JP2000323486A - ウエハ熱処理装置及びそれを用いたウエハの熱処理方法 - Google Patents

ウエハ熱処理装置及びそれを用いたウエハの熱処理方法

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JP2000323486A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度制御性、経時安定性、使用耐久性に優
れ、ウエハを汚染せず、かつ構造が簡単で安価に製作で
きるウエハ熱処理装置、及びそれを用いたウエハ熱処理
方法を提供する。 【解決手段】 熱処理すべきウエハを収容載置し、珪素
に対し不活性な内部雰囲気を有するウエハ処理室、熱処
理用加熱装、温度測定制御機構とを少なくとも備えたウ
エハ熱処理装置1において、熱処理用加熱装置の熱源と
して抵抗発熱体10が用いられ、この抵抗発熱体10が
ウエハ処理室2の上壁面2aと底壁面2bを外側から挟
むように夫々配設され、かつ載置ウエハ7の面内域に於
いては放射熱密度が均一となるように発熱体10aの抵
抗値分布が設定され、面外域においてはウエハの外周部
からの熱放散が相殺されるよう面内域より熱密度が高く
設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウエハ熱処理装置
及びそれを用いたウエハ熱処理方法に関し、より詳細に
はエピタキシャルウエハ等の薄膜積層ウエハの熱処理に
使用され、温度制御性、経時安定性、使用耐久性に優
れ、またウエハを汚染せず、しかも構造が簡単で安価に
製作できるウエハ熱処理装置、及びそれを用いたウエハ
熱処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、半導体製造等に使用されるウエ
ハは、その表面が自然酸化されて生成した酸化膜等の夾
雑物を除去し、清浄な珪素面からなるウエハ上に気相成
長膜等の薄膜を形成させる必要があるため、通常ウエハ
をその薄膜形成工程前に熱処理が行われる。従来、この
ウエハ熱処理用装置としては、例えば図4に示したよう
な、加熱源として赤外線ランプを用いた輻射加熱式装置
が一般に使用されている。この熱処理装置20は、ウエ
ハ21に対して熱処理を施すウエハ処理室22と、前記
ウエハ処理室22内に配置され、モ−タMによって前記
ウエハ21を回転可能に支持するウエハホルダー23
と、前記ウエハ処理室22の外部に複数配置され、前記
ウエハ処理室22に対して輻射加熱する赤外線ランプ2
4と、前記赤外線ランプ24からの熱をウエハ方向に向
け集中的に照射するため、赤外線ランプ24の背後に形
成された反射板25と、前記赤外線ランプ24を冷却
し、ランプ24の過熱を防止するランプ冷却機構(例え
ば、送風機26)とから構成されている。
【0003】なお、図4には図示しないが、ウエハ処理
室22には、ガス供給装置から珪素に不活性なガス(水
素、アルゴン等)を導入する導入口と、ガス排出装置に
通ずるガス排出口が設けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この従来の
ウエハ熱処理装置は、高熱による赤外線ランプ端子部分
の酸化を防止するため、また赤外線ランプ自体の冷却の
ため、送風機や冷却器等のランプ冷却機構が必要不可欠
であり、そのため所要電力が増大するという技術的課題
があった。またランプからの赤外線をウエハに集中的に
照射するため、反射板の設置が必要不可欠であり、装置
構成が非常に複雑になるという技術的課題があった。ま
た、前記反射板は、その反射面が経時的に徐々に酸化さ
れ、特に長期間使用した場合には、赤外線反射率が減衰
し、エネルギー効率の低下による、電力消費量の増大を
招いていた。また温度調節が赤外線ランプの出力コント
ロールによる場合には、調整温度の再現性が低く、熱処
理温度を所定の温度範囲内に制御することは困難であっ
た。更に、この種の装置では、多数の赤外線ランプが配
設され、それら個々のランプの劣化の進行は必ずしも一
様でないため、出力コントロールによる正確な温度制御
を一層困難にするという課題があった。
【0005】また、この装置は通常、マルチゾーン温度
コントロール制御機構を備え、熱処理温度制御には、例
えば、検出温度をフィードバックして加熱源である赤外
線ランプの出力を調節する等の方式が採られている。こ
の温度検出に際し、図5に示すように、赤外線検知方式
の温度センサ−27を用いて非接触的に温度測定を行う
ことが考えられる。しかし、赤外線ランプを用いた輻射
加熱式装置では、ランプ自体の発光赤外線の影響を大き
く受けるため、赤外線検知方式による正確な非接触的温
度測定は非常に困難である。現実問題として、温度制御
は、経験的に求められた出力コントロールプログラムに
よる制御方式等が使用されており、その制御性は必ずし
も充分なものではなかった。
【0006】一方、図6に示すように、熱電対28を温
度センサーとして用いる、接触的温度測定を行うことも
考えられる。しかし、熱電対28をウエハ21に直接接
触させることができないため、実際には、図6に示すよ
うに、ウエハホルダ−23の下面、外周下面、外周側面
に前記熱電対28を配置し、その箇所の温度を測定し、
間接的にウエハの温度を制御せざるおえない。しかも、
もともと熱電対自体、応答性がやや低い上に、ウエハホ
ルダ−の温度検出による間接的検知方法では、ウエハの
実際の温度変化に対する追従性が充分でなく、その温度
制御性は必ずしも満足できるものではない。更に、熱電
対は、ウエハと同一環境内に設置されるのでウエハを汚
染する可能性もある。
【0007】本発明者等は、上記した従来のウエハ熱処
理装置の問題点を改善すべく種々検討した結果、加熱源
として、赤外線ランプに替えてSiCコートカーボンや
ガラス状カ−ボンからなる抵抗発熱体を用い、これをウ
エハ処理室に対し特定の配列状態に配設した特定構成と
することにより、上記した従来のウエハ熱処理装置の問
題点の全てを解決できることを見出し、この知見に基づ
き本発明を完成するに至った。従って、本発明の目的
は、温度制御性、経時安定性、使用耐久性に優れ、ウエ
ハを汚染せず、かつ構造がシンプルで安価に製作できる
ウエハ熱処理装置を提供することにある。また、本発明
の他の目的は、上記装置を用いたウエハの熱処理方法を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、熱処理
すべきウエハを収容載置し、珪素に対し不活性な内部雰
囲気を有するウエハ処理室と、前記ウエハ処理室内のウ
エハを加熱するための熱処理用加熱装置と、前記加熱装
置の温度を制御する温度制御機構とを少なくとも備えた
ウエハ熱処理装置において、前記熱処理用加熱装置の熱
源として抵抗発熱体が用いられ、該抵抗発熱体はウエハ
処理室の上壁面と底壁面を外側から挟むように夫々配設
され、かつ載置ウエハの面内域においては放射熱密度が
均一となるように発熱体の抵抗値分布が設定されている
と共に、面外域においてはウエハの外周部からの熱放散
が相殺されるよう面内域より熱密度が高く設定されてい
ることを特徴とするウエハ熱処理装置が提供される。
【0009】ここで、前記熱処理用加熱装置に用いられ
る抵抗発熱体が炭化珪素コートカーボンあるいはガラス
状カーボンから成る発熱体であることが望ましく、また
前記熱処理用加熱装置の抵抗発熱体が、ウエハ処理室と
分離され、かつウエハ処理室の上壁面と底壁面を外側か
ら挟むように配置された2個のヒータ室内に夫々配設さ
れていることが望ましい。また、前記ヒータ室内に抵抗
発熱体を形成する材質に対して、不活性なガスを導入、
あるいは流通させる機構が設けられていることが望まし
く、また前記載置ウエハの面内域における発熱体の抵抗
値は、ウエハの中心部に対応する位置から外周部に対応
する位置にいくにつれて、徐々に高くなるように設定さ
れていることが望ましい。更に、前記温度制御機構は、
ウエハ温度をウエハ処理室外に設置した赤外線温度セン
サーにより直接測定し、前記測温値をフィードバックし
て、抵抗発熱体の発熱量を制御するシステムを備えるこ
とが望ましい。
【0010】また本発明によれば、熱処理すべきウエハ
を収容載置し、珪素に対し不活性な内部雰囲気を有する
ウエハ処理室と、前記ウエハ処理室のウエハを加熱する
ための熱処理用加熱装置と、前記加熱装置の温度を制御
する温度機構とを少なくとも備えたウエハ熱処理装置で
あって、前記熱処理用加熱装置の熱源として抵抗発熱体
が用いられ、該抵抗発熱体はウエハ処理室の上壁面と底
壁面を外側から挟むように夫々配設され、かつ載置ウエ
ハの面内域においては放射熱密度が均一となるように発
熱体の抵抗値分布が設定されていると共に、面外域にお
いてはウエハの外周部からの熱放散が相殺されるように
面内域より熱密度が高く設定されているウエハ熱処理装
置を用いた熱処理方法において、前記ウエハ熱処理装置
を使用し、珪素に対し不活性な雰囲気下に、温度600
乃至1200℃、圧力0.2乃至760Torrでウエ
ハを熱処理することを特徴とするウエハの熱処理方法が
提供される。ここで、前記ウエハ熱処理装置のウエハ処
理室内に珪素に対し不活性なガスを、流量0.2乃至2
00l/minの範囲で流通させることが望ましい。
【0011】本発明のウエハ熱処理装置は、ウエハ熱処
理用加熱源として、従来の装置に使用されている赤外線
ランプに替え、SiCコートカーボンやガラス状カ−ボ
ンから作製された抵抗発熱体を用い、これを処理室の上
下隔壁面の外側からウエハ処理室を挟むように配設し、
更に、載置ウエハの面内域では放射熱密度が均一となる
ように抵抗発熱体の抵抗値分布を設定し、面外域におい
てはウエハの外周部からの熱放散が相殺されるよう面内
域より熱密度を高く設定した点に顕著な特徴を有するも
のである。このように本発明の熱処理装置は赤外ランプ
が用いられていないため、既に前記したように、ウエハ
の温度測定方式として、ウエハの放射赤外線量検知によ
る非接触的温度測定方式を採用しても、ランプの発光赤
外線の影響を受けることがなく、正確かつ再現性良く温
度検知測定ができ、しかもこの方式では熱電対方式に比
較して応答速度が迅速であるので、結果として熱処理温
度制御性に極めて優れている。更に、載置ウエハの面内
域では放射熱密度が均一となるように抵抗発熱体の抵抗
値分布を設定し、面外域においてはウエハの外周部から
の熱放散が相殺されるよう面内域より熱密度を高く設定
しているため、ウエハをより均一な温度で熱処理するこ
とができる。
【0012】また、反射板の設置を必要としないため、
従来装置においてしばしば生ずる反射面経時劣化による
トラブルがなく、またランプ切れ等によるトラブルが回
避できる等、使用安定性、耐久性にも優れている。更
に、従来装置のように、赤外線ランプ端子の酸化防止の
ための、ランプ自体の冷却のための空冷装置を必要とし
ない等、従来装置に比較して構造が簡単であるため、安
価に製作できるだけでなく、冷却装置等に要する電力が
不要となるため、装置全体としてのエネルギー効率に優
れ、稼働コストも安価に抑えることができる。
【0013】前記載置ウエハの面内域における発熱体の
抵抗値は、ウエハの中心部に対応する位置から外周部に
対応する位置にいくにつれて、徐々に高くなるように設
定されているため、ウエハをより均一な温度で熱処理す
ることができる。また、ウエハを収容載置したウエハ処
理室と、抵抗発熱体とが分離され、更にSiCコートカ
ーボンやガラス状カ−ボンから作製された抵抗発熱体を
用いているため、ウエハ汚染の心配がない。また抵抗発
熱体が配置されているヒ−タ室内に不活性なガスが導入
されているため、発熱体の寿命を長くすることができ
る。更に、温度センサ−をウエハ処理室外に設置したた
め、ウエハの汚染を防止することができる。
【0014】本発明の熱処理装置を用い、所定の熱処理
条件(熱処理温度:600乃至1200℃、圧力0.2
乃至760Torr、流通不活性ガス(水素)0.2乃
至200l/min等)で処理したウエハを用いて気相
成長反応に依り気相成長膜を形成させた積層ウエハは、
気相成長後ヘイズ濃度が低く、LPD(ウエハ表面レー
ザー散乱体)個数も少なく気相成長膜積層ウエハとして
極めて高品質のものが得られる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下添付図面に基づき本発明をよ
り具体的に説明する。図1は、本発明の熱処理装置の一
例を示す概念図であって、熱処理装置1は、ウエハ処理
室2と、ヒータ室3a、3bと、前記ヒータ室3a、3
b内に設けられた抵抗発熱体10と、温度センサー4等
を含む温度制御機構(温度センサー以外図示せず)、ガ
ス供給装置5、ガス排出装置6を含むガス供給、排気機
構を備えている。前記ウエハ処理室2には、従来の装置
と同様、ウエハ7を載置し、回転可能に支持するウエハ
ホルダー8と、ウエハホルダー8に対して、ウエハ7を
搬入、搬出するための昇降機9が設けられている。な
お、前記ウエハホルダー8は、ウエハ処理室2の略中央
に配置され、また、図示しないがウエハ処理室2には、
前記ガス供給装置5から珪素に不活性なガス(水素、ア
ルゴン等)を導入する導入口と、ガス排出装置(6)に
通ずるガス排出口が設けられている。
【0016】また、ヒータ室3a、3b内には、抵抗発
熱体10として2種類の抵抗発熱体10a、10bが配
置されている。前記抵抗発熱体10aは、ウエハ7面に
ほぼ平行に、ウエハホルダー8に載置されたウエハの外
周縁(面域内)まで配置され、また前記抵抗発熱体10
bは、ウエハ7面にほぼ平行に、かつウエハ面外域に配
置されている。この抵抗発熱体10bは、面内域に配置
される抵抗発熱体10aよりも高い熱密度放射が可能な
ように設定されている。また、前記抵抗発熱体10は夫
々加熱電源(11a、11b、12a、12b)に接続
され、その出力は、温度制御装置によりコントロールさ
れる。
【0017】前記抵抗発熱体10aは、その断面が矩形
形状をなし、その平面はうず巻き形状をなしている。そ
してまた抵抗発熱体10aは、載置ウエハの面内域にお
いては放射熱密度が均一となるように発熱体の抵抗値分
布が設定されている。即ち、面内域における発熱体10
aの抵抗値は、ウエハの中心部に対応する位置から外周
部に対応する位置にいくにつれて、徐々に高くなるよう
に設定されている。また、前記抵抗発熱体10bは、そ
の断面が矩形形状をなし、その平面はリング状形状をな
している。この抵抗発熱体10bは、前記したように面
内域に配置される抵抗発熱体10aよりも高い熱密度放
射が可能なように設定されている。この抵抗発熱体10
aよりも高い熱密度放射を得るための構成としては、例
えば、抵抗発熱体10bの抵抗値を面内域における発熱
体10aの抵抗値よりも大きく設定することが考えられ
る。
【0018】また、ヒータ室3a、3bの照射壁板(上
部ヒータ室3aにおいては下面壁板31a、下部ヒータ
室3bにおいては上面壁板31b)及びウエハ処理室2
の上、下面壁板2a、2bは、赤外透過性材質、通常、
石英ガラスで形成される。更に、温度センサー4は、ヒ
ータ室3a、3bの外部側に配置され、例えば、図3に
示すような構造態様に配設される。図3に示すように、
ヒータ室3aには赤外線が通過する孔32aが形成さ
れ、ヒータ室3aは側壁33aによって閉じられてい
る。この側壁33aの外面には、カ−ボン筒(黒体筒)
13が設けられ、抵抗発熱体10からの放射熱の影響を
極力抑制している。このような構成によって、ウエハ処
理室2の外部からウエハ7自体の温度を非接触的に測定
することができる。
【0019】本発明の熱処理装置において、温度制御機
構は、必ずしもこれに限定されるものではないが、例え
ば、図2にブロック図として示したようなシステムが好
適に採用される。この図に示された温度制御機構におい
ては、ウエハ7の温度を温度センサ−4によって測定さ
れた温度検出値と、温度指令値がPID調節器14に入
力される。このPID調節器14は、P動作(比例動
作)、I動作(積分動作)、D動作(微分動作)の加算
等を行った制御信号を出力するものであって、温度検出
値に応じてサイリスタ(SCR)15に対して、制御出
力を送出し、サイリスタ(SCR)15は前記出力に応
じた電力出力をトランス16に送出し、ヒ−タ10の発
熱体出力制御を行うように構成されている。このよう
に、この温度制御機構はフィ−ドバック回路から構成さ
れているため、ウエハ処理室の温度を一定に保つことが
できる。
【0020】各ヒ−ター室の発熱体出力制御は、処理室
内のウエハ表裏の温度差を極小化するため通常上下室独
立に制御する方式が採用される。また、制御のための指
標となる検出温度をウエハ自身の検出温度に替えてヒー
タ温度を用いて制御する方式を採用しても良いが、温度
制御の正確を期するにはウエハ自身の温度を検出するの
が良い。
【0021】本発明の装置のウエハ加熱源として用いる
抵抗発熱体としては、SiCコートカーボン、ガラス状
カーボン、パイロリティックカーボン、焼結SiC、炭
素繊維等より作製された発熱体乃至発熱素子が例示で
き、これらの内でも、SiCコートカーボン、ガラス状
カーボンから作製された発熱体が好適である。発熱体の
形状、サイズは特に限定されるものではなく、ウエハー
を均一に、かつ所定温度に加熱できる形状、サイズであ
ればよいが、通常その断面が板状形状のものが用いら
れ、例えば、長方形、円形、楕円形板等の他円環状、楕
円環状等の板状発熱体を用いることもできる。
【0022】本発明の装置おいては、ウエハの面内域を
加熱する抵抗発熱体10aと、その外面域を加熱する発
熱体とは、別仕様、即ち、面外域加熱用の抵抗発熱体1
0bは、面内域のそれに比べて高出力で、熱密度の高い
熱線放射が可能な仕様の発熱体を使用することがより好
ましい。
【0023】このウエハ面外域の熱密度は、ウエハの外
周端部からの熱放散が相殺されるよう面内域より高く調
節設定され、その程度は、装置サイズ、形状、操作温
度、圧力、流通ガスの流量、その他諸条件により異な
り、それらを勘案して調節されるが、通常、面内域の平
均熱密度より10乃至50%程度高く設定される。上記
のように構成された本発明のウエハ熱処理装置は、赤外
線ランプを用いた従来の装置に比較して高速に昇温でき
る利点をも有する。
【0024】本発明の熱処理装置1を用いて、ウエハ7
の熱処理を実施するには、熱処理すべきウエハ7を昇降
機9を用いてウエハホルダー8上の所定位置に載置し、
好ましくは、水素、アルゴン、ネオン等珪素に対し不活
性なガスを流通させながら温度600乃至1200℃、
圧力0.2乃至760Torr、不活性ガス流通下に処
理する場合には、ガス流量0.2乃至200l/mi
n、の条件下に、ウエハ表面に自然酸化により生成した
酸化膜等の夾雑物がほぼ完全に除去できるまで、通常約
0.25乃至60分熱処理する。
【0025】この熱処理温度が600℃未満であると、
酸化膜除去に時間がかかり過ぎ、一方、1200℃を越
えると使用部材である石英ガラス等の軟化点に近づくた
め部材の変形等を招来し好ましくない。また圧力が0.
2Torr以下では、処理室等に耐圧性を持たせるため
に石英ガラス等の肉厚を厚くしなければ成らず、熱線透
過率の観点から好ましくなく、排気真空ポンプの容量、
排気速度等が大きくなる。一方、760Torrを越え
た場合も耐圧性の関係から石英ガラス肉厚を厚くするこ
とが必要となり、また、ウエハ表面の自然酸化膜を除去
するのに時間がかかる。不活性ガス流量が0.2l/m
in未満の場合には、酸化膜除去により時間がかかり、
200l/minを越えると真空ポンプ排気量が増加す
る。
【0026】本発明のウエハ熱処理装置は、例えば、枚
葉式気相成長装置と組合せて連続処理することもでき
る。このような連続処理においては、ウエハを大気中に
曝すことをほぼ完全に回避することができるため、ウエ
ハ表面の自然酸化膜が完全に除去された状態のウエハ表
面に気相成長膜を形成でき良質の積層薄膜を形成する上
で好都合である。この時、熱処理装置のウエハ処理室が
水素雰囲気ある場合は、ウエハ表面に水素がターミネー
トした状態のまま気相成長を開始することができ、これ
により気相成長後のウエハ表面のヘイズ濃度を低下させ
ることができると共に、LPD(ウエハ表面レーザー散
乱体)としてカウントされる結晶欠陥の個数を低減させ
ることができる。
【0027】
【実施例】「実施例1」ウエハ加熱用の抵抗発熱体とし
て、SiCコ−トカ−ボンヒ−タを、温度検出器として
図3に示す赤外線温度計を、それぞれ配備した図1に示
す本発明のウエハ熱処理装置を用い、ウエハを載置した
状態で、温度1000℃、圧力40Torr,アルゴン
ガス雰囲気下での装置の温度制御性(温度応答性、温度
再現性)、所要電力量及びウエハ面温度分布を調べた。
その結果を表1に示す。 「実施例2」発熱体として、ガラス状カ−ボン(GC)
ヒ−タ−用いた以外は、実施例1と同様の装置を用い、
実施例1と同様の条件で、装置の温度制御性、所要電力
量、ウエハ面温度分布を評価した。その結果を表1に示
す。
【0028】「比較例1」ウエハ加熱に、赤外線ランプ
を、温度検出器として図5に示す赤外線温度計を、それ
ぞれ備えた図4に示す従来のウエハ熱処理装置を用い、
ウエハを載置した状態で、温度1000℃、圧力760
Torr,アルゴンガス雰囲気下での装置の温度制御性
(温度応答性、温度再現性)及びウエハ面温度分布を調
べた。その結果を表1に示す。 「比較例2」温度検出器として図6に示す熱電対温度計
を用いた以外は、比較例1と同様の公知装置を用い、実
施例1と同様の条件で、装置の温度制御性、所要電力
量、ウエハ面温度分布を評価した。その結果を表1に示
す。
【0029】「実施例3乃至実施例6」実施例1のウエ
ハ熱処理装置に枚葉式気相成長装置を組み合わせ連結し
た複合装置を作製し、この装置を用いて、温度600乃
至1200℃、圧力0.2乃至760Torr,水素ガ
ス流通量0.2乃至200l/minの範囲内で各々下
記表2に示した条件で各ウエハ(実施例1乃至6)を熱
処理し、処理後のウエハを大気中に曝すことなく、枚葉
式気相成長装置内に移送しそれぞれの熱処理ウエハの表
面上に気相成長膜を形成させた。次いで、各々の気相成
長膜形成後の積層ウエハについて、ヘイズ濃度、ウエハ
表面レ−ザ−散乱体個数(LPD:0.135μm以
上)を測定評価した。その結果を表2に示す。なお、参
考例として、熱処理を行わない場合のヘイズ濃度、ウエ
ハ表面レ−ザ−散乱体個数(LPD:0.135μm以
上)の測定結果を合わせて表2に示す。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【発明の効果】本発明のウエハ熱処理装置は、温度制御
性、経時安定性、使用耐久性に優れ、ウエハの汚染がほ
とんどない等多くの利点を有する。しかも、従来装置の
ような赤外ランプ冷却装置や複雑な構造の反射板等の設
置を要せず構造が簡単で安価に製作でき、かつ所要電力
も少なくてすむ等数多くの利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のウエハ熱処理装置の実施形態
を示す概略図である。
【図2】図2は、本発明のウエハ熱処理装置に用いられ
る温度制御機構の一例を示すブロック図である。
【図3】図3は、本発明のウエハ熱処理装置における温
度センサ−の取付け状態の一例を示す概略断面図であ
る。
【図4】図4は、従来の赤外線ランプ使用したウエハ熱
処理装置を示す概略図である。
【図5】図5は、従来の赤外線ランプ使用したウエハ熱
処理装置における温度センサ−(赤外線温度センサ−)
の取付け状態の一例を示す図である。
【図6】図6は、従来の赤外線ランプ使用したウエハ熱
処理装置における温度センサ−(熱電対)の取付け状態
を示す図である。
【符号の説明】 1 熱処理装置 2 ウエハ処理室 3a,3b ヒ−タ−室(上、下) 4 温度センサ− 5 ガス供給装置 6 ガス排出装置 7 ウエハ 8 ウエハホルダ− 9 昇降機 10 抵抗発熱体 11a、11b加熱電源 12c、12d加熱電源 13 カ−ボン筒(黒体筒) 14 PID調節器 15 サイリスタ 16 トランス 20 熱処理装置 21 ウエハ 22 ウエハ処理室 23 ウエハホルダ− 24 赤外線ランプ 25 反射板 26 ランプ冷却機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 茶木 勝弘 神奈川県秦野市曽屋30番地 東芝セラミッ クス株式会社開発研究所内 (72)発明者 藤井 達男 山口県徳山市大字徳山字江口開作8231−5 徳山東芝セラミックス株式会社内 (72)発明者 岩田 勝行 神奈川県秦野市曽屋30番地 東芝セラミッ クス株式会社開発研究所内 (72)発明者 三谷 慎一 静岡県沼津市大岡2068−3 東芝機械株式 会社沼津事業所内 (72)発明者 本多 恭章 静岡県沼津市大岡2068−3 東芝機械株式 会社沼津事業所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱処理すべきウエハを収容載置し、珪素
    に対し不活性な内部雰囲気を有するウエハ処理室と、前
    記ウエハ処理室内のウエハを加熱するための熱処理用加
    熱装置と、前記加熱装置の温度を制御する温度制御機構
    とを少なくとも備えたウエハ熱処理装置において、 前記熱処理用加熱装置の熱源として抵抗発熱体が用いら
    れ、該抵抗発熱体はウエハ処理室の上壁面と底壁面を外
    側から挟むように夫々配設され、かつ載置ウエハの面内
    域においては放射熱密度が均一となるように発熱体の抵
    抗値分布が設定されていると共に、面外域においてはウ
    エハの外周部からの熱放散が相殺されるよう面内域より
    熱密度が高く設定されていることを特徴とするウエハ熱
    処理装置。
  2. 【請求項2】 前記熱処理用加熱装置に用いられる抵抗
    発熱体が炭化珪素コートカーボンあるいはガラス状カー
    ボンからなる発熱体であることを特徴とする請求項1に
    記載されたウエハ熱処理装置。
  3. 【請求項3】 前記熱処理用加熱装置の抵抗発熱体が、
    ウエハ処理室と分離され、かつウエハ処理室の上壁面と
    底壁面を外側から挟むように配置された2個のヒータ室
    内に夫々配設されていることを特徴とする請求項1又は
    請求項2に記載されたウエハ熱処理装置。
  4. 【請求項4】 前記ヒータ室内に抵抗発熱体を形成する
    材質に対して、不活性なガスを導入、あるいは流通させ
    る機構が設けられていることを特徴とする請求項1乃至
    請求項3のいずれかに記載されたウエハ熱処理装置。
  5. 【請求項5】 前記載置ウエハの面内域における発熱体
    の抵抗値は、ウエハの中心部に対応する位置から外周部
    に対応する位置にいくにつれて、徐々に高くなるように
    設定されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4
    のいずれかに記載されたウエハ熱処理装置。
  6. 【請求項6】 前記温度制御機構は、ウエハ温度をウエ
    ハ処理室外に設置した赤外線温度センサーにより直接測
    定し、前記測温値をフィードバックして、抵抗発熱体の
    発熱量を制御するシステムを備えることを特徴とする請
    求項1乃至請求項5のいずれかに記載されたウエハ熱処
    理装置。
  7. 【請求項7】 熱処理すべきウエハを収容載置し、珪素
    に対し不活性な内部雰囲気を有するウエハ処理室と、前
    記ウエハ処理室のウエハを加熱するための熱処理用加熱
    装置と、前記加熱装置の温度を制御する温度機構とを少
    なくとも備えたウエハ熱処理装置であって、前記熱処理
    用加熱装置の熱源として抵抗発熱体が用いられ、該抵抗
    発熱体はウエハ処理室の上壁面と底壁面を外側から挟む
    ように夫々配設され、かつ載置ウエハの面内域において
    は放射熱密度が均一となるように発熱体の抵抗値分布が
    設定されていると共に、面外域においてはウエハの外周
    部からの熱放散が相殺されるように面内域より熱密度が
    高く設定されているウエハ熱処理装置を用いた熱処理方
    法において、 前記ウエハ熱処理装置を使用し、珪素に対し不活性な雰
    囲気下に、温度600乃至1200℃、圧力0.2乃至
    760Torrでウエハを熱処理することを特徴とする
    ウエハの熱処理方法。
  8. 【請求項8】 前記ウエハ熱処理装置のウエハ処理室内
    に珪素に対し不活性なガスを、流量0.2乃至200l
    /minの範囲で流通させることを特徴とする請求項7
    に記載されたウエハの熱処理方法。
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