JP2000348762A - 不燃性電解液及びこれを用いたリチウム2次電池 - Google Patents
不燃性電解液及びこれを用いたリチウム2次電池Info
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Abstract
うことなく、電解液を引火点のない不燃性電解液及び電
池の放電容量及び電流特性の高いリチウム2次電池を提
供する。 【解決手段】本発明は、電解液を構成する非水溶媒とし
て、自己不燃性である1,1,2,2,3,3,4−ヘ
プタフルオロシクロペンタンを含む非水電解液にある。
また、本発明はリチウムを吸蔵放出可能な負極と、リチ
ウムを吸蔵放出可能な正極と、非水電解液からなるリチ
ウム2次電池において、非水電解液として前述のものか
らなることを特徴とする。
Description
チウム2次電池に関わり、特に、引火点をなくした不燃
性電解液の導電率の向上、及び、これを用いたリチウム
2次電池の電池容量及び電流特性の向上に関する。
つ、高い電力容量を持つことから、携帯電話,パーソナ
ルコンピューター等の携帯用電気機器の電源として急速
に普及した。
上となるため、水を溶媒とする水系電解液はその耐電圧
性が不足するため使用できない。そこで、4V以上の駆
動でも分解することのない有機化合物を溶媒に用いた非
水電解液が使用されている。しかし、有機化合物の最大
の欠点はその可燃性の高さであり、これを用いることに
より電池が高温にさらされた場合に電解液の引火,燃焼
が懸念される。そこで、この問題を解決する手段とし
て、電解液に自己不燃性を有するフッ素化溶媒を混合
し、電解液を難燃化する技術が検討されている。例え
ば、特開平10−12272号公報では非水電解液中に、電解
液の特性を損なわない範囲(0.5 〜30重量%)で鎖
状分子構造のフッ素化アルカンまたはフッ素化エーテル
を混合することにより、電解液の引火点を50℃以上と
する技術が開示されている。しかし、引火点が存在する
限りは、日常生活においてはまだ安全性に不安が残る。
この技術の最終目的としては、引火点のない不燃性電解
液にすべきと考える。しかしながら、フッ素化溶媒を用
いて不燃性とする場合、フッ素化溶媒のフッ素化数を増
やすか、または、電解液中の混合量を多くする必要があ
る。ところが、フッ素化溶媒のフッ素化数を高めると非
フッ素化溶媒との相溶性が大きく低下してしまい電解液
として調製できなくなる。また、フッ素化溶媒の混合量
を多くするとリチウム塩の溶解性が大幅に低下してしま
い、良好な導電性を確保することができない。
の技術的な困難性の克服であり、電気特性(導電性)が
良好で、且つ、引火点のない不燃性電解液及び電池容量
及び電流特性の高いリチウム2次電池を提供するにあ
る。
有するフッ素化溶媒として1,1,2,2,3,3,4
−ヘプタフルオロシクロペンタンを用いることにより解
決できる。この溶媒は化1
的にフッ素化されていない部分が存在するため、分子の
極性が高くなっており、電解液の誘電率の低下が少なく
なって、導電率の低下が抑制される。即ち、フッ素化溶
媒の混合量を多くした組成においても導電率の低下が少
なくなる次第である。また、不燃性であり導電率の高い
電解液を用いることにより、電解液の引火や燃焼の危険
が回避され、且つ、従来の不燃性あるいは難燃性の電解
液を用いたリチウム2次電池に比べ負荷特性を向上する
ことができる。
液とするためのフッ素化溶媒として、1,1,2,2,
3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタン(以下HF
CPと略記する)を必須成分として用いる。また、フッ
素化率が70%以上のフッ素化アルカン、例えば、C6
F14,C7F16,C8F18 等をHFCPと混合して用い
ることができる。また、電解質を溶解,解離させる非フ
ッ素化溶媒には、エチレンカーボネート,プロピレンカ
ーボネート,ジメチルカーボネート,エチルメチルカー
ボネート,ジエチルカーボネート等の極性の高い溶媒を
用いることができる。また、リチウム塩にはLiP
F6 ,LiBF4 ,LiClO4 等を用いることができ
るが、安全性の点からLiPF6 またはLiBF4 を用
いるのが望ましい。
は特に限定する必要はない。正極材料にはLiCoO2
やLiMn2O4,LiNiO2 等を好適に用いることが
できる。負極には、難黒鉛性炭素または天然,人造の黒
鉛炭素、或いは、リチウム金属またはリチウム合金等を
用いることができる。セパレータには微多孔性の高分子
フィルムを用いることができる。例えば、ナイロン,セ
ルロース,ニトロセルロース,ポリスルホン,ポリアク
リロニトリル,ポリフッ化ビニリデン,ポリプロピレ
ン,ポリエチレン,モリブテン等が挙げられる。
に説明する。尚、本発明は以下の実施例に限定されるも
のではない。
を70容量%,ジエチルカーボネートを30容量%混合
した溶媒を調製した。JIS2265 に準拠したクリーブラン
ド開放式の引火試験による評価で、この混合溶媒の引火
点はなかった。この溶媒にLiPF6 を可溶限界であっ
た0.1モル/リッター まで溶解し、比較例1の電解液
1を調製した。この電解液の交流10kHzで測定した
導電率は0.1mS/cm であった。この様に、従来公開
されているフッ素化溶媒を混合溶媒の引火点がなくなる
範囲まで増加すると、リチウム塩の溶解性が極端に低下
し、電解液の導電率が低くなってしまう。
(1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロ
ペンタン)を20容量%、C6F14 を50容量%、ジエ
チルカーボネートを30容量%混合した溶媒を調製し
た。この混合溶媒はJIS2265に準拠したクリーブ
ランド開放式の引火試験による評価の結果、引火点はな
かった。この溶媒に対するLiPF6 の溶解性を調べた
結果、0.2モル/リッターまで溶解させることができ
た。即ち、比較例1に対して2倍のリチウム塩を溶解さ
せることができ、HFCPが良好な溶解促進の作用を有
することが分かった。次に、このリチウム塩濃度で実施
例1の電解液Aを調製した。この電解液Aの交流10k
Hzにおける導電率は0.3mS/cm に達していた。こ
の様に、従来公開されているフッ素化溶媒を用いた不燃
性電解液にHFCPをそれよりも低い割合で混合するこ
とによって、リチウム塩の溶解性を濃度にして2倍に高
めることができ、且つ、導電率を0.2mS/cm も高く
することができた。以上の様に、HFCPをC6F14 に混合
して用いることによって引火点のない程度フッ素化溶媒
を大量に含む電解液の導電率を、不燃性を損なうことな
く改善することができた。
(1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロ
ペンタン)を40容量%,C6F14 を40容量%,ジエ
チルカーボネートを20容量%混合した溶媒を調製し
た。この混合溶媒もJIS2265 に準拠したクリーブランド
開放式の引火試験による評価で、引火点のないことを確
認した。この溶媒に対するLiPF6 の溶解性を調べた
結果、0.3モル/リッター まで溶解させることができ
た。この濃度で実施例2の電解液Bを調製した。電解液
Bの交流10kHzにおける導電率は更に向上し、0.
8mS/cm に達していた。この様に、不燃性電解液に
おけるフッ素化溶媒の混合量を増やし、可燃性の高いジ
エチルカーボネートの混合量を低減した組成、即ち、リ
チウム塩を溶解させにくい組成においても、比較例1の
電解液1に対してリチウム塩の溶解性を濃度にして3倍
に高くすることができ、且つ、導電率を0.7mS/cm
も高くすることができた。以上の様に、HFCPを従来
公開されているフッ素化溶媒と同割合で混合することに
より、引火点のない不燃性を損なうことなく、飛躍的に
導電率を更に向上することができた。
を90容量%,エチレンカーボネートを10容量%混合
した溶媒を調製した。この溶媒をJIS2265 に準拠したク
リーブランド開放式の引火試験により評価した結果、引
火点はなかった。この溶媒に対するLiPF6の溶解性を調
べた結果、0.1モル/リッター まで溶解させることが
できた。この濃度で実施例3の電解液Cを調製した。電
解液Cの交流10kHzにおける導電率は1.36mS
/cm であった。驚くべきことに、HFCPは従来公開
されているフッ素化溶媒ではリチウム塩の溶解性が殆ど
なくなる90容量%という高い混合量の組成において、
リチウム塩の溶解濃度は低いものの導電率は比較例1の
電解液1(0.3mS/cm)に比べ4倍以上も高い数値
(1.36mS/cm)を示した。この様にHFCPは配
合量の高い領域、即ち、自己不燃性の溶媒が大量に存在
する組成においても、従来公開されているフッ素化溶媒
を用いた電解液に比べて高い導電性を確保することがで
きる。また、HFCPを50容量%以下で用い、不燃性
を確保するために従来公開されているフッ素化溶媒と混
合して用いた実施例1及び実施例2の電解液A及び電解
液Bに比べて、導電率はそれぞれ1mS/cm、及び、
0.5mS/cm も向上した。
を70容量%、エチレンカーボネートを30容量%混合
した溶媒を調製した。この溶媒をJIS2265 に準拠したク
リーブランド開放式の引火試験により評価した結果、引
火点はなかった。この溶媒に対するLiPF6の溶解性
を調べた結果、0.5 モル/リッターまで溶解させる
ことができた。この濃度で実施例4の電解液Dを調製し
た。電解液Dの交流10kHzにおける導電率は3.3
mS/cm であった。この様に、HFCPは消火性も高
く70容量%の混合量でも引火点はなく、非フッ素化溶
媒の混合量を増やせるために、リチウム塩の溶解量が実
施例3の電解液Cに比べても5倍に高くすることがで
き、導電率を2mS/cm も向上させることができるこ
とが分かった。
低減した組成を検討した。フッ素化溶媒としてHFCP
を50容量%、エチレンカーボネートを50容量%混合
した溶媒を調製した。この様に低いHFCPの配合量の
混合溶媒でも、JIS2265 に準拠したクリーブランド開放
式の引火試験で引火点がなかった。この溶媒に対するL
iPF6の溶解性を調べた結果、1.0モル/リッター
まで溶解させることができた。この濃度で実施例5の電
解液Eを調製した。電解液Cの交流10kHzにおける
導電率は5.1mS/cm と驚異的に向上していた。この
様に、HFCPとエチレンカーボネートを混合しただけ
の簡単な組成であっても、HFCPを50容量%混合す
ることにより電解液溶媒を不燃化でき、且つ、比較例1
の電解液1に比べてリチウム塩の溶解濃度を10倍,導
電率を50倍以上に向上することができた。また、実施
例4の電解液Dに比べても、非フッ素化溶媒の配合量を
増加させることができたために、リチウム塩濃度を2
倍、導電率を1.7mS/cm 向上させることができた。
たフッ素化溶媒と異なり、誘電率及び引火点の高い環状
カーボネートを単独で広い範囲で相溶することができる
ため、HFCPを50容量%以上混合することによって
溶媒を不燃化でき、且つ、これらの溶媒の高い極性によ
りリチウム塩を多量に溶解でき、導電率の向上した不燃
性電解液を得ることができる。
合した3成分系の溶媒を検討した。フッ素化溶媒として
HFCPを70容量%,エチレンカーボネートを27容
量%,ジメチルカーボネートを3容量%混合した溶媒を
調製した。鎖状カーボネートはそれ自体の引火点が低い
ため多量に混合することはできないが、この組成の混合
溶媒では引火点はなかった。この溶媒に対するLiPF
6 の溶解性を調べた結果、HFCPの配合量が同一の実
施例4の電解液Dと同じ濃度、0.5モル/リッター ま
で溶解させることができた。この濃度で実施例6の電解
液Fを調製した。電解液Fの交流10kHzにおける導
電率は3.4mS/cm であった。この様に、ジメチルカ
ーボネートを少量配合することによって引火点のない電
解液の導電率を更に向上することができた。
類を変えた溶媒系を検討した。フッ素化溶媒としてHF
CPを70容量%,エチレンカーボネートを25容量
%,エチルメチルカーボネートを5容量%混合した溶媒
を調製した。エチルメチルカーボネートはデメチルカー
ボネートよりも蒸気圧が低いためにこの配合量まで混合
しても引火点はなかった。この溶媒に対するLiPF6
の溶解性を調べた結果、0.5モル/リッターまで溶解
させることができた。この濃度で実施例7の電解液Gを
調製した。この電解液Gの交流10kHzにおける導電
率は3.5mS/cm であった。エチルメチルカーボネー
トでは、引火点のない範囲でその配合量を更に増やせた
ことにより、導電率を実施例6の電解液Fに比べ更に
0.1mS/cm 向上することができた。
を70容量%,エチレンカーボネートを23容量%,ジ
エチルカーボネートを7容量%混合した溶媒を調製し
た。ジエチルカーボネートはエチルメチルカーボネート
よりも更に蒸気圧が低いので、この組成でも引火点はな
かった。この溶媒に対するLiPF6 の溶解性を調べた
結果、0.5モル/リッターまで溶解させることができ
た。この濃度で実施例8の電解液Hを調製した。この電
解液Hの交流10kHzにおける導電率は3.6mS/c
m であった。これは、実施例7の電解液Gに比べ更に
0.1mS/cm 高い値となっている。以上の様に、HF
CPの配合量が50容量%以上の高い組成において、鎖
状カーボネートを加えた3成分系の溶媒にすることによ
って、同一のHFCP配合量において導電率を更に向上
させることができる。また、HFCPは50容量%以上
配合量の組成において、フッ素溶媒として単独で用いて
も引火点をなくす作用と導電率を高める作用を有するこ
とが分かった。従って、HFCPを用いて不燃性電解液
を得るには50容量%以上の配合量における使用がより
効果的である。
(即ち、フッ素化溶媒としてC6F14 を70容量%、ジ
エチルカーボネートを30容量%混合した溶媒に、Li
PF6を0.1モル/リッター溶解した組成の電解液)を
用いて図1に示す円筒型の電池を作製し、電池容量を評
価した。以下にこの作製方法を示す。負極材料とした人
造黒鉛を90重量%、結着剤としたポリビニリデンフロ
ライド(PVDF)を10重量%の割合で塗布溶媒N−
メチルピロリドン(NMP)に溶解後、十分に混練し負
極材のペーストを得た。このペーストを幅56mm,長さ
460mm(タブ端子溶接部を20mm残す),厚み25μ
mの集電体として用いた銅箔1の両面に塗布,乾燥し、
ローラーでプレスし、更に、真空乾燥して負極層2を形
成した。更に、この負極の未塗布部に幅5mmのニッケル
箔で負極タブ端子3を電気溶接により成形した。正極材
料であるLiCoO2 を85重量%、導電助剤としたア
セチレンブラックを8重量%、結着剤としたPVDFを
7重量%の割合で塗布溶媒NMPに溶解後、十分に混練
し正極材のペーストを得た。この正極ペーストを幅55
mm,長さ440mm(タブ端子溶接部を40mm残す),厚
み20μmの集電体として用いたアルミ箔4の両面に塗
布,乾燥し、ローラーでプレスし、更に、真空乾燥して
正極層5を形成した。更に、この正極の未塗布部に幅5
mmのニッケル箔で正極タブ端子6を電気溶接により形成
した。これら負極と正極を、セパレータを介して捲回し
て電極群を形成した。この電極群を、負極タブ端子3を
缶底にして電池缶9にポリイミド製のインシュレータ8
を挟んで挿入し、缶底に負極タブ端子3を電気溶接して
接続した。また、正極タブ端子6は、インシュレータ1
2を介して、ゴム製ガスケット10を蓋外周に具備した
正極蓋11の電池側内向面に電気溶接して接続した。次
に、先に調製した比較例1の電解液1を真空注液機によ
り約3.5ml 注入し、正極蓋11を電池缶9に挿入
し、カシメ機により電池缶9をカシメて比較例2の電池
1を得た。
1V 定電圧で終止電流値30mAの条件で充電し、定
電流100mAで終止電圧2.8V の条件で放電した。
この時の放電容量は800mAhであった。次に、電流
値を1Aとして他は同じ条件で、充放電した。この電流
値での放電容量は300mAhとなった。従って、電池
1の1Aでの100mAに対する容量維持率は38%で
あった。この様に、従来のフッ素化溶媒ではこれを多量
に用いて引火点を無くした組成では、電池の放電容量が
低く、また、大電流で放電した際の容量の低下が激しい
という問題がある。
で作製した電解液A(即ち、HFCPを20容量%,C
6F14 を50容量%、ジエチルカーボネートを30容量
%混合した溶媒にLiPF6を0.2モル/リッター溶解
した電解液)を用いて、比較例2で示したと同じ仕様の
実施例9の電池Aを、上記と同様の方法で作製し、電池
の充放電特性を評価した。この電池の100mAでの放
電容量は1030mAhで、比較例2の電池1よりも2
30mAhも放電容量が向上していた。また、1Aでの
放電容量は570mAhあり、1Aで比較すると放電容
量は270mAhもの容量の向上が見られた。また、容
量維持率は58%であり、比較例2の電池1に比べて1
7%もの向上が認められる。この様に、HFCPを混合
し導電率を向上した電解液を用いることにより、電池の
放電容量が改善され、更に、大電流に対する容量維持率
も大幅に改善されることが分かった。
2で作製した電解液B(即ち、HFCPを40容量%,
C6F14 を40容量%,ジエチルカーボネートを20容
量%混合した溶媒にLiPF6を0.3モル/リッター溶
解した電解液)を用いて、同じ仕様の実施例10の電池
Bを、上記と同様の方法で作製し、電池の充放電特性を
評価した。この電池の100mAでの放電容量は112
0mAhで、比較例2の電池1よりも320mAhも放
電容量が向上した。また、1Aでの放電容量は740m
Ahあり、1Aで比較すると放電容量は440mAhも
向上していることが分かった。また、容量維持率は66
%であり、比較例2の電池1に比べて28%も向上し
た。これらの数値は、実施例9の電池Aに対しても、1
00mAで90mAh,1Aで170mAhの放電容量
の向上になっており、電流値の高い動作での放電容量が
大幅に向上している。また、維持率で比較すると11%
もの向上となっている。
ッ素化溶媒として用いることによって、フッ素化溶媒を
多量に含有する電解液の欠点であった容量の低下と電流
値に対する容量低下、所謂、負荷特性を大幅に改善でき
ることが示された。
3で作製した電解液C(即ち、HFCPを90容量%、
エチレンカーボネートを10容量%混合した溶媒にLi
PF6 を0.1 モル/リッター溶解した電解液)を用い
て、同じ仕様の実施例11の電池Cを、同様の方法で作
製し、電池の充放電特性を評価した。この電池の100
mAでの放電容量は1240mAhで、比較例2の電池
1よりも440mAh放電容量が向上した。また、1A
での放電容量は1080mAhあり、1Aで比較すると
放電容量は780mAhも向上していることが分かっ
た。また、容量維持率は87%にも達し、比較例2の電
池1に比べて49%も向上した。これらの数値は、実施
例9の電池Aに対しても、100mAで210mAh,
1Aで510mAhの放電容量の向上になっており、維
持率でも32%の向上となっている。更に、実施例10
の電池Bに対しても、100mAで120mAh,1A
で340mAhの放電容量の向上になっており、維持率
でも21%の向上となっている。この様に、HFCPを
用いれば電解液の導電率を高くすることができるため
に、この溶媒を90容量%含む組成においても電池容量
の低下が少ない良好な電池が得られることが分かった。
Pの混合量を低減した実施例4で作製した電解液D(即
ち、HFCPを70容量%,エチレンカーボネートを3
0容量%混合した溶媒にLiPF6を0.5モル/リッタ
ー溶解した電解液)を用いて、同じ仕様の実施例12の
電池Dを、上記と同様の方法で作製し、電池の充放電特
性を評価した。この電池の100mAでの放電容量は1
280mAhで、比較例2の電池1よりも480mAh
も放電容量が向上した。また、1Aでの放電容量は11
20mAhあり、1Aで比較すると放電容量は820m
Ahも向上した。また、容量維持率は88%であり、比
較例2の電池1に比べて50%も向上している。これら
の数値は、実施例9の電池Aに対しても、100mAで
250mAh,1Aで300mAhの放電容量の向上に
なっており、維持率でも33%もの向上となっている。
更に、実施例10の電池Bに対しても、100mAで1
60mAh,1Aで380mAhの放電容量の向上にな
っており、容量維持率でも22%の向上となっている。
また、電池Cに対しても100mAで40mAh,1A
で40mAhの容量向上がある。
5で作製した電解液E(即ち、HFCPを50容量%,
エチレンカーボネートを50容量%混合した溶媒にLi
PF6を1.0モル/リッター溶解した電解液)を用い
て、同じ仕様の実施例13の電池Eを、上記と同様の方
法で作製し、電池の充放電特性を評価した。この電池の
100mAでの放電容量は1320mAhで、1Aでの
放電容量は1220mAhと最も高い放電容量を示し
た。また、容量維持率は92%にも達した。これは比較
例1の電池1と比べると、100mAで520mAh,
1Aで920mAhもの容量の向上になる。容量維持率
では、54%の向上になっている。更に、電池Dと比べ
ても100mAで40mAh,1Aで100mAhもの
容量の向上になり、容量維持率では4%の向上になって
いる。
カーボネートを広い範囲で相溶させることができるため
引火点のない範囲が広がり、HFCPを50容量%以上
含む2成分系の混合溶媒で高い導電率を実現することが
でき、上述した様に従来のフッ素化溶媒を用いた電池に
比べ、電池容量と負荷特性を飛躍的に改善することがで
きた。
6で作製した電解液F(即ち、HFCPを70容量%,
エチレンカーボネートを27容量%,ジメチルカーボネ
ートを3容量%混合した溶媒にLiPF6を0.5モル/
リッター溶解した電解液)を用いて、同じ仕様の実施例
14の電池Fを、同様の方法で作製し、電池の充放電特
性を評価した。この電池の100mAでの放電容量は1
290mAhで、1Aでの放電容量は1150mAhで
あった。これらの数値は、HFCPを同一容量含む電解
液Dの電池Dに比べて、100mAで10mAh,1A
で30mAhの容量の向上になっており、維持率でも1
%の向上があった。HFCPを70容量%と多量に含む
組成の不燃性電解液に鎖状カーボネート溶媒を少量配合
することによって、電池容量及び負荷特性を更に改善す
ることができる。
7で作製した電解液G(即ち、HFCPを70容量%,
エチレンカーボネートを25容量%,エチルメチルカー
ボネートを5容量%混合した溶媒にLiPF6 を0.5
モル/リッター 溶解した電解液)を用いて、同じ仕様
の実施例15の電池Gを、同様の方法で作製し、電池の
充放電特性を評価した。この電池の100mAでの放電
容量は1300mAhで、1Aでの放電容量は1170
mAhであった。また、容量維持率は90%であった。
これらの値は、電池Fを更に100mAで10mAh,
1Aで20mAh上回った。
8で作製した電解液H(即ち、HFCPを70容量%,
エチレンカーボネートを23容量%,ジエチルカーボネ
ートを7容量%混合した溶媒にLiPF6を0.5モル/
リッター溶解した電解液)を用いて、同じ仕様の実施例
16の電池Hを、同様の方法で作製し、電池の充放電特
性を評価した。この電池の100mAでの放電容量は1
305mAhで、1Aでの放電容量は1180mAhで
あった。また、容量維持率は90%であった。これらの
値は、電池Gを、更に、100mAで5mAh,1Aで
10mAh上回っている。
引火点の高い環状カーボネートと混合することにより引
火点をなくし、導電率を向上した不燃性電解液を用いる
ことによって不燃性電解液を用いた電池の欠点であった
電池容量の低下と負荷特性の低下を改善することができ
た。また、鎖状カーボネートを不燃性の維持できる範囲
で少量混合することにより、これら不燃性電解液を用い
た電池の課題を更に改善することができる。
明の1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフルオロシク
ロペンタンを含む電解液は、引火点のない不燃性の領域
で使用しても従来公開されているフッ素化溶媒に対して
リチウム塩を多量に溶解することができ、また、導電率
を向上できる。また、1,1,2,2,3,3,4−ヘ
プタフルオロシクロペンタンを含む電解液を用いること
により、引火点のない範囲の電解液であっても従来のフ
ッ素化溶媒を含む電解液に比べ電池容量が高く、且つ、
大電流での容量低下の少ない電池を得ることができる。
更に、HFPCは引火点の高い環状カーボネートを広い
範囲で相溶でき、リチウム塩を溶解し、導電性を向上す
るための非フッ素化溶媒を多く含む組成においても引火
点をなくすことができるので、HFCPを50容量%以
上含む組成において良好な導電率の不燃性電解液を得る
ことができた。また、この電解液を用いることにより電
池容量及び負荷特性を大きく改善できる。
る。
子、4…正極集電体、5…正極活物質層、6…正極タブ
端子、7…セパレータ、8,12…インシュレーター、
9…負極缶、10…ガスケット、11…正極蓋。
Claims (4)
- 【請求項1】非水溶媒に電解質を溶解した非水電解液に
おいて、前記非水溶媒は化1 【化1】 に示す構造の1,1,2,2,3,3,4−ヘプタフル
オロシクロペンタンを含むことを特徴とする非水電解
液。 - 【請求項2】前記非水溶媒は、1,1,2,2,3,
3,4−ヘプタフルオロシクロペンタンを50容量%以
上含むことを特徴とする請求項1記載の非水電解液。 - 【請求項3】リチウムを吸蔵放出可能な負極と、リチウ
ムを吸蔵放出可能な正極と、非水電解液とを備えたリチ
ウム2次電池において、前記非水電解液が1,1,2,
2,3,3,4−ヘプタフルオロシクロペンタンを含む
ことを特徴とするリチウム2次電池。 - 【請求項4】前記非水電解液が1,1,2,2,3,
3,4−ヘプタフルオロシクロペンタンを50容量%以
上含むことを特徴とする請求項3記載のリチウム2次電
池。
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