JP2000298042A5 - - Google Patents
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Description
【発明の名称】流量計と流量計測方法
【特許請求の範囲】
【請求項1】瞬時流量を検出する瞬時流量検出手段と、前記瞬時流量検出手段の瞬時流量値をデジタルフィルター処理するフィルター処理手段と、前記フィルター処理手段によって安定流量値を算出する安定流量算出手段を備えた流量計。
【請求項2】瞬時流量を検出する瞬時流量検出手段と、瞬時流量値が脈動しているか否かを判別する脈動判別手段を有し、前記脈動判別手段が脈動と判別した時に、瞬時流量値からデジタルフィルター処理手段によって安定流量値を算出する安定流量算出手段を備えた流量計。
【請求項3】脈動判別手段は、瞬時流量値の変動幅が所定値以上か否かを判別する請求項2記載の流量計。
【請求項4】フィルター処理手段は、瞬時流量値の変動幅によってフィルター特性を変更する請求項1、2または3記載の流量計。
【請求項5】フィルター処理手段によって複数個のフィルター処理を行った複数個の安定流量値から変動幅を検出する脈動幅検出手段を備えた請求項2、3または4記載の流量計。
【請求項6】瞬時流量検出手段が検出した瞬時流量値が、低流量時にのみフィルター処理を行う請求項1〜5のいずれか1項記載の流量計。
【請求項7】フィルター処理手段は、瞬時流量値によってフィルター特性を変更する請求項1〜6のいずれか1項記載の流量計。
【請求項8】フィルター処理手段は、瞬時流量検出手段の計測時間の間隔によってフィルター特性を変更する請求項1〜7のいずれか1項記載の流量計。
【請求項9】大流量値の時には、フィルター特性のカットオフ周波数が高くなるように変更し、低流量時には、カットオフ周波数が低いフィルター特性を持つように変更するフィルター処理手段を備えた請求項7記載の流量計。
【請求項10】フィルター処理手段は、瞬時流量値をQ(i)、i番目の算出値をD(i)、i−1番目の算出値をD(i−1)及びフィルター係数をαとしたとき、D(i)=α*D(i−1)+(1−α)*Q(i)によって安定流量D(i)を算出する請求項1〜9のいずれか1項記載の流量計。
【請求項11】安定流量算出手段により算出した安定流量値の変動幅が所定値以内になるようにフィルター特性を変更する請求項1〜10のいずれか1項記載の流量計。
【請求項12】超音波により瞬時流量を検出する超音波流量計を瞬時流量検出手段とした請求項2〜11のいずれか1項記載の流量計。
【請求項13】瞬時流量を検出し、この瞬時流量にデジタルフィルター処理を行って安定流量値を求める流量計測方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、気体や液体などの流量を計測する流量計と流量計測方法に関し、計測した瞬時流量の値を算術処理して安定した流量値を算出するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の流量計は、特開平8−271313号公報や特開平9−15006号公報のようなものが知られていた。以下、その構成について図10と図11を参照しながら説明する。
【0003】
図10に示すように、フローセンサ計測(ステップ1)で検出した流量値が、あるか否かを確認(ステップ2)し、流量があるまでは先に進まず、フローセンサにより計測を続ける。そして、流量がある場合で、流量Qが規定値以上か否かを判別(ステップ3)し、規定値以上の場合において、圧力変動が所定値Cfを超えるか否かを判別(ステップ4)する。そして、圧力変動が所定値Cfを超えない場合は、フルイデック式流量計の圧電膜センサで計測(ステップ6)を行う。また、圧力変動が所定値Cfを超える場合は、第2の規定値を超えるか否かを判別(ステップ5)し、第2の規定値を超える場合は、フルイデック式流量計の圧電膜センサで計測(ステップ6)を行う。また、第2の規定値未満の場合は、フローセンサで計測(ステップ1)を行うものである。
【0004】
また、図11に示すように、サンプリングプログラム7と、平均値演算プログラム8と、ガス消費量算出プログラム9と、圧力変動周期推定プログラム10とを備えたROM11と、データ保管に用いるRAM12とを備えたCPU13と、フローセンサ14からなるもので、平均化することで流量に変動が発生しても計測流量が影響されにくい構成としている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来技術では、第1の引例では、圧力変動のある無しで流量計測の方法を変えるもので、圧力計測手段および2つの流量計測手段を備えなければならないという課題があった。また、第2の引例では、平均値を用いてガス流量を計測するもので、安定した平均値を得るには大きな容量のRAM(メモリー)が必要になるという課題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために、瞬時流量を検出する瞬時流量検出手段と、前記瞬時流量検出手段の瞬時流量値をデジタルフィルター処理するフィルター処理手段と、前記フィルター処理手段によって安定流量値を算出する安定流量算出手段を備えたものである。
【0007】
上記発明によれば、デジタルフィルター処理によって、少ないメモリー容量で安定した流量検出が可能になる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明は、瞬時流量を検出する瞬時流量検出手段と、この瞬時流量検出手段の瞬時流量値をデジタルフィルター処理するフィルター処理手段と、前記フィルター処理手段によって安定流量値を算出する安定流量算出手段を備えた構成とした。そして、デジタルフィルター処理することによって、平均処理相当の算術計算が多くのデータ用メモリーを使用せずに行うことができるとともに、フィルター係数という一つの変数を変更することで、フィルター特性を変更することができる。
【0009】
また、瞬時流量を検出する瞬時流量検出手段と、瞬時流量値が脈動しているか否かを判別する脈動判別手段を有し、脈動判別手段が脈動と判別した時に、瞬時流量値からデジタルフィルター処理手段によって安定流量値を算出する安定流量算出手段を備えた。そして、脈動時には、急峻なフィルター特性とすることで大きな脈動を安定させることができるとともに、脈動時のみフィルター処理することが可能である。
【0010】
また、脈動判別手段は、瞬時流量値の変動幅が所定値以上か否かを判別する構成とした。そして、脈動の変動幅によって判別することで脈動の変動幅に応じてフィルター処理を変更することができる。
【0011】
また、フィルター処理手段は、瞬時流量値の変動幅によってフィルター特性を変更する構成とした。そして、変動幅によってフィルター特性を変更することで、小さい変動時には緩やかなフィルター特性として流量の変動に速やかに変動できるようにするとともに、大きい変動時には、急峻なフィルター特性とすることで脈動による流量の変動を大きく抑制することができる。
【0012】
また、フィルター処理手段によって複数個のフィルター処理を行った複数個の安定流量値から脈動の変動幅を検出する脈動幅検出手段を備えた。そして、複数個のフィルター特性を有するフィルターを備えることで、小さい脈動から大きな脈動まで幅広く対応することでできる。
【0013】
また、瞬時流量検出手段が検出した瞬時流量値が、低流量時にのみフィルター処理を行う構成とした。そして、低流量時にのみフィルター処理を行うことで大流量時の流量変化に素早く対応するとともに、低流量時の脈動の影響を大幅に抑制することができる。
【0014】
また、フィルター処理手段は、瞬時流量値によってフィルター特性を変更する構成とした。そして、流量値によってフィルター特性を変更することで、低流量時にのみフィルター処理を行うことで大流量時の流量変化に素早く対応するとともに、低流量時の脈動の影響を大幅に抑制することができる。
【0015】
また、フィルター処理手段は、瞬時流量検出手段の流量時間の間隔によってフィルター特性を変更する構成とした。そして、流量検出時間の間隔によってフィルター特性を変更することで、計測間隔が短いときは、緩やかなフィルター特性で、間隔が広いときには急峻なフィルター特性で変動を抑えることができる。
【0016】
また、大流量値の時には、フィルター特性のカットオフ周波数が高くなるように変更し、低流量時には、カットオフ周波数が低いフィルター特性を持つように変更するフィルター処理手段を備えた。そして、大流量時には、応答性が速くなり、低流量時には脈動を抑制する処理とすることができる。
【0017】
また、フィルター処理手段は、瞬時流量値をQ(i)、i番目の算出値をD(i)、i−1番目の算出値をD(i−1)、フィルター係数をαとしたとき、D(i)=α*D(i−1)+(1−α)*Q(i)によって安定流量D(i)を算出する構成とした。そして、上式のデジタルフィルターで構成することで簡単な算術計算でフィルター特性を実現することができ、流量の脈動を抑制した定常値を算出することがすることができる。
【0018】
また、安定流量算出手段により算出した安定流量値の変動幅が所定値以内になるようにフィルター特性を変更する構成とした。そして、変動値が所定値内になるようにフィルター特性を変更することによって、流量変動を常に所定値以下に抑制することができる。
【0019】
また、超音波により瞬時流量を検出する超音波流量計を瞬時流量検出手段とした。そして、超音波流量計を用いることで、大幅な流量変動が発生しても瞬時流量を計測することができるので、その流量値から算術により安定流量を求めることができる。
【0020】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
【0021】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1の流量計のブロック図である。図1において、15は瞬時流量を検出する超音波流量検出手段、16は流量値が脈動しているか否か判別する脈動判別手段、17は前記脈動判別手段の判定結果によって異なった手段を用いて流量値を算出する安定流量算出手段、18は流量値をデジタルフィルター処理するフィルター処理手段である。
【0022】
次に動作、作用について図2から図4を用いて説明する。図2に示すように、本発明の流量計は、超音波流量検出手段によって計測された瞬時流量Q(i)と、前回に測定された瞬時流量Q(i−1)との差をとり、その差が所定値(例えば、1リットル/時間)以上の場合、脈動判別手段が脈動ありと判別する。そして、脈動ありの場合、その差の大きさによってフィルター処理のフィルター係数を変更するようにしてデジタルフィルター処理を行う。また、脈動なしの場合は、フィルター処理を行わずに瞬時流量値を安定流量として処理することとする。ここで、デジタルフィルター処理は、図3に示すフローによって行うもので、数式では次のように表される。例えば、フィルター係数をα、i番目の瞬時流量をQ(i)、求めるフィルター処理後の安定流量をD(i)とすると、D(i)=α・D(i−1)+(1−α)・Q(i)となる。
【0023】
このようなフィルターの特性は、図4に示すようにローパスフィルターの特性を有し、フィルター係数αが1に近い(通常0.999)ほど、低い周波数成分のみしか通過させないフィルターとすることができ、変動する値を濾過して通過させないことができる。そして、変動幅が小さい時は、フィルター係数α2(通常α2=0.9)とし、緩やかなフィルター特性として流量変動への応答性をよくして流量変動にすみやかに応答できるようにしたものである。また、変動幅が大きい時は、フィルター係数α1(通常α1=0.9999)とし、極度の低域フィルター特性として変動を抑制するようにしたものである。
【0024】
また、脈動成分A(i)は、A(i)=Q(i)−D(i)により求めることが可能であり、A(i)を変動幅として使用することも可能である。
【0025】
このように、脈動が所定値以上の時にフィルター処理を行うことで変動成分を除去することができ、脈動時に一つの超音波流量計測手段で安定した流量計測を行うことができる。そして、フィルター処理によって平均処理相当の算術計算が多くのデータ用メモリーを使用せずに行うことができるとともに、フィルター係数αという一つの変数を変更することで、フィルター特性を自由に変更することができ、脈動の大きさによってフィルター特性を変えることができる。
【0026】
そして、脈動時には、急峻なフィルター特性とすることで大きな脈動を安定させることができるとともに、脈動時のみフィルター処理することが可能である。そして、脈動の変動幅によって判別することで脈動の変動幅に応じてフィルター処理を変更することができる。そして、変動幅によってフィルター特性を変更することで、小さい変動時には緩やかなフィルター特性として流量の変動に速やかに変動できるようにするとともに、大きい変動時には、急峻なフィルター特性とすることで脈動による流量の変動を大きく抑制することができる。
【0027】
なお、本実施例では、デジタルフィルター処理の方法として図3のようなもので説明したが、他のフィルター処理の方法を用いても同様の効果が得られる。
【0028】
また、流量計は一般計器として説明しているが、ガスメーターに本流量計を使用することで、ガスエンジンヒートポンプを使用している配管系など、脈動が発生する流路配管でも使用することが可能である。
【0029】
(実施例2)
図5は本発明の実施例2の流量計を示すフローチャートである。実施例1と異なる点は、フィルター係数αを変えることによって2個のフィルター処理を行った2個の流量値から、脈動の変動幅を検出する脈動幅検出手段を備えたことにある。
【0030】
図5に示すように、フィルター係数α1(例えば、α1=0.999)によるフィルター処理を行った第1の流量値と、フィルター係数α2(例えば、α2=0.9)によるフィルター処理を行った第2の流量値とを比較して、その差が所定値(例えば、1リットル/時間)より大きくなると、値の大きいフィルター係数α1を少しずつ小さくなるようにすることによって、安定流量算出後の流量値が早く安定するようにした。ただし、1>α1>α2>0の時とする。
【0031】
すなわち、フィルター係数の大きなフィルター処理をした安定流量を用いていると、脈動時に流量が変化した時、流量変化への応答性が遅れるが、2個のフィルター処理行うことで、小さい方の流量係数で算出している流量によって、脈動時に流量が急に変化しても速やかに追随することができるのである。
【0032】
(実施例3)
図6は本発明の実施例3の流量計を示すフローチャートである。実施例1と異なる点は、瞬時流量検出手段が検出した流量値が、低流量時にのみフィルター処理を行う構成とした。
【0033】
すなわち、図6に示すように、超音波流量計測手段で計測した瞬時流量が、所定流量(例えば、120リットル/時間)未満の時、フィルター処理を行うことで脈動が発生しても正しく安定流量を計測することができる。また、所定流量以上の時は、脈動による流量計測の変動幅の比率が小さいので、フィルター処理することなく正しく流量計測を行うことができる。そして、流量が小さい時なので、フィルター係数αは、大きい値(例えば、α=0.999)を使用して行うこととした。
【0034】
このように、低流量時にのみフィルター処理を行うことで大流量時の流量変化に素早く対応するとともに、低流量時の脈動の影響を大幅に抑制することができる。
【0035】
(実施例4)
図7は本発明の実施例4の流量計を示すフローチャートである。実施例1と異なる点は、フィルター処理手段は、流量値によってフィルター特性を変更する構成とした。
【0036】
すなわち、図7に示すように、超音波流量計測手段で計測した瞬時流量が所定値(例えば、120リットル/時間)以上の時、フィルター係数α1(例えば、α1=0.9)、そして、所定値未満の流量の時、フィルター係数α2(例えば、α2=0.999)とする。よって、低流量時はフィルター係数α2を大きくして、安定流量の計測に主眼をおき、例えばガスメーターに使用する場合、漏洩検知や器具判別、種火登録を正確に行うようにした。また、大流量の時は、フィルター係数α1を小さくして流量変化の敏速に応答するようにして積算流量の応答性を向上するようにした。
【0037】
このように、流量値によってフィルター特性を変更することで、低流量時にフィルター処理を行うことで大流量時の流量変化に素早く対応するとともに、低流量時の脈動の影響を大幅に抑制することができる。そして、大流量時には、応答性が速くなり、低流量時には脈動を抑制する処理とすることができる。
【0038】
(実施例5)
図8は本発明の実施例5の流量計を示すフローチャートである。実施例1と異なる点は、フィルター処理手段は、超音波流量検出手段の流量時間の間隔によってフィルター特性を変更する構成とした。
【0039】
すなわち、図8に示すように、超音波流量計測手段で流量を計測する時間間隔が長い(例えば、12秒)時は、フィルター係数α1が小さい値(例えば、α1=0.9)を使用し、時間間隔が短い時は、フィルター係数α2が大きい値(例えば、α2=0.999)を使用して、フィルター処理を行うこととした。
【0040】
このように、流量検出時間の間隔によってフィルター特性を変更することで、計測間隔が短いときは、緩やかなフィルター特性で、間隔が広いときには急峻なフィルター特性で変動を抑えることができる。
【0041】
(実施例6)
図9は本発明の実施例6の流量計を示すフローチャートである。実施例1と異なる点は、安定流量算出手段により算出した流量値の変動幅が所定値以内になるようにフィルター特性を変更する構成とした。
【0042】
すなわち、図9に示すように、フィルター処理後の安定流量算出処理によって求められた流量の変動値が、所定値(例えば、1リットル/時間)以上の時は、フィルター係数αを増加して流量変動が抑制される方向に制御し、所定値未満の時はフィルター係数αを減少して流量変化に応答できる状態でフィルター処理を行うようにした。
【0043】
このように、安定流量算出手段後の変動値が所定値内になるようにフィルター特性を適応しながら変更することによって、流量変動を常に所定値以下に抑制することができる。
【0044】
なお、フィルター係数の増加幅は、流量の変動値によって変化させ、変動幅が大きい時は増加幅を大きくして、変動幅が小さい時は、増加幅を小さくしてフィルター係数を変化させることによって、流量の変動をすみやかに抑制することができる。
【0045】
以上のように本実施の形態によれば、次の効果が得られる。
【0046】
瞬時流量を検出する瞬時流量検出手段と、流量値が脈動しているか否か判別する脈動判別手段と、前記脈動判別手段の判定結果によって異なった手段を用いて流量値を算出する少なくとも1つ以上の安定流量算出手段を備えることによって、計測流量の変動を判別して流量の算出手段を切換えることで、変動量に応じて一つの流量計測手段で安定した流量の算出が可能とすることができる。
【0047】
また、瞬時流量を検出する瞬時流量検出手段と、流量値をデジタルフィルター処理するフィルター処理手段と、前記フィルター処理手段によって流量値を算出する安定流量算出手段を備えることによって、デジタルフィルター処理することによって、平均処理相当の算術計算が多くのデータ用メモリーを使用せずに行うことができるとともに、フィルター係数という一つの変数を変更することで、フィルター特性を変更することができる。
【0048】
また、脈動判別手段が脈動と判別した時に、流量値をデジタルフィルター処理手段によって安定値を算出する安定流量算出手段を備えることによって、脈動時には、急峻なフィルター特性とすることで大きな脈動を安定させることができるとともに、脈動時のみフィルター処理することが可能である。
【0049】
また、脈動判別手段は、脈動の変動幅が所定値以上か否かを判別することによって、脈動の変動幅によって判別することで脈動の変動幅に応じてフィルター処理を変更することができる。
【0050】
また、フィルター処理手段は、脈動の変動幅によってフィルター特性を変更することによって、変動幅によってフィルター特性を変更することで、小さい変動時には緩やかなフィルター特性として流量の変動に速やかに変動できるようにするとともに、大きい変動時には、急峻なフィルター特性とすることで脈動による流量の変動を大きく抑制することができる。
【0051】
また、フィルター処理手段によって複数個のフィルター処理を行った複数個の流量値から脈動の変動幅を検出する脈動幅検出手段を備えることによって、複数個のフィルター特性を有するフィルターを備えることで、小さい脈動から大きな脈動まで幅広く対応することでできる。
【0052】
また、瞬時流量検出手段が検出した流量値が、低流量時にのみフィルター処理を行うことによって、低流量時にのみフィルター処理を行うことで大流量時の流量変化に素早く対応するとともに、低流量時の脈動の影響を大幅に抑制することができる。
【0053】
また、フィルター処理手段は、流量検出手段が検出した流量値によってフィルター特性を変更することによって、流量値によってフィルター特性を変更することで、低流量時にのみフィルター処理を行うことで大流量時の流量変化に素早く対応するとともに、低流量時の脈動の影響を大幅に抑制することができる。
【0054】
また、フィルター処理手段は、流量検出手段の流量時間の間隔によってフィルター特性を変更することによって、流量検出時間の間隔によってフィルター特性を変更することで、計測間隔が短いときは、緩やかなフィルター特性で、間隔が広いときには急峻なフィルター特性で変動を抑えることができる。
【0055】
また、大流量値の時には、フィルター特性のカットオフ周波数が高くなるように変更し、低流量時には、カットオフ周波数が低いフィルター特性を持つように変更するフィルター処理手段を備えることによって、大流量時には、応答性が速くなり、低流量時には脈動を抑制する処理とすることができる。
【0056】
また、フィルター処理手段は、流量値をQ、i番目の算出値をD(i)、i+1番目の算出値をD(i+1)、フィルター係数をαとしたとき、D(i+1)=α*D(i)+(1−α)*Qによって算出する構成とすることによって、IIRフィルターで構成することで簡単な算術計算でフィルター特性を実現することができ、流量の脈動を抑制した定常値を算出することがすることができる。
【0057】
また、安定流量算出手段により算出した流量値の変動幅が所定値以内になるようにフィルター特性を変更することによって、変動値が所定値内になるようにフィルター特性を変更することによって、流量変動を常に所定値以下に抑制することができる。
【0058】
また、超音波により流量を検出する超音波流量計を瞬時流量検出手段とすることによって、大幅な流量変動が発生しても瞬時流量を計測することができるので、その流量値から算術により安定流量を求めることができる。
【0059】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように本発明の流量計によれば、算術計算が多くのデータ用メモリーを使用せずに行うことができるとともに、フィルター係数という一つの変数を変更することで、フィルター特性を変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の流量計のブロック図
【図2】同流量計の動作を示すフローチャート
【図3】同流量計の動作を示す別のフローチャート
【図4】同流量計の動作を説明するフィルター特性図
【図5】本発明の実施例2の流量計の動作を示すフローチャート
【図6】本発明の実施例3の流量計の動作を示すフローチャート
【図7】本発明の実施例4の流量計の動作を示すフローチャート
【図8】本発明の実施例5の流量計の動作を示すフローチャート
【図9】本発明の実施例6の流量計の動作を示すフローチャート
【図10】従来の流量計の動作を示すフローチャート
【図11】従来の流量計を示すブロック図
【符号の説明】
15 超音波流量検出手段
16 脈動判別手段
17 安定流量算出手段
18 フィルター処理手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】瞬時流量を検出する瞬時流量検出手段と、前記瞬時流量検出手段の瞬時流量値をデジタルフィルター処理するフィルター処理手段と、前記フィルター処理手段によって安定流量値を算出する安定流量算出手段を備えた流量計。
【請求項2】瞬時流量を検出する瞬時流量検出手段と、瞬時流量値が脈動しているか否かを判別する脈動判別手段を有し、前記脈動判別手段が脈動と判別した時に、瞬時流量値からデジタルフィルター処理手段によって安定流量値を算出する安定流量算出手段を備えた流量計。
【請求項3】脈動判別手段は、瞬時流量値の変動幅が所定値以上か否かを判別する請求項2記載の流量計。
【請求項4】フィルター処理手段は、瞬時流量値の変動幅によってフィルター特性を変更する請求項1、2または3記載の流量計。
【請求項5】フィルター処理手段によって複数個のフィルター処理を行った複数個の安定流量値から変動幅を検出する脈動幅検出手段を備えた請求項2、3または4記載の流量計。
【請求項6】瞬時流量検出手段が検出した瞬時流量値が、低流量時にのみフィルター処理を行う請求項1〜5のいずれか1項記載の流量計。
【請求項7】フィルター処理手段は、瞬時流量値によってフィルター特性を変更する請求項1〜6のいずれか1項記載の流量計。
【請求項8】フィルター処理手段は、瞬時流量検出手段の計測時間の間隔によってフィルター特性を変更する請求項1〜7のいずれか1項記載の流量計。
【請求項9】大流量値の時には、フィルター特性のカットオフ周波数が高くなるように変更し、低流量時には、カットオフ周波数が低いフィルター特性を持つように変更するフィルター処理手段を備えた請求項7記載の流量計。
【請求項10】フィルター処理手段は、瞬時流量値をQ(i)、i番目の算出値をD(i)、i−1番目の算出値をD(i−1)及びフィルター係数をαとしたとき、D(i)=α*D(i−1)+(1−α)*Q(i)によって安定流量D(i)を算出する請求項1〜9のいずれか1項記載の流量計。
【請求項11】安定流量算出手段により算出した安定流量値の変動幅が所定値以内になるようにフィルター特性を変更する請求項1〜10のいずれか1項記載の流量計。
【請求項12】超音波により瞬時流量を検出する超音波流量計を瞬時流量検出手段とした請求項2〜11のいずれか1項記載の流量計。
【請求項13】瞬時流量を検出し、この瞬時流量にデジタルフィルター処理を行って安定流量値を求める流量計測方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、気体や液体などの流量を計測する流量計と流量計測方法に関し、計測した瞬時流量の値を算術処理して安定した流量値を算出するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の流量計は、特開平8−271313号公報や特開平9−15006号公報のようなものが知られていた。以下、その構成について図10と図11を参照しながら説明する。
【0003】
図10に示すように、フローセンサ計測(ステップ1)で検出した流量値が、あるか否かを確認(ステップ2)し、流量があるまでは先に進まず、フローセンサにより計測を続ける。そして、流量がある場合で、流量Qが規定値以上か否かを判別(ステップ3)し、規定値以上の場合において、圧力変動が所定値Cfを超えるか否かを判別(ステップ4)する。そして、圧力変動が所定値Cfを超えない場合は、フルイデック式流量計の圧電膜センサで計測(ステップ6)を行う。また、圧力変動が所定値Cfを超える場合は、第2の規定値を超えるか否かを判別(ステップ5)し、第2の規定値を超える場合は、フルイデック式流量計の圧電膜センサで計測(ステップ6)を行う。また、第2の規定値未満の場合は、フローセンサで計測(ステップ1)を行うものである。
【0004】
また、図11に示すように、サンプリングプログラム7と、平均値演算プログラム8と、ガス消費量算出プログラム9と、圧力変動周期推定プログラム10とを備えたROM11と、データ保管に用いるRAM12とを備えたCPU13と、フローセンサ14からなるもので、平均化することで流量に変動が発生しても計測流量が影響されにくい構成としている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来技術では、第1の引例では、圧力変動のある無しで流量計測の方法を変えるもので、圧力計測手段および2つの流量計測手段を備えなければならないという課題があった。また、第2の引例では、平均値を用いてガス流量を計測するもので、安定した平均値を得るには大きな容量のRAM(メモリー)が必要になるという課題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために、瞬時流量を検出する瞬時流量検出手段と、前記瞬時流量検出手段の瞬時流量値をデジタルフィルター処理するフィルター処理手段と、前記フィルター処理手段によって安定流量値を算出する安定流量算出手段を備えたものである。
【0007】
上記発明によれば、デジタルフィルター処理によって、少ないメモリー容量で安定した流量検出が可能になる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明は、瞬時流量を検出する瞬時流量検出手段と、この瞬時流量検出手段の瞬時流量値をデジタルフィルター処理するフィルター処理手段と、前記フィルター処理手段によって安定流量値を算出する安定流量算出手段を備えた構成とした。そして、デジタルフィルター処理することによって、平均処理相当の算術計算が多くのデータ用メモリーを使用せずに行うことができるとともに、フィルター係数という一つの変数を変更することで、フィルター特性を変更することができる。
【0009】
また、瞬時流量を検出する瞬時流量検出手段と、瞬時流量値が脈動しているか否かを判別する脈動判別手段を有し、脈動判別手段が脈動と判別した時に、瞬時流量値からデジタルフィルター処理手段によって安定流量値を算出する安定流量算出手段を備えた。そして、脈動時には、急峻なフィルター特性とすることで大きな脈動を安定させることができるとともに、脈動時のみフィルター処理することが可能である。
【0010】
また、脈動判別手段は、瞬時流量値の変動幅が所定値以上か否かを判別する構成とした。そして、脈動の変動幅によって判別することで脈動の変動幅に応じてフィルター処理を変更することができる。
【0011】
また、フィルター処理手段は、瞬時流量値の変動幅によってフィルター特性を変更する構成とした。そして、変動幅によってフィルター特性を変更することで、小さい変動時には緩やかなフィルター特性として流量の変動に速やかに変動できるようにするとともに、大きい変動時には、急峻なフィルター特性とすることで脈動による流量の変動を大きく抑制することができる。
【0012】
また、フィルター処理手段によって複数個のフィルター処理を行った複数個の安定流量値から脈動の変動幅を検出する脈動幅検出手段を備えた。そして、複数個のフィルター特性を有するフィルターを備えることで、小さい脈動から大きな脈動まで幅広く対応することでできる。
【0013】
また、瞬時流量検出手段が検出した瞬時流量値が、低流量時にのみフィルター処理を行う構成とした。そして、低流量時にのみフィルター処理を行うことで大流量時の流量変化に素早く対応するとともに、低流量時の脈動の影響を大幅に抑制することができる。
【0014】
また、フィルター処理手段は、瞬時流量値によってフィルター特性を変更する構成とした。そして、流量値によってフィルター特性を変更することで、低流量時にのみフィルター処理を行うことで大流量時の流量変化に素早く対応するとともに、低流量時の脈動の影響を大幅に抑制することができる。
【0015】
また、フィルター処理手段は、瞬時流量検出手段の流量時間の間隔によってフィルター特性を変更する構成とした。そして、流量検出時間の間隔によってフィルター特性を変更することで、計測間隔が短いときは、緩やかなフィルター特性で、間隔が広いときには急峻なフィルター特性で変動を抑えることができる。
【0016】
また、大流量値の時には、フィルター特性のカットオフ周波数が高くなるように変更し、低流量時には、カットオフ周波数が低いフィルター特性を持つように変更するフィルター処理手段を備えた。そして、大流量時には、応答性が速くなり、低流量時には脈動を抑制する処理とすることができる。
【0017】
また、フィルター処理手段は、瞬時流量値をQ(i)、i番目の算出値をD(i)、i−1番目の算出値をD(i−1)、フィルター係数をαとしたとき、D(i)=α*D(i−1)+(1−α)*Q(i)によって安定流量D(i)を算出する構成とした。そして、上式のデジタルフィルターで構成することで簡単な算術計算でフィルター特性を実現することができ、流量の脈動を抑制した定常値を算出することがすることができる。
【0018】
また、安定流量算出手段により算出した安定流量値の変動幅が所定値以内になるようにフィルター特性を変更する構成とした。そして、変動値が所定値内になるようにフィルター特性を変更することによって、流量変動を常に所定値以下に抑制することができる。
【0019】
また、超音波により瞬時流量を検出する超音波流量計を瞬時流量検出手段とした。そして、超音波流量計を用いることで、大幅な流量変動が発生しても瞬時流量を計測することができるので、その流量値から算術により安定流量を求めることができる。
【0020】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
【0021】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1の流量計のブロック図である。図1において、15は瞬時流量を検出する超音波流量検出手段、16は流量値が脈動しているか否か判別する脈動判別手段、17は前記脈動判別手段の判定結果によって異なった手段を用いて流量値を算出する安定流量算出手段、18は流量値をデジタルフィルター処理するフィルター処理手段である。
【0022】
次に動作、作用について図2から図4を用いて説明する。図2に示すように、本発明の流量計は、超音波流量検出手段によって計測された瞬時流量Q(i)と、前回に測定された瞬時流量Q(i−1)との差をとり、その差が所定値(例えば、1リットル/時間)以上の場合、脈動判別手段が脈動ありと判別する。そして、脈動ありの場合、その差の大きさによってフィルター処理のフィルター係数を変更するようにしてデジタルフィルター処理を行う。また、脈動なしの場合は、フィルター処理を行わずに瞬時流量値を安定流量として処理することとする。ここで、デジタルフィルター処理は、図3に示すフローによって行うもので、数式では次のように表される。例えば、フィルター係数をα、i番目の瞬時流量をQ(i)、求めるフィルター処理後の安定流量をD(i)とすると、D(i)=α・D(i−1)+(1−α)・Q(i)となる。
【0023】
このようなフィルターの特性は、図4に示すようにローパスフィルターの特性を有し、フィルター係数αが1に近い(通常0.999)ほど、低い周波数成分のみしか通過させないフィルターとすることができ、変動する値を濾過して通過させないことができる。そして、変動幅が小さい時は、フィルター係数α2(通常α2=0.9)とし、緩やかなフィルター特性として流量変動への応答性をよくして流量変動にすみやかに応答できるようにしたものである。また、変動幅が大きい時は、フィルター係数α1(通常α1=0.9999)とし、極度の低域フィルター特性として変動を抑制するようにしたものである。
【0024】
また、脈動成分A(i)は、A(i)=Q(i)−D(i)により求めることが可能であり、A(i)を変動幅として使用することも可能である。
【0025】
このように、脈動が所定値以上の時にフィルター処理を行うことで変動成分を除去することができ、脈動時に一つの超音波流量計測手段で安定した流量計測を行うことができる。そして、フィルター処理によって平均処理相当の算術計算が多くのデータ用メモリーを使用せずに行うことができるとともに、フィルター係数αという一つの変数を変更することで、フィルター特性を自由に変更することができ、脈動の大きさによってフィルター特性を変えることができる。
【0026】
そして、脈動時には、急峻なフィルター特性とすることで大きな脈動を安定させることができるとともに、脈動時のみフィルター処理することが可能である。そして、脈動の変動幅によって判別することで脈動の変動幅に応じてフィルター処理を変更することができる。そして、変動幅によってフィルター特性を変更することで、小さい変動時には緩やかなフィルター特性として流量の変動に速やかに変動できるようにするとともに、大きい変動時には、急峻なフィルター特性とすることで脈動による流量の変動を大きく抑制することができる。
【0027】
なお、本実施例では、デジタルフィルター処理の方法として図3のようなもので説明したが、他のフィルター処理の方法を用いても同様の効果が得られる。
【0028】
また、流量計は一般計器として説明しているが、ガスメーターに本流量計を使用することで、ガスエンジンヒートポンプを使用している配管系など、脈動が発生する流路配管でも使用することが可能である。
【0029】
(実施例2)
図5は本発明の実施例2の流量計を示すフローチャートである。実施例1と異なる点は、フィルター係数αを変えることによって2個のフィルター処理を行った2個の流量値から、脈動の変動幅を検出する脈動幅検出手段を備えたことにある。
【0030】
図5に示すように、フィルター係数α1(例えば、α1=0.999)によるフィルター処理を行った第1の流量値と、フィルター係数α2(例えば、α2=0.9)によるフィルター処理を行った第2の流量値とを比較して、その差が所定値(例えば、1リットル/時間)より大きくなると、値の大きいフィルター係数α1を少しずつ小さくなるようにすることによって、安定流量算出後の流量値が早く安定するようにした。ただし、1>α1>α2>0の時とする。
【0031】
すなわち、フィルター係数の大きなフィルター処理をした安定流量を用いていると、脈動時に流量が変化した時、流量変化への応答性が遅れるが、2個のフィルター処理行うことで、小さい方の流量係数で算出している流量によって、脈動時に流量が急に変化しても速やかに追随することができるのである。
【0032】
(実施例3)
図6は本発明の実施例3の流量計を示すフローチャートである。実施例1と異なる点は、瞬時流量検出手段が検出した流量値が、低流量時にのみフィルター処理を行う構成とした。
【0033】
すなわち、図6に示すように、超音波流量計測手段で計測した瞬時流量が、所定流量(例えば、120リットル/時間)未満の時、フィルター処理を行うことで脈動が発生しても正しく安定流量を計測することができる。また、所定流量以上の時は、脈動による流量計測の変動幅の比率が小さいので、フィルター処理することなく正しく流量計測を行うことができる。そして、流量が小さい時なので、フィルター係数αは、大きい値(例えば、α=0.999)を使用して行うこととした。
【0034】
このように、低流量時にのみフィルター処理を行うことで大流量時の流量変化に素早く対応するとともに、低流量時の脈動の影響を大幅に抑制することができる。
【0035】
(実施例4)
図7は本発明の実施例4の流量計を示すフローチャートである。実施例1と異なる点は、フィルター処理手段は、流量値によってフィルター特性を変更する構成とした。
【0036】
すなわち、図7に示すように、超音波流量計測手段で計測した瞬時流量が所定値(例えば、120リットル/時間)以上の時、フィルター係数α1(例えば、α1=0.9)、そして、所定値未満の流量の時、フィルター係数α2(例えば、α2=0.999)とする。よって、低流量時はフィルター係数α2を大きくして、安定流量の計測に主眼をおき、例えばガスメーターに使用する場合、漏洩検知や器具判別、種火登録を正確に行うようにした。また、大流量の時は、フィルター係数α1を小さくして流量変化の敏速に応答するようにして積算流量の応答性を向上するようにした。
【0037】
このように、流量値によってフィルター特性を変更することで、低流量時にフィルター処理を行うことで大流量時の流量変化に素早く対応するとともに、低流量時の脈動の影響を大幅に抑制することができる。そして、大流量時には、応答性が速くなり、低流量時には脈動を抑制する処理とすることができる。
【0038】
(実施例5)
図8は本発明の実施例5の流量計を示すフローチャートである。実施例1と異なる点は、フィルター処理手段は、超音波流量検出手段の流量時間の間隔によってフィルター特性を変更する構成とした。
【0039】
すなわち、図8に示すように、超音波流量計測手段で流量を計測する時間間隔が長い(例えば、12秒)時は、フィルター係数α1が小さい値(例えば、α1=0.9)を使用し、時間間隔が短い時は、フィルター係数α2が大きい値(例えば、α2=0.999)を使用して、フィルター処理を行うこととした。
【0040】
このように、流量検出時間の間隔によってフィルター特性を変更することで、計測間隔が短いときは、緩やかなフィルター特性で、間隔が広いときには急峻なフィルター特性で変動を抑えることができる。
【0041】
(実施例6)
図9は本発明の実施例6の流量計を示すフローチャートである。実施例1と異なる点は、安定流量算出手段により算出した流量値の変動幅が所定値以内になるようにフィルター特性を変更する構成とした。
【0042】
すなわち、図9に示すように、フィルター処理後の安定流量算出処理によって求められた流量の変動値が、所定値(例えば、1リットル/時間)以上の時は、フィルター係数αを増加して流量変動が抑制される方向に制御し、所定値未満の時はフィルター係数αを減少して流量変化に応答できる状態でフィルター処理を行うようにした。
【0043】
このように、安定流量算出手段後の変動値が所定値内になるようにフィルター特性を適応しながら変更することによって、流量変動を常に所定値以下に抑制することができる。
【0044】
なお、フィルター係数の増加幅は、流量の変動値によって変化させ、変動幅が大きい時は増加幅を大きくして、変動幅が小さい時は、増加幅を小さくしてフィルター係数を変化させることによって、流量の変動をすみやかに抑制することができる。
【0045】
以上のように本実施の形態によれば、次の効果が得られる。
【0046】
瞬時流量を検出する瞬時流量検出手段と、流量値が脈動しているか否か判別する脈動判別手段と、前記脈動判別手段の判定結果によって異なった手段を用いて流量値を算出する少なくとも1つ以上の安定流量算出手段を備えることによって、計測流量の変動を判別して流量の算出手段を切換えることで、変動量に応じて一つの流量計測手段で安定した流量の算出が可能とすることができる。
【0047】
また、瞬時流量を検出する瞬時流量検出手段と、流量値をデジタルフィルター処理するフィルター処理手段と、前記フィルター処理手段によって流量値を算出する安定流量算出手段を備えることによって、デジタルフィルター処理することによって、平均処理相当の算術計算が多くのデータ用メモリーを使用せずに行うことができるとともに、フィルター係数という一つの変数を変更することで、フィルター特性を変更することができる。
【0048】
また、脈動判別手段が脈動と判別した時に、流量値をデジタルフィルター処理手段によって安定値を算出する安定流量算出手段を備えることによって、脈動時には、急峻なフィルター特性とすることで大きな脈動を安定させることができるとともに、脈動時のみフィルター処理することが可能である。
【0049】
また、脈動判別手段は、脈動の変動幅が所定値以上か否かを判別することによって、脈動の変動幅によって判別することで脈動の変動幅に応じてフィルター処理を変更することができる。
【0050】
また、フィルター処理手段は、脈動の変動幅によってフィルター特性を変更することによって、変動幅によってフィルター特性を変更することで、小さい変動時には緩やかなフィルター特性として流量の変動に速やかに変動できるようにするとともに、大きい変動時には、急峻なフィルター特性とすることで脈動による流量の変動を大きく抑制することができる。
【0051】
また、フィルター処理手段によって複数個のフィルター処理を行った複数個の流量値から脈動の変動幅を検出する脈動幅検出手段を備えることによって、複数個のフィルター特性を有するフィルターを備えることで、小さい脈動から大きな脈動まで幅広く対応することでできる。
【0052】
また、瞬時流量検出手段が検出した流量値が、低流量時にのみフィルター処理を行うことによって、低流量時にのみフィルター処理を行うことで大流量時の流量変化に素早く対応するとともに、低流量時の脈動の影響を大幅に抑制することができる。
【0053】
また、フィルター処理手段は、流量検出手段が検出した流量値によってフィルター特性を変更することによって、流量値によってフィルター特性を変更することで、低流量時にのみフィルター処理を行うことで大流量時の流量変化に素早く対応するとともに、低流量時の脈動の影響を大幅に抑制することができる。
【0054】
また、フィルター処理手段は、流量検出手段の流量時間の間隔によってフィルター特性を変更することによって、流量検出時間の間隔によってフィルター特性を変更することで、計測間隔が短いときは、緩やかなフィルター特性で、間隔が広いときには急峻なフィルター特性で変動を抑えることができる。
【0055】
また、大流量値の時には、フィルター特性のカットオフ周波数が高くなるように変更し、低流量時には、カットオフ周波数が低いフィルター特性を持つように変更するフィルター処理手段を備えることによって、大流量時には、応答性が速くなり、低流量時には脈動を抑制する処理とすることができる。
【0056】
また、フィルター処理手段は、流量値をQ、i番目の算出値をD(i)、i+1番目の算出値をD(i+1)、フィルター係数をαとしたとき、D(i+1)=α*D(i)+(1−α)*Qによって算出する構成とすることによって、IIRフィルターで構成することで簡単な算術計算でフィルター特性を実現することができ、流量の脈動を抑制した定常値を算出することがすることができる。
【0057】
また、安定流量算出手段により算出した流量値の変動幅が所定値以内になるようにフィルター特性を変更することによって、変動値が所定値内になるようにフィルター特性を変更することによって、流量変動を常に所定値以下に抑制することができる。
【0058】
また、超音波により流量を検出する超音波流量計を瞬時流量検出手段とすることによって、大幅な流量変動が発生しても瞬時流量を計測することができるので、その流量値から算術により安定流量を求めることができる。
【0059】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように本発明の流量計によれば、算術計算が多くのデータ用メモリーを使用せずに行うことができるとともに、フィルター係数という一つの変数を変更することで、フィルター特性を変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の流量計のブロック図
【図2】同流量計の動作を示すフローチャート
【図3】同流量計の動作を示す別のフローチャート
【図4】同流量計の動作を説明するフィルター特性図
【図5】本発明の実施例2の流量計の動作を示すフローチャート
【図6】本発明の実施例3の流量計の動作を示すフローチャート
【図7】本発明の実施例4の流量計の動作を示すフローチャート
【図8】本発明の実施例5の流量計の動作を示すフローチャート
【図9】本発明の実施例6の流量計の動作を示すフローチャート
【図10】従来の流量計の動作を示すフローチャート
【図11】従来の流量計を示すブロック図
【符号の説明】
15 超音波流量検出手段
16 脈動判別手段
17 安定流量算出手段
18 フィルター処理手段
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