JP2000321392A - 破損燃料検出方法及びシステム - Google Patents

破損燃料検出方法及びシステム

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JP2000321392A JP11133200A JP13320099A JP2000321392A JP 2000321392 A JP2000321392 A JP 2000321392A JP 11133200 A JP11133200 A JP 11133200A JP 13320099 A JP13320099 A JP 13320099A JP 2000321392 A JP2000321392 A JP 2000321392A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料を移動させることなく迅速かつ高感度で
破損燃料を検出するシッピング方法およびシステムを提
供すること。 【解決手段】 シッパーキャップを炉水内に存在する燃
料集合体に装着し、このシッパーキャップ内に気体を注
入して、シッパーキャップ内に存在する炉水の一部また
は全部を排除し、シッパーキャップ内を減圧して燃料集
合体のチャンネルボックス内の炉水の圧力を低下させ燃
料集合体内に存在する破損燃料棒内部の核分裂生成物を
放出させ、この核分裂生成物を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子力の分野で破
損燃料を検出する方法およびシステムに関する。特に、
原子炉の炉心に装荷された燃料集合体における燃料棒の
破損を検出する際に用いられる燃料破損検出方法とシス
テムに関する。
【0002】
【従来の技術】原子炉で用いられる燃料集合体は複数本
の燃料棒から構成されており、この燃料棒中に多数の核
燃料ペレットが充填されている。燃料棒は被覆材で被覆
されており、核燃料そのものが直接漏洩しないように構
成されている。しかし、何らかの理由で被覆管に破損が
生じると内部の核分裂生成物が周囲の冷却材中に漏洩
し、関連システムなどの放射能汚染を招く可能性がある
ため、燃料集合体の破損の発生を速やかに検出し、破損
燃料の位置を見つけだす必要がある。
【0003】シッピング法はこうした破損燃料を検出す
る方法の一つであり、湿式と乾式がある。どちらも原子
炉を停止した状態で検出を行うが、前者は、水中の燃料
集合体の上部から、核分裂生成物を含んだ水を吸い上げ
て分析する方法で、後者は冷却材を空気により排除した
状態でその空気中に拡散した核分裂生成物をサンプリン
グにより測定する方法である。
【0004】湿式においては、核分裂生成物としてヨウ
素を測定する方法が多く用いられる。図13を参照して
ヨウ素測定方法を説明する。
【0005】炉心に装荷された複数の燃料集合体1の上
部には、シッパーキャップ51が装着されている。シッ
パーキャップ51の内部には、複数の内キャップ52が
設けられており、各内キャップ52がそれぞれ対応する
燃料集合体1を被冠するように、装着されている。
【0006】このシッパーキャップ51と内キャップ5
2に気体を送気すると、燃料集合体1のチャンネルボッ
クス8内の冷却材の流れが止められ、燃料棒周辺の冷却
材の温度は燃料の崩壊熱で上昇させられる。
【0007】こうして冷却材の温度が上昇すると、燃料
棒の内圧が高まり、破損燃料棒54からヨウ素が冷却材
中に放出される。放出されたヨウ素を減圧移送系53で
補集し放射能を測定することで燃料棒の破損の有無を判
定する。
【0008】乾式においては、核分裂生成物としてガス
を測定するガスシッピング法が一般に用いられる。図1
4を参照して、従来型アウトコアガスシッピング装置を
使用したガスシッピング法を説明する。
【0009】燃料集合体1を炉心から燃料貯蔵プール5
7へ移動し、減圧容器58に入れ密閉した後、減圧ポン
プ59で減圧容器58内を減圧する。こうして、減圧容
器58内と燃料棒内部との圧力差により破損燃料棒から
ガスを放出させる。放出されたガスをライン60で捕集
しその放射能を測定することで破損燃料棒の存在を検出
する。
【0010】図15に、ガスシッピング法の別法を示
す。炉心内において、燃料交換機マスト56で燃料集合
体1を引き抜くと、水頭圧の差により破損燃料棒内部に
蓄積された放射性のガスが放出される。放出されたガス
を捕集マウスピースで捕集し、放射能を測定することで
燃料棒の破損の有無を検出する。
【0011】上述のように、破損燃料棒から放出される
ヨウ素を捕集し測定する場合には、破損燃料棒を動かさ
ないで燃料棒の破損の有無を検出できるが、炉水中に存
在するバックグランドのヨウ素の影響で検出感度が低下
する。また、気体をシッパーキャップ内に送気してチャ
ンネルボックス内の冷却材を周囲から隔離することで燃
料棒周辺の冷却材の温度を上昇させ、破損燃料棒からヨ
ウ素を放出させる構成であるため測定に時間がかかる。
【0012】破損燃料棒から放出された放射性のガスを
測定する場合には、ヨウ素を測定する方法に比べて感度
は向上するが、破損燃料を移動しなければならないた
め、破損が大きいと二次的に破損を拡大させる可能性が
ある。また、燃料を移動する時間が必要であるため、測
定に時間を要する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
シッピング法においては、燃料を移動させずに破損燃料
棒から冷却材中に放出されたヨウ素などの測定を行える
反面、検出感度が不十分、測定に時間がかかる等の問題
があった。一方、破損燃料棒から放出された放射性のガ
スを測定する方法では、ヨウ素等を測定する方法に比べ
て感度は向上するが、破損燃料を移動するため二次的破
損の拡大をもたらす可能性があり、燃料を移動する時間
も必要であった。
【0014】本発明はかかる従来の事情に対処してなさ
れたものであり、燃料を移動させることなく高い検出感
度を達成できる、迅速かつ高感度のシッピング方法およ
びシステムを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項1記載の発明は、シッパーキャップ
を炉水内に存在する燃料集合体に装着する装着工程と、
前記シッパーキャップ内に気体を注入して、前記シッパ
ーキャップ内に存在する炉水の一部または全部を排除す
る気体注入工程と、前記シッパーキャップ内を減圧して
前記燃料集合体のチャンネルボックス内の炉水の圧力を
低下させ前記燃料集合体内に存在する破損燃料棒内部の
核分裂生成物を放出させる放出工程と、前記核分裂生成
物を検出する検出工程とを有することを特徴とする破損
燃料検出方法である。
【0016】請求項2記載の発明は、請求項1記載の破
損燃料検出方法において、前記放出工程において、前記
シッパーキャップを減圧された流体タンクと連絡させ前
記シッパーキャップ内の流体の一部または全部を急激に
前記流体タンクへ移行させることで、前記シッパーキャ
ップ内を減圧することを特徴とする。
【0017】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の破損燃料検出方法において、前記気体が空気であ
ることを特徴とする。
【0018】請求項4記載の発明は、請求項1または2
記載の破損燃料検出方法において、前記気体が不活性気
体または極性の強い気体であることを特徴とする。
【0019】請求項5記載の発明は、炉水内に存在する
燃料集合体のチャンネルボックスの上部に装着され、前
記チャンネルボックス内に存在する炉水の容積と同等以
上の容積を有するシッパーキャップと、前記シッパーキ
ャップ内へ気体を送り込む送気手段と、前記シッパーキ
ャップ内の流体を貯留する流体タンクと、前記シッパー
キャップと前記流体タンクとを接続する配管と、前記配
管に設けられた弁と、前記チャンネルボックス内の炉水
の圧力と破損燃料棒内部の圧力との差から前記破損燃料
棒内の核分裂生成物を放出させるように前記シッパーキ
ャップ内の圧力を変化させる圧力制御手段と、前記核分
裂生成物を検出する検出手段とを有することを特徴とす
る破損燃料検出システムである。
【0020】請求項6記載の発明は、請求項5記載の破
損燃料検出システムにおいて、前記圧力制御手段が、前
記流体タンク内を減圧した状態で前記弁を開放して、前
記シッパーキャップ内の流体の一部または全部を急激に
前記流体タンクへ移行させることを特徴とする。
【0021】請求項7記載の発明は、請求項5または6
記載の破損燃料検出システムにおいて、前記核分裂生成
物が破損燃料棒から気体状で放出され、前記流体タンク
内に貯留される流体が気体であることを特徴とする。
【0022】請求項8記載の発明は、請求項5または6
記載の破損燃料検出システムにおいて、前記核分裂生成
物が破損燃料棒から気体状で放出され、前記検出手段が
前記流体タンク内に貯留される流体から前記気体状の核
分裂生成物を分離する手段を有することを特徴とする。
【0023】請求項9記載の発明は、請求項5または6
記載の破損燃料検出システムにおいて、前記核分裂生成
物がヨウ素であり、前記検出手段が前記流体タンク内に
貯留される流体からヨウ素を分離する手段を有すること
を特徴とする。
【0024】請求項10記載の発明は、請求項5乃至9
のいずれか1項記載の破損燃料検出システムにおいて、
前記シッパーキャップの下部に、前記シッパーキャップ
内部の圧力が外部の圧力より低いときには閉鎖される気
体放出口を有することを特徴とする。
【0025】請求項11記載の発明は、請求項5乃至9
のいずれか1項記載の破損燃料検出システムにおいて、
前記シッパーキャップの上部を角錐型とすることを特徴
とする。
【0026】請求項12記載の発明は、請求項5乃至9
のいずれか1項記載の破損燃料検出システムにおいて、
前記シッパーキャップの下端部より上方部分あるいは下
端部と上端部の中間部分を球形状あるいは円筒状とする
ことを特徴とする。
【0027】請求項5乃至9のいずれか1項記載の破損
燃料検出システムにおいて、前記キャップの前記燃料集
合体への装着部分が着脱可能であってもよい。前記シッ
パーキャップが耐圧構造を有してもよい。また、前記シ
ッパーキャップの水平断面が前記燃料集合体のチャンネ
ルボックスの水平断面と同等の形状を有してもよい。
【0028】請求項13記載の発明は、請求項5乃至1
2のいずれか1項記載の破損燃料検出システムにおい
て、前記シッパーキャップを複数有することを特徴とす
る。
【0029】請求項14記載の発明は、チャンネルボッ
クスをもたない炉水内の燃料集合体に、前記燃料集合体
を覆うように装着される、前記燃料集合体より長いシッ
パーキャップと、前記シッパーキャップ内へ気体を送り
込む送気手段と、前記シッパーキャップ内の流体を貯留
する流体タンクと、前記シッパーキャップと前記流体タ
ンクとを接続する配管と、前記配管に設けられた弁と、
前記破損燃料棒内の核分裂生成物を放出させるように前
記シッパーキャップ内の圧力を変化させる圧力制御手段
と、前記核分裂生成物を検出する検出手段とを有するこ
とを特徴とする破損燃料検出システムである。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。上記した従来技術と同じ構
成部分については、同一符号を付して詳細な説明を省略
する。なお、本発明は、下記の実施の形態に限定される
ものではなく、その要旨を変更しない範囲内で適宜変形
して実施し得るものである。
【0031】(第1の実施の形態)図1に本実施の形態
に係る破損燃料検出システムの概要を示す。8行8列の
格子状に燃料棒が配列された燃料集合体1のチャンネル
ボックス8の上端には、シッパーキャップ2が装着され
ている。シッパーキャップ2は、輸送ライン3を介し
て、気体抽出タンク4と接続されている。
【0032】輸送ライン3には、二方弁10および三方
弁11、12が設けられている。また、弁12を介して
コンプレッサ6および減圧ポンプ5が接続されている。
弁10、11、12、減圧ポンプ5、コンプレッサ6等
の動作を制御して、輸送ライン3内の流体の力を制御す
るライン圧力制御系(図示せず)も設けられている。
【0033】さらに、気体抽出タンク4に抽出された気
体の放射線を測定する放射線検出器7が設けられてい
る。気体抽出タンク4、減圧ポンプ5、コンプレッサ6
および放射線検出器7は、炉水外に設置されている。
【0034】シッパーキャップ2は、燃料集合体の設置
位置の炉水圧に耐えられる耐圧構造を有する。本実施の
形態においては、燃料集合体を水深15m程度に設置す
るため、約2.5気圧の炉水圧に耐えられる必要があ
る。シッパーキャップ2の上端には、燃料交換マスト5
6を引っかけるための取っ手13が設けられている。
【0035】また、シッパーキャップ2の容積は、燃料
集合体1のチャンネルボックス8内の炉水、すなわち冷
却材、の存在容積を下回らない範囲で、ほぼ同量である
約40リットルとする。気体抽出タンク4の容積は、シ
ッパーキャップ2の容積の約{(水深/10m)+1}
倍とする。
【0036】放射線検出器7としては、β線測定、γ線
測定器等が用いられる。本実施の形態においては、気体
抽出タンク4で抽出されたサンプルを、アンプルなどに
蓄積してから放射線検出器7に移送して、放射線を測定
するが、特にこうした構成に限られるものではなく、気
体抽出タンク4と放射線検出器7を直接接続してもよ
い。いずれにしても、抽出した気体を分離操作すること
なく放射線測定を行うことができる。
【0037】上述のシステムを使用して、実際に燃料破
損を検出する方法について説明する。
【0038】まず、取っ手13に燃料交換マスト56を
引っかけて、シッパーキャップ2を移動させ、燃料集合
体1に被冠させる。シッパーキャップ2の内部は冷却材
で充満されている。この時点では、シッパーキャップ2
内の圧力は、燃料集合体上部の炉水水深に相当する水圧
である。
【0039】次いで、弁11、12を操作して、減圧ポ
ンプ5と気体抽出タンク4の輸送ライン3への接続を断
ち、弁10を開放する。これにより、コンプレッサ6か
ら圧縮空気をシッパーキャップ2内に送気し、シッパー
キャップ2内の炉水、すなわち冷却材、の一部を排除し
圧縮空気で置換する。
【0040】このとき、冷却材を排除するためには、燃
料集合体の設置位置の炉水水深圧以上の加圧が必要であ
る。送気する圧縮空気の量は、燃料集合体の燃料棒が露
出しない最大量とする。
【0041】シッパーキャップ内を加圧空気で置換後、
弁10を閉じ、弁11、12を操作して減圧ポンプ5と
気体抽出タンク4の輸送ライン3への接続を開き、減圧
ポンプ5を稼動させる。これにより、弁10よりコンプ
レッサ6側が減圧され、気体抽出タンク4内は実質的に
真空状態となる。
【0042】次いで、弁10と11を操作して、シッパ
ーキャップの約2.5倍の容積を有する気体抽出タンク
4と、弁11よりコンプレッサ6および減圧ポンプ5側
のライン3との接続を断ち、かつ、気体抽出タンク4と
シッパーキャップ2を連絡させる。これにより、シッパ
ーキャップ2内の気体が減圧された気体抽出タンク4へ
急激に移動し、シッパーキャップ2内が瞬時に減圧され
る。
【0043】以上の工程における弁操作および減圧ポン
プ5の稼動は、ライン圧力制御系により制御される。
【0044】こうした減圧が生じると、燃料集合体上部
の気−液界面での気相の圧力は、シッパーキャップ2と
気体抽出タンク4の容積比により、燃料集合体の水深で
ある約15mでの炉水圧力(約2.5気圧)から、約
0.714気圧へと急激に減圧される。
【0045】以下の式により得られる関係から、シッパ
ーキャップ2と気体抽出タンク4の容積比を任意に変え
ることで、気相の減圧量を調整できる。
【0046】P・V=P(V+V)…式1 ここで、 P=キャップ内の圧力(本実施の形態では約2.5気
圧) V=キャップの容積あるいはキャップ内への送気量
(本実施の形態では約40リットル) P=瞬時に減圧した時のシッパーキャップと気体抽出
タンクの圧力(気圧) V=気体抽出タンクの容積(リットル) 一方、燃料集合体内の気−液界面の液相部分において
は、冷却材と燃料集合体の構造材の圧損や炉水の粘性等
により徐々に冷却材が燃料集合体内に上昇するため、瞬
時には圧力バランスが解消されない。冷却材と燃料集合
体の構造による圧力損失は、下式により大まかに評価で
きる。
【0047】Δp=K ・ρ・v…式2 ここで、 Δp:瞬時に減圧したことで生じる圧力差(2.5→
0.714)、 K :集合体圧損係数( 約6) 、 ρ:冷却材密度( 1000kg/m) 、 v:冷却材移動速度(m/s) を代入すると、v=5m/sとなる。この値は燃料集合
体を円筒と仮定したもので、実際にはこの値よりもvは
かなり小さくなる。したがって、実際の燃料集合体上部
を瞬時に減圧した場合には、燃料集合体下部から侵入す
る冷却材が燃料集合体内に充填するまでには、少なくと
も2〜3秒かかることになり、この間は燃料集合体の内
部環境圧が減圧状態となり、燃料棒内部と外部との間に
圧力差が生じる。
【0048】すなわち、周囲の冷却材と圧力平衡を保っ
ていた破損燃料棒内圧は、周囲の冷却材が急激に減圧さ
れると圧力差を生じ、破損燃料棒内部に蓄積されていた
放射性の希ガス、ガス状のヨウ素等が燃料棒外部へ放出
される。放出された放射性ガスは、圧力差により気体抽
出タンク4に導入される。
【0049】燃料棒内部と外部との圧力差を大きくする
ためには、シッパーキャップ2に対する気体抽出タンク
4の容積比率が大きい方が効果的であるが、あまり気体
抽出タンク4の容積を大きくすると、気体抽出タンク4
内で放射性ガスが薄められ検出感度が損なわれる恐れが
ある。また、冷却材が気体抽出タンク4内に逆流する恐
れもある。
【0050】シッパーキャップ2内から気体抽出タンク
4内に冷却材が流入すると、放射性ガスを冷却材から分
離する必要があり、操作や装置が複雑化する。シッパー
キャップ2から輸送ライン3への冷却材の流入が、炉水
水位で止まるようにすれば、気体抽出タンク4内への冷
却材の流入を防ぐことができる。
【0051】弁10開放後の輸送ライン3への冷却材の
流入を、炉水水位で止めるためには、シッパーキャップ
2から気体抽出タンク4へ気体が流入した後に、気体抽
出タンク4内の圧力が周囲の大気圧と同じになる必要が
ある。したがって、次の式が成立する。
【0052】 P・V=P(V+V)=1xV…式3 (ここで、P、P、V、Vは、式1と同様であ
る。) PやVの値は、検査対象となる燃料集合体の容積、
設置場所等により異なるが、本実施の形態では、P
2.5気圧、Vが40リットルとする。この値を、式
3に代入すると、V(気体抽出タンクの容積)は10
0リットル、P(瞬時に減圧した時のシッパーキャッ
プと気体抽出タンクの圧力)は約0.714気圧とな
る。
【0053】この条件を満たせば、シッパーキャップ2
から輸送ライン3への冷却材の流入を炉水水位で止め
て、気体抽出タンク4内への冷却材の流入を防ぐことが
できる。したがって、気体抽出タンク4内へ放射性ガス
が移送される際に、冷却材と燃料棒から放出された気体
とが分離されるため、測定対象となる放射性ガスの分離
も迅速に行える。
【0054】もちろん、シッパーキャップ2から気体抽
出タンク4内への冷却材の流入を容認し、気体抽出タン
ク4において、気体と冷却材を分離する構成としてもよ
い。例えば、シッパーキャップ2と気体抽出タンク4と
の容積比を大きくすれば、燃料棒内部と外部と圧力差を
大きくでき、放射性ガスの破損燃料棒外への放出が促進
され好ましい。
【0055】気体抽出タンク4においては、放射性ガス
を燃料集合体1内に送気された圧縮空気から分離する。
分離放射性ガスを放射線検出器7に送り、全放射能また
は核種別放射能放射線を測定することで燃料体の破損を
検出する。放射線検出器に送る前に、放射性ガスを放射
線核種ごとに更に分離してもよい。
【0056】測定終了後は、全系統をコンプレッサ6の
加圧気体で洗浄することにより、迅速に次の測定に移行
できる。
【0057】こうした構成によれば、燃料集合体内の冷
却材の圧力と破損燃料棒内部の圧力の差から、破損燃料
棒内の放射性ガスを放出させるため、サンプリングが迅
速に行える。放出されたガスの放射能を直接測定するこ
とで、破損燃料を高い感度で検出できる。また、バック
グランドの高低に関わらず一定の時間内で破損を検出す
る事ができる。
【0058】燃料集合体を移動させなくても、炉内で破
損の検出が行えるため、迅速に検査が行える。また、燃
料棒の二次的破損の拡大の恐れもなくなる。
【0059】式3を満たすように、シッパーキャップ2
と気体抽出タンクの容積を設定すれば、弁10開放時
の、シッパーキャップ2から輸送ライン3への冷却材の
流入が、炉水水位で止まり、気体抽出タンク4内への冷
却材の流入を防ぐことができる。シッパーキャップ内へ
の圧縮空気の送気量を調整してもよい。結果として、気
体抽出タンク4内へ放射性ガスが移送される際に、冷却
材と燃料棒から放出された気体とが分離されるため、測
定対象となる放射性ガスの分離も迅速に行える。
【0060】また、シッパーキャップ2に注入する気体
として空気を用いることにより、シッパーキャップ2内
の圧力制御と気体の移送をコンプレッサ6からの圧縮空
気で行えるため、装置が簡素化でき移送ライン3の洗浄
も容易に行える。
【0061】(第2の実施の形態)本実施の形態の破損
燃料検出システムは、シッパーキャップ2の燃料集合体
への接合部分を取り外し可能としたこと以外は、第1の
実施の形態の破損燃料検出システムと基本的に同様であ
る。
【0062】第1の実施の形態において、シッパーキャ
ップ2を燃料集合体1に装着すると、燃料集合体1の表
面に付着した腐食生成物の放射性核種が、シッパーキャ
ップ2と燃料集合体1との接合部分に付着する。
【0063】図2に示すように、本実施の形態の構成に
よれば、シッパーキャップ2の燃料集合体装着部15
は、シッパーキャップ2の本体から取り外し可能な構造
となっている。したがって、放射性核種により著しく汚
染された部分のみを取り外して、交換あるいは除去でき
る。これにより、シッパーキャップ2の燃料集合体への
装着性能と除染性能を向上でき、コスト軽減にも寄与で
きる。
【0064】(第3の実施の形態)本実施の形態の破損
燃料検出システムは、シッパーキャップ2の上部を角錐
型としたこと以外は、第1の実施の形態の破損燃料検出
システムと基本的に同様である。
【0065】図3に模式的に示すように、シッパーキャ
ップ2の上部は、移送ライン3に近づくほど、シッパー
キャップ2の水平断面積が小さくなるような角錐型とな
っている。
【0066】第1の実施の形態で説明したようにして弁
10を開放すると、シッパーキャップ2内の流体は移送
ライン3を経て気体抽出タンク4へ輸送される。また、
こうしてシッパーキャップ2内が減圧されると、冷却材
と破損燃料棒から放出された放射性の気体とが急激にシ
ッパーキャップ2内に流入し、移送ライン3を経て気体
抽出タンク4へ輸送される。
【0067】シッパーキャップ2の上部を角錐型とする
と、流体が気体抽出タンク4へ輸送される途中でシッパ
ーキャップ2に滞留することが防げる。したがって、放
出された放射性の気体も効率よく移送ライン3に送れ
る。
【0068】(第4の実施の形態)本実施の形態の破損
燃料検出システムは、シッパーキャップ2の燃料集合体
装着部より上部分または中間部分を球形状あるいは円筒
状としたこと以外は、第1の実施の形態の破損燃料検出
システムと基本的に同様である。
【0069】第1の実施の形態で述べたように、減圧さ
れたシッパーキャップ2の内圧と冷却材領域の外圧の差
は約1.8気圧である。この圧力差に耐えるためには、
シッパーキャップ2の構造材肉圧を厚くする必要があ
り、結果としてシッパーキャップ2の重量が増加する。
【0070】本実施の形態においては、図4に模式的に
示すように、シッパーキャップ2の燃料集合体装着部よ
り上の中間部分16を球形状とすることで、構造材肉圧
を厚くすることなく充分な耐圧強度が得られ、シッパー
キャップ2を軽量化できる。
【0071】図4には、中間部分16を球形状とする例
を示したが、これに限られるものではなく、燃料集合体
装着部より上部分または中間部分16を円筒状としても
よい。
【0072】(第5の実施の形態)本実施の形態の破損
燃料検出システムは、シッパーキャップ2の水平断面
が、燃料集合体1のチャンネルボックス8の水平断面と
同等の形状を有し、シッパーキャップ2の内部に圧力差
に耐えられる補強17が施されていること以外は、第1
の実施の形態の破損燃料検出システムと基本的に同様で
ある。
【0073】第1の実施の形態で述べたように、減圧さ
れたシッパーキャップ2の内圧と冷却材領域の外圧の差
は約1.8気圧である。この圧力差に耐えるためには、
シッパーキャップ2を耐圧構造とする必要がある。
【0074】本実施の形態においては、図5に模式的に
示すように、シッパーキャップ2の内部に補強17を施
し充分な耐圧強度を達成できるようになっている。補強
17としては、例えば、トラス構造の内張りを設けるこ
と等ができるが、特にこれらに限られるものではなく、
シッパーキャップ2の内圧と冷却材領域の外圧との圧力
差に耐えられる充分な強度を付与できるものであればよ
い。
【0075】さらに、シッパーキャップ2の水平断面が
燃料チャンネルボックス8と同様の形状であるため、燃
料交換機による装着脱着が容易で、作業時間の短縮が可
能となる。
【0076】(第6の実施の形態)本実施の形態の破損
燃料検出システムは、シッパーキャップ2の下部に加圧
気体21の放出口20を有すること以外は、第1の実施
の形態の破損燃料検出システムと基本的に同様である。
【0077】図6に、本実施の形態のシッパーキャップ
2を模式的に示す。放出口20は、シッパーキャップ2
内が減圧状態になったときには閉じるような構造になっ
ている。こうした構造としては、例えば、逆流防止弁の
ようなものが挙げられるが、特にこれに限られるもので
はなく、燃料が気中に露出しないように冷却材液面の低
下を防止できる構造であればよい。
【0078】シッパーキャップ2内の冷却材を、加圧気
体21により排除する際に、冷却材を排除しすぎて燃料
集合体領域の冷却材が排除されると、燃料が気中に露出
し急激な温度上昇によって更なる破損を生じる可能性が
ある。本実施の形態によれば、排除された冷却材の液面
が放出口20より下になると放出口20から気体21が
放出され、それ以上の冷却材液面の低下を防止できる。
【0079】また、シッパーキャップ2内が減圧状態に
なったときには放出口20の開口を閉じる構成とするこ
とで、シッパーキャップ2や燃料集合体1の外部に存在
する冷却材がシッパーキャップ2内に流入することを防
ぐ。
【0080】(第7の実施の形態)本実施の形態の破損
燃料検出システムにおいては、シッパーキャップ2内に
注入する気体として圧縮空気の代わりに極性の強い気体
を用い、この気体と破損燃料から放出されたガスとを分
離して、分離されたガスの放射線を測定する。それ以外
は、第1の実施の形態の破損燃料検出システムと基本的
に同様である。
【0081】図7に本実施の形態に係る破損燃料検出シ
ステムの概要を示す。気体抽出タンク4には、ライン2
3を介して、分離装置22および分離ガス測定チャンバ
26が接続されている。また、分離ガス測定チャンバ2
6に移送された気体の放射線を測定する放射線検出器7
が設けられている。
【0082】本実施の形態においては、極性の強い気体
として、二酸化炭素を使用する。分離装置22にはモレ
キュラーシーブが充填されている。
【0083】第1の実施の形態に述べたようにして、コ
ンプレッサ6を用いて、圧縮空気の代わりに二酸化炭素
を加圧気体としてシッパーキャップ2内に送気する。気
体抽出タンク4内を実質的に真空状態としてから、弁1
0を開き、気体抽出タンク4とシッパーキャップ2を連
絡させると、シッパーキャップ2内に送気された二酸化
炭素と破損燃料棒内部から放出された放射性の気体と
が、気体抽出タンク4に導入される。
【0084】気体抽出タンク4から二酸化炭素と放射性
の気体とをガス分離装置22に導入し、ガス分離装置2
2内のモレキュラーシーブに通す。
【0085】燃料から放出される放射性の気体であるK
rとXeを測定する場合、これらの気体は非常に不活性
である。この不活性ガスが、極性の強い二酸化炭素等の
気体中に含まれている場合には、両者をモレキュラーシ
ーブを通すことで分離できる。
【0086】本実施の形態においては、モレキュラーシ
ーブを二酸化炭素の吸着剤として用いたが、特にこれに
限られるものではなく、効率よく極性の強い気体と、K
rとXe等の放射性気体とを分離できるものであればよ
い。例えば、活性炭等も使用できる。
【0087】分離装置22で二酸化炭素と分離された放
射性ガスは、分離ガス測定チャンバ26に移送され、放
射線検出器7で放射線を測定される。
【0088】こうした構成により、シッパーキャップ2
内のガスから放射性の気体のみを分離して測定すること
が可能になり、検出感度を向上できる。
【0089】(第8の実施の形態)本実施の形態の破損
燃料検出システムは、シッパーキャップ2内に注入する
気体として圧縮空気の代わりに不活性気体を用いること
以外は、図7に示した第7の実施の形態の破損燃料検出
システムと基本的に同様である。
【0090】本実施の形態においては、不活性気体とし
て、窒素を使用するが、特にこれに限られるものではな
く、例えば、非放射性のKrやXeを用いることもでき
る。分離装置22には、第7の実施の形態と同様に、モ
レキュラーシーブが充填されている。
【0091】第1の実施の形態に述べたようにして、コ
ンプレッサ6を用いて、圧縮空気の代わりに窒素を加圧
気体としてシッパーキャップ2内に送気する。気体抽出
タンク4内を実質的に真空状態としてから、弁10を開
き、気体抽出タンク4とシッパーキャップ2を連絡させ
ると、シッパーキャップ2内に送気された窒素と破損燃
料棒内部から放出された放射性の気体とが、気体抽出タ
ンク4に導入される。
【0092】次いで、気体抽出タンク4から窒素と放射
性の気体とをガス分離装置22に導入し、ガス分離装置
22内のモレキュラーシーブに通す。
【0093】燃料から放出される放射性の気体ヨウ素等
の極性の大きい気体は、非常に活性である。したがっ
て、こうした活性気体が、極性の小さい窒素等の気体中
に含まれている場合には、両者をモレキュラーシーブを
通すことで分離できる。
【0094】本実施の形態においては、モレキュラーシ
ーブを窒素の吸着剤として用いたが、特にこれに限られ
るものではなく、極性の小さい気体と、気体ヨウ素など
の極性の大きい放射性気体とを効率よく分離できるもの
であればよい。例えば、活性炭等も使用できる。
【0095】また、適当な注入気体と吸着カラムとを選
択すれば、放射性のKrとXeとを別々のカラムに吸着
させて、Kr単独あるいはXe単独の測定も可能となり
検出精度が向上する。
【0096】分離装置22で窒素と分離された放射性ガ
スは、分離ガス測定チャンバ26に移送され、放射線検
出器7で放射線を測定される。
【0097】こうした構成により、シッパーキャップ2
中のガスから放射性の気体のみを分離して測定すること
が可能になり、検出感度をさらに向上できる。
【0098】(第9の実施の形態)本実施の形態の破損
燃料検出システムは、シッパーキャップ2内に注入する
気体として単一組成の気体を使用し、分離装置22が吸
着分離カラムを有し、この分離装置22に吸着されたガ
スと、吸着分離カラムに吸着されずに分離ガス測定チャ
ンバ26に収容されるガスとの両方について放射線測定
を行う。それ以外は、第7の実施の形態の破損燃料検出
システムと基本的に同様である。
【0099】図8に本実施の形態に係る破損燃料検出シ
ステムの概要を示す。内部に吸着分離カラムを有する分
離装置22には分離ガス測定チャンバ26が接続されて
いる。
【0100】シッパーキャップ2内に注入する単一組成
の気体としては、水素、アルゴン、窒素等が好ましく用
いられる。例えば、ヨウ素を分離する場合に空気等の混
合気体を使用すると、ヨウ素の化学形態が変化するとと
もに、空気も窒素と酸素に分離するため、ヨウ素の分離
効果が低下する。したがって、単一組成のガスを用いる
ことが好ましい。
【0101】分離装置22の吸着カラムに吸着されたガ
スと、吸着されずに分離ガス測定チャンバ26に送られ
たガスのそれぞれの放射線強度を測定するために、それ
ぞれ放射線検出器7a、7bが設けられている。1台の
放射線検出装置を利用して測定を行ってもよい。
【0102】例えば、分離装置22の吸着分離カラムと
して、ヨウ素吸着カラムを使用すれば、放射線検出器7
aでカラムに吸着されたヨウ素の放射線量を測定し、放
射線検出器7bで吸着されなかったKrやXeの放射線
量を測定することができる。
【0103】こうした構成によれば、吸着カラムに吸着
される放射性核種と、吸着されずに分離ガス測定チャン
バへ送られる放射性核種と、複数核種の測定を別々に行
うことで、放射性気体の容積を小さくでき検出感度を向
上できる。
【0104】(第10の実施の形態)本実施の形態の破
損燃料検出システムは、気体抽出タンク4の代わりに、
シッパーキャップ2内の気体および冷却材の両方を受け
入れる流体抽出タンク40を設け、さらに、気体と冷却
材の両方からヨウ素を分離するヨウ素分離装置41を設
置したこと以外は、第1の実施の形態の破損燃料検出シ
ステムと基本的に同様である。
【0105】図9に本実施の形態に係る破損燃料検出シ
ステムの概要を示す。流体抽出タンク40は、容積約1
50リットルである。第1の実施の形態の気体抽出タン
ク4に比べ、容積が大きいのは、気体と冷却材の両方を
抽出するためである。ヨウ素分離装置41内には、ヨウ
素吸着分離カラムが設置されている。
【0106】第1の実施の形態で述べたように、式1を
満たすように、シッパーキャップ2と気体抽出タンク4
の容積比を任意に変えることで、シッパーキャップ2内
を減圧する際に、流体抽出タンク4内へ、シッパーキャ
ップ2内の気体および冷却材の両方が流入するように調
整できる。
【0107】流体抽出タンク40に抽出した気液混合状
態の放射性流体を、ヨウ素分離装置41へ移送し、ヨウ
素吸着分離カラムを通過させる。この操作により燃料棒
から放出された放射性ヨウ素は吸着分離カラムに留ま
り、他の炉水成分と気体はドレン口から炉心に返され
る。吸着分離カラムに吸着された放射性ヨウ素を、放射
線検出器7で検出することで破損燃料体の検出が行われ
る。
【0108】こうした構成によれば、シッパーキャップ
2と気体抽出タンク4との容積比を大きくすることで、
燃料棒内部と外部と圧力差が増加される。したがって、
ヨウ素の破損燃料棒外への放出率を高め検出感度を向上
できる。特に、破損位置が燃料棒下方に有りガス放出が
小さい事象における破損燃料を検出する場合に、迅速か
つ高感度の破損燃料の同定が可能になる。
【0109】また、ヨウ素吸着分離カラムを用いること
で、ヨウ素とそれ以外の物質とを確実に分離して検出感
度を向上できる。
【0110】(第11の実施の形態)本実施の形態の破
損燃料検出システムは、チャンネルボックスをもたない
燃料集合体の破損を検出するため、燃料集合体より長い
シッパーキャップを使用すること以外は、第1の実施の
形態の破損燃料検出システムと基本的に同様である。
【0111】図10に、本実施の形態に係る破損燃料検
出システムのシッパーキャップ45を模式的に示す。チ
ャンネルボックスをもたない燃料集合体46に被せられ
るシッパーキャップ45の長さは、シッパーキャップ4
5が所定の位置に装着されたときに燃料集合体46がシ
ッパーキャップ45で覆われるように、この燃料集合体
46より長くする。好ましくは、シッパーキャップ45
装着時に燃料集合体46の燃料棒の全長が、シッパーキ
ャップ45で過不足なく覆われるような長さにする。
【0112】シッパーキャップ45を燃料集合体46に
装着する際には、燃料集合体46の上部格子板等を利用
して、シッパーキャップ45を適切な位置に配置できる
ようにする。
【0113】シッパーキャップ45の容積は、次のよう
にして設定する。燃料集合体46にシッパーキャップ4
5を装着し、燃料集合体の燃料棒が気中に露出しない最
大量の気体をシッパーキャップ45内に送気したとき
に、シッパーキャップ45内に存在する冷却材の容積を
Xとする。燃料集合体46の容積をYとする。シッパー
キャップ45の容積は、2X+Yよりも大きい必要があ
る。好ましくは、2X+Yを下回らない範囲でほぼ同量
とする。
【0114】こうした構成により、第1の実施の形態と
同様にして、シッパーキャップ45の内部に送気後、シ
ッパーキャップ46上部を瞬時に減圧すると、燃料集合
体構造の圧力損失により集合体45領域の冷却材の圧力
が減圧状態になる。これにより、破損燃料棒内圧と外部
の冷却材との間に圧力差が生じ、破損燃料棒内の放射性
気体を燃料棒外へ放出させることができる。したがっ
て、チャンネルボックスがない燃料集合体においても、
感度の高い破損検出が迅速に行える。
【0115】このように、本実施の形態によれば、シッ
パーキャップ46を長くして燃料集合体を覆うようにす
ることで、チャンネルボックスを有さない燃料集合体を
燃料破損検出対象とする場合にも、第1の実施の形態と
同様の効果が得られる。
【0116】(第12の実施の形態)本実施の形態の破
損燃料検出システムは、複数のシッパーキャップを有す
ること以外は、第1の実施の形態の破損燃料検出システ
ムと基本的に同様である。
【0117】図11では、便宜上2個のシッパーキャッ
プが示されているが、本実施の形態のシッパーキャップ
48は、縦横2個ずつ合計4個のシッパーキャップがま
とめられており、移動時に燃料交換マスト56に掛ける
ための取っ手47が設けられている。各シッパーキャッ
プには、移送ライン49、3を介して、気体抽出タンク
4、減圧ポンプ5、放射線検出器7等が接続されてい
る。
【0118】本実施の形態においては、各シッパーキャ
ップのそれぞれに移送ライン49を設けたが、図12に
示すように、4個のシッパーキャップの上部を一体に形
成して、移送ライン3のみを使用してもよい。
【0119】第1の実施の形態と同様にして、各シッパ
ーキャップを対応する燃料集合体1に装着し、各シッパ
ーキャップに圧縮空気を送気する。その後、弁10を開
いてシッパーキャップ内を減圧し、破損燃料棒から放射
性の気体を放出させ、シッパーキャップ内の気体と共に
移送ライン49、3を経て気体抽出タンク4へ移動させ
る。こうして、同時に4個のシッパーキャップ48から
気体のサンプリングを行えば、破損燃料検出時間を大幅
に短縮できる。
【0120】通常の炉心構成では1〜4サイクル燃焼の
燃料集合体が1つのセルにあるため、あらかじめ破損燃
料体の燃焼度がわかっていれば、大幅に時間を短縮でき
る。
【0121】本実施の形態においては、4つの燃料集合
体からのサンプルの混合物を放射線検出に供したが、例
えば、各シッパーキャップのラインにそれぞれ弁を設け
れば、これらの弁を操作して、時間差を設けて各シッパ
ーキャップからの気体のサンプリングを行うことができ
る。したがって、同一の気体抽出タンク4を使用して
も、各燃料集合体毎に、破損燃料の検出を行うことがで
きる。
【0122】また、各シッパーキャップのそれぞれに移
送ライン3と気体抽出タンク4とを設ける構成も可能で
ある。複数の燃料集合体から同時にサンプリングが可能
となり、破損燃料検出時間を大幅に短縮できる。加え
て、各燃料集合体毎に、破損燃料の検出を行うことがで
きる。
【0123】さらに、シッパーキャップの数は、4個に
限られるものではなく、検出感度、作業効率、コスト等
を考慮して、適宜選択可能である。
【0124】第2〜11の実施の形態に係る破損燃料検
出システムにおいて、本実施の形態のように複数のシッ
パーキャップをまとめた構成とすることも可能である。
【0125】
【発明の効果】本発明によれば、燃料集合体内の冷却材
の圧力と破損燃料棒内部の圧力の差から、破損燃料棒内
の放射性ガスを放出させることで、燃料を移動させるこ
となく迅速かつ高感度に破損燃料を検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る破損燃料検出システム
の概要を示す図。
【図2】第2の実施の形態に係る破損燃料検出システム
のシッパーキャップの概要を示す図。
【図3】第3の実施の形態に係る破損燃料検出システム
のシッパーキャップの概要を示す図。
【図4】第4の実施の形態に係る破損燃料検出システム
のシッパーキャップの概要を示す図。
【図5】第5の実施の形態に係る破損燃料検出システム
のシッパーキャップの概要を示す図。
【図6】第6の実施の形態に係る破損燃料検出システム
のシッパーキャップの概要を示す図。
【図7】第7の実施の形態に係る破損燃料検出システム
の概要を示す図。
【図8】第9の実施の形態に係る破損燃料検出システム
の概要を示す図。
【図9】第10の実施の形態に係る破損燃料検出システ
ムの概要を示す図。
【図10】第11の実施の形態に係る破損燃料検出シス
テムのシッパーキャップの概要を示す図。
【図11】第12の実施の形態に係る破損燃料検出シス
テムのシッパーキャップの概要を示す図。
【図12】第12の実施の形態に係る破損燃料検出シス
テムのシッパーキャップの他の例の概要を示す図。
【図13】ヨウ素シッピング装置を使用した従来のシッ
ピング法の一例を示す図。
【図14】アウトコアガスシッピング装置を使用した従
来のシッピング法の一例を示す図。
【図15】従来のガスシッピング法の他の一例を示す
図。
【符号の説明】
1、46…燃料集合体、2、45、48、51…シッパ
ーキャップ、3、23、49、60…輸送ライン、4…
気体抽出タンク、5、59…減圧ポンプ、6…コンプレ
ッサ、7…放射線検出器、8…チャンネルボックス、1
0…二方弁、11、12…三方弁、13、47…取っ
手、15…燃料集合体装着部、16…中間部分、17…
トラス、20…放出口、21…加圧気体、22…分離装
置、26…分離ガス測定チャンバ、40…流体抽出タン
ク、41…ヨウ素分離装置、52…内キャップ、53…
減圧移送系、54…破損燃料棒、55…減圧ポンプ、5
6…燃料交換機マスト、57…燃料貯蔵プール、58…
減圧容器。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シッパーキャップを炉水内に存在する燃
    料集合体に装着する装着工程と、 前記シッパーキャップ内に気体を注入して、前記シッパ
    ーキャップ内に存在する炉水の一部または全部を排除す
    る気体注入工程と、 前記シッパーキャップ内を減圧して前記燃料集合体のチ
    ャンネルボックス内の炉水の圧力を低下させ前記燃料集
    合体内に存在する破損燃料棒内部の核分裂生成物を放出
    させる放出工程と、 前記核分裂生成物を検出する検出工程とを有することを
    特徴とする破損燃料検出方法。
  2. 【請求項2】 前記放出工程において、前記シッパーキ
    ャップを減圧された流体タンクと連絡させ前記シッパー
    キャップ内の流体の一部または全部を急激に前記流体タ
    ンクへ移行させることで、前記シッパーキャップ内を減
    圧することを特徴とする請求項1記載の破損燃料検出方
    法。
  3. 【請求項3】 前記気体が空気であることを特徴とする
    請求項1または2記載の破損燃料検出方法。
  4. 【請求項4】 前記気体が不活性気体または極性の強い
    気体であることを特徴とする請求項1または2記載の破
    損燃料検出方法。
  5. 【請求項5】 炉水内に存在する燃料集合体のチャンネ
    ルボックスの上部に装着され、前記チャンネルボックス
    内に存在する炉水の容積と同等以上の容積を有するシッ
    パーキャップと、 前記シッパーキャップ内へ気体を送り込む送気手段と 前記シッパーキャップ内の流体を貯留する流体タンク
    と、 前記シッパーキャップと前記流体タンクとを接続する配
    管と、 前記配管に設けられた弁と、 前記チャンネルボックス内の炉水の圧力と破損燃料棒内
    部の圧力との差から前記破損燃料棒内の核分裂生成物を
    放出させるように前記シッパーキャップ内の圧力を変化
    させる圧力制御手段と、 前記核分裂生成物を検出する検出手段とを有することを
    特徴とする破損燃料検出システム。
  6. 【請求項6】 前記圧力制御手段が、前記流体タンク内
    を減圧した状態で前記弁を開放して、前記シッパーキャ
    ップ内の流体の一部または全部を急激に前記流体タンク
    へ移行させることを特徴とする請求項5記載の破損燃料
    検出システム。
  7. 【請求項7】 前記核分裂生成物が破損燃料棒から気体
    状で放出され、 前記流体タンク内に貯留される流体が気体であることを
    特徴とする請求項5または6記載の破損燃料検出システ
    ム。
  8. 【請求項8】 前記核分裂生成物が破損燃料棒から気体
    状で放出され、 前記検出手段が前記流体タンク内に貯留される流体から
    前記気体状の核分裂生成物を分離する手段を有すること
    を特徴とする請求項5または6記載の破損燃料検出シス
    テム。
  9. 【請求項9】 前記核分裂生成物がヨウ素であり、 前記検出手段が前記流体タンク内に貯留される流体から
    ヨウ素を分離する手段を有することを特徴とする請求項
    5または6記載の破損燃料検出システム。
  10. 【請求項10】 前記シッパーキャップの下部に、前記
    シッパーキャップ内部の圧力が外部の圧力より低いとき
    には閉鎖される気体放出口を有することを特徴とする請
    求項5乃至9のいずれか1項記載の破損燃料検出システ
    ム。
  11. 【請求項11】 前記シッパーキャップの上部を角錐型
    とすることを特徴とする請求項5乃至9のいずれか1項
    記載の破損燃料検出システム。
  12. 【請求項12】 前記シッパーキャップの下端部より上
    方部分あるいは下端部と上端部の中間部分を球形状ある
    いは円筒状とすることを特徴とする請求項5乃至9のい
    ずれか1項記載の破損燃料検出システム。
  13. 【請求項13】 前記シッパーキャップを複数有するこ
    とを特徴とする請求項5乃至12のいずれか1項記載の
    破損燃料検出システム。
  14. 【請求項14】 チャンネルボックスをもたない炉水内
    の燃料集合体に、前記燃料集合体を覆うように装着され
    る、前記燃料集合体より長いシッパーキャップと、 前記シッパーキャップ内へ気体を送り込む送気手段と 前記シッパーキャップ内の流体を貯留する流体タンク
    と、 前記シッパーキャップと前記流体タンクとを接続する配
    管と、 前記配管に設けられた弁と、 前記破損燃料棒内の核分裂生成物を放出させるように前
    記シッパーキャップ内の圧力を変化させる圧力制御手段
    と、 前記核分裂生成物を検出する検出手段とを有することを
    特徴とする破損燃料検出システム。
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