JP2000319680A - 亜鉛めっき鋼板用防錆兼プレス加工油 - Google Patents
亜鉛めっき鋼板用防錆兼プレス加工油Info
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- JP2000319680A JP2000319680A JP11125150A JP12515099A JP2000319680A JP 2000319680 A JP2000319680 A JP 2000319680A JP 11125150 A JP11125150 A JP 11125150A JP 12515099 A JP12515099 A JP 12515099A JP 2000319680 A JP2000319680 A JP 2000319680A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】プレス加工性、防錆性、脱脂性に優れた亜鉛め
っき鋼板用プレス加工油を提供する。 【解決手段】基油30〜90部、アルキルスルフォン酸
塩、カルボン酸又はその塩の防錆添加剤1〜20部、ト
リアルキルトリチオフォスファイトの潤滑助剤1〜20
部、S5〜15%含む脂肪酸エステル、S結合油脂又は
油脂とオレフィンとをS結合した化合物の不活性S系極
圧添加剤1〜20部、多価アルコール部分エステルの油
性剤(1)1〜10部、多価アルコールフルエステルの
油性剤(2)5〜30部よりなり、トリアルキルトリチ
オフォスファイト/不活性S系極圧添加剤比1:15〜
2:1、活性S分0.5%以下、部分エステル化合物/
フルエステル化合物比1:10〜10:1、ケン化価1
30mgKOH/g以下、40℃の動粘度2〜30mm
2/sの亜鉛めっき鋼板用プレス加工油。
っき鋼板用プレス加工油を提供する。 【解決手段】基油30〜90部、アルキルスルフォン酸
塩、カルボン酸又はその塩の防錆添加剤1〜20部、ト
リアルキルトリチオフォスファイトの潤滑助剤1〜20
部、S5〜15%含む脂肪酸エステル、S結合油脂又は
油脂とオレフィンとをS結合した化合物の不活性S系極
圧添加剤1〜20部、多価アルコール部分エステルの油
性剤(1)1〜10部、多価アルコールフルエステルの
油性剤(2)5〜30部よりなり、トリアルキルトリチ
オフォスファイト/不活性S系極圧添加剤比1:15〜
2:1、活性S分0.5%以下、部分エステル化合物/
フルエステル化合物比1:10〜10:1、ケン化価1
30mgKOH/g以下、40℃の動粘度2〜30mm
2/sの亜鉛めっき鋼板用プレス加工油。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼板の防錆兼用プ
レス加工油(以下単にプレス加工油という)に関し、詳
しくは、電気亜鉛めっき鋼板、溶融亜鉛めっき鋼板、亜
鉛合金めっき鋼板、合金化亜鉛めっき鋼板などの鋼板に
適用する防錆性、変色防止性、脱脂性とプレス加工性を
付与した鋼板用防錆油に関するものである。また、低粘
度の基油を用いれば、自動車会社のプレス工程直前に使
用する鋼板用洗浄防錆油(以下単に洗浄油という)に適
用可能である。
レス加工油(以下単にプレス加工油という)に関し、詳
しくは、電気亜鉛めっき鋼板、溶融亜鉛めっき鋼板、亜
鉛合金めっき鋼板、合金化亜鉛めっき鋼板などの鋼板に
適用する防錆性、変色防止性、脱脂性とプレス加工性を
付与した鋼板用防錆油に関するものである。また、低粘
度の基油を用いれば、自動車会社のプレス工程直前に使
用する鋼板用洗浄防錆油(以下単に洗浄油という)に適
用可能である。
【0002】
【従来の技術】最近の自動車産業では長期間の車体防錆
の市場要求により従来の防錆鋼板を更に高防錆にする
為、亜鉛めっきの目付量が増加し難加工性が問題となっ
ている。また意匠の多様化に伴い、より複雑な形状をし
た自動車部品が増え、鋼板のプレス加工性に対する要求
が益々強まっている。
の市場要求により従来の防錆鋼板を更に高防錆にする
為、亜鉛めっきの目付量が増加し難加工性が問題となっ
ている。また意匠の多様化に伴い、より複雑な形状をし
た自動車部品が増え、鋼板のプレス加工性に対する要求
が益々強まっている。
【0003】本出願人は亜鉛めっき鋼板用の多機能プレ
ス加工油として1回の塗油で加工性、耐変色性、防錆性
及び塗装前処理における脱脂性に優れた亜鉛めっき鋼板
用プレス加工油を提供すべく、特公平7−42471号
において次の構成の亜鉛めっき鋼板用プレス加工油を提
案した。
ス加工油として1回の塗油で加工性、耐変色性、防錆性
及び塗装前処理における脱脂性に優れた亜鉛めっき鋼板
用プレス加工油を提供すべく、特公平7−42471号
において次の構成の亜鉛めっき鋼板用プレス加工油を提
案した。
【0004】すなわち、その内容は基油として、鉱油、
油脂、及び液状合成油から選ばれる1種または2種以上
の油の65〜95質量部と、防錆添加剤として、C16以
上のアルキルスルフォン酸塩、C12以上のカルボン酸及
びその塩から選ばれる化合物の1〜20質量部と、潤滑
助剤として、トリアルキルトリチオフォスファイト化合
物1〜20質量部と、不活性タイプ硫黄系極圧添加剤と
して、硫黄分を5〜15質量%含む脂肪酸エステル化合
物、硫黄結合油脂及び油脂とC8〜C18のオレフィンと
を硫黄結合した化合物から選ばれる1種または2種以上
の化合物の1〜20質量部とから成る防錆を兼ねたプレ
ス加工油である。該プレス加工油はトリアルキルトリチ
オフォスファイト化合物と不活性タイプ硫黄系極圧添加
剤の含有比率が質量比で1:15〜2:1であり、かつ
活性硫黄分が0.5質量%以下であり、さらに粘度が4
0℃で5〜30cStであることを特徴とする亜鉛めっき
鋼板用プレス加工油である。
油脂、及び液状合成油から選ばれる1種または2種以上
の油の65〜95質量部と、防錆添加剤として、C16以
上のアルキルスルフォン酸塩、C12以上のカルボン酸及
びその塩から選ばれる化合物の1〜20質量部と、潤滑
助剤として、トリアルキルトリチオフォスファイト化合
物1〜20質量部と、不活性タイプ硫黄系極圧添加剤と
して、硫黄分を5〜15質量%含む脂肪酸エステル化合
物、硫黄結合油脂及び油脂とC8〜C18のオレフィンと
を硫黄結合した化合物から選ばれる1種または2種以上
の化合物の1〜20質量部とから成る防錆を兼ねたプレ
ス加工油である。該プレス加工油はトリアルキルトリチ
オフォスファイト化合物と不活性タイプ硫黄系極圧添加
剤の含有比率が質量比で1:15〜2:1であり、かつ
活性硫黄分が0.5質量%以下であり、さらに粘度が4
0℃で5〜30cStであることを特徴とする亜鉛めっき
鋼板用プレス加工油である。
【0005】しかし上記発明は亜鉛めっき鋼板用防錆兼
用プレス加工油に求められる防錆性、脱脂性を備えかつ
通常の場合はプレス加工も満足出来るものであったが、
一部の難加工材に対するプレス加工性が不充分であり、
最近の鋼板に対する要求を満足するには更にプレス加工
性を向上させる要望が生じたのである。
用プレス加工油に求められる防錆性、脱脂性を備えかつ
通常の場合はプレス加工も満足出来るものであったが、
一部の難加工材に対するプレス加工性が不充分であり、
最近の鋼板に対する要求を満足するには更にプレス加工
性を向上させる要望が生じたのである。
【0006】また、自動車メーカーでは自動車外板のプ
レス時に発生する星目(ごみや切粉などの原因により発
生する鋼板の傷)対策のために、プレス工程直前に洗浄
油を使用するのが一般的であり、このとき、プレス加工
油が洗浄油に置換されるためプレス加工性が低下する。
洗浄油のプレス加工性を向上させるために、従来のプレ
ス加工油の基油を低粘度に代替しただけでは加工性は不
十分であり、洗浄油にもプレス加工性を向上させる必要
が生じたのである。
レス時に発生する星目(ごみや切粉などの原因により発
生する鋼板の傷)対策のために、プレス工程直前に洗浄
油を使用するのが一般的であり、このとき、プレス加工
油が洗浄油に置換されるためプレス加工性が低下する。
洗浄油のプレス加工性を向上させるために、従来のプレ
ス加工油の基油を低粘度に代替しただけでは加工性は不
十分であり、洗浄油にもプレス加工性を向上させる必要
が生じたのである。
【0007】なお、鋼板防錆油と洗浄防錆油は同一な組
成で、望ましくは基油だけが異なっている組み合わせが
よい。なぜならば、プレス加工油と洗浄油とが置換する
とき、添加剤同士の相性を考慮する必要があるからであ
る。
成で、望ましくは基油だけが異なっている組み合わせが
よい。なぜならば、プレス加工油と洗浄油とが置換する
とき、添加剤同士の相性を考慮する必要があるからであ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点を
解決することを目的とし、亜鉛めっき鋼板用の多機能型
プレス加工油として1回の塗油で、プレス加工性、防錆
性、脱脂性に優れた鋼板用防錆兼用プレス加工油を提供
しようとするものである。そして、このプレス加工油は
粘度依存性が少なく、使用用途に応じて、基油を代替す
ることにより、加工油の粘度調整が容易なことも大きな
特徴とするものである。
解決することを目的とし、亜鉛めっき鋼板用の多機能型
プレス加工油として1回の塗油で、プレス加工性、防錆
性、脱脂性に優れた鋼板用防錆兼用プレス加工油を提供
しようとするものである。そして、このプレス加工油は
粘度依存性が少なく、使用用途に応じて、基油を代替す
ることにより、加工油の粘度調整が容易なことも大きな
特徴とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】そして、本発明者等は、
先に述べた問題点を解決できる亜鉛めっき鋼板用プレス
加工油について研究した結果、先づ下記の新たな知見を
得るに至った。すなわち、 (イ)耐白錆性及び赤錆性を付与させるための防錆添加
剤としてアルキルスルフォン酸塩、カルボン酸及びその
塩から選ばれる化合物をプレス加工油に配合させるこ
と。又、脱脂性を阻害しない為、防錆添加剤の配合量な
どについて限定する必要があること。
先に述べた問題点を解決できる亜鉛めっき鋼板用プレス
加工油について研究した結果、先づ下記の新たな知見を
得るに至った。すなわち、 (イ)耐白錆性及び赤錆性を付与させるための防錆添加
剤としてアルキルスルフォン酸塩、カルボン酸及びその
塩から選ばれる化合物をプレス加工油に配合させるこ
と。又、脱脂性を阻害しない為、防錆添加剤の配合量な
どについて限定する必要があること。
【0010】(ロ)プレス加工性能を適度に保持するた
めの潤滑助剤として、基油に配合するトリアルキルトリ
チオフォスファイト化合物の種類、その分子構造におけ
る炭素数およびプレス加工油への配合量などについて限
定する必要があること。
めの潤滑助剤として、基油に配合するトリアルキルトリ
チオフォスファイト化合物の種類、その分子構造におけ
る炭素数およびプレス加工油への配合量などについて限
定する必要があること。
【0011】(ハ)プレス加工性能を適度に保持するた
めに、硫黄結合化合物の種類その分子構造における炭素
数、活性硫黄分の含有量及び硫黄結合化合物のプレス加
工油への配合量などについて限定する必要があること。
めに、硫黄結合化合物の種類その分子構造における炭素
数、活性硫黄分の含有量及び硫黄結合化合物のプレス加
工油への配合量などについて限定する必要があること。
【0012】(ニ)塗油される鋼板表面の変色を抑制す
るには、硫黄系極圧剤は不活性タイプが適切であり、プ
レス加工油中の活性硫黄分の含有量を0.5%(質量
%、以下同じ)以下とする必要があること。
るには、硫黄系極圧剤は不活性タイプが適切であり、プ
レス加工油中の活性硫黄分の含有量を0.5%(質量
%、以下同じ)以下とする必要があること。
【0013】(ホ)亜鉛めっき鋼板のプレス加工性能を
更に高め、かつ冷延鋼板に対するプレス潤滑性を高める
ため、かつ脱脂性を阻害しないために、油性剤として、
基油に配合する脂肪酸エステルの種類、その分子構造に
おける炭素数、エステル化の反応の程度、プレス加工油
への配合量などについて限定する必要があること。
更に高め、かつ冷延鋼板に対するプレス潤滑性を高める
ため、かつ脱脂性を阻害しないために、油性剤として、
基油に配合する脂肪酸エステルの種類、その分子構造に
おける炭素数、エステル化の反応の程度、プレス加工油
への配合量などについて限定する必要があること。
【0014】(ヘ)塗油される鋼板表面の白錆、赤錆を
抑制し、又塗油された油膜の脱脂性を阻害しないため、
該加工油のケン化価を130mg KOH/g以下に限
定する必要があること。
抑制し、又塗油された油膜の脱脂性を阻害しないため、
該加工油のケン化価を130mg KOH/g以下に限
定する必要があること。
【0015】(ト)プレス加工油の油膜の脱脂性を付与
するために、該加工油の粘度を40℃で2〜30mm2
/sに限定すること。
するために、該加工油の粘度を40℃で2〜30mm2
/sに限定すること。
【0016】以上の知見に基づいてさらに検討を進めた
結果、前述の要望に添った目的とするプレス加工油を完
成するに至った。すなわち、本発明のプレス加工油は防
錆性と潤滑性を兼ね備えたものであってその構成は、 (a)基油、防錆添加剤、潤滑助剤、極圧添加剤、およ
び油性剤とから成るものである。
結果、前述の要望に添った目的とするプレス加工油を完
成するに至った。すなわち、本発明のプレス加工油は防
錆性と潤滑性を兼ね備えたものであってその構成は、 (a)基油、防錆添加剤、潤滑助剤、極圧添加剤、およ
び油性剤とから成るものである。
【0017】(b)各物質の限定範囲として 基油:鉱油、油脂及び液状合成油から選ばれる1種ま
たは2種以上を30〜90部(質量部、以下同じ)含有
させること。 防錆添加剤:C16以上のアルキルスルフォン酸塩、C
12以上のカルボン酸及びその塩から選ばれる1種または
2種以上の化合物を1〜20部含有させる。 潤滑助剤:トリアルキルトリチオフォスファイト化合
物を1〜20部含有させる。 極圧添加剤:不活性タイプの硫黄系極圧添加剤であっ
て、硫黄分を5〜15重量%含む脂肪酸エステル化合
物、硫黄結合油脂および油脂とC8〜C18のオレフィン
とを硫黄結合している化合物から選ばれる1種または2
種以上を1〜20部含有させること。 油性剤(1):長鎖脂肪酸の多価アルコール部分エス
テルであって、動植物油脂等から分離精製したC12〜C
22の長鎖脂肪酸とC3〜C8の3価以上のアルコールとの
部分エステル化合物から選ばれる1種または2種以上の
化合物を1〜10部含有させること。 油性剤(2):エステル結合している脂肪酸基におけ
る炭素数の平均がC4〜C14の脂肪酸の多価アルコール
フルエステルであって、動植物油脂等から分離精製し
た、または合成反応より得られたC2〜C22の脂肪酸と
C3〜C8の3価以上のアルコールとのフルエステル化合
物から選ばれる1種または2種以上の化合物を5〜30
部含有させること。
たは2種以上を30〜90部(質量部、以下同じ)含有
させること。 防錆添加剤:C16以上のアルキルスルフォン酸塩、C
12以上のカルボン酸及びその塩から選ばれる1種または
2種以上の化合物を1〜20部含有させる。 潤滑助剤:トリアルキルトリチオフォスファイト化合
物を1〜20部含有させる。 極圧添加剤:不活性タイプの硫黄系極圧添加剤であっ
て、硫黄分を5〜15重量%含む脂肪酸エステル化合
物、硫黄結合油脂および油脂とC8〜C18のオレフィン
とを硫黄結合している化合物から選ばれる1種または2
種以上を1〜20部含有させること。 油性剤(1):長鎖脂肪酸の多価アルコール部分エス
テルであって、動植物油脂等から分離精製したC12〜C
22の長鎖脂肪酸とC3〜C8の3価以上のアルコールとの
部分エステル化合物から選ばれる1種または2種以上の
化合物を1〜10部含有させること。 油性剤(2):エステル結合している脂肪酸基におけ
る炭素数の平均がC4〜C14の脂肪酸の多価アルコール
フルエステルであって、動植物油脂等から分離精製し
た、または合成反応より得られたC2〜C22の脂肪酸と
C3〜C8の3価以上のアルコールとのフルエステル化合
物から選ばれる1種または2種以上の化合物を5〜30
部含有させること。
【0018】(c)さらにこれ等の配合において、トリ
アルキルトリチオフォスファイト化合物と不活性タイプ
の硫黄系極圧添加剤の含有比率を質量比で1:15〜
2:1とし、かつプレス加工油中の活性硫黄分を0.5
%以下となすこと、および、長鎖脂肪酸の多価アルコー
ル部分エステル化合物とエステル結合している脂肪酸基
における炭素数の平均がC4〜C14の脂肪酸の多価アル
コールフルエステル化合物の含有比率を質量比で1:1
0〜10:1とすること。かつこれ等の配合によってで
きたプレス加工油のケン化価が、130gKOH/g以
下とし、さらに加工油の粘度を40℃で2〜30mm2
/sとなすことを要件とするものである。従来の鋼板用
プレス加工油(特公平7−42471)に対して、油性
剤を新たに加えたことが本発明の特徴である。
アルキルトリチオフォスファイト化合物と不活性タイプ
の硫黄系極圧添加剤の含有比率を質量比で1:15〜
2:1とし、かつプレス加工油中の活性硫黄分を0.5
%以下となすこと、および、長鎖脂肪酸の多価アルコー
ル部分エステル化合物とエステル結合している脂肪酸基
における炭素数の平均がC4〜C14の脂肪酸の多価アル
コールフルエステル化合物の含有比率を質量比で1:1
0〜10:1とすること。かつこれ等の配合によってで
きたプレス加工油のケン化価が、130gKOH/g以
下とし、さらに加工油の粘度を40℃で2〜30mm2
/sとなすことを要件とするものである。従来の鋼板用
プレス加工油(特公平7−42471)に対して、油性
剤を新たに加えたことが本発明の特徴である。
【0019】本発明の鋼板用プレス加工油に適用される
基油は、鉱油、油脂、および液状合成油から1種または
2種以上を任意に選んだものとすることができ、それら
の油およびその油の粘度を特定するものではないが、プ
レス加工油を塗布して加工した後の油膜除去性を適度に
保つためにプレス加工油の40℃における動粘度を2〜
30mm2/sに保つ必要があり、そのためには、プレ
ス加工油における各成分の種類、配合量などとの兼ね合
いで基油の粘度を選定する必要がある。
基油は、鉱油、油脂、および液状合成油から1種または
2種以上を任意に選んだものとすることができ、それら
の油およびその油の粘度を特定するものではないが、プ
レス加工油を塗布して加工した後の油膜除去性を適度に
保つためにプレス加工油の40℃における動粘度を2〜
30mm2/sに保つ必要があり、そのためには、プレ
ス加工油における各成分の種類、配合量などとの兼ね合
いで基油の粘度を選定する必要がある。
【0020】プレス加工油の動粘度が40℃で2mm2
/s よりも低いとプレス加工時の潤滑性能を満足に発
揮させることができなくなり、逆に30mm2/s より
も高くなると、洗浄効率が低下し、また油膜量が必要以
上となり、不経済であること、およびプレス加工後の油
膜の洗浄除去性が悪くなるので好ましくない。特にスポ
ット溶接の合わせ目部分の油の除去性が悪くなり、洗浄
後も合わせ目から油が滲み出易いのでその後に行われる
表面処理に悪影響を及ぼす。
/s よりも低いとプレス加工時の潤滑性能を満足に発
揮させることができなくなり、逆に30mm2/s より
も高くなると、洗浄効率が低下し、また油膜量が必要以
上となり、不経済であること、およびプレス加工後の油
膜の洗浄除去性が悪くなるので好ましくない。特にスポ
ット溶接の合わせ目部分の油の除去性が悪くなり、洗浄
後も合わせ目から油が滲み出易いのでその後に行われる
表面処理に悪影響を及ぼす。
【0021】次に防錆添加剤として加えられるアルキル
スルフォン酸塩は、C16以上のものが好ましく、カルボ
ン酸、カルボン酸塩はC12以上のものが好ましい。炭素
数がそれ未満では防錆効果が不充分であり、具体的には
次ぎのような化合物を挙げることができる。
スルフォン酸塩は、C16以上のものが好ましく、カルボ
ン酸、カルボン酸塩はC12以上のものが好ましい。炭素
数がそれ未満では防錆効果が不充分であり、具体的には
次ぎのような化合物を挙げることができる。
【0022】アルキルスルフォン酸塩としては、例えば
ジノニルナフタレンスルフォン酸金属塩(Ba,Ca,
Zn,Mg,Na等)及びアミン塩、ジデシルベンゼン
スルフォン酸金属塩(Ba,Ca,Zn,Mg,Na
等)及びアミン塩、石油スルフォン酸金属塩及びアミン
塩、および上記スルフォン酸化合物類の塩基性塩、過塩
基性塩である。
ジノニルナフタレンスルフォン酸金属塩(Ba,Ca,
Zn,Mg,Na等)及びアミン塩、ジデシルベンゼン
スルフォン酸金属塩(Ba,Ca,Zn,Mg,Na
等)及びアミン塩、石油スルフォン酸金属塩及びアミン
塩、および上記スルフォン酸化合物類の塩基性塩、過塩
基性塩である。
【0023】C12以上のカルボン酸又はその塩は例えば
イソオレイン酸、オレイン酸、ダイマー酸、アルケニル
コハク酸、石油酸化ワックスまたはその金属塩(Ba,
Ca,Zn,Mg,Na等)及びアミン塩である。C12
以上のカルボン酸の窒素含有化合物としては、例えばベ
ンゾトリアゾール系、およびイミダゾリン系のC12以上
のカルボン酸化合物がある。以上挙げた化合物のうち特
に好ましくは、ジノニルナフタレンスルフォン酸バリウ
ム塩、ジドデシルベンゼンスルフォン酸バリウム塩、石
油酸化ワックスのバリウム塩、等が挙げられる。
イソオレイン酸、オレイン酸、ダイマー酸、アルケニル
コハク酸、石油酸化ワックスまたはその金属塩(Ba,
Ca,Zn,Mg,Na等)及びアミン塩である。C12
以上のカルボン酸の窒素含有化合物としては、例えばベ
ンゾトリアゾール系、およびイミダゾリン系のC12以上
のカルボン酸化合物がある。以上挙げた化合物のうち特
に好ましくは、ジノニルナフタレンスルフォン酸バリウ
ム塩、ジドデシルベンゼンスルフォン酸バリウム塩、石
油酸化ワックスのバリウム塩、等が挙げられる。
【0024】これらの防錆成分の基油への配合量は1〜
20部であって、1部未満では防錆効果が不十分とな
り、20部より多く加えても防錆効果の向上は期待でき
ず、また油膜の洗浄除去が困難となるので、20部を上
限とする。
20部であって、1部未満では防錆効果が不十分とな
り、20部より多く加えても防錆効果の向上は期待でき
ず、また油膜の洗浄除去が困難となるので、20部を上
限とする。
【0025】次に潤滑助剤としては、トリアルキルトリ
チオフォスファイト化合物を含有させる。これらの化合
物を特定するものではないが、より好ましくは次の一般
式(1)または(2)で示されるものが特に好ましい。 (RS)3P トリアルキルトリチオフォスファイト………(1) 式中Rは炭素数8〜22の炭化水素基であり具体的には
例えば脂肪族系のオクチル、ラウリル、ミリスチル、セ
チル、オレイル、ステアリル、合成油系のイソデシル、
トリデシル、イソステアリル等の基を挙げることができ
る。
チオフォスファイト化合物を含有させる。これらの化合
物を特定するものではないが、より好ましくは次の一般
式(1)または(2)で示されるものが特に好ましい。 (RS)3P トリアルキルトリチオフォスファイト………(1) 式中Rは炭素数8〜22の炭化水素基であり具体的には
例えば脂肪族系のオクチル、ラウリル、ミリスチル、セ
チル、オレイル、ステアリル、合成油系のイソデシル、
トリデシル、イソステアリル等の基を挙げることができ
る。
【0026】 (RCOOS)3P トリアルキルカルボキシトリチオフォスファイト…(2) 式中Rは炭素数8〜22の炭化水素基であり具体例とし
て脂肪酸系のオクチル、ラウリル、ミリスチル、パルミ
チル、オレイル、ステアリル、合成油系のイソデシル、
トリデシル、イソステアリル等が挙げられる。
て脂肪酸系のオクチル、ラウリル、ミリスチル、パルミ
チル、オレイル、ステアリル、合成油系のイソデシル、
トリデシル、イソステアリル等が挙げられる。
【0027】その化合物の配合量は1〜20部が好まし
く、1部未満ではプレス加工性が不充分となり、またプ
レス加工後の鋼板の変色を防止するために20部を上限
とするのが好ましい。
く、1部未満ではプレス加工性が不充分となり、またプ
レス加工後の鋼板の変色を防止するために20部を上限
とするのが好ましい。
【0028】次に、極圧添加剤としては、不活性タイプ
の硫黄系極圧添加剤であり、硫黄分を5〜15%含有す
る硫黄結合化合物である。すなわち、油脂、脂肪酸エス
テルなどの硫黄結合化合物および油脂とC8〜C18のオ
レフィンとを硫黄結合している化合物をもちいる。油
脂、脂肪酸エステル、およびオレフィンの選択において
特に好ましいものを以下に例示する。
の硫黄系極圧添加剤であり、硫黄分を5〜15%含有す
る硫黄結合化合物である。すなわち、油脂、脂肪酸エス
テルなどの硫黄結合化合物および油脂とC8〜C18のオ
レフィンとを硫黄結合している化合物をもちいる。油
脂、脂肪酸エステル、およびオレフィンの選択において
特に好ましいものを以下に例示する。
【0029】(1)油脂は下記一般式で示されるグリセ
ライド系のラード油、なたね油、チキン油等である。
ライド系のラード油、なたね油、チキン油等である。
【0030】
【化1】
【0031】(2)脂肪酸エステルは、オレンジラフィ
ー油、オレイン酸オレイルエステル、オレイン酸メチル
エステル等であり、下記一般式で表される。 R1COOR2 R1は前記と同様の脂肪酸の基であり、R2はC1以上の
脂肪族アルコールの基である。 (3)C8〜C18のオレフィン。
ー油、オレイン酸オレイルエステル、オレイン酸メチル
エステル等であり、下記一般式で表される。 R1COOR2 R1は前記と同様の脂肪酸の基であり、R2はC1以上の
脂肪族アルコールの基である。 (3)C8〜C18のオレフィン。
【0032】前記化合物への硫黄結合量は適切な極圧性
を付与するためには、5〜15%が必要であり、5%未
満では極圧性が不充分となり、逆に15%超ではプレス
加工油中の活性硫黄分が0.5%超となるので好ましく
ない。
を付与するためには、5〜15%が必要であり、5%未
満では極圧性が不充分となり、逆に15%超ではプレス
加工油中の活性硫黄分が0.5%超となるので好ましく
ない。
【0033】次にプレス加工油中の活性硫黄分は0.5
%以下が好ましく0.5%を超えると、鋼板表面との反
応性が強すぎるため、プレス加工後に表面の変色が強く
なる傾向がある。好ましいのは0.3%以下である。
%以下が好ましく0.5%を超えると、鋼板表面との反
応性が強すぎるため、プレス加工後に表面の変色が強く
なる傾向がある。好ましいのは0.3%以下である。
【0034】なお、前記炭素数の下限の限定はいずれも
潤滑性、特に鋼板のプレス加工温度が上昇(70〜10
0℃)した場合のプレス加工性の低下の防止を考慮して
決められるものである。
潤滑性、特に鋼板のプレス加工温度が上昇(70〜10
0℃)した場合のプレス加工性の低下の防止を考慮して
決められるものである。
【0035】トリアルキルトリチオフォスファイト
((a)とする)と不活性タイプ硫黄系極圧添加剤
((b)とする)とを含有せしめることにより、安定性
の高い化合物であるチオホスフェイトが生成する。混合
比率((a):(b))が1:15超では、(b)をそ
れだけ余分に加えても潤滑性の向上効果が得られず、逆
に2:1未満では潤滑性は良好であるが、防錆性が低下
するので好ましくない。従ってその範囲は1:15〜
2:1であり、さらに好ましいのは1:4〜2:3であ
る。
((a)とする)と不活性タイプ硫黄系極圧添加剤
((b)とする)とを含有せしめることにより、安定性
の高い化合物であるチオホスフェイトが生成する。混合
比率((a):(b))が1:15超では、(b)をそ
れだけ余分に加えても潤滑性の向上効果が得られず、逆
に2:1未満では潤滑性は良好であるが、防錆性が低下
するので好ましくない。従ってその範囲は1:15〜
2:1であり、さらに好ましいのは1:4〜2:3であ
る。
【0036】本発明が最も特徴とする油性剤として加え
られる脂肪酸エステルは、脂肪酸と多価アルコールの部
分エステル、およびフルエステルの混合が好ましい。ま
ず、脂肪酸と多価アルコールの部分エステルは、動植物
油脂等から分離精製したC12〜C22の長鎖脂肪酸とC3
〜C8の3価以上のアルコールからなるものが好まし
い。
られる脂肪酸エステルは、脂肪酸と多価アルコールの部
分エステル、およびフルエステルの混合が好ましい。ま
ず、脂肪酸と多価アルコールの部分エステルは、動植物
油脂等から分離精製したC12〜C22の長鎖脂肪酸とC3
〜C8の3価以上のアルコールからなるものが好まし
い。
【0037】動植物油脂は、例えば牛脂、豚脂、鯨油、
パーム油、大豆油、ラノリン(羊毛脂)等が挙げられ、
分離精製した長鎖脂肪酸は、例えば牛脂脂肪酸、豚脂脂
肪酸、鯨油脂肪酸、パーム油脂肪酸、大豆油脂肪酸、ラ
ノリン脂肪酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン
酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸等が挙げら
れ、これらの中で特に好ましいのはラノリンから分離精
製したラノリン脂肪酸である。
パーム油、大豆油、ラノリン(羊毛脂)等が挙げられ、
分離精製した長鎖脂肪酸は、例えば牛脂脂肪酸、豚脂脂
肪酸、鯨油脂肪酸、パーム油脂肪酸、大豆油脂肪酸、ラ
ノリン脂肪酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン
酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸等が挙げら
れ、これらの中で特に好ましいのはラノリンから分離精
製したラノリン脂肪酸である。
【0038】脂肪酸にラノリン脂肪酸を用いなければプ
レス加工性が不充分となり易い。また、分離が不十分で
高融点部分が多いラノリン脂肪酸を用いた場合、粘度が
高くなり過ぎたり、貯蔵安定性に劣り沈殿を生じる。具
体的にはラノリン脂肪酸の融点を35〜45℃にする事
が望ましい。
レス加工性が不充分となり易い。また、分離が不十分で
高融点部分が多いラノリン脂肪酸を用いた場合、粘度が
高くなり過ぎたり、貯蔵安定性に劣り沈殿を生じる。具
体的にはラノリン脂肪酸の融点を35〜45℃にする事
が望ましい。
【0039】また3価以上のアルコールの炭素数がC8
超ではプレス加工油に配合した場合粘度が高くなり過ぎ
る。3価以上のアルコールは例えばグリセリン、トリメ
チロールプロパン、ペンタエリスリトールであり、その
エステルは潤滑性を向上させるために望ましくは部分エ
ステルである。
超ではプレス加工油に配合した場合粘度が高くなり過ぎ
る。3価以上のアルコールは例えばグリセリン、トリメ
チロールプロパン、ペンタエリスリトールであり、その
エステルは潤滑性を向上させるために望ましくは部分エ
ステルである。
【0040】以上挙げた化合物のうち特に好ましくは、
トリメチロールプロパン部分エステル、ペンタエリスリ
トール部分エステルである。その化合物の配合量は1〜
10部が好ましく、1部未満では、潤滑性が不充分とな
り、10部を超えると潤滑性は良好であるが、塗装前処
理工程での脱脂性に悪影響を及ぼす。
トリメチロールプロパン部分エステル、ペンタエリスリ
トール部分エステルである。その化合物の配合量は1〜
10部が好ましく、1部未満では、潤滑性が不充分とな
り、10部を超えると潤滑性は良好であるが、塗装前処
理工程での脱脂性に悪影響を及ぼす。
【0041】ここで、油性剤が脂肪酸と多価アルコール
の部分エステルだけの場合、配合量を増やせば潤滑性が
向上するものの、脱脂性、防錆性に悪影響を及ぼす。潤
滑性をさらに向上させ、防錆性、脱脂性を維持もしくは
向上させるためには以下に示す脂肪酸と多価アルコール
のフルエステルの配合が必要となる。
の部分エステルだけの場合、配合量を増やせば潤滑性が
向上するものの、脱脂性、防錆性に悪影響を及ぼす。潤
滑性をさらに向上させ、防錆性、脱脂性を維持もしくは
向上させるためには以下に示す脂肪酸と多価アルコール
のフルエステルの配合が必要となる。
【0042】脂肪酸と多価アルコールのフルエステルは
エステル結合している脂肪酸基における炭素数の平均が
C4〜C14の脂肪酸とC3〜C8の3価以上のアルコール
からなるものが好ましい。脂肪酸、および多価アルコー
ルの選択において特に好ましいものを以下に例示する。
エステル結合している脂肪酸基における炭素数の平均が
C4〜C14の脂肪酸とC3〜C8の3価以上のアルコール
からなるものが好ましい。脂肪酸、および多価アルコー
ルの選択において特に好ましいものを以下に例示する。
【0043】(1)脂肪酸はヤシ油、パーム核油等中に
含まれているC6〜C10の脂肪酸と、多価アルコールは
グリセリンとのエステル化によって得られる、一般的に
は中鎖脂肪酸トリグリセライド(略名MCT)と呼ばれ
ている、飽和脂肪酸のみからなるフルエステル。下記に
一般式で示す。
含まれているC6〜C10の脂肪酸と、多価アルコールは
グリセリンとのエステル化によって得られる、一般的に
は中鎖脂肪酸トリグリセライド(略名MCT)と呼ばれ
ている、飽和脂肪酸のみからなるフルエステル。下記に
一般式で示す。
【0044】
【化2】
【0045】(2)脂肪酸はヤシ油、パーム核油等中に
含まれているC6〜C10の脂肪酸と、多価アルコールは
ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン等との
エステル化によって得られる、一般的にはヒンダード型
エステルと呼ばれている、直鎖、および側鎖飽和脂肪酸
のみからなるフルエステル。下記に一般式で示す。
含まれているC6〜C10の脂肪酸と、多価アルコールは
ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン等との
エステル化によって得られる、一般的にはヒンダード型
エステルと呼ばれている、直鎖、および側鎖飽和脂肪酸
のみからなるフルエステル。下記に一般式で示す。
【0046】
【化3】
【0047】(3)脂肪酸は牛脂、パーム油、ヤシ油、
パーム核油等中に含まれているC12〜C22の飽和、不飽
和脂肪酸、およびイカ油、乳脂等中に含まれている、ま
たは合成反応より得られたC2〜C6の飽和、不飽和脂肪
酸と、多価アルコールはグリセリンとのエステル化によ
って得られるフルエステル。下記に一般式で示す。
パーム核油等中に含まれているC12〜C22の飽和、不飽
和脂肪酸、およびイカ油、乳脂等中に含まれている、ま
たは合成反応より得られたC2〜C6の飽和、不飽和脂肪
酸と、多価アルコールはグリセリンとのエステル化によ
って得られるフルエステル。下記に一般式で示す。
【0048】
【化4】
【0049】以上挙げた化合物のうち特に好ましくは、
(1)の中鎖脂肪酸グリセリンフルエステルである。そ
の化合物の配合量は5〜30部が好ましく、5部未満で
は、潤滑性が不充分となり、30部を超えると潤滑性は
良好であるが、塗装前処理工程での脱脂性に悪影響を及
ぼす。
(1)の中鎖脂肪酸グリセリンフルエステルである。そ
の化合物の配合量は5〜30部が好ましく、5部未満で
は、潤滑性が不充分となり、30部を超えると潤滑性は
良好であるが、塗装前処理工程での脱脂性に悪影響を及
ぼす。
【0050】さらに、これ等の配合において長鎖脂肪酸
の多価アルコール部分エステル((c)とする)とエス
テル結合している脂肪酸基における炭素数の平均がC4
〜C1 4の脂肪酸の多価アルコールフルエステル((d)
とする)の含有比率((c):(d))が1:10超で
は、(d)をそれだけ余分に加えても潤滑性の向上効果
が得られず、逆に10:1未満では潤滑性は良好である
が、脱脂性が低下するので好ましくない。従ってその
範囲は1:10〜10:1であり、さらに好ましいのは
1:4〜1:1である。
の多価アルコール部分エステル((c)とする)とエス
テル結合している脂肪酸基における炭素数の平均がC4
〜C1 4の脂肪酸の多価アルコールフルエステル((d)
とする)の含有比率((c):(d))が1:10超で
は、(d)をそれだけ余分に加えても潤滑性の向上効果
が得られず、逆に10:1未満では潤滑性は良好である
が、脱脂性が低下するので好ましくない。従ってその
範囲は1:10〜10:1であり、さらに好ましいのは
1:4〜1:1である。
【0051】またプレス加工油のケン化価が130mg
KOH/gを超えると、防錆性、脱脂性に悪影響を及ぼ
すので、この場合には長鎖脂肪酸の多価アルコール部分
エステルを1〜10部、エステル結合している脂肪酸基
における炭素数の平均がC4〜C14の脂肪酸の多価アル
コールフルエステルを5〜30部の範囲内において減ず
る必要がある。
KOH/gを超えると、防錆性、脱脂性に悪影響を及ぼ
すので、この場合には長鎖脂肪酸の多価アルコール部分
エステルを1〜10部、エステル結合している脂肪酸基
における炭素数の平均がC4〜C14の脂肪酸の多価アル
コールフルエステルを5〜30部の範囲内において減ず
る必要がある。
【0052】さらに本発明のプレス加工油中には、該加
工油の油膜除去性を高めるために数%未満の油溶性界面
活性剤を添加したり、また必要に応じ、流動点降下剤、
酸化防止剤、粘度指数向上剤等を添加することを拒むも
のではない。
工油の油膜除去性を高めるために数%未満の油溶性界面
活性剤を添加したり、また必要に応じ、流動点降下剤、
酸化防止剤、粘度指数向上剤等を添加することを拒むも
のではない。
【0053】
【実施例】次に実施例を比較例とともに挙げ、本発明の
効果を具体的に説明する。表5に示す本発明の実施例の
供試油No1〜6を用い、ロールコーター法により試験
片に塗布し、次に示す深絞り試験、防錆試験及び、脱脂
試験を行った。尚表6で供試油No7〜11は比較例で
あり、塗油量は2.0±0.1g/ m2になるように
調整した。下記に、試験方法及び、判定基準を示した。
効果を具体的に説明する。表5に示す本発明の実施例の
供試油No1〜6を用い、ロールコーター法により試験
片に塗布し、次に示す深絞り試験、防錆試験及び、脱脂
試験を行った。尚表6で供試油No7〜11は比較例で
あり、塗油量は2.0±0.1g/ m2になるように
調整した。下記に、試験方法及び、判定基準を示した。
【0054】(1)潤滑試験(深絞り試験) a.試験片 材質:合金化溶融亜鉛めっき鋼板 60/60(g/
m2) 寸法:107.5mm(直径)×0.7mm(厚さ) b.工具 ダイス径:52.0mm(直径) ポンチ径:50.0mm(直径) ポンチ肩半径:5.0mm c.試験条件 絞り速度:200mm/min しわ押え荷重:可変 d.判定 非破断限界しわ押え荷重 上記非破断限界しわ押え荷重
を測定して、表1により判定する。非破断限界しわ押え
荷重が高いほうが潤滑性が良好である。
m2) 寸法:107.5mm(直径)×0.7mm(厚さ) b.工具 ダイス径:52.0mm(直径) ポンチ径:50.0mm(直径) ポンチ肩半径:5.0mm c.試験条件 絞り速度:200mm/min しわ押え荷重:可変 d.判定 非破断限界しわ押え荷重 上記非破断限界しわ押え荷重
を測定して、表1により判定する。非破断限界しわ押え
荷重が高いほうが潤滑性が良好である。
【0055】
【表1】
【0056】(2)防錆試験 (2)−1湿潤試験 a.試験片 材質:合金化溶融亜鉛めっき鋼板 60/60(g/
m2) 寸法:60mm×80mm×0.7mm b.試験条件 湿潤試験方法(JIS K 2246 5.34準拠) 温 度:49±1℃ 相対湿度:95%以上 時 間:10日間 c,判定 試験片の変色及び錆発生の度合を表2により判定する。
m2) 寸法:60mm×80mm×0.7mm b.試験条件 湿潤試験方法(JIS K 2246 5.34準拠) 温 度:49±1℃ 相対湿度:95%以上 時 間:10日間 c,判定 試験片の変色及び錆発生の度合を表2により判定する。
【0057】
【表2】
【0058】(2)−2スタック試験 a.試験片 材質:合金化溶融亜鉛めっき鋼板 60/60(g/
m2) 寸法:70mm×150mm×0.7mm b.試験条件 恒温恒湿試験機使用 温 度:49±1℃ 相対湿度:95%以上 スタック力:7N・m 期 間:10日間 c,判定 試験片の変色及び錆発生の度合を湿潤試験と同様に判定
する。
m2) 寸法:70mm×150mm×0.7mm b.試験条件 恒温恒湿試験機使用 温 度:49±1℃ 相対湿度:95%以上 スタック力:7N・m 期 間:10日間 c,判定 試験片の変色及び錆発生の度合を湿潤試験と同様に判定
する。
【0059】(3)脱脂試験 a.試験片 材質:合金化溶融亜鉛めっき鋼板 60/60(g/
m2) 寸法:70mm×150mm×0.7mm b.試験片の調整 各供試片を塗油後7N・mのスタックをし、温度50
℃、相対湿度95%の恒温恒湿試験機内に7日間放置経
時し、試験材とした。 c.試験条件 完全静止浴中でディップ脱脂した。 脱脂剤:商品名ファインクリーナーL4480〔日本パ
ーカライジング(株)製〕 濃度1.8%,温度40℃,時間5分 d.判定 脱脂後の試験片を30秒間流れ中で洗った後、30秒中
室内静置後の水ぬれ面積(%)で判定した。判定は表3
の通りである。
m2) 寸法:70mm×150mm×0.7mm b.試験片の調整 各供試片を塗油後7N・mのスタックをし、温度50
℃、相対湿度95%の恒温恒湿試験機内に7日間放置経
時し、試験材とした。 c.試験条件 完全静止浴中でディップ脱脂した。 脱脂剤:商品名ファインクリーナーL4480〔日本パ
ーカライジング(株)製〕 濃度1.8%,温度40℃,時間5分 d.判定 脱脂後の試験片を30秒間流れ中で洗った後、30秒中
室内静置後の水ぬれ面積(%)で判定した。判定は表3
の通りである。
【0060】
【表3】
【0061】(4)洗浄性試験 a.試験片 材質:合金化溶融亜鉛めっき鋼板 60/60(g/
m2) 寸法:70mm×150mm×0.7mm b.試験片の調整 試験片に鋼板用防錆油を2g/m2塗油後、これを水平
に置き、JIS 8号標準ダストを200メッシュの篩
いを用い、上面に2g/m2振りかける。 c.試験条件 供試油を図1の方法で、10秒間洗浄する。 d.判定 この試験片を石油エーテルで超音波洗浄し、0.8μm
のミリポアフィルタで濾過し、残留ダストを回収する。
下記式で洗浄率を算出し表4に基き判定した。 洗浄率(%)=((W1−W2)/(W1))×100 W1:初期ダスト付着量、W2:残留ダスト回収量。
m2) 寸法:70mm×150mm×0.7mm b.試験片の調整 試験片に鋼板用防錆油を2g/m2塗油後、これを水平
に置き、JIS 8号標準ダストを200メッシュの篩
いを用い、上面に2g/m2振りかける。 c.試験条件 供試油を図1の方法で、10秒間洗浄する。 d.判定 この試験片を石油エーテルで超音波洗浄し、0.8μm
のミリポアフィルタで濾過し、残留ダストを回収する。
下記式で洗浄率を算出し表4に基き判定した。 洗浄率(%)=((W1−W2)/(W1))×100 W1:初期ダスト付着量、W2:残留ダスト回収量。
【0062】
【表4】
【0063】(5)活性硫黄分 ASTM D 1622 により実施 (6)けん化価 JIS K 2503 により実施 (7)粘度 JIS K 2283 により実施 表5、表6中に各試験結果を示す。
【0064】
【表5】
【0065】
【表6】
【0066】
【発明の効果】表5、6からわかるように、本発明実施
例の組成物は、潤滑性、防錆性、脱脂性のすべてにおい
て比較例のものより優れているのである。このように、
本発明の鋼板用防錆兼用プレス加工油は、冷延鋼板、亜
鉛めっき鋼板のプレス加工に際して、1回の塗油で、プ
レス油以上の優れた潤滑性が防錆油並みの耐変色性、防
錆性が得られ、塗装前処理での脱脂性も良好であって、
極めて有用といえよう。そして、この加工油は粘度依存
性が少なく、使用用途に応じて、基油を代替することに
より、加工油の粘度調整が可能なことが大きな特徴とす
るものである。
例の組成物は、潤滑性、防錆性、脱脂性のすべてにおい
て比較例のものより優れているのである。このように、
本発明の鋼板用防錆兼用プレス加工油は、冷延鋼板、亜
鉛めっき鋼板のプレス加工に際して、1回の塗油で、プ
レス油以上の優れた潤滑性が防錆油並みの耐変色性、防
錆性が得られ、塗装前処理での脱脂性も良好であって、
極めて有用といえよう。そして、この加工油は粘度依存
性が少なく、使用用途に応じて、基油を代替することに
より、加工油の粘度調整が可能なことが大きな特徴とす
るものである。
【図1】洗浄性試験方法の説明図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10M 135:06 129:74 129:76) C10N 10:04 20:02 30:00 30:02 30:06 30:12 40:24 60:10 (72)発明者 増田 猛 東京都大田区仲池上2−14−12 パーカー 興産株式会社内 Fターム(参考) 4H104 BB04C BB06C BB17C BB18C BB25C BB29C BB34C BB35C BC06C BG02C BG04C BG06C BG13C BH12C DA02A DA06A EA02C EA21C EA22C EB02 FA01 FA02 LA01 LA03 LA06 LA11 LA20 PA23 PA34
Claims (4)
- 【請求項1】基油として、鉱油、油脂、及び液状合成油
から選ばれる1種または2種以上の油の30〜90質量
部と、防錆添加剤として、C16以上のアルキルスルフォ
ン酸塩、C12以上のカルボン酸及びその塩から選ばれる
1種または2種以上の化合物の1〜20質量部と、潤滑
助剤としてトリアルキルトリチオフォスファイト化合物
の1〜20質量部と、不活性タイプ硫黄系極圧添加剤と
して、硫黄分を5〜15質量%含む脂肪酸エステル化合
物、硫黄結合油脂及び油脂とC8〜C18のオレフィンと
を硫黄結合した化合物から選ばれる1種または2種以上
の化合物の1〜20質量部と、油性剤(1)としてC12
〜C22の長鎖脂肪酸の多価アルコール部分エステル化合
物から選ばれる1種または2種以上の化合物の1〜10
質量部と、油性剤(2)としてエステル結合している脂
肪酸基における炭素数の平均がC4〜C14の脂肪酸の多
価アルコールフルエステル化合物から選ばれる1種また
は2種以上の化合物の5〜30質量部から成る防錆兼用
プレス加工油であって、トリアルキルトリチオフォスフ
ァイト化合物と不活性タイプ硫黄系極圧添加剤の含有比
率が質量比で1:15〜2:1であり、かつ活性硫黄分
が0.5質量%以下であり、また長鎖脂肪酸の多価アル
コール部分エステル化合物とエステル結合している脂肪
酸基における炭素数の平均がC4〜C14の脂肪酸の多価
アルコールフルエステル化合物の含有比率が質量比で
1:10〜10:1であり、かつケン化価が130mg
KOH/g以下であり、さらに動粘度が40℃で2〜3
0mm2/s であることを特徴とする、亜鉛めっき鋼板
に適用した際に防錆性、洗浄除去性および変色防止性を
併せ有する亜鉛めっき鋼板用防錆兼プレス加工油。 - 【請求項2】トリアルキルトリチオフォスファイトは、
次ぎの一般式(1)または(2)で示されるものである
請求項1に記載の亜鉛めっき鋼板用防錆兼プレス加工
油。 一般式 (RS)3P トリアルキルトリチオフォスファイト ……………(1) (RCOOS)3Pトリアルキルカルボキシトリチオフォスファイト…(2) 但し、式中Rは、炭素数8〜22の炭化水素基である。 - 【請求項3】長鎖脂肪酸の多価アルコール部分エステル
は動植物油脂等から分離精製したC12〜C22の長鎖脂肪
酸とC3〜C8の3価以上のアルコールとの部分エステル
である請求項1または2に記載の亜鉛めっき鋼板用防錆
兼プレス加工油。 - 【請求項4】エステル結合している脂肪酸基における炭
素数の平均がC4〜C14の脂肪酸の多価アルコールフル
エステル化合物は動植物油脂等から分離精製した、また
は合成反応より得られたC2〜C22の脂肪酸とC3〜C8
の3価以上のアルコールとのフルエステル化合物である
請求項1から3の何れかに記載の亜鉛めっき鋼板用防錆
兼プレス加工油。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11125150A JP2000319680A (ja) | 1999-04-30 | 1999-04-30 | 亜鉛めっき鋼板用防錆兼プレス加工油 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11125150A JP2000319680A (ja) | 1999-04-30 | 1999-04-30 | 亜鉛めっき鋼板用防錆兼プレス加工油 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000319680A true JP2000319680A (ja) | 2000-11-21 |
Family
ID=14903117
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| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11125150A Pending JP2000319680A (ja) | 1999-04-30 | 1999-04-30 | 亜鉛めっき鋼板用防錆兼プレス加工油 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000319680A (ja) |
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2004094575A1 (ja) * | 2003-04-23 | 2004-11-04 | Nippon Steel Corporation | 防錆兼プレス加工油剤組成物及び高潤滑金属板 |
| JP2012052612A (ja) * | 2010-09-01 | 2012-03-15 | Ntn Corp | 車輪支持用転がり軸受ユニット |
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