JP2000315651A - 半導体薄膜の製造方法 - Google Patents

半導体薄膜の製造方法

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JP2000315651A
JP2000315651A JP11122116A JP12211699A JP2000315651A JP 2000315651 A JP2000315651 A JP 2000315651A JP 11122116 A JP11122116 A JP 11122116A JP 12211699 A JP12211699 A JP 12211699A JP 2000315651 A JP2000315651 A JP 2000315651A
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semiconductor thin
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precursor semiconductor
amorphous silicon
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Mikihiko Nishitani
幹彦 西谷
Masahiro Sakai
全弘 坂井
Shinji Goto
真志 後藤
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラス基板などの非晶質絶縁基板上に高性能
な薄膜トランジスタ、光センンサ及び太陽電池などの光
起電力素子などに適した高品質な半導体薄膜の製造方法
を提供する。 【解決手段】 絶縁基板上に第1の前駆体半導体薄膜と
第2の前駆体半導体薄膜を積層し、前記第2の前駆体半
導体薄膜(表面側の前駆体半導体薄膜)の膜厚の逆数の
数倍程度以上の光の吸収係数をもつレーザー光を照射す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】ガラス基板上に高性能な光・
電子デバイス(薄膜トランジスタ、太陽電池など)をモ
ノリシックに製造するための高品質な半導体薄膜を製造
する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】水素化アモルファスシリコンは、液晶パ
ネルの画素用スイッチングトランジスタ、ファクシミリ
のイメージセンサ用光センサ及び電卓用バッテリーの太
陽電池として実用化された。水素化アモルファスシリコ
ンの最大の長所は、高々300℃程度のプロセス温度で大
面積に再現性よく安定して製造できることである。しか
し、ディスプレイやイメージセンサの画素の高密度化が
進むにしたがって、より高速な駆動に追随できるシリコ
ン半導体薄膜が要求されるようになった。従来の水素化
アモルファスシリコンの移動度は、高々1.0cm2/V・sec
であり、その要求を充分満たせる性能ではない。そこ
で、それらの薄膜を結晶化させて移動度を向上させるプ
ロセスとして 1)シランガスに水素やSiF4を混合させてプラズマCV
D中に用いることによって堆積する薄膜を結晶化させる
製造方法 2)アモルファスシリコンを前駆体として結晶化を試み
る製造方法が開発された。
【0003】2)に述べた結晶化の方法としては、600
℃程度の温度で長時間熱処理を行う固相成長法とエキシ
マーレーザーアニール法などである。特に、後者のエキ
シマーレーザーアニール法は、基板の温度を積極的に上
げなくても移動度の高い(>100cm2/V・sec)多結晶シリ
コン薄膜を得ることに成功している。詳しくは、IEEEEl
ectron Device Letters,7(1986)p276-278、IEEE Transa
ctions onElectron Devices,42(1995)p251-257に述べら
れている(図3参照)。
【0004】図4にアモルファスシリコンの前駆体の透
過率と照射するエキシマーレーザーの波長の関係を示し
ている。たとえば、XeClエキシマーレーザーの波長308
nmの場合、アモルファスシリコンのこの波長における
光の吸収係数が106cm-1程度であることから、そのレー
ザー光のエネルギーは、ほとんどアモルファスシリコン
の表面100オンク゛ストローム程度の領域でいったん吸収されて膜
のみ高温に上昇し結晶化する現象である。このとき、基
板の温度はほとんど上昇しない。
【0005】さらに、Jpn.J.Appl.Phys.31(1992)p4550-
4554には、エキシマーレーザーアニールによる多結晶シ
リコン薄膜のより高い品質と基板面内の均一性を得るた
めの技術について述べている。この方法は、従来の方法
をもとに、図2に示した基板加熱ヒーター7によって基
板ステージ4を400℃程度まで加熱することによって、
より優れた多結晶シリコン薄膜の品質と均一性を得る技
術である。また、このエキシマーレーザーアニールの方
法は、半導体材料としてシリコンに限らずSiC、SiGeな
どにも適用できる技術である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来技術で述べたよう
に大面積のガラス基板などが機械的な変形などが伴わな
い程度のプロセス温度(500℃程度以下)で高品質な多
結晶シリコン薄膜を得る技術は、現在のところエキシマ
ーレーザーアニールの技術が一番優れている。基板ステ
ージを加熱する方法は、さらに均一性も確保できる点で
優れている。しかし、大面積なガラス基板の加熱・冷却
のプロセスは、時間がかかりスループットを低下させ
る。本発明の解決すべき課題は、以上に述べたようなス
ループットの低下を生じることなく高品質で均一性の高
い多結晶シリコン薄膜をいかに製造するかという点にあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上に述べた課題を解決す
るためには、絶縁基板上に第1の前駆体半導体薄膜と第
2の前駆体半導体薄膜を積層し、前記第2の前駆体半導
体薄膜(表面側の前駆体半導体薄膜)の膜厚の逆数の数
倍程度以上の光の吸収係数をもつレーザー光を照射する
工程を有することを特徴とする半導体薄膜の製造方法で
ある。詳しくは前記第1の前駆体半導体薄膜が前記第2
の前駆体半導体薄膜に比べ融点もしくは固相結晶成長温
度開始温度が低いことを特徴とする半導体薄膜製造方法
であり、より具体的には前記第1の前駆体半導体薄膜が
低温もしくは低パワーあるいはその両方の条件を兼ね備
えた条件で作製したa-Si:Hあるいはa-Ge:Hあるいは
それらの合金系a-SiGe:Hを脱水素化処理を行った薄膜で
あり、前記第2の前駆体半導体薄膜が前記a-Si(Ge):H
薄膜に比べ高温もしくは高パワーあるいはその両方の条
件を兼ね備えた条件で作製したa-Si:Hあるいは合金系
のa-SiC:Hを脱水素化処理を行った薄膜をレーザー照射
することによって結晶化する半導体薄膜製造方法、また
は前記第1の前駆体半導体薄膜がa-Si:Hあるいはa-G
e:Hあるいはそれらの合金系a-SiGe:Hを脱水素化処理
を行った薄膜であり、前記第2の前駆体半導体薄膜がマ
イクロクリスタルSi薄膜であることを特徴とする薄膜を
レーザー照射することによって結晶化する半導体薄膜製
造方法、または前記第1の前駆体半導体薄膜がGeよりな
る薄膜であり、前記第2の前駆体半導体薄膜がSiあるい
はSiCよりなる薄膜をレーザー照射することによって結
晶化する半導体薄膜の製造方法で解決できる。
【0008】上記のレーザー照射のほとんどすべてのエ
ネルギーは、前駆体半導体薄膜2の表面で吸収されて膜
結晶化のために消費される。従来の単層の前駆対半導体
薄膜のレーザー結晶化の場合は基板側から表面に向けて
薄膜の冷却が生じるが、本発明の場合、前駆対半導体薄
膜1が前駆対薄膜2に比べて低い温度で溶融するために
適度な照射レーザーエネルギーを選択すると本発明で
は、結晶化過程における半導体薄膜の急激な固化を緩和
させる効果をもたせるものである。この効果は、半導体
薄膜の基板に垂直な方向の結晶化のみならず水平方向へ
の結晶成長にも影響を与え、結果として大粒径の結晶粒
が得られるとともに表面の凹凸の少ない多結晶薄膜を得
ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)図1に本発明の
概念図を示している。基板1としてガラス基板を用いて
いる。前駆体半導体1としてはアモルファスシリコンを
プラズマCVD法によって形成し、前駆体半導体薄膜2
も同様にアモルファスシリコンをプラズマCVD法によ
って形成する。前駆体半導体1及び2のそれぞれの膜厚
は、用途によって異なる。薄膜トランジスタに応用する
場合は、前駆体半導体1として100-1000オングストロー
ム程度形成したのち、前駆体半導体2として300-1000オン
ク゛ストロームの膜厚が適当であり、光センサや光起電力素子
(太陽電池など)に応用する場合は、前者は1ミクロン以
下、後者は1ミクロン以上の厚さが必要である。また、前駆
体半導体1の成膜条件と前駆体2の成膜条件は、異な
る。前者は、低パワー、低温たとえば250℃程度の条
件で膜中の水素量としては5〜10at%のアモルファ
スシリコンである。後者は、前者に比べて高パワー、高
温たとえば400℃程度の条件で膜中水素量としては3
at%程度以下のアモルファスシリコンである。上記の
ようにして得られる前駆体薄膜を予め熱処理によって脱
水素する。本発明では、結晶化のためのエキシマーレー
ザーをたとえばラインビームに整形された照射領域を基
板を搬送して結果的に広い領域に照射する(図1参
照)。
【0010】用いるそれぞれのレーザーの効果は、前駆
体半導体薄膜の透過率から推測することができる。図4
(a)は、アモルファスシリコン(膜厚1000オンク゛ストロー
ム)の透過率を示している。アモルファスシリコンは、
波長が500nm近傍の光に対しては膜厚の逆数程度の光吸
収係数105cm-1を持っており、400nmより短波長の光に対
しては、ほとんど透過させないことから光吸収係数106c
m-1以上である。高パワー・高温で作製したアモルファ
スシリコンの場合は、図4(b)に示したような透過率
を示しており、前者のアモルファスシリコンの透過率を
短波長側にシフトさせたような波長依存性をもってい
る。いずれも波長308nmのXeClエキシマーレーザ
ーに対しては100nm以下の膜厚でも充分吸収できる。
【0011】熱的には、前者のアモルファスシリコン膜
は、後者のアモルファスシリコンに比べ低温で液相にな
る。従来のように均質な薄膜を図1に示したような方
法、たとえばXeClレーザー(パルス幅約25nse
c)による薄膜表面層近傍のみにエネルギーが一旦投入
されたあと非平衡な熱的昇温・冷却ダイナミックスの中
で結晶化過程を生じさせる方法を用いる場合、特に充分
なエネルギーたとえば300mJ/cm2以上の場合では、膜
全体が一度液相状態を経て基板側から表面に向けて固化
が進む。
【0012】本発明のように表面層に高パワー・高温で
作製したアモルファスシリコンを用い基板側に低温・低
パワーで作製したアモルファスシリコンを用いた場合
は、基本的には従来の均質な薄膜を用いた場合と同様
に、膜全体が一度液相状態を経て基板側から表面に向け
て固化が進むが、投入エネルギー300mJ/cm2以上の付
近で適当に最適化すると基板側のアモルファスシリコン
が液相の状態を持続したあと固化が始まる前に表面側の
アモルファスシリコン層の固化がすでに始まってしまう
という現象が生じる。熱伝導率は通常液相の方が固相に
比べ1桁以上高いので基板側のアモルファスシリコンが
液相でいる間は温度差が基板界面部からアモルファスシ
リコンと表面側のアモルファスシリコンの界面部までの
温度勾配はあまりなく、表面側のアモルファスシリコン
部の再結晶化は液相上で再結晶化が生じる。液相上で結
晶化が進むばあいは固相上で進む場合に比べラテラル方
向の結晶成長が促進され、結晶成長の際に生じる結晶粒
界での歪みも比較的少なく平坦な薄膜が大粒径(粒径1
ミクロン程度)に結晶成長する。
【0013】図2には、本発明によって得られた多結晶
シリコン薄膜の表面形態と断面構造を示している。図3
には従来技術によって得られた多結晶シリコン薄膜の表
面形態と断面構造を示している。従来に得られている多
結晶シリコン薄膜に比べ本発明で得られた多結晶シリコ
ン薄膜は、平坦でかつ結晶粒径も大きく高品質な薄膜で
あることがわかる。ホール効果で測定した移動度は、従
来技術で得られた薄膜は〜100cm2/V・secであるのに
対し本発明で得られた薄膜では200cm2/V・sec以上を
示した。基板側にアモルファスゲルマニウムあるいはア
モルファスシリコン−ゲルマニウム合金膜を用いる場合
も上記に述べたような同様な結果が得られる。ただし、
この場合にもちいる表面側のアモルファスシリコンは高
パワー・高温で成膜する必要はない。また、表面側はア
モルファスシリコンに代わってアモルファスシリコン・
カーボンの合金膜でもよい。
【0014】(実施の形態2)図1に本発明の概念図を
示している。基板1としてガラス基板を用いている。前
駆体半導体1としてはアモルファスシリコンをプラズマ
CVD法によって形成し、前駆体半導体薄膜2も同様に
プラズマCVD法によって形成する。前駆体半導体1及
び2のそれぞれの膜厚は、用途によって異なる。薄膜ト
ランジスタに応用する場合は、前駆体半導体1として10
0-1000オングストローム程度形成したのち、前駆体半導
体2として300-1000オンク゛ストロームの膜厚が適当であり、光
センサや光起電力素子(太陽電池など)に応用する場合
は、前者は1ミクロン以下、後者は1ミクロン以上の厚さが必要
である。また、前駆体半導体1の成膜条件と前駆体2の
成膜条件は、異なる。前者は、低パワー、低温たとえば
250℃程度の条件で膜中の水素量としては5〜10a
t%のアモルファスシリコンである。後者は、前者に比
べて高パワー、高温たとえば400℃程度の条件で膜中
水素量としては3at%程度以下のマイクロクリスタル
シリコンである。上記のようにして得られる前駆体薄膜
を予め熱処理によって脱水素する。本発明では、結晶化
のためのエキシマーレーザーをたとえばラインビームに
整形された照射領域を基板を搬送して結果的に広い領域
に照射する(図1参照)。
【0015】用いるそれぞれのレーザーの効果は、前駆
体半導体薄膜の透過率から推測することができる。図4
(a)は、アモルファスシリコン(膜厚1000オンク゛ストロー
ム)の透過率を示している。アモルファスシリコンは、
波長が500nm近傍の光に対しては膜厚の逆数程度の光吸
収係数105cm-1を持っており、400nmより短波長の光に対
しては、ほとんど透過させないことから光吸収係数106c
m-1以上である。マイクロクリスタルシリコンの場合
は、図4(c)に示したような透過率を示しており、ア
モルファスシリコンの透過率を短波長側にシフトさせた
ような波長依存性をもっている。いずれも波長308nm
のXeClエキシマーレーザーに対しては100nm以下の
膜厚でも充分吸収できる。
【0016】熱的には、アモルファスシリコン膜は、マ
イクロクリスタルシリコンに比べ低温で液相になる。従
来のように均質な薄膜を図1に示したような方法、たと
えばXeClレーザー(パルス幅約25nsec)によ
る薄膜表面層近傍のみにエネルギーが一旦投入されたあ
と非平衡な熱的昇温・冷却ダイナミックスの中で結晶化
過程を生じさせる方法を用いる場合、特に充分なエネル
ギーたとえば300mJ/cm2以上の場合では、膜全体が一
度液相状態を経て基板側から表面に向けて固化が進む。
本発明のように表面層にマイクロクリスタルシリコンを
用い基板側にアモルファスシリコンを用いた場合は、基
本的には従来の均質な薄膜を用いた場合と同様に、膜全
体が一度液相状態を経て基板側から表面に向けて固化が
進むが、投入エネルギー300mJ/cm2以上の付近で適当
に最適化すると基板側のアモルファスシリコンが液相の
状態を持続したあと固化が始まる前に表面側のマイクロ
クリスタル層の固化がすでに始まってしまうという現象
が生じる。熱伝導率は通常液相の方が固相に比べ1桁以
上高いので基板側のアモルファスシリコンが液相でいる
間は温度差が基板界面部からアモルファスシリコンとマ
イクロクリスタルシリコンの界面部までの温度勾配はあ
まりなく、マイクロクリスタルシリコン部の再結晶化は
液相上で再結晶化が生じる。液相上で結晶化が進むばあ
いは固相上で進む場合に比べラテラル方向の結晶成長が
促進され、結晶成長の際に生じる結晶粒界での歪みも比
較的少なく平坦な薄膜が大粒径(粒径1ミクロン程度)
に結晶成長する。
【0017】図2には、本発明によって得られた多結晶
シリコン薄膜の表面形態と断面構造を示している。図3
には従来技術によって得られた多結晶シリコン薄膜の表
面形態と断面構造を示している。従来に得られている多
結晶シリコン薄膜に比べ本発明で得られた多結晶シリコ
ン薄膜は、平坦でかつ結晶粒径も大きく高品質な薄膜で
あることがわかる。ホール効果で測定した移動度は、従
来技術で得られた薄膜は〜100cm2/V・secであるのに
対し本発明で得られた薄膜では200cm2/V・sec以上を
示した。
【0018】前駆体半導体1(基板側の薄膜)として、
アモルファスシリコンに代わってアモルファスゲルマニ
ウムあるいはアモルファスシリコン−ゲルマニウムの合
金薄膜を用いても上記に示したのと同様な効果が得られ
る。
【0019】(実施の形態3)図1に本発明の概念図を
示している。基板1としてガラス基板を用いている。前
駆体半導体1としてはゲルマニウム薄膜をスパッター法
によって形成し、前駆体半導体薄膜2も同様にスパッタ
ー法によって形成する。前駆体半導体1及び2のそれぞ
れの膜厚は、用途によって異なる。薄膜トランジスタに
応用する場合は、前駆体半導体1として100-1000オング
ストローム程度形成したのち、前駆体半導体2として30
0-1000オンク゛ストロームの膜厚が適当であり、光センサや光起
電力素子(太陽電池など)に応用する場合は、前者は1
ミクロン以下、後者は1ミクロン以上の厚さが必要である。本発
明では、結晶化のためのエキシマーレーザーをたとえば
ラインビームに整形された照射領域を基板を搬送して結
果的に広い領域に照射する(図1参照)。
【0020】用いるそれぞれのレーザーの効果は、前駆
体半導体薄膜の透過率から推測することができる。図4
(d)は、ゲルマニウム薄膜(膜厚1000オンク゛ストローム)の
透過率を示している。ゲルマニウムは、波長が500nm近
傍の光に対しては膜厚の逆数程度の光吸収係数106cm-1
を持っており、400nmより短波長の光に対しては、ほと
んど透過させない。シリコン薄膜の場合は、図4(c)
に示したような透過率を示しており、アモルファスシリ
コンの透過率を短波長側にシフトさせたような波長依存
性をもっている。いずれも波長308nmのXeClエキ
シマーレーザーに対しては100nm以下の膜厚でも充分吸
収できる。
【0021】熱的には、ゲルマニウム薄膜は、シリコン
薄膜に比べ低温で液相になる。従来のように均質な薄膜
を図1に示したような方法、たとえばXeClレーザー
(パルス幅約25nsec)による薄膜表面層近傍のみ
にエネルギーが一旦投入されたあと非平衡な熱的昇温・
冷却ダイナミックスの中で結晶化過程を生じさせる方法
を用いる場合、特に充分なエネルギーたとえば300mJ
/cm2以上の場合では、膜全体が一度液相状態を経て基板
側から表面に向けて固化が進む。本発明のように表面層
にシリコン薄膜を用い基板側にゲルマニウム薄膜を用い
た場合は、基本的には従来の均質な薄膜を用いた場合と
同様に、膜全体が一度液相状態を経て基板側から表面に
向けて固化が進むが、投入エネルギー300mJ/cm2以上
の付近で適当に最適化すると基板側のゲルマニウム薄膜
が液相の状態を持続したあと固化が始まる前に表面側の
シリコン薄膜の固化がすでに始まってしまうという現象
が生じる。熱伝導率は通常液相の方が固相に比べ1桁以
上高いので基板側のゲルマニウム薄膜が液相でいる間は
温度差が基板界面部からゲルマニウム薄膜とシリコン薄
膜の界面部までの温度勾配はあまりなく、シリコン薄膜
部の再結晶化は液相上で再結晶化が生じる。液相上で結
晶化が進むばあいは固相上で進む場合に比べラテラル方
向の結晶成長が促進され、結晶成長の際に生じる結晶粒
界での歪みも比較的少なく平坦な薄膜が大粒径(粒径1
ミクロン程度)に結晶成長する。
【0022】図2には、本発明によって得られた多結晶
シリコン薄膜の表面形態と断面構造を示している。図3
には従来技術によって得られた多結晶シリコン薄膜の表
面形態と断面構造を示している。従来に得られている多
結晶シリコン薄膜に比べ本発明で得られた多結晶シリコ
ン薄膜は、平坦でかつ結晶粒径も大きく高品質な薄膜で
あることがわかる。ホール効果で測定した移動度は、従
来技術で得られた薄膜は〜100cm2/V・secであるのに
対し本発明で得られた薄膜では200cm2/V・sec以上を
示した。
【0023】前駆体半導体1(基板側の薄膜)として、
ゲルマニウム薄膜に代わってシリコン薄膜を用い、前駆
体半導体2(表面側の薄膜)としてシリコン−カーボン
合金薄膜を用いても上記に示したのと同様な効果が得ら
れる。
【0024】
【発明の効果】本発明によって、結晶性の優れた半導体
薄膜をガラス基板などの非晶質基板上に熱的・機械的ひ
ずみを生じさせずにかつ平坦に大結晶粒径に製造するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体薄膜の製造方法の一構成例を示
す図
【図2】本発明で得られた半導体薄膜の表面形態と断面
の一構成例を示す図
【図3】従来の半導体薄膜の表面形態と断面の一構成例
を示す図
【図4】本発明及び従来の半導体薄膜の製造方法に用い
る各前駆体半導体薄膜の透過率を示す図
【符号の説明】
1 基板 2 前駆体半導体1 3 前駆体半導体2 4 レーザー光
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 真志 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5F051 AA04 AA05 BA05 CA15 CA32 CB12 CB25 GA03 5F052 BB07 CA09 DA02 DA03 DA10 DB03 DB07 JA08 JA09 JA10

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基板上に第1の前駆体半導体薄膜と
    第2の前駆体半導体薄膜を積層し、表面側の前駆体半導
    体薄膜である前記第2の前駆体半導体薄膜の膜厚の逆数
    の数倍程度以上の光の吸収係数をもつレーザー光を照射
    する工程を有することを特徴とする半導体薄膜の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 前記第1の前駆体半導体薄膜が前記第2
    の前駆体半導体薄膜に比べ融点もしくは固相結晶成長温
    度開始温度が低いことを特徴とする請求項1に記載の半
    導体薄膜の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第1の前駆体半導体薄膜が低温もし
    くは低パワーあるいはその両方の条件を兼ね備えた条件
    で作製したa-Si:Hあるいはa-Ge:Hあるいはそれらの
    合金系a-SiGe:Hを脱水素化処理を行った薄膜であり、前
    記第2の前駆体半導体薄膜が前記a-Si(Ge):H薄膜に比
    べ高温もしくは高パワーあるいはその両方の条件を兼ね
    備えた条件で作製したa-Si:Hあるいは合金系のa-SiC:
    Hを脱水素化処理を行った薄膜であることを特徴とする
    請求項1あるいは2に記載の半導体薄膜の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第1の前駆体半導体薄膜がa-Si:H
    あるいはa-Ge:Hあるいはそれらの合金系a-SiGe:Hを脱
    水素化処理を行った薄膜であり、前記第2の前駆体半導
    体薄膜がマイクロクリスタルSi薄膜であることを特徴と
    する請求項1あるいは2に記載の半導体薄膜の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 前記第1の前駆体半導体薄膜がGeよりな
    る薄膜であり、前記第2の前駆体半導体薄膜がSiよりな
    る薄膜であることを特徴とする請求項1あるいは2に記
    載の半導体薄膜の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第1の前駆体半導体薄膜がSiよりな
    る薄膜であり、前記第2の前駆体半導体薄膜がSiとCの
    合金系よりなる薄膜であることを特徴とする請求項1あ
    るいは2に記載の半導体薄膜の製造方法。
JP11122116A 1999-04-28 1999-04-28 半導体薄膜の製造方法 Pending JP2000315651A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN100422811C (zh) * 2003-05-15 2008-10-01 那纳须株式会社 反射型液晶显示装置
JP2012129533A (ja) * 2007-01-25 2012-07-05 Au Optronics Corp 太陽電池

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