JP2000353780A - 容量素子の製造方法及び容量素子 - Google Patents

容量素子の製造方法及び容量素子

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JP2000353780A
JP2000353780A JP11165612A JP16561299A JP2000353780A JP 2000353780 A JP2000353780 A JP 2000353780A JP 11165612 A JP11165612 A JP 11165612A JP 16561299 A JP16561299 A JP 16561299A JP 2000353780 A JP2000353780 A JP 2000353780A
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Ken Adachi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 窒化金属に誘電体を形成して得る容量素子に
ついて、窒化金属−誘電体界面に酸化物が形成されに
く、容量ばらつきが抑えられ、リーク電流特性も良好に
した容量素子を得る。 【解決手段】 1対の電極とその間に位置する誘電体
とからなり、少なくとも一方の電極はその誘電体の側が
窒化金属からなる容量素子の製造方法であって、窒化金
属を有する電極を形成後、窒化金属表面の酸化物を除去
Ibした後再窒化Icする、もしくは再窒化Icする処
理である、該窒化金属の表面に酸化物が生成しにくくな
る前処理Iを行い、その後誘電体を成膜IIする。上
記により得た容量素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、容量素子の製造方
法及び容量素子に関する。特に、1対の電極とその間に
位置する誘電体とからなり、少なくとも一方の電極はそ
の誘電体の側が窒化金属からなる容量素子についてのそ
の製造方法、及び該製造方法により得ることができる容
量素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より容量素子として、高誘電率であ
る高融点金属の酸化物を誘電体とするキャパシタが知ら
れている。たとえば、タンタルの酸化物であるTa2
5 を誘電体とするキャパシタが知られている。Ta2
5 を誘電体とするキャパシタの形成の際、その下部電極
(誘電体成膜の前に形成される側の電極。一般に基体側
の電極)としてTiN(チタンナイトライド)やWN
(タングステンナイトライド)を代表とする窒化金属を
選択した場合、下部電極とTa25 との界面に酸化物
が形成されることがわかっている。
【0003】たとえばTiNやWNを下部電極として形
成し、その後Ta25 の成膜及びその後の熱処理を行
った場合、下部電極−Ta25 界面に形成される金属
酸化物の厚さは、成膜手段としてECR堆積法を用いた
場合でSiO2 換算で概ね0.9nmと報告されている
(“Effects of Botomm Erect
orode on Dielectnic Prope
rties of ECR−PECVD Ta25
Thin Film”,II Kim,et.al.,
Meterials Chemistry and P
hysics,44(1966)28−292)。
【0004】このような酸化物は、容量素子の特性に悪
影響を及ぼすおそれがある。すなわち、窒化金属上に形
成される金属酸化物(たとえばTiOやWO等)は絶縁
物であり、単位容量値の低下や、形成のされ方により容
量値のばらつき、さらには界面ラフネスの影響によるリ
ーク電流特性の悪化を引き起こす可能性がある。
【0005】したがって、このような酸化層は、無い方
が好ましい。ところが、一般的に金属酸化物(Me−
O)の結合エネルギーが窒化金属(Me−N)の結合エ
ネルギーよりも高いために、もしくは窒化金属の形成状
態が好ましくなく何らかの金属結合基Me−Xが存在し
たり、さらには金属のダングリングボンド(未結合手)
が存在するとそのために、Ta25 等の誘電体の成膜
時に、または大気中に暴露しただけで容易に酸化物が形
成されてしまうことが分かっている。
【0006】図7に従来技術の処理工程を示す。これを
参照して、上記問題点をさらに説明する。図8に、誘電
体成膜に使用できる一般的なCVD装置を、概略構成図
で示す。
【0007】図8を参照する。反応容器10をなす真空
処理容器中に、下部電極7があり、これはヒーター及び
被処理ウエーハ6を支持するウエーハ載置台を兼ねてい
る。この下部電極7と対向して、ガス供給ノズルを兼ね
た上部電極8がある。ガス供給ラインを符号81で示
す。上部電極8には、高周波電源9から負荷整合装置
(図示せず)を経由して高周波が印加される。また、反
応容器10の下部には排気口が接続され、圧力制御装置
11を経由して排気装置へ繋がっている。符号12で排
気ラインを示す。なおこの装置概念図は、平行平板型の
プラズマ発生装置の形態を示しているが、誘電体成膜に
使用できるCVD装置はこの形態に限られない(後
述)。
【0008】図7に示す従来の一般的なTa25 CV
Dの場合では、反応容器内への被処理ウエーハの挿入I
IIを行った後、加熱IIIaを行い、減圧CVDの場
合はガスが導入され、プラズマCVDの場合はガスが導
入された後高周波電源が印加されて、成膜IIIbが行
われる。所望の膜厚を成膜した後、安全で反応性の低い
ガス(たとえばN2 )に反応容器内雰囲気を置換III
cし、ウエーハ取り出しIVがなされ、プロセスが終了
する。
【0009】この従来の成膜方法では、誘電膜が形成さ
れるキャパシタの窒化金属電極に酸化膜が成長したま
ま、Ta25 が成膜されることになる。すなわち、窒
化金属がTiN(チタンナイトライド)である場合で言
えば、酸化膜Ti−Oが成長したまま、さらにはCVD
時の酸化剤である酸素によりTi−Oが成長して、その
ような状況でTa25 が成膜されることになる。均一
にTi−Oが形成されていれば、絶縁膜の増加により単
位容量値が低下してしまう問題点がある。さらに、Ti
Nの膜質に部分的にムラがあったような場合、よりTi
−N結合の少ない部分に集中してTi−Oが形成され、
窒化金属電極表面のモフォロジーが悪化することによ
り、リーク電流が増加する問題が発生する。したがっ
て、窒化金属電極と誘電体膜の界面には、極力、酸化膜
を形成させないことが、キャパシター形成上、性能・品
質的に重要な課題となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した事
情に鑑みてなされたもので、窒化金属に誘電体を形成し
て得る容量素子について、窒化金属−誘電体界面に酸化
物が形成されにくくして、容量ばらつきが抑えられ、リ
ーク電流特性も良好にした容量素子の製造方法を提供す
ることを目的とし、また、かかる製造方法により得られ
る特性の安定した容量素子を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る容量素子の
製造方法は、1対の電極とその間に位置する誘電体とか
らなり、少なくとも一方の電極はその誘電体の側が窒化
金属からなる容量素子の製造方法であって、窒化金属を
有する電極を形成後、該窒化金属の表面の酸化物を除去
し、かつ、該窒化金属をさらに窒化する前処理を行い、
その後誘電体を成膜することを特徴とするものである。
【0012】この発明によれば、誘電体の形成に先き立
って、窒化金属の表面の酸化物を除去する前処理を行う
ので、誘電体の形成前に窒化金属表面に形成された金属
−酸素結合が除去され、かつ、該窒化金属をさらに窒化
する前処理を行うことによって、表面状態が改質されて
改善されることにより、窒化金属−誘電体界面に酸化物
が形成されにくくなる。よってこれにより、界面酸化物
形成に伴う問題点が解消された、容量ばらつきが抑えら
れ、リーク電流特性も良好にした特性の安定な容量素子
が得られる。
【0013】また、本発明に係る他の容量素子の製造方
法は、1対の電極とその間に位置する誘電体とからな
り、少なくとも一方の電極はその誘電体の側が窒化金属
からなる容量素子の製造方法であって、窒化金属を有す
る電極を形成後、該窒化金属をさらに窒化する前処理を
行い、その後誘電体を成膜することを特徴とするもので
ある。
【0014】この発明によれば、誘電体の形成に先き立
って、窒化金属をさらに窒化する前処理を行うことによ
って、窒化金属の未結合手(ダングリングボンド)が低
減して表面状態が改質されて改善されることにより、活
性な未結合手による酸化が抑制されて窒化金属−誘電体
界面に酸化物が形成されにくくなる。よってこれによ
り、界面酸化物形成に伴う問題点が解消された、容量ば
らつきが抑えられ、リーク電流特性も良好にした特性の
安定な容量素子が得られる。
【0015】本発明に係る容量素子は、1対の電極とそ
の間に位置する誘電体とからなり、少なくとも一方の電
極はその誘電体の側が窒化金属からなる容量素子であっ
て、窒化金属を有する電極を形成後、該窒化金属の表面
の酸化物を除去し、かつ、該窒化金属をさらに窒化する
前処理を行い、その後誘電体を成膜することによって得
られたことを特徴とするものである。
【0016】また、本発明に係る他の容量素子は、1対
の電極とその間に位置する誘電体とからなり、少なくと
も一方の電極はその誘電体の側が窒化金属からなる容量
素子であって、窒化金属を有する電極を形成後、該窒化
金属をさらに窒化する前処理を行い、その後誘電体を成
膜することによって得られたことを特徴とするものであ
る。
【0017】上記本発明に係る容量素子は、上記説明し
た作用により特性が改善された、界面酸化物形成に伴う
問題の無い、容量ばらつきが抑えられ、リーク電流特性
も良好な特性の安定な容量素子である。
【0018】なお特開平10−144626号公報に
は、窒化金属の膜質改善のためにプラズマ照射処理を行
う技術が記載されているが、これは拡散バリヤとして用
いる窒化金属膜の膜質改善を行う手法であり、容量素子
形成は想定しておらず、かつ容量素子に係る技術にその
まま適用できるものではなく、本発明とは構成上の著差
を有するものである。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
てさらに説明し、また、図面を参照して本発明の好まし
い実施の形態例を説明する。但し当然のことではある
が、本発明は以下の説明及び図示の形態例により限定を
受けるものではない。
【0020】本発明の実施においては、窒化金属上にT
25 を成膜して、Ta25 を誘電体とするMIM
(金属−誘電体−金属)キャパシターを形成するに際
し、Ta25 を成膜するプラズマCVDによる本来の
成膜ステップの前に、窒化金属電極の表面の酸化層を除
去する前処理を設ける形態をとることができる。
【0021】この酸化物除去前処理は、還元性雰囲気で
の処理により行うことができる。たとえば、H2 ガスを
用いた処理により行うことができる。
【0022】また本発明の実施においては、窒化金属上
にTa25 を成膜して、Ta2 5 を誘電体とするM
IM(金属−誘電体−金属)キャパシターを形成するに
際し、Ta25 を成膜するプラズマCVDによる本来
の成膜ステップの前に、窒化金属電極の表面の酸化層を
除去し、次いで、該窒化金属をさらに窒化する前処理を
設ける形態をとることができる。この場合、上記窒化金
属の表面の酸化物を除去する工程は、還元性雰囲気下で
の処理、たとえば、H2 ガスを用いた処理により行うこ
とができる。また上記前処理の工程が、還元処理と窒化
処理とを大気に晒すことなく連続して、あるいは同時に
行う処理である形態をとることができる。
【0023】また本発明の実施においては、窒化金属上
にTa25 を成膜して、Ta2 5 を誘電体とするM
IM(金属−誘電体−金属)キャパシターを形成するに
際し、Ta25 を成膜するプラズマCVDによる本来
の成膜ステップの前に、窒化金属電極の表面を、追加窒
化処理する形態で実施することができる。たとえばこの
追加窒化処理は、N2 ガスを用いた処理により行うこと
ができる。窒素ラディカルによる窒化金属電極の表面の
再窒化のみを実施するだけでも、表面状態が改質され、
よってこの再窒化処理によって、成膜たとえばCVD工
程で、窒化金属電極の表面に生じるおそれのある金属酸
化物は大幅に抑制できる。
【0024】また、還元性雰囲気での処理による酸化物
除去の後に、窒化金属電極の表面を追加窒化処理する形
態で、前処理を行うことができる。たとえば、H2 ガス
を用いた処理を行い、その後、N2 ガスを用いた処理を
行う前処理とすることができる。
【0025】また、還元性雰囲気での処理と、窒化金属
電極の表面を追加窒化する処理とを、同時に行うことが
できる。たとえば、還元性かつ窒化性のガスであるNH
3 を用いた処理で、双方を同時に行うことができる。還
元性のガス(たとえばH2 ガス)と、窒化性のガス(た
とえばN2 ガス)を用いた処理を行う形態とすることも
できる。
【0026】上記還元性雰囲気での処理と、窒化金属電
極の表面を追加窒化する処理とを、大気に晒すことなく
連続的に、もしくは同時に行うことは、好ましい形態で
ある。なお、本発明において「連続的に」とは、被処理
体を大気に晒すことなく連続的なプロセスで行うことを
意味する。
【0027】上記前処理と、誘電体たとえばTa25
の成膜とを、同一もしくは異なる処理室で、かつ被処理
体を大気に晒すことなく連続的なプロセスで行うこと
は、好ましい形態である。
【0028】上記前処理の温度、特に窒化処理の温度
を、誘電体(Ta25 等)の成膜時の温度よりも高く
することは、好ましい形態である。
【0029】この場合に、同一装置に複数の処理室を有
するマルチチャンバーを用い、上記前処理と、誘電体の
成膜とを、各々別チャンバーで行うことは、好ましい形
態である。
【0030】上記前処理は、その他、H2 、NH3 もし
くはこれらの混合ガスを用いたプラズマ照射処理で行う
ことができる。
【0031】また上記前処理は、N2 、NH3 もしくは
これらの混合ガスを用いたプラズマ照射処理で行うこと
ができる。
【0032】以下、窒化金属としてTiNを用い、誘電
体としてTa25 を用いた場合を例にとって、具体的
な実施の形態例を説明する。本発明の実施に当たって
は、図8に示した一般的なCVD装置を用いることがで
き、以下の説明もその場合で行うが、この装置に限定さ
れるものではない。
【0033】すなわち、基本的にはプラズマCVD装置
によることが好ましいが、本発明の実施においては減圧
CVD、プラズマCVD等に限定されるものではなく、
本発明の成膜が実施できる装置であればよい。たとえば
プラズマ照射処理機能を備えたものであればよく、ま
た、セルフクリーニングに使用するための高周波電源を
有する形態のものであってよい。すなわち、図8は平行
平板型のプラズマ発生装置の形態をとっているが、その
他、たとえばプラズマ照射としては、IPC,TCP,
ECR,HWPといった各種のプラズマ発生装置を用い
ても、本発明を好ましく実施できる。さらに、高周波電
源を上部電極(図8の符号8、及び9参照)からだけで
なく、バイアスとして下部電極(図8の符号7参照)に
も印加できるような形態(図示せず)をとるものであれ
ば、より好ましい。反応容器10内の各部品の部材は、
誘電体膜成膜(Ta25 等のCVD成膜)及びH2
2、NH3 等使用ガスプラズマに耐え得るものであれ
ばよく、特別な限定はない。ただし、主要部品の材料と
しては一般的には、SUS、アルミニウム合金、石英、
セラミック等が用いられ、本発明の実施に当たってもこ
のようなものが好ましい。
【0034】実施の形態例1 この実施の形態例は、被処理体が半導体ウエーハであ
り、該ウエーハ上に、基板側の電極がTiNを有し、誘
電体がTa25 であるキャパシターを形成する場合に
本発明を適用したものである。
【0035】図1に、本実施の形態例の処理工程をフロ
ー図で示す。処理室(たとえば図8の装置の場合、反応
容器10)に、キャパシターを形成すべき被処理体であ
るウエーハを挿入する(工程III)。
【0036】次に加熱工程Iaを行い、次の処理に適し
た温度にする。処理室に水素を導入し、H2 プラズマ照
射処理Ibを行う。これは、還元性の処理に該当する。
次に、N2 プラズマ照射処理Icを行う。これは、窒化
金属の再窒化(追加の窒化)処理に該当する。窒素の導
入は、H2 プラズマ照射処理Ib後、水素を排気してか
ら行うことが一般的であり、好ましい。H2 プラズマ照
射処理Ib及びN2 プラズマ照射処理Icはここでは、
450℃で行った。次いで、次工程のための置換Ieを
行う。本例では置換は、連続して行う次工程が酸化工程
であるので、窒化を招くおそれのある窒素残存は好まし
くないため、Ar,He等の不活性ガスで反応室内を置
換することによって行った。以上が、前処理工程Iであ
る。なお、ここで置換は、次工程で酸化用ガスとして用
いることができる酸素で置換するのでもよい。また、次
工程のCVD工程が、多少の窒素が混入していても成膜
に影響のない減圧CVDである場合などは、条件による
が、置換が不要な場合もある。次工程がプラズマCVD
の場合(本例で採用)、ガスの置換を行うことが好まし
く、通例上記のような置換を行う。
【0037】上記前処理工程Iの後、連続して、すなわ
ち大気に被処理体をさらすことなく、かつ被処理体に対
する実質的な他の処理を介すること無く、次の成膜工程
IIに入る。
【0038】すなわち減圧CVDの場合はガスが導入さ
れ、プラズマCVDの場合はガスが導入された後高周波
電源が印加されて、成膜IIaが行われる。本例では、
プラズマCVDによる成膜とした。所望の膜厚のTa2
5 誘電体膜を成膜した後、安全で反応性の低いガス
(たとえばN2 )に反応容器内雰囲気を置換する置換工
程IIbが行われる。以上が成膜工程IIであり、この
後、被処理ウエーハの取り出しIVが行われて、このプ
ロセスが終了する。なおここでは、この成膜工程IIの
処理温度は、400℃〜500℃、ないしは400℃〜
450℃程度の範囲内の、通常のCVD温度条件を用い
ることとした。
【0039】この実施の形態例によれば、処理室内に被
処理ウエーハを挿入した後、H2 プラズマ照射処理Ib
により水素ラディカル(H2 * 、H* )を発生させ、窒
化金属(ここではチタンナイトライド)の表面の処理が
行われる。これにより、窒化金属の表面の酸素がO−H
という形で昇華して、酸化膜が除去されると考えられ
る。そのステップの直後にN2 プラズマ照射処理Icを
行うことにより、該酸素除去で生成された金属の未結合
手(ここではTiのダングリングボンド)が窒素ラディ
カル(N2 * 、N* )で窒化され、安定に再窒化され
て、次工程でも酸化されにくい安定な表面状態になると
考えられる。
【0040】さらに、下部電極(図8の符号7参照)に
もバイアスが印加できる設備を用いて実施する場合に
は、上記N2 プラズマ照射処理Ic(再窒化処理工程)
でこれを用いることにより、Nの注入効果により、窒化
金属であるTiNの表面のみならず、表面直下の窒化金
属(TiN)膜質まで改質されて、厚い改質層を得るこ
とができ、より耐酸化性を向上させることが可能であ
る。各種の再窒化処理工程を備える他の実施の形態例に
おいても、同様である。
【0041】図6に、本実施の形態例で得られる容量素
子の構造例を断面図で示す(他の実施の形態例について
も同様である)。本例の被処理体はウエーハであり、た
とえばこれは図6に示すように、基体26である半導体
基板上に、図示のようなMIMキャパシターが形成され
る態様で実施できる。すなわち、基体側電極20(この
上に誘電体が形成される)は、主たる電気伝導を目的と
した金属電極22の上部(基体と逆の側)に、耐酸化を
主たる目的とした窒化金属21(本例ではTiN。WN
でも可)が形成されてなる。この窒化金属21上に、誘
電体23として、Ta25 が形成されている。上記金
属電極22の材料としては各種のものを適宜に使用で
き、たとえば、Ti、TiN、Al、Al−Si、Al
−Si−Cu、Al−Cu、Cu、Poly−Si等を
使用できる。窒化金属を耐酸化性を目的として基体側電
極の一部として使用するメリットとしては、材料が安価
であること、既存設備を用いて形成及び加工することが
容易であることを挙げることができ、たとえばTa2
5 を用いた容量素子を形成する上で、最低限の初期投資
で済み、低コストが実現できるという効果がある。図6
中、符号24は上部(基体と反対側の)電極であり、た
とえばこれは窒化金属(TiN、WN等)から形成でき
る。基体側電極20(上部が窒化金属21となってい
る)と誘電体23とこの上部電極24とから、本例のM
IMキャパシターが構成されている。符号27,28は
層間絶縁膜、25は引き出し配線である。上記引き出し
配線25の材料としては各種のものを適宜に使用でき、
たとえば、TiN、Al、Al−Si、Al−Si−C
u、Al−Cu、Cu、Poly−Si等を使用でき
る。
【0042】本実施の形態例によれば、Ta25 MI
Mキャパシターの基体側電極に窒化金属を用いた場合の
前処理として、H2 プラズマによる酸化膜除去処理と、
2による窒化処理を行って、Ta25 成膜を行うよ
うにしたので、基体側電極とTa25 誘電体膜との界
面に、基体側電極が酸化されてできる絶縁膜の生成を大
幅に抑制でき、キャパシター材としての単位容量値の向
上と、リーク電流特性等電気特性の向上が達成できる。
それととともに、本実施の形態例によれば、耐酸化性を
目的とした電極材料として貴金属やレアメタルを用いる
必要が無くなるため、最低限の初期投資及び低コスト
で、MIMキャパシターを得ることが可能になるという
具体的効果がある。
【0043】実施の形態例2 図2に、本実施の形態例の処理工程をフロー図で示す。
処理室に、キャパシターを形成すべき被処理体であるウ
エーハを挿入する(工程III)。
【0044】次に加熱工程Iaを行い、次の処理に適し
た温度にする。処理室に窒素を導入し、N2 プラズマ照
射処理Icを行う。これは、窒化金属の再窒化(追加の
窒化)処理に該当する。次いで、次工程のための置換I
eを行う。以上が、前処理工程Iである。
【0045】上記前処理工程Iの後、連続して、すなわ
ち大気に被処理体をさらすことなく、かつ被処理体に対
する実質的な他の処理を介すること無く、次の成膜工程
IIに入る。すなわち、実施の形態例1と同様に、減圧
CVDの場合はガスが導入され、プラズマCVDの場合
はガスが導入された後高周波電源が印加されて、成膜I
Iaが行われる。所望の膜厚のTa25 誘電体膜を成
膜した後、安全で反応性の低いガス(たとえばN2 )に
反応容器内雰囲気を置換する置換工程IIbが行われ
る。以上が成膜工程IIであり、この後、被処理ウエー
ハの取り出しIVが行われて、このプロセスが終了す
る。
【0046】その他については、実施の形態例1と同様
である。すなわち本実施の形態例は、実施の形態例1に
おけるH2 プラズマ照射処理を行うことなく、N2 プラ
ズマ照射処理Icのみで、前処理を行う場合に該当す
る。このようなN2 ガスを用いた処理により、窒素ラデ
ィカルによる窒化金属電極の表面の再窒化のみを実施す
るだけでも、表面状態が改質され、よってこの再窒化処
理によって、成膜たとえばCVD工程で形成される金属
酸化物は大幅に抑制できる。
【0047】この実施の形態例は、積極的な還元処理は
行わないので、誘電体成膜までに形成される窒化金属電
極の酸化物があまり問題にならない場合に、特に有効と
言える。かかるN2 プラズマ照射処理Icを行うことに
より発生したNラディカルによる窒化金属電極の表面の
再窒化のみを実施するだけでも、金属のダングリングボ
ンドが窒化され、安定に再窒化されて、次工程でも酸化
されにくい安定な表面状態になって、成膜工程たとえば
CVD工程で形成される酸化物を大幅に抑制できるから
である。
【0048】その他本実施の形態例も、実施の形態例1
と同様な作用効果を発揮することができる。
【0049】実施の形態例3 図3に、本実施の形態例の処理工程をフロー図で示す。
処理室に、キャパシターを形成すべき被処理体であるウ
エーハを挿入する(工程III)。
【0050】次に加熱工程Iaを行い、次の処理に適し
た温度にする。次に本例においては、処理室にNH3
(アンモニアガス)を導入し、プラズマ照射処理Idを
行う。これは、還元性処理と、窒化金属の再窒化(追加
の窒化)処理とを同時に行う場合にに該当する。NH3
は還元性ガスであるのでH2 と同様に機能するととも
に、分子内のNが窒化金属をさらに窒化する役割を果た
すからである。NH3 に加えて、N2 を添加した混合ガ
スを用いて、実施することもできる。プラズマ照射処理
Id後、置換Ieを行う。以上が、前処理工程Iであ
る。
【0051】上記前処理工程Iの後、上記各例と同様に
連続して、すなわち大気に被処理体をさらすことなく、
かつ被処理体に対する実質的な他の処理を介すること無
く、次の成膜工程IIに入る。すなわち、減圧CVDの
場合はガスが導入され、プラズマCVDの場合はガスが
導入された後高周波電源が印加されて、成膜IIaが行
われる。所望の膜厚のTa25 誘電体膜を成膜した
後、安全で反応性の低いガス(たとえばN2 )に反応容
器内雰囲気を置換する置換工程IIbが行われる。以上
が成膜工程IIであり、この後、被処理ウエーハの取り
出しIVが行われて、このプロセスが終了する。
【0052】その他については、実施の形態例1と同様
である。すなわち本実施の形態例は、実施の形態例1に
おけるH2 プラズマ照射処理及びN2 プラズマ照射処理
に代えて、NH3 を用いたプラズマ照射処理Idを行う
ことにより、酸化膜除去と窒化とを同時に行った例であ
る。本例は、ステップ数削減ができるので、有効な手段
である。本例は特に、酸化膜除去と窒化とを個々に制御
する必要の無い場合に、好適ということができる。
【0053】その他本実施の形態例も、実施の形態例1
と同様な作用効果を発揮することができる。
【0054】実施の形態例4 本発明者の検討によれば、より耐酸化性を高めるには、
再窒化処理温度を成膜時のCVD温度よりも高い温度で
行うことが好ましい。たとえばCVDが420℃で行わ
れるのであれば、再窒化処理は450℃付近で行うこと
で、好ましい結果を得ることができる。このようにする
のは、両処理を同一の反応容器内で行うのでも実現は可
能である。しかし、一般に反応容器内の温度を低下させ
ることには時間を必要とするので、工程時間が長くなる
という点で、不利である。よってこの実施の形態例で
は、反応容器を複数有するマルチチャンバーを用いて、
各処理を別のチャンバー内で実施するようにした。図4
に、本実施の形態例で使用できるマルチチャンバーCV
D装置の構成の一例を示す。
【0055】図4に示すこのマルチチャンバーCVD装
置は、一つの装置の中に、処理室として2つの反応容器
を有する。すなわち、符号1Aで示す反応容器(A)
と、符号1Bで示す反応容器(B)との2つの反応容器
を備えている。符号2で示すのは搬送容器であり、この
中の搬送ロボット3が被処理体を搬送する。符号4で示
すのはカセットステーションであり、このカセットステ
ーション4内のカセット5に被処理体であるウエーハ6
が収納される。このウエーハ6を、搬送ロボット3が搬
送容器2を介してまず反応容器(A)1A内に搬入し、
ここで前処理を行い、次いで搬送ロボット3がウエーハ
6を該反応容器(A)1Aから搬出して、搬送容器2を
介して次に反応容器(B)1B内に搬入し、ここでCV
Dによる成膜を行うのである。
【0056】本実施の形態例の工程は、図5に示す。こ
こでは、工程Iで酸化膜除去と再窒化処理を450℃で
反応容器(A)1A内で行い、その後工程IIで、反応
容器(B)1Bで420℃でTa25 誘電体膜の成膜
を行う。この実施の形態例では、各処理を好ましい温度
関係で、かつ、工程時間を長大にせずに、実施できる。
さらにこの手法には、次のような利点がある。すなわ
ち、CVD反応容器内に堆積した誘電体材料(ここでは
Ta25 膜)が前処理によって窒化され、炉内雰囲気
が変化することに伴う成膜再現性の低下を防ぐことがで
きる。
【0057】具体的には、本例では次のステップをと
る。まず反応容器(A)1A内に、キャパシターを形成
すべき被処理体であるウエーハを挿入する(工程II
I)。次に加熱工程Iaを行い、450℃に昇温する。
次に本例においては、処理室にNH3 (必要に応じ、N
2 を添加)を導入し、プラズマ照射処理Idを行う。こ
れにより、還元性処理と、窒化金属の再窒化(追加の窒
化)処理とが同時に行われる。プラズマ照射処理Id
後、置換Ieを行う。これで、前処理工程Iを終了す
る。
【0058】上記前処理工程Iの後、上記各例と同様に
連続して、すなわち大気に被処理体をさらすことなく、
かつ被処理体に対する実質的な他の処理を介すること無
く、次の成膜工程IIに入る。すなわち、搬送ロボット
3による搬送Vのみを介し、被処理ウエーハを反応容器
(B)1Bに搬入する。ここで加熱IIcを行い、反応
容器(B)1Bの雰囲気温度を420℃にする。前処理
における再窒化時の温度より低い温度である。ここで減
圧CVDの場合はガスが導入され、プラズマCVDの場
合はガスが導入された後高周波電源が印加されて、成膜
IIaが行われる。所望の膜厚のTa25 誘電体膜を
成膜した後、安全で反応性の低いガス(たとえばN2
に反応容器内雰囲気を置換する置換工程IIbが行われ
る。以上が成膜工程IIであり、この後、被処理ウエー
ハの取り出しIVが行われて、このプロセスが終了す
る。
【0059】その他については、実施の形態例1と同様
である。なお、上記の説明では前処理を実施の形態例3
と同様な、NH3 (必要に応じ、N2 を添加)プラズマ
照射処理Idを行う形態で説明したが、実施の形態例1
や実施の形態例2における、各再窒化処理を含む前処理
によって行う形態をとってもよい。
【0060】本実施の形態例により、さらに好ましい態
様での処理を実現することができた。
【0061】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、窒化
金属に誘電体を形成して得る容量素子について、窒化金
属−誘電体界面に酸化物が形成されにくくして、容量ば
らつきが抑えられ、リーク電流特性も良好にした容量素
子を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態例1の処理工程を示すフ
ロー図である。
【図2】 本発明の実施の形態例2の処理工程を示すフ
ロー図である。
【図3】 本発明の実施の形態例3の処理工程を示すフ
ロー図である。
【図4】 本発明の実施の形態例4で用いるマルチチャ
ンバーの構成例を示す図である。
【図5】 本発明の実施の形態例4の処理工程を示すフ
ロー図である。
【図6】 実施の形態例で得られる容量素子の構造例を
示す断面図である。
【図7】 従来技術の処理工程を示すフロー図である。
【図8】 成膜装置に使用できるCVD装置の例を示す
図である。
【符号の説明】
I・・・前処理工程、Ia・・・加熱工程、Ib・・・
2 プラズマ照射処理工程、Ic・・・N2 プラズマ照
射処理工程、Id・・・NH3 (あるいはN2添加)プ
ラズマ照射処理工程、II・・・誘電体成膜工程、II
a・・・成膜工程。

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1対の電極とその間に位置する誘電体と
    からなり、少なくとも一方の電極はその誘電体の側が窒
    化金属からなる容量素子の製造方法であって、 窒化金属を有する電極を形成後、該窒化金属の表面の酸
    化物を除去し、かつ、該窒化金属をさらに窒化する前処
    理を行い、その後誘電体を成膜することを特徴とする容
    量素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記窒化金属の表面の酸化物を除去する
    工程が、還元性雰囲気下での処理であることを特徴とす
    る請求項1に記載の容量素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記前処理の工程が、還元処理と窒化処
    理とを大気に晒すことなく連続して、あるいは同時に行
    う処理であることを特徴とする請求項1に記載の容量素
    子の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記前処理の工程と、誘電体を成膜する
    工程とを、大気に晒すことなく連続したプロセスで行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の容量素子の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 上記前処理の工程を、誘電体を成膜する
    工程よりも高い温度で行うことを特徴とする請求項1に
    記載の容量素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記前処理の工程と、誘電体を成膜する
    工程とを、各々別のチャンバーで行うことを特徴とする
    請求項1に記載の容量素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 上記前処理の工程と、誘電体を成膜する
    工程とを、各々別のチャンバーで連続的に行うととも
    に、前処理の工程を行うチャンバーの温度を、誘電体を
    成膜する工程を行うチャンバーの温度よりも高くしたこ
    とを特徴とする請求項1に記載の容量素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 1対の電極とその間に位置する誘電体と
    からなり、少なくとも一方の電極はその誘電体の側が窒
    化金属からなる容量素子の製造方法であって、 窒化金属を有する電極を形成後、該窒化金属をさらに窒
    化する前処理を行い、その後誘電体を成膜することを特
    徴とする容量素子の製造方法。
  9. 【請求項9】 上記前処理の工程が、窒化性雰囲気下で
    の処理であることを特徴とする請求項8に記載の容量素
    子の製造方法。
  10. 【請求項10】 上記前処理の工程と、誘電体を成膜す
    る工程とを、大気に晒すことなく連続したプロセスで行
    うことを特徴とする請求項8に記載の容量素子の製造方
    法。
  11. 【請求項11】 上記前処理の工程を、誘電体を成膜す
    る工程よりも高い温度で行うことを特徴とする請求項8
    に記載の容量素子の製造方法。
  12. 【請求項12】 上記前処理の工程と、誘電体を成膜す
    る工程とを、各々別のチャンバーで行うことを特徴とす
    る請求項8に記載の容量素子の製造方法。
  13. 【請求項13】 上記前処理の工程と、誘電体を成膜す
    る工程とを、各々別のチャンバーで連続的に行うととも
    に、前処理の工程を行うチャンバーの温度を、誘電体を
    成膜する工程を行うチャンバーの温度よりも高くしたこ
    とを特徴とする請求項8に記載の容量素子の製造方法。
  14. 【請求項14】 1対の電極とその間に位置する誘電体
    とからなり、少なくとも一方の電極はその誘電体の側が
    窒化金属からなる容量素子であって、 窒化金属を有する電極を形成後、該窒化金属の表面の酸
    化物を除去し、かつ、該窒化金属をさらに窒化する前処
    理を行い、その後誘電体を成膜することによって得られ
    たことを特徴とする容量素子。
  15. 【請求項15】 上記窒化金属を有する電極が、容量素
    子を形成する基体について、基体側に位置することを特
    徴とする請求項14に記載の容量素子。
  16. 【請求項16】 上記誘電体が、高融点金属の酸化物か
    らなることを特徴とする請求項14に記載の容量素子。
  17. 【請求項17】 上記誘電体が、タンタルの酸化物から
    なることを特徴とする請求項16に記載の容量素子。
  18. 【請求項18】 上記窒化金属が、高融点金属の窒化物
    であることを特徴とする請求項14に記載の容量素子。
  19. 【請求項19】 上記窒化金属が、チタンまたはタング
    ステンの窒化物であることを特徴とする請求項18に記
    載の容量素子。
  20. 【請求項20】 1対の電極とその間に位置する誘電体
    とからなり、少なくとも一方の電極はその誘電体の側が
    窒化金属からなる容量素子であって、 窒化金属を有する電極を形成後、該窒化金属をさらに窒
    化する前処理を行い、その後誘電体を成膜することによ
    って得られたことを特徴とする容量素子。
  21. 【請求項21】 上記窒化金属を有する電極が、容量素
    子を形成する基体について、基体側に位置することを特
    徴とする請求項20に記載の容量素子。
  22. 【請求項22】 上記誘電体が、高融点金属の酸化物か
    らなることを特徴とする請求項20に記載の容量素子。
  23. 【請求項23】 上記誘電体が、タンタルの酸化物から
    なることを特徴とする請求項22に記載の容量素子。
  24. 【請求項24】 上記窒化金属が、高融点金属の窒化物
    であることを特徴とする請求項20に記載の容量素子。
  25. 【請求項25】 上記窒化金属が、チタンまたはタング
    ステンの窒化物であることを特徴とする請求項24に記
    載の容量素子。
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