JP2000319155A - マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤、及びこれを含有して成る老化防止用皮膚外用剤 - Google Patents

マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤、及びこれを含有して成る老化防止用皮膚外用剤

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JP2000319155A
JP2000319155A JP11129357A JP12935799A JP2000319155A JP 2000319155 A JP2000319155 A JP 2000319155A JP 11129357 A JP11129357 A JP 11129357A JP 12935799 A JP12935799 A JP 12935799A JP 2000319155 A JP2000319155 A JP 2000319155A
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matrix metalloprotease
skin
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metalloprotease inhibitor
aging
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JP11129357A
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English (en)
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Megumi Obayashi
恵 大林
Hitoshi Masaki
仁 正木
Yuri Okano
由利 岡野
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Noevir Co Ltd
Original Assignee
Noevir Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紫外線照射により真皮線維芽細胞において産
生が誘導されるマトリックスメタロプロテアーゼに対
し、特異的且つ高い阻害活性を示すマトリックスメタロ
プロテアーゼ阻害剤を得、さらに、紫外線照射により促
進される皮膚の老化の防止,改善に有効な皮膚外用剤を
提供する。 【解決手段】 トウキ(Angelica acutiloba Kitagaw
a)及びその近縁植物,ニオイウド(Angelica uchiyama
nae Yabe),クチナシ(Gardenia jasminoides Ellis)
及びその同属植物,ワレモコウ(Sanguisorba officina
lis L.)の各植物抽出物、リポ酸,その塩及びその誘導
体より成る群から選択した1種又は2種以上を担体又は
基剤に含有させて、マトリックスメタロプロテアーゼ阻
害剤とし、さらにこのマトリックスメタロプロテアーゼ
阻害剤の1種又は2種以上を外用剤基剤に含有させて、
老化防止用皮膚外用剤を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真皮線維芽細胞の
産生するI型マトリックスメタロプロテアーゼに対し、
特異的な阻害活性を示すマトリックスメタロプロテアー
ゼ阻害剤、及びこれを含有して成る老化防止用皮膚外用
剤に関する。さらに詳しくは、トウキ及びその近縁植
物,ニオイウド,クチナシ及びその同属植物,ワレモコ
ウの各植物抽出物、リポ酸及びその塩或いは誘導体より
成る群から選択される1種又は2種以上を含有して成る
マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤、並びにこれを
含有して成る、特に紫外線により促進される皮膚の老化
防止に有効な皮膚外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、マトリックス線維の分解を促進す
るマトリックスメタロプロテアーゼと病態との関係につ
いて、多くの知見が得られている。真皮においては、紫
外線照射により線維芽細胞によるマトリックスメタロプ
ロテアーゼの産生が誘導され、その結果、真皮細胞外マ
トリックスの主成分であるコラーゲンの分解が促進さ
れ、しわの形成や弾性の低下といった皮膚の老化が進行
することが知られている。
【0003】かかる紫外線により促進される皮膚の老化
を改善し、或いは防止するべく、紫外線吸収剤や散乱剤
の皮膚外用剤への配合や、紫外線照射により生じる活性
酸素の消去作用を有する物質のスクリーニングが盛んに
行われてきた。それと同時に、上記したようなコラーゲ
ンの分解に関与するマトリックスメタロプロテアーゼの
活性を阻害する物質のスクリーニングも行われている。
【0004】たとえば、アシルフェニルグリシン誘導体
(特開平7−101925)、ザクロ実,レモンバーム
実及び葉,グアバ,ハマメリスといった植物の抽出物
(特開平7−196526,同7−291873,同8
−283133)、ポリポレン酸及びこれを含有するホ
ウロクタケ抽出物(特開平9−40552)、ジカルボ
ン酸(特開平9−124472)、アスペルギルス属微
生物の産生物質(特開平9−241287)などが開示
されている。
【0005】しかしながら、これまでに得られたマトリ
ックスメタロプロテアーゼ阻害剤の中には、細菌性のコ
ラゲナーゼ等に対し強い活性を示し、間質系のマトリッ
クスメタロプロテアーゼに対する特異性の低いものや、
阻害活性の十分でないもの、安定性に欠けるものも存在
していた。
【0006】また、真皮コラーゲン線維束の乱れを改善
する作用を有するものとして、ウルソール酸類、バラ科
のビワ及びモモ、クロウメモドキ科ナツメ、キク科ヤグ
ルマギク、シソ科タイム,ローズマリー,セージ,シ
ソ,オドリコソウ及びセイヨウハッカの抽出物が知られ
ているが、これらによりコラーゲン線維を再構築するに
は長時間を要し、抗炎症作用を有する物質との併用が望
ましいことが示されている(特開平11−1212
2)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明において
は、紫外線照射により真皮線維芽細胞において産生が誘
導されるマトリックスメタロプロテアーゼに対し、特異
的且つ高い阻害活性を示すマトリックスメタロプロテア
ーゼ阻害剤を得、さらにこれを用いて、紫外線照射によ
り促進される皮膚の老化の防止,改善に有効な皮膚外用
剤を提供することを目的とした。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するべ
く、真皮線維芽細胞により産生されるマトリックスメタ
ロプロテアーゼに対する阻害活性を指標としてスクリー
ニングを行った。その結果、トウキ及びその近縁植物,
ニオイウド,クチナシ及びその同属植物,ワレモコウの
各植物抽出物、リポ酸及びその塩或いは誘導体が良好な
阻害活性を示し、さらに皮膚外用剤製剤中においても安
定に阻害活性を保持することができ、しかも皮膚に対す
る安全性も高いことを見いだした。これらは、紫外線照
射の際に共存させた場合、その後に誘導されるマトリッ
クスメタロプロテアーゼの産生を有効に阻害することが
でき、本発明者らは前記物質より選んだ1種又は2種以
上を担体又は基剤に含有させることにより、本発明に係
るマトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤を得た。そし
て、このマトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤を用い
て、紫外線により促進される皮膚の老化の防止,改善に
有効な皮膚外用剤を得た。
【0009】すなわち本発明においては、トウキ(Ange
lica acutiloba Kitagawa)及びその近縁植物,ニオイ
ウド(Angelica uchiyamanae Yabe),クチナシ(Garde
niajasminoides Ellis)及びその同属植物,ワレモコウ
Sanguisorba officinalisL.)の各植物抽出物、リポ
酸,その塩及びその誘導体より成る群から選択した1種
又は2種以上を担体又は基剤に含有させて、マトリック
スメタロプロテアーゼ阻害剤とし、さらにこのマトリッ
クスメタロプロテアーゼ阻害剤の1種又は2種以上を外
用剤基剤に含有させて、老化防止用皮膚外用剤を得る。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明において用いるトウキ(An
gelica acutiloba Kitagawa)は、セリ科に属する二年
草で、生薬「当帰」(Angelicae Radix)の基原植物で
ある。この近縁植物としては、ホッカイトウキ(Angeli
ca acutiloba var. sugiyamae Hikino),ミヤマトウキ
Angelica acutiloba var. iwatensis Hikino),中国
産当帰であるAngelica sinensis Dielsが挙げられる。
また、朝鮮,中国東北産当帰として用いられるニオイウ
ド(Angelica uchiyamanae Yabe)も用いることができ
る。
【0011】本発明において用いるクチナシ(Gardenia
jasminoides Ellis)は、アカネ科に属する常緑低木
で、生薬「サンシシ」(Gardeniae Fructus)の基原植
物である。この同属植物としては、Gardenia jasminoid
es var. grandiflora Nakai,コクチナシ(Gardenia ra
dicans Thunb.)が挙げられる。
【0012】本発明において用いるワレモコウ(Sangui
sorba officinalis L.)は、バラ科に属する多年草で、
生薬「チユ」の基原植物である。
【0013】本発明においては、上記各植物の溶媒によ
る抽出物を用いる。抽出には、上記各植物の花,葉,
茎,果実,根茎,根等の各部位を用いることができ、ま
た全草又は全木を用いてもよいが、それぞれ生薬として
用いられる部位、すなわちトウキ及びその近縁植物につ
いては根、クチナシ及びその同属植物については果実、
ワレモコウについては根及び根茎を用いることが好まし
い。
【0014】上記植物は生のまま抽出操作に供してもよ
いが、抽出効率を考えると、細切,乾燥,粉砕等の処理
を行った後抽出を行うことが好ましい。抽出は、抽出溶
媒に浸漬して行う。抽出効率を上げるため撹拌を行った
り、抽出溶媒中でホモジナイズすることもできる。抽出
温度としては、5℃程度から抽出溶媒の沸点以下の温度
とするのが適切である。抽出時間は、4時間〜14日間
程度とするのが適切である。
【0015】抽出溶媒としては、水の他、メタノール,
エタノール,プロパノール,イソプロパノール,ブタノ
ール等の低級アルコール、1,3-ブチレングリコール,プ
ロピレングリコール,ジプロピレングリコール,1,2-ペ
ンタンジオール,グリセリン等の多価アルコール、エチ
ルエーテル,プロピルエーテル等のエーテル類、酢酸エ
チル,酢酸ブチル等のエステル類、アセトン,エチルメ
チルケトン等のケトン類などの極性有機溶媒、及びこれ
らの2種以上による混合溶媒が好ましく用いられる。ま
た、生理食塩水,リン酸緩衝液,リン酸緩衝生理食塩水
等を用いてもよい。
【0016】上記植物の抽出物は、そのままでもマトリ
ックスメタロプロテアーゼ阻害剤に添加できるが、濃
縮,乾固したものを水や極性有機溶媒に再度溶解した
り、或いはマトリックスメタロプロテアーゼ阻害作用を
損なわない範囲で脱色,脱臭等の精製処理を行った後に
添加してもよい。また保存のためには、精製処理の後凍
結乾燥し、用時に溶媒に溶解して用いることが好まし
い。
【0017】また本発明においては、リポ酸,その塩及
び誘導体を用いることができる。リポ酸の塩としては、
アルカリ金属塩,アルカリ土類金属塩,アミン塩,アン
モニウム塩,塩基性アミノ酸塩等が挙げられ、リポ酸の
誘導体としては、リポアミド,ジヒドロリポ酸及びその
塩、ジヒドロリポアミド,リポイルリシン等が挙げられ
る。
【0018】本発明に係るマトリックスメタロプロテア
ーゼ阻害剤は、上記の各植物の抽出物,リポ酸及びその
塩,リポ酸の誘導体より成る群から1種又は2種以上を
選択したものをそのまま用い、或いは担体に添加して得
る。担体としては、水、エタノール,プロパノール,ブ
タノール等低級アルコールなどの極性有機溶媒、これら
の混合液といった液状担体、各種乳濁液、各種クリーム
基剤、軟膏基剤、ゲル、粉体などが用いられる。従っ
て、本発明に係るマトリックスメタロプロテアーゼ阻害
剤は、ローション剤,懸濁剤,乳剤,クリーム剤,軟膏
剤,ゲル剤,粉末等の形態で提供することができる。ま
た、リポソームやマイクロカプセルに内包させた状態と
することもできる。なお、本発明に係るマトリックスメ
タロプロテアーゼ阻害剤には、本発明の特徴を損なわな
い範囲で、抗酸化剤,防菌防黴剤,紫外線吸収剤等の安
定化剤や、吸収促進剤等を添加することもできる。
【0019】さらに本発明においては、上記に記載した
マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤の1種又は2種
以上を外用剤基剤に含有させて、皮膚の老化防止及び改
善に有効な皮膚外用剤を提供する。かかる皮膚外用剤
は、ローション剤,懸濁剤,乳剤,クリーム剤,軟膏
剤,ゲル剤等の形状で提供することができる。また、化
粧水,乳液,クリーム,パック剤等皮膚用の化粧料や、
化粧下地用ローション又はクリーム、乳液状,クリーム
状,軟膏状,固形状の各種ファンデーション等のメイク
アップ化粧料、日焼け止めローション又はクリーム等の
日焼け止め化粧料、ハンドローション又はクリーム,レ
ッグローション又はクリーム,ボディローション又はク
リーム等のボディ化粧料などとしても提供することがで
きる。
【0020】本発明に係る老化防止用皮膚外用剤におい
ても、上記マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤の他
に、本発明の特徴を損なわない範囲で、各種油分,界面
活性剤,低級一価アルコール,保湿剤,多価アルコー
ル,細胞賦活剤,抗酸化剤,美白剤,紫外線吸収剤,防
菌防黴剤,顔料,色素類,香料等、一般的な皮膚外用剤
添加成分を加えることができる。
【0021】
【実施例】さらに本発明の特徴について、実施例により
詳細に説明する。
【0022】まず、本発明に係るマトリックスメタロプ
ロテアーゼ阻害剤の実施例を示す。
【0023】[実施例1] トウキ(Angelica acutilo
ba Kitagawa)の根を油通しして乾燥したもの100g
を粉砕し、50容量%エタノール水溶液900ml中に
加えて、20℃にて5日間撹拌抽出を行った。抽出液を
ろ過してろ液を回収し、ロータリーエバポレーターにて
1/10容量まで減圧濃縮し、濃縮物を再度50容量%
エタノール水溶液100mlに溶解した。
【0024】[実施例2] クチナシ(Gardenia jasmi
noides Ellis)の果実100gを細切して50容量%エ
タノール水溶液900ml中に加えて、15℃にて7日
間撹拌抽出を行った。抽出液をろ過してろ液を回収し、
ロータリーエバポレーターにて1/10容量まで減圧濃
縮した。
【0025】[実施例3] ワレモコウ(Sanguisorba
officinalis L.)の根茎100gの乾燥粉末を50容量
%エタノール900ml中に加えて10℃で浸漬し、1
0日間抽出を行った。デカンテーションにより抽出液を
回収してロータリーエバポレーターにて濃縮乾固し、乾
固物を20容量%エタノール100mlに溶解した。
【0026】[実施例4] リポ酸20.6mgをエタ
ノールに溶解して100mlとし、1.0mMの溶液と
した。
【0027】[実施例5] リポ酸41.2mgをスク
ワランに溶解して100mlとし、2.0mMの溶液と
した。
【0028】[実施例6] リポ酸ナトリウム22.8
mgを精製水に溶解して100mlとし、1.0mMの
溶液とした。
【0029】上記実施例のうち、実施例1〜実施例4に
ついて、紫外線照射により誘導されるI型マトリックス
メタロプロテアーゼ産生に対する阻害作用を、次のよう
にして評価した。まず、ヒト線維芽細胞を2×104
/ウェルとなるように96穴プレートに播種し、牛胎仔
血清5(w/v)%を添加したダルベッコ基礎培地(DME
M)にて、37℃で24時間培養した。Hanks(+)
液で洗浄した後、培地を、試料を含むHanks(+)液
0.2mlに交換し、40J/cm2の長波長紫外線
(UVA)を照射した。次いで培地を0.1(w/v)%牛
血清アルブミンを含有するDMEMに交換して37℃で
24時間培養した後、生細胞数を計測し、培地上清中の
I型マトリックスメタロプロテアーゼ活性を測定した。
培地上清中のI型マトリックスメタロプロテアーゼ活性
は、最終濃度0.04mg/mlのトリプシンを添加し
て37℃で15分間インキュベートした後、最終濃度
0.2mg/mlの大豆トリプシン阻害剤を添加し、こ
れについて、フルオレセインイソチオシアネート(FI
TC)で標識したI型コラーゲンを基質として用いて測
定した。すなわち、0.25mg/mlのFITC標識
I型コラーゲンを含有する50mMトリス塩酸緩衝液
(pH7.5、0.2M塩化ナトリウム,5mM塩化カ
ルシウム及び0.02(w/v)%アジ化ナトリウムを含
む)50μlを、前記トリプシン処理した培地上清50
μlに加え、遮光下にて35℃で2時間反応させた。次
いで40mMのο-フェナントロリン(phenanthrolin
e)5μlを加えて反応を停止した後、35℃にて30
分間コラーゲンの変性処理を行い、エタノールと0.1
7Mトリス塩酸緩衝液(pH9.5、0.67M塩化ナ
トリウムを含む)との容量比7:3の混合液50μlを
添加し、変性されたコラーゲンのみを抽出した。2,0
00rpmで15分間遠心分離し、上清の蛍光強度を励
起波長495nm,蛍光波長520nmで測定した。
【0030】実施例1〜実施例4について、試料の最終
濃度とI型マトリックスメタロプロテアーゼ活性との関
係を、試料を添加しない場合の前記酵素活性を100と
して示したインデックスにより、それぞれ表1〜表4に
示した。
【0031】
【表1】
【0032】表1より明らかなように、本発明の実施例
1は非常に強いI型マトリックスメタロプロテアーゼ阻
害作用を示し、UVAにより誘導されるI型マトリック
スメタロプロテアーゼの活性を、0.002mg/ml
で58%、0.05mg/mlで25%まで阻害してい
た。
【0033】
【表2】
【0034】表2より、UVAにより誘導されるI型マ
トリックスメタロプロテアーゼの活性に対する本発明の
実施例2の阻害効果は、0.002mg/ml〜0.0
1mg/mlの濃度で最大となり、最大阻害率は約30
%程度であることが示された。
【0035】
【表3】
【0036】表3においても、本発明の実施例3が強い
I型マトリックスメタロプロテアーゼ阻害作用を有する
ことが示されるが、阻害作用は0.025mg/ml程
度で最大(阻害率63%)となっていた。
【0037】
【表4】
【0038】本発明の実施例4については、表4におい
て示されるように、リポ酸の最終濃度にして0.025
mM程度で若干の阻害効果が認められ、0.05mMで
はUVAにより誘導されるI型マトリックスメタロプロ
テアーゼ活性を60.3%まで阻害していた。
【0039】続いて、本発明に係る老化防止用皮膚外用
剤についての実施例を示す。
【0040】 [実施例7] 皮膚老化防止用ローション剤 (1)エタノール 10.00(重量%) (2)ヒドロキシエチルセルロース 1.00 (3)マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤 0.02 (実施例1) (4)パラオキシ安息香酸メチル 0.10 (5)精製水 88.88 製法:(1)〜(4)を順次(5)に添加し、均一に溶解する。
【0041】 [実施例8] 皮膚老化防止用乳剤 (1)ステアリン酸 0.20(重量%) (2)セタノール 1.50 (3)ワセリン 3.00 (4)流動パラフィン 7.00 (5)ポリオキシエチレン(10E.O.)モノオレイン酸 1.50 エステル (6)酢酸トコフェロール 0.25 (7)グリセリン 5.00 (8)パラオキシ安息香酸メチル 0.10 (9)トリエタノールアミン 1.00 (10)精製水 80.40 (11)マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤 0.05 (実施例2) 製法:(1)〜(6)の油相成分を混合,加熱して均一に溶解
し、70℃に保つ。一方、(7)〜(10)の水相成分を混
合,加熱して均一とし、70℃とする。この水相成分に
前記油相成分を撹拌しながら徐々に添加して乳化し、冷
却した後40℃にて(11)を添加,混合する。
【0042】 [実施例9] 皮膚老化防止用ゲル剤 (1)ジプロピレングリコール 10.00(重量%) (2)カルボキシビニルポリマー 0.50 (3)水酸化カリウム 0.10 (4)パラオキシ安息香酸メチル 0.10 (5)精製水 89.27 (6)マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤 0.03 (実施例3) 製法:(5)に(2)を均一に溶解した後、(1)に(4)を溶解し
て添加し、次いで(3)を加えて増粘させ、(6)を添加,混
合する。
【0043】 [実施例10] 皮膚老化防止用クリーム(水中油型) (1)ミツロウ 6.0(重量%) (2)セタノール 5.0 (3)還元ラノリン 8.0 (4)スクワラン 27.5 (5)グリセリル脂肪酸エステル 4.0 (6)親油型グリセリルモノステアリン酸エステル 2.0 (7)ポリオキシエチレン(20E.O.)ソルビタン 5.0 モノラウリン酸エステル (8)プロピレングリコール 5.0 (9)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (10)精製水 32.4 (11)マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤 5.0 (実施例4) 製法:(1)〜(7)の油相成分を混合,加熱して均一に溶解
し、75℃に保つ。一方、(8)〜(10)の水相成分を混
合,加熱して均一とし、75℃とする。この水相成分に
前記油相成分を添加して予備乳化した後、ホモミキサー
にて均一に乳化し、冷却後40℃にて(11)を添加,混合
する。
【0044】 [実施例11] 皮膚老化防止用水中油型乳剤性軟膏 (1)白色ワセリン 25.00(重量%) (2)ステアリルアルコール 25.00 (3)マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤 2.50 (実施例5) (4)グリセリン 12.00 (5)ラウリル硫酸ナトリウム 1.00 (6)パラオキシ安息香酸メチル 0.10 (7)精製水 34.39 (8)マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤 0.01 (実施例1) 製法:(1)〜(5)の油相成分を混合,溶解して均一とし、
75℃に加熱する。一方、(6)を(7)に溶解して75℃に
加熱し、これに前記油相成分を添加して乳化し、冷却後
40℃にて(8)を添加,混合する。
【0045】 [実施例12] 日焼け止め用油中水型クリーム (1)スクワラン 38.00(重量%) (2)グリセリルジイソステアリン酸エステル 3.00 (3)マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤 3.00 (実施例5) (4)パラメトキシ桂皮酸2-エチルヘキシル 3.00 (5)オキシベンゾン 1.50 (6)有機変性ベントナイト 1.50 (7)シリコーン処理酸化チタン 3.00 (8)1,3-ブチレングリコール 5.00 (9)パラオキシ安息香酸メチル 0.10 (10)精製水 41.78 (11)マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤 0.02 (実施例2) (12)香料 0.10 製法:(1)〜(6)を混合,加熱して溶解し、(7)を分散し
て70℃とし、油相とする。一方、(9)を(8)に溶解して
(10)に加えて混合し、70℃に加熱する。前記油相に水
相を添加し、ホモジナイザー処理して乳化後冷却し、4
0℃にて(11),(12)を添加,混合する。
【0046】 [実施例13] メイクアップベースクリーム (1)ステアリン酸 12.00(重量%) (2)セタノール 2.00 (3)グリセリルトリ2-エチルヘキサン酸エステル 2.50 (4)自己乳化型グリセリルモノステアリン酸 2.00 エステル (5)プロピレングリコール 10.00 (6)パラオキシ安息香酸メチル 0.10 (7)水酸化カリウム 0.30 (8)精製水 69.48 (9)酸化チタン 1.00 (10)ベンガラ 0.10 (11)黄酸化鉄 0.40 (12)マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤 0.02 (実施例3) (13)香料 0.10 製法:(1)〜(4)の油相成分を混合,加熱して均一に溶解
し、75℃に保つ。一方、(5)〜(8)の水相成分を混合,
加熱して均一とし、これに(9)〜(11)を添加してホモミ
キサーにて均一に分散した後、75℃とする。この水相
成分に前記油相成分を添加して予備乳化した後、ホモミ
キサーにて均一に乳化し、冷却後40℃にて(12),(13)
を添加,混合する。
【0047】 [実施例14] 乳液状ファンデーション (1)ステアリン酸 2.0(重量%) (2)スクワラン 5.0 (3)ミリスチン酸オクチルドデシル 5.0 (4)セタノール 1.0 (5)デカグリセリルモノイソパルミチン酸エステル 9.0 (6)1,3-ブチレングリコール 6.0 (7)水酸化カリウム 0.1 (8)パラオキシ安息香酸メチル 0.1 (9)精製水 48.6 (10)酸化チタン 9.0 (11)タルク 7.4 (12)ベンガラ 0.5 (13)黄酸化鉄 1.1 (14)黒酸化鉄 0.1 (15)マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤 5.0 (実施例6) (16)香料 0.1 製法:(1)〜(5)の油相成分を混合,加熱して均一に溶解
し、75℃に保つ。一方、(6)〜(9)の水相成分を混合,
加熱して均一とし、これに(10)〜(14)を添加してホモミ
キサーにて均一に分散した後、75℃とする。この水相
成分に前記油相成分を添加して予備乳化した後、ホモミ
キサーにて均一に乳化し、冷却後40℃にて(15),(16)
を添加,混合する。
【0048】 [実施例15] 油性軟膏型ファンデーション (1)固形パラフィン 3.0(重量%) (2)マイクロクリスタリンワックス 6.0 (3)ミツロウ 2.0 (4)ワセリン 12.0 (5)酢酸ラノリン 1.0 (6)スクワラン 6.0 (7)パルミチン酸イソプロピル 16.0 (8)ビタミンE 0.2 (9)マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤 2.0 (実施例5) (10)タルク 17.5 (11)カオリン 15.0 (12)酸化チタン 15.0 (13)ベンガラ 1.0 (14)黄酸化鉄 3.0 (15)黒酸化鉄 0.2 (16)香料 0.1 製法:(1)〜(8)を85℃で溶解し、これに(9)を添加,
混合した後、(10)〜(15)を十分混合,粉砕して、撹拌し
ながら添加する。次いでコロイドミルで磨砕分散し、(1
6)を添加,混合して脱気した後、70℃で容器に流し込
んで冷却する。
【0049】 [実施例16] ハンドクリーム (1)セタノール 4.00(重量%) (2)ワセリン 2.00 (3)流動パラフィン 10.00 (4)グリセリルモノステアリン酸エステル 1.50 (5)ポリオキシエチレン(60E.O.)グリセリル 2.50 イソステアリン酸エステル (6)酢酸トコフェロール 0.50 (7)グリセリン 20.00 (8)パラオキシ安息香酸メチル 0.10 (9)精製水 59.38 (10)マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤 0.01 (実施例2) (11)マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤 0.01 (実施例3) 製法:(1)〜(6)の油相成分を混合,加熱して均一に溶解
し、75℃に保つ。一方、(7)〜(9)の水相成分を混合,
加熱して均一とし、75℃とする。この水相成分に前記
油相成分を添加して予備乳化した後、ホモミキサーにて
均一に乳化し、冷却後40℃にて(10),(11)を添加,混
合する。
【0050】上記本発明に係る老化防止用皮膚外用剤に
ついての実施例のうち、実施例7〜実施例11につい
て、紫外線によるしわの発生に対する防止効果を評価し
た。なお各実施例において、配合した実施例1〜実施例
5のマトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤を、それぞ
れこれらにおいて溶媒として用いた50容量%エタノー
ル水溶液,20容量%エタノール水溶液,エタノール及
びスクワランに代替したものをそれぞれ比較例1〜比較
例5とし、同時に評価を行った。しわの発生防止効果
は、ヘアレスマウス5匹を1群とし、各群について実施
例及び比較例各0.2gをそれぞれ1日1回背部に塗布
し、1J/cm2/週のUVAを50週間照射し、ヘア
レスマウスにおけるしわの発生状況を観察し、表5に示
す判定基準に従って点数化して行った。この際、精製水
のみを塗布した群を対照とした。結果は各群の平均値を
算出し、UVA照射日数との関係により表6に示した。
【0051】
【表5】
【0052】
【表6】
【0053】表6に示されるように、対照群において
は、UVA照射日数が40週を超える頃には形成された
しわの深さは中程度にまで達し、50週後には深いしわ
の発生が認められていた。これに対し本発明の実施例塗
布群では、いずれにおいても有意なしわの発生の抑制が
認められ、50週後において微小ないし軽微なしわが認
められた程度であった。特に、実施例7,実施例9及び
実施例11塗布群においては、顕著なしわの発生抑制が
認められていた。一方比較例塗布群では、酢酸トコフェ
ロールを含有する比較例2塗布群で発生したしわの程度
の軽減が若干認められた他は、有意なしわの発生抑制或
いは軽減は認められなかった。
【0054】次に、女性パネラーによる使用試験を行っ
た。この際にも、各実施例において配合した実施例1〜
実施例6のマトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤を、
それぞれの調製に用いた溶媒に代替したものを比較例1
〜比較例10とした。使用試験は、20才代〜50才代
の通常戸外で作業する女性20名を1群とし、5月中旬
〜6月中旬の1カ月間、各群に実施例及び比較例のそれ
ぞれをブラインドにて1日2回使用させ、使用前後の皮
膚のしわ及び皮膚弾性の変化を観察して行った。皮膚の
しわについては写真撮影後の目視評価及びレプリカ法に
より評価し、皮膚弾性についてはキュートメーターによ
る測定により評価した。結果は、各パネラーについて使
用後の皮膚のしわ及び皮膚弾性を使用前と比べて、「改
善」,「やや改善」,「変化なし」,「やや悪化」,
「悪化」の5段階にて評価し、各評価を得たパネラー数
にて表7に示した。
【0055】
【表7】
【0056】表7より明らかなように、本発明の実施例
使用群ではいずれにおいても、皮膚のしわ及び皮膚弾性
の悪化傾向を認めたパネラーはおらず、皮膚のしわにつ
いては80%以上、皮膚弾性については90%以上のパ
ネラーにおいて、改善又はやや改善されたと評価されて
いた。特に、紫外線吸収剤を併用する実施例12使用群
で、高い改善率が認められた。これに対し比較例使用群
では、皮膚のしわ及び皮膚弾性について明確に改善され
たと評価されたパネラーは存在せず、皮膚のしわについ
ては75%以上、皮膚弾性については65%以上のパネ
ラーで症状の改善が見られなかった。また比較例6使用
群以外では、10〜35%のパネラーにおいて各症状の
悪化傾向を認めていた。紫外線吸収剤を含有する比較例
6使用群においても、皮膚のしわについては1名、皮膚
弾性については2名において症状がやや悪化し、皮膚の
しわ及び皮膚弾性ともに、症状の改善傾向の見られたパ
ネラー数は対応する実施例12使用群に比べて顕著に少
なかった。
【0057】なお、本発明の実施例7〜実施例16につ
いては、上記の使用期間中に含有成分の析出,分離,凝
集,変色,変臭といった状態変化は全く見られなかっ
た。また各実施例使用群において、皮膚刺激性反応や皮
膚感作性反応を示したパネラーも存在しなかった。
【0058】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明により、紫
外線照射により真皮線維芽細胞において産生が誘導され
るマトリックスメタロプロテアーゼに対し、特異的且つ
高い阻害活性を示すマトリックスメタロプロテアーゼ阻
害剤を得ることができ、さらにこれを用いることによっ
て、紫外線照射により促進される皮膚の老化の防止,改
善に有効な皮膚外用剤を提供することができた。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 35/78 A61K 35/78 N C H // C07D 339/04 C07D 339/04 (72)発明者 岡野 由利 滋賀県八日市市岡田町字野上112−1 株 式会社ノエビア基礎研究所内 Fターム(参考) 4C023 MA03 4C083 AA082 AA111 AA112 AB032 AB232 AB242 AB432 AB442 AC012 AC022 AC072 AC102 AC122 AC242 AC352 AC402 AC422 AC442 AC472 AC482 AC542 AC782 AC861 AD092 AD152 AD282 AD512 AD662 BB51 CC03 CC04 CC05 CC11 CC12 CC19 DD22 DD23 DD27 DD31 DD33 DD41 EE12 EE17 4C086 AA01 AA02 BB04 MA01 MA02 MA04 MA07 MA63 NA14 ZA89 ZC20 4C088 AB13 AB41 AB51 AC01 AC03 AC04 AC05 AC06 AC11 AC13 BA08 BA09 BA10 MA02 MA63 NA14 ZA89 ZC20

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トウキ(Angelica acutiloba Kitagaw
    a)及びその近縁植物,ニオイウド(Angelica uchiyama
    nae Yabe),クチナシ(Gardenia jasminoides Ellis)
    及びその同属植物,ワレモコウ(Sanguisorba officina
    lis L.)の各植物抽出物、リポ酸,その塩及びその誘導
    体より成る群から選択した1種又は2種以上を含有して
    成るマトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載したマトリックスメタロ
    プロテアーゼ阻害剤の1種又は2種以上を有効成分とし
    て含有して成る、老化防止用皮膚外用剤。
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