JP2000321773A - 無水イタコン酸ポリマーおよびそれを含むフォトレジスト組成物 - Google Patents

無水イタコン酸ポリマーおよびそれを含むフォトレジスト組成物

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JP2000321773A JP37644399A JP37644399A JP2000321773A JP 2000321773 A JP2000321773 A JP 2000321773A JP 37644399 A JP37644399 A JP 37644399A JP 37644399 A JP37644399 A JP 37644399A JP 2000321773 A JP2000321773 A JP 2000321773A
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George G Barclay
ジョージ・ジー・バークレー
Peter Trefonas Iii
ピーター・トレフォナス・サード
Michael J Monaghan
ミッチェル・ジェイ・モナガン
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、特に、248nmおよび193n
mなどの200nm未満のような短波長の照射光で画像
を形成できる新しいフォトレジスト組成物であって、高
解像度のレリーフ画像、特に0.25μm未満の画像の
ような、小さな画像を供し得るようなレジスト組成物を
提供することを目的とする。 【解決手段】 光活性成分と樹脂を含み、該樹脂が無水
イタコン酸単位を含有し、そして、少なくとも実質的に
イタコン酸単位を有しない、フォトレジスト組成物、更
には、該樹脂が、無水イタコン酸を精製し、そして、該
精製した無水イタコン酸を反応させて樹脂を調製するこ
とによって得られたものである、フォトレジスト組成
物、及び、これらの樹脂に光活性成分を混合して、フォ
トレジスト組成物を調製する、ことを含む、フォトレジ
スト組成物の調製方法、並びに、これらのフォトレジス
ト組成物を用いたレリーフ画像の形成の方法

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新しいポリマー、
およびフォトレジスト組成物用、特に化学的増幅型ポジ
型レジストの樹脂成分としての、そのようなポリマーの
使用に関するものである。より具体的には、本発明は、
重合した無水イタコン酸単位を含むが、実質的に、本質
的にまたは全くイタコン酸単位を有しない樹脂を提供す
る。
【0002】
【従来の技術】フォトレジストは、画像を基板に転写す
るために使用される感光性の被膜である。フォトレジス
トの塗布層を基板の上に形成し、次いでフォトレジスト
層をフォトマスクを通して感放射線源で露光する。フォ
トマスクは、感放射線を透過させない領域と、感放射線
を透過させる他の領域を有する。感放射線で露光する
と、フォトレジスト被膜が光によって誘起された化学的
変性を生じ、それにより、フォトマスクのパターンが、
フォトレジストで被覆された基板へ転写される。露光に
続いて、該フォトレジストを現像すると、基板の選択的
加工を可能にするレリーフ画像が得られる。
【0003】フォトレジストは、ポジ型でもネガ型でも
可能である。ほとんどのネガ型フォトレジストの場合、
塗布層の感放射線に露光された部分においては、フォト
レジスト組成物の光活性化合物と重合性の化合物との間
で、重合反応または架橋反応が起こる。従って、露光さ
れた塗布部分は、露光されない部分よりも現像溶液に溶
解し難くなる。ポジ型フォトレジストの場合は、露光さ
れた部分は、現像溶液により溶解しやすくなり、一方、
露光されない領域は、露光された部分と比べて現像液に
より溶解し難い状態を維持する。一般に、フォトレジス
ト組成物は、少なくとも1つの樹脂バインダー成分と1
つの光活性成分を含有する。
【0004】より最近になって、化学増幅型のレジスト
が、特に、サブミクロンの画像形成用とその他の高性能
用途に増々採用されてきている。そのようなフォトレジ
ストはポジ型でもネガ型でもよく、通常、光で発生する
酸1単位に対し無数の架橋反応(ネガ型レジストの場
合)、あるいは、脱保護反応(ポジ型レジストの場合)
が生じる。化学増幅型ポジ型レジストの場合、フォトレ
ジストのバインダーから懸架しているある種の「保護」
基の開裂を誘起させるため、または、フォトレジストの
バインダーの骨格を構成するある種の基を開裂させるた
めに、ある種のカチオン性光開始剤が使用されている。
例えば、米国特許第5,075,199号、第4,96
8,581号、第4,883,740号、第4,81
0,613号,および、第4,491,628号、そし
て、カナダ特許出願第2,001,384号を参照され
たい。そのようなレジストの塗布層の露光により、保護
基が開裂する際に、カルボキシル基またはイミド基のよ
うな極性官能基が形成され、レジスト塗布層の露光され
た領域および露光されない領域に、異なる溶解特性をも
たらす。(アレン)R.D.Allenら、「Proc
eedings ofSPIE,2724:334−3
43(1996)」、および、トレフォナス(P.Tr
efonas)ら、「Proceedings of
the 11th International Co
nference on Photopolymers
(Soc.Of Plastics Engineer
s),pp44−58(1997年10月6日)」も参
照されたい。
【0005】最近入手できるフォトレジストは、多くの
用途に適している一方、最近のレジストはまた、特に、
高解像度の0.5サブミクロンおよび0.25サブミク
ロンの画像形成などの高性能用途において、著しい欠点
も示す。
【0006】その結果、例えば、約248nm(KrF
レーザーで供される)或いは193nm(ArF露光装
置で供される)の波長といった、約250nm以下の、
または、約200nm以下の照射光を含む短波長の照射
光で、光画像形成し得るフォトレジストにより関心が高
まって来た。そのような短い露光波長の使用により、よ
り小さな画像の形成が可能となる。従って、248nm
または193nmの露光により、良く解像された画像を
提供するフォトレジストは、例えば、より高密度の回路
と強化したデバイス性能を供するための、より小さな寸
法の回路パターンへの絶えざる業界の要求に答える、非
常に小さな(例えば0.25μm未満の)画像を形成し
得る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現在の
多くのフォトレジストは、例えば、i線(365nm)
およびg線(436nm)の露光のような、比較的長波
長で画像形成するように設計されるのが一般的で、その
ため248nmおよび193nmのような、短波長での
画像形成には普通不適当である。特に、従来のレジスト
は、これらのより短波長の光に露光した場合、(仮に全
ての画像が現像できたとしても)劣った解像度を示す。
中でも、現在のフォトレジストは、248nmと193
nmのような極めて短い波長の照射光に対して透過性が
非常に悪く、そのため解像度が悪い画像になる。短波長
の露光に対する透過性を向上させる努力が、基板の密着
性など他の重要な性能に悪影響をもたらし、それが今度
は、画像解像度の著しい低下を引起こし得る。
【0008】このように、特に、248nmおよび19
3nmなどの200nm未満のような短波長の照射光で
画像を形成できる、新しいフォトレジスト組成物を得る
ことが望ましい。高解像度のレリーフ画像、特に0.2
5μm未満の画像のような、小さな画像を供し得るよう
なレジスト組成物が、特に望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0009】本発明は、新規なポリマーおよびそのポリ
マーを樹脂バインダー成分として含有する、フォトレジ
スト組成物を提供する。
【0010】本発明のフォトレジストは、無水イタコン
酸単位を含むが、実質的に、本質的にまたは全くイタコ
ン酸単位を有しない樹脂を包含している。
【0011】レジスト樹脂成分中にイタコン酸が存在す
ると、該レジストのリソグラフィー性能が、著しく損な
われることが分かった。とりわけ、イタコン酸の存在
は、現像されたレジストレリーフ画像の解像度を悪化さ
せる。例えば、以下の実施例の中に示された、比較の結
果を参照されたい。
【0012】また、市販の無水イタコン酸原料が、著し
い量のイタコン酸を不純物として等しく含有することが
分かった。
【0013】このように、樹脂の合成に酸無水物を使用
する前に、イタコン酸を除去するため、無水イタコン酸
を精製すると、実質的に、本質的にまたは全くイタコン
酸単位を有しない樹脂が得られることが分かった。好ま
しい精製は抽出法であるが、クロマトグラフィ、沈殿、
再結晶、蒸留などの他の精製技法も好適である。
【0014】本発明の一般的に好ましいフォトレジスト
は、無水イタコン酸単位を含むが、実質的に、本質的に
または全くイタコン酸基を有しない樹脂を含有する、化
学増幅型のポジ型のレジストである。通常、該樹脂は、
アクリル酸t−ブチルまたはメタクリル酸t−ブチルの
ような,好適なアクリル酸エステルの重合によって供さ
れるような、懸架型の光酸感受性単位;カルボン酸単
位;アクリロニトリルまたはメタクリロニトリルの重合
により供されるようなシアノ単位;置換基を有していて
もよいスチレン、ビニルフェノール、または置換基を有
していてもよいナフタレンの重合によって供されるよう
な芳香族単位;およびビニルイソボルニルなどのよう
な、ビニルオレフィンの重合によって供されるような脂
環式単位のような他の単位を含有する。
【0015】また、本発明は、無水イタコン酸単位を含
み、そして、実質的に、本質的にまたは全くイタコン酸
単位を有しない新規なポリマーを供する。また、本発明
は、無水イタコン酸単位を有するポリマーの、新規合成
方法を包含する。
【0016】また、本発明は、各ラインが本質的に垂直
な側壁、および、約0.40ミクロン以下、さらには、
約0.25、0.20または0.16ミクロン以下のラ
イン幅を有するラインパターンのような、高精細のレリ
ーフ画像を形成する方法を含む、レリーフ画像の形成方
法を提供する。本発明のフォトレジスト組成物は、24
8nmおよび193nmのような短波長照射光で効果的
に露光し得る。さらに、本発明は、本発明のポリマー、
フォトレジスト、または、レジストレリーフ画像をその
上に被覆した超小型電子ウエハ基板、または液晶ディス
プレー、またはその他の平面パネルディスプレー基板の
ような、基板類を含む工業製品を供する。本発明の他の
態様を、以下に開示する。
【0017】
【発明の実施の形態】上で述べたように、我々は、レジ
スト樹脂成分中に重合したイタコン酸単位(HOOCC
C(=CH)COOH)が重合して−CH−(C
OOH)(CHCOOH)−の単位になる)が存在す
ると、レジストのリソグラフィー性能が著しく低下する
可能性があることを発見した。とりわけ,重合したイタ
コン酸単位の存在は、現像されたレジストレリーフ画像
の解像度を悪化させる。
【0018】このように、本発明は、重合した無水イタ
コン酸単位を含むが、実質的に、本質的にまたは全くイ
タコン酸単位を有しないポリマーを供する。本発明の好
ましいポリマーは、実質的にイタコン酸単位を含まず、
例えば、プロトンNMR分光法で定量されるイタコン酸
単位は、約5モルパーセントまたは4モルパーセントよ
り少ない。本発明の好ましいポリマーは、無水イタコン
酸単位を有し、そして本質的にイタコン酸単位を含まな
い。例えば、ポリマーは、プロトンNMR分光法で定量
される約3モルパーセントより少ない、約2モルパーセ
ントより少ない、約1モルパーセントより少ない、約
0.8モルパーセントより少ない、約0.5モルパーセ
ントより少ない、約0.3モルパーセントより少ない、
約0.2モルパーセントより少ない、または、さらに、
プロトンNMR分光法で定量される約0.1モルパーセ
ントより少ないイタコン酸単位を有する。特に好ましい
本発明のポリマーは、無水イタコン酸単位を有し、そし
て、プロトンNMR分光法で定量されるイタコン酸単位
を全く有しない。
【0019】また、本発明の好ましいポリマーは、例え
ば、プロトンNMR分光法で定量される、約4重量パー
セントより少ないイタコン酸を含有する無水イタコン酸
試薬の使用、より好ましくは、プロトンNMR分光法で
定量される約3重量パーセントより少ない、約2重量パ
ーセントより少ない、約1重量パーセントより少ない、
約0.8重量パーセントより少ない、約0.5重量パー
セントより少ない、約0.2重量パーセントより少な
い、または、さらに約0.1重量パーセントより少ない
イタコン酸を含有する、無水イタコン酸試薬の使用のよ
うに、プロトンNMR分光法で定量される、高純度の無
水イタコン酸試薬を用いて調製される。
【0020】上記したように、市販の無水イタコン酸原
料は、著しい量のイタコン酸を不純物として等しく含有
していることが分かった。つまり、市販の無水イタコン
酸が、たとえ高純度であると報告され、供されている場
合でも、例えば、不純な無水イタコン酸試料の全重量あ
たり、プロトンNMR分光法で定量される、約5重量パ
ーセント、約6重量パーセント、約7重量パーセント、
約8重量パーセント、約9重量パーセント、約10重量
パーセント、約12重量パーセント、約14重量パーセ
ントまたは約15重量パーセント、または、それより多
いイタコン酸のような、著しい量のイタコン酸不純物を
含有することが分かった。
【0021】本発明の方法には、無水イタコン酸単位を
含有するポリマーを調製するために、無水イタコン酸試
薬を、該試薬の使用前に精製することが含まれる。種々
の精製方法が採用されてよい。好ましい手段は、不純な
無水イタコン酸試薬の抽出である。例えば、市販原料か
ら入手できるような不純な無水イタコン酸を、有機溶
媒、特に、クロロホルムまたは塩化メチレンのようなハ
ロゲン化溶媒、と撹拌下に、好ましくは、窒素またはア
ルゴンのような不活性雰囲気下で混合することができ
る。その他の好適な抽出溶媒には、極性有機溶媒、特
に、ハロゲン化溶媒が含まれる。1/2、1、2時間ま
たはそれより長い時間のそのような撹拌の後で、無水イ
タコン酸は有機溶媒に溶解し、そして、不溶解のイタコ
ン酸不純物を、無水イタコン酸を含有する有機溶媒から
濾過し、または他の方法で除去することができる。精製
した無水イタコン酸を得るために、溶媒を例えば減圧下
で除去してもよい。より高純度レベルを達成するため
に、所望ならば、この抽出操作を1度またはそれより多
く繰り返してもよい。好ましい抽出操作については、以
下の実施例1を参照されたい。
【0022】この抽出操作は、望むならば他の方法に変
えてもよい。例えば、無水イタコン酸の分離を更に高め
るために、有機溶媒を低温下(例えば0℃)で使用して
もよい。また、望むならば、有機溶媒を高い温度で使用
してもよい。一般に、有機溶媒を約0℃〜約30℃で用
いるのが好適である。経験的に容易に分かるように、溶
媒混合物も抽出溶媒として用い得る。例えば、ハロゲン
化溶媒(CHClおよびCHClなど)とヘキサ
ンまたは石油エーテルの混合物も使用し得る。
【0023】クロマトグラフィーも使用し得る。例え
ば、クロロホルム:ヘキサン混合物のような好適な溶離
液を用いて、不純な無水イタコン酸試料を、シリカゲ
ル、または中性あるいは塩基性アルミナの、層またはカ
ラムを通過させることができる。無水イタコン酸の減圧
下での蒸留も、さらなる代替方法であるが、おそらく、
抽出およびその他の手段に比べ、好ましい方法ではな
い。無水イタコン酸は沈殿法によっても精製することが
でき、その場合、不純な無水イタコン酸を極性有機溶媒
(例えば、加温下でのCHClまたは双極性非プロト
ン溶媒)に完全に溶解し、次いで、イタコン酸不純物
を、溶媒混合物を冷却するかまたは、ヘキサンのような
極性の小さい第2溶媒を添加して、選択的に沈殿させ
る。
【0024】無水イタコン酸は、精製の後、比較的速や
かにポリマー合成に使用するのが好ましい。例えば、無
水イタコン酸試薬を精製し、精製が完了した後の約3か
月または4か月以内に、より好ましくは、精製が完了し
た後の約1〜2か月以内、または、精製が完了した後の
約1、2、3または4週間以内、または、それより早く
ポリマー合成に使用するのが好ましい。もちろん、例え
ば、無水イタコン酸を精製の後、約5、4、3、2、ま
たは1日あるいはそれより早くポリマー合成に使用する
など、この精製された試薬をさらに速やかに使用してよ
い。しかしながら、精製した無水イタコン酸試薬は、密
閉した容器に保存すれば、かなり長期間高純度を保つこ
とが分かっている。
【0025】化学増幅型ポジ型フォトレジスト用途に対
しては、無水イタコン酸単位に加え、光酸不安定基を含
有する、本発明のポリマーを使用するのが一般的であ
る。
【0026】先に引用した特許に示されたような基を含
む、種々の光酸不安定基がポリマー中に使用できる。好
ましい光酸不安定基には、懸架エステル、特に、アクリ
ル酸エステル単量体の重合によって供されるエステル基
が含まれる。例えば、好ましい酸不安定基には、アクリ
ル酸t−ブチルおよびメタクリル酸t−ブチルの重合に
よって供される基が含まれる。
【0027】また、好ましい酸不安定基としては、約5
個以上の炭素原子と少なくとも2個の分岐した炭素原
子、つまり、少なくとも2個の二級、三級または四級炭
素原子を有する、望むならば置換型のアルキル部を含有
する、懸架したエステル基が挙げられる。このアルキル
部は、非環状または単環の脂環式基であってよい。好適
なアルキル部には、1個、2個またはそれより多くの三
級炭素、および/または、1個、2個またはそれより多
くの四級炭素を有するものが含まれる。本明細書でいう
「二級」炭素とは、2個の非水素置換基(つまりCH
RRで、RとRが同じか異なり、そして、各々が水
素以外である)を有する炭素原子;本明細書でいう「三
級」炭素とは、3個の非水素置換基(つまりCHRR
で、R、RおよびRが同じか異なり、そして、
各々が水素以外である)を有する炭素原子;本明細書で
いう「四級」炭素とは、4個の非水素置換基(つまりC
RRで、R、R、RおよびRが同じか
異なり、そして、各々が水素以外である)を有する炭素
原子を意味する。それら二級、三級および四級の用語を
論ずるためには、例えば、モリソン(Morriso
n)およびボイド(Boyd)、「有機化学」、特に、
85頁(第三版、Allyn and Bacon)を
参照されたい。そのようなアルキル基に関して、本明細
書中で「アルキル」に言及する場合、アルキリデン、ア
ルキレンなどのような、結合した、または分岐した炭素
鎖を包含することも理解すべきである。更に、本開示の
目的に対して、エステル結合のケト酸素(つまりC=
)のことを、本明細書では「カルボニル酸素」と呼
び、結合酸素(つまりC=O())のことを、本明細
書では「カルボキシル酸素」と呼ぶ。四級炭素は、上述
の構造で示されるように、このエステルのカルボキシル
酸素と直接結合(つまり、他の介在原子なしに共有結
合)している方が好ましいことが多い。本発明のポリマ
ーのアルキルエステル基は、飽和炭素原子のみを含有す
るのが好ましい。このように、例えば、本発明のこの好
ましい態様においては、アルキルエステル基の二級、三
級および四級炭素原子に対する、上記式(つまり、CH
RR、CHRR、CRRの式)の
R、R、R、R基は、各々飽和アルキル、一般的
には、C1−10、より一般的には、C1−6アルキ
ル、さらにより一般的には、1、2、3または4個の炭
素を有するアルキルである。好ましいアルキル基には、
エステル単量体のカルボキシル酸素原子に結合した1個
の四級炭素、および1個以上の追加の三級または四級炭
素原子、そして、1個以下の単環の脂環式基を有する基
が含まれる。追加の好ましいアルキル基には、エステル
単量体のカルボキシル酸素原子に結合した1個の四級炭
素、および1個以上の追加の二級炭素原子、そして、1
個以下の単環の脂環式基を有する基も含まれる。望むな
らば、このエステル基は、炭素原子と水素原子のみを含
有し、二重結合または三重結合を有しない。さらに好ま
しいアルキル基としては、エステル単量体のカルボキシ
ル酸素原子に結合した1個の四級炭素と、1個以上の追
加の四級または三級炭素原子、および、1個以下の単環
の脂環式基を有する基が挙げられるが、メタクリル酸
2,2,3,4,4−ペンタメチル−3−ペンチル{ま
たはアクリル酸2,2,3,4,4−ペンタメチル−3
−ペンチル}および、メタクリル酸2,3,4−トリメ
チル−3−ペンチル{またはアクリル酸2,3,4−ト
リメチル−3−ペンチル}のような他の基も好ましい。
最適には、このエステル基は、炭素原子と水素原子のみ
を含有し、二重結合または三重結合を有しない。これら
のエステル基と、その合成についても、1998年8月
28日に提出された、同時係属中の米国出願番号09/
143,462号に開示されている。特に好ましいエス
テル基には、以下の構造の基が含まれ、これらの構造中
のYは水素またはメチルである。
【0028】
【化1】
【0029】本発明のポリマーは、上記のアルキルエス
テル単位に加え、他の単位も含有してよい。例えば、ポ
リマーは、式−WC(=O)ORで表される懸架した
エステルのような、更なる光酸不安定基を含有してよ
く、式中、Wは、化学結合、アルキレン、特にC1−3
アルキレン、またはフェニルのようなカルボキシルアリ
ール、またはフェノキシのようなアリールオキシなどの
結合体であり、Rは好適には1個〜約20個の炭素、
より好ましくは約4個〜約12個の炭素を有するが、5
個以上の炭素と2個以上の二級、三級または四級炭素を
有する非環状または単環アルキル基を有しない、置換基
を有していてもよいアルキル(シクロアルキルを含む)
のような適切なエステル部;好適には2個〜約20個の
炭素、より好ましくは約4個〜約12個の炭素を有す
る、置換基を有していてもよいアルケニル(シクロルア
ルケニルを含む)基;好適には2個〜約20個の炭素、
より好ましくは約4個〜約12個の炭素を有する、望む
ならば置換型のアルキニル基;好適には1個〜約20個
の炭素、より好ましくは2個〜約12個の炭素を有す
る、置換基を有していてもよいアルコキシ基;または、
1個以上の窒素、酸素または硫黄原子および、テトラヒ
ドロフラニル、チエニル、テトラヒドロピラニル、モル
ホリノなどのような、4個〜約8個の環員を有する、1
個以上の環を含有するヘテロ脂環式基である。特に好ま
しいR基としては、t−ブチル、テトラヒドロピラ
ン、エトキシエチル、または、2−メチル−2−アダマ
ンチルを含むアダマンチル、ノルボルニル、イソボルニ
ルなどの架橋型の脂環式基などが挙げられる。
【0030】本発明のポリマーは、望むならば、フォト
レジストの水現像性に寄与する他の基を含有してよい。
例えば、水現像性に寄与する好ましいポリマーグループ
には、ビニルフェノールのようなビニルアリールと、ア
クリル酸、メタクリル酸、メタクリル酸2−ヒドロキシ
エチル、またはその他の親水性単量体との重合によって
供され得るような、カルボキシ構造またはヒドロキシ構
造が含まれる。
【0031】他の所望のポリマー単位としては、例え
ば、メタクリル酸2−アダマンチル−2−メチル、メタ
クリル酸イソボルニルなどのビニル脂環式基、または、
メタクリル酸t−ブチルなどのような非環状アルキル
基、または、重合によって懸架したシアノ基を供するメ
タクリロニトリルのようなビニルニトリル、などの重合
によって供されるような単位が挙げられる。一般に、上
記のような、懸架したシアノ基、酸(COOH)および
/または脂環式基は、本発明のポリマーにおける好まし
い更なる単位である。
【0032】幾つかの、特に好ましい本発明のポリマー
には、以下の式Iの単位が含まれ、実質的に、本質的に
または全くイタコン酸単位を有しない。
【0033】
【化2】
【0034】上記したように、本発明の好ましいポリマ
ーは、無水イタコン酸単位に加え、以下の式IIの単位
を含むポリマーのような、光酸不安定単位を含む。
【0035】
【化3】
【0036】上記式IIにおいて、Wは、上記のアクリ
ル酸エステル単量体の重合によって供されるような、懸
架した光酸不安定単位であり、xおよびzは、ポリマー
の全単位あたりの、各単位のモル分率またはモルパーセ
ントであり、そして、好ましくは、xは約1〜80モル
パーセント、より好ましくは、5〜約50モルパーセン
ト、zは約1〜50モルパーセント、より具体的には、
1〜約40モルパーセントであり、そして、Yは水素ま
たは置換基を有していてもよいアルキル、好ましくは水
素、またはメチルのようなC1−4アルキルであり、そ
して、該ポリマーは、実質的に、本質的にまたは全くイ
タコン酸単位を有しない。
【0037】特に好ましい本発明のポリマーには、以下
の式IIIとIVが含まれる。
【0038】
【化4】
【0039】これらの式IIIおよびIVにおいて、Y
は独立して水素またはメチルであり、そして、各ポリマ
ーは、実質的に、本質的にまたは全くイタコン酸単位を
有しない。
【0040】193nmおよび他の200nm以下の波
長で画像形成するフォトレジスト中で使用するために
は、本発明のポリマーは、如何なるフェニル基または他
の芳香族基も実質的に有しないことが好ましい。例え
ば、好ましいポリマーは、約5モルパーセントより少な
い芳香族基、より好ましくは、約1モルパーセントより
少ない芳香族基、より好ましくは約0.1、0.02、
0.04そして0.08モルパーセントより少ない芳香
族基、そして、さらにより好ましくは、約0.01モル
パーセントより少ない芳香族基を含有する。特に好まし
いポリマーは、完全に芳香族基を有しない。芳香族基
は、200nm以下の照射光を強く吸収し得るため、そ
のような短波長の照射光で画像形成するフォトレジスト
に使用するポリマーとしては、望ましくない。上述の式
IIIとIVのポリマーは、193nm用途を含む、2
00nm以下の露光用途に特に適している。
【0041】本発明のポリマーは、種々の方法により調
製できる。1つの好適な方法は、用いる特定の試薬と、
反応溶媒(溶媒を用いる場合)の沸点によって、反応温
度は変わるが、例えば、不活性ガス雰囲気(例えば窒素
またはアルゴン)中、ラジカル開始剤の存在下で、約7
0℃以上のような高温での、上記した種々の単位を供す
るためのフリーラジカル重合、つまり、無水イタコン酸
および選ばれた他の単量体との反応による方法である。
好適な反応溶媒には、例えばテトラヒドロフラン、乳酸
エチルなどが含まれる。当業者は、本発明の開示によ
り、あらゆる特定の系に対しても、好適な反応温度を容
易に決めることができる。種々のフリーラジカル開始剤
が用いられる。例えば、アゾ−ビス−2,4−ジメチル
ペンタンニトリルのようなアゾ化合物を使用してよい。
過酸化物、過酸エステル、過酸および過硫酸塩も使用し
得る。本発明のポリマーを合成するための試薬と条件の
例については、以下の実施例2を参照されたい。
【0042】上で述べたように、どの構成要素も置換基
で置換されていてもよい。「置換される」置換基は、1
個以上の置換可能な位置、一般的には1個、2個または
3個の位置において、例えば、ハロゲン(特に、F、C
lまたはBr)基;C1−8アルキル;C1−8アルコ
キシ;C2−8アルケニル;C2−8アルキニル;ヒド
ロキシル;例えばC1−6アルカノイルなどを含むアシ
ルなどの、1個以上の好適な基で置換されてよい。
【0043】ポリマーはプレフォーム樹脂(prefo
rmed resin)の改質によって調製されてもよ
い。例えば、無水イタコン酸を含有するポリ(ビニルフ
ェノール)ポリマーまたはコポリマーのプレフォーム樹
脂は、フェノール性酸素上にグラフトされた適切なエス
テル単位(例えば、アクリル酸エステルモノマー類の酸
縮合により得られた)を有してよい。そのような縮合の
ための好ましいポリマーは、サッカレー(Thacke
ray)らの米国特許第5,128,232号および第
5,340,696号に開示されているような、フェノ
ール単位と非芳香族アルコールのコポリマーである。
【0044】本発明のポリマーは、好ましくは、1,0
00〜約100,000、より好ましくは、約2,00
0〜約30,000、さらにより好ましくは、約2,0
00〜15,000または20,000の重量平均分子
量(M)、約3以下の分子量分布(M/M)、よ
り好ましくは、約2以下の分子量分布を有する。本発明
のポリマーの分子量(MまたはM)は、ゲル浸透ク
ロマトグラフィにより好適に求められる。
【0045】本発明のポリマーは、一般に、少なくとも
約0.5または約1モルパーセントの無水イタコン酸単
位、より具体的には、少なくとも約3、4または5モル
パーセントの無水イタコン酸単位、さらにより具体的に
は、約8、10、12、15または20モルパーセント
の無水イタコン酸単位を含有する。
【0046】化学増幅型ポジ型フォトレジスト配合の中
で使用される本発明のポリマーは、望ましいレジストレ
リーフ画像を形成し得るのに十分な量の光発生酸に不安
定なエステル基を含有すべきである。例えば、そのよう
な酸に不安定なエステル基の好適な量は、少なくともポ
リマーの全単位の1モルパーセント、より好ましくは、
約2〜50モルパーセント、さらにより具体的には、全
ポリマー単位の約3〜30または40モルパーセントで
ある。典型的な、好ましいポリマーついては、以下の実
施例を参照されたい。
【0047】本発明のフォトレジストは、一般に、光活
性成分と、上記のポリマーを含む樹脂バインダー成分を
含有する。
【0048】樹脂成分は、レジストの塗布層を、アルカ
リ水溶液の現像剤で現像可能ならしめる、十分な量で使
用されるべきである。
【0049】また、本発明のレジスト組成物は、具体的
には光酸発生剤(つまり、「PAG」)である光活性成
分を含有し、それは、感放射線で露光した時に、レジス
トの塗布層中に潜像を発生させるに十分な量で好適に使
用される。193nmと248nmでの画像形成用の好
ましいPAG類には、以下の式の化合物のようなイミド
スルホナートが含まれる。
【0050】
【化5】
【0051】式中、Rはカンファー、アダマンチル、ア
ルキル(例えばC1−12アルキル)および、ペルフル
オロ(C1−12アルキル)のようなペルフルオロアル
キル、特に、ペルフルオクチル、ペルフルオロノニルな
どである。特に好ましいPAGは、N−[(1−ペルフ
ルオロオクタンスルホニル)オキシ]−5−ノルボルネ
ン−2,3−ジカルボキシイミドである。
【0052】スルホナート化合物、特に、スルホン酸塩
も好適なPAG類である。193nmと248nmでの
画像形成用に好適な2つの試薬は、次のPAG1とPA
G2である:
【0053】
【化6】
【0054】そのようなスルホナート化合物は、上記P
AG1の合成を詳述している、ヨーロッパ特許出願第9
6118111.2号(公告番号0783136号)に
開示されているように調製される。概略すれば、PAG
1は、ヨウ素酸カリウム、t−ブチルベンゼンおよび無
水酢酸の混合物を、氷浴で冷却しながら硫酸を滴下して
反応させ、調製される。次いで、反応混合物を室温で約
22時間撹拌し、水を加えて約5〜10℃まで冷却し、
次いで、ヘキサンで洗浄する。その後、ジアリールヨー
ドニウム・硫酸水素塩の水溶液を約5〜10℃まで冷却
して、カンファースルホン酸を添加し、水酸化アンモニ
ウムで中和する。
【0055】また、上記カンファースルホナート基以外
のアニオンとの錯体を形成した、前記2種のヨードニウ
ム化合物も好適である。特に、好ましいアニオンとして
は、式RSO3−で示されるものが挙げられ、式中、R
は、アダマンチル、アルキル(例えばC1−12アルキ
ル)および、ペルフルオロ(C1−12アルキル)など
のペルフルオロアルキルを表す。これら好ましいアニオ
ンの中でも、ペルフルオロオクタンスルホナート、ペル
フルオロブタンスルホナートなどが特に好ましい。
【0056】1つのフォトレジスト組成物中に、種々の
PAG類の混合物を採用するのも望ましい。特に、上記
のイオン性スルホン酸塩1と2の1つをブレンドした、
上に定義されたイミドスルホナートノニオン性PAGの
ような、イオン性とノニオン性のPAG類のブレンドを
使用するのが好ましい。そのような、イオン性とノニオ
ン性のPAG類のブレンドについてのさらなる議論に関
しては、1998年9月10日付で提出された、同時係
属中の米国出願第09/150,965号も参照された
い。
【0057】本発明のレジストの好ましい所望の添加剤
としては、添加塩基、特に、現像したレジストレリーフ
画像の解像度を向上させる、テトラブチルアンモニウム
ヒドロキシド(TBAH)、または、乳酸テトラブチル
アンモニウムが挙げられる。193nmで画像形成する
レジストに対して好ましい添加塩基は、ジアゾビシクロ
ウンデセンまたはジアゾビシクロノネンのような、ヒン
ダードアミンである。添加塩基は、全固形分に対して例
えば約0.03〜5重量パーセントの、比較的少量が好
適に使用される。
【0058】本発明のフォトレジストは、また、所望な
らば他の物質も含有することができる。例えば、必要に
応じた添加剤として、ストリエーション防止剤(ant
i−striation agents)、可塑剤、増
速剤などが挙げられる。例えば、レジストの乾燥成分全
重量あたり約5〜30重量パーセントの量のような、比
較的高濃度で存在することがある充填剤や色素を除い
て、このような、必要に応じて使用される添加剤は、フ
ォトレジスト組成物中に低濃度で存在するのが一般的で
ある。
【0059】本発明の組成物は、当業者によって容易に
調製できる。例えば、本発明のフォトレジスト組成物
は、フォトレジスト成分を、例えば、乳酸エチル、エチ
レングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコー
ルモノメチルエーテルアセタート、プロピレングリコー
ルモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチ
ルエーテルアセタート、および、3−エトキシエチルプ
ロピオナートなどの好適な溶媒に溶解させて調製でき
る。一般的に、該組成物の固形物含有量は、フォトレジ
スト組成物の全重量の、約5〜35重量パーセントの範
囲で変わる。樹脂バインダーと光活性成分は、被膜層を
供し、良い品質の潜像およびレリーフ画像を形成するの
に十分な量で存在すべきである。レジスト成分の好まし
い量の例については、以下の実施例を参照されたい。
【0060】本発明の組成物は、一般的に知られた手順
に従って使用される。本発明の液状塗布組成物は、スピ
ンコーティング、浸漬法、ロール塗布または他の従来の
塗布技法などによって基板に塗布される。スピンコーテ
ィングの場合、塗布溶液の固形物含有量は、望ましいフ
ィルム厚を供するように、使用する特定の回転装置、該
溶液の粘度、スピナーの速度、および、スピンコーティ
ングに許容される時間に基づいて調整され得る。
【0061】本発明のレジスト組成物は、フォトレジス
トの塗布を含むプロセスにおいて、通常使用される基板
に好適に塗布される。例えば、該組成物は、マイクロプ
ロセッサーおよび他の集積回路の構成要素の生産のため
に、シリコンウエハまたは二酸化シリコンを塗布したシ
リコンウエハの上に塗布されてよい。アルミニウム−酸
化アルミニウム、ひ化ガリウム、セラミック、石英、
銅、ガラス基板なども、好適に用いられる。
【0062】表面への該フォトレジストの塗布に続い
て、好ましくは、該フォトレジスト塗布部が非粘着性に
なるまで、加熱により乾燥して溶媒を除去する。その
後、従来法通りにマスクを通して画像を形成する。該露
光は、フォトレジスト系の光活性成分を効果的に活性化
し、レジスト塗布層にパターン化した画像を形成するの
に十分であり、そしてより詳しくは、露光エネルギー
は、露光装置とフォトレジスト組成物の成分によるが、
一般的に約1〜100mJ/cmの範囲である。
【0063】上に述べたように、本発明のレジスト組成
物の塗布層は、好ましくは、短い波長の照射光、特に、
300nm以下および200nm以下の波長の照射光に
よって、光活性化される。特に好ましい照射光の波長に
は、193nmと248nmが含まれる。しかし、本発
明のレジスト組成物は、より長い波長の照射光で好適に
画像調製してもよい。例えば、本発明の樹脂に適切なP
AGを配合し、化学的に増感されたポジ型のi線レジス
ト、つまり、約365nmで画像形成するレジストとし
て使用し得る。
【0064】露光に続いて、該組成物の被膜を、好まし
くは約70℃〜約160℃の範囲の温度でベーキングす
る。その後で、レジスト膜を現像する。露光したレジス
ト膜は、極性の現像剤、好ましくは、テトラアルキルア
ンモニウムヒドロキシドのような第四級アンモニウムヒ
ドロキシド溶液、例えば、0.26Nのテトラメチルア
ンモニウムヒドロキシド溶液;エチルアミン、n−プロ
ピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミ
ン、トリエチルアミン、またはメチルジエチルアミンの
ような、種々のアミン溶液;ジエタノールアミンまたは
トリエタノールアミンのようなアルコールアミン;ピロ
ール、ピリジンなどのような環状アミンなどの、アルカ
リ水溶液からなる現像剤を用いることによってポジ型に
なる。一般に、現像は、従来技術で認められた手順に従
う。
【0065】基板の上に塗布したフォトレジストの現像
に続いて、現像した基板を、当業界では公知の手順に従
って、例えば、レジストに覆われていない基板領域の化
学的なエッチングまたはメッキにより、レジストに覆わ
れていない領域のみ選択的に加工する。超小型電子基板
の製造、例えば、二酸化シリコンウエハの製造のための
好適なエッチング剤には、プラズマとして使用されるC
またはCF/CHFエッチング剤のような、塩
素またはふっ素系のエッチング剤などの、気体エッチン
グ剤が含まれる。そのような加工の後、レジストは、公
知の剥離手順を用いて、加工した基板から除去される。
【0066】
【実施例】本明細書に述べられた全ての文書は、参照す
ることにより本明細書に取り込まれている。以下の非限
定的実施例は、本発明の例示である。
【0067】実施例1: 無水イタコン酸の精製 無水イタコン酸(100g、Ardrich社の純度9
5パーセント品、NMRでは純度85パーセント)を、
窒素雰囲気下、クロロホルム(500ml)中で2時間
撹拌し、スラリー化した。次いで、該スラリーを濾過
し、そして、クロロホルムに不溶な不純物(イタコン
酸)を、濾過の過程で取り除いた。次に、純粋な無水イ
タコン酸を含有する濾過液を、ロータリーエバポレータ
ーを用いて濃縮した。得られた白色固体を真空中で1晩
乾燥した。H−NMRで調べた結果,無水イタコン酸
の純度は、98パーセントより高いことが分かった。収
率=80.2g(80%)。
【0068】
【化7】
【0069】実施例2: 好ましいポリマーの合成 本発明の好ましいポリマーは、次のように調製した。メ
タクリル酸イソボルニル(48.8g、0.217モ
ル)、メタクリル酸t−ブチル(20.5g、0.14
4モル)、メタクリロニトリル(9.7g、0.144
モル)、精製した無水イタコン酸(12.2g、0.1
09モル)(無水イタコン酸は、上記実施例1に述べた
通りに精製した)、および、メタクリル酸(9.3g、
0.108モル)を、175mlのテトラヒドロフラン
に溶解した。この溶液を撹拌しながら、窒素ガスで20
分間穏やかにバブリングすることにより、脱酸素した
後、窒素雰囲気の中に置いた。次に、この溶液を穏やか
に還流した。次いで、25mlのテトラヒドロフランに
溶解した2,2−アゾ−ビス−2,4−ジメチルペンタ
ンニトリル8.95g(0.0361モル)を、穏やか
に還流中の混合物に5分間かけて添加した。次いで、撹
拌しながら還流して、重合を16時間続けた。
【0070】重合が完了した時、反応混合溶液を室温ま
で冷却し、そして、ポリマーをヘキサン(3000m
L)中に沈殿させて単離した。最後に、ポリマーを、真
空オーブン中で60℃にて24時間乾燥した。収率80
g(理論値の80%)、M=5283、M=347
3、T=129℃およびT=210℃。
【0071】実施例3(比較用): イタコン酸を含有
するレジストポリマー イタコン酸が、レジスト性能に対して悪影響を及ぼすこ
とを示すため、ポリマー中にイタコン酸を意図的に取り
込んだ。
【0072】次の、定められたモル比の単位を有するポ
リマーを調製した:メタクリル酸イソボルニル(30モ
ルパーセント)、メタクリル酸t−ブチル(30モルパ
ーセント)、メタクリロニトリル(11モルパーセン
ト)、無水イタコン酸(21モルパーセント)、イタコ
ン酸(8モルパーセント)。以後、このポリマーを実施
例3比較ポリマーと呼ぶ。該ポリマーを、上記実施例2
の一般手順によって調製した。
【0073】以下のようにしてフォトレジストを調製
し、本明細書中では「実施例3比較レジスト」と呼ぶ。
プロピレングリコールメチルエーテルアセテート溶媒中
に、以下の成分を、全固形分が15重量パーセントにな
るように混合した:実施例3比較ポリマーを全固形分の
残量、光酸発生剤であるN−[(1−ペルフルオロオク
タンスルホニル)オキシ]−5−ノルボルネン−2,3
−ジカルボキシイミドを全固形分の5重量パーセント、
プロトンスポンジ(Proton Sponge)を全
固形分の0.06重量パーセント、および、シルウエッ
ト7604(Silwet7604、DowCorni
ng社、米国)を全固形分の0.1重量パーセント。
【0074】実施例3の比較レジストを、シリコンウエ
ハ基板の上にスピンコートし、その上に反射防止被覆層
をオーバーコートした。次いで、塗布された該ウエハ
を、真空熱板上で、125℃にて60秒間ソフトベーキ
ングし、約4100オングストロームの厚さのレジスト
塗布層を得た。次に、レジスト塗布層を、193nmの
波長を有するパターン化した照射光で露光し、55℃に
て露光後ベーキングを行い、次いで、0.26Nのテト
ラブチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いて、4
0秒間現像した。
【0075】実施例3の比較レジストは、82mJ/c
の最小露光量でのライン:スペース=1:1の画像
で、解像度の限界が0.18ミクロンまでと非常に悪
く、ライン間のミクロブリッジングとゲル化が広範に見
られ、そして、ライン頂部の剥離があるなど、性能が非
常に劣っていた。
【0076】実施例4:精製した無水イタコン酸と未精
製の無水イタコン酸を含有するポリマー、および、その
ようなポリマーを含有するフォトレジスト 2種類のポリマーを調製した。市販の無水イタコン酸原
料(Aldrich社)を用い、重合反応の前に該無水
物試薬を何ら精製せずに、第1のポリマー(以下「ポリ
マー1」と呼ぶ)を調製した。ポリマー1の時と全く同
じ条件と試薬を用い、ただし、市販の無水イタコン酸
を、重合反応の前に実施例1で述べた抽出により精製し
て、第2のポリマー(以下、「ポリマー2」と呼ぶ)を
調製した。ポリマーは以下の組成を有した。
【0077】ポリマー1:メタクリル酸イソボルニル
(31モルパーセント)、メタクリル酸t−ブチル(2
0モルパーセント)、メタクリル酸(12モルパーセン
ト)、メタクリロニトリル(14モルパーセント)、無
水イタコン酸(未精製)(23モルパーセント)
【0078】ポリマー2:メタクリル酸イソボルニル
(31モルパーセント)、メタクリル酸t−ブチル(2
0モルパーセント)、メタクリル酸(12モルパーセン
ト)、メタクリロニトリル(14モルパーセント)、無
水イタコン酸(精製)(23モルパーセント)
【0079】先ず、レジスト1と呼ばれるフォトレジス
トを、以下のように調製した。プロピレングリコールメ
チルエーテルアセタート溶媒中に、以下の成分を全固形
分が15重量パーセントになるように混合した:ポリマ
ー1を全固形分の残量、光酸発生剤であるN−[(1−
ペルフルオロオクタンスルホニル)オキシ]−5−ノル
ボルネン−2,3−ジカルボキシイミドを全固形分の5
重量パーセント、プロトンスポンジ(Proton S
ponge)を全固形分の0.06重量パーセント、お
よび、シルウエット7604(Silwet7604、
Dow Corning社、米国)を全固形分の0.1
重量パーセント。
【0080】次いでレジスト2と呼ばれるフォトレジス
トを、以下のように調製した。プロピレングリコールメ
チルエーテルアセタート溶媒中に、以下の成分を全固形
分が15重量パーセントになるように混合した:ポリマ
ー2を全固形分の残量、光酸発生剤であるN−[(1−
ペルフルオロオクタンスルホニル)オキシ]−5−ノル
ボルネン−2,3−ジカルボキシイミドを全固形分の5
重量パーセント、プロトンスポンジ(Proton S
ponge)を全固形分の0.06重量パーセント、お
よび、シルウエット7604(Silwet7604、
Dow Corning社、米国)を全固形分の0.1
重量パーセント。
【0081】レジスト1とレジスト2の各々を、別々の
シリコウエハ基板の上にスピンコートし、その上に反射
防止被覆層をオーバーコートした。次いで、塗布した該
ウエハを、真空熱板上で、125℃にて60秒間ソフト
ベーキングし、約5200オングストロームの厚さのレ
ジスト塗布層を得た。次に、レジスト塗布層を、193
nmの波長を有するパターン化した照射光で露光し、1
55℃にて露光後ベーキングを行い、次いで、0.26
Nのテトラブチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用
いて、90秒間現像した。
【0082】レジスト2は、レジスト1より著しく解像
度の良好な、0.15ミクロンのライン:スペース=
1:1の画像を示した。特に、レジスト2は、より滑ら
かな側壁とより平滑な頂部を有するラインを供し、レジ
ストのゲル化と膨潤が、レジスト1により形成された画
像に比べ、より少ないことを示した。また、レジスト2
は、レジスト1と比較して、改良された独立画像/高密
度画像バイアス(iso/dense bias)をも
たらし、高密度画像と同じ露光量で、より細り(ero
sion)の少ない独立画像を示した。
【0083】本発明のこれまでの記載は、単にそれを例
示するためのものであり、請求の範囲の中で説明される
ように、本発明の精神または範囲から離れることなし
に、変更や修正を行い得るものである。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年2月10日(2000.2.1
0)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 無水イタコン酸ポリマーおよびそれ
を含むフォトレジスト組成物
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/027 H01L 21/30 502R (71)出願人 596156668 455 Forest Street,Ma rlborough,MA 01752 U. S.A (72)発明者 ピーター・トレフォナス・サード アメリカ合衆国02053マサチューセッツ州 メドウェイ サマーヒル・ロード 40 (72)発明者 ミッチェル・ジェイ・モナガン アイルランド国 カーンドナフ・ドネガル チュランリー

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光活性成分と樹脂を含み、該樹脂が無水
    イタコン酸単位を含有し、そして、少なくとも実質的に
    イタコン酸単位を有しない、フォトレジスト組成物。
  2. 【請求項2】 該樹脂が、該ポリマーの合成の前に精製
    された無水イタコン酸から調製される、請求項1に記載
    のフォトレジスト組成物。
  3. 【請求項3】 該無水イタコン酸が抽出により精製され
    る、請求項2に記載のフォトレジスト組成物。
  4. 【請求項4】 該無水イタコン酸が、クロマトグラフィ
    ー、再結晶、沈殿または蒸留により精製される、請求項
    2に記載のフォトレジスト組成物。
  5. 【請求項5】 該樹脂が、約4モルパーセントより少な
    いイタコン酸単位を有する、請求項1に記載のフォトレ
    ジスト組成物。
  6. 【請求項6】 該樹脂が、約2モルパーセントより少な
    いイタコン酸単位を有する、請求項1に記載のフォトレ
    ジスト組成物。
  7. 【請求項7】 該樹脂が、約1モルパーセントより少な
    いイタコン酸単位を有する、請求項1に記載のフォトレ
    ジスト組成物。
  8. 【請求項8】 該樹脂が、イタコン酸単位を全く有しな
    い、請求項1に記載のフォトレジスト組成物。
  9. 【請求項9】 該フォトレジストが、化学増幅型フォト
    レジストである、請求項1に記載のフォトレジスト組成
    物。
  10. 【請求項10】 該樹脂が、光酸感受性エステル単位を
    含む、請求項1に記載のフォトレジスト組成物。
  11. 【請求項11】 光活性成分と樹脂を含み、該樹脂が無
    水イタコン酸単位を含有し、そして、少なくとも実質的
    にイタコン酸単位を含有せず、そして、該樹脂が、無水
    イタコン酸を精製し、そして、該精製した無水イタコン
    酸を反応させて樹脂を調製することによって得られる、
    フォトレジスト組成物。
  12. 【請求項12】 該無水イタコン酸が、抽出、クロマト
    グラフィー、再結晶、沈殿または蒸留によって精製され
    る、請求項11に記載のフォトレジスト組成物。
  13. 【請求項13】 (a)無水イタコン酸を精製し、そし
    て、該精製した無水イタコン酸を用いて無水イタコン酸
    単位を含んでなる樹脂を調製し、(b)該樹脂に光活性
    成分を混合して、フォトレジスト組成物を調製する、こ
    とを含む、フォトレジスト組成物の調製方法。
  14. 【請求項14】 該樹脂が、抽出、クロマトグラフィ
    ー、再結晶、沈殿または蒸留により精製される、請求項
    13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 該樹脂が、約4モルパーセントより少
    ないイタコン酸単位を有する、請求項13に記載の方
    法。
  16. 【請求項16】 該樹脂が、2モルパーセントより少な
    いイタコン酸単位を有する、請求項13に記載の方法。
  17. 【請求項17】 基板の上に請求項1に記載のフォトレ
    ジストの塗布層を形成し、該フォトレジスト塗布層をパ
    ターン化した感放射線で露光し、そして、該露光したフ
    ォトレジスト塗布層を現像して、フォトレジストのレリ
    ーフ画像を得る、ことを含むフォトレジストのレリーフ
    画像の形成の方法。
  18. 【請求項18】 該フォトレジストを、248nmまた
    は193nmの波長を有する感放射線で露光する、請求
    項17記載の方法。
  19. 【請求項19】 請求項1に記載のフォトレジストの層
    で被覆した基板を含む工業製品。
  20. 【請求項20】 無水イタコン酸単位を含み、そして、
    少なくとも実質的にイタコン酸単位を含有しないポリマ
    ー。
  21. 【請求項21】 無水イタコン酸を精製し、該精製した
    無水イタコン酸を反応させて調製することにより得られ
    る、請求項20記載のポリマー。
  22. 【請求項22】 無水イタコン酸を精製してイタコン酸
    を除去し、次いで、該精製した無水イタコン酸を用いて
    ポリマーを調製することを含む、無水イタコン酸単位を
    含んでなるポリマーの製造方法。
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