JP2000310359A - 配管固定構造 - Google Patents

配管固定構造

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 防振部材5の突起部52、53の倒れを防止
して、配管4の位置決め性や防振性能の低下を防止す
る。 【解決手段】 ゴム製防振部材5は、配管4の周方向に
延びる板部51の両側に、周方向に多数配置された突起
部52、53を有し、これらの突起部52、53は径方
向に重ならないように周方向にずらして配置されてい
る。配管4の振動は防振部材5の板部51の剪断変形に
よって吸収されるため、圧縮変形によって振動を吸収す
るものよりも優れた防振性能が得られる。また、隣接す
る内周突起部52を連結する内周連結部54と、隣接す
る外周突起部53を連結する外周連結部55とを有し、
外力で突起部52、53が倒されようとした場合、連結
部54、55に応力が発生し、その応力によって突起部
52、53の倒れを防止することができるため、安定し
て所期の位置決め性や防振性能を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、配管の位置決めを
行う配管固定構造に関し、例えば車両用空調装置の冷媒
回路を形成する冷媒用配管の固定に好適である。
【0002】
【従来の技術】従来の車両用空調装置は、図6、図7に
示すように、図示しない車両のエンジンに駆動されて冷
媒を圧縮・吐出する圧縮機1、高圧ガス冷媒と外気とを
熱交換して冷媒を凝縮させる凝縮器2、図示しない気液
分離器、膨張弁および蒸発器にて冷凍サイクルが構成さ
れ、それらの構成部品は、ゴムや補強糸等を積層したホ
ース3および金属製の配管4を介して接続されている。
この配管4はゴム製の防振部材5を介してクランプ部材
6に保持され、クランプ部材6が車両のボデー7にボル
ト8とナット9で固定されるようになっている。
【0003】そして、図7は、デンソー公開技報(整理
番号119−081、発行日1998年4月15日)に
て本発明者が提案した、車両用空調装置の配管固定構造
を示すもので、配管4とクランプ部材6との間に配置さ
れるゴム製の防振部材5は、配管4の周方向に延びる板
部51の内周側および外周側に、突起部52、53が周
方向に多数設けられ、さらに、内周突起部52と外周突
起部53とが径方向に重ならないように、両突起部5
2、53が周方向にずらして配置されている。
【0004】この配管固定構造によれば、配管4の振動
は防振部材5の板部51の剪断変形によって吸収される
ため、圧縮変形によって振動を吸収するものよりも優れ
た防振性能が得られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、防振部
材5の突起部52、53には、湾曲状態で配置されたホ
ース3の復元力(反力)が配管4を介して作用するとと
もに、クランプ部材6の締め付け力が直接作用するた
め、図8に示すように防振部材5の突起部52、53の
一部が倒れてしまうことがあり、その場合配管4の位置
決め性や防振性能が低下するという問題があった。
【0006】図9は車両運転席での騒音測定結果を示す
もので、半数程度の突起部52、53が倒れているとき
の特性a(一点鎖線)と、突起部52、53が正常な姿
勢のときの特性b(実線)との比較から明らかなよう
に、突起部52、53が倒れた場合、局所的に内周突起
部52と外周突起部53とが径方向に重なり、その部位
では圧縮変形による振動吸収となるため、防振性能が低
下してボデー7への振動伝達が増加し、騒音レベルが上
昇してしまう。
【0007】本発明は上記の点に鑑みてなされたもの
で、防振部材の突起部の倒れを防止して、配管の位置決
め性や防振性能の低下を防止することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1〜5に記載の発明では、配管(4)とクラ
ンプ部材(6)との間に防振部材(5)が配置され、防
振部材(5)には、配管(4)の周方向に延びる板部
(51)の内周側および外周側に突起部(52、53)
が設けられ、その内周突起部(52)と外周突起部(5
3)とが、径方向に重ならないように周方向にずらして
配置された配管固定構造において、多数の内周突起部
(52)相互を連結する内周連結部(54)と、多数の
外周突起部(53)相互を連結する外周連結部(55)
とを、防振部材(5)に設けたことを特徴としている。
【0009】これによると、外力で突起部(52、5
3)が倒されようとした場合、連結部(54、55)に
生じる応力によって突起部(52、53)の倒れを防止
することができるため、安定して所期の位置決め性や防
振性能を得ることができる。請求項2に記載の発明で
は、内周連結部(54)と配管(4)との間に隙間(5
7)を形成したことを特徴としている。
【0010】これによると、内周連結部(54)は配管
(4)と接しないため、内周連結部(54)と配管
(4)との接触による悪影響、すなわち、振動吸収時に
内周連結部(54)に圧縮応力が発生して防振性能が低
下するのを未然に防止することができる。請求項3に記
載の発明では、外周連結部(55)とクランプ部材
(6)との間に隙間(58)を形成したことを特徴とし
ている。
【0011】これによると、外周連結部(55)はクラ
ンプ部材(6)と接しないため、外周連結部(55)と
クランプ部材(6)との接触による悪影響、すなわち、
振動吸収時に外周連結部(55)に圧縮応力が発生して
防振性能が低下するのを未然に防止することができる。
請求項4に記載の発明では、防振部材(5)に、外周突
起部(53)よりもさらに外周側まで突出する係止用突
起部(56)を形成し、クランプ部材(6)に、係止用
突起部(56)が係止される係止部(61)を形成した
ことを特徴としている。
【0012】これによると、係止用突起部(56)を係
止部(61)に係止することにより、クランプ部材
(6)に対する防振部材(5)の位置ずれや脱落を防止
することができる。なお、上記各手段の括弧内の符号
は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係
を示すものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示す実施形態
について説明する。 (第1実施形態)図1〜4は本発明の第1実施形態を示
すもので、例えば図6に示したような車両用空調装置の
配管4の固定に用いられる。
【0014】図1は配管固定構造の全体構成を示してお
り、金属製(例えばアルミニウム)の配管4の外周にゴ
ム製の防振部材5が配置され、この防振部材5の外周に
金属製(例えば圧延鋼材)のクランプ部材6が配置され
ている。なお、防振部材5の材質は、耐熱性、耐水性、
耐油性、耐オゾン性に優れるゴム(例えばEPDM)が
望ましい。
【0015】予め一体化された防振部材5とクランプ部
材6とを配管4の外周に巻き付けるように組み付けた
後、クランプ部材6の端部と中間部をビス10にて結合
することにより、配管4に対して防振部材5およびクラ
ンプ部材6が一体化される。そして、クランプ部材6を
車両のボデー7にボルト8とナット9で固定することに
より、配管4がボデー7に固定される。
【0016】防振部材5は、図2および図3にも示すよ
うに、配管4の周方向に延びる板部51が形成され、こ
の板部51は、配管4の径方向厚さが約1mm、配管4
の長手方向の幅が約23mmに設定されている。この板
部51の内周側には、板部51から配管4に向かって突
出する内周突起部52が周方向に多数設けられ、この板
部51の外周側には、板部51からクランプ部材6に向
かって突出する外周突起部53が周方向に多数設けられ
ている。
【0017】ここで、各突起部52、53は、突出高さ
が約3mm、周方向厚さが約2mm、周方向ピッチが約
6mmに設定され、さらに、配管4の長手方向に2分割
されている。さらに、内周突起部52と外周突起部53
とが径方向に重ならないように、両突起部52、53は
周方向にずらして配置されており、隣接する内周突起部
52と外周突起部53は、板部51における接続部51
aによって接続されてている。
【0018】また、隣接する内周突起部52同志は内周
連結部54で連結され、隣接する外周突起部53同志は
外周連結部55で連結され、各連結部54、55は、配
管4の長手方向の厚さが約0.3mmに設定されてい
る。また、各連結部54、55は、配管4の径方向の高
さが約2mmに設定され、各突起部52、53の突出高
さよりも1mm程度低くなっている。従って、内周連結
部54と配管4との間に隙間57が形成され、外周連結
部55とクランプ部材6との間に隙間58が形成され
る。
【0019】防振部材5には、クランプ部材6のスリッ
ト(係止部)61に係止される係止用突起部56が、周
方向の両端付近と中央付近に、合計3個形成されてい
る。この係止用突起部56は、スリット61の幅よりも
小径の円柱部56aと、スリット61の幅よりも大径の
鍔部56bとが形成されている。そして、係止用突起部
56をスリット61に挿入し、鍔部56bをスリット6
1の縁部に係合させることにより、防振部材5とクラン
プ部材6とを一体化している。
【0020】次に、上記構成になる本実施形態の防振作
用について説明する。本実施形態の配管固定構造を車両
用空調装置の冷媒配管の固定に適用した場合、エンジン
や圧縮機の振動、および圧縮機の吐出冷媒の圧力脈動が
ホースを介して配管4に伝達される。この配管4の振動
に伴い、図4に示すように板部51における接続部51
aが変形して振動が吸収され、この場合、接続部51a
の剪断変形によって配管4の振動が吸収されるため良好
な防振性能が得られ、ボデー7への振動伝達を著しく減
少することができる。
【0021】また、配管4に過大な振動入力があった場
合は、図4の状態よりもさらに板部51が変形して、板
部51が配管4やクランプ部材6に当接し、それ以上の
配管4の過大な変位(振れ)を抑制して、配管4の折損
を防止する。以下、本実施形態の特徴について説明す
る。従来は、突起部52、53に作用する外力により、
図8に示すように防振部材5の突起部52、53が倒れ
てしまうことがあったが、本実施形態においては、外力
で突起部52、53が倒されようとした場合、連結部5
4、55に応力が発生し、その応力(主に引張応力)に
よって突起部52、53の倒れを防止することができる
ため、安定して所期の位置決め性や防振性能を得ること
ができる。
【0022】また、内周連結部54よりも内周突起部5
2の先端を突出させて、内周連結部54が配管4と接し
ないようにしているため、内周連結部54と配管4との
接触による悪影響、すなわち、振動吸収時に内周連結部
54に圧縮応力が発生して防振性能が低下するのを未然
に防止することができる。また、外周連結部55よりも
外周突起部53の先端を突出させて、外周連結部55が
クランプ部材6と接しないようにしているため、外周連
結部55とクランプ部材6との接触による悪影響、すな
わち、振動吸収時に外周連結部55に圧縮応力が発生し
て防振性能が低下するのを未然に防止することができ
る。
【0023】さらに、係止用突起部56をスリット61
に係止することにより、クランプ部材6に対する防振部
材5の位置ずれや脱落を防止することができる。 (第2実施形態)上記実施例では、防振部材5の各連結
部54、55が板部51と繋がっているのに対し、図5
に示す第2実施形態では、各連結部54、55は板部5
1と繋がっておらず、各連結部54、55と板部51と
の間には、隙間59a、59bが形成されている。
【0024】第1実施形態では、各連結部54、55と
板部51とが繋がっているため、振動吸収時の板部51
の変形に伴って各連結部54、55も変形する。これに
対し、本実施形態では、板部51が変形しても隙間59
a、59bがなくなるまでは各連結部54、55は変形
しない。従って、防振部材5のばね定数が小さくなる
分、防振性能が向上する。
【0025】(他の実施形態)本発明は、車両用空調装
置の冷媒配管に限らず、例えば車両のパワーステアリン
グ用油圧配管にも適用可能である。また、車両用に限ら
ず、例えば家庭用空調装置の冷媒配管に本発明を適用す
ることもできる。さらに、クランプ部材6とボデー7と
の間に、適宜形状のゴム製防振部材を介在させてもよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる配管固定構造の第1実施形態を示
す構成図である。
【図2】図1の防振部材の斜視図である。
【図3】図1のA−A断面図である。
【図4】第1実施形態の作用説明に供する要部の拡大図
である。
【図5】本発明になる配管固定構造の第2実施形態を示
す要部の構成図である。
【図6】従来の配管固定構造を有する車両用空調装置の
概略構成図である。
【図7】図6の配管固定構造の構成図である。
【図8】図6の配管固定構造の作用説明に供する要部の
拡大図である。
【図9】図6の配管固定構造の作用説明に供する特性図
である。
【符号の説明】
4…配管、5…防振部材、6…クランプ部材、7…ボデ
ー(取付部材)、51…板部、52…内周突起部、53
…外周突起部、54…内周連結部、55…外周連結部。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配管(4)の外周にゴム製の防振部材
    (5)を配置し、この防振部材(5)の外周を保持する
    クランプ部材(6)を取付部材(7)に固定する配管固
    定構造であって、 前記防振部材(5)は、前記配管(4)の周方向に延び
    る板部(51)と、この板部(51)から前記配管
    (4)側に突出して先端が前記配管(4)に接するとと
    もに周方向に多数配置された内周突起部(52)と、前
    記板部(51)から前記クランプ部材(6)側に突出し
    て先端が前記クランプ部材(6)に接するとともに周方
    向に多数配置された外周突起部(53)とを有し、 前記防振部材(5)の内周突起部(52)と外周突起部
    (53)とが、径方向に重ならないように周方向にずら
    して配置された配管固定構造において、 前記多数の内周突起部(52)相互を連結する内周連結
    部(54)と、前記多数の外周突起部(53)相互を連
    結する外周連結部(55)とを、前記防振部材(5)に
    設けたことを特徴とする配管固定構造。
  2. 【請求項2】 前記内周連結部(54)と前記配管
    (4)との間に隙間(57)を形成したことを特徴とす
    る請求項1に記載の配管固定構造。
  3. 【請求項3】 前記外周連結部(55)と前記クランプ
    部材(6)との間に隙間(58)を形成したことを特徴
    とする請求項1または2に記載の配管固定構造。
  4. 【請求項4】 前記防振部材(5)に、前記外周突起部
    (53)よりもさらに外周側まで突出する係止用突起部
    (56)を形成し、前記クランプ部材(6)に、前記係
    止用突起部(56)が係止される係止部(61)を形成
    したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つ
    に記載の配管固定構造。
  5. 【請求項5】 前記配管(4)は、空調装置の冷媒回路
    を形成する冷媒用配管であることを特徴とする請求項1
    ないし4のいずれか1つに記載の配管固定構造。
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