JP2000301002A - 触媒装置の製造方法 - Google Patents

触媒装置の製造方法

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JP2000301002A
JP2000301002A JP2000091239A JP2000091239A JP2000301002A JP 2000301002 A JP2000301002 A JP 2000301002A JP 2000091239 A JP2000091239 A JP 2000091239A JP 2000091239 A JP2000091239 A JP 2000091239A JP 2000301002 A JP2000301002 A JP 2000301002A
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バッヒンガー パトリック
Christian Duelk
デュルク クリスチャン
Berthold Keppeler
ケッペラー ベルトルト
Thomas Stengel
シュテンゲル トーマス
Dagmar Waidelich
ヴァイデリッヒ ダグマー
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 活性表面が広く固着性の優れた触媒材料を基
板上に付着させることを可能とする触媒装置の製造方法
を提供する。 【解決手段】 触媒装置の製造方法は、触媒含有材料と
溶剤とを混合し、溶剤の沸点以上に加熱される基板上に
前記触媒含有材料を付着させるものであり、溶剤と触媒
活性材料および/または触媒作用によりコーティングさ
れた担体粒子とを含む懸濁液をスプレー物質としてスプ
レーし、基板上に触媒含有層を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、触媒含有材料と溶
剤とを混合し、溶剤の沸点以上に加熱される基板上に前
記触媒含有材料を付着させることを含む触媒装置の製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】DE1642921C3には、蜂蜜状の
懸濁液を球状のステアタイト担体上に塗布する方法が開
示されている。この懸濁液は、溶剤と、微細化され懸濁
化した二酸化チタンおよび溶解したバナジウム化合物ま
たは溶解した五酸化バナジウムの混合物とを含む。これ
らの球体は必要に応じて下塗りが施され、加熱したドラ
ジェドラム内に送られる。ドラジェドラム内では、これ
らの球体が統計量的に往復運動を行っている間に、懸濁
液がスプレーされる。この運動により、球体のすべての
側が懸濁液に接触する。このとき、懸濁液から溶剤は蒸
発し、二酸化チタンの微粒子の層がステアタイト球体表
面に付着して残る。懸濁液に溶解していたバナジウム化
合物は晶出し、二酸化チタンの微粒子上に堆積して触媒
活性材料となる。
【0003】さらに、基板に触媒材料をコーティングす
ることにより、触媒コンバータ(例えば、車両の排気ガ
ス用または化学反応炉用の触媒コンバータ)を製造する
ことが知られている。例えば、微粒子の触媒活性材料お
よび有機または無機の溶剤を含むスラリーに、基体を、
例えば浸漬または湿らせて、あるいは湿らした状態で粉
末状の触媒材料の上をロールさせることによって、接触
させる。この種の方法は、DE2947702A1およ
びDE2526238A1に開示されている。触媒材料
と基板が十分に固着するように、コーティングを施す前
に、接着剤を通常、約10μmの厚さで基板に塗布する
ことは既知のことである。接着剤がないと十分に触媒層
が固着しないことがしばしばおこる。そして、コーティ
ングした基板を加熱することにより、溶剤は取り除かれ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような既知の方法
は技術的には簡単であるが、これによって製造した触媒
層には多くの不都合が生ずる。コーティングは、基板上
の場所および触媒材料の量を選ばずにまったく無作為に
基板上に行われる。コーティング層が基板に十分に固着
するように、通常コーティングの前に、接着剤を追加し
たり、または適当な下塗り(例えばいわゆるウォッシュ
コート)を行う。にもかかわらず、運転条件下ではこの
触媒と基板の固着が不十分になることがしばしばある。
すなわち、例えば乗用車用に浸漬コーティングした触媒
式排気ガス浄化装置の場合、長時間運転した後に触媒材
料が著しく欠損することが観察されている。このように
触媒層は運転中に剥離する。通常の浸漬層は衝撃に耐え
られない。浸漬層の場合は機械的衝撃を受けると、触媒
材料が基板からはがれ落ちる。さらに、熱を加えると基
板と触媒材料を結合している接着剤層が劣化する。
【0005】別の問題は、すべての基板にコーティング
できるわけではないということである。通常は固着を高
めるため、コーティングする前に鋼製基板を高温に加熱
して酸化させている。鋼がアルミニウムを含んでいる場
合は、表面に面の粗い酸化アルミニウムの厚い層が形成
される。この面の粗い酸化面が触媒層の固着を高める働
きをする。しかしこの方法では、接着剤の働きをする酸
化層を形成できないため、アルミニウムを含まないステ
ンレス鋼(VA)には使用不可能である。
【0006】基体が平坦でなく、角あるいは構造が付い
ている場合、基板の形状およびコーティング体の表面張
力に応じて基板に対する層の湿潤が異なるため、実際に
層の厚さを均一に調整することは不可能である。さらに
基板が平坦であっても、例えば基板縁部ほど浸漬層が厚
くなるなど、コーティング層の厚さは十分に均一になら
ない。コーティングが不均一に行われていることは横方
向のみならず、垂直方向にもはっきりと観察されてい
る。すなわち、コーティング体の粒子は、乾燥する際に
直径または重量の大きいものほど下方に沈み、基本的に
不均一に付着層に拡散する。このために基板の触媒活性
材料の濃度を長手方向に沿って調整することもほぼ不可
能である。
【0007】本発明の目的は、活性表面が広く固着性の
優れた触媒材料を基板上に付着させることを可能とする
触媒装置の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、触媒含有材
料と溶剤とを混合し、溶剤の沸点以上に加熱される基板
上に前記触媒含有材料を付着させることを含む触媒装置
の製造方法であって、溶剤と触媒活性材料および/また
は触媒作用によりコーティングされた担体粒子とを含む
懸濁液をスプレー物質としてスプレーし、基板上に触媒
含有層を形成する方法によって達成される。以下に本発
明の利点と態様が明らかにされる。
【0009】本発明では、スプレー装置を用いて基板上
に規定の方法で触媒材料の層をスプレーすることにより
触媒装置を製造する。粒子は直接基板上に衝突して固定
される。懸濁液は、触媒活性材料および/または触媒で
コーティングされた担体粒子から成る粉末と溶剤を使用
して製造する。懸濁液はスプレー物質として規定の方法
で基板上にスプレーされ、このスプレー物質が基板上に
衝突する際に溶剤が蒸発し、触媒含有層が後に残る。
【0010】スプレー物質が基板上に衝突する際に溶剤
が迅速に蒸発するように、スプレーの際に基板温度を調
整することが好ましい。これによって、コーティング材
料は局所的に固定されるため、もはや基板表面上を流れ
たり、また延在することができなくなる。同時に、粒子
の大きさおよび/または重量に従ってコーティングが分
散されることも回避される。この結果、基本的に非常に
薄い均質な層が得られる。基板とスプレー装置間の動作
は規定の制御で行う。
【0011】本発明による方法は、基板のコーティング
が輪郭に極めて忠実に行われる触媒装置を製造すること
を可能とし、そしてまた形状的および化学的性質を局所
的に差別化した層を形成することも可能とする。これに
より、触媒活性材料の濃度勾配を調整し、局所的に差別
化したコーティングを広範囲に実施することが容易とな
る。目的に適した性質の触媒装置を製造することができ
る。
【0012】さらに、本発明により製造される触媒装置
は、基板上とコーティング層の固着力を大幅に改善して
おり、さらに大きな侵食抵抗性を備えている。特に、本
発明により付着した層は衝撃に強い。また、本発明によ
りコーティングした鋼板は、1000℃の温度で触媒層
がはげ落ちることなく結合可能である。
【0013】平坦な基板および曲がった基板、例えば鋼
板、編み状体、発泡体のコーティングが可能である。接
着剤層が不要なので、基板と触媒材料の結合は強い耐熱
性を有している。溶剤は、好適には極性を有しており、
より好適には水である。水は媒体として単純であり、問
題なく取り扱えることに利点がある。
【0014】基板とスプレー装置は相互に連動して動か
すことが好ましく、相互に平行に動かすことが特に好ま
しい。この動作を調整して、厚さが均一で同質の層また
は規定の厚さに変化させた層となるようにスプレーする
ことができる。また、基板にマスク、特に穿孔マスクを
設けてコーティングすることも可能であり、これにより
基板上に層が構築される。
【0015】好適な方法は、セグメントごとに局所的に
差別化してそれぞれコーティングできるように、基板の
コーティングすべき領域の面をセグメントに分割し、各
セグメントごとに濃度および/または層厚および/また
は種類および/または粒度および/または多孔性を区別
して触媒材料のコーティングを施し、触媒の濃度分布を
調整することである。
【0016】別の好適な方法の実施形態は、基板を連続
して複数回コーティングするものである。これにより規
定した層厚に調整することができる。一方、本方法の発
展形態では、連続した2つのコーティング工程の間で触
媒材料の組成および/または種類もまた好適に変更する
ことができる。このように、各種の使用目的に合わせ
て、触媒装置の形状的性質および/またはその化学的活
性を形成することが簡単な方法で可能となる。
【0017】複雑な構造の基板本体を輪郭に忠実にコー
ティングすることが可能であり、また大きな平坦面でも
均質にコーティングすることが可能である。コーティン
グすべき基板は吸着性を有する必要はない。特に、酸化
しない、または酸化しにくい基板、例えばアルミニウム
を含まないステンレス鋼(VA)に触媒材料をコーティ
ングすることが可能である。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明について、図面を参考にし
て以下詳しく説明する。本発明による方法は、種々の基
板および基体形状の上における触媒層の製造に適するも
のである。本発明は、単位面積当たりに出入りするエネ
ルギーが等しい触媒式反応器、例えば反応時にエネルギ
ーの供給および消費が同時に進行する結合反応器に使用
する触媒装置の製造に特に有効である。本発明による方
法は、燃料電池駆動装置付き車両の燃料処理および/ま
たはガス浄化に使用されるコンパクトで場所をとらな
い、いわゆる結合反応器の製造に特に好適である。特に
本方法は、形状が複雑な基板、特に熱交換器プレートま
たは例えば燃料電池システム用の触媒作用のバーナのコ
ーティングにも適している。
【0019】本発明による方法で形成されたコーティン
グを用いることにより、従来の触媒式排気ガス浄化装置
もまた大幅に改善される。本発明により製造される触媒
装置は、熱的および機械的な高負荷に耐えることができ
る。例えば市販の浸漬層を使用した車両の触媒式排気ガ
ス浄化装置では、数百時間運転するとコーティング層は
約30%しか残らない。一方、本発明により製造された
触媒装置では、比較可能な作動温度約1000℃で約8
00時間運転しても層の損失は認められない。
【0020】図1は、本発明による方法で触媒装置10
を製造するコーティング工程の原理説明図である。この
方法では、担持された、および/または担持されない触
媒活性材料からなる、好ましくは粉末状の触媒材料7に
溶剤6を混合したスプレー物質2を、スプレー装置3に
よって、好ましくは金属の基板1にスプレーする。スプ
レー装置3の噴出口領域4で、2つの物質AとBを混合
することができる。この混合物がスプレー物質2を形成
する。コーティングすべき基板面1.1の上に、スプレ
ー物質2が堆積して層8が形成される。
【0021】物質AとBは、好適な形態では、通常の結
合剤系の各成分を適切な溶剤と混合しながら、必要に応
じて触媒活性成分の異なる別々の触媒材料を使用するこ
とが可能である。結合剤成分および/または溶剤成分も
変えることができる。別の好適な形態は、第1の物質成
分Aとして触媒材料、結合剤および溶剤から成る混合物
を、また第2の成分Bとして同一または別の結合剤系の
みを、あるいはコーティングなしの別の担体材料のみ
を、触媒活性材料に加えて混合することである。これに
よって、コーティング時に例えば化学的活性またはコー
ティングの粒度および/または剛性を変更することが可
能である。
【0022】触媒材料7に混合する結合剤を増やすと、
基板1の上に形成される層8は固く、機械的に堅固にな
り、混合する結合剤を減らすと、層の固さは弱くなる
が、熱衝撃耐久性は強くなる。したがって、コーティン
グ工程で成分AとBの混合比を変更することにより、例
えば操作中の基板で予想される熱負荷にコーティングを
適合させることができる。
【0023】基板1とスプレー装置3は、互いに横方向
に、図では矢印xとyの方向に移動することができる。
横方向の移動は段階的または連続的に行うことができ
る。基板1は、熱源5により溶剤6が迅速に蒸発する温
度Tに加熱される。温度Tは、少なくとも溶剤6の沸点
に一致することが有効である。他方で、温度Tを沸点近
くに選択できるため、比較的低くすることができる。ス
プレー物質2は高温の基板1の上で速やかに乾燥し、触
媒材料7から成る多孔性の層8が残される。
【0024】図2は、本発明による方法で触媒装置10
を製造するコーティング工程の別の原理説明図である。
その構造は図1に示したシステムに大部分一致してい
る。基板1には、溶剤6と、結合剤および触媒材料7と
の混合物から成るスプレー物質2が、スプレー装置3に
よってスプレーされる。この時、スプレー物質2は、成
分Aとしてスプレー装置3の噴出口領域4.1に供給さ
れる。加熱された基板1の基板面1.1の上には、多孔
性の層8が形成される。
【0025】触媒材料7と溶剤6を混合する際に、混合
比を広範囲に選択することができる。溶剤成分は、触媒
材料の粒度およびスプレー装置の使用ノズルの種類に合
わせて選択することが有効である。この混合比は、例え
ば60〜95容量%の範囲の溶剤が好ましいが、システ
ムに応じて加える溶剤をかなり少なくすることができ
る。
【0026】触媒材料7は、好ましくは粉末であり、こ
の粉末の中で、触媒活性材料自体が粉末および/または
コーティングとして担体粒子の上に位置する。担体粒子
は、好適には、セラミック、金属、プラスチックであ
り、例えば、Al、SiO、ゼオライト、Zr
、CeOおよび/またはこれらの混合物を含む。
大きな表面を有する材料が好適である。スプレーの際に
通常の結合剤を触媒材料7に加えることが有効である。
触媒活性材料としては、例えばCu−Zn−Oなどの酸
化物、または貴金属などの金属、または例えばNiおよ
び/またはPt、Pd、Ir、Rh、Ru、Cuなどの
合金および/またはこれらの混合物も適している。
【0027】層8には、衝突の際またはその直後に、加
熱した基板1上で溶剤6が蒸発し、多数のミクロ細孔が
形成され、この結果、付着層8に大きな活性表面が生じ
る。層8の粒子は衝突の際にほぼ局所的に固定されるた
め、基板1の平坦でない箇所に凹凸な層を作らずに、基
板1の表面を輪郭に忠実に模擬する。このため、基板1
は任意の輪郭を備えることができる。基板材料として
は、金属および/またはセラミックが好適である。
【0028】コーティングの前にコーティングすべき表
面1.1を粗くすることが有効である。これは、化学エ
ッチング法または砂噴霧または研磨などの機械的手段を
用いて行うことができる。
【0029】基板1として織物、例えば好ましくはメタ
ルウールを使用する場合、本発明による方法が特に有効
である。触媒材料7はスプレー時に輪郭に忠実に織物繊
維を覆う。このため、ほぼ可撓性の基板上に非常に大き
な触媒表面と優れた固着力とを有する触媒装置を製造す
ることができる。通常の浸漬法では、触媒材料が織物の
内部に一様に浸透せずに、織物の隙間を詰まらせるおそ
れがある。
【0030】触媒材料7に結合剤が加えられる場合、層
8を焼成するため、基板1は使用されるシステムに応じ
てさらに温度T’に加熱される。この熱処理の際に、結
合剤は活性化され、層を三次元に交差結合する。これに
より層8自体と基板1の固着が強固になる。層8はミク
ロ細孔とマクロ細孔とを有する多孔質であり、また基板
1と良く固着して結合される。
【0031】使用する触媒材料の粒子の大きさは、触媒
層8の所望の強度および/または可撓性に従って選択す
る。担持された触媒材料7を使用する際、担体粒子の大
きさが小さいと、層8はそれだけ厚く、また固くなる。
このような層8は、熱負荷が小さく、侵食応力が大きい
場合に特に適している。層8がより強い熱負荷にさらさ
れる場合は、層8によって異なる熱膨張係数をより容易
に調整できるので、より大きな粒子が好適である。
【0032】燃料電池システムの触媒加熱式熱交換器に
好適な触媒材料は、5〜10重量%のプラチナ割合を有
するプラチナコーティングのAlである。結合剤
にはベーム石(Al−O−OH)、または珪酸が好適で
ある。
【0033】しかし、任意の触媒材料の使用および粉末
形状が可能であるとともに、スプレー法により加工可能
な結合剤系の使用が可能である。選択した触媒活性材料
に対して、適当な結合剤および溶剤系を選択し、調整す
ることができる。セラミック担体材料が使用され、また
は珪酸、酢酸塩、硝酸塩が使用される場合は、担体粒子
材料のセラミック前段階が結合剤系に好適である。溶剤
成分、結合剤の割合、粒子の大きさは広範囲に変化可能
であり、また触媒コーティングの所望の多孔性および/
または層厚および/または熱的および/または機械的負
荷容量、ならびに選択したスプレー装置に応じて最適化
することができる。
【0034】後に触媒装置を1000℃以上の温度負荷
で使用する場合は、担体または触媒材料の粒子の大きさ
は5〜10μmが有効であり、1000℃以下の温度で
は、1〜3μmが好適である。触媒層8の層厚はほぼ1
0〜40μmが好適である。しかし、層厚は必要な場
合、それぞれの使用目的に応じて調整することができ
る。担体粒子の粒度が大きくなると、基板に結合しやす
くなる。コーティングの後に基板に結合する場合、粒度
は約10μm以上が好ましい。
【0035】通常の浸漬層と異なって、個別のコーティ
ング工程で触媒層8の厚さを基本的に薄くすることが可
能である。DE1642921の方法と比較しても、基
板1への塗布は、正確に限定し且つ精密に制御すること
ができる。1回のコーティング工程で、コーティングの
厚さが触媒材料7の平均粒度の最高で約2倍となるよう
にすることが可能である。これは、スプレー装置3と基
板1の間の運動を規定することによって可能となる。出
発材料を微粒子とする場合は、1回のコーティング工程
で非常に薄い層、例えば約1μmを付着することができ
る。より厚い層厚を望む場合は、コーティング工程を繰
り返し実施する。
【0036】溶剤6としては、触媒材料7と共に懸濁液
を形成する溶剤系が特に好適であり、極性のある溶剤系
が特に好適である。特に、水または沸点の高いアルコー
ルが好適である。水は、不燃性であり、また環境に適合
するという大きな長所があるため、本発明による方法で
は、スプレー、加熱または廃棄物の廃棄処理の際に、特
別な措置を行う必要がない。
【0037】溶剤6として水を使用する場合、スプレー
時の基板温度は150℃〜300℃が好適である。スプ
レー物質2の結合剤の成分量は5重量%〜40重量%が
好適であり、特に好ましくは7重量%〜30重量%であ
る。この重量%は、担持された触媒材料に基づくもので
ある。結合剤を多く加えると、それだけ層8は厚くな
る。このような層8は侵食抵抗性が高くなるが、厚さの
より小さい層よりも熱的抵抗性は少し低くなる。
【0038】スプレー法およびスプレー装置としては、
スプレー物質を霧化することができるあらゆる方法が基
本的に利用可能である。例えば、既知の塗装技術に使用
される種々のスプレー装置は、基本的に本発明による方
法に適している。いわゆるエアスプレーの場合、5%〜
最高50%の固体成分が好適である。いわゆるエアレス
スプレーの場合は約50%の高い固形割合が好適であ
る。最適な固形割合は、種々のパラメータ、選択するノ
ズル、および処置されるスプレー物質2の粒子の大きさ
に依存する。市販のノズルの場合、スプレー物質2の粒
度は約0.3μm〜50μmの広い範囲にわたる。した
がって、層の厚さを所望の使用目的に応じて選択するこ
とができる。
【0039】特別な長所は、触媒材料の触媒の活性が塗
布により制限を受けないので、このコーティング方法が
非常に取り扱いやすいというものである。担持される層
の多孔性は、本質的に担体材料の多孔性に依存する。
【0040】図3(a)、(b)は、横方向構造の触媒
層8を備える触媒装置10の断面を示すものである。図
3(a)では、基板1のコーティングすべき表面1.1
が、穿孔マスク9を通してスプレー物質2によりコーテ
ィングされる。マスクを通過する領域には層8.1が堆
積する。これらの領域は、コーティングされない基板領
域によって分離される。こうして基板1上には触媒活性
の孤立部8.1からなる触媒層8が形成される。
【0041】図3(b)では、補完マスク9.1を通し
て別のスプレー物質2が基板1上に堆積する。これによ
り、孤立部8.1の間に触媒材料7からなる層領域8.
2が形成される。この材料は、化学的におよび/または
粒子の大きさ、厚さおよび/またはその他の物理的パラ
メータに関して、孤立部8.1の材料とは異なるように
することができる。こうして触媒層8は、局所的に異な
った構造の所定の性質を有する閉じた層となる。
【0042】図4(a)、(b)は、本発明により製造
される触媒装置10の概略図であり、コーティングが垂
直方向に変化するものである。図4(a)では、層8の
厚さは部分層8.1、8.2、8.3の積み重ねによっ
て段階毎に高くなる。これは、図3(a)、(b)の方
法と同様にマスク技術を使用して、または基板1に対し
てスプレー装置3を相対移動して段階的に生成すること
ができる。部分層は、同種の材料から形成することがで
きるが、種々の材料を混入して形成することもできる。
好適な実施形態では、複数の部分層8.1、8.2、
8.3は、異なる触媒材料7および/または各種の触媒
活性を用いて、互いに上部で横方向に移動して付着され
る。
【0043】図4(b)では、基板1上に厚さが連続的
に増大する触媒層8が形成される。これは、スプレー装
置3と基板1の間の送り速度を適切に変更することによ
り達成することができる。横方向および垂直方向で性質
の変化する触媒装置10を製造することもまた可能であ
る。そのために、図3および図4に示される個々のまた
は複数のコーティング工程を互いに組み合わせることが
できる。このようにして、基板1に沿って、厚さおよび
触媒活性を徐々にまたは段階的に変化させた層8を製造
することができる。スプレー物質2の組成および/また
は層8内の触媒材料7の粒度および/または厚さは、コ
ーティング時に不連続的におよび/または連続的に変更
することができる。
【0044】本発明による方法では、好ましくはそれ自
体均質であって、触媒装置の動作長に沿って適切に設定
した触媒活性の特性を備える触媒層を製造できること
が、特に非常に有効である。燃料電池システムの触媒バ
ーナに関しては、触媒活性が触媒装置の入口において小
さく、例えば動作長に沿って指数的に増加することが有
効である。このことは、本発明によって、触媒材料をそ
れぞれ帯状に付着させることにより、容易に実現または
少なくともそれに近づけることができる。もちろん触媒
活性の他の特性も同様に一次関数的、あるいは二次関数
的に増加させることができる。
【0045】この場合、担体材料の粒度、層厚、スプレ
ー物質の結合剤成分等の他の性質は変えずに、スプレー
物質内の触媒活性材料の成分を1つの帯から次の帯に変
化させることができる。この帯が細く細分化される程、
動作長に沿って層の触媒活性は所望の活性特性に近づ
く。さらに図1によるスプレー装置を使用すると、コー
ティング工程中に成分Aと成分Bの混合比を変更するこ
とができる。この方法の工程も、図3および図4の方法
の工程と組み合わせることが可能である。
【0046】好適な方法では、懸濁液は、触媒材料、結
合剤および水、例えば触媒50g、結合剤7.5gおよ
び水200mlから製造される。次にこの懸濁液を担体
粒子が所望の粒度になるまで、例えば1〜2時間粉砕す
る。この懸濁液をスプレー装置に充填し、250℃〜3
00℃に加熱した基板1上にスプレーする。コーティン
グ後、基板を約2時間、約500℃に保って層を焼成す
る。これは真空または保護ガス雰囲気中で行うことがで
きる。
【0047】本発明による触媒装置の製造方法は、特に
好ましくは、燃料電池システムにおいて、触媒バーナに
おける触媒作用による酸化のために、メタノールのよう
な燃料の部分的酸化のために、例えばCOの選択的酸化
のために、水性ガスのシフト反応および蒸気改質のため
に、および/または燃料電池自体の電極を製造するため
に、使用される。特に有効な点は、水素を通さないステ
ンレス鋼基板に触媒材料をコーティングできることであ
る。他のコーティング方法ではそれに触媒層を十分に固
着することができない。
【0048】好ましくは、燃料電池システム用の改質器
および/またはシフト・ステージおよび/または触媒バ
ーナおよび/または一酸化炭素酸化ユニットおよび/ま
たはアフタバーナユニットのための、ユニットまたは少
なくとも構成部品が本発明による方法によって製造され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】横断面にコーティングされる基板に2つの物質
成分を有する触媒装置を製造する本発明による方法を示
す原理説明図である。
【図2】横断面にコーティングされる基板に1つの物質
成分を有する触媒装置を製造する本発明による方法を示
す別の原理説明図である。
【図3】構造付きの表面としてコーティングされる基板
の断面概略図であり、(a)は第1の部分層の付着、
(b)は別のコーティング段階による層の全体を示すも
のである。
【図4】層厚を変化してコーティングされる基板の別の
断面概略図であり、(a)は段階的な層厚増加のコーテ
ィング、(b)は連続的な層厚増加のコーティングを示
すものである。
【符号の説明】
1 基板 2 スプレー物質 3 スプレー装置 4 噴出口領域 6 溶剤 7 触媒材料 8 層 10 触媒装置
フロントページの続き (71)出願人 500074800 Neue strasse 95 Kirc hheim/Teck−Nabern D eutschland (72)発明者 ベルトルト ケッペラー ドイツ国 キルヒハイム/テック ダクス ヴェーク 19 (72)発明者 トーマス シュテンゲル ドイツ国 フリードリッヒシャーフェン ミューラーシュトラーセ 25 (72)発明者 ダグマー ヴァイデリッヒ ドイツ国 ヴィンネンデン−ハンヴァイラ ー トロリンガー シュトラーセ 38

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 触媒含有材料と溶剤(6)とを混合し、
    溶剤(6)の沸点以上に加熱される基板(1)上に前記
    触媒含有材料を付着させることを含む触媒装置(10)
    の製造方法であって、溶剤(6)と触媒活性材料および
    /または触媒作用によりコーティングされた担体粒子と
    を含む懸濁液をスプレー物質(2)としてスプレーし、
    基板(1)上に触媒含有層(8)を形成することを特徴
    とする方法。
  2. 【請求項2】 スプレー物質(2)が、触媒材料(7)
    に関して5重量%〜40重量%の結合剤を含むことを特
    徴とする請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 触媒作用によりコーティングされる担体
    粒子のために、担体粒子が結合剤から形成されることを
    特徴とする請求項1または2記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記層(8)内の結合剤を熱的に活性化
    し、前記層(8)が少なくとも領域的に三次元で交差結
    合されることを特徴とする請求項2または3記載の方
    法。
  5. 【請求項5】 前記触媒材料(7)が、スプレーの前ま
    たはその際に60〜95容量%の溶剤(6)と混合され
    ることを特徴とする請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 水が溶剤(6)として使用されることを
    特徴とする請求項1または5記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記スプレー物質(2)が局所的に限定
    されたスプレー流で前記基板(1)上に向けられ、前記
    基板(1)と前記スプレー流とが予め定められた方法で
    相対的に移動して前記触媒含有層(8)を形成すること
    を特徴とする請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記触媒材料(7)の平均粒度のほぼ2
    倍の厚さを有する層(8)が1回のコーティング工程で
    スプレーされることを特徴とする請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】 所定の厚さ勾配を有する前記触媒含有層
    (8)が基板(1)の上に付着されることを特徴とする
    請求項1記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記スプレー物質(2)の組成および
    /または前記層(8)内の触媒材料(7)の粒度および
    /または密度が、コーティング中に不連続的に変更され
    ることを特徴とする請求項1記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記スプレー物質(2)の組成および
    /または前記層(8)内の触媒材料(7)の粒度および
    /または密度が、コーティング中に連続的に変更される
    ことを特徴とする請求項1記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記触媒含有層(8)が、ほぼプレー
    ト状の基体上および/または織物上に付着されることを
    特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記触媒含有層(8)がクロム鋼製の
    基体上に付着されることを特徴とする請求項1〜12の
    いずれかに記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記触媒含有層(8)が、アルミニウ
    ムを含まない鋼製の基体上に付着されることを特徴とす
    る請求項1〜13のいずれかに記載の方法。
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