JP2000303091A - ピロリン類と有機酸を有効成分とする香料組成物 - Google Patents

ピロリン類と有機酸を有効成分とする香料組成物

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JP2000303091A
JP2000303091A JP11111677A JP11167799A JP2000303091A JP 2000303091 A JP2000303091 A JP 2000303091A JP 11111677 A JP11111677 A JP 11111677A JP 11167799 A JP11167799 A JP 11167799A JP 2000303091 A JP2000303091 A JP 2000303091A
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JP11111677A
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Tsuneo Kawanobe
恒夫 川野辺
Masayasu Amaike
正康 天池
Tsukasa Saito
司 斉藤
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T Hasegawa Co Ltd
Original Assignee
T Hasegawa Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】2位置換ピロリジン類、2位置換−1−ピロリ
ン類および2位置換ピロール類を包含してなる1−ピロ
リン類(2位置換5員環含窒素化合物)と有機酸類を混
合することにより無臭で安定な組成物を形成する。該組
成物を利用して安定な香料組成物および飲食品の香味改
善方法を提供する。 【解決手段】炊飯米様、ボイルドチキン様、ローストチ
キン様、コーン様、ゴマ様、ナッツ様などの香気香味を
有する2位置換5員環含窒素化合物を脂肪族カルボン
酸、アミノ酸などの有機酸類と当量混合することにより
安定化させ、香料組成物さらには飲食品に配合して、該
飲食品を加熱調理した際に好ましいロースト臭、アルカ
リ臭、アミン臭等の香ばしい香気香味を発現させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炊飯米様、ボイル
ドチキン様、ローストチキン様、コーン様、ゴマ様、ナ
ッツ様、バター様などの香気香味特性を有する式(1)
で表される化合物(以下、総称して単にピロリン類とい
うことがある)を香料組成物または飲食品に配合する際
に、有機酸を必須成分として配合することにより、ピロ
リン類の揮散または重合などの不都合な変化を防止し安
定化することを特徴とする香料組成物及びそれを利用す
る飲食品の香味改善方法に関する。
【0002】更に詳しくは、本発明は下記式(1)
【0003】
【化3】
【0004】式中、Rは水素原子、C1〜C3のアルキ
ル基またはC1〜C2のアシル基を示す、また破線は無
結合又は単結合を示し、ここで1位の破線が単結合の場
合は2位及び4位の破線は無結合を示し、1位の破線が
無結合の場合は2位及び4位の破線は無結合又は単結合
を示す、で表される2位置換5員環含窒素化合物と有機
酸を有効成分として含有する香料組成物及びその利用に
関する。
【0005】前記式(1)の化合物は、持続性のある炊
飯米様、ボイルドチキン様、コーン様、ゴマ様、ナッツ
様の香気香味を有する下記式(1)−1
【0006】
【化4】
【0007】式中、Rは前記したと同義、で表される2
位置換ピロリジン類;持続性のある炊飯米様、ボイルド
チキン様、コーン様、ゴマ様、ナッツ様の香気香味を有
する下記式(1)−2
【0008】
【化5】
【0009】式中、Rは前記したと同義、で表される2
位置換−1−ピロリン類;および持続性のある炊飯米
様、ローストチキン様、コーン様、ゴマ様、ナッツ様の
香気香味を有する下記式(1)−3
【0010】
【化6】
【0011】式中、Rは前記したと同義、で表される2
位置換ピロール類を包含している。
【0012】
【従来の技術】これら前記式(1)の化合物に包含され
る式(1)−1、式(1)−2および式(1)−3の化
合物は、いずれも公知の化合物であり、これらの化合物
の合成あるいは天然物からの分析に関しては数多くの報
告がなされている。例えば、式(1)−1に包含される
2−アセチルピロリジンはタバコ抽出物の芳香成分[タ
バコ・サイエンス(Tob.Sci.,20,125−
33,1976)];式(1)−3に包含される2−エ
チルピロールはローストチキンあるいはローストコーヒ
ーの芳香成分として見い出されている。
【0013】また、式(1)の化合物のうち、特定の化
合物については食品類の香気香味付与剤として使用する
ことも知られている。例えば、式(1)−2に包含され
る2−アセチル−1−ピロリンを有効成分とするライス
様香気付与剤(米国特許第4522838号公報、米国
特許第6500049号公報)、また式(1)−3に包
含される2−ホルミルピロール、2−アセチルピロール
を有効成分とするタバコの香気増強剤(英国特許124
8313号公報)などが提案されている。またピロリン
類をマッシュドポテトに配合してバター様香気を付与す
ることも知られている(米国特許第3336138号明
細書参照)。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ピロリン類は前記した
ように、各種の飲食品に炊飯米様、ボイルドチキン様、
ローストチキン様、コーン様、ゴマ様、ナッツ様、バタ
ー様などの香気香味特性を付与することができる有用な
香料物質である。しかしながら式(1)で表されるピロ
リン類は、それ自体遊離状態では不安定で重合しやす
く、また、熱に対して非常に不安定であり、特に、加熱
処理工程を伴う飲食品に配合した場合は、ピロリン類が
揮散又は重合し、その効果が十分に発揮できないという
重大な課題を有していた。
【0015】上述の式(1)の化合物に関する従来提案
では、式(1)の化合物に包含される特定の化合物がタ
バコ、ローストチキン、ローストコーヒーなどの芳香成
分から検出されたこと、また、ライス様あるいはタバコ
様の香気を付与するのに利用できることが開示されてい
るのみで、該化合物を有機酸と併用することにより安定
化し、香料組成物あるいは飲食品に配合した場合にも重
合、揮散等による香気バランスの崩れ、あるいは香気特
性の変化、強度不足等の不都合な変化を招くことなく、
嗜好性に優れた好ましい香気香味を付与増強できること
などに関しては全く言及していないし示唆すらもしてい
ない。
【0016】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、上
記の課題を解決するため鋭意検討した。その結果、ピロ
リン類に有機酸を配合すると、ピロリン類自体は殆ど無
臭となるが、アルカリ性条件下あるいは加熱処理するこ
とにより、前記したごとくピロリン類の好ましい香気香
味を発現することを見いだした。すなわちピロリン類の
有機酸塩類が生成して安定化するものと考えられる。本
発明者らは、このようなピロリン類と有機酸の混合物を
香気発現前駆体組成物として飲食品に直接配合するか、
あるいはピロリン類と有機酸またはそれらの混合物を含
有する香料組成物を飲食品に配合し、その飲食品を加熱
調理したときにピロリン類の香気香味が発現し、該飲食
品に好ましい香気香味を付与できることを見出し本発明
を完成した。従って本発明の目的はピロリン類と有機酸
を有効成分として含有することを特徴とする香料組成物
およびピロリン類と有機酸を有効成分とする飲食品の香
味改善方法を提供することにある。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明で利用することのできるピ
ロリン類、即ち式(1)の化合物は、前記式(1)−1
で表される2位置換ピロリジン類、式(1)−2で表さ
れる2位置換−1−ピロリン類および式(1)−3で表
される2位置換ピロール類である。 上述の式(1)−1化合物の具体例としては、ピロリジ
ン、2−メチルピロリジン、2−エチルピロリジン、2
−イソプロピルピロリジン、2−プロピルピロリジン、
2−ホルミルピロリジンおよび2−アセチルピロリジン
等を挙げることができ、これらの化合物は炊飯米様、ボ
イルドチキン様、コーン様、ゴマ様およびナッツ様の香
気香味特性を有する。
【0018】また、式(1)−2化合物の具体例として
は、1−ピロリン、2−メチル−1−ピロリン、2−エ
チル−1−ピロリン、2−イソプロピル−1−ピロリ
ン、2−プロピル−1−ピロリン、2−ホルミル−1−
ピロリンおよび2−アセチル−1−ピロリン等を挙げる
ことができ、これらの化合物は炊飯米様、ボイルドチキ
ン様、コーン様、ゴマ様およびナッツ様の香気香味特性
を有する。
【0019】更にまた、式(1)−3化合物の具体例と
しては、ピロール、2−メチルピロール、2−エチルピ
ロール、2−イソプロピルピロール、2−プロピルピロ
ール、2−ホルミルピロールおよび2−アセチルピロー
ルを挙げることができ、これらの化合物は炊飯米様、ロ
ーストチキン様、コーン様、ゴマ様、ナッツ様の香気香
味特性を保有している。
【0020】また、これら式(1)化合物と混合併用す
ることのできる有機酸類としては、脂肪族力ルボン酸類
またはアミノ酸類を挙げることができる。かかる脂肪族
力ルボン酸の例としては、例えば、酢酸、プロピオン
酸、コハク酸、フマル酸、グリコール酸、乳酸、ヒドロ
アクリル酸、α−オキシ酪酸、グリセリン酸、タルトロ
ン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、D−グルコン酸等
を挙げることができるが、殊に乳酸、コハク酸、リンゴ
酸、クエン酸、酒石酸を好ましく例示することができ
る。
【0021】またアミノ酸の例としては、例えば、グリ
シン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セ
リン、トレオニン、システインまたはシスチン、メチオ
ニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、リジン、アルギ
ニン、フェニルアラニン、チロシン、ヒスチジン、トリ
プトファン、プロリン及びオキシプロリン等を挙げるこ
とができる。
【0022】本発明の式(1)化合物と有機酸類の併用
方法には、特別の手段は必要とせず、式(1)化合物1
モルに対し、カルボン酸またはアミノ酸のカルボキシル
基が1モル以上となる割合のモル数で共存すればよい。
即ち両者を併用すれば、目的を達することができるが、
好ましくは、式(1)化合物と有機酸類を予め混合し、
組成物として使用するのが望ましい。
【0023】かかる式(1)化合物と有機酸類の混合組
成物の調製法としては、例えば式(1)化合物をメタノ
ール、エタノール、グリセリン、プロピレングリコー
ル、カルビトール、ダイアセチン、トリアセチン、ソル
ビット等の水混和性溶媒に溶解し、例えば約0.01〜
約10重量%の溶液を調製しておき、そこへ同一のまた
は異なる前記水混和性有機溶媒に所要量の有機酸を溶解
した溶液を混合し、よくかき混ぜて調製する。これらの
水混和性溶媒は有機酸の溶解度を勘案し、約0.5〜約
10重量%程度の含水物として利用することもできる。
【0024】これらの式(1)化合物と有機酸は上記の
ごとく予め混合物として、そのまま利用することができ
るほか、例えば、植物精油類、オレオレジン類、動植物
エキス類等の天然物由来のフレーバー素材;アルデヒド
類、アルコール類、エステル類等の合成の香料化合物等
を混合して調製される調合香料または香料製剤に配合し
て利用することもできる。この場合も、該調合香料に式
(1)化合物と該化合物に対し当量以上の有機酸を配合
すればよいが、予め前記した如き有機酸の溶液として配
合することが望ましい。
【0025】更に、式(1)化合物と有機酸類を含有す
る香料組成物に、例えばデキストリン、澱粉、化工澱
粉、小麦粉その他の賦形剤を加えて、例えば噴霧乾燥、
流動層乾燥、真空乾燥などの手段により乾燥して粉末化
もしくは顆粒化することによって更に利用し易くするこ
とができる。
【0026】前記式(1)化合物と有機酸類の香料組成
物に対する配合量は、特別に制約されることはなく、例
えば、一般的には香料組成物の全体量に対して約0.1
〜約10重量%、好ましくは約1〜約5重量%程度の範
囲を例示することができ、また、香料組成物の飲食品へ
の配合量は、飲食品全体量に対して約0.01〜約5重
量%程度の範囲を例示することができる。
【0027】かくして、本発明によれば、前記式(1)
化合物と有機酸との混合組成物とすることによって安定
化された前記式(1)化合物の香気香味特性を付与する
ことのできる新規香料組成物および該組成物を利用して
式(1)化合物の香気香味特性を付与することによって
香味の改善された飲食品を提供することができる。
【0028】本発明の、前記式(1)化合物を有機酸と
の混合組成物とすることによって安定化された組成物
は、殊に米飯香味改良剤、各種スナック類、シーズニン
グ、ソース類、スープ類、たれ類、ドレッシング類等に
配合して、それらの飲食品にピロリン類の特徴的な香気
香味を付与増強することができる。
【0029】以下に本発明について、実施例を挙げて更
に詳細に説明する。
【0030】
【実施例】実施例1 2−アセチル−1−ピロリンと乳
酸の混合組成物の調製 15mlのサンプル瓶に2−アセチル−1−ピロリンの
1%エタノール溶液6.00g(0.54mmol)を
加え、そこへ乳酸の1%エタノール溶液4.87g
(0.54mmol;1.00eq.)を滴下し、よく
攪拌して2−アセチル−1−ピロリンと乳酸の混合組成
物の1%アルコール溶液10.87g(定量的)を調製
した。この組成物はピロリンの香気が殆ど感じられなか
った。
【0031】実施例2 2−アセチル−1−ピロリンと
クエン酸の混合組成物の調製 15mlのサンプル瓶に2−アセチル−1−ピロリンの
1%エタノール溶液7.00g(0.63mmol)を
加え、そこへクエン酸の1%エタノール溶液4.04g
(0.21mmol;0.33eq.)を滴下し、よく
攪拌して2−アセチル−1−ピロリンとクエン酸の混合
組成物の1%アルコール溶液11.04g(定量的)を
得た。この組成物は殆ど無臭であった。
【0032】実施例3 2−アセチル−1−ピロリンと
コハク酸の混合組成物の調製 15mlのサンプル瓶に2−アセチル−1−ピロリンの
1%エタノール溶液3.00g(0.27mmol)を
加え、そこへコハク酸の1%エタノール溶液1.60g
(0.14mmol;0.50eq.)を滴下し、よく
攪拌して2−アセチル−1−ピロリンとコハク酸の混合
組成物の1%アルコール溶液4.60g(定量的)を調
製した。この組成物は殆ど無臭であった。
【0033】実施例4 2−アセチル−1−ピロリンと
L−プロリンの混合組成物の調製 15mlのサンプル瓶に2−アセチル−1−ピロリンの
1%エタノール溶液3.00g(0.27mmol)を
加え、そこへL−プロリンの1%含水エタノール溶液
3.11g(0.27mmol;1.00eq)を滴下
し、よく攪拌して2−アセチル−1−ピロリンとL−プ
ロリンの混合組成物の1%アルコール溶液6.11g
(定量的)を調製した。この組成物は殆ど無臭であっ
た。
【0034】実施例5 2−アセチルピロリジンと乳酸
の混合組成物の調製 15mlのサンプル瓶に2−アセチルピロリジンの1%
エタノール溶液6.10g(0.54mmol)を加
え、そこへ乳酸の1%エタノール溶液4.87g(0.
54mmol;1.00eq.)を滴下し、よく攪拌し
て2−アセチルピロリジンと乳酸の混合組成物の1%エ
タノール溶液10.97g(定量的)を調製した。この
組成物は殆ど無臭であった。
【0035】実施例6 ピロリジンとクエン酸の混合組
成物の調製 15mlのサンプル瓶にピロリジンの1%エタノール溶
液4.47g(0.63mmol)を加え、そこへクエ
ン酸の1%エタノール溶液4.04g(0.21mmo
l;0.33eq.)を滴下し、よく攪拌してピロリジ
ンとクエン酸の混合組成物の1%エタノール溶液8.5
1g(定量的)を調製した。この組成物は殆ど無臭であ
った。
【0036】実施例7 2−エチルピロールとコハク酸
の混合組成物の調製 15mlのサンプル瓶に2−エチルピロールの1%エタ
ノール溶液5.13g(0.54mmol)を加え、そ
こへコハク酸の1%エタノール溶液3.20g(0.2
7mmol;0.50eq.)を滴下し、よく攪拌して
2−エチルピロールとコハク酸の混合組成物の1%エタ
ノール溶液8.33g(定量的)を調製した。この組成
物は殆ど無臭であった。
【0037】実施例8 2−アセチルピロールと乳酸の
混合組成物の調製 15mlのサンプル瓶に2−アセチルピロールの1%エ
タノール溶液5.89g(0.54mmol)を加え、
そこへ乳酸の1%エタノール溶液4.87g(0.54
mmol;1.00eq.)を滴下し、よく攪拌して2
−アセチルピロールと乳酸の混合組成物の1%エタノー
ル溶液10.76g(定量的)を調製した。この組成物
は殆ど無臭だ合った。
【0038】実施例9 2−ホルミルピロールと乳酸の
混合組成物の調製 15mlのサンプル瓶に2−ホルミルピロールの2%エ
タノール溶液2.57g(0.54mmol)を加え、
そこへ乳酸の2%エタノール溶液9.74g(2.16
mmol,4.00eq)を滴下し、よく攪拌して2−
ホルミルピロールと乳酸の混合組成物の2%エタノール
溶液12.3g(定量的)を調製した。この組成物は殆
ど無臭であった。
【0039】実施例10 基本調合香料組成物1として
下記の各成分(重量部)を混合した。
【0040】上記基本調合香料組成物1の1000gに
実施例2で得られた2−アセチル−1−ピロリンとクエ
ン酸の混合組成物の1%エタノール溶液30gを混合し
て新規調合香料組成物を調製した(本発明品1)。同様
に上記基本調合香料組成物1の1000gに2−アセチ
ル−1−ピロリン単独の1%エタノール溶液19gを混
合した調合香料組成物を調製した(比較品1)。これら
の調合香料組成物を、米菓・おかきの「たれ」にそれぞ
れ0.01重量%添加し、煮沸、冷却して「たれ」を調
製した。この「たれ」を、別途常法により調製した生地
を乾燥、焙焼して得たおかきに塗布し、乾燥しておかき
の試供品を調製した。また更に比較のため上記基本調合
香料組成物1をそのまま前記2品と同一割合で添加した
「たれ」を調製し(比較品2)、同様におかき試供品を
得た。これら3種のおかきについて10名の専門パネラ
ーにより香気を比較評価した。その結果、専門パネラー
10人の全員が本発明品1を加えたおかきは好ましいコ
ーン臭、ゴマ臭もしくは独特な香ばしい香気が強調さ
れ、他の2品に比べて格段に優れていると判定した。こ
れに対し、比較品1を使ったおかきは比較品2を使った
おかきに比べると、香ばしさは感じられるが物足りない
と判定された。
【0041】実施例11 基本調合香料組成物2として
下記の各成分(重量部)を混合した。
【0042】上記基本調合香料組成物2の10gに実施
例9で得られた2−ホルミルピロールと乳酸の混合組成
物の2%エタノール溶液10g(本発明品2)、または
2−ホルミルピロールの2%エタノール溶液2.1g
(比較品3)をそれぞれ添加して調合香料組成物を調製
した。常法により調製したコーンクリームスープに本発
明品2、比較品3及び上記基本調合香料組成物2(比較
品4)を、それぞれ0.01重量%添加して、それぞれ
5分間沸騰させた後、専門パネラー10人により香料組
成物無添加品を対象として香気を比較評価した。その結
果、専門パネラー10人の全員が2−ホルミルピロール
と乳酸の混合組成物を加えた本発明品2は好ましいコー
ン臭もしくは独特な香ばしいうま味を感じさせる香気が
強調され、嗜好性が著しく改善されていた。これに対
し、比較品3は2−ホルミルピロールの好ましい効果は
出ているが、本発明品2に比べると半減していた。さら
に比較品4は香料組成物無添加のものに比べると格段に
コーン様風味が強調されているが、本発明品2及び比較
品3の力強さはないと評価された。
【0043】実施例12;炊飯米の香味改良 市販精白米600gを研ぎ洗いし、3分して一方には実
施例1で得られた2−アセチル−1−ピロリンと乳酸の
混合組成物1%エタノール溶液0.01gを(本発明品
3)、他の一方には2−アセチル−1−ピロリン0.0
05g(比較品5)をそれぞれ添加し、無添加(比較品
6)のものと同じ条件で炊飯して、これら3種の炊飯米
について充分に訓練された10人のパネラーによって官
能評価を行った。その結果、飯の香味として好ましい順
位は本発明品3>比較品5>比較品6と判定された。殊
に本発明品3は、冷えた飯での比較において顕著に優れ
ていると判定された。
【0044】実施例13 実施例10で調製した本発明品1の調合香料組成物10
g、同じく比較品1の調合香料組成物10gを、それぞ
れアラビアガム50g、デキストリン粉末(DE8)5
0gおよび水150gからなる賦形剤溶液に加えて混合
乳化し、次いで噴霧乾燥により粉末化した。得られた粉
末を熱湯で1000倍に希釈して、よく訓練された10
人のパネラーにより香味の官能評価を行ったところ、本
発明品1の香料組成物粉末は好ましいアルカリ臭、アミ
ン臭もしくは独特な香ばしい香気が強く感じられるのに
対し、比較品1の香料組成物粉末はこれらの好ましい特
徴的な香気が半減していると評価された。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、式(1)で表されるピ
ロリン類(2位置換5員環含窒素化合物類)を脂肪族カ
ルボン酸またはアミノ酸等の有機酸と混合することによ
り、それ自体は殆ど無臭であるが、ピロリン類が極めて
安定化された組成物が得られる。該組成物は、天然香
料、合成の香料化合物等を基に組み立てられる調合香料
に配合した場合においても安定であるにもかかわらず、
アルカリ性条件下あるいは加熱処理することにより容易
にピロリン類を生成し、炊飯米様、ボイルドチキン様、
ローストチキン様、コーン様、ゴマ様、ナッツ様等のピ
ロリン類本来の好ましい香気香味が発現する。すなわち
ピロリン類と有機酸の混合組成物を香気発現前駆体とし
て、該混合物自体、或いは該混合物を含有する香料組成
物を飲食品に配合し、その飲食品を加熱調理したときに
ピロリン類が生成し、該飲食品に前記した如き好ましい
香気香味を付与することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B047 LB09 LG08 LG15 LG20 4H059 BA26 BA27 BA28 BA43 BA48 BA52 BA62 BA64 BB02 BB14 BB15 BB18 BB19 BB24 BB44 BB45 CA51 DA09 EA32

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(1) 【化1】 式中、Rは水素原子、C1〜C3のアルキル基またはC
    1〜C2のアシル基を示す、また破線は無結合又は単結
    合を示し、ここで1位の破線が単結合の場合は2位及び
    4位の破線は無結合を示し、1位の破線が無結合の場合
    は2位及び4位の破線は無結合又は単結合を示す、で表
    される2位置換5員環含窒素化合物類および有機酸を有
    効成分として含有することを特徴とする香料組成物。
  2. 【請求項2】 下記式(1) 【化2】 式中、Rは水素原子、C1〜C3のアルキル基またはC
    1〜C2のアシル基を示す、また破線は無結合又は単結
    合を示し、ここで1位の破線が単結合の場合は2位及び
    4位の破線は無結合を示し、1位の破線が無結合の場合
    は2位及び4位の破線は無結合又は単結合を示す、で表
    される2位置換5員環含窒素化合物類および有機酸を添
    加することを特徴とする飲食品の香味改善方法。
  3. 【請求項3】 有機酸が脂肪族力ルボン酸および/また
    はアミノ酸である、請求項1または2記載の2位置換5
    員環含窒素化合物類と有機酸を有効成分とすることを特
    徴とする香料組成物および飲食品の香味改善方法。
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