JP2000303373A - 模様付用糊および当該糊を用いた模様付方法 - Google Patents
模様付用糊および当該糊を用いた模様付方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来使用されてきた防染用糊の技術を使用し
つつ、これに非人為的な自然のひび割れを生じさせ、臈
纈染めとは異なる柄模様を得る。 【解決手段】 デキストリンおよびスターチを主成分と
し、それぞれの重量比を約6:4とする一方、当該主成
分に珪藻土およびカゼインを添加して得る模様付用糊で
あって、珪藻土およびカゼインは前記主成分60〜10
0g量に対してそれぞれ8〜15g相当量を添加する。
主成分に微粒活性炭および塩を添加し、主成分60〜1
00g量に対し、微粒活性炭を3〜6g、塩を1〜3g
程度添加する場合がある。模様付けを行う場合は、糊を
目的物の表面に塗布して乾燥させる。その後糊の上から
適宜の色具材を塗布し、直ちに目的物を定着液に浸漬さ
せ、洗浄、乾燥させる。
つつ、これに非人為的な自然のひび割れを生じさせ、臈
纈染めとは異なる柄模様を得る。 【解決手段】 デキストリンおよびスターチを主成分と
し、それぞれの重量比を約6:4とする一方、当該主成
分に珪藻土およびカゼインを添加して得る模様付用糊で
あって、珪藻土およびカゼインは前記主成分60〜10
0g量に対してそれぞれ8〜15g相当量を添加する。
主成分に微粒活性炭および塩を添加し、主成分60〜1
00g量に対し、微粒活性炭を3〜6g、塩を1〜3g
程度添加する場合がある。模様付けを行う場合は、糊を
目的物の表面に塗布して乾燥させる。その後糊の上から
適宜の色具材を塗布し、直ちに目的物を定着液に浸漬さ
せ、洗浄、乾燥させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、染物(織布)、焼物
(陶磁器類)等における模様付けの技術に係り、特に同
一工程を以て趣向に富む製品を製造するための防染糊の
技術に関する。
(陶磁器類)等における模様付けの技術に係り、特に同
一工程を以て趣向に富む製品を製造するための防染糊の
技術に関する。
【0002】
【従来の背景】目的とする対象物に模様をつける技術
は、染物(織布)においても焼物(陶磁器類)において
も古くから多様な技術がある。本発明はもともと染物の
技法として開発された経緯があり、以下の説明において
も染めの技法を中心に説明を行う。しかし、本発明は織
布の染めに限らず、茶器、花器、食器類のような陶磁器
類の絵付けにも適用が可能であり、染め/絵付け/イラ
スト技法等、いわゆる慣用的な言葉の区分に限定せず、
目的物に模様をつけるという観点において前記請求項通
りの主張を行うものである。
は、染物(織布)においても焼物(陶磁器類)において
も古くから多様な技術がある。本発明はもともと染物の
技法として開発された経緯があり、以下の説明において
も染めの技法を中心に説明を行う。しかし、本発明は織
布の染めに限らず、茶器、花器、食器類のような陶磁器
類の絵付けにも適用が可能であり、染め/絵付け/イラ
スト技法等、いわゆる慣用的な言葉の区分に限定せず、
目的物に模様をつけるという観点において前記請求項通
りの主張を行うものである。
【0003】
【従来の技術】生地に柄、模様をつける技術は、古代か
ら現代に至るまで多様な技術をみせた。現代の我国にお
いて知られる代表的な技法も多岐にわたり、例えば臈纈
染(ろうけち/ろうけつ)、絞染(しぼり)、抜染法等
があり一般にも広く知られている。これらは、防染用の
材料を用い、型枠を使用して引染を行うことが出来る点
で共通する。
ら現代に至るまで多様な技術をみせた。現代の我国にお
いて知られる代表的な技法も多岐にわたり、例えば臈纈
染(ろうけち/ろうけつ)、絞染(しぼり)、抜染法等
があり一般にも広く知られている。これらは、防染用の
材料を用い、型枠を使用して引染を行うことが出来る点
で共通する。
【0004】これらのうち、結果として本発明に係る模
様付用糊(染物で云う防染糊)と柄模様を最も近づける
ことの出来る技法は、臈纈染である。これはよく知られ
ているように、型枠を用いて目的とする範囲にロウを塗
布し、乾燥後、必要に応じてロウに人為的にひび割れを
生じさせ、生地を染める。ロウが防染材となった上でひ
び割れの部分に細い線が走る点に特徴がある。
様付用糊(染物で云う防染糊)と柄模様を最も近づける
ことの出来る技法は、臈纈染である。これはよく知られ
ているように、型枠を用いて目的とする範囲にロウを塗
布し、乾燥後、必要に応じてロウに人為的にひび割れを
生じさせ、生地を染める。ロウが防染材となった上でひ
び割れの部分に細い線が走る点に特徴がある。
【0005】図6は、臈纈染めの柄模様の特徴を例示す
るものである。2はロウに発生させたひび割れによって
染められたライン、3は人為的に生じさせたひび割れの
中心部、4は人為的に生じさせたひび割れに起因する直
線的な交差ポイントである。このような模様の特徴は、
デザイン上の意図をもって型取った所定領域、例えば蝶
々の羽や植物の葉、にひび割れラインを染め込み、自然
な感じを与える点では優れた技法である。
るものである。2はロウに発生させたひび割れによって
染められたライン、3は人為的に生じさせたひび割れの
中心部、4は人為的に生じさせたひび割れに起因する直
線的な交差ポイントである。このような模様の特徴は、
デザイン上の意図をもって型取った所定領域、例えば蝶
々の羽や植物の葉、にひび割れラインを染め込み、自然
な感じを与える点では優れた技法である。
【0006】一方、本発明と同様に防染糊を使用する技
術としては、特開平9−241981号公報の技術があ
る。これは、従来の引染法の処理ステップを単純化する
もので、防染糊に微量の尿素を添加することによって、
模様用色糊層から直接生地に色を与えることを行う技術
である。尿素を含まない従来の一般的な防染糊を使用す
る場合は、模様用色糊層の上に無色防染糊を配する処理
が必要であり、生産性に限界が生ずるほか、無色防染糊
のはみ出し部分が必然的に無染色領域(白色縁取線)と
なってしまい、デザイン上の制約となった。
術としては、特開平9−241981号公報の技術があ
る。これは、従来の引染法の処理ステップを単純化する
もので、防染糊に微量の尿素を添加することによって、
模様用色糊層から直接生地に色を与えることを行う技術
である。尿素を含まない従来の一般的な防染糊を使用す
る場合は、模様用色糊層の上に無色防染糊を配する処理
が必要であり、生産性に限界が生ずるほか、無色防染糊
のはみ出し部分が必然的に無染色領域(白色縁取線)と
なってしまい、デザイン上の制約となった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の染物
技術は、いわゆる人為的な柄模様をつけることに関して
は、ほぼ完成の域に達している感がある。直接印花法、
防染法、染抜法、といった各種の模様付技法に、手描
法、型枠法のテクニクを組み合わせれば、制作コストの
相違はあるにせよ、技術的にはほぼ自由な造形を作るこ
とが可能である。
技術は、いわゆる人為的な柄模様をつけることに関して
は、ほぼ完成の域に達している感がある。直接印花法、
防染法、染抜法、といった各種の模様付技法に、手描
法、型枠法のテクニクを組み合わせれば、制作コストの
相違はあるにせよ、技術的にはほぼ自由な造形を作るこ
とが可能である。
【0008】しかしながら、焼物の絵付けにおいても同
じであるが、最も困難とされるのは、ある所定の領域
に、緩やかな曲線をもった微妙に細い線を表現すること
にある。染物にせよ、焼物にせよ、微妙な細い線をもっ
て、曲線を表現することが難しいのは、型枠ではそれを
表現できず、手描では職人の個性がでるためか似通った
ある種のパターンの繰り返しとなりやすいからである。
じであるが、最も困難とされるのは、ある所定の領域
に、緩やかな曲線をもった微妙に細い線を表現すること
にある。染物にせよ、焼物にせよ、微妙な細い線をもっ
て、曲線を表現することが難しいのは、型枠ではそれを
表現できず、手描では職人の個性がでるためか似通った
ある種のパターンの繰り返しとなりやすいからである。
【0009】従って、一品制作の芸術品であっても細く
微妙な曲線が描かれた作品は希少価値をもつ。工業生品
では、同一絵柄の陶器類をプリントして大量製造するこ
とは可能であるが、絹布、麻布等、高額の着物地や服地
の染めでは、これは出来ない。高額の茶器類でも同じで
ある。やはり伝統的な染め、絵付けの技法を使用し、よ
り美しい柄模様の製品、他の製品とは一線を画する格別
の製品を作ることが大切である。
微妙な曲線が描かれた作品は希少価値をもつ。工業生品
では、同一絵柄の陶器類をプリントして大量製造するこ
とは可能であるが、絹布、麻布等、高額の着物地や服地
の染めでは、これは出来ない。高額の茶器類でも同じで
ある。やはり伝統的な染め、絵付けの技法を使用し、よ
り美しい柄模様の製品、他の製品とは一線を画する格別
の製品を作ることが大切である。
【0010】一方、蝶々の羽や植物の葉のように、複雑
なラインが入り組んで自然な感じを表現する臈纈染の技
法は、それはそれで何ら問題はない。しかしながら、人
為的にひび割れを生じさせる結果として、 柄模様(2)が直線的となり、曲線を表現しにくい ひび割れの中心ポイント(3)が必然的に形成され
滲むこと 交差する直線ライン(4)の出現確率が増加し、そ
の線は太い という造形上の特徴パターンとなる。そしてこれを避け
るには、ロウ(または防染糊)の上から曲線を手描して
表現するしかない。しかし、それを何度も繰り返すと固
有の特徴パターンになることはすでに述べた。
なラインが入り組んで自然な感じを表現する臈纈染の技
法は、それはそれで何ら問題はない。しかしながら、人
為的にひび割れを生じさせる結果として、 柄模様(2)が直線的となり、曲線を表現しにくい ひび割れの中心ポイント(3)が必然的に形成され
滲むこと 交差する直線ライン(4)の出現確率が増加し、そ
の線は太い という造形上の特徴パターンとなる。そしてこれを避け
るには、ロウ(または防染糊)の上から曲線を手描して
表現するしかない。しかし、それを何度も繰り返すと固
有の特徴パターンになることはすでに述べた。
【0011】そこで本発明の目的は、従来使用されてき
た防染用糊の技術を使用しつつ、これに非人為的な自然
のひび割れを生じさせ、臈纈染めとは全く異なる趣をも
った柄模様を表現可能とする点にある。
た防染用糊の技術を使用しつつ、これに非人為的な自然
のひび割れを生じさせ、臈纈染めとは全く異なる趣をも
った柄模様を表現可能とする点にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明に係る模様付用糊は、デキストリンおよびスター
チを主成分とし、それぞれの重量比を約6:4とする一
方、当該主成分に珪藻土およびカゼインを添加して得る
模様付用糊であって、珪藻土およびカゼインは前記主成
分60〜100g量に対してそれぞれ8〜15g相当量
を添加する。また前記模様付用糊は、微粒活性炭および
塩を添加したものであって、前記主成分60〜100g
量に対し、微粒活性炭を3〜6g、塩を1〜3g程度添
加する場合がある。
本発明に係る模様付用糊は、デキストリンおよびスター
チを主成分とし、それぞれの重量比を約6:4とする一
方、当該主成分に珪藻土およびカゼインを添加して得る
模様付用糊であって、珪藻土およびカゼインは前記主成
分60〜100g量に対してそれぞれ8〜15g相当量
を添加する。また前記模様付用糊は、微粒活性炭および
塩を添加したものであって、前記主成分60〜100g
量に対し、微粒活性炭を3〜6g、塩を1〜3g程度添
加する場合がある。
【0013】これらの防染用糊を使用して模様付けを行
う場合は、模様付用糊を目的物の表面に塗布して乾燥さ
せ、糊の上から適宜の色具材を塗布し、ほぼ直ちに目的
物を定着液に浸漬させ、洗浄後、乾燥させる。
う場合は、模様付用糊を目的物の表面に塗布して乾燥さ
せ、糊の上から適宜の色具材を塗布し、ほぼ直ちに目的
物を定着液に浸漬させ、洗浄後、乾燥させる。
【0014】
【作用】本発明に係る模様付用糊は、デキストリンおよ
びスターチを主成分とし、それぞれの重量比を約6:4
とする。デキストリンは、モチ粉や米を主原料として得
られる澱粉であり、これを主成分とするのは、従来の防
染糊と同様に扱い易さの故である。スターチは、天然性
のものを使用する。例えば植物性のコーンスターチであ
る。デキストリン6に対し、スターチ4を配合するの
は、デキストリンが乾燥したときに発生する直線的なひ
び割れを防止するためである。モチでも同じであるが、
澱粉質は乾燥によりクラックを発生する。しかし、その
クラックは単純な直線状のラインであって、本発明が目
的とする微妙に細い曲線ではない。スターチは、澱粉質
の即時乾燥を抑え、結果として単純なストレートのひび
割れ発生を防止する。
びスターチを主成分とし、それぞれの重量比を約6:4
とする。デキストリンは、モチ粉や米を主原料として得
られる澱粉であり、これを主成分とするのは、従来の防
染糊と同様に扱い易さの故である。スターチは、天然性
のものを使用する。例えば植物性のコーンスターチであ
る。デキストリン6に対し、スターチ4を配合するの
は、デキストリンが乾燥したときに発生する直線的なひ
び割れを防止するためである。モチでも同じであるが、
澱粉質は乾燥によりクラックを発生する。しかし、その
クラックは単純な直線状のラインであって、本発明が目
的とする微妙に細い曲線ではない。スターチは、澱粉質
の即時乾燥を抑え、結果として単純なストレートのひび
割れ発生を防止する。
【0015】また本発明に係る模様付用糊は、主成分に
珪藻土およびカゼインを添加する。珪藻土(ハイフロ)
は、例えば乾燥物を使用して良い。珪藻土の作用は、染
料(色具材)の浸透性を高める点にある。珪藻土の添加
量が多くなるほどデキストリンはゆるくなり、防染糊と
しての機能が失われ、逆に染料の浸透性が高まって、微
妙な細いラインを確実に生地(目的物)に描き移す(染
める)ことが可能となる。
珪藻土およびカゼインを添加する。珪藻土(ハイフロ)
は、例えば乾燥物を使用して良い。珪藻土の作用は、染
料(色具材)の浸透性を高める点にある。珪藻土の添加
量が多くなるほどデキストリンはゆるくなり、防染糊と
しての機能が失われ、逆に染料の浸透性が高まって、微
妙な細いラインを確実に生地(目的物)に描き移す(染
める)ことが可能となる。
【0016】カゼインは、天然のもの、例えば牛乳、海
藻、卵白から得られるものを使用する。乾燥物であって
良い。このカゼイン系物質の添加は、糊層に美しいクラ
ック模様を染色する上で重要な作用を営む。とくに、ひ
び割れラインの安定である。
藻、卵白から得られるものを使用する。乾燥物であって
良い。このカゼイン系物質の添加は、糊層に美しいクラ
ック模様を染色する上で重要な作用を営む。とくに、ひ
び割れラインの安定である。
【0017】澱粉質を乾燥させると、表面に亀裂が発生
することは誰でも知っているが、ひび割れ(亀裂/クラ
ック)の出来かたは一様ではない。ある部分は深く、あ
る部分は浅い。また亀裂の断面側壁には微小凹凸が形成
され易い。
することは誰でも知っているが、ひび割れ(亀裂/クラ
ック)の出来かたは一様ではない。ある部分は深く、あ
る部分は浅い。また亀裂の断面側壁には微小凹凸が形成
され易い。
【0018】従って、従来の防染糊を生地の上に置き、
無理な乾燥を施す等により直線的な亀裂を生じさせて
も、そのような糊層を介しては、綺麗なラインを染める
ことは出来ない。上下方向(Z軸方向)でいえば糊層の
表面から底面まで亀裂が綺麗に出来ていない可能性があ
り、また前後左右方向(XY平面)でいえば亀裂断面の
微小凹凸が染料の浸透を阻む可能性があって、結果とし
て途中でラインが途切れるようにしか細線の染めが出来
ないからである。本出願人の実験によれば、カゼイン系
物質を数グラム単位(主成分60〜100gに対し10
〜15g)で添加する事により、常に安定して微小細線
を描くことに成功した。
無理な乾燥を施す等により直線的な亀裂を生じさせて
も、そのような糊層を介しては、綺麗なラインを染める
ことは出来ない。上下方向(Z軸方向)でいえば糊層の
表面から底面まで亀裂が綺麗に出来ていない可能性があ
り、また前後左右方向(XY平面)でいえば亀裂断面の
微小凹凸が染料の浸透を阻む可能性があって、結果とし
て途中でラインが途切れるようにしか細線の染めが出来
ないからである。本出願人の実験によれば、カゼイン系
物質を数グラム単位(主成分60〜100gに対し10
〜15g)で添加する事により、常に安定して微小細線
を描くことに成功した。
【0019】請求項2は、以上の主成分に微粒活性炭お
よび塩を添加したものであって、前記主成分60〜10
0g量に対し、微粒活性炭を3〜6g、塩を1〜3g程
度添加するものである。これらは選択的に使用するもの
である。まず微粒活性炭は、糊の酸化を防止する。この
使用量は季節によって異なり、雰囲気温度が低下するほ
ど少量傾向とし、マイナス温度において糊を乾燥させる
場合は必要がない。但し、活性炭は色素を吸着する作用
があるので白色縁取を意図する場合は雰囲気温度に拘わ
らず使用して構わない。また活性炭は、絹糸に含まれる
セリシン等、綿糸/麻糸に含まれるシブ等を整理して綺
麗な仕上がりを可能とする。
よび塩を添加したものであって、前記主成分60〜10
0g量に対し、微粒活性炭を3〜6g、塩を1〜3g程
度添加するものである。これらは選択的に使用するもの
である。まず微粒活性炭は、糊の酸化を防止する。この
使用量は季節によって異なり、雰囲気温度が低下するほ
ど少量傾向とし、マイナス温度において糊を乾燥させる
場合は必要がない。但し、活性炭は色素を吸着する作用
があるので白色縁取を意図する場合は雰囲気温度に拘わ
らず使用して構わない。また活性炭は、絹糸に含まれる
セリシン等、綿糸/麻糸に含まれるシブ等を整理して綺
麗な仕上がりを可能とする。
【0020】塩は、微量で良い。塩は、生地の目に対す
る糊の浸透性を高める。従って表面平滑な布地の場合は
原理的には不要である。一方、縮緬のように目の微小凹
凸がある場合は、糊の浸透性を高めることによって凹部
にまで糊を行き渡らせ染めの仕上がりを確実にする。
る糊の浸透性を高める。従って表面平滑な布地の場合は
原理的には不要である。一方、縮緬のように目の微小凹
凸がある場合は、糊の浸透性を高めることによって凹部
にまで糊を行き渡らせ染めの仕上がりを確実にする。
【0021】請求項3は、本発明に係る糊を使用して染
めを行う場合の方法である。本発明にあっては、ひび割
れの発生を必要とするので、生地に置いた糊を一定の水
分含有率まで糊を乾燥させる。乾燥処理時の水分含有率
によって、ひび割れの結果が微妙に異なる。自然乾燥を
行う場合であって、雰囲気温度を20〜25℃とする
と、湿度によっても異なるが、乾燥に要する時間は約7
日〜10日である。強制乾燥でも出来るが、ひび割れの
出来にばらつきがあり好ましくない。乾燥後、糊の上に
染料を置き、時間をおかずにフィックスオイルに漬け、
糊を剥離させ、生地を綺麗に濯ぎ、乾燥させて最終製品
を得る。
めを行う場合の方法である。本発明にあっては、ひび割
れの発生を必要とするので、生地に置いた糊を一定の水
分含有率まで糊を乾燥させる。乾燥処理時の水分含有率
によって、ひび割れの結果が微妙に異なる。自然乾燥を
行う場合であって、雰囲気温度を20〜25℃とする
と、湿度によっても異なるが、乾燥に要する時間は約7
日〜10日である。強制乾燥でも出来るが、ひび割れの
出来にばらつきがあり好ましくない。乾燥後、糊の上に
染料を置き、時間をおかずにフィックスオイルに漬け、
糊を剥離させ、生地を綺麗に濯ぎ、乾燥させて最終製品
を得る。
【0022】
【実施例】本発明に係る糊を作るときは、最も簡単に
は、水で溶いたゲル状のモチ粉60gにコーンスターチ
40gを配合し、ここに珪藻土12g、牛乳15gを入
れ、必要に応じて微粒活性炭粉末を5g、塩を1.5g
を入れ攪拌する。
は、水で溶いたゲル状のモチ粉60gにコーンスターチ
40gを配合し、ここに珪藻土12g、牛乳15gを入
れ、必要に応じて微粒活性炭粉末を5g、塩を1.5g
を入れ攪拌する。
【0023】図3は、この糊を用いて生地に染めを施す
場合を例示する。この実施例では、例えば、着物地10
に模様として氷柱(つらら)をデザインする場合を例示
する。12は、手描等の手段を用いて着物地10にデザ
イン配置した糊である。糊12の厚みは、平均1〜2m
mである。しかし、本発明に係る糊12では、糊の厚み
によって染めの柄模様に相違が生ずる。糊12を厚く塗
布した箇所では染め上げ線の密度が粗となり、糊12を
薄く塗布した箇所では染め上げ線の密度が密となる。
場合を例示する。この実施例では、例えば、着物地10
に模様として氷柱(つらら)をデザインする場合を例示
する。12は、手描等の手段を用いて着物地10にデザ
イン配置した糊である。糊12の厚みは、平均1〜2m
mである。しかし、本発明に係る糊12では、糊の厚み
によって染めの柄模様に相違が生ずる。糊12を厚く塗
布した箇所では染め上げ線の密度が粗となり、糊12を
薄く塗布した箇所では染め上げ線の密度が密となる。
【0024】図4は、糊10の厚みを誇張して表したも
のであり、デザイン的に氷柱の上部となる部分は糊12
を薄く塗布し、氷柱の下方となる部分には糊12を厚く
塗布し、柄模様のアクセントをつける。糊12の塗布後
は、7〜10日ほど静置して糊12の乾燥を待つ。
のであり、デザイン的に氷柱の上部となる部分は糊12
を薄く塗布し、氷柱の下方となる部分には糊12を厚く
塗布し、柄模様のアクセントをつける。糊12の塗布後
は、7〜10日ほど静置して糊12の乾燥を待つ。
【0025】図5は、糊12の乾燥後に染料をおいて染
め、定着液に浸漬→ゆすぎ→乾燥を行って得た、着物地
の柄模様の概略である。デザインとして現れた氷柱30
の上部には、ラインの密な部分31が生じ、氷柱30の
下方にはライン密度が粗な部分33が生じている。これ
は、糊12の塗布肉厚が大きくなるほど表面から底面ま
で貫くクラックの発生確率が減少し、糊12の塗布肉厚
が小さくなるほど表面から底面まで貫くクラックの発生
確率が増大するための現象であると考えることが出来
る。
め、定着液に浸漬→ゆすぎ→乾燥を行って得た、着物地
の柄模様の概略である。デザインとして現れた氷柱30
の上部には、ラインの密な部分31が生じ、氷柱30の
下方にはライン密度が粗な部分33が生じている。これ
は、糊12の塗布肉厚が大きくなるほど表面から底面ま
で貫くクラックの発生確率が減少し、糊12の塗布肉厚
が小さくなるほど表面から底面まで貫くクラックの発生
確率が増大するための現象であると考えることが出来
る。
【0026】図1、図2は、それぞれライン33、ライ
ン31を具体的に例示する図である。これらの模様線
は、長短はあっても概ね曲線となって現れ、かつ微妙に
細いことが特徴である。強制外圧を加えないので臈纈染
にみられるクラックの中心ポイントは殆ど存在せず、ま
た交差ポイントは生ずるが、単調な直線交差ではなく、
大理石や葉脈類似の、しかもそれが離散して点在するな
ど、人間の創作力では絶対に表現不能な安定感のある自
然な細線模様を得る。単調な直線ではなく、かつ単調な
カーブでもない。
ン31を具体的に例示する図である。これらの模様線
は、長短はあっても概ね曲線となって現れ、かつ微妙に
細いことが特徴である。強制外圧を加えないので臈纈染
にみられるクラックの中心ポイントは殆ど存在せず、ま
た交差ポイントは生ずるが、単調な直線交差ではなく、
大理石や葉脈類似の、しかもそれが離散して点在するな
ど、人間の創作力では絶対に表現不能な安定感のある自
然な細線模様を得る。単調な直線ではなく、かつ単調な
カーブでもない。
【0027】従って、かかる模様付糊を用いた場合は、
同一工程を経ても、微妙に趣の異なる柄模様を得ること
が出来、着物地、ネクタイ生地、ハンカチーフなど、さ
まざまな価格帯の生地に、自由に趣向を加えることが可
能となる。
同一工程を経ても、微妙に趣の異なる柄模様を得ること
が出来、着物地、ネクタイ生地、ハンカチーフなど、さ
まざまな価格帯の生地に、自由に趣向を加えることが可
能となる。
【0028】本発明に係る糊が従来の防染糊と著しく相
違する点は、澱粉質に対して天然スターチを約65〜7
5%の比率をもって大量に投入する点にある。糊の量は
基本的には澱粉質(モチ粉等)の量によって調整する。
スターチはデキストリンのつなぎとして作用し、その保
水性によって、急速な乾燥を防止し、食用モチに生する
乾燥ひび割れのような大ざっぱなクラックの発生を抑え
る。長時間の乾燥によっても糊には一定の水分が残され
る結果、クラックの横幅の拡大を防止するためである。
また本発明に係る糊を使用すると、ひび割れがゆるやか
な曲線を描くのも、天然スターチによる保水力に起因す
ると考えられる。
違する点は、澱粉質に対して天然スターチを約65〜7
5%の比率をもって大量に投入する点にある。糊の量は
基本的には澱粉質(モチ粉等)の量によって調整する。
スターチはデキストリンのつなぎとして作用し、その保
水性によって、急速な乾燥を防止し、食用モチに生する
乾燥ひび割れのような大ざっぱなクラックの発生を抑え
る。長時間の乾燥によっても糊には一定の水分が残され
る結果、クラックの横幅の拡大を防止するためである。
また本発明に係る糊を使用すると、ひび割れがゆるやか
な曲線を描くのも、天然スターチによる保水力に起因す
ると考えられる。
【0029】尚、本発明に係る糊を使用して染色を行う
場合に使用できる染料は従来の一般染料で構わない。直
接染料、酸性染料、含金染料、反応性染料等である。茶
器類の焼物には従来通り絵付用色具を使う。当然である
が、本発明によって得たラインをなぞって上から金色そ
の他の色(または糸)を施しても良い。染物、焼物、絵
画の下絵線とすることも出来る。また染物の場合、他の
手法と組み合わせて一部に本発明に係る糊を使用しても
良いことは勿論である。
場合に使用できる染料は従来の一般染料で構わない。直
接染料、酸性染料、含金染料、反応性染料等である。茶
器類の焼物には従来通り絵付用色具を使う。当然である
が、本発明によって得たラインをなぞって上から金色そ
の他の色(または糸)を施しても良い。染物、焼物、絵
画の下絵線とすることも出来る。また染物の場合、他の
手法と組み合わせて一部に本発明に係る糊を使用しても
良いことは勿論である。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る模様付
用糊によれば、従来使用されてきた防染用糊の技術を使
用しつつ、これに非人為的な自然のひび割れを生じさ
せ、臈纈染めとは全く異なる趣をもった柄模様を得るこ
とが出来る。
用糊によれば、従来使用されてきた防染用糊の技術を使
用しつつ、これに非人為的な自然のひび割れを生じさ
せ、臈纈染めとは全く異なる趣をもった柄模様を得るこ
とが出来る。
【図1】本発明に係る柄模様のうちライン密度の薄い部
分を示す図である。
分を示す図である。
【図2】本発明に係る柄模様のうちライン密度の高い部
分を示す図である。
分を示す図である。
【図3】本発明に係る糊を用いた図柄を例示する図であ
る。
る。
【図4】図2のA−A線断面を誇張して例示する図であ
る。
る。
【図5】実施例に係る氷柱の染色後におけるライン密度
を例示する図である。
を例示する図である。
【図6】臈纈染の柄模様を例示する図である。
10 着物地 12 糊 30 デザインした氷柱 31 ライン(柄模様)の密な部分 33 ライン密度が粗な部分
Claims (3)
- 【請求項1】デキストリンおよびスターチを主成分と
し、それぞれの重量比を約6:4とする一方、当該主成
分に珪藻土およびカゼインを添加して得る模様付用糊で
あって、珪藻土およびカゼインは前記主成分60〜10
0g量に対してそれぞれ8〜15g相当量を添加するこ
とを特徴とする模様付用糊。 - 【請求項2】前記模様付用糊に微粒活性炭および塩を添
加したものであって、前記主成分60〜100g量に対
し、微粒活性炭を3〜6g、塩を1〜3g程度添加する
ことを特徴とする請求項1記載の模様付用糊。 - 【請求項3】前記請求項1または請求項2記載の模様付
用糊を目的物の表面に塗布して乾燥させ、糊の上から適
宜の色具材を塗布し、ほぼ直ちに目的物を定着液に浸漬
させ、洗浄後、乾燥させることを特徴とする模様付方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11118834A JP2000303373A (ja) | 1999-04-26 | 1999-04-26 | 模様付用糊および当該糊を用いた模様付方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11118834A JP2000303373A (ja) | 1999-04-26 | 1999-04-26 | 模様付用糊および当該糊を用いた模様付方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000303373A true JP2000303373A (ja) | 2000-10-31 |
Family
ID=14746319
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11118834A Withdrawn JP2000303373A (ja) | 1999-04-26 | 1999-04-26 | 模様付用糊および当該糊を用いた模様付方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000303373A (ja) |
-
1999
- 1999-04-26 JP JP11118834A patent/JP2000303373A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060704 |