JP2000302594A - 多結晶シリコンの洗浄方法 - Google Patents

多結晶シリコンの洗浄方法

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Takeshi Sasaki
剛 佐々木
Hiroyuki Takashina
啓幸 高階
Kenji Hori
憲治 堀
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Mitsubishi Materials Polycrystalline Silicon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多結晶シリコンの洗浄効果に優れた洗浄方
法の提供 【解決手段】洗浄液を洗浄槽の槽底から抜き出して濾過
した後に再び洗浄槽に循環する循環路を備えた洗浄槽を
少なくとも二段設けた多段洗浄系とし、上記洗浄系には
循環路の濾過部に孔径0.1μm以上のフィルターを有す
る第一洗浄槽と、循環路の濾過部に孔径0.1μm未満の
フィルターを有する第二洗浄槽とを設け、第一洗浄槽の
洗浄後に第二洗浄槽の洗浄を行い、多結晶シリコンに付
着している微細粒子を酸洗浄と共に段階的に除去するこ
とを特徴とする多結晶シリコンの洗浄方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシリコン単結晶の製
造に用いられる表面の清浄度が高い多結晶シリコンを得
るための洗浄方法に関する。詳しくは、表面に付着した
粒子および表面酸化層内に含まれる不純物金属濃度が
0.8重量ppb未満であって炭素濃度が0.3×1016ato
ms/cc未満の高清浄多結晶シリコンを得るための洗浄方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、単結晶シリコンは、チョクラルス
キー法(CZ法)やフローテイングゾーン法(FZ法)によ
って主に製造されている。これらの方法は何れも多結晶
シリコンを原料として用いており、この多結晶シリコン
は一般にシーメンス法と呼ばれる方法によって棒状のも
のが製造されている。CZ法ではこの棒状の多結晶シリ
コンを任意の大きさに破砕または切断して塊状とし、こ
れをルツボで溶解し、このシリコン融液から単結晶シリ
コンを引き上げる。一方、FZ法では多結晶シリコン棒
の表面を研削して形状を整えた後に、一方の端部から他
端に向かって加熱することにより単結晶化する。
【0003】このように半導体材料として用いられるシ
リコン単結晶は多結晶シリコンを原料として製造される
ため、多結晶シリコンの清浄度が単結晶シリコンの収率
(単結晶化率)に大きな影響を与える。そこで、従来は多
結晶シリコンの清浄度を可能な限り高めるために、薬液
によって多結晶シリコンを洗浄して表面の微粉や不純物
金属を低減している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】多結晶シリコンの表面
は平滑に見えても微細な凹凸が多数存在し、この凹凸に
不純物金属の微粒子やシリコンの微粒子が入り込んでお
り、洗浄工程でこの微粒子を十分に除去する必要があ
る。この微粒子が残留していると多結晶シリコンを溶融
して単結晶を引き上げたときに、これが起点となって結
晶転位が生じるために単結晶化率を低下させる原因とな
る。ところが、従来の多結晶シリコンの洗浄ではこの微
粒子が十分に除去されない問題がある。
【0005】例えば、米国特許第5820688号に
は、洗浄液を槽底から抜き出し、再びこの洗浄液を洗浄
槽内に浸漬した半導体材料に槽底から噴射して洗浄する
方法が記載されているが、多結晶シリコンを洗浄する場
合、このような槽底から洗浄液を吹き上げる方法では、
多結晶シリコンから洗い出された微粒子が洗浄槽内に滞
留してシリコン表面に再吸着するため、十分な洗浄効果
が得られない。
【0006】一方、シリコンウエハーの洗浄において
は、洗浄槽から抜き出した洗浄液を濾過して槽上部に戻
すことにより槽内の液流が下方に向かうようにした洗浄
方法も知られているが、シリコンウエハーに付着してい
る微粒子の状態が多結晶シリコンの微粒子とは異なるた
めに、抜き出した洗浄液をウエハーの場合と同様に濾過
しても多結晶シリコンの洗浄では微粒子に対して十分な
除去効果が得られない。多結晶シリコンに付着している
粒子の大きさに対応した孔径のフィルターを用いる必要
があり、かつ多段洗浄など洗浄方法にも工夫が必要であ
る。
【0007】本発明は、多結晶シリコンについて、従来
の洗浄方法における上記問題を解決したものであり、多
結晶シリコン表面に付着する微粒子を効果的に除去し、
シリコン単結晶の引き上げ等において、高い単結晶化率
を達成できる洗浄方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は多結晶シリ
コンの洗浄方法について検討を重ね、多結晶シリコン表
面の微粉量は洗浄槽内における微粒子の再吸着が大きく
影響し、さらに微粒子の粒径も大きな影響を有すること
を見い出した。本発明の洗浄方法は上記知見に基づくも
のであり、洗浄槽内において、液中に含まれる不純物金
属微粒子やシリコン微粒子が多結晶シリコン表面に再吸
着するのを防止すると共に、特定の粒径範囲の微粒子を
効果的に除去して洗浄効果を高めたものである。
【0009】すなわち、本発明は、(1)多結晶シリコ
ン塊の酸洗浄方法であって、洗浄液を洗浄槽の槽底から
抜き出して濾過した後に再び洗浄槽に循環する循環路を
備えた洗浄槽を少なくとも二段設けた多段洗浄系とし、
上記洗浄系には循環路の濾過部に孔径0.1μm以上のフ
ィルターを有する第一洗浄槽と、循環路の濾過部に孔径
0.1μm未満のフィルターを有する第二洗浄槽とを設
け、第一洗浄槽の洗浄後に第二洗浄槽の洗浄を行うこと
により、多結晶シリコンに付着している微細粒子を酸洗
浄と共に段階的に除去することを特徴とする多結晶シリ
コンの洗浄方法に関する。
【0010】本発明の洗浄方法は以下の態様を含む。
(2)第一洗浄槽の濾過部に孔径0.2〜0.5μmのフ
ィルターが設けられており、第二洗浄槽の濾過部に孔径
0.05〜0.1μmのフィルターが設けられている上記
(1)の洗浄方法、(3)第一洗浄槽および第二洗浄槽の
濾過部に孔径0.5mm以上のプレフィルターが設けられ
ており、さらに第一洗浄槽の濾過部に孔径0.2〜0.3
μm、0.3〜0.4μm、0.4〜0.5μmの1種または
2種以上のフィルターが設けられている上記(1)または
(2)の洗浄方法。(4) 洗浄液として、濃度70wt%硝
酸1に対して濃度50wt%フッ化水素酸0.01〜0.5
および水10未満の容量比で調製したフッ硝酸液、また
は濃度50wt%フッ化水素酸1に対して水5〜200の
容量比で調製したフッ化水素酸液を用いる上記(1),(2)
または(3)に記載する多結晶シリコンの洗浄方法。
(5)洗浄槽容量Aに対する洗浄液の循環量Bの比(B/
A)を0.05〜1.0として洗浄を行う上記(1)〜(4)のい
ずれかに記載する多結晶シリコンの洗浄方法。(6)
洗浄後の多結晶シリコン表面の酸化層内に含まれる不純
物の金属濃度が0.8重量ppb未満であって、炭素濃度が
0.3×1016atoms/cc未満である上記(1)〜(5)のいず
れかに記載する多結晶シリコンの洗浄方法。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施形態に基づい
て詳細に説明する。本発明の洗浄方法を実施する装置構
成例を図1に示す。図示するように、本発明の洗浄方法
は、多結晶シリコン塊50を洗浄するための複数の洗浄
槽10,20,30,40が進行方向に沿って直列に設置
された多段洗浄系を形成している。図1には4個の洗浄
槽が示されているが、洗浄槽の個数は必要に応じて増減
される。これらの洗浄槽のうち洗浄槽10,20,30が
酸洗浄槽であり、洗浄液の酸が満たされている。最後の
洗浄槽40は仕上げの水洗浄槽である。
【0012】本発明の洗浄方法は、この酸洗浄槽のうち
少なくとも2つ、図示する例では、最初の洗浄槽10
(第一洗浄槽)と三番目の洗浄槽30(第二洗浄槽)には洗
浄液を槽底から抜き出して濾過した後に再び洗浄槽に循
環する循環路11,31が設けられている。この循環路
11,31には洗浄液に含まれる微粒子を除去するため
の濾過部12,13,32,33がおのおの介設されてい
る。この濾過部には所定の孔径のフィルターが設けられ
ている。また、循環路11,31には洗浄液を槽底から
抜き出して循環するための送液ポンプ14,34が介設
されている。第一洗浄槽10と第二洗浄槽30の間には
中間洗浄槽20が設けられている。
【0013】多結晶シリコン塊50は、先ず第一洗浄槽
10に浸されて酸洗浄された後に、引き上げられて中間
洗浄槽20に移され、ここで、酸洗浄された後に第二洗
浄槽30に移されて更に酸洗浄された後に引き上げられ
て最後の水洗浄槽40に移され、ここから引き上げられ
て系外に送られる。第一洗浄槽10と第二洗浄槽30の
酸洗浄液は送液ポンプ14,34によっておのおの洗浄
槽10,30から抜き出され、濾過部12,13,32,3
3を経由して再び洗浄槽10,30に戻される。このと
き、洗浄槽中の液流が下方に向かうように洗浄液は槽底
から抜き出され、濾過部を経て洗浄槽の上部に戻され
る。
【0014】洗浄槽中の洗浄液をオーバフローによって
入れ替える従来の方法では、液面の洗浄液は頻繁に交換
されるが槽底の洗浄液は滞留し、シリコン表面から洗い
出された微粒子が次第に槽底に蓄積し、この微粒子が液
面に浮き上がり多結晶シリコン表面に再吸着するように
なる。微粒子はシリコン表面に電気的な相互作用によっ
て吸着されており比較的強固である。このためシリコン
表面に再度吸着された微粒子を水洗浄で十分に洗い流す
のは難しく、できるだけ微粒子の再吸着を防止する必要
がある。
【0015】本発明の洗浄方法では、洗浄液を槽底から
抜き出して濾過した後に再び洗浄槽の上部に循環するの
で、洗浄槽内の液流が槽上部から槽底に向かうようにな
り、多結晶シリコン表面から洗い出された微粒子が液面
に浮遊せずに循環路に導かれて効率よく槽外に排出され
るので、シリコン表面から洗い出された微粒子が槽内に
滞留せず、従って、微粒子の再吸着が防止される。
【0016】さらに、本発明の洗浄方法は、循環路の濾
過部に設けたフィルターの孔径を特定することによって
微粒子の除去効果を高めている。多結晶シリコンの洗浄
ではシリコン表面から洗い出された多様な粒径の不純物
金属粒子やシリコン微粒子が洗浄廃液に含まれている。
このような微粒子に対して従来の洗浄方法では0.1μm
以下の微粒子の洗浄効果が不十分である。この微粒子を
孔径の小さなフィルターを用いて一度に濾別しようとす
るとフィルターの負担が大きくなり、短時間で目詰まり
を生じる。
【0017】そこで、本発明の洗浄方法では、循環路を
有する洗浄槽を少なくとも二段設けた多段洗浄系とし、
洗浄の進行工程に従ってフィルターの孔径が次第に小さ
くなるように所定孔径のフィルターを段階的に設置する
ことにより微粒子の除去効果を高めている。具体的に
は、本発明では第一洗浄槽10の濾過部13に孔径0.
1μm以上のフィルターを設け、第二洗浄槽30の濾過
部33に孔径0.1μm未満のフィルターを設けている。
なお、本発明ではこのように循環路の濾過部に孔径0.
1μm以上のフィルターを設けたものを第一洗浄槽と云
い、循環路の濾過部に孔径0.1μm未満のフィルターを
設けたものを第二洗浄槽と云う。この第一洗浄槽または
第二洗浄槽のフィルターは複数の孔径のものを組み合わ
せて使用しても良く、また、フィルターの孔径を変えた
複数の洗浄槽を第一洗浄槽とし、同様にフィルターの孔
径を変えた複数の洗浄槽を第二洗浄槽としても良い。
【0018】図示する例では、さらに濾過部13,33
の前にプレ濾過部12、32が設けられている。このプ
レ濾過部12,32のフィルター孔径は0.5mm以上が適
当であり、通常は1mm程度が良い。比較的粗粒なシリコ
ン粒子等をここで除去することにより濾過部13,33
の負担を軽減する。多結晶シリコンを複数の洗浄槽に移
し替える場合、カゴ等の内部でシリコン塊どうしが押し
付けられて表面のシリコン粒子が擦り落とされ、比較的
粗い粒子が生じることがあるので、プレ濾過部でこれを
予め除去すると良い。洗浄槽10,30の槽底から抜き
出された洗浄液はプレ濾過部12,32を経て濾過部1
3,33に導かれる。
【0019】このように、孔径0.1μm以上のフィルタ
ーを設けた第一洗浄槽10と孔径0.1μm未満のフィル
ターを設けた第二洗浄槽30とによる多段洗浄を行うこ
とにより、比較的粗い粒子が第一洗浄槽10で除去さ
れ、さらに粒径0.1μm以下の微細な粒子が第二洗浄槽
30で除去されるので各フィルターの負担が小さく、し
かも粒径0.1μm以下の微粒子に対する洗浄効果を高め
ることができる。
【0020】第一洗浄槽10の循環路の濾過部13に設
けるフィルターの孔径は、0.2〜0.3μm、0.3〜
0.4μm、あるいは0.4〜0.5μmの範囲が適当であ
る。なお、多結晶シリコン表面から洗い出される微粒子
の粒径に応じて、フィルターの孔径を選択し、また、異
なった2種以上の孔径のフィルターを多段に設けて微粒
子の除去効果を高めると良い。
【0021】第二洗浄槽30の循環路の濾過部33に設
けるフィルターの孔径は0.05〜0.1μmが適当であ
る。孔径0.05μm未満のフィルターでは濾過の負担が
大きくなり、フィルターの交換頻度が増加する。
【0022】第一洗浄槽10および第二洗浄槽30の何
れにおいても、洗浄液の循環量B(リットル/min)は、洗浄槽
容量A(L)に対する比(B/A)が0.05〜1.0となる範
囲が適当である。この比が0.05未満ではフィルター
の除去効率が大幅に低下し、また1.0より大きいとフ
ィルターやポンプの負担が大きくなるので好ましくな
い。
【0023】酸洗浄液の組成は、特に限定されないが、
濃度70wt%硝酸1に対して濃度50wt%フッ化水素酸
0.01〜0.5および水10未満の容量比で調製したフ
ッ硝酸液、または、濃度50wt%フッ化水素酸1に対し
て水5〜200の容量比で調製したフッ化水素酸液が好
ましい。また、洗浄液の液温は30℃以上が適当であ
る。
【0024】図示する洗浄系は第一洗浄槽10、中間洗
浄槽20、第二洗浄槽30、および水洗浄槽40を直列
に配設した例であるが、洗浄槽の配置構成は図示する例
に限らない。例えば、5槽の洗浄槽を一列に配設した酸
洗浄系に2槽の洗浄槽を連設した水洗浄系において、酸
洗浄系の少なくとも2槽に本発明の循環路を設け、ある
いは更に水洗浄系の洗浄槽に本発明の循環路を有する洗
浄槽を用いるなど種々の洗浄系に本発明を適用すること
ができる。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に示
す。なお、これらの実施例は本発明の範囲を限定するも
のではない。
【0026】実施例1 濾過部に孔径0.3μmのPTFE製フィルターを設置し
た容量100リットルの第一洗浄槽と、濾過部に孔径0.1
μmのPTFE製フィルターを設置した容量100リットル
の第二洗浄槽とを用いて図1に示す構成の洗浄装置を形
成した。この洗浄装置を用いて多結晶シリコン10kgを
洗浄した。第一洗浄槽および第二洗浄槽の洗浄液とし
て、フッ硝酸液(濃度70wt%硝酸:濃度50wt%フッ酸=
10:1vol比)を用い、槽底から抜き出す洗浄液の循環
量を20リットル/minとし、液温30℃に保った。多結晶シ
リコン塊を第一洗浄槽のフッ硝酸液に5分間浸した後に
引き上げて中間洗浄槽の洗浄水に浸した後、第二洗浄槽
30のフッ硝酸液に5分間浸して酸洗浄を行った。引き
続き、多結晶シリコン塊を第二洗浄槽から引き上げ、2
5℃の水で5分間洗浄し、70℃の温風乾燥器内で乾燥
した。乾燥した多結晶シリコンを希フッ酸に浸漬して表
面酸化膜を溶解させた後に、希フッ素中の重金属濃度を
ICP質量分析計によって測定した。また、炭素濃度を
FT−IR計によって測定した。さらに、シリコン単結
晶の引き上げ試験を行い、単結晶の収率(単結晶化率)の
平均値(5回平均)を求めた。この結果を表1に示した。
【0027】実施例2 濾過部に孔径0.05μmのPTFE製フィルターおよび
孔径0.5μmのPTFE製フィルターを設け、洗浄液と
してフッ酸液(濃度50wt%フッ酸:水=1:20vol
比)を用い、洗浄液の循環量を10リットル/minとした以外
は実施例1と同様にして多結晶シリコンを洗浄し、その
不純物量および単結晶化率等を調べた。この結果を表1
に示した。
【0028】比較例1 容量100リットルの洗浄槽に多結晶シリコン10kgを浸漬
し、洗浄液を循環ポンプを用いて10リットル/minの量で循
環させ、孔怪0.1μmのPTFE製フィルターを用いて
濾過した。洗浄液としてフッ硝酸液(濃度70wt%硝
酸:濃度50wt%フッ酸=10:1vol比)を用い、3
0℃で3分間洗浄を行った(一段洗浄)。酸洗浄後、2
5℃の水槽で5分間洗浄し、70℃の温風乾燥器内で乾
燥させた。このその不純物量および単結晶化率等を実施
例1と同様にして調べた。この結果を表1に示した。
【0029】比較例2 孔径0.3μmのPTFE製フィルターと孔径0.6μmの
PTFE製フィルターをおのおの用い、洗浄液の循環量
を10リットル/minとした以外は実施例1と同様にして多結
晶シリコンを洗浄して、その不純物量および単結晶化率
等を調べた。この結果を表1に示した。
【0030】比較例3 洗浄液の循環量を1リットル/minとした以外は実施例1と同
様にして多結晶シリコンを洗浄し、その不純物量および
単結晶化率等を調べた。この結果を表1に示した。
【0031】表1に示すように、実施例1,2に対して
比較例1〜3の残留金属量は格段に多く、比較例1〜3
の残留金属量の合計は実施例1,2の約3〜4倍、残留
炭素濃度は約2倍であり、洗浄効果が大幅に異なる。こ
のため比較例1〜3の単結晶化率は60%台に止まり、
実施例1,2の単結晶化率は70%であるのに対して大
幅に低い。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】本発明の洗浄方法は多結晶シリコン塊に
対して優れた洗浄効果を発揮し、特に付着微粒子の除去
効果に優れており、高い清浄度を有する多結晶シリコン
を得ることができる。具体的には、例えば、洗浄後の多
結晶シリコン表面の酸化層内に含まれる不純物の金属濃
度が0.8重量ppb未満であって、炭素濃度が0.3×1
16atoms/cc未満の多結晶シリコンを得ることができ
る。また、表面に付着した0.1μm以下のシリコン微粒
子が極めて少ない多結晶シリコンを得ることができる。
本発明の方法によって洗浄した多結晶シリコンを用いる
ことにより、シリコン単結晶の引き上げにおいて単結晶
化率が大幅に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の洗浄系を示すフロー図
【符号の説明】
10−第一洗浄槽、11−循環路、12−プレ濾過部、
13−濾過部、20−中間洗浄槽、30−第二洗浄槽、
31−循環路、32−プレ濾過部、33−濾過部、40
−水洗浄槽、50−多結晶シリコン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高階 啓幸 三重県四日市市三田町5番地 三菱マテリ アルポリシリコン株式会社内 (72)発明者 堀 憲治 東京都千代田区大手町1丁目5番地1号 三菱マテリアルシリコン株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多結晶シリコン塊の酸洗浄方法であっ
    て、洗浄液を洗浄槽の槽底から抜き出して濾過した後に
    再び洗浄槽に循環する循環路を備えた洗浄槽を少なくと
    も二段設けた多段洗浄系とし、上記洗浄系には循環路の
    濾過部に孔径0.1μm以上のフィルターを有する第一洗
    浄槽と、循環路の濾過部に孔径0.1μm未満のフィルタ
    ーを有する第二洗浄槽とを設け、第一洗浄槽の洗浄後に
    第二洗浄槽の洗浄を行うことにより、多結晶シリコンに
    付着している微細粒子を酸洗浄と共に段階的に除去する
    ことを特徴とする多結晶シリコンの洗浄方法。
  2. 【請求項2】 第一洗浄槽の濾過部に孔径0.2〜0.5
    μmのフィルターが設けられており、第二洗浄槽の濾過
    部に孔径0.05〜0.1μmのフィルターが設けられて
    いる請求項1に記載する多結晶シリコンの洗浄方法。
  3. 【請求項3】 第一洗浄槽および第二洗浄槽の濾過部に
    孔径0.5mm以上のプレフィルターが設けられており、
    さらに第一洗浄槽の濾過部に孔径0.2〜0.3μm、0.
    3〜0.4μm、0.4〜0.5μmの1種または2種以上
    のフィルターが設けられている請求項1または2に記載
    する多結晶シリコンの洗浄方法。
  4. 【請求項4】 洗浄液として、濃度70wt%硝酸1に対
    して濃度50wt%フッ化水素酸0.01〜0.5および水
    10未満の容量比で調製したフッ硝酸液、または濃度5
    0wt%フッ化水素酸1に対して水5〜200の容量比で
    調製したフッ化水素酸液を用いる請求項1、2または3
    に記載する多結晶シリコンの洗浄方法。
  5. 【請求項5】 洗浄槽容量Aに対する洗浄液の循環量B
    の比(B/A)を0.05〜1.0として洗浄を行う請求項1
    〜4のいずれかに記載する多結晶シリコンの洗浄方法。
  6. 【請求項6】 洗浄後の多結晶シリコン表面の酸化層内
    に含まれる不純物の金属濃度が0.8重量ppb未満であっ
    て、炭素濃度が0.3×1016atoms/cc未満である請求
    項1〜5のいずれかに記載する多結晶シリコンの洗浄方
    法。
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