JP2000307482A - 長距離伝送パルス送出装置 - Google Patents

長距離伝送パルス送出装置

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JP2000307482A
JP2000307482A JP11110856A JP11085699A JP2000307482A JP 2000307482 A JP2000307482 A JP 2000307482A JP 11110856 A JP11110856 A JP 11110856A JP 11085699 A JP11085699 A JP 11085699A JP 2000307482 A JP2000307482 A JP 2000307482A
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line
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pulse
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Masakazu Oi
正和 尾井
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、メタリック回線を利用してディジタ
ル伝送を実現するいわゆるISDN基本サービスにおい
て、局舎から遠距離の地にある加入者に対して、メタリ
ック回線(加入者回線)を用いた長距離伝送を実現する
ための長距離伝送パルス送出装置に関するものであり、
メタリック回線の回線線種によって延長できる回線距離
が制限されないよう、言い換えれば、メタリック回線の
種別に最適に対応できるようにすることを目的とする。 【解決手段】回線損失への等化を実現するために宅内装
置または局内装置いずれかの送信レベルを一定レベルま
で上げ固定し、かつそのパルス幅を回線線種に応じて最
適に可変する手段を持ち、対向する加入者装置を変更せ
ずに、回線損失への等化限界を引き上げるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、メタリック回線を
利用してディジタル伝送を実現するいわゆるISDN基
本サービスにおいて、局舎から遠距離の地にある加入者
に対して、メタリック回線(加入者回線)を用いた長距
離伝送を実現するための長距離伝送パルス送出装置に関
するものである。
【0002】近年普及しているISDN基本サービス
は、従来のアナログ回線で使用していたメタリック回線
を流用し、高速なデータ伝送を可能にするよう設計開発
されたものである。このISDN基本サービスでは、図
8に示す収容形態がTTC標準JT−G961に規定さ
れている。図8において、局舎側では各加入者対応に設
けられる複数の局内装置(線路終端装置)LTが交換終
端装置ETに収容される。宅内側には宅内装置(網終端
装置)NTが設けられており、この宅内装置NTに宅内
側の通信機器、例えばターミナル・アダプタTA、端末
装置TEなどが接続される。そして、この宅内装置NT
はメタリック回線を介して局舎側の局内装置LTと1:
1で接続される。このメタリック加入者回線上では、日
本では時分割伝送技術(ピンポン伝送技術)によりディ
ジタル伝送が実現されている。
【0003】このISDN基本サービスでは、回線の対
地平衡度、漏話、回線品質等を考慮して緑路損失上限を
50dBとして開発されており、この線路損失上限50
〔dB〕を超える遠地にいる加入者に対しては、基本的に
はサービス提供を行っていない。ISDN基本サービス
の開始当初の見込みでは、日本全国の電話網の99%を
このISDN基本サービスでカバーできる予定であった
が、近年の人口の分散化により、局内装置LTから50
dBを超える回線損失を有する地域での需要が全体の2〜
3%に増えるにいたった。これらのユーザにサービスを
提供するためには、遠隔局の導入を持たなければなら
ず、それはまた膨大な設備コストを必要とする。このた
め、全てのユーザに対してISDN基本サービスを提供
することは現状では不可能である。
【0004】このため、局内装置LTから50dBを超え
る回線損失を有する地域でのISDN基本サービスを遠
隔局を導入せずに低コストで提供できる長距離伝送シス
テムの実現が必要とされている。
【0005】
【従来の技術】図9は局舎側の局内装置LTと宅内側の
宅内装置NTの構成例を示す。局内装置LTは、メタリ
ック回線側をU点インタフェース、上記装置(交換機な
ど)側をV点インタフェースとしており、送信ドライバ
1、受信レシーバ2、等化器(線路終端)3、U点/V
点変換部(回線終端)4などを含み構成される。また、
宅内装置NTは、メタリック回線側をU点インタフェー
ス、宅内の通信機器側をT点インタフェースとしてお
り、送信ドライバ1、受信レシーバ、等化器(線路終
端)3、T点/U点変換部(回線終端)5などを含み構
成される。
【0006】この従来構成では、下り信号の流れとし
て、局内装置LTは、より上位の装置(交換機等)とV
点インタフェースで接続され、上位装置からの命令をU
点/V点変換部4で受け、下位への制御信号とデータと
をこのU点/V点変換部4でU点インタフェースに合う
よう速度変換し、送信ドライバ1を介してメタリック回
線に送出する。この送信ドライバ1は日本ではAMI信
号に変換するU点ドライバとなる.
【0007】宅内装置NT側では、メタリック回線を通
って劣化した信号を受信レシーバ2が受け、等化器3で
波形整形し、T点/U点変換部5でクロック抽出および
T点インタフェースに合うよう速度変換し、T点に信号
を伝える。
【0008】一方、上り信号の流れとして、宅内装置N
Tは、より下位の装置(ターミナル・アダプタTAや端
末装置TEなど)とT点インタフェースで接続されてお
り、下位装置からのデータをT点/U点変換部5で受
け、上位への状態信号とデータとをU点インタフェース
に合うよう速度変換する。U点への送出タイミングは、
下り信号データの中から、送信に必要なクロック成分を
T点/U点変換部5が抽出し、送信ドライバ1を通して
AMI信号に変換して、メタリック回線に送出する。
【0009】局内装置LT側では、メタリック回線を通
って劣化した信号を局内装置LT内の受信レシーバ2が
受け、等化器3で波形整形し、U点/V点変換部4で状
態信号とデータを識別し、上位装置のV点に合う速度に
変換して伝送する。
【0010】ここで、宅内装置NTと局内装置LTに設
置されている等化器3は、メタリック回線で生じた信号
劣化を、受信側において補正するものである。以下、こ
の機能について説明する。
【0011】宅内装置NTと局内装置LT間の加入者回
線を構成しているメタリック回線は、その分布定数の特
性により、線路損失−周波数特性は、一般的に図10に
示すようなものとなる。図10は横軸に周波数f(H
z)、縦軸に損失LOSS(dB)をとったもので、メタ
リック回線の長さ別(0〜6km)にその特性が示され
ている。これらの特性図から分かるように、メタリック
回線の線路損失−周波数特性は、高周波領域では対数的
にはルートf(=周波数f1/2 )に比例する特性を持つ
ことが知られている。つまり、高周波ほど減衰し、低周
波ほど相対的に通過しやすい特性を持っている。
【0012】また、この線路損失−周波数特性は、回線
線種、すなわち回線種別や回線太さ等のパラメータによ
り、当然異なる特性を持っている。日本におけるメタリ
ック回線には、鉛、紙絶縁、CCPケーブル等の回線種
別をもち、さらに回線太さでは径φ0.4〜φ0.9の
ものが存在する。これらの周波数特性を平均化すると、
径φ0.5の紙絶縁ケーブルがその平均値に最も近似し
た特性のものとなる。このためメタリック回線ケーブル
で劣化した信号を等化器3で等化するためには、径φ
0.5の紙絶縁ケーブルを基準とし、その損失分を利得
として補正することで、最も歪みの少ない波形に整形さ
れる(これをルートf等化と呼ぶ)。
【0013】図11にその補正方法を示す。ルートf等
化は、平坦アンプ、一次傾斜アンプ、2次傾斜アンプの
各利得特性を組み合わせることで構成され、前述した径
φ0.5の紙絶縁ケーブルを基準とし、この径φ0.5
の紙絶縁ケーブルの線路損失−周波数特性に利得を近似
させるようにして、線路において生じた損失を補正して
いる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】従来の局内・宅内間の
伝送システムを用いて、長距離伝送を実現するために
は、基本的には以下の3つの方式が考えられる。 局内装置LTと宅内装置NTの双方の装置において送
信信号の送信レベルを上げる。これにより、双方の装置
の受信回路に受信される信号のレベルが大きくなるの
で、既存の受信回路を改変しなくとも信号の送受信が可
能となる。 局内装置LTと宅内装置NTの双方の装置において受
信回路の受信レベルを上げる。これにより、相手局が送
信信号のレベルを上げなくとも、相手局からの受信信号
を高感度で受信することができるので、既存の送信回路
を改変しなくとも信号の送受信が可能となる。 局内装置LTまたは宅内装置NTのいずれか一方にお
いて、送信レベルを上げ、かつ受信感度をも向上させ
る。これにより、対向局側の装置の送信回路と受信回路
は、既存の回路を改変しなくとも信号の送受信が可能と
なる。
【0015】これらの方式のなかで、既に導入されてい
る設備を変更せずに、新規ユーザに対して長距離伝送サ
ービスを実現するためには、上記の方式が最も適して
いる。特に、局舎側は設備が既に設けられていてその設
備を容易に変更できないのが通常であるから、ISDN
基本サービスを望む新規ユーザに対しては、そのユーザ
宅内に新たな宅内装置NTを設置することでその要求に
対応することが現実的であるという観点から、ユーザ側
の宅内装置NTに上記方式を適用することが望ましい
といえる。
【0016】図12には、長距離伝送を実現するために
提案された方式の一例を示す。この例では、上記の理由
から、宅内装置NT側に長距離伝送対策を施している。
図中、送信ドライバ1、受信レシーバ2、等化器3、T
点/U点変換部5は従来技術で説明したものである。相
違点として、送信ドライバ1の後段に送信増幅器6を設
け、この送信増幅器6で従来の送信レベルをさらにα
〔dB〕増幅してメタリック回線に送出している点と、受
信レシーバ2の前段に受信増幅器7を設けてメタリック
回線からの受信信号をこの受信増幅器7でα〔dB〕増幅
してから既存の受信レシーバ2に入力している点であ
る。
【0017】このように、この長距離伝送対策システム
では、宅内装置NT側において、送信レベルをフラット
にα〔dB〕増幅して送出し、かつ、受信感度もα〔dB〕
増幅して受信することで、従来のISDN基本サービス
における限界線路損失(例えば50dB)をさらにα〔d
B〕分だけ引き上げ、その線路損失α〔dB〕分に相当す
る距離だけ従来よりもより遠方にいるユーザに対して
も、ISDN基本サービスを提供できるようにしてい
る。
【0018】ところが、この形態のシステムでは、メタ
リック回線を通過した信号がその特有の分布定数によっ
て波形が歪んでしまうので、受信側で受信できなくなっ
てしまい、この波形歪に原因して、延長することができ
る距離が制限されるという問題点がある。
【0019】図13はこのことを説明するための図であ
り、(1)は従来の宅内装置NTと局内装置LT間の配
置関係を示し、(2)は上記長距離伝送対策システムで
の宅内装置NTと局内装置LT間の配置関係を示す。図
13(1)に示するように、従来方式では、局内装置L
Tから見た線路損失50dBに相当する距離の位置をB点
とし、このB点に宅内装置NTが設置されているものと
すると、この宅内装置NTはB点において送信パスルと
して図示するような歪みのない方形波をメタリック回線
に送出していることになる。一方、上記長距離伝送対策
システムでは、送信増幅器6と受信増幅器7でα〔dB〕
分だけ送受信の利得を上げることで、このB点の位置を
線路損失α〔dB〕に相当する距離だけさらに延長して、
A点に宅内装置NTを配置するようにしているものであ
る。
【0020】この場合、局内装置LT側から見ると、宅
内装置NTからの送信信号の波形はB点において歪みの
ない方形波であるとの想定で受信回路や等化器の特性を
設定し、その送信信号を受信できるようにしている。し
かしながら、上記図13(2)の長距離伝送対策システ
ムでは、宅内装置NTが配置されているA点からB点に
至る間においても、信号の波形は回線の分布定数によっ
て劣化するため、A点において歪みのない方形波として
送出された信号も、B点においては例えば図13(2)
に示すように歪んで元の方形波とは全く異なった波形に
なってしまう可能性がある。この場合、局内装置LTで
は、宅内装置NTからの送信波形として想定する波形
(方形波)が異なるものになってしまうため、きちんと
受信できないことになる。
【0021】さらに、この波形歪みの態様は、メタリッ
ク回線の回線線種(回線種別や回線太さなど)によって
もそれぞれ異なるものになるため、メタリック回線とし
て設置される回線線種によって、受信側で信号を受信で
きたり、できなかったりすることが生じる。すなわち、
前述したように、受信側の等化器では、メタリック回線
の線路損失−周波数特性として径φ0.5の紙絶縁ケー
ブルの損失−周波数特性を基準として想定してルートf
特性を設定しているので、回線種別や太さが、想定した
径φ0.5の紙絶縁ケーブルと異なってくると、設定し
たルートf等化特性と回線毎の周波数特性にずれが生
じ、等化後の信号に大きな波形歪みが発生するようにな
る。
【0022】図14はこのことを説明するための図であ
り、横軸に周波数、縦軸に利得(GAIN)または損失
(LOSS)をとり、径φ0.4回線の線路損失−周波
数特性と径φ0.9回線の線路損失−周波数特性を、径
φ0.5回線に近似したルートf特性とともに示してい
る。例えば、径φ0.4の回線では、ナイキスト周波数
(f0 /2)より低周波の部分で利得(ルートf)より
損失(φ0.4回線損失)の方が多いが、ナイキスト周
波数より高周波の部分では損失より利得の方が多い。こ
のため、ルートf等化後の波形は元の波形より高周波を
多く含む波形になる。一方、径φ0.9回線ではその逆
に低周波成分が増幅されて等化される。
【0023】この結果、図15に示すように、元の方形
波(図15(1)の波形)をメタリック回線を通した後
にルートf等化した波形は、メタリック回線として径φ
0.4回線を通した後にルートf等化すると、図15
(2)に示すようにパルス幅が元の波形よりも狭くなっ
て高調波を多く含むものとなり、一方、メタリック回線
として径φ0.9回線を通した後にルートf等化する
と、図15(3)に示すようにパルス幅が元の波形より
も広くなって低周波を多く含むものとなる。つまり、等
化後の波形は、径φ0.5を基準にして径が細い回線ほ
どパルス幅が狭く高調波を多く含む波形となり、太い回
線ほどパルス幅が広く低周波を多く含む波形となる。
【0024】この結果、上記した単に送受信信号のゲイ
ン増加だけを行う長距離伝送対策システムでは、回線の
種別や太さによっては、基準ケーブル(例えば径Φ0.
5の紙絶縁ケーブル)に基づいて設計時に想定した距離
(損失α〔dB〕に相当する距離)だけ延長距離を延ばせ
ないことが生じるという問題がある。また、実際に使用
するケーブルが基準ケーブルに近いものであっても、さ
らに遠くまで延長距離を延ばしたいという要求もある。
【0025】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであり、メタリック回線の回線線種によって延長でき
る回線距離が制限されないよう、言い換えれば、メタリ
ック回線の種別に最適に対応できるようにすることを目
的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】従来は長距離伝送を実現
するために送信パルスを単純にフラットに増幅していた
が、本発明者によって、実際には回線の線種すなわち回
線の周波数特性に応じた送信波形とする必要があること
が分かった。すなわち、受信側での受信波形は回線太さ
等の線種の影響を受けパルス幅が増減するため、送信側
において送信パルス幅を変えることで、受信側の等化能
力が向上することが予測できる.
【0027】本発明に係る長距離伝送パルス送出装置
は、かかる知見に基づいてなされたものであり、宅内装
置と局内装置間でメタリック回線を利用してディジタル
伝送を実現するISDN基本サービスにおいて、回線損
失への等化を実現するために宅内装置または局内装置い
ずれかの送信レベルを一定レベルまで上げ固定し、かつ
そのパルス幅を回線線種に応じて最適に可変する手段を
持つようにしたものである。これにより、対向する加入
者装置を変更せずに、回線損失への等化限界を引き上げ
ることができる。
【0028】上述の送信レベルを一定レベルまで上げパ
ルス幅を可変する手段は、その送信レベルを可変するよ
う構成することができる。この場合、送信レベルとパル
ス幅を可変する手段は、送信レベルとパルス幅の組合せ
を、送信信号の電力が何れの組合せのときでも一定とな
るように選択することができ、これにより、他回線の通
信を妨害する虞を回避できる。
【0029】さらに、上記送信レベルとパルス幅を可変
する手段によって、送信レベルとパルス幅の組合せを変
え、トレーニング通信を試し、相手局における同期確立
をもってその送信レベル情報および送信パルス幅情報を
記憶しておき、次回からの通信においては記憶していた
情報を元に通信を行うようにすることもできる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1に本発明にかかる長距離伝送
パルス送出装置の概要を示す。この装置は、図12に示
すように利得を線路損失上限(例えば50dB)よりもα
〔dB〕上げる長距離伝送対策を施した宅内装置または局
内装置の送信側回路に適用されるものであり、説明の簡
素化のために、宅内装置または局内装置から送信回路部
分を切り出して示したものである。
【0031】図1において、10は送信論理部であり、
方形波状のパルスをドライバ駆動用源信号Aとして出力
する。11は波形調整部であり、送信論理部10から入
力したドライバ駆動用源信号Aの波形をパルス幅(図中
にC(1)〜C(m)で各々異なるパルス幅を示す)な
どについて調整する回路部分である。ここで、これらの
各種パルス幅C(1)〜C(m)は、本来の送信信号の
パルス幅に対して、それを狭めたものや広げたものの各
種類からなるものとする。12は波形切替え部であり、
波形調整部11の各種パルス幅C(1)〜C(m)の出
力信号のうちから所望のパルス幅を送信信号Dとして選
択する回路部分である。13は送信ドライバであり、波
形選択部12で選択したパルス幅の送信信号DをU点に
適するAMI信号に変換して、図12に示す送信増幅器
6を経た後に、メタリック回線(加入者回線)に送出す
る。
【0032】この長距離伝送パルス送出装置では、接続
される加入者回線の回線線種(回線種別や太さなど)に
応じて、送信信号のパルス幅が選択される。ここで、相
手局側の受信回路は、加入者回線として例えば径φ0.
5の紙絶縁ケーブルを基準として等化器にルートf等化
特性を設定しているものとする。
【0033】例えば、接続される回線が径φ0.4の太
さであれば、送信信号のパルス幅は、本来のパルス幅の
ものよりも広いものを選択して送出する。これにより、
受信側(相手局側)でルートf等化後の波形は、径φ
0.4の回線を通したものは元々の送信パルスよりもパ
ルス幅が狭くなる傾向があるので、元々送信側でパルス
幅が広めの送信信号を送出することで、ルートf等化後
のパルス幅がちょうどよい広さになり、波形歪みを低減
できる。
【0034】同様に、接続される回線が径φ0.9の太
さであれば、送信信号のパルス幅は、本来のパルス幅の
ものよりも狭いものを選択して送出する。これにより、
受信側(相手局側)でルートf等化後の波形は、径φ
0.9の回線を通したものは元々の送信パルスよりもパ
ルス幅が広くなる傾向があるので、元々送信側でパルス
幅が狭い送信信号を送出することで、ルートf等化後の
パルス幅がちょうどよい広さになり、波形歪みを低減で
きる。
【0035】図2には、この長距離伝送パルス送出装置
の具体的な回路構成例が示される。図2において、送信
論理部10、波形切替え部12、送信ドライバ13は上
述したものと同じものである。図2では、波形調整部1
1の具体的構成が示されている。すなわち、入力信号を
1〜mビットにわたり順次に遅延させるm段のシフトレ
ジスタ111と、m個のアンド(AND)回路112
と、シフトレジスタ111にタイミングパルスを供給す
る発振器113とからなる。送信論理部10からのドラ
イバ駆動用源信号Aはシフトレジスタ111の入力端子
に入力されるとともに、m個のアンド回路112それぞ
れの一方の入力端子に入力される。またシフトレジスタ
111のm個の出力端子Q1〜Qmからは遅延信号B
(1)〜B(m)がそれぞれ出力されてm個のアンド回
路112それぞれの他方の入力端子に入力される。これ
によりアンド回路112からは出力信号C(1)〜C
(m)が出力される。
【0036】アンド回路112の出力信号C(1)〜C
(m)は波形切替え部12に入力される。この波形切替
え部12は入出力比がm:1のセレクタからなり、図示
しない制御部からのセレクタ切替え信号を受けて、出力
信号C(1)〜C(m)のうちの一つを選択して、送信
ドライバ13に送信信号Dとして出力する。
【0037】図3にはこの図2の回路の動作を説明する
ための各部の信号波形が示される。図3中、Aはドライ
バ駆動用源信号、B(1)〜B(m)はシフトレジスタ
111からのの遅延信号、C(1)〜C(m)はアンド
回路112からの出力信号、Dは波形切替え回路12で
選択した送信信号である。ここで、ドライバ駆動用源信
号Aは、シフトレジスタ111により1〜mビット遅延
される。これらの遅延信号B(1)〜B(m)と源信号
Aとのアンド(論理積)を各アンド回路112でとる
と、各アンド回路112毎にパルス幅が異なる出力信号
C(1)〜C(m)が得られ、これらの出力信号C
(1)〜C(m)は波形切替え部12に入力する。波形
切替え部12では、外部からのセレクタ切替え信号によ
り、各回線線種において最適なパルス幅を選択し、その
選択したパルス幅の出力信号を送信信号として送信ドラ
イバ13を駆動する。
【0038】図4には、この長距離伝送パルス送出装置
の他の回路構成例が示される。ここで、送信論理部1
0、波形調整部11、波形切替え部12は上記したもの
と同じである。相違点として、この実施形態では、可変
送信ドライバ13’が送信レベル(パルス波高値)を、
制御部からの制御信号(セレクタ切替え信号と同じもの
を利用できる)で可変(増減)できるように構成されて
いる。
【0039】図5はこの可変送信ドライバの構成を示す
ものであり、図5(1)はこの可変送信ドライバ13’
を説明するために従来の送信ドライバ13の構成を比較
のために示し、図5(2)はこの可変送信ドライド1
3’の構成を示す。図示のごとく、従来の送信ドライバ
13はスイッチSW1〜SW4と抵抗R1〜R4とトラ
ンスからなり、本発明に用いる可変送信ドライバ13’
はスイッチSW1〜SW4と抵抗R2,R4と可変抵抗
R1,R3とトランスからなる。これらの回路では、正
パルス送信時にはスイッチSW1,SW4をONにして
トランスを駆動し一方、負パルス送信時にはSW2,S
W3をONにしてトランスを駆動する。受信時には、S
W2,SW4をONし、U点の受信インピーダンスを整
合させる。ここで、可変送信ドライバ13’は、駆動電
流を決定する抵抗R1,R3を可変することで送信レベ
ルを可変できる。
【0040】この実施形態では、送信信号のパルス幅だ
けでなく、送信レベル(パルス波高値)も調整してい
る。これは、メタリック回線に送信する送信信号の送信
電力が大きすぎると、他の回線の通信に妨害を与える虞
があるので、これを回避するためであり、パルス幅を元
々のパルス幅から変化させたときには、送信レベルを従
来と同じにすると送信電力が従来のものから変化するの
で、パルス幅の変化に合わせて送信レベルを変化させる
ことで送信電力の大きさを一定にしている。図6はこの
様子を示すもので、送信信号のパルス波形のパルス幅W
とパルス波高値Hの2乗とを掛け合わせた値W×H
2 (すなわち送信電力)が一定値になるようにしてい
る。
【0041】なお、この実施形態では、他回線への妨害
を回避するために送信レベルとパルス幅の組み合わせを
一定値(送信電力一定)となるようにしたが、これに限
らず、他回線への妨害が無視しえるなら、送信レベルと
パルス幅の組み合わせは任意として、受信側における波
形歪みが最も小さくなる組み合わせを選ぶようにしても
よい。
【0042】図7には、この長距離伝送パルス送出装置
のまた他の回路構成例が示される。この実施形態では、
送信論理部10、波形調整部11、波形切替え部12、
可変送信ドライバ13’の構成は上記した図4の実施形
態のものと同じである。相違点として、この実施形態で
は、受信同期回路15と記憶装置14を備えている。受
信同期回路15は相手局からの受信データを受信するも
ので、この受信データは相手局で受信信号の同期がとれ
た時に相手局が通知してくる同期確立通知である。よっ
てこの同期確立通知を受けることで、自局が送信した送
信信号が相手局で正常に受信されたことを知ることがで
きる。記憶装置14は、可変送信ドライバ13’におい
て送信電力一定となるパルス幅と送信レベルの組み合わ
せデータを蓄えておくものである。
【0043】この実施形態では、記憶装置から、送信電
力一定となるパルス幅と送信レベルの組み合わせデータ
を読み出してそのデータに基づいてパルス幅と送信レベ
ルで送信を行い、相手局からの同期確立通知があるまで
(つまり受信同期回路15が同期確立となるまで)、一
定の間隔で送信波形の形を替えるよう波形データを組合
せデータに基づき切り替えていき、同期確立結果をもっ
て、その時の波形組み合わせデータをラッチして、以
降、そのパルス幅と送信レベルで送信を行うようにする
ものである。
【0044】この実施形態の構成によれば、初回の同期
確立以降は波形データが保存されるため、次回の送信起
動時間を早くできる特長を持つ。さらに、宅内装置を別
の場所に移動したときには、リセットスイッチ等で初期
化することができる。
【0045】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、送信波形を単純にα〔dB〕増幅して回線距離を延長
するISDN長距離伝送対策システムにおいて、回線の
線種によっては、受信側の等化能力が十分に延びないと
いう回線特有の問題を改善し、安定した長距離伝送を実
現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる長距離伝送パルス送出装置の実
施形態の概略構成を示す図である。
【図2】図1の長距離伝送パルス送出装置の具体的な構
成例1を示す図である。
【図3】図2の構成例1の動作を説明するための各部の
信号波形を示す図である。
【図4】図1の長距離伝送パルス送出装置の他の構成例
2を示す図である。
【図5】図4の構成例における可変送信ドライバの構成
を説明するための図である。
【図6】図4の構成例における送信信号の波形組合わせ
方法を説明するための図である。
【図7】図1の長距離伝送パルス送出装置のまた他の構
成例3を示す図である。
【図8】従来のISDNサービス構成を示す図である。
【図9】従来の局内装置LTと宅内装置NTとの主要機
能の構成例を示す図である。
【図10】メタリック回線の線路損失−周波数特性を示
す図である。
【図11】径φ0.5の紙絶縁ケーブルの回線損失とル
ートf等化の例を示す図である。
【図12】送受信回路のゲインをフラットに上げること
で長距離伝送対策を行った伝送システムの構成例を示す
図である。
【図13】従来の宅内装置・局内装置の配置関係と、長
距離伝送対策を行った宅内装置・局内装置の配置関係と
を示す図である。
【図14】回線毎の周波数特性と設定したルートf特性
を示す図である。
【図15】異なる回線線種を通過した信号の等化波形の
一例を示す図である。
【符号の説明】
1 送信ドライバ 2 受信レシーバ 3 等化器(線路終端) 4 U点/V点変換部(回線終端) 5 T点/U点変換部(回線終端) 6 送信増幅器 7 受信増幅器 10 送信論理部 11 波形調整部 12 波形切替え部 13 送信ドライバ 13’可変送信ドライバ 14 パルス幅と送信レベルの組み合わせデータ用の記
憶装置 15 受信同期回路 111 m段シフトレジスタ 112 アンド回路 113 発振器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】宅内装置と局内装置間でメタリック回線を
    利用してディジタル伝送を実現するISDN基本サービ
    スにおいて、回線損失への等化を実現するために宅内装
    置または局内装置いずれかの送信レベルを一定レベルま
    で上げ固定し、かつそのパルス幅を回線線種に応じて最
    適に可変する手段をもち、対向する加入者装置を変更せ
    ずに、回線損失への等化限界を引き上げるようにした長
    距離伝送パルス送出装置。
  2. 【請求項2】宅内装置と局内装置間でメタリック回線を
    利用してディジタル伝送を実現するISDN基本サービ
    スにおいて、回線損失への等化を実現するために宅内装
    置または局内装置いずれかの送信レベルを上げてさらに
    可変する手段を持ち、かつそのパルス幅を回線線種に応
    じて最適に可変する手段を持ち、対向する加入者回路を
    変更せずに、回線損失損失への等化限界を引き上げるよ
    うにした長距離伝送パルス送出回路。
  3. 【請求項3】該送信レベルとパルス幅を可変する手段
    は、送信レベルとパルス幅の組合せを、送信信号の電力
    が何れの組合せのときでも一定となるように選択するも
    のである請求項2記載の長距離伝送パルス送出回路。
  4. 【請求項4】宅内装置と局内装置間でメタリック回線を
    利用してディジタル伝送を実現するISDN基本サービ
    スにおいて、回線損失への等化を実現するために宅内装
    置または局内装置いずれかの送信レベルを上げさらに可
    変する手段を持ち、かつそのパルス幅を回線線種に応し
    て最適に可変する手段を持ち、このレベルとパルス幅の
    組合せを変え、トレーニング通信を試し、相手局におけ
    る同期確立をもってその送信レベル情報および送信パル
    ス幅情報を記憶しておき、次回からの通信においては記
    憶していた情報を元に通信を行う手段をもつ長距離伝送
    パルス送出回路。
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