JP2000326870A - 自動車の車室フロア構造 - Google Patents

自動車の車室フロア構造

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JP2000326870A
JP2000326870A JP11142478A JP14247899A JP2000326870A JP 2000326870 A JP2000326870 A JP 2000326870A JP 11142478 A JP11142478 A JP 11142478A JP 14247899 A JP14247899 A JP 14247899A JP 2000326870 A JP2000326870 A JP 2000326870A
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真平 井上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 「前突」時など、車体にその前方から大きい
衝撃力が与えられた場合でも、乗員に大きい「ティビア
モーメント」が与えられないようにして、乗員の保護が
より確実になされるようにし、かつ、これが簡単な構成
で達成されるようにする。 【解決手段】 車室2のフロアパネル6が、ほぼ水平に
延びる水平パネル7と、この水平パネル7の前端縁から
前上方に向って延出する傾斜パネル8とを備える。上記
フロアパネル6の上面に載置される可動プレート29を
設ける。この可動プレート29が、ほぼ水平に延びて上
記水平パネル7の上面に接合すると共にこの上面に対し
前後に摺動可能とされる水平プレート30と、上記水平
パネル7側と傾斜パネル8側とに跨るよう載置させた足
14aの踵部14bの前方近傍における上記水平プレー
ト30の上面から前上方に向って突出する押動部32と
を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、車室のフロアパネ
ルが、ほぼ水平に延びる水平パネルと、この水平パネル
の前端縁から前上方に向って延出する傾斜パネルとを備
えた場合に、上記水平パネルの上面に対し前後に摺動自
在となるよう接合させられると共に、上記水平パネル側
と傾斜パネル側とに跨るように載置される乗員の足の踵
部を支持させる可動プレートを設けた自動車の車室フロ
ア構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記自動車の車室フロア構造には、従
来、特開平10‐310011号公報で示されたものが
ある。
【0003】上記公報のものによれば、車室のフロアパ
ネルが、ほぼ水平に延びる水平パネルと、この水平パネ
ルの前端縁から前上方に向って延出する傾斜パネル(ト
ーボード)とを備えている。この傾斜パネルの上面に沿
って前後方向に延びその後端部側が上下に揺動自在とな
るよう上記傾斜パネルに枢支されるアクセルペダルが設
けられている。このアクセルペダルは、車室のシートに
着座した乗員である運転者の足によって踏動操作が可能
とされ、この場合、足は、水平パネル側と、傾斜パネル
側であるアクセルペダルとに跨るように載置される。
【0004】ところで、自動車の前進走行中に、その前
方に位置する何らかの物体に衝突(以下、これを「前
突」という)するなどして、車体にその前方から大きい
衝撃力が与えられた場合には、上記水平パネルの前端部
と傾斜パネルとが車体の後部側に対し相対的に後方移動
するよう変形し、また、この傾斜プレートの前部側が後
端部を中心として後方に折れ曲るよう変形してその仰角
がより大きい値になることがある。
【0005】上記の場合、特に、傾斜プレートの前部側
の後方への折れ曲りにより、この傾斜パネル側であるア
クセルペダルによって、乗員の足の前部が後方に押され
ると、この足とすね部との互いの枢支点を中心として足
の前部側が後方に回動させられ、もって、すね部に対す
る足の曲り角が小さくなろうとする。
【0006】ここで、上記曲り角があまりに小さくなる
と、上記のように変形した傾斜パネル側から上記足に対
し与えられる押圧力により、すね部に対しより大きい曲
げ力(以下、これを「ティビアモーメント」という)が
与えられることとなり、これは乗員にとって好ましくな
い。
【0007】そこで、前記従来の技術には、「前突」時
など、車体にその前方から大きい衝撃力が与えられたと
き、直ちに、上記足を上記フロアパネルから上方に離反
させて、前記「ティビアモーメント」の生じることを防
止するようにしたばね式やエアバッグ式の離反手段が設
けられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
技術では、離反手段は、その主体がばねやエアバッグと
され、かつ、これらばね等を収納するケーシングが設け
られており、よって、車室フロアの構成が複雑になって
いる。
【0009】本発明は、上記のような事情に注目してな
されたもので、「前突」時など、車体にその前方から大
きい衝撃力が与えられた場合でも、乗員に大きい「ティ
ビアモーメント」が与えられないようにして、乗員の保
護がより確実になされるようにし、かつ、これが簡単な
構成で達成されるようにすることを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の自動車の車室フロア構造は、次の如くであ
る。
【0011】請求項1の発明は、車室2のフロアパネル
6が、ほぼ水平に延びる水平パネル7と、この水平パネ
ル7の前端縁から前上方に向って延出する傾斜パネル8
とを備えた自動車の車室フロア構造において、
【0012】上記フロアパネル6の上面に載置される可
動プレート29を設け、この可動プレート29が、ほぼ
水平に延びて上記水平パネル7の上面に接合すると共に
この上面に対し前後に摺動可能とされる水平プレート3
0と、上記水平パネル7側と傾斜パネル8側とに跨るよ
う載置させた足14aの踵部14bの前方近傍における
上記水平プレート30の上面から前上方に向って突出す
る押動部32とを備えたものである。
【0013】請求項2の発明は、請求項1の発明に加え
て、上記水平プレート30の前端縁から前上方に向って
一体的に延出し上記傾斜パネル8の上面に接合する傾斜
プレート31を備えたものである。
【0014】請求項3の発明は、特に図1〜3で例示す
るように、請求項1、もしくは2の発明に加えて、上記
水平プレート30の一部を折り曲げてこの水平プレート
30に上記押動部32を一体成形したものである。
【0015】請求項4の発明は、請求項1から3のうち
いずれか1つの発明に加えて、上記可動プレート29を
上記フロアパネル6に仮止めし、所定以上の外力でその
仮止めが解除される仮止め手段33を設けたものであ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
により説明する。
【0017】(第1の実施の形態)
【0018】図1から図3は、第1の実施の形態を示し
ている。
【0019】図中符号1は自動車の車体で、矢印Frは
この自動車の前方を示している。また、下記する左右と
は上記前方に向っての車体1の幅方向をいうものとす
る。
【0020】上記車体1の内部が車室2とされ、車体1
の幅方向におけるこの車室2の前部の一側部が運転室
3、他側部が助手室4とされている。
【0021】上記車室2の前部の下面側に、上記車体1
の一部を構成する板金製のフロアパネル6が設けられ、
このフロアパネル6はほぼ水平方向に延びるほぼ平坦形
状の水平パネル7と、この水平パネル7の前端縁から前
上方に向って一体的に延出する傾斜パネル8とを備えて
いる。また、上記車室2の前面側に上記車体1の一部を
構成する板金製のダッシュパネル9が設けられ、このダ
ッシュパネル9は車体1の幅方向かつほぼ鉛直方向に延
びてその下端縁が上記傾斜パネル8の延出端縁(前端
縁)に結合させられている。
【0022】上記フロアパネル6の車体1の幅方向にお
ける中央部には、この中央部を上方に向って膨出させる
ことにより前後方向に長く延びるトンネル11が形成さ
れている。また、上記フロアパネル6の上面に結合させ
られて車体1の幅方向に延びるクロスメンバ12が設け
られ、このクロスメンバ12によって上記フロアパネル
6が補強されている。
【0023】上記運転室3におけるフロアパネル6の水
平パネル7の上面に、運転者である乗員14用のシート
15が設けられ、このシート15は上記水平パネル7に
支持されたシート台16と、このシート台16上に載置
されて上記乗員14を着座可能とさせるシートクッショ
ン17と、このシートクッション17の後端部から上方
に向って突出して上記乗員14を背もたれ可能とさせる
不図示のシートバックとを備えている。
【0024】上記シート15に着座した乗員14によ
り、上記車室2の前部に設けられた不図示のハンドルが
把持可能とされ、このハンドルへの操作で自動車が操向
可能とされている。
【0025】上記運転室3における上記傾斜パネル8の
右側部の上面の上方近傍にアクセルペダル19が設けら
れている。このアクセルペダル19は、上記傾斜パネル
8の上面に沿って後下がりの前後方向に延びその後端部
側が上下に揺動自在となるよう前端部が上記傾斜パネル
8に枢支軸20により枢支されるペダルアーム21と、
このペダルアーム21の後端部(揺動端)の上面側に取
り付けられたペダル本体22とを備えている。このペダ
ル本体22は、上記シート15に着座した乗員14の足
14aによって踏動操作が可能とされ、この踏動操作で
自動車が加、減速されるようになっている。
【0026】上記フロアパネル6の水平パネル7と傾斜
パネル8の各上面には、これら各上面に面接合するよう
に弾性かつ可撓性のあるカーペット25が敷設されてい
る。このカーペット25は、その上面側を構成する弾性
かつ可撓性のあるカーペット本体26と、下面側を構成
して上記フロアパネル6とカーペット本体26との間に
介設されるフェルト製で特に弾性のある緩衝敷物27と
を備えている。この場合、上記カーペット本体26と緩
衝敷物27とは互いに接着されて、一体ものとされてい
る。
【0027】上記したように、乗員14の足14aがア
クセルペダル19を踏動操作するとき、上記足14a
は、水平パネル7側であるこの水平パネル7上のカーペ
ット25の上面と、傾斜パネル8側であるアクセルペダ
ル19のペダル本体22とに跨るように載置される。こ
の場合、上記アクセルペダル19を踏動操作する足14
aの踵部14bは、上記アクセルペダル19の後下方近
傍で上記水平パネル7上のカーペット25の上面に載置
され、すね部14cはシート15のシートクッション1
7の上面側から前下方に延びている。
【0028】上記運転室3におけるフロアパネル6の水
平パネル7および傾斜パネル8と、上記カーペット25
との間に介在されて上記水平パネル7と傾斜パネル8の
各上面に跨って載置される板金製もしくは樹脂製の可動
プレート29が設けられている。この可動プレート29
は、上記水平パネル7側と傾斜パネル8側に跨るよう載
置させた足14aの踵部14bの下方に位置してほぼ水
平に延び上記水平パネル7の上面に面接合すると共にこ
の上面に対し前後に摺動可能とされる水平プレート30
と、この水平プレート30の前端縁から前上方に向い一
体的に延出して上記傾斜パネル8の上面に面接合する傾
斜プレート31と、上記水平プレート30の前部上面か
ら前上方に向って延出しその延出端(前端)が上記傾斜
パネル8の前後方向の中途部の近傍(当接を含む)に位
置する押動部32とを備えている。
【0029】上記足14aは、アクセルペダル19を踏
動操作するよう上記水平パネル7側である水平プレート
30上のカーペット25の部分の上面と、傾斜パネル8
側であるアクセルペダル19のペダル本体22の上面と
に跨るように載置されており、傾斜プレート31は上記
ペダル本体22の下方に配設され、また、上記押動部3
2は、上記踵部14bの前方近傍に配設されて、これら
押動部32と踵部14bとは前後方向で対向させられて
いる。
【0030】上記可動プレート29は一枚の薄い平板材
をプレス加工により折り曲げ成形したもので、水平プレ
ート30、傾斜プレート31はそれぞれほぼ平坦形状を
なして、それぞれが全体的に上記フロアパネル6の水平
パネル7と傾斜パネル8とに面接合させられている。ま
た、上記傾斜パネル8と傾斜プレート31の延出方向の
仰角はそれぞれα1とされている。また、上記押動部3
2は、上記水平プレート30と傾斜プレート31の各一
部を折り曲げてこれら水平プレート30と傾斜プレート
31とに一体成形され、つまり、上記押動部32は上記
水平プレート30と傾斜プレート31とに跨って一体成
形されている。また、車体1の側面視で、上記傾斜プレ
ート31と押動部32の各延出端はほぼ同じところに位
置させられている。
【0031】上記可動プレート29をフロアパネル6に
仮止めし、所定以上の外力でその仮止めが解除される仮
止め手段33が設けられている。この仮止め手段33
は、上記フロアパネル6と可動プレート29とを互いに
係止させて仮止めさせる樹脂製の係止ピン34とされて
いる。一方、上記可動プレート29上のカーペット25
の部分と可動プレート29とは接着剤などの固着手段に
より互いに連結されており、この固着手段は上記両者2
5,29を互いに接着させる接着剤35で構成され、上
記カーペット25の部分と可動プレート29とは一体的
に共に前後移動することとされている。
【0032】上記仮止め手段33と接着剤35とは、上
記フロアパネル6に対しカーペット25と可動プレート
29とを所定位置に位置決めさせている。また、上記仮
止め手段33の係止ピン34は、「前突」時などで、こ
の係止ピン34に対し上記傾斜パネル8側から衝撃力な
どの所定以上の大きい外力が与えられたときに、直ちに
破断して、上記フロアパネル6に対する可動プレート2
9の仮止めを解除させ、上記フロアパネル6の水平プレ
ート30に対する上記可動プレート29の摺動を許容す
る。
【0033】上記水平プレート30の上方における上記
カーペット25の部分の上面に、上記乗員14の踵部1
4bを置いた状態で、足14aによりアクセルペダル1
9の踏動操作がなされる。このアクセルペダル19を大
きく踏み込んだとき(図1中実線)、上記乗員14のす
ね部14cに対する足14aの平均的な曲り角はβ1と
されている。なお、アクセルペダル19に負荷を与えな
いようこのアクセルペダル19に足14aを載置させた
ときの状態は、図1中一点鎖線で示してある。
【0034】上記自動車が、「前突」するなどして、そ
の車体1が次のように変形する場合を想定する。
【0035】即ち、図1,2と、図3中二点鎖線とで示
した元の形状の状態から、図3中実線で示すよう、上記
水平パネル7の前端部と傾斜パネル8とが車体1の後部
側に対し相対的に後方移動するよう変形し、また、この
傾斜プレート31の前部側がその後端部を中心として後
方に折れ曲るよう変形して、その元の仰角α1がこれよ
りも大きい値の他の仰角α2になるとする。すると、上
記のように変形した上記傾斜パネル8に、上記アクセル
ペダル19を介し乗員14の足14aの前部が後方に押
されてその曲り角β2が小さくなろうとする。
【0036】しかし、この際、上記「前突」の衝撃力に
より、係止ピン34は直ちに破断し、これと同時に、上
記のように変形する傾斜パネル8が上記傾斜プレート3
1および/もしくは押動部32の延出端(前端)に圧接
することによって可動プレート29が後方に押され、こ
の可動プレート29は上記水平パネル7の上面を後方に
摺動することとなる。すると、上記可動プレート29と
この可動プレート29に載置されて固着手段により連結
されているカーペット25の部分とが共に後方移動させ
られ、また、このカーペット25の部分と共にこのカー
ペット25の部分に載置されて摩擦接合させられている
上記足14aの踵部14bも後方移動させられる。
【0037】よって、上記足14aは元の位置から後方
に向いほぼ平行移動させられ、つまり、上記傾斜パネル
8側に押されて足14aの前部が後方に大きく回動させ
られるということが回避され、上記足14aの曲り角β
2が小さくなるということが抑制される。このため、大
きい「ティビアモーメント」の発生や、これが大きくな
ることが防止されて、乗員14の保護がより確実になさ
れる。
【0038】なお、上記「前突」などにより、可動プレ
ート29が水平パネル7の上面を後方に摺動するとき、
上記可動プレート29が上記カーペット25の部分に対
し後方に向って摺動し、および/もしくは、上記カーペ
ット25の部分が上記足14aの踵部14bに対し後方
に向って摺動したとすると、上記可動プレート29の押
動部32が上記カーペット25を介し足14aの踵部1
4bを後方に押動させる(図3中一点鎖線)。
【0039】よって、この場合にも、上記足14aは元
の位置から後方に向いほぼ平行移動させられ、つまり、
上記傾斜パネル8側に押されて足14aの前部が後方に
大きく回動させられるということが回避され、上記足1
4aの曲り角β2が小さくなるということが抑制され
る。このため、大きい「ティビアモーメント」の発生
や、これが大きくなることが防止されて、乗員14の保
護が確実になされる。
【0040】また、上記可動プレート29の前部は、水
平プレート30側から前上方に向って延出する傾斜プレ
ート31と押動部32とを備えており、このため、上記
傾斜パネル8の仰角α2が大きくなるよう変形したとき
には、上記傾斜プレート31と押動部32とが上方に大
きく延出している分、この傾斜プレート31および/も
しくは押動部32の延出端(前端)が上記傾斜パネル8
によって、より大きく後方に移動させられる。
【0041】よって、上記足14aの踵部14bもより
後方にまで移動させられ、つまり、足14aがより平行
なまま後方移動させられて、「ティビアモーメント」の
発生や、これが大きくなることがより確実に防止され、
このため、乗員14の保護が更に確実になされる。
【0042】また、上記構成の可動プレート29によれ
ば、フロアパネル6に対する可動プレート29の設置
は、既存のフロアパネル6の形状を変更することなくで
き、かつ、上記可動プレート29は板金製など板材の単
なる折り曲げにより形成されるものであって、部品点数
が少なく、かつ、単純な形状である。
【0043】よって、上記した「ティビアモーメント」
の発生等の防止は、極めて簡単な構成によって達成され
る。
【0044】また、前記したように、水平プレート30
の前端縁から前上方に向って傾斜プレート31が一体的
に延出させられ、かつ、これら水平プレート30と傾斜
プレート31はそれぞれほぼ平坦形状をなして、それぞ
れが全体的に上記フロアパネル6の水平パネル7と傾斜
パネル8に面接合させられている。
【0045】このため、上記したように、可動プレート
29をフロアパネル6とカーペット25との間に介在さ
せて、上記フロアパネル6上に設置したとき、この可動
プレート29は上記フロアパネル6に対しがたつきなく
設置される。
【0046】また、上記水平プレート30と傾斜プレー
ト31とに跨るように押動部32が一体成形されてい
る。
【0047】このため、上記水平プレート30と傾斜プ
レート31とは押動部32によって互いに強固に結合さ
せられることとなる。
【0048】よって、上記可動プレート29の強度と剛
性とが向上するため、この可動プレート29が傾斜パネ
ル8によって後方に押されて水平パネル7の上面を後方
に摺動させられるとき、上記可動プレート29の変形が
防止されて「ティビアモーメント」の発生等がより確実
に防止される。
【0049】また、前記したように、水平プレート3
0、傾斜プレート31、および押動部32は互いに一体
成形されたものであるため、上記「ティビアモーメン
ト」の発生等の防止は、簡単な構成によって達成され
る。
【0050】また、前記したように、上記可動プレート
29は上記フロアパネル6に仮止め手段33により仮止
めされている。
【0051】このため、運転室3におけるフロアパネル
6の所定位置に設置された上記可動プレート29は、上
記仮止め手段33によりその位置に保持され、よって、
走行振動などで、上記可動プレート29が位置ずれする
ことは防止される。
【0052】そして、「前突」時など、上記傾斜パネル
8が変形した場合には、上記仮止め手段33は上記仮止
めを直ちに解除するため、上記可動プレート29の前記
した摺動に基づく作用が確実に発揮されて、乗員14が
確実に保護される。
【0053】なお、以上は図示の例によるが、上記アク
セルペダル19は直接的にダッシュパネル9に枢支さ
せ、このダッシュパネル9を介し間接的に傾斜パネル8
に枢支させてもよい。また、上記可動プレート29は、
車室2の助手室4におけるフロアパネル6上に設けても
よく、この場合、足14aは水平パネル7側であるこの
水平パネル7上のカーペット25の上面と、傾斜パネル
8側であるこの傾斜パネル8上のカーペット25の上面
とに跨るように載置される。
【0054】また、上記押動部32は水平プレート30
の上面から前上方に向って延出するが、これは、一旦、
ほぼ垂直など上方に向って延出した後、前方に向って延
出するものを含むものとする。
【0055】また、上記仮止め手段33は接着面積を小
さくした接着剤であってもよく、仮止め手段33は設け
なくてもよい。更に、上記可動プレート29に載置され
たカーペット25の部分は上記可動プレート29と共に
後方移動するようこの可動プレート29に連結される
が、この場合、接着剤35に代えて、ねじなどの連結具
を設けてもよく、また、上記可動プレート29にカーペ
ット25を大きい摩擦力で接合させてもよく、更に、図
1,3で示すように上記可動プレート29の水平プレー
ト30後端面にカーペット25の下面の一部を圧接状に
係止させてもよい。また、カーペット25は設けなくて
もよい。
【0056】(第2の実施の形態)
【0057】図4,5は、第2の実施の形態を示してい
る。
【0058】これによれば、上記可動プレート29は、
互いに一体成形された水平プレート30および傾斜プレ
ート31と、これらプレート30,31とは別体に設け
られこれらの各上面に跨るようにして溶接により取り付
けられる押動部32とを備えている。
【0059】このため、上記可動プレート29は、その
側面断面視で(図4)、強度と剛性を確保し易い閉断面
形状となり、よって、この可動プレート29による「テ
ィビアモーメント」の発生等の防止は、より確実に達成
される。
【0060】他の構成や作用効果については、前記の実
施の形態と同様であるため、図面に共通の符号を付して
その説明を省略する。
【0061】
【発明の効果】本発明による効果は、次の如くである。
【0062】請求項1の発明は、車室のフロアパネル
が、ほぼ水平に延びる水平パネルと、この水平パネルの
前端縁から前上方に向って延出する傾斜パネルとを備え
た自動車の車室フロア構造において、
【0063】上記フロアパネルの上面に載置される可動
プレートを設け、この可動プレートが、ほぼ水平に延び
て上記水平パネルの上面に接合すると共にこの上面に対
し前後に摺動可能とされる水平プレートと、上記水平パ
ネル側と傾斜パネル側とに跨るよう載置させた足の踵部
の前方近傍における上記水平プレートの上面から前上方
に向って突出する押動部とを備えており、次の効果が生
じる。
【0064】即ち、自動車が、「前突」するなどして、
上記水平パネルの前端部と傾斜パネルとが車体の後部側
に対し相対的に後方移動するよう変形し、また、この傾
斜プレートの前部側がその後端部を中心として後方に折
れ曲るよう変形して、その元の仰角がこれよりも大きい
値の他の仰角になるとする。すると、上記のように変形
した上記傾斜パネルに、上記アクセルペダルを介し乗員
の足の前部が後方に押されてその曲り角が小さくなろう
とする。
【0065】しかし、この際、上記のように変形する傾
斜パネルが上記押動部の延出端(前端)に圧接すること
によって可動プレートが後方に押され、この可動プレー
トは上記水平パネルの上面を後方に摺動し、この可動プ
レートと共に上記足の踵部も後方移動させられる。
【0066】よって、上記足は元の位置から後方に向い
ほぼ平行移動させられ、つまり、上記傾斜パネル側に押
されて足の前部が後方に大きく回動させられるというこ
とが回避され、上記足の曲り角が小さくなるということ
が抑制される。このため、大きい「ティビアモーメン
ト」の発生や、これが大きくなることが防止されて、乗
員の保護がより確実になされる。
【0067】なお、上記「前突」などにより、可動プレ
ートが水平パネルの上面を後方に摺動するとき、上記可
動プレートが上記足の踵部に対し後方に向って摺動した
としても、上記可動プレートの押動部が上記足の踵部を
後方に押動させる。
【0068】よって、この場合にも、上記足は元の位置
から後方に向いほぼ平行移動させられ、つまり、上記傾
斜パネル側に押されて足の前部が後方に大きく回動させ
られるということが回避され、上記足の曲り角が小さく
なるということが抑制される。このため、大きい「ティ
ビアモーメント」の発生や、これが大きくなることが防
止されて、乗員の保護が確実になされる。
【0069】また、上記可動プレートの前部は、水平プ
レート側から前上方に向って延出する押動部を備えてお
り、このため、上記傾斜パネルの仰角が大きくなるよう
変形したときには、上記押動部が上方に大きく延出して
いる分、この押動部の延出端(前端)が上記傾斜パネル
によって、より大きく後方に移動させられる。
【0070】よって、上記足の踵部もより後方にまで移
動させられ、つまり、足がより平行なままで後方移動さ
せられて、「ティビアモーメント」の発生や、これが大
きくなることがより確実に防止され、このため、乗員の
保護が更に確実になされる。
【0071】また、上記構成の可動プレートによれば、
フロアパネルに対する可動プレートの設置は、既存のフ
ロアパネルの形状を変更することなくでき、かつ、上記
可動プレートは板金製など板材の単なる折り曲げにより
形成されるものであって、部品点数が少なく、かつ、単
純な形状である。
【0072】よって、上記した「ティビアモーメント」
の発生等の防止は、極めて簡単な構成によって達成され
る。
【0073】請求項2の発明は、上記水平プレートの前
端縁から前上方に向って一体的に延出し上記傾斜パネル
の上面に接合する傾斜プレートを備えている。
【0074】このため、上記したように、可動プレート
を上記フロアパネル上に設置したとき、この可動プレー
トは上記フロアパネルに対しがたつきなく設置される。
【0075】また、上記傾斜プレートは、上記押動部が
踵部を後方に移動させるという作用を除いて、上記押動
部と同様の作用を奏するため、上記「ティビアモーメン
ト」の発生等の防止は、より効果的に達成される。
【0076】請求項3の発明は、上記水平プレートの一
部を折り曲げてこの水平プレートに上記押動部を一体成
形してある。
【0077】このため、上記「ティビアモーメント」の
発生等の防止は、簡単な構成によって達成される。
【0078】請求項4の発明は、上記可動プレートを上
記フロアパネルに仮止めし、所定以上の外力でその仮止
めが解除される仮止め手段を設けてある。
【0079】このため、車室におけるフロアパネルの所
定位置に設置された上記可動プレートは、上記仮止め手
段によりその位置に保持され、よって、走行振動など
で、上記可動プレートが位置ずれすることは防止され
る。
【0080】そして、「前突」時など、上記傾斜パネル
が変形した場合には、上記仮止め手段は上記仮止めを直
ちに解除するため、上記可動プレートの前記した摺動に
基づく作用が確実に発揮されて、乗員が確実に保護され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態で、車室の部分側面図であ
る。
【図2】第1の実施の形態で、車室前部の斜視図であ
る。
【図3】第1の実施の形態で、図1に相当する図で作用
説明図である。
【図4】第2の実施の形態で、図1に相当する図であ
る。
【図5】第2の実施の形態で、図2に相当する図であ
る。
【符号の説明】
1 車体 2 車室 3 運転室 6 フロアパネル 7 水平パネル 8 傾斜パネル 14 乗員 14a 足 14b 踵部 14c すね部 15 シート 19 アクセルペダル 25 カーペット 26 カーペット本体 27 緩衝敷物 29 可動プレート 30 水平プレート 31 傾斜プレート 32 押動部 33 仮止め手段 α1 仰角 α2 仰角 β1 曲り角 β2 曲り角
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山角 岳志 大阪府池田市桃園2丁目1番1号 ダイハ ツ工業株式会社内 Fターム(参考) 3D003 AA04 AA05 BB02 CA05 CA14 DA08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車室のフロアパネルが、ほぼ水平に延び
    る水平パネルと、この水平パネルの前端縁から前上方に
    向って延出する傾斜パネルとを備えた自動車の車室フロ
    ア構造において、 上記フロアパネルの上面に載置される可動プレートを設
    け、この可動プレートが、ほぼ水平に延びて上記水平パ
    ネルの上面に接合すると共にこの上面に対し前後に摺動
    可能とされる水平プレートと、上記水平パネル側と傾斜
    パネル側とに跨るよう載置させた足の踵部の前方近傍に
    おける上記水平プレートの上面から前上方に向って突出
    する押動部とを備えた自動車の車室フロア構造。
  2. 【請求項2】 上記水平プレートの前端縁から前上方に
    向って一体的に延出し上記傾斜パネルの上面に接合する
    傾斜プレートを備えた請求項1に記載の自動車の車室フ
    ロア構造。
  3. 【請求項3】 上記水平プレートの一部を折り曲げてこ
    の水平プレートに上記押動部を一体成形した請求項1、
    もしくは2に記載の自動車の車室フロア構造。
  4. 【請求項4】 上記可動プレートを上記フロアパネルに
    仮止めし、所定以上の外力でその仮止めが解除される仮
    止め手段を設けた請求項1から3のうちいずれか1つに
    記載の自動車の車室フロア構造。
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