JP2000323192A - 半導体電極及びそれを用いた光電変換素子 - Google Patents

半導体電極及びそれを用いた光電変換素子

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JP2000323192A
JP2000323192A JP11343466A JP34346699A JP2000323192A JP 2000323192 A JP2000323192 A JP 2000323192A JP 11343466 A JP11343466 A JP 11343466A JP 34346699 A JP34346699 A JP 34346699A JP 2000323192 A JP2000323192 A JP 2000323192A
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Japan
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semiconductor
electrode
dye
charge transfer
photoelectric conversion
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Hidekazu Hirose
英一 廣瀬
Akira Imai
彰 今井
Katsuhiro Sato
克洋 佐藤
Hokuto Takada
北斗 高田
Yoshiyuki Ono
好之 小野
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体と色素との間の電荷の移動を制御する
ことができる半導体電極、並びに、開放電圧、短絡電
流、形状因子、及び光電変換効率に優れた光電変換素子
の提供。 【解決手段】 導電性基体12上に、半導体層13を有
する半導体電極において、該半導体層13が、半導体1
31上に電荷移動制御分子132及び色素133をこの
順に担持させてなることを特徴とする半導体電極1であ
る。また、半導体電極と、該半導体電極に対向する対向
電極3と、電荷輸送物質を含有する電荷輸送層2とを有
する光電変換素子であって、該半導体電極が、上記記載
の半導体電極1であり、かつ、前記電荷輸送層2が、該
半導体電極1及び対向電極3と接して配置されることを
特徴とする光電変換素子である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光電池、センサ
ー、光触媒等に用られる半導体電極及び該半導体電極を
用いた光電変換素子に関する。
【0002】
【従来の技術】光エネルギーを電気エネルギーに変換す
る光電変換素子は、太陽光エネルギーの変換、光を用い
た情報伝達等の技術分野において、光電池、光センサ
ー、電子写真感光体等として広く応用されている。特に
光電池は、近年、地球温暖化問題、地球温暖化防止のた
めの化石燃料によるCO2削減が叫ばれる中、化石燃料
に代替するクリーンなエネルギー源として、活発に研究
が行われている。
【0003】例えば、シリコン、GaAsやCuInS
eといった無機半導体を用いて、太陽エネルギーを電気
エネルギーに変換する光電池の研究は盛んに行われ、単
結晶、多結晶、あるいはアモルファス薄膜を用いた光電
池が実用化されている。しかし、前記無機半導体を用い
た光電池の製造においては、単結晶作製プロセス、プラ
ズマCVD法等の薄膜作成プロセス等の高度な技術が要
求されるため、製造に多大なエネルギーが必要となるた
め問題があった。また、Cd、As、Se等の物質を用
いるため、光電池の破損や廃棄の際に、環境に悪影響を
与えることもあり問題があった。
【0004】前記無機半導体の光電池の問題を克服する
技術として、近年、グレッツェルらにより、無機金属酸
化物を多孔質状にした半導体電極表面に、色素を担持さ
せた光電池が報告され(特開平1−220380号公
報、J.Am.Chem.Soc.,115,683
2,1993)、無害で、かつ、低コストで製造可能な
光電池として、脚光を浴びている。グレッツェルらは、
導電性基板上に、無機金属酸化物の微粒子(酸化チタン
微粒子)を焼結させることにより、細孔を持った表面積
の大きい半導体電極を作製し、これにルテニウム金属錯
体色素を吸着させることにより、アモルファスシリコン
光電池に並ぶ性能を発現し得る技術を見出した。
【0005】しかし、かかる技術を実用化するには、高
いエネルギー変換効率や、短絡電流、開放電圧及び形状
因子の向上が要求されるが、以下のような理由により、
このような光特性は満足のいくものが得られなかった。
即ち、前記光電池は、n型半導体を用いた場合には、光
吸収した色素から半導体内に電子が注入されて光電流が
発生するものであり、p型半導体を用いた場合には、半
導体内に正孔が注入され光電流が発生するものである
が、その際、一旦、半導体内に注入された電子又は正孔
が色素に再注入される現象が生じるため、光電池の開放
電圧、短絡電流等が低下し、光電変換素子全体の特性が
低下してしまう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来に
おける諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課
題とする。即ち、本発明は、半導体と色素との間の電荷
の移動を制御することができる半導体電極を提供するこ
とを目的とする。また、本発明は、該半導体電極を用い
ることにより、開放電圧、短絡電流、形状因子、及び光
電変換効率といった光特性に優れた光電変換素子を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、色素を担
持した半導体を有する半導体電極及びそれを用いた光電
変換素子の特性の低下をもたらす原因、即ち、一旦色素
から半導体に注入された電子又は正孔が再び色素へリー
クしてしまう現象について鋭意研究した結果、半導体と
色素との間に更に適当な物質の層を設けることにより、
半導体と色素との間の電子又は正孔の移動を制御するこ
とができることを見出し、本発明を完成するに至った。
前記課題を解決するための手段は、以下の通りである。
即ち、 <1> 導電性基体上に、半導体層を有する半導体電極
において、前記半導体層が、半導体上に電荷移動制御分
子及び色素をこの順に担持させてなることを特徴とする
半導体電極である。 <2> 前記電荷移動制御分子が、半導体から色素への
逆電荷移動を抑制する分子である前記<1>に記載の半
導体電極である。 <3> 前記電荷移動制御分子が、共役系分子である前
記<1>又は<2>に記載の半導体電極である。 <4> 前記電荷移動制御分子が、シラン化合物である
前記<1>から<3>のいずれかに記載の半導体電極で
ある。 <5> 前記半導体が、酸化チタンである前記<1>か
ら<4>のいずれかに記載の半導体電極である。 <6> 半導体電極と、該半導体電極に対向する対向電
極と、電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とを有する光
電変換素子であって、前記半導体電極が、前記<1>か
ら<5>のいずれかに記載の半導体電極であり、かつ、
前記電荷輸送層が、前記半導体電極及び対向電極と接し
て配置されることを特徴とする光電変換素子である。 本発明の半導体電極は、半導体と色素との間に電荷移動
制御分子を設けることにより、色素分子から半導体へ一
旦移動した電荷が、再び色素分子へ移動することを抑制
することができる。従って、該半導体電極を用いた光電
変換素子は、開放電圧及び短絡電流の低下を防止するこ
とができ、高い光電変換効率を得ることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。 [半導体電極]本発明の半導体電極は、導電性基体上
に、半導体層を有し、更に必要に応じて、その他の部材
を有してなる。図1に、本発明の半導体電極の一例の概
略構成図を示す。図1において、半導体電極1は、導電
性支持体(透明)11上に、導電性基体(透明)12を
有し、更にその上に、半導体層13を有する。半導体層
13は、半導体131上に、電荷移動制御分子132と
色素133とがこの順に担持されている。
【0009】(導電性基体)前記導電性基体としては、
特に制限はないが、後述の半導体層とオーミックに接合
し、可視光から赤外光までの領域の光を広く透過し得る
導電性基体が好ましい。前記導電性基体としては、例え
ば、白金、金、銀、銅、錫、チタン、ロジウム、炭素、
インジウム、アルミニウム、酸化ルテニウム、ニッケ
ル、酸化スズ、酸化インジウム、酸化スズインジウム等
が挙げられるが、これらに限定されるものではない。こ
れらの中でも、表面抵抗値が低い、耐熱性がよい、化学
的安定性がある、光透過率が高い、等の点でフッ素をド
ーピングした酸化スズ、酸化スズインジウムが好まし
い。
【0010】前記導電性基体の表面抵抗としては、50
0Ω/cm以下が好ましく、10Ω/cm以下がより好
ましい。前記表面抵抗が500Ω/cmを超える場合に
は、取り出した電流が抵抗によりジュール熱となる直列
抵抗損失が大きくなり、効率を低下させることがある。
また、可視光から赤外光まで広く透過するということ
は、この領域の光の透過率が10%以上であることを示
しており、本発明においては、透過率が75%以上であ
ることが好ましい。前記導電性基体の厚みとしては、特
に制限はないが、通常、0.002〜10μmが好適で
ある。
【0011】(半導体層)前記半導体層は、半導体を含
有し、その表面に、電荷移動制御分子及び色素を順次担
持させてなることを特徴とする。前記半導体層は、前記
半導体電極の表面積を大きくすることが可能な点で、多
孔質状の半導体層が好ましい。前記半導体層が多孔質状
の場合、その比表面積としては、特に制限はないが、5
2/g以上が好ましく、10m2/g以上がより好まし
い。
【0012】−半導体− 前記半導体層に含有される半導体としては、特に制限は
ないが、酸化物半導体、化合物半導体、有機半導体、元
素半導体等が挙げられる。前記半導体の具体例として
は、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化タングステ
ン、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、酸化
スズ、酸化ニオブ等の酸化物半導体、硫化銅インジウ
ム、リン化ガリウム等の無機化合物半導体、ポリチオフ
ェン、ポリピロール、ポリアセチレン、ポリフェニレン
ビニレン、ポリフェニルスルフィド等の有機半導体、シ
リコン、ゲルマニウム等の元素半導体が挙げられるが、
これらに限定されるものではない。これらの中でも、安
全性、安定性、及び低コストの点で、酸化チタンが特に
好ましい。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以
上を併用してもよい。
【0013】−電荷移動制御分子− 前記半導体上に担持される電荷移動制御分子としては、
一般には、色素から半導体へ移動した電子又は正孔が、
再び色素へ逆移動することを抑制する性質を有するもの
であれば、いかなるものでも使用することができる。好
ましい電荷移動制御分子は、該電荷移動制御分子と接す
る半導体及び色素の有するそれぞれの物理的、化学的特
性によって異なり、それらの特性に基づき適宜選択する
ことが可能である。具体的には、半導体を構成する材
料、又はそのバンドギャップの大きさや表面状態等であ
り、また色素分子の光吸収スペクトルや励起状態の特性
等により、好ましく使用可能な電荷移動制御分子を選択
することができる。例えば、半導体がn型であれば色素
から電子を移動し易い分子を、p型であれば色素から正
孔を移動し易い分子を選択する。即ち、半導体がn型で
あれば電子受容性分子、p型であれば電子供与性分子を
選択することができる。
【0014】また、色素から半導体への効率的な電荷移
動を考慮し、かつ半導体から色素への逆電荷移動を抑制
することができる化学構造として、ポリエン、フェニル
基等の芳香族性のπ共役系を有することが一般的に好ま
しい。更に、同時に半導体との良好な結合性を保持する
ための化学構造を有することが好ましい。かかる電荷移
動制御分子として好ましく使用できるものとしては、π
共役系を有するシラン化合物、π共役系を有するすず化
合物、π共役系を有するスルホン酸塩、π共役系を有す
る硫酸エステル塩、π共役系を有するリン酸エステル塩
含有高分子等が挙げられるが、これらに限定されるもの
ではない。
【0015】具体的には、例えば、p−ブロモフェニル
トリクロロシラン[p−BrPhSiCl3]、p−ブ
ロモフェニルトリメトキシシラン[p−BrPhSi
(OCH33]、o−ブロモフェニルトリクロロシラン
[o−BrPhSiCl3]、o−ブロモフェニルトリ
メトキシシラン[o−BrPhSi(OCH33]、m
−ブロモフェニルトリクロロシラン[m−BrPhSi
Cl3]、m−ブロモフェニルトリメトキシシラン[m
−BrPhSi(OCH33]、(p−ブロモメチル)
フェニルトリクロロシラン[p−BrCH2PhSiC
3]、(p−ブロモメチル)フェニルトリメトキシシ
ラン[p−BrCH2PhSi(OCH33]、p−ク
ロロフェニルトリクロロシラン[p−ClPhSiCl
3]、p−クロロフェニルトリメトキシシラン[p−C
lPhSi(OCH33]、m−クロロフェニルトリク
ロロシラン[m−ClPhSiCl3]、o−クロロフ
ェニルトリメトキシシラン[o−ClPhSi(OCH
33]、(p−クロロメチル)フェニルトリクロロシラ
ン[p−ClCH2PhSiCl3]、
【0016】(p−クロロメチル)フェニルトリメトキ
シシラン[p−ClCH2PhSi(OCH33]、
(p−クロロメチル)フェニルメチルジクロロシラン
[p−ClCH2PhSi(CH3)Cl2]、(p−ク
ロロメチル)フェニルジメチルクロロシラン[p−Cl
CH2PhSi(CH32Cl]、(p−クロロメチ
ル)フェニルトリn−プロポキシシラン[p−ClCH
2PhSi(O−n−C373]、((p−クロロメチ
ル)フェニルエチル)トリクロロシラン[p−ClCH
2Ph(CH22SiCl3]、((p−クロロメチル)
フェニルエチル)メチルジクロロシラン[p−ClCH
2Ph(CH22Si(CH3)Cl2]、((p−クロ
ロメチル)フェニルエチル)ジメチルクロロシラン[p
−ClCH2Ph(CH22Si(CH32Cl]、
((p−クロロメチル)フェニルエチル)トリメトキシ
シラン[p−ClCH2Ph(CH22Si(OCH3
3]、((m−クロロメチル)フェニルエチル)トリク
ロロシラン[m−ClCH2Ph(CH22SiC
3]、((m−クロロメチル)フェニルエチル)メチ
ルジクロロシラン[m−ClCH2Ph(CH22Si
(CH3)Cl2]、
【0017】((m−クロロメチル)フェニルエチル)
ジメチルクロロシラン[m−ClCH 2Ph(CH22
Si(CH32Cl]、((m−クロロメチル)フェニ
ルエチル)トリメトキシシラン[m−ClCH2Ph
(CH22Si(OCH33]、((o−クロロメチ
ル)フェニルエチル)トリクロロシラン[o−ClCH
2Ph(CH22SiCl3]、((o−クロロメチル)
フェニルエチル)メチルジクロロシラン[o−ClCH
2Ph(CH22Si(CH3)Cl2]、((o−クロ
ロメチル)フェニルエチル)ジメチルクロロシラン[o
−ClCH2Ph(CH22Si(CH32Cl]、
((o−クロロメチル)フェニルエチル)トリメトキシ
シラン[o−ClCH2Ph(CH22Si(OCH3
3]、2−(クロロメチル)アリルトリクロロシラン
[CH2=C(CH2Cl)SiCl3]、1−(クロロ
メチル)アリルトリクロロシラン[CH(CH2Cl)
=CH2SiCl3]、3−クロロプロピルトリクロロシ
ラン[Cl(CH23SiCl3]、p−ヨードフェニ
ルトリクロロシラン[p−IPhSiCl3]、p−ヨ
ードフェニルトリメトキシシラン[p−IPhSi(O
CH33]、
【0018】(p−ヨードメチル)フェニルトリクロロ
シラン[p−ICH2PhSiCl3]、(p−ヨードメ
チル)フェニルトリメトキシシラン[p−ICH2Ph
Si(OCH33]、p−ブロモフェニルチオール[p
−BrPhSH]、o−ブロモフェニルチオール[o−
BrPhSH]、m−ブロモフェニルチオール[m−B
rPhSH]、(p−ブロモメチル)フェニルチオール
[p−BrCH2PhSH]、p−クロロフェニルチオ
ール[p−ClPhSH]、o−クロロフェニルチオー
ル[o−ClPhSH]、m−クロロフェニルチオール
[m−ClPhSH]、(p−クロロメチル)フェニル
チオール[p−ClCH2PhSH]、m−ヨードフェ
ニルチオール[m−IPhSH]、(p−ヨードメチ
ル)フェニルチオール[p−ICH2PhSH]、o−
ブロモ安息香酸[o−BrPhCOOH]、m−ブロモ
安息香酸[m−BrPhCOOH]、p−ブロモ安息香
酸[p−BrPhCOOH]、3−ブロモプロピオン酸
[Br(CH22COOH]、α−ブロモ−p−トルイ
ル酸[BrCH2PhCOOH]、4−(ブロモメチ
ル)安息香酸[4−BrCH2PhCOOH]、o−ク
ロロ安息香酸[o−ClPhCOOH]、m−クロロ安
息香酸[m−ClPhCOOH]、
【0019】p−クロロ安息香酸[p−ClPhCOO
H]、o−ヨード安息香酸[o−IPhCOOH]、m
−ヨード安息香酸[m−IPhCOOH]、p−ヨード
安息香酸[p−IPhCOOH]、4−ブロモイソフタ
ル酸[4−BrPh(COOH)2]、o−クロロベン
ゾイルクロライド[o−ClPhCOCl]、m−クロ
ロベンゾイルクロライド[m−ClPhCOCl]、p
−クロロベンゾイルクロライド[p−ClPhCOC
l]、p−ブロモベンゾイルクロライド[p−BrPh
COCl]、2−ブロモベンゾイルクロライド[2−B
rPhCOCl]、3−ブロモベンゾイルクロライド
[3−BrPhCOCl]、o−ヨードベンゾイルクロ
ライド[o−IPhCOCl]、m−ヨードベンゾイル
クロライド[m−IPhCOCl]、p−ヨードベンゾ
イルクロライド[p−IPhCOCl]、4−ブロモベ
ンジルアルコール[4−BrPhCH2OH]、4−ブ
ロモフェネチルアルコール[BrPh(CH22
H]、p−クロロベンジルアルコール[p−ClPhC
2OH]、4−クロロフェネチルアルコール[ClP
h(CH22OH]、p−クロロフェノール[p−Cl
PhOH]、
【0020】イソシアン酸2−クロロフェニル[2−C
lPhNCO]、イソシアン酸3−クロロフェニル[3
−ClPhNCO]、イソシアン酸4−クロロフェニル
[4−ClPhNCO]、イソシアン酸2,3−ジクロ
ロフェニル[2,3−ClClPhNCO]、イソシア
ン酸4−ブロモフェニル[4−BrPhNCO]、イソ
シアン酸2−ブロモフェニル[2−BrPhNCO]、
p−クロロアニリン[p−ClPhNH2]、o−クロ
ロアニリン[o−ClPhNH2]、m−クロロアニリ
ン[m−ClPhNH2]、p−ブロモアニリン[p−
BrPhNH2]、o−ブロモアニリン[o−BrPh
NH2]、m−ブロモアニリン[m−BrPhNH2]、
p−クロロベンジルアミン[p−ClPhCH2NH2
等が挙げられる。尚、これらの式中、「Ph」はフェニ
ル基を表す。
【0021】−色素− 前記電荷移動制御分子上に担持される色素としては、可
視光領域及び/又は赤外光領域の光を吸収する色素であ
れば特に制限はなく、数々の金属錯体及び有機色素を用
いることができる。前記色素としては、例えば、シス−
ジブロモビス(2,2−ビピリジル−4,4’ジ−4,
4’ジカルボキシレート)ルテニウム(II)、シス−ジ
クロロビス(2,2−ビピリジル−4,4’ジ−4,
4’ジカルボキシレート)ルテニウム(II)、シス−ジ
ヨードビス(2,2−ビピリジル−2,2’ジ−4,
4’ジカルボキシレート)ルテニウム(II)、シス−ジ
イソシアネート(2,2−ビピリジル−4,4’−ジカ
ルボキシレート)ルテニウム(II)等のルテニウム元素
を含む化合物、シス−ジクロロビス(2,2−ビピリジ
ル−4,4’ジ−4,4’ジカルボキシレート)オスニ
ウム(II)、シス−ジヨードビス(2,2−ビピリジル
−4,4’ジ−4,4’ジカルボキシレート)オスニウ
ム(II)等のオスニウム元素を含む化合物、
【0022】(テトラアミノフタロシアナト)コバルト
(II)、(テトラアミノフタロシアナト)銅(II)、
(テトラアミノフタロシアナト)ニッケル(II)、(テ
トラカルボキシフタロシアナト)コバルト(II)、(テ
トラカルボキシフタロシアナト)銅(II)、(テトラカ
ルボキシフタロシアナト)鉄(II)、(テトラカルボキ
シフタロシアナト)ニッケル(II)、(テトラカルボキ
シフタロシアナト)オキソバナジウム(IV)等のフタロ
シアニン系色素、5,10,15,20−テトラキス
(4−アミノフェニル)−21H,23H−ポルフィリ
ン、5,10,15,20−テトラキス(4−カルボキ
シルフェニル)−21H,23H−ポルフィリン等のポ
ルフィリン系色素、フルオレセイン、4’,5’−ジブ
ロモフルオレセイン、2’,7’−ジブロモフルオレセ
イン、2’,4’,5’,7’−テトラブロモフルオレ
セイン、4’,5’−ジクロロフルオレセイン、2’,
7’−ジクロロフルオレセイン、2’,4’,5’,
7’−テトラクロロフルオレセイン、4’,5’−ジヨ
ードフルオレセイン、2’,7’−ジヨードフルオレセ
イン、2’,4’,5’,7’−テトラヨードフルオレ
セイン、4−カルボキシフルオレセイン、5−カルボキ
シフルオレセイン、4’,5’−ジヨードフルオレセイ
ン、
【0023】4’,5’−ジニトロフルオレセイン、4
−アミノフルオレセイン、5−アミノフルオレセイン、
4,5,6,7−テトラクロロフルオレセイン、4−
(ヨードアセトアミド)フルオレセイン、4−カルボキ
シ−2’,4’,5’,7’−テトラヨードフルオレセ
イン、9−(2−メトキシカルボニルフェニル)−6−
ヒドロキシ−3H−キサンテイン−3−エン、2,4,
5,5,7−テトラヨード−9−(2−メトキシカルボ
ニルフェニル)−6−ヒドロキシ−3H−キサンテイン
−3−エン、2,4,5,5,7−テトラブロモ−9−
(2−メトキシカルボニルフェニル)−6−ヒドロキシ
−3H−キサンテイン−3−エン等のキサンテイン系色
素、ローダミンB,ローダミン123等のローダミン系
色素、マラカイトグリーン、クリスタルバイオレット等
のトリフェニルメタン系色素、アントラキノン系色素、
インジゴ系色素、シアニン系色素、メロシアニン系色
素、フェノチアジン系色素、ペリレン系色素、アゾ系色
素、オキサジン系色素、スクワリリウム系色素、キナク
リドン系色素等が挙げられるが、これらに限定されるも
のではない。これらは、1種単独で用いてもよく、2種
以上併用してもよい。
【0024】(その他の部材)前記その他の部材として
は、導電性基体を設けるための導電性支持体や保護層等
が好適に挙げられる。前記導電性支持体の材料として
は、特に制限はないが、溶融石英、合成石英、並ガラ
ス、BK7、鉛ガラス等の透明ガラス基板、ポリイミド
フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリ
エチレンナフタレートフィルム、ポリエステルフィル
ム、ポリエチレンフィルム、ポリビニルブチラートフィ
ルム、ポリプロピレンフィルム、透明ナイロンフィル
ム、ポリ四弗化エチレンフィルム、四弗化エチレン及び
六弗化プロピレン共重合フィルム等の透明高分子フィル
ム基板を用いることができる。
【0025】前記保護層は、半導体層を設けた面と反対
側の導電性基体上に(更に導電性支持体がある場合は、
該導電性支持体上に)設けることができる。前記保護層
に用いられる材料としては、特に制限はないが、光の透
過度が高く、熱や湿度に耐えうる材料が好ましい。具体
的には、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ア
クリル酸エチル共重合体、ポリ弗化ビニリデン樹脂、ポ
リ弗化ビニル樹脂、四弗化エチレン−エチレン共重合体
等のフッ素系樹脂、シリコン系樹脂等が好適に挙げられ
るが、これらに限定されるものではない。また、半導体
電極の光劣化を制御するために、これら材料の中に、サ
ルチル酸系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール
系、シアノアクリレート系の各種有機化合物に代表され
る紫外線吸収剤を含有させてもよい。以上に述べた本発
明の半導体電極は、後述する半導体電極の製造方法によ
り、好適に製造することができる。
【0026】[半導体電極の製造方法]上記本発明の半
導体電極の製造方法は、少なくとも、半導体形成工程、
電荷移動制御分子担持工程、及び色素担持工程を有し、
更に必要に応じて、その他の工程を有する。
【0027】(半導体形成工程)前記半導体形成工程に
おいては、所望により、多孔質状の半導体を形成する目
的として、例えば、ミル等を用いて前記半導体の微粒子
を所定溶媒中に分散させた溶液を、前記導電性基体上に
塗布し、焼成することにより、多孔質状の半導体を形成
することができる。前記半導体の微粒子としては、投影
面積を円に換算したときの直径を用いた平均粒径で一次
粒子として、5〜2000nmが好ましく、5〜200
nmがより好ましい。
【0028】また、酸化物半導体を作製する場合には、
例えば、金属ハロゲン化物、金属アルコキシドを加水分
解して得られる原液を、前記導電性基体上に塗布した
後、乾燥、焼成することにより、多孔質状の半導体を形
成することができる。例えば、多孔質状の酸化チタン半
導体を作製したい場合には、金属アルコキシドとしてチ
タニウムテトライソプロポキシド、チタニウムテトラブ
トキシド等が好適に用いられる。前記所定溶媒として
は、水や、メタノール、エタノール、アセトン、トルエ
ン等の有機溶媒や、それらの混合溶媒等が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
【0029】前記分散の際には、所望により、ポリマ
ー、界面活性剤、酸、アルカリ、キレート剤等を分散補
助剤として加えてもよい。前記塗布の方法としては、公
知の塗布方法、例えば、スピンコート法、エアーナイフ
コート法、ワイヤーバーコート法、カーテンコート法、
ローラーコート法、ディップ法、スプレイコート法等が
挙げられる。
【0030】前記焼成において、所望により、前記原液
にポリエリレングリコール、ポリアミック酸等の有機物
を加えることによって、焼成の際に有機物が消失し、よ
り高い表面積を有する半導体を形成することが可能とな
る。また、焼成することにより、半導体の強度向上、導
電性基体との密着性の向上、電子的コンタクトの向上が
可能となる。また、半導体が微粒子からなる場合には、
更に微粒子同士の電子的コンタクトを向上させることが
可能となる。所望により、前記半導体を、酸、アルカリ
等を用いてエッチングすることにより、多孔質状の半導
体を形成することが可能となる。
【0031】前記半導体の厚みとしては、特に制限はな
いが、通常、0.1〜50μmが好ましく、1〜20μ
mがより好ましい。半導体の形態にもよるが、前記半導
体が微粒子で構成された多孔質の形態である場合、一般
的に、半導体の厚みが減ると半導体表面積が減少し担持
される色素量も減少するため、光を効率的に吸収できな
くなり半導体電極の特性が低下することがある。一方、
半導体の厚みが大き過ぎると、生成して半導体内に注入
された電荷の拡散距離が増加するため、分離した電荷が
再結合を起こしたり、トラップに捕まったりして、半導
体電極の特性を低下させることがある。
【0032】(電荷移動制御分子担持工程)前記電荷移
動制御分子担持工程においては、前記半導体の表面に、
電荷移動制御分子を担持させる。前記電荷移動制御分子
としては、特に制限はないが、「電荷移動制御分子」の
項で述べた電荷移動制御分子等が好適に挙げられる。前
記電荷制御分子担持工程は、前記色素担持工程の前に設
けられる工程である。前記電荷移動制御分子を用いるこ
とにより、色素から半導体への電荷移動をし易く制御
し、あるいは、半導体から色素への逆電荷移動をし難く
制御することが可能となる。好ましくは、その両方を制
御することである。従って、該半導体電極の製造方法に
よれば、開放電圧、短絡電流、光電変換効率等の光特性
に優れた半導体電極を得ることができる。
【0033】前記電荷移動制御分子を半導体の表面に担
持させる方法としては、前記電荷移動制御分子の少なく
とも1種を含有する溶液を、半導体に接触させる方法が
好適に挙げられる。前記接触の方法としては、例えば、
前記電荷移動制御分子の少なくとも1種を所定の溶媒中
に混合して電荷移動制御分子含有溶液を調製し、該電荷
移動制御分子含有溶液に浸漬する方法、前記電荷移動制
御分子含有溶液をスプレー等で噴霧する方法、前記電荷
移動制御分子含有溶液をキャステング法により塗布する
方法が好適に挙げられる。これらの接触方法の中でも、
操作の効率、前記電荷移動制御分子を高密度に導入可能
な点、簡便性の点等から、前記電荷移動制御分子含有溶
液に浸漬させる方法が特に好適である。また、前記接触
させる際に、超音波を加えたり、加熱したりしてもよ
い。
【0034】前記電荷移動制御分子含有溶液における電
荷移動制御分子の濃度としては、使用する電荷移動制御
分子及び溶媒の種類、前記電荷移動制御分子含有溶液と
半導体とを接触させる方法等により適宜調整できるが、
1×10-6〜10mol/lが好ましく、1×10-5
1mol/lがより好ましい。前記濃度が、1×10-6
mol/l未満の場合には、半導体表面に電荷移動制御
分子を充分に担持させることができないことがある一
方、10mol/lを超える場合には、それに見合う前
述の効果が現れないことがある。
【0035】前記所定の溶媒としては、有機溶媒(例え
ば、炭化水素系溶媒、エステル系溶媒、ハロゲン系溶
媒、アルコール系溶媒、アミド系溶媒等)や、水等が好
適に挙げられるが、これらに限定されるものではない。
これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用
してもよい。
【0036】また、電荷移動制御分子を共有結合的に高
密度にかつ安定に半導体表面に担持させるために、該半
導体表面に反応性基を有する化合物を導入し、前記電荷
移動制御分子と反応させて結合させることができる。具
体的には、Si−H基、Ge−H基を有する化合物を半
導体に導入した後、アルケン、アルキン等を保有する前
記電荷移動制御分子を、ヒドロシリル化反応、ヒドロゲ
ルマン反応等により結合させることができる。ここで、
前記Si−H基、Ge−H基を有する化合物としては、
メチルジクロロシラン、メチルジエトキシシラン、メチ
ルジメトキシシラン、フェニルジクロロシランフェニル
ジエトキシラン、トリエトキシシラン、トリクロロシラ
ン、チリクロロゲルマン等が挙げられるが、これらに限
定されるものではない。前記化合物を半導体表面に導入
する方法としては、「電荷移動制御分子」を導入する方
法等を好適に用いることができる。また、前記反応の
際、速やかに反応を進行させるために、塩化白金(I
I)、テトラクロロ白金(II)、ヘキサクロロ白金(I
I)、ヘキサクロロ白金(IV)酸カリウム等の白金触媒
を付け加えてもよい。
【0037】(色素担持工程)前記色素担持工程におい
ては、半導体表面に担持させた電荷移動制御分子の上に
色素を担持させる。前記色素としては、特に制限はない
が、前述の「色素」の項で述べた色素等が好適に挙げら
れる。前記色素を前記電荷移動制御分子の上に、更に担
持させる方法としては、該色素の少なくとも1種を含有
する溶液を、前記電荷移動制御分子が担持された半導体
に接触させる方法が好適に挙げられる。
【0038】前記接触の方法としては、例えば、前記色
素の少なくとも1種を所定の溶媒中に混合して色素含有
溶液を調製し、該色素含有溶液に浸漬する方法、前記色
素含有溶液をスプレー等で噴霧する方法、前記色素含有
溶液をキャステングにより塗布する方法等が好適に挙げ
られる。また、前記接触させる際に、外部より超音波を
加えたり、加熱したりしてもよい。前記色素に、電荷移
動制御分子と反応しうる活性基を含有させ、電荷移動制
御分子と反応させると、該色素と該電荷移動制御分子と
を化学結合で強固に担持させることができる。
【0039】前記所定の溶媒としては、有機溶媒(例え
ば、炭化水素系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶
媒、ハロゲン系溶媒、アルコール系溶媒、アミド系溶媒
等)や水等が好適に挙げられるが、これらに限定される
ものではない。これらは、1種単独で使用してもよく、
2種以上を併用してもよい。前記色素含有溶液における
色素の濃度としては、使用する色素及び溶媒の種類、前
記色素含有溶液と前記電荷移動制御分子が担持された半
導体とを接触させる方法等により適宜調整できるが、1
×10-6〜10mol/lが好ましく、1×10-5〜1
mol/lがより好ましい。前記濃度が、1×10-6
ol/l未満の場合には、半導体表面の色素担持量が充
分とならないことがある一方、10mol/lを超える
場合には、それに見合う前述の効果が現れないことがあ
る。
【0040】また、半導体表面に担持させた電荷移動制
御分子の上に色素を担持させた後、更に前記色素と異な
る複数の色素を段階的に担持させることもできる。具体
的には、半導体表面に担持させた電荷移動制御分子上
に、先ず第一の色素を担持させる。その後、例えば、光
応答の異なる第二の色素を担持させることができる。こ
れにより、光応答する領域を広げることができる。ま
た、この工程を複数回において繰り返すこともできる。
複数の色素を担持させる方法としては、前記接触の方法
が好適に挙げられる。
【0041】(その他の工程)前記その他の工程として
は、所望により、前記電荷移動制御分子担持工程の後に
設けられる余剰電荷移動制御分子洗浄工程、前記色素担
持工程の後に設けられる余剰色素洗浄工程、前記電荷移
動制御分子担持工程及び色素担持工程の後に設けられ、
窒素雰囲気下で乾燥させる乾燥工程、更に前記色素担持
工程及び余剰色素洗浄工程の後に設けられる表面処理工
程等が好適に挙げられる。
【0042】前記余剰電荷移動制御分子洗浄工程におい
て、使用可能な洗浄液としては、例えば、炭化水素系溶
媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒、ハロゲン系溶
媒、アルコール系溶媒、アミド系溶媒等の有機溶媒や、
水等の溶媒が挙げられるが、これらに限定されるもので
はない。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上
を併用してもよい。使用する電荷移動制御分子により異
なるが、これらの中でも特に炭化水素系溶媒が好まし
い。前記余剰電荷移動制御分子洗浄工程において、洗浄
の方法としては、特に制限はないが、例えば、前記有機
溶媒による洗浄、超音波洗浄、有機溶媒の蒸気による洗
浄等が挙げられる。
【0043】前記余剰色素洗浄工程において、使用可能
な洗浄液としては、炭化水素系溶媒、エステル系溶媒、
エーテル系溶媒、ハロゲン系溶媒、アルコール系溶媒、
アミド系溶媒等の有機溶媒や、水等の溶媒が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。これらは、1種
単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。使用
する色素により異なるが、これらの中でも特にアルコー
ル系溶媒が好ましい。前記余剰色素洗浄工程において、
洗浄の方法としては、特に制限はないが、例えば、前記
有機溶媒による洗浄、超音波洗浄、有機溶媒の蒸気によ
る洗浄等が挙げられる。
【0044】前記表面処理工程においては、半導体上に
電荷移動制御分子及び色素を担持する工程がすべて終了
した後に設けることができ、半導体表面に吸着できる化
合物を用いて半導体の表面処理を行ってもよい。前記表
面処理工程において用いられる化合物は、特に制限はな
いが、例えば、ピリジン、4−tert−ブチルピリジ
ン、ビニルピリジン、ポリビニルピリジン、アンモニア
等のアミン化合物が挙げられる。以上の半導体電極の製
造方法によれば、開放電圧、短絡電流、光電変換効率等
の光特性に優れた本発明の半導体電極を製造することが
できる。
【0045】[光電変換素子]本発明の光電変換素子
は、半導体電極と、該半導体電極に対向する対向電極
と、電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とを有し、更に
必要に応じて、その他の部材を有する。
【0046】図2に、本発明の光電変換素子の一例の概
略構成図を示す。この光電変換素子は、半導体電極にn
型の半導体電極を用い、電荷輸送物質に電解質溶液を用
いている。図2において、光電変換素子は、大きく分け
て、半導体電極1と、電荷輸送層2と、対向電極3とを
有し、更に、電解質溶液が漏れ出さないようにするため
のスペーサー(電荷輸送物質が固体の場合は必ずしも必
要ではない)4と、外部回路5とを有する。半導体電極
1は、導電性支持体(透明)11上に、導電性基体(透
明)12を有し、更にその上に、半導体131上に電荷
移動制御分子132と色素133とがこの順に担持され
た半導体層13を有し、負電極として機能する。半導体
電極1と対向電極3との距離は、短いほど好適である
が、短すぎると短絡する危険性があるため、0.1〜1
00μm程度が好適である。
【0047】光電変換素子において、導電性支持体(透
明)11及び導電性基体(透明)12を通って半導体層
13に入射した光は、半導体層の表面に担持された色素
を励起する。励起した色素は、エネルギーの高い電子を
持っており、この電子が半導体層内の伝導帯に移動し、
更に拡散によって導電性基体12に達する。電子を渡し
た色素は、酸化体となる。電子は、負電極として機能す
る半導体電極1から、外部回路5に移動し、仕事をしな
がら、正極として機能する対向電極3に移動し、電荷輸
送層2によって、前記色素酸化体に戻り、還元する。
【0048】(対向電極)前記対向電極としては、特に
制限はないが、例えばI-/I3 -等の還元体の酸化反
応、又は、酸化体の還元反応を充分な速度で行うことが
可能な材料からなる電極が望ましい。前記材料として
は、例えば、白金、金、銀、銅、錫、チタン、ロジウ
ム、炭素、インジウム、アルミニウム、酸化ルテニウ
ム、ニッケル、酸化スズ、酸化インジウム、酸化スズイ
ンジウム等が挙げられるが、これらに限定されるもので
はない。また、これらの材料を導電性材料に担持させて
作製した電極等も好適に挙げられる。
【0049】前記対向電極は、所望により、所定の支持
体上に形成してもよい。前記支持体の材料としては、前
記導電性支持体と同様の材料が好適に挙げられる。例え
ば、溶融石英、合成石英、並ガラス、BK7、鉛ガラス
等の透明ガラス基板、ポリイミドフィルム、ポリエチレ
ンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレート
フィルム、ポリエステルフィルム、ポリエチレンフィル
ム、ポリビニルブチラートフィルム、ポリプロピレンフ
ィルム、透明ナイロンフィルム、ポリ四弗化エチレンフ
ィルム、四弗化エチレン及び六弗化プロピレン共重合フ
ィルム等の透明高分子フィルム基板を用いることができ
るが、これらに限定されるものではない。また、前記対
向電極には、所望により、所定の保護層が設けられてい
てもよい。該保護層に用いられる材料としては、特に制
限はないが、「半導体電極」の項で述べた保護層として
用いられる材料が好適に挙げられる。
【0050】(半導体電極)前記半導体電極は、前記本
発明の半導体電極である。前記対向電極及び前記半導体
電極の少なくとも一方は、光が入射可能となるよう透光
性である必要がある。
【0051】(電荷輸送層)前記電荷輸送層としては、
前記対向電極及び前記半導体電極に接触していれば特に
制限はなく、通常の光電変換素子や、一次電池、二次電
池等の電池に用いられる公知の電解質等の電荷輸送物質
を好適に用いることができる。前記電荷輸送層の形態と
しては、液体、固体又はゲル状であってもよい。溶液の
場合は、I-/I3 -、Br-/Br3 -、キノン/ヒドロキ
ノン対等のレドックス対(酸化還元対)を含み、電極間
を充分な速度で輸送できる電解質を溶媒に溶かして用い
ることが好ましい。
【0052】前記電解質としては、例えば、よう素、臭
素、LiI、NaI、KI、CsI、CaI2、LiB
r、NaBr、KBr、CsBr、CaBr2等の金属
ハロゲン化物、よう化テトラエチルアンモニウム、よう
化テトラプロピルアンモニウム、よう化テトラブチルア
ンモニウム、臭化テトラメチルアンモニウム、臭化テト
ラエチルアンモニウム、臭化テトラブチルアンモニウム
等のアンモニウム化合物のハロゲン化塩、メチルビオロ
ゲン、ヘキシルビオロゲンブロミド等のアルキルビオロ
ゲン、ハイドロキノン、ナフトハイドロキノン等のポリ
ヒドロキシベンゼン、フェロセン、フェロシアン酸塩等
の鉄錯体等が挙げられるが、これらに限定されるもので
はない。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以
上を併用してもよい。また、よう素とよう化リチウムの
組み合わせのように予めレドックス対(酸化還元対)を
生成させる複数の電解質を混合して用いると、光電変換
素子の性能、特に電流特性を向上させることができる。
これらのうち、よう素とアンモニウム化合物、よう素と
金属よう化物の組み合わせ等が好適に挙げられる。
【0053】これらを溶かす溶媒としては、エチレンカ
ーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート
化合物、ジオキサン、ジエチルエーテル、エチレングリ
コールジアルキルエーテル等のエーテル類、メタノー
ル、エタノール、イソプロピルアルコール、エチレング
リコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコ
ール等のアルコール類、アセトニトリル、ベンゾニトリ
ル等のニトリル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルス
ルホキシド、炭酸プロピレン、炭酸エチレン等の非プロ
トン性極性溶媒、水等が挙げられるが、これらに限定さ
れるものではない。これらは1種単独で使用してもよ
く、2種以上を併用してもよい。電解質濃度は、0.0
01〜2mol/lが好ましく、0.005〜1mol
/lがより好ましい。前記濃度が0.001mol/l
未満であると、キャリアとしての機能が充分に働かなく
なり特性が低下することがある一方、2mol/lを超
える場合には、効果の向上がさほどなく、電解質溶液の
粘性が上がり電流の低下につながることがある。
【0054】前記電荷輸送層が固体の場合は、イオン導
電性又は電荷伝導性を示すどちらの物質でもよく、例え
ば、AgBr、AgI、CuCl、CuBr、CuI、
LiI、LiBr、LiCl、LiAlCl4、LiA
lF4等のハロゲン化物、RbAg45、AgSBr、
55NHAg56、Rb4Cu167Cl13、Rb3
7Cl10等の無機複塩、LiN、Li5NI2、Li6
Br3等の窒化リチウム及びその誘導体、Li2SO4
Li4SiO4、Li3PO4等のリチウムの酸素酸塩、Z
rO2、CaO、Gd23、HfO2、Y23、Nb
25、WO3、Bi2 3及びこれらの固溶体等の酸化
物、CaF2、PbF2、SrF2、LaF3、TlSn2
5、CeF3等のフッ化物、Cu2S、Ag2S、Cu2
Se、AgCrSe 2等のカルコゲニド、フッ化ビニル
系高分子にパーフルオロスルフォン酸を含む高分子(例
えば、ナフィオン)、有機電荷輸送物質としてポリチオ
フェン、ポリアニリン、ポリピロール等の化合物、トリ
フェニルアミン等の芳香族アミン化合物、ポリビニルカ
ルバゾール等のカルバゾール化合物やポリメチルフェニ
ルシラン等のシラン化合物が挙げられるが、これらに限
定されるものではない。また、前記電荷輸送層がゲル状
の場合は、コレステロール誘導体、アミノ酸誘導体、ア
ルキル尿素誘導体等のポリマー(ゲル化剤)を、前記電
解質及び前記溶媒に混合して用いることができるが、こ
れらに限定されるものではない。
【0055】(その他の部材)前記その他の部材として
は、例えば、電荷輸送層と両電極(半導体電極及び導電
性の対向電極)との接触を防止するためのスペーサー等
が挙げられる。前記スペーサーは、前記半導体電極と前
記対向電極との間に設けられるのが好ましい。前記スペ
ーサーとしては、テフロン、ガラス、ポリスチレン等か
らなる絶縁性シート、微粒子等が挙げられるが、これら
に限定されるものではない。
【0056】前記光電変換素子は、構成される物(例え
ば、電解質)の蒸散を防止するためや、素子全体の強度
を強化するために、素子の側面等をシール剤等で密封し
てもよい。前記シール剤としては、電荷輸送層の溶媒に
不要な物質が好ましく、例えば、エポキシ系樹脂、シリ
コン系樹脂等が好適に挙げられる。前記光電変換素子
は、長期に亘る使用に対して、耐候性、耐光性、高防湿
性、耐熱性、及び対衝撃性が求められる。これらの要求
を満たすために素子に保護層(封止材)等を設けてもよ
い。該保護層に用いられる材料としては、特に制限はな
いが、「半導体電極」の項で述べた保護層として用いら
れる材料が好適に挙げられる。
【0057】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明するが、本発明
はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。 (実施例1) [半導体電極の作製] −導電性基体の形成− ガラス基体(支持体)上に、酸化ズスインジウム(IT
O)電極(抵抗:500Ω/cm、寸法:10mm×1
0mm、形状:正方形)(導電性基体)を形成し、以下
の手順で洗浄した。まず、アセトン(関東化学製、電子
工業用)で10分間超音波洗浄し、イソプロピルアルコ
ール(関東化学製、電子工業用)で10分間超音波洗浄
し、更にエタノール(関東化学製、電子工業用)で10
分間超音波洗浄し、窒素雰囲気中で充分乾燥させた。
【0058】−半導体層の形成− 半導体の形成 先ず、チタニウムテトライソプロポキシド(Aldri
ch社製、金属アルコキシド)6.41gをエタノール
(関東化学製、電子工業用)20mlに混合し、攪拌さ
せながら比重1.38硫酸(関東化学製、電子工業用)
0.514gとH2O(和光純薬製)0.2mlを加え
た。この混合溶液を80℃、2時間窒素雰囲気下で還流
させた。室温まで放冷した後、この混合溶液2gに対し
て0.1gポリアクリル酸(Aldrich製)を加
え、半導体形成用混合液を調製した。この半導体形成用
混合液を上記酸化スズインジウム電極上に、スピンコー
ター(共和理化社製)を用いて、スピンコーター法によ
り塗布した後、450℃、20分間、大気下で焼成し
て、厚さ1.6μmの半導体を形成した。得られた半導
体について、X線回折測定を行い結晶構造を調べたとこ
ろ、アナターゼ型酸化チタンが形成されていることを確
認した。また、透過型電子顕微鏡観察を行い、酸化チタ
ン半導体を観察したところ、直径10nmの酸化チタン
微粒子が凝集し、凝集組織が形成されていることが観察
された。
【0059】電荷移動制御分子の担持 次に、電荷移動制御分子としてp−クロロフェニルトリ
クロロシラン(チッソ製)を、n−ヘキサデカン:四塩
化炭素混合溶液(4:1 vol/vol)に混合し、
10-3mol/l溶液になるように調製した。ここで用
いたn−ヘキサデカンは、分子ふるいで脱水したものを
使用し、また、四塩化炭素との混合溶液をミクロフィル
ターでろ過して使用した。この溶液に上記半導体を有す
る導電性基体を1.5時間浸漬した後、n−ヘキサデカ
ンでリンス洗浄し、アセトンで5分間超音波洗浄を行
い、窒素雰囲気下で乾燥させることにより、上記半導体
上に電荷移動制御分子を担持させた。
【0060】色素の担持 色素としてシス−ジイソシアネート(2,2−ビピリジ
ル−4,4’−ジカルボキシレート)ルテニウム(II)
を、蒸留精製したジメチルホルムアミドに混合し、5×
10-4mol/l溶液になるように調製し、上記電荷移
動制御分子を担持させた半導体を有する導電性基体を浸
漬し、乾燥窒素雰囲気下において48時間、92℃で反
応させた。その後、エタノールで超音波洗浄し、窒素雰
囲気下において30分間自然乾燥させることにより、上
記電荷移動制御分子上に色素を担持させた。この色素に
よる薄膜のXPS測定を行ったところ、280eV、4
62eV、484eV付近にRu原子の3dシグナル、
3p3/2シグナル、3p1/2シグナルを観測し、4
00eV付近にN原子の1sシグナルを観測した。ま
た、FT−IR測定を行い1720cm-1付近にシス−
ジイソシアネートビス(2,2−ビピリジル−4,4’
−ジカルボキシレート)ルテニウム(II)の>C=O基
の対称伸縮振動のシグナルとピリジン環のシグナルを観
測した。以上により、半導体上に電荷移動制御分子及び
色素をこの順に担持させた半導体層を、導電性基体上に
形成し、半導体電極を作製した。
【0061】[対向電極の作製]上記半導体電極におけ
る導電性基体の形成と同様にして、導電性基体を形成
し、得られた導電性基体上に、スパッタリング装置(日
立製作所(株)製)を用いて白金層(厚み:200n
m)を形成し、450℃で、1時間、真空中で加熱する
ことにより、導電性の対向電極を作製した。
【0062】[電荷輸送物質の調製]電解質溶液の溶質
としてヨウ化リチウム(和光純薬製、0.25M)、ヨ
ウ素(和光純薬製、0025M)を用い、溶媒として蒸
留精製したアセトニトリルを用い、電荷輸送物質を調製
した。
【0063】[光電変換素子の作製]得られた半導体電
極、導電性の対向電極、及び電荷輸送物質を用いて、図
2に示すように、上記半導体電極と対向電極との間に、
電荷輸送層及びスペーサーを挟んだサンドイッチ状構造
の光電変換素子を作製した。尚、スペーサーとしては、
テフロン微粒子(厚み:10μm)を用いた素子の側面
をエポキシ系樹脂で密封したものを使用した。得られた
光電変換素子の有効面積は、1.0cm2であった。
【0064】<光電変換素子特性の評価>キセノンラン
プ(米国ORIEL製)を光源とし、分光装置(光研工
業製)を用いて530nmの光に単色化した単色光を用
い、定光強度照射装置(オプテル製)により光強度を3
00μW/cm2に保ちながら、これを上記半導体電極
側から照射し、このときの開放電圧(V)、短絡電流
(μA/cm2)、形状因子、及び光電変換効率(%)
を測定し、評価した。結果を下記表1に示す。尚、形状
因子は、理論上の最大出力(開放電圧×短絡電流)に対
する実際の最大出力の割合であって、以下の式で定義・
算出される。 形状因子=最大出力/(開放電圧×短絡電流)
【0065】(実施例2) [半導体電極の作製]実施例1において、半導体層の形
成における「半導体の形成」及び「電荷移動制御分
子の担持」を以下のように変更した以外は、実施例1と
同様にして半導体電極を作製した。
【0066】−半導体層の形成− 半導体の形成 酸化チタン微粒子(日本アエロジル(株)製、P25)
100gをH20(和光純薬製)500mlに入れ懸濁
液とし、硝酸を加えてpHを1.5に保った。この懸濁
液を上記導電性基体上に塗布し、450℃の温度条件下
で1時間加熱し焼成して、厚さ1.6μmの半導体を形
成した。
【0067】電荷移動制御分子の担持 次に、電荷移動制御分子として((p−クロロメチル)
フェニルエチル)トリメトキシシランをトルエンに混合
し、10-3mol/l溶液になるように調製した。ここ
で用いたトルエンは、分子ふるいで乾燥した後、ミクロ
フィルターでろ過して使用した。この溶液に上記半導体
を有する導電性基体を浸して一昼夜加熱還流した。その
後、上記半導体を有する導電性基体を取り出してトルエ
ンでリンス洗浄し、アセトンで5分間超音波洗浄を行
い、窒素雰囲気下で乾燥させることにより、上記半導体
上に電荷移動制御分子を担持させた。
【0068】[光電変換素子の作製]実施例1におい
て、電荷輸送物質の調製を以下のように変更し、更に上
記で得られた半導体電極を用いた以外は、実施例1と同
様にして、光電変換素子を作製した。即ち、電解質溶液
の溶質としてヨウ化リチウム(和光純薬製、0.3
M)、ヨウ素(和光純薬製、0.03M)を用い、溶媒
として、蒸留精製したアセトニトリルとN−メチルオキ
サゾリン(関東化学製)との混合溶媒(体積比9:1)
を用い、電荷輸送物質を調製した。得られた光電変換素
子について、実施例1と同様にして、光電変換素子特性
を評価した。結果を下記表1に示す。
【0069】(実施例3)実施例2において、電荷移動
制御分子として((p−クロロメチル)フェニルエチ
ル)トリメトキシシランの代わりに、5−ブロモ−3−
クロロ−インドリルホスフェイトを用いた以外は、実施
例2と同様にして、半導体電極を作製した。更に、実施
例2において、上記で得られた半導体電極を用いた以外
は、実施例2と同様にして、光電変換素子を作製した。
得られた光電変換素子について、実施例1と同様にし
て、光電変換素子特性を評価した。結果を下記表1に示
す。
【0070】(実施例4) [半導体電極の作製]実施例1において、半導体層の形
成における「電荷移動制御分子の担持」及び「色素
の担持」を以下のように変更した以外は、実施例1と同
様にして半導体電極を作製した。
【0071】−半導体層の形成− 電荷移動制御分子の担持 実施例1において、電荷移動制御分子としてp−クロロ
フェニルトリクロロシランの代わりに、5−ブロモ−3
−クロロ−インドリルホスフェイトを用いた以外は、実
施例1と同様にして、半導体上に電荷移動制御分子を担
持させた。
【0072】色素の担持 色素としてシス−ジイソシアネート(2,2−ビピリジ
ル−4,4’−ジカルボキシレート)ルテニウム(II)
を、蒸留精製したエタノールに混合し、3×10-4mo
l/l溶液になるように調製し、上記電荷移動制御分子
を担持させた半導体を有する導電性基体を1時間浸漬さ
せた後、取り出してエタノールで超音波洗浄し、窒素雰
囲気下において30分間自然乾燥させることにより、上
記電荷移動制御分子上に色素を担持させた。
【0073】[光電変換素子の作製]実施例1におい
て、上記で得られた半導体電極を用いた以外は、実施例
1と同様にして、光電変換素子を作製した。得られた光
電変換素子について、実施例1と同様にして、光電変換
素子特性を評価した。結果を下記表1に示す。
【0074】(実施例5)実施例1において、電荷移動
制御分子としてp−クロロフェニルトリクロロシランの
代わりに、2−ブロモエチルトリクロロシランを用いた
以外は、実施例1と同様にして、半導体電極を作製し
た。また、実施例1において、上記で得られた半導体電
極を用いた以外は、実施例1と同様にして、光電変換素
子を作製した。得られた光電変換素子について、実施例
1と同様にして、光電変換素子特性を評価した。結果を
下記表1に示す。
【0075】(実施例6) [半導体電極の作製]実施例1において、半導体層の形
成における「色素の担持」を以下のように変更した以
外は、実施例1と同様にして半導体電極を作製した。
【0076】−半導体層の形成− 色素の担持 色素としてシス−ジクロロ(2,2−ビピリジル−4,
4’−ジカルボキシレート)ルテニウム(II)を、蒸留
精製したジメチルホルムアミドに混合し、5×10-4
ol/l溶液になるように調製し、電荷移動制御分子を
担持させた半導体を有する導電性基体を浸漬し、乾燥窒
素雰囲気下において48時間、92℃で反応させた。次
に、亜鉛5,10,15,20−テトラキス(4−ピリ
ジル)−21H,23H−ポルフィリンを、エタノー
ル:四塩化炭素混合溶媒(1:1vol/vol)に混
合し、10-4mol/l溶液になるように調製し、上記
電荷移動制御分子を担持させた半導体を有する導電性基
体を浸漬し、乾燥窒素雰囲気下において72時間、65
℃で反応させた。その後、エタノールで超音波洗浄し、
窒素雰囲気下で自然乾燥させることにより、上記電荷移
動制御分子上に色素を担持させた。
【0077】[光電変換素子の作製]実施例1におい
て、上記で得られた半導体電極を用いた以外は、実施例
1と同様にして、光電変換素子を作製した。得られた光
電変換素子について、実施例1と同様にして、光電変換
素子特性を評価した。結果を下記表1に示す。
【0078】(比較例1) [半導体電極の作製]実施例1において、半導体層の形
成における「電荷移動制御分子の担持」を行わず、
「色素の担持」を以下のように変更した以外は、実施
例1と同様にして半導体電極を作製した。
【0079】−半導体層の形成− 色素の担持 色素としてシス−ジイソシアネートビス(2,2−ビピ
リジル−4,4’−ジカルボキシレート)ルテニウム
(II)をエタノールに溶解し、5×10-4mol/l溶
液になるように調製し、電荷移動制御分子を担持させて
いない半導体を有する導電性基体を一昼夜浸漬させた後
引き上げて、エタノールで超音波洗浄し、窒素雰囲気下
で乾燥させることにより、上記半導体上に色素を担持さ
せた。
【0080】[光電変換素子の作製]実施例1におい
て、上記で得られた半導体電極を用いた以外は、実施例
1と同様にして、光電変換素子を作製した。得られた光
電変換素子について、実施例1と同様にして、光電変換
素子特性を評価した。結果を下記表1に示す。
【0081】(比較例2) [半導体電極の作製]実施例2において、半導体層の形
成における「電荷移動制御分子の担持」を行わず、
「色素の担持」を以下のように変更した以外は、実施
例2と同様にして半導体電極を作製した。
【0082】−半導体層の形成− 色素の担持 色素としてシス−ジイソシアネートビス(2,2−ビピ
リジル−4,4’−ジカルボキシレート)ルテニウム
(II)をエタノールに溶解し、5×10-4mol/l溶
液になるように調製し、電荷移動制御分子を担持させて
いない半導体を有する導電性基体を一昼夜浸漬させた後
引き上げて、エタノールで超音波洗浄し、窒素雰囲気下
で乾燥させることにより、上記半導体上に色素を担持さ
せた。
【0083】[光電変換素子の作製]実施例2におい
て、上記で得られた半導体電極を用いた以外は、実施例
2と同様にして、光電変換素子を作製した。得られた光
電変換素子について、実施例1と同様にして、光電変換
素子特性を評価した。結果を下記表1に示す。
【0084】
【表1】
【0085】表1の結果から、実施例1〜6の本発明の
光電変換素子は、開放電圧、短絡電流、形状因子、及び
光電変換効率が、従来のものより優れていることがわか
る。これは、半導体と色素との間に電荷移動制御分子を
設けた本発明の半導体電極を用いているため、色素分子
から半導体へ一旦移動した電荷が、再び色素分子へ移動
することを抑制することができためと考えられる。
【0086】
【発明の効果】本発明によれば、半導体と色素との間の
電荷の移動を制御することが可能な半導体電極を提供す
ることができる。また、本発明によれば、該半導体電極
を用いることにより、開放電圧、短絡電流、形状因子、
及び光電変換効率といった光特性に優れた光電変換素子
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の半導体電極の一例を示す概略構成図
である。
【図2】 本発明の光電変換素子の一例を示す概略構成
図である。
【符号の説明】
1 半導体電極 11 導電性支持体 12 導電性基体 13 半導体層 131 半導体 132 電荷移動制御分子 133 色素 2 電荷輸送層 3 対向電極 31 導電性基体 32 導電性支持体 4 スペーサー 5 外部回路
フロントページの続き (72)発明者 佐藤 克洋 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 高田 北斗 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 小野 好之 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 Fターム(参考) 5F051 AA14 5H032 AA06 AS16 EE16

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性基体上に、半導体層を有する半導
    体電極において、前記半導体層が、半導体上に電荷移動
    制御分子及び色素をこの順に担持させてなることを特徴
    とする半導体電極。
  2. 【請求項2】 前記電荷移動制御分子が、半導体から色
    素への逆電荷移動を抑制する分子である請求項1に記載
    の半導体電極。
  3. 【請求項3】 前記電荷移動制御分子が、共役系分子で
    ある請求項1又は2に記載の半導体電極。
  4. 【請求項4】 前記電荷移動制御分子が、シラン化合物
    である請求項1から3のいずれかに記載の半導体電極。
  5. 【請求項5】 前記半導体が、酸化チタンである請求項
    1から4のいずれかに記載の半導体電極。
  6. 【請求項6】 半導体電極と、該半導体電極に対向する
    対向電極と、電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とを有
    する光電変換素子であって、前記半導体電極が、請求項
    1から5のいずれかに記載の半導体電極であり、かつ、
    前記電荷輸送層が、前記半導体電極及び対向電極と接し
    て配置されることを特徴とする光電変換素子。
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