JP2000344809A - 重合開始剤系、ビニル系重合体及びその製造方法 - Google Patents

重合開始剤系、ビニル系重合体及びその製造方法

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JP2000344809A
JP2000344809A JP15950599A JP15950599A JP2000344809A JP 2000344809 A JP2000344809 A JP 2000344809A JP 15950599 A JP15950599 A JP 15950599A JP 15950599 A JP15950599 A JP 15950599A JP 2000344809 A JP2000344809 A JP 2000344809A
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vinyl
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JP15950599A
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Takeshi Asada
健史 浅田
Shinken Ri
振建 李
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Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 分子量及び分子量分布の制御が可能な重合開
始剤系及びビニル系重合体の製造方法。 【解決手段】 重合開始剤系は、式(1)で表される化
合物(2−メチル−2−ニトロソプロパンなど)又はそ
のダイマー、及び下記式(2)で表される化合物(N−
t−ブチル−α−フェニルニトロンなど) [(1)R1は、フェニル基等;(2)R2がt−C4-8
アルキル、R3がフェニル基;(3)R2及びR3が隣接
する窒素原子及び炭素原子と共に環を形成する]から選
択されたN−置換化合物とラジカル重合開始剤とを含
む。ビニル系単量体100重量部に対して、この重合開
始剤系0.01〜20重量部を、N−置換化合物および
ラジカル重合開始剤は、ビニル系単量体100モルに対
して、それぞれ0.001〜100モルおよび0.00
1〜10モルを使用できし、重合体の分子量及び分子量
分布を制御できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分子量及び分子量
分布の制御されたビニル系重合体を製造するために有用
な重合開始剤系、ビニル系重合体の製造方法、ならびに
ビニル系重合体に関する。
【0002】
【従来の技術】ラジカル重合では、通常、ポリマーの分
子量は重合温度により制御される。すなわち、ポリマー
の分子量をより大きくするためには、重合温度を下げる
方法が一般的に行われているが、重合温度を下げると、
重合時間の長期化及び単量体の残留量の増加が生じ、効
率的な重合が困難になる。ポリマーの分子量をより小さ
くするためには、重合温度を上げる方法が行われている
が、重合温度を上げることにより、重合速度が著しく加
速され、反応の制御が困難となる。さらに、従来のラジ
カル重合では、分子量分布の広いポリマーが得られるた
めに、ポリマーの特性のバラツキが多く、均一な物性を
有するポリマーの製造は困難である。これらの理由か
ら、ラジカル重合において分子量及び分子量分布を制御
する方法が広く求められている。
【0003】ラジカル重合における分子量及び分子量分
布の制御の試みとして、大津らは、特定の硫黄化合物を
用いて、光照射下でスチレンなどをラジカル重合する
と、重合率及び生成ポリマーの分子量が時間の経過とと
もに増大することを見出した(J. Polym. sci.; part
A; polym. chem., 32, 2911(1994))。この方法を用い
ると、分子量の制御をかなり広範囲で行なうことができ
る。しかし、この方法は、重合に用いる開始剤が特殊で
あり、使用可能なモノマーの種類が限定されるので、汎
用的でない。
【0004】アニオン重合では、リビング重合により分
子量の正確な制御が可能である。最近では、ラジカル重
合であってもリビング重合を可能にする重合系の探索が
盛んに行われている。例えば、特開平6−199916
号公報では、過酸化ベンゾイルなどのラジカル重合開始
剤と、2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニ
ロキシ(TEMPO)などの安定フリーラジカル作用剤
との混合物を用いることにより、スチレンのリビング的
な重合が可能なことが示されている。この方法を用い、
重合条件を選択すれば、生成ポリマーの分子量は、重合
温度だけでなく、使用する開始剤量と安定フリーラジカ
ル量に依存するようになる。従って、これらの成分の量
を調整することにより、分子量の制御がある程度可能で
ある。しかし、この方法は、反応速度が遅く、高重合率
のポリマーを得るためには、通常のラジカル重合に比べ
てかなり長い時間を要する。さらに、添加剤である安定
フリーラジカルは、実質的にはTEMPOに限定されて
いる。
【0005】最近では、TEMPOを用いた重合反応の
重合速度を上げるために、TEMPO/過酸化ベンゾイ
ル(BPO)のモル分率を調整する方法が開示されてい
る(Macromolecules 1997, 30, 2207−2208)。しか
し、この方法では、重合速度は確かに速くなるものの、
分子量分布が広がるという欠点がある。また、この文献
に開示される安定フリーラジカルはTEMPOに限定さ
れており、他にリビングラジカル重合に有効な添加剤は
示されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、分子量及び分子量分布の制御が可能な重合開始剤
系、この重合開始剤系を用いたビニル重合体の製造方法
を提供することにある。
【0007】本発明の他の目的は、高い重合速度を維持
しながら、分子量及び分子量分布の制御されたビニル系
重合体を高い生産性で製造できる方法を提供することに
ある。
【0008】本発明のさらに他の目的は、分子量が制御
されているとともに、分子量分布の狭いビニル系重合体
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を達成するために鋭意検討の結果、特定の成分を含む重
合開始剤系で、ビニル系単量体を重合すると、迅速な重
合速度を維持しながら、分子量及び分子量分布の制御さ
れたビニル系重合体を製造できることを見出し、本発明
を完成した。
【0010】すなわち、本発明の重合開始剤系は、下記
式(1)で表される化合物又はそのダイマー、及び下記
式(2)で表される化合物
【0011】
【化2】
【0012】(式中、R1は、アルキル基、アルケニル
基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、ア
ルコキシ基又はアシル基を示し、これらの基は置換基を
有していてもよい。R2、R3は、それぞれ同一又は異な
って、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、
アリール基、アラルキル基、アルコキシ基又はアシル基
を示し、これらの基は置換基を有していてもよい。R2
及びR3は、隣接する窒素原子及び炭素原子と共に、置
換基を有していてもよい環を形成してもよい。)から選
択された少なくとも1つのN−置換化合物と、ラジカル
重合開始剤とを含んでいる。N−置換化合物とラジカル
重合開始剤とは、0.01/1〜100/1(モル比)
の割合で使用できる。
【0013】また、本発明のビニル系重合体の製造方法
では、前記重合開始剤系の存在下、ビニル系単量体を重
合する。重合開始剤系は、ビニル系単量体100重量部
に対して、0.01〜20重量部で使用できる。N−置
換化合物は、ビニル系単量体100モルに対して、0.
001〜100モルで使用できる。ラジカル重合開始剤
は、ビニル系単量体100モルに対して、0.001〜
10モルで使用できる。本発明の方法を用いると、分子
量分布の狭い重合体、例えば、分子量分布(Mw/M
n)が1.0以上2.0未満であるビニル系重合体を得
ることができる。
【0014】なお、本明細書では、N−置換ニトロソ化
合物及びN−置換ニトロン化合物を総称して「N−置換
化合物」ということがある。また、特に言及しない限
り、用語「N−置換化合物」は、N−置換ニトロソ化合
物のダイマーも含むものとして使用される。
【0015】
【発明の実施の形態】前記式(1)の化合物(以下、N
−置換ニトロソ化合物(1)ともいう)のR 1基には、
アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリー
ル基、アラルキル基、アルコキシ基及びアシル基が含ま
れる。前記アルキル基としては、例えば、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、1−エチルプロピル、ブ
チル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチ
ル、t−ペンチル、イソペンチル、ヘキシル、1,1−
ジエチルプロピル、オクチル、イソオクチル、デシルな
どの直鎖又は分岐鎖状C1-10アルキル基などが挙げら
る。
【0016】前記アルケニル基としては、例えば、ビニ
ル、1−プロペニル、2−プロペニル、イソプロペニ
ル、2−ブテニル、2−ヘキセニルなどのC2-10アルケ
ニル基などが挙げられる。
【0017】前記シクロアルキル基としては、例えば、
シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シク
ロへプチル、シクロオクチルなどのC4-10シクロアルキ
ル基(特に、シクロペンチル基又はシクロヘキシル基な
どのC5-8シクロアルキル基)などが挙げられる。前記
アリール基としては、例えば、フェニル、ナフチル基な
どのC6-10アリール基などが挙げられる。前記アラルキ
ル基としては、例えば、ベンジル、フェネチル、ナフチ
ルメチル基などのC6-10アリール−C1-4アルキル基な
どが挙げられる。
【0018】前記アルコキシ基としては、例えば、メト
キシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキ
シ、イソブトキシ、s−ブトキシ、t−ブトキシ、ペン
チルオキシ、ヘキシルオキシなどのC1-10アルコキシ基
などが挙げられる。
【0019】前記アシル基としては、例えば、アセチ
ル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリ
ル、ヘキサノイルなどのC2-10アシル基などが挙げられ
る。
【0020】好ましいR1には、分岐アルキル基(例え
ば、分岐C3-10アルキル基など);フェニル、ナフチル
基などのC6-10アリール基;ベンジル、フェネチル、ナ
フチルメチル基などのC7-14アラルキル基が含まれる。
より好ましいR1は、フェニル、又はt−C4-8アルキル
基(例えば、t−ブチル基)である。
【0021】前記基R1は置換基を有していてもよい。
基R1の置換基としては、例えば、アルキル基(メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル基などの
1-6アルキル基);アリール基(フェニル、ナフチル
基などのC6-10アリール基);アミノ基;N−モノアル
キル置換アミノ基(例えば、メチルアミノ基、エチルア
ミノ基などのモノC1-6アルキル置換アミノ基);N,
N−ジアルキル置換アミノ基(ジメチルアミノ基、ジエ
チルアミノ基などのジC1-6アルキル置換アミノ基);
アシルアミノ(例えば、ホルミルアミノ、アセチルアミ
ノなどのC1-6アシルアミノ基);ハロゲン原子;ハロ
ゲン化アルキル基;カルボニル基;ヒドロキシル基など
が挙げられる。
【0022】N−置換ニトロソ化合物(1)の具体例と
して、例えば、ニトロソアルカン(例えば、ニトロソメ
タン、ニトロソエタン、1−ニトロソプロパン、2−ニ
トロソプロパン、2−ニトロソブタン、2−メチル−1
−ニトロソプロパン、2−メチル−2−ニトロソプロパ
ン(BNO)、2−メチル−2−ニトロソブタン、3−
メチル−3−ニトロソペンタン、3−エチル−3−ニト
ロソペンタン、3−メチル−3−ニトロソヘキサン、3
−エチル−3−ニトロソヘキサン、3−エチル−3−ニ
トロソヘプタン、4−エチル−4−ニトロソヘプタン、
4−プロピル−4−ニトロソヘプタンなどのニトロソC
1-10アルカンなど);ニトロソシクロアルカン(例え
ば、ニトロソシクロペンタン、ニトロソシクロヘキサン
のなどのニトロソC4-8シクロアルカン);ニトロソベ
ンゼン類(ニトロソベンゼン(NB)、ニトロソトルエ
ン(o−、m−、p−体)、p−ジメチルアミノ−ニト
ロソベンゼン(DMNA)などのジC1-4アルキルアミ
ノ−ニトロソベンゼンなど)及びニトロソナフタレンな
どが例示できる。好ましいN−置換ニトロソ化合物は、
ニトロソ−t−アルカン(例えば、2−アルキル−2−
ニトロソプロパンなど)、ニトロソベンゼン類などであ
り、より好ましくは、ニトロソ−t−C4-8アルカン
(例えば、2−メチル−2−ニトロソプロパンなど)な
どである。これらのN−置換ニトロソ化合物(1)は一
種又は二種以上組合わせて使用できる。
【0023】なお、前記N−置換ニトロソ化合物(1)
は、モノマーだけでなく、ダイマーの形態でも使用でき
る。
【0024】上記式(2)(以下、N−置換ニトロン化
合物(2)ともいう)のR2及びR3として、それぞれ同
一又は異なって、アルキル基、アルケニル基、シクロア
ルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、
アシル基などが挙げられる。前記アルキル基、アルケニ
ル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、
アルコキシ基、アシル基の例としては、前記R1につい
て例示された基と同様の基が含まれる。好ましいR2
びR3は、同一又は異なって、C1-10アルキル基(例え
ば、t−C4-8アルキル基などの分岐アルキル基な
ど)、アリール基(例えば、フェニル基など)である。
好ましいR2はt−C4-8アルキル基(とりわけ、t−ブ
チル基)であり、R3はアリール基(フェニル基など)
である。
【0025】前記R2及びR3は置換基を有していてもよ
く、置換基として、前記R1に関して挙げられた基と同
様の基が例示される。
【0026】R2及びR3は、隣接する窒素原子及び炭素
原子と一緒になって環(通常、4〜8員環)を形成して
もよく、例えば、アゼチン、ピロリン、ピロレニン、ピ
リジン、アゼピン、アゾシンなどのヘテロ環を形成して
もよい。好ましい複素環は、ピロリン、ピリジンなどの
ヘテロ原子として窒素原子を含む5又は6員環である。
前記環は芳香族性、非芳香族性のいずれであってもよ
く、縮合環(例えば、キノリン、イソキノリン、インド
リンなど)であってもよい。また、環を構成する同一又
は異なる炭素原子には、1又は複数の置換基、例えば、
アルキル基(メチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチル基などのC1-4アルキル基)などが置換して
いてもよい。
【0027】N−置換ニトロン化合物(2)の具体例と
して、例えば、鎖状ニトロン化合物[N−C1-10アルキ
ル−α−C6-10アリールニトロン(例えば、N−メチル
−α−フェニルニトロン、N−エチル−α−フェニルニ
トロン、N−イソプロピル−α−フェニルニトロン、N
−イソブチル−α−フェニルニトロン、N−s−ブチル
−α−フェニルニトロン、N−t−ブチル−α−フェニ
ルニトロン(PBN)、N−t−ペンチル−α−フェニ
ルニトロンなど);N−C1-10アルキル−α−C5-8
クロアルキルニトロン(例えば、N−イソプロピル−α
−シクロヘキシルニトロン、N−イソブチル−α−シク
ロヘキシルニトロン、N−s−ブチル−α−シクロヘキ
シルニトロン、N−t−ブチル−α−シクロヘキシルニ
トロン、N−t−ペンチル−α−シクロヘキシルニトロ
ンなどの前記N−アルキル―α―アリールニトロンに対
応する化合物)];環状ニトロン化合物[ピロリン−N
−オキシド類(例えば、1−ピロリン−N−オキシド、
5,5−ジメチル−1−ピロリン−N−オキシド(DM
PO)、5,5−ジエチル−1−ピロリン−N−オキシ
ド、4,4−ジエチル−1−ピロリン−N−オキシド、
3,3−ジメチル−1−ピロリン−N−オキシドな
ど);ピリジン−N−オキシド(PO);ピペラジン−
N−オキシドなど)]などが例示できる。より好ましく
は、PBNなどのN−t−C4-8アルキル−α−アリー
ルニトロン、DMPOなどのピロリン−N−オキシド
類、ピリジンN−オキシドである。前記N−置換ニトロ
ン化合物(2)は、一種又は二種以上組み合わせて使用
できる。前記N−置換化合物(1)と(2)とは組み合
わせて使用できる。
【0028】本発明の重合開始剤系は、前記N−置換化
合物(1)及び/又は(2)とラジカル重合開始剤とを
少なくとも含んでいればよく、熱、光、放射線などを系
に付与することによりビニル系重合体の重合を開始でき
る。
【0029】ラジカル重合開始剤の種類は特に限定され
ず、慣用の開始剤[例えば、シクロヘキサノンパーオキ
サイド、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノンパー
オキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイドな
どのケトンパーオキサイド類;2,2−ビス(4,4−
ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、
1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−
トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチル
パーオキシ)シクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビ
ス(t−ブチルパーオキシ)バレートなどのパーオキシ
ケタール類;クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプ
ロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメ
チルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイドなど
のハイドロパーオキサイド類;ジ−t−ブチルパーオキ
サイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパ
ーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ
−m−イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−
2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3など
のジアルキルパーオキサイド類;ベンゾイルパーオキサ
イド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキ
サイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイドな
どのジアシルパーオキサイド類;ビス(t−ブチルシク
ロヘキシル)パーオキシジカーボネートなどのパーオキ
シジカーボネート類;t−ブチルパーオキシベンゾエー
ト、t−ブチルパーオキシアセテート、2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサンなど
のパーオキシエステル類など有機過酸化物、過酸化水
素、過硫酸塩(過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムな
ど)などの無機過酸化物、又はこれらの混合物(置換ベ
ンゾイルパーオキサイド混合物、例えば、m−トルイル
&ベンゾイルパーオキサイド(商品名:ナイパーBMT
−K40)など)]が挙げられる。
【0030】また、ラジカル重合開始剤として、アゾ化
合物を使用することもできる。アゾ化合物としては、ア
ゾビスニトリル[例えば、2,2’−アゾビスイソブチ
ロニトリル(AIBN)、2,2’−アゾビス(2−メ
チルブチロニトリル)などの2,2’−アゾビスブチロ
ニトリル類;2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,
4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)などの2,2’−
アゾビスバレロニトリル類;2,2’−アゾビス(2−
ヒドロキシメチルプロピオニトリル)などの2,2’−
アゾビスプロピオニトリル類;1,1’−アゾビス(シ
クロヘキサン−1−カルボニトリル)などの1,1’−
アゾビス−1−アルカンニトリル類、特に1,1’−ア
ゾビス−1−シクロアルカンニトリル類(例えば、1,
1’−アゾビス−1−C5-8シクロアルカンニトリ
ル);4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)などの
アゾビスシアノカルボン酸など]、アゾニトリル[2−
(カルバモイルアゾ)イソブチロニトリルなどのアゾブ
チロニトリル類;2−フェニルアゾ−4−メトキシ−
2,4−ジメチルバレロニトリルなどのアゾバレロニト
リル類など]、アゾビスアルカン[例えば、2,2’−
アゾビス(2−メチルプロパン)、2,2’−アゾビス
(2,4,4−トリメチルペンタン)などの2,2’−
アゾビスC3-10アルカンなど]、ジメチル2,2’−ア
ゾビスイソブチレートなどが挙げられる。
【0031】前記ラジカル重合開始剤は、一種又は二種
以上組み合わせて使用できる。
【0032】前記N−置換化合物(1)及び/又は
(2)とラジカル重合開始剤との割合(モル比)は、前
者/後者=0.01/1〜100/1、好ましくは0.
1/1〜10/1(例えば、0.1/1〜5/1)、さ
らに好ましくは0.1/1〜2/1程度の範囲から選択
できる。
【0033】このような重合開始剤系を用いると、ビニ
ル単量体をリビングラジカル的に重合でき、分子量及び
分子量分布を精度よく制御できる。
【0034】本発明の重合方法で使用できるビニル系単
量体は、重合可能であれば特に制限されない。ビニル系
単量体としては、例えば、芳香族ビニル単量体、複素環
式ビニル単量体(N−ビニルピロリドン、N−ビニルカ
ルバゾールなど)、α,β−不飽和カルボン酸又はその
誘導体、α,β−不飽和ニトリル、カルボン酸ビニルエ
ステル、共役ジエン系単量体、オレフィン系単量体、ハ
ロゲン化ビニル、ハロゲン化ビニリデンなどが使用でき
る。
【0035】芳香族ビニル単量体としては、スチレン、
モノアルキルスチレン類(例えば、ビニルトルエン(o
−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルス
チレン)、p−エチルスチレン、p−イソプロピルスチ
レン、p−ブチルスチレン、p−t−ブチルスチレンな
どのC1-4アルキルスチレン)、ジアルキルスチレン類
(2,4−ジメチルスチレンなどのジC1-4アルキルス
チレン)、α−アルキルスチレン類(例えば、α−メチ
ルスチレン、α−メチル−p−メチルスチレンなどのα
−C1-2アルキルスチレン)、アルコキシスチレン(例
えば、o−メトキシスチレン、m−メトキシスチレン、
p−メトキシスチレン、p−t−ブトキシスチレンなど
のC1-4アルコキシスチレン)、ハロスチレン(例え
ば、o―ブロモスチレン、m−ブロモスチレン、p−ブ
ロモスチレンなど)、スチレンスルホン酸又はそのアル
カリ金属塩などが例示できる。好ましい芳香族ビニル単
量体には、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチ
レンなどが含まれ、スチレンが特に好ましい。
【0036】α,β−不飽和カルボン酸又はその誘導体
には、α,β−不飽和カルボン酸、α,β−不飽和カルボ
ン酸エステル、α,β−不飽和カルボン酸アミド、α,β
−不飽和カルボン酸イミドなどが含まれる。
【0037】α,β−不飽和カルボン酸としては、アク
リル酸、メタクリル酸などのα,β−不飽和モノカルボ
ン酸;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などのα,β
−不飽和多価カルボン酸;又はそれらの酸無水物(例え
ば、無水マレイン酸、無水フマル酸など)などが例示で
きる。なお、本明細書では、アクリル系単量体及びメタ
クリル系単量体を「(メタ)アクリル系単量体」と総称
する。
【0038】α,β−不飽和カルボン酸エステルとして
は、前記α,β−不飽和カルボン酸のアルキルエステル
(特にC1-20アルキルエステルなど)などが使用でき、
具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)
アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、
(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ヘ
キシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メ
タ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ラウリル
などの(メタ)アクリル酸C1-14アルキルエステル;
(メタ)アクリル酸シクロヘキシルなどの(メタ)アク
リル酸C5-7シクロアルキルエステル;(メタ)アクリ
ル酸フェニルなどの(メタ)アクリル酸C6- 12アリール
エステル;(メタ)アクリル酸ベンジルなどの(メタ)
アクリル酸C 7-14アラルキルエステル;又はこれらの
(メタ)アクリル酸エステルに対応するマレイン酸モノ
又はジアルキルエステル、フマル酸モノ又はジアルキル
エステル、イタコン酸モノ又はジアルキルエステルなど
が挙げられる。また、前記アルキルエステル類はヒドロ
キシル基、グリシジル基、アミノ基又はN−アルキルア
ミノ基などの置換基を有していてもよい。これらの置換
基を有するエステルとしては、ヒドロキシアルキル(メ
タ)アクリレート(ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどの
ヒドロキシC2-10アルキル(メタ)アクリレートな
ど)、グリシジル(メタ)アクリレート、N,N−ジメ
チルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエ
チルアミノプロピル(メタ)アクリレートなどが例示で
きる。
【0039】α,β−不飽和カルボン酸アミドとして
は、(メタ)アクリルアミド、又はそれらの誘導体(例
えば、N−メチル(メタ)アクリルアミドなど、N,N
−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール
(メタ)アクリルアミドなど)、あるいはこれらに対応
するフマル酸アミド(フマルアミド、フマルアミド酸又
はそれらの誘導体など)などが例示できる。
【0040】α,β−不飽和カルボン酸イミドとして
は、例えば、マレイミド又はその誘導体(例えば、N−
メチルマレイミドなどのN−C1-4アルキルエステル、
N−フェニルマレイミドなど)などが含まれる。
【0041】α,β−不飽和ニトリルには、(メタ)ア
クリロニトリル、ハロゲン化(メタ)アクリロニトリル
(p−クロロ(メタ)アクリルニトリルなど)などのシ
アン化ビニル化合物などが含まれる。
【0042】カルボン酸ビニルエステルとしては、ギ酸
ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸
ビニルなどのC1-10カルボン酸ビニルエステル(特にC
1-6カルボン酸ビニルエステル)などが例示できる。
【0043】共役ジエン系単量体としては、ブタジエ
ン、イソプレン、クロロプレン、ネオプレン、1,3−
ペンタジエン、1−クロロブタジエン、2,3−ジメチ
ル−1,3−ブタジエン、3―ブチル−1,3−オクタ
ジエン、フェニル−1,3−ブタジエンなどのC4-16
エン(好ましくはC4-10ジエンなど)などが例示でき
る。
【0044】オレフィン系単量体としては、エチレン、
プロピレン、ブテン(イソブテンなど)などのC2-10
ルケン(好ましくはC2-6アルケンなど)などが例示で
きる。
【0045】ハロゲン化ビニルとしては、フッ化ビニ
ル、塩化ビニル、臭化ビニル、ヨウ化ビニルなどが例示
される。また、ハロゲン化ビニリデンとしては、フッ化
ビニリデン、塩化ビニリデン、臭化ビニリデン、ヨウ化
ビニリデンなどが例示できる。
【0046】好ましいビニル系単量体は、芳香族ビニル
単量体、及び(メタ)アクリル系単量体[(メタ)アク
リル酸、(メタ)アクリル酸エステル(特にメタクリル
酸メチル、アクリル酸C2-10アルキルエステルなど)、
(メタ)アクリロニトリルなどを含む]などである。
【0047】前記ビニル系単量体は、一種又は二種以上
組み合わせて使用できる。すなわち、本発明のビニル系
重合体は、前記ビニル系単量体の単独重合体であっても
共重合体(例えば、スチレン/アクリロニトリル共重合
体)であってもよい。
【0048】前記ビニル系単量体と重合開始剤系との割
合は、ビニル系単量体100重量部に対して、重合開始
剤系0.01〜20重量部、好ましくは0.1〜10重
量部、さらに好ましくは0.1〜5重量部程度の範囲か
ら選択できる。ビニル系単量体と、N−置換化合物との
割合は、前記ビニル系単量体100モルに対して、重合
開始剤系0.001〜100モル(例えば、0.005
〜50モル)、より好ましくは0.005〜20モル
(例えば、0.008〜10モル)、さらに好ましくは
0.01〜5モル(例えば、0.01〜1モル)程度で
ある。N−置換化合物の量が少な過ぎると分子量及び分
子量分布の制御が困難となり、多過ぎると重合速度が低
下する。
【0049】前記ビニル系単量体と前記ラジカル重合開
始剤との割合は、前記ビニル系単量体100モルに対し
て、ラジカル重合開始剤0.001〜10モル、より好
ましくは0.005〜5モル(例えば、0.005〜2
モル)、さらに好ましくは0.01〜1モル(例えば、
0.01〜0.8モル)程度である。ラジカル重合開始
剤の量が少な過ぎると、分子量の制御が困難となり、多
過ぎると、重合反応が急激に進行してしまい、反応の制
御が困難となる。
【0050】なお、必要であれば、熱重合を制御できる
化合物、例えば、フェニルホスホン酸、D,L−ショウ
ノウ−10−スルホン酸(D,L−カンファー−10−
スルホン酸)、p−トルエンスルホン酸、2−フルオロ
−1−メチルピリジウムなどを反応系に添加することに
より、重合反応をより厳密に制御することもできる。
【0051】ビニル系単量体の重合方法は、特に制限さ
れず、慣用の重合法、例えば、塊状重合、溶液重合、懸
濁重合、乳化重合、塊状−懸濁重合などが利用できる。
また、重合は、バッチ方式、セミバッチ方式、連続方式
のいずれで行ってもよい。
【0052】工業的な製造に有利な塊状重合法(バルク
重合法)においては、溶剤を添加してもよい。塊状重合
法で使用できる溶剤は、ビニル系単量体又は生成した重
合体が分散又は溶解可能であれば特に制限されず、慣用
の溶媒、例えば、芳香族炭化水素類(ベンゼン、トルエ
ン、エチルベンゼン、キシレンなど)、脂環族炭化水素
(シクロヘキサンなど)、脂肪族炭化水素(ヘキサン、
オクタンなど)、ケトン類(メチルエチルケトンな
ど)、エステル類(酢酸エチルなど)、エーテル類
(1,4−ジオキサンなど)などが例示でき、その沸点
は後述する重合温度に近いものが好ましい。このような
溶剤としては、例えば、トルエン、エチルベンゼンなど
が挙げられる。前記溶剤は、一種又は二種以上混合して
使用できる。
【0053】重合方法における溶媒(溶剤)の使用量
は、例えば、ビニル系単量体100重量部に対して20
重量部以下(例えば、0〜20重量部程度)、好ましく
は1〜15重量部程度である。溶媒量が多すぎると重合
速度が低下したり、生産効率が低下する。また、溶媒回
収などの経済性を考慮すると、溶媒量は、反応混合物全
体に対して、0〜30重量%、例えば、5〜20重量%
程度であるのが好ましい。
【0054】溶液重合においても、ビニル系単量体又は
生成したビニル系重合体が分散又は溶解可能であれば特
に制限されず、前記塊状重合と同様の溶媒が使用でき
る。
【0055】前記重合方法において、重合は常圧又は加
圧下で行うことができる。また、重合温度は、重合方
法、重合速度などに応じて、30〜170℃、好ましく
は50〜160℃(例えば、60〜160℃)、好まし
くは80〜150℃(例えば、90〜150℃)程度の
範囲から選択できる。重合温度が低すぎると、重合速度
が遅くなり、生産性が低下するので実用的でない。重合
温度が高すぎると、樹脂の分子量が低下して衝撃強度が
低下したり、重合中に、無視できないほどの副反応が起
こり、反応の制御が困難である。また、重合時間は、特
に制限されないが、重合率50%に到達するまでの時間
は、通常、3〜40時間、好ましくは4〜30時間程度
である。
【0056】重合は、通常、窒素、ヘリウム、アルゴン
などの不活性ガスの雰囲気下、例えば、不活性ガスの流
通下などで行うことができる。
【0057】本発明のビニル系重合体は、例えば、重合
反応後、必要に応じて溶媒で希釈し、貧溶媒中で析出さ
せたり、単量体や溶媒などの揮発性成分を除去すること
により分離精製してもよい。
【0058】本発明は、重合開始剤系とビニル系単量体
との割合、及び/又はビニル系重合体の重合率(ビニル
系単量体からビニル系重合体への転化率)を調整するこ
とにより、ビニル系重合体の分子量及び分子量分布を制
御できる。従って、分子量及び分子量分布の制御が容易
であり、工業化するのに適している。
【0059】本発明の方法により得られるビニル重合体
の数平均分子量Mnは、特に制限されず、500〜40
0,000(例えば、1,000〜300,000)、
好ましくは、5,000〜200,000(例えば1
0,000〜100,000)、さらに好ましくは1
0,000〜80,000程度であり、分子量分布(M
w/Mn)は1.0以上2.0未満(例えば、1.1〜
1.9)、好ましくは1.1〜1.7、さらに好ましく
は1.1〜1.5程度である。
【0060】重合体には、慣用の添加剤、例えば、安定
剤[酸化防止剤(フェノール系酸化防止剤、リン系酸化
防止剤など)、紫外線吸収剤,熱安定剤など],難燃
剤,滑剤(ミネラルオイル、シリコーンオイル、ステア
リン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、エチレンビスス
テアリルアミドなど),離型剤,帯電防止剤,充填剤,
着色剤(酸化チタン,ベンガラ,アゾ系,ペリレン系,
フタロシアニン系,複素環系などの着色剤),可塑剤や
展着剤(例えば、ポリエチレングリコールなど)などを
添加してもよい。これらの添加剤は、重合中に添加して
も、重合終了後に添加してもよい。
【0061】本発明のビニル系重合体は、種々の樹脂
(熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性エラストマー
など)と組み合わせて樹脂組成物(ポリマーブレンド又
はポリマーアロイ)としても使用できる。
【0062】
【発明の効果】本発明によれば、特定のN−置換化合物
を含む重合開始剤系を用いることにより、重合が迅速に
進行するばかりでなく、重合体の分子量及び分子量分布
が制御できる。上記重合開始剤系においてビニル系単量
体を重合すると、分子量及び分子量分布の制御されたビ
ニル系重合体が得られる。
【0063】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定さ
れるものではない。
【0064】なお、以下の実施例及び比較例は、特に断
りのない限り、攪拌機を備えた内容量20リットルの反
応器と脱揮装置を備えた二軸押出機とを連結させた重合
装置を用いて、窒素気流下で行った。95℃に達した時
点を反応開始時とした。
【0065】実施例1 置換ベンゾイルパーオキサイド混合物[m−トルイル&
ベンゾイルパーオキサイド、商品名:ナイパーBMT−
K40(日本油脂製)]0.75モル(187g)、2
−メチル−2−ニトロソプロパンダイマー0.375モ
ルを、スチレン150モルに溶解し、この原料溶液を反
応器に仕込んだ。原料溶液を95℃で3.5時間加熱攪
拌して重合を行った後、130℃に昇温し、さらに4.
5時間攪拌して重合を行った。脱揮操作後、二軸押出機
から塊状ポリスチレンを押出した。
【0066】実施例2 置換ベンゾイルパーオキサイド混合物[m−トルイル&
ベンゾイルパーオキサイド、商品名:ナイパーBMT−
K40(日本油脂製)]0.75モル(187g)、2
−メチル−2−ニトロソプロパンダイマー0.225モ
ルを、スチレン150モルに溶解し、この原料溶液を反
応器に仕込んだ。原料溶液を95℃で3.5時間加熱攪
拌して重合を行った後、130℃に昇温し、さらに3.
5時間攪拌して重合を行った。脱揮操作後、二軸押出機
から塊状ポリスチレンを押出した。
【0067】実施例3 置換ベンゾイルパーオキサイド混合物[m−トルイル&
ベンゾイルパーオキサイド、商品名:ナイパーBMT−
K40(日本油脂製)]0.375モル(93g)、2
−メチル−2−ニトロソプロパンダイマー0.113モ
ルを、スチレン150モルに溶解し、この原料溶液を反
応器に仕込んだ。原料溶液を95℃で3.5時間加熱攪
拌して重合を行った後、130℃に昇温し、さらに4.
5時間攪拌して重合を行った。脱揮操作後、二軸押出機
から塊状ポリスチレンを押出した。
【0068】実施例4 置換ベンゾイルパーオキサイド混合物[m−トルイル&
ベンゾイルパーオキサイド、商品名:ナイパーBMT−
K40(日本油脂製)]0.75モル(187g)、2
−メチル−2−ニトロソプロパンダイマー0.375モ
ルを、スチレン150モルに溶解し、この原料溶液を反
応器に仕込んだ。原料溶液を130℃で5時間加熱攪拌
して重合を行った。脱揮操作後、二軸押出機から塊状ポ
リスチレンを押出した。
【0069】実施例5 置換ベンゾイルパーオキサイド混合物[m−トルイル&
ベンゾイルパーオキサイド、商品名:ナイパーBMT−
K40(日本油脂製)]0.75モル(187g)、N
−t−ブチル−α−フェニルニトロン0.75モルを、
スチレン150モルに溶解し、この原料溶液を反応器に
仕込んだ。原料溶液を95℃で3.5時間加熱攪拌して
重合を行った後、120℃に昇温し、さらに4時間攪拌
して重合を行った。脱揮操作後、二軸押出機から塊状ポ
リスチレンを押出した。
【0070】実施例6 置換ベンゾイルパーオキサイド混合物[m−トルイル&
ベンゾイルパーオキサイド、商品名:ナイパーBMT−
K40(日本油脂製)]0.75モル(187g)、2
−メチル−2−ニトロソプロパンダイマー0.75モル
を、スチレン/アクリロニトリル混合物(混合比率7
7.4/22.6(重量比))13.9kgに溶解し、
この原料溶液を反応器に仕込んだ。原料溶液を95℃で
3.5時間加熱攪拌して重合を行った後、130℃に昇
温し、さらに8.5時間攪拌して重合を行った。脱揮操
作後、二軸押出機から塊状ポリスチレンを押出した。
【0071】比較例1 スチレン150モル及び置換ベンゾイルパーオキサイド
混合物[m−トルイル&ベンゾイルパーオキサイド、商
品名:ナイパーBMT−K40(日本油脂製)]0.3
モル(75g)よりなる原料溶液を反応器に仕込んだ。
原料溶液を130℃で2時間加熱攪拌して重合を行っ
た。脱揮操作後、二軸押出機から塊状ポリスチレンを押
出した。
【0072】比較例2 スチレン150モル、置換ベンゾイルパーオキサイド混
合物[m−トルイル&ベンゾイルパーオキサイド、商品
名:ナイパーBMT−K40(日本油脂製)]0.3モ
ル(75g)、及び2,2,6,6−テトラメチル−ピ
ペリジニロキシ0.36モルよりなる原料溶液を反応器
に仕込んだ。原料溶液を95℃で3.5時間加熱攪拌し
て重合を行った後、130℃に昇温し、さらに76.5
時間攪拌して重合を行った。脱揮操作後、二軸押出機か
ら塊状ポリスチレンを押出した。
【0073】上記実施例及び比較例で得られたビニル系
重合体の重合率、分子量及び分子量分布は、下記方法に
より測定した。 (1)重合率の測定 所定時間毎にサンプリングした反応溶液について、反応
溶液中に残存する単量体をガスクロマトグラフィー(G
C:(株)島津製作所製,カラム:PEG20M(ジー
エル・サイエンス社製))を用いて内部標準法(内部標
準試薬:DMF(ジメチルホルムアミド))により定量
し、単量体の減少量に基づいて重合体への転化率(重合
率)を算出した。 (2)分子量及び分子量分布の測定 所定時間毎にサンプリングした反応溶液について、反応
溶液中の重合体の数平均分子量(Mn)及び重量平均分
子量(Mw)を、ゲルパーミエーションクロマトグラフ
ィー(GPC法)により下記条件で測定した。分子量分
布Mw/Mnは、前記数平均分子量を重量平均分子量で
除することにより算出した。
【0074】 装置 :GPC(LC−10A)(島津製作所
(株)製) カラム :KF−806L,3本直列(昭和電工
(株)製) 溶媒 :クロロホルム カラム温度:40℃ 検出器 :示差屈折率計(RI) 流量 :0.8mL/分 スチレンの重合率、ポリスチレンの数平均分子量Mn、
重量平均分子量Mw及び分子量分布Mw/Mnの測定値
を表1に示す。
【0075】
【表1】
【0076】表1より明らかなように、N−置換化合物
を用いてビニル系単量体を重合した場合、迅速に重合が
進行し、なおかつ得られたビニル系重合体の分子量分布
は狭い。一方、N−置換化合物を添加しない系(比較例
1)では、重合速度は速いものの、実施例に比べて広い
分子量分布を有するビニル系重合体しか得られない。ま
た、N−置換化合物の代わりにTEMPOを使用する系
(比較例2)では、生成ポリマーの分子量分布は狭いも
のの、重合速度は、実施例の方法に比べて著しく遅い。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J011 AA05 NA15 NB04 NC01 4J100 AA02P AA03P AA04P AA06P AB02P AB03P AB04P AB07P AB09P AC03P AC04P AC12P AC23P AC24P AC37P AG02P AG03P AG04P AJ02P AJ08P AJ09P AK31P AK32P AL03P AL04P AL05P AL08P AL10P AL36P AL49P AM15P AM17P AM19P AM21P AM33P AQ08P AQ26P AS01P AS02P AS03P AS04P AS06P AS07P BA03P BA04P BA05P BA31P BA56P BB01P BC43P CA01 DA04 FA03

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(1)で表される化合物又はその
    ダイマー、及び下記式(2)で表される化合物 【化1】 (式中、R1は、アルキル基、アルケニル基、シクロア
    ルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基又
    はアシル基を示し、これらの基は置換基を有していても
    よい。R2、R3は、それぞれ同一又は異なって、アルキ
    ル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、
    アラルキル基、アルコキシ基又はアシル基を示し、これ
    らの基は置換基を有していてもよい。R2及びR3は、隣
    接する窒素原子及び炭素原子と共に、置換基を有してい
    てもよい環を形成してもよい。)から選択された少なく
    とも1つのN−置換化合物と、ラジカル重合開始剤とを
    含む重合開始剤系。
  2. 【請求項2】 (1)R1が、アミノ基又は置換アミノ
    基を有していてもよいフェニル基、又はt−C4-8アル
    キル基である化合物;(2)R2がt−C4-8アルキルで
    あり、R3がフェニル基である化合物;及び(3)R2
    びR3が隣接する窒素原子及び炭素原子と共に環を形成
    した化合物から選択されたN−置換化合物と、ラジカル
    重合開始剤とを含む請求項1記載の重合開始剤系。
  3. 【請求項3】 N−置換化合物が、2−アルキル−2−
    ニトロソプロパン又はそのダイマー、及びN−分岐アル
    キル−α−フェニルニトロンから選択された少なくとも
    一種である請求項1記載の重合開始剤系。
  4. 【請求項4】 N−置換化合物とラジカル重合開始剤と
    の割合が、前者/後者=0.01/1〜100/1(モ
    ル比)である請求項1記載の重合開始剤系。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の重合開始剤系の存在下、
    ビニル系単量体を重合するビニル系重合体の製造方法。
  6. 【請求項6】 ビニル系単量体100重量部に対して、
    重合開始剤系0.01〜20重量部を使用する請求項5
    記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 ビニル系単量体100モルに対して、N
    −置換化合物0.001〜100モルを使用する請求項
    5記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 ビニル系単量体100モルに対して、ラ
    ジカル重合開始剤0.001〜10モルを使用する請求
    項5記載の製造方法。
  9. 【請求項9】 ビニル系単量体が芳香族ビニル化合物で
    ある請求項5記載の製造方法。
  10. 【請求項10】 芳香族ビニル化合物がスチレンである
    請求項9記載の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項5記載の方法により得られたビ
    ニル系重合体。
  12. 【請求項12】 分子量分布(Mw/Mn)が1.0以
    上2.0未満である請求項11記載のビニル系重合体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2011086926A1 (ja) * 2010-01-18 2011-07-21 日本曹達株式会社 スチレン系重合体及びその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2011086926A1 (ja) * 2010-01-18 2011-07-21 日本曹達株式会社 スチレン系重合体及びその製造方法

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