JP2000310049A - 自走式立体駐車場 - Google Patents

自走式立体駐車場

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JP2000310049A JP11120391A JP12039199A JP2000310049A JP 2000310049 A JP2000310049 A JP 2000310049A JP 11120391 A JP11120391 A JP 11120391A JP 12039199 A JP12039199 A JP 12039199A JP 2000310049 A JP2000310049 A JP 2000310049A
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一也 北川
Koji Ishihara
興次 石原
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一彦 橋之口
Nobuyuki Aoki
信行 青木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 防火区画面積の特定、耐火構造又は不燃材料
を使用しての防火や延焼防止を行う防火塀の設置を、本
質的に再検討することで、安全性と防犯対策を向上させ
ながら製造コストの低減を図った自走式立体駐車場の提
供を目的にしている。 【解決手段】 本発明による自走式立体駐車場は、自走
式立体駐車場の外周に耐火装備をするかもしくは全てを
開放構造にした、車室11と車路12から構成される自
走式立体駐車場10であって、車室11に形成された駐
車区画13の任意の境界線上に耐火腰壁14、15を配
置したことを特徴としており、具体的には、駐車区画の
横方向、後部及び後ろあわせ間に、車体高さ以下で、そ
の下部に空気を流通させるための通気口を設けた耐火腰
壁を配置し、これを1層2段、2層3段及び3層4段の
各駐車場に適用して安全性と防犯対策の向上を図ると同
時に製造コストの低減を図っている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自走式立体駐車場
に関し、特に、駐車している車が火災を発生した際に、
車間の延焼を防止して安全に避難することが可能な低コ
ストの自走式立体駐車場に関する。
【0002】
【従来の技術】立体駐車場は、従来から建築物として取
り扱われており、防災に関しても一般の建物と同列に位
置付けられている。従って、駐車場の防災は、基本的に
一般の建築物と同様であり、防火区画の面積は1000
2 と決められている。そして、建物の外壁、屋根、床
については耐火構造又は不燃材料を使用して防火や延焼
防止を図っており、防火区画内の柱、梁は、耐火被覆で
覆うことを義務付けられている。さらに、防火区画の通
気口や通気口における延焼の恐れがある部分には防火シ
ャッターを装備することが求められている。
【0003】又、建築物の部分が道路の中心線・隣地境
界線もしくは隣接する建物同士の外壁間距離の中心線か
ら、地上階で3m、2階以上では5m以下の距離にある
部分については、これを延焼の恐れがある部分として取
り扱われていることから、駐車場に関しても基本的に
は、同様の対応が要求されている。
【0004】防煙区画に関しても、避難上の安全性や火
災危険の高さに応じて、煙の流れを一時的に止めて避難
し易くするために防煙壁を設けることが求められてお
り、天井材の不燃、準不燃に対応して防煙たれ壁の配置
も異なるものにしている。
【0005】ただし、自走式立体駐車場に関しては、高
層化や段差式あるいは連続傾床式による有効面積の拡大
を図ってきており、駐車効率の向上と、延焼防止・畜煙
防止・静粛化及び使用時の安心感の造成等安全面につい
ての種々の工夫改善と実規模実験による安全性確認を経
て、上記制限を緩和させたものも認められてきた。図
6、7は、現状の自走式立体駐車場を示している平面図
と部分立面図である。自走式立体駐車場30は、火災拡
大の防止に関して自走式立体駐車場の部材を鉄材等の不
燃材で構成して不燃化を図るすると共に、屋根床版、2
階部床版及び傾斜路床版に用いるエキスパンドメタル、
グレーチングメタル、パンチングメタル等の鉄板は、特
認のものを使用することで、防火区画の床面積は、1層
2段式の自走式駐車場で4.000m2 、2層3段式駐
車場では8.000m2にすることが認められている。
【0006】又、隣地等への延焼防止に関しても、
隣地境界線等から自走式立体駐車場の外周線までの距離
を0.5m以上確保する。 1階で自走式立体駐車場
の外周線が隣地境界線等から1.0m未満の場合には、
隣地境界線の内側に高さ2.0m以上の防火塀31を設
け、その0.5m以上の部分を不燃材料又は準不燃材料
で覆う。 2階及び屋上部で、自走式立体駐車場の外
周線が隣地境界線等から1.0m未満の場合には、高さ
1.5m以上の防火塀32を設け、その0.5m以上の
部分を不燃材料又は準不燃材料で覆うものとしている。
又、上部への延焼防止に関しては、上階の床版高さを
2.5mとし、車室部上部の床版を閉鎖するとしてお
り、自走式立体駐車場には消防設備を設置することを義
務付けている。
【0007】さらに、煙制御に関しては、 自走式立
体駐車場外周に隣地境界線から0.5m以上の空地を確
保して側面開口の有効性を確保する。 上階の煙濃度
を抑制しながら当該階の避難安全性を確保するために、
上階の床版及び屋根床版に設ける開口の開口率を2%〜
20%に制限する。ただし、側面開口は開口長の半分を
有効な開口として加算する。 自走式立体駐車場外周
に隣地境界線から0.5m以上の空地を確保できない場
合は、準不燃材料の延焼防火壁を建てる。として対応し
てきた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
自走式立体駐車場は、基本的に建築物としての規制を受
けざるを得ないことから、その規制を前提にした安全性
等の改善提案を行っているものであり、各部位における
構造体の本質的な機能の追求や性能の確立について本格
的に検討された経緯がない。
【0009】しかるに、自走式立体駐車場を2層3段か
ら3層4段以上へと、さらなる高層化と傾床化を促進す
るためには、高層化に伴う架構構造への負荷の増大、大
規模化における延焼形態の変化及び床版の傾床化によっ
て発生する下面に沿った煙流動とたれ壁による煙の制御
・拡散防止について、安全性等への懸念を明確にしてお
くことが重要である。
【0010】駐車場は、建物としても内部に設備される
機器や家財を中心にしている一般建築に対して、自動車
という同一物に充分な間隙を保ちながら整然と配列して
いる実態に即して、建物という単純な枠の中で対応する
ことから離れて独立した構造物を想定する必要がある。
特に、最近の社会的動向に呼応して、製造者責任の徹底
や品質保証傾向のように、駐車場として求められる本質
的な品質・性能を保証するためには、駐車場の平面が大
規模化した場合の延焼性状、自由空間に近い状態での自
動車の延焼性状や、延焼熱による架構への熱負荷と載架
荷重の変化及び傾床下部分でのたれ壁効果による煙制御
効果と上階への延焼防止性能等について、構造的本質面
からの追求と検討が必要である。
【0011】本発明は、これらの状況に鑑みて提起する
ものであり、従来の一般建築からの対応では必要とされ
ていた、防火区画面積の特定、耐火構造又は不燃材料を
使用しての防火や延焼防止を行う防火塀の設置を、本質
的に再検討することで、安全性と防犯対策を向上させな
がら製造コストの低減を図った自走式立体駐車場の提供
を目的にしている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明による自走式立体
駐車場は、自走式立体駐車場の外周に耐火装備をするか
もしくは全てを開放構造にした、車室と車路から構成さ
れる自走式立体駐車場であって、車室に形成された駐車
区画の任意の境界線上に耐火腰壁を配置したことを特徴
としており、具体的には、駐車区画の横方向、後部及び
後ろあわせ間に、車体高さ以下にして、その下部に空気
を流通させるための通気口を設けた耐火腰壁を配置し、
これを1層2段、2層3段及び3層4段の各駐車場に適
用して安全性と防犯対策の向上を図ると同時に製造コス
トの低減を図っている。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明による自走式立体駐車場
は、自走式立体駐車場の外周に耐火装備をするかもしく
は全てを開放構造にした、車室と車路から構成される自
走式立体駐車場であって、車室に形成された駐車区画の
任意の境界線上に耐火腰壁を配置したことを特徴として
おり、1層2段、2層3段及び3層4段の各駐車場に適
用して安全性と防犯対策の向上を図ると同時に製造コス
トの低減を図っている。
【0014】自走式立体駐車場における構造防災面に関
しては、上述したように、自走式立体駐車場を建物とし
て特定することから出発しているために、駐車している
車が実際に火災を発生した場合に、どのような延焼状態
を経過して行くのかの実態については確認されていな
い。そこで、発明者等は、自走式立体駐車場について、
構造防災面の安全性を確認するために、図5に示す実物
大の実験モデル40での火災実験を実施した。(特願平
10−364007号参照)
【0015】図5(a)は実験モデルの平面図、同
(b)は図5(a)の(b)矢視図、同(c)は図5
(a)の(c)矢視図である。火災実験は、図5に示す
実験モデル40を対象にして、平面式車庫41や、平面
段差式車庫42、あるいは連続傾床式車庫43など、型
式の異なる複数種類の自走式立体駐車場について、傾床
床版間あるいは段差床版間での上階への延焼危険性の把
握と、畜煙・側面排煙が自然風の影響下で示す性状をに
ついての正確かつ多岐に亘るデータをとることであり、
次の点について解明を行った。 駐車場の平面が約4.000m2と大規模化した場合
の燃焼性状と半閉鎖 空間での車の燃焼性状。(厳しい
延焼条件下での発熱速度と延焼継続時間 ) 自由空間に近い状態での自動車の燃焼性状。(壁のな
い自然風影響下での 延焼性状) 上記状態下での燃焼熱による架構への熱負荷と載架荷
重。 傾床床下部分でのたれ壁効果の煙制御効果。(構造体
の形状が持つ煙流動 性状) 上階への延焼防止性能。(構造体の形状が持つ熱気流
の流動性状)
【0016】とを把握するための実験では、不燃の
壁(ALC材)44で燃料支配型の半閉鎖空間を形成
し、その中で6台の自動車を燃焼させた。最初に中央の
1台の車45が燃焼し、両側の自動車と後ろを付き合わ
せて駐車している自動車へと延焼して、さらに延焼した
自動車から後方に在る両側の自動車に延焼するものとし
て、行なわれた。とを把握するための実験では、周
囲に壁面を設けていない2段目に載置した自動車46を
燃焼させて、自由空間における車46の燃焼性状を観察
した。又、傾床している3階床版の下面に沿った煙の流
動性状とたれ壁の効果も同時に把握している。
【0017】図1は、上記実証実験において認められた
燃焼車から発生する炎の拡散状況を説明するための模擬
図である。図1に示す炎1の燃焼状況は、自動車2の燃
焼自体が緩やかであり、自動車の燃焼部分から上昇する
炎1は、予想以上に直上に上昇して短時間で消滅し、煙
霧化していた。その理由としては、駐車している自動車
2の火災が、一般の建物における設備機器や家財等の燃
焼と異なって、火災荷重の少ないことが比較的緩やかな
燃焼性状を示す最大の要因と考えられる。さらに、燃焼
する炎は車体の隙間から車外に噴出するが、上昇気流に
よって漸次車体に沿って上昇して水平方向には大きく拡
大せず隣接した車に接触しないことが、第2の要因と推
定される。
【0018】従って、隣接する他の自動車への延焼は、
輻射熱だけによって伝搬されるものであり、延焼は複数
の自動車が一斉に燃焼するような急激な拡大状態には成
らずに段階的な時間を経て展開されるから、車の燃焼や
炎の延焼は一般の建物における設備機器や家財等の燃焼
と異なって緩やかであり、上部階の床版に到達すること
なく煙になる状態を顕示しているものといえる。
【0019】燃焼車2から発生する炎1は煙となるが、
空間が充分に開放されている場合には、煙の発生速度と
自走式立体駐車場の開放空間からの流出速度がほぼ一定
になっている。このため、燃焼した自動車2からの煙3
は、車庫を開放してあるために車庫内に滞留、充満する
ことなく、床版下に約1mの煙層を形成して一定速度で
車庫外に排煙され、煙層の下はほとんど無煙に近く人の
避難や移動に支障を生じない状況であることも確認され
ている。
【0020】上記実験によって検証されたところによる
と、駐車している車が火災を発生して燃焼する状況は、
従来から防災の立脚点として認識されてきた建物におけ
る火災の状況とは極めて異なる経過を示すことが判明し
た。即ち、自動車の火災は通常の家屋に配置されている
家財や設備機器による燃焼と異なって、以下の点におい
て特徴的であった。 車の火災荷重は、住居に配備されている他の家財、設
備機器と比較して極めて少ない。 車の火災荷重が少ないことから、火災を起こした車か
ら発生する炎と煙の流出はほぼ一定の速度で行われ、延
焼を受けた車においても同様である 。 車からの炎と煙は車体に沿って直上に上昇しており、
水平方向への移動と拡大は少ない。 火災を発生した車から他の車への延焼は、輻射熱によ
って伝搬されるために、延焼は複数の自動車が一斉に燃
焼する急激なものでなく段階的な時 間を経て展開さ
れる。 車から流出した煙は、水平流動が活発であり排煙開口
を通って急速に排煙するので、開放された自走式立体駐
車場内に滞留せずに定常的な速度で 自走式立体駐車
場外に排煙される。 以上のことから、自走式立体駐車場に対する防災対策
は、本来一般の建築物における防災対策とは異なる観点
から行われる必要のあることが明らかになったといえ
る。
【0021】本発明による自走式立体駐車場は、上記の
実証実験による知見に基づいて構築されている。図2
は、本発明による自走式立体駐車場10の全体を示す平
面図である。自走式立体駐車場10は、車が駐車できる
空間を確保した車室11と、車室11に車を走行させて
駐車位置に出入りするための車路12から構成され、構
造的観点から配置される柱と上階床版もしくは屋根によ
って構築されている。
【0022】車室の構成は複数の駐車区画13に区分さ
れている。各駐車区画13は、隣接して駐車する車間に
自由に乗降可能な幅と奥行きとを確保する基本寸法に区
分けられ、柱が出庫口から扉の開閉に支障を生じない奥
の位置に配置されている。このため、自走式立体駐車場
10の構造面からの柱間隔もこの寸法に従って設置され
ている。以上の状況から、自走式立体駐車場10は、隣
接する車間の間隔を充分にとった車室の配列と車路との
対応において、一般の建築物と異なって結果的に充分な
平面空間を確保しており、上記知見を有効に活用するよ
うに配置した構造を全体的に採用している。
【0023】図示の自走式立体駐車場10は、4個の防
火区画を構成している。防火区画(16)〜(19)
は、中央に配置された車室に区分された後ろあわせの駐
車区画13の境界線上に配置した耐火腰壁14と、中央
と周辺に配置された各車室における特定した駐車区画
の、横方向の境界線上に配置した耐火腰壁15とで区分
する区域で形成している。耐火腰壁14、15は、準不
燃材や不燃材で構成しており、構造上の適当な幅と車高
より低い高さにして、その下部に空気を流通させるため
の通気口を設けている。耐火腰壁は、上記の実験で明ら
かになったように、車内から噴出する炎は上昇気流によ
って車体に沿って直上に上昇する性状を示すので、火災
が耐火腰壁の横に駐車している車に延焼してきた場合
に、車底部分と通気口を流れる近隣の空気を統合して積
極的に上昇気流化させるために機能させているもので、
一般の防火壁のように炎を遮断するために配置するもの
でない。従って、耐火腰壁は炎の上昇傾向を積極的に助
長するために設けるものであるから、その壁高は、炎を
直上に上昇させることができて、かつ、駐車上の操車と
車からの乗降に支障のない範囲であれば充分である。
【0024】又、耐火腰壁の配置は、上記した位置に限
定されるものでなく、必要ならば車の後部にも配置する
ことが可能である。しかして、本発明による自走式立体
駐車場は、周辺全体を開放型にすることを基本的に想定
しているが、この場合には、自走式立体駐車場の境界線
における防火区画化と関連して検討されることになる。
【0025】図3は、図2の(3)−(3)矢視した自
走式立体駐車場を示す立面図である。自走式立体駐車場
10は、図示のように、上階もしくは屋根の床版20
は、梁等の通常の構造部材を配備しているのみであり、
自走式立体駐車場10の外周には手すり21のみを装備
している。耐火腰壁14は、後ろあわせした車の間に配
置され、耐火腰壁15は、車の側面の境界線上に配置さ
れ、車の高さ以下の高さでその下部に空気を流通させる
ための通気口22を設けている。従って、車室や車路の
平面空間を充分に確保すると同時に自走式立体駐車場の
外周を積極的に開放しているものであるから、車からの
炎は燃焼車の直上に上昇して煙霧化し、輻射熱を弱めて
隣接する車への延焼を未然に防止できる。そして、必要
ならば、任意の区画で防火区画を形成できる。又、自走
式立体駐車場内に発生した煙は、実証実験の流動性状に
則って自走式立体駐車場の外に円滑に流動放散されるこ
とになり、自走式立体駐車場内の床版表面には全体的に
煙のない平面空間を形成できる。
【0026】図4は、耐火腰壁の実施の形態を示してい
る。図4(a)は、駐車区画の横方向の境界線上に耐火
腰壁15を配置した場合であり、図4(b)は、駐車区
画の後部の境界線上に耐火腰壁14を配置した例であ
る。図4(c)は、後ろあわせの駐車区画の車間の境界
線上に耐火腰壁14を配置した場合の実施の形態であ
る。いずれの場合も、耐火腰壁の高さは、車の高さ以下
にしてその下部に空気を流通させるための通気口22を
設けているが、耐火腰壁に隣接した車2の下もしくは周
辺にある空気は、暖められることによって耐火腰壁の通
気口22と車体との間を矢印のように指向させられて上
昇するので、耐火腰壁に隣接した車からの炎は、直上に
急速に上昇して近くの車への輻射熱の伝達を低下させる
ことになる。又、従来の耐火壁は、閉鎖した防火区画を
構築していたために自走式立体駐車場における視界を制
限したものにせざるを得なくなっていたが、本発明で防
火区画を構成する耐火腰壁は、車の高さ以下であるか
ら、車室及び自走式立体駐車場全体の視界には何の障害
にもならないので、交通安全及び防犯対策上も良好であ
る。
【0027】以上のように、本発明による自走式立体駐
車場は、実証実験による知見に基づいて構成されてお
り、従来のように一般の建物と同様に延焼防火区画を狭
い範囲に画成したり、通路等の通気口に防火シャッター
を取り付けることをなくしている。即ち、上記検証によ
れば、燃焼車からの延焼は炎の輻射熱によって伝搬され
ているから、燃焼車からの炎を積極的に上昇させて煙霧
化させ、輻射熱の減少を図ることで延焼はこれを阻止で
きることを明らかである。
【0028】そこで、本発明による自走式立体駐車場
は、防火区画を形成したい位置に配置されている車室
の、駐車区画を区分する境界線上に耐火腰壁を配置し
て、その下部に空気を流通させるための通気口を設けて
いるもので、これによって火災車から噴出する炎を直上
に上昇させて隣接している車への延焼を防止して、従来
の防火壁を設けた場合と同等の機能を実質的に発揮して
いる。従って、本発明による自走式立体駐車場は、延焼
防火区画を狭い範囲に画成したり、通路等の通気口に防
火シャッターを取り付けることをなくして、駐車場全体
の見通しを良くし安全性と防犯対策の向上を可能にし、
製造コストの低減が図っている。
【0029】以上、本発明を実施の形態に基づいて詳細
に説明してきたが、本発明による自走式立体駐車場は、
自走式立体駐車場の外周に耐火装備をするかもしくは全
てを開放構造にした、車室と車路から構成される自走式
立体駐車場であって、車室に形成された駐車区画の任意
の境界線上に耐火腰壁を配置したことを特徴としてお
り、具体的には、駐車区画の横方向、後部及び後ろあわ
せ間に、車体高さ以下で、その下部に空気を流通させる
ための通気口を設けた耐火腰壁を配置し、これを1層2
段、2層3段及び3層4段の各駐車場に適用して安全性
と防犯対策の向上を図ると同時に製造コストの低減を図
っているものであるから、本発明は、上記実施の形態に
何ら限定されるものでなく、発明の趣旨に反しない範囲
において種々の変更が可能なことは当然である。
【0030】
【発明の効果】本発明による自走式立体駐車場は、自走
式立体駐車場の外周に耐火装備をするかもしくは全てを
開放構造にした、車室と車路から構成される自走式立体
駐車場であって、車室に形成された駐車区画の任意の境
界線上に耐火腰壁を配置したことを特徴としており、具
体的には、駐車区画の横方向、後部及び後ろあわせ間
に、車体高さで、その下部に空気を流通させるための通
気口を設けた耐火腰壁を配置し、これを1層2段、2層
3段及び3層4段の各駐車場に適用しているので、従来
の一般建築からの対応では必要とされていた、防火区画
面積の特定、耐火構造又は不燃材料を使用しての防火や
延焼防止を行う防火塀の設置を無くして視界を拡大し、
自走式立体駐車場の安全性と防犯対策の向上を図ると同
時に製造コストの低減を図れる効果を発揮している。
【図面の簡単な説明】
【図1】実証実験における燃焼煙の性状図
【図2】本発明による自走式立体駐車場の平面図
【図3】本発明による自走式立体駐車場の立面図
【図4】本発明に用いる耐火腰壁の実施の形態図
【図5】実証実験に用いた自走式立体駐車場のモデル図
【図6】従来の自走式立体駐車場の平面図
【図7】従来の自走式立体駐車場の部分立面図
【符号の説明】
1 燃焼炎、 2 燃焼車、 3 煙、 10 自走式
立体駐車場、11 車室、 12 車路、 13 駐車
区画、 14、15 耐火腰壁、16〜19 防火区
画、 20 床版、 21 手すり、 22 通気口、
30 従来の自走式立体駐車場、 31 2階以上の防
火塀、32 1階の防火塀、 40 実験モデル、 4
1 平面式車庫、42 平面段差式車庫、 43 連続
傾床式車庫、 44 断熱材(ALC)、45、46
燃焼車、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋之口 一彦 東京都台東区蔵前二丁目17番4号 リバー 蔵前ビル 川鉄機材工業株式会社内 (72)発明者 青木 信行 愛知県名古屋市中村区駅南四丁目10番18号 松興ビル 総合パーキング建設株式会社 内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車室と車路から構成される自走式立体駐
    車場であって、自走式立体駐車場の外周に耐火装備を施
    した構造にし、車室に形成された駐車区画の任意の境界
    線上に耐火腰壁を配置したことを特徴とする自走式立体
    駐車場。
  2. 【請求項2】 車室と車路から構成される自走式立体駐
    車場であって、自走式立体駐車場の外周を全て開放構造
    にし、車室に形成された駐車区画の任意の境界線上に耐
    火腰壁を配置したことを特徴とする自走式立体駐車場。
  3. 【請求項3】 耐火腰壁を、駐車区画の横方向の境界線
    上に配置したことを特徴とする請求項1又は2に記載の
    自走式立体駐車場。
  4. 【請求項4】 耐火腰壁を、駐車区画の後部の境界線上
    に配置したことを特徴とする請求項1又は2に記載の自
    走式立体駐車場。
  5. 【請求項5】 耐火腰壁を、後ろあわせの駐車区画の境
    界線上に配置したことを特徴とする請求項1又は2に記
    載の自走式立体駐車場。
  6. 【請求項6】 耐火腰壁の下部に通気口を設けて、空気
    の流通を可能にすることを特徴とする請求項1〜5のい
    ずれかに記載の自走式立体駐車場。
  7. 【請求項7】 耐火腰壁の高さを、車体の高さ以下にす
    ることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の自
    走式立体駐車場。
  8. 【請求項8】 駐車場を1層2段に構成することを特徴
    とする請求項1〜7のいずれかに記載の自走式立体駐車
    場。
  9. 【請求項9】 駐車場を2層3段に構成することを特徴
    とする請求項1〜7のいずれかに記載の自走式立体駐車
    場。
  10. 【請求項10】 駐車場を3層4段に構成することを特
    徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の自走式立体駐
    車場。
JP12039199A 1999-04-27 1999-04-27 自走式立体駐車場 Expired - Lifetime JP3445184B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004156210A (ja) * 2002-11-01 2004-06-03 Takenaka Komuten Co Ltd 駐車場建物
WO2021035766A1 (zh) * 2019-08-28 2021-03-04 曹文杰 一种新型车库
CN117513842A (zh) * 2022-07-28 2024-02-06 晨曦有限公司 横向开合跨层防火车库及建筑物

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