JP2000335431A - 電気式パワーステアリング装置及び電動アシスト装置 - Google Patents

電気式パワーステアリング装置及び電動アシスト装置

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JP2000335431A
JP2000335431A JP15000399A JP15000399A JP2000335431A JP 2000335431 A JP2000335431 A JP 2000335431A JP 15000399 A JP15000399 A JP 15000399A JP 15000399 A JP15000399 A JP 15000399A JP 2000335431 A JP2000335431 A JP 2000335431A
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rod
torque
steering
electric motor
electric
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JP15000399A
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Shinji Maruyama
伸二 丸山
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Toyota Industries Corp
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Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気式パワーステアリング装置のステアリン
グエンドにおける衝撃を効果的に低減することができる
手段を提供すること。 【解決手段】 本発明は、電気式パワーステアリング装
置において、電動モータ40から操舵輪10への操舵力
伝達系の途中であって、電動モータから伝えられるトル
クが作用する部分42に、該部分に作用するトルクが所
定値に達した場合に当該トルクの伝達を制限するトルク
リミッタ76を設けたことを特徴としている。この構成
においては、操舵輪がステアリングエンドに達した時
等、操舵輪の操舵動作が急激に停止した場合に瞬間的に
増加する電動モータ40の回転エネルギによるトルクを
トルクリミッタにより制限し、所定値以上のトルクの操
舵輪側への伝動を阻止することができるので、大きな衝
撃力の発生が防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気式パワーステ
アリング装置、及び、電気式パワーステアリング装置に
おいて用いられる、補助操舵力を発生させるための電動
アシスト装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電気式パワーステアリング装置は、電動
モータ等を利用して補助操舵力を発生し、運転者により
ハンドル(ステアリングホイール)に加えられる操舵力
を補助ないしは軽減しようとするものであり、例えば実
公平3−47971号公報に示されているようなものが
知られている。前記公報に記載の電気式パワーステアリ
ング装置は、電動モータを駆動源とした電動アシスト装
置を用いており、ハンドルに加えられた操舵力に応じて
電動アシスト装置の出力ロッドを進退させ、この出力ロ
ッドの先端部が接続されたベルクランク、タイロッド及
びナックルアームを介して操舵輪を操舵するようになっ
ている(図を参照)。
【0003】電動アシスト装置としては従来から種々の
型式が知られているが、いわゆるボールナット機構若し
くはナット・ねじ機構を用いて電動モータの回転軸の回
転運動を出力ロッドの直線運動に変換する型式のものが
広く用いられている。このボールねじ式若しくはナット
・ねじ式の電動アシスト装置は、具体的には、出力ロッ
ドの外周面にねじ部を形成し、このねじ部にナット部材
を螺合させたものであり(ボールねじ式にあっては、出
力ロッドのねじ溝とナット部材のねじ溝との間に多数の
ボールが循環可能に配置されている)、ナット部材が電
動モータにより回転駆動されるよう構成されている。ま
た、出力ロッドは、先端部がベルクランクに枢動可能に
直結され、直線運動は可能であるが、その軸線周りの回
転は制限されているため、ナット部材を回転させると、
出力ロッドはその軸線に沿って直線運動することとな
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したような従来の
電気式パワーステアリング装置においては、操舵輪の舵
角に限界、すなわちステアリングエンドを設定するため
に、ナックルアームに接してその動きを規制するストッ
パが車体側に設けられている。
【0005】しかしながら、このストッパは剛体構造で
あるため、ナックルアームが接触した際に衝撃が発生す
る。特に、電気式パワーステアリング装置においては、
運転者による操舵力の他に、電動モータによる補助操舵
力が付加されているため、電動モータの回転が一瞬にし
て停止することにより生ずる衝撃力は極めて大きなもの
となることがある。このような衝撃は振動となり運転者
に不快感を与えることはもとより、パワーステアリング
装置の構成要素に不具合を生じさせるおそれがある。か
かる状態は、操舵輪がステアリングエンドに達した時に
限らず、操舵輪が側溝にはまった時等にも生じ得るもの
である。
【0006】従来においては、上記不具合を回避するた
めに、パワーステアリング装置の構成要素を高強度品と
したり、電動モータの動力を低減したりする方法が採ら
れているが、前者はコストアップを招き、後者はパワー
ステアリング装置の本来の性能を低減するという問題が
ある。
【0007】そこで、本発明の目的は、上記従来におけ
る問題点を解決すべく、電気式パワーステアリング装置
のステアリングエンドにおける衝撃を効果的に低減する
ことができる手段を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、電気式パワーステアリング装置におい
て、電動モータから操舵輪への操舵力伝達系の途中であ
って、電動モータから伝えられるトルクが作用する部分
に、該部分に作用するトルクが所定値に達した場合に当
該トルクの伝達を制限するトルクリミッタを設けたこと
を特徴としている。
【0009】上記構成においては、操舵輪がステアリン
グエンドに達した時等、操舵輪の操舵動作が急激に停止
した場合に瞬間的に増加する電動モータによるトルクを
トルクリミッタにより制限し、所定値以上のトルクの操
舵輪側への伝動を阻止することができるので、大きな衝
撃力の発生が防止される。
【0010】特に、上述したようなボールねじ式又はナ
ット・ねじ式の電動アシスト装置にあっては、出力ロッ
ドにトルクリミッタを設けることができる。より詳細に
は、電動モータと、この電動モータにより回転駆動され
るナット部材と、ナット部材の雌ねじ部と共働して前記
ナット部材の回転運動を直線運動に変換する運動変換機
構を構成するねじ部を外周面に有する出力ロッドとを備
える電動アシスト装置において、出力ロッドを、前記ね
じ部を有する本体ロッドと、本体ロッドと同軸に配置さ
れる操舵輪側の端部ロッドとから構成し、本体ロッドと
端部ロッドとの間に、本体ロッドに作用するトルクが所
定値に達した場合に当該トルクの端部ロッドへの伝達を
制限するトルクリミッタを設けるとよい。
【0011】また、本体ロッドと端部ロッドのいずれか
一方の端部に中空部分を形成し、この中空部分内にトル
クリミッタを設けることが有効である。このように電動
アシスト装置の出力ロッドの内部にトルクリミッタを設
けることで、他の部品への干渉等に注意を払う必要がな
くなる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
適な実施形態について詳細に説明する。
【0013】図1は、本発明が適用されたフォークリフ
ト用の電気式パワーステアリング装置の一実施形態を示
しており、図中、符号10は操舵輪である後車輪を示し
ている。後車輪10は左右1対あり、リアアクスルビー
ム12の左右の各端部に取り付けられたナックルアーム
14により回転可能に支持されている。ナックルアーム
14は、上下方向において延びるキングピン16によっ
てリアアクスルビームに12水平方向において回動可能
に取り付けられている。また、リアアクスルビーム12
の中央部にはベルクランク18が水平方向において回動
可能に取り付けられており、左右のナックルアーム14
がこのベルクランク18にタイロッド20により連結さ
れている。従って、ベルクランク18を回動させると、
タイロッド20を介してナックルアーム14も回動さ
れ、それによって後車輪10の舵角が変更されるように
なっている。なお、ステアリングエンドを設定するため
に、ナックルアーム14に接してその動きを規制するス
トッパ(図示しない)がリアアクスルビーム12に一体
形成されている。
【0014】また、図1において符号22は、運転者に
より回転操作されるハンドルを示している。このハンド
ル22には、ステアリングシャフト24の一端が結合さ
れている。ステアリングシャフト24には、ハンドル2
2の回転操作により加えられたトルクを検出するための
トルク検出装置26が介設されている。トルク検出装置
26のトルク検出信号は、マイクロコンピュータ等の制
御装置28に送られるようになっている。
【0015】ステアリングシャフト24の他端は、歯車
30,32やユニバーサルジョイント34等の伝動機構
を介して、電動アシスト装置36の入力ロッド38に接
続されている。この電動アシスト装置36は、入力ロッ
ド38に伝えられた運転者による操舵力に、電動モータ
40の回転駆動力を補助操舵力として付加し、出力ロッ
ド42を進退させ、当該出力ロッド42に連結されたベ
ルクランク18、ひいては後車輪10の舵角を変更する
ものである。なお、電動モータ40は前記の制御装置2
8により制御される。すなわち、ハンドル22の回転操
作によりステアリングシャフト24に加えられたトルク
がトルク検出装置26によって検出された場合、制御装
置28は、そのトルク検出信号から当該トルクに応じた
補助操舵力を発生するよう電動モータ40を制御するよ
うになっている。
【0016】電動アシスト装置36は、図2に示すよう
に、入力ロッド38及び出力ロッド42を互いに平行な
状態で支持するハウジング44を備えている。ハウジン
グ44はその支持部46を介して車体側の適当な箇所に
支持されている。
【0017】入力ロッド38はハウジング44に回転可
能に支持されている。この入力ロッド38の一端はステ
アリングシャフト24からの伝動機構の連結ロッド50
に接続され、また、他端は、ハウジング44の外面に固
定された電動モータ40の回転軸52に接続されてい
る。
【0018】一方、出力ロッド42はハウジング44の
円筒形部分54の内部に、その軸線方向に沿って直線運
動が可能なように且つその軸線周りに回転運動が可能な
ように、配置されている。また、出力ロッド42の先端
部は連結ピン56によりベルクランク18に枢動可能に
連結されている。
【0019】出力ロッド42の外周面にはねじ部58が
形成されており、このねじ部58の一部を囲むようにし
て、内周面に雌ねじ部60を有するナット部材62が配
置されている。ナット部材62は、ハウジング44の内
部にて回転可能に支持されている。出力ロッド42のね
じ部58のねじ溝及びナット部材62の雌ねじ部60の
ねじ溝は、両者間で少なくとも1条の円形断面のボール
通路を形成しており、このボール通路内に複数のボール
64が循環可能に配置されている。かかる構成はいわゆ
るボールねじ機構として知られたものであり、ナット部
材62を回転させると、その回転力はボール64を経て
出力ロッド42に伝えられ、出力ロッド42の軸線方向
と周方向の2方向の力に分解することが可能となる。し
かし、この実施形態において、出力ロッド42は、水平
方向にのみ揺動可能なベルクランク18にピン結合さ
れ、ステアリングエンドに達しない操舵範囲では、その
軸線周りの回転運動については規制され、軸線に沿う直
線運動のみ可能であるため、ナット部材62を正逆いず
れかの方向に回転させると、出力ロッド42はその軸線
方向に沿って往復動され、ハウジング44に対して伸縮
される。
【0020】ナット部材62は、その外周面に複数の歯
66が形成された歯車構造となっており、ハウジング4
4内に回転可能に配置された歯車68を介して、入力ロ
ッド38の歯車70と連結されている。これらの歯車6
2,68、70は減速伝動機構を構成し、入力ロッド3
8を回転させると、その回転運動は減速された後、ナッ
ト部材62に伝えられ、これを回転させるようになって
いる。従って、入力ロッド38の回転運動は減速伝動機
構からボールねじ機構を通して出力ロッド42の直線運
動に変換されることになる。
【0021】更に、図3に明示するように、出力ロッド
42は、ねじ部58が形成された本体ロッド72と、ベ
ルクランク18に接続される端部ロッド74とから成
り、両者間にはトルクリミッタ76が設けられている。
【0022】より詳細に述べるならば、本体ロッド72
のベルクランク18側の端部には、所定深さの円形の穴
(中空部分)78が同軸に形成されており、この穴78
に端部ロッド74の一部が挿入されるようになってい
る。穴78内に配置される端部ロッド74の部分80
は、他の部分よりも小径とされている。この小径部分8
0には、端部ロッド74と本体ロッド72を連結するた
めの略円筒形の連結部材82がブシュ84を介して摺動
可能に嵌合されている。また、嵌合された連結部材82
よりも突出している小径部分80の先端部分には、雄ね
じ部86が形成されており、この雄ねじ部86には、キ
ャップ状部材88が連結部材82の抜止めとして螺合さ
れている。従って、連結部材82は、端部ロッド74の
段差面90とキャップ状部材88との間で回転可能に支
承される。
【0023】連結部材82の外周面には雄ねじ部92が
形成され、本体ロッド72における穴78の入口部に形
成された雌ねじ部94に螺合されるようになっている。
この螺合を容易化するために、連結部材82の外周面の
一部はレンチ等の治具との係合を可能とする治具受け部
(例えば六角面)96とされている。本体ロッド72の
穴78の雌ねじ部94と連結部材82の雄ねじ部92が
螺合した状態では、本体ロッド72と端部ロッド74と
は同軸に配置される。また、端部ロッド74及びキャッ
プ状部材88は連結部材82に対して回転可能であるの
で、本体ロッド72に対して端部ロッド74は相対的に
回転可能となる。
【0024】本体ロッド72と端部ロッド74とを連結
部材82により連結した状態において、キャップ状部材
88の端面と穴78の底面との間には円柱状の空間が形
成される。この空間部分を画成する穴78の内周面に
は、軸線方向に延びるスプライン溝98が形成されてい
る。また、この空間部分には、複数個のボール100を
保持した円板状のボール保持器102が配置されてお
り、前記スプライン溝98とスプライン結合されてい
る。ボール保持器102は、キャップ状部材88に対向
する面にボール100を受け入れる穴が複数、周方向に
等間隔で形成されており、それぞれにボール100が1
個ずつ収容、保持されている。更に、ボール保持器10
2と穴78の底面との間には圧縮ばね104が配置さ
れ、ボール保持器102により保持されたボール100
をキャップ状部材88の端面に、予め定めた押圧力で押
し付けるようになっている。キャップ状部材88の端面
には、ボール100と同数の凹部106が周方向に等間
隔に形成されており、それぞれボール100が嵌合され
るようになっている。
【0025】従って、キャップ状部材88の端面の凹部
106にボール保持器102のボール100が嵌合した
状態では、本体ロッド72に作用するトルクは、スプラ
イン結合されたボール保持器102、ボール100及び
キャップ状部材88を経て端部ロッド74に伝達され、
本体ロッド72と端部ロッド74とは一体的に動作す
る。この意味でキャップ状部材88はトルク伝達部材と
しても機能するものである。また、端部ロッド74を固
定した状態で本体ロッド72に大きなトルクを作用させ
ると、そのトルクが所定値に達し、それを越えようとし
た場合、ボール100が対応の凹部106の内面から受
ける軸線方向の反力の合計が圧縮ばね104のばね力を
上回り、ボール保持器102をスプライン溝98に沿っ
て移動させる。これと同時に、ボール保持器102には
本体ロッド72からスプライン結合部を介してトルクが
作用しているので、ボール100は凹部106から抜け
出し、本体ロッド72は端部ロッド74に対して回転
し、本体ロッド72から端部ロッド74へのトルクの伝
達は阻止され、本体ロッド72に作用するトルクは前記
所定値以上となることはない。そして、凹部106から
抜け出たボール100は隣接の凹部106に嵌合し、そ
の際に本体ロッド72のトルクが所定値を下回っていれ
ば、嵌合状態は維持され、所定値以上であれば、回転を
続ける。
【0026】後述からも理解されるであろうが、このト
ルクリミッタ76は、本体ロッド72に作用するトルク
が過大となった場合に端部ロッド74、ひいては操舵輪
10への伝動を制限して衝撃力を軽減しようとするもの
であるので、トルクの伝達を制限する上記所定値は、前
記趣旨に基づいた値の範囲内であれば適宜設定すること
ことができる。但し、通常の操舵が損なわれることがな
いよう予め定められた電動アシスト装置36の出力ロッ
ド42の最大推力を確保すべく、前記所定値は、前記最
大推力を得るために出力ロッド42に加えられるトルク
よりも大きくなければならない。
【0027】なお、図示実施形態では、圧縮ばね104
のばね力は、連結部材82を回動して本体ロッド72と
端部ロッド74との間の間隔を調整することで変更する
ことが可能である。トルクを制限するための所定値は圧
縮ばね104のばね力により一義的に定まるので、トル
クを制限するための所定値は、連結部材82を回動する
ことで微調整することができる。
【0028】次に、上述したような構成の電気式パワー
ステアリング装置の作動について説明する。
【0029】まず、後車輪10の舵角がゼロの状態、す
なわち直進状態から、運転者がハンドル22を回転操作
した場合、その操舵力はステアリングシャフト24か
ら、歯車伝動機構30,32、ユニバーサルジョイント
34を通して伝えられ、電動アシスト装置36の入力ロ
ッド38が回転される。また、これと同時に、ステアリ
ングシャフト24に加わったトルクがトルク検出装置2
6により検出され、制御装置28はそのトルク検出信号
から補助操舵力を決定し、電動モータ40を駆動させ
る。これにより、入力ロッド38には電動モータ40か
ら補助操舵力が付加され、運転者は軽い力でハンドル2
2を回転操作することが可能となる。
【0030】運転者による操舵力及び電動モータ40に
よる補助操舵力によって入力ロッド38が回転される
と、ナット部材62が回転され、ボールねじ機構58,
60,64を介して出力ロッド42がハウジング44か
ら伸び、又は、ハウジング44内に引き入れられる。こ
の際、出力ロッド42には、ボールねじ機構のボール6
4から軸線方向の力(推力)のみならず周方向の力(ト
ルク)も作用しているが、このトルクは小さく、出力ロ
ッド42に内蔵されたトルクリミッタ76を作動させる
ことはなく、よって出力ロッド42の本体ロッド72と
端部ロッド74とは一体となって直動する。このように
して出力ロッド42が動作すると、ベルクランク18が
揺動され、そこに接続されたタイロッド20を介してナ
ックルアーム14が揺動されて後車輪10の舵角が変更
される。
【0031】ハンドル22を同方向に更に回転操作する
と、やがてステアリングエンドに達し、一方のナックル
アーム14が対応のストッパに接し、それ以上の操舵が
制限される。この時、パワーステアリング装置の各構成
部材の動作が急激に停止されるため、衝撃力が発生す
る。この瞬間、電動モータ40は駆動を続けているた
め、或いは、電動モータ40の駆動が制御装置28から
の命令により停止されたとしてもロータ等の慣性力が作
用するため、ナット部材62からボール64を介して過
大なトルクが出力ロッド42に作用しようとする。しか
しながら、ナット部材62から出力ロッド42に及ぼさ
れるトルクが前述した所定値に達すると、出力ロッド4
2に内蔵したトルクリミッタ76が作動し、出力ロッド
42の本体ロッド72が端部ロッド74に対して回転を
開始する。これにより、電動モータ40の回転軸52は
回転を続け、電動アシスト装置36への負荷は小さくて
済み、過大な衝撃力の発生が防止される。また、端部ロ
ッド74には、制限されたトルクに対応する推力のみし
か作用しないので、端部ロッド72と操舵輪10との間
の機構に対する負荷も低減される。この後、出力ロッド
42に対するトルクが所定値を下回ったならば、トルク
リミッタ76におけるボール保持器102のボール10
0がキャップ状部材88の凹部106に嵌合し、通常の
操舵が可能となる。
【0032】以上、本発明の好適な実施形態について詳
細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない
ことは言うまでもない。
【0033】上記実施形態では、トルクリミッタ76は
電動アシスト装置36の出力ロッド42に内蔵されてい
る。これは、他の部品との干渉等に注意を払う必要がな
いという利点を有している。しかしながら、トルクリミ
ッタは、種々の型式のものを使用することができ、図4
に示すように、出力ロッド42の表面に現れる形で設置
してもよい。
【0034】図4に示す実施形態におけるトルクリミッ
タ110では、電動アシスト装置36における出力ロッ
ド42の端部ロッド74の一端に、本体ロッド72の先
端を回転可能に受け入れる穴112が形成されている。
この穴112の内周面には、径方向に延びる複数の小穴
114が周方向に等間隔に形成されており、各小穴11
4には圧縮ばね116とボール118が配置されてい
る。また、本体ロッド72の先端部の外周面には、小穴
114により保持されたボール118を受け入れるため
の凹部120が形成されている。各ボール118は圧縮
ばね116により凹部120に押し付けられている。こ
の実施形態のトルクリミッタ110では、圧縮ばね11
6のばね力が作用する方向が径方向内方となっている
が、上記実施形態と同様、トルクが所定値よりも小さい
場合には、ボール118と凹部120との嵌合状態は維
持されトルクの伝達が可能となり、トルクが所定値を越
えると、ボール118が凹部120から抜け出て本体ロ
ッド72が回転し、トルクの伝達が制限される。
【0035】また、トルクリミッタを電動アシスト装置
36の出力ロッド42に介在させる必要はなく、出力ロ
ッド42とベルクランク18との間に配置してもよい。
更に、電動モータ40の回転軸52から出力ロッド42
までの操舵力伝達系の途中であって、トルクが作用する
部分、例えば電動モータ40の回転軸52と入力ロッド
38との間にトルクリミッタを配置しても同様な効果が
得られる。
【0036】更にまた、上記実施形態では、回転運動か
ら直線運動に変換する運動変換機構としてボールねじ機
構を用いているが、ナット部材62とねじ部58との間
にボールが介在されないナット・ねじ機構を用いたもの
であってもよい。
【0037】また、上記実施形態のパワーステアリング
装置では、ステアリングシャフト24からの操舵力が歯
車伝達機構30,32を介して回転力として電動アシス
ト装置36の入力軸38に伝えられる構成となっている
が、本発明は、図5に示すようにステアリングシャフト
24と電動アシスト装置36′の入力部(すなわち電動
モータ40の回転軸52)とが機械的に分離されている
型式のものにも適用可能である。
【0038】図5に示す電動パワーステアリング装置
は、ステアリングシャフト24からの操舵力を、ギアボ
ックス150、ピットマンアーム152及びドラッグリ
ンク154,156等を介して、ベルクランク18に伝
えるものであり、ドラッグリンク156の先端は電動ア
シスト装置36′の出力ロッド42における端部ロッド
74に枢支されている。また、図5の電動アシスト装置
36′は、入力軸38の一端がハウジング44から突出
していない点を除き、図2に示した構成と実質的に同一
である。他の部分については上記実施形態と同様である
ので、図5において同一又は相当部分には同一符号を付
し、その詳細な説明は省略する。
【0039】このパワーステアリング装置も、図1に示
すものと同様に、ステアリングシャフト24からの操舵
力が電動アシスト装置36′からの操舵力により補助さ
れるものであるが、図5から理解される通り、ステアリ
ングシャフト24からの操舵力が電動アシスト装置3
6′に入力されないので、電動アシスト装置36′にお
ける電動モータ40の回転速度を上げると共に減速比を
大きくすることができ、より大きな補助操舵力を発生さ
せることができるという利点を有している。
【0040】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、操
舵輪がステアリングエンドに達した時や側溝にはまった
時等、操舵輪の操舵動作が急激に拘束され、従来であれ
ば極めて大きな衝撃力が発生した状況であっても、トル
クリミッタの存在により電動モータによるトルクの増加
及び伝動を制限することができ、衝撃力を軽減すること
が可能となる。従って、衝撃力による様々な弊害、例え
ば運転者に不快感を与える振動の発生やパワーステアリ
ング装置の構成部材の破損等を防止ないしは緩和するこ
とができる。また、構成部材を熱処理したり、高価な高
強度品としたりする必要がなくなるので、コストの低減
を図ることができる。更に、電動モータの能力を下げる
必要がないので、パワーステアリング装置本来の機能を
損なうこともない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された電気式パワーステアリング
装置の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1に示す電気式パワーステアリング装置にお
ける電動アシスト装置の断面図である。
【図3】図2のA部の拡大断面図であり、トルクリミッ
タの構成を示す図である。
【図4】トルクリミッタの別の形態を示す図3と同様な
断面図である。
【図5】本発明の他の実施形態を示す図1と同様な斜視
図である。
【符号の説明】
10…後車輪(操舵輪)、22…ハンドル、26…トル
ク検出装置、28…制御装置、36…電動アシスト装
置、38…入力ロッド、40…電動モータ、42…出力
ロッド、58…ねじ部、60…雌ねじ部、62…ナット
部材、64…ボール、72…本体ロッド、74…端部ロ
ッド、76…トルクリミッタ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハンドルに加えられた操舵力に応じて電動
    モータにより補助操舵力を発生し、操舵輪を操舵する電
    気式パワーステアリング装置において、 前記電動モータから前記操舵輪への操舵力伝達系の途中
    であって、前記電動モータから伝えられるトルクが作用
    する部分に、該部分に作用するトルクが所定値に達した
    場合に当該トルクの伝達を制限するトルクリミッタを設
    けたことを特徴とする電気式パワーステアリング装置。
  2. 【請求項2】 電気式パワーステアリング装置において
    用いられる、ハンドルに加えられた操舵力に応じて補助
    操舵力を発生させるための電動アシスト装置であって、 電動モータと、 前記電動モータにより回転駆動されるナット部材と、 前記ナット部材の雌ねじ部と共働して前記ナット部材の
    回転運動を直線運動に変換する運動変換機構を構成する
    ねじ部を外周面に有する出力ロッドと、を備え、 前記出力ロッドが、前記ねじ部を有する本体ロッドと、
    前記本体ロッドと同軸に配置される操舵輪側の端部ロッ
    ドとから構成され、前記本体ロッドと前記端部ロッドと
    の間には、前記本体ロッドに作用するトルクが所定値に
    達した場合に当該トルクの前記端部ロッドへの伝達を制
    限するトルクリミッタが設けられていることを特徴とす
    る電動アシスト装置。
  3. 【請求項3】 前記本体ロッドと前記端部ロッドのいず
    れか一方の端部に中空部分を形成し、前記中空部分内に
    前記トルクリミッタを設けたことを特徴とする請求項2
    に記載の電動アシスト装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019027533A (ja) * 2017-08-01 2019-02-21 日本精工株式会社 トルクリミッタ

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