JP2000344942A - セルロース系誘導体樹脂組成物、それからなるフィルム又はシート - Google Patents

セルロース系誘導体樹脂組成物、それからなるフィルム又はシート

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JP2000344942A
JP2000344942A JP11158894A JP15889499A JP2000344942A JP 2000344942 A JP2000344942 A JP 2000344942A JP 11158894 A JP11158894 A JP 11158894A JP 15889499 A JP15889499 A JP 15889499A JP 2000344942 A JP2000344942 A JP 2000344942A
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block copolymer
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JP11158894A
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Masaya Onishi
雅也 大西
Akihiko Kumagai
昭彦 熊谷
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Daicel Corp
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DAICEL CRAFT KK
Daicel Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セルロース系誘導体樹脂に可塑剤を添加した
場合のインサート加工性、感触性等の諸特性を保持しつ
つ、耐衝撃性、打ち抜き加工性、切削性、二次加工性、
印刷性等の後加工性にも優れた、セルロース系誘導体樹
脂の使用されたフィルム又はシートを提供すること。 【解決手段】 セルロース系誘導体樹脂(A)100重
量部に可塑剤(B)5〜70重量部及びエポキシ化ジエ
ン系ブロック共重合体(C)0.5〜50重量部が配合
され、成形されてなるセルロース系誘導体樹脂組成物製
フィルム又はシート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セルロース系誘導
体樹脂に、従来使用の可塑剤の他に特定のエポキシ化ジ
エン系ブロック共重合体を添加して得られる樹脂組成物
及びそれを成形加工してなる耐衝撃性、寸法精度、切削
加工性等の諸特性に優れた、セルロース系誘導体樹脂を
主成分とする樹脂組成物製フィルム又はシートに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】セルロース系誘導体樹脂に所定量の可塑
剤を加えて成形されてなるセルロース系誘導体樹脂製フ
ィルム又はシートは、優れた耐衝撃性、高周波シール
性、機械的強度、インサート成形性、光沢性、切削加工
性等を有する他、帯電性が低く、高い透明性があり、感
触、フィーリングがよい特徴を有している。又、該可塑
剤含有樹脂製フィルム又はシートは着色性にも富み、染
色、シルク印刷、グラビヤ印刷、ジェットインク噴射印
刷等の二次加工も容易であり、カラフルな柄模様、色相
が具現できるなどの優れた特徴を有している他、塗装適
性も良い。更に、上記可塑剤含有セルロース系誘導体樹
脂は、容易に造粒(ペレット化)ができ、該ペレットを
使用してフィルム又はシート等の押出成形、カレンダー
ロール成形、インフレーション成形の他圧縮成形も可能
である。加えて、該樹脂はセルロースが基材であり、有
害な物質を発生する誘導体でもなく、又可塑剤の量は少
ないため、セルロース誘導体樹脂を使用した成形品の廃
棄又は燃焼処理に際しても人体、環境等に有害なガスの
発生が少なく、環境保全上優れた、いわゆる環境に優し
い材料であるという特徴を有している。
【0003】このような特徴を生かして、可塑剤を添加
したセルロース系誘導体樹脂製フィルム又はシートは各
種分野に好適に利用されている。例えばフィルムとして
は収縮包装を含む一般包装用フィルム、多層用フィル
ム、特に金属、紙等とのラミネート用フィルム、カラー
フィルターアレイ素子、壁紙用フィルム、接着テープ用
フィルム、ラベル用フィルム等を挙げることができる。
一方、シートとしては眼鏡枠用シート、ICカード用シ
ート、容器成形用シート、工具用シート、ブリスターパ
ッケージ用シート、化粧品包装ケース用シート、光学製
品用シート、スポ−ツ用品用シート等に広く使用されて
いる。
【0004】セルロース系誘導体樹脂に適当量の可塑剤
を添加して得られるフィルム又はシートは、上記のよう
に優れた特性を有するが、最近の該フィルム又はシート
の用途の多様化に伴い、更に優れた特性が要求されるよ
うになり、特にフィルムにおいては断裁時及び打ち抜き
加工時の切り口の微少なクラックの発生の解消、切断切
り子の発生の減少等、一方シートにおいては眼鏡枠、装
身具の場合等に見られる金属品との併用から、耐衝撃性
に関係する金属品に近い細身の加工、耐久性が要求され
るようになった。なお、これらの改善の要求は、従来の
上記フィルム又はシートの耐衝撃性の不足に起因してい
るものと考えられている。
【0005】上記従来の可塑剤含有セルロース系誘導体
樹脂の耐衝撃性の改善は、通常は可塑剤の添加量を多く
することにより解決されてきたが、単に可塑剤の増量の
みによる対策では熱変形温度、硬度、引張強度、曲げ弾
性率が著しく低下し、根本的解決策とはなっていない。
しかも、可塑剤の添加量の増大のみによる耐衝撃性の向
上を意図すると、成形時の可塑剤の揮散ガスの発生が多
くなり、成形品の表面に曇りを生じたり、可塑剤が成形
品の表面にブリードし、他のものを汚染したり、印刷、
塗装面の接着性を低下させるなどの問題があり、これら
可塑剤の揮散ガスによる環境への影響を無くするように
該ガスの散逸防止対策が必要である。
【0006】上記のごとく、セルロース系誘導体樹脂に
可塑剤を添加してなる組成物の使用に係る従来の方法で
は、前記用途の多様化に伴う諸要求を満たすことはでき
ず、しかも可塑剤を増量することなしに耐衝撃性、機械
的強度、打ち抜き加工性、細身の切削加工性、耐久性等
の改善された、優れたフィルム及びシートは未だ得られ
ていない。このような点がセルロース系誘導体樹脂を使
用した各種フィルム、シートの用途拡大の妨げになって
いるのが現状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、セルロース
系誘導体樹脂に可塑剤を添加した場合の有するインサー
ト加工性、感触、フィーリング等の優れた特性を保持し
つつ、耐衝撃性等の機械的特性に優れ、打ち抜き加工
性、切削性等の二次加工性、印刷性等の後加工性にも優
れた、セルロース系誘導体樹脂の使用されたフィルム又
はシートを提供することにある。また、セルロースが基
材であるため、廃棄、燃焼処理時にも人体その他環境に
有害なガス発生が少ないという本来の特性を生かし、環
境保全上問題になることはほとんどないフィルム又はシ
ートを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記耐衝撃
性等の機械的特性に加え、二次又は三次加工性の優れ
た、可塑剤含有セルロース系誘導体樹脂組成物を使用し
たフィルム又はシートを開発するために、鋭意研鑚を重
ねた結果、可塑剤の添加されたセルロース系誘導体樹脂
に、ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックと
共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックとからな
るブロック共重合体であって、当該共役ジエン化合物に
基づく二重結合をエポキシ化したエポキシ化ジエン系ブ
ロック共重合体を配合させてなる樹脂組成物が目的に適
合し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】本発明の要旨は以下の通りである。第1の
発明は、セルロース系誘導体樹脂(A)100重量部に
可塑剤(B)5〜70重量部及びエポキシ化ジエン系ブ
ロック共重合体(C)0.5〜50重量部が配合され、
成形されてなることを特徴とするセルロース系誘導体樹
脂組成物に関する。第2の発明は、セルロース系誘導体
樹脂(A)100重量部に可塑剤(B)5〜70重量部
及びエポキシ化ジエン系ブロック共重合体(C)0.5
〜50重量部が配合され、成形されてなることを特徴と
するセルロース系誘導体樹脂組成物製フィルム又はシー
トに関する。第3の発明は、エポキシ化ジエン系ブロッ
ク共重合体(C)が、ビニル芳香族化合物を主成分とす
る重合体ブロック(C1 )及び共役ジエン化合物を主成
分とする重合体ブロック(C2 )とを含むビニル芳香族
化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体又はその部
分水添化物をエポキシ化したブロック共重合体である上
記第1の発明に記載のセルロース系誘導体樹脂組成物製
フィルム又はシートに関する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明に係るセルロース系誘導体
樹脂(A)としては特に制限されるものではないが、セ
ルロースの有するヒドロキシル基のエステル化又はエー
テル化された誘導体が最も代表的である。セルロースの
エステル誘導体樹脂としては、種々の酢化度を有するセ
ルロースアセテート樹脂、更に混合エステル化物として
のセルロースアセテートブチレート樹脂、セルロースア
セテートフタレート樹脂、セルロースアセテートプロピ
オネート樹脂等の他、無機酸のエステルのニトロセルロ
ース樹脂を挙げることができる。セルロースのエーテル
誘導体樹脂としてはメチルセルロース樹脂、エチルセル
ロース樹脂、ベンジルセルロース樹脂、シアノエチルセ
ルロース樹脂、ヒドロキシエチルセルロース樹脂、ヒド
ロキシエチルセルロース樹脂などが挙げられる。これら
誘導体のうち、特にセルロースアセテート樹脂、セルロ
ースアセテートプロピオネート樹脂、セルロースアセテ
ートブチレート樹脂、ニトロセルロース樹脂、メチルセ
ルロース樹脂が好ましく使用される。
【0011】本発明に係るセルロース系誘導体樹脂組成
物を構成する複合化成分として用いられるエポキシ化ジ
エン系ブロック共重合体(C)は、同一分子内にビニル
芳香族化合物を主成分とする重合体ブロック(C1 )と
共役ジエン化合物を主成分とする重合体ブロック
(C2 )を有するビニル芳香族化合物−共役ジエン化合
物ブロック共重合体をエポキシ化して得られるもの、又
は該ブロック共重合体を部分水添化した後にエポキシ化
して得られるものであり、例えば、C1 −C2、C1−C
2 −C1 、C2 −C1 −C2 −C1 −C2 等のブロック
構造を有するビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブ
ロック共重合体のエポキシ化されたものである。
【0012】本発明に係るビニル芳香族化合物−共役ジ
エン化合物ブロック共重合体は、前記のごとくビニル芳
香族化合物を主成分とする重合体ブックC1 と共役ジエ
ン化合物を主成分とする重合体ブロックC2 とを含むブ
ロック共重合体からなり、重合体ブックC1 と重合体ブ
ロックC2 との共重合比は重量比で5:95〜70:3
0が好ましいが、10:90〜60:40がより好まし
い。
【0013】本発明に係るブロック共重合体の数平均分
子量は、好ましくは5,000〜600,000であ
り、より好ましくは10,000〜500,000であ
る。一方、分子量分布は、重量平均分子量Mwと数平均
分子量Mnとの比Mw/Mnで表すと、数平均分子量が
上記10,000〜500,000の場合、10以下が
好ましい。
【0014】本発明に係るブロック共重合体を構成する
重合体ブックC1 の主成分ビニル芳香族化合物として
は、例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトル
エン、p−第3級ブチルスチレン、ジビニルベンゼン、
p−メチルスチレン、1,1−ジフェニルスチレン等の
うちから1種または2種以上が選択でき、中でもスチレ
ンが好ましい。
【0015】又、重合体ブロックC2 の主成分共役ジエ
ン化合物としては、例えばブタジエン、イソプレン、
1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブ
タジエン、ピペリレン、3−ブチル−1,3−オクタジ
エン、フェニル−1,3−ブタジエン等が挙げられ、こ
れらのうちから1種、または2種以上が選ばれ、中でも
ブタジエン、イソプレン又はこれらの組み合わせが好ま
しい。
【0016】本発明に係るブロック共重合体の製造方法
としては、上記の重合体ブックC1とC2 とからなる構
造を有するブロック共重合体の製造方法であればどのよ
うな方法もとることもできる。例えば、特公昭40−2
3798号、特公昭43−17979号、特公昭46−
32415号又は特公昭56−28925号各公報に記
載された方法により、リチウム触媒等を用いて不活性溶
媒中でビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック
共重合体を合成することができる。更に、特公昭42−
8704号、特公昭43−6636号、或いは特開昭5
9−133203号各公報に記載された方法により、不
活性溶媒中で水素添加触媒の存在下に水素添加して、本
発明に係る部分的に水添したブロック共重合体を合成す
ることができる。
【0017】これらブロック共重合体をエポキシ変性す
る方法については、本発明に係るエポキシ化ジエン系ブ
ロック共重合体(C)が得られる限り、特に制限される
ものではなく、例えば、ビニル芳香族化合物−共役ジエ
ン化合物ブロック共重合体を不活性溶媒中でハイドロパ
ーオキサイド類、過酸類等のエポキシ化剤と反応させる
ことにより得ることができる。
【0018】使用されるエポキシ化剤の量は、特に制限
されるものではなく、当該エポキシ化剤の反応性、所望
されるエポキシ化度、エポキシ化の対象とするブロック
共重合体又はその水添物中の不飽和炭素結合量等の条件
により任意に選択されるが、最終的にはエポキシ化ジエ
ン系ブロック共重合体(C)のエポキシ当量が140〜
2700の範囲内にあることが好ましく、200〜20
00の範囲内がより好ましい。エポキシ当量が140未
満の場合、エポキシ化ジエン系ブロック共重合体がゲル
化を起こし、セルロースアセテート樹脂に添加しフィル
ム化並びにシート化した場合、表面のブツとなって発現
し外観を損ない好ましくない。又2700を超えるとエ
ポキシ化したことによる、セルロースアセテート樹脂へ
の相溶性が低下し、重合体の弾性的な性質が発現しにく
くなり好ましくない。なお、ここで、エポキシ当量は下
記式で算出された値である。 エポキシ当量=1600/〔エポキシ化ブロック共重合
体中のオキシラン酸素濃度(wt%)〕 即ち、オキシラン酸素1molあたりのエポキシ化ジエ
ン系ブロック共重合体の重量を示す値である。ここに、
オキシラン酸素濃度は臭化水素の酢酸溶液を用いて滴定
して求められる。上記式から分かるように、エポキシ当
量が大きくなるとオキシラン酸素濃度が低くなり、逆に
エポキシ当量が小さくなるとオキシラン酸素濃度が高く
なる。
【0019】本発明に係るエポキシ化ジエン系ブロック
共重合体(C)としては、上記各種条件下に得られた共
重合体の1種若しくは2種以上を混合して用いることが
できる。本発明に係るエポキシ化ジエン系ブロック共重
合体(C)の配合量としては、前記セルロース系誘導体
樹脂(A)100重量部に対して0.5〜50重量部の
範囲で選択されるが、好ましくは1〜20重量部であ
る。エポキシ化ジエン系ブロック共重合体(C)が0.
5重量部未満では可塑剤の増量に代わる成分としての機
能、即ち耐衝撃性の向上の作用効果が見られない。逆
に、50重量部を超えると耐衝撃性は向上するが、樹脂
組成物自体が柔軟になり、熱変形温度、硬度が著しく低
下するため好ましくない。なお、上記ブロック共重合体
(C)は、0.5重量部以上である必要があるが、1重
量部以上の場合に耐衝撃性向上効果が明確に出る。又、
50重量部以下である必要があるが、上記柔軟化、熱変
形温度低下等のおそれを全く無くする観点からは20重
量部以下、特に10重量部以下が好ましい。
【0020】本発明に係る樹脂組成物は、従来同様にセ
ルロース系誘導体樹脂(A)にその可塑剤(B)を添加
し、更にエポキシ化ジエン系ブロック共重合体(C)を
添加するものである。ここに使用される可塑剤として
は、従来使用のものと同じもの、即ち、ジメチルフタレ
ート(DMP)、ジエチルフタレート(DEP)、ジブ
チルフタレート(DBP)、ジオクチルフタレート(D
OP)、フタル酸ジアミル等のフタル酸エステル系の
他、トリフェニルフォスフェート(TPP)、トリクレ
ジルフォスフェート(TCP)等のリン酸系、ジブチル
アジペート、ジオクチルアジペート、ジブチルアゼレー
ト、ジオクチルアゼレート、ジオクチルセバケート等の
二塩基性脂肪酸エステル系、クエン酸トリエチル、アセ
チルクエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリブチル
等の三塩基性脂肪酸エステル系、トリアセチン、ジグリ
セリンテトラアセテート、メチルフタリルエチルグリコ
レート等の多価アルコール系等が代表例として挙げられ
る。これらの可塑剤は、単独で若しくは2種以上を混合
して用いることもできる。
【0021】上記可塑剤(B)の添加量は、セルロース
系誘導体樹脂(A)100重量部に対して、5〜70重
量部の範囲で使用されるが、好ましくは10〜60重量
部である。ここに可塑剤(B)が5重量部未満ではセル
ロース系誘導体樹脂組成物の流動性が著しく低下し、成
形、特に射出成形、押出成形が困難となり、成形温度を
更に上げるとセルロース系誘導体樹脂(A)やエポキシ
化ジエン系ブロック共重合体(C)の劣化、着色現象を
生じる。又、70重量部を超えると流動性は向上する
が、樹脂成分自体が柔軟になり、熱変形温度、硬度が著
しく低下するため不適当である。
【0022】一方、本発明に係るセルロース系誘導体樹
脂組成物には、更に合成樹脂組成物等に通常使用される
各種添加剤が添加され得る。例えば、熱劣化防止用には
弱性有機酸、エポキシ化合物、ホスファイト化合物、チ
オエーテル化合物、チオホスファイト化合物、フェノー
ル誘導体、イミダゾールアミン誘導体、金属石鹸等の熱
安定剤が適宜添加使用される。又、耐候性向上のため、
トリアゾール系の紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系の
光安定剤も使用される。更に、染料、顔料等の他、特に
フィルムの分野においてブロッキング防止剤、滑剤等が
通常の使用量で適宜添加される。
【0023】本発明に係るセルロース系誘導体樹脂組成
物の造粒(ペレット化)のための混合、混練には、通常
合成樹脂の造粒において使用される混合、混練機が適用
できるが、混練機の加熱温度は、使用セルロース系誘導
体樹脂(A)可塑剤(B)及びエポキシ化ジエン系ブロ
ック共重合体(C)の配合割合にもよるが、通常は16
0〜300℃程度の範囲である。なお、他の種々の添加
剤の使用により、必要に応じて適宜変更することが好ま
しい。
【0024】本発明に係るセルロース系誘導体樹脂組成
物を使用したフィルム又はシートの成形には、セルロー
ス系誘導体樹脂組成物を一旦造粒(ペレット化)し、得
られたペレットを通常のシート押出成形機、インフレー
ション成形機、カレンダーロール成形機、圧縮成形機等
に供給して得るのが最も能率的であるが、セルロース系
誘導体樹脂組成物の上記造粒(ペレット化)の工程を経
ず、セルロース系誘導体樹脂組成物、必要に応じて添加
される溶剤、前記各種添加剤を混合して、シート押出成
形機、インフレーション成形機、カレンダーロール成形
機、キャスティング、圧縮成形機にて脱溶剤を行いつつ
フィルム又はびシートにすることもできる。これら成形
時の加熱温度は、使用されるセルロース系誘導体樹脂組
成物、各種添加剤の有無にもよるが160〜300℃程
度の範囲が好適である。
【0025】本発明に係るセルロース系誘導体樹脂組成
物からなるフィルム又はシートの剛性等の機械的特性を
改良するため、ポリカーボネート樹脂、ポリブチレンテ
レフタレート樹脂、コポリエステル樹脂、ニトリル系ゴ
ム変性樹脂等の160℃〜300℃の加熱溶融域を持つ
熱可塑性樹脂を、原料のセルロース系誘導体樹脂組成物
の特性が大きく変化しない範囲で混合してもよい。
【0026】
【実施例】以下実施例により本発明について説明する
が、本発明は、これらの実施例に限定されるものではな
い。 (実施例1〜3)重合度165、酢化度55モル%(対
ヒドロキシル基)、灰分0.043重量%のセルロース
アセテート樹脂(ダイセル化学工業(株)製酢酸セルロ
ース)(A)100重量部に対して、スチレン/ブタジ
エンの重量比40/60、エポキシ当量1950のエポ
キシ化ジエン系ブロック共重合体(C)(ダイセル化学
工業(株)製「エポフレンド A1005」)を3通り
の重量割合で、即ち、1重量部(実施例1)、2重量部
(実施例2)及び4重量部(実施例3)それぞれ添加
し、可塑剤(B)としてジエチルフタレート(DEP)
を36重量部添加した。更に熱安定剤組成物(アルキル
ホスファイト系化合物としてトリデシルフォスファイト
0.4重量部、チオエーテル系化合物として日本油脂製
「アンチオックス−L」0.2重量部、エポキシ系化合
物としてダイセル化学工業(株)製「セロキサイド10
21P」0.4重量部からなる3種類の熱安定剤の混合
組成物)1重量部を添加し、万能攪拌機を用いて、80
℃で4時間攪拌混合すると同時に含水量を0.2%以下
になるように乾燥した。この混合物を直径40mmの押
出機を用いて、210℃で溶融混練し、次いで押出しを
行い、ペレット化した。このペレットを用いて、含水量
を0.2%以下になるように乾燥し、Tダイによる押出
成形機で、0.15mm厚みのフィルム及び4mm厚み
のシートを成形した。得られたフィルムを用いて、40
0枚を重ね片刃の断裁機で切断し、切り口のクラック及
び切り子の発生状態を観察した。打ち抜き性は20枚を
重ね10cm四方に打ち抜けるトムソン刃により打ち抜
き、切り口のクラック及び切り子の発生状態を観察し
た。さらに得られシートから試験片を切り出して作成
し、下記ASTMにより物性を測定するとともに、切削
加工性は、得られたシートを眼鏡枠加工を行い、切削刃
への切り子の巻き付き、細身加工した時の、切削破損を
観察した。実施例で使用した樹脂組成物、その特性及び
フィルム及びシートの特性の測定結果を表1に示した。 MFI(g/10min):ASTM D1238 アイゾット衝撃強度(Kgf・cm/cm):ASTM D256 滞留衝撃強度(200℃×10分滞留)(Kgf・cm/cm):AST
M D256 降伏強度、破断強度、弾性率(kgf/cm2):ASTM D
638 破断伸度(%):ASTM D638 熱変形温度(℃):ASTM D648 最大曲強度、曲げ弾性率(Kgf/cm2):ASTM D79
0 ロックウェル硬度:ASTM D785
【0027】(比較例1)エポキシ化ジエン系ブロック
共重合体を使用しない他は、実施例1と同様にしてペレ
ット化し、フィルム及びシートを成形し、各種特性を測
定した。結果は表1に示した。
【0028】(比較例2)エポキシ化ジエン系ブロック
共重合体を使用せず、可塑剤を40重量部に増量した他
は実施例1と同様にしてペレット化し、フィルム及びシ
ートを成形し、各種特性を測定した。結果は表1に示し
た。表中では、諸特性の単位は省略した。
【0029】(比較例3)エポキシ化ジエン系ブロック
共重合体の使用量を0.5重量部とした他は実施例1と
同様にしてペレット化し、フィルム及びシートを成形
し、各種特性を測定した。結果は表1に示した。
【0030】
【表1】
【0031】以上の結果から明らかなように、セルロー
ス系誘導体樹脂(A)に、可塑剤(B)を所定割合以上
添加するよりも、又エポキシ化ジエン系共重合体(C)
を所定割合に満たない少量を添加するよりも、本発明に
規定する範囲において3者の組成物を使用することによ
り、流動性、熱変形曲温度を損なうことなく、アイゾッ
ト衝撃強度が著しく向上し、且つ、断裁性、打ち抜き
性、切削加工性が優れていることがわかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F071 AA09 AA12 AA42 AA75 AA78 AA88 AC10 AE05 AE09 AF15 AF16 AF17 AF20 AF21 AF23 AG34 BA01 BB06 BC01 BC12 4J002 AB021 AB031 CD182 EH046 EH096 EH146 EW046 FD026 GC00 GG00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セルロース系誘導体樹脂(A)100重
    量部に可塑剤(B)5〜70重量部及びエポキシ化ジエ
    ン系ブロック共重合体(C)0.5〜50重量部が配合
    されてなることを特徴とするセルロース系誘導体樹脂組
    成物。
  2. 【請求項2】 セルロース系誘導体樹脂(A)100重
    量部に可塑剤(B)5〜70重量部及びエポキシ化ジエ
    ン系ブロック共重合体(C)0.5〜50重量部が配合
    され、成形されてなることを特徴とするセルロース系誘
    導体樹脂組成物製フィルム又はシート。
  3. 【請求項3】 エポキシ化ジエン系ブロック共重合体
    (C)が、ビニル芳香族化合物を主成分とする重合体ブ
    ロック(C1 )及び共役ジエン化合物を主成分とする重
    合体ブロック(C2 )とを含むビニル芳香族化合物−共
    役ジエン化合物ブロック共重合体又はその部分水添化物
    をエポキシ化したブロック共重合体である請求項1記載
    のセルロース系誘導体樹脂組成物製フィルム又はシー
    ト。
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