JP2000301587A - ポリアミドシートのキャスト方法 - Google Patents

ポリアミドシートのキャスト方法

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JP2000301587A
JP2000301587A JP11329062A JP32906299A JP2000301587A JP 2000301587 A JP2000301587 A JP 2000301587A JP 11329062 A JP11329062 A JP 11329062A JP 32906299 A JP32906299 A JP 32906299A JP 2000301587 A JP2000301587 A JP 2000301587A
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water
polyamide
cooling medium
casting
polyamide sheet
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Kenji Tsunashima
研二 綱島
Jun Sakamoto
純 坂本
Katsutoshi Miyagawa
克俊 宮川
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ポリアミド樹脂の高速キャスト方法を提供する
こと。 【解決手段】溶融ポリアミド樹脂シートが移動冷却媒体
と接する点において、2つの冷却媒体に挟んで機械的に
密着すると共に、しかもその冷却媒体の表面に水膜ある
いは水滴を形成させ、溶融ポリアミドシート両面に冷却
媒体との間のメニスカスによる表面張力でさらなる密着
力を形成させ、すなわち表面張力と機械的なニップ力と
により密着冷却することを特徴とするポリアミドシート
のキャスト方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリアミドシート
の高速キャスト方法に関するものである。さらに詳しく
は、本発明は、二軸延伸用に優れたキャストシートを提
供するものであり、また厚み均質性、表面性、透明性な
どに優れたキャストシートの製造を可能にするキャスト
方法を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリアミド溶融シートを冷却媒体
に密着して結晶化の低いシートを得る方法としては、エ
アーナイフ法、エアーチャンバー法、静電密着法、プレ
スロール法、水の表面張力による密着法、粗面ロール
法、高温ドラム法などの方法が行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うないずれのキャスト法も、次のような大きな問題点を
有していた。 (1)結晶性の低いシートを得るプレスロール法、エア
ーナイフ法、静電密着法、水の表面張力による密着法な
どのいずれの方法を用いても、シートと冷却媒体との密
着力が足らず、キャスト速度は高々35m/分程度と遅
かった。 (2)このために、長手方向の延伸倍率(例えば、3
倍)を乗じても製膜巻取り速度は、高々100m/分程
度にしかならず、二軸延伸ポリエステルシートの通常の
製膜速度250m/分に比較して遅く、製造コストの高
いものとならざるを得なかった。 (3)また、エアーチャンバー法、粗面ロール法、高温
ドラム法などのように冷却媒体と溶融シートとの間に空
気層を介在させながらキャストする方法では、100m
/分近い高速キャストが可能ではあるが、このようにし
て得られたシートは、次の延伸工程でシートを均一に延
伸できないものであった。
【0004】このように、次に続く二軸延伸が可能で、
しかも300m/分以上の高速で製膜巻取りし得るキャ
スト方法、すなわち、100m/分以上の高速キャスト
方法は、知られていなかったのが実情である。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
ポリアミド溶融体シートと、移動する冷却媒体との相互
密着力を向上させる方法について鋭意検討したところ、
該密着力を大きくするには、溶融ポリアミドシートが移
動冷却媒体と接する点において、2つの冷却媒体に挟ん
で密着させるとともに、しかも、その冷却媒体の表面に
水膜あるいは水滴を形成させて、溶融ポリアミドシート
両面に冷却媒体との間にメニスカスを形成させて、密着
冷却させることにより、水の表面張力と機械的なニップ
力とにより優れた密着冷却が実現されるという、本発明
のキャスト方法を見出したものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好ましい実施の
形態を説明する。
【0007】本発明において、ポリアミド樹脂とは、主
鎖中にアミド結合を有する高分子化合物であり、代表的
なものとしては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン
610、ナイロン12、ナイロン11、ナイロン7、ポ
リメタ/パラキシリレンアジパミド(MXD6)、ポリ
ヘキサメチレンテレフタラミド/イソフタラミド(6T
/6I)、ビスアミノメチルシクロヘキシルメタン(B
AC)とアジピン酸とを主成分とするポリアミド(BA
C6)、およびそれらの共重合体、混合体などから選ば
れたポリアミド化合物である。該ポリアミド樹脂に通常
含有されているモノマーやオリゴマー(MO)量は、極
力少ない方が製膜工程での安定性や、後工程での取り扱
い性等に優れるために好ましく、好ましくはMO量とし
て1重量%以下、より好ましくは0.8重量%以下が良
い。
【0008】本発明の場合、特に好ましく用いられるポ
リアミド樹脂は、ナイロン6およびその共重合体であ
る。ポリアミド樹脂の相対粘度は、成形後の期待する諸
特性にもよるが、ηrで1〜5、好ましくは2〜4の範
囲にあるのが良い。また、これらにポリエチレングリコ
ール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレン
グリコールなどのポリエーテル化合物を共重合したポリ
アミドエーテルや、ポリエステルと共重合したポリエス
テルアミド化合物でもよく、さらに結晶化しにくい多元
共重合体や、側鎖に長鎖、あるいは大きな置換基を有す
る非晶ポリアミド樹脂などに変性したものでも良い。
【0009】もちろん、これらのポリアミド樹脂には、
各種の添加剤、例えば、すべり材、ブロッキング防止
剤、増量剤、安定剤、酸化防止剤、減粘材・増粘材など
の粘度調整剤、帯電防止剤、着色剤、顔料、および液晶
ポリエステルアミドなどの樹脂を併用することができ
る。
【0010】溶融ポリアミドシート面が直接水に接触す
ると、ポリアミドシート面が吸水により結晶化・面あれ
を引き起こし、得られたシート表面が粗面化する。これ
を避けるために、ポリアミド樹脂よりも吸水性の少ない
樹脂層、例えばポリエステル樹脂層、ポリオレフィン樹
脂層などの層をポリアミド層に積層することが好まし
い。これらの積層する樹脂は、ポリアミドと相溶性・密
着性が良く、しかも、比較的吸水性の少ない樹脂が好ま
しい。
【0011】本発明に用いられるポリオレフィン樹脂と
して、特に好ましいのは、オレフィン系のアイオノマ
ー、特にエチレンアクリル酸亜鉛などのアイオノマーな
どである。また、ポリエステル樹脂としてはポリエチレ
ンテレフタレート(PET)や、それにイソフタル酸の
スルフォン酸ナトリウム(SSIA)のようなイオン性
化合物を共重合させたポリエステル樹脂が好ましく用い
られる。
【0012】本発明は、溶融ポリアミドシートを移動す
る冷却媒体に密着させて冷却するキャスト方法におい
て、該溶融ポリアミドシートシートが移動冷却媒体と接
する点において、2つの移動冷却媒体に挟んで密着する
と共に、しかも、それぞれの冷却媒体の表面に水膜ある
いは水滴を形成させ、溶融ポリアミドシート両面と該冷
却媒体との間にメニスカスを形成させて密着させて行う
方法である。
【0013】このようにすることにより、水の表面張力
と機械的なニップ力とにより、密着冷却作用を効果的に
行うことができる。すなわち、このようにすることによ
り、冷却媒体の上にある随伴気流が、溶融ポリアミドシ
ートと冷却媒体との間に侵入して、冷却シート表面にク
レータ状の表面欠点を生じさせることを防ぐことができ
るのである。すなわち、単なるカレンダリング装置のよ
うに、機械的にニップするような方法では、比較的小さ
なニップ力では随伴気流を排除することができず、20
m/分以上の高速化は全く望めないが、ニップ力を大き
くして溶融シートにバンクを形成させても、高々30〜
40m/分程度しか高速キャストできない。また、メニ
スカスを形成させる方法のみでは、40〜50m/分程
度の高速化はできるが、それ以上の速度になると随伴気
流が大きく噛み込み、溶融シートが冷却媒体から大きく
浮き上がり、結晶化により白濁してしまうという欠点が
あるばかりか、水によって表面が粗面化し、透明性の悪
いシートしか得られないのである。
【0014】このように、単なる機械的なニップや、メ
ニスカス形成法の単独では100m/分以上の高速キャ
ストはできないのである。
【0015】そこで、本発明のように機械的ニップとメ
ニスカス形成とを併用することにより高速キャストが初
めて可能になるのである。
【0016】本発明において、冷却媒体とは、溶融ポリ
アミドシートを冷却する作用を有する媒体であり、その
形態は、特に限定されるものではないが、ロール状のも
のなどを用いることができる。冷却媒体がそのようなロ
ール状のものである場合には、該冷却ロールの表面上に
水膜あるいは水滴を形成させ、溶融シート両面に該冷却
ロールとの間にメニスカスを形成させて密着冷却させる
ことが重要である。冷却媒体は、ベルト形状、プレート
状のものなども用いることができる。
【0017】この様な水膜あるいは水滴を表面に有した
冷却ロールにするには、該ロール表面温度を、2〜20
℃程度に冷却された冷媒により露点以下に冷却してロー
ル表面に自然と結露させる方法や、該ロールにスチー
ム、水ミスト、好ましくは電荷を帯びた水ミストを吹き
付けたり、および/あるいは、スポンジロールや繊維を
高密度に積層した市販の吸保水ロール、グラビアロール
などのような水が浸み出すことの可能な水浸み出しロー
ルと接触させて、水分を転写させるなどの方法を用いる
ことができる。
【0018】もちろん、冷却ロールには帯電をさせてお
くと、均一にミストが分散できるので好ましい場合もあ
る。本発明において、「水浸み出しロール」とは、上述
のスポンジロール、繊維を高密度に積層した吸保水ロー
ル、グラビアロールなどの保水ができ、また所望によ
り、押しつけることなどにより水をしみ出すこともでき
るロール状のものを言う。
【0019】さらに、冷却ロール等の冷却媒体の表面
の、水との均一濡れ性を向上させるために、特にマイク
ロクラックなどの親水化された冷却媒体を用いることも
好ましい。なお、冷却媒体の表面粗さは0.6μm以下
であることが好ましく、より好ましくは0.2μm以下
と、より平滑であることが、密着性向上や得られるシー
トの平滑性向上等に効果的なものである。
【0020】また、このとき、溶融体シートが冷却媒体
に接触するまでの間に、静電荷を印加することによりさ
らなる高速化ができ、好ましい場合が多い。
【0021】次に、本発明のキャスト方法を用いてポリ
アミドシートを製造する方法について述べる。
【0022】溶融押出に使用するポリアミド原料と、任
意の添加剤である酸化珪素、酸化マグネシウム、炭酸カ
ルシウム、酸化チタン、酸化アルミニウム、マイカ、タ
ルク、カオリンなどの無機化合物、架橋ポリエステル、
架橋ポリスチレン、エチレンビスステアリルアミド、ス
テアリン酸アミド、ステアリン酸カルシウム、イオン性
高分子化合物アイオノマー等の有機化合物等を添加した
原料、いったん溶融させた原料、さらには本発明法によ
り得られたフィルムの回収原料などを混合した原料など
を準備し、これを乾燥・脱水した後、一軸押出機、二軸
押出機、ベント押出機、あるいはタンデム押出機などの
溶融押出機に供給し、分子量を極力低下させないように
窒素気流下、あるいは真空下で溶融押出する。このと
き、異物を除去するために、適宜のフィルター、例え
ば、焼結金属、多孔性セラミック、サンド、金網等を用
いることが好ましい。
【0023】さらにポリアミド樹脂層の両面に、エチレ
ンアクリル酸の部分亜鉛塩であるアイオノマー層を薄く
積層するために、別の押出機からアイオノマーを溶融
後、定量供給してポリアミド層に溶融状態で両面に積層
させる。
【0024】このように、ポリアミド/アイオノマー積
層溶融シートを移動する冷却媒体に接して冷却固化させ
るが、該移動冷却媒体上に、水膜、水滴を形成させ、溶
融シートと冷却媒体との間に水のメニスカスを形成さ
せ、水の表面張力によって密着させるのである。
【0025】さらに、積層溶融ポリアミドシートが冷却
媒体に接するシート面とは反対側のシート面にも、水膜
あるいは水滴を有した別のロール等の冷却媒体を接触・
ニップさせることにより高速化ができるのである。
【0026】このような水膜あるいは水滴を有したロー
ル等の冷却媒体にするには、該ロール表面に露点以下に
冷却したり、該ロール等の冷却媒体にスチームや電荷を
帯びた水ミストを吹き付けるのが良い。なお、溶融され
た熱可塑性樹脂シートに静電荷を印加させて、ロール等
の冷却媒体のドラムに密着させて急冷してキャストして
もよい。
【0027】また、口金とキャストドラムの位置関係
は、特に限定されないが、冷却媒体の接線方向にキャス
トする方法が有利である。このためにも口金形状は先端
の尖ったカラス口形状のもの用いるのが良い。
【0028】かくして得られたキャストフィルムを、必
要に応じて延伸しポリアミドシートを製造することがで
きるが、具体的には、例えば、縦一軸延伸、横一軸延
伸、逐次二軸延伸、あるいは同時二軸延伸などの延伸方
法に従って延伸を行うことができる。延伸温度は、特に
限定されないが、該樹脂のガラス転移温度Tg以上であ
ればよく、必要に応じて任意の温度を選択することがで
きる。一方向の延伸倍率は、具体的には3倍程度であ
る。延伸後、必要に応じて融点以下の温度で熱固定をし
てもよい。
【0029】かくして得られた本発明に係るポリアミド
樹脂シートは、高速製膜が可能であるばかりか、厚み均
質性、透明性、接着性、滑り性、成形性、強靱性などの
諸特性に優れているために優れた包装用フィルムとな
る。
【0030】[物性の測定法]次に、本発明で使用した
物性値の測定法について以下に述べる。 1.相対粘度ηr:JIS−K1860に従い測定し
た。 2.フィルムの厚みむら:アンリツ株式会社製フィルム
シックネステスタ「KG601A」および電子マイクロ
メータ「K306C」を用い、フィルムの縦方向に30
mm幅、10m長にサンプリングしたフィルムを連続的
に厚みを測定する。フィルムの搬送速度は3m/分とし
た。10m長での厚み最大値Tmax (μm)、最小値T
min (μm)から、 R=Tmax −Tmin を求め、Rと10m長の平均厚みTave (μm)から 厚みむら(%)=R/Tave ×100 として求めた。 3.熱的特性(Tm、Tg、Tmc) パーキンエルマー社製DSC−II型測定装置を用い、サ
ンプル重量10mg、窒素気流下で、昇温速度20℃/
分で昇温してゆき、ベースラインの偏起の開始する温度
をTg、さらに昇温したところの発熱ピークをTccと
し、結晶融解に伴う吸熱ピーク温度を融点Tmとした。
Tm+20℃で1分間保持した後、冷却速度20℃/分
で溶融体を冷却し、結晶化に基づく発熱ピーク温度をT
mcとした。
【0031】
【実施例】以下に、本発明をより理解しやすくするため
に、実施例、比較例を示す。
【0032】(実施例1)ポリアミド樹脂B(相対粘度
ηr2.6、MO含有量0.9WT%、ガラス転移温度
40℃、添加剤として平均粒径0.2μmの球形シリカ
を0.1wt%添加)を用い、常法に従い、原料を乾燥
後125mmの溶融押出機に供給して280℃で溶融さ
せ、10μm以下の異物を除去するフィルターを通過さ
せた。一方このポリアミド樹脂B層の両面に積層するア
イオノマー”サーリン”A(デュポン社製)を45mm
の押出機に供給し265℃で溶融させ、これらの溶融樹
脂A層をA/B/Aなる3層に積層する複合アダプター
にて3層積層させ、これを2100mm幅のTダイ口金
から表面温度15℃に保たれた、130m/分で回転す
る1800mm直径の表面に水滴を有したドラム(ドラ
ム表面は最大粗さRt=0.1μmに鏡面化されたクロ
ムメッキロールであり、そのドラム表面に飽和水蒸気を
吹き付け、表面に水滴を結露させたもの)と、そのドラ
ムに接している直径150mmの水滴を有したニップロ
ール(表面はマイクロクラック状態のクロムメッキをし
た親水化ロールで、そのロール表面に飽和水蒸気を吹き
付け表面に水滴を結露させたもの)との接点に溶融体を
それぞれのドラムやロールに対して接線になるように着
地、密着、冷却させた。
【0033】かくして得られたキャストフィルムは、厚
み150μmのものであり、厚みむらとしては、長手方
向、幅方向とも1%以下と小さいものであり、しかも、
その厚みむらの周波数解析をしても着地点の振動に起因
すると考えられている0.5〜10Hzの振動は皆無で
あり、厚み均質性に優れており、さらに平面性にも優れ
た、クレーターなどの表面欠点のない、結晶性の低いシ
ートであり、また端部も幅変動もなく、透明で完全な非
晶質のものであり、キャスト性に優れたものであること
が明確に確認できた。
【0034】続いて、該キャストフィルムを同時二軸延
伸機を用いて、延伸温度55℃で3倍ずつ延伸し、いっ
たんTg以下に冷却し、再度210℃に加熱して定長熱
固定、および150℃で長手方向および幅方向にそれぞ
れ3%のリラックス熱固定し、エッジ端部をカットし
て、厚さ15μmの二軸配向積層ポリアミドフィルム
を、破れることなく安定な状態で約380m/分という
高速で巻取り、およびエッジ処理して製膜した。
【0035】かくして得られたポリアミドフィルムの厚
みむらは、長手方向で2%、幅方向で3%という厚み均
質性に優れたフィルムであり、しかも表面欠点がない平
面性の優れたフィルムであった。
【0036】(実施例2)ポリアミド樹脂(相対粘度η
r3.2、MO含有量0.8WT%、ガラス転移温度4
0℃、添加剤として湿式凝集シリカを0.1wt%、お
よびステアリン酸カルシウムを0.05wt%、エチレ
ンビスステアリルアミド0.03wt%添加)を用い、
常法に従い、原料を熱風で乾燥後125mmスクリュー
の溶融押出機に供給して280℃で溶融させ、10μm
以下の異物を除去するフィルターを通過させ、これを2
100mm幅のTダイ口金から、表面温度5℃に保たれ
た、100m/minで回転する2500mm直径の表面に
水滴を結露させたドラム(ドラム表面は最大粗さRt=
0.6μmのマイクロクラックを有したクロムメッキロ
ール)と、そのドラムに接している直径150mmの水
膜を有したニップロール(表面はマイクロクラック状態
のクロムメッキをした親水化ロールで、そのロール表面
に飽和水蒸気を吹き付け表面に水滴を結露させたもの)
との接点に溶融体をそれぞれのドラムやロールに対して
接線になる様に着地・密着・冷却させた。
【0037】かくして得られたキャストフィルムは厚み
150μmであり、厚みむらとしては長手方向、幅方向
とも2%以下と小さいものであり、しかも、その厚みむ
らの周波数解析をしても着地点の振動に起因すると考え
られている0.5〜10Hzの振動は皆無であり、厚み
均質性に優れており、さらに平面性・透明性にも優れた
結晶性の低いシートであり、また端部も幅変動もなく、
キャスト性に優れたものであった。
【0038】続いて、該キャストフィルムをロール式延
伸機で延伸温度45℃で3倍延伸し、続いて幅方向にテ
ンターにて延伸温度55℃で3倍延伸し、この延伸フィ
ルムをいったんTg以下の30℃に冷却してクリップオ
フし、これを再度長手方向にリラックス出来るテンター
に把持させて210℃で長手方向に5%のリラックスを
させながら熱固定後、さらに150℃で幅方向に3%の
リラックス熱固定し、エッジ端部をカットして、厚さ1
5μmの二軸配向積層ポリアミドフィルムを、破れるこ
となく安定な状態で約380m/minという高速で巻
取り、およびエッジ処理して製膜した。もちろん製膜中
でのフィルム破れは殆どなく、安定して約300m/min
で巻き取った。
【0039】かくして得られたポリアミドフィルムの厚
みむらは、長手方向で5%、幅方向で7%という厚み均
質性に優れたフィルムであり、しかも表面欠点がない平
面性の優れた透明なフィルムであった。
【0040】(比較例1)実施例1で使用した冷却ドラ
ムおよびニップロールの上に形成させた水滴を供給せ
ず、従ってメニスカスを形成させない点を除いて、後は
実施例1と全く同様にしてキャストした。その結果、1
30m/分という高速度では随伴気流を噛み込ませるこ
となくキャストすることは不可能で、透明性の悪い、表
面欠点の多いものあった。このために、キャスト速度を
遅くしてゆき、随伴気流の空気層を噛み込まない上限速
度を求めたところ、33m/分であり、所望とした10
0m/分以上の速度とはかけ離れた遅いものであった。
【0041】(比較例2)実施例1で水滴を有したニッ
プロールを用いることなく、冷却ドラムのみに水滴を供
給して冷却ドラムと溶融ポリアミドシート間にのみメニ
スカスを形成させてキャストした。その結果、50m/
分以上の高速度では随伴気流が溶融ポリアミドシートを
押しのけてシートとドラム間に噛み込んだため、得られ
たシートは、透明性、表面性の悪いシートしか得られな
かった。これの延伸性は悪く、均一な延伸は不可能であ
った。
【0042】
【発明の効果】本発明方法によれば、100m/分以上
の高速キャストが可能になり、また得られたキャストフ
ィルムの透明性、表面平滑性は良好であり、さらに厚み
むらは、キャスト着地点振動に起因すると考えられてい
る0.1〜10Hzの厚みむらが完全に解消し、厚み均
質性の良いポリアミドフィルムが得られる。
【0043】この結果、延伸性、成形性などが飛躍的に
向上するばかりか、得られたポリアミドフィルムの強靱
性にも優れ、各種包装用途に優れた特性を発揮する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 9:00 Fターム(参考) 4F071 AA54 AF27 AF30 BB02 BB08 BC01 4F207 AA22 AA24 AA29 AG01 AG03 AK02 KA01 KA17 KB22 KK55 KK63 KK66 KK74 KL65 KL84 KW23 KW26 4J002 CL011 CL031 FD030 FD070 FD100 FD330 GF00

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融ポリアミドシートを2つの冷却媒体
    に挟んで冷却固化する方法において、該冷却媒体の表面
    に水膜あるいは水滴を形成させ、溶融ポリアミドシート
    両面に該冷却媒体との間にメニスカスを形成させて密着
    冷却させることを特徴とするポリアミドシートのキャス
    ト方法。
  2. 【請求項2】 水膜あるいは水滴の形成が、飽和水蒸
    気、水ミスト、あるいは電荷を帯びた水ミストを吹き付
    けることにより行われるものであることを特徴とする請
    求項1記載のポリアミドシートのキャスト方法。
  3. 【請求項3】 水膜あるいは水滴の形成が、水浸み出し
    ロールを冷却媒体に接触させることにより行われるもの
    であることを特徴とする請求項1記載のポリアミドシー
    トのキャスト方法。
  4. 【請求項4】 冷却媒体が、ロールであることを特徴と
    する請求項1、2あるいは3記載のポリアミドシートの
    キャスト方法。
  5. 【請求項5】 該ポリアミドシートが、エチレンアイオ
    ノマーおよびポリエステル、疎水性ポリマーから選ばれ
    た薄い樹脂層との積層体であることを特徴とする請求項
    1、2、3または4記載のポリアミドシートのキャスト
    方法。
  6. 【請求項6】 該ポリアミドシートが、延伸されること
    を特徴とする請求項1、2、3または4記載のポリアミ
    ドシートのキャスト方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6記載のうちのいずれかのポ
    リアミドシートのキャスト方法を用い、得られたキャス
    トシートを延伸することを特徴とするポリアミドシート
    の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2017170112A1 (ja) * 2016-03-31 2017-10-05 株式会社Tbm 射出成形用原料の製造方法、及び樹脂成形体の製造方法

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