JP2000336334A - シリカ系膜被覆物品および機能性膜被覆物品を製造する方法 - Google Patents

シリカ系膜被覆物品および機能性膜被覆物品を製造する方法

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JP2000336334A
JP2000336334A JP11151722A JP15172299A JP2000336334A JP 2000336334 A JP2000336334 A JP 2000336334A JP 11151722 A JP11151722 A JP 11151722A JP 15172299 A JP15172299 A JP 15172299A JP 2000336334 A JP2000336334 A JP 2000336334A
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silica
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JP11151722A
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Hiroaki Yamamoto
博章 山本
Kazutaka Kamiya
和孝 神谷
Toyoyuki Teranishi
豊幸 寺西
Mitsuo Asai
光雄 浅井
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
Nippon Sheet Glass Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Nippon Sheet Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 下地膜として優れたシリカ系膜被覆物品、お
よび耐久性に優れる機能性膜被覆物品を、短時間にかつ
容易に製造する方法を提供する 【解決手段】 アルコール溶媒中にシリコンアルコキシ
ドおよび酸を含むコーティング液を基材に塗布するシリ
カ系膜被覆物品を製造する方法において、前記コーティ
ング液は、前記酸および水を酸/水の重量比が0.58
以上であるように含有し、そして前記酸はハロゲン化水
素を前記アルコール溶媒に溶解させたものであることを
特徴とするシリカ系膜被覆物品を製造する方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガラス、セラミック
ス、プラスチックスあるいは金属等の基材表面にシリカ
系膜を被覆した物品を製造する方法、シリカ系膜被覆物
品、シリカ系膜被覆用液組成物、そのシリカ系膜の上に
機能性膜を被覆した物品を製造する方法、および機能性
膜被覆物品に関する。
【0002】
【従来の技術】ガラスその他の基材の表面に機能性皮膜
を設ける際に、基材と機能性皮膜との結合強度を向上さ
せること、および基材がアルカリ成分を含む場合にアル
カリ成分の拡散を防止し、機能性皮膜の耐久性能を高め
ることを目的として、基材と機能性膜との間にシリカそ
の他の酸化物下地膜が設ける種々の技術が知られてい
る。
【0003】この酸化物下地膜を設ける方法としては、
ゾル−ゲル法(特公平4−20781号、特開平2−3
11332号)、クロロシランを非水系溶媒に溶かした
溶液を塗布する方法(特開平5−86353号、日本特
許第2525536号(特開平5−238781
号))、CVD法、蒸着法等が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これらの方法にあって
は、機能性皮膜との結合強度を向上させるため下地膜の
表面に水酸基を増やすことが主眼となっている。しか
し、下地膜表面の水酸基は空気中に含まれる水を吸着し
やすく、いったん水が吸着するとそれを容易に取り除く
ことが困難で、機能性膜を塗布する際に100〜200
℃程度の加熱を行うか(前記特公平4−20781号、
前記特開平2−311332号、前記特開平5−238
781号)、あるいは、加熱が必要でない場合にも長時
間の処理(上記特開平5−86353号)が必要であっ
た。
【0005】また、酸化物下地膜を形成する方法(前記
特開平2−311332号、前記日本特許第25255
36号)においては、常温で塗布するのみでは下地膜自
体の強度が低く、この強度を高めるために、塗布後に5
00〜600℃程度での焼成が不可欠であった。さら
に、基材がアルカリを含む場合には、焼成中でのアルカ
リの拡散を防止するためには、100nm以上の厚みの
酸化物下地膜を形成することが必要である。しかし、下
地膜の厚みが大きくなると、膜厚が不均一となりやす
く、反射ムラ等の外観不良が発生しやすくなり、また、
製造コストが高くなるなどの問題があった。
【0006】また、テトラクロロシランをパーフロオロ
カーボン、塩化メチレン、炭化水素のような非水系溶媒
に溶かした溶液を塗布する方法(前記日本特許第252
5536号)では、常温でシリカ下地膜が得られるもの
の、耐擦傷性が低い。クロロシリル基は極めて反応性が
高く、塗布液の調合、保存を水を含まない環境で行う必
要があり、製造コストの面から好ましくない。
【0007】本発明は上記の従来技術の問題点を解決し
て、焼成等の製造コストの上昇につながる処理を必要と
せずに、下地膜として優れたシリカ系膜被覆物品および
耐久性に優れる機能性膜被覆物品を、短時間にかつ容易
に製造する方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、アルコール溶
媒中にシリコンアルコキシドおよび酸を含むコーティン
グ液を基材に塗布するシリカ系膜被覆物品を製造する方
法において、前記コーティング液は、前記酸および水を
酸/水の重量比が0.58以上であるように含有し、そ
して前記酸はハロゲン化水素を前記アルコール溶媒に溶
解させたものであることを特徴とするシリカ系膜被覆物
品を製造する方法である。
【0009】本発明において、上記コーティング液に用
いるシリコンアルコキシドとして、テトラメトキシシラ
ン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、
テトラブトキシシラン等を挙げることができる。これら
の中で比較的分子量の小さなもの、例えば炭素数が3以
下のアルコキシル基を有するテトラアルコキシシラン
が、緻密な膜となりやすいので好ましく用いられる。ま
たこれらテトラアルコキシシランの重合体であって、平
均重合度が5以下のものでもよい。
【0010】本発明において、上記コーティング液中に
含有される酸および水は、酸/水の重量比が0.58以
上であるように調節される。酸/水の重量比を0.58
以上に保つことにより、塗布前のコーティング液中で、
シリコンアルコキシドの加水分解物の加水分解反応およ
び脱水縮合反応を抑制し、かつコーティング液塗布後の
乾燥の際に膜厚のムラの発生を防止する。その結果、得
られた膜は緻密性に優れた強固なものとなる。
【0011】本発明における酸触媒の種類としては、常
温の乾燥で揮発して膜中に残らないという観点から、塩
酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、フッ酸等のハロゲン化
水素酸が用いられ、なかでも、高い揮発性を有し、取り
扱う際にも比較的安全な塩酸が特に好ましい。これらの
酸としては、水を含まない形の、ものが使用され、塩化
水素、臭化水素、ヨウ化水素、フッ化水素のようなハロ
ゲン化水素をコーティング液のアルコール溶媒に溶解す
る。これによりコーティング液中の酸/水の重量比を
0.58以上に保つことが容易になる。もし、水溶液の
形の塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸を用いた場合に
は、これらに含まれる水分がコーティング液に混入され
ることになり、コーティング液中の酸/水の重量比を
0.58以上に保つことが容易でなくなる。
【0012】また上記コーティング液に用いるアルコー
ル溶媒についても特に限定するものではないが、例え
ば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−
プロパノール、ブチルアルコール、アミルアルコール等
を挙げることができるが、それらの中で、メタノール、
エタノール、1−プロパノール、2−プロパノールのよ
うな炭素数が3以下の鎖式飽和1価アルコールが、常温
における蒸発速度が大きいので好ましく用いられる。な
お、水添加量を制御するために、脱水処理を行って例え
ば含水量を0.005重量%以下にした溶媒を使用して
もよい。
【0013】本発明におけるコーティング液は、前記シ
リコンアルコキシド、および前記酸の他に、例えば、少
量のメチルトリアルコキシシラン、例えばメチルトリメ
トキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ
ポロポキシシラン、メチルトリブトキシシランを、シリ
カに換算して、前記シリコンアルコキシド含有量の50
重量%以下の量、含有することができる。
【0014】シリコンアルコキシド、酸、および水(酸
を溶解するためのもの、溶媒中の不純物、雰囲気の湿度
から入るもの等)を含むアルコール溶液からなるコーテ
ィング液内部で、その調合中、貯蔵中および塗布後にお
いて、酸を触媒として、シリコンアルコキシドと水との
間で、式(1)に示す加水分解反応が行われる。また式
中、Rはアルキル基である。
【化1】 (−Si−OR)+(H2O)→(−Si−OH)+(ROH)・・・・・(1)
【0015】また、加水分解反応したシラノール基(−
Si−OH)同士が、式(2)に示すように脱水縮合反
応してシロキサン結合(−Si−O−Si−)を形成す
る。
【化2】 (−Si−OH)+(−Si−OH)→(−Si−O−Si−)+(H2O) (2)
【0016】シリコンアルコキシド、酸、および水を含
むアルコール溶液からなるコーティング液中で、上記式
(1)のように、シリコンアルコキシドのアルコキシ基
が加水分解反応するかどうか、また、加水分解反応した
シラノール基(−Si−OH)同士が、上記コーティン
グ液中で上記式(2)に示すような脱水縮合反応をする
かどうかは、溶液の酸濃度、シリコンアルコキシドまた
はその加水分解物の濃度、水分量によって大きく左右さ
れる。シリコンアルコキシドの濃度および水分量が低い
ほど上記式(1)の反応が起こり難く、結果的に上記式
(2)の反応も起こり難くなる、また、溶液の酸濃度が
pHで0〜3の範囲にあるときは上記式(1)の反応は
速やかに起こるが、上記式(2)の反応が起こり難い。
【0017】本発明において、コーティング液中のシリ
コンアルコキシドは、塗布前においては、上記脱水縮合
反応を抑制して、極力低重合度のまま保持し、このコー
ティング液を基材表面に塗布、乾燥するときに、急激に
上記式(1)、式(2)の反応を起こしてシロキサン結
合を形成させるため、常温で緻密な被膜を形成すること
を可能にした。従来技術のように溶液中でシリコンアル
コキシドを加水分解、縮重合反応させた場合、溶液を基
材表面に塗布、乾燥するときに重合体同士の結合となる
ために、空隙が生じやすくなり、緻密な被膜にならず、
緻密な被膜にするために焼成硬化が必要であった。従っ
て、本発明において、コーティング液中のシリコンアル
コキシドおよびその加水分解物(部分加水分解物を含
む)は、単量体または20量体未満の重合体であること
が好ましい。しかし、単量体、および20量体未満の重
合体の合計がシリコンアルコキシドおよびその加水分解
物(部分加水分解物を含む)全体に対して80重量%以
上を占める場合には、20量体以上の重合体が含まれて
いても差し支えない。
【0018】本発明において、上記コーティング液中の
酸触媒の濃度を0.0010〜3.0規定に保つことに
より、上記式(1)の残りのアルコキシル基の加水分解
反応、および上記式(2)の脱水縮合反応が塗布前のコ
ーティング液中で起こりにくくなり、コーティング液が
塗布された直後に急激にこれらの反応が進行する。コー
ティング液中の酸の好ましい濃度は0.01〜1.5規
定である。
【0019】また、コーティング液中のシリコンアルコ
キシドおよびその加水分解物(部分加水分解物を含む)
の合計の濃度は、できるだけ低い方が、上記コーティン
グ液のpHと相俟って、上記式(1)の残りのアルコキ
シル基の加水分解反応、および式(2)の脱水縮合反応
が塗布前のコーティング液中で起こりにくくなるので好
ましい。しかしこの濃度があまり低すぎるとシリカ膜の
厚みが小さくなり過ぎて、例えば膜厚が5nm未満にな
って、均一に基材を覆うことが困難となり、基材がアル
カリ成分を含む場合にアルカリ成分の拡散を防止する能
力が低下して、耐久性能が劣る傾向があり、またその上
に機能性膜を被覆する場合、機能性膜を強固にシリカ膜
に結合することができなくなる。またシリコンアルコキ
シドおよびその加水分解物(部分加水分解物を含む)の
合計濃度が3重量%を超えると、得られるシリカ膜の厚
みが300nmを超え、膜に傷がつきやすく強固な膜と
ならない。従ってコーティング液中のシリコンアルコキ
シドおよびその加水分解物(部分加水分解物を含む)の
合計濃度(20量体未満の重合体も含む)の範囲は、シ
リカに換算して0.010〜3重量%であり、好ましい
範囲は、0.010〜0.6重量%である。
【0020】また、コーティング液中のシリコンアルコ
キシドおよびその加水分解物(部分加水分解物を含む)
の濃度が比較的に高く保たれる場合には、コーティング
液中の酸触媒の濃度も比較的に高く保つことが好まし
い。具体的には、コーティング液は、(A)シリカ換算
による、シリコンアルコキシドおよびその加水分解物
(部分加水分解物を含む)および(B)酸を、「(B)
成分(規定)/(A)成分(重量%)」が0.010以
上になるように含有することが好ましく、0.03以上
になるように含有することがさらに好ましい。
【0021】コーティング液中に多量の水が存在する
と、コーティング液中の酸/水の重量比が0.58未満
となって、液中でシリコンアルコキシドの加水分解反応
が促進され、かつ脱水縮合反応が起こりやすくなり、ま
たコーティング液塗布後の乾燥の際に膜厚のムラが生じ
やすくなるので、コーティング溶液中の水の濃度はでき
るだけ小さい方が好ましい。従って、コーティング液中
の水の濃度は0〜10重量%であり、0〜2重量%であ
ることが好ましい。
【0022】このようにコーティング溶液中の水の濃度
を維持することにより、上記のコーティング液のpH維
持およびコーティング液中のシリコンアルコキシドおよ
びその加水分解物(部分加水分解物を含む)の合計濃度
維持と相俟って、上記式(1)の残りのアルコキシル基
の加水分解反応、および式(2)の脱水縮合反応が塗布
前のコーティング液中で起こりにくくなるので好まし
い。コーティング液中の水の濃度がゼロであっても、基
材に塗布された後の塗布膜には空気中の水分が吸収され
るので加水分解反応が阻害されることはない。
【0023】また、コーティング液中の酸触媒の濃度が
比較的に低く保たれる場合には、コーティング液中の水
の含有量を比較的に高く保つことが好ましく、またコー
ティング液中の水の含有量が比較的に低く保たれる場合
には、コーティング液中の酸触媒の濃度を比較的に高く
保つことが好ましい。具体的には、コーティング液は、
(B)酸および(C)水を、[(B)成分(規定)×
(C)成分(重量%)]が0.0020以上になるよう
に含有することが好ましい。例えば、コーティング液中
の酸触媒の濃度が0.003規定未満で水の濃度がゼロ
またはあまり低い場合には、塗布膜への空気中からの水
分吸収だけでは加水分解反応が不十分となりやすい。
【0024】シリコンアルコキシドおよび酸を上記の割
合でアルコール溶媒に溶解した溶液を撹拌すると、溶液
中では、上記式(1)の反応により主としてシリコンア
ルコキシドが加水分解物を形成し、かつ、前記式(2)
の反応によりその加水分解物の一部が脱水縮合反応す
る。このようにしてコーティング液が調製され、このコ
ーティング液中には、シリコンアルコキシドが単量体
(加水分解物を含む)または20量体未満の重合体の形
で存在する。
【0025】上記コーティング液が基材に塗布される
と、塗布されて膜状となった液の比表面積が増大するの
で、膜中のアルコール溶媒が急速に蒸発して、シリコン
アルコキシドおよびその加水分解物(部分加水分解物を
含む)の合計の塗膜中濃度が急に高くなり、それまで抑
制されていた加水分解反応および脱水縮合反応(上記2
0量体未満の重合体のさらに縮重合反応を含む)が急激
に起こってシロキサン結合(・・Si−O−Si・・)が塗布
膜内で多数生成され、その結果、基材表面と膜との間の
結合が強固な、膜厚が5〜300nmのシリカを主成分
とする緻密性の高い膜が形成される。このように、本発
明においては、成膜時の反応性が高く、室温で反応し
て、非常に緻密な膜が形成され、その後の焼成は必要で
はない。
【0026】従来のように塗布前のコーティング液中
に、すでに脱水縮合反応によるシロキサン結合が多数存
在して、20以上の重合度の重合体が含有され場合に
は、得られたシリカ膜中にシロキサン結合は存在する
が、基材表面とシリカ膜とをつなぐシロキサン結合はそ
れほど多く生成されないので、基材表面とシリカ膜との
間の結合はそれほど強固ではない。そしてこの結合を強
固にするために、従来は、さらに高温度の焼成を必要と
する。
【0027】さらに、本発明によれば、前記コーティン
グ液中でまだ完全には加水分解していなかったシリコン
アルコキシド部分加水分解物の加水分解反応および脱水
縮合反応が塗布膜中で同時に進行するので、形成された
シリカ膜表面にはアルコキシル基が加水分解されずに残
っており、後述のように、このシリカ膜を下地膜として
その上に機能性膜を被覆するときに、機能性膜の付着性
を向上させることができる。従来のゾル−ゲル法で緻密
なシリカ膜を形成するには、脱水縮合したシリカ膜を通
常500〜600℃で加熱する必要がある。
【0028】本発明では、上記コーティング液を塗布し
た後に、常温で、または150℃以下の温度で、30秒
間〜5分間、自然乾燥または強制乾燥するだけで緻密な
シリカ膜が形成される。もし上記塗布膜を150℃以上
の温度で加熱すれば、シリカ膜はそれ以上緻密にはなら
ないだけでなく、シリカ膜の上に被覆させる機能性膜の
付着性を向上させることができなくなる。
【0029】上記のシリカ膜表面にアルコキシル基が残
存しているかどうかは、シリカ膜表面の静的水滴接触角
を測定することによって知ることができる。後に実施例
で示すように本発明によるシリカ膜表面の静的水滴接触
角は20〜40度である。これに対して例えば従来のゾ
ル−ゲル法でシリカ膜を形成し、膜の緻密化のために5
00〜600℃で焼成した場合には、静的水滴接触角の
値は数度以下となる。このように静的水滴接触角が低く
なるのは、焼成の前のシリカ膜表面にはアルコキシル基
が残っているものの、上記焼成によりアルコキシル基が
分解されてシリカ膜表面の水酸基が増えて親水化するこ
とによるものと考えられる。
【0030】表面に水酸基を有するシリカ膜を下地膜と
して、その上にオルガノシランを含む機能性膜用液を塗
布しても、通常の環境では、オルガノシランを塗布する
前に、シリカ下地膜表面の水酸基に空気中の水分が結合
して、水が下地膜表面に吸着してしまっているために、
常温でシリカ下地膜とオルガノシランの間の化学結合を
形成することが困難となるのである。
【0031】本発明においては、シリカ膜表面にはアル
コキシル基が多く残っており、水酸基は少ないので、空
気中の水分が下地膜表面に吸着することが防止されると
考えられる。従って、このシリカ下地膜にオルガノシラ
ンを含む機能性膜用液を塗布した場合には、シリカ下地
膜のアルコキシル基とオルガノシランのシラノール基
(水酸基または加水分解した官能基)との反応により、
常温でシリカ下地膜とオルガノシランの間の化学結合を
形成することができ、機能性膜をシリカ下地膜に強固に
付着させることができる。
【0032】酸化物系の下地、ガラスやセラミックス、
または、親水処理された金属やプラスチックスの基材の
表面に関しても、そのままでは上記と同様に、塗布した
オルガノシランの間の化学結合を形成することが困難で
あるが、本発明によってアルコキシル基が残存するシリ
カ下地膜をこれらの基材表面に形成させることにより、
機能性膜を基材に強固に付着させることができる。この
シリカ下地膜は高温に加熱されると、残存していたアル
コキシル基が消失し、それに代わって水酸基が形成され
るので、その上に被覆させる機能性膜を強固に付着させ
ようとするときには、シリカ下地膜を予め150℃を越
える温度で加熱すべきではない。
【0033】以上は、シリカ単体からなる膜の被覆物品
について説明したが、シリカを主成分とする膜の被覆物
品にも適用することができる。すなわち膜成分として、
アルミニウム、ジルコニウム、チタニウム、セリウム等
のシリコン以外の酸化物を添加し、酸化物換算で上記シ
リカの最大30重量%まで、通常は1〜30重量%を置
換してシリカ系の多成分酸化物膜とすることによって、
さらに耐久性を向上させることができる。なかでも、ア
ルミニウム、ジルコニウムは、下地膜自体を強固にし、
さらに機能性皮膜との結合を強固にするので好ましい。
シリコン以外の酸化物の添加量は1重量%より少ないと
添加効果が得られず、また、30重量%より多いと膜の
緻密性が損なわれ強固な膜とならない。
【0034】これらの酸化物の添加は、これらの金属の
アルコキシドを、β−ジケトン、酢酸、トリフルオロ酢
酸、エタノールアミン等で化学修飾したキレート化物の
形で添加することが好ましい。特に、β−ジケトンの一
種であるアセチルアセトンで化学修飾して添加すると、
溶液の安定性が優れ、また、比較的強固な膜となるので
好ましい。
【0035】本発明に係るシリカ系膜被覆物品の製造
は、上記のアルコール溶液からなるコーティング液を、
常温常圧下で、ガラス、セラミックス、プラスチックス
あるいは金属等の基材表面に塗布し、常温常圧下で、ま
たは150℃以下の温度で、30秒間〜5分間、自然乾
燥または強制乾燥することにより行われる。
【0036】ガラス、セラミックス、金属のような基材
表面には水酸基のような親水性基が存在するので、上記
コーティング液を塗布したときに基材上に塗膜が形成さ
れる。しかし、プラスチックス基材の種類によってはそ
の表面に親水性基が少なく、アルコールとの濡れが悪い
ために、コーティング液が基材表面ではじかれて塗膜が
形成され難いことがある。このように表面の親水性基が
少ない前記基材の場合には、その表面を、予め酸素を含
むプラズマまたはコロナ雰囲気で処理して親水性化した
り、あるいは、基材表面を酸素を含む雰囲気中で200
〜300nm付近の波長の紫外線を照射して、親水性化
処理を行った後に、シリカ系膜被覆処理を行うことが好
ましい。
【0037】また、シリカ系膜形成用コーティング液の
塗布方法は、特に限定されるものではないが、例えばデ
ィップコート、フローコート、スピンコート、バーコー
ト、ロールコート、スプレーコート、手塗り法、刷毛塗
り法などが挙げられる。
【0038】本発明によれば、ガラス、セラミックス、
金属、プラスチックスなどの基材の表面に、高温に加熱
することなく、緻密で硬いシリカ系皮膜を形成すること
ができる。また基材からのアルカリを遮断する性能を有
し、または基材と機能性膜との結合強度を向上させる下
地膜としても有用であり、上記シリカ系膜上に、例えば
加水分解可能な基および機能性官能基、を有するオルガ
ノシランまたはその加水分解物(部分加水分解物を含
む)を塗布したり、その他の被覆を行うことによって、
撥水、撥油、防曇、防汚、低摩擦抵抗、反射防止その他
の光学膜、導電膜、半導体膜、保護膜等の機能性膜を形
成することができる。
【0039】上記オルガノシランの加水分解可能な基
は、特に限定されるものではないが、ハロゲン、ハイド
ロジェン、アルコキシル、アシロキシ、イソシアネート
等が挙げられる。特に、アルコキシル基は、反応が極端
に激しくなく、保存等の取り扱いが比較的容易であるの
で好ましい。
【0040】例えば、撥水・撥油の機能性膜の被覆方法
としては、特に限定されないが、撥水性官能基としての
フロオロアルキル基、および加水分解可能な基を含有す
るオルガノシランを用いて処理する方法が好ましい。
【0041】フロオロアルキル基を含有するオルガノシ
ランとしては、CF3(CF211(CH22SiCl3
CF3(CF210(CH22Si(Cl)3、CF3(C
29(CH22SiCl3、CF3(CF28(CH2
2SiCl 3、CF3(CF27(CH22SiCl3、CF
3(CF26(CH22SiCl3、CF3(CF25(C
22SiCl3、CF3(CF24(CH22SiC
3、CF3(CF23(CH22SiCl3、CF3(C
22(CH22SiCl3、CF3CF2(CH22Si
Cl3、CF3(CH22SiCl3のようなパーフロオロ
アルキル基含有トリクロロシラン;CF3(CF2
11(CH22Si(OCH33、CF3(CF210(C
22Si(OCH33、CF3(CF29(CH22
i(OCH33、CF3(CF28(CH22Si(OC
33、CF3(CF27(CH22Si(OCH33
CF3(CF26(CH22Si(OCH33、CF
3(CF25(CH22Si(OCH33、CF3(C
24(CH22Si(OCH33、CF3(CF2
3(CH22Si(OCH33、CF3(CF22(C
22Si(OCH33、CF3CF2(CH22Si(O
CH33、CF3(CH22Si(OCH33、CF
3(CF211(CH22Si(OC253、CF3(C
210(CH22Si(OC253、CF3(CF29
(CH22Si(OC253、CF3(CF28(C
22Si(OC253、CF3(CF27(CH22
Si(OC253、CF3(CF26(CH22Si(O
253、CF3(CF25(CH22Si(OC
253、CF3(CF24(CH22Si(OC
253、CF3(CF23(CH 22Si(OC
253、CF3(CF22(CH22Si(OC
253、CF3CF2(CH22Si(OC253、C
3(CH22Si(OC253のようなパーフロオロ
アルキル基含有トリアルコキシシラン;CF3(CF2
11(CH22Si(OCOCH33、CF3(CF210
(CH2 2Si(OCOCH33、CF3(CF29(C
22Si(OCOCH33、CF 3(CF28(C
22Si(OCOCH33、CF3(CF27(C
22Si(OCOCH33、CF3(CF26(C
22Si(OCOCH33、CF3(CF25(C
22Si(OCOCH33、CF3(CF24(C
22Si(OCOCH33、CF3(CF23(C
22Si(OCOCH33、CF3(CF2 2(C
22Si(OCOCH33、CF3CF2(CH22Si
(OCOCH33、CF3(CH22Si(OCOC
33のようなパーフロオロアルキル基含有トリアシロ
キシシラン;CF3(CF211(CH22Si(NC
O)3、CF3(CF210(CH22Si(NCO)3
CF3(CF29(CH22Si(NCO)3、CF3(C
28(CH22Si(NCO)3、CF3(CF2
7(CH22Si(NCO)3、CF3(CF26(C
22Si(NCO)3、CF3(CF25(CH22Si
(NCO) 3、CF3(CF24(CH22Si(NC
O)3、CF3(CF23(CH22Si(NCO)3、C
3(CF22(CH22Si(NCO)3、CF3CF2
(CH22Si(NCO)3、CF3(CH22Si(NC
O)3のようなパーフロオロアルキル基含有トリイソシ
アネートシランを例示することができる。
【0042】また、アルキル基を含有するオルガノシラ
ンを用いて処理することによって、撥水、あるいは、低
摩擦抵抗の機能性膜を得ることができる。特に限定され
るものではないが、炭素数1〜30の直鎖状のアルキル
基、および加水分解可能な基を含有するオルガノシラン
が好ましく利用できる。
【0043】アルキル基を含有するオルガノシランとし
ては、CH3(CH230SiCl3、CH3(CH220
iCl3、CH3(CH218SiCl3、CH3(CH216
SiCl3、CH3(CH214SiCl3、CH3(CH2
12SiCl3、CH3(CH210SiCl3、CH3(C
29SiCl3、CH3(CH28SiCl3、CH3(C
27SiCl3、CH3(CH26SiCl3、CH3(C
25SiCl3、CH 3(CH24SiCl3、CH3(C
23SiCl3、CH3(CH22SiCl3、CH3CH
2SiCl3、(CH3CH22SiCl2、(CH3CH2
3SiCl、CH3SiCl3、(CH32SiCl2、(C
33SiClのようなアルキル基含有クロロシラン;
CH3(CH230Si(OCH33、CH3(CH220
Si(OCH33、CH3(CH218Si(OCH33
CH3(CH216Si(OCH33、CH3(CH 214
Si(OCH33、CH3(CH212Si(OCH33
CH3(CH210Si(OCH33、CH3(CH29
i(OCH33、CH3(CH28Si(OCH33、C
3(CH27Si(OCH33、CH3(CH26Si
(OCH33、CH3(CH25Si(OCH33、CH
3(CH24Si(OCH33、CH3(CH23Si(O
CH33、CH3(CH22Si(OCH33、CH3
2Si(OCH33、(CH3CH22Si(OC
32、(CH3CH23SiOCH3、CH3Si(OC
33、(CH32Si(OCH32、(CH33SiO
CH3、CH3(CH230Si(OC253、CH3(C
220Si(OC253、CH3(CH218Si(OC
253、CH3(CH216Si(OC253、CH
3(CH214Si(OC253、CH3(CH212Si
(OC253、CH3(CH210Si(OC253
CH3(CH29Si(OC253、CH3(CH2 8
i(OC253、CH3(CH27Si(OC253
CH3(CH26Si(OC253、CH3(CH25
i(OC253、CH3(CH24Si(OC253
CH3(CH23Si(OC253、CH3(CH22
i(OC253、CH3CH2Si(OC253、(CH
3CH22Si(OC252、(CH3CH23SiOC2
5、CH3Si(OC253、(CH32Si(OC2
52、(CH33SiOC25のようなアルキル基含有
アルコキシシラン;CH3(CH230Si(OCOC
33、CH3(CH220Si(OCOCH33、CH3
(CH218Si(OCOCH33、CH3(CH216
i(OCOCH33、CH3(CH214Si(OCOCH
33、CH3(CH212Si(OCOCH33、CH
3(CH210Si(OCOCH33、CH3(CH29
i(OCOCH33、CH3(CH28Si(OCOC
33、CH3(CH27Si(OCOCH33、CH3
(CH26Si(OCOCH33、CH3(CH25Si
(OCOCH33、CH3(CH24Si(OCOC
33、CH3(CH23Si(OCOCH33、CH3
(CH22Si(OCOCH33、CH3CH2Si(OC
OCH33、(CH3CH22Si(OCOCH32
(CH3CH23SiOCOCH3、CH3Si(OCOC
33、(CH32Si(OCOCH32、(CH33
SiOCOCH3 のようなアルキル基含有アシロキシシ
ラン;CH3(CH230Si(NCO)3、CH3(C
220Si(NCO)3、CH3(CH218Si(NC
O)3、CH3(CH216Si(NCO)3、CH3(CH
21 4Si(NCO)3、CH3(CH212Si(NCO)
3、CH3(CH210Si(NCO)3、CH3(CH29
Si(NCO)3、CH3(CH28Si(NCO)3、C
3(CH27Si(NCO)3、CH3(CH26Si
(NCO)3、CH3(CH25Si(NCO)3、CH3
(CH24Si(NCO)3、CH3(CH23Si(NC
O)3、CH3(CH22Si(NCO)3、CH3CH2
i(NCO)3、(CH3CH22Si(NCO)2、(C
3CH23SiNCO、CH3Si(NCO)3、(C
32Si(NCO)2、(CH33SiNCO のような
アルキル基含有イソシアネートシランを例示することが
できる。
【0044】さらに、ポリアルキレンオキシド基、およ
び加水分解可能な基を分子内に有するオルガノシランを
用いて処理することによって、水滴の転がり始める臨界
傾斜角が低く、かつ、汚れが吸着あるいは付着しにくい
機能性膜を得ることができる。
【0045】上記ポリアルキレンオキシド基としては、
ポリエチレンオキシド基、ポリプロピレンオキシド基な
どが主に使用される。これらの基を有するオルガノシラ
ンとして、例えば、[アルコキシ(ポリアルキレンオキ
シ)アルキル]トリアルコキシシラン、N−(トリエト
キシシリルプロピル)−O−ポリエチレンオキシドウレ
タン、[アルコキシ(ポリアルキレンオキシ)アルキ
ル]トリクロロシラン、N−(トリクロロシリルプロピ
ル)−O−ポリエチレンオキシドウレタンのようなオル
ガノシランが上げられるが、より具体的には[メトキシ
(ポリエチレンオキシ)プロピル]トリメトキシシラ
ン、[メトキシ(ポリエチレンオキシ)プロピル]トリ
エトキシシラン、[ブトキシ(ポリプロピレンオキシ)
プロピル]トリメトキシシラン等が好ましく用いられ
る。
【0046】これらのオルガノシランをアルコール溶媒
に溶解し、酸触媒を用いて加水分解した溶液を前記シリ
カ系膜(下地膜)上に塗布することによって、特に熱処
理を施すことなく、下地膜表面のアルコキシル基とオル
ガノシランのシラノール基との脱アルコール反応が起こ
り、シロキサン結合を介して下地膜とオルガノシランが
結合される。また、上記オルガノシランの加水分解性官
能基の反応性が高い場合、例えば、上記オルガノシラン
がクロル基、イソシアネート基、アシロキシ基等を有す
る場合は、下地膜表面にアルコキシル基とともに存在す
るシラノールや微量の水と反応することにより、下地膜
とオルガノシランの結合が形成されるので、上記オルガ
ノシランを、希釈しないでそのままで塗布したり、また
はパーフロオロカーボン、塩化メチレン、炭化水素、シ
リコーンのような非水系溶媒で希釈しただけの液を塗布
してもよい。このようにアルコキシル基が表面に残存す
るシリカ系膜を下地膜とすることにより、機能性膜を基
材に強固に付着させることができる。
【0047】機能性膜膜の塗布方法としては、シリカ系
膜被覆処理の場合と同様に、特に限定されないが、フロ
ーコート、ロールコート、スプレーコート、手塗り法、
刷毛塗り法などが挙げられる。
【0048】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を説明す
る。
【0049】[実施例1]濃塩酸(濃度35重量%)9
0gに濃硫酸(濃度95重量%)600gを滴下し、発
生した塩化水素(HCl)ガスを脱水エタノール(関東
化学製、含有水分量0.005%以下) 500gに溶
解させて、HClを4.8重量%含有するHClエタノ
ール溶液を作製した。このHClエタノール溶液31
2.5gにさらに脱水エタノール187.5g添加し、
HClを3.0重量%含有するHClエタノール溶液を
得た。この3.0%HClエタノール溶液97.8g
に、テトラエトキシシラン(信越化学工業(株)製)
0.4gを添加し、さらに水1.8gを添加し30分間
撹拌して、シリカ膜コーティング用組成物を得た。この
処理液中のテトラエトキシシラン(シリカ換算)、塩酸
および水の含有量は表1に示す通りである。
【0050】次いで、CF3(CF27(CH22Si
(OCH33(ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシ
シラン、信越化学工業(株)製)1gをエタノール98
gに溶解し、さらに0.1規定塩酸を1.0g添加し、
1時間撹拌し、撥水処理剤を得た。
【0051】洗浄したソーダ石灰珪酸塩ガラス基板(3
00×300mm)上に、湿度30%、室温下で上記シ
リカ膜処理液をフローコート法にて塗布し、約1分で乾
燥し、ガラス基板表面に厚みが約40nmのシリカ膜を
被覆した。このシリカ膜の硬度を鉛筆硬度で測定したと
ころ、「H」の芯の鉛筆で膜を引っ掻いても膜は傷つか
なかった。
【0052】この後、このシリカ膜が被覆されたガラス
基板表面に、綿布に3mlの上記撥水処理剤をつけ塗り
込んだ後、過剰に付着した撥水処理剤を新しい綿布で拭
き取り、撥水処理ガラスを得た。
【0053】この撥水処理ガラスについて、接触角計
(CA−DT、協和界面科学製)を用いて、水滴重量2
mgとして初期の静的水滴接触角(以下、単に接触角と
いう)を測定した。摩擦試験として、往復摩耗試験機
(新東科学製)に乾布を取り付けて、荷重0.3kg/
cm2の条件で撥水膜表面を3000回往復摺動させ、
その後に接触角を測定した。また撥水剤塗布前のシリカ
膜表面の接触角も、参考のために測定した。なお、清浄
なガラス基材そのものの接触角は約数度以下である。こ
れらの測定結果を表2に示す。
【0054】また摩擦試験前の撥水膜表面を肉眼で観察
して膜のムラの有無を測定し、表2の「外観」の欄に、
膜ムラのない場合を「OK」、膜ムラが生じた場合を
「NG」とそれぞれ表した。表2に示すように、シリカ
膜表面の接触角は29度、撥水処理後の初期接触角は1
08度、摩擦試験後の接触角は96度を示し、外観は良
好「OK」であった。
【0055】[実施例2]実施例1でのシリカ膜処理液
の調合において水を添加量を0.0g、3.0%エタノ
ール溶液の添加量を99.6gとした以外は、実施例1
と同様にして撥水処理ガラスを得た。シリカ膜処理液の
組成を表1に、シリカ膜の厚み、各種接触角等を表2に
それぞれ示す。
【0056】[実施例3、4]実施例1と同様の方法
で、2.0%HClエタノール溶液を作製し、2.0%
HClエタノール溶液96.5gに、テトラエトキシシ
ラン(信越化学工業(株)製)2.0g(実施例3)、
または0.05g(実施例3)を添加し、さらに水1.
5gを添加し30分間撹拌して、コーティング用組成物
を得た。それぞれの処理液中のテトラエトキシシラン
(シリカ換算)、塩酸および水の含有量は表1に示す通
りである。この後、実施例1と同様にして撥水処理ガラ
スを得た。表2に実施例3,4で得られた撥水処理ガラ
スのシリカ膜の厚み、各種接触角等を示す。
【0057】[実施例5,6]実施例1と同様の方法
で、それぞれ0.3%(実施例5)または4.5%(実
施例6)のHClエタノール溶液を作製し、所定のHC
lエタノール溶液をそれぞれ99.3g、98.6g
に、テトラエトキシシラン(信越化学工業(株)製)
0.4gを添加し、さらに水をそれぞれ0.3g(実施
例5)、1.0g(実施例6)を添加し30分間撹拌し
て、コーティング用組成物を得た。それぞれの処理液中
のテトラエトキシシラン(シリカ換算)、塩酸および水
の含有量は表1に示す通りである。この後、実施例1と
同様にして撥水処理ガラスを得た。表2に実施例5,6
で得られた撥水処理ガラスのシリカ膜の厚み、各種接触
角等を示す。
【0058】[実施例7]実施例1と同様に、3.0%
HClエタノール溶液を作製し、この3.0%HClエ
タノール溶液98.6gに、テトラエトキシシラン(信
越化学工業(株)製)0.4gを添加し、さらに水1.
0gを添加し30分間撹拌して、コーティング用組成物
を得た。この処理液中のテトラエトキシシラン(シリカ
換算)、塩酸および水の含有量は表1に示す通りであ
る。この後、実施例1と同様にして撥水処理ガラスを得
た。表2に実施例7で得られた撥水処理ガラスのシリカ
膜の厚み、各種接触角等を示す。
【0059】[実施例8]脱水エタノール64.8g
に、アセチルアセトン9.8g、アルミニウム−トリ−
sec−ブトキシド(関東化学製)25.4gを溶解
し、酸化物換算で5重量%のアルミナ原料液を得た。
【0060】実施例1と同様に、3.0%HClエタノ
ール溶液を作製し、この3.0%HClエタノール溶液
98.55gに、上記アルミナ原料液0.12g、テト
ラエトキシシラン(信越化学工業(株)製)0.33g
を添加し、さらに水1.0gを添加し30分間撹拌し
て、コーティング用組成物を得た。この処理液中のテト
ラエトキシシラン(シリカ換算)、塩酸および水の含有
量は表1に示す通りである。この後、実施例1と同様に
して撥水処理ガラスを得た。表2に実施例7で得られた
撥水処理ガラスのシリカ膜の厚み、各種接触角等を示
す。
【0061】[実施例9]脱水エタノール78.6g
に、アセチルアセトン4.1g、ジルコニウム−テトラ
−n−ブトキシド(関東化学製)17.4gを溶解し、
酸化物換算で5重量%のジルコニア原料液を得た。
【0062】実施例1と同様に、3.0%HClエタノ
ール溶液を作製し、この3.0%HClエタノール溶液
98.6gに、上記ジルコニア原料液0.12g、テト
ラエトキシシラン(信越化学工業(株)製)0.33g
を添加し、さらに水1.0gを添加し30分間撹拌し
て、コーティング用組成物を得た。この処理液中のテト
ラエトキシシラン(シリカ換算)、塩酸および水の含有
量は表1に示す通りである。この後、実施例1と同様に
して撥水処理ガラスを得た。表2に実施例8で得られた
撥水処理ガラスのシリカ膜の厚み、各種接触角等を示
す。
【0063】[実施例10]実施例1で作製したコーテ
ィング用組成物を、洗浄したソーダ石灰珪酸塩ガラス基
板(300×300mm)上に、湿度30%、室温下で
上記シリカ膜処理液中に浸漬し、引き上げ速度600m
m/minにてディップ法にて塗布し、約1分で乾燥
し、ガラス基板表面に厚みが約60mのシリカ膜を被覆
した。
【0064】次いで、CF3(CF27(CH22Si
(OCH33(ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシ
シラン、信越化学工業(株)製)1gをエタノール98
gに溶解し、さらに0.1規定塩酸を1.0g添加し、
1時間撹拌し、撥水処理剤を得た。
【0065】この後、このシリカ膜が被覆されたガラス
基板表面に、綿布に3mlの上記撥水処理剤をつけ塗り
込んだ後、過剰に付着した撥水処理剤を新しい綿布で拭
き取り、撥水処理ガラスを得た。表2に得られた撥水処
理ガラスのシリカ膜の厚み、各種接触角等を示す。
【0066】[実施例11]実施例1でのシリカ膜処理
液の調合に用いたテトラエトキシシランをテトラメトキ
シシラン(東京化成製)に変えた以外は、実施例1と同
様にして撥水処理ガラスを得た。シリカ処理液の組成を
表1に、シリカ膜の厚み、各種接触角等を示す。
【0067】[実施例12]実施例1での撥水処理液の
調合に用いたCF3(CF27(CH22Si(OC
33(ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラ
ン、信越化学工業(株)製)をn−オクタデシルトリメ
トキシシランに代えた以外は、実施例1と同様にして撥
水および低摩擦抵抗ガラスを得た。この撥水および低摩
擦抵抗膜処理液の組成を表4に示す。
【0068】これらの撥水および低摩擦抵抗ガラスにつ
いて、初期および摩擦試験後の接触角を測定し、95
度、92度を得た。また、摩耗係数測定器(新東科学
製)に乾布を取り付けて、膜表面と乾布との間の摩擦係
数を測定し、初期摩擦係数0.24、摩耗試験後の摩擦
係数0.24を得た。実施例1の様にフルオロアルキル
基を有するオルガノシランで処理した場合の初期摩擦係
数0.37、無処理の通常ガラスの初期摩擦係数0.4
2に比較して、摩擦係数の小さいガラスが得られた。ま
た摩擦試験後の摩擦係数は摩擦試験前(初期)とほとん
ど変化はなかった。
【0069】[実施例13]実施例1での撥水処理液の
調合に用いたCF3(CF27(CH22Si(OC
33(ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラ
ン、信越化学工業(株)製)を[メトキシ(ポリエチレ
ンオキシ)プロピル]トリメトキシシラン(チッソ株式
会社製、含有率90%、分子量460〜590、エチレ
ンオキシド単位数6〜9)に代えた以外は、実施例1と
同様にして、水滴の転がり始める臨界傾斜角が低く、か
つ、汚れが吸着あるいは付着しにくい機能性膜を得た。
【0070】上記機能性膜の初期接触角は、38度であ
った。また、水滴の転がりやすさの目安である臨界傾斜
角は、得られた上記機能性膜処理ガラスサンプルを水平
に配置し、その上に直径5mm水滴を置き、ガラス板を
徐々に傾斜させて、水滴が転がり始めるときの水平から
の傾斜角度を測定することによって求めたところ、4度
であり、非常に水滴が転がりやすい表面が得られた。さ
らに、摩擦試験後の接触角は38度であり、摩擦試験後
の臨界傾斜角は4度であって、摩擦試験前の接触角およ
び臨界傾斜角とほとんど同じ性能を維持していた。
【0071】[比較例1]エタノール(含有水量約0.
35重量%、ナカライテスク製)96gに、エチルシリ
ケート(平均重合度約5)の加水分解物(平均分子量4
08.5、「HAS−10」、コルコート社製、シリカ
分10重量%)4gを混合しシリカ膜処理液とした。こ
のシリカ膜処理液の組成を表1に示す。このシリカ膜処
理液を、洗浄したガラス基板(300×300mm)上
に、湿度30%、室温下でフローコートして塗布、約1
分で乾燥した。その後、基板を600℃で1時間焼成し
シリカ膜を得た。なお上記焼成前のシリカ膜の硬度を鉛
筆硬度で測定したところ、「B」の芯の鉛筆で膜を引っ
掻くと膜は傷ついた。そして上記焼成後のシリカ膜は、
「H」の芯の鉛筆で膜を引っ掻いても膜は傷つかなかっ
た。
【0072】さらに、このシリカ膜被覆ガラスを純水中
で10分間超音波洗浄を行い、乾燥した後、実施例1と
同様にして、撥水処理し撥水ガラスを得た。表2に示す
ように、撥水剤塗布前のシリカ膜表面の接触角は2度、
撥水処理後の初期接触角は106度、摩擦試験後の接触
角は50度を示し、摩擦試験後の撥水性能が著しく低下
することがわかる。
【0073】[比較例2]エタノール(含有水量約0.
35重量%、ナカライテスク製)99.1gに、テトラ
エトキシシラン(信越化学工業(株)製)0.4g、
0.1規定塩酸0.5gを撹拌しながら添加し、シリカ
膜処理液を得た。このシリカ膜処理液の組成を表1に示
す。
【0074】実施例1のシリカ膜処理液に代えて上記シ
リカ膜処理液を使用する以外は、実施例1と同様にして
撥水処理ガラスを得て測定を行った。シリカ膜の厚み、
各種接触角、表面粗さ等を表2にそれぞれ示す。表2に
示すように、撥水剤塗布前のシリカ膜表面の接触角は2
4度、撥水処理後の初期接触角は110度、摩擦試験後
の接触角は70度を示し、摩擦試験後の撥水性能が低下
することがわかる。
【0075】[比較例3]実施例1でのシリカ膜処理液
の調合においてテトラエトキシシランの添加量を0.4
gの代わりに15.0g、脱水エタノールの添加量を9
7.8gの代わりに83.0gとした以外は、実施例1
と同様にして撥水処理ガラスを得た。シリカ膜処理液の
組成を表1に、シリカ膜の厚み、各種接触角等を表2に
それぞれ示す。
【0076】[比較例4]濃塩酸(濃度35重量%)9
0gに濃硫酸(濃度95重量%)600gを滴下し、発
生した塩化水素(HCl)ガスを脱水エタノール(関東
化学製、含有水分量0.005%以下) 80gに溶解
させて、HClを25.1重量%含有するHClエタノ
ール溶液を作製した。このHClエタノール溶液39
8.4gにさらに脱水エタノール101.6g添加し、
HClを20.0重量%含有するHClエタノール溶液
を得た。この20.0%HClエタノール溶液98.6
gに、テトラエトキシシラン(信越化学工業(株)製)
0.4gを添加し、さらに水1.0gを添加し30分間
撹拌して、コーティング用組成物を得た。この処理液中
のテトラエトキシシラン(シリカ換算)、塩酸および水
の含有量は表1に示す通りである。この後、実施例1と
同様にして撥水処理ガラスを得た。表2に得られた撥水
処理ガラスのシリカ膜の厚み、各種接触角等を示す。
【0077】[比較例5]実施例1でのシリカ膜コーテ
ィング用組成物の調合における、水の添加量(1.8
g)を6.0gに、3.0%エタノール溶液の添加量
(97.8g)を93.6gにそれぞれ変更した以外
は、実施例1と同様にして撥水処理ガラスを得た。シリ
カ膜処理液の組成を表1に、シリカ膜の厚み、各種接触
角等を表2にそれぞれ示す。
【0078】[比較例6]実施例12のシリカ膜塗布工
程を行わなかった以外は、実施例12と同様にして撥水
および低摩擦抵抗ガラスを得た。撥水処理後の初期接触
角は95度であり実施例12のガラスについての値と等
しかったが、摩擦試験後の接触角は55度であり実施例
12のガラスについての値(92度)に比して著しく低
く、耐摩耗性能に劣る膜となった。また、摩擦試験後の
摩擦係数は0.45であり、摩擦により低摩擦抵抗機能
も失われた。
【0079】[比較例7]実施例13でのシリカ膜塗布
工程を行わなかった以外は、実施例13と同様にして撥
水および低摩擦抵抗ガラスガラスを得た。この機能性膜
の接触角は、38度であり、臨界傾斜角は4度であり、
ともに実施例13での測定値に等しかった。しかし、摩
擦試験後の接触角は22度であり、臨界傾斜角は25度
であって、接触角の減少および臨界傾斜角の増加が著し
く、耐摩耗性が劣っていた。
【0080】
【表1】 ──────────────────────────────── アルミニウムトリ シ゛ルコニウム テトラアルコキシシラン フ゛トキシト゛ テトラフ゛トキシト゛ 塩酸 水 (SiO2換算) (Al2O3換算) (ZrO2換算) (重量%) (重量%) (重量%) (規定) (重量%) ──────────────────────────────── 実施例1 0.12 0 0 0.64 1.8 実施例2 0.12 0 0 0.64 0.0 実施例3 0.58 0 0 0.43 1.5 実施例4 0.014 0 0 0.43 1.5 実施例5 0.12 0 0 0.064 0.3 実施例6 0.12 0 0 0.96 1.0 実施例7 0.12 0 0 0.64 1.0 実施例8 0.095 0.006 0 0.64 1.0 実施例9 0.095 0 0.006 0.64 1.0 実施例10 0.12 0 0 0.64 1.8 実施例11 0.16 0 0 0.64 1.8 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 比較例1 0.12 0 0 0.00003 0.65 比較例2 0.12 0 0 0.0004 0.85 比較例3 4.34 0 0 0.64 1.8 比較例4 0.12 0 0 4.30 1.0 比較例5 0.12 0 0 0.64 6.0 ────────────────────────────────
【0081】
【表2】 ───────────────────────── シリカ系膜 撥水処理ガラス ────── ───────────── 膜厚 接触角 初期 摩擦試験後 外観 接触角 接触角 (nm) (度) (度) (度) ───────────────────────── 実施例1 40 29 108 96 OK 実施例2 40 31 109 101 OK 実施例3 100 27 107 97 OK 実施例4 15 29 107 94 OK 実施例5 40 30 109 96 OK 実施例6 40 31 108 94 OK 実施例7 40 28 109 104 OK 実施例8 40 27 108 105 OK 実施例9 35 28 107 102 OK 実施例10 60 34 108 104 OK 実施例11 40 31 107 99 OK −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 比較例1 40 2 106 50 NG 比較例2 45 24 110 70 OK 比較例3 300 32 110 64 NG 比較例4 40 30 109 72 NG 比較例5 40 28 109 82 OK ─────────────────────────
【0082】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、緻密で強固なシリカ膜が被覆された物品が、焼成等
の製造コストの上昇につながる処理を必要とせずに、し
かも短時間にかつ容易に製造される。またさらに、この
シリカ膜を下地膜とし、これに加水分解可能な基と機能
性官能基を有するオルガノシランを塗布することによ
り、常温における処理で、耐久性に優れる機能性被覆物
品が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C03C 17/30 C03C 17/30 A C04B 41/82 C04B 41/82 A C09J 183/04 C09J 183/04 (72)発明者 神谷 和孝 大阪市中央区道修町3丁目5番11号 日本 板硝子株式会社内 (72)発明者 寺西 豊幸 大阪市中央区道修町3丁目5番11号 日本 板硝子株式会社内 (72)発明者 浅井 光雄 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内 Fターム(参考) 4D075 BB24Z CA09 CA36 DA06 DB13 EA05 EB42 EB56 EC07 EC30 4G059 AA01 AB09 AC22 AC24 EA01 EA05 EB07 FA05 FA22 FB05 GA01 GA12 4G072 AA35 AA36 AA41 BB09 EE05 EE06 EE07 FF01 FF02 FF07 GG03 HH30 JJ38 JJ39 JJ46 JJ47 KK17 LL15 MM02 PP17 RR12 TT30 UU30 4J040 AA011 HA086 HA126 HA166 HA301 HB07 HB09 HD32 HD41 KA23 LA07 MA05

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルコール溶媒中にシリコンアルコキシ
    ドおよび酸を含むコーティング液を基材に塗布するシリ
    カ系膜被覆物品を製造する方法において、前記コーティ
    ング液は、前記酸および水を酸/水の重量比が0.58
    以上であるように含有し、そして前記酸はハロゲン化水
    素を前記アルコール溶媒に溶解させたものであることを
    特徴とするシリカ系膜被覆物品を製造する方法。
  2. 【請求項2】 前記コーティング液は、 (A)シリコンアルコキシドおよびその加水分解物(部分加水分解物を含む)の 少なくともいずれか1つ 0.010〜3重量%(シリカ換算)、 (B)酸 0.0010〜3.0規定、および (C)水 0〜10重量%、 を含有する請求項1記載のシリカ系膜被覆物品を製造す
    る方法。
  3. 【請求項3】 前記ハロゲン化水素は塩化水素である請
    求項1または2に記載のシリカ系膜被覆物品を製造する
    方法。
  4. 【請求項4】 前記コーティング液は、(A)シリカ換
    算による、シリコンアルコキシドおよびその加水分解物
    (部分加水分解物を含む)の少なくともいずれか1つ、
    および(B)酸を、「(B)成分(規定)/(A)成分
    (重量%)」が0.010以上になるように含有する請
    求項1〜3のいずれか1項に記載のシリカ系膜被覆物品
    を製造する方法。
  5. 【請求項5】 前記コーティング液は、前記(B)酸お
    よび(C)水を、[(B)成分(規定)×(C)成分
    (重量%)]が0.0020以上になるように含有する
    請求項1〜4のいずれか1項に記載のシリカ系膜被覆物
    品を製造する方法。
  6. 【請求項6】 前記コーティング液は、 (A)シリコンアルコキシドおよびその加水分解物(部分加水分解物を含む)の 少なくともいずれか1つ 0.010〜0.6重量%(シリカ換算)、 (B)酸 0.010〜1.5規定、 および (C)水 0〜2重量% を含有する請求項1〜5のいずれか1項に記載のシリカ
    系膜被覆物品を製造する方法。
  7. 【請求項7】 前記(A)成分のシリコンアルコキシド
    が、テトラメトキシシランまたはテトラエトキシシラン
    である請求項1〜6のいずれか1項に記載のシリカ系膜
    被覆物品を製造する方法。
  8. 【請求項8】 前記(A)成分の最大30重量%が、酸
    化物換算で、β−ジケトン、酢酸、トリフルオロ酢酸ま
    たはエタノールアミンを配位子とするシリコン以外の金
    属のアルコキシドのキレート化物によって置換された請
    求項1〜7のいずれか1項に記載のシリカ系膜被覆物品
    を製造する方法。
  9. 【請求項9】 前記配位子のβ−ジケトンが、アセチル
    アセトンである請求項8に記載のシリカ系膜被覆物品を
    製造する方法。
  10. 【請求項10】 前記金属アルコキシドが、アルミニウ
    ムまたはジルコニウムのアルコキシドである請求項8ま
    たは9に記載のシリカ系膜被覆物品を製造する方法。
  11. 【請求項11】 前記基材に塗布した前記コーティング
    液の膜を常温または150℃以下の温度で乾燥する請求
    項1〜10のいずれか1項に記載のシリカ系膜被覆物品
    の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記コーティング液を、前記塗布した
    膜が5〜300nmの乾燥後厚みになるように、前記基
    材表面に塗布する請求項11に記載のシリカ系膜被覆物
    品の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記基材はガラス板である請求項1〜
    12のいずれかに記載のシリカ系膜被覆物品の製造方
    法。
  14. 【請求項14】 請求項1〜13のいずれか1項に記載
    の方法によって得られる20〜40度の静的水滴接触角
    を有するシリカ系膜被覆物品。
  15. 【請求項15】 請求項1〜13のいずれか1項に記載
    の方法によって得られるシリカ系膜被覆物品の表面に、
    さらに機能性膜用組成物を塗布する機能性膜被覆物品を
    製造する方法。
  16. 【請求項16】 前記機能性膜用組成物は、加水分解可
    能な官能基および機能性官能基を有するオルガノシラン
    ならびにその加水分解物(部分加水分解物を含む)の少
    なくともいずれか1つを含む請求項15記載の機能性膜
    被覆物品を製造する方法。
  17. 【請求項17】 前記加水分解可能な官能基はアルコキ
    シル基である請求項16に記載の機能性膜被覆物品を製
    造する方法。
  18. 【請求項18】 前記機能性膜用組成物は、撥水膜形成
    用組成物である請求項15〜17のいずれか1項に記載
    の機能性膜被覆物品を製造する方法。
  19. 【請求項19】 前記撥水膜形成用組成物は、アルコキ
    シル基およびフルオロアルキル基を分子内に含むオルガ
    ノシランならびにその加水分解物(部分加水分解物を含
    む)の少なくともいずれか1つを含む請求項18記載の
    機能性膜被覆物品を製造する方法。
  20. 【請求項20】 前記機能性膜用組成物は、撥水および
    低摩擦抵抗膜形成用組成物である請求項15記載の機能
    性膜被覆物品を製造する方法。
  21. 【請求項21】 前記撥水および低摩擦抵抗膜形成用組
    成物は、アルコキシル基およびアルキル基を分子内に含
    むオルガノシランならびにその加水分解物(部分加水分
    解物を含む)の少なくともいずれか1つを含む請求項2
    0記載の機能性膜被覆物品を製造する方法。
  22. 【請求項22】 前記機能性膜用組成物は、水滴の転が
    り性に優れ、かつ、防汚性を有する膜形成用組成物であ
    る請求項15記載の機能性膜被覆物品を製造する方法。
  23. 【請求項23】 前記水滴の転がり性に優れ、かつ、防
    汚性を有する膜形成用組成物は、アルコキシル基および
    ポリアルキレンオキシド基を分子内に含むオルガノシラ
    ンならびにその加水分解物(部分加水分解物を含む)の
    少なくともいずれか1つを含む請求項22記載の機能性
    膜被覆物品を製造する方法。
  24. 【請求項24】 請求項15〜23のいずれか1項に記
    載の方法によって得られる機能性膜被覆物品。
  25. 【請求項25】 (A)シリコンアルコキシドおよびその加水分解物(部分加水分解物を含む)の 少なくともいずれか1つ 0.010〜3重量%(シリカ換算)、 (B)ハロゲン化水素酸 0.0010〜3.0規定、 (C)水 0〜10重量%、 ただし前記(B)成分/水の重量比は0.58以上である、および (D)アルコール 残部 からなるシリカ系膜被覆用液組成物。
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