JP2000302796A - ペンタアセチル−β−D−グルコピラノースの製造方法 - Google Patents

ペンタアセチル−β−D−グルコピラノースの製造方法

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JP2000302796A
JP2000302796A JP2000040487A JP2000040487A JP2000302796A JP 2000302796 A JP2000302796 A JP 2000302796A JP 2000040487 A JP2000040487 A JP 2000040487A JP 2000040487 A JP2000040487 A JP 2000040487A JP 2000302796 A JP2000302796 A JP 2000302796A
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glucose
pentaacetyl
glucopyranose
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acetic anhydride
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English (en)
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Masahiro Tsuji
政弘 辻
Hiroyuki Yamazaki
博之 山▲崎▼
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Nisshin Seifun Group Inc
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Nisshin Seifun Group Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 D−グルコースの無水酢酸によるアセチル化
によってペンタアセチル−β−D−グルコピラノースを
製造する方法の改良。 【解決手段】 無水酢酸とD−グルコースとを酢酸ナト
リウム触媒の存在下に反応させてペンタアセチル−β−
D−グルコピラノースを製造する方法において、D−グ
ルコース1モル当たり無水酢酸5〜10モルを用い、反
応を有機溶媒中で行うことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は工業薬品、医薬、化
粧品などの原料例えばアルブチンまたはその関連化合物
の合成中間体などとして有用なペンタアセチル−β−D
−グルコピラノースの改善された製造方法に関する。さ
らに、本発明は高純度のペンタアセチル−β−D−グル
コピラノースを高収率で製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ペンタアセチル−β−D−グルコピラノ
ースの製造方法は、M.L.Wolfrom,A.Thompson によ
る「Methods in Carbohydrate Chemistry,vol.2,Aca
demic Press,pp.211-212(1963)」に記載されてい
る。この方法は酢酸ナトリウム触媒の存在下に無水酢酸
を用いて高温下にD−グルコースのアセチル化を行なう
方法である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記文献に記載の方法
では、無水酢酸をD−グルコース1モル当たり13モル
の量、すなわち理論量の2.6倍に相当する過剰量で用
いている。ところが、このような過剰量の無水酢酸をD
−グルコースと酢酸ナトリウム触媒の存在下に高温(例
えば100℃)で反応を行うと反応は急激に進行してそ
の制御は困難になるという問題がある。すなわち、D−
グルコース中の5つの反応部位(ヒドロキシル基)に対
して2倍を超える量の無水酢酸が加えられる結果、反応
は急激に進行するものと考えられる。
【0004】そこで、上記文献の方法では、ペンタアセ
チル−β−D−グルコピラノースを製造するためにD−
グルコースのアセチル化を次のようにして行っている。
即ち「無水酢酸ナトリウム50gと無水酢酸700mlを
2リットルの丸底フラスコに入れ、フード中直火で沸点
まで加熱する。無水のD−グルコース100gのうち約
3gを加え、フラスコを振とうせずに注意深く糖の沈降
した付近を加熱する。反応が開始すると炎を引いても続
けて沸騰する。次いで、火を消し、フラスコをコルクリ
ングの上に置き、残りの糖を混合物の沸騰温度を維持す
る速度で少しずつ加える。固体の糖がフラスコの底に滞
積しないようにフラスコを時折り振とうする。反応が停
止したら、あまり多くの糖がフラスコに添加される前に
加熱して、反応を再開させる。すべての糖を加え、反応
が停止したら溶液を完全に沸騰させる。」(同文献、2
12頁参照)。したがって、上記文献の方法では、反応
の急激な進行を防ぐために、D−グルコースを少しずつ
加えながら、注意深く反応を行うという対策を講じてい
る。
【0005】このような繁雑な一連の操作は工業的規模
で実施することは甚だ困難である。さらに、上記文献の
212頁中段には「反応液が冷えたら、かきまぜながら
砕いた氷2リットルの上に注ぐ。時々かき混ぜながら3
時間放置し、結晶性物質を濾別後冷水で洗浄する。収量
160g(収率73%)。」と記載されており、その収
率も満足すべき値ではない。さらに、粗生成物の精製に
ついては、「精製は熱95%エタノール1リットルから
再結晶し次いで活性炭を用いて濾過により行う。結晶性
物質の温度が室温になり次第直ちに生成物をろ過する。
さらに、同様な方法で再結晶を行うと純粋なペンタアセ
チル−β−D−グルコピラノースが得られる。」と述べ
られている。しかし、この方法は活性炭処理などを必要
とし、精製に手間がかかる。さらに、純粋なペンタアセ
チル−β−D−グルコピラノースを得るために再結晶を
2回行っている。収率は、そこには示されていないが5
0〜60%程度と推定される。そこで、工業的に実施可
能な反応条件で、満足のいく収率でペンタアセチル−β
−D−グルコピラノースを製造する方法が求められてい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らはペ
ンタアセチル−β−D−グルコピラノースを効率的に製
造する方法について鋭意検討したところ、無水酢酸とD
−グルコースとを酢酸ナトリウム触媒の存在下に反応さ
せてペンタアセチル−β−D−グルコピラノースを製造
するに当たって、D−グルコースに対して無水酢酸を理
論量に等しい量からその2倍までの範囲で用い、かつ反
応を有機溶媒中で行うことにより、極めて温和な反応条
件下で、高純度のペンタアセチル−β−D−グルコピラ
ノースを高収率で製造できることを見出した。
【0007】従って、本発明は、無水酢酸とD−グルコ
ースとを酢酸ナトリウム触媒の存在下に反応させてペン
タアセチル−β−D−グルコピラノースを製造する方法
において、D−グルコース1モル当たり無水酢酸5〜1
0モルを用い、かつ反応を有機溶媒中で行うことを特徴
とする方法を提供する。
【0008】本発明に用いる無水酢酸の量は、理論的に
は、D−グルコースにおける1個のヒドロキシル基当た
り1モルで十分であるが2モルまで用いても反応制御の
観点からは支障が無い。しかしながら、2モルを越える
量での使用は激しい反応をもたらすことから好ましくな
い。またモル比で1モル未満の場合はD−グルコースの
アセチル化が完全に進行しないで未反応のヒドロキシル
基が残る結果目的物の収率が低下するから好ましくな
い。
【0009】本発明に用いる有機溶媒としては、ペンタ
ン、ヘキサン、ヘプタン、石油エーテルなどの脂肪族炭
化水素;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭
化水素;酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピ
ル、酢酸イソブチル、酢酸ブチルなどの酢酸エステル;
クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンな
どの塩素化炭化水素などを挙げることができる。これら
の有機溶媒は単独で用いることが好ましいが、何種類か
の有機溶媒を組み合わせて用いてもよい。また、これら
の有機溶媒はD−グルコースの1重量部当たり容量で5
〜20倍好ましくは5〜10倍の量で用いられる。例え
ば有機溶媒がD−グルコースの1重量部当たり容量で5
倍の量とは、 D−グルコース30g当たり150mlを
意味する。
【0010】酢酸ナトリウム触媒はD−グルコース1モ
ル当たり0.1〜1モル好ましくは0.1〜0.5モルの
量で用いることができる。
【0011】通常、反応はD−グルコース、無水酢酸お
よび酢酸ナトリウムの混合物を有機溶媒中で加熱して行
われる。好ましくは、この反応は用いた反応溶媒の沸点
すなわち還流下で行われる。反応時間は、使用される溶
媒などに依存するが30分から24時間の範囲である。
【0012】反応終了後、反応混合物に水を加え未反応
の無水酢酸を分解し、アルカリ水溶液で中和し、有機層
を取り出す。この有機層は必要により水で洗浄する。
【0013】得られた有機層から溶媒を蒸発させ、粗結
晶をエタノール等の再結晶溶媒中でペンタアセチル−β
−D−グルコピラノースを結晶化させるか、または得ら
れた有機層から一部の有機溶媒を留去し残りの溶液から
目的の生成物であるペンタアセチル−β−D−グルコピ
ラノースを結晶化させることによりこれを精製物として
取り出すことができる。
【0014】このようにして本発明によって高純度のペ
ンタアセチル−β−D−グルコピラノースを工業的にも
可能な方法で且つ高収率で製造することができる。以下
の限定されない実施例によって、本発明をさらに詳しく
説明する
【0015】
【実施例】実施例 1 D−グルコース(30.0g、0.167モル)、無水酢
酸(142ml、1.51モル)、酢酸ナトリウム(3.0
g、0.0366モル)および酢酸ブチル(150ml)
の混合物を1時間30分撹拌還流した。この反応混合物
に水(100ml)を加えて撹拌した後に、3%水酸化ナ
トリウム水溶液で中和した。有機層を濃縮して62.0
g(収率95%)のペンタアセチル−β−D−グルコピ
ラノースの粗結晶を得た。このものは13%のペンタア
セチル−α−D−グルコピラノースを含んでいたが、エ
タノールより再結晶して48.7g(収率75%)の純
粋なペンタアセチル−β−D−グルコピラノースを得
た。融点:132℃。
【0016】実施例 2 D−グルコース(30.0g、0.167モル)、無水酢
酸(100ml、1.06モル)、酢酸ナトリウム(5.0
g、0.0609モル)およびトルエン(250ml)の
混合物を3時間撹拌還流した。この反応混合物に水(1
00ml)を加えて撹拌した後に、3%水酸化ナトリウム
水溶液で中和した。有機層を半分量まで濃縮した後に析
出した結晶を濾取して50.0g(収率77%)の純粋
なペンタアセチル−β−D−グルコピラノースを得た。
【0017】実施例 3 D−グルコース(30.0g、0.167モル)、無水酢
酸(142ml、1.51モル)、酢酸ナトリウム(3.0
g、0.0366モル)およびベンゼン(250ml)の
混合物を1時間30分撹拌還流した。この反応混合物に
水(100ml)を加えて撹拌した後に、3%水酸化ナト
リウム水溶液で中和した。有機層を濃縮して粗結晶を得
た後にエタノールより再結晶して48.1g(収率73
%)の純粋なペンタアセチル−β−D−グルコピラノー
スを得た。
【0018】実施例 4 D−グルコース(3.0g、16.7ミリモル)、無水酢
酸(10ml、151ミリモル)、酢酸ナトリウム(0.
3g、3.66ミリモル)およびヘキサン(25ml)の
混合物を13時間撹拌還流した。この反応混合物にトル
エン(25ml)と水(20ml)を加えて撹拌した後に、
3%水酸化ナトリウム水溶液で中和した。有機層を濃縮
して粗結晶を得た後にエタノールより再結晶して4.6
g(収率70%)の純粋なペンタアセチル−β−D−グ
ルコピラノースを得た。
【0019】実施例 5 D−グルコース(3.0g、16.7ミリモル)、無水酢
酸(10ml、151ミリモル)、酢酸ナトリウム(0.
3g、3.66ミリモル)およびクロロホルム(25m
l)の混合物を24時間撹拌還流した。この反応混合物
に水(10ml)を加えて撹拌した後に、3%水酸化ナト
リウム水溶液で中和した。有機層を濃縮して粗結晶を得
た後にエタノールより再結晶して4.4g(収率68
%)の純粋なペンタアセチル−β−D−グルコピラノー
スを得た。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、工業薬品、医薬、化粧
品などの原料例えばアルブチンまたはその関連化合物の
合成中間体などとして有用なペンタアセチル−β−D−
グルコピラノースを高純度かつ高収率で工業的規模で製
造することができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 D−グルコースと無水酢酸とを酢酸ナト
    リウム触媒の存在下に反応させてペンタアセチル−β−
    D−グルコピラノースを製造する方法において、D−グ
    ルコース1モル当たり無水酢酸5〜10モルを用い、か
    つ反応を有機溶媒中で行うことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 酢酸ナトリウム触媒がD−グルコース1
    モル当たり0.1〜1モルの量で用いられる請求項1記
    載の方法。
  3. 【請求項3】 有機溶媒が脂肪族炭化水素、芳香族炭化
    水素、酢酸エステルおよび塩素化炭化水素およびそれら
    の組合せよりなる群から選ばれる請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 有機溶媒がD−グルコースの1重量部当
    たり容量で5〜20倍の量で用いられる請求項1記載の
    方法。
JP2000040487A 1999-02-19 2000-02-18 ペンタアセチル−β−D−グルコピラノースの製造方法 Pending JP2000302796A (ja)

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