JPH0867511A - 多結晶シリコンの製造方法 - Google Patents

多結晶シリコンの製造方法

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JPH0867511A
JPH0867511A JP20707194A JP20707194A JPH0867511A JP H0867511 A JPH0867511 A JP H0867511A JP 20707194 A JP20707194 A JP 20707194A JP 20707194 A JP20707194 A JP 20707194A JP H0867511 A JPH0867511 A JP H0867511A
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Kaikou Oda
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 機械的加工物であるにもかかわらず、表面が
鉄原子で汚染されていない高純度の多結晶シリコンを得
る。 【構成】 表面が鉄原子で汚染された多結晶シリコンを
好適には王水、水および弗酸で順次洗浄する。例えば、
硝酸:塩酸(容量比)=1:1の王水、水および1〜2
0重量%の弗酸でこの順に洗浄する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表面が高純度の多結晶
シリコンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】単結晶シリコンの製造には、一般にチョ
クラルスキー法(以下、単にCZ法という。)とフロー
ティングゾーン法(以下、FZ法という。)とが採用さ
れている。これらの方法では、原料となる多結晶シリコ
ンの表面に存在する重金属、特に鉄原子が偏析により濃
縮され、単結晶シリコン中の重金属濃度は単結晶シリコ
ンが引き終わりに近づくほど上昇する。従って、多結晶
シリコンの表面の重金属濃度を低減させることが必要で
ある。特にCZ法で使用される多結晶シリコンは粒子径
が小さく表面積の大きいものであるために、その表面の
重金属濃度を低くすることが強く要望されている。
【0003】CZ法の原料となる多結晶シリコンは、一
般にジーメンス法と呼ばれる析出方法により製造された
多結晶シリコン棒を細かく破砕することにより得られ、
また、FZ法の原料となる多結晶シリコンは、上記の多
結晶シリコン棒の表面研削及び先端部のテーパー加工等
の整形工程を経ることにより製造されている。こうして
破砕、研削等の機械的な加工を経て得られた多結晶シリ
コン機械的加工物は、破砕、研削時に周囲の環境によっ
て表面が汚染され、重金属濃度の高いものとなってしま
うという問題があった。
【0004】このような多結晶シリコン機械的加工物を
単結晶シリコンの原料とするには、表面の鉄原子濃度を
下げる必要がある。このため、一般には硝酸−弗酸の混
酸(以下、硝弗酸という。)で多結晶シリコンの機械的
加工物の表面をエッチングすることが行われている。こ
の方法は広く一般に行われている方法ではあるが、表面
の鉄原子濃度を十分に低くすることができないという問
題があった。また、上記の方法は、エッチングの際にN
Xが発生するため、環境汚染対策が必要であることも
問題とされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】多結晶シリコンの表面
を高純度にすれば、それから得られる単結晶シリコンを
より高純度にすることができる。したがって、多結晶シ
リコンのなかでも特に単結晶シリコン引き上げのために
粉砕や研削等の機械的な加工を加えられた多結晶シリコ
ン機械的加工物において、より高純度、特に表面の鉄原
子濃度の低いものが求められていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、多結晶シ
リコンの表面に存在する重金属不純物、特に鉄原子を低
減させることについて鋭意研究を重ねた結果、多結晶シ
リコンの表面を洗浄するに際し、まず酸化膜を形成し、
次いでそれを除去するという2段階での洗浄を行うこと
により、極めて高度な表面清浄度を持つ多結晶シリコン
を得ることができることを見出し、本発明を完成し、こ
こに提案するに至った。即ち、本発明は、表面が鉄原子
で汚染された多結晶シリコンを、酸化性の薬液、水およ
び酸化膜を分解し得る薬液で順次洗浄することを特徴と
する表面が清浄な多結晶シリコンの製造方法である。
【0007】本発明において洗浄の対象となる多結晶シ
リコンは、表面が鉄原子で汚染されたものであればどの
ようなものであってもよい。例えば、ジーメンス法によ
り製造された多結晶シリコン棒を細かく破砕することに
より得られたものであってもよいし、また、上記の多結
晶シリコン棒の表面研削及び先端部のテーパー加工等の
整形工程を経ることにより製造されたものなどであって
もよい。こうして破砕、研削等の機械的な加工を経て得
られた多結晶シリコンの機械的加工物は、破砕、研削時
に周囲の環境によって表面が汚染され、重金属濃度の高
いものとなっている。したがって、このような多結晶シ
リコンを洗浄の対象として使用した場合には本発明の効
果が顕著である。
【0008】また、本発明においては、流動床反応器中
で単結晶シリコンまたは多結晶シリコンの粒子を種粒子
として用い、その周囲にモノシランの分解またはトリク
ロルシランの還元によってシリコンを析出させて粒成長
させて製造された粒状多結晶シリコンを洗浄対象の多結
晶シリコンとして用いることができる。
【0009】従来の硝弗酸による多結晶シリコンのエッ
チング方法は、ある程度の表面清浄化効果を有している
が十分とは言えない。この方法は、弗硝酸の温度がエッ
チング反応によって上昇すると、表面の清浄化効果が低
下する。特にエッチングされる多結晶シリコンに結晶粒
界が多く存在する場合には、結晶粒界部分の結晶が不完
全であるためと考えられるが、結晶粒界部分の硝弗酸に
よるエッチングの進行が他の部分よりも急激となる。こ
のために、エッチング深さが場所によって異なり、表面
積が増加することによってさらにエッチング反応温度が
上昇し、その結果、表面の鉄原子の低減を阻害されると
考えられる。
【0010】しかしながら、本発明においては、そのよ
うな問題は生じない。したがって、本発明においては、
洗浄対象の多結晶シリコンは結晶粒界が多い、即ち、結
晶粒径が小さいものであっても、十分に表面の清浄な多
結晶シリコンとすることができる。ここで、結晶粒径は
下記の方法によって計測できる。
【0011】多結晶シリコンをある任意の断面において
切断し、鏡面研磨した後、硝弗酸にて結晶粒界が観察可
能になるまでエッチングし、その表面を光学顕微鏡ある
いは走査電子顕微鏡にて観察したときに、観察視野内に
引かれる任意の一本の直線が横切る結晶粒界の間隔を結
晶粒径とすることができる。そして、任意の直線を10
本引いた時の平均値を結晶粒径平均値とすることができ
る。例えば、500μmの結晶粒径を持つ多結晶シリコ
ンにおいては、長さ1000μm以上の直線を引けば3
本以上の結晶粒界を通過することになる。ここで結晶粒
界は双晶境界も含むものとする。
【0012】本発明においては、結晶粒径が、上記の計
測方法で測定された結晶粒径平均値で500μm以下、
さらには、300μm以下と比較的小さい場合であって
も、十分に表面の清浄な多結晶シリコンとすることがで
きる。また、モノシランを原料とし、800℃程度より
低い温度で析出した多結晶シリコンは結晶粒径が非常に
小さいか、または、多結晶シリコン全体の結晶の完全性
が悪くなり、結晶粒界の確認が難しくなる。このような
多結晶シリコンは、粒径がはっきり確認できるものより
も更に硝弗酸によるエッチング速度が大きいため、上記
した問題を生じる。
【0013】前述のエッチング速度は、一般にX線回折
で得られる半値幅と相関があり、半値幅が大きい程エッ
チング速度も大きくなる。トリクロルシランを原料と
し、ジーメンス法で析出した多結晶シリコンのX線回折
によるシリコンのピーク(2θ=28.5付近)の半値
幅は0.14〜0.16゜である。原料にジクロルシラン
あるいはモノシランを使用し、析出温度を低くした場
合、半値幅は更に大きくなり、0.17゜程度になる。
さらに、モノシランを原料とし、流動床で製造した場
合、半値幅は更に大きくなり、0.20〜0.33゜にな
る。本発明においては、シリコンピークの半値幅が大き
い場合、例えば、0.17以上さらには0.20以上であ
っても、従来の硝弗酸でエッチングするときのような問
題を生じることはない。したがって、本発明は、シリコ
ンピークの半値幅が大きい場合であっても十分に表面の
清浄な多結晶シリコンとすることができる。
【0014】本発明における洗浄対象の多結晶シリコン
の大きさは特に制限されないが、多結晶シリコンの粒径
が小さくなるほどシリコンの表面積が大きくなるため、
通常の硝弗酸のエッチングでは液の発熱が起こり、エッ
チングが難しくなる。したがって、本発明は、特に粒径
が小さい、例えば、0.1〜100mmの範囲、さらに
は0.1〜20mmの範囲の多結晶シリコンの場合に効
果的である。
【0015】本発明は、表面が重金属で汚染された多結
晶シリコンを、酸化性の薬液、水および酸化膜を分解し
得る薬液で順次洗浄する。酸化性の薬液は、多結晶シリ
コン表面上の不純物を溶出する作用と、多結晶シリコン
表面に酸化膜を形成する作用を持つと考えられる。ま
た、酸化膜を分解する薬液は、形成された酸化膜を除去
する作用と、酸化膜中あるいは酸化膜と多結晶シリコン
との界面に存在する不純物を溶出する作用があると推測
される。このような二種の薬液を逐次使用することによ
って、本発明の目的を達成することができる。
【0016】多結晶シリコン表面に酸化膜を形成する方
法として、シリコンを加熱し、熱酸化膜を形成する方法
がある。しかしこの方法では加熱時に鉄原子が多結晶シ
リコン表面から内部に拡散するため、後工程での酸化膜
を分解する薬液による除去ができなくなる。従って酸化
膜形成に限らず、本発明における洗浄工程は、どの工程
においても高温例えば、200℃以上に加熱することは
好ましくない。
【0017】図1〜図3に、本発明の洗浄方法により鉄
原子を除去するときの推定機構を示す。図1は破砕した
後水洗した多結晶シリコン表面を示す。図中の1は多結
晶シリコン表面に付着している金属状態の鉄を、また2
は表面近傍に拡散した原子状態の鉄を示す。図2は、図
1に示した多結晶シリコンを酸化性の薬液で洗浄した後
の状態を示す。酸化性の薬液により多結晶シリコン表面
が酸化され酸化膜3を形成する反応と、酸化性の薬液に
より金属状態の鉄1が溶解除去される反応とが同時に進
行し、多結晶シリコン表面に付着していた金属状態の鉄
1と、内部に拡散していた原子状態の鉄2が多結晶シリ
コンと酸化膜3との界面に集められる。図3は水洗によ
り酸化性の薬液を除去した後、酸化膜を分解する薬液に
より酸化膜を除去した後の状態である。酸化膜を分解す
る薬液が弗酸の場合、シリコン酸化膜が溶解する反応は
以下の反応式に従う。 SiO2 +6HF → H2SiF6 +2H2O シリコン酸化膜の除去に伴って発生したH2SiF6は非
常に強い酸であるため、シリコン酸化膜の内部に取り込
まれていた鉄原子は、この酸によって溶解除去される。
【0018】本発明において使用される酸化性の薬液
は、多結晶シリコンの表面を酸化して二酸化ケイ素を生
成するものであれば公知の薬液を使用でき、例えば、硝
酸、王水等を具体的に挙げることができる。特に酸化膜
形成能が大きいという理由により、王水を好適に使用す
ることができる。王水は、硝酸と塩酸の混合液であれば
どのような混合比でも良いが、強力な洗浄を行なうため
には硝酸:塩酸=1:3〜3:1(容量)の組成が好適
に採用される。硝酸及び塩酸の純度は高純度であること
が要求されるが、市販の半導体工業用の硝酸、塩酸であ
れば問題無く使用できる。酸化性の薬液による洗浄に先
立って、水洗により破砕粒子中の微粉、異物を除去する
ことにより、より効果的な洗浄を遂行できる。酸化性の
薬液による洗浄の後は、多結晶シリコンを一度水洗しな
ければならない。なぜならば、後工程の酸化膜を分解す
る薬液で処理する段階において、前工程の酸化性の薬液
が残留している場合、酸化性の薬液と酸化膜を分解する
薬液により混酸が形成され、多結晶シリコンのエッチン
グ反応が起こる。この状態では多結晶シリコン表面が局
部的なエッチングにより粗くなり、また更に酸化性の薬
液が多く残留した場合、表面に酸化膜を分解する薬液で
除去しきれない膜が形成され、酸化性の薬液、酸化膜を
分解する薬液の逐次洗浄効果を阻害する。従って、酸化
性の薬液洗浄と酸化膜を分解する薬液洗浄との間の水洗
工程では、できる限り酸化性の薬液を除去しておく必要
がある。万一工程のミスにより上記の膜が形成された場
合、70℃以上の温水に数分浸漬することにより、上記
膜を通常の酸化膜に変化させ、洗浄工程を続行すること
ができる。
【0019】本発明における洗浄に使用される酸化膜を
分解する薬液は、多結晶シリコンの表面酸化膜が除去で
きるならば液体、気体を問わないが、表面から除去した
酸化膜及び酸化膜の除去に伴って遊離した鉄原子を再び
多結晶シリコン表面に付着させることなく系外に排出す
るためには、弗酸水溶液であることが好ましい。また、
弗酸そのものによる汚染を防止するため、該弗酸は半導
体工業用グレードであることが好ましい。弗酸水溶液の
濃度は酸化膜除去効果のある濃度であれば問題なく採用
できるが、酸化膜の除去速度及び生産コストを考慮した
場合、工業的には1〜20重量%、好ましくは3〜10
重量%の水溶液が採用される。
【0020】酸化性の薬液及び酸化膜を分解する薬液に
より洗浄された表面に不純物を再付着させないため、酸
化膜を分解する薬液の希尺に用いられる水に限らず、本
発明の洗浄に用いる水は全て純水であることが好まし
い。純水は、鉄濃度がそれぞれ1ppba以下であるイ
オン交換水が好適に採用される。また、酸化性の薬液洗
浄、水洗、酸化膜を分解する薬液洗浄と順次行った後、
水洗を行い、再びこの洗浄方法を2回以上繰り返すこと
により、更に高純度の多結晶シリコン機械的加工物を得
ることができる。
【0021】本発明の多結晶シリコンは、表面の鉄原子
濃度が単位表面積当り10,000原子/μm2以下であ
る。即ち、一辺が1μmから成る正方形の中に存在する
鉄原子の数が10,000個以下であることを表わす。
ここで、表面の鉄原子濃度の測定方法は、王水、水、弗
酸の逐次洗浄により表面の鉄原子を溶解抽出する方法を
採用する。この場合、分析精度の向上のために、王水の
原料である硝酸および塩酸は半導体工業用のもの、また
は、それをさらに蒸留精製したものを使用することが好
ましい。また、多結晶シリコンの機械的加工物の表面積
S(μm2)は、多結晶シリコンの機械的加工物をJI
S標準篩いの所望の目開きのものとそれよりも一段大き
い目開きのものとを重ねてふるい分け、粒子径をそろえ
た粒子100個を計測して粒子1個当りの平均重量を求
め、その平均重量W(g)から球換算で下記式から求め
た。 S=2.75×108×W2/3 本発明においては、表面の鉄原子濃度を5,000原子
/μm2以下とすることができ、さらに、3,000原子
/μm2以下とすることも可能である。
【0022】
【発明の効果】本発明の方法によれば、多結晶シリコン
表面上に存在する鉄原子の含有量を、従来の硝弗酸エッ
チングで達成されていたレベルより一桁低いレベルにす
ることが可能になった。また、本発明によれば、上記し
た鉄原子濃度だけではなく、半導体原料としての用途で
問題となる原子、例えば、Ni、Cr、Cuについて
も、表面の濃度を単位表面積当り10,000原子/μ
2以下に、好ましくはそれぞれ5,000原子/μm2
以下、さらに好ましくはそれぞれ3,000原子/μm2
以下とすることもできる。したがって、本発明の方法に
よれば、高純度の単結晶シリコンの製造原料として有用
な高純度多結晶シリコンを得ることができる。
【0023】
【実施例】本発明をさらに具体的に説明するため以下の
実施例及び比較例を掲げて説明する。本発明はこれらの
実施例に限定されるものではない。 実施例1 ジーメンス法にて析出した多結晶シリコン棒をステンレ
ス製の破砕機にて破砕し、ステンレス製のふるいにて粒
子径を平均0.155mmに調整した。この多結晶シリ
コンの結晶粒径平均値は30μmであり、X線回折によ
るシリコンのピークの半値幅は0.16゜であった。こ
の多結晶シリコンをテフロン製の容器中で、王水、水お
よび弗酸により逐次洗浄を行なった。まず純水により、
多結晶シリコンに含まれるごみを水洗分離すると共に、
多結晶シリコンに付着している多結晶シリコン微粒子を
大まかに取り除いた。水洗を15分間行った後、この多
結晶シリコンの表面の鉄原子濃度を測定した。その結
果、鉄原子濃度は7×107原子/μm2であった。次に
容器内の純水を排出した後、王水(硝酸:塩酸(容量
比)=1:1)を注入し、王水中で多結晶シリコンが溢
れ出ない程度に15分間攪拌した。この時点における多
結晶シリコンの鉄原子濃度は4×105原子/μm2であ
った。王水を排出した後、再び新しい王水を供給し、更
に15分間攪拌した。この時点における多結晶シリコン
の鉄原子濃度は1.7×105原子/μm2であった。王
水を排出した後、純水での水洗により、ほぼ完全に王水
成分を取り除いた後、純水を排水した。次いで5重量%
弗酸水溶液を注入し5分間攪拌することにより、表面の
酸化膜及び酸化膜と多結晶シリコンとの界面に集められ
た鉄原子を取り除き、再び水洗した。この時点における
多結晶シリコンの鉄原子濃度は25,000原子/μm2
であった。そして再度、上記の王水、水および弗酸によ
り洗浄を繰り返した結果、多結晶シリコンの鉄原子濃度
は1,700原子/μm2であった。さらに王水、水およ
び弗酸により洗浄を繰り返した結果、鉄原子濃度は検出
限界の100原子/μm2以下となった。なお、念のた
めに、こうして得られた多結晶シリコンを弗硝酸に全量
溶解させ、弗硝酸中の鉄原子濃度を測定し、溶解前の多
結晶シリコンの表面積で除した結果、やはり検出限界の
100原子/μm2以下であった。
【0024】洗浄した多結晶シリコンは、表面酸化膜の
形成に伴う汚染を避けるため、素早く水を切り、その後
急速に130℃以上の高温で乾燥した。王水−水−弗酸
による洗浄を2回繰り返した多結晶シリコンの鉄原子濃
度および重金属濃度をシールドトーチシステムを採用し
たICP質量分析計(ICP−MS、横河アナルティカ
ルシステムズ製、PMS2000)を用いた化学分析に
より測定した。測定結果を表1に示した。なお、多結晶
シリコン棒の破砕物の洗浄前のものについても表面の鉄
原子濃度および重金属濃度を分析し、その結果を表1に
併記した。
【0025】
【表1】
【0026】比較例1〜5 実施例1で使用した多結晶シリコン棒を鉄製のハンマー
及び粉砕機で破砕して種々の粒径のものを製造した。こ
の多結晶シリコン破砕物を硝弗酸でエッチングした場合
の、多結晶シリコン粒径と最適な酸の混合割合、およ
び、その組成でのエッチングを行った場合の表面の鉄原
子濃度を表2に示した。
【0027】
【表2】
【0028】実施例2〜4 実施例1で使用した多結晶シリコン棒を鉄製のハンマー
及び粉砕機で破砕して種々の粒径のものを製造した。こ
の多結晶シリコン破砕物を用い、王水−水−弗酸による
洗浄を2回繰り返した時の鉄原子濃度および重金属濃度
を比較例1と同様にして表1に示した。比較例1の硝弗
酸でのエッチングでは、多結晶シリコンの粒径により表
面の鉄原子濃度が大きく変化していたが、本発明におい
ては、表面鉄原子濃度は多結晶シリコンの粒径が異なっ
てもほとんど変化していないことがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、破砕した後水洗した多結晶シリコン
表面を示す説明図である。
【図2】 図2は、多結晶シリコンを酸化性の薬液で洗
浄した後の状態を示す説明図である。
【図3】 図3は、水洗により酸化性の薬液を除去した
後、酸化膜を分解する薬液により酸化膜を除去した後の
状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 金属状態の鉄 2 原子状態の鉄 3 酸化膜

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面が鉄原子で汚染された多結晶シリコ
    ンを、酸化性の薬液、水、および酸化膜を分解し得る薬
    液で順次洗浄することを特徴とする表面が清浄な多結晶
    シリコンの製造方法。
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