JP2000343030A - 非木質基材面に被覆層を形成する方法および紙貼り方法並びに建具材 - Google Patents

非木質基材面に被覆層を形成する方法および紙貼り方法並びに建具材

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非木質材よりなる建具材に障子紙の貼
着、剥離を容易とし、コストの面で十分満足のいく建具
材を提供する。 【解決手段】 非木質材からなる基材(5)の表面に、
樹脂、溶剤及び微細な添加材(10)を混合した塗料を
塗布し、次に前記溶剤を揮発させて添加材(10)を表
面より一部突出させて被覆層を形成する方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばアルミニウ
ム合金や合成樹脂などからなる非木質基材の表面に紙を
貼ることを目的とするもので、室内建具等に適用するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、室内建具は、骨組み材としてアル
ミニウム合金製または合成樹脂製押出形材からなる非木
質の構造材を用いる傾向にあるが、このような構造材に
障子紙を貼ろうとする場合、通常用いられる水溶性ので
ん粉のりを用いて障子紙を貼っても、通常の木製の建具
のように接着効果が期待できないため、乾燥効果時に剥
離してしまい、確実な障子紙の貼付を行うことができな
い問題を有している。
【0003】一方、確実な障子紙の貼付という点では合
成樹脂系接着剤が優れているが、反面障子紙の貼り替え
時に、古い障子紙が容易にはがれないという問題を有し
ている。
【0004】一般に紙貼り建具に要望されるのは、障子
紙の貼付時に紙貼り面にのりをムラなく簡単に塗布でき
ること、そして塗布したのりが硬化しても紙貼り面にな
じんでその接着性を長期間に渡って持続すること、及び
障子紙の貼り替え時には紙貼り面から障子紙及びのりを
完全にかつ容易に除去できることである。これらの条件
は金属製又は合成樹脂構造材などの非木質材からなる建
具においても当然に求められる。
【0005】そのため従来では、親水性グラフトポリマ
ーを主成分とするコーティング材を用いて、その非木質
材の表面に紙貼り面を形成する方法(特開昭61−55
866号公報参照)、組子の障子紙を貼る面にゴム、木
材、合成樹脂その他接着剤の付着性の良好な材料を目地
部材として取付けること(特公昭58−55314号公
報参照)、金属等より成る組子本体の一表面に、木粉等
の植物質微粉、尿素樹脂系等の熱硬化性接着剤、塩化ア
ンモニウム等の硬化剤及び粘性と前記植物質微粉相互の
つなぎ効果を高める助剤を混合して成り、かつ前記植物
質微粉の断面及び微孔がその表面に多数混在すると共に
露出した目地を設けて障子紙の貼着を容易にしたもの
(特公昭59−19236号公報参照)などが知られて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来知られている技術
では、非木質材に対して障子紙の貼着、剥離及びそのコ
ストの全ての面で十分に満足するものは得られ難いが、
本発明ではこれらの点を満足する建具を提供せんとする
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第一は、非木質
材からなる基材の表面に、樹脂、溶剤及び微細な添加材
を混合した塗料を塗布し、次に前記溶剤を揮発させ、添
加材を表面より一部突出させて被覆層を形成することを
特徴とする非木質基材面に被覆層を形成する方法であ
る。
【0008】又、上記において、添加材が水溶性の接着
剤と接着性を有しているものであり、被覆層形成後に、
該面に水溶性の接着剤を塗布し、紙貼りを行うことを特
徴とする非木質材面への紙貼り方法である。
【0009】本発明はさらに、非木質材からなる基材の
表面に、樹脂成分よりなる樹脂部と樹脂部内に混在し、
樹脂部表面より一部分が突出している添加材とからなる
被覆層を形成してなることを特徴とする建具材である。
【0010】すなわち、本発明は、金属製または合成樹
脂製などの非木質材に、前述の課題を満足する最適な紙
貼りを提供せんとするものであり、特に障子のりの貼り
付け及び貼り替えについては、従来から使用されている
水溶性のでん粉質ののりが好ましいことに鑑み、このよ
うなのりを使用するに当って、いかに非木質材との接着
性を長期間確実に持続することができるかという点につ
いて種々研究工夫を重ねた結果、新規な被覆層を開発し
た。
【0011】その被覆層の形成に用いる樹脂は疎水性の
アクリル系樹脂塗料が適当であり、添加材としては、水
溶性障子のりと接着の良好なパウダー、例えば木粉等又
は/及び繊維状のパルプ材を混合したものが適当であ
る。上記樹脂塗料は、アクリル酸エステル、メタクリル
酸エステル、アクリロニトリルなどの単独重合体もしく
は非アクリルとの共重合体が適当で、代表的なものは、
ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル等
であり、これらは尿素樹脂系等の架橋反応を伴う熱硬化
性樹脂とは異なり、溶剤の中に樹脂が溶解した形のもの
であり、塗工、乾燥することによって溶剤が揮散し、樹
脂分が成膜するものである。このとき木粉又は/及び繊
維状のパルプ材が表面に一部突出してくる。かかる一部
突出面がのり剤を塗布した際にアンカー効果を発揮し、
また、木粉、繊維状のパルプ材は元々水溶性の接着剤と
接着性を有し、さらに接着面積が大きくなっているので
非木質基材と障子紙との接着を強固にする。
【0012】添加材の木粉の粒径は50〜200μmが
よく、より好ましくは50〜100μmがよい。ただ
し、100μmを超える場合は表面粗度が大きくなるた
め被覆層塗工後、研磨する必要がでてくる。繊維状のパ
ルプ材を用いる場合は長さが400μm以下のものが適
当である。400μmを超えると表面粗度が大となり過
ぎて好ましくない。
【0013】添加材は木粉と繊維状のパルプそれぞれ単
独の場合と、両者を混合して用いる場合とがあるが、特
には木粉単独の場合の方がよい。
【0014】樹脂分に対する添加材の混合量は50重量
%以下(ただし、0は含まない)が適当である。50重
量%を超えると、樹脂が添加材と非木質材とを接着させ
る効果が薄れてしまい、被覆層の付着力が著しく低下す
る。好ましい混合量は30〜40重量%である。
【0015】又、溶剤が揮発した被覆層の膜厚は200
μm以下(ただし、0は含まない)が適当である。20
0μmを超えると、表面(障子紙貼り面)が粗くなり過
ぎて障子紙が接着しなくなる。さらに非木質材との付着
性も悪くなる。より好ましい範囲は10〜60μmで、
この範囲だと、被覆層の非木質材および障子のりの双方
に対する接着が特に良好となる。
【0016】被覆層形成材料の塗布に当っては、液を含
有固形分が20〜30%となるように希釈することが望
ましい。希釈のための溶剤としては、トルエン、キシレ
ンなどの芳香族、メタノールなどのアルコール類、メチ
ルイソブチルケトンなどのケトン類を単独または混合し
て用いることができる。
【0017】塗工方法は、刷毛塗り、スプレー塗り、ロ
ーラー塗り、カーテンフローコーターなどの一般的な方
法でよい。塗膜の均一性を考慮すると、ローラー塗りが
特に好ましい。
【0018】図1は、本発明の適用例を示す金属製(ア
ルミニウム合金製)建具(室内障子戸)及びその建具
(室内障子戸)の紙貼り状態を示す説明図である。図
中、1は縦組子、2は横組子、3は付子からなる建具材
で、4は障子紙である。図2は付子の断面図で、5は付
子基材、6は被覆層、7はラミネート材による装飾部で
ある。図3は組子の断面図で、8は組子基材であり、こ
れに図2と同様に被覆層6、装飾部7を形成したもので
ある。被覆層6が本発明により形成された層である。図
4は図2におけるA−A拡大断面図である。被覆層6は
樹脂部9に添加材(木粉)10が混合されており、添加
材10の一部は樹脂部9の表面から突出している。これ
に接着剤(水のり)11を塗布し、障子紙4を貼着する
ものである。添加材10は木粉の代わりに繊維状のパル
プ材でもよく、両者を混合したものでもよい。いずれに
しても添加材10の一部は、樹脂9の表面から突出せし
めて、接着剤11の接着面積を大きくし、さらにアンカ
ー効果を高める。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例並びに比較
例に基づいて説明する。添加材のバインダーとしての樹
脂は、疎水性アクリル塗料(トルエン及びメチルイソブ
チルケトンの溶剤でポリアクリル酸エステル樹脂を25
%に希釈した塗料)を用い、それに混合する添加材の種
類を変えて、表1に示す配合の塗工液(ただし、比較例
2は溶剤を加えていないアクリル樹脂塗料である。)を
つくり、これを酸化皮膜仕様のアルミ形材の面に塗工し
て被覆層を形成した。なお、%はアクリル塗料に対して
の重量%を表す。
【0020】
【表1】 上記の塗工物を用いて各性能試験を行った。結果を表2
に示す。
【0021】
【表2】
【0022】なお、上記において、障子紙接着力とは、
各サンプル(付子材13mm幅)に水溶性でんぷんのり
で市販の障子紙を貼り付け、十分乾燥させてから180
°剥離試験(剥離スピード50mm/分)を行ったとき
の剥離強度である。木片に対して同一の試験を行った結
果は160g/13mmであった。
【0023】アルミ付着性とは、アルミ形材(酸化皮膜
仕様)に被覆材を塗工し、十分乾燥させてからサンプル
表面の1cm四方の中に100個のます目を刻設し、そ
こに接着テープを貼ってはがした後の表面状態を調べる
テストであり、100/100とは100個のます目か
ら塗膜が全く剥離しなかったことを意味する。
【0024】のり付状態とは水溶性でんぷんのりを各試
料にはけ塗りし、紙貼り面に対する水溶性でんぷんのり
の付着状態を示したものであって、不良になる程のりの
濡れ性が悪いことを意味する。
【0025】耐水性とは20℃の純水にサンプルを1週
間浸漬させ、取り出し乾燥後アルミ付着性及び塗膜状態
を観察したものである。異常なしとは塗膜に水によるふ
くれ、はがれ等が見られず、アルミとの付着も良好であ
ることを意味している。
【0026】
【発明の効果】本発明によって得られる被覆層は、添加
材を表面より一部突出するように形成されているので表
面積が大きく、接着剤を塗布した場合、接着面積を大き
くすることができ、さらにアンカー効果が期待できる。
添加材の大きさ、量、被覆層の厚さをコントロールする
ことにより、突出する添加材の量(数)及び突出量(大
きさ)を容易にコントロールできる。特に室内建具の障
子戸として用いた場合、適度の親水性と吸水性を有して
いるので、基体が非木質材であっても、水溶性でんぷん
のりを均一にムラなく塗布することができ、障子紙を容
易に貼り付けることができる。また、障子紙をはがすに
は、紙貼り面を水で浸しておけば、被覆層の中に浸透し
た障子のりも容易に洗い流すことができるので、簡単に
除去することができる。さらに被覆層は耐水性もあり、
障子紙をはがす作業を行っても損傷することがないの
で、繰返し使用することができる。したがって、非木質
材を用いても木質系と同様に建具材として使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を金属製建具に応用した一例の説明図で
ある。
【図2】図1の付子部分の断面図である。
【図3】図1の組子部分の断面図である。
【図4】図2のA−A拡大断面図である。
【符号の説明】
1 縦組子 2 横組子 3 付子 4 障子紙 5 付子基材 6 被覆層 7 装飾部 8 組子基材 9 樹脂部 10 添加材 11 接着剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2E014 AA01 BA01 BA08 BB00 BC10 BD08 2E016 HA07 KA10 LB01 LB05 LD02 4D075 CA12 DA06 DB07 DB31 DC38 EA35 EB22 EC07 EC53 EC54 4F100 AJ04B AJ04H AK01B AK25B AP01B AP01H AT00A BA02 BA03 BA07 BA10A BA10C CA23B CC00B DE01B DE01H DG01B DG10C DG19 GB08 JB07 JD15 YY00B YY00H

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非木質材からなる基材の表面に、樹脂、
    溶剤及び微細な添加材を混合した塗料を塗布し、次に前
    記溶剤を揮発させ、添加材を表面より一部突出させて被
    覆層を形成することを特徴とする非木質基材面に被覆層
    を形成する方法。
  2. 【請求項2】 添加材が、木粉又は/及び繊維状のパル
    プ材であり、木粉の粒径が50〜200μmで、パルプ
    材の長さが50〜400μmである請求項1記載の非木
    質基材面に被覆層を形成する方法。
  3. 【請求項3】 樹脂成分に対する添加材の混合量が50
    重量%以下である請求項1記載の非木質基材面に被覆層
    を形成する方法。
  4. 【請求項4】 樹脂部の膜厚が200μm以下である請
    求項1記載の非木質基材面に被覆層を形成する方法。
  5. 【請求項5】 樹脂がアクリル系の樹脂である請求項1
    記載の非木質基材面に被覆層を形成する方法。
  6. 【請求項6】 非木質基材が障子の付子又は/及び組子
    である請求項1記載の非木質基材面に被覆層を形成する
    方法。
  7. 【請求項7】 請求項1において、添加材が水溶性の接
    着剤と接着性を有しているものであり、被覆層形成後
    に、該面に水溶性の接着剤を塗布し、紙貼りを行うこと
    を特徴とする非木質材面への紙貼り方法。
  8. 【請求項8】 非木質材からなる基材の表面に、樹脂成
    分よりなる樹脂部と樹脂部内に混在し、樹脂部表面より
    一部分が突出している添加材とからなる被覆層を形成し
    てなることを特徴とする建具材。
  9. 【請求項9】 添加材が木粉又は/及び繊維状のパルプ
    材であり、木粉の粒径が50〜200μmで、パルプ材
    の長さが50〜400μmである請求項8記載の建具
    材。
  10. 【請求項10】 樹脂成分に対する添加材の割合が50
    重量%以下である請求項8記載の建具材。
  11. 【請求項11】 樹脂部の膜厚が200μm以下である
    請求項8記載の建具材。
  12. 【請求項12】 樹脂がアクリル系の樹脂である請求項
    8記載の建具材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2021091790A (ja) * 2019-12-10 2021-06-17 三菱ケミカル株式会社 コーティング剤組成物およびコーティング層

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