JP2000351748A - アルデヒド類の製造方法 - Google Patents

アルデヒド類の製造方法

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JP2000351748A JP11162393A JP16239399A JP2000351748A JP 2000351748 A JP2000351748 A JP 2000351748A JP 11162393 A JP11162393 A JP 11162393A JP 16239399 A JP16239399 A JP 16239399A JP 2000351748 A JP2000351748 A JP 2000351748A
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    • C07C45/49Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reaction with carbon monoxide
    • C07C45/50Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reaction with carbon monoxide by oxo-reactions

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い活性と優れた選択性を示すロジウムーホ
スファイト系錯体触媒を使用してオレフィン系不飽和化
合物をヒドロホルミル化する方法において、生成アルデ
ヒドの分離操作時のロジウムの析出による減損を抑制す
る方法。 【解決手段】 ロジウムーホスファイト系錯体触媒の存
在下、液相で、オレフィン系不飽和化合物を一酸化炭素
及び水素と反応させてオレフィン系不飽和化合物をヒド
ロホルミル化してアルデヒド類を製造する方法に於い
て、反応終了後反応生成液から、少なくとも1つの成分
を分離する際、反応生成液中に、該液中のロジウム量の
1.01モル倍以上の下記一般式(1) 【化1】 (式中、R1 、R2 、R3 は、それぞれ独立して、水素
原子、置換基を有していてもよいアルキル基、アルコキ
シ基、置換アミノ基、アリール基、アリールオキシ基、
ヘテロアリール基を表す。また、R1 、R2 、R3 の少
なくとも2つが結合し環を形成してもよい。)で示され
る少なくとも1個の活性プロトンを有するβージカルボ
ニル化合物を存在させることを特徴とするアルデヒド類
の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロジウム- ホスフ
ァイト系錯体触媒の存在下に、オレフィン系不飽和化合
物をヒドロホルミル化反応させてアルデヒド類を製造す
る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】周期律表第VIII族金属錯体触媒の存在下
に、オレフィン系不飽和化合物を一酸化炭素及び水素と
反応させることによりアルデヒド類を製造するプロセス
は広範に工業化されている。このヒドロホルミル化反応
における触媒としては、ロジウム等の第VIII族金属を3
価のリン化合物のような配位子で修飾した錯体触媒が用
いられており、ヒドロホルミル化反応の活性や選択性を
向上させるために、種々の配位子の研究がなされてい
る。例えば、特公昭45−10730号には、トリアリ
ールホスフィンやトリアリールホスファイト等の3価の
リン配位子で修飾されたロジウム触媒が有効であること
が開示されている。中でもホスファイト配位子で修飾さ
れた触媒は、ヒドロホルミル化反応において高い活性と
優れた選択性を示すことが知られている。
【0003】しかしながら、特開昭59−51229号
に開示されているように、トリフェニルホスファイト等
のホスファイト配位子では、ヒドロホルミル化反応系中
で配位子が比較的速やかに分解し、それに伴い触媒活性
が低下することが知られており、ホスファイト配位子を
連続的に補給することが必要である。したがって、単に
触媒の活性及び選択性を改良するためだけではなく、ホ
スファイト配位子の減損による触媒活性の低下を小さく
するために、各種のホスファイト配位子が提案されてい
る。例えば、特開昭59−51228号及び特開昭59
−51230号には橋頭部にリン原子を含有する環式ホ
スファイト配位子を用いる方法が開示されている。ま
た、特開昭57−123134号には、ベンゼン環の特
定部位に置換基を有するトリアリールホスファイト配位
子を用いる方法が、また、本出願人による特開平4−2
88033号には、ナフチル環の特定部位に置換基を有
するトリアリールホスファイト配位子を用いる方法が開
示されている。また、特表昭61−501268号に
は、分子内にリン原子を含む環状構造を有するジオルガ
ノホスファイト配位子を用いる方法が開示されている。
更に、ビスホスファイト配位子及びポリホスファイト配
位子の例として、特開昭62−116535号及び特開
昭62−116587号にジオルガノホスファイト配位
子を用いる方法が開示されており、特開平4−2905
51号には環状構造を有するビスホスファイト配位子を
用いる方法が開示されている。また、本出願人による特
開平5−178779号には環状構造を有しないビスホ
スファイト配位子及びポリホスファイト配位子を用いる
方法が開示されている。
【0004】比較的反応活性が低いとされる多置換オレ
フィン化合物からオキソ反応により該当するアルデヒド
類を製造するオキソプロセスにおいては、オキソ反応時
の配位子安定性及び活性から、ベンゼン環あるいはナフ
タレン環の特定部位に置換基を有するトリアリールホス
ファイト、分子内にリン原子を含む環状構造を有するジ
オルガノホスファイトを配位子としたロジウム錯体触媒
を使用することが有利であることが知られている。芳香
族の特定部位にかさ高い置換基を有するホスファイトを
配位子としたオキソ反応では、ロジウム当たり平均一つ
のホスファイトが配位したロジウム錯体が活性種である
ことが知られており(Journal of Organometallic Chem
istry,421(1991)121-128)、立体障害の大きいオレフィ
ン類のロジウム原子への配位の容易さが、特に高活性の
理由として考えられている。
【0005】一方工業的プロセスでは、高価なロジウム
−錯体触媒を反応液から分離回収して循環、再使用する
ことが不可欠である。その為、触媒分離の際のホスファ
イト配位子及びロジウムの安定性も重要である。触媒の
分離方法としては、吸着法(特開昭50−49190
号)、晶析法(特開昭57−122948号)、膜分離
法(特開平2−23143号)、抽出法(特開昭56−
2994号、特開昭56−5372号)等各種の分離技
術を適用することができるが、工業的には蒸留により分
離することが多い。
【0006】しかし、ロジウム−ホスファイト系錯体は
高い温度では分解しやすく、一酸化炭素及び水素が不在
の系では更に分解し易いことが知られている。本出願人
は、先に、特定の蒸留条件を採用すること(特開平8−
165266号)、あるいは、蒸留時に特定のアミンを
存在させること(特開平8−268947号)によりホ
スファイトの分解を抑制することを提案した。特に、炭
素数が多いオレフィン系不飽和化合物のヒドロホルミル
化反応においては、生成するアルデヒド類の沸点が高い
ため、生成アルデヒドと触媒を蒸留により分離する際、
高温条件が必要となり、ロジウムが著しく不安定化され
る。例えば特公平5−48215号には、一酸化炭素及
び水素の不在下、ヒドロホルミル化循環液を加熱すると
ロジウムの減損現象が生じることが記載されている。同
公報では、ロジウムのメタル化を抑制するため、特定の
極性官能基を有する有機重合体の存在下で加熱すること
を提案しており、又、ロジウム−フォスファイト系錯体
触媒を含有する反応生成液から生成アルデヒドを蒸留分
離するには150℃未満、好ましくは140℃未満の温
度で実施することを提案している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高い活性及
び優れた選択性を示すロジウムーホスファイト系錯体触
媒を使用するオレフィン系不飽和化合物のヒドロホルミ
ル化反応プロセスにおける、ロジウムの減損を抑制した
工業的有利な方法を確立することを目的とするものであ
って、特に、分離操作時のロジウムの析出を抑制する方
法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、オレフィ
ン系不飽和化合物のヒドロホルミル化反応により、対応
するアルデヒド類を製造するプロセスにおいて、ロジウ
ムの析出を伴うことのない汎用性のある分離方法につき
鋭意検討した結果、ヒドロホルミル化反応生成液に、少
なくとも1つの活性プロトンを有するβ−ジカルボニル
化合物を共存させて分離操作を実施することにより、ロ
ジウムの析出を伴うことなく生成アルデヒド類や高沸点
物を分離し得ることを見出し、本発明に至った。即ち本
発明の要旨は、ロジウムーホスファイト系錯体触媒の存
在下、液相で、オレフィン系不飽和化合物を一酸化炭素
及び水素と反応させてオレフィン系不飽和化合物をヒド
ロホルミル化してアルデヒド類を製造する方法に於い
て、反応終了後反応生成液から、少なくとも1つの成分
を分離する際、反応生成液中に、該液中のロジウム量の
1.01モル倍以上の下記一般式(1)
【0009】
【化2】
【0010】(式中、R1 、R2 、R3 は、それぞれ独
立して、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル
基、アルコキシ基、置換アミノ基、アリール基、アリー
ルオキシ基、ヘテロアリール基を表す。また、R1 、R
2 、R3 の少なくとも2つが結合し環を形成してもよ
い。)で示されるβージカルボニル化合物を存在させる
ことを特徴とするアルデヒド類の製造方法に存する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
前述の如く、ホスファイトを配位子とするロジウム錯体
触媒を用い、オレフィン系不飽和化合物を一酸化炭素及
び水素と反応させてオレフィン系不飽和化合物をヒドロ
ホルミル化する反応は良く知られている。本発明方法
は、後述するように、これら公知の方法を何れも適用す
ることができる。特に、反応液からホスファイト配位子
を含むロジウム触媒液を分離し、連続的に循環する液体
触媒循環プロセスに有利に適用できる。
【0012】反応終了後のヒドロホルミル化反応生成液
には、少なくとも1)ロジウム及びホスファイトを含む
錯体触媒、2)生成アルデヒド類が含まれ、その他、未
反応オレフィン系不飽和化合物、反応溶媒、一酸化炭素
及び水素、副生物等が含まれている。かかる反応生成液
から、少なくとも1)と2)が分離され、1)は触媒液
として循環使用され、2)は要すれば更に精製されて製
品とされる。その他の成分も必要に応じ、分離される。
本発明方法は、ヒドロホルミル化反応液から、上記の成
分の1つあるいは複数を分離する際に、あるいは事前
に、反応生成液に、前記一般式(1)で示される少なく
とも1つの活性プロトンを有するβージカルボニル化合
物を存在させることにより、液中のロジウムを安定化さ
せ、ロジウムの析出を伴うことなく、分離操作を実施す
ることが出来る。
【0013】本発明方法に採用される分離操作は、特に
限定されるものではなく、あらゆる分離方法を採用する
ことができる。具体的には、蒸留(単蒸留、減圧蒸留、
薄膜蒸留、水蒸気蒸留等)、蒸発(エバポレーショ
ン)、ガスストリッピング、気液分離、ガス吸収、抽
出、晶析、吸着、膜分離等の分離操作が挙げられ、2つ
以上の操作を組み合わせてもよい。各分離操作は、各々
独立の工程で行ってもよく、2つ以上の成分の分離を同
時に行ってもよい。本発明方法は特に熱処理を伴う分離
操作に好ましく適用され、代表的な分離操作としては、
蒸留及び蒸発が挙げられる。これらの操作は特に制限さ
れないが、一般に50℃以上の高温操作時にロジウムの
析出損失が顕著となることは周知であり、本発明はより
高温での分離操作に対し特に有効である。具体的には7
0℃以上の分離操作、より好ましくは110℃以上の分
離操作に適用され得る。一方200℃以上の高温は好ま
しくない。かかる高温においてもβーカルボニル化合物
の添加による効果はあるものの、ロジウムの析出を完全
に抑制することは出来ない。
【0014】本発明方法で使用されるβージカルボニル
化合物は前記一般式(1)で示される。一般式(1)に
おいて、R1 、R2 、R3 としては、具体的には、メチ
ル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチ
ル、i−ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−ア
ミル、sec−アミル、t−アミル、ヘキシル、シクロ
ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル等の直
鎖、分岐鎖及び環状のアルキル基;上記アルキル基に対
応するアルコキシ基;フェニル、ナフチル、2−トリ
ル、3−トリル、4−トリル、2,4−ジメチルフェニ
ル、2,6−ジメチルフェニル、2,4,6−トリメチ
ルフェニル、2−t−ブチルフェニル、4−t−ブチル
フェニル、2−t−ブチル−4−メチルフェニル、2,
6−ジメチル−4−t−ブチルフェニル、2,4−ジ−
t−ブチルフェニル等のアリール基;フェノキシ、ナフ
トキシ等のアリールオキシ基;、ジメチルアミノ、ジエ
チルアミノ、ジプロピルアミノ等のジアルキルアミノ基
あるいはジフェニルアミノ、ジベンジルアミノ、メチル
フェニルアミノ、エチルフェニルアミノ、メチルベンジ
ルアミノ、エチルベンジルアミノ等の置換アミノ基;2
−ピリジル、3ーピリジル、4−ピリジル等のヘテロア
リール基が挙げられる。これらの基は更にヒドロホルミ
ル化反応を阻害しない置換基により置換されていてもよ
い。置換基としては、炭素数1ー20のアルキル基、シ
クロアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、アルキ
ルアミノ基、アシル基、カルボアルコキシ基、オキシカ
ルボニル基等が挙げられる。一般式(1)で示されるβ
ージカルボニル化合物の具体例としては、例えば、2、
4ーペンタンジオン、2、4−ヘキサンジオン、3、5
−ヘプタンジオン、3−メチル−2、4−ペンタンジオ
ン、1、3−ジフェニル−1、3−プロパンジオン等の
ジケトン類;メチル−3−オクソ−ブチレート、エチル
−3−オクソ−ブチレート、プロピル−3−オクソ−ブ
チレート、フェニル−3−オクソ−ブチレート等のケト
エステル類;ジメチル−3−オクソ−ブチルアミド、ジ
エチル−3−オクソ−ブチルアミド、ジプロピル−3−
オクソ−ブチルアミド、ジフェニル−3−オクソ−ブチ
ルアミド等のケトアミド類;マロン酸ジメチル、マロン
酸ジエチル等のジエステル類等が挙げられる。
【0015】本発明方法においては、βージカルボニル
化合物は、分離操作前のヒドロホルミル化反応生成液中
に存在させればよく、反応液に直接βージカルボニル化
合物を添加しもよいし或いは反応液中でβージカルボニ
ル化合物を形成させてもよい。 βージカルボニル化合
物は、反応終了後、一酸化炭素及び水素をパージし、不
安定化されたロジウム錯体と加熱条件下接触させること
によりロジウムの析出前に安定且つ再活性化可能なロジ
ウム錯体に変換する。βージカルボニル化合物とロジウ
ム錯体の接触方法は、一酸化炭素及び水素が減じられた
加熱処理工程であれば特に制限は無く、加熱処理による
ロジウムの析出現象よりも、βージカルボニル化合物と
不安定化されたロジウム錯体との反応が速いため、βー
ジカルボニル化合物を共存させるのみで、実質的に所望
の効果が達成できる。具体的な操作としては、一酸化炭
素及び水素を系外に放出した後のバッチ反応、流通反
応、あるいは蒸留操作の際に、βージカルボニル化合物
を添加し、加熱する方法が挙げられる。従って、加熱処
理と蒸留等の分離操作を同時に行うことが出来る。
【0016】一般式(1)のβージカルボニル化合物の
存在量は、反応生成液中に存在するロジウムに対し少な
くとも1.01モル倍以上、好ましくは1.05モル倍
以上、更に好ましくは1.1モル倍以上であり、上限は
1000モル倍以下、好ましくは100モル倍以下、更
に好ましくは10モル倍以下である。また、一般式
(1)のβージカルボニル化合物は、上記の如き、反応
終了後のヒドロホルミル化反応液に存在させる方法以外
に、ヒドロホルミル化反応、分離操作、再循環等からな
る一連の触媒液再循環式反応プロセスを通じて、反応液
中に共存させておいてもよい。
【0017】この場合、βージカルボニル化合物は、ヒ
ドロホルミル化反応プロセスにおいて、生成アルデヒド
類との縮合反応、あるいは自己縮合反応等により減損し
ていく。それ故、触媒が存在する液中に上記のβージカ
ルボニル化合物量を維持するため、連続的あるいは間欠
的にβージカルボニル化合物を補給することが必要であ
る。βージカルボニル化合物の補給方法は特に限定され
るものでは無く、プロセス上、好ましい方法で添加すれ
ばよいが、一酸化炭素及び水素が減じられた工程でのロ
ジウム析出の防止という目的から、ヒドロホルミル化反
応の前後に添加することが好ましい。
【0018】本発明方法が適用される、ヒドロホルミル
化反応方法につき以下に説明する。本発明のヒドロホル
ミル化反応に使用されるロジウムーホスファイト系錯体
触媒には、種々のロジウム化合物とホスファイト化合物
を使用することが出来る。反応系にフィードされるロジ
ウム形態としては、特に規定はなく任意の形態で反応系
に供給できる。本発明に使用できる原料ロジウム種とし
ては、酢酸ロジウム、ギ酸ロジウム等の有機酸塩、Rh
4(CO)12 、Rh6(CO)16 、Rh(CO)2(acac) 、[Rh(cod)C
l]2、[Rh(OAc)(cod)]2 、[Rh(OAc)(CO)2]2 等のカルボ
ニル錯化合物、塩化ロジウム酸ナトリウム、塩化ロジウ
ム酸カリウム等無機塩基酸塩等(ここでacacはアセチル
アセトナート基、Acはアセチル基、cod はシクロオクタ
ジエンを各々表す)が挙げられる。ロジウム- ホスファ
イト系錯体触媒は、ロジウムとホスファイト化合物とを
直接ヒドロホルミル化反応器に供給してヒドロホルミル
化反応系内で形成させてもよいが、反応器外で一酸化炭
素、水素及びホスファイト化合物と共に、溶媒中で高い
温度・圧力の条件下で反応させて、あらかじめ錯体触媒
を調製しておくこともできる。調製条件は通常、圧力が
常圧〜100Kg/cm2 G、温度が常温〜150℃で
ある。
【0019】本発明方法に使用されるホスファイト化合
物は、特に限定されるものではなく、トリアリールホス
ファイト、トリアルキルホスファイト、アリールアルキ
ルホスファイト等の任意のホスファイト化合物が使用さ
れる。また、これらの組合せを同一分子内にもつビスホ
スファイト、ポリホスファイト化合物等も包含する。よ
り具体的にモノホスファイト化合物としては、以下のよ
うな2つの化合物群に分類することができる。すなわ
ち、このうちの1つの群の化合物としては、環状構造を
持ち、リン原子がその環状構造中に含まれるホスファイ
ト化合物であり、もう1つ群の化合物としてはリン原子
を含む環状構造を持たないホスファイト化合物である。
第1群のホスファイト、すなわちリン原子を含む環状構
造を持たないホスファイト化合物の中で、好ましい化合
物の例としては、下記一般式(2)のホスファイト化合
物が挙げられる。
【0020】
【化3】P(OR1 )(OR2 )(OR3 ) (2)
【0021】(式中、R1 、R2 およびR3 は炭素数1
から20の置換基を有していてもよいアルキル基、シク
ロアルキル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロアリ
ール基を表す。)。上記の置換基としては、ヒドロホル
ミル化反応を阻害しない基であれば限定されるものでは
ないが、炭素数1から20のアルキル基、シクロアルキ
ル基、アルコキシ基、ハロゲン、アルキルアミノ基、ア
シル基、カルボアルコキシ基、オキシカルボニル基等が
挙げられる。これらの中でも好ましい化合物としては、
一般式(2)におけるR1 、R2 及びR3 の少なくとも
1つが下記一般式(3)で表される置換アリール基であ
るホスファイトである。
【0022】
【化4】
【0023】(式中、R4 は−C(R9 )(R10)R11
基又は置換基を有していてもよいアリール基を表し、R
9 、R10およびR11はそれぞれ、水素原子、フッ素化炭
化水素基または炭化水素基を表し、互いに異なっていて
もよい。) 好ましくはR4 が全体としてイソプロピル基以上の立体
障害を持つ基、即ち、R9 、R10およびR11の少なくと
も2つがフッ素化炭化水素基または炭化水素基である。
5 、R6 、R7 および、R8 はそれぞれ、互いに異な
ってもよく、水素原子または有機基であり、隣接する置
換基、例えばR6 とR7 が互いに結合してベンゼン環と
縮合して芳香環または複素環を形成しても良い。
【0024】これらの化合物の具体例としては、ジフェ
ニル(2,4ージターシャリーブチルフェニル)ホスフ
ァイト、ジフェニル(2ーイソプロピルフェニル)ホス
ファイト、ビス(2ーターシャリーブチルー4ーメチル
フェニル)フェニルホスファイト、ジフェニル(3、6
ージターシャリーブチルー2ーナフチル)ホスファイ
ト、ビス(2ーナフチル)(3、6ージターシャリーブ
チルー2ーナフチル)ホスファイト、ビス(3、6、8
ートリターシャリーブチルー2ーナフチル)フェニルホ
スファイト、ビス(3、6、8ートリターシャリーブチ
ルー2ーナフチル)(2ーナフチル)ホスファイト等が
挙げられる。
【0025】より好ましいホスファイトとしては、一般
式(2)におけるR1 、R2 およびR3 のすべてが、前
記一般式(3)で表される置換アリール基である有機ホ
スファイト化合物である。具体例としては、トリス
(2,4ージターシャリーブチルフェニル)ホスファイ
ト、トリス(2ーターシャリーブチルー4ーメチルフェ
ニル)ホスファイト、トリス(2ーターシャリーブチル
ー4ーメトキシフェニル)ホスファイト、トリス(o−
フェニルフェニル)ホスファイト、トリス(o−メチル
フェニル)ホスファイト、ビス(3、6ージターシャリ
ーブチルー2ーナフチル)(2、4ージターシャリーブ
チルフェニル)ホスファイト、ビス(3、6ージターシ
ャリーブチルー2ーナフチル)(2ーターシャリーブチ
ルフェニル)ホスファイト、トリス(3、6ージターシ
ャリーブチルー2ーナフチル)ホスファイト、トリス
(3、6ージターシャリーアミルー2ーナフチル)ホス
ファイト等が挙げられる。他の1群のモノホスファイト
化合物、即ち、環状構造を持ち、リン原子がその環状構
造中に含まれるホスファイト化合物としては、下記一般
式(4)で示される化合物が挙げられる。
【0026】
【化5】
【0027】(ここでZは二価の有機基を表し、Yは置
換若しくは非置換の一価有機基を表す)。一般式(4)
中、Zで示される代表的二価基は、二価の脂肪族基若し
くは二価の芳香族基である。二価脂肪族基の例は、例え
ばアルキレン、アルキレンオキシアルキレン、アルキレ
ン−NR12−アルキレン(R12は水素原子又は一価炭化
水素基)、アルキレン−S−アルキレンおよびシクロア
ルキレン基並びに類似の基である。二価芳香族基の例は
アリーレン、ビアリーレン、アリーレンアルキレン、ア
リーレンアルキレンアリーレン、アリーレンオキシアリ
ーレン、アリーレンオキシアルキレン、アリーレン−N
12−アリーレンおよびアリーレン−NR12−アルキレ
ン(R12は水素または一価炭化水素基)、アリーレン−
S−アルキレンおよびアリーレン−S−アリーレン基で
ある。一般式(4)で示されるホスファイト化合物の好
ましい例としては、下記一般式(5)で表されるホスフ
ァイト化合物が挙げられる。
【0028】
【化6】
【0029】(式中、R13、R13' は、それぞれ独立
に、水素原子、置換若しくは非置換のアルキル基、シク
ロアルキル基、アリール基を表し、nは0から4の数を
表す。Yは置換若しくは非置換の一価有機基を表す。) 一般式(5)において、R13、R13' の代表例として
は、メチル基、エチル基、フェニル基、トリル基、ベン
ジル基、ナフチル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシ
エチル基、トリフルオロメチル基等が挙げられる。ま
た、より好ましくは、一般式(5)におけるYが、一般
式(3)で表されるような、酸素原子に結合する炭素原
子の隣接炭素原子に置換基を有するアリール基であるも
のが望ましい。また、一般式(4)で示されるホスファ
イト化合物の別の好ましい例としては、下記一般式
(6)のホスファイト化合物が挙げられる。
【0030】
【化7】
【0031】(ここでR14はo,m,p位の任意の置換
基を示し、またはR14が元のベンゼン環と縮合したナフ
チル環等の縮合芳香環を表す。Yは一般式(4)と同一
の意義を有す。) 一般式(6)の代表的なR14は、アルキル基、シクロア
ルキル基、アルコキシ基、アシル基、アシルオキシ基、
および置換基を有していてもよいアリール基等であり、
縮合芳香環としてはナフチル基等が挙げられる。より好
ましくは、一般式(6)におけるYが、一般式(3)で
表されるような、置換基として酸素原子に結合する炭素
原子の隣接炭素原子に置換基を有するアリール基である
ものが望ましい。また、好ましいホスファイト化合物の
別の例としては、一般式(7)で表されるジオルガノホ
スファイトが挙げられる。
【0032】
【化8】
【0033】{式中、Arは同じまたは異って、置換若
しくは非置換アリール基であり、各yは個々に0または
1の数を示し、Qは−CR1516−、−O−、−S−、
−NR 17−、−SiR1819−および−CO−(R15
よびR16は個々に水素原子、炭素数1〜12のアルキル
基、フェニル、トリル、又はアシル基を示す。R17、R
18およびR19は、個々に水素原子またはメチル基を示
す。)よりなる群から選ばれる二価のブリッジ基であ
り、nは0または1の数を示し、Yは一般式(4)と同
一の意義を有す。}。
【0034】より好ましくは、一般式(7)におけるY
は、炭素数1〜20のアルキル基(第一、第二および第
三アルキル基、例えばメチル、エチル、n−プロピル、
イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、t−ブチル、
t−ブチルエチル、t−ブチルプロピル、n−ヘキシ
ル、アミル、sec−アミル、t−アミル、イソオクチ
ル、2−エチルヘキシル、デシル、オクタデシル等)、
ベンジル基、o−トリル基,p−トリル基等のアラルキ
ル基よりなる群から選ばれる非置換若しくは置換一価炭
化水素基並びに、置換基を有していてもよいアリール基
(例えばα−ナフチル、β−ナフチル等)である。アリ
ール基の置換基としては、炭素数1から20のアルキル
基、シクロアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、
アルキルアミノ基、アシル基、カルボアルコキシ基、オ
キシカルボニル基などが挙げられる。一般式(7)で示
されるジオルガノホスファイトの中、より好ましくは、
一般式(8)または(9)で表されるホスファイト化合
物が挙げられる
【0035】
【化9】
【0036】(式中、QおよびYは前記式(7)で定義
したものと同じである。R20、R21、R22、R23、R24
及びR25は、それぞれ独立して水素原子、炭素数1から
20のアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、
ハロゲン原子、アルキルアミノ基、アシル基、カルボア
ルコキシ基、オキシカルボニル基等を示す。) 更に、本発明のホスファイトとしては、以下に示すビス
ホスファイト、ポリホスファイトも使用出来る。
【0037】
【化10】
【0038】(ここでZは前記一般式(4)で定義した
のと同様の二価の有機基を表し、R26およびR27は炭素
数1から30の置換基を有していてもよいアルキル基、
シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロ
アリール基を表す。Wは置換若しくは非置換のm価炭化
水素基を表す。各ZおよびR26およびR27は互いに同じ
または異なっていても構わない。m1 およびm2 はそれ
ぞれ0から6の値を有し、m=m1 +m2 は2から6の
値を有する)。
【0039】アルキル基等の置換基としては、ヒドロホ
ルミル化反応を阻害しないものであれば特に限定される
ものではないが、具体的には炭素数1から20のアルキ
ル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原
子、アルキルアミノ基、アシル基、カルボアルコシ基、
オキシカルボニル基等が挙げられる。R26およびR27
よって表される末端部有機基の例としては、例えばメチ
ル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n
−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチ
ル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、t−ペンチル
基、t−ヘキシル基等の炭素数1〜20個の直鎖または
分岐のアルキル基、シクロプロピル基、シクロヘキシル
基、シクロオクチル基、アダマンチル基のような炭素数
3〜20個のシクロアルキル基、フェニル基、α- ナフ
チル基、β- ナフチル基、メトキシフェニル基、ジメト
キシフェニル基、カルボメトキシフェニル基、シアノフ
ェニル基、ニトロフェニル基、クロロフェニル基、ジク
ロロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、メチルフ
ェニル基、エチルフェニル基、ジメチルフェニル基、ト
リフルオロメチルフェニル基、メチルナフチル基、メト
キシナフチル基、クロロナフチル基、ニトロナフチル
基、テトラヒドロナフチル基等の置換基を有していても
よいアリール基、ベンジル基等のアラルキル基、ピリジ
ル基、メチルピリジル基、ニトロピリジル基、ピラジル
基、ピリミジル基、ベンゾフリル基、キノリル基、イソ
キノリル基、ベンズイミダゾリル基、インドリル基等の
ヘテロ元素含有芳香族基等が挙げられる。
【0040】より好ましいホスファイト化合物として
は、一般式(10)におけるZが、前記式(5)、
(6)または(7)におけるZに相当する基及び、各Z
が前記式の組合せで表されるホスファイト化合物が挙げ
られる。 また、R26およびR27はそれぞれ互いに同じ
または異なって置換基を有していてもよいアリール基で
あるものが望ましい。具体例としては、フェニル基、2-
メチルフェニル基、3-メチルフェニル基、4-メチルフェ
ニル基、2, 4- ジメチルフェニル基、2, 5- ジメチルフ
ェニル基、2, 6- ジメチルフェニル基、2-メトキシフェ
ニル基、3-メトキシフェニル基、4-メトキシフェニル
基、2, 4- ジメトキシフェニル基、2, 5- ジメトキシフ
ェニル基、2, 6- ジメトキシフェニル基、α- ナフチル
基、3-メチル- α- ナフチル基、3, 6- ジメチル- α-
ナフチル基、β- ナフチル基、1-メチル-β- ナフチル
基、3-メチル- β- ナフチル基等が挙げられる。
【0041】また、Wは置換若しくは未置換のm- 価炭
化水素基であって、例えばm=2の場合はアルキレン、
アリーレンおよびアリーレン−(CH2 )y−(Q)n
−(CH2 )y−アリーレン−{各アリーレン基は同じ
かまたは別異の置換若しくは未置換アリーレン基であ
り、Qは個々に−CR2829−、−O−、−S−、−N
30−、−SiR3132−および−CO−(R28および
29は個々に水素原子又はアルキル基を表し、R30、R
31およびR32は個々に水素原子またはメチル基である)
よりなる群から選ばれるブリッジ基を表し、各yおよび
nは個々に0または1の値を有する基を表す。}基であ
る。
【0042】Wによって表される二価有機基の具体例と
しては、例えば1, 2- エチレン基、1, 3- プロピレン
基、1,3-ジメチル-1,3- プロピレン基、1, 4- ブチレン
基、1,5- ペンチレン基、1, 6- ヘキシレン基、1, 8-
オクチレン基、1, 2- フェニレン基、1, 3- フェニレン
基、2, 3- ナフチレン基、1, 8- ナフチレン基、1, 1'-
ビフェニル-2, 2'- ジイル基、1, 1'-ビナフチル-7, 7'
- ジイル基、1, 1'-ビナフチル-2, 2'- ジイル基、2,
2'-ビナフチル-1, 1'- ジイル基、2, 2'-ビナフチル-3,
3'- ジイル基等が包含される。更に好ましくは、一般
式(10)におけるZが前記一般式(7)で定義したZ
である化合物であって、かつWが一般式(11)である
化合物である
【0043】
【化11】
【0044】(ここでR37およびR38はそれぞれ独立し
て、水素原子、炭素数1〜1 2のアルキル基、シクロア
ルキル基、アルコシキ基、シリル基、シロキシ基、また
はハロゲン原子もしくは水素原子である。R33からR36
はそれぞれ独立して炭素数1〜20のアルキル基、シク
ロアルキル基、アルコシキ基、シリル基、シロキシ基、
またはハロゲン原子もしくは水素原子である。)
【0045】R37およびR38の例としては、水素原子、
メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、
n-ブチル基、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ
基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が
挙げられる。また、R33からR 36の例としては、水素原
子、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル
基、n-ブチル基、t-ブチル基、t-ペンチル基、ネオペン
チル基、t−ヘキシル基、ノニル基、デシル基、メトキ
シ基、エトキシ基、t-ブトキシ基等が挙げられる。ま
た、一般式(11)で示される基の特別な例として、R
35及びR37および/またはR36及びR38が、各々独立
に、互いに結合して炭素数3〜40個からなる環状構造
の一部分を形成した基が挙げられ、具体的には、1, 1'-
ビナフチル-2,2'- ジイル基などである。
【0046】さらにより好ましくは、一般式(10)に
おけるR26およびR27はそれぞれ互いに同じまたは異な
って、置換基を有していてもよいアリール基であって、
かつWが一般式(11)におけるR33及びR34がそれぞ
れ独立して炭素数3〜20の分岐型アルキル基であり、
かつ、R35及びR36がそれぞれ独立して炭素数1〜20
の分岐型アルキル基またはアルコキシ基である、1, 1'-
ビフェニル-2, 2'- ジイル骨格、もしくは、1, 1'-ビナ
フチル-2, 2'- ジイル骨格を有する置換アリーレン- ア
リーレン基である。具体例としては、3,3′−ジ−t
−ブチル−1,1′−ビナフチル−2,2′−ジイル
基、3,3′,6,6′−テトラ−t−ブチル−1,
1′−ビナフチル−2,2′−ジイル基、3,3′−ジ
−t−ブチル−6 ,6 ′−ジ−t−ブトキシ−1,1′
−ビナフチル−2,2′−ジイル基、3,3′−ジ−t
−ペンチル−1,1′−ビナフチル−2,2′−ジイル
基、3,3′,6,6′−テトラ−t−ペンチル−1,
1′−ビナフチル−2,2′−ジイル基、3,3′−ジ
−t−ブチル−5,5′−ジメチル−1,1′−ビフェ
ニル−2,2′−ジイル基、3,3′,5,5′−テト
ラ−t−ブチル−1,1′−ビフェニル−2,2′−ジ
イル基、3,3′,5,5′−テトラ−t−ペンチル−
1,1′−ビフェニル−2,2′−ジイル基、3,3′
−ジ−t−ブチル−5,5′−ジメトキシ−1,1′−
ビフェニル−2,2′−ジイル基、3,3′−ジ−t−
ブチル−5,5′,6,6′−テトラメチル−1,1′
−ビフェニル−2,2′−ジイル基、3,3′,5,
5′−テトラ−t−ブチル−6,6′−ジメチル−1,
1′−ビフェニル−2,2′−ジイル基、3,3′,
5,5′−テトラ−t−ペンチル−6,6′−ジメチル
−1,1′−ビフェニル−2,2′−ジイル基、3,
3′−ジ−t−ブチル−5,5′−ジメトキシ−6,
6′−ジメチル−1,1′−ビフェニル−2,2′−ジ
イル基、3,3′,5,5′−テトラ−t−ブチル−
6,6′−ジクロロ−1,1′−ビフェニル−2,2′
−ジイル基等が挙げられる。
【0047】最も好ましいものとしては、Wが上記制限
に加えて、更にR37及びR38が、それぞれ独立して、炭
素数1〜3のアルキル基、アルコキシ基、またはハロゲ
ン原子、具体例としては、メチル基、エチル基、n−プ
ロピル基、イソプロピル基、メトキシ基、エトキシ基、
n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、フッ素原子、塩
素原子、臭素原子、ヨウ素原子等である場合である。従
って、最も好ましい架橋部二価有機基の例としては、
3,3′−ジ−t−ブチル−5,5′,6,6′−テト
ラメチル−1,1′−ビフェニル−2,2′−ジイル
基、3,3′,5,5′−テトラ−t−ブチル−6,
6′−ジメチル−1,1′−ビフェニル−2,2′−ジ
イル基、3,3′,5,5′−テトラ−t−ブチル−
6,6′−ジエチル−1,1′−ビフェニル−2,2′
−ジイル基、3,3′,5,5′−テトラ−t−ブチル
−6,6′−ジメトキシ−1,1′−ビフェニル−2,
2′−ジイル基、3,3′−ジ−t−ブチル−5,5′
−ジメトキシ−6,6′−ジクロロ−1,1′−ビフェ
ニル−2,2′−ジイル基、3,3′,5,5′−テト
ラ−t−ブチル−6,6′−ジフルオロ−1,1′−ビ
フェニル−2,2′−ジイル基等が挙げられる。
【0048】これらのホスファイト配位子については単
独で使用してもかまわないし、それぞれの混合物として
用いてもかまわない。たとえばモノホスファイトとビス
ホスファイトまたはポリホスファイト化合物が共存する
系であっても構わない。またホスファイト化合物の使用
量に関しては特に制限されるものではないが、触媒の活
性及び選択性に対して望ましい結果が得られるように設
定された量が望ましい。一般に、ロジウム化合物1 モル
当たり約0.1 〜500 モル、好ましくは0.1 〜100 モル、
より好ましくは1から30モルの範囲から選ばれる量で
ある。
【0049】本発明で用いられるオレフィン系不飽和化
合物としては、単品でも混合物としても用いることがで
き、直鎖状、分岐鎖状又は環状構造でもよい。好適なオ
レフィン系不飽和化合物は炭素数2〜20のオレフィン
であり、2個以上のエチレン性不飽和基を含んでいても
よい。ヒドロホルミル化反応に実質的に悪影響を与えな
いカルボニル基、カルボニルオキシ基、アルコキシ基、
ヒドロキシ基、オキシカルボニル基、ハロゲン原子、ア
リール基、アルキル基、ハロアルキル基等で置換されて
いてもよい。オレフィン系不飽和化合物の例としては、
α−オレフィン、内部オレフィン、アルケン酸アルキ
ル、アルカン酸アルケニル、アルケニルアルキルエーテ
ル、アルケノール等が挙げられ、具体的には、エチレ
ン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、オクテ
ン、ノネン、デセン、ドデセン、オクタデセン、シクロ
ヘキセン、プロピレン2量体混合物、プロピレン3量体
混合物、プロピレン4量体混合物、ブテン2量体混合
物、ブテン3量体混合物、スチレン、3−フェニル−1
−プロペン、1,4−ヘキサジエン、1,7−オクタジ
エン、3−シクロヘキシル−1−ブテン、アリルアルコ
ール、1−ヘキセン−4−オール、1−オクテン−4−
オール、酢酸ビニル、酢酸アリル、酢酸−3−ブテニ
ル、プロピオン酸アリル、メタクリル酸メチル、酢酸−
3−ブテニル、ビニルエチルエーテル、ビニルメチルエ
ーテル、アリルエチルエーテル、n−プロピル−7−オ
クテノエート、3−ブテンニトリル、5−ヘキセンアミ
ド等が挙げられる。
【0050】ヒドロホルミル化反応の溶媒としては、例
えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水
素類、ヘキサン、オクタン等の脂肪族炭化水素類、酢酸
ブチルなどのエステル類、ケトン類あるいは原料オレフ
ィン自体を用いてもよく、2種以上の混合物を用いるこ
ともできる。一般にアルデヒド生成物及び/又は反応系
中で生成される高沸点のアルデヒド液体縮合副生物を用
いることが好ましい。例えば、連続プロセスの開始時に
は任意の一次溶剤を用いた場合でも、連続プロセスとい
う性格上、一次溶剤は通常最終的にはアルデヒド生成物
と高沸点のアルデヒド液体縮合副生物とからなる。所望
により、このアルデヒド縮合副生物は予備形成させても
よい。溶剤の使用量は本発明にとって重要な問題でな
く、所定プロセスに望まれる特定のロジウム濃度を維持
し、かつ反応媒体としての役割を果たすのに十分な量で
あればよい。一般に溶剤量は、反応媒体の総重量に対し
約5重量%〜約95重量%が用いられる。
【0051】ヒドロホルミル化反応は、溶媒中にロジウ
ムーホスファイト系錯体触媒、オレフィン系不飽和化合
物を仕込み、一酸化炭素及び水素を通じて行われる。ヒ
ドロホルミル化反応条件としては、水素、一酸化炭素及
びオレフィン系不飽和化合物の総気体圧力が500Kg
/cm2 G未満でヒドロホルミル化プロセスを作動させ
ることが好ましく、200Kg/cm2 G未満がより好
ましい。最低限の総気体圧力は、反応の初期速度を達成
するのに必要な反応体量により限定される。更に、本発
明のヒドロホルミル化反応における一酸化炭素分圧は、
好ましくは0.1〜100Kg/cm2 G、より好まし
くは1〜50Kg/cm2 Gであり、また水素分圧は好
ましくは0.1〜100Kg/cm2 G、より好ましく
は1〜50Kg/cm2 Gである。一般に水素と一酸化
炭素ガスのモル比は(H2 :CO)は1:10〜10
0:1であり、より好ましくは1:1〜10:1であ
る。また、反応は通常常温〜150℃の温度で実施で
き、ロジウム濃度が1〜1000ppm 、好ましくは10
〜500ppm 、さらに好ましくは25〜350ppm で実
施される。
【0052】
【実施例】以下、本発明を実施例及比較例により具体的
に説明するが、本発明は、その要旨を越えない限り以下
の実施例によって限定されるものではない。なお、以下
の例においては、ロジウム- ホスファイト系錯体触媒を
使用するヒドロホルミル化プロセスにおいて、ロジウム
の減損を抑制する方法として、分離工程に供する反応生
成液中にβ−ジカルボニル化合物を存在させることが効
果的であることを明確に立証するため、ロジウムの減損
テストを採用した。この方法は、ロジウム-ホスファイ
ト系錯体触媒溶液を過酷な条件下に置くことからなり、
一般的に分析誤差が±3%程となる恐れのあるロジウム
の分析精度の問題を回避し、ロジウム減損の度合いを明
確にするものである。
【0053】実施例1 200ccのステンレス製オートクレーブに、オクテン
混合物93.58g、オクテンのオキソ反応高沸点副生
物18.44g、Rh(CO)2 (acac)18.及
びトリス(2、4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファ
イト(以下DBPO)455.2mgを窒素下仕込ん
だ。撹拌しながらオートクレーブを150℃まで昇温
し、その後水素及び一酸化炭素混合ガス(混合比1:
1)をオートクレーブ内に導入し、5.0MPaで15
0℃、2時間撹拌操作を継続した。冷却後水素及び一酸
化炭素混合ガスをパージし、オートクレーブから一部ヒ
ドロホルミル化反応後液を抜きだし、ゼーマン原子吸光
法によるロジウムの定量分析を実施した。次いで、オー
トクレーブ内のヒドロホルミル化反応後液に、オクテン
のオキソ反応高沸点副生物10g及び2,4−ペンタジ
オン(アセチルアセトン)7.72mgを圧入し、11
0℃で1時間加熱撹拌処理を行い再度室温まで冷却し
た。その後、本混合物を冷却管、温度計を取り付けた3
00ml三つ口フラスコに移し、150℃(内温)で4
0分間加熱撹拌を実施した。室温まで冷却し、ゼーマン
原子吸光法によるロジウムの定量分析を実施した。反応
終了後から150℃の加熱撹拌終了後までのロジウム残
存率は100%であった。
【0054】比較例1 200ccステンレス製オートクレーブに、オクテン混
合物93.71g、オクテンのオキソ反応高沸点副生物
18.35g、Rh(CO)2(acac) 18.1mg、及びDB
PO457.8mgを窒素下仕込んだ。撹拌しながらオ
ートクレーブを150℃まで昇温し、その後水素及び一
酸化炭素混合ガス(混合比1:1)をオートクレーブ内
に導入し、5.0MPaで150℃、2時間撹拌操作を
継続した。冷却後水素及び一酸化炭素混合ガスをパージ
し、オートクレーブから一部ヒドロホルミル化反応後液
を抜きだし、ゼーマン原子吸光法によるロジウムの定量
分析を実施した。その後本混合物を冷却管、温度計を取
り付けた300ml三つ口フラスコに移し、150℃
(内温)で40分間加熱撹拌を実施した。室温まで冷却
し、ゼーマン原子吸光法によるロジウムの定量分析を実
施した。反応終了後から150℃の加熱撹拌終了後まで
のロジウム残存率は76%であった。
【0055】実施例2 窒素下、冷却管、温度計を取り付けた300ml三つ口
フラスコに、テトラロジウムドデカカルボニル(Rh4(C
O)12 )6.60mg(0.0116mmol)、DBPOを0.0
301g(0.465mmol) 、2,4−ペンタジオン(アセチ
ルアセトン)5.12mg(0.0512mmol)、及びo-キシレ
ン120mlを仕込み、室温で内容物を溶解させた。溶
解した内容物をゼーマン原子吸光法によるロジウムの定
量分析を実施した。その後、本混合物を窒素下3時間還
流処理(内温144 ℃)を実施し、冷却後内容物を0.2
μmのフィルターで濾過し、ゼーマン原子吸光分析を実
施した。加熱撹拌処理前後のロジウム残存率は98%で
あった。
【0056】比較例2 窒素下、冷却管、温度計を取り付けた300ml三つ口
フラスコに、テトラロジウムドデカカルボニル(Rh4(C
O)12 )6.60mg(0.0116mmol)、DBPOを0.0
301g(0.465mmol) 、及びo-キシレン120mlを仕
込み、室温で内容物を溶解させた。溶解した内容物をゼ
ーマン原子吸光法によるロジウムの定量分析を実施し
た。その後、本混合物を窒素下3時間加熱還流処理(内
温144 ℃)をした後、冷却し、内容物を0.2μmのフ
ィルターで濾過し、ゼーマン原子吸光法によるロジウム
の定量分析を実施した。ゼーマン原子吸光法による加熱
処理後のロジウム残存率は13%であった。
【0057】
【発明の効果】実施例から明らかな様に、本発明方法に
より、βージカルボニル化合物を存在させたヒドロホル
ミル化反応液は、加熱された場合のロジウムの析出によ
る減損が大幅に抑制される。従って、本発明方法によれ
ば、ヒドロホルミル化反応液から生成アルデヒドを分離
する際に生じるロジウムの減損を大幅に低下させること
が可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 47/06 C07C 47/06 D // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 中西 章夫 岡山県倉敷市潮通三丁目10番地 三菱化学 株式会社水島事業所内 Fターム(参考) 4H006 AA02 AC45 AD16 BA24 BA48 BC14 BD20 BD36 BD52 BE20 BE40 4H039 CA62 CF10 CL45

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロジウムーホスファイト系錯体触媒の存
    在下、液相で、オレフィン系不飽和化合物を一酸化炭素
    及び水素と反応させてオレフィン系不飽和化合物をヒド
    ロホルミル化してアルデヒド類を製造する方法に於い
    て、反応終了後、反応生成液から、少なくとも1つの成
    分を分離する際、反応生成液中に、該液中のロジウム量
    の1.01モル倍以上の下記一般式(1) 【化1】 (式中、R1 、R2 、R3 は、それぞれ独立して、水素
    原子、置換基を有していてもよいアルキル基、アルコキ
    シ基、置換アミノ基、アリール基、アリールオキシ基、
    ヘテロアリール基を表す。また、R1 、R2 、R3 の少
    なくとも2つが結合し環を形成してもよい。)で示され
    るβージカルボニル化合物を存在させることを特徴とす
    るアルデヒド類の製造方法。
  2. 【請求項2】 ヒドロホルミル化反応終了後、一酸化炭
    素及び水素を系外に除去した後、βージカルボニル化合
    物を存在させた反応液を加熱して反応液中の少なくとも
    1つの成分の分離操作を実施することを特徴とする請求
    項1記載のアルデヒド類の製造方法。
  3. 【請求項3】 βージカルボニル化合物の量が、液中の
    ロジウム量の1.05〜100モル倍の範囲であること
    を特徴とする請求項1又は2に記載のアルデヒド類の製
    造方法。
  4. 【請求項4】 ヒドロホルミル化反応液から、触媒を分
    離し、循環再使用することを特徴とする請求項1乃至3
    の何れかに記載のアルデヒド類の製造方法。
  5. 【請求項5】 ヒドロホルミル化反応液からの触媒の分
    離を、110℃以上で実施することを特徴とする請求項
    4に記載のアルデヒド類の製造方法。
  6. 【請求項6】βージカルボニル化合物が、2,4−ペン
    タンジオンであることを特徴とする請求項1乃至5の何
    れかに記載のアルデヒド類の製造方法。
  7. 【請求項7】 ヒドロホルミル化反応の際、該反応液中
    に、ロジウム量の1.01モル倍以上のβージカルボニ
    ル化合物が存在するように、連続的あるいは間欠的にβ
    ージカルボニル化合物を反応液に添加することを特徴と
    する請求項1乃至6の何れかに記載のアルデヒド類の製
    造方法。
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