走査を行うことなく一度の主走査でテストパ
ターンを形成することが可能となる。
【0110】さらに、第3実施例では、単一色のインク
を吐出するノズル群は、列状に並んだノズルからなるノ
ズル列であるものとしたが、ノズルの配置はこれに限ら
れるものではない。すなわち、単一色のインクを吐出す
るノズルの集合であればどのようなものでもよい。
【0111】そして、往路と復路でそれぞれ印刷するテ
ストパターンについては、往路では等間隔の罫線を形成
し、復路では往路の罫線からわずかづつずらした罫線を
形成するものとしたが、その態様に限られるものではな
い。すなわち、モノクロ印刷に使用する補正値を決定す
るテストパターンは、主走査の往路で形成される無彩色
用往路パターンと、主走査の復路で形成される無彩色用
復路パターンと、を含む無彩色用位置ズレ検査用パター
ンであればよい。そして、カラー印刷に使用するテスト
パターンは、カラーノズル群によって形成され、主走査
の往路で形成される有彩色用往路パターンと、主走査の
復路で形成される有彩色用復路パターンと、を含む有彩
色用位置ズレ検査用パターンであればよい。
【0112】F.その他の変形例:なお、この発明は上
記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要
旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施す
ることが可能であり、例えば次のような変形も可能であ
る。
【0113】F1.変形例1:第1実施例および第2実
施例のように、基準補正値と相対補正値とを用いて双方
向印刷時の位置ズレを補正する際に、主走査速度(キャ
リッジの移動速度)として複数の値を利用可能なタイプ
のプリンタにおいては、ノズル列に関する相対補正値を
主走査速度毎に設定することが好ましい。また、第3実
施例のように、各ノズル列について絶対的な補正値を設
定する場合についても、主走査速度として複数の値を利
用可能なプリンタでは、各ノズル列に関する補正値を主
走査速度毎に設定することが好ましい。これは、次のよ
うな理由による。すなわち、前述した図9の説明から解
るように、主走査速度Vsが異なると、ノズル列同士の
相対的な位置ズレ量も変化する。従って、異なる主走査
速度毎に補正値を設定すれば、双方向印刷時の位置ズレ
をより低減することが可能である。
【0114】F2.変形例2:第1実施例および第2実
施例のように、基準補正値と相対補正値とを用いて双方
向印刷時の位置ズレを補正する際に、同一のインクで複
数の異なるサイズのドットを各画素位置に形成可能なタ
イプの多値プリンタにおいては、相対補正値をドットの
サイズ毎に設定することが好ましい。また、第3実施例
のように、各ノズル列について絶対的な補正値を設定す
る場合についても、同一のインクで複数の異なるサイズ
のドットを形成可能な多値プリンタでは、補正値をドッ
トのサイズ毎に設定することが好ましい。これは、次の
ような理由による。すなわち、ドットサイズが異なる
と、インク滴の吐出速度も変化する。従って、異なるド
ットサイズ毎に補正値を設定すれば、双方向印刷時の位
置ズレをより低減することが可能である。なお、多値プ
リンタでは、1回の主走査の間は1つのノズル列によっ
て同じサイズのドットしか形成できない場合がある。こ
の場合には、各主走査毎に、ドットのサイズが選択され
るので、位置ズレの補正に用いられる補正値も、各主走
査毎にドットサイズに応じた適切な値が選択される。
【0115】なお、サイズの異なるドットを吐出する印
刷動作は、インク吐出速度が互いに異なる印刷モードで
あると考えることができる。従って、上述した変形例
は、インク吐出速度が互いに異なる複数のドット吐出モ
ードのそれぞれに関してそれぞれ補正値を設定すること
を意味している。
【0116】F3.変形例3:第2実施例では、それぞ
れ2列のノズル列を駆動するアクチュエータチップごと
に相対補正値を設定したが、さらに、基準ノズル列以外
の各ノズル列毎に相対補正値を独立に設定することが好
ましい。そして同様に、第3実施例でも、カラーノズル
群の各ノズル列毎に有彩色用補正値を独立に設定するこ
とが好ましい。こうすれば、上述した各実施例よりもさ
らに位置ズレを低減することが可能である。また、同一
のインクを吐出するノズル列のグループ毎に相対補正値
を独立に設定するようにしてもよい。例えば、特定のイ
ンクを吐出するノズル列が2組設けられている場合に
は、その2組のノズルに対しては同一の相対補正値を適
用するようにしてもよい。
【0117】F4.変形例4:第1または第2実施例で
は、基準補正値と相対補正値を決定する際の基準ノズル
列としてブラックノズル列を選択していたが、ブラック
ノズル列以外の任意のノズル列を基準ノズル列として選
択することが可能である。但し、濃度の低いインク(淡
シアンや淡マゼンタ)ではユーザが基準補正値を決定す
る際にテストパターンを認識しにくいため、濃度の比較
的高いインク(ブラック、濃シアン、濃マゼンタ)を吐
出するノズル列を基準ノズル列として用いることが好ま
しい。
【0118】F5.変形例5:第1ないし第3実施例で
は、ドットの記録位置(または記録タイミング)を調整
することによって位置ズレを補正していたが、これ以外
の手段を用いて位置ズレの補正を行うようにしてもよ
い。例えば、アクチュエータチップへの駆動信号を遅延
させたり、駆動信号の周波数を調整したりすることによ
って、位置ズレの補正を行うようにすることも可能であ
る。
【0119】F6.変形例6:上記各実施例では、復路
の記録位置(または記録タイミング)を調整することに
よって位置ズレを補正していたが、往路の記録位置を調
整することによって位置ズレを補正するようにしてもよ
い。また、往路と復路の記録位置の両方を調整すること
によって位置ズレを補正するようにしてもよい。すなわ
ち、一般には、往路と復路の記録位置の少なくとも一方
を調整することによって位置ズレを補正するようにすれ
ばよい。
【0120】F7.変形例7:上記各実施例では、イン
クジェットプリンタについて説明したが、本発明はイン
クジェットプリンタに限らず、一般に、印刷ヘッドを用
いて印刷を行う種々の印刷装置に適用可能である。ま
た、本発明は、インク滴を吐出する方法や装置に限ら
ず、他の手段でドットを記録する方法や装置にも適用可
能である。
【0121】F8.変形例8:上記各実施例において、
ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフ
トウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフト
ウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェ
アに置き換えるようにしてもよい。例えば、図12に示
したヘッド駆動回路52の一部の機能をソフトウェアに
よって実現することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例のプリンタ20を備えた印刷システ
ムの概略構成図。
【図2】プリンタ20における制御回路40の構成を示
すブロック図。
【図3】印刷ヘッドユニット60の構成を示す斜視図。
【図4】各印字ヘッドにおけるインク吐出のための構成
を示す説明図。
【図5】ピエゾ素子PEの伸張によりインク粒子Ipが
吐出される様子を示す説明図。
【図6】印刷ヘッド28内の複数列のノズルと複数個の
アクチュエータチップとの対応関係を示す説明図。
【図7】アクチュエータ回路90の分解斜視図。
【図8】アクチュエータ回路90の部分断面図。
【図9】異なるノズル列で記録されるドットの双方向印
刷時の位置ズレを示す説明図。
【図10】図9に示されている位置ズレを平面的に示す
説明図。
【図11】第1実施例の処理の全体を示すフローチャー
ト。
【図12】図11のステップS2の詳細手順を示すフロ
ーチャート。
【図13】相対補正値決定用のテストパターンの一例を
示す説明図。
【図14】相対補正値ΔとヘッドIDとの関係を示す説
明図。
【図15】図11のステップS4の詳細手順を示すフロ
ーチャート。
【図16】基準補正値決定用のテストパターンの一例を
示す説明図。
【図17】第1実施例における双方向印刷時のズレ補正
に関連する主要な構成を示すブロック図。
【図18】ブラックドットとシアンドットを対象ドット
として選択したときの基準補正値と相対補正値とを用い
た位置ズレ補正の内容を示す説明図。
【図19】シアンドットのみを対象ドットとして選択し
たときの基準補正値と相対補正値とを用いた位置ズレ補
正の内容を示す説明図。
【図20】印刷ヘッド28aの他の構成を示す説明図。
【図21】第2実施例において使用される制御回路40
aの構成を示すブロック図。
【図22】第1実施例において双方向印刷時の位置ズレ
の補正に使用する調整値を決定する際の処理の手順を示
すフローチャート。
【図23】テストパターンをもとに調整値を定めて印刷
を行う手順を示すフローチャート。
【図24】第3実施例において補正値決定用のテストパ
ターンを印刷した状態示す説明図。
【図25】第3実施例における双方向印刷時のズレ補正
に関連する主要な構成を示すブロック図。
【図26】第3実施例において双方向印刷時の位置ズレ
の補正に使用する調整値を決定する際の処理の手順を示
すフローチャート。
【図27】第3実施例の第1の変形例における双方向印
刷時のズレ補正に関連する主要な構成を示すブロック
図。
【図28】第3実施例の第2の変形例において補正値決
定用のテストパターンを印刷した状態示す説明図。
【図29】第3実施例の第3の変形例における双方向印
刷時のズレ補正に関連する主要な構成を示すブロック
図。
【符号の説明】
20…インクジェットプリンタ 22…紙送りモータ 24…キャリッジモータ 26…プラテン 28…印刷ヘッド 30…キャリッジ 31…仕切板 32…操作パネル 34…摺動軸 36…駆動ベルト 38…プーリ 39…位置センサ 40…制御回路 41…CPU 43…PROM 44…RAM 50…I/F専用回路 52…ヘッド駆動回路 54…モータ駆動回路 56…コネクタ 60…印刷ヘッドユニット 71〜76…導入管 80…インク通路 88…コンピュータ 90…アクチュエータ回路 91〜93…アクチュエータチップ 100…ヘッドIDシール 110…ノズルプレート 112…リザーバプレート 120…接続端子プレート 122…内部接続端子 124…外部接続端子 130…セラミック焼結体 132…端子電極 200…ヘッドID格納領域 202,202a〜c…調整番号格納領域 204…相対補正値テーブル 206…基準補正値テーブル 208…調整番号変更部 210…位置ズレ補正実行部(調整値決定部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田行 一成 長野県諏訪市大和三丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 蜜澤 豊彦 長野県諏訪市大和三丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA07 EA11 EB27 EB59 EC37 EC77 ED07 EE02 FA11 2C062 LA09 2C480 CA17 EC07 EC11

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主走査を往復で双方向に行いつつ印刷媒
    体上に印刷を行う印刷装置であって、 インク滴を吐出することによって印刷媒体上にドットを
    記録するためのノズル群を有する印刷ヘッドと、 前記印刷媒体と前記印刷ヘッドの少なくとも一方を移動
    させることによって双方向の主走査を行う主走査駆動部
    と、 前記印刷媒体と前記印刷ヘッドの少なくとも一方を移動
    させることによって副走査を行う副走査駆動部と、 前記印刷ヘッドに駆動信号を与えて前記印刷媒体上に印
    刷を行わせるヘッド駆動部と、 双方向印刷の制御を行う制御部と、を備え、 前記印刷ヘッドは、 所定の無彩色のインク滴を吐出する無彩色ノズル群と、
    複数の有彩色のうちの一色のインク滴をそれぞれ吐出す
    る複数の単一有彩色ノズル群を有するカラーノズル群
    と、を含み、 前記制御部は、 往路と復路における主走査方向の記録位置のズレを減少
    させるための調整値を用いて、往路と復路における主走
    査方向のインク滴の着弾位置を調整する記録位置調整部
    を備え、 前記記録位置調整部は、 前記無彩色のインク滴のみを使用するモノクロ印刷モー
    ドにおいては、第1の補正値を用いて往路と復路におけ
    る前記インク滴の主走査方向の記録位置のズレを補正す
    るとともに、 少なくとも前記有彩色のインク滴を使用するカラー印刷
    モードにおいては、第2の補正値を用いて往路と復路に
    おける前記インク滴の主走査方向の記録位置のズレを補
    正する、双方向印刷装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記第2の補正値は、前記単一有彩色ノズル群が吐出す
    るインク滴のうちの所定の対象色のインク滴の往路と復
    路における主走査方向の記録位置のズレを低減するよう
    に定められる、双方向印刷装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の印刷装置であって、 前記複数の単一有彩色ノズル群は、シアンのインク滴を
    吐出するシアンノズル群と、マゼンタのインク滴を吐出
    するマゼンタノズル群と、を含み、 前記第2の補正値は、前記シアンのインク滴および前記
    マゼンタのインク滴の往路と復路における主走査方向の
    記録位置のズレを低減するように定められる、双方向印
    刷装置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の印刷装置であって、 前記複数の単一有彩色ノズル群は、淡シアンのインク滴
    を吐出する淡シアンノズル群と、淡マゼンタのインク滴
    を吐出する淡マゼンタノズル群と、を含み、 前記第2の補正値は、前記淡シアンのインク滴および前
    記淡マゼンタのインク滴の往路と復路における主走査方
    向の記録位置のズレを低減するように定められる、双方
    向印刷装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記第1の補正値は、前記無彩色ノズル群によって印刷
    媒体上に形成される第1の位置ズレ検査用パターンの中
    から選択された好ましい補正状態を示す補正情報に従っ
    て決定され、 前記第2の補正値は、すくなくとも前記カラーノズル群
    によって印刷媒体上に形成される第2の位置ズレ検査用
    パターンの中から選択された好ましい補正状態を示す補
    正情報に従って決定される、双方向印刷装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の印刷装置であって、 前記複数の単一有彩色ノズル群は、シアンのインク滴を
    吐出するシアンノズル群と、マゼンタのインク滴を吐出
    するマゼンタノズル群と、を含み、 前記第2の位置ズレ検査用パターンは、主走査の往路で
    前記シアンノズル群と前記マゼンタノズル群の一方で形
    成される第2の往路パターンと、主走査の復路で前記シ
    アンノズル群と前記マゼンタノズル群の他方で形成され
    る第2の復路パターンと、を含む、双方向印刷装置。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記印刷装置は、複数の主走査速度で主走査を実行可能
    であり、 前記第2の補正値は、前記複数の主走査速度のそれぞれ
    に対して独立に設定される、双方向印刷装置。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記印刷装置は、複数の主走査速度で主走査を実行可能
    であり、 前記第1の補正値は、前記複数の主走査速度のそれぞれ
    に対して独立に設定される、双方向印刷装置。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記印刷装置は、インク吐出速度が互いに異なる複数の
    ドット吐出モードでインクを吐出することが可能であ
    り、 前記第2の補正値は、前記複数のドット吐出モードのそ
    れぞれに対して独立に設定される、双方向印刷装置。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記印刷装置は、インク吐出速度が互いに異なる複数の
    ドット吐出モードでインクを吐出することが可能であ
    り、 前記第1の補正値は、前記複数のドット吐出モードのそ
    れぞれに対して独立に設定される、双方向印刷装置。
  11. 【請求項11】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記第2の補正値は、前記カラーノズル群に対して共通
    に適用される、双方向印刷装置。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の印刷装置であって、 前記カラー印刷モードにおいては、前記無彩色のインク
    滴も使用し、 前記第2の補正値は、前記カラー印刷モードにおいて、
    前記カラーノズル群および前記無彩色ノズル群に対して
    共通に適用される、双方向印刷装置。
  13. 【請求項13】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記第2の補正値は、前記単一有彩色ノズル群毎に独立
    に設定される、双方向印刷装置。
  14. 【請求項14】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記第2の補正値は、同一色のインクを吐出する前記単
    一有彩色ノズル群のグループ毎に対して独立に設定され
    る、双方向印刷装置。
  15. 【請求項15】 請求項1記載の印刷装置であって、さ
    らに、 第1の補正値および第2の補正値を格納する不揮発性メ
    モリを備える、双方向印刷装置。
  16. 【請求項16】 請求項15記載の印刷装置であって、 前記不揮発性メモリは、前記印刷ヘッドと共に前記印刷
    装置に着脱され得るように前記印刷ヘッドに固定されて
    いる、双方向印刷装置。
  17. 【請求項17】 インク滴を吐出することによって印刷
    媒体上にドットを記録するためのノズル群を有する印刷
    ヘッドを備えた印刷装置を用いて、主走査を往復で双方
    向に行いつつ前記印刷媒体上に印刷を行う双方向印刷方
    法であって、 前記無彩色のインク滴のみを使用するモノクロ印刷モー
    ドにおいては、第1の補正値を用いて往路と復路におけ
    る前記インク滴の主走査方向の記録位置のズレを補正
    し、 少なくとも前記有彩色のインク滴を使用するカラー印刷
    モードにおいては、第2の補正値を用いて往路と復路に
    おける前記インク滴の主走査方向の記録位置のズレを補
    正することを特徴とする双方向印刷方法。
  18. 【請求項18】 インク滴を吐出することによって印刷
    媒体上にドットを記録するためのノズル群を有する印刷
    ヘッドを備えた印刷装置を備えるコンピュータに、主走
    査を往復で双方向に行いつつ前記印刷媒体上に印刷を行
    わせるためのコンピュータプログラムを記録したコンピ
    ュータ読み取り可能な記録媒体であって、 前記無彩色のインク滴のみを使用するモノクロ印刷モー
    ドにおいては、第1の補正値を用いて往路と復路におけ
    る前記インク滴の主走査方向の記録位置のズレを補正
    し、 少なくとも前記有彩色のインク滴を使用するカラー印刷
    モードにおいては、第2の補正値を用いて往路と復路に
    おける前記インク滴の主走査方向の記録位置のズレを補
    正する機能を前記コンピュータに実現させるためのコン
    ピュータプログラムを記録したコンピュータ読み取り可
    能な記録媒体。
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