JP2000334871A - 積層板用基材、プリプレグ、及びその製造方法 - Google Patents
積層板用基材、プリプレグ、及びその製造方法Info
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- JP2000334871A JP2000334871A JP11149570A JP14957099A JP2000334871A JP 2000334871 A JP2000334871 A JP 2000334871A JP 11149570 A JP11149570 A JP 11149570A JP 14957099 A JP14957099 A JP 14957099A JP 2000334871 A JP2000334871 A JP 2000334871A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】積層板用基材としての特性に優れ、且つ十分な
高温で加熱加圧処理することのできる積層板用基材を提
供すること。 【解決手段】少なくとも3層を有する多層構造の積層板
用基材であり、両外層と内層が下記の構成を有する積層
板用基材。 (1)内層は、軟化温度が320℃以下であり且つ吸湿
率が1.5%以下の合成有機繊維を含有する不織布。 (2)両外層は、融点を持たず分解温度が400℃以上
の合成有機繊維を70%以上含有し、且つ軟化温度が3
20℃以下の合成有機繊維の含有率が内層より少ない不
織布。
高温で加熱加圧処理することのできる積層板用基材を提
供すること。 【解決手段】少なくとも3層を有する多層構造の積層板
用基材であり、両外層と内層が下記の構成を有する積層
板用基材。 (1)内層は、軟化温度が320℃以下であり且つ吸湿
率が1.5%以下の合成有機繊維を含有する不織布。 (2)両外層は、融点を持たず分解温度が400℃以上
の合成有機繊維を70%以上含有し、且つ軟化温度が3
20℃以下の合成有機繊維の含有率が内層より少ない不
織布。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプリント配線板に用
いられる積層板用基材に関するものである。
いられる積層板用基材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年電子機器の小型化、高機能化が進行
し、それに伴いプリント配線板も高密度配線化が進行
し、実装される部品は挿入型から面付け型となり、実装
方式も表面実装方式が主流となっている。この方式にお
いては、表面実装されるチップ等の部品とプリント配線
板との接続信頼性が大きな問題となる。即ち、両者の熱
膨張係数をできるだけ近い値にする必要がある。最近の
薄型表面実装タイプのチップの熱膨張係数は5×10-6/℃
であるのに対して、ガラス不織布にエポキシ含浸した基
板は、その3倍程度の熱膨張係数となっている。
し、それに伴いプリント配線板も高密度配線化が進行
し、実装される部品は挿入型から面付け型となり、実装
方式も表面実装方式が主流となっている。この方式にお
いては、表面実装されるチップ等の部品とプリント配線
板との接続信頼性が大きな問題となる。即ち、両者の熱
膨張係数をできるだけ近い値にする必要がある。最近の
薄型表面実装タイプのチップの熱膨張係数は5×10-6/℃
であるのに対して、ガラス不織布にエポキシ含浸した基
板は、その3倍程度の熱膨張係数となっている。
【0003】また、プリント配線板内の信号伝播による
遅延時間は非常に重要になるから、低い誘電率の積層板
用基材が必要とされる。一般に従来のFR-4の誘電率は4.
7〜5.1程度であり、このように相対的に高い誘電率は隣
接する信号回路の電気パルスの伝播速度を遅くするの
で、過度の信号遅延時間を生じる。尚FR-4とは、ガラス
布基材にエポキシ樹脂を含浸し積層したプリント配線板
用銅張積層板である(JIS規格NEMA番号)
遅延時間は非常に重要になるから、低い誘電率の積層板
用基材が必要とされる。一般に従来のFR-4の誘電率は4.
7〜5.1程度であり、このように相対的に高い誘電率は隣
接する信号回路の電気パルスの伝播速度を遅くするの
で、過度の信号遅延時間を生じる。尚FR-4とは、ガラス
布基材にエポキシ樹脂を含浸し積層したプリント配線板
用銅張積層板である(JIS規格NEMA番号)
【0004】上記のような要請から、プリント配線板の
基本材料である積層板として、合成有機繊維からなる不
織布にエポキシ樹脂等を含浸した積層板の検討がなされ
ている。例えば負の熱膨張係数を有し、且つ誘電率が低
いパラ系アラミド繊維からなる不織布を基材とした積層
板が検討されている。
基本材料である積層板として、合成有機繊維からなる不
織布にエポキシ樹脂等を含浸した積層板の検討がなされ
ている。例えば負の熱膨張係数を有し、且つ誘電率が低
いパラ系アラミド繊維からなる不織布を基材とした積層
板が検討されている。
【0005】その他ポリアリレート繊維、フッ素繊維、
PPS繊維など、吸湿率、誘電率等の観点から積層板用途
に優れていると考えられる繊維は数多い。例えば、特開
平10-37054には全芳香族ポリアミド、ポリパラフェニレ
ンベンゾビスオキサゾール(PBO)、全芳香族ポリエステ
ル、ポリフェニレンオキサイド(PPO)、ポリフェニンレ
ンサルファイド(PPS)、フッ素樹脂等から構成された積
層板用基材が開示されている。
PPS繊維など、吸湿率、誘電率等の観点から積層板用途
に優れていると考えられる繊維は数多い。例えば、特開
平10-37054には全芳香族ポリアミド、ポリパラフェニレ
ンベンゾビスオキサゾール(PBO)、全芳香族ポリエステ
ル、ポリフェニレンオキサイド(PPO)、ポリフェニンレ
ンサルファイド(PPS)、フッ素樹脂等から構成された積
層板用基材が開示されている。
【0006】これまで述べたように、各種の有機繊維を
配合することで、熱膨張率、吸湿率、誘電率などの点で
従来基板にはない優れた性能を持つ積層板が製造されつ
つある。一方、積層板用基材の特性として低吸湿率・低
誘電率であることは有用な特性であるが、このような特
性を持つ繊維は現状では熱により軟化するものがほとん
どである。このような繊維を多量に配合した場合、以下
の問題を生じる。
配合することで、熱膨張率、吸湿率、誘電率などの点で
従来基板にはない優れた性能を持つ積層板が製造されつ
つある。一方、積層板用基材の特性として低吸湿率・低
誘電率であることは有用な特性であるが、このような特
性を持つ繊維は現状では熱により軟化するものがほとん
どである。このような繊維を多量に配合した場合、以下
の問題を生じる。
【0007】一般に合成有機繊維を主体とした積層板用
基材は、適切なワニス樹脂含浸量を得るために密度調整
が必要であり、熱ロールなどによる加熱加圧処理を施さ
れる。また、これらの基材はハンダリフロー等の熱で反
りを発生しやすく、この反りを低減させるために少なく
ともハンダリフロー相当温度よりも高温で処理すること
が反りの観点から望ましい。ところが、熱により軟化す
る繊維の含有量が多いと、その繊維が熱カレンダーなど
の加熱加圧処理用具に融着し、用具汚れを生じるため著
しく生産効率が低下したり、場合によっては製造不可能
となった。又は、加熱加圧処理用具汚れを避けるために
低温での処理を余儀なくされ、密度の低すぎる積層板用
基材しか得られなかったり、積層板の反りが大きなもの
しか得られなかった。
基材は、適切なワニス樹脂含浸量を得るために密度調整
が必要であり、熱ロールなどによる加熱加圧処理を施さ
れる。また、これらの基材はハンダリフロー等の熱で反
りを発生しやすく、この反りを低減させるために少なく
ともハンダリフロー相当温度よりも高温で処理すること
が反りの観点から望ましい。ところが、熱により軟化す
る繊維の含有量が多いと、その繊維が熱カレンダーなど
の加熱加圧処理用具に融着し、用具汚れを生じるため著
しく生産効率が低下したり、場合によっては製造不可能
となった。又は、加熱加圧処理用具汚れを避けるために
低温での処理を余儀なくされ、密度の低すぎる積層板用
基材しか得られなかったり、積層板の反りが大きなもの
しか得られなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、低吸
湿の積層板を得ることの出来る積層板用基材、プリプレ
グを提供することにある。また熱ロール等の用具汚れを
生じさせず、十分に高温で加熱加圧処理することのでき
る積層板用基材、及びその製造方法を提供することにあ
る。さらに低誘電率、反り等の優れた特性を持つ積層板
用基材を提供することである。
湿の積層板を得ることの出来る積層板用基材、プリプレ
グを提供することにある。また熱ロール等の用具汚れを
生じさせず、十分に高温で加熱加圧処理することのでき
る積層板用基材、及びその製造方法を提供することにあ
る。さらに低誘電率、反り等の優れた特性を持つ積層板
用基材を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、3層以上
の多層構造を有する積層板用基材を考案した。この基材
は、両外層と内層では異なる物性を有する層を配するこ
とができ、それぞれの層の特徴を兼ね備えた積層板用基
材を得られることが特徴である。すなわち、内層は積層
板用基材としての特性は優れるが、熱により軟化しやす
い繊維を多量に配合し、加熱加圧処理用具に接する両外
層は耐熱性の高い、用具汚れを生じにくい繊維を主体に
することが可能である。そのため、特性に優れ、しかも
高温の加熱加圧処理を施しても用具汚れを生じない積層
板用基材を得ることができる。本発明の構成は、以下の
通りである。
の多層構造を有する積層板用基材を考案した。この基材
は、両外層と内層では異なる物性を有する層を配するこ
とができ、それぞれの層の特徴を兼ね備えた積層板用基
材を得られることが特徴である。すなわち、内層は積層
板用基材としての特性は優れるが、熱により軟化しやす
い繊維を多量に配合し、加熱加圧処理用具に接する両外
層は耐熱性の高い、用具汚れを生じにくい繊維を主体に
することが可能である。そのため、特性に優れ、しかも
高温の加熱加圧処理を施しても用具汚れを生じない積層
板用基材を得ることができる。本発明の構成は、以下の
通りである。
【0010】本発明の第1の発明は、少なくとも3層を
有する多層構造の積層板用基材であり、両外層と内層が
下記の構成を有する積層板用基材に関するものである。 (1)内層は、軟化温度が320℃以下であり且つ吸湿
率が1.5%以下の合成有機繊維を含有する不織布。 (2)両外層は、融点を持たず分解温度が400℃以上
の合成有機繊維を70%以上含有し、且つ軟化温度が3
20℃以下の合成有機繊維の含有率が内層より少ない不
織布。本発明の第2の発明は、上記第1の発明において
内層の軟化温度が320℃以下であり且つ吸湿率が1.
5%以下の合成有機繊維はポリアリレート繊維、ポリフ
ェニレンサルファイド繊維、フッ素樹脂繊維の中から選
ばれた少なくとも一種の繊維である、積層板用基材に関
するものである。
有する多層構造の積層板用基材であり、両外層と内層が
下記の構成を有する積層板用基材に関するものである。 (1)内層は、軟化温度が320℃以下であり且つ吸湿
率が1.5%以下の合成有機繊維を含有する不織布。 (2)両外層は、融点を持たず分解温度が400℃以上
の合成有機繊維を70%以上含有し、且つ軟化温度が3
20℃以下の合成有機繊維の含有率が内層より少ない不
織布。本発明の第2の発明は、上記第1の発明において
内層の軟化温度が320℃以下であり且つ吸湿率が1.
5%以下の合成有機繊維はポリアリレート繊維、ポリフ
ェニレンサルファイド繊維、フッ素樹脂繊維の中から選
ばれた少なくとも一種の繊維である、積層板用基材に関
するものである。
【0011】本発明の第3の発明は、上記第1又は第2
の発明において内層の軟化温度が320℃以下であり且
つ吸湿率が1.5%以下の合成有機繊維は、内層中に3
0%以上含まれる積層板用基材に関するものである。本
発明の第4の発明は、上記第1ないし第3のいずれかの
発明において両外層の融点を持たず分解温度が400℃
以上である合成有機繊維はp−フェニレンテレフタラミ
ド繊維、p−フェニレンジフェニールエーテルテレフタ
ラミド繊維、ポリ−P-フェニレンベンズビスオキサゾー
ル(PBO)繊維の中から選ばれた少なくとも一種の繊維
である、積層板用基材に関するものである。
の発明において内層の軟化温度が320℃以下であり且
つ吸湿率が1.5%以下の合成有機繊維は、内層中に3
0%以上含まれる積層板用基材に関するものである。本
発明の第4の発明は、上記第1ないし第3のいずれかの
発明において両外層の融点を持たず分解温度が400℃
以上である合成有機繊維はp−フェニレンテレフタラミ
ド繊維、p−フェニレンジフェニールエーテルテレフタ
ラミド繊維、ポリ−P-フェニレンベンズビスオキサゾー
ル(PBO)繊維の中から選ばれた少なくとも一種の繊維
である、積層板用基材に関するものである。
【0012】本発明の第5の発明は、少なくとも3層を
有する多層構造の積層板用基材の製造方法であって、湿
式抄紙法で下記の構成を有する不織布を別々に抄造して
重ね合わせ、表面温度が280℃〜450℃の熱ロールによっ
て加熱加圧処理を施しながら貼合する積層板用基材の製
造方法に関するものである。 (1)内層用不織布は、軟化温度が320℃以下であり
且つ吸湿率が1.5%以下の合成有機繊維を含有する不
織布。 (2)両外層用不織布は、融点を持たず分解温度が40
0℃以上の合成有機繊維を70%以上含有し、且つ軟化
温度が320℃以下で吸湿率が1.5%以下の合成有機
繊維の含有率が内層より少ない不織布。本発明の第6の
発明は、上記第1ないし第4のいずれかの発明に記載さ
れた積層板用基材を用いたプリプレグに関するものであ
る。
有する多層構造の積層板用基材の製造方法であって、湿
式抄紙法で下記の構成を有する不織布を別々に抄造して
重ね合わせ、表面温度が280℃〜450℃の熱ロールによっ
て加熱加圧処理を施しながら貼合する積層板用基材の製
造方法に関するものである。 (1)内層用不織布は、軟化温度が320℃以下であり
且つ吸湿率が1.5%以下の合成有機繊維を含有する不
織布。 (2)両外層用不織布は、融点を持たず分解温度が40
0℃以上の合成有機繊維を70%以上含有し、且つ軟化
温度が320℃以下で吸湿率が1.5%以下の合成有機
繊維の含有率が内層より少ない不織布。本発明の第6の
発明は、上記第1ないし第4のいずれかの発明に記載さ
れた積層板用基材を用いたプリプレグに関するものであ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明において積層板とは複数枚
のプリプレグを加熱加圧成形したもの、または、それに
金属箔張りしたものをいう。また、内層と表面層プリン
ト配線を有する、いわゆる多層板も含む。本発明におい
てプリプレグとは、不織布等の基材に熱硬化性樹脂を含
浸し乾燥した1枚のシートで、将来、上記積層板に使用
されるものを言う。本発明において積層板用基材とは上
記プリプレグの基材であり、プリプレグの樹脂含浸前の
不織布等を言う。
のプリプレグを加熱加圧成形したもの、または、それに
金属箔張りしたものをいう。また、内層と表面層プリン
ト配線を有する、いわゆる多層板も含む。本発明におい
てプリプレグとは、不織布等の基材に熱硬化性樹脂を含
浸し乾燥した1枚のシートで、将来、上記積層板に使用
されるものを言う。本発明において積層板用基材とは上
記プリプレグの基材であり、プリプレグの樹脂含浸前の
不織布等を言う。
【0014】本発明の積層板用基材は少なくとも3層を
有する多層構造の積層板用基材である。本発明の積層板
用基材は、少なくとも3層を有するため、両外層と内層
では異なる物性を有する層を配することが可能で、それ
ぞれの層の特徴を兼ね備えた積層板用基材を得ることが
できる。両外層、内層が有する特性は、これが使用され
る電子機器の用途に応じて任意に選択することができ
る。
有する多層構造の積層板用基材である。本発明の積層板
用基材は、少なくとも3層を有するため、両外層と内層
では異なる物性を有する層を配することが可能で、それ
ぞれの層の特徴を兼ね備えた積層板用基材を得ることが
できる。両外層、内層が有する特性は、これが使用され
る電子機器の用途に応じて任意に選択することができ
る。
【0015】本発明において請求項1に記載された内層
用の不織布を層(A)、外層用の不織布を層(B)で表
すと、本発明の積層板用基材は最表層が層(B)であれ
ばよく、それ以上複数の層(B)があることを妨げな
い。同様に層(A)は両外層以外の層として最小限一層
あればよく、それ以上複数の層(A)があることを妨げ
ない。例えばB/A/A/BやB/B/A/B等の構成
をとることができる。なお両外層は全く同一の構成をと
る必要はなく、請求項1に記載された範囲のものであれ
ば良い。同様に層(A)が複数ある場合、全ての層
(A)が全く同一の構成をとる必要はなく、請求項1に
記載された範囲のものであれば良い。
用の不織布を層(A)、外層用の不織布を層(B)で表
すと、本発明の積層板用基材は最表層が層(B)であれ
ばよく、それ以上複数の層(B)があることを妨げな
い。同様に層(A)は両外層以外の層として最小限一層
あればよく、それ以上複数の層(A)があることを妨げ
ない。例えばB/A/A/BやB/B/A/B等の構成
をとることができる。なお両外層は全く同一の構成をと
る必要はなく、請求項1に記載された範囲のものであれ
ば良い。同様に層(A)が複数ある場合、全ての層
(A)が全く同一の構成をとる必要はなく、請求項1に
記載された範囲のものであれば良い。
【0016】本発明の両外層を構成する不織布は、融点
を持たず分解温度が400℃以上の合成有機繊維を70
%以上含有し、且つ軟化温度が320℃以下の合成有機
繊維の含有率が内層より少ない不織布からなる。本発明
でいう軟化温度は以下の通りである。すなわち、繊維を
TMA等を用いて引っ張り応力下で加熱していくと、融点
が近づくと軟化して流動が生じ、急激に伸びて破断に至
る。前記の、流動を開始する温度を軟化温度といい、DS
C等で測定される融点よりも低い温度である(「熱分析の
基礎」共立出版、第3版、1996年発行)。この温度は、DM
Aによる動的粘断性測定で求められるtanδによって求め
ることもできる。外層用不織布に用いられる合成有機繊
維の形態としては、繊維径5〜15μm、繊維長1〜6mmが好
ましい。合成有機繊維の繊維径は細い方が不織布の絡み
合い個所を多くし、混抄不織布の強度の観点からは有効
であるが、抄造時のスラリーの分散性・濾水性とのバラ
ンスで概ね上記範囲で選択する。また繊維長は長い方が
繊維の絡み合い個所を多くし、混抄不織布の強度の観点
からは有効であるが、抄造時のスラリーの分散性に対し
て繊維長は短い方が良く、概ね上記範囲で選択する。外
層用不織布には必要に応じてバインダーが加えられる。
バインダーとしては水溶性又はエマルジョン樹脂や、熱
接着性を有する繊維状物を添加することができる。ここ
でいう繊維状物はチョップドストランド状、フィブリル
状繊維を問わない。バインダーの種類は耐熱性の観点か
ら水溶性若しくはエマルジョンのエポキシ樹脂、アクリ
ル樹脂、フェノール樹脂、又はメタ系アラミドやポリア
リレートの繊維状物が好ましいがこれに限定されるもの
ではない。外層用不織布は加熱加圧処理用具汚れ低減の
観点から融点を持たず、分解温度が400℃以上の合成
有機繊維を70%以上含有することが好ましく、該繊維
と熱硬化性のバインダーのみから構成される不織布を用
いることはより好ましい。外層に用いる融点を持たず分
解温度400℃以上の合成有機繊維としては、p−フェ
ニレンテレフタラミド繊維、p−フェニレンジフェニー
ルエーテルテレフタラミド繊維、ポリ−P-フェニレンベ
ンズビスオキサゾール(PBO)繊維が好適である。
を持たず分解温度が400℃以上の合成有機繊維を70
%以上含有し、且つ軟化温度が320℃以下の合成有機
繊維の含有率が内層より少ない不織布からなる。本発明
でいう軟化温度は以下の通りである。すなわち、繊維を
TMA等を用いて引っ張り応力下で加熱していくと、融点
が近づくと軟化して流動が生じ、急激に伸びて破断に至
る。前記の、流動を開始する温度を軟化温度といい、DS
C等で測定される融点よりも低い温度である(「熱分析の
基礎」共立出版、第3版、1996年発行)。この温度は、DM
Aによる動的粘断性測定で求められるtanδによって求め
ることもできる。外層用不織布に用いられる合成有機繊
維の形態としては、繊維径5〜15μm、繊維長1〜6mmが好
ましい。合成有機繊維の繊維径は細い方が不織布の絡み
合い個所を多くし、混抄不織布の強度の観点からは有効
であるが、抄造時のスラリーの分散性・濾水性とのバラ
ンスで概ね上記範囲で選択する。また繊維長は長い方が
繊維の絡み合い個所を多くし、混抄不織布の強度の観点
からは有効であるが、抄造時のスラリーの分散性に対し
て繊維長は短い方が良く、概ね上記範囲で選択する。外
層用不織布には必要に応じてバインダーが加えられる。
バインダーとしては水溶性又はエマルジョン樹脂や、熱
接着性を有する繊維状物を添加することができる。ここ
でいう繊維状物はチョップドストランド状、フィブリル
状繊維を問わない。バインダーの種類は耐熱性の観点か
ら水溶性若しくはエマルジョンのエポキシ樹脂、アクリ
ル樹脂、フェノール樹脂、又はメタ系アラミドやポリア
リレートの繊維状物が好ましいがこれに限定されるもの
ではない。外層用不織布は加熱加圧処理用具汚れ低減の
観点から融点を持たず、分解温度が400℃以上の合成
有機繊維を70%以上含有することが好ましく、該繊維
と熱硬化性のバインダーのみから構成される不織布を用
いることはより好ましい。外層に用いる融点を持たず分
解温度400℃以上の合成有機繊維としては、p−フェ
ニレンテレフタラミド繊維、p−フェニレンジフェニー
ルエーテルテレフタラミド繊維、ポリ−P-フェニレンベ
ンズビスオキサゾール(PBO)繊維が好適である。
【0017】両外層は、分解温度が400℃以上の合成有
機繊維を70%以上配合していれば良く、本発明の目的を
達成することの出来る範囲で他の繊維を併用することが
できる。例えば軟化温度が320℃以下の繊維であっても
外層に配合することは可能であり、吸湿率や誘電率など
の特性が優れた繊維を配合して特性改善を図ることもで
きる。但し、軟化温度が320℃以下の繊維は加熱加圧処
理用具汚れの観点から、内層により多量に配合されるべ
きであり、外層の軟化温度が320℃以下の繊維の配合量
は内層より少なくすることが加熱加圧処理用具汚れの低
減と特性改善を両立させるという観点から好ましい。な
お両外層と、内層に用いられる軟化温度が320℃以下の
繊維は同じ種類の繊維でも良いし、異なったものでも良
い。たとえば外層と内層に軟化温度が320℃以下の繊維
で、異なった吸湿率を持つ繊維を使用する場合がある。
機繊維を70%以上配合していれば良く、本発明の目的を
達成することの出来る範囲で他の繊維を併用することが
できる。例えば軟化温度が320℃以下の繊維であっても
外層に配合することは可能であり、吸湿率や誘電率など
の特性が優れた繊維を配合して特性改善を図ることもで
きる。但し、軟化温度が320℃以下の繊維は加熱加圧処
理用具汚れの観点から、内層により多量に配合されるべ
きであり、外層の軟化温度が320℃以下の繊維の配合量
は内層より少なくすることが加熱加圧処理用具汚れの低
減と特性改善を両立させるという観点から好ましい。な
お両外層と、内層に用いられる軟化温度が320℃以下の
繊維は同じ種類の繊維でも良いし、異なったものでも良
い。たとえば外層と内層に軟化温度が320℃以下の繊維
で、異なった吸湿率を持つ繊維を使用する場合がある。
【0018】本発明の内層は、軟化温度が320℃以下
であり且つ吸湿率が1.5%以下の合成有機繊維を含有
する不織布からなる。内層には積層板用基材の吸湿率低
減の観点から吸湿率1.5%以下の繊維を含有させることで
が好ましい。このような繊維は現状では融点を持ち、軟
化温度が320℃以下のものがほとんどであり、このよう
に軟化しやすい繊維を内層に多量に配合できることが本
発明の特徴である。吸湿率が低い繊維は、現状では融点
を持ち、軟化温度が320℃以下のものがほとんどである
ため、積層板用基材の吸湿率を低減するために多量に配
合すると、加熱加圧用具汚れが生じるため、十分な量配
合することができなかった。本発明によれば、このよう
な繊維を内層に多量に配合することで加熱加圧処理汚れ
を生じることなく吸湿率の低い積層板用基材を得ること
ができる。更に、例えば比誘電率が低いといった、積層
板用基材に有用な特性を持つものの、融点をもち軟化す
る性質のため前述の理由で多量に配合できなかった繊維
も、基材全体として多量に配合することが可能となり、
加熱加圧処理用具汚れなく優れた特性の積層板用基材を
得られる。これらの特徴を生かすため、両外層は軟化温
度320℃以下の繊維の含有率は内層より少ないことが
好ましい。なお本発明において吸湿率は20℃、65%で24
時間調湿したときの吸湿率をいい、比誘電率は1MHz
における比誘電率をいう。内層用不織布に用いられる合
成有機繊維の形態は、外層に用いられる繊維と同様であ
り、また外層と同様に必要に応じてバインダーを添加す
ることができる。バインダーとして好ましい材料は外層
と同様である。
であり且つ吸湿率が1.5%以下の合成有機繊維を含有
する不織布からなる。内層には積層板用基材の吸湿率低
減の観点から吸湿率1.5%以下の繊維を含有させることで
が好ましい。このような繊維は現状では融点を持ち、軟
化温度が320℃以下のものがほとんどであり、このよう
に軟化しやすい繊維を内層に多量に配合できることが本
発明の特徴である。吸湿率が低い繊維は、現状では融点
を持ち、軟化温度が320℃以下のものがほとんどである
ため、積層板用基材の吸湿率を低減するために多量に配
合すると、加熱加圧用具汚れが生じるため、十分な量配
合することができなかった。本発明によれば、このよう
な繊維を内層に多量に配合することで加熱加圧処理汚れ
を生じることなく吸湿率の低い積層板用基材を得ること
ができる。更に、例えば比誘電率が低いといった、積層
板用基材に有用な特性を持つものの、融点をもち軟化す
る性質のため前述の理由で多量に配合できなかった繊維
も、基材全体として多量に配合することが可能となり、
加熱加圧処理用具汚れなく優れた特性の積層板用基材を
得られる。これらの特徴を生かすため、両外層は軟化温
度320℃以下の繊維の含有率は内層より少ないことが
好ましい。なお本発明において吸湿率は20℃、65%で24
時間調湿したときの吸湿率をいい、比誘電率は1MHz
における比誘電率をいう。内層用不織布に用いられる合
成有機繊維の形態は、外層に用いられる繊維と同様であ
り、また外層と同様に必要に応じてバインダーを添加す
ることができる。バインダーとして好ましい材料は外層
と同様である。
【0019】本発明の内層に用いる軟化温度が320℃
以下で吸湿率が1.5%以下の合成有機繊維としては、
吸湿性の観点から、ポリアリレート繊維、ポリフェニレ
ンサルファイド繊維、フッ素樹脂繊維が好ましい。ま
た、フッ素樹脂繊維は吸湿率だけでなく比誘電率も低い
ため、誘電率の観点からも好ましい。前記の低吸湿性繊
維の含有量は、積層板用基材全体の吸湿率を低減させる
ため、内層に30%以上配合させることが特に好まし
い。
以下で吸湿率が1.5%以下の合成有機繊維としては、
吸湿性の観点から、ポリアリレート繊維、ポリフェニレ
ンサルファイド繊維、フッ素樹脂繊維が好ましい。ま
た、フッ素樹脂繊維は吸湿率だけでなく比誘電率も低い
ため、誘電率の観点からも好ましい。前記の低吸湿性繊
維の含有量は、積層板用基材全体の吸湿率を低減させる
ため、内層に30%以上配合させることが特に好まし
い。
【0020】本発明において積層板用基材を製造する方
法は、特に限定されるものではないが、好ましい方法の
ひとつは、湿式抄紙法で不織布を別々に抄造し、加熱乾
燥してから所望枚数重ね合わせ、表面温度が280℃〜450
℃の一対の熱ロールによって加熱加圧処理を施しシート
の含有するバインダー成分を軟化させ、貼合する方法で
ある。熱ロールの表面温度はハンダリフロー工程等で反
りを発生しにくくするため、高い方が好ましく、少なく
とも280℃以上であることが好ましい。また熱ロール
の表面温度が高すぎると用具汚れを生じやすく、また繊
維やバインダーが劣化して強度低下をもたらすため、4
50℃以下が好ましい。特に高温での処理が必要な場合
は、両外層に用いられる融点を持たず分解温度が400
℃以上の合成有機繊維の含有量をより多くすることが好
ましい。熱ロールカレンダーによる加熱加圧処理は1回
に限らず、2回若しくは数回行うことも可能である。
法は、特に限定されるものではないが、好ましい方法の
ひとつは、湿式抄紙法で不織布を別々に抄造し、加熱乾
燥してから所望枚数重ね合わせ、表面温度が280℃〜450
℃の一対の熱ロールによって加熱加圧処理を施しシート
の含有するバインダー成分を軟化させ、貼合する方法で
ある。熱ロールの表面温度はハンダリフロー工程等で反
りを発生しにくくするため、高い方が好ましく、少なく
とも280℃以上であることが好ましい。また熱ロール
の表面温度が高すぎると用具汚れを生じやすく、また繊
維やバインダーが劣化して強度低下をもたらすため、4
50℃以下が好ましい。特に高温での処理が必要な場合
は、両外層に用いられる融点を持たず分解温度が400
℃以上の合成有機繊維の含有量をより多くすることが好
ましい。熱ロールカレンダーによる加熱加圧処理は1回
に限らず、2回若しくは数回行うことも可能である。
【0021】本発明における積層板用基材の密度は、特
に限定されるものではなく、プリプレグ製造時に含浸さ
れる樹脂の種類や用途によって適宜選択できるが、概ね
0.5〜0.8g/m3であることが適当である。
に限定されるものではなく、プリプレグ製造時に含浸さ
れる樹脂の種類や用途によって適宜選択できるが、概ね
0.5〜0.8g/m3であることが適当である。
【0022】本発明の積層板用基材に熱硬化性樹脂ワニ
スを含浸、加熱乾燥することでプリプレグが得られる。
含浸する樹脂はエポキシ樹脂が一般的であるが、特に限
定されず、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂等の通常積
層板に用いられる樹脂が適宜選択され使用される。
スを含浸、加熱乾燥することでプリプレグが得られる。
含浸する樹脂はエポキシ樹脂が一般的であるが、特に限
定されず、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂等の通常積
層板に用いられる樹脂が適宜選択され使用される。
【0023】本発明のプリプレグを用いた積層板は下記
のように製造される。本発明により得られたプリプレグ
の両面に銅箔を配置し、加熱加圧成形してプリプレグが
含有する半硬化状態の樹脂を硬化させるとともに銅箔を
張りつけ、通常の方法で回路パターンを作成し、エッチ
ングにより回路を形成する。プリプレグは複数枚重ねて
プレスする、いわゆる多層板も得ることができる。プレ
スの方法は特に制限されず、含浸する樹脂の特性によっ
て適宜決めることができる。
のように製造される。本発明により得られたプリプレグ
の両面に銅箔を配置し、加熱加圧成形してプリプレグが
含有する半硬化状態の樹脂を硬化させるとともに銅箔を
張りつけ、通常の方法で回路パターンを作成し、エッチ
ングにより回路を形成する。プリプレグは複数枚重ねて
プレスする、いわゆる多層板も得ることができる。プレ
スの方法は特に制限されず、含浸する樹脂の特性によっ
て適宜決めることができる。
【0024】
【実施例】以下に実施例で本発明を更に詳細に説明す
る。尚本発明は下記の実施例に限定されるものではな
い。
る。尚本発明は下記の実施例に限定されるものではな
い。
【0025】以下、実施例、比較例に使用した原材料を
記す。 ・パラ型アラミド繊維(テクノーラ、吸湿率:2.0%、融
点なし、分解温度:500℃以上、繊維径:12μm、繊維
長:3mm、帝人製) ・パラ型アラミド繊維(ケブラー49、ポリ(P-フェニレ
ンテレフタルアミド)、吸湿率:2.0%、融点なし、分
解温度:630〜650℃、デュポン社製) ・ポリ−P-フェニレンベンズビスオキサゾール繊維 (ザ
イロン、融点なし、分解温度:560℃、東洋紡製) ・ポリアリレート繊維(ベクトランHS、ベクトランNT、
吸湿率:0.07%、融点:308℃、軟化温度 257℃、繊維
径16μm、繊維長6mm、いずれも、クラレ株製) ・ポリフェニレンサルファイド繊維(吸湿率:0.05%、
融点:280℃、溶融紡糸法で作成した、繊維径12μm、繊
維長5mmの繊維) ・フッ素樹脂繊維(吸湿率:1%以下、融点:327℃、PT
FE樹脂を射出成形機で押し出して作成した、繊維径12μ
m、繊維長3mmの繊維) ・熱硬化性樹脂バインダー(水性エポキシ樹脂(ガラス
転移点110℃)をウェットシートにスプレーして加熱乾燥
して付与)
記す。 ・パラ型アラミド繊維(テクノーラ、吸湿率:2.0%、融
点なし、分解温度:500℃以上、繊維径:12μm、繊維
長:3mm、帝人製) ・パラ型アラミド繊維(ケブラー49、ポリ(P-フェニレ
ンテレフタルアミド)、吸湿率:2.0%、融点なし、分
解温度:630〜650℃、デュポン社製) ・ポリ−P-フェニレンベンズビスオキサゾール繊維 (ザ
イロン、融点なし、分解温度:560℃、東洋紡製) ・ポリアリレート繊維(ベクトランHS、ベクトランNT、
吸湿率:0.07%、融点:308℃、軟化温度 257℃、繊維
径16μm、繊維長6mm、いずれも、クラレ株製) ・ポリフェニレンサルファイド繊維(吸湿率:0.05%、
融点:280℃、溶融紡糸法で作成した、繊維径12μm、繊
維長5mmの繊維) ・フッ素樹脂繊維(吸湿率:1%以下、融点:327℃、PT
FE樹脂を射出成形機で押し出して作成した、繊維径12μ
m、繊維長3mmの繊維) ・熱硬化性樹脂バインダー(水性エポキシ樹脂(ガラス
転移点110℃)をウェットシートにスプレーして加熱乾燥
して付与)
【0026】<実施例1〜12> <基材の製造(湿式不織布の製造)>外層に配する不織
布2枚と、内層に配する不織布1枚の計3枚の不織布
を、それぞれ表1に示す米坪及び配合で湿式抄紙法によ
りシート化し、乾燥して製造した。
布2枚と、内層に配する不織布1枚の計3枚の不織布
を、それぞれ表1に示す米坪及び配合で湿式抄紙法によ
りシート化し、乾燥して製造した。
【0027】<基材の製造(熱ロールによる貼合)>得ら
れた不織布を、外層2枚の不織布の間に内層を挟み込む
形になるよう重ね合わせ、表1に記載の熱ロール温度で
加熱加圧処理を施し、米坪72g/m2の積層板用基材
を得た。得られた積層板用基材はいずれも熱ロール汚れ
なく加熱加圧処理可能で、また吸湿率の低いものであっ
た。
れた不織布を、外層2枚の不織布の間に内層を挟み込む
形になるよう重ね合わせ、表1に記載の熱ロール温度で
加熱加圧処理を施し、米坪72g/m2の積層板用基材
を得た。得られた積層板用基材はいずれも熱ロール汚れ
なく加熱加圧処理可能で、また吸湿率の低いものであっ
た。
【0028】<比較例1〜7>表2に記載の配合で抄造
し、表2に記載の温度の熱ロールで加熱加圧処理した以
外は実施例1と同様にして米坪72g/m2の積層板用
基材を得た。尚比較例1、3、7はいずれも単層構造の
基材であり、加熱加圧処理条件は実施例1と同一であ
る。比較例1は実施例1と基材全体の配合が同一(すな
わち実施例1の外層内層の全原料を均一に混合して単層
の不織布を作った。)であり、また比較例3は実施例1
の外層の配合と同一である。基材全体の配合率が実施例
1と同等であり、単層構造である比較例1及び外層の、
融点を持たない繊維(パラアラミド繊維)の配合量が70
%以下である比較例2では、ロール汚れが多かった。ま
た、加熱加圧処理ロール温度が450℃以上である比較例6
ではロール部分で断紙が発生し、製造不能であった。
し、表2に記載の温度の熱ロールで加熱加圧処理した以
外は実施例1と同様にして米坪72g/m2の積層板用
基材を得た。尚比較例1、3、7はいずれも単層構造の
基材であり、加熱加圧処理条件は実施例1と同一であ
る。比較例1は実施例1と基材全体の配合が同一(すな
わち実施例1の外層内層の全原料を均一に混合して単層
の不織布を作った。)であり、また比較例3は実施例1
の外層の配合と同一である。基材全体の配合率が実施例
1と同等であり、単層構造である比較例1及び外層の、
融点を持たない繊維(パラアラミド繊維)の配合量が70
%以下である比較例2では、ロール汚れが多かった。ま
た、加熱加圧処理ロール温度が450℃以上である比較例6
ではロール部分で断紙が発生し、製造不能であった。
【0029】上記実施例1〜12、比較例1〜7で得ら
れた積層板用基材を用いて下記の方法で積層板を作成
し、以下の評価を行った。結果を表1、表2に記す。 <吸湿率の測定>積層板用基材に臭素化ビスフェノール
A型エポキシ樹脂ワニスを含浸乾燥して、樹脂付着量50%
のプリプレグを準備し、これを5プライ重ねて、その両
側に18μmの銅箔を載置して加熱加圧積層成形により厚
み0.5mmの銅張り積層板を得た。得られた積層板を全エ
ッチングして銅箔を除去し、60℃、95%の条件下で
6日間放置し、吸湿させた後、105℃で24時間絶乾
処理し、重量差を算出した。重量差を絶乾処理時の積層
板の重量で割り、吸湿率とし、下記5段階で評価した。 A 1.0%以上1.5%未満 B 1.5%以上2.0%未満 C 2.0%以上2.5%未満 D 2.5%以上3.0%未満 E 3.0%以上3.5%未満 <反りの測定>吸湿率の測定に用いた積層板と同様の方
法で製造した積層板を400mm×300mmに切断し、全
エッチングして銅箔を除去し、230℃で1時間加熱し
た後、4隅の浮きあがり量を測定し、平均して反り量と
した。反りは下記の例について測定し、値は次の通りで
あった。 実施例 4: 1.2mm 実施例12: 1.0mm 比較例 5: 6.0mm <積層板誘電率>吸湿率の測定に用いた積層板と同様の
方法で製造した積層板を全エッチングして導箔を除去
し、105℃24時間絶乾処理した。その後20℃65%雰囲気
下で調湿し、ヒューレットパッカード社 RF Impedance
/Material Analyzer 4291A を用いて1MHzにおける比
誘電率を測定した。積層板誘電率は下記の例について測
定し、値は次の通りであった。 実施例11: 2.7 比較例 7: 3.9
れた積層板用基材を用いて下記の方法で積層板を作成
し、以下の評価を行った。結果を表1、表2に記す。 <吸湿率の測定>積層板用基材に臭素化ビスフェノール
A型エポキシ樹脂ワニスを含浸乾燥して、樹脂付着量50%
のプリプレグを準備し、これを5プライ重ねて、その両
側に18μmの銅箔を載置して加熱加圧積層成形により厚
み0.5mmの銅張り積層板を得た。得られた積層板を全エ
ッチングして銅箔を除去し、60℃、95%の条件下で
6日間放置し、吸湿させた後、105℃で24時間絶乾
処理し、重量差を算出した。重量差を絶乾処理時の積層
板の重量で割り、吸湿率とし、下記5段階で評価した。 A 1.0%以上1.5%未満 B 1.5%以上2.0%未満 C 2.0%以上2.5%未満 D 2.5%以上3.0%未満 E 3.0%以上3.5%未満 <反りの測定>吸湿率の測定に用いた積層板と同様の方
法で製造した積層板を400mm×300mmに切断し、全
エッチングして銅箔を除去し、230℃で1時間加熱し
た後、4隅の浮きあがり量を測定し、平均して反り量と
した。反りは下記の例について測定し、値は次の通りで
あった。 実施例 4: 1.2mm 実施例12: 1.0mm 比較例 5: 6.0mm <積層板誘電率>吸湿率の測定に用いた積層板と同様の
方法で製造した積層板を全エッチングして導箔を除去
し、105℃24時間絶乾処理した。その後20℃65%雰囲気
下で調湿し、ヒューレットパッカード社 RF Impedance
/Material Analyzer 4291A を用いて1MHzにおける比
誘電率を測定した。積層板誘電率は下記の例について測
定し、値は次の通りであった。 実施例11: 2.7 比較例 7: 3.9
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】実施例ではいずれも吸湿率が小さい積層板
が得られ、熱ロールの汚れも少なかった。一方、比較例
においては、ロール汚れが生じたものを除き、吸湿率が
多い。また、実施例11と比較例7の比較より、フッ素
繊維を内層に多量に用いた用いた基材では、熱ロール汚
れと積層板吸湿率が良好なことに加え、誘電率が特に低
い積層板が得られることがわかる。また、実施例12と
比較例5の比較より、加熱加圧処理熱ロールの温度が28
0℃より低い温度で処理した積層板基材を用いた積層板
は、熱ロール汚れと積層板吸湿率は良好であるが反りが
大きくなることがわかる。
が得られ、熱ロールの汚れも少なかった。一方、比較例
においては、ロール汚れが生じたものを除き、吸湿率が
多い。また、実施例11と比較例7の比較より、フッ素
繊維を内層に多量に用いた用いた基材では、熱ロール汚
れと積層板吸湿率が良好なことに加え、誘電率が特に低
い積層板が得られることがわかる。また、実施例12と
比較例5の比較より、加熱加圧処理熱ロールの温度が28
0℃より低い温度で処理した積層板基材を用いた積層板
は、熱ロール汚れと積層板吸湿率は良好であるが反りが
大きくなることがわかる。
【0033】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によって低吸
湿の積層板を得ることの出来る積層板用基材、プリプレ
グを得ることが出来た。また十分に高温で加熱加圧処理
することのできる積層板用基材、及びその製造方法を得
ることができた。この結果熱ロールの汚れの問題も解決
できた。さらに本発明によれば、低誘電率、反り等の優
れた特性を持つ積層板用基材を得ることができた。
湿の積層板を得ることの出来る積層板用基材、プリプレ
グを得ることが出来た。また十分に高温で加熱加圧処理
することのできる積層板用基材、及びその製造方法を得
ることができた。この結果熱ロールの汚れの問題も解決
できた。さらに本発明によれば、低誘電率、反り等の優
れた特性を持つ積層板用基材を得ることができた。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D21H 13/26 D21H 13/26 (72)発明者 足立 武一 岐阜県中津川市中津川3465−1 王子製紙 株式会社中津工場内 (72)発明者 村田 守 岐阜県中津川市中津川3465−1 王子製紙 株式会社中津工場内 Fターム(参考) 4F072 AA02 AB05 AB06 AB17 AB31 AB33 AG03 AH49 AJ02 AJ36 AJ37 AK05 AL09 AL13 4F100 AK01A AK01B AK01C AK17A AK43A AK47B AK47C AK47K AK54B AK54C AK54K AK57A BA03 BA08 BA10B BA10C DG01A DG01B DG01C DG15A DG15B DG15C EA061 EH411 EJ192 EJ422 EK04 GB43 JA04A JA04B JA04C JA20B JA20C JD04A JG05 JJ03 YY00A YY00B YY00C 4L035 EE01 EE05 FF01 FF05 MF02 MG02 MG04 MJ02 4L055 AF25 AF30 AF33 AF35 AJ01 BE02 BE14 EA04 EA06 EA20 FA18 FA19 GA33 GA39
Claims (6)
- 【請求項1】少なくとも3層を有する多層構造の積層板
用基材であり、両外層と内層が下記の構成を有する積層
板用基材。 (1)内層は、軟化温度が320℃以下であり且つ吸湿
率が1.5%以下の合成有機繊維を含有する不織布。 (2)両外層は、融点を持たず分解温度が400℃以上
の合成有機繊維を70%以上含有し、且つ軟化温度が3
20℃以下の合成有機繊維の含有率が内層より少ない不
織布。 - 【請求項2】内層の、軟化温度が320℃以下であり且
つ吸湿率が1.5%以下の合成有機繊維は、ポリアリレ
ート繊維、ポリフェニレンサルファイド繊維、フッ素樹
脂繊維の中から選ばれた少なくとも一種の繊維である、
請求項1に記載の積層板用基材。 - 【請求項3】内層の、軟化温度が320℃以下であり且
つ吸湿率が1.5%以下の合成有機繊維は、内層中に3
0%以上含まれる請求項1又は2に記載の積層板用基
材。 - 【請求項4】両外層の融点を持たず分解温度が400℃
以上である合成有機繊維は、p−フェニレンテレフタラ
ミド繊維、p−フェニレンジフェニールエーテルテレフ
タラミド繊維、ポリ−P-フェニレンベンズビスオキサゾ
ール(PBO)繊維の中から選ばれた少なくとも一種の繊
維である、請求項1〜3のいずれかに記載された積層板
用基材。 - 【請求項5】少なくとも3層を有する多層構造の積層板
用基材の製造方法であって、湿式抄紙法で下記の構成を
有する不織布を別々に抄造して重ね合わせ、表面温度が
280℃〜450℃の熱ロールによって加熱加圧処理を施しな
がら貼合する積層板用基材の製造方法。 (1)内層用不織布は、軟化温度が320℃以下であり
且つ吸湿率が1.5%以下の合成有機繊維を含有する不
織布。 (2)両外層用不織布は、融点を持たず分解温度が40
0℃以上の合成有機繊維を70%以上含有し、且つ軟化
温度が320℃以下で吸湿率が1.5%以下の合成有機
繊維の含有率が内層より少ない不織布。 - 【請求項6】請求項1〜4のいずれかに記載された積層
板用基材を用いたプリプレグ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11149570A JP2000334871A (ja) | 1999-05-28 | 1999-05-28 | 積層板用基材、プリプレグ、及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11149570A JP2000334871A (ja) | 1999-05-28 | 1999-05-28 | 積層板用基材、プリプレグ、及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000334871A true JP2000334871A (ja) | 2000-12-05 |
Family
ID=15478086
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11149570A Pending JP2000334871A (ja) | 1999-05-28 | 1999-05-28 | 積層板用基材、プリプレグ、及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000334871A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013093189A (ja) * | 2011-10-25 | 2013-05-16 | Honda Motor Co Ltd | 膜電極接合体 |
| JP2014088019A (ja) * | 2012-10-02 | 2014-05-15 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 積層体および複合体 |
| CN105189115A (zh) * | 2001-08-30 | 2015-12-23 | 纳幕尔杜邦公司 | 特别适用于电路板的板材 |
-
1999
- 1999-05-28 JP JP11149570A patent/JP2000334871A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN105189115A (zh) * | 2001-08-30 | 2015-12-23 | 纳幕尔杜邦公司 | 特别适用于电路板的板材 |
| JP2013093189A (ja) * | 2011-10-25 | 2013-05-16 | Honda Motor Co Ltd | 膜電極接合体 |
| JP2014088019A (ja) * | 2012-10-02 | 2014-05-15 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 積層体および複合体 |
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