JP2000308675A - 材料の相容性を向上した改善された滅菌処理方法 - Google Patents
材料の相容性を向上した改善された滅菌処理方法Info
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Abstract
方法を提供する。 【解決手段】 改善手段を以下に示す。第1に、前プラ
ズマ処理段階において換気処理、排気処理、およびプラ
ズマ処理を繰り返す。第2に、前プラズマ処理段階より
も低い電力を後プラズマ処理段階において使用する。第
3に、後プラズマ処理段階の後に、チャンバーの換気処
理の直後にこれを大気圧または準大気圧に排気処理する
代わりに、チャンバーの換気処理後で再排気処理の前
に、一定時間チャンバーを大気圧または準大気圧で保持
する。上記3種類の改善手段はいずれも別々に使用で
き、材料相容性を向上した改善された滅菌処理の諸効果
の少なくとも一部を得るためにはこれら3種類の改善手
段の全てを必ずしも行なう必要はない。
Description
した滅菌剤蒸気およびプラズマによる改善した滅菌処理
方法に関する。
市販の装置には、低温反応性のガスプラズマを用いて迅
速かつ低温低湿度での医療物品の滅菌処理を行なうもの
がある。このような低温ガスプラズマは反応性雲(reac
tive cloud)と呼ばれる場合があり、イオン、電子、お
よび/または、中性の原子粒子を含んでいる。また、こ
のような物質の状態は電場または磁場の作用あるいは高
エネルギー粒子の流れのような他の外力によって生じる
ことができる。一般に、電場は任意の周波数範囲にする
ことができる(自然に生じるプラズマの一例としてオー
ロラまたは北極光がある)。市販のプラズマ滅菌処理装
置の一例として、米国特許第4,643,876号に記
載されるようなSTERRAD7滅菌処理装置がある。
で行なわれる。すなわち、滅菌処理する物品を滅菌処理
チャンバーの中に入れて、このチャンバーを閉じて真空
にする。次に、チャンバー内に過酸化水素の水溶液を注
入し気化して滅菌処理する物品の周囲を囲むようにす
る。滅菌処理チャンバー内を減圧にした後に、高周波エ
ネルギーを供給することにより低温ガスプラズマを発生
して電場を形成する。このプラズマ中において、過酸化
水素の蒸気は反応性の物質に分解して微生物と衝突およ
び反応してこれらを滅菌する。活性化された成分が微生
物とまたは互いに反応した後に、それらの高いエネルギ
ーが失われて酸素、水または他の無毒性の副生成物に組
み変えられる。このプラズマは滅菌処理を行なって残留
物を除去し得る十分な時間にわたって維持される。処理
が完了すると、高周波エネルギーが停止され、真空が解
除されて、チャンバーが高効率粒子フィルター処理空気
(HEPA)(High Efficiency Particulate-Filtered
Air)により大気圧に戻される。
ロース材料や粉体および液体を除いて滅菌処理する医療
物品をエチレンオキシドおよび水蒸気によって安全に処
理できる。滅菌処理した物品は滅菌処理装置の始動後1
時間程度ですぐに使用することができる。この処理は空
気に曝す必要がなく、毒性の残留物や放射もない。ま
た、滅菌用の器具の準備も現行の方法と同じであり、こ
れらの器具を洗浄し、再組合せしてから包装する。この
システムは一般に少なくとも1個の通気性側面を有する
不織布のポリプロピレンラップまたは滅菌パウチを使用
し、これらの材料は両方とも市販されており、さらに、
トレイおよびコンテナシステムを使用している。液体滅
菌剤を収容する特別な容器が長くて狭い内孔部を有する
器具の上に置かれてこれらの内孔部の迅速な滅菌処理を
可能にする。この処理のために特別に設けられた化学的
な指示装置が特別に構成された生物学的指示装置テスト
パックと共に使用される。
置の効果は既に知られていて、特定の構成に依存するこ
とにより、このプラズマ滅菌処理装置は医療器具や他の
病院関係の製品を滅菌処理するための効果的で安全な方
法となり得る。
上記のようなプラズマ滅菌処理装置は滅菌する物品を極
めて乾燥した状態にすることを必要とする。しかしなが
ら、滅菌する器具の準備において通常の医療設備では水
分量が過剰になる場合が多く、この過剰な水分は上記の
滅菌処理を開始するのに必要とされる低圧閾値を達成す
ることを困難にする。すなわち、この滅菌処理を開始す
るためには、例えば約200ミリトール乃至700ミリ
トール(約27Pa乃至約93Pa)の比較的低い圧力
にチャンバー圧を減少することが好ましい。ところが、
水の平衡蒸気圧は室温で700ミリトール(約93P
a)よりもかなり高いために、チャンバー内または充填
物の水分は減圧段階において気化し始める。また、水の
気化熱によって充填物および残留する水が冷却されるの
で、水分が十分に気化すると残留する液体が凍り始め
る。さらに、残留する液体が完全に凍ると、蒸気の発生
速度が落ちて、滅菌装置の最適動作のために必要とされ
る圧力値に到達するのが遅れる。このような状態になる
と、滅菌処理工程が不所望に長くなり、その滅菌処理工
程を中断する場合もあり得る。Spencer 他(米国特許第
5,656,238号)は乾燥処理を向上するためにプ
ラズマを使用して滅菌処理のための所望の圧力にさらに
迅速に到達できる方法を開示している。
マ処理を不適正に行なうと、チャンバー内または装置内
の材料を破損または損傷するおそれがある。従って、優
れた滅菌処理効率を維持しながら材料の相容性を向上す
る方法が要望されている。
菌剤を用いてチャンバー内の充填物の中の物品を滅菌処
理する方法に関する。すなわち、この方法は充填物を条
件付け(conditioning)し、その後に化学滅菌剤を導入
し、さらに、滅菌処理を維持することにより構成されて
いる。さらに、充填物を条件付け処理は、チャンバーを
排気し、チャンバー内にプラズマを発生し、チャンバー
を換気してほぼ大気圧または準大気圧(subatmospheric
pressure)にし、これらの減圧処理、プラズマ発生処
理、および換気処理を少なくとも2回繰り返すことによ
り構成されている。なお、準大気圧とは、大気圧よりも
低い圧力をいう。
当該充填物の少なくとも一部分の温度を少なくとも30
℃に上昇させる工程を含む。さらに好ましくは、上記充
填物の条件付け処理は当該充填物の少なくとも一部分の
温度を少なくとも35℃に上昇させる工程を含む。好ま
しい実施形態において、上記の化学滅菌剤は過酸化水素
である。
時または滅菌処理の維持中にチャンバー内において発生
される。この方法はさらにチャンバーを一定の圧力に換
気し、この圧力を維持し、その後チャンバーを排気し
て、この換気処理が上記滅菌処理の維持工程の後に行な
うことにより構成されているのが好ましい。好ましく
は、滅菌剤の導入中または滅菌処理の維持中に発生され
るプラズマの電力が上記条件付けおよび排気処理の後に
発生されるプラズマよりも低い。
の中の物品における滅菌剤残留物を減少する方法に関す
る。この方法はチャンバーの1回目の排気を行ない、滅
菌剤を導入し、滅菌処理を維持し、チャンバーを一定の
圧力に換気し、その圧力を維持し、チャンバーの2回目
の排気を行ない、チャンバーの2回目の換気を行ない、
チャンバーから充填物の中の物品を取り出すことにより
構成されている。
は準大気圧である。また、プラズマを上記滅菌剤導入
中、滅菌処理維持中または2回目の排気中に発生するの
が好ましい。
維持、2回目の排気処理は繰り返される。さらに、上記
チャンバーの排気、プラズマ発生、およびチャンバーの
換気は滅菌剤残留物を減少する方法を行なう前に行なわ
れるのが好ましい。
装置を滅菌処理するための方法に関し、この方法は少な
くとも2段階のプラズマ処理工程を含み、少なくとも1
段階のプラズマ処理工程が化学滅菌剤の導入前に行なわ
れ、少なくとも1段階のプラズマ処理工程が化学滅菌剤
の導入後に行なわれる。さらに、この方法は化学滅菌剤
の導入前に行なうプラズマ処理工程におけるプラズマを
化学滅菌剤の導入後に行なうプラズマ処理工程における
プラズマよりも高い電力で発生する。
である。さらに、上記方法は上記の高い電力でのプラズ
マ発生の後にチャンバーを換気してチャンバーを排気す
る工程を含むのが好ましい。
はチャンバーを一定圧力に換気し、その圧力を維持し、
チャンバーを排気する処理を含み、これらの換気、圧力
維持および排気処理が化学滅菌剤の導入後のプラズマ処
理工程後に行なわれる。
によりチャンバー内の化学滅菌剤により充填物の中の物
品を滅菌処理する方法に関する。この方法はチャンバー
を排気し、第1の電力でプラズマを発生し、チャンバー
を一定圧力に換気し、チャンバーを排気し、さらにチャ
ンバーの中に化学滅菌剤を導入する処理を含む。この化
学滅菌剤を導入する処理は第1の電力でプラズマを発生
する処理の後に行なわれる。さらに、チャンバーを排気
し、プラズマを第2の電力で発生する処理が行なわれ、
この第2の電力でのプラズマ発生処理は上記滅菌剤の導
入後に行なわれる。さらに、この方法はチャンバーを換
気する処理を含み、この換気処理は第2の電力でのプラ
ズマ発生後に行なわれる。その後、チャンバーは排気さ
れ換気される。上記第1のプラズマの電力を第2のプラ
ズマの電力よりも高くすることによって、物品を改善さ
れた材料の相容性により滅菌処理することができる。好
ましくは、上記化学滅菌剤は抗微生物剤であり、当該抗
微生物剤として過酸化水素が好ましい。
でのプラズマ発生、および換気処理は2回以上繰り返さ
れる。また、チャンバーは化学滅菌剤の当該チャンバー
内への導入後に換気処理される。さらに、換気後の圧力
は維持されるのが好ましい。本発明の一実施形態におい
ては、上記第2の電力でのプラズマ発生処理、換気処理
および排気処理後に付加的なプラズマがチャンバー内に
おいて発生される。好ましくは、これらの換気および排
気処理は繰り返される。
置10の概略図を示している図である。この滅菌処理装
置10およびその構成部品および使用方法は1988年
7月12日に発行された米国特許第4,756,882
号にさらに詳しく記載されている。なお、この特許は本
明細書に参考文献として含まれる。また、別の滅菌処理
装置もまた本発明の方法に適しており、図1の滅菌処理
装置は本発明の方法を制限するためのものではない。滅
菌処理装置10は真空チャンバー12と、当該真空チャ
ンバー12にバルブ16を介して接続した真空ポンプ1
4と、バルブ20を含む配管により真空チャンバー12
に接続した過酸化水素のような適当な反応性薬剤18の
供給源を備えている。さらに、この滅菌処理装置10は
適当な連結部材24により真空チャンバー12の内部の
プラズマ発生装置に電気的に接続した高周波(RF)発
生装置22と、配管またはバルブ28を介して真空チャ
ンバー12に接続したHEPA換気装置26を備えてい
る。さらに、好ましくはプログラム可能なコンピュータ
である処理制御ロジック装置30が真空チャンバー12
に接続する構成要素のそれぞれに接続している。この処
理制御ロジック装置30は適当な時間に真空チャンバー
12に接続する各構成要素を操作して滅菌処理を行な
う。
を収容していて、300ミリトール(約40Pa)以下
の真空に耐えられる程度に十分に気密な構成を有してい
る。チャンバー12の内部には高周波アンテナまたは電
極アレイ32が備えられており、この電極アレイ32に
高周波エネルギーが供給される。好ましい実施形態の一
例において、この電極アレイ32は管状にチャンバー1
2の壁部から等距離に配列されて対称な高周波電場分布
を生じるように配置されている。また、別の実施形態に
おいては、この電極アレイ32およびチャンバー12は
長方形状をしていてさらに使用可能な空間部が広くなっ
ている。この電極アレイ32は高周波電位が高周波連結
器24を介して高周波発生装置22により供給された時
にプラズマを励起する。なお、高周波連結器24は電極
用のインピーダンス整合装置に接続して著しいインピー
ダンス損失を生じることなく高電力の高周波エネルギー
を伝達し得る同軸ケーブルまたは導波管とすることがで
きる。
該技術分野において周知の従来的構成を有している。こ
の真空ポンプ14は一般に約5分以内の排気処理で乾燥
状態の真空チャンバー12を約300ミリトール乃至1
500ミリトール(約40Pa乃至200Pa)に減圧
することのできる回転羽根(rotary vane)式ポンプのよ
うな機械的真空ポンプである。また、バルブ16は漏れ
を生じることなく300ミリトール(約40Pa)以下
の真空を密封できる構造的完全性を有している。さら
に、このような特性は当該滅菌処理装置における他のバ
ルブ20およびバルブ28にも要求される。
を伴う固体または真空管オシレータのような当該技術分
野において周知の従来的なオシレータである。このよう
な組合せにより、0.1MHz乃至30MHzの周波数
領域におけるエネルギーと50W乃至1500Wの範囲
の電力、好ましくは13.56MHzの周波数および1
00W以上の電力を発生することができる。
の操作を図2乃至図4により概略的に説明する。図2お
よび図3は滅菌処理装置10の動作シーケンスを示して
いる図であり、図4は時間の関数としてのチャンバー1
2内の圧力を示している図である。図2における各工程
は主に充填物の条件付け処理を示しており、滅菌処理工
程は図3に示す各工程から開始される。
を入れてチャンバーを密封した後に、処理制御ロジック
装置30が図2に示す工程36において真空ポンプ14
およびバルブ16を作動してチャンバー12を排気す
る。この時の圧力を図4において曲線38として定性的
に示す。好ましくは、チャンバー12は5000ミリト
ール(約670Pa)以下、さらに好ましくは200ミ
リトール乃至2000ミリトール(約27Pa乃至27
0Pa)以下、最も好ましくは約300ミリトール乃至
1500ミリトール(約40Pa乃至200Pa)以下
の一定圧力に排気される。
ク装置30は信号を高周波発生装置22に送ってチャン
バー12内の電極32を励起する。この動作により図2
の工程40において残留ガス成分を含むチャンバー12
の内部においてガスプラズマが発生する。この場合、滅
菌処理する物品は空気と水分の存在下にチャンバー12
の中に充填されるので、この段階の残留ガスは主に空気
と水分である。
許第5,656,238号に記載されるように、エネル
ギーがチャンバー内の濃縮された水に転移することによ
りチャンバーおよびチャンバー内の装置の乾燥が速めら
れる。さらに、プラズマが発生している間も、真空ポン
プ14は作動し続けてチャンバーを排気してチャンバー
内の残留ガスや水分をさらに除去する。この工程を図2
の工程42にプラズマ向上化条件付け処理として示して
おり、そのチャンバー内の圧力が図4の曲線44に示さ
れている。約1分乃至60分、さらに好ましくは2分乃
至40分、最も好ましくは約5分乃至20分の一定時間
の経過後に、図2の工程46に示すように停止して急冷
する。なお、図2の工程42のプラズマ処理条件付けは
このプラズマ処理が反応性薬剤18または滅菌剤の注入
前に行なわれるために「前プラズマ処理」として記載す
る。この時点において、排気処理を継続していてもよ
く、また、図2の工程48および図4の曲線50に示す
ようにチャンバーを換気してもよい。なお、この換気処
理によって乾燥処理が助長されるのでチャンバーを換気
する方が一般的に好ましい。この場合、チャンバーは大
気圧か準大気圧に換気できる。なお、実施形態の特定の
ものにおいては、チャンバーは好ましくはないが大気圧
よりも高い圧力まで換気することが可能である。また、
図2における各工程は必要に応じて選択される充填物の
条件付け工程であり、充填物が条件付けを必要としない
場合は、処理工程を図3に示す滅菌処理工程から開始で
きる。
の曲線54から始まる。まず、チャンバーは10,00
0ミリトール(約1330Pa)以下、さらに好ましく
は100ミリトール乃至5000ミリトール(約13.
3Pa乃至約670Pa)、最も好ましくは300ミリ
トール乃至1000ミリトール(約40Pa乃至約13
3Pa)の圧力に排気される。所望の真空の閾値に到達
すると、反応性薬剤または滅菌剤18が図3の工程56
において注入される。この工程56における滅菌剤の注
入によって、チャンバー内の圧力が急速に上昇する。好
ましい実施形態においては、この圧力は図4の曲線58
に示すように、約3000ミリトール(約400Pa)
まで上昇する。滅菌剤としては過酸化水素水溶液が好ま
しいが、固体過酸化物複合体、二酸化塩素、オゾン、エ
チレンオキシド、過酢酸等の試薬により生成される無水
過酸化物のような別の滅菌剤を使用することもできる。
この注入処理は約1分乃至60分かけて行なわれる。
注入した後に、この薬剤を図3の拡散工程60において
チャンバー全体に完全かつ均一に拡散させる。一般に、
この工程は約1分乃至300分かけて行われ、この時間
に滅菌剤はチャンバー12内においてほとんど平衡状態
になる。好ましくは、必要に応じて選択される処理であ
るが、図4の圧力曲線61により示すように、チャンバ
ーをこの拡散工程中に大気圧まで換気する。すなわち、
この拡散処理中にチャンバーを換気することによって、
電極およびチャンバー壁部から充填物への熱の転移効果
を上げて滅菌処理を助長することができる。
ック装置30が真空ポンプ14を作動しバルブ16を開
放して、図3の工程62に示すように、チャンバー12
を5000ミリトール(約670Pa)以下、さらに好
ましくは200ミリトール乃至2000ミリトール(約
27Pa乃至約270Pa)、最も好ましくは200ミ
リトール乃至1500ミリトール(約27Pa乃至約2
00Pa)の真空度まで減圧する。この拡散工程後の排
気処理中の圧力を図4の曲線64として示す。チャンバ
ー12の内部圧力が所望の圧力に到達すると、処理制御
ロジック装置30は高周波発生装置22を作動してプラ
ズマ発生装置に高周波信号を送らせる。この動作によ
り、図3の工程66においてガスプラズマがチャンバー
12の内部において発生される。
上昇する。この僅かな圧力の上昇は図4には示していな
いが、工程66中の圧力曲線を曲線68として示してい
る。このプラズマは反応性薬剤の注入後に発生している
ので、この反応性薬剤注入後のプラズマ処理段階を後プ
ラズマ処理段階と言う。プラズマ発生装置は約1分乃至
60分間励起された状態に保たれる。図3のプラズマ発
生工程66および滅菌処理工程70の両方が図4の圧力
曲線68に含まれる。
工程60から滅菌処理の完了工程70のみを含む。な
お、この処理はこれらの工程60から工程70までに任
意の付加的な工程を含むことができる。それゆえ、滅菌
処理達成の維持とは、滅菌処理を行なうために必要な処
理工程を伴ってチャンバー内に充填物を維持することを
意味する。
3の工程72においてプラズマ発生装置に流れる電流が
遮断されてプラズマが急冷される。その後、チャンバー
12は図3の工程74においてHEPA換気装置26に
よりほぼ大気圧まで換気される。この換気工程中のチャ
ンバー内の圧力を図4の曲線76により示す。この後プ
ラズマ処理段階の後の換気処理によって、電極およびチ
ャンバー壁部から充填物内の装置への熱の転移が助長さ
れる。すなわち、チャンバーの真空が熱を有効に転移し
ないために、図4の曲線68における後プラズマ処理段
階中には電極やチャンバー壁部から充填物に対してほと
んど熱が伝わらない。それゆえ、チャンバーを換気する
ことにより、熱が電極およびチャンバー壁部から充填物
に転移できるようになる。
いて再び排気される。この最終的な排気処理によりチャ
ンバーから滅菌剤が除去される。好ましくは、チャンバ
ーは10,000ミリトール(約1330Pa)以下、
さらに好ましくは5000ミリトール(約670Pa)
以下、最も好ましくは1000ミリトール(約133P
a)以下の圧力まで排気される。この時、上記の換気工
程中に転移した熱が滅菌剤の充填物からの除去作用を助
長する。この排気工程に続いて、チャンバーは図4の曲
線84により示されるようにHEPA換気装置26によ
り大気圧まで再び換気される。その後、滅菌処理された
物品はチャンバーから取出される。
は「半処理工程」と呼ばれ、このような処理は通常、規
定の必要条件を満たす滅菌処理効果を示す。通常は、完
全な滅菌処理工程は滅菌度をさらに確実な程度に上げる
ためにこの半処理工程よりも長い。すなわち、この完全
な処理工程は滅菌剤の曝露時間または図3の工程52乃
至工程72のような滅菌処理工程を倍にして延長するこ
とにより構成できる。この実施形態においては、後プラ
ズマ処理段階の後に2回目の滅菌剤注入が行なわれる。
さらに、この完全な処理処理工程においては、図4にお
ける58,61,64および68でそれぞれ示した曲線
の各部分すなわち注入処理、拡散処理、排気処理および
後プラズマ処理の各段階が後プラズマ処理段階の曲線6
8の後で換気段階の曲線76および排気段階の曲線80
の前に繰り返される。それゆえ、「完全な処理工程」に
おいては、滅菌処理される装置は「半処理工程」の場合
のように1回ではなく2回滅菌剤により処理される。図
5はこのような完全な処理工程の一例の概略図を示して
いる図である。
を示し、これを以下に詳述する。大部分の工程が上記の
方法と同じ工程であるが、図2における工程36乃至工
程48の前プラズマ処理段階、図3の工程66乃至工程
72の後プラズマ処理段階、および図3の工程74乃至
工程82の後プラズマ処理段階の後の換気処理において
改良点がある。すなわち、これらの改良点を以下にそれ
ぞれ説明し、これらの改良点から得られる滅菌効果およ
び材料の相容性における改良点を幾つかの実施例を通し
て説明する。図2乃至図4と同じ参照番号の工程および
曲線を使用しているが、この改良された方法における工
程の幾つかの処理条件は図1乃至図4に記載した方法に
おいて使用される処理条件とは異なるものがある。さら
に、図1乃至図4の処理における工程の幾つかが図6に
示す改良された滅菌処理において繰り返されており、こ
の改良された滅菌処理は図2乃至図4の処理の一部では
ない固定を含むのが好ましい。
された滅菌処理方法の独立した実施形態であり、本発明
を実施するためにこれらの改良点の全てを必ずしも採用
する必要はない。また、好ましい実施形態において上記
の改良点の全てが使用されているが、各改良点は本発明
のそれぞれ別の実施形態として別個にまたは組み合わせ
て実施できる。
実施形態への簡単な導入的説明として、第1の改良点は
図6に示すように排気、前プラズマ処理、チャンバーの
換気を多数回にわたって交互に行なうことである。この
ような換気処理を伴う前プラズマ処理のパルス化によっ
て滅菌処理全体の処理効率が向上する。本発明者はこの
パルス化による滅菌処理効率の向上の理由について簡単
に述べると、プラズマを発生する時に壁部を囲む電極が
充填物よりも熱くなり、その温度が通常、チャンバーに
最初に投入した時点の周囲温度に近くなる。すなわち、
多数回の換気処理によって電極および壁部から滅菌処理
する充填物に熱が伝わるようになる。充填物の温度を比
較的高くすることによって、処理の後段におけるチャン
バーへの注入時に化学滅菌剤の蒸気を周囲圧力以下の一
定の圧力にすることが可能になり、滅菌処理する装置に
おける密接領域への浸透度が高まり、滅菌効率または滅
菌度を向上することができる。この場合、前プラズマ処
理パルス間の換気処理の圧力はプラズマ向上化条件付け
処理の圧力よりも高い任意の圧力にすることができる。
さらに、この換気処理段階を一定時間維持することによ
り熱の充填物への転移効果を向上できる。この滅菌処理
効率を向上するための前プラズマ処理段階中のパルス化
の効果については以下の実施例により説明する。なお、
従来的なヒーターや赤外線ランプのような他の熱供給手
段を循環手段の有無に係らず使用できることが理解され
ると考える。
び曲線部分80のように大気圧に到達した直後に排気処
理するのではなく、排気処理の前に一定の延長時間を置
いて後プラズマ処理段階の後に換気処理を維持すること
である。このように一定の延長時間にわたってチャンバ
ーを大気圧または準大気圧に維持することによって、滅
菌処理した装置における滅菌剤の残留度が減少できるこ
とが分かった。
剤の残留度の減少の理由について簡単に述べると、延長
された換気処理によって比較的高温の電極およびチャン
バー壁部から充填物に熱が転移できる時間が多くなると
考えられる。さらに、減少された残留度の可能な説明の
一例として、充填物が比較的高温になることによって、
滅菌処理された装置上の残留滅菌剤の蒸発度が高まり、
その後の真空供給によって残留滅菌剤が装置からより効
果的に揮発することが考えられる。この延長された換気
処理による充填物上の滅菌剤の残留度の減少における効
果については後述の実施例におけるデータにより説明す
る。
ズマ処理段階よりも低い高周波電力を使用して後プラズ
マ処理段階においてプラズマを発生することである。こ
のように、前プラズマ処理段階よりも低い電力を後プラ
ズマ処理段階において使用することによって、材料の相
容性が高い滅菌処理効率を維持しながら高められること
が分かった。
とによる材料相容性の改良について理論的に詳しく説明
しないが、後プラズマ処理段階および前プラズマ処理段
階において形成されるプラズマの異なる反応性によって
材料の相容性が向上すると考えられる。すなわち、前プ
ラズマ処理段階におけるプラズマは空気と水分により形
成されるが、後プラズマ処理段階におけるプラズマは空
気と通常は過酸化水素である滅菌剤との混合物により形
成される。このような空気と滅菌剤との混合物により形
成されたプラズマは空気と水分により形成されたプラズ
マよりも反応性が高い。それゆえ、前プラズマ処理は反
応性が低いために、当該前プラズマ処理段階において材
料相容性を損なうことなく後プラズマ処理段階よりも高
い高周波電力を使用するできると考えられる。
良された滅菌処理の行なえる本発明の方法について詳述
する。図6において、チャンバー12は図2の工程36
と同様に排気処理される。この排気処理に対応する圧力
曲線を図6において曲線38として示す。その後、図2
の各工程40,42,46および48、すなわち、プラ
ズマの励起、プラズマ向上化条件付け、プラズマの急
冷、および換気処理を行なう。前プラズマ処理段階にお
いてプラズマを発生する時間は1分乃至120分、さら
に好ましくは2分乃至60分、最も好ましくは5分乃至
30分である。この時点まで、本発明の処理方法は図2
乃至図4に示す処理方法と実質的に同一である。
よび排気処理後に反応性薬剤18を注入する代わりに、
図2の各工程36,40,42,46および48が1回
以上繰り返される。図6においては、排気、プラズマ処
理、および換気処理が図4に示す処理のそれぞれ各1回
のみとは異なって4回繰り返されている。さらに、図6
において、上記のパルス化処理において生じる圧力変化
が曲線38,44,50,38,44,50,38,4
4,50,38,44,50および54として示されて
いる。本発明の好ましい実施形態においては、図2の各
工程36,40,42,46および48は1回乃至40
回、さらに好ましくは2回乃至10回繰り返すことがで
きる。本発明の好ましい実施形態においては、上記の排
気、プラズマ処理、換気、排気の工程が少なくとも2回
乃至5回繰り返される。
が発生する。従って、プラズマの発生後にチャンバーを
換気処理することにより滅菌処理する充填物に熱が転移
して、充填物の条件付けを行なうことができると考えら
れる。さらに、充填物の温度が高くなると上記の処理後
に化学的滅菌剤を注入した際に当該薬剤の蒸発度が高ま
って、当該滅菌剤蒸気の有効性および浸透性が向上す
る。この滅菌作用の向上における換気処理の効果につい
ての可能な説明として、充填物の少なくとも一部分の温
度が周囲温度よりも高い温度になることにより滅菌効果
が高まることが考えられる。好ましくは、この充填物の
少なくとも一部分の温度が30℃以上、さらに好ましく
は35℃以上に上昇することである。なお、この改良し
た滅菌処理におけるパルス化の効果、好ましい工程数、
および各工程の好ましい処理時間を以下の実施例におい
て明らかにする。
マ処理段階の最終の換気処理の後に、図3の工程52の
ように、チャンバーを10,000ミリトール(約13
30Pa)以下、さらに好ましくは100ミリトール乃
至5000ミリトール(約13.3Pa乃至約670P
a)、最も好ましくは300ミリトール乃至1000ミ
リトール(約40Pa乃至約133Pa)に排気して、
工程56のように反応性薬剤を注入し、工程60のよう
に反応性薬剤を換気の有りまたはなしの状態で拡散さ
せ、さらに工程62のようにチャンバーを排気する。こ
れらの各工程に対応する圧力曲線を図6の曲線部54,
58,61および64としてそれぞれ示す。この改良さ
れた方法における部分は図4に示す方法と同一である
が、本発明による前プラズマ処理段階におけるパルス化
による充填物の温度上昇によって、気相中における全体
の有効な滅菌剤濃度が高まり、滅菌剤蒸気の浸透性およ
び滅菌処理効果が向上していると考えられる。
て反応性薬剤が注入され拡散されてチャンバーが排気さ
れた後の後プラズマ処理段階においてプラズマが発生さ
れる。図2乃至図4の従来的な滅菌処理方法において
は、図2の工程42における前プラズマ処理段階と図3
の工程66における後プラズマ処理段階におけるプラズ
マ発生のために同一の電力が使用されていた。また、こ
れらのプラズマ処理は従来方法の場合の図4および改善
した本発明の方法の場合の図6にそれぞれ曲線44およ
び曲線68として示されている。
理段階において図2の工程42の前プラズマ処理段階よ
りも低い電力でプラズマを発生することが有利であるこ
とが分かった。すなわち、この実施形態においては、前
プラズマ処理段階の300ワット乃至1500ワットに
比べて後プラズマ処理段階において100ワット乃至6
00ワットの低い電力を使用することにより以下の実施
例に示すような改善された材料相容性を得ることができ
た。なお、この電力値はチャンバーの大きさおよび構成
によって決まり、後プラズマ処理の電力は要求される滅
菌度に適合する必要がある。また、前プラズマ処理の電
力は熱の発生および転移を向上するために比較的高くす
ることができる。
マを異なる電力を使用して発生することにより生じる改
善された材料相容性の理由について簡単に述べると、前
プラズマ処理におけるプラズマは空気および水分により
発生され、後プラズマ処理におけるプラズマは空気、水
分および反応性薬剤18により発生される。この反応性
薬剤は一般に過酸化水素等の滅菌剤であり、当該化学滅
菌剤により発生するプラズマは空気と水分により発生さ
れるプラズマよりも反応性が高い。それゆえ、前プラズ
マ処理段階よりも低い電力を後プラズマ処理段階におい
て使用することにより、当該後プラズマ処理段階におけ
る空気/過酸化水素により生じる反応性プラズマによる
滅菌処理チャンバー内の材料への破損または損傷が減少
できると考えられる。
冷した後に(図3の工程72)、図3の工程74および
図6の曲線76においてチャンバー12を換気する。本
発明の改良された方法においては、チャンバー12は、
図3には示されていない付加的な工程86において、こ
の換気処理後にほぼ大気圧か準大気圧に維持される。さ
らに、この付加的な工程86は図3における換気工程7
4と排気工程78との間に置かれている。また、この維
持工程86の圧力曲線は図6において曲線86として示
されている。すなわち、上記の換気、維持、排気曲線は
図6において曲線76,86および80としてそれぞれ
示されており、維持工程のない図4における曲線76と
対比できる。この維持工程中に、チャンバー内の圧力は
0.1分乃至300分、さらに好ましくは1分乃至60
分、最も好ましくは1分乃至20分ほぼ大気圧または準
大気圧で維持される。この利点についての理由を簡単に
述べると、この維持工程中に、加熱された電極およびチ
ャンバー壁部からの熱が充填物に伝わってこれを加熱で
きることが考えられる。さらに、より高温の充填物によ
って装置上に残留する滅菌剤の蒸発度が高まって、この
維持工程後にチャンバーを排気すると装置上の滅菌剤の
残留量が減少できると考えられる。例えば、充填剤の少
なくとも一部分を周囲温度以上の一定温度、さらに好ま
しくは30℃以上の温度、最も好ましくは35℃以上の
温度に加熱することによって、充填物上の滅菌剤の残留
量を効果的に減少できることが分かっている。なお、こ
の維持工程により減少した滅菌処理した装置上の残留物
および当該維持工程の好ましい処理時間については以下
の実施例において示す。
的なプラズマ処理の存在下またはその非存在下に繰り返
して熱を発生すると共に残留物をさらに減少することが
できる。工程時間を短縮するためには、1回の換気処理
と1回の排気処理の組合せが望ましい。しかしながら、
残留物を減少するためには、この処理を各換気処理の前
にプラズマ処理を伴って繰り返すことにより充填物に転
移させる熱をより多く発生するのが好ましい。
た方法は図4の従来法と同一である。すなわち、チャン
バー12を図3の工程78および図6の圧力曲線80に
示すように約50ミリトール乃至750トール(約6.
7Pa乃至約1000Pa)の準大気圧まで排気する。
次に、このチャンバー12は図3の工程82および図6
の曲線84に示すように再び換気処理されて、滅菌処理
された装置が当該チャンバーから取り出される。なお、
換気処理工程82の前に圧力を減圧状態に維持して残留
物の除去を行なうことができる。
材料相容性を改善点は以下の手段により構成されてい
る。 1.前プラズマ処理段階において換気、排気およびプラ
ズマ発生を繰り返すこと。この場合、換気処理は大気圧
または準大気圧とすることができ、換気処理段階を一定
時間で維持することができる。 2.前プラズマ処理段階よりも後プラズマ処理段階にお
いて低い電力を使用すること。 3.後プラズマ処理段階の後に、換気処理後でチャンバ
ーの再排気処理前に、チャンバーを大気圧または準大気
圧に換気した直後にこれを排気する代わりに、換気処理
後にチャンバーを大気圧または準大気圧に一定の時間保
持すること。
相容性を改善する上記3種類の改善手段による予期せぬ
効果を説明する。なお、各実施例における改善された方
法はこれら3種類の改善手段の1種類以上を備えていれ
ばよく、これら3種類の全てを同時に実施する必要はな
く、これらによる滅菌処理および材料相容性を向上する
効果の少なくとも一部を達成するれば十分である。
ズマ処理段階中における換気処理およびプラズマ処理工
程中の繰り返されたパルス化により得られる改善された
滅菌処理効果について説明する。
菌(Bacillus stearothermophilus)を接種したステンレ
ススチール製のクーポンを内径1mm×長さ2000m
mのポリエチレン管の中に配置し、48重量%の過酸化
水素水溶液142μLの液体滅菌剤を収容する容器を取
り付けた(米国特許第4,913,414号)。この接
種したクーポンのポリエチレン管内への配置は液体滅菌
剤を収容する容器から約1500mmの位置に置かれた
クーポンホルダー(内径3mm×長さ15mm)により
行なった。さらに、接種したクーポンを入れたポリエチ
レン管を一組の種々の医療装置を収容する各トレイの中
にそれぞれ配置した。これらのトレイを滅菌ラップによ
り包装して、滅菌テープにより密封し、270リットル
滅菌チャンバーの中に配置して、図6に示す改良した種
々の滅菌処理の形態で処理した。
種したクーポンを収容する滅菌チャンバーを600ミリ
トール(約80Pa)まで排気し、以下の表1に示す高
周波の仕様条件により合計で20分間または35分間プ
ラズマを発生した後に、このプラズマを急冷し、チャン
バーを1気圧(約1.0×105 Pa)まで換気して、
さらにチャンバーを600ミリトール(約80Pa)の
圧力まで排気した。この時点で、一部の実験において
は、図6における圧力曲線50,38および44により
示すような、1回以上の付加的な換気/排気/プラズマ
処理の工程を行なった。前プラズマ処理段階の分単位の
処理時間を以下の表1の第2列目に下線を付けた数値と
して記載した。また、多数個の下線を付けた数字で示さ
れる実験は多数回のプラズマ/換気処理工程を行った実
験である。さらに、1回のみの前プラズマ処理を行なっ
た場合は、表中において下線を付けた単一の数字が示さ
れている。この下線を付けた数字はプラズマを各工程に
おいて発生した分数を示している。
を1気圧に換気し、600ミリトール(約80Pa)ま
で排気してから、59%過酸化水素を9.3mg/Lで
注入して、チャンバー内の圧力を約8000ミリトール
(約1060Pa)まで上昇した。6.5分の注入工程
の後に、チャンバーを1気圧に換気して過酸化水素を1
0分間拡散させてから、チャンバーを600ミリトール
(約80Pa)に再び排気した。その後、後プラズマ処
理段階においてプラズマを2分間発生した。実験の一部
において、前プラズマ処理段階とは異なる電力条件をこ
の後プラズマ処理段階において用いた。異なる2種類の
電力条件を使用した場合には、表1における第3列目の
最初の数字は前プラズマ処理段階の高周波電力であり、
2番目の数字は後プラズマ処理段階における高周波電力
を示している。
ーを1気圧に換気してから600ミリトール(約80P
a)の圧力まで排気し、さらに1気圧まで換気した。こ
の後プラズマ処理の換気後は維持時間を設けなかった。
その後、接種したクーポンを収容するポリエチレン管を
チャンバーから取り出し、接種したクーポンにおける生
存数/全数を滅菌処理効果の評価値として調べた。
プラズマ処理を35分間行った。実施例1Bおよび実施
例1Dにおいては、4回の5分間の前プラズマ処理およ
び各前プラズマ処理間における大気圧への換気処理を行
なって滅菌処理した。実施例1Aおよび実施例1Cにお
ける35分間の前プラズマ処理は当該前プラズマ処理の
前の排気に要する時間を合わせて実施例1Bおよび実施
例1Cの4回の5分間の前プラズマ処理のパルス化工程
に要する時間と同じであった。これらの結果を以下の表
1に示す。 表1 実験 処理工程 前プラズマ処理/ 結果 後プラズマ処理(RF,ワット) 1A 35/6.5/10/2 460/460 1/36-許容不可 1B 5/5/5/5/6.5/10/2 460/460 0/36-許容可能 1C 35/6.5/10/2 460/380 1/30-許容不可 1D 5/5/5/5/6.5/10/2 460/380 0/30-許容可能
1Cの1回のみの前プラズマ処理は全てのクーポンを滅
菌処理せず、実施例1Bおよび実施例1Dにおける換気
処理を伴う4回のパルス化したプラズマ処理が全てのク
ーポンを効果的に滅菌処理しているのが分かる。従っ
て、このようなパルス化した滅菌処理方法は1回のみの
長時間のプラズマ処理に続いて換気処理を行なう方法よ
りも効果的である。さらに、これらの結果から、460
ワット/380ワットの組合せが460ワット/460
ワットの組合せと同等に有効であることが分かる。
の比較 この実験においては、容易に劣化しやすく特定の滅菌処
理環境において顕著な劣化特性を示す装置および材料を
試験することにより材料の相容性を評価した。
マ処理の間に換気処理を行なう4回の5分間の前プラズ
マ処理を行ない、過酸化水素の導入後に6.5分間の拡
散処理を行なって、拡散処理中の置換を10分間維持
し、さらに、後プラズマ処理を2分間行なった。
処理条件に必要とされる国際標準化機構(ISO 14
937)の基準によりこの処理工程を(最悪と考えられ
る場合における)最小量の滅菌剤において評価し、当該
処理工程の効果を高めると考えられる他のプロセスパラ
メータを評価した。それゆえ、実施例1において使用さ
れるプラズマの電力はプラズマ処理段階における最低限
度の電力として考えるべきである。すなわち、実際の電
力設定値は適正な安全範囲を含む僅かに高い値にするべ
きである。
準化機構(ISO 14937)の基準により滅菌剤の
最大限度量を評価し、材料相容性について最悪と考えら
れる場合を構成する処理パラメータを評価した。プラズ
マのエネルギーレベルが材料の表面劣化を生じると考え
られるフリーラジカルのエネルギーレベルに直接に影響
するので、安全範囲内のプラズマ電力の最大限度を用い
て材料の相容性を評価する必要がある。実施例1におい
て使用する電力に対応する可能な電力範囲を考慮して、
460ワットおよび380ワットの電力値に対して49
0ワットおよび420ワットをそれぞれ最悪の場合の電
力値と決定した。
の効果を表2に示した。この結果、2種類の評価は、第
1の実験における前プラズマ処理および後プラズマ処理
の両方において高い電力を有する場合と、第2の実験に
おける前プラズマ処理の後に低い電力値の後プラズマ処
理を行なう場合において異なることが分かった。 表2 後プラズマ処理における高い高周波電力および低い高周波電力の比較 高周波電力の 接着力を劣化する 医療装置を破損する 組合せ 工程数(平均) 工程数(平均) 490/490 8.3 10.3 490/420 12.6 15
段階よりも低い電力のプラズマ処理を後プラズマ処理段
階において使用することにより改善された材料相容性が
得られることが分かる。さらに、表1および表2の結果
から、許容可能な効果および改善された材料相容性が後
プラズマ処理の電力400±20ワットよりも高い47
5±15ワットに前プラズマ処理の電力を設定すること
により実現できることが分かった。
く換気処理の後にチャンバー内の圧力を1気圧に維持す
ることによる効果を示している。すなわち、以下の実験
のデータは後プラズマ処理段階の後の排気処理における
排気圧を1気圧に維持することにより滅菌処理した装置
上の滅菌剤の残留量が減少できることを示している。
/排気処理の効果 この実施例において、滅菌剤の残留量を後プラズマ処理
段階後の換気処理後にチャンバーを排気する前にチャン
バー内の圧力を1気圧に維持する時間の長さの関数とし
て測定した。
出して試験材料として使用した。この材料は過酸化水素
の高吸収性物質として知られている。実験例1Dにおけ
るような滅菌処理評価条件をこの残留物評価に用いて、
各プラズマ処理の間に換気処理を設けた4回の5分間の
前プラズマ処理、過酸化水素の導入後の6.5分間の拡
散処理、拡散処理中における10分間の換気処理の維
持、さらに2分間の後プラズマ処理を行なった。さら
に、付加的な処理工程を上記滅菌処理工程の後に加えて
残留物の除去を向上するための方法を評価した。
終了後に換気処理した。実験3Bにおいて、チャンバー
を滅菌処理後に換気して、その換気状態を10分間維持
した。実験3Cにおいて、チャンバーを滅菌処理後に換
気した直後に10分間再排気処理した後に再び換気処理
した。さらに、実験3Dにおいて、チャンバーを滅菌処
理後に換気して、その換気状態を5分間維持した後にチ
ャンバーを5分間再排気処理し、再び換気処理した。残
留物濃度の評価は滴定により行なった。この結果を表3
に示す。 表3 後プラズマ処理工程後の換気圧力の維持の効果 実験 工程 前プラズマ処理/ 残留物濃度結果 後プラズマ処理 (高周波、ワット) 3A 滅菌処理+換気 460/380 1581ppm 3B 滅菌処理+換気+ 460/380 1125ppm 10分間の維持 3C 滅菌処理+換気+ 460/380 1032ppm 10分間の排気+換気 3D 滅菌処理+換気+ 460/380 862ppm 5分間維持+ 5分間排気+換気
おいて合計10分間それぞれ行なわれた。実験3Dの場
合の残留物濃度が最も低く、この場合は、後滅菌処理を
5分間維持し、5分間排気処理した後に換気している。
次に低い残留物濃度を示したのは実験3Cであり、この
場合は、チャンバーを換気し、10分間排気した後に再
び換気している。実験3Bは10分間換気処理を維持し
ているが、換気後に排気処理を行なう実験3Cおよび実
験3Dよりも高い残留物濃度になっている。最高の残留
物濃度は実験3Aにおいて見られ、この場合は、滅菌処
理後にチャンバーを換気して後滅菌処理が存在しない。
以上の結果から、換気後10分間材料を換気状態に維持
するだけでも換気処理のみだけで維持時間のない場合に
比して顕著な残留物濃度の減少が見られることが分か
る。すなわち、この10分間の維持によりチャンバー壁
部から充填物に熱が転移可能になると考えられる。さら
に、換気処理後にチャンバーを排気することによって換
気状態を維持するだけの場合よりもさらに残留物を除去
することができる。このために、最も低い残留物濃度が
5分間の換気状態の維持、その後の5分間の排気処理、
およびその後の換気処理によって得られた。すなわち、
換気状態の維持による熱転移効果と排気処理による残留
物の除去効果を組合せた場合は単純な換気状態の維持だ
けの場合に比してさらに効果的となる。
が、本発明の種々の変更および変形が本明細書ならびに
図面より本発明の範囲および趣旨に逸脱しない限りにお
いて当該技術分野における熟練者により明らかとなる。
それゆえ、本発明は本明細書に開示された実施形態に限
定されるものではなく、本明細書における特許請求の範
囲およびその実施態様によってのみその範囲が定められ
ると理解するべきである。
一部分の温度を少なくとも30℃に上昇させることによ
り構成されている請求項1に記載の方法。 (2)前記充填物の条件付け工程が充填物の少なくとも
一部分の温度を少なくとも35℃に上昇させることによ
り構成されている請求項1に記載の方法。 (3)前記化学滅菌剤が過酸化水素により構成されてい
る請求項1に記載の方法。 (4)前記工程(b)または工程(c)が前記チャンバ
ー内でプラズマを発生する工程を付加的に備えている請
求項1に記載の方法。 (5)さらに、前記チャンバーを一定圧力まで換気する
工程と、当該圧力を維持する工程と、その後に前記チャ
ンバーを排気する工程とから成り、当該換気工程が前記
工程(c)の後に行なわれる請求項1に記載の方法。
程(e)のプラズマよりも低い電力で発生される実施態
様(4)に記載の方法。 (7)前記換気工程の到達圧力が大気圧または準大気圧
である請求項2に記載の方法。 (8)さらに、前記工程(b),(c)または工程
(f)が前記チャンバー内でプラズマを発生する工程を
付加的に備えている請求項2に記載の方法。 (9)さらに、前記工程(d)乃至工程(f)を繰り返
すことにより構成されている請求項2に記載の方法。 (10)さらに、(i)前記チャンバーを排気する工程
と、(j)前記チャンバー内にプラズマを発生する工程
と、(k)前記チャンバーを換気する工程とから成り、
当該工程(i)乃至工程(j)が前記工程(a)乃至
工程(h)の前に行なわれる請求項2に記載の方法。
む請求項3に記載の方法。 (12)さらに、(a)前記チャンバーを換気する工程
と、(b)前記チャンバーを排気する工程とから成り、
当該工程(a)および工程(b)が前記高い電力値でプ
ラズマを発生する工程の後に行なわれる請求項3に記載
の方法。 (13)さらに、(a)前記チャンバーを一定圧力まで
換気する工程と、(b)当該圧力を維持する工程と、
(c)前記チャンバーを排気する工程とから成り、当該
工程(a)乃至工程(c)が前記化学滅菌剤の導入後に
行なわれる少なくとも1回のプラズマ処理工程の後に行
なわれる請求項3に記載の方法。 (14)前記化学滅菌剤が抗微生物剤を含む請求項4に
記載の方法。 (15)前記抗微生物剤が過酸化水素を含む実施態様
(14)に記載の方法。
および工程(c)を2回以上繰り返すことにより構成さ
れている請求項4に記載の方法。 (17)さらに、前記工程(e)の後に換気工程を備え
ている請求項4に記載の方法。 (18)さらに、前記換気工程の後に圧力を維持する工
程を備えている請求項4に記載の方法。 (19)さらに、前記工程(i)の後に前記チャンバー
内でプラズマを発生する工程を備えている請求項4に記
載の方法。 (20)さらに、前記工程(h)および工程(i)を繰
り返すことにより構成されている請求項4に記載の方
法。
向上した改善された滅菌処理方法が提供できる。
る。
ある。
る。
る。
性を含む滅菌処理の圧力変化図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 化学滅菌剤によりチャンバー内の充填物
の中の物品を滅菌処理する方法において、 (a)前記充填物を条件付けする工程と、 (b)前記条件付け工程の後に化学滅菌剤を導入する工
程と、 (c)前記チャンバー内の状態を維持して滅菌処理を行
なう工程とから成り、 前記条件付け工程が、 (d)前記チャンバーを排気する工程と、 (e)前記チャンバー内にプラズマを発生する工程と、 (f)前記チャンバーを換気してほぼ大気圧または準大
気圧にする工程と、 (g)前記工程(d)乃至工程(f)を少なくとも2回
繰り返すことにより構成されていることを特徴とする方
法。 - 【請求項2】 チャンバー内の充填物の中の物品のおけ
る滅菌剤残留物を減少する方法において、 (a)前記チャンバーを1回目に排気する工程と、 (b)滅菌剤を導入する工程と、 (c)前記チャンバー内の状態を維持して滅菌処理を行
なう工程と、 (d)前記チャンバーを一定圧力まで換気する工程と、 (e)前記圧力を維持する工程と、 (f)前記チャンバーを2回目に排気する工程と、 (g)前記チャンバーを2回目に換気する工程と、 (h)前記チャンバーから前記充填物内の物品を取り出
す工程とから成る方法。 - 【請求項3】 少なくとも2回のプラズマ処理工程を有
するチャンバー内の装置を滅菌処理するための方法で、
少なくとも1回のプラズマ処理工程が化学滅菌剤を導入
する前に行なわれ、少なくとも1回のプラズマ処理工程
が化学滅菌剤の導入後に行なわれる方法において、 前記化学滅菌剤を導入する前に行なう少なくとも1回の
プラズマ処理工程において、前記化学滅菌剤の導入後に
行なう少なくとも1回のプラズマ処理工程におけるより
も高い電力値でプラズマを発生することを特徴とする方
法。 - 【請求項4】 改善された材料相容性を伴ってチャンバ
ー内において化学滅菌剤により充填物の中の物品を滅菌
処理する方法において、 (a)前記チャンバーを排気する工程と、 (b)第1の電力値でプラズマを発生する工程と、 (c)前記チャンバーを一定の圧力まで換気する工程
と、 (d)さらに、前記チャンバーを排気する工程と、 (e)前記チャンバー内に化学滅菌剤を導入する工程と
から成り、当該滅菌剤の導入工程が前記第1の電力値で
プラズマを発生する工程の後に行なわれ、さらに、 (f)前記チャンバーを排気する工程と、 (g)第2の電力値でプラズマを発生する工程とから成
り、当該第2の電力値でプラズマを発生する工程が前記
滅菌剤の導入工程の後に行なわれ、さらに、 (h)前記チャンバーを換気する工程から成り、当該換
気工程が前記第2の電力値でプラズマを発生する工程の
後に行なわれ、さらに、 (i)前記チャンバーを排気する工程と、 (j)前記チャンバーを換気する工程とから成り、 前記第1の電力値を前記第2の電力値よりも高くするこ
とにより改善された材料の相容性を伴って前記物品を滅
菌処理することを特徴とする方法。
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