JP2000348780A - バッテリ充電状態検出装置 - Google Patents

バッテリ充電状態検出装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 SOC−起電圧特性を効果的に補正する。 【解決手段】 SOCが所定の低レベルになった場合に
は、電池ECU14が充電要求をHVECU20に供給
する。これによって、HVECU20は、バッテリ10
への充電が行われるように、負荷22を制御する。SO
Cが所定値まで上昇した場合には、電池ECU14は強
制的な充電を行った期間のSOC変化(ΔSOC(起電
圧))と、電流検出器18で検出したバッテリ電流を積
算して得たSOCの変化量(ΔSOC(積算))を比較
し、その比較結果に基づき、SOC−起電圧特性を補正
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定期間内のバッ
テリ電圧及びバッテリ電流に基づき、予め求められてい
るバッテリ充電状態(以下SOCという)−起電圧特性
を参照して求められた起電圧SOCと、前記所定期間内
のバッテリ電流の積算値から求められた積算SOCとの
比較により、前記SOC−起電圧特性を補正するバッテ
リ充電状態検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、バッテリの充電状態を検出す
るSOC検出装置が知られている。例えば、電気自動車
のバッテリについてのSOC検出装置は、通常バッテリ
の電流(充放電電流)を積算し、SOCを検出してい
る。電気自動車においては、回生制動による充電は期待
できるが、走行中は基本的にバッテリは放電する。そし
て、走行しないときに充電器によってバッテリを満充電
にすることで充電状態を回復する。従って、SOC検出
装置は、基本的に満充電からの放電電流を積算し、SO
Cを検出している。携帯型のパーソナルコンピュータな
ど各種機器においても、基本的に同様であり、満充電か
らの放電量を積算することでバッテリのSOCを検出し
ている。
【0003】エンジン発電機を搭載するハイブリッド車
においても、そのバッテリのSOC検出には、バッテリ
電流の積算を利用する場合が多い。ところが、ハイブリ
ッド車においては、バッテリSOCが50%程度に維持
されるように、充放電を制御する。従って、長期間バッ
テリが満充電とならず、バッテリの充放電電流を長期間
積算し、SOCを検出することになる。充放電電流の検
出の精度はそれ程悪くはないが、長期間充放電電流の検
出を繰り返すと、その誤差がかなり大きくなってしま
う。
【0004】一方、バッテリの起電圧と、SOCには一
応の関係がある。SOCが50%に近い範囲では、起電
圧の変化は小さいが、SOCがかなり小さくなったり、
大きくなった場合には、バッテリ起電圧に変化が生じ
る。そこで、このバッテリ起電圧とSOCの関係を予め
調べておき、検出したバッテリ電圧に基づいてSOCを
検出することも行われている。
【0005】なお、ニッケル水素バッテリなどでは、S
OCが50%からかなり離れないと、バッテリ起電圧に
変化がないが、他の検出方法と組み合わせることでバッ
テリ起電圧からのSOC検出が利用される場合も多い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ニッケル水素
バッテリなどでは、バッテリの充放電を繰り返している
うちに、同じSOCであってもバッテリの起電圧が低下
してくる現象がある。この現象は、バッテリのメモリ効
果として知られている。図2にメモリ効果の例を示す。
このメモリ効果は、予め予測することが難しく、一方こ
れを考慮しないと、検出電圧値から求められるSOCが
大きく異なるものになってしまう。
【0007】本発明は、このメモリ効果などが発生して
もバッテリ電圧に基づいて適切なSOC検出が行えるバ
ッテリ充電状態検出装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、所定期間内の
バッテリ電圧及びバッテリ電流に基づき、予め求められ
ているバッテリ充電状態(以下SOCという)−起電圧
特性を参照して求められた起電圧SOCと、前記所定期
間内のバッテリ電流の積算値から求められた積算SOC
との比較により、前記SOC−起電圧特性を補正するバ
ッテリ充電状態検出装置において、SOCが所定値以下
になった場合に、その後SOCを一時的に通常の目標値
より高い上限SOCまで強制的に上昇させ、その間のバ
ッテリ電圧及びバッテリ電流に基づき前記SOC−起電
圧特性を補正することを特徴とする。
【0009】このように、本発明によれば、SOCが所
定値に至ったときから、強制的な充電を行い、SOC変
化を大きくして、積算によるSOC変化と比較すること
ができる。そこで、SOC−起電圧特性についての高精
度の補正を達成することができる。また、強制的な放電
によっても同様の作用効果が得られる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態(以下
実施形態という)について、図面に基づいて説明する。
【0011】図1は、本発明のバッテリ充電状態検出装
置をハイブリッド車に適用したシステムの構成を示すブ
ロック図である。バッテリ10は、多数のバッテリセル
からなっている。本実施形態では、このバッテリ10
は、ニッケル水素バッテリであり、20個のバッテリセ
ルをまとめて1ブロックとして、このブロックを12個
接続して、240個のバッテリセルを直列接続した30
0V程度の出力電圧を有している。
【0012】バッテリ10の各ブロック毎の電圧及び全
体の電圧は、電圧検出器12で計測され、電池ECU1
4に供給される。また、この電池ECU14には、バッ
テリ温度を検出する温度センサ16、およびバッテリ電
流を検出する電流検出器18が接続されており、バッテ
リ温度及びバッテリ電流が電池ECU14に供給され
る。
【0013】そして、この電池ECU14は、供給され
る各種データに基づいて、バッテリ10の充電状態(S
OC)を検出し、これをHVECU20に供給する。な
お、電池ECU14は、電圧検出器12から供給される
ブロック毎の電圧値に基づいて、バッテリセルにおける
過放電を検出する。
【0014】このHVECU20は、アクセル開度、ブ
レーキ踏み込み量、車速などの情報に基づいて決定され
たトルク指令に基づき、負荷22を制御する。負荷22
は、インバータ、モータなどからなり、バッテリ10か
らの直流電力をインバータにより、交流電流に変換して
モータを駆動するものである。そして、HVECU20
からの制御信号によりインバータの動作が制御されるこ
とで、モータよりトルク指令に合致したトルクを出力す
る。また、インバータのスイッチングによって回生制動
も行う。なお、本実施形態は、HV車であるため、エン
ジン及びエンジン駆動のジェネレータを有しており、ジ
ェネレータの発電電力によりバッテリ10の充電ができ
ると共に、エンジンによりモータ出力軸を回転できるよ
うになっている。また、モータとジェネレータは、モー
タジェネレータとし1つの装置として構成してもよい。
【0015】そして、HVECU20は、電池ECU1
4から供給されるバッテリ10のSOCの値に従って、
モータ出力、エンジン出力などを制御して、バッテリ1
0のSOCが50%付近になるように制御している。な
お、バッテリセルの過放電が検出された場合には、バッ
テリ10からの放電を禁止する。
【0016】ここで、電池ECU14においては、電流
検出器18の出力値の積算によって、バッテリ10の充
放電電流量を計算し、SOCを検出している。しかし、
このSOC算出では、上述のように長期間の積算により
SOC検出についての誤差が大きくなる。
【0017】そこで、電圧検出器12において検出した
バッテリ10の電圧値に基づいたSOCの推定も行う。
これは、バッテリ10のSOCと起電圧の関係(SOC
−起電圧特性)を予め求めておき、そのときの起電圧に
応じて、SOCを推定するものである。そして、本実施
形態では、SOC−起電圧特性を利用したSOCの検出
をメインとし、電流積算によるSOCの推定を補助とし
て利用する。
【0018】ここで、起電圧とは、バッテリ10の出力
電圧から、バッテリ10における内部抵抗に起因する電
圧降下を減算し、そのときのバッテリ電流の影響を排除
した電圧を意味する。すなわち、図3に示すように、バ
ッテリ電圧Vは、電流の増加に伴い減少する。この増減
分は、バッテリ内部抵抗R×電流Iで決定される内部抵
抗に伴う電圧降下分であり、電流Iに対するバッテリ電
圧Vの傾きは内部抵抗値Rに等しくなる。このバッテリ
電流が0の時のバッテリ電圧を起電圧V0という。従っ
て、V0=V+RIにより起電圧を算出できる。なお、
内部抵抗Rは、温度によって変化するため、温度センサ
16により検出したバッテリ温度に応じて補正するとよ
い。すなわち、内部抵抗値Rを温度Tの関数またはマッ
プとして持っておき、検出温度に応じて内部抵抗Rを求
めることが好ましい。
【0019】そして、図2のように、メモリ効果が発生
すると、この起電圧V0が図3に示すように低くなる。
そこで、起電圧V0により、SOCを推定しようとして
も、同一のSOCに対する起電圧が変化してしまうた
め、正確な推定が行えなくなってしまう。
【0020】そこで、本実施形態においては、バッテリ
の充電を強制的に行い、そのときのバッテリ電流の積算
に基づくSOCの変化と、SOC−起電圧特性に基づく
SOCを比較して、SOC−起電圧特性を補正する。す
なわち、電池ECU14は、電圧検出器12において検
出したバッテリ電圧及び電流検出器18において検出し
た電流値に基づき起電圧V0を検出する。そして、検出
したSOCが所定の低SOC値(しきい値A)に至った
ときには、電池ECU14は、充電要求を発生する。こ
れによって、HVECU20は、バッテリ10が充電さ
れるように負荷22を制御する。例えば、通常であれば
目標SOCを50%として運転しているところ、目標S
OCを70%(しきい値B)に設定する。これによっ
て、SOCが65%に達するまで、バッテリ10への充
電が行われるように負荷22が制御され、バッテリ10
が強制的にSOC70%まで充電される。そして、SO
Cが70%に至った時点で、目標SOCが50%に戻り
通常の制御に戻る。すなわち、図4において点線で示す
ように、SOCの変動の少ない低負荷運転の場合には、
上述のような制御は行われないが、高負荷運転におい
て、しきい値BにまでSOCが低下したときにはしきい
値Aまでの充電がなされる。
【0021】ここで、このSOCがしきい値Aからしき
い値Bに至るまでの電流検出器18で検出したバッテリ
電流を積算する。そして、この積算電流値に基づいてこ
の期間での充電量、すなわちSOCの変化量ΔSOC
(積算)を算出する。なお、充電電流は、必ずしも10
0%充電に利用されるわけではなく一部は熱発生などで
消費される。そこで、積算電流量に、予め求められてい
る充電効率を乗算することでΔSOC(積算)を算出す
る。
【0022】そして、このΔSOC(積算)と、SOC
−起電圧特性から求めたSOCの変化量を比較する。
【0023】ここで、積算で求めたSOCの変化量は、
短期間ではかなり正しく、ΔSOC(積算)は、かなり
正しい値である。一方、SOC−起電圧特性から求めた
SOCはメモリ効果などによって、誤差が生じている場
合もある。そこで、電池ECU14において、両SOC
変化、すなわちΔSOC(積算)とΔSOC(起電圧)
を比較する。
【0024】SOC−起電圧特性から求めたΔSOC
(起電圧)が正しければ、両SOCは同一であり、図5
に示す理想線に乗る。しかし、ΔSOC(起電圧)に誤
差が生じていた場合には、図5における現実線のよう
に、両者の関係がずれる。
【0025】本実施形態では、このようなずれが生じた
場合に、電池ECU14は、SOC−起電圧特性から求
めたSOCが放電量から求めたSOCに近づくように補
正する。これによって、より正しいSOC−起電圧特性
を利用して、SOCの検出が行える。
【0026】ここで、絶対的なSOCが計測できる時点
からの積算値との比較によれば、SOC−起電圧特性を
そのまま訂正できる。すなわち、しきい値AのSOCの
絶対的な値を知ることができれば、その後充電を強制的
に行うことで、SOC−起電圧特性を効果的に補正でき
る。例えば、低SOCにおいては、IV判定(そのとき
の電流と電圧の関係)などによって、絶対的にSOC値
を知ることができる。そこで、その点から強制的な充電
を行いSOC−起電圧特性の学習が行える。
【0027】なお、上述の説明においては、充電電流の
積算を利用した。これは、HV車などでは、SOCを低
くすると、その後の運転において、バッテリ10の容量
不足を来す危険があるからである。しかし、目的地を設
定しての走行であって、この先下り坂が継続することが
わかっている場合や、その後停車して充電が行える場合
などでは、強制的な放電を行うこともできる。すなわ
ち、所定の高SOCになった時点から、エンジンを停止
するなどして強制的な放電を行い、所定のSOCに至っ
たときに、通常の運転に戻ることで、上述の充電と同様
の強制的なSOC変化を得ることができ、その際のΔS
OC(積算)と、SOC−起電圧特性から求めたΔSO
C(起電圧)の変化から所望の補正が行える。また、こ
のような放電電流の積算では、放電電流の積算値は、1
00%バッテリ10の容量減少につながるため、放電電
流の積算によるΔSOC(積算)は、非常に正しいもの
であり、SOC−起電圧特性についてより精度の高い補
正が行える。
【0028】次に、図6のフローチャートに基づいて、
本実施形態の動作について説明する。まず、SOCが所
定のしきい値(しきい値A)を下回ったかを判定する
(S11)。この判定で、NOであれば本実施形態の学
習は行わないため、S11の判定を繰り返す。S11の
判定で、YESであれば、学習用のパラメータを初期化
する(S12)。具体的には、変数SOC1にSOC−
起電圧特性から求めたしきい値Aを入力し、また電流量
の積算値についての変数Q=0とする。そして、このよ
うなセットが終わった場合には、学習を制御する(S1
3)。すなわち、SOC−起電圧特性に基づく、SOC
の算出を行うとともに、積算電流量Qの積算を行う。す
なわち、そのときの検出起電圧に基づき、SOCを求め
るとともに、Qに対し、電流量の積算値を順次加算す
る。
【0029】そして、システムに充電要求を出力し(S
14)、SOCが所定値(しきい値B)に至ったかを判
定する(S15)。すなわち、SOC−起電圧特性から
求めたSOCが予め定めた値に至ったか否かを判定し、
至っていなかった場合にはS13に戻り処理を繰り返
す。
【0030】S15において、YESであれば、最終的
なΔSOCと、ΔSOC(積算)の関係から、SOC−
起電圧特性を修正し学習を終了する(S16)。このよ
うに、ΔSOC(積算)によりSOC−起電圧特性を修
正することができるため、SOC−起電圧特性を正しい
ものに修正することができる。特に、強制的な充電によ
り、SOC変化を大きくして、ΔSOC(積算)と比較
することができる。そこで、SOC−起電圧特性につい
ての高精度の補正を達成することができる。
【0031】なお、強制的な放電を行うフローチャート
も実質的に同一であり、これによっても同様の効果が得
られる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
強制的な充電により、SOC変化を大きくして、ΔSO
C(積算)と比較することができる。そこで、SOC−
起電圧特性についての高精度の補正を達成することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態の装置の構成を示す図である。
【図2】 メモリ効果を説明する図である。
【図3】 起電圧を説明する図である。
【図4】 SOCの変化を示す図である。
【図5】 ΔSOC(積算)とΔSOC(起電圧)の関
係を示す図である。
【図6】 実施形態の動作を示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】 10 バッテリ、12 電圧検出器、14 電池EC
U、16 温度センサ、18 電流検出器、20 HV
ECU、22 負荷。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川内 滋博 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 Fターム(参考) 2G016 CA03 CB12 CB13 CB22 CB32 CC01 CC04 CC27 5G003 AA07 BA03 CA06 CC02 DA07 EA05 FA06 GC05 5H030 AA08 AS08 FF42 FF43 FF44

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定期間内のバッテリ電圧及びバッテリ
    電流に基づき、予め求められているバッテリ充電状態
    (以下SOCという)−起電圧特性を参照して求められ
    た起電圧SOCと、前記所定期間内のバッテリ電流の積
    算値から求められた積算SOCとの比較により、前記S
    OC−起電圧特性を補正するバッテリ充電状態検出装置
    において、 SOCが所定値以下になった場合に、その後SOCを一
    時的に通常の目標値より高い上限SOCまで強制的に上
    昇させ、その間のバッテリ電圧及びバッテリ電流に基づ
    き前記SOC−起電圧特性を補正することを特徴とする
    バッテリ充電状態検出装置。
  2. 【請求項2】 所定期間内のバッテリ電圧及びバッテリ
    電流に基づき、予め求められているバッテリ充電状態
    (以下SOCという)−起電圧特性を参照して求められ
    た起電圧SOCと、前記所定期間内のバッテリ電流の積
    算値から求められた積算SOCとの比較により、前記S
    OC−起電圧特性を補正するバッテリ充電状態検出装置
    において、 SOCが所定値を越えた場合、その後SOCを一時的に
    通常の目標値より低い下限SOCまで強制的に下降さ
    せ、その間のバッテリ電圧及びバッテリ電流に基づきS
    OC−起電圧特性を補正することを特徴とするバッテリ
    充電状態検出装置。
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