JP2000310274A - 流体封入式防振装置 - Google Patents

流体封入式防振装置

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JP2000310274A
JP2000310274A JP11795899A JP11795899A JP2000310274A JP 2000310274 A JP2000310274 A JP 2000310274A JP 11795899 A JP11795899 A JP 11795899A JP 11795899 A JP11795899 A JP 11795899A JP 2000310274 A JP2000310274 A JP 2000310274A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 受圧式と平衡室を仕切る仕切部材に対して、
低乃至中周波数域にチューニングされた第一のオリフィ
ス通路と第二のオリフィス通路を備えた流体封入式防振
装置において、それら第一および第二のオリフィス通路
のチューニング自由度を確保しつつ、高周波数域の振動
に対して有効な防振効果を発揮し得る液圧吸収機構を優
れたスペース効率をもって付与せしめ、以て、より広い
周波数域にわたって防振特性を向上せしめること。 【解決手段】 低周波数域にチューニングされた第一の
オリフィス通路48を仕切部材30の外周部分に形成す
ると共に、中周波数域にチューニングされた第二のオリ
フィス通路52を仕切部材30の径方向中間部分におい
て周方向に一周に満たない長さで形成し、該第二のオリ
フィス通路52が形成されていない仕切部材30の径方
向中間部分の領域に、液圧吸収機構を構成する可動板5
6を配設した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、封入された非圧縮性流体の共振
作用等の流動作用に基づいて防振効果を得るようにした
流体封入式防振装置に係り、特に互いに異なる周波数域
の振動に対して有効な防振効果が発揮されるようにチュ
ーニングされた第一及び第二のオリフィス通路を選択的
に利用することによって、入力振動に応じた防振効果を
得ることの出来る流体封入式防振装置に関するものであ
る。
【0002】
【背景技術】従来から、防振装置の一種として、互いに
異なるチューニングが施された第一及び第二のオリフィ
ス通路を選択的に利用することによって、内部に封入さ
れた流体の流動作用や圧力変動等を利用して得られる防
振効果を、入力振動等に応じて変更調節することが出来
るようにした流体封入式防振装置が知られている。この
ような防振装置は、特開平8−270718号公報や特
開平9−280304号公報等に記載されているよう
に、一般に、第一の取付金具を、略円筒形状を有する第
二の取付金具の軸方向一方の開口部側に離間して配設
し、それら第一の取付金具と第二の取付金具を本体ゴム
弾性体で連結せしめて、該第二の取付金具の軸方向一方
の開口部を流体密に覆蓋すると共に、該第二の取付金具
の軸方向他方の開口部を可撓性膜で流体密に覆蓋し、更
にそれら本体ゴム弾性体と可撓性膜の間に仕切部材を配
設して該第二の取付金具で固定的に支持せしめることに
より、該仕切部材と該本体ゴム弾性体の対向面間に振動
が入力される受圧室を形成すると共に、該仕切部材と該
可撓性膜の間に容積可変の平衡室を形成して、それら受
圧室と平衡室を相互に連通する第一のオリフィス通路
と、該第一のオリフィス通路よりも高周波数域にチュー
ニングされた第二のオリフィス通路とを、該仕切部材に
それぞれ形成する一方、該可撓性膜を挟んで該平衡室と
反対側にアクチュエータを配設し、該アクチュエータに
より、該可撓性膜を軸方向に変位させて該仕切部材にお
ける前記第二のオリフィス通路の開口部に当接/離間さ
せることにより、該第二のオリフィス通路を遮断/連通
せしめて、防振特性を制御するようになっている。
【0003】ところで、このような従来の流体封入式防
振装置では、第一及び第二のオリフィス通路のチューニ
ング周波数域では、それらのオリフィス通路を通じて流
動せしめられる流体の流動作用に基づく防振効果が有効
に発揮されるが、第二のオリフィス通路のチューニング
周波数域よりも更に高周波数域の振動入力時には、何れ
のオリフィス通路も流体流通抵抗が著しく大きくなって
防振特性が大幅に低下する傾向があった。そのために、
より広い周波数域、特に高周波数域で防振特性が要求さ
れる場合等において、更なる改良が望まれていたのであ
る。
【0004】なお、かかる要求に対処するために、例え
ば、受圧室と平衡室の圧力差に基づいて微小変位可能な
可動板を仕切部材に配設し、高周波振動の入力時におけ
る受圧室の圧力変動を該可動板の変位で吸収,低減する
液圧吸収機構を設けることによって、高周波数域の低動
ばね化を図ることも考えられる。ところが、第一のオリ
フィス通路と第二のオリフィス通路が形成された仕切部
材に、更に可動板を配設しようとすると、仕切部材の大
型化や構造が複雑化が避け難く、如何にして可動板の配
設スペースを確保するかが大きな問題となる。特に、仕
切部材における可動板の配設位置によっては、第一及び
第二のオリフィス通路の通路断面積や通路長さ等のチュ
ーニング自由度が制限されるおそれがあることに加え
て、第二のオリフィス通路の開口部に対して当接/離間
せしめられる可撓性膜の変位箇所も制限されることとな
り、該可撓性膜の変位箇所によっては可撓性膜の耐久性
や変位性等に重大な悪影響が及ぼされるおそれもある。
【0005】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景として為されたものであって、その解決課題とす
るところは、第一及び第二のオリフィス通路のチューニ
ング自由度や、可撓性膜の耐久性等を十分に確保しつ
つ、仕切部材において可動板の配設スペースを効率的に
得ることが出来、それによって、より広い周波数域の振
動に対して優れた防振効果を発揮し得る流体封入式防振
装置を提供することにある。
【0006】
【解決手段】以下、このような課題を解決するために為
された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各
態様は、任意の組み合わせで採用可能である。また、本
発明の態様乃至は技術的特徴は、以下の記載のものに限
定されることなく、明細書全体および図面に記載の発明
思想に基づいて認識されるものであることが理解される
べきである。
【0007】本発明の第一の態様は、第一の取付部材
を、略円筒形状を有する第二の取付部材の軸方向一方の
開口部側に離間して配設し、それら第一の取付部材と第
二の取付部材を本体ゴム弾性体で連結せしめて、該第二
の取付部材の軸方向一方の開口部を流体密に覆蓋すると
共に、該第二の取付部材の軸方向他方の開口部を可撓性
膜で流体密に覆蓋し、更にそれら本体ゴム弾性体と可撓
性膜の間に仕切部材を配設して該第二の取付部材で固定
的に支持せしめることにより、該仕切部材と該本体ゴム
弾性体の対向面間に振動が入力される受圧室を形成する
と共に、該仕切部材と該可撓性膜の間に容積可変の平衡
室を形成して、それら受圧室と平衡室を相互に連通する
第一のオリフィス通路と、該第一のオリフィス通路より
も高周波数域にチューニングされた第二のオリフィス通
路とを、それぞれ該仕切部材に形成する一方、該可撓性
膜を挟んで該平衡室と反対側にアクチュエータを配設
し、該アクチュエータにより、該可撓性膜を変位させて
該仕切部材における前記第二のオリフィス通路の開口部
に当接/離間させることにより、該第二のオリフィス通
路を遮断/連通するようにした流体封入式防振装置にお
いて、前記第一のオリフィス通路を、前記仕切部材の外
周部分を周方向に延びるようにして形成すると共に、前
記第二のオリフィス通路を、前記仕切部材の径方向中間
部分を周方向に一周に満たない長さで延び、周方向一端
側が前記受圧室側に開口すると共に、周方向他端側が径
方向内方に延びて該仕切部材の略中央において前記平衡
室側に開口するように形成する一方、該仕切部材の径方
向中間部分における該第二のオリフィス通路の周方向両
端部間に、前記受圧室と前記平衡室の内圧が各一方の面
に及ぼされる可動板を所定量だけ変位可能に配設したこ
とにある。
【0008】このような第一の態様に従う構造とされた
流体封入式防振装置においては、第一のオリフィス通路
を仕切部材の外周部分に形成したことにより、その通路
長さを有利に確保することが可能となり、該第一のオリ
フィス通路を低周波数域に有利にチューニングすること
が出来る。また、第二のオリフィス通路を仕切部材の径
方向に中間部分に形成したことにより、第二のオリフィ
ス通路も、中周波数域へのチューニングに際して必要な
通路長さを有利に確保することが出来る。しかも、この
第二のオリフィス通路は、仕切部材の中央部分で平衡室
側に開口されていることから、可撓性膜の中央部分をア
クチュエータで変位させて第二のオリフィス通路を開閉
せしめることが出来ることから、可撓性膜の耐久性が有
利に確保されると共に、可撓性膜を仕切部材に当接させ
た状態下でも、可撓性膜の外周部分によって、平衡室の
容積可変性が有利に確保され得て、第一のオリフィス通
路による防振効果等が有効に発揮され得ることとなる。
更に、仕切部材の径方向中間部分の第二のオリフィス通
路が形成されていないスペースを利用して、可動板を配
設せしめたことにより、仕切部材の大型化を抑えつつ有
効な大きさの可動板を配設することが出来、それによっ
て、可動板による受圧室の液圧吸収作用に基づく高周波
数域の防振効果を有効に得ることが可能となるのであ
る。
【0009】なお、本態様において、仕切部材として
は、金属や合成樹脂等の硬質材で形成されたものが好適
に採用される。また、可撓性膜としては、必要に応じて
帆布等で補強した薄肉のゴム膜や変形容易な樹脂膜等が
好適に採用される。更にまた、アクチュエータとして
は、可撓性膜を往復変位せしめ得るものであれば良く、
例えば、密閉された空気室を備え、該空気室の空気圧変
化に伴う壁部の変位を出力として取り出すようにした空
気圧式アクチュエータや、電磁力や磁力の作用に基づい
て変位せしめられる出力部材を備えた電磁式乃至は電気
式のアクチュエータ等が、何れも採用可能である。ま
た、アクチュエータの出力部材を可撓性膜に固着してお
くことによって、アクチュエータの出力部材と可撓性膜
の擦れ等による可撓性膜の損傷を防止することも可能で
ある。
【0010】また、本発明の第二の態様は、前記第一の
態様に従う構造とされた流体封入式防振装置において、
前記第一のオリフィス通路が、前記仕切部材の外周面に
開口して周方向に延びる周溝を、前記第二の取付部材で
覆蓋することによって形成されていることを、目的とす
る。このような本態様においては、第一のオリフィス通
路を、仕切部材の最外周部分に形成することによって、
第一のオリフィス通路の長さをより有利に確保すること
が出来る。また、第二の取付部材を利用したことによっ
て、第一のオリフィス通路を簡単な構造で形成すること
が出来る。
【0011】また、本発明の第三の態様は、前記第一又
は第二の態様に従う構造とされた流体封入式防振装置に
おいて、前記第二のオリフィス通路を、前記仕切部材の
軸方向一方の側に開口して径方向中間部分を周方向に延
び、且つ周方向一方の端部が径方向内方に向かって延び
るように形成された凹溝を、該仕切部材に重ね合わせた
蓋部材で覆蓋することによって形成する一方、かかる凹
溝の周方向端部間に、周方向に延びて該凹溝と同じ側に
開口する収容凹所を形成せしめて、該収容凹所に前記可
動板を収容配置すると共に、該収容凹所を前記蓋部材で
覆蓋して、それら収容凹所の底壁部と蓋部材に、該収容
凹所を前記受圧室または前記平衡室に連通する連通孔を
形成せしめて、それら受圧室および平衡室の内圧が該可
動板の各一方の面に及ぼされるようにしたことを、特徴
とする。このような本態様に従えば、仕切部材におい
て、第二のオリフィス通路の形成と、可動板の配設が、
何れも、簡単な構造をもって有利に実現され得る。特
に、蓋部材としては、単純な形状の板材等を採用するこ
とが可能であり、それによって、製作性と製造コストの
更なる向上が図られ得る。なお、本態様において、可動
板としては、仕切部材によって直接支持されていない板
体を、収容凹所の底壁部と蓋部材の対向面間で自由に変
位可能に配設することも可能であるが、例えば、弾性変
形可能なゴム板を、その外周縁部において収容凹所の底
壁部と蓋部材の間で挟持せしめて配設し、該ゴム板の弾
性変形によって変位が許容されるようにしても良い。
【0012】また、本発明の第四の態様は、前記第一乃
至第三の何れかの態様に従う構造とされた流体封入式防
振装置において、前記アクチュエータが、空気圧の作用
によって前記仕切部材に対する接近/離間方向に駆動せ
しめられるピストン部材を備えた空気圧式アクチュエー
タによって構成されており、該ピストン部材で前記可撓
性膜を変位させるようにしたことを、特徴とする。この
ような本態様に従う構造とされた流体封入式防振装置に
おいては、簡単で且つ軽量なアクチュエータが有利に実
現される。特に、自動車用の防振装置では、内燃機関の
吸気系に生ぜしめられる負圧と大気を利用してアクチュ
エータを駆動せしめることによって、防振装置の特性を
一層有利に切換制御することが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に具体的に明ら
かにするために、本発明の代表的な実施形態について、
図面を参照しつつ、詳細に説明する。
【0014】先ず、図1には、本発明の第一の実施形態
としてのエンジンマウント10が、示されている。この
エンジンマウント10は、互いに所定距離を隔てて配さ
れた第一の取付部材および第二の取付部材としての第一
の取付金具12および第二の取付金具14が、それらの
間に介装された本体ゴム弾性体16によって弾性的に連
結された構造を有しており、第一の取付金具12および
第二の取付金具14が、車体側およびパワーユニット側
の各一方に取り付けられることにより、パワーユニット
を車体に対して防振支持せしめるようになっている。ま
た、自動車への装着時には、パワーユニット重量が及ぼ
されて本体ゴム弾性体16が弾性変形することにより、
第一の取付金具12と第二の取付金具14が互いに接近
する方向に所定量だけ変位せしめられると共に、防振を
目的とする主たる振動が、図中の略上下方向に入力され
るようになっている。なお、以下の説明中、上下方向と
は、原則として、図1における上下方向をいう。
【0015】より詳細には、第一の取付金具12は、略
円板形状を有しており、中央部分には、軸方向上方に向
かって突出する取付ボルト18が固設されている。ま
た、第一の取付金具12の下面中央には、下方に向かっ
て突出する中空の略逆円錐台形状を有する支持体20が
固設されており、この支持体20の先端ロッド部に対し
て、軸直角方向外方に広がる傘金具21がかしめ固定さ
れている。そして、この第一の取付金具12は、取付ボ
ルト18によって、図示しないパワーユニット側に固定
的に取り付けられるようになっている。
【0016】一方、第二の取付金具14は、大径の略円
筒形状を有しており、軸方向一方(図中、上方)の開口
周縁部には、所定幅をもって径方向外方に広がるフラン
ジ状部22が一体形成されている。また、軸方向他方
(図中、下方)の開口周縁部には、周方向全周に亘って
僅かな幅で径方向内方に曲げられた環状の係止爪24が
一体形成されている。なお、この係止爪24は、例え
ば、第二の取付金具14を深絞り加工等でプレス成形し
た後、底壁部中央を打ち抜いて第二の取付金具14を製
造することにより、特別な係止爪24の形成工程を必要
とすることなく、打ち抜きによって残された底壁部の外
周縁部によって有利に形成され得る。
【0017】そして、第二の取付金具14の軸方向一方
の側(図中、上方)に離間して略同軸上で第一の取付金
具12が配設されており、これら第一の取付金具12と
第二の取付金具14の間に、本体ゴム弾性体16が介装
されている。この本体ゴム弾性体16は、略円錐台形状
を有しており、小径側端面に第一の取付金具12の下面
が加硫接着されていると共に、大径側端部外周面に対し
て第二の取付金具14の上部内周面が加硫接着されてい
ることによって、軸方向下方に開口する凹所28を有し
ている。即ち、本体ゴム弾性体16は、第一及び第二の
取付金具12,14が加硫接着された一体加硫成形品2
6として形成されており、本体ゴム弾性体16によっ
て、第二の取付金具14の上側開口部が流体密に覆蓋さ
れているのである。また、第一の取付金具12に固設さ
れた支持体20は、ゴム弾性体16を軸方向に貫通して
凹所28内に突出しており、凹所28内に傘金具21が
位置せしめられている。
【0018】なお、本体ゴム弾性体16には、第一の取
付金具12と第二の取付金具14の連結部位において、
第二の取付金具14の内方(図中の下方)側に向かって
開口するポケット部27が、一つ、或いは周方向に所定
間隔を隔てて複数形成されており、このポケット部27
の形成部位において、本体ゴム弾性体16が薄肉化され
て、ポケット部27の底壁部だけの厚さとされて、弾性
変形が比較的容易とされている。
【0019】さらに、第二の取付金具14には、仕切部
材30と、可撓性膜(可動壁部材)としてのダイヤフラ
ム32が、軸方向中央部分と軸方向下側開口部にそれぞ
れ収容配置されている。仕切部材30は、合成樹脂や金
属等の硬質材で形成されており、全体として略厚肉の円
板形状を有している。また、ダイヤフラム32は、変形
容易な薄肉のゴム膜で形成されており、外周面には支持
金具でもある金属リング34が加硫接着されている。そ
して、第二の取付金具14の下側開口部から、仕切部材
30とダイヤフラム32が順次軸方向に挿入されて、そ
の後第二の取付金具14に縮径加工が施されること等に
より、仕切部材30と金属リング34が第二の取付金具
14に対して嵌着固定されている。
【0020】そして、ダイヤフラム32の外周縁部に加
硫接着された金属リング34が第二の取付金具14の下
側開口部に嵌着固定されることにより、第二の取付金具
14の下側開口部がダイヤフラム32で流体密に閉塞さ
れており、以て、第二の取付金具14の内部において、
非圧縮性流体が封入された流体室36が形成されてい
る。なお、封入流体としては、水やアルキレングリコー
ル,ポリアルキレングリコール,シリコーン油等が何れ
も採用可能であるが、特に本実施形態では、後述する流
体の共振作用を有利に得るために、粘度が0.1Pa.
s以下の低粘性流体が好適に採用される。また、本実施
形態では、第二の取付金具14の内周面の略全面に亘っ
て、薄肉のシールゴム層38が、本体ゴム弾性体16と
一体形成されており、仕切部材30や金属リング34の
第二の取付金具14への嵌着部位に高度な流体密性が付
与されている。
【0021】また、非圧縮性流体の流体室36への封入
は、例えば、一体加硫成形品26に対する仕切部材30
やダイヤフラム32の組み付けを非圧縮性流体中で行う
こと等によって、容易に為され得る。即ち、図2に示さ
れているように、それぞれ別々に製造された一体加硫成
形品26と仕切部材30,ダイヤフラム32を準備し、
それらを非圧縮性流体中に浸漬せしめて、非圧縮性流体
中で、一体加硫成形品26における第二の取付金具14
に対して仕切部材30とダイヤフラム32(金属リング
34)を挿入し、その後、第二の取付金具14を八方絞
り加工等で縮径することによって、流体室36を備えた
マウント本体64を有利に製造することが出来るのであ
る。なお、金属リング34は、第二の取付金具14の開
口周縁部に形成された係止爪24よりも径方向内方にま
で挿入されており、その後の第二の取付金具14の縮径
によって、金属リング34の軸方向の抜け出しが、該係
止爪24によって防止されるようになっている。
【0022】また、仕切部材30が第二の取付金具14
の軸方向中間部分に嵌着固定されて流体室36内に配さ
れることにより、流体室36が、仕切部材30によって
上下に二分されており、以て、仕切部材30の上方に
は、壁部の一部が本体ゴム弾性体16で構成された受圧
室40が形成されている一方、仕切部材30の下方に
は、壁部の一部がダイヤフラム32で構成された平衡室
42が形成されている。即ち、受圧室40は、第一の取
付金具12と第二の取付金具14の間に振動が入力され
た際、本体ゴム弾性体16の弾性変形に基づいて振動が
入力されて圧力変化が生ぜしめられるようになっている
一方、平衡室42は、ダイヤフラム32の変形に基づい
て容積変化が容易に許容されるようになっているのであ
る。なお、ダイヤフラム32は、その変形が容易に許容
されるように、弛みをもたせた波打ち形状とされてい
る。
【0023】そして、マウント装着状態下、受圧室40
内の略中央には、傘金具21が位置せしめられることに
より、傘金具21の外周面と受圧室40の内周面の対向
面間に環状の狭窄部43が形成されており、第一の取付
金具12と第二の取付金具14の間への振動入力時、受
圧室40内で傘金具21が軸方向に加振されることによ
り、受圧室40内において、狭窄部43を通じての流体
流動が生ぜしめられるようになっている。
【0024】さらに、仕切部材30は、厚肉の円板形状
を有しており、外周面に開口して周方向に一周弱の長さ
(本実施形態では、略3/4周)で延びる外周側凹溝4
4と、軸方向下面に開口して周方向に一周以下の長さ
(本実施形態では、略1/2周)で延びる内周側凹溝4
6が形成されている。そして、仕切部材30の外周面が
シールゴム層38を介して第二の取付金具14の内周面
に密接されて、外周側凹溝44が第二の取付金具14で
流体密に覆蓋されることにより、両端部が受圧室40と
平衡室42に接続されて、それら受圧室40と平衡室4
2の間での流体流動を許容する第一のオリフィス通路4
8が形成されている。
【0025】また、内周側凹溝46は、下面に重ね合わ
された蓋部材としての略円板形状の蓋体50によって覆
蓋されている。この蓋体50は、金属や樹脂の硬質材で
形成された薄肉板形状を有しており、例えば金属板の打
抜加工で形成せしめられ、仕切部材30の下面に密接し
て重ね合わされることにより、内周側凹溝46の開口が
流体密に覆蓋されている。特に、本実施形態では、仕切
部材30の外周縁部から軸方向下方に延びる嵌着筒部5
1が一体形成されていると共に、蓋体50の外周縁部に
は、軸方向下方に突出する環状リブ53が一体形成され
ており、該環状リブ53が嵌着筒部51に圧入固定され
ることによって、仕切部材30と嵌着筒部51が、相互
に一体的に組み付けられている。なお、これら仕切部材
30と嵌着筒部51は、予め流体外で組み付けた後に、
流体中で、本体ゴム弾性体16の一体加硫成形品26に
組み付けるようにすることが、組付作業性等の点から望
ましい。
【0026】更にまた、内周側凹溝46は、周方向一方
の端部が仕切部材30の径方向内方に向かって屈曲乃至
は湾曲して、仕切部材30の中心軸に至るまで半径方向
に延びている。そして、この内周側凹溝46の周方向一
方の端部は、仕切部材30の凹溝46の底面に形成され
た連通孔55を通じて受圧室40に接続されている一
方、該内周側凹溝46の周方向他方の端部は、蓋体50
の中央に穿孔された中央連通孔57を通じて、平衡室4
2に接続されている。これにより、受圧室40と平衡室
42の間での流体流動を許容する第二のオリフィス通路
52が形成されている。なお、この第二のオリフィス通
路52における平衡室42側の開口部は、蓋体50の中
央連通孔57によって形成されており、仕切部材30の
略中央に位置して、軸方向下方に向かって設けられてい
ると共に、該開口部の周囲は、蓋体50によって形成さ
れた平坦面とされている。
【0027】また、仕切部材30には、内周側凹溝46
が形成されていない部分において、軸方向下面に開口す
る収容凹所54が形成されている。この収容凹所54
は、径方向に略一定幅をもって周方向に延びており、特
に本実施形態では、内周側凹溝46よりも僅かに大きな
幅をもって、周方向に半周弱の長さで形成されている。
更に、この収容凹所54には、ゴム弾性板56が収容配
置されていると共に、該収容凹所54の開口部が蓋体5
0で覆蓋されている。このゴム弾性板56は、収容凹所
54の深さ寸法より薄肉の平板形状を有していると共
に、外周縁部には、両面側に突出する突出縁部58が一
体形成されており、該突出縁部58が収容凹所54の底
面と蓋体50の間で挟持されることにより、ゴム弾性板
56が、収容凹所54内の深さ方向中間部分に位置して
展張状態で広がって、該収容凹所54内を仕切る状態で
配設されている。そして、かかる収容凹所54の底壁部
と蓋体50にそれぞれ形成された通孔60を通じて、ゴ
ム弾性板56の上下面に対して、受圧室40の内圧と平
衡室42の内圧がそれぞれ及ぼされるようになってお
り、それら両室40,42の圧力差に基づいてゴム弾性
板56が弾性変形することに伴って、該ゴム弾性板56
の弾性変形量に相当する流体量だけ、受圧室40と平衡
室42の間での実質的な流体流動が、通孔60を通じて
生ぜしめられるようになっている。
【0028】特に本実施形態では、第一のオリフィス通
路48が、その内部を流動せしめられる流体の共振作用
に基づいて、シェイク等の低周波振動に対する防振効果
(減衰効果)を発揮し得るように、通路長さや断面積等
が調節されている。また、第二のオリフィス通路52
は、通路長さ:Lと断面積:Aの比の値:A/Lが第一
のオリフィス通路48よりも大きく設定されており、ア
イドリング振動等の中周波数振動の入力時に、第一のオ
リフィス通路48が実質的に閉塞状態となった状態下に
おいて、有効な防振効果(振動絶縁効果)を発揮し得る
ようにチューニングされている。なお、本実施形態で
は、図面からも明らかなように、第一のオリフィス通路
48よりも第二のオリフィス通路52の方が、大きな通
路断面積と小さな通路長さで形成されている。更にま
た、収容凹所54は、こもり音等の高周波振動の入力時
に、第一及び第二のオリフィス通路48,52が何れも
実質的に閉塞状態となった状態下において、受圧室40
と平衡室42の間でゴム弾性板56の弾性変形に基づく
実質的な流体流動を許容することにより、受圧室40の
圧力増大を軽減乃至は解消して著しい高動ばね化を回避
し、良好な防振効果(振動絶縁効果)が維持され得るよ
うにチューニングされている。なお、高周波数域の振動
入力時においても通孔60を通じての流体流動が安定し
て許容されるように、収容凹所54の上底壁部には凹部
62が形成されて薄肉化されることにより、通孔60に
よる流路が、第一及び第二のオリフィス通路48,52
よりも十分に大きな断面積と小さな長さで形成されてい
る。
【0029】なお、特に本実施形態では、通孔60を通
じての流体流動抵抗も著しく増大する程の、より高周波
数域の振動入力時には、受圧室40内において狭窄部4
3を通じて流動せしめられる流体の共振作用に基づいて
有効な防振効果(振動絶縁効果)が発揮されるように、
かかる狭窄部43の流路断面積や長さ等が調節されてい
る。しかも、本実施形態では、受圧室40の内圧変化に
伴う本体ゴム弾性体16の弾性変形が、ポケット部27
によって生ぜしめられ易くなっていることから、受圧室
40内、ひいては狭窄部43を通じての流体流動量が有
利に確保されることにより、より優れた防振効果が発揮
されるようになっている。
【0030】さらに、上述の如き構造とされたマウント
本体64には、第二の取付金具14の下方に位置して、
アクチュエータとしての負圧式アクチュエータ66が配
設されて組み付けられている。この負圧式アクチュエー
タ66は、合成樹脂や金属等の剛性材で形成された略円
板形状を有する外壁部材68に対して、略円板形状を有
するゴム弾性壁70が軸方向に重ね合わされて、それら
外壁部材68とゴム弾性壁70の対向面間に、外部空間
に対して密閉された作用空気室72が形成された構造と
されており、ケース筒金具74の軸方向下端部に対して
固定的に取り付けられている。
【0031】かかるケース筒金具74は、薄肉の大径円
筒形状を有しており、軸方向下端部が小径化されて嵌着
部76とされていると共に、軸方向下側開口部には、径
方向内方に突出する円環形状の係止突起78が一体形成
されている一方、軸方向上側開口部には、ブラケット金
具80が取り付けられている。このブラケット金具80
は、厚肉の大径円筒形状を有していると共に、軸方向一
方(上方)の開口周縁部には、径方向外方に向かって広
がるフランジ状部81が一体形成されており、ケース筒
金具74の上側開口部に圧入や溶接等で固着されてい
る。そして、図8に示されているように、ケース筒金具
74の上方から、別途それぞれ製造した外壁部材68と
ゴム弾性壁70を、順次挿入し、外壁部材68の外周縁
部をケース筒金具74の係止突起78上に係止させると
共に、ゴム弾性壁70の外周面に加硫接着された環状金
具としての嵌着リング82を、嵌着部76に対して、圧
入や絞り加工等で嵌着固定せしめて、係止突起78と嵌
着リング82の間で外壁部材68とゴム弾性壁70の各
外周縁部を重ね合わせて、流体密に密着させることによ
り、それら外壁部材68とゴム弾性壁70の間に作用空
気室72が形成されている。
【0032】また、ゴム弾性壁70の中央部分には、略
逆カップ形状を有するピストン部材としての押圧金具8
4が埋設状態で加硫接着されていると共に、作用空気室
72の中央部分には、付勢手段としてのコイルスプリン
グ86が収容配置されて、外壁部材68とゴム弾性壁7
0の対向面間に配設されている。そして、このコイルス
プリング86の付勢力によって、ゴム弾性壁70に固着
された押圧金具84が、常時、外壁部材68から軸方向
上方に離間する方向に付勢されている。
【0033】更にまた、外壁部材68の中央部分には、
作用空気室72内に突出する円形凹所88が形成されて
いると共に、この円形凹所88の底壁中央から円形凹所
88内に突出してポート90が一体形成されている。そ
して、このポート90に外部管路(図示せず)が接続さ
れて、該外部管路を通じて、作用空気室72が、図示し
ない負圧源と大気中とに択一的に接続されるようになっ
ている。これにより、作用空気室72に大気圧が及ぼさ
れた状態下では、コイルスプリング86の付勢力で押圧
金具84が上方に突出して位置せしめられる一方、作用
空気室72に負圧が及ぼされた状態下では、コイルスプ
リング86の付勢力に抗して、押圧金具84が下方(外
壁部材68側)に引き下げられて保持されるようになっ
ている。なお、外壁部材68における円形凹所88の上
底部に対向位置せしめられた押圧金具84の上底部に
は、円形凹所88側に向かって突出する緩衝ストッパゴ
ム92が形成されており、押圧金具84の引き下げ時に
おける押圧金具84の変位量が緩衝的に制限されるよう
になっている。
【0034】そして、かくの如き負圧式アクチュエータ
66は、図1に示されているように、ケース筒金具74
に固着されたブラケット金具80が、マウント本体64
における第二の取付金具14に対して、軸方向下側から
圧入固定されることにより、第二の取付金具14の下側
開口部に配設されている。なお、図面上に明示はされて
いないが、ブラケット金具80のフランジ状部81に
は、複数のボルト乃至はボルト挿通孔が設けられてお
り、以て、マウント本体64の第二の取付金具14が、
ブラケット金具80を介して、図示しない自動車のボデ
ー側に固定的に取り付けられるようになっている。ま
た、ブラケット金具80のフランジ状部81は、第二の
取付金具14のフランジ状部22に重ね合わされて、軸
方向に強固に位置決め固定されている。なお、前述の如
き負圧式アクチュエータ66の組み立て作業や、負圧式
アクチュエータ66のマウント本体64への組み付け作
業は、何れも、大気中で有利に行われ得る。また、上述
の説明から明らかなように、本実施形態では、ケース筒
金具74とブラケット金具80によって、負圧式アクチ
ュエータ66を第二の取付金具14に支持せしめる取付
筒金具が構成されているのである。
【0035】また、このようにしてマウント本体64に
組み付けられた負圧式アクチュエータ66は、押圧金具
84の上底部が、ダイヤフラム32を挟んで、仕切部材
30の中央部分に形成された第二のオリフィス通路52
の平衡室42側開口部に対して、対向配置されている。
そして、負圧式アクチュエータ66の作用空気室72に
大気圧が及ぼされた状態下では、図1に示されているよ
うに、コイルスプリング86の付勢力に基づいて、押圧
金具84でダイヤフラム32の中央部分が仕切部材30
に押し付けられて、第二のオリフィス通路52の開口部
(中央連通孔57)の周囲に密接されることにより、第
二のオリフィス通路52が遮断状態に維持されるように
なっている。一方、負圧式アクチュエータ66の作用空
気室72に負圧が及ぼされた状態下では、押圧金具84
が、コイルスプリング86の付勢力に抗して下方に引き
下げられて、押圧金具84およびダイヤフラム32が仕
切部材30から離間されることにより、中央連通孔57
が開口状態とされ、第二のオリフィス通路52が平衡室
42に接続されて、該第二のオリフィス通路52が連通
状態に維持されるようになっている。
【0036】すなわち、負圧式アクチュエータ66の作
用空気室72に大気圧を及ぼした状態下では、受圧室4
0と平衡室42の間で第一のオリフィス通路48を通じ
ての流体流動が有効に生ぜしめられて、かかる流体の共
振作用に基づいてシェイク等の低周波大振幅振動に対す
る有効な防振効果が発揮されると共に、高周波小振幅振
動の入力時には、ゴム弾性板56の弾性変形に伴う、受
圧室40と平衡室42の間での通孔60を通じての実質
的な流体流動に基づいて、受圧室40の圧力変動が吸
収,軽減されて、低動ばね化による防振効果が発揮され
ることとなる。なお、本実施形態では、より高周波数域
の入力振動に対しても、受圧室40内での狭窄部43を
通じての流体流動に基づいて、有効な防振効果が発揮さ
れ得る。
【0037】また一方、負圧式アクチュエータ66の作
用空気室72に負圧を及ぼした状態下では、受圧室40
と平衡室42の間で、第一のオリフィス通路48よりも
流通抵抗が十分に小さい第二のオリフィス通路52を通
じての流体流動が有効に生ぜしめられることから、かか
る流体の共振作用に基づいて、アイドリング振動等の中
周波中振幅振動に対する有効な防振効果が発揮されるこ
ととなる。
【0038】それ故、車両の走行状態等に応じ、負圧式
アクチュエータ66の作用空気室72に対して大気圧と
負圧を択一的に及ぼすことによって、エンジンマウント
10の防振特性を切換制御することが出来るのであり、
それ故、エンジンマウント10に対して、入力される振
動に対して最適な防振特性を、選択的に付与せしめるこ
とが可能となるのである。なお、負圧式アクチュエータ
66を支持するケース筒金具74には、内外に貫通する
連通孔94が設けられており、この連通孔94を通じ
て、ダイヤフラム32とゴム弾性壁70の間に形成され
た密閉状空間が外部空間に連通されて、ダイヤフラム3
2の変形が容易に且つ安定して許容されるようになって
いる。
【0039】そして、上述の如き構造とされたエンジン
マウント10においては、仕切部材30において、第一
のオリフィス通路48を外周縁部に形成すると共に、第
二のオリフィス通路52とゴム弾性板56を径方向中間
部分に形成乃至は配設したことによって、第一のオリフ
ィス通路48を低周波数域に、第二のオリフィス通路5
2を中周波数域に、更にゴム弾性板56を高周波数域
に、それぞれ有利にチューニングすることができると共
に、それら第一及び第二のオリフィス通路48,52と
ゴム弾性板56を、仕切部材30に対して優れたスペー
ス効率をもって形成することが出来るのである。
【0040】それ故、本実施形態に従えば、低周波数域
と中周波数域と高周波数域の広い周波数域にわたって、
優れた防振効果を発揮し得るエンジンマウント10を、
簡単な構造とコンパクトなサイズで有利に形成すること
が可能となるのである。
【0041】以上、本発明の一実施形態について詳述し
てきたが、これはあくまでも例示であって、本発明は、
かかる実施形態における具体的な記載によって、何等、
限定的に解釈されるものでない。
【0042】例えば、第一のオリフィス通路48を形成
する外周側凹溝44や第二のオリフィス通路52を形成
する内周側凹溝46およびゴム弾性板56が配設される
収容凹所54は、何れも、要求される防振特性等に応じ
て、その長さや幅等が適宜に設計されるものであって、
その形状や構造は、決して限定されるものでない。
【0043】また、前記実施形態において採用されてい
る傘金具21やポケット部27等は、本発明において必
須のものでない。
【0044】更にまた、アクチュエータを第二の取付金
具に支持せしめる取付筒金具の具体的構造や、該取付筒
金具へのアクチュエータの組付構造等は、前記第一の実
施形態の他にも、各種の構造が採用可能である。具体的
には、例えば、ボデー側に取り付けられるブラケット金
具80を軸方向下方に延長せしめて、その軸方向下端部
に対して、負圧式アクチュエータ66の嵌着リング82
を嵌着固定することにより、負圧式アクチュエータ66
をブラケット金具80に対して直接に組み付けることも
可能である。或いは、ケース筒金具74の筒壁部に対し
て、下端部近くに径方向外方に広がる円環板形状の段差
部を設けて、この段差部と、開口周縁部に径方向内方に
向かって屈曲形成されたフランジ状部81との間で、負
圧式アクチュエータ66の外壁部材68とゴム弾性壁7
0(嵌着リング82)の各外周縁部をかしめ固定するこ
とによって、負圧式アクチュエータ66をブラケット金
具80に対して直接に組み付けることも可能である。
【0045】さらに、負圧式アクチュエータとしても、
例示のものに限定されることなく、各種の構造のものが
採用可能であり、更にまた、電磁式や電気式のアクチュ
エータ等も採用可能であることは、言うまでもない。
【0046】また、前記実施形態では、本発明を自動車
用エンジンマウントに適用したものの具体例について説
明したが、本発明は、自動車用ボデーマウント等、或い
は自動車以外の各種装置における防振装置に対して、同
様に適用可能であることは、勿論である。
【0047】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて、種々なる変更,修正,改良等
を加えた態様において実施され得るものであり、また、
そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限
り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであること
は、言うまでもないところである。
【0048】
【発明の効果】上述の説明から明らかなように、本発明
に従う構造とされた流体封入式防振装置においては、受
圧室と平衡室を仕切る仕切部材において、第一のオリフ
ィス通路と第二のオリフィス通路、更に可動板による液
圧吸収機構を、何れも十分なチューニング自由度をもっ
て、優れたスペース効率のもとに形成することが出来る
のであり、それによって、広い周波数域にわたって流体
の流動作用に基づく防振効果が有効に発揮され得る流体
封入式防振装置を、簡単な構造をもってコンパクトに形
成することが出来るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態としてのエンジンマウ
ントを示す縦断面説明図であって、図3におけるI−I
断面に相当する図である。
【図2】図1に示されたエンジンマウントを構成するマ
ウント本体の組立工程を説明するための説明図である。
【図3】図1に示されたエンジンマウントを構成する仕
切部材を単体で示す平面図である。
【図4】図3にに示された仕切部材の底面図である。
【図5】図3におけるV−V矢視図である。
【図6】図3におけるVI−VI矢視図である。
【図7】図3におけるVII −VII 断面図である。
【図8】図1に示されたエンジンマウントを構成する負
圧式アクチュエータの組立工程を説明するための説明図
である。
【符号の説明】
10 エンジンマウント 12 第一の取付金具 14 第二の取付金具 16 本体ゴム弾性体 26 一体加硫成形品 30 仕切部材 32 ダイヤフラム 36 流体室 40 受圧室 42 平衡室 48 第一のオリフィス通路 50 蓋体 52 第二のオリフィス通路 56 ゴム弾性板 64 マウント本体 66 負圧式アクチュエータ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一の取付部材を、略円筒形状を有する
    第二の取付部材の軸方向一方の開口部側に離間して配設
    し、それら第一の取付部材と第二の取付部材を本体ゴム
    弾性体で連結せしめて、該第二の取付部材の軸方向一方
    の開口部を流体密に覆蓋すると共に、該第二の取付部材
    の軸方向他方の開口部を可撓性膜で流体密に覆蓋し、更
    にそれら本体ゴム弾性体と可撓性膜の間に仕切部材を配
    設して該第二の取付部材で固定的に支持せしめることに
    より、該仕切部材と該本体ゴム弾性体の対向面間に振動
    が入力される受圧室を形成すると共に、該仕切部材と該
    可撓性膜の間に容積可変の平衡室を形成して、それら受
    圧室と平衡室を相互に連通する第一のオリフィス通路
    と、該第一のオリフィス通路よりも高周波数域にチュー
    ニングされた第二のオリフィス通路とを、それぞれ該仕
    切部材に形成する一方、該可撓性膜を挟んで該平衡室と
    反対側にアクチュエータを配設し、該アクチュエータに
    より、該可撓性膜を変位させて該仕切部材における前記
    第二のオリフィス通路の開口部に当接/離間させること
    により、該第二のオリフィス通路を遮断/連通するよう
    にした流体封入式防振装置において、 前記第一のオリフィス通路を、前記仕切部材の外周部分
    を周方向に延びるようにして形成すると共に、前記第二
    のオリフィス通路を、前記仕切部材の径方向中間部分を
    周方向に一周に満たない長さで延び、周方向一端側が前
    記受圧室側に開口すると共に、周方向他端側が径方向内
    方に延びて該仕切部材の略中央において前記平衡室側に
    開口するように形成する一方、該仕切部材の径方向中間
    部分における該第二のオリフィス通路の周方向両端部間
    に、前記受圧室と前記平衡室の内圧が各一方の面に及ぼ
    される可動板を所定量だけ変位可能に配設したことを特
    徴とする流体封入式防振装置。
  2. 【請求項2】 前記第一のオリフィス通路を、前記仕切
    部材の外周面に開口して周方向に延びる周溝を前記第二
    の取付部材で覆蓋することによって形成した請求項1に
    記載の流体封入式防振装置。
  3. 【請求項3】 前記第二のオリフィス通路を、前記仕切
    部材の軸方向一方の側に開口して径方向中間部分を周方
    向に延び、且つ周方向一方の端部が径方向内方に向かっ
    て延びるように形成された凹溝を、該仕切部材に重ね合
    わせた蓋部材で覆蓋することによって形成する一方、か
    かる凹溝の周方向端部間に、周方向に延びて該凹溝と同
    じ側に開口する収容凹所を形成せしめて、該収容凹所に
    前記可動板を収容配置すると共に、該収容凹所を前記蓋
    部材で覆蓋して、それら収容凹所の底壁部と蓋部材に、
    該収容凹所を前記受圧室または前記平衡室に連通する連
    通孔を形成せしめて、それら受圧室および平衡室の内圧
    が該可動板の各一方の面に及ぼされるようにした請求項
    2に記載の流体封入式防振装置。
  4. 【請求項4】 前記アクチュエータが、空気圧の作用に
    よって前記仕切部材に対する接近/離間方向に駆動せし
    められるピストン部材を備えた空気圧式アクチュエータ
    によって構成されており、該ピストン部材で前記可撓性
    膜を変位させるようにした請求項1乃至3の何れかに記
    載の流体封入式防振装置。
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