JP2000336484A - 金属被覆硬質物質の製造 - Google Patents

金属被覆硬質物質の製造

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JP2000336484A JP2000050297A JP2000050297A JP2000336484A JP 2000336484 A JP2000336484 A JP 2000336484A JP 2000050297 A JP2000050297 A JP 2000050297A JP 2000050297 A JP2000050297 A JP 2000050297A JP 2000336484 A JP2000336484 A JP 2000336484A
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Gabriele Friedrich
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】簡単にして経済的な金属被覆硬質物質の製造方
法を提供する。 【解決手段】ダイヤモンド、立方晶窒化ホウ素、炭化ホ
ウ素、炭化ケイ素、窒化ケイ素、或はチタン、ジルコニ
ウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、ク
ロム、及びモリブデンの炭化物、窒化物、ホウ化物、ケ
イ化物等の硬質物質を、鉄ペンタカルボニル等の金属カ
ルボニルの硬質物質が懸濁した液を加熱分解し、硬質物
質の表面に金属層を生成させる。また気相で存在する金
属カルボニルから硬質物質上に生成させることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は金属被覆硬質物質の製造方法に関
する。
【0002】その高い硬度のために、硬質物質は、材料
の硬度が決定的に重要となるような使用に関して、貴重
かつ需要の多い材料である。硬質物質は、例えば、比較
的小さくかつ硬い単位粒子が必要である場合に使用さ
れ、ダイヤモンドは、電磁記録媒体のためのダイヤモン
ド記録針として、または、一般に、研磨材または切削工
具、例えば、切削、ドリリング、ミリングおよびグライ
ンディングの工具における硬質物質として代表的に使用
され、これらは、各々の使用に応じて、事実上工具全
体、または、最大応力を受けるそのごく一部分が、硬質
物質からか、または、主として重合体母材中に埋め込ま
れている硬質物質粒子から製造されている。かかる接着
された硬質物質からなる加工物は、加工物の形状および
母材の材料が夫々の使用に適合するものであり、例え
ば、硬質物質粉末に、焼結性金属またはセラミック粉末
と、所望に応じて、添加剤や助剤とを混合し、形削りお
よび焼結を行うことにより、または、プラスチック中に
硬質物質粒子を埋め込んで形削りを行うことにより、製
造される。かかる方法は、既知である。
【0003】かかる材料の有用性についての重要な基準
は、母材中の硬質物質粒子の付着性である。この付着性
を改良するためにしばしば用いられる方法は、硬質物質
粒子を母材内に混合する前に、硬質物質粒子に付着促進
性被膜を施すことである。用いられる被覆材料は、通
常、金属、アロイまたは非金属である。被覆は、熱的、
無電解または電解被覆により、または、気相からの付着
により、慣例的に行われる。
【0004】欧州特許公開第533 444号には、ダ
イヤモンドの研磨粒子(米国特許第4,770,907
号および米国特許第5,143,523号)、または、
少なくとも20重量%の金属、特には、コバルト、ニッ
ケル、鉄、銅、亜鉛およびモリブデンによる被膜を有す
る立方晶窒化ホウ素、を含む研磨ペレットの製造が記載
されている。これらの研磨粒子は、流動槽中で流動され
る硬質物質粒子上への金属粉末スラリーの吹き付け(s
praying)と、その後の焼結とにより製造され
る。西ドイツ特許公開第26 32 865号には、固
体の微粉状金属化合物、例えば、モリブデン、タングス
テンもしくはチタンの硫化物または塩化クロムの微粉砕
およびその後の熱的な分解により金属被膜を形成する、
ダイヤモンド粒子または立方晶窒化ホウ素粒子の被覆方
法が開示されている。これらの方法の不都合な点は、2
つの工程段階および高温が必要であることと、結果を制
御するのが困難であることである。
【0005】WO−A 95/26245には、硬質物
質粒子、特には炭化タングステンの、鉄族の金属を用い
た、金属塩の熱的な分解による被覆方法が示されている
が、この方法においては、金属塩は、さらなる他の炭素
源および被覆すべき硬質物質粒子を含む有機溶媒中に錯
生成剤の錯体として溶解しており、有機溶媒は除去され
て、金属被膜は中性または還元雰囲気中でのその後の加
熱により生成する。この方法は比較的扱いにくく、安定
かつ可溶性である適切な金属塩を利用できる場合に用い
ることができるにすぎない。
【0006】ベルギー特許第767 354号の方法に
おいては、金属は硬質物質粒子上に電解的に付着し、こ
の方法には電気化学的工程段階が必要となる。
【0007】ヨーロッパ特許公開第622 425号に
は、金属性物質の存在下での対応する金属カルボニルの
分解により、鉄、コバルトまたはニッケル被膜を付着さ
せて金属性物質を被覆する方法が示されている。米国特
許第4,229,209号には、金含有岩の存在下での
鉄カルボニルの分解が示されており、この方法において
は、鉄は、単離した金に優先的に付着するため、結果と
して、その後磁石により便利に分離することができる。
西ドイツ特許第44 03 678号には、酸素を含む
(モリブデン、タングステンまたはスズ酸化物)または
金属を含む表面を有する物質に金属層を付着させる方法
が示されている。
【0008】米国特許第3,663,191号には、真
空装置中における、金属を用いたダイヤモンド粒子のプ
ラズマ被覆方法が示されている。
【0009】米国特許第4,062,660号およびカ
ナダ特許第10 35 962号には、金属、例えば、
ニッケル、コバルトまたは鉄によるダイヤモンド粒子の
被覆方法が開示されており、この方法においては、ダイ
ヤモンド粉末は慣用の無電解若しくは電気化学的方法を
用いて金属により被覆され、または、これより大きいダ
イヤモンドは高圧下で金属をその表面にプレスすること
により被覆され、さらにその後、金属被覆ダイヤモンド
は、非酸化性雰囲気中または減圧下で加熱される。
【0010】しかしながら、金属による硬質物質の既知
の被覆方法は、常に満足な技術的成果が得られるもので
はなく、または、可能であるとしても、かかる満足な成
果を達成することができるのは、高価な装置、低い生産
性および高い製造費を受け入れられる場合のみである。
【0011】本発明の目的は、単純かつ経済的な金属被
覆硬質物質の製造方法であって、技術的に満足のいく成
果をも得ることのできる方法を得ることにある。
【0012】本発明者らは、この目的が、硬質物質の存
在下での金属カルボニルの分解による金属層の生成を含
む金属被覆硬質物質の製造方法により達成されることを
見出した。この本発明の方法によれば、金属層の良好な
付着性と金属層に作用しうる硬度および組成とを有する
金属被覆硬質物質を、便利に、かつ、高い生産性をもっ
て製造することが可能である。更にまた、本発明者ら
は、金属被覆硬質物質であって、金属中の炭素および/
または窒素含有量のためにその金属層が純金属よりも硬
く、かつ、請求項1に記載した方法により得ることがで
きる金属被覆硬質物質を見出した。特には、本発明者ら
は、鋼層により覆われたかかる硬質物質を見出した。
【0013】本発明の目的のために、硬質物質は、元素
金属または金属のアロイではない硬質材料である。硬質
物質には、例えば、元素の周期表の遷移群IV、VおよびV
Iの元素の炭化物、窒化物、ホウ化物およびケイ化物、
例えば、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウ
ム、ニオブ、タンタル、クロムおよびモリブデンの炭化
物、窒化物、ホウ化物およびケイ化物(これらは形式的
には非金属元素の挿入により金属から生ずるため、これ
らもしばしば研究者用語で「金属性硬質物質」と称され
る)、炭化トリウムおよび炭化ウラニウム、並びに、専
ら非金属元素のみを含む硬質物質、例えば、窒化ホウ
素、特には、立方晶窒化ホウ素、炭化ホウ素、α−アル
ミナ、炭化ケイ素、窒化ケイ素およびダイヤモンド、が
ある。モース硬度スケールにおいて、硬質物質は一般に
少なくとも8、好ましくは少なくとも9の硬度を有す
る。本発明の目的のために好ましい硬質物質には、元素
の周期表の遷移群IV、VおよびVIの元素の炭化物、窒化
物、ホウ化物およびケイ化物、例えば、チタン、ジルコ
ニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、
クロムおよびモリブデンの炭化物、窒化物、ホウ化物お
よびケイ化物、立方晶窒化ホウ素、炭化ホウ素、炭化ケ
イ素、窒化ケイ素およびダイヤモンドがある。特に好ま
しくは、炭化チタン、窒化チタン、炭化タンタル、炭化
タングステン、立方晶窒化ホウ素、炭化ホウ素、炭化ケ
イ素、窒化ケイ素およびダイヤモンドである。
【0014】硬質物質上に付着すべき金属層は、好まし
くは、鉄、コバルトおよび/またはニッケルまたはこれ
らの金属のアロイを含む。特に、極めて好適な具体的実
施形態においては、金属層は鉄からなる。金属は、炭
素、窒素および除去できない不純物の部分を有していて
もよい。
【0015】金属被膜を生成するための開始材料には、
対応する金属被膜の金属成分のカルボニル、好ましくは
鉄ペンタカルボニル、二量体コバルトテトラカルボニル
およびニッケルテトラカルボニル並びにそれらの混合物
がある。金属カルボニルは、よく知られているように、
例えば、細かく砕かれた金属と一酸化炭素との反応によ
り工業的に製造され、通常、蒸留により高純度で得るこ
とができ、また、そのうちのいくらかは、様々な工業的
目的、例えば、触媒として、または、純金属を製造する
ために用いられる商品である。金属カルボニルについて
の技術のあらましは、例えば、Ullmann’s Encycloped
ia of Industrial Chemistry,SixthEdition,1998
Electronic Release(WILEY−VCE Verlag GmbH,W
einheim)、キーワード「焼結鋼および鉄」中、特には
セクション2.1.4.:「カルボニル鉄粉末」に、また、キ
ーワード「鉄化合物」中、特にはセクション3.2.:「製
造」および3.5.「使用」に、さらには、この中に列挙さ
れている参考文献中に示されている。金属カルボニルか
ら純金属を製造するために、金属カルボニルは、光エネ
ルギー、または、技術的により単純な、既知の単純な方
法による熱エネルギーの作用により、純度の高い粉末の
形態で付着している金属を伴って、分解される。この方
法で、鉄カルボニルを加熱することにより製造される鉄
粉末(通常、「カルボニル鉄」と称される)は、例え
ば、粉末冶金において、広範に使用される。現在わかっ
ているのは、硬質物質の存在下における金属カルボニル
の熱的な分解によれば硬質物質上に均一な金属被膜を生
成させることが可能であり、かつ、例えば、未被覆の硬
質物質と共に金属粉末が生成することはないということ
である。
【0016】本発明の方法によれば、特には、カルボニ
ルの分解により製造される金属の特性に作用する既知の
方法を硬質物質の金属被膜に対して用いて、かくしてこ
の金属被膜の特性を制御することも可能である。例え
ば、アロイは、金属カルボニルの混合物の分解により付
着させることができ、また、付着した金属被膜の炭素含
有量は水素のような還元ガスの添加により変化させるこ
とができる。特には、鉄の場合には、この炭素含有量
は、被膜の硬度に強い作用を有する。アンモニアの添加
は、同様に炭素含有量に作用して、金属性被膜の窒素含
有量を付加的に調節することを可能とし、この窒素含有
量は被膜の硬度等の被膜の特性に付加的作用を有する。
特には、本発明の方法によれば、硬質金属層、特には鋼
層(鋼は、よく知られているように、炭素含有鉄に関す
る用語である)により硬質物質を被覆することが可能で
あり、これは、鉄の炭素および窒素含有量の結果とし
て、用いる分解条件との相関で確立されており、既知の
方法を用いて付着させることのできる純粋な鉄よりも有
意に硬い。
【0017】一般に、付着金属の炭素含有量としては、
0〜8重量%、好ましくは0.2〜5重量%、特に好ましくは
0.5〜3重量%が本発明の方法における規定値であり、ま
た、窒素含有量としては、一般に0〜5重量%、好ましく
は0.02〜4重量%、特に好ましくは0.5〜2重量%が規定
値である。硬質物質上に付着した金属層の炭素含有量
は、炭化物の場合には炭化物が本来炭素を含有するため
に決定することが特別困難であり、また、ダイヤモンド
の場合にはダイヤモンドが測定値に反して純粋な炭素で
あるために決定することが特別困難であり、硬質物質
(ダイヤモンド)の存在下および不存在下で、他の点で
は同一の条件下におけるカルボニルの分解により、両方
の場合で同様である付着金属の組成および特性が得られ
るものと考えられる。
【0018】付着金属層の厚さは、一般に、少なくとも
1nm、好ましくは少なくとも100nmであり、また特に好ま
しくは少なくとも500nmである。一般に、1mm未満、好ま
しくは100μm未満であり、また特に好ましくは20μm未
満である。
【0019】本発明の方法においては、1種またはそれ
以上の金属カルボニルが、被覆すべき硬質物質の存在下
で分解される。これは、好ましくは液相中かまたは気相
からかのいずれかで行われる。
【0020】本発明の方法を液相中で行うために、金属
カルボニルと共生することができると同時に好ましくは
金属カルボニルのための溶媒である、硬質物質の懸濁媒
質中懸濁液か、または、金属カルボニルが、反応容器中
で生成する。所望の量の金属カルボニルをこの懸濁液中
に添加し、また、その混合物を、硬質物質上に付着して
いる金属層が所望の厚さとなるまで加熱する。金属カル
ボニルは、反応開始時にすべて添加しても、または、反
応の間、一度に少量ずつ、若しくは、連続的に添加して
もよい。好ましくは、分解する際、所望の厚さの金属層
を付着させるのにちょうど十分な量の金属カルボニルを
用いて、遊離金属カルボニルが被覆工程の終了時に混合
物中に存在しないようにする。
【0021】懸濁媒質および/または溶媒としては、反
応条件下で不活性である液体溶媒か、または、対応する
不活性溶媒混合物を用いる。好適な溶媒は、例えば、脂
肪族、芳香族または芳香脂肪族(araliphatic)炭化水
素およびエーテルのような有機溶媒であり、これらの夫
々はまた置換されいてもよい。用いてもよい溶媒の例と
しては、後処理されていてもよい石油精製物(高沸点石
油留分、「リグロイン」、「溶媒ナフサ」、エクソン
(Exxon)化学製「Solvesso(登録商標)」)、デカリ
ンまたはテトラリンのような部分的にまたは完全に水素
化されたポリ環式芳香族炭化水素、エチレングリコール
ジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエー
テルまたはトリエチレングリコールジメチルエーテルが
ある。
【0022】金属カルボニルの分解は、沸点まで加熱す
ることにより行う。好ましくは、沸騰除去された金属カ
ルボニルを、用いていてもよいいくらかの低沸点溶媒と
共に凝縮器中で凝縮して、反応容器中に戻す。反応の進
行には、生成した一酸化炭素が伴ってもよい。高沸点溶
媒(ここでは、「高沸点」とは、金属カルボニルの沸点
よりも高い沸点を有していることを意味する)を用い、
かつ、カルボニルを連続的にでなくむしろ1またはそれ
以上の部分ごとに添加するならば、反応の終了は、もは
やカルボニルが沸騰除去されなくなることによる単純な
手法で確認することができる。
【0023】懸濁液は、好ましくは機械的に、例えば、
攪拌によって、分解の間に混合する。所望に応じて、所
望の方法で付着金属の特性に作用する付加的な成分を、
反応混合物に添加してもよい。ここでは、金属カルボニ
ルからの純金属の製造により知られている全ての技術を
用いることが可能である。水素のような還元ガスの存在
は付着金属の炭素含有量を低下させ、これは、特に鉄の
場合には、その硬度をも減少させることが知られてい
る。アンモニアが存在する場合には、付着金属の炭素含
有量は同様に減少するが、一方、金属は一定の限界まで
窒化される。炭素含有化合物、例えば、メタン、一酸化
炭素および/または二酸化炭素が存在すると、付着金属
の炭素含有量は増加する。従って、反応混合物の正確な
組成は、金属被膜の所望の特性との相関で選択され、僅
かな日常実験により最適化することができる。かかる付
加的な成分は、反応混合物に対し、反応開始時に全てを
同時にか、または、反応の間に、一度に少量ずつか若し
くは連続的にかのいずれかで添加することができる。例
えば、かかる他の反応成分を含むガスを、反応混合物中
に通してもよい。
【0024】金属被覆硬質物質は、その後、単純濾過に
より単離することができる。必要に応じて、それらを、
例えば、アルコール、例えば、メタノール、エタノー
ル、n‐若しくはiso‐プロパノール、n‐、iso‐、sec
‐若しくはtert‐ブタノール、エーテル、例えば、ジエ
チルエーテル、ジ‐n‐ブチルエーテル、メチル若しく
はエチルtert‐ブチルエーテル、メチル若しくはエチル
tert‐アミルエーテル、水またはこれらの混合物を用い
て洗浄して、付着している溶媒を除去することができ
る。
【0025】気相からの方法を行うためには、硬質物質
を加熱した容器中に置き、金属カルボニルが含まれるガ
ス流をそれらの全体に通して、かくして、硬質物質上に
金属被膜を形成する。使用する容器は、例えば、チュー
ブ、好ましくは回転チューブである。
【0026】金属カルボニルが含まれるガスを、容器中
および硬質物質全体に通す。ガスは純粋な金属カルボニ
ルであってもよいが、好ましくは不活性ガスで希釈した
金属カルボニルを用いる。この目的のために、金属カル
ボニルを添加された不活性ガス流は、既知の方法で、例
えば、飽和蒸発器または全蒸発器中で製造する。用いる
不活性ガスは、反応条件下で不活性であるガス、例え
ば、窒素、一酸化炭素、二酸化炭素、ヘリウム、ネオン
若しくはアルゴンまたはこれらのガスの混合物である。
好ましくは窒素を用いる。硬質物質全体に通すガス混合
物には、液相中で反応を行うときのように、不活性ガス
および金属カルボニルに加えてさらに他の成分を含め
て、付着金属層の特性に所望の方法で作用させることが
できる。ここでもまた、金属カルボニルからの純金属の
製造により知られているすべての技術を用いることが可
能である。従って、硬質物質全体を通すガス混合物の正
確な組成は、金属被膜の所望の特性との相関で選択さ
れ、僅かな日常実験により最適化することができる。一
般に、ガス混合物は、すべての成分が合計で100体積%
となるようにガス混合物中に存在するという条件で、ア
ンモニア0〜50体積%、好ましくは2〜30体積%、特に好
ましくは4〜20体積%と、メタン0〜50体積%、好ましく
は2〜30体積%、特に好ましくは4〜20体積%とを含む。
【0027】硬質物質を、その全体を通すガス混合物で
処理するための時間は、そのガス混合物の金属カルボニ
ルの含有量および付着させるべき所望の金属量によって
決定される。反応終了後、金属被覆硬質物質を回転チュ
ーブから取出す。
【0028】反応容器内の規定温度は、液相中での方法
を行う場合およびガス相からの方法を行う場合の両方と
も、一般に400℃以下、好ましくは350℃未満であり、特
に好ましくは300℃未満である。しかしながら、規定温
度は、少なくとも金属カルボニルの分解のため、およ
び、満足のいく速度での金属の付着のために十分なもの
とすべきである。この温度は、用いる金属カルボニルに
依り、また、予備実験中で容易に決定することができ
る。一般に、100℃より上である。金属の付着は通常10
時間内、ほとんどは5時間内で終了する。
【0029】実施例 実施例1〜4 オイルバスにより加熱され、攪拌器、還流凝縮器、温度
センサー、ガス流入口およびガス流出口が取り付けられ
た丸底ガラスフラスコ内で、ダイヤモンド粒子を、テト
ラヒドロナフタレン(「テトラリン」)中に、窒素雰囲
気下にて懸濁した。鉄ペンタカルボニル(Fe(CO)5
をこのダイヤモンド粒子の懸濁液中に添加し、この混合
物を150〜170℃まで加熱した。この温度で、Fe(CO)5
は還流し、ガス状一酸化炭素が放出された。反応の間に
放出されたガスの量をガスメータを用いて計量した。こ
の量を、反応の進行の尺度とした。
【0030】鉄ペンタカルボニル凝縮物がもはや還流凝
縮器から遡ってこなくなり、かつ、用いた鉄ペンタカル
ボニルから予測される量の一酸化炭素が遊離した後、フ
ラスコの加熱を止めた。冷却後、フラスコの内容物を濾
過し、固体残留物をエタノールで洗浄して、調査した。
その他の実験パラメータを、表1に示す。
【0031】固体残留物は鉄被覆ダイヤモンドからなる
ものであった。比較実験では、有意により多量の鉄カル
ボニルを使用した場合に、鉄被覆ダイヤモンドに加え
て、ダイヤモンドを含まないカルボニル鉄粒子が固体残
留物中に存在していることが見出された。
【0032】鉄被覆ダイヤモンドを顕微鏡写真により評
価して、被膜の均質性およびその付着性を査定した。均
質性は、独立した鉄の層がダイヤモンドの表面を覆って
いるかどうかを観察することにより査定し、また、付着
性は、この鉄の層がダイヤモンドと完全に接触している
かどうか、または、その一部若しくは全部がダイヤモン
ド表面に接触していないかどうかを観察することにより
査定した。機械的応力に対する抵抗を評価するために、
被覆ダイヤモンド粒子を続いてエタノール中に分散さ
せ、慣用の実験室用超音波槽中で15分間超音波処理し
て、さらに、その後濾過し、乾燥した。その後、付着性
を、顕微鏡調査により再び査定した。これらの結果を表
2中に要約する。
【0033】実施例5〜8 ダイヤモンド粒子を、窒素雰囲気下で熱風送風機により
加熱した、温度センサー、ガス流入口およびガス流出口
を具備する回転ガラスチューブ中に置いた。
【0034】鉄ペンタカルボニルを、溜め(二首褐色ガ
ラスフラスコ)中に計り取った。窒素流をこの容器中に
通して、鉄ペンタカルボニルの蒸気圧により、鉄ペンタ
カルボニルで飽和した窒素流が生成するようにした。こ
の窒素流を、前もって加熱しておいた、ダイヤモンドの
入っている回転チューブ中に通して、その結果として、
鉄ペンタカルボニルを回転チューブ中で分解した。実施
例8においては、窒素流を溜め中に通して、さらにアン
モニアを分解した。
【0035】所望の量の鉄ペンタカルボニルを導入した
後、鉄ペンタカルボニルの供給および加熱を止めて、回
転チューブの内容物を窒素雰囲気下で冷却した。その
後、鉄被覆ダイヤモンドからなる固体残留物を調査し
た。その他の実験パラメータを表3中に示す。
【0036】鉄被覆ダイヤモンドを顕微鏡写真により評
価して、被膜の均質性およびその付着性を査定した。均
質性は、連続した鉄の層がダイヤモンドの表面を覆って
いるかどうかを観察することにより査定し、また、付着
性は、この鉄の層がダイヤモンドと完全に接触している
かどうか、または、その一部若しくは全部がダイヤモン
ド表面に接触していないかどうかを観察することにより
査定した。機械的応力に対する抵抗を評価するために、
被覆ダイヤモンド粒子を続いてエタノール中に分散さ
せ、慣用の実験室用超音波槽中で15分間超音波処理し
て、さらに、その後濾過し、乾燥した。その後、付着性
を、顕微鏡調査により再び査定した。これらの結果を表
4中に要約する。
【0037】超音波処理により、被膜上には特別に高い
機械的応力が生ずる。従って、被膜が一定のまたはほと
んどの場合に剥離するという事実は被膜に全く耐久性が
ないことを意味する、というよりもむしろ、被膜がすべ
ての場合に剥離するわけではないという事実は被膜が特
別良好に付着していることを示している。従って、総括
すると、実施例により、金属被覆ダイヤモンドが、本発
明の方法を用いて非常に単純に製造できることが示され
た。
【0038】
【表1】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ガーブリエレ、フリードリヒ ドイツ、68165、マンハイム、モルシュト ラーセ、39 (72)発明者 ミヒャエル、レメレ ドイツ、67240、ボベンハイム−ロクスハ イム、ダムシュトラーセ、4

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬質物質の存在下での金属カルボニルの
    分解により金属層を生成する工程を含むことを特徴とす
    る金属被覆硬質物質の製造方法。
  2. 【請求項2】 金属カルボニルを熱的に分解する請求項
    1記載の方法。
  3. 【請求項3】 金属を、硬質物質の懸濁液中での金属カ
    ルボニルの分解によりダイヤモンド上に付着させる請求
    項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 金属を、硬質物質上に気相で存在する金
    属カルボニルから硬質物質上に付着させる請求項2記載
    の方法。
  5. 【請求項5】 金属カルボニルを、水素、メタンおよび
    /またはアンモニアの存在下で分解する請求項4記載の
    方法。
  6. 【請求項6】 用いる金属カルボニルが鉄ペンタカルボ
    ニルであり、鉄被覆硬質物質を製造する請求項1〜5の
    うちいずれか一項記載の方法。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の方法により得られる金属
    被覆硬質物質であって、金属の炭素および/または窒素
    成分のために、金属層が純粋な金属よりも硬いことを特
    徴とする金属被覆硬質物質。
  8. 【請求項8】 鋼被覆硬質物質。
JP2000050297A 1999-01-21 2000-01-21 金属被覆硬質物質の製造 Withdrawn JP2000336484A (ja)

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