JP2000301456A - 半導体膜表面の平坦化方法 - Google Patents

半導体膜表面の平坦化方法

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JP2000301456A
JP2000301456A JP11111239A JP11123999A JP2000301456A JP 2000301456 A JP2000301456 A JP 2000301456A JP 11111239 A JP11111239 A JP 11111239A JP 11123999 A JP11123999 A JP 11123999A JP 2000301456 A JP2000301456 A JP 2000301456A
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film
electrode
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semiconductor
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Yoshihiro Izumi
良弘 和泉
Osamu Teranuma
修 寺沼
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 凹凸が存在する半導体膜の表面を容易に平坦
化する、半導体膜表面の平坦化方法を提供する。 【解決手段】 基板2上の略全面に形成された半導体膜
1の表面に対し、砥粒吐出ノズル3を用いてセラミック
粒子4が吹き付けられる。該砥粒吐出ノズル3は、砥粒
であるセラミック粒子4を噴射しながら、一定の周期で
X方向に高速往復移動を繰り返している。この砥粒吐出
ノズル3に対して、基板2をY方向に移動させることに
より、上記半導体膜1の表面全体にセラミック粒子4が
吹き付けられて、平坦化処理が施される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CVD(Chemical
Vapor Deposition )法、PVD(Physical Vapor Dep
osition )法、ペースト印刷・焼成法などの各種成膜手
段により形成された半導体膜の表面を平坦化する半導体
膜表面の平坦化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、X線などの放射線に対して優
れた感度を有する半導体材料として、例えば、「CdT
e放射線検出器と最近の進展」(応用物理、第65巻、
第10号、1996年)に記載されているように、Cd
TeやCdZnTeが良く知られている。また、CdT
eは、例えば松下技報(Matsushita Technical Journa
l),Vol.44,No.4,pp.477-480,(1998)に記載され
ているように、CdS/CdTe薄膜太陽電池の材料と
しても使用されることがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような半導体材
料を用いて、大面積に対応する放射線検出素子や太陽電
池を製造しようとすると、ガラスなどの基板上に、MO
CVD(Metal OrganicChemical Vapor Deposition )
法、近接昇華法、ペースト印刷・焼成法などの方法で、
CdTeやCdZnTeの多結晶膜を成膜する必要があ
る。
【0004】しかしながら、多結晶のCdTeやCdZ
nTeを上記の方法で厚く成膜すると、膜の表面に、結
晶粒に起因するランダムな凹凸が発生することが判明し
た。この現象は、CdTeやCdZnTeを、MOCV
D法、近接昇華法、ペースト印刷・焼成法の何れの成膜
方法を用いて成膜した場合であっても観察されるもので
ある。
【0005】もちろん、これらの膜表面の凹凸は、成膜
条件を最適化することで結晶サイズを制御し、ある程度
低減することが可能である。しかし、数百μmの厚みで
の成膜が必要な場合、膜表面の凹凸を数μm以下に抑え
ることは困難であった。特に、多結晶のCdTeやCd
ZnTe膜をX線検出素子として使用する場合、X線の
吸収効率を考慮すれば100μm以上の膜厚が必要であ
るので、上記のような凹凸の発生は避け難いものであっ
た。
【0006】以上のように、成膜された半導体膜の表面
に数μmの凹凸が存在すると、該半導体膜上に電荷阻止
層や電極層を形成する場合、半導体膜と電荷阻止層との
界面で理想的な接合が得られないために充分な電荷阻止
効果が得られなかったり、半導体膜表面上で電荷阻止層
や電極層の微細加工を行うことが困難になるといった問
題が発生してしまう。従って、充分な性能や信頼性を有
する放射線検出素子(例えば二次元画像検出器)や、光
検出素子(例えば太陽電池)を製造することが困難であ
った。
【0007】本発明は上記の問題点に鑑みてなされたも
ので、凹凸が存在する半導体膜表面を容易に平坦化す
る、半導体膜表面の平坦化方法を提供することを課題と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に記載の半導体膜表面の平坦化方法は、
凹凸を有する半導体膜表面に、セラミック粒子を吹き付
けることを特徴としている。
【0009】上記の方法によれば、凹凸を有する半導体
膜の表面に対してセラミック粒子を吹き付けることによ
り、該半導体膜の表面の凹凸形状が滑らかになり平坦性
が向上する。
【0010】一般的に、ワークとなる基板に対してセラ
ミック粒子を吹き付ける方法は、該基板表面にランダム
な凹凸を形成する、すなわち梨地の面を得る目的で用い
られている。そこで、本請求項に係る発明ではこの方法
を逆手に利用し、予め凹凸を有している半導体膜の表面
に対してセラミック粒子を吹き付けることにより、その
凹凸形状を滑らかにし、半導体膜表面の平坦性を向上さ
せている。また、この半導体膜表面の平坦化方法は、セ
ラミック粒子を吹き付けるだけなので、非常に簡便であ
る。
【0011】これにより、表面に凹凸を有する半導体膜
表面の平坦性を、簡単な装置により容易に実現すること
ができ、さらに、大面積の半導体膜であっても、その表
面を容易に平坦化することができる。
【0012】なお、ここで記されているセラミック粒子
とは、固体物質から形成される金属以外の粒子を総称し
たものである。
【0013】請求項2に記載の半導体膜表面の平坦化方
法は、上記の課題を解決するために、請求項1に記載の
方法において、上記セラミック粒子の粒径は、♯100
0〜♯4000であることを特徴としている。
【0014】上記の方法によれば、半導体膜表面に吹き
付けられるセラミック粒子の粒径は♯1000〜♯40
00である。凹部分と凸部分との高低差が数μm程度で
ある凹凸形状を有する半導体膜表面を平坦化するために
は、上記の範囲の粒径を有するセラミック粒子を用いる
ことが最適である。
【0015】これにより、表面に、凹部分と凸部分との
高低差が数μmの凹凸形状を有する半導体膜を、効果的
に平坦化することが可能となる。
【0016】なお、♯(メッシュ)とは、ふるい目の大
きさを表す単位で、長さ1インチについての孔の数であ
る。
【0017】請求項3に記載の半導体膜表面の平坦化方
法は、上記の課題を解決するために、請求項1または2
に記載の方法において、上記半導体膜は、CdTeまた
はCdZnTeからなる多結晶膜であることを特徴とし
ている。
【0018】上記の方法によれば、凹凸を有する半導体
膜は、CdTeまたはCdZnTeからなる多結晶膜で
ある。CdTeまたはCdZnTeからなる多結晶膜
は、X線などの放射線に対して優れた感度を有するた
め、例えば、二次元画像検出器のような放射線検出素子
に用いられている。さらに、CdTeは、例えば、高効
率の薄膜太陽電池のような光検出素子の材料としても用
いられている。従って、これらの放射線または光検出素
子に用いられる半導体膜を平坦化することができるの
で、該半導体膜上に他の層を形成する場合に理想的な接
合を得ることができ、さらに、該半導体膜上への他の層
の微細加工を容易に行うことも可能となる。
【0019】これにより、充分な性能や信頼性を有し、
かつ放射線に対して優れた感度を有する放射線検出素子
や高効率の光検出素子を実現することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態について図1
ないし図3に基づいて説明すれば、以下のとおりであ
る。
【0021】一般に、CdTeやCdZnTeからなる
多結晶性の半導体膜は、MOCVD(Metal Organic Ch
emical Vapor Deposition )法、近接昇華法、ペースト
印刷・焼成法などの方法を用いて成膜することが可能で
ある。しかし、上記のような半導体膜を数百μmの厚み
になるように成膜すると、膜の表面全体に、凹部分と凸
部分との高低差が数μmに達するような凹凸が無数に発
生するといった現象が見られる。
【0022】図1(a)は、MOCVD法によって成膜
されたCdTeからなる半導体膜表面の凹凸形状を示す
データであり、図1(b)は、上記半導体膜表面の写真
である。図1(a)のデータから、上記半導体膜表面に
発生する凹凸は、凹部分と凸部分との高低差が4〜5μ
mにまで達していることがわかる。この半導体膜表面の
凹凸は、図1(b)の写真から確認できるように、粒径
数μmのCdTe結晶粒子が上記半導体膜の表面にラン
ダムに存在していることに起因するものと考えられる。
【0023】なお、ここでは成膜法としてMOCVD法
を用いたが、この方法に限定されず、近接昇華法、ペー
スト印刷・焼成法などの別の成膜方法を用いた場合であ
っても、同様に上記のような凹凸が上記半導体膜の表面
に観察される。
【0024】そこで、本実施の形態では、図2に示すよ
うに、成膜された半導体膜1の表面にセラミック粒子
(砥粒)4を吹き付けることにより、該半導体膜1の表
面の平坦化を行う。図に示すように、基板2上の略全面
に形成された半導体膜1の表面に対し、砥粒吐出ノズル
3を用いてセラミック粒子4が吹き付けられる。該砥粒
吐出ノズル3は、セラミック粒子4を噴射しながら、一
定の周期でX方向に高速往復移動を繰り返している。こ
の砥粒吐出ノズル3に対して、基板2をY方向に移動さ
せることにより、半導体膜1の表面全体にセラミック粒
子4が吹き付けられて、該半導体膜1の表面に平坦化処
理が施される。
【0025】このような半導体膜表面の平坦化方法は、
単に半導体膜1の表面にセラミック粒子4を吹き付ける
だけでよいので非常に簡便であり、基板2の面積が大き
く、半導体膜1がこの大面積の基板2上に形成されてい
る場合であっても、充分適用することができるといった
メリットを有する。
【0026】上記のように半導体膜1の表面全体の平坦
化処理が終了した後、有機溶剤や純水の超音波洗浄によ
り、半導体膜1の表面に付着したセラミック粒子4や研
削粉を完全に洗い落とす。
【0027】次に示す表1は、本実施の形態に係る半導
体膜表面の平坦化方法の各種処理条件である。
【0028】
【表1】
【0029】図1(a)および(b)は、成膜直後、す
なわち平坦化処理が施されていない半導体膜表面の凹凸
形状を示すデータおよび該半導体膜表面の写真であっ
た。これに対し、図3(a)および(b)には、上述し
たような方法で平坦化処理が施された後の、半導体膜1
の表面の凹凸形状のデータおよび該半導体膜1表面の写
真が示されている。
【0030】図3(a)に示すデータにより、図2に示
したような方法を用いて半導体膜1の表面に平坦化処理
を施すと、平坦化処理前には4〜5μmにまで達してい
た凹部分と凸部分との高低差が、処理後には1〜2μm
にまで低減されていることが確認できる。これは、凹凸
を有する半導体膜1の表面に対してセラミック粒子4を
砥粒として吹き付けることで、該セラミック粒子4によ
り半導体膜1表面の凹凸の凸部分(頂部)が削り落とさ
れて、半導体膜1の表面が平坦化されるものと推測され
る。
【0031】また、セラミック粒子4の吹き付けによる
平坦化の効果を、該セラミック粒子4のサイズを変化さ
せて確認したところ、凹部分と凸部分との高低差が4〜
5μmの凹凸を有する半導体膜1の表面に対しては、該
セラミック粒子4の粒径を♯1000〜♯4000にす
ることが望ましいことが判明した。このような粒径のセ
ラミック粒子4を用いることにより、半導体膜1の表面
を効果的に平坦化することができる。なお、♯(メッシ
ュ)とは、ふるい目の大きさを表す単位で、長さ1イン
チについての孔の数である。
【0032】さらに、もし半導体膜1の表面が非常に荒
く、凹部分と凸部分との高低差が10μm以上存在する
場合には、平坦化処理の前に、まず粒径♯1000の粒
子を用いて半導体膜1の表面を粗削りし、その後、粒径
♯3000の粒子を用いて、上述したようなセラミック
粒子4を吹き付ける平坦化処理を行う。
【0033】以上のような方法を用いることで、半導体
膜1の表面がかなり粗い場合、すなわち半導体膜1の表
面の凹部分と凸部分との高低差が大きい場合であって
も、その表面を容易に平坦化して滑らかな状態にするこ
とができる。
【0034】ところで、一般的に、ワークとなる基板に
対してセラミック粒子を吹き付ける方法は、該基板表面
に意図的にランダムな凹凸を形成する、すなわち梨地の
面を得る目的で広く利用されている。本実施の形態に係
る半導体膜表面の平坦化方法は、この方法を逆手に利用
するものであり、予め凹凸を有する半導体膜1の表面に
対して、適当なサイズのセラミック粒子4を吹き付ける
ことにより、半導体膜1の表面の平坦化を実現するもの
である。
【0035】このため、鏡面仕上げのような極度な平坦
化は必要ではなく、処理後の表面の粗さ度合である凹凸
の高低差を1μm程度に仕上げることを要求されるよう
な場合には、本実施の形態のような平坦化方法は有効で
あるといえる。また、本方法は、半導体膜1の表面にセ
ラミック粒子4を吹き付けるだけであるため非常に簡便
で、たとえ上記半導体膜1の面積が大きい場合であって
も適用しやすいといったメリットを有する。
【0036】なお、ここでの「セラミック粒子4」と
は、固体物質から形成される金属以外の粒子を総称した
ものを指し、Al2 3 以外にも、SiC、B4 C、B
N、ダイヤモンドなど各種の研磨粒子を用いる事が可能
である。この際、セラミック粒子4には、研磨される半
導体膜1よりも硬度が高いものを用いることが好まし
く、また、各種研磨粒子をブレンドしたものを用いるこ
とも可能である。さらに、水などの溶液中にセラミック
粒子4を分散させた状態で、ワークに吹き付けることも
可能である。
【0037】また、半導体膜1の表面に特異的な突起
や、巨視的なうねりが存在する場合は、予め別の研磨方
法を用いて表面の粗削りを行った後に、本実施の形態の
平坦化方法を用いて半導体膜1表面の平坦化を行う。こ
れにより、半導体膜1表面の形状によらず、表面を平坦
化することができる。
【0038】
【実施例】本発明に係る半導体膜表面の平坦化方法につ
いて具体的に説明する。尚、以下に示す実施例1および
2は、前述の発明の実施の形態で説明した半導体膜表面
の平坦化方法を、各デバイスの製造に適用した例であ
る。
【0039】(実施例1)本発明に係る半導体膜表面の
平坦化方法を、放射線検出素子の一形態である二次元画
像検出器の製造に適用した第1の実施例について、図4
および図5に基づいて説明すれば、以下のとおりであ
る。
【0040】図4は、本実施例に係る半導体膜表面の平
坦化方法を適用して製造された、二次元画像検出器の構
成を示す断面図である。ただし、外部に付加すべき駆動
回路、データ読み出し回路などは省略されている。
【0041】アクティブマトリクス基板11上には、後
述する電荷蓄積容量を構成している画素電極13、薄膜
トランジスタ(以降、TFTと称する。)14、マトリ
クス状に配された電極配線(図示せず)などが形成され
ている。
【0042】また対向基板12には、上部電極(図示せ
ず)、必要に応じて設けられる第1の電荷阻止層(図示
せず)、光導電性を有する半導体層(図示せず)、必要
に応じて設けられる第2の電荷阻止層(図示せず)、接
続電極15などが形成されている。
【0043】本実施例における二次元画像検出器は、上
記アクティブマトリクス基板11と上記対向基板12と
が、画素毎にパターン配置された導電性接続材16で電
気的および機械的に接続されることにより構成されてい
る。
【0044】図5は、上記二次元画像検出器における単
位画素当りの構成を示す断面図である。以下、図5を用
いて、アクティブマトリクス基板11および対向基板1
2の詳細な構成についてそれぞれ説明する。
【0045】本実施例におけるアクティブマトリクス基
板11は、液晶表示装置を製造する過程で形成されるア
クティブマトリクス基板と同じプロセスで形成すること
が可能である。ガラス基板17上にXYマトリクス状の
電極配線(ゲート電極18とデータ電極19)、TFT
14、電荷蓄積容量(Cs)20等が形成されている。
【0046】ガラス基板17には、無アルカリガラス基
板(例えばコーニング社製♯7059や♯1737)を
用い、その上にTa(タンタル)、Al(アルミニウ
ム)、Mo(モリブテン)等の金属膜からなるゲート電
極18を形成する。ゲート電極18は、上記金属層がス
パッタ蒸着で約4000Åの厚さに成膜された後、所望
の形状にパターニングされることにより形成される。こ
の時、電荷蓄積容量(Cs)20を構成している電荷蓄
積容量電極(Cs電極)21も同時に形成しておく。
【0047】次にSiNx(窒化シリコン)やSiOx
(酸化シリコン)からなる絶縁膜22をCVD法で厚さ
約3500Åに成膜して形成する。該絶縁膜22は、ゲ
ート絶縁膜、および電荷蓄積容量(Cs)20の誘電体
として作用する。なお、絶縁膜22として、SiNxや
SiOxだけでなく、ゲート電極18および電荷蓄積容
量電極(Cs電極)21を陽極酸化した陽極酸化膜が併
用される場合もある。
【0048】次に、TFT14のチャネル部となるa−
Si膜(i層)23と、データ電極19および後述する
ドレイン電極と上記a−Si膜(i層)23とのコンタ
クトを図るa−Si膜(n+ 層)24とを、CVD法で
各々約1000Å厚、約400Å厚に成膜した後、所望
の形状にパターニングする。
【0049】次に、Ta、Al、Ti(チタン)等の金
属膜からなるデータ電極19とドレイン電極としても兼
用される画素電極13とが形成される。上記データ電極
19および画素電極13は、上記金属膜をスパッタ蒸着
で約4000Å厚に成膜した後、所望の形状にパターニ
ングされて形成される。なお、画素電極13とドレイン
電極とを別々に形成しても良く、画素電極13にITO
(Indiumu Tin Oxide)などの透明電極を使用すること
も可能である。
【0050】更にその後、画素電極13の開口部以外の
領域を絶縁保護する目的で絶縁保護膜25を形成する。
該絶縁保護膜25は、SiNxやSiOxの絶縁膜をC
VD法で約6000Å厚に成膜した後、所望の形状にパ
ターニングすることにより形成される。該絶縁保護膜2
5には、無機膜の他にアクリルやポリイミド等の有機膜
を使用することも可能である。
【0051】以上のように、アクティブマトリクス基板
11が形成される。なお、ここでは、TFT14とし
て、アモルファスシリコン(a−Si)を用いた逆スタ
ガ構造のTFT素子を用いたが、これに限定されるもの
ではなく、ポリシリコン(p−Si)を用いても良い
し、スタガ構造にしても良い。
【0052】一方、対向基板12は、支持基板26とし
て、X線に対して透過性を有するガラス、セラミック等
の基板が用いられる。ここでは、X線と可視光との両者
に対して透過性の優れた、厚み0.7〜1.1mmのガ
ラス基板が用いられている。このようなガラス基板であ
れば、40〜100keVのX線をほとんど透過するこ
とができる。
【0053】次に、該支持基板26の一方側の面のほぼ
全体に、ITO、Au(金)等の導電膜により上部電極
27を形成する。但し、可視光により画像を検出する二
次元画像検出器とする場合は、上記上部電極27には可
視光に対して透過性を有するITO電極を用いる必要が
ある。
【0054】次に、この上部電極27上のほぼ全面に、
第1の電荷阻止層28として、例えばZnTeなどから
なるp型の半導体層が形成される。さらにその上に光導
電性を有するi型の半導体により半導体層(半導体膜)
29が形成される。この光導電性を有する半導体層29
は、CdTeやCdZnTeの多結晶膜をMOCVD法
を用いて約数百μmの厚みで形成することにより得られ
る。なお、CdTeやCdZnTeの多結晶膜の成膜方
法として、MOCVD法の他に、近接昇華法、ペースト
印刷・焼成法などを用いることも可能である。
【0055】この時、上記半導体層29の表面には、ラ
ンダムな凹凸が発生する。ここで発生する半導体層29
表面の凹凸形状の凹部分と凸部分との高低差は、前記し
た発明の実施の形態における図1に示されている半導体
膜表面の凹凸とほぼ同じ程度である。そこで、表1に示
す処理条件の下で、発明の実施の形態において説明した
半導体膜表面の平坦化方法を上記半導体層29の表面に
対して適用し、該半導体層29の表面の平坦化処理を行
う。
【0056】その後、第2の電荷阻止層30として、例
えばCdSなどからなるn型の半導体層を形成した後、
ITO、Au、Pt(白金)などからなる接続電極15
を形成する。このとき、第2の電荷阻止層30と接続電
極15とは、隣接画素間のリークを防ぐために画素単位
に独立するようにパターン形成される。該接続電極15
は、各画素毎に電荷を収集する目的で形成されているも
のである。なお、対向基板12における31は絶縁保護
膜である。
【0057】上記のような構造の対向基板12は、第1
の電荷阻止層(p型の半導体層)28と第2の電荷阻止
層(n型の半導体層)30とに、光導電性を有するi型
の半導体層29が挟まれた構造、すなわちPlN接合型
の阻止型フォトダイオード構造を有している。従って、
X線が照射されない時の暗電流が低減され、S/N比
(X線に対する感度)の優れたセンサ特性を示すことが
できる。
【0058】なお、第1の電荷阻止層28や第2の電荷
阻止層30の存在の是非、あるいは材料や構造はこれに
限定されるものではなく、必要に応じて種々の材料の組
み合わせが可能である。例えば、PlN接合の他にも、
ショットキー接合、MlS(Metal Insulator Semicond
uctor )接合などが可能である。さらに、要求される特
性に応じて第1の電荷阻止層28または第2の電荷阻止
層30の一方、あるいは両者を省略することも可能であ
る。
【0059】そして上述のプロセスで得られたアクティ
ブマトリクス基板11または対向基板12の一方に、画
素単位毎に独立するように導電性接続材16をパターン
形成する。該導電性接続材16として、感光性樹脂に導
電性顔料が分散された樹脂材料を用いることで、該導電
性接続材16をフォトグラフィ技術によってパターン形
成することが可能となる。
【0060】そして、両基板を貼り合わせて熱圧着処理
を施すことで該両基板を電気的および機械的に接続し、
二次元画像検出器が完成する。両基板を接続する導電性
接続材16には、上述の感光性樹脂の他に、スクリーン
印刷によってパターン配置できる導電性接着剤、さらに
はハンダバンプなどを使用することもできる。
【0061】また、導電性接続材16として、接着剤
(バインダー樹脂)に導電粒子を分散させた、いわゆる
異方導電性接着剤を使用することも可能である。異方導
電性接着剤の場合は、それ自身が導電性の異方性を有し
ているので、画素単位にパターン形成しなくても、隣接
画素間の絶縁性を保ちながら、アクティブマトリクス基
板11の画素電極13と対向基板12の接続電極15と
の導通を得ることが可能である。
【0062】以上のようにして得られた二次元画像検出
器は、格子状の電極配線(ゲート電極18およびデータ
電極19)、各格子点毎に設けられた複数のTFT1
4、および該TFT14とそれぞれ接続された複数の画
素電極13が具備されたアクティブマトリクス基板11
と、光導電性を有する半導体層29がほぼ全面に具備さ
れた対向基板12とが、電気的および機械的に接続され
て構成されている。
【0063】従って、アクティブマトリクス基板11の
耐熱温度以上の成膜温度が要求される半導体材料であっ
ても、アクティブマトリクス基板11上に直接成膜しな
いので、容易に二次元画像検出器に使用することが可能
になる。
【0064】この結果、MOCVD法、近接昇華法、ペ
ースト印刷・焼成法などの成膜手段により、400℃以
上の成膜温度で成膜された多結晶性のCdTeやCdZ
nTeを、半導体層29の材料として用いることができ
る。これにより、半導体層29としてa−Seを用いた
二次元画像検出器に比べてX線に対する感度が向上し、
動画に対応する画像データ、すなわち33msec/f
rameのレートで画像データを得ることが可能とな
る。
【0065】以下に、上記二次元画像検出器の製造工程
に、本実施例に係る半導体膜表面の平坦化方法を適用す
ることによる効果について説明する。
【0066】第1に、半導体層29の表面を平坦化する
工程を導入することにより、半導体層29と第2の電荷
阻止層30との界面でリークが発生し難くなる。
【0067】具体的には、従来、半導体層29表面の凹
凸の影響で、数nA/mm2 のリーク電流が発生する場
合があったが、半導体層29の平坦化処理工程を導入す
ることにより、リーク電流は安定して数十pA/mm2
のレベルにまで低減できた。
【0068】これにより、センサ特性のS/N比、およ
び信頼性を飛躍的に向上させることが可能となる。
【0069】第2に、アクティブマトリクス基板11と
対向基板12とを、導電性接続材16を用いて貼り合わ
せる工程において、接続電極15と導電性接続材16と
の間に気泡が巻き込まれにくくなり、接続不良や信頼性
の劣化を抑制することができる。
【0070】具体的には、従来は半導体層の凹凸形状に
沿って接続電極の表面にも凹凸が発生してしまっていた
が、該半導体層表面の平坦化処理工程を導入することに
より、該凹凸がほとんど存在しなくなる。従って、本実
施例における接続電極15と導電性接続材16との間に
は気泡が巻き込まれにくいので、安定した接続状態を得
ることができる。さらに、各画素毎の導電性接続材16
のパターン形状にバラツキが発生しなくなるので、隣接
する導電性接続材16同士の接触が起こりにくくなる。
【0071】また、導電性接続材16に異方導電性接着
剤を用いた場合にも、接続電極15の平坦性が良好であ
るので、接続不良や信頼性の低下が発生しにくい。
【0072】第3に、電荷収集の役割を果たす電極層で
ある接続電極15や、第2の電荷阻止層30を画素単位
に独立するようパターン形成する際、微細加工が行いや
すくなる。
【0073】以上のように、本実施例に係る半導体膜表
面の平坦化方法を二次元画像検出器の製造工程に導入す
ることにより、二次元画像検出器の性能や信頼性を向上
させることが可能となる。
【0074】(実施例2)本発明に係る半導体膜表面の
平坦化方法を、二次元画像検出器とは異なる他のデバイ
スの一例で、光検出素子の一形態である太陽電池の製造
工程に適用した第2の実施例について、図6に基づいて
説明すれば、以下のとおりである。
【0075】図6は、CdS/CdTe接合を用いた太
陽電池の断面図であり、この図を参考にして太陽電池の
製造工程について説明する。
【0076】先ず、ガラス基板41(例えば、コーニン
グ社製♯1737)上に、透明電極42となるITO膜
やSnO2 膜を形成する。
【0077】次に、上記透明電極42上に、MOCVD
法によってCdS薄膜43を約数μmの厚みで形成す
る。さらに、該CdS薄膜43上に、近接昇華法を用い
てCdTe膜(半導体膜)44を約10μmの厚みで形
成する。このときのCdTe結晶の粒径は約3μmであ
る。その後、CdCl2 水溶液を塗布して、400℃で
15分程度の熱処理を施すことで、CdTe結晶の粒径
は約数μmに成長する。この時、CdTe膜44の表面
には、結晶粒の影響により、結晶粒径の大きさ程度(3
μm程度)の凹凸が生じることがある。そこで、本実例
では、上記CdTe膜44の表面に対して、前記した発
明の実施の形態で説明した半導体膜表面の平坦化方法を
適用し、該CdTe膜44の表面の平坦化を試みた。
【0078】次に示す表2は、本実施例における半導体
膜表面の平坦化方法の各種処理条件である。このような
条件で、半導体膜であるCdTe膜44の表面にセラミ
ック粒子を吹き付けたところ、平坦化処理前は凹部分と
凸部分との高低差が約3μmであった凹凸が、平坦化処
理後は約1μmに低減されることが確認された。但し、
平坦化処理を施すことによりCdTe膜44の平均膜厚
が減少するので、この減少分は成膜時に予め考慮してお
く必要がある。
【0079】
【表2】
【0080】以上のように、CdTe膜44に対して平
坦化処理を施した後、該CdTe膜44表面にカーボン
ペーストをスクリーン印刷および焼成することにより、
C電極45が形成される。さらに、CdTe膜44およ
びC電極45の表面にAgペーストをスクリーン印刷お
よび焼成することにより、Ag電極46が形成される。
これらC電極45およびAg電極46は、上部電極とし
て作用している。
【0081】以上のように、太陽電池を製造する工程
に、本実施例に係る半導体膜表面の平坦化方法を導入す
ることにより、半導体層であるCdTe膜44内の多結
晶粒径を数μmに程度に保ったまま、該CdTe膜44
表面の凹部分と凸部分との高低差を1μm程度にまで低
減して平坦化することができる。
【0082】これにより、CdTe膜44上に上部電極
であるC電極45およびAg電極46を形成する際に微
細加工が可能となり、充分な性能や信頼性を有する太陽
電池を製造することが可能となる。
【0083】さらに、上記半導体膜表面の平坦化方法は
簡便であるため、大面積の半導体膜表面への適用にも適
している。従って、本方法は、大面積のガラス基板上に
太陽電池が形成される場合であっても、問題なく用いる
ことができる。
【0084】尚、本実施例に係る半導体膜表面の平坦化
方法は、上述の方法に限定されるものではなく、発明の
実施の形態でも説明したように、従来の研磨方法を組み
合わせることにより半導体膜表面の平坦化を実現するこ
とも可能である。
【0085】ところで、本発明に係る半導体膜表面の平
坦化方法は、実施例1および2で説明したような二次元
画像検出器や太陽電池の製造方法への適用に限定される
ものではなく、成膜後にμmオーダーの凹凸を有する半
導体膜の表面を平坦化する方法として、あらゆる分野に
利用できることは言うまでもない。例えば、赤外線セン
サの製造に適用することも可能である。また、適用可能
な半導体膜の材料としても、上述のCdTeやCdZn
Teに限定されるものではなく、II−VI族化合物半導
体、III −V族化合物半導体、IV族半導体などに広く適
用できる。その中でも、本発明に係る半導体膜表面の平
坦化方法は、特に多結晶性の半導体膜表面を平坦化する
際に極めて有効である。
【0086】
【発明の効果】以上のように、請求項1に係る発明の半
導体膜表面の平坦化方法は、凹凸を有する半導体膜表面
に、セラミック粒子を吹き付ける方法である。
【0087】これにより、表面に凹凸を有する半導体膜
表面の平坦性を、簡単な装置により容易に実現すること
ができ、さらに、大面積の半導体膜であっても、その表
面を容易に平坦化することができるという効果を奏す
る。
【0088】請求項2に係る発明の半導体膜表面の平坦
化方法は、上記セラミック粒子の粒径が、♯1000〜
♯4000である方法である。
【0089】これにより、請求項1の発明による効果に
加えて、表面に、凹部分と凸部分との高低差が数μmの
凹凸を有する半導体膜を効果的に平坦化することが可能
となるという効果を奏する。
【0090】請求項3に係る発明の半導体膜表面の平坦
化方法は、上記半導体膜が、CdTeまたはCdZnT
eからなる多結晶膜である方法である。
【0091】これにより、請求項1または2の発明によ
る効果に加えて、充分な性能や信頼性を有し、かつ放射
線に対して優れた感度を有する放射線検出素子や高効率
の光検出素子を実現することができるという効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、成膜直後の半導体膜表面の凹凸形状
を示すデータであり、(b)は、該半導体膜表面の写真
である。
【図2】本発明の一実施形態に係る半導体膜表面の平坦
化方法を示す説明図である。
【図3】(a)は、上記半導体膜表面の平坦化方法を用
いて平坦化処理を施した、半導体膜表面の凹凸形状を示
すデータであり、(b)は、該半導体膜表面の写真であ
る。
【図4】本発明の第1の実施例に係る二次元画像検出器
の構成を概略的に示す断面図である。
【図5】上記二次元画像検出器における単位画素当たり
の構成を概略的に示す断面図である。
【図6】本発明の第2の実施例に係るCdS/CdTe
接合を用いた太陽電池の構成を概略的に示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 半導体膜 4 セラミック粒子 29 半導体層(半導体膜) 44 CdTe膜(半導体膜)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】凹凸を有する半導体膜表面に、セラミック
    粒子を吹き付けることを特徴とする半導体膜表面の平坦
    化方法。
  2. 【請求項2】上記セラミック粒子の粒径は、♯1000
    〜♯4000であることを特徴とする請求項1に記載の
    半導体膜表面の平坦化方法。
  3. 【請求項3】上記半導体膜は、CdTeまたはCdZn
    Teからなる多結晶膜であることを特徴とする請求項1
    または2に記載の半導体膜表面の平坦化方法。
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