JP2000313793A - ポリエステル樹脂水分散体及びそれから得られる被膜形成物 - Google Patents

ポリエステル樹脂水分散体及びそれから得られる被膜形成物

Info

Publication number
JP2000313793A
JP2000313793A JP11121362A JP12136299A JP2000313793A JP 2000313793 A JP2000313793 A JP 2000313793A JP 11121362 A JP11121362 A JP 11121362A JP 12136299 A JP12136299 A JP 12136299A JP 2000313793 A JP2000313793 A JP 2000313793A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyester resin
aqueous dispersion
aqueous
acid
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11121362A
Other languages
English (en)
Inventor
Eiji Fujita
英二 藤田
Hiroshi Kajimaru
弘 梶丸
Seika Jo
静華 徐
Daisuke Shirasawa
大輔 白澤
Kiyomi Hata
喜代美 畑
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Unitika Ltd filed Critical Unitika Ltd
Priority to JP11121362A priority Critical patent/JP2000313793A/ja
Publication of JP2000313793A publication Critical patent/JP2000313793A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐水性や耐薬品性(特に耐アルコール性)に
優れた被膜を形成できるポリエステル樹脂水分散体及び
そのような被膜形成物を提供する。 【解決手段】 下記(A)〜(C)成分が配合されてな
り、ポリエステル樹脂の微粒子が水性媒体中に均一分散
してなることを特徴とするポリエステル樹脂水分散体。 (A)多塩基酸成分と、多価アルコール成分とより構成
され、酸価が8〜40mgKOH/gであり、ガラス転
移温度が40℃以上であるか又は数平均分子量が9,0
00以上であるポリエステル樹脂。 (B)塩基性化合物 (C)ポリエステル樹脂水分散体に対して0.5〜50
重量%の、ケトン、アルコール、グリコール誘導体から
選択される150℃以下の沸点を有する有機溶剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、接着剤、インキや
フィルムコート剤、繊維処理剤、紙塗工剤等の各種コー
ティング剤のバインダー成分として有用なポリエステル
樹脂水分散体及びポリエステル樹脂被膜形成物に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】多塩基酸成分と多価アルコール成分より
構成される高分子量のポリエステル樹脂(いわゆるオイ
ルフリーアルキド樹脂)は、繊維、フィルムや各種成形
材料として使用されている。また、塗料、インキ、接着
剤、コーティング剤等の分野においても、良好な顔料分
散性を示すこと及び形成される被膜が加工性、耐薬品
性、耐候性、各種基材への密着性等に優れることから、
各種のバインダー成分として大量に使用されている。か
かる高分子量ポリエステル樹脂において、その多塩基酸
成分として芳香族多塩基酸、特にテレフタル酸成分を含
有する場合には、この樹脂から形成される被膜の他の物
性を犠牲にすることなく、被膜の加工性、耐水性、耐薬
品性、耐候性を向上させることができることは良く知ら
れている。しかしながら、ポリエステル樹脂において
は、これを構成する全酸成分に占める芳香族多塩基酸、
特にテレフタル酸成分の割合が増加するにつれ、汎用の
有機溶剤に高濃度で安定に溶解することができなくなる
ため、液状で調製することができず、このことがかかる
樹脂の使用に著しい制限を加える原因となっていた。そ
こで、かかる樹脂の高濃度での「液状化」技術の開発が
長年にわたって望まれているところであった。
【0003】一方、近年の環境保護、省資源、消防法等
による危険物規制、職場環境改善の立場から、各種の樹
脂の有機溶剤による「液状化」を水性媒体による「液状
化」、すなわち、水性化に代替する動きが活発である。
そのような事情は、ポリエステル樹脂についても同様で
あるが、酸成分として芳香族多塩基酸、特にテレフタル
酸を多量に含有する高分子量ポリエステル樹脂は、優れ
た性能を有する被膜を形成するだけでなく、かかる樹脂
骨格が耐加水分解性に優れることから、水性化した場合
の貯蔵安定性にも優れることが期待される。
【0004】このような状況に対して、本発明者らは先
に、ポリエステル樹脂が特定量の酸価を有しておれば、
これを液状化せずにペレット状〜粒状で水性化処理に供
しても、該ポリエステル樹脂に対して可塑化能力を有す
る両親媒性の有機化合物(有機溶剤)及び塩基性化合物
を用いて、該ポリエステル樹脂のガラス転移温度又は6
0℃のうちの高い方の温度以上に加熱し、しかも所定の
条件で撹拌すれば、驚くほどの速さで水性化が進行する
ことを見いだした。そして、得られたポリエステル樹脂
水分散体中の樹脂微粒子の粒径分布を最適化し、更にポ
リエステル樹脂の分子量分布を制御するか、或いは、水
性化の際に特定の保護コロイド作用を有する化合物をご
く少量併用すれば、該水分散体の貯蔵安定性が著しく向
上し、しかもこれを用いて形成される被膜が該ポリエス
テル樹脂の本来有する優れた性能を発現することをも見
いだし、特許出願した(特開平9−296100号公
報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ポリエ
ステル樹脂水分散体が接着剤、インキやフィルムコート
剤、繊維処理剤、紙塗工剤等の各種コーティング剤とし
て使用される際には、硬化剤を併用せず、しかも低温・
短時間の乾燥しか行われない場合が多い。そのような場
合においては、上記の先願発明の水分散体による対応で
も、被膜の耐水性や耐薬品性が必ずしも十分ではなく、
特にインキや各種コーティング剤のバインダー成分とし
て使用される際には、得られる画像や被膜の耐アルコー
ル性が不足する場合があった。そこで本発明の課題は、
上記の先願発明に対してその長所を何等損なうことな
く、耐水性や耐薬品性(特に耐アルコール性)に優れた
被膜を形成できるポリエステル樹脂水分散体及びそのよ
うな被膜形成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、先願発明
に対して更に詳細な検討を加えた結果、ポリエステル樹
脂の分子量もしくはガラス転移温度を一定の値以上にす
ると被膜の耐アルコール性が向上することを見いだし、
また、被膜を形成させる際の乾燥時に、ポリエステル樹
脂水分散体中に含まれている水及び有機溶剤を共沸さ
せ、乾燥後の被膜中に残存する水及び有機溶剤の量を著
しく低下させることによって被膜の耐水性や耐薬品性を
向上させることに成功し、本発明に到達した。
【0007】すなわち、本発明の要旨は、第1に、下記
(A)〜(C)成分が配合されてなり、ポリエステル樹
脂の微粒子が水性媒体中に均一分散してなることを特徴
とするポリエステル樹脂水分散体である。 (A)多塩基酸成分と、多価アルコール成分とより構成
され、酸価が8〜40mgKOH/gであり、ガラス転
移温度が40℃以上であるか又は数平均分子量が9,0
00以上であるポリエステル樹脂。 (B)塩基性化合物 (C)ポリエステル樹脂水分散体に対して0.5〜50
重量%の、ケトン、アルコール、グリコール誘導体から
選択される150℃以下の沸点を有する有機溶剤。
【0008】第2に、上記のポリエステル樹脂水分散体
から得られ、110℃の雰囲気下で30分間の熱処理を
施された際の熱重量減少率が5%以下であることを特徴
とする被膜形成物である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のポリエステル樹脂水分散体は、上記の(A)〜
(C)成分が配合されてなる水性の液状物であり、コー
ティング等の手法を用いて成膜し、これを乾燥させたポ
リエステル樹脂被膜(以下、被膜形成物と記す)を得る
のに好適なポリエステル樹脂水分散体である。まず、本
発明のポリエステル樹脂水分散体に配合される各成分に
ついて説明する。 [(A)成分]本発明におけるポリエステル樹脂は、多塩
基酸成分と多価アルコール成分より構成され、本来それ
自身で水に分散又は溶解しないものである。また、水分
散体を形成する際の親水基としてのカルボキシル基を含
有するものである。
【0010】本発明におけるポリエステル樹脂は、多塩
基酸と多価アルコールを用いて合成することができる。
そのような多塩基酸としては、芳香族多塩基酸、脂肪族
多塩基酸、脂環族多塩基酸を挙げることができる。具体
的な化合物では、芳香族多塩基酸としてはテレフタル
酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、ナフタレンジカル
ボン酸、ビフェニルジカルボン酸等の芳香族ジカルボン
酸類が挙げられ、脂肪族多塩基酸としては、シュウ酸、
(無水)コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシ
ン酸、ドデカン二酸、アイコサン二酸、水添ダイマー酸
等の飽和ジカルボン酸、フマル酸、マレイン酸、無水マ
レイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラコン
酸、無水シトラコン酸、ダイマー酸等の不飽和の脂肪族
ジカルボン酸類が挙げられ、脂環族多塩基酸としては、
1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロ
ヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカル
ボン酸、2,5−ノルボルネンジカルボン酸、無水2,
5−ノルボルネンジカルボン酸、テトラヒドロフタル
酸、無水テトラヒドロフタル酸等の脂環族ジカルボン酸
類が挙げられる。また、樹脂の耐水性を損なわない範囲
で、必要に応じて少量の5−ナトリウムスルホイソフタ
ル酸や5−ヒドロキシイソフタル酸を用いることができ
る。
【0011】上記した多塩基酸の中でも、芳香族多塩基
酸を用いることが好ましく、ポリエステル樹脂を構成す
る全酸成分に占める芳香族多塩基酸成分の割合として
は、50モル%以上であることが、被膜形成物の硬度、
耐薬品性、耐水性を向上させるうえで好ましく、70モ
ル%以上であることが、樹脂の耐加水分解性を高めて水
分散体の貯蔵安定性を向上させるうえでより好ましい。
さらに言えば、被膜形成物の他の性能とバランスをとり
ながらその加工性、耐水性、耐薬品性、耐候性等を向上
させることができる点において、ポリエステル樹脂を構
成する全酸成分のうちの65モル%以上がテレフタル酸
成分であることが特に好ましい。
【0012】また、多価アルコールとしては、炭素数2
〜10の脂肪族グリコール、炭素数6〜12の脂環族グ
リコール、エーテル結合含有グリコール等を挙げること
ができる。具体的な化合物では、炭素数2〜10の脂肪
族グリコールとしては、エチレングリコール、1,2−
プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、
1,4−ブタンジオール、2−メチル−1,3−プロパ
ンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチル
グリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−
1,5−ペンタンジオール、1,9−ノナンジオール、
2−エチル−2−ブチルプロパンジオール等が挙げら
れ、炭素数6〜12の脂環族グリコールとしては、1,
4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられる。エー
テル結合含有グリコールとしては、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコー
ル、さらにはビスフェノール類の2つのフェノール性水
酸基にエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイドを
それぞれ1〜数モル付加して得られるグリコール類、例
えば2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)
プロパン等が挙げられるが、エーテル構造は被膜形成物
の耐水性、耐候性を低下させることから、ポリエステル
樹脂を構成する多価アルコール成分としてのエーテル結
合含有グリコールの使用量は、全多価アルコール成分の
10重量%以下、更には5重量%以下にとどめることが
好ましい。なお、ポリエチレングリコール、ポリプロピ
レングリコール、ポリテトラメチレングリコールも必要
に応じて使用することができる。
【0013】上記した多価アルコールの中でも、エチレ
ングリコールを用いることが好ましく、ポリエステル樹
脂を構成する全多価アルコール成分に占めるエチレング
リコールの割合としては、40モル%以上、特に50モ
ル%以上であることが、被膜形成物の諸性能にバランス
が取れ、被膜形成物の耐水性及び耐薬品性を向上させる
という点で好ましい。エチレングリコールは工業的に多
量に生産されていて安価であるという長所も有している
ので好ましい。
【0014】また、多塩基酸又は多価アルコールとして
は、3官能以上の多塩基酸又は多価アルコールを使用し
てもよい。そのような3官能以上の多塩基酸としては、
トリメリット酸、無水トリメリット酸、ピロメリット
酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボ
ン酸、無水ベンゾフェノンテトラカルボン酸、トリメシ
ン酸、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテ
ート)、グリセロールトリス(アンヒドロトリメリテー
ト)、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸等が挙
げられ、3官能以上の多価アルコールとしては、グリセ
リン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。但し、3官
能以上の多塩基酸又は多価アルコールの使用量として
は、ポリエステル樹脂を構成する全酸成分又は全アルコ
ール成分に対し10モル%以下、更には5モル%以下と
なる範囲にとどめることが、被膜形成物の高加工性を発
現させるうえで好ましい。
【0015】なお、本発明におけるポリエステル樹脂を
構成する酸成分としては、多塩基酸以外に、ラウリン
酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレ
イン酸、リノール酸、リノレン酸等の脂肪酸やそのエス
テル形成性誘導体、安息香酸、p−tert−ブチル安
息香酸、シクロヘキサン酸、4−ヒドロキシフェニルス
テアリン酸等の高沸点のモノカルボン酸、ε−カプロラ
クトン、乳酸、β−ヒドロキシ酪酸、p−ヒドロキシ安
息香酸等のヒドロキシカルボン酸やそのエステル形成性
誘導体を使用してもよい。また、ポリエステル樹脂を構
成するアルコール成分としては、ステアリルアルコー
ル、2−フェノキシエタノール等の高沸点のモノアルコ
ールを使用してもよい。ただし、上記したモノカルボン
酸成分及びモノアルコール成分の使用量としては、ポリ
エステル樹脂を構成する全酸成分及び全アルコール成分
に占める割合がそれぞれ5mol%以下となるような範
囲にとどめることが好ましい。
【0016】本発明におけるポリエステル樹脂の酸価の
範囲としては、8〜40mgKOH/gであることが必
要であり、10〜36mgKOH/gが好ましく、10
〜28mgKOH/gがより好ましい。この酸価が40
mgKOH/gを超えると、ポリエステル樹脂水分散体
から被膜を形成させて乾燥する際に、被膜形成物から水
及び有機溶剤が揮発し難く、被膜形成物の耐水性及び耐
薬品性が低下する。一方、酸価が8mgKOH/g未満
の場合には、水性化に寄与するカルボキシル基の量が十
分でなく、良好な水分散体を得ることができない。
【0017】また、本発明におけるポリエステル樹脂
は、DSC(示差走査熱量)分析で測定されるガラス転
移温度が40℃以上であるか、またはGPC(ゲルパー
ミエーションクロマトグラフィー,流出液:テトラヒド
ロフラン、ポリスチレン換算)で測定される数平均分子
量が9,000以上であるかのいずれかの条件を満たす
必要がある。このいずれの条件をも満たさない場合、す
なわち数平均分子量が9,000未満でかつガラス転移
温度が40℃未満の場合には、被膜形成物の耐水性や耐
薬品性が低下するばかりでなく、加工性にも劣る場合が
ある。ガラス転移温度としては、43℃以上が好まし
く、47℃以上が特に好ましい。また、数平均分子量と
しては、10,000〜25,000が好ましく、1
1,000〜20,000が特に好ましい。ただし、分
子量分布については何ら制限されない。なお、ポリエス
テル樹脂がテトラヒドロフランに溶解せず、上記の数平
均分子量を測定できない場合には、後述する方法によっ
て測定した相対粘度で代用できる。この場合において
は、数平均分子量が9,000以上であることに対して
相対粘度が1.37以上であることで代用し、相対粘度
としては、1.38〜2.30が好ましく、1.40〜
2.00が特に好ましい。
【0018】本発明におけるポリエステル樹脂を合成す
る方法としては、公知の方法を応用すればよい。例え
ば、(a)全モノマー成分及び/又はその低重合体を不
活性雰囲気下で180〜250℃、2.5〜10時間程
度反応させてエステル化反応を行い、引き続いてエステ
ル交換反応触媒の存在下、1Torr以下の減圧下に2
20〜280℃の温度で所望の分子量に達するまで重縮
合反応を進めてポリエステル樹脂を得る方法、(b)前
記重縮合反応を、目標とする分子量に達する以前の段階
で終了し、反応生成物を次工程でエポキシ系化合物、イ
ソシアネート系化合物、ビスオキサゾリン系化合物等か
ら選ばれる鎖長延長剤と混合し、短時間反応させること
により高分子量化を図る方法、(c)前記重縮合反応を
目標とする分子量以上の段階まで進めておき、モノマー
成分を更に添加し、不活性雰囲気、常圧〜加圧系で解重
合を行うことで目標とする分子量のポリエステル樹脂を
得る方法等を用いることができる。
【0019】なお、ポリエステル樹脂において、水分散
体を得る(以下、水性化)のに必要なカルボキシル基
は、樹脂骨格中に存在するよりも樹脂分子鎖の末端に偏
在していることが、形成される被膜の耐水性、耐薬品性
等の面から好ましい。副反応やゲル化等を伴わずに、そ
のようなポリエステル樹脂を得る方法としては、上記し
た方法(a)において、重縮合反応開始時以降に3官能
以上の多塩基酸またはそのエステル形成性誘導体を添加
するか、あるいは、重縮合反応の終了直前に多塩基酸の
酸無水物を添加する方法、上記した方法(b)におい
て、大部分の分子鎖末端がカルボキシル基である低分子
量ポリエステル樹脂を鎖長延長剤により高分子量化させ
る方法、上記した方法(c)において解重合剤として多
塩基酸またはそのエステル形成性誘導体を使用する方法
等を用いることができる。
【0020】本発明のポリエステル樹脂水分散体中にお
けるポリエステル樹脂の含有率としては、その使用され
る用途、目的とする被膜の厚み、成形方法によって適宜
選択されるが、0.5〜50重量%とすることが好まし
く、1〜40重量%がより好ましい。後述するように、
本発明のポリエステル樹脂水分散体はポリエステル樹脂
の含有率が20重量%以上といった高固形分濃度であっ
ても貯蔵安定性に優れるという長所を有するが、ポリエ
ステル樹脂の含有率が50重量%を超えるとポリエステ
ル樹脂水分散体の粘度が著しく高くなり、使用に供せな
い場合があるので好ましくない。一方、0.5重量%未
満では、均一な被膜を形成できない場合があるので好ま
しくない。なお、ポリエステル樹脂水分散体にポリエス
テル樹脂以外の他の固形分を添加しない限りにおいて
は、ポリエステル樹脂水分散体の固形分濃度は、上記し
たポリエステル樹脂の含有率に等しい。
【0021】[(B)成分]本発明のポリエステル樹脂水
分散体において、塩基性化合物は、ポリエステル樹脂を
水性化させる際に、ポリエステル樹脂を中和させるため
の成分として必要である。本発明においては上記の中和
反応、すなわち塩基性化合物とポリエステル樹脂中の親
水基であるカルボキシル基との中和反応が水性化の起動
力であり、しかも中和反応で生成したカルボキシルアニ
オン間の電気反発力によって、ポリエステル樹脂微粒子
間の凝集を防ぐことができる。また、塩基性化合物が被
膜形成物中に残存するとその性能を低下させる傾向があ
るため、本発明における塩基性化合物としては、乾燥に
よって揮散させ易い化合物が好ましい。
【0022】そのような塩基性化合物としては、沸点の
低いアンモニアや有機アミン化合物が挙げられ、有機ア
ミン化合物の沸点としては、160℃以下であることが
好ましい。また、水と共沸可能なものが特に好ましい。
本発明に好ましく用いられる塩基性化合物を具体的に例
示すれば、アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミ
ン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミ
ン、トリエチルアミン、プロピルアミン、ジプロピルア
ミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ブ
チルアミン、ジブチルアミン、イソブチルアミン、ジイ
ソブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブ
チルアミン、ペンチルアミン、N,N−ジメチルエタノ
ールアミン、N−メチル−N−エタノールアミン、プロ
ピレンジアミン、モルホリン、N−メチルモルホリン、
N−エチルモルホリン、ピペリジン等が挙げられる。な
お、塩基性化合物としては、単一でも、また複数の種類
のものを混合して用いてもよい。
【0023】本発明のポリエステル樹脂水分散体におけ
る塩基性化合物の含有率としては、ポリエステル樹脂中
に含まれるカルボキシル基の量に応じて、少なくともこ
れを部分中和し得る量、すなわち、カルボキシル基に対
して0.2〜1.5倍当量であることが好ましく、0.
4〜1.3倍当量がより好ましい。0.2倍当量未満で
は塩基性化合物添加の効果が認められない場合があり、
一方1.5倍当量を超えると、ポリエステル樹脂水分散
体が著しく増粘する場合があるので好ましくない。な
お、ここで言う塩基性化合物の含有率としては、上記の
中和反応によってカルボン酸塩を生成するのに消費され
た分も含めて計算された値とする。すなわち、コーティ
ング組成物を得る際に添加された塩基性化合物の添加量
から計算された値とする。
【0024】[(C)成分]本発明のポリエステル樹脂水
分散体において、ポリエステル樹脂の水性化を促進させ
る成分として、有機溶剤が含有されていることが必要で
ある。さらに、それ自身が被膜形成物から揮発し易く、
しかも水と共沸して水の揮発を促進させる作用を有する
成分としての有機溶剤としては、ケトン、アルコール、
グリコール誘導体から選択される150℃以下の沸点を
有する有機溶剤であることが必要である。有機溶剤がケ
トン、アルコール、グリコール誘導体から選択される1
50℃以下の沸点を有する有機溶剤でなければ、水分散
体をコーティングする際にハジキや泡が発生したり、水
分散体の安定性が損なわれる場合がある。上記した中で
も、アルコールが特に好ましく用いられる。また、有機
溶剤の沸点としては、130℃以下であることが好まし
く、110℃以下が特に好ましい。上記の有機溶剤の含
有率としては、ポリエステル樹脂水分散体に対して0.
5〜50重量%であることが必要であり、好ましくは5
〜45重量%であり、特に好ましくは10〜40重量%
である。有機溶剤の含有率が0.5重量%未満では、ポ
リエステル樹脂の水性化が困難であり、また、水性化で
きた場合でも、コーティング時にハジキや泡が発生し易
い傾向にある。一方、含有率が50重量%を超えると、
分散体の安定性を損なう場合があるだけでなく、水性化
という本来の目的に適合しない。
【0025】本発明に用いることのできる有機溶剤を具
体的に例示すれば、アルコールとしては、メタノール、
エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n
−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、
tert−ブタノール、n−アミルアルコール、イソア
ミルアルコール、sec−アミルアルコール、tert
−アミルアルコール、1−エチル−1−プロパノール、
2−メチル−1−ブタノール、3−メトキシ−3−メチ
ルブタノール、3−メトキシブタノール等が挙げられ、
ケトンとしては、アセトン、メチルエチルケトン、メチ
ル−n−プロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、
メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン等が挙げら
れ、グリコール誘導体としては、エチレングリコールモ
ノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエー
テル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、プロ
ピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリ
コールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ
プロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエ
ーテル、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコ
ールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ
エチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピル
エーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル
等が挙げられる。なお、有機溶剤としては、単一でも、
また複数の種類のものを混合して用いてもよい。
【0026】次に、上記の各成分を水性媒体中に配合し
て本発明のポリエステル樹脂水分散体を得る方法につい
て説明する。ポリエステル樹脂水分散体を得る方法とし
ては、特に限定されず、当業者に広く知られた方法を応
用することができる。例えば、ポリエステル樹脂を汎用
の有機溶剤に溶解させた溶液あるいは溶融体を、界面活
性剤が添加され、しかも高速で撹拌されている水性媒体
中に少量ずつ添加してゆく方法(強制乳化法)や、撹拌
下の該溶液あるいは溶融体中に水性媒体を少量ずつ添加
して転相させて安定な水分散体を得る方法(転相乳化
法)等を応用して行うことができる。
【0027】しかしながら本発明においては、以下の理
由から、特開平9−296100号公報に記載の方法が
特に推奨される。すなわち、1)芳香族多塩基酸成分、
特にテレフタル酸の含有率が高く、比較的高分子量のポ
リエステル樹脂であっても、特殊なモノマー成分や、被
膜形成物中にイオン性基が残存するような構造をポリエ
ステル樹脂中に一切、導入せず、しかも、界面活性剤の
ような低分子量の親水性化合物を外部添加しないでも水
性化でき、2)(C)成分を、ポリエステル樹脂水分散
体に対して0.5〜50重量%含有するという条件を満
足するように添加しても安定な水分散体を製造すること
ができ、さらに、3)高固形分濃度であっても貯蔵安定
性及び後で他成分を添加する際の混合安定性に極めて優
れたポリエステル樹脂水分散体を、4)特殊な設備を使
用せず、しかも比較的単純な工程で安定した品質で生産
できる方法であるため、本発明のポリエステル樹脂水分
散体の製造方法として適している。また、この方法にお
いては、粗大なポリエステル樹脂粉末ないし粒状物を出
発原料として用いて行っても、微粒子化されたポリエス
テル樹脂水分散体を得ることができる。なお、この方法
において出発原料として用いるポリエステル樹脂粉末な
いし粒状物の大きさを、立方体形状に換算した一辺の長
さで表わすと、その長さとしては、8mm以下であるこ
とが好ましく、1〜5mmがより好ましく、1.5〜3
mmが特に好ましい。
【0028】上記の方法をより詳細に説明すると、ポリ
エステル樹脂粉末ないし粒状物を室温付近で水媒体に混
合・粗分散させる分散工程と、これを撹拌しながら決め
られた温度まで加熱する加熱工程と、ポリエステル樹脂
のガラス転移温度又は60℃のうちの高い方の温度〜9
0℃で所定の条件で撹拌して該ポリエステル樹脂を微粒
子化する水性化工程と、これを40℃以下まで冷却する
冷却工程という4工程から構成されており、これらの工
程が連続で実施される。これらの工程を行うための装置
としては、液体を投入できる槽を備え、槽内に投入され
た水性媒体と樹脂粉末ないしは粒状物の混合物を適度に
撹拌でき、槽内を60〜90℃に加熱できればよく、固
/液撹拌装置や乳化機として広く当業者に知られている
装置を使用することができる。そのような具体的な装置
としては、プロペラミキサー、タービンミキサーのよう
な一軸の撹拌機、タービン・ステータ型高速回転式撹拌
機(特殊機化工業製、「T.K.Homo−Mixe
r」「T.K.Homo−Jettor」、IKA−M
ASCHINENBAU社製、「Ultra−Turr
ax」等)、高速剪断型ミキサと槽壁面を掻き取るスク
レーパ付き低速摺動型の混練パドルやアンカーミキサを
併用した複合型撹拌機(特殊機化工業製、「T.K.A
gi−Homo−Mixer」、「T.K.Combi
mix」等)を例示することができる。装置の方式とし
ては、バッチ式であってもよく、原料投入と処理物の取
り出しを連続で行うような連続生産式のものであっても
よい。また装置の槽としては、密閉できる形式のものが
好ましい。
【0029】上記の4工程において、ポリエステル樹脂
水分散体に配合される成分のうち、(A)成分(ポリエ
ステル樹脂)は分散工程が終了するまでに系に配合され
ている必要があるが、(B)成分(塩基性化合物)及び
(C)成分(有機溶剤)は、分散工程〜水性化工程の任
意の工程で配合される。ポリエステル樹脂の塊状化を防
ぐ目的で実施される分散工程は、通常、室温下での撹拌
によって行われるが、次工程である加熱工程に長時間を
要する場合には、槽内を加熱しながら分散工程を実施し
てもよい。ただしその場合、槽内温度が40℃に達する
までにポリエステル樹脂粉末ないし粒状物が水性媒体中
に下記の完全浮遊状態で分散していることが望まれる。
分散工程の終点、すなわち、ポリエステル樹脂粉末ない
し粒状物が完全浮遊状態で分散している状態とは、T.
N.Zwietering(Chemical Eng
ineering Science,8巻,244頁,
1958年)が定義した「完全浮遊状態」、すなわち、
一個の粒子といえども槽底に1〜2秒以上留まっている
ことがない状態のことであり、槽内はこの「完全浮遊状
態」を達成する完全浮遊撹拌速度以上で撹拌されること
が好ましい。この状態を保たれた系は加熱工程に移さ
れ、ポリエステル樹脂のガラス転移温度又は60℃のう
ちの高い方の温度〜90℃に加熱され、続く水性化工程
で、通常15〜120分間撹拌され続けることによっ
て、ポリエステル樹脂が水性化される。そして撹拌速度
が落とされ、緩やかに攪拌されながら40℃以下まで冷
却される冷却工程を経て、所望のポリエステル樹脂水分
散体が得られる。なお、(C)成分については、上記の
分散工程〜水性化工程で配合される以外に、得られたポ
リエステル樹脂水分散体に本発明の範囲内でさらに後で
加えられてもよい。ただしその場合及び本発明のポリエ
ステル樹脂水分散体と他の成分とを混合する場合には、
40℃以下でこれらの操作を行うことが好ましい。40
℃を超える条件で行うと、他の条件にもよるが、相分離
を起こしたり、系が著しく増粘する場合がある。
【0030】上記の方法で得られたポリエステル樹脂水
分散体は、ポリエステル樹脂が充分に微粒子化されたも
のではあるが、必要に応じてさらに細粒化することを目
的に、下記のジェット粉砕処理を行ってもよい。本発明
でいうジェット粉砕処理とは、上記のポリエステル樹脂
水分散体のような流体を、高圧下でノズルやスリットの
ような細孔より噴出させ、樹脂粒子同士や樹脂粒子と衝
突板等とを衝突させて、機械的なエネルギーによって樹
脂粒子をさらに細粒化することである。ジェット粉砕処
理を行うために用いられる装置の例としては、流体を高
圧下でノズルより噴出させ、これを衝突板等に衝突させ
て樹脂粒子を細粒化する粉砕機(例えば、A.P.V.
GAULIN社製「ホモジナイザー」、みずほ工業社
製、「マイクロフルイタイザーM−110E/H」
等)、流体を高圧下でノズルより噴出させ、これに超音
波を照射して樹脂粒子を細粒化する粉砕機(例えば、特
殊機化工業社製「T.K.ミクロマイザー」、SONI
C CORPORATION製「ソノレーター」等)、
流体に高圧下で運動エネルギーを与えて高速流体同士を
衝突させ、樹脂粒子を細粒化する粉砕機(例えば、ナノ
マイザー社製「ナノマイザーPEN」等)等が挙げられ
る。
【0031】本発明のポリエステル樹脂水分散体は、ポ
リエステル樹脂の微粒子が水性媒体中に均一分散して存
在するものである。ここでいう均一分散とは、外観上、
ポリエステル樹脂水分散体中に沈澱や相分離、あるいは
皮張りといった、樹脂濃度が局部的に他の部分と相違す
る部分が見いだされない状態にあることを言う。また、
ポリエステル樹脂の微粒子とは、ポリエステル樹脂水分
散体を300メッシュのステンレス製フィルター(線径
0.035mm、平織)で加圧濾過(空気圧2kg/c
m2)した際に、フィルター上に残存しないポリエステ
ル樹脂粒子のことである。本発明のポリエステル樹脂水
分散体には、上記の加圧濾過においてフィルター上に残
存するような粗大なポリエステル樹脂粒子が含まれてい
ないことが望ましいが、製造時に上記の加圧濾過等によ
って粗大な粒子を取り除いておいてもよい。
【0032】また、本発明のポリエステル樹脂水分散体
の貯蔵安定性や他成分との混合安定性、希釈安定性等を
向上させるという点において、該水分散体の光透過率
(光波長:750nm)としては、5〜85%であるこ
とが好ましく、10〜75%がより好ましく、15〜7
0%が特に好ましい。かかる光透過率の値は、水分散体
をなんら希釈することなく測定されるものであり、この
値が5%未満であると、水分散体の貯蔵中に凝集や沈澱
を生成し易く、また、他成分との混合安定性に劣り、被
膜形成物の光沢や各種耐性が劣る傾向にある。一方、8
5%を超えると、水分散体中のポリエステル樹脂微粒子
の粒径が小さすぎるために、樹脂が加水分解を受け易く
水分散体の貯蔵安定性が劣る傾向にあるだけでなく、驚
くべきことに、かかる水分散体から被膜を形成する際の
乾燥速度が遅くなり、その結果として被膜形成物の耐水
性や耐薬品性、加工性等が低下する場合がある。
【0033】上記の光透過率は、上記のポリエステル樹
脂水分散体の製造において、ポリエステル樹脂の酸価、
塩基性化合物や有機溶剤の種類及び添加量、製造時の条
件等によって制御できるが、水分散体の固形分濃度や使
用時の他成分との混合の有無、被膜形成方法、さらには
被膜形成物に対する要求性能等を勘案して制御すべきで
ある。なお、ポリエステル樹脂水分散体に光の透過を妨
げる顔料や染料等を含む場合のポリエステル樹脂水分散
体の光透過率としては、下記の2法のいずれかにより測
定して求めた値を採用するものとする。 (1)ポリエステル樹脂に対して比重差の大きい顔料を
含む場合は、遠心分離を行い、固形分に対する顔料の含
有率が1重量%未満でかつ、顔料以外の固形分濃度が配
合量から計算された値の98%以上を満たす上澄液を調
製し、これを測定に供して得られた値を光透過率とす
る。 (2)方法(1)が使えない染料等を含む場合は、該染
料に由来する透過率の低下分(吸光度)を予め測定して
おき、該染料を含むポリエステル樹脂水分散体について
測定して得られた結果よりこの寄与を除去して求めた値
を光透過率とする。
【0034】本発明のポリエステル樹脂水分散体は接着
剤、インキ、繊維処理剤、紙塗工剤や各種コーティング
剤等の用途に使用することができる。使用の際には、必
要に応じて硬化剤、顔料、染料、他の水性樹脂や各種の
薬剤等をポリエステル樹脂水分散体に添加して混合する
ことができ、それらの添加物を含む被膜形成物を得るこ
とができる。そのような硬化剤としては、フェノール樹
脂、アミノプラスト樹脂、多官能エポキシ化合物、多官
能イソシアネート化合物及びその各種ブロックイソシア
ネート化合物、多官能アジリジン化合物等を挙げること
ができる。反応触媒や促進剤も必要に応じて併用するこ
とができる。また、薬剤としてはハジキ防止剤、レベリ
ング剤、消泡剤、ワキ防止剤、レオロジーコントロール
剤、顔料分散剤、滑剤等を挙げることができる。
【0035】また、本発明におけるポリエステル樹脂水
分散体は、ディップコート法、はけ塗り法、ロールコー
ト法、スプレーコート法、グラビアコート法、カーテン
フローコート法、各種印刷法等により、金属、樹脂成形
体(フィルム、織布、糸等も含む)、紙、ガラス等の各
種基材上に均一にコーティングしたり、基材中に含浸さ
せることができる。そして、必要に応じて室温付近でセ
ッティングされた後、乾燥工程に供され、均一で光沢度
の高い被膜形成物が得られる。この乾燥工程は通常、熱
風循環型のオーブンや赤外線ヒーター等により、60〜
160℃で数秒間〜百秒間程度実施される。また、上記
した硬化剤が併用される場合は、さらに硬化反応を進行
させるための加熱処理に供される。
【0036】また、本発明の被膜形成物とは、本発明の
ポリエステル樹脂樹脂水分散体から上記の方法等によっ
て得られる被膜形成物を言い、上記した硬化剤、顔料、
染料、他の水性樹脂や各種添加剤等を配合したポリエス
テル樹脂水分散から得られる被膜形成物も本発明の被膜
形成物に含める。本発明の被膜形成物の熱重量減少率と
しては、110℃の雰囲気下で30分間の熱処理を加え
た際の熱重量減少率が5%以下である必要があり、3%
以下であることがより好ましい。熱重量減少率が5%を
超える場合には、耐水性及び耐薬品性が低下する傾向に
ある。また、本発明の被膜形成物の厚みとしては、コー
ティング方法や用途、要求性能によっても異なるが、
0.01〜50μmであることが好ましく、0.1〜3
0μmであることが好ましい。
【0037】
【実施例】以下に実施例によって本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらによって限定されるものではな
い。なお、ポリエステル樹脂、ポリエステル樹脂水分散
体及び被膜形成物の特性については、下記の方法によっ
て評価した。
【0038】(1)ポリエステル樹脂の組成1 H−NMR分析(バリアン社製,300MHz)より
求めた。また、1H−NMRスペクトル上に帰属・定量
可能なピークが認められない構成モノマーを含む樹脂に
ついては、封管中230℃で8時間メタノール分解を行
った後に、ガスクロマトグラム分析に供し、定量分析を
行った。 (2)ポリエステル樹脂の酸価 ポリエステル樹脂1gを50mlのジオキサン/水=9
/1(容積比)混合溶媒に完全に溶解し、フェノールフ
タレインを指示薬としてKOHで滴定を行い、中和に消
費されたKOHのmg数を酸価として求めた。 (3)ポリエステル樹脂の数平均分子量、相対粘度 数平均分子量は、すでに述べたように、GPC分析(島
津製作所製の紫外−可視分光光度計を使用、検出波長:
254nm、溶媒:テトラヒドロフラン、ポリスチレン
換算)により求めた。また、相対粘度は、ポリエステル
樹脂をフェノール/1,1,2,2−テトラクロロエタ
ンの等重量混合溶媒に1重量%の濃度で溶解し、ウベロ
ーデ粘度管を用いて、20℃で測定した。なお、相対粘
度はテトラヒドロフランに溶解せずGPC分析ができな
い樹脂に限り測定した。 (4)ポリエステル樹脂のガラス転移温度 ポリエステル樹脂10mgをサンプルとし、DSC(示
差走査熱量測定)装置(パーキン エルマー社製 DS
C7)を用いて昇温速度10℃/分の条件で測定を行
い、得られた昇温曲線中のガラス転移に由来する2つの
折曲点の温度の中間値を求め、これをガラス転移温度と
した。
【0039】(5)ポリエステル樹脂水分散体の固形分
濃度 ポリエステル樹脂水分散体を適量秤量し、これを温度1
80℃で残存物(固形分)の重量が恒量に達するまで加
熱し、固形分濃度を求めた。 (6)ポリエステル樹脂水分散体の光透過率 ポリエステル樹脂水分散体をセル長0.2cmの石英製
セルに入れ、波長750nmの光に対する温度25℃で
の光透過率を測定した。尚、ブランクとしては蒸留水を
用いた。 (7)ポリエステル樹脂水分散体の粘度 コーン・プレート型の回転粘度計[(株)レオロジ製,
MR−3ソリキッドメータ]を用い、剪断速度10se
c-1、温度25℃での粘度を測定した。ただし、水分散
体のチキソ性を考慮して、回転を始めて定常状態になっ
た時点での粘度を求めた。 (8)ポリエステル樹脂水分散体の貯蔵安定性 ポリエステル樹脂水分散体100mlをガラス製の容器
に入れて密封し、室温が20〜25℃に保たれた実験室
内で30日間放置した。この時の外観の変化を目視で観
察し、また、粘度を上記(7)の方法で測定することに
より、貯蔵安定性を評価した。
【0040】(9)被膜形成物の耐水性、耐アルコール
性 所定の条件で得られた被膜形成物を、室温下で蒸留水、
あるいはエタノール中に部分的に浸漬し、10分後に静
かに引き上げ、風乾させた後に、外観の変化を以下の基
準によって評価した。 ○:外観変化が全く認められない。 △:蒸留水、あるいはエタノール中に浸漬していた際の
液の界面が乾燥後にも被膜に認められる。 ×:浸漬されていた部分が白化したり、一部溶解してい
る等明らかな損傷を受けている。 (10)被膜形成物の熱重量減少率 所定の条件でPETフィルム上に形成させた被膜形成物
について、PETフィルムを含めた総重量を測定した
後、予め110℃に設定された熱風循環式乾燥機中に投
入し、30分間保持することによって加熱処理を施し、
取り出して総重量を測定した。この加熱処理の前後の総
重量を比較して、PETフィルムを除く被膜形成物の熱
重量減少率を求めた。なお、該PETフィルムの重量は
被膜形成物を形成させる前に測定しておき、また、PE
Tフィルムには上記の加熱処理による重量変化がないこ
とを予め確認しておいた。
【0041】実施例1〜12、比較例1〜6 [ポリエステル樹脂の製造−1]ポリエステル樹脂を構成
する酸成分としてテレフタル酸1578g、イソフタル
酸83gを、また、アルコール成分としてエチレングリ
コール374g、ネオペンチルグリコール730gを用
意し、これらの混合物をオートクレーブ中で、260℃
で2.5時間加熱してエステル化反応を行った。次いで
二酸化ゲルマニウムを触媒として0.262g添加し、
系の温度を30分で280℃に昇温し、系の圧力を徐々
に減じて1時間後に0.1Torrとした。この条件下
でさらに重縮合反応を続け、1.5時間後に系を窒素ガ
スで常圧にし、系の温度を下げ、260℃になったとこ
ろでさらに酸成分としてイソフタル酸50g、無水トリ
メリット酸38gを加え、255℃で30分撹拌し、シ
ート状に払い出した。そしてこれを室温まで十分に冷却
した後、クラッシャーで粉砕し、篩を用いて目開き1〜
6mmの分画を採取し、粒状のポリエステル樹脂A−1
として得た。同様の方法で、酸成分とアルコール成分の
構成が下記表1に示される条件となるようにして、ポリ
エステル樹脂A−2〜A−7を得た。また、上記の28
0℃、0.1Torrで行う重縮合反応を2時間に延長
することによってポリエステル樹脂A−8を得た。
【0042】[ポリエステル樹脂の製造−2]ポリエステ
ル樹脂を構成する酸成分としてテレフタル酸1,477
g、イソフタル酸185g、アジピン酸162gを、ま
た、アルコール成分としてエチレングリコール400
g、ネオペンチルグリコール868gを用意し、これら
の混合物をオートクレーブ中で、260℃で2.5時間
加熱してエステル化反応を行った。次いで二酸化ゲルマ
ニウム0.349gを添加し、系の温度を30分間で2
80℃に昇温し、その後、系の圧力を徐々に減じて1時
間後に0.1Torrとした。この条件下でさらに重縮
合反応を続け、1.7時間後に系を窒素ガスで常圧に戻
し、系の温度を下げ、250℃になったところでさらに
酸成分として無水トリメリット酸42.7gを添加し、
245℃で10分間攪拌を続け(第1段階の解重合)、
ついで系を210℃まで降温し、さらにアルコール成分
として2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニ
ル)プロパン70.3gを加えて55分間反応させた
(第2段階の解重合)後、シート状に払い出した。そし
てこれを室温まで十分に冷却した後、クラッシャーで粉
砕し、篩を用いて目開き1〜6mmの分画を採取し、粒
状のポリエステル樹脂A−9を得た。同様の方法で、酸
成分とアルコール成分の構成が下記表1に示される条件
となるようにしてポリエステル樹脂A−10を得た。
【0043】[ポリエステル樹脂の製造−3]上記で得ら
れたポリエステル樹脂A−7を1kgと、鎖長延長剤と
して2官能のエポキシ系化合物(ナガセ化成工業(株)
製、「デナコール」EX−711)を11.3gと、ト
リフェニルホスフィンを0.5g用意し、これらをドラ
イブレンドしたものを、2軸型押出し機(池貝鉄工所
(株)製、PCM−45)を用いて、ベント孔を35T
orr以下の減圧状態に保って、押出し量300g/分
で溶融混練を行い、シート状樹脂を得た。そして、これ
を室温まで十分に冷却した後、クラッシャーで粉砕し、
篩を用いて目開き1〜6mmの分画を採取し、ポリエス
テル樹脂A−11として得た。
【0044】上記で得られたポリエステル樹脂の構成成
分及び特性を下記表1に示す。なお、これらのポリエス
テル樹脂のうち、A−6、A−7及びA−10は、本発
明におけるポリエステル樹脂としての要件を満たさない
ものであった。
【0045】
【表1】
【0046】次に、上記で得られたポリエステル樹脂を
使用して、以下に示す水性化処理(a)〜(c)法のい
ずれかによって水性化処理を行い、ポリエステル樹脂水
分散体B−1〜B−19を製造した。 [水性化処理(a)法]ジャケット付きの2Lガラス容器
を備え、しかも装着時にはこれが密閉状態となる1軸型
のホモディスパー[特殊機化工業(株)製,T.K.ロ
ボミックス]を用いて、ガラス容器に、蒸留水、ポリエ
ステル樹脂及び他の原料を一括して仕込み、攪拌速度
6,000rpmで撹拌したところ、容器底部には樹脂
粒状物の沈澱が認められず、完全浮遊状態となっている
ことが確認された。そこでこの状態を保ちつつ、10分
後にジャケットに熱水を通して加熱した。そして系内温
度が60℃又は該ポリエステル樹脂のガラス転移温度の
うちの高い方の温度に達したところで、撹拌速度を7,
000rpm、系内温度を73〜75℃とし、この条件
でさらに30分間撹拌し、乳白色の均一な液体を得た。
そしてジャケット内に冷水を通し、撹拌速度3,500
rpmで攪拌しつつ室温まで冷却することにより、ポリ
エステル樹脂水分散体を得た。
【0047】[水性化処理(b)法]上記(a)法によっ
て得たポリエステル樹脂水分散体に対し、流体を高圧で
衝突板に噴出させる工程に直結して冷却工程(二重配管
で5℃以下の冷水が循環)が施せるような機構を備えた
ジェット粉砕処理装置(A.P.V.GAULIN社
製、「ホモジナイザー」15MR−8TA)を用い、圧
力700kg/cm2の条件で1回のジェット粉砕処理
を行って、より細粒化されたポリエステル樹脂水分散体
を得た。なお、上記のジェット粉砕処理においては、処
理液が冷却工程を通過することによって直ちに室温以下
に冷却されることを確認した。
【0048】[水性化処理(c)法]ジャケット付きの5
Lガラス容器を備え、しかも装着時にはこれが密閉状態
となる複合型撹拌機[特殊機化工業(株)製,T.K.
Combimix 3M−5]を用いて、ガラス容器に
蒸留水、ポリエステル樹脂及び他の原料を一括して仕込
み、高速剪断型の撹拌翼(ホモディスパー)の攪拌速度
を6,000rpm、併用するアンカーミキサーの攪拌
速度を15rpmとして撹拌したところ、容器底部には
樹脂粒状物の沈澱が認められず、完全浮遊状態となって
いることが確認された。そこでこの状態を保ちつつ、1
0分後にジャケットに熱水を通して加熱した。そして系
内温度が60℃又は該ポリエステル樹脂のガラス転移温
度のうちの高い方の温度に達したところでホモディスパ
ーの攪拌速度を6,500rpmに上げ、系内温度を7
0〜73℃とし、この条件で30分間撹拌し、乳白色の
均一な液体を得た。そしてジャケット内に冷水を通し、
ホモディスパーの撹拌速度を3,000rpmに下げて
攪拌しつつ室温まで冷却することによって、ポリエステ
ル樹脂水分散体を得た。
【0049】実施例1〜12及び比較例1〜6のポリエ
ステル樹脂水分散体における各成分の配合と水性化処理
法を下記表2に示す。
【0050】
【表2】
【0051】上記のいずれかの方法によって得られたポ
リエステル樹脂水分散体を300メッシュのステンレス
製フィルター(線径0.035mm、平織)で加圧濾過
(空気圧2kg/cm2)し、得られた濾液をポリエス
テル樹脂水分散体の特性評価及び被膜形成物の作製に供
した。なお、いずれの水分散体においても、濾過後のフ
ィルター上には樹脂はほとんど残存していなかった。ま
た、被膜形成物は下記の形成法−Iによって作製した。
【0052】[被膜形成物の形成法−I]ポリエステル樹
脂水分散体を、卓上型コーティング装置[安田精機
(株)製、フィルムアプリケータNo.542−AB
型、バーコータ装着]を用いて、市販のアルミ泊の滑面
に乾燥膜厚が1.0μmとなるようにコーティングし、
これを水平に保って、乾燥温度として100℃又は80
℃に調整されたオーブン中でそれぞれ1分間乾燥させる
ことにより、均一な被膜(被膜形成物)を得た。
【0053】上記のポリエステル樹脂水分散体及び被膜
形成物の特性を評価した結果を、下記表3に示す。な
お、比較例1については、水分散体中の樹脂粒子が幾分
大きかったためか、得られた被膜形成物の表面が荒れ、
光沢もほとんどなかった。また、比較例6については、
乾燥温度を100℃として作製した被膜形成物にはクラ
ックが生じ、特性を評価することが出来なかった。
【0054】
【表3】
【0055】比較例7 有機溶媒及び蒸留水の配合量を変える以外は実施例1と
同様にして、ポリエステル水分散体を調製した。
【0056】比較例8 比較例1において、水性化処理法を前記(a)法とする
以外は全く同じ方法でポリエステル樹脂水分散体を調製
した。
【0057】上記の比較例7及び8においては、得られ
た水分散体中には指触で容易に判別されるほどの大きな
樹脂粒状物が残存しており、上記の加圧濾過を試みたと
ころ、フィルター詰まりが発生した。なお、比較例7及
び8についても、ポリエステル樹脂水分散体における各
成分の配合と水性化処理法を上記表2に示した。
【0058】実施例13〜15,17〜19及び比較例
9〜12 実施例3,5,9又は比較例2,4,6で得られたポリ
エステル樹脂水分散体100gを上記のホモディスパー
で3,000rpmに撹拌しておき、これに下記表4に
示す配合となるように蒸留水及び/又は有機溶剤を徐々
に添加し、添加後30分間撹拌を継続することによっ
て、ポリエステル樹脂水分散体を得た。得られたポリエ
ステル樹脂水分散体を300メッシュのステンレス製フ
ィルター(線径0.035mm、平織)で加圧濾過(空
気圧2kg/cm2)し、得られた濾液を被膜形成物の
作製に供した。なお、いずれの水分散体においても、濾
過後のフィルター上には樹脂はほとんど残存していなか
った。また、被膜形成物は下記の形成法−IIよって作製
した。ただし、この被膜形成の際、比較例9においては
水分散体のコーティング性能の不足から、発泡が見られ
た。また同様に、比較例10においてはクラックが生
じ、被膜形成物の特性を評価することができなかった。
【0059】[被膜形成物の形成法−II]製造3日後のポ
リエステル樹脂水分散体を、グラビアコータ[ヒラノテ
クシード(株)製]を用いて、市販のPETフィルム
(12μm厚、コロナ処理等無し)に乾燥膜厚が0.8
μmとなるように連続にコーティングし、これを併設の
オーブン中で乾燥(乾燥温度80℃又は90℃、乾燥時
間1分間)させて巻き取ることにより、被膜形成物を得
た。
【0060】実施例16 実施例3で得られたポリエステル樹脂水分散体100g
を上記のホモディスパーで3,000rpmに撹拌して
おき、これに水50gと親水性のメラミン樹脂[三井サ
イテック(株)製、サイメル303(固形分濃度100
%)]2gとを徐々に添加し、添加後30分間撹拌を継
続することによって、メラミン樹脂を含むポリエステル
樹脂水分散体を得た。この水分散体に上記の加圧濾過を
施し、得られた濾液を用いて、上記の形成法−IIによっ
て被膜形成物を作製した。なお、この例においても、濾
過後のフィルター上には樹脂はほとんど残存していなか
った。
【0061】上記の実施例13〜19及び比較例9〜1
2における配合条件を下記表4に示す。また、水分散体
及び被膜形成物の特性を評価した結果を、下記表5に示
す。
【0062】
【表4】
【0063】
【表5】
【0064】
【発明の効果】本発明のポリエステル樹脂水分散体は、
貯蔵安定性及び他成分との混合安定性、希釈安定性に優
れており、しかも、ポリエステル樹脂が本来有する優れ
た加工性、硬度、基材との密着性、耐候性に加え、特に
耐水性及び耐薬品性に優れた被膜形成物を低温・短時間
の乾燥処理によって、硬化剤を併用しなくても、容易に
形成させて得ることができる。したがって、本発明のポ
リエステル樹脂水分散体は、接着剤、インキ、繊維処理
剤、紙塗工剤や各種コーティング剤として、幅広い分
野、用途に有用である。また、本発明によって得られる
被膜形成物は、特に耐水性及び耐薬品性に優れており、
この被膜形成物の上からさらに水系又は有機溶剤系の各
種コーティング剤を重ね塗りしても層構造が壊れない。
したがってこの点を利用して、これまでには得られなか
った画期的な複層の被膜積層体を製造することもでき
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 白澤 大輔 京都府宇治市宇治小桜23番地 ユニチカ株 式会社中央研究所内 (72)発明者 畑 喜代美 京都府宇治市宇治小桜23番地 ユニチカ株 式会社中央研究所内 Fターム(参考) 4J002 CF011 CF031 CF051 CF061 CF071 CF081 CF091 CF101 DF006 EN026 EN106 EU076 EU236 FD090 FD140 GH00 GJ01 GK02 GK04 HA06 4J038 DD041 DD051 DD061 DD121 GA06 JA32 JA56 JA57 KA06 MA08 MA13 MA14 NA04 PC08 PC10

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(A)〜(C)成分が配合されてな
    り、ポリエステル樹脂の微粒子が水性媒体中に均一分散
    してなることを特徴とするポリエステル樹脂水分散体。 (A)多塩基酸成分と、多価アルコール成分とより構成
    され、酸価が8〜40mgKOH/gであり、ガラス転
    移温度が40℃以上であるか又は数平均分子量が9,0
    00以上であるポリエステル樹脂。 (B)塩基性化合物 (C)ポリエステル樹脂水分散体に対して0.5〜50
    重量%の、ケトン、アルコール、グリコール誘導体から
    選択される150℃以下の沸点を有する有機溶剤。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のポリエステル樹脂水分散
    体から得られ、110℃の雰囲気下で30分間の熱処理
    を施された際の熱重量減少率が5%以下であることを特
    徴とする被膜形成物。
JP11121362A 1999-04-28 1999-04-28 ポリエステル樹脂水分散体及びそれから得られる被膜形成物 Pending JP2000313793A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11121362A JP2000313793A (ja) 1999-04-28 1999-04-28 ポリエステル樹脂水分散体及びそれから得られる被膜形成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11121362A JP2000313793A (ja) 1999-04-28 1999-04-28 ポリエステル樹脂水分散体及びそれから得られる被膜形成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000313793A true JP2000313793A (ja) 2000-11-14

Family

ID=14809380

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11121362A Pending JP2000313793A (ja) 1999-04-28 1999-04-28 ポリエステル樹脂水分散体及びそれから得られる被膜形成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000313793A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002173535A (ja) * 2000-12-05 2002-06-21 Unitika Ltd 生分解性ポリエステル樹脂水分散体の製造方法
JP2002179926A (ja) * 2000-12-14 2002-06-26 Dainippon Ink & Chem Inc 防湿加工用樹脂組成物および防湿材
WO2004037924A1 (ja) 2002-10-22 2004-05-06 Unitika Ltd. ポリエステル樹脂水性分散体およびその製造方法
JP2007044879A (ja) * 2005-08-05 2007-02-22 Unitika Ltd 感熱孔版印刷原紙用水性接着剤および感熱孔版印刷原紙
WO2007029728A1 (ja) * 2005-09-06 2007-03-15 Unitika Ltd. ポリエステル樹脂水性分散体、それから得られる被膜、および該被膜を利用した包装袋
JP2007106906A (ja) * 2005-10-14 2007-04-26 Kao Corp 樹脂乳化液の製造方法
JP2007217577A (ja) * 2006-02-17 2007-08-30 Fujicopian Co Ltd 固定シート
JP2007321038A (ja) * 2006-05-31 2007-12-13 Unitika Ltd ポリエステル樹脂水分散体
JP2008056764A (ja) * 2006-08-30 2008-03-13 Unitika Ltd ポリエステル樹脂水分散体、およびその製造方法、ならびにそれから得られる皮膜形成物
JP2009024163A (ja) * 2007-06-20 2009-02-05 Showa Highpolymer Co Ltd 不飽和ポリエステル樹脂組成物及びそれを用いた樹脂複合組成物
WO2026069770A1 (ja) * 2024-09-30 2026-04-02 東洋紡エムシー株式会社 ポリエステル樹脂水分散体

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08245769A (ja) * 1995-03-10 1996-09-24 Dainippon Ink & Chem Inc ポリエステル樹脂水分散体の製造方法
JPH09157507A (ja) * 1995-12-11 1997-06-17 Toyobo Co Ltd ポリエステル水分散体
JPH09296100A (ja) * 1996-03-08 1997-11-18 Unitika Ltd ポリエステル樹脂水分散体及びその製造方法
JP2000191892A (ja) * 1998-12-25 2000-07-11 Dainippon Ink & Chem Inc ポリエステル系水分散体及びその製造方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08245769A (ja) * 1995-03-10 1996-09-24 Dainippon Ink & Chem Inc ポリエステル樹脂水分散体の製造方法
JPH09157507A (ja) * 1995-12-11 1997-06-17 Toyobo Co Ltd ポリエステル水分散体
JPH09296100A (ja) * 1996-03-08 1997-11-18 Unitika Ltd ポリエステル樹脂水分散体及びその製造方法
JP2000191892A (ja) * 1998-12-25 2000-07-11 Dainippon Ink & Chem Inc ポリエステル系水分散体及びその製造方法

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002173535A (ja) * 2000-12-05 2002-06-21 Unitika Ltd 生分解性ポリエステル樹脂水分散体の製造方法
JP2002179926A (ja) * 2000-12-14 2002-06-26 Dainippon Ink & Chem Inc 防湿加工用樹脂組成物および防湿材
WO2004037924A1 (ja) 2002-10-22 2004-05-06 Unitika Ltd. ポリエステル樹脂水性分散体およびその製造方法
JP2007044879A (ja) * 2005-08-05 2007-02-22 Unitika Ltd 感熱孔版印刷原紙用水性接着剤および感熱孔版印刷原紙
KR100963711B1 (ko) 2005-09-06 2010-06-14 유니띠까 가부시키가이샤 폴리에스터 수지 수성 분산체, 그로부터 얻어지는 피막 및이 피막을 이용한 포장 백
WO2007029728A1 (ja) * 2005-09-06 2007-03-15 Unitika Ltd. ポリエステル樹脂水性分散体、それから得られる被膜、および該被膜を利用した包装袋
JP5241232B2 (ja) * 2005-09-06 2013-07-17 ユニチカ株式会社 ポリエステル樹脂水性分散体、それから得られる被膜、および該被膜を利用した包装袋
JP2007106906A (ja) * 2005-10-14 2007-04-26 Kao Corp 樹脂乳化液の製造方法
JP2007217577A (ja) * 2006-02-17 2007-08-30 Fujicopian Co Ltd 固定シート
JP2007321038A (ja) * 2006-05-31 2007-12-13 Unitika Ltd ポリエステル樹脂水分散体
JP2008056764A (ja) * 2006-08-30 2008-03-13 Unitika Ltd ポリエステル樹脂水分散体、およびその製造方法、ならびにそれから得られる皮膜形成物
JP2009024163A (ja) * 2007-06-20 2009-02-05 Showa Highpolymer Co Ltd 不飽和ポリエステル樹脂組成物及びそれを用いた樹脂複合組成物
WO2026069770A1 (ja) * 2024-09-30 2026-04-02 東洋紡エムシー株式会社 ポリエステル樹脂水分散体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3469033B2 (ja) ポリエステル樹脂水分散体及びその製造方法
JP4852665B2 (ja) ポリエステル樹脂水性分散体
US5869567A (en) Polyester resin aqueous dispersion and process for preparing the same
JP4252129B2 (ja) ポリエステル樹脂水性分散体
JP2002173582A (ja) ポリエステル樹脂水性分散体およびその製造方法および水性コーティング組成物
JP2000313793A (ja) ポリエステル樹脂水分散体及びそれから得られる被膜形成物
JP2002173535A (ja) 生分解性ポリエステル樹脂水分散体の製造方法
JP5344874B2 (ja) ポリエステル樹脂水性分散体の製造方法
JP2000327991A (ja) コーティング組成物及びそのコーティング組成物から形成された被膜を有するポリエステルフィルム
JP4056597B2 (ja) 水系塗料組成物、その製造方法及びそれから得られる塗膜
JP4056595B2 (ja) 水系塗料組成物
WO2002010297A2 (en) Stable aqueous polymer dispersions and formulations with latex polymers to form waterborne coatings
JP4744709B2 (ja) 樹脂水性分散体
JP6022852B2 (ja) ポリエステル樹脂水性分散体およびその製造方法
JP5094063B2 (ja) ポリエステル樹脂水性分散体
EP2397522A1 (en) Polyester resin aqueous dispersion and method for producing same
JP4056606B2 (ja) 水系塗料組成物、その製造方法及びそれから得られる塗膜
JP2004107568A (ja) 樹脂水性分散体
JP4302239B2 (ja) 転写リボン用コーティング被膜
JP2001288404A (ja) 水性コーティング組成物及びこれを用いてなるポリオレフィン樹脂成形物。
JP4230054B2 (ja) ポリエステル樹脂水性分散体の転写リボン用コーティング被膜への使用方法
JP2004300285A (ja) 生分解性接着剤用ポリエステル樹脂
JP4763514B2 (ja) ポリエステル樹脂水分散体
JP2013209433A (ja) ポリエステル樹脂水性分散体の製造方法
JP2001059051A (ja) ポリエステル樹脂水性溶液

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060406

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080829

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081216

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090414