JP2000345434A - 抗菌性を有する複合バインダー繊維 - Google Patents

抗菌性を有する複合バインダー繊維

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JP2000345434A
JP2000345434A JP11161075A JP16107599A JP2000345434A JP 2000345434 A JP2000345434 A JP 2000345434A JP 11161075 A JP11161075 A JP 11161075A JP 16107599 A JP16107599 A JP 16107599A JP 2000345434 A JP2000345434 A JP 2000345434A
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carbon atoms
fiber
alkyl group
antibacterial
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JP11161075A
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Tomoyuki Aranaga
知幸 荒永
Hideo Isoda
英夫 磯田
Mikiya Hayashibara
幹也 林原
Kenji Yoshino
賢二 吉野
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Toyobo Co Ltd
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Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 後加工後も優れた抗菌性を有する複合バ
インダー繊維を安価に提供することを目的とする。 【解決手段】 融点150℃以上のポリエステル系樹脂
(A)とそれよりも20℃以上融点の低いポリオレフィ
ン系樹脂(B)からなる複合繊維であって、ポリオレフ
ィン樹脂側に下記一般式(1)で示される亜リン酸エス
テル化合物の1種以上を0.05〜10重量%含有し、
ポリエステル系樹脂(A)が芯部をなし、ポリオレフィ
ン系樹脂(B)が鞘部を成す抗菌性を有する複合バイン
ダー繊維。 【化9】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、衛生剤用不織布に
好適な抗菌性を有する複合バインダー繊維に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、衛生意識が高まり、雑菌の繁殖が
予想されるような生活資材への抗菌性付与は当たり前と
なっており、抗菌剤および抗菌性を付与する方法はこれ
まで多数提案されている。例えば、抗菌性を示す金属又
は金属化合物微粒子を分散液として有機高分子材料と接
触させ、有機高分子表面に被覆付着する方法(特開平7
−97769号公報)、抗菌剤をメラミン樹脂で架橋構
造化して表面を被覆させる方法(特開平7−31028
4号公報、特開平10−110388号公報など)、銀
ゼオライト系を代表する無機系金属系物質を練り込む方
法(特開平5−272008号公報、特公昭63−54
013号公報など)、銅や亜鉛などの金属微粉末を添加
する方法(特開昭55−130371号公報)有機系抗
菌剤を練り込む方法として第4級アンモニウム塩系化合
物(特開昭62−69883号公報等)、天然化合物と
しての生薬系抗菌剤(特開平7−216731号公報な
ど)、ハロゲン系フェノール化合物を混入する方法(特
開昭60−252713号公報など)などが提案されて
いる。
【0003】しかしながら、有機高分子表面に被覆付着
する方法や抗菌剤をメラミン樹脂で架橋構造化して表面
を被覆させる方法では、表面に抗菌性金属が付着してい
るだけなので、ウォーターパンチなどの不織布製造工程
での抗菌剤の脱落によって抗菌性が低下する為好ましく
ない。無機系の銀、銅、亜鉛イオンを持つゼオライトや
金属粉末を添加する方法は、担持量が制限され、多量に
配合すると組成物の物性を低下させるとともに、溶融紡
糸時のスピンパックのフィルター圧力が著しく上昇する
為、スピンパックの交換周期が短縮し、生産性が低下し
て好ましくない。また、金属イオンの溶出により着色す
るなどの問題がある。第4級アンモニウム塩系化合物や
天然化合物の生薬系抗菌剤を添加する方法では、熱安定
性が劣る為好ましくない。ハロゲン系フェノール化合物
を混入する方法は、ハロゲン化フェノール類をパラフィ
ンに含有させるため汎用の熱可塑性樹脂に使用できない
などの問題を抱えている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題を
解決し、水流交絡処理後でも優れた抗菌性を有する複合
バインダー繊維を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意検討を行った結果、単体ではほと
んど抗菌性を示さない化合物を有効成分として鞘部のポ
リオレフィン系樹脂に練り込むことによって、先記目的
である高耐久性の抗菌性を付与することができることを
見出し、本発明を完成した。
【0006】即ち、本発明は、第1の発明は、融点15
0℃以上のポリエステル系樹脂(A)とそれよりも20
℃以上融点の低いポリオレフィン系樹脂(B)からなる
複合繊維であって、ポリオレフィン樹脂側に下記一般式
(1)で示される亜リン酸エステル化合物の1種以上を
0.05〜10重量%添加され、ポリエステル系樹脂
(A)が芯部を形成し、ポリオレフィン系樹脂(B)が
鞘部を形成することを特徴とする抗菌性を有する複合バ
インダー繊維である。
【0007】
【化5】 (上記式中、R1は炭素原子数4〜12の分岐のアルキ
ル基、シクロアルキル基またはアリールアルキル基を表
し、R2は水素原子、炭素原子数1〜12のアルキル
基、シクロアルキル基またはアリールアリキル基を表
し、R3は水素原子、炭素原子数1〜12のアルキル
基、シクロアルキル基、アリールアルキル基または−R
6COOR7はを表し、R6は炭素原子数1〜6のアルキ
レン基を表し、R7は炭素原子数1〜18のアルキル基
またはアリール基を表し、R4及びR5は各々独立に炭素
原子数1〜8のアルキル基、ヒドロキシ基で置換された
炭素原子数1〜4のアルキル基またはR4とR5が組み合
わされて下記構造(2)を有する基を表す。)
【0008】
【化6】 (上記式中、R1、R2およびR3は一般式(1)の場合
と同様である。)
【0009】第2の発明は、前記一般式(1)の亜リン
酸エステル化合物が下記化合物(α)である第1の発明
に記載の抗菌性を有する複合バインダー繊維である。
【化7】
【0010】第3の発明は、前記一般式(1)の亜リン
酸エステル化合物が下記化合物(β)である第1の発明
に記載の抗菌性を有するポリエステル系バインダー繊維
である。
【化8】
【0011】第4の発明は、芯部を形成するポリエステ
ル系樹脂(A)がポリエチレンテレフタレートで、鞘部
を形成するポリオレフィン系樹脂(B)がポリエチレン
であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の抗
菌性を有する複合バインダー繊維である。
【0012】第5の発明は、芯部を形成するポリエステ
ル系樹脂(A)がポリエチレンテレフタレートで、鞘部
を形成するポリオレフィン系樹脂(B)がポリプロピレ
ンであることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の
抗菌性を有する複合バインダー繊維である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明における前記一般式(1)
に示す亜リン酸エステル化合物は公知の化合物であっ
て、酸化防止剤として従来から使用されている。本発明
者等は鋭意検討した結果、驚くべきことに、該化合物が
熱溶融され、均一に熱可塑性樹脂に混合されることによ
って、優れた抗菌性を示すことを見出した。該化合物が
抗菌性を示す理由については良く分かっていないが、該
化合物が過酸化物を分解する効果を示すことから、これ
が細菌の代謝等において何らかの阻害を起こす物と考え
られる。
【0014】上記亜リン酸エステル化合物を示す一般式
(1)において、R1で表される炭素原子数4〜12の
分岐アルキル基としては、例えば、第二ブチル、第三ブ
チル、第三アミル、第三オクチル、イソデシル、イソド
デシルなどが挙げられる。R2およびR3で表される炭素
原子数1〜12のアルキル基としては、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第二ブチル、第
三ブチル、アミル、第二アミル、第三アミル、オクチ
ル、デシル、ドデシルなどが挙げられる。R1、R2及び
3で表されるアリールアルキル基としては、例えば、
ベンジル、クミルなどが挙げられる。同じくシクロアル
キル基としては、シクロペンチル、シクロヘキシル、シ
クロヘプチルなどが挙げられる。
【0015】R4およびR5で表される炭素原子数1〜8
のアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イ
ソプロピル、ブチル、第二ブチル、第三ブチル、アミ
ル、第二アミル、第三アミル、オクチルなどが挙げら
れ、ヒドロキシ基で置換された炭素原子数1〜4のアル
キル基としては、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチ
ル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチルなどが挙げ
られる。R6で表される炭素原子数1〜6のアルキレン
基としては、例えばメチレン、エチレン、プロピレン、
トリメチレン、テトラメチレン、イソブチレン、ペンタ
メチレン、ヘキサメチレンなどが挙げられる。R7で表
される炭素原子数1〜18のアルキル基としては、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブ
チル、第二ブチル、第三ブチル、ペンチル、第三ペンチ
ル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、第三オクチル、2
−エチルヘキシル、ノニル、イソノニル、デシル、イソ
デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデ
シル、ヘキサデシル、オクタデシルなどが挙げられる。
【0016】本発明における亜リン酸エステル化合物と
は、先記一般式(1)に示す化合物であって、例えば、
2,4,6−トリ第三ブチルフェノールと2−ヒドロキ
シメチル−2−エチルヘキサノールのホスファイト、ビ
ス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ペンタエリスリト
ールジホスファイト、ビス(2,6−ジ第三ブチル−4
−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイ
ト、ビス(2,4,6−トリ第三ブチルフェニル)ペン
タエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジク
ミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、
ビス[2,6−ジ第三ブチル−4−(2−ブチルオキシ
カルボニルエチル)フェニル]ペンタエリスリトールホ
スファイトなどが挙げられ、好ましくは化合物(α)で
示されるビス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ペンタ
エリスリトールジホスファイトが熱可塑性樹脂との相溶
性に優れ、熱安定性にも優れている等の点で好ましい。
【0017】化合物の融点は該化合物固有のものである
ので、本発明に含有される亜リン酸エステル化合物の融
点に関しても特に限定は無いが、低融点ポリエステル系
樹脂との相溶性が良好となる100〜240℃であるこ
とが好ましい。
【0018】本発明における亜リン酸エステル化合物を
ポリオレフィン系樹脂に含有せしめる場合、その含有量
は樹脂に対して0.05〜10重量%であるが、好まし
くは0.1〜5.0重量%、より好ましくは0.5〜
2.0重量%である。含有量が0.05重量%未満だと
抗菌性が充分に発揮できなくなり、好ましくない。含有
量が10重量%を越えると、亜リン酸エステル化合物が
ブリードアウトし、バインダー繊維の外観および接着性
を損ねる為好ましくない。
【0019】本発明の鞘部を形成するポリオレフィン系
樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブ
テンなどのα−オレフィン類のホモポリマーのほかエチ
レンープロピレン共重合体、エチレンーアクリル酸メチ
ル共重合体などの共重合体でもよい。また、重合触媒に
ついては、チグラーナッター系触媒、メタロセン系触媒
いずれの触媒であっても良い。汎用性、加工性の面か
ら、ポリエチレンもしくはポリプロピレンが好ましい。
【0020】本発明の複合バインダー繊維の芯部を形成
するポリエステル系樹脂としては、テレフタル酸、イソ
フタル酸、ナフタレン2,6−ジカルボン酸、ナフタレ
ン2,7ジカルボン酸、ジフェニル4−4’ジカルボン
酸等の芳香族カルボン酸、1,4シクロヘキサンジカル
ボン酸等の脂環族カルボン酸、コハク酸、アジピン酸、
セバシン酸、ダイマー酸等の脂肪族ジカルボン酸または
これらのエステル形成性誘導体などから選ばれたジカル
ボン酸の少なくとも1種と、エチレングリコール、トリ
メチレングリコール、1,4−ブタンジオール、テトラ
メチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキ
サメチレングリコールなどの脂肪族ジオール、1,1−
シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサン
ジメタノールなどの脂環族ジオール、またはこれらのエ
ステル形成誘導体などから選ばれたジオール成分の少な
くとも1種から構成されるブロック共重合体である。ま
た、これらの系に平均分子量が300〜5000のポリ
エチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリ
テトラメチレングリコール、エチレンオキシド−プロピ
レンオキシド共重合体からなるポリアルキレンジオール
のうち少なくとも1種を共重合したポリエステルポリエ
ーテルブロック共重合体でも良いし、平均分子量が30
0〜5000のポリラクトン等のポリエステルジオール
のうち少なくとも1種を共重合したポリエステルエステ
ルブロック共重合体でも良いが、製糸性の面から、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートお
よびポリブチレンテレフタレートが好ましい。
【0021】本発明の製造方法は、特に限定されない
が、(イ)所定量の亜リン酸エステル化合物をポリオレ
フィン系樹脂と混合後に溶融混練りして再ペレット化し
た後、通常の芯鞘型複合繊維製造装置を用いて、別の押
し出し機で溶融されたポリエステル系樹脂を芯部とした
複合繊維とする方法、(ロ)高濃度亜リン酸エステル化
合物をポリオレフィン系樹脂と混合後に溶融混練りして
再ペレット化したペレットをマスターペレットとした
後、繊維形成時に所定の添加量となるようにポリオレフ
ィン系樹脂のペレットと混合し、(イ)の方法と同様に
複合繊維とする方法、(ハ)所定量の亜リン酸エステル
化合物をポリオレフィン系樹脂に計量しながら押し出し
機に投入して溶融混合し、(イ)、(ロ)と同様の方法
で複合繊維化する方法などがある。
【0022】(イ)の方法では、タンブラー型混合機等
公知のブレンダーを用いてポリオレシン系樹脂と所定量
(0.01重量%以上10重量%以下)の亜リン酸エス
テル化合物を添加して混合する。亜リン酸エステル化合
物は常温で真空乾燥し、水分を0.02重量%以下に
し、ポリオレフィン系樹脂と窒素パージ下で添加混合す
るのが好ましい。混合時間は5〜30分程度混合すると
ほぼ均一にブレンドされる。次いでコンテナに取り出
し、そのコンテナより押し出し機に供給して溶融混練り
する。押し出し機は単軸スクリューもしくは2軸ないし
3軸スクリューを用いる。押し出し機のスクリュー形状
は公知の混練り用スクリューが好ましく、より好ましく
は2軸スクリュー押し出し機にて混練りする。このよう
なペレタイズ工程では異物の混入が懸念されるが、異物
を除去する為に好ましくはフィルターを用いる。フィル
ターの仕様は目的の製品によって異なるが、20〜12
00メッシュを積層して用いたり、金属焼結フィルター
を組み合わせて使用する。押し出し機出口のダイスのオ
リフィス孔径は、押し出し機の押し出し量で決定される
が、通常は直径1〜3mmの孔径を持ったダイスを用い
る。一般的な混練り押し出し機は、計量送り装置を具備
していない為押し出し圧量とスクリュー回転数及びスト
ランドカッターの引き取り速度から所望の大きさのペレ
ットを得る条件に押し出し量を設定する。ダイスから押
し出されたストランドは、冷却された後、ストランドカ
ッターにて所望の長さにカットされ、ペレットが得られ
る。得られたペレットは、押し出し機で溶融され、スピ
ンパック内で別の押し出し機から溶融吐出されたポリエ
ステル系樹脂と複合化され、複数のオリフィスを持った
ノズルより吐出される。複合繊維の重量比率は、計量ポ
ンプの吐出量によってコントロールされる。ノズルオリ
フィスより吐出された複合繊維は、ノズル直下で冷却さ
れ、繊維処理剤を付与された後、一旦巻き取られたり、
トウ缶に振り落とされる。次に未延伸糸を束ね、延伸、
熱処理、捲縮付与した後に所望の長さにカットすれば捲
縮短繊維となり、捲縮を付与せずに所望の長さにカット
すれば無捲縮短繊維となる。
【0023】(ロ)の方法では、マスターバッチペレッ
ト中の亜リン酸エステル化合物の添加量が繊維形成時の
ポリオレフィン系樹脂中の亜リン酸エステル化合物が所
望の添加量になるように添加する以外は、(イ)の方法
と同一の手法で添加混合して溶融混練りを行いマスター
ペレットを作成する。マスターペレット中の亜リン酸エ
ステル化合物の濃度は次の紡糸工程での混合比率で決め
る。通常5重量%〜50重量%のマスターペレットと希
釈用の熱可塑性樹脂とを混合して用いる。紡糸機への供
給方法は、マスターペレットと希釈用の熱可塑性樹脂を
所定量ずつ混練り押し出し機に定量供給して(イ)と同
様にして繊維化する。
【0024】(ハ)の方法は、所定量の亜リン酸エステ
ル化合物とポリオレフィン系樹脂を一旦混合した後に押
し出し機に供給して溶融混練り後、ノズルオリフィスか
ら押し出す方法と、所定量の亜リン酸エステル化合物と
ポリオレフィン系樹脂を別々に押し出し機に定量供給し
て直接混合溶融混練り後、(イ)と同様の方法で繊維化
する方法がある。(ハ)の方法では紡糸機の押し出し機
のスクリューは、混練りタイプのものが好ましく、押し
出し機のスクリュー以外に混練りする機構(例えばスタ
ティックミキサー等)を組み入れた紡糸機が好ましい。
【0025】本発明の芯部と鞘部の重心は、同芯であっ
ても偏芯であっても構わない。但し、芯部が偏芯しすぎ
て、芯部が繊維表面に露出するのは好ましくない。
【0026】本発明の好ましい実施形態としては芯部中
に中空部を有する中空芯鞘型複合繊維又は3葉、5葉断
面のような異形断面を選択することができる。中空断面
化するにはノズルオリフィスの孔形状が円形スリットを
1ブリッジもしくは3ブリッジで繋いだ形状のオリフィ
スを用いる。ノズルオリフィスの中空率は40〜70%
が選択できる。ノズルオリフィスの中空率が40%未満
であると、糸断面の中空率が10%未満となり、中空化
効果が得られ難く、70%を超えると繊維断面の中空率
が高すぎて、製糸工程や後加工工程において中空破裂が
起こる確率が高くなる為好ましくない。好ましいノズル
中空率は、45〜65%である。繊維断面の中空率とし
ては10〜40%が好ましい。繊維断面を異形化する方
法としては、ノズルオリフィスを異形化する方法が一般
的である。異形断面としては、Y型、十字型、星形等所
望の用途に応じて選択できる。
【0027】本発明の好ましい実施形態としては芯成分
と鞘成分の比率を30:70〜70:30とすることが
できる。好ましくは、40:60〜60:40。さらに
好ましくは50:50である。芯成分比率が30未満の
場合、抗菌性は十分だが、繊維構造体とした時の機械的
特性が劣る為好ましくない。一方鞘成分比率が30未満
の場合も抗菌性は十分だが、接着性が不十分となる為、
好ましくない。
【0028】本発明の好ましい実施形態として、単糸繊
度は、0.5〜30dtexの範囲であり、繊維長を5
mm〜100mmの範囲である。繊度が0.5dtex未満
では、製糸性が難しく、且つ生産性が低くなる為好まし
くない。繊度が30dtexを超える場合、得られる不
織布の風合いが硬くなりすぎる為好ましくない。また、
繊維長が5mm未満では、不織布構造を形成した場合、充
分な繊維間交絡が得られないので、不織布の強度が低い
ものしか得られない為、好ましくない。繊維長が100
mmを超える場合は、カード通過性に問題がある為、好ま
しくない。
【0029】
【実施例】以下に実施例で本発明を詳述する。 実施例1〜11、比較例1〜4 なお、実施例中の評価は以下の方法で行った。 (1)抗菌性の評価 繊維製品新機能評価評議会が制定した、繊維製品の定量
的抗菌性試験方法マニュアルに準拠した。すなわち、減
菌した1/20濃度のニュートリエントブロスに下記試
験菌1±0.3×105個/mlを0.4gの試料に均一に
接種し、37℃で18時間培養する。培養終了後、試験
菌を洗い出し、その液で混釈平板寒天培地を作製し、3
7℃で24〜48時間培養し生菌数を測定する。なお、
未加工品に関しては接種直後にも試験菌を洗い出し、そ
の液で混釈平板寒天培地を作製し、37℃で24〜48
時間培養することによって、接種した生菌数を測定す
る。抗菌性は下記式による静菌活性値で評価する。静菌
活性値の高いものほど抗菌性に優れており、静菌活性値
≧2.2であれば、抗菌性があると言える。なお、試験
菌として、黄色ブドウ球菌(Staphylococc
us aureusATCC 6538P)を使用し
た。 静菌活性値=Log(B)−Log(C) 但し、試験成立条件: Log(B)−Log(A)>
1.5 を満たすこと。 A:未加工品の接種直後に回収した菌数の平均値 B:未加工品の18時間培養回収した菌数の平均値 C:加工品の18時間培養回収した菌数の平均値
【0030】製造例 亜リン酸エステル化合物が添加されたポリオレフィン系
樹脂を押し出し機で溶融押し出しし、ポリエステル系樹
脂を別の押し出し機で溶融押し出しした後、それぞれギ
アポンプで計量されて紡糸パック内に押し出されて複合
された後、複数のオリフィスを有するノズルより、吐出
させる。吐出されたマルチフィラメントは、徐冷された
後、巻き取られる。巻き取られた未延伸糸は、数万デニ
ールに束ねられ、単糸繊度が2dtexとなるように延
伸された後,押し込み式捲縮付与装置で捲縮をかけ、5
1mmの繊維長にカットすることで芯鞘型複合短繊維を得
た。尚、表1に示すような組み合わせと亜リン酸エステ
ル化合物の添加量で複合バインダー繊維を作製した。亜
リン酸エステル化合物としては、ビス(2,6−ジ第三
ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジ
ホスファイト(以下BMPPと略す)またはビス(2,
6−ジ第三ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジフ
ォスファイト(以下BHPPと略す)を添加した。
【0031】抗菌性評価のサンプルは、以下のように作
製した。得られた複合バインダー繊維をカードでウェブ
とした後、ニードルパンチで繊維同士を交絡させ、オー
ブン中でポリオレフィン系樹脂が溶融し、点接合するに
充分な温度で処理することで、ニードルパンチ不織布を
得た。また、抗菌性の耐水流交絡処理性を評価するサン
プルとしては、上記サンプルと同様にカードでウェブを
形成した後、水流交絡処理(ウォーターパンチ)で繊維
同士を交絡させ、オーブン中でポリオレフィン系樹脂が
溶融し、点接合するに充分な温度で処理することで、ウ
ーォーターパンチ不織布を得た。表1に評価結果を示
す。
【0032】
【表1】 ○:良い △:まずます ×:悪い
【0033】実施例1〜9によると、ウォーターパンチ
処理後も高い抗菌性を有することが分かる。一方、比較
例1のように亜リン酸エステル化合物の添加量が本発明
の範囲を外れると、ウォーターパンチ処理後は、抗菌性
と言えるレベルを下回る。実施例10,11によると、
繊維断面を中空化することで、原綿および不織布に嵩高
感且つ軽量感を付与することができる。一方、比較例3
のように中空率を上げすぎると、原綿製造工程、不織布
製造工程での中空つぶれが発生し、不織布の嵩高感は低
下してしまう。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、従来熱劣化や着色防止
剤として使用され、単体では殆ど抗菌性を示さない亜リ
ン酸エステル化合物を芯鞘型複合繊維の鞘成分のポリオ
レフィン系樹脂に溶融練り混みすることで、加工後も充
分な抗菌性を有する複合バインダー繊維を提供すること
が出来る。
フロントページの続き (72)発明者 吉野 賢二 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 4H011 AA02 BA01 BB17 BC19 DA10 DF03 DH02 DH04 4L041 AA07 BA02 BA05 BA21 BA42 BA49 BA59 BC10 BD03 BD07 BD11 CA06 CA07 CA36 CA38 CB19 CB28 DD01 DD05 DD14 DD21

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】融点150℃以上のポリエステル系樹脂
    (A)とそれよりも20℃以上融点の低いポリオレフィ
    ン系樹脂(B)からなる複合繊維であって、ポリオレフ
    ィン樹脂側に下記一般式(1)で示される亜リン酸エス
    テル化合物の1種以上を0.05〜10重量%添加さ
    れ、ポリエステル系樹脂(A)が芯部をなし、ポリオレ
    フィン系樹脂(B)が鞘部を成すことを特徴とする抗菌
    性を有する複合バインダー繊維。 【化1】 (上記式中、R1は炭素原子数4〜12の分岐のアルキ
    ル基、シクロアルキル基またはアリールアルキル基を表
    し、R2は水素原子、炭素原子数1〜12のアルキル
    基、シクロアルキル基またはアリールアリキル基を表
    し、R3は水素原子、炭素原子数1〜12のアルキル
    基、シクロアルキル基、アリールアルキル基または−R
    6COOR7はを表し、R6は炭素原子数1〜6のアルキ
    レン基を表し、R7は炭素原子数1〜18のアルキル基
    またはアリール基を表し、R4及びR5は各々独立に炭素
    原子数1〜8のアルキル基、ヒドロキシ基で置換された
    炭素原子数1〜4のアルキル基またはR4とR5が組み合
    わされて下記構造(2)を有する基を表す。) 【化2】 (上記式中、R1、R2およびR3は一般式(1)の場合
    と同様である。)
  2. 【請求項2】前記一般式(1)の亜リン酸エステル化合
    物が下記化合物(α)である請求項1記載の抗菌性を複
    合バインダー繊維。 【化3】
  3. 【請求項3】前記一般式(1)の亜リン酸エステル化合
    物が下記化合物(β)である請求項1記載の抗菌性を有
    する複合バインダー繊維。 【化4】
  4. 【請求項4】芯部を形成するポリエステル系樹脂(A)
    がポリエチレンテレフタレートで、鞘部を形成するポリ
    オレフィン系樹脂(B)がポリエチレンであることを特
    徴とする請求項1〜3いずれか記載の抗菌性を有する複
    合バインダー繊維。
  5. 【請求項5】芯部を形成するポリエステル系樹脂(A)
    がポリエチレンテレフタレートで、鞘部を形成するポリ
    オレフィン系樹脂(B)がポリプロピレンであることを
    特徴とする請求項1〜3いずれか記載の抗菌性を有する
    複合バインダー繊維。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102008015053A1 (de) * 2008-03-19 2009-09-24 Carl Freudenberg Kg Antibakteriell ausgerüstetes Vlies mit Bikomponetenfasern
JP2010059585A (ja) * 2008-09-05 2010-03-18 Daiwabo Holdings Co Ltd 捲縮性複合繊維及びこれを用いた繊維構造物
JP2021021154A (ja) * 2019-07-25 2021-02-18 クラレトレーディング株式会社 カーテン地

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