JP2000297098A - 抗mcp−1抗体認識ペプチドミミックス、その製造方法およびその用途 - Google Patents
抗mcp−1抗体認識ペプチドミミックス、その製造方法およびその用途Info
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Abstract
−1の、その受容体との相互作用を制御・調節すること
が可能なペプチドミミックス、当該ペプチドミミックス
を有効成分とする医薬組成物、単球遊走阻害剤。抗MC
P−1抗体を用いてファージランダムペプチドライブラ
リーをスクリーニングすることを含む当該ペプチドミミ
ックスの製造方法。 【効果】 単球の遊走に密接に関与していると考えられ
るMCP−1と、その受容体との相互作用を制御・調節
することが可能な本発明のペプチドミミックスは、単球
遊走阻害剤として有用であり、各種炎症性疾患へ提供が
期待できる。
Description
結合し得るMCP−1様ペプチドミミックス(mimi
cs−模倣物の意)、その製造方法ならびにその用途に
関する。
サイトカインの総称である。約30種が存在し、いずれ
も構造的に4つのシステイン残基の位置が保存され、約
1万の分子量を有する。初めの2つのシステインの間に
アミノ酸が1つ入るCXCケモカインと、入らないCC
ケモカインに分別される。CXCケモカインは好中球
に、CCケモカインは単球またはマクロファージに作用
する。これらのケモカインは炎症刺激により産生される
ことから、炎症時に炎症局所に白血球を誘導するものと
考えられる(生化学、69巻12号、1373〜77
頁、1997年発行)。また、最近では走化作用以外に
も、接着分子の発現、血管新生の抑制、脱顆粒、ヒスタ
ミン遊離、抗腫瘍活性の増強、造血、器官形成への関与
等が明らかになりつつある(呼吸、17巻1号、2〜9
頁、1998年発行)。従って、ケモカインを阻害する
物質の、炎症性疾患への適用、すなわち、抗炎症剤、抗
アレルギー剤等としての用途が期待されている。
体が存在する。現在9種類が同定されて、いずれも7回
膜貫通型のG蛋白質結合性受容体ファミリーに属する。
CP−1)は76個のアミノ酸からなる塩基性蛋白質
で、その構造上からケモカインの中のCCサブファミリ
ーに分類される。MCP−1は単球に対して特異的な遊
走活性を示す。また、単球表面の接着分子の発現にMC
P−1が関与しており、炎症局所への単球の遊走、内皮
細胞との接着および内皮下への浸潤というプロセスに深
いかかわりを持つ。実際の疾患ではMCP−1は慢性関
節リウマチ、肺線維症、腎炎等の慢性炎症性疾患、粥状
動脈硬化症および種々の悪性腫瘍で産生が認められ、局
所の単球・マクロファージの浸潤に重要な役割を果たし
ていると考えられている。また、近年ケモカイン受容体
はHIV−1感染のコレセプター(補助受容体)である
という発見がなされ、MCP−1のレセプターの一つで
あるCCR2もHIV−1感染のコレセプターのひとつ
であることが明らかにされている(ジャーナル・クリニ
カル・インベスト、100巻、497〜502頁、19
97年発行、参照)
用部位を同定する手段として、ファージランダムペプチ
ドライブラリーを用いたスクリーニング法が注目されて
いる(サイエンス、249巻、386〜390頁、19
90年発行)。これはファージの構成蛋白質であるp3
分子をコードする遺伝子(ジーン3)にランダムなアミ
ノ酸配列を有するペプチド分子をコードする遺伝子を挿
入することにより、当該ペプチド分子を含んだ形のp3
分子(ジーン3蛋白質とランダムなアミノ酸配列を有す
るペプチド分子との融合体。以下、G3P体とも呼ぶ)
をfd−tetファージ(繊維状一本鎖DNAのファー
ジ)上に発現させ、ファージランダムペプチドライブラ
リーを作成し、パンニング等で目的とするペプチド分子
を発現しているファージをスクリーニングし、当該ファ
ージのジーン3遺伝子部分の塩基配列解析を行って、相
互作用部位を決定する方法である。
ル抗体によるp53分子上のエピトープの決定(ただ
し、p53と相同性が高い)、抗bEGF抗体によりス
クリーニングされたbEGF類似体がbFGFとその受
容体FGFR−1の結合を阻害したこと、あるいは抗ア
セチルコリン受容体エピトープ抗体と結合するペプチド
配列の発見(当該受容体とは相同性がないが、アセチル
コリンと結合するか否かは言及せず)等が報告されてい
る(J.Mol.Biol.,248,p58〜78,
1995年発行。Proc.Natl.Acad.Sc
i.USA,90,10638〜42および10643
〜47,1993年発行)。
LA−4に関して、抗CTLA−4モノクローナル抗体
を用いて、当該抗体が結合する標的分子の立体構造をア
ミノ酸の一次配列に依存せずに模倣する分子であり、且
つ受容体−リガンドの相互作用を制御できるような分子
を得る方法も報告されている(ネイチャー・バイオテク
ノロジー、16巻、267〜270頁、1998年発
行。)
活性に密接に関与しているMCP−1の、受容体との相
互作用を制御・調節することが可能なペプチドミミック
スを提供することを目的とする。さらに本発明は当該ペ
プチドミミックスの単球遊走阻害剤としての利用を目的
とする
を考慮して、さらに研究を行った結果、抗MCP−1抗
体と結合し、かつMCP−1の単球遊走活性に対する阻
害効果を有するファージクローンを単離することに成功
した。さらに、抗MCP−1抗体と結合するMCP−1
様ペプチドミミックスを同定し、本発明を完成した。本
発明は抗MCP−1抗体と結合するMCP−1様ペプチ
ドミミックス、当該ペプチドミミックスとジーン3蛋白
質との融合体、当該ペプチドミミックスの単球遊走阻害
剤としての用途、および抗MCP−1抗体を用いてファ
ージランダムペプチドライブラリーをスクリーニングす
ることにより当該ペプチドミミックスを得る方法に関す
る。
ドミミックス。 2)MCP−1のアミノ酸配列とは相同性がない上記
1)記載のMCP−1様ペプチドミミックス。 3)MCP−1と立体構造が類似している、および/ま
たはMCP−1とその受容体との相互作用を制御・調節
する上記1)または2)記載のMCP−1様ペプチドミ
ミックス。 4)15残基のアミノ酸配列を有するポリペプチドであ
る上記1)記載のMCP−1様ペプチドミミックス。 5)以下の(1)または(2)のアミノ酸配列を有するポリペ
プチドである上記1)記載のMCP−1様ペプチドミミ
ックス。 (1)RPLPPRFGCVPLGCL(配列表配列番号
3) (2)NSGSICGFSVPWYSC(配列表配列番号
4) (Rはアルギニンを、Pはプロリンを、Lはロイシン
を、Fはフェニルアラニンを、Gはグリシンを、Cはシ
ステインを、Vはバリンを、Nはアスパラギンを、Sは
セリンを、Iはイソロイシンを、Wはトリプトファン
を、Yはチロシンをそれぞれ示す。) 6)上記1)〜5)のいずれかに記載のMCP−1様ペ
プチドミミックスとジーン3蛋白質との融合体。 7)上記1)〜5)のいずれかに記載のMCP−1様ペ
プチドミミックス、あるいは上記6)記載のMCP−1
様ペプチドミミックスとジーン3蛋白質との融合体を有
効成分として含有する医薬組成物。 8)上記1)〜5)のいずれかに記載のMCP−1様ペ
プチドミミックス、あるいは上記6)記載のMCP−1
様ペプチドミミックスとジーン3蛋白質との融合体を有
効成分として含有する単球遊走阻害剤。 10)抗MCP−1抗体を用いて、ファージランダムペ
プチドライブラリーをスクリーニングし、当該抗MCP
−1抗体と結合し得るMCP−1様ペプチドミミックス
を発現しているファージクローンを単離することを含
む、抗MCP−1抗体と結合し得るMCP−1様ペプチ
ドミミックスの製造方法。
と結合するMCP−1様ペプチドミミックスとは、抗M
CP−1抗体と結合する、MCP−1と立体構造が非常
によく類似している、MCP−1のアミノ酸配列とは相
同性がほとんどない、MCP−1とその受容体との相互
作用を制御・調節する、等の特徴を有するものである。
全体では少なくとも8個のアミノ酸を有する分子であ
り、好ましくは15個のアミノ酸からなるペプチドミミ
ックスが例示される。
の具体例としては、RPLPPRFGCVPLGCL
(配列表配列番号3;以下、当該アミノ酸配列からなる
ペプチドミミックスを、後述する由来ファージクローン
に基づいてC27ミミックスともいう)、NSGSIC
GFSVPWYSC(配列表配列番号4;以下、当該ア
ミノ酸配列からなるペプチドミミックスを、後述する由
来ファージクローンに基づいてG25ミミックスともい
う)等のアミノ酸配列からなるペプチド分子等が挙げら
れる。尚、各アミノ酸配列中の各記号は前述の定義のと
おりである。
は抗MCP−1抗体と結合する為に必要な立体構造を保
持した状態であればその使用形態は特に限定されず、何
らかのキャリヤー上か、あるいは何らかの蛋白質に組み
込まれた形態であるか、またはペプチド合成等により作
成し得るペプチド単独の形態でも使用可能である。より
具体的には前述のC27ミミックス、G25ミミックス
ならびにこれらのミミックスがジーン3蛋白質に組み込
まれている態様であるG3P体(それぞれC27−G3
P、G25−G3Pともいう)等が挙げられる。当該ペ
プチドミミックスは、それぞれのアミノ酸配列情報に基
づきその立体構造を保持した状態で使用し、当該立体構
造が保持された範囲であれば当該アミノ酸配列を欠失、
置換、付加または修飾させてもよい。
は、例えば、MCP−1−受容体系に関与した分子間の
結合を阻止し、且つMCP−1の立体構造を認識するこ
とができる抗体(好ましくはモノクローナル抗体)を用
いて、108種類以上のランダムに並んだ少なくとも8
個以上のアミノ酸を有するペプチド分子を提示する、フ
ァージランダムペプチドライブラリーのスクリーニン
グ、ファージクローンの選択、選択したファージクロー
ンの回収、当該ファージからの精製といった一連の工程
を行うことによって得ることができる。本発明のMCP
−1様ペプチドミミックスは、精製した状態のものの
他、ペプチドミミックスがその表面に提示されたファー
ジとしても使用可能である。
体は、MCP−1−受容体系に関与した分子間の結合を
阻害する能力のある抗体であればどのような動物種の抗
体でもよく、サブクラスやアイソタイプは限定されない
が、立体構造を認識することができる抗体が例示され
る。当該抗体としては、コンフォメーショナルエピトー
プを認識する抗体が挙げられる。
を認識する抗体とは、エピトープの立体構造を認識する
抗体、すなわち、その抗体の抗原結合領域がカウンター
パートの立体構造の鋳型となるような抗体をいう。具体
的には免疫沈降反応等抗原がネイティブな状態であれば
結合できるが、抗原が変性状態にある場合に結合できな
い抗体のことであり、例えば還元状態下でのウエスタン
ブロッティング法では抗原と結合できない抗体、または
エピトープの構成アミノ酸配列をもとに合成されたリニ
アなペプチドには結合できないような抗体等が挙げられ
る。
体の具体例としては、マウス抗ヒトMCP−1モノクロ
ーナル抗体(M279、E11、およびF9)が挙げら
れる。
とその受容体との結合阻害活性を有する中和抗体であっ
て、MCP−1の一次構造を認識することができる。M
279はR&Dシステム社より販売されている。E11
はネイチャーバイオテクノロジー、16巻、267〜2
70頁、1998年発行、での記載に準じて調製するこ
とができる。
CP−1の三次構造を認識することができる。F9もE
11と同じく、ネイチャーバイオテクノロジー、16
巻、267〜270頁、1998年発行、での記載に準
じて調製することができる。
ドライブラリーは、ファージ表面にランダムなアミノ酸
配列を有するペプチド分子が提示されているものであれ
ば、いかなる種類のファージベクターで構築されたもの
でも使用可能であり、具体的には公知の方法(サイエン
ス、249巻、386〜390頁、1990年発行。
J.Mol.Biol.,248,p58〜78,19
95年発行。Proc.Natl.Acad.Sci.
USA,90,10638〜42および10643〜4
7,1993年発行。ネイチャー・バイオテクノロジ
ー、16巻、278〜270頁、1998年発行等)に
よって作製され得る。ファージ表面に提示されるべく挿
入される遺伝子は、8個以上、好ましくは15個のアミ
ノ酸からなるペプチド分子をコードするものが例示され
る。さらにランダムなアミノ酸配列を有するペプチド分
子はファージの表面に提示されていれば、いかなるファ
ージの構成蛋白質に挿入されていてもよいが、ジーン3
蛋白質に挿入されたものが好ましい。ジーン3蛋白質の
N末端から4番目のAlaと5番目のGlyの間に8個
以上、好ましくは15個のランダムに並んだアミノ酸か
らなるペプチド分子が挿入されているものならば当該挿
入されたペプチド分子の両端に延びるアミノ酸配列が、
その挿入ペプチド分子の三次構造に及ぼす影響を最小限
に抑えることができる。
の製造方法は、前述の抗MCP−1抗体を用いて、ファ
ージランダムペプチドライブラリーをスクリーニングす
ることから開始する。スクリーニング法としては抗体を
プレート上に固定化して使用する一般的なパンニング方
法や、抗体を固定化したアフィニティーカラム法等を使
用することができる。また、パンニング→ファージ回収
→ファージの増殖→パンニングの工程を3回以上繰り返
すことによって、目的のファージクローンを濃縮するこ
とができる。このようなスクリーニング法によって抗M
CP−1抗体に結合するペプチドミミックスをその表面
に提示しているファージクローンを濃縮することができ
る。通常、このようにして得られたファージクローン
は、抗体との結合力の差や保持されているアミノ酸配列
の種類によって、いくつかのクローン集団に分類するこ
とができる。得られたファージクローンの遺伝子の塩基
配列解析はジデオキシ法等の常法により簡単に行うこと
ができる。
は、その微細な受容体結合様式の違いにより、また、M
CP−1とその受容体の系に関与する分子の発現状態に
より、MCP−1に対して正の制御または負の制御を行
うことができる。特に炎症性疾患時のようにMCP−1
−受容体系が異常亢進している場合には負の制御を行う
ことができる。故にMCP−1活性阻害剤あるいは単球
遊走阻害剤として、また、慢性関節リウマチ、肺線維
症、腎炎等の慢性炎症性疾患、アテローム、動脈硬化
症、悪性腫瘍等の予防および治療に対して有用である。
剤は、有効成分である本発明のMCP−1様ペプチドミ
ミックス、あるいはジーン3蛋白質と当該MCP−1様
ペプチドミミックスとの融合体を、必要に応じて適宜の
医薬的に許容される添加剤(例えば、担体、賦形剤、希
釈剤等)等の製薬上必要な成分と混合し、粉末、顆粒、
錠剤、カプセル剤等の態様にて経口的に、また注射剤等
の態様にて非経口的に投与することができる。投与量は
有効成分の種類(ペプチドミミックスの種類)、投与ル
ート、患者の病状および疾患の種類、体重、年齢、性別
等に応じて適宜増減できるが、一般的には成人1日当た
りペプチドミミックスの量で0.001〜1000mg
を、1日1回乃至数回に分けて投与するのが望ましい。
よび実験例を挙げるが、本発明はこれらにより何ら限定
されるものではない。 実施例1 (1)ファージ・デイスプレイ・ライブラリーおよびパ
ンニング ファージランダムペプチドデイスプレイライブラリ−の
構築およびマイクロパンニングは福本らの報告(ネイチ
ャー・バイオテクノロジー、16巻、278〜270
頁、1998年発行)に準じて行った。fd−tetフ
ァージの改変体であるfUSE5ベクター中のジーン3
蛋白質(以下、G3Pとも呼称。このものはリーダー配
列を切断して成熟型として存在する。)のN末から5番
目の位置に15残基のランダムなアミノ酸配列からなる
ペプチド分子を挿入した。種々のランダムペプチド分子
をその表面に発現する各種ファージをライブラリーとし
て構築した。
抗体(M279、E11、F9)を用いて、ファージラ
ンダムペプチドライブラリーのパンニングを行った。当
該抗MCP−1抗体はファージを選択するための鋳型と
して使用した。ライブラリーをスクリーニングして、抗
MCP−1抗体に結合するファージクローンを単離し
た。
のプラスチックプレート(岩城ガラス社製)に10μg
コーテイングしたものに、先で調製したファージライブ
ラリー〔5×1012Transducing Unit(以下、TU)〕
とを4℃で16時間反応させた(パンニング)。未結合
のファージを0.5%トウイーン20を含むトリス塩酸
緩衝生理食塩液(TBS;50mMトリス塩酸、0.1
5M塩化ナトリウム含有、pH7.5)で洗浄後に、
0.1N塩酸−グリシン緩衝液(pH2.2)を用い
て、各種抗MCP−1抗体と結合したファージを溶出し
た。回収後に1Mトリス塩酸(pH9.1)で中和し
た。得られたファージを大腸菌K91kan(ネイチャ
ー・バイオテクノロジー、16巻、267〜270頁、
1998年発行。)に感染・増殖させた。パンニングに
用いる各種抗MCP−1抗体量を5μg、1μgと減ら
しながら同じ操作を繰り返し、より強く特異的に抗MC
P−1抗体と結合するファージクローンを選別した。
ついてELISA法による一次スクリーニングを行っ
た。ELISA用プレート(住友ベークライト社製)に
各種抗MCP−1抗体 100ng/40μl/穴を用
いて4℃で一晩コーテイングした。1%BSA(ウシ血
清アルブミン、シグマ社製)を含むTBS100μlを
用いて室温で2時間ブロッキングした。0.5%トウイ
ーン20を含むTBSでプレートを洗浄し、各種ファー
ジクローン2×1010ビリオン/40μl/穴およびビ
オチン化抗M13モノクローナル抗体(ファルマシア社
製)40ng/40μl/穴を添加した。1000分の
1に希釈したアルカリホスファターゼ(AP)標識スト
レプトアビジン(ベクターラボ社製)を室温で1時間反
応させ、洗浄後に基質であるp−ニトロフェニルリン酸
ナトリウム6水和物(和光純薬)を添加し、405nm
における吸光度を測定した。7個のクローンが抗MCP
−1抗体と特異的に結合した。
した7個のファージクローンについて、それぞれのG3
P体(すなわち各ペプチドミミックスとジーン3蛋白質
との融合体)を福本らの報告(上記)に準じて精製し
た。
ジに挿入されているDNAの配列解析 ジーン3蛋白質に組み込まれた各種ペプチドミミックス
のDNA配列をDNAシークエンサー(Applied Biosys
tems社製の373A−36S型)を用いて解析した。プ
ライマーとして以下の塩基配列を有する合成オリゴヌク
レオチドを用いた。 TGAATTTTCT GTATGAGG (配列表配列番号2) 結果、ジーン3蛋白質のアミノ酸配列(配列表配列番号
1)の4番目のAlaと5番目のGlyの間に挿入され
ているペプチドミミックスは配列表配列番号3または配
列表配列番号4で示されるアミノ酸配列を有するものの
2種類に分類できた。配列表配列番号3で示されるアミ
ノ酸配列を有するペプチドミミックスが挿入されている
ファージクローンの代表的なものとしてC27ファー
ジ、配列表配列番号4で示されるアミノ酸配列を有する
ペプチドミミックスが挿入されているファージクローン
の代表的なものとしてG25ファージをそれぞれ得た。
尚、便宜上、上記ファージ由来の挿入されたペプチドミ
ミックスはその由来に因んでそれぞれC27ミミック
ス、G25ミミックスと、さらにそれらのペプチドミミ
ックスが挿入されているジーン3蛋白質(G3P体)を
それぞれC27−G3P、G25−G3Pという。
アミノ酸配列には明確な共通配列は見当たらなかった。
さらにジーンワークス(帝人)あるいはPIMA法によ
りこれらのミミックスとMCP−1とのホモロジー検索
を行ったが、一次配列に類似性を示さなかった。C2
7、G25ミミックスは2個のシステイン残基を有して
いた。
ウスIgG1κモノクローナル抗体(MOPC−21、
ファーミンゲン製)を用いて、実施例1で得られたファ
ージクローンとの反応性を確認した。分析は実施例1の
ELISA法によった。その結果、いずれのミミックス
とも抗MCP−1抗体とは特異的に結合したが、IgG
1κ抗体とは反応しなかった。結果を表1に示す。
ACSにより確認した。MCP−1受容体発現細胞とし
て、THP−1細胞(J.Biol.Chem.,27
4(8),4646〜54頁,1999年発行による)
を用いた。THP−1細胞(5×105)をマウスIg
G 400μg/mlと1時間反応して、Fc受容体を
ブロックした。このものは、抗CCR2モノクローナル
抗体と反応することを別途確認した。2%FCS、0.
1%NaN3を含むPBSで洗浄し、MCP−1を20
μg/ml加え、あるいは加えないで1時間反応させ
た。細胞を洗浄し、各種ファージクローン3.3×10
13ビリオン/mlを加えて1時間反応させた。細胞を洗
浄し、ビオチン化抗M13モノクローナル抗体33μg
/mlを加えて30分間反応し、FITC標識ストレプ
トアビジン(ラインコ社製)を用いて検出した。反応は
氷上で行った。分析はコールターEPICS XLによ
った。L4ファージ(抗MCP−1抗体との結合性を有
しないファージ)を対照ファージクローンとして用い
た。結果を表2に示す。
−1細胞に結合し、MCP−1でその結合が阻害される
ことが判明した。
分析法を用いて確認した。分析には48穴ケモタキス・
チャンバーと孔径5μmのポリカルボネート・フィルタ
ー(いずれもニューロプローブ社製)を使用した。下層
チャンバーに10nM MCP−1を30μl加え、上
層チャンバーにPBMC(peripheral blood mononucle
ar cell(末梢血単核細胞);4×104/40μl)4
0μlと各種濃度(1×106〜1×1010ビリオン/
ml)のファージクローン10μl加えた。37℃、5
%二酸化炭素下で90分間反応させた後に、フィルター
をDiff−Quikで染色し、顕微鏡で遊走細胞を数
えた。結果を表3に示す。
Cの遊走、すなわち、単球の遊走を阻害することが判明
した。
スは、単球の遊走に密接に関与しているMCP−1の、
受容体との相互作用を制御・調節することが可能であ
り、単球遊走阻害剤として有用である。炎症反応におけ
るMCP−1の作用を考えると、本発明のMCP−1様
ペプチドミミックスは、各種炎症性の疾患に適用可能で
ある。
ンシングプライマーとして作用するよう設計されたオリ
ゴヌクレオチド。 配列表配列番号3:抗MCP−1抗体によって認識され
るペプチド。 配列表配列番号4:抗MCP−1抗体によって認識され
るペプチド。
Claims (9)
- 【請求項1】 抗MCP−1抗体と結合し得るMCP−
1様ペプチドミミックス。 - 【請求項2】 MCP−1のアミノ酸配列とは相同性が
ない請求項1記載のMCP−1様ペプチドミミックス。 - 【請求項3】 MCP−1と立体構造が類似している、
および/またはMCP−1とその受容体との相互作用を
制御・調節する請求項1または2記載のMCP−1様ペ
プチドミミックス。 - 【請求項4】 15残基のアミノ酸配列を有するポリペ
プチドである請求項1記載のMCP−1様ペプチドミミ
ックス。 - 【請求項5】 以下の(1)または(2)のアミノ酸配列を有
するポリペプチドである請求項1記載のMCP−1様ペ
プチドミミックス。 (1)RPLPPRFGCVPLGCL(配列表配列番号
3) (2)NSGSICGFSVPWYSC(配列表配列番号
4) (Rはアルギニンを、Pはプロリンを、Lはロイシン
を、Fはフェニルアラニンを、Gはグリシンを、Cはシ
ステインを、Vはバリンを、Nはアスパラギンを、Sは
セリンを、Iはイソロイシンを、Wはトリプトファン
を、Yはチロシンをそれぞれ示す。) - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載のMCP
−1様ペプチドミミックスとジーン3蛋白質との融合
体。 - 【請求項7】 請求項1〜5のいずれかに記載のMCP
−1様ペプチドミミックス、あるいは請求項6記載のM
CP−1様ペプチドミミックスとジーン3蛋白質との融
合体を有効成分として含有する医薬組成物。 - 【請求項8】 請求項1〜5のいずれかに記載のMCP
−1様ペプチドミミックス、あるいは請求項6記載のM
CP−1様ペプチドミミックスとジーン3蛋白質との融
合体を有効成分として含有する単球遊走阻害剤。 - 【請求項9】 抗MCP−1抗体を用いて、ファージラ
ンダムペプチドライブラリーをスクリーニングし、当該
抗MCP−1抗体と結合し得るMCP−1様ペプチドミ
ミックスを発現しているファージクローンを単離するこ
とを含む、抗MCP−1抗体と結合し得るMCP−1様
ペプチドミミックスの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10589699A JP4298051B2 (ja) | 1999-04-13 | 1999-04-13 | 抗mcp−1抗体認識ペプチドミミックス、その製造方法およびその用途 |
Applications Claiming Priority (1)
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