JP2000344800A - フルシトリネートの抗体及び測定方法 - Google Patents

フルシトリネートの抗体及び測定方法

Info

Publication number
JP2000344800A
JP2000344800A JP11155962A JP15596299A JP2000344800A JP 2000344800 A JP2000344800 A JP 2000344800A JP 11155962 A JP11155962 A JP 11155962A JP 15596299 A JP15596299 A JP 15596299A JP 2000344800 A JP2000344800 A JP 2000344800A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antibody
flucitrinate
antigen
hapten
conjugate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11155962A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideo Okawa
秀郎 大川
Masanobu Nakada
昌伸 中田
Azusa Fukushima
あずさ 福嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Otsuka Chemical Co Ltd
Mitsubishi Kagaku Iatron Inc
Original Assignee
Otsuka Chemical Co Ltd
Iatron Laboratories Inc
Mitsubishi Kagaku Iatron Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Otsuka Chemical Co Ltd, Iatron Laboratories Inc, Mitsubishi Kagaku Iatron Inc filed Critical Otsuka Chemical Co Ltd
Priority to JP11155962A priority Critical patent/JP2000344800A/ja
Publication of JP2000344800A publication Critical patent/JP2000344800A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、フルシトリネートに反応する新規
な抗体もしくはそのフラグメント、及びその製造方法を
提供することを課題とする。また、本発明は、フルシト
リネートの免疫学的測定方法を提供することを課題とす
る。 【解決手段】 本発明の抗体は、2−(4−ジフルオロ
メトキシフェニル)−3−メチル酪酸をハプテンとし
て、適当な高分子化合物又は標識物質と結合させたもの
を抗原として用いることによって得ることができる。こ
の抗体を用いてフルシトリネートを免疫学的に測定する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、(RS)−α−シ
アノ−3−フェノキシベンジル (s)−2−(4−ジ
フルオロメトキシフェニル)−3−メチルブチレート
(以下、「フルシトリネート」という)の抗原、抗体及
びそのフラグメントならびにそれらの製造方法に関す
る。また、本発明は、前記の抗原、抗体及びそのフラグ
メントを用いた免疫学的測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】フルシトリネートは、式(2)
【0003】
【化3】
【0004】で表され、天然ピレスロイドの構造を改変
することにより得られた合成ピレスロイドの一つで、昆
虫の神経系のすべてに作用し、Naチャンネルの働きを
乱すことにより神経刺激の軸索伝導が阻害され、殺虫力
が発揮される。その殺虫スペクトルは広範で、水田用、
家庭園芸、果樹、野菜などを害する、りんし目、半し
目、甲虫目、アザミウマなどの広範な害虫に対して有効
である。また、安定性、耐雨性に富み、天然ピレスロイ
ドの欠点であった残効性が高められている(農薬ハンド
ブック、第82頁及び第96頁、1994年版、日本植
物防疫協会)。
【0005】近年、土壌、水、大気などの環境中での残
留農薬や、最近特に増加してきた輸入農産物に残留する
ポストハーベスト農薬に代表される食品における農薬残
留に、大きな社会的関心が寄せられている。フルシトリ
ネートについては、食品衛生法に基づく残留農薬基準値
が、米・そば・ライ麦を除く穀類(0.05〜0.20
ppm)、豆類・果実・野菜(0.05〜2.0pp
m)、オイルシード(0.05〜2.0ppm)、ナッ
ツ類(2.0ppm)、茶(20ppm)、ホップ(1
0ppm)などに定められている(最新農薬の規制・基
準値便覧、第148頁、1995年版、日本植物防疫協
会)。従って、環境中やこれらの食品に残留するフルシ
トリネート量の迅速かつ正確な測定が望まれている。
【0006】従来、例えば農産物中のフルシトリネート
は、抽出・精製後ガスクロマトグラフィー(GC)によ
り分析されてきた。即ち、例えば、対象農産物からアセ
トンで抽出し、多孔性ケイソウ土カラムクロマトグラフ
ィーやフロリジルカラムクロマトグラフィーを経て精製
後、GCで測定する方法などが採用されてきた(最新農
薬の残留分析法、第311〜313頁、中央法規出
版)。GCによる分析は、精度の点で問題ないものの、
試料の調製が煩雑で多くの手順と時間を要し、分析に熟
練が必要なこと、並びに測定装置や設備などに高額の費
用を必要とするなどの問題点があった。フルシトリネー
トの測定は、短時間で多数の農産物について行う必要が
あり、その精度ばかりでなく、簡便性、迅速性及び経済
性をも具備した新規測定方法が要望されてきた。
【0007】一方、近年、このような農薬の測定に、高
価な設備を必要とせず簡便かつ迅速に測定可能な免疫学
的測定方法が応用されるようになってきた。フルシトリ
ネート以外のピレスロイド系殺虫剤については、すでに
例えばS−ビオアレスリン(Wing, K. D. et al,26, 13
28 - 33, J. Agric. Food Chem.1978)、ペルメトリン
(Stanker, L. H.. et al,37, 834 - 9, J. Agric. Foo
d Chem.1989)、ピレトリン(Miyake, S. et al, 54, 18
9 - 94, Pestic. Sci. 1998)などで免疫学的測定法の開
発が行われた。しかし、フルシトリネートについては、
その必要性が非常に高かったにもかかわらず、適切な免
疫学的測定法はもとより、そのような測定法を構成する
ための抗体も得られていなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、フルシトリ
ネートに反応する新規な抗体もしくはそのフラグメン
ト、及びその製造方法を提供することを課題とする。
尚、本明細書において抗体の「フラグメント」とは、抗
原と結合可能な抗体の一部分、例えばFab断片などを
意味する。
【0009】本発明は、また、式(1)
【0010】
【化4】
【0011】で表される2−(4−ジフルオロメトキシ
フェニル)−3−メチル酪酸と高分子化合物又は標識物
質との結合体を提供することを課題とする。
【0012】本発明は、さらに、前記抗体又はそのフラ
グメントを産生するハイブリドーマを提供することを課
題とする。
【0013】本発明は、さらにまた、前記抗体もしくは
そのフラグメント及び/又は前記2−(4−ジフルオロ
メトキシフェニル)−3−メチル酪酸と高分子化合物又
は標識物質との結合体を使用することを含む、フルシト
リネートの免疫学的測定方法を提供することを課題とす
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、フルシトリネ
ートの製造原料化合物である2−(4−ジフルオロメト
キシフェニル)−3−メチル酪酸をハプテンとして使用
することにより、フルシトリネートに反応性を有する抗
体が得られることを見い出した。本発明は斯かる知見に
基づいて完成されたものである。ここでいう「ハプテ
ン」とは、抗体との結合能を有しているものの、それ単
独では免疫原性を有さず、高分子化合物と結合すること
によって免疫原性を発現する物質を意味する。
【0015】本発明の抗体は、例えば、2−(4−ジフ
ルオロメトキシフェニル)−3−メチル酪酸をハプテン
とし、これを適当な高分子化合物又は標識物質と結合さ
せたものを抗原として用いることによって得ることがで
きる。本発明の抗体は、フルシトリネートに反応性を有
する。
【0016】本発明によれば、2−(4−ジフルオロメ
トキシフェニル)−3−メチル酪酸と高分子化合物又は
標識物質との結合体、フルシトリネートに反応する抗体
及びその製造方法、ならびに該結合体又は該抗体を用い
るフルシトリネートの免疫学的測定方法が提供される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明による免疫抗原の作
製方法、抗体の調製方法、モノクローナル抗体を産生す
るハイブリドーマの作製方法とモノクローナル抗体の調
製方法、免疫学的測定方法の順に説明する。尚、これら
は公知の方法、例えば続生化学実験講座、免疫生化学研
究法(日本生化学会編)などに記載の方法に従って行う
ことができる。
【0018】式(1)で表される2−(4−ジフルオロ
メトキシフェニル)−3−メチル酪酸と高分子化合物と
の結合体の作製 式(1)で表される2−(4−ジフルオロメトキシフェ
ニル)−3−メチル酪酸は、フルシトリネートを製造す
るための原料として既に公知の化合物である。
【0019】本発明では、式(1)で表される2−(4
−ジフルオロメトキシフェニル)−3−メチル酪酸をハ
プテンとして使用する。即ち、2−(4−ジフルオロメ
トキシフェニル)−3−メチル酪酸を適当な高分子化合
物に結合させてから免疫用抗原もしくは固相化抗原とし
て使用する。
【0020】好ましい高分子化合物の例としては、スカ
シガイヘモシアニン、卵白アルブミン、ウシ血清アルブ
ミン、ウサギ血清アルブミン、ヒトイムノグロブリンG
などがある。
【0021】2−(4−ジフルオロメトキシフェニル)
−3−メチル酪酸(以下「フルシトリネートハプテン」
という)と高分子化合物との結合は、例えば、混合酸無
水物法(Erlanger, B. F. et al,234, 1090 - 1094, J.
Biol. chem. 1954)、又は活性化エステル法(Karu,
A. E. et al,42, 301 - 309, J. Agric. Food Chem.199
4)などの公知の方法によって行うことができる。
【0022】混合酸無水物法は一般に以下のように行う
ことができる。まず、フルシトリネートハプテンを有機
溶媒に溶解し、塩基性化合物の存在下にてハロ蟻酸エス
テルと反応させ、ハプテンの酸無水物を得る。これを高
分子化合物と反応させることにより目的とするフルシト
リネートハプテン−高分子化合物結合体が作製できる。
ここで使用する塩基性化合物としては、本反応において
慣用されている化合物を使用でき、例えば、トリブチル
アミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、N−メ
チルモルホリン、ピリジン、N,N−ジメチルアニリン
などが挙げられる。ハロ蟻酸エステルとしては、例えば
クロロ蟻酸メチル、ブロモ蟻酸メチル、クロロ蟻酸エチ
ル、ブロモ蟻酸エチル、クロロ蟻酸イソブチルなどが挙
げられる。また、有機溶媒としては、本反応に慣用され
ているいずれの溶媒も使用可能であり、例えばジオキサ
ン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキ
シエタンなどのエーテル類、ジクロロメタン、クロロホ
ルム、ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類、ベ
ンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、
酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル類、N,N−ジ
メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメ
チルリン酸トリアミドなどの非プロトン性極性溶媒など
が挙げられる。
【0023】フルシトリネートハプテンの酸無水物化
は、通常−20〜50℃、好ましくは0〜20℃におい
て行われ、通常1時間以内に終了する。生成した酸無水
物と高分子化合物との反応は、通常0〜50℃、好まし
くは0〜20℃において行われ、通常10時間以内に終
了する。反応物を、透析脱塩用のゲル濾過カラムクロマ
トグラフィーなどによって精製して、フルシトリネート
ハプテンと高分子化合物との結合体を得ることができ
る。
【0024】一方、活性化エステル法は、一般に以下の
ように行うことができる。まず、フルシトリネートハプ
テンを有機溶媒に溶解し、カップリング剤の存在下にて
N−ヒドロキシこはく酸イミドと反応させ、N−ヒドロ
キシこはく酸イミド活性化エステルを生成させる。これ
を高分子化合物と反応させることにより目的とするフル
シトリネートハプテン−高分子化合物結合体が作製でき
る。
【0025】カップリング剤としては、縮合反応に慣用
されてる通常のカップリング剤を使用でき、例えば、ジ
シクロヘキシルカルボジイミド、カルボニルジイミダゾ
ール、水溶性カルボジイミドなどが含まれる。有機溶媒
としては、例えば、ジメチルスルホキシド、N,N−ジ
メチルホルムアミド、ジオキサンなどが使用できる。反
応に使用するフルシトリネートとN−ヒドロキシこはく
酸イミドのモル比は前者:後者=1:10〜10:1、
好ましくは前者:後者=1:1である。反応は室温でよ
く、通常4時間以内に終了する。
【0026】得られる反応液を、高分子化合物を溶解し
た溶液に加え、反応させることにより、両者の間に酸ア
ミド結合が生成される。反応温度は室温でよく、通常4
時間以内に終了する。反応物を、透析や脱塩用のゲル濾
過カラムクロマトグラフィーなどによって精製して、フ
ルシトリネートハプテンと高分子化合物との結合体を得
ることができる。
【0027】また、上記と同様の方法により、酵素など
の標識物質をフルシトリネートハプテンに結合させたも
のを、免疫学的測定方法において使用することができ
る。標識物質としては、西洋わさびペルオキシダーゼ、
アルカリホスファターゼなどの酵素、フルオレセインイ
ソシアネート、ローダミンなどの蛍光物質、32P、125
Iなどの放射性物質、化学発光物質などが挙げられる。
【0028】ポリクローナル抗体の作製 フルシトリネートハプテンと高分子化合物との結合体を
使用して、公知の方法により本発明のポリクローナル抗
体を作製することができる。
【0029】本発明のポリクローナル抗体の調製は、常
法、例えば、続生化学実験講座5(日本生化学改編)に
記載の方法に従って行うことができる。
【0030】以下、本発明のフルシトリネートに対する
ポリクローナル抗体の調製方法を説明するが、これに制
限されないことは当業者によって明らかであろう。
【0031】本発明のポリクローナル抗体は、例えば
(a)免疫用抗原として使用するフルシトリネートハプ
テンと高分子化合物との結合体を作製し、次に(b)動
物への免疫を行い、さらに(c)血液の採取と抗血清の
調製を行えばよい。
【0032】(a)の工程は上記した混合酸無水物法、
活性化エステル法いずれの方法においても行うことがで
きる。
【0033】(b)の工程においては、具体的にはフル
シトリネートハプテンとウサギ血清アルブミンの結合体
を、適当な生理的塩溶液、例えばリン酸緩衝液にてpH
を7.4に調整した生理食塩水(以下、「PBS」とい
う)に溶解し、フロイント完全アジュバント又は不完全
アジュバント、あるいはミョウバンなどの補助剤と混合
後、対象動物に免疫する。その際の投与法は、皮下注
射、腹腔内注射、静脈内注射、皮内注射、筋肉内注射の
いずれでもよく、皮下注射又は腹腔内注射が好ましい。
免疫は1回又は適当な間隔で、好ましくは1週間から5
週間の間隔で複数回行うのがよい。
【0034】(c)の工程は通常の抗血清の調製法でよ
く、これをこのまま抗フルシトリネートポリクローナル
抗体として使用できるが、さらに透析、硫酸アンモニウ
ムによる塩析、ゲル濾過、凍結乾燥などを行い、抗体画
分を集めることにより濃縮・精製することができる。ま
た、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニティーク
ロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー(HP
LC)などの慣用されている方法を組み合わせることに
より、さらに精製することができる。
【0035】モノクローナル抗体の作製 フルシトリネートハプテンと高分子化合物との結合体を
免疫した動物の内、マウスを使用して、公知の方法によ
り本発明のモノクローナル抗体を作製することができ
る。
【0036】モノクローナル抗体の製造にあたっては、
少なくとも下記のような工程が必要である。 (a)免疫用抗原として使用するフルシトリネートハプ
テンと高分子化合物との結合体の作製 (b)動物への免疫 (c)血液の採取と抗血清の調製、アッセイ、及び抗体
産生細胞の調製 (d)ミエローマ細胞の調製 (e)抗体産生細胞とミエローマ細胞との細胞融合と、
ハイブリドーマの選択的培養 (f)目的とする抗体を産生するハイブリドーマのスク
リーニングと、細胞クローニング (g)ハイブリドーマの培養又は動物へのハイブリドー
マの移植による、モノクローナル抗体の調製 本発明のモノクローナル抗体の調製は、常法、例えば、
続生化学実験講座5(日本生化学改編)に記載の方法に
従って行うことができる。
【0037】以下、本発明のフルシトリネートに対する
モノクローナル抗体の調製方法を説明するが、これに制
限されないことは当業者によって明らかであろう。
【0038】(a)、(b)及び(c)の工程における
血液の採取と抗血清の調製は、ポリクローナル抗体の場
合と同様に行うことができる。
【0039】(c)の工程におけるアッセイは、下記の
免疫学的測定法を用いて行える。抗体産生細胞はリンパ
球であり、これは一般には脾臓、胸腺、リンパ節、抹消
血液又はこれらの組み合わせから得ることができるが、
脾細胞が最も一般的に用いられる。従って、最終免疫
後、抗体産生が確認されたマウスより抗体産生細胞が存
在する部位、例えば脾臓を摘出し、リンパ球(脾細胞)
を調製する。
【0040】(d)の工程に用いることができるミエロ
ーマ細胞としては、例えば、Balb/cマウス由来骨
髄腫細胞株のP3/X63−Ag8(X63)(Nat
ure,256,495−497(1975))、P3
/X63−Ag8.U1(P3U1)(Current
Topics.in Microbiology an
d Immunology,81, 1−7(198
7))、P3/NSI1Ag 4−1(NS−1)(E
ur.J.Immuno.Meth.,35,1−21
(1980))、MPC−11、X63.653、S1
94などの骨髄腫株化細胞、あるいはラット由来の21
0、RCY3.Ag 1.2.3.(Y3)(Natu
re.277,131−133,(1979))などが
ある。
【0041】上述したミエローマ細胞をウシ胎児血清
(FBS)を含むダルベッコ改変イーグル培地(DME
M)又はイスコフ改変ダルベッコ培地(IMDM)など
で継代培養し、融合当日に約3×104個以上の細胞数
を確保する。
【0042】(e)の工程の細胞融合は公知の方法、例
えばミルスタイン(Milstein)らの方法(Me
thods in Enzymology,73,3
(1981)などに準じて行うことができる。現在最も
一般的に行われているのはポリエチレングリコール(P
EG)を用いる方法である。別の融合方法としては、電
気処理(電気融合)による方法を採用することもできる
(大河内悦子ら、実験医学5.1315-19、198
7)。その他の方法を適宜採用することもできる。ま
た、細胞の使用比率も公知の方法と同様でよく、例えば
ミエローマ細胞に対して脾細胞を3倍から10倍程度用
いればよい。
【0043】脾細胞とミエローマ細胞とが融合し、抗体
分泌能及び増殖能を獲得したハイブリドーマ群の選択
は、例えば、ミエローマ細胞株としてヒポキサンチング
アニンホスホリボシルトランスフェラーゼ欠損株を使用
した場合、例えば上述のDMEMやIMDMにFBS・
ヒポキサンチン・アミノプテリン・チミジンを添加して
調製したHAT培地を用いて、96ウェルマイクロプレ
ート中で培養することにより行うことができる。
【0044】(f)の工程では、選択されたハイブリド
ーマ群を含む培養上清の一部をとり、例えば後述するE
LISA法により、フルシトリネートに対する抗体活性
を測定する。その結果、測定によりフルシトリネートと
反応する抗体を産生することが判明したハイブリドーマ
の細胞クローニングを行う。この細胞クローニング法と
しては、限界希釈により96ウェルマイクロプレートの
各ウェルに1個のハイブリドーマが含まれるように希釈
し培養する方法「限界希釈法」;軟寒天培地上に撒きコ
ロニーをとる方法;マイクロマニピュレーターによって
1個の細胞を取り出す方法;セルソーターによって1個
の細胞を分離する「ソータークローン法」などが挙げら
れる。これらの中でも限界希釈法が簡単であり、よく用
いられる。
【0045】抗体価が認められたウェル中のハイブリド
ーマについて、例えば限界希釈法により細胞クローニン
グを1〜4回程度繰り返して安定した抗体価の得られた
ものを、抗フルシトリネートモノクローナル抗体産生ハ
イブリドーマ株として選択する。ハイブリドーマを培養
する培地としては、例えば、FBSを含むDMEM又は
IMDMなどが用いられる。ハイブリドーマの培養は、
例えば二酸化炭素濃度5〜7%程度及び37℃(100
%湿度の恒温器中)で培養するのが好ましい。
【0046】(g)の工程で抗体を調製するためには通
常以下の方法がある。即ち、ホローファイバー型の培養
装置を用いてハイブリドーマを培養し、その培養上清と
して抗体を得るか、又は同系統のマウス(例えば、上述
のBalb/c)あるいはNu/Nuマウスの腹腔内で
ハイブリドーマを増殖させ、腹水として抗体を得ること
によって行われる。
【0047】得られた培養上清あるいは腹水は、そのま
ま抗フルシトリネートモノクローナル抗体として使用で
きるが、さらに透析、硫酸アンモニウムによる塩析、ゲ
ル濾過、凍結乾燥などを行い、抗体画分を集めることに
より抗フルシトリネートモノクローナル抗体を濃縮・精
製して使用することもできる。また、イオン交換クロマ
トグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、高
速液体クロマトグラフィー(HPLC)などの慣用され
ている方法を組み合わせることにより、さらに精製する
こともできる。
【0048】上記で調製されたモノクローナル抗体の検
証を行う。このためには、該モノクローナル抗体の反応
性を測定すればよい。
【0049】フルシトリネートの免疫学的測定 本発明で使用する抗体によるフルシトリネートの免疫学
的測定法としては、放射性同位元素免疫測定法、酵素免
疫測定法などが挙げられる。感度、簡便性などの観点か
ら、酵素免疫測定法のうちELISA法が汎用されてい
る。
【0050】フルシトリネートの測定は、各種ELIS
A法のうち例えば間接競合ELISA法により行うこと
ができる。以下、その手順を説明するが、これに制限さ
れないことは当業者によって明らかであろう。 (a)まず、フルシトリネートハプテンと高分子化合物
との結合体を担体に固相化する。 (b)固相化した結合体(以下「固相化抗原」という)
が吸着していない表面を、抗原と無関係なタンパク質な
どによりブロッキングする。 (c)これに各種濃度のフルシトリネートを含む試料及
び抗体を加え、該抗体を前記固相化抗原及びフルシトリ
ネートに競合的に反応させて、固相化抗原−抗体複合体
及び、フルシトリネート−抗体複合体を生成させる。 (d)固相化抗原−抗体複合体の量を測定することによ
り、予め作成した検量線から試料中のフルシトリネート
の量を決定することができる。
【0051】(a)工程において、抗原を固相化する担
体としては、特別な制限はなく、ELISA法において
常用されるものをいずれも使用することができる。例え
ば、ポリスチレン製の96ウェルのマイクロタイタープ
レートが挙げられる。
【0052】抗原を固相化させるには、例えば、その抗
原を含む緩衝液を担体上に分注し、静置すればよい。緩
衝液としては公知のものが使用でき、例えば、PBSを
挙げることができる。緩衝液中の抗原の濃度は広い範囲
から選択できるが、通常0.01〜50μg/ml程
度、好ましくは、0.05〜5μg/mlが適してい
る。また、担体として96ウェルのマイクロタイタープ
レートを使用する場合には、300μl/ウェル以下で
20〜150μl/ウェル程度の分注量が望ましい。固
相化に必要な時間や温度も特に制限はないが、通常4℃
で一晩静置の条件がよく用いられている。
【0053】(b)工程のブロッキングは、抗原を固相
化した担体において、フルシトリネートハプテン部分以
外に、後で添加する抗体が吸着され得る部分の存在する
場合があり、もっぱらそれを防ぐ目的で行われる。ブロ
ッキング剤として、例えば、BSAやスキムミルク溶液
を使用できる。あるいは、ブロックエース(「Bloc
k・Ace」、大日本製薬社製、コードNo.UK−2
5B)などのブロッキング剤として市販されているもの
を使用することもできる。具体的には、限定されるわけ
ではないが、例えば抗原を固相化した部分に適当なブロ
ッキング剤、例えば4倍希釈したブロックエースを適量
加え、4℃から37℃で、1時間以上静置した後、洗浄
液で洗浄することにより行われる。洗浄液としては特に
制限はないが、例えば、PBSを用いることができる。
【0054】次いで(c)工程において、既知濃度のフ
ルシトリネートを含む標準液、及び/もしくは、未知濃
度のフルシトリネートを含む試料と一定濃度の抗体を固
相化抗原と接触させ、抗体を固相化抗原及びフルシトリ
ネートと反応させることにより、固相化抗原−抗体複合
体及びフルシトリネート−抗体複合体が生成する。この
際、抗体としては、第一抗体として本発明のフルシトリ
ネートに対する抗体を加え、更に第二抗体として標識酵
素を結合した第一抗体に対する抗体を順次加えて反応さ
せる。
【0055】第一抗体は適当な緩衝液、例えば、10%
のブロックエースを含む2倍濃度のPBSに溶解して一
定濃度を添加する。限定されるわけではないが、反応
は、4〜37℃程度で1時間行えばよい。反応終了後、
例えばPBSで担体を洗浄し、固相化抗原に結合しなか
った第一抗体を除去する。
【0056】次いで一定濃度の第二抗体を添加する。例
えば第一抗体としてマウスモノクローナル抗体を用いる
場合、酵素(例えば、ペルオキシダーゼ又はアルカリフ
ォスファターゼなど)を結合した抗マウスIgG−ヤギ
抗体を用いるのが適当である。また、担体に結合した第
一抗体に、最終吸光度が4以下、好ましくは0.5〜
3.0となるように調整した第二抗体を反応させるのが
望ましい。第二抗体の希釈には、適当な緩衝液、例え
ば、10%のブロックエースを含むPBSを用いる。限
定されるわけではないが、反応は25〜37℃で1時間
行い、反応後、PBSなどで洗浄する。以上の反応によ
り、第二抗体が第一抗体に結合する。一方、標識した第
一抗体を用いてもよく、その場合、第二抗体は不要であ
る。
【0057】次いで(d)工程において担体に結合した
第二抗体の標識物質と反応する発色基質溶液を加え、吸
光度を測定することによって検量線からフルシトリネー
トの量を算出することができる。
【0058】第二抗体に結合する酵素としてペルオキシ
ダーゼを使用する場合には、例えば、過酸化水素、並び
にo−フェニレンジアミン(以下、「OPD」という)
又は3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジンを含
む発色基質溶液を使用することができる。限定されるわ
けではないが、発色基質溶液を加え室温で10分間反応
させた後、4Nの硫酸を加えることにより酵素反応を停
止させる。OPDを使用する場合、492nmの吸光度
を測定する。3,3’,5,5’−テトラメチルベンジ
ジンを使用する場合、450nmの吸光度を測定する。
一方、第二抗体に結合する酵素としてアルカリフォスフ
ァターゼを使用する場合には、例えばp−ニトロフェニ
ルリン酸を基質として発色させ、2NのNaOHを加え
て酵素反応を止め、415nmでの吸光度を測定する方
法などがある。
【0059】フルシトリネートを添加しない反応溶液の
吸光度に対して、それらを添加して抗体と反応させた溶
液の吸光度の減少率を阻害率として計算する。既知の濃
度のフルシトリネートを添加した反応液の阻害率により
予め作成しておいた検量線を用いて、試料中のフルシト
リネートの濃度を算出できる。
【0060】フルシトリネートの測定は、例えば本発明
の抗体を用いた直接競合阻害ELISA法によって行う
こともできる。 (a)まず、本発明の抗体を、担体に固相化する。 (b)抗体が固相化されていない担体表面を抗原と無関
係な、例えばタンパク質によりブロッキングする。 (c)上記工程とは別に、フルシトリネートを含む試料
に、フルシトリネートハプテンと酵素を結合させた酵素
結合体を加えて混合する。 (d)上記混合物を上記抗体固相化担体と反応させる。 (e)固相化抗体−酵素結合体の量を測定することによ
り、予め作成した検量線から試料中のフルシトリネート
の量を決定することができる。
【0061】(a)工程において、抗体を固相化する担
体としては、特別な制限はなく、ELISA法において
常用されるものをいずれも使用することができる。例え
ば、ポリスチレン製の96ウェルのマイクロタイタープ
レートが挙げられる。抗体の固相化は、例えば、抗体を
含む緩衝液を担体上に載せ、4℃で一晩静置することに
よって行える。緩衝液の組成・濃度は前述の間接競合E
LISA法と同様のものを採用できる。
【0062】(b)工程のブロッキングは、抗体を固相
化した担体において、後に添加する酵素結合体が吸着さ
れる部分の存在する場合があるので、それを防ぐ目的で
行う。ブロッキング剤及びその方法は、前述の間接競合
ELISA法と同様のものを使用できる。
【0063】(c)工程において用いる酵素結合体の調
製は、フルシトリネートハプテンを酵素に結合する方法
であれば特に制限はなく、いかなる方法で行ってもよ
い。例えば、前述した活性化エステル法を採用すること
ができる。調製した一定濃度の酵素結合体は、既知濃度
のフルシトリネートを含む標準液、及び/もしくは、未
知濃度のフルシトリネートを含む試料と混合する。
【0064】(d)工程においてフルシトリネート及び
酵素結合体の混合液を抗体固相化担体に接触させ、フル
シトリネートと酵素結合体との競合反応により、これら
と固相化抗体との複合体が生成する。限定されるわけで
はないが、反応は、例えば、4〜37℃でおよそ1時間
行う。反応終了後、適当な緩衝液、例えばPBSで洗浄
し、固相化抗体と結合しなかった酵素結合体を除去す
る。
【0065】次いで(e)工程において抗体に結合した
酵素に反応する発色基質溶液を前述の間接競合ELIS
A法と同様に加え、吸光度を測定することにより検量線
からフルシトリネートの量を算出することができる。
【0066】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
するが、これらは本発明の技術的範囲を限定するための
ものではない。当業者は本明細書の記載に基づいて容易
に本発明に修飾、変更を加えることができ、それらは本
発明の技術的範囲に含まれる。
【0067】実施例1:混合酸無水物法によるハプテン
とキャリアータンパク質との結合 まず、式(1)で表される2−(4−ジフルオロメトキ
シフェニル)−3−メチル酪酸(50モル)を1,4−
ジオキサン1mlに溶解した。この溶液に25μlのN
−メチルモルホリンを加え10℃で20分間撹拌後、さ
らに10μlのイソブチルクロロカーボネートを加えて
10℃で20分間撹拌した。一方、牛血清アルブミン
(以下BSAと略す)あるいは卵白アルブミン(以下O
VAと略す)40mgを2mlの蒸留水で溶解後、1.
3mlの1,4−ジオキサンを加えて混合した。このタ
ンパク溶液を1N水酸化ナトリウム溶液でpH9に調整
後4℃に冷やし、pHを9に保ちながら先のハプテン溶
液を徐々に滴下した。滴下後、4℃で4時間保った後、
蒸留水で透析し、凍結乾燥した。この凍結乾燥品を各々
フルシトリネートハプテン−BSA結合体及びフルシト
リネートハプテン−OVA結合体として以降の実験に用
いた。
【0068】実施例2:免疫 免疫には、Balb/cマウスもしくはA/Jマウス
(5〜6週令、メス)を用いた。実施例1で調製したフ
ルシトリネートハプテン−BSA結合体100μgをP
BSの50μlに溶解し、等量のフロイント完全アジュ
バントと乳化混合した後、マウスの腹腔内に接種した。
1カ月後、初回免疫量の1/4量を追加免疫し、その1
週間後に尾静脈から採血後、抗血清を得た。また、さら
にその2週間後、追加免疫と同量を最終免疫した。
【0069】実施例3:フルシトリネートと抗血清の反
応性 フルシトリネートと抗血清の反応性は、間接競合ELI
SA法によって調べた。PBSに溶解したフルシトリネ
ートハプテン−OVA結合体(0.1μg/ml)を、
96ウエルのマイクロタイタープレートの各ウエルに1
00μl加え、4℃で1晩静置することにより固相化し
た。次に蒸留水で4倍に希釈したブロックエース(大日
本製薬株式会社製)250μlに置き換え、25℃で1
時間ブロッキングした。一方、10%メタノールを含む
蒸留水で適当な濃度に希釈したフルシトリネートを、ブ
ロックエースを10%含む2倍濃度のPBSで適当な濃
度に希釈した抗血清(フルシトリネート未添加条件での
本ELISA法の吸光度が1.0を示し得る抗体濃度)
と等量混合し、ブロッキング後の各ウエルへ加え、25
℃で1時間反応した。PBSで3回洗浄した後、ブロッ
クエースを10%含むPBSで2000倍に希釈した西
洋ワサビペルオキシダーゼ(以下、HRPと略す)結合
抗マウスIgG抗体(ピアス社製)を100μlづつ各
ウエルへ添加し、25℃で1時間反応した。再び3回洗
浄後、HRPの基質溶液(2mg/mlのo−フェニレ
ンジアミン及び0.03%の過酸化水素を添加した10
0mMリン酸クエン酸緩衝液;pH5.0)100μl
を加え、25℃で10分間発色し、4N硫酸50μlで
反応停止後492nmの吸光度を測定した。
【0070】結果は、図1に示した通り、調製した5種
類の抗血清(Sera 1−1,Sera 1−2,S
era 1−3,Sera 1−4,Sera 1−
5)はいずれもフルシトリネートと反応し、中でもSe
ra 1−3は0.005〜80ppmと広い測定範囲
でフルシトリネートと反応した。また、Sera 1−
4はフルシトリネートによる50%阻害濃度(IC
50値)が2.4ppmと最も高い反応性を示した。この
ように、これらの抗血清は、フルシトリネートを測定す
るために有効であることが明らかとなった。
【0071】実施例4:マウス脾臓細胞とマウスミエロ
ーマ細胞のハイブリドーマの作製 実施例2に示した免疫マウスの抗血清はフルシトリネー
トと高い反応性を示した。そこでこれらのマウスを用い
てマウスモノクローナル抗体の作製を試みた。
【0072】モノクローナル抗体を産生するハイブリド
ーマを得るため、最終免疫後4日目のマウスの脾臓細胞
を用いて細胞融合を行った。摘出した脾臓から、ダルベ
コ改変イーグル培地(以下、DMEMと略す)中に脾臓
細胞を取り出し、DMEMにて3回洗浄した後、マウス
のミエロ−マ細胞P3−X63−Ag8.653と細胞
数の比で5:1(脾臓細胞:ミエローマ細胞)となるよ
うに混合し、遠心(1200rpm、5分間)して細胞
沈さを集めた。この細胞沈さに予め37℃に加温してお
いた50%ポリエチレングリコール(分子量1500)
1mlを加え、細胞を融合した。細胞の融合は、DME
Mの10mlを徐々に添加し、牛胎児血清(以下、FB
Sと略す)1mlを更に添加することにより、停止し
た。融合した細胞は、DMEMにインシュリン(8μg
/ml)、FBS(20%)、ヒポキサンチン(100
mM)、アミノプテリン(0.4μM)、およびチミジ
ン(16μM)を添加したHAT培地に懸濁後、96ウ
エルのマイクロプレートの各ウエルに2〜3×105
胞づつ分注した。37℃、5%二酸化炭素存在下で10
〜14日間培養した結果、各ウエルにハイブリドーマの
コロニーが形成された。
【0073】実施例5:フルシトリネートに反応するモ
ノクローナル抗体産生細胞のスクリーニング コロニーが形成された各ウエルの内、それらの培養上清
中にフルシトリネートに反応するモノクローナル抗体を
産生しているものを、実施例3に示した間接競合ELI
SA法を用いてスクリーニングした。その結果、1pp
mのフルシトリネートと反応したウエルを5ウエル見い
だした。そこで、ウエル中のハイブリドーマを限界希釈
法によってクローニングし、5株のモノクローナル抗体
産生細胞(F11−1,F11−2,F11−3,F1
4−3及びF1A27−4)を得た。これらのうち、F
1A27−4はA/Jマウス由来、その他の細胞はBa
lb/c由来だった。これらのモノクローナル抗体産生
細胞は、FBSを10%添加したDMEM中で培養し、
その培養上清を各々モノクローナル抗体溶液とした。以
後、各モノクローナル抗体の名称は、これらを産生する
モノクローナル抗体産生細胞の名称にMabを加え、M
abF11−1,MabF11−2,MabF11−
3,MabF14−3及びMabF1A27−4とし
た。また、これらのサブクラスは、MabF11−1が
IgG2b、MabF11−2がIgG、MabF11
−3がIgG2a、MabF14−3がIgG3及びM
abF1A27−4がIgG2aであった。
【0074】実施例6:モノクローナル抗体のフルシト
リネートとの反応性 得られたモノクローナル抗体のフルシトリネートとの反
応性は、実施例3に示した間接競合ELISA法を用い
て調べた。また本ELISA法の抗原固相化濃度は、各
々MabF11−1とMabF11−3が25ng/m
l、MabF11−2が50ng/ml、MabF14
−3が100ng/ml及びMabF1A27−4が4
μg/mlで行った。
【0075】結果は、図2に示すように、各抗体ともフ
ルシトリネートと高い反応性を示し、特にMabF1A
27−4は測定範囲が10〜3000ppb、IC50
が200ppbと最も高い反応性を示した。そのほかの
モノクローナル抗体のIC50値は、各々MabF11−
1が670ppb、MabF11−2が650ppb、
MabF11−3が460ppb、MabF14−3が
350ppbであった。
【0076】実施例7:モノクローナル抗体のフルシト
リネートおよびその類縁化合物との交差反応性 得られたモノクローナル抗体が、各々フルシトリネート
と高い反応性を示したことから、それらの特異性を評価
するため、フルシトリネート及びその類縁化合物との交
差反応性を調べた。
【0077】フルシトリネート及びその類縁化合物の化
学構造式を以下に示す。
【0078】
【化5】
【0079】これらの化合物の英名は、下記の通りであ
る。
【0080】 フルシトリネート:flucythrinate シクロプロスリン:cycloprothrin フェンバレラート:fenvalerate フルバリネート:fluvalinate エトフェンプロックス:etofenprox シラフルオフェン:silafluofen p−エトキシ安息香酸:p−ethoxybenzoi
c acid 結果を、交差反応性率(フルシトリネートのIC50値/
各化合物のIC50値×100)として表1に示した。
【0081】
【表1】
【0082】表1から明らかなとおり、各抗体の特異性
は各々異なっており、中でもMabF11−2はフルシ
トリネートばかりでなく類縁のピレスロイド系殺虫剤シ
クロプロトリン、フェンバレレート及びフルバリネート
とも高い反応性を示し、これらの農薬を包括的に測定す
るために有効と考えられた。一方、MabF1A27−
4は、他の化合物とほとんど交差反応性を示さず、フル
シトリネートを高感度かつ特異的に測定できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、フルシトリネートと抗血清(Ser
a1−1〜5)の反応性を示すグラフである。
【図2】 図2は、フルシトリネートと本発明のモノク
ローナル抗体(MabF11−1,MabF11−2,
MabF11−3,MabF14−3及びMabF1A
27−4)の反応性を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/53 G01N 33/53 G 33/531 A 33/531 33/532 A 33/532 33/543 545 33/543 545 33/577 B 33/577 C12N 5/00 B (72)発明者 福嶋 あずさ 大阪府堺市高倉台2丁33−23 Fターム(参考) 4B064 AG27 CA10 CA20 CC24 DA10 DA11 DA13 DA16 4B065 AA91X AA92X AB05 AC14 AC15 BA08 BA24 BD14 CA25 CA41 CA46 CA47 4H045 AA11 AA20 AA30 DA76 DA86 EA01 EA50 FA72 GA06 GA21

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1) 【化1】 で表される2−(4−ジフルオロメトキシフェニル)−
    3−メチル酪酸であるフルシトリネートのハプテン化合
    物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の2−(4−ジフルオロ
    メトキシフェニル)−3−メチル酪酸と高分子化合物又
    は標識物質との結合体。
  3. 【請求項3】 2−(4−ジフルオロメトキシフェニ
    ル)−3−メチル酪酸と高分子化合物とを結合させるこ
    とにより抗原を作製し、当該抗原を用いることにより、
    式(2) 【化2】 で表される化合物に反応性を示す抗体を製造することを
    特徴とする、式(2)で表される化合物に反応性を示す
    抗体又はそのフラグメントの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の結合体を抗原として用
    いることにより製造された、式(2)で表される化合物
    に反応性を示す抗体又はそのフラグメント。
  5. 【請求項5】 モノクローナル抗体である、請求項4に
    記載の抗体又はそのフラグメント。
  6. 【請求項6】 モノクローナル抗体がMabF1A27
    −4又はそのフラグメントである、請求項5に記載の抗
    体又はフラグメント。
  7. 【請求項7】 請求項4、5及び6のいずれか1項に記
    載の抗体又はフラグメントを産生するハイブリドーマ。
  8. 【請求項8】 請求項4、5及び6のいずれか1項に記
    載の抗体又はフラグメントを用いることを特徴とする、
    式(2)で表される化合物の免疫学的測定方法。
  9. 【請求項9】 請求項2に記載の結合体を用いることを
    含む、請求項8に記載の免疫学的測定方法。
JP11155962A 1999-06-03 1999-06-03 フルシトリネートの抗体及び測定方法 Pending JP2000344800A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11155962A JP2000344800A (ja) 1999-06-03 1999-06-03 フルシトリネートの抗体及び測定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11155962A JP2000344800A (ja) 1999-06-03 1999-06-03 フルシトリネートの抗体及び測定方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000344800A true JP2000344800A (ja) 2000-12-12

Family

ID=15617350

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11155962A Pending JP2000344800A (ja) 1999-06-03 1999-06-03 フルシトリネートの抗体及び測定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000344800A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3884586B2 (ja) イミダクロプリドのハプテン化合物、抗体及び測定方法
JP3188641B2 (ja) ミクロブタニルのハプテン化合物、抗体及び測定方法
JPH0764880B2 (ja) 合成ピレトロイドに対するモノクローナル抗体および合成ピレトロイドを検出する方法
JP3940245B2 (ja) アセタミプリドのハプテン化合物、抗体及び測定方法
JP3947283B2 (ja) イプロジオン及びその代謝物のハプテン化合物、抗体及び測定方法
JP3188642B2 (ja) イマザリルのハプテン化合物、抗体及び測定方法
JP3842919B2 (ja) クロルフェナピルのハプテン化合物、抗体及び測定方法
JP2000344800A (ja) フルシトリネートの抗体及び測定方法
JP3950600B2 (ja) フェニトロチオンのハプテン化合物、抗体及び測定方法
JP2000191624A (ja) カルバリルのハプテン化合物、抗体及び測定方法
KR20180128293A (ko) 유기인계 농약의 검출을 위한 단일클론 항체의 제조방법
JPH10262662A (ja) ホキシムのハプテン化合物、抗体及び測定方法
JPH10101615A (ja) フェノキシ酢酸類のハプテン化合物、抗体および測定方法
JP3026942B2 (ja) ダイアジノンのハプテン化合物、抗体及び測定方法
JP2001278844A (ja) ペルメトリンのハプテン化合物、抗体及び測定方法
JP3123056B2 (ja) 合成糖脂質特異性モノクローナル抗体
JP2993902B2 (ja) トリフルミゾールのハプテン化合物、抗体及び測定方法
JP4221119B2 (ja) ドウモイ酸に対する特異的抗体及びドウモイ酸の免疫学的分析方法
JP3015306B2 (ja) 酸アミド系化合物のハプテン化合物、抗体および測定方法
JP2001255324A (ja) フサライドの抗体及び測定方法
JP2824049B2 (ja) チオカルバマート系化合物のハプテン化合物、抗体および測定方法
JP2000086654A (ja) イソプロチオランのハプテン化合物、抗体及び測定方法
JPH09176197A (ja) 2−エチルチオメチルフェニル メチルカルバマートに特異的な抗体及びその製造方法
JP2000270862A (ja) プレチラクロールのハプテン化合物、抗体及び測定方法
JP2001261631A (ja) フルフェノクスロンのハプテン化合物、抗体及び測定方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060526

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080723

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20081022