JP2000354902A - 工作物把持装置 - Google Patents

工作物把持装置

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JP2000354902A
JP2000354902A JP11168789A JP16878999A JP2000354902A JP 2000354902 A JP2000354902 A JP 2000354902A JP 11168789 A JP11168789 A JP 11168789A JP 16878999 A JP16878999 A JP 16878999A JP 2000354902 A JP2000354902 A JP 2000354902A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種弁の作動不良に起因してアンクランプと
本クランプとの間の仮クランプ段階が飛ばされてしまう
不都合を防止する。 【解決手段】 クランプ機構を作動させるクランプシリ
ンダ15のピストン位置として、アンクランプ位置と本
クランプ位置との間に仮クランプ位置が設定された工作
物把持装置。クランプシリンダ15の手前に定量分配シ
リンダ38とバイパス切換弁46とを並列に設け、同弁
46を遮断した状態で定量分配シリンダ38を作動させ
ることにより仮クランプ位置への切換を行う。その際、
圧力スイッチ48などでバイパス切換弁46が遮断位置
にあるか否かを確認し、遮断位置にない場合には仮クラ
ンプ位置への切換を禁止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工作機械において
工作物を把持する工作物把持装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の工作物把持装置の中には、工作物
を解放するアンクランプ位置と、工作物を完全に把持す
る本クランプ位置との間に中間段階として仮クランプ位
置を設定し、前記アンクランプ位置からいきなり本クラ
ンプ位置に切換えられるものよりも安全性を高めるよう
にしたものが知られている。その一例を図12〜図14
に示す。
【0003】同図において、10は工作機械の主軸であ
り、この主軸10の先端に略円筒状のベース部材11が
固定され、その先端部に基板12が固定されている。基
板12のさらに先端側には薄肉のダイヤフラム13が設
けられ、その中央部にはダイヤフラム13の変形を助け
るための貫通孔13aが設けられている。このダイヤフ
ラム13の外周部には複数(図例では3つ)のクランプ
部材14が周方向に等間隔で並ぶ状態で固定され、各ク
ランプ部材14の先端には、内向きに突出する抱き爪1
4aが形成されている。
【0004】一方、前記主軸10の中心にはこの主軸1
0と一体に回転するドローバー(操作軸)16が挿通さ
れ、このドローバー16の先端に操作部材17が設けら
れている。この操作部材17の先端には、前記ダイヤフ
ラム13の貫通孔13aの周縁部を押圧操作するための
プッシャ19が突設されている。操作部材17の中間部
周囲にはドーナツ板状の操作板18が設けられ、その中
央部が前記操作部材17の外周面に形成された球面17
bに揺動可能に係合されている。
【0005】操作板18には操作軸20の後端が相対回
転可能に連結されている。この操作軸20は、前記基板
12に設けられたブッシュ22及びダイヤフラム13を
貫通して先端側に突出しており、その突出先端部に引き
爪24が固定されている。操作軸20の外周面には図1
2(b)に示すように途中に傾斜部をもつカム溝20a
が形成される一方、ブッシュ22には前記カム溝20a
に嵌まり込むピン22aが固定されており、これらから
なるカム機構によって、操作軸20の軸方向運動に連動
して操作軸20が所定角度回転するようになっている。
【0006】なお、図12(a)及び図13において2
6はバッキングプレートであり、このバッキングプレー
ト26はダイヤフラム13を貫通する取付軸28を介し
て前記基板12側に固定されている。
【0007】この装置の作用は次のとおりである。
【0008】1)アンクランプ状態 工作物Wをセットする前の段階では、ドローバー16、
操作部材17、及び操作軸20を一体に前進させてお
く。このとき、操作部材17のプッシャ19が図12
(a)の二点鎖線19aに示すようにダイヤフラム13
の中央近傍部分を先端側に押圧することにより、同ダイ
ヤフラム13が変形し、このダイヤフラム13に固定さ
れている抱き爪14aは図12(a)の二点鎖線及び図
14(b)に示すように工作物Wを解放する開位置に保
持される。引き爪24も図12(a)の二点鎖線24a
に示すように工作物Wの保持位置から前方に十分離間し
た位置にある。しかも、その角度位置は、図13二点鎖
線に示されるように、工作物Wを前方からセットする際
に当該工作物Wと干渉しない待避角度位置に保たれる。
この状態は、抱き爪14a、引き爪24のいずれも工作
物セット位置から十分離れたアンクランプ状態である。
【0009】2)仮クランプ 前記アンクランプ状態で、作業者が片手で工作物Wを把
持してバッキングプレート26に前方から当てながらも
う一方の手で図略の仮クランプ指令スイッチを押すと、
前記ドローバー16、引込み板18、及びロッド20が
限られたストロークだけ一体に後退する。これにより、
プッシャ19が図12(a)の二点鎖線19bに示す位
置まで後退してダイヤフラム13が解放される。すなわ
ち、ダイヤフラム13が無変形状態に戻るため、このダ
イヤフラム13に固定されている抱き爪14aは図12
(a)及び図14(a)に示すように工作物Wを側方か
ら支える抱き位置に移動する。しかしながら、引き爪2
4は図12(a)の二点鎖線24bに示すように工作物
Wから未だ十分に離れた位置に保たれており、工作物W
を把持している作業者の手が前記引き爪24と工作物W
との間に挟まれるおそれはない。このように、抱き爪1
4aのみで工作物Wを保持する仮クランプ段階を次の本
クランプの前に置くことにより、いきなり本クランプへ
移行するものよりも高い安全性を確保することができ
る。
【0010】3)本クランプ 前記仮クランプ状態で作業者が工作物Wから手を離し、
今度は両手で同時に2つの本クランプ指令スイッチを操
作すると、前記ドローバー16、引込み板18、及びロ
ッド20が前記仮クランプ位置からさらに図12(a)
の実線位置まで後退する。このとき、カム溝20aとピ
ン22aのカム作用で操作軸20及び引き爪24が回転
しながら後退し、その結果、引き爪24は工作物Wをバ
ッキングプレート26とで前後方向に挟み込む引込み位
置に移動し(図12(a),図13)、これにより本ク
ランプが達成される。この本クランプへ移行するための
前記本クランプ指令スイッチを、作業者が両手を使わな
ければ操作できない構成にすれば、作業者の手が工作物
Wと引き爪24との間に挟まれることを確実に防止する
ことが可能になる。
【0011】以上説明したようにアンクランプ位置と本
クランプ位置との間に仮クランプ位置が設定された工作
物把持装置では、ドローバー16を3つの位置に位置決
めする駆動システムが必要である。その具体的手段であ
る油圧回路の一例を図15〜図18に示す。
【0012】図において15は油圧シリンダからなるク
ランプシリンダであり、その伸縮ロッドがそのまま前記
ドローバー16として構成されている。クランプシリン
ダ15内は、前記ドローバー16とつながるピストンに
よってへッド側室(第1作動室)15hとロッド側室
(第2作動室)15rとに区画されている。
【0013】この回路は、前記クランプシリンダ15の
他、油圧ポンプ30、メイン切換弁32、及び定量分配
シリンダ38を具備している。
【0014】定量分配シリンダ38は、前記クランプシ
リンダ15と同じく油圧シリンダからなり、そのピスト
ンによって内部がへッド側室(第1作動室)38hとロ
ッド側室(第2作動室)38rとに区画されている。し
かし、その全体容量はクランプシリンダ15よりも小さ
く、また、前記ピストン内にはへッド側室38hからロ
ッド側室38rへの油の流れのみを許容する(すなわち
ロッド側室38rからへッド側室38hへの油の流れは
阻止する)逆止弁40が設けられている。そして、その
へッド側室38hが前記クランプシリンダ15のロッド
側室16に直接接続される一方、伸縮ロッドの近傍には
そのストローク位置を検出するストローク検出スイッチ
42が設けられている。
【0015】メイン切換弁32は、ソレノイドの励磁に
より位置切換される2位置電磁切換弁からなり、その出
力ポートとしてAポートとBポートとを有している。A
ポートは前記クランプシリンダ15のへッド側室15h
に接続され、Bポートは前記定量分配シリンダ38のロ
ッド側室38rに接続されている。そして、このメイン
切換弁32の一方のソレノイドが励磁されると、図15
に示すように前記Aポートを油圧ポンプ30の吐出側に
接続し、かつBポートをタンクに接続する第1切換位置
に切換えられ、逆に他方のソレノイドが励磁されると、
図16に示すように前記Aポートをタンクに接続し、か
つBポートを油圧ポンプ30の吐出側に接続する第2切
換位置に切換えられるようになっている。
【0016】さらに、この回路では、前記Bポートとク
ランプシリンダ15のロッド側室15rとの間で定量分
配シリンダ38をバイパスするバイパス通路34が設け
られており、その途中にバイパス切換弁36が設けられ
ている。このバイパス切換弁36も、前記メイン切換弁
32と同様に2位置電磁切換弁からなり、その片側に設
けられたソレノイドが励磁されない状態では図15及び
図16に示すように前記バイパス通路34を遮断する遮
断位置に切換えられ、ソレノイドが励磁されると図17
及び図18に示すように同バイパス通路34を連通する
連通位置に切換えられるようになっている。
【0017】この回路の作用は次のとおりである。
【0018】1)アンクランプ状態(図15) 初期のアンクランプ状態では、クランプシリンダ15の
へッド側室15h及び定量分配シリンダ38のへッド側
室38hがそれぞれ最大容量とされ、クランプシリンダ
15の伸縮ロッドであるドローバー16の先端の操作部
材17は、前方に最も突出したアンクランプ位置(前記
図12(a)に二点鎖線19aで示したようにプッシャ
19がダイヤフラム13を押圧する位置)に保持されて
いる。また、メイン切換弁32は第1切換位置に、バイ
パス切換弁36は遮断位置に、それぞれ切換えられてい
る。
【0019】2)仮クランプ(図16) 前記アンクランプ状態から仮クランプ指令スイッチが入
力されると、メイン切換弁32が第2切換位置に切換え
られる。これにより、クランプシリンダ15のへッド側
室15hがAポートを通じてタンクに連通される一方、
油圧ポンプ30の吐出油(圧力流体)がBポートを通じ
て定量分配シリンダ38のロッド側室38rに供給され
る。これにより定量分配シリンダ38のロッドが収縮
し、そのストローク分だけへッド側室38h内の油がク
ランプシリンダ15のロッド側室15r内に移される。
その結果、クランプシリンダ15は限られたストローク
だけ収縮し、ドローバー16及び操作部材17は中間位
置である仮クランプ位置に位置決めされる。
【0020】3)本クランプ(図17) 前記仮クランプ状態から本クランプ指令スイッチが入力
されると、バイパス切換弁36のソレノイドが励磁され
て同切換弁36が連通位置に切換えられる。これによ
り、油圧ポンプ30の吐出油がBポート及びバイパス通
路34を通じてクランプシリンダ15のロッド側室15
rに直接供給される。これにより、クランプシリンダ1
5は最大限収縮し、ドローバー16及び操作部材17は
本クランプ位置までフルに後退する。
【0021】4)アンクランプ状態への復帰 前記本クランプ状態でクランプ解除指令が入力される
と、まずバイパス切換弁36が遮断位置に戻され、次い
でメイン切換弁32が第1切換位置に戻される。これに
より、クランプシリンダ15のへッド側室15hに油圧
ポンプ30の吐出油が供給されて同シリンダ15がアン
クランプ位置まで伸長し、その伸長に伴って同シリンダ
15のロッド側室15rから押出された油が定量分配シ
リンダ38のへッド側室38hに供給されることにより
同定量分配シリンダ38も伸長して、最終的に前記図1
5のアンクランプ状態に復帰する。このとき、クランプ
シリンダ15の容量と定量分配シリンダ38の容量との
差に相当する分の油は同定量分配シリンダ38のへッド
側室38hからピストン内の逆止弁40を通じてロッド
側室38rさらにはタンクへ逃がされる。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】前記図15〜図18に
示した駆動回路では、次のような解決すべき課題があ
る。
【0023】A)定量分配シリンダ38のピストン内に
設けられた逆止弁40に切粉などの異物がかみ込んで同
逆止弁40が逆止機能を失うと、図15のアンクランプ
状態から仮クランプ状態に切換えるべくメイン切換弁3
2が第2切換位置(すなわち吐出油を定量分配シリンダ
38のロッド側室38rに供給する位置)に切換えられ
た際、同シリンダ38のロッド側室38r内の圧力油が
逆止弁40からへッド側室38h内に漏れることによ
り、クランプシリンダ15が図16に示す仮クランプ位
置を通り越していきなり本クランプ位置まで到達してし
まうおそれがある。
【0024】B)図17に示す本クランプ状態で、バイ
パス切換弁36のスプールに切粉などの異物が噛み込む
等して同切換弁36が切換不良を起こすと、その本クラ
ンプ状態から図18の状態に移行すべくバイパス切換弁
36のソレノイドの励磁を解除しても、同切換弁36が
連通位置から遮断位置に復帰しない場合が存在する。こ
の場合、次にメイン切換弁32を第1切換位置に戻すこ
とにより、クランプシリンダ15はアンクランプ位置に
復帰するが、次に仮クランプ状態に切換えようとして再
度メイン切換弁32を第2切換位置に切換えた際には、
前記バイパス切換弁36が連通位置のままであるため、
油圧ポンプ30の吐出油がバイパス通路34を通じて直
接クランプシリンダ15のロッド側室15rに供給さ
れ、これにより仮クランプ状態を通り越していきなり本
クランプ状態に切換わってしまうおそれがある。しか
も、前記バイパス切換弁36の作動不良は外部から確認
できないので、前記アンクランプ状態から本クランプ状
態へのいきなりの切換を使用者は予測できない。
【0025】なお、以上の説明はアンクランプ→仮クラ
ンプ→本クランプの順に切換えられる装置についてであ
るが、逆に本クランプ状態からアンクランプ状態へ戻る
途中に仮クランプ段階が設定されている装置(例えば工
作物Wが本クランプ状態からいきなり解放されて落下し
てしまうのを防ぐためにその途中に仮クランプ段階が設
定された装置)においても、前記と同様の原理で当該仮
クランプ段階が飛び越されてしまうおそれがある。
【0026】本発明は、このような事情に鑑み、各種弁
の作動不良に起因して仮クランプ段階が消滅することに
よりアンクランプ状態から本クランプ状態への切換、も
しくは本クランプ状態からアンクランプ状態への切換が
いきなり行われてしまう不都合を未然に防止できる工作
物把持装置を提供することを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として、本発明は、工作物を把持するためのクラ
ンプ機構と、ピストンの両側に形成された第1作動室及
び第2作動室への作動流体の供給によって当該ピストン
が作動するクランプシリンダとを備え、このクランプシ
リンダのピストンの作動によって前記クランプ機構がア
ンクランプ状態とクランプ状態とに切換えられるととも
に、このクランプシリンダのピストン切換位置として、
アンクランプ位置と本クランプ位置との間に仮クランプ
位置が設定された工作物把持装置において、前記クラン
プシリンダよりも小さい容量を有する定量分配シリンダ
を備え、そのピストンの両側に形成された第1作動室及
び第2作動室のうちの第1作動室を前記クランプシリン
ダの第2作動室に接続するとともに、前記クランプシリ
ンダの第1作動室に圧力流体を供給するとともに前記定
量分配シリンダの第2作動室内の流体を逃がす第1切換
位置と前記定量分配シリンダの第2作動室に圧力流体を
供給するとともに前記クランプシリンダの第1作動室内
の流体を逃がす第2切換位置とに切換可能なメイン切換
弁と、前記メイン切換弁と前記クランプシリンダの第2
作動室との間で前記定量分配シリンダをバイパスするバ
イパス通路中に設けられ、当該バイパス通路を連通する
連通位置と遮断する遮断位置とに切換えられるバイパス
切換弁とを備え、前記定量分配シリンダのストローク分
だけ前記クランプシリンダの第2作動室内に流体が移さ
れた状態で当該クランプシリンダのピストンが前記仮ク
ランプ位置に切換えられるように構成し、かつ、前記バ
イパス切換弁が遮断位置にあるか否かを検出するバイパ
ス検出手段と、前記バイパス切換弁が遮断位置にない場
合には前記メイン切換弁を第1切換位置から第2切換位
置に切換えることを禁止する切換禁止手段とを備えたも
のである。
【0028】この装置において、クランプシリンダの第
2作動室及び定量分配シリンダの第2作動室がそれぞれ
最小容量にある状態(アンクランプ状態もしくは本クラ
ンプ状態)で、バイパス切換弁を遮断位置に切換え、か
つ、メイン切換弁を第2切換位置に切換えることによ
り、定量分配シリンダの第2作動室に圧力流体が供給さ
れて同定量分配シリンダがストロークし、そのストロー
ク分だけクランプシリンダの第2作動室に作動油が供給
されることにより同クランプシリンダのピストンが中間
の仮クランプ位置に切換えられる。その後、前記バイパ
ス切換弁が連通位置に切換えられ、このバイパス切換弁
を通じて前記クランプシリンダの第2作動室に直接圧力
流体が供給されることにより、同クランプシリンダがフ
ルストロークして本クランプ状態もしくはアンクランプ
状態に切換えられる。
【0029】ここで、前記バイパス切換弁がその作動不
良によって遮断位置に切換不能となっている場合、すな
わち、連通位置から切換わらなくなっている場合、その
状態のまま前記メイン切換弁を第1切換位置から第2切
換位置に切換えると、圧力流体がいきなり前記バイパス
切換弁を通じてクランプシリンダの第2作動室に供給さ
れてしまい、同クランプシリンダが仮クランプ位置を通
り越してフルストロークしてしまうことになるが、この
発明にかかる装置では、事前にバイパス切換弁が遮断位
置にあるか否かが確認され、同切換弁が連通位置にある
場合にはメイン切換弁を第2切換位置に切換える操作
(すなわち仮クランプ移行操作)が禁止されるので、前
記のように作業者の意図に反していきなりアンクランプ
状態から本クランプ状態(もしくは本クランプ状態から
アンクランプ状態)に切換えられるおそれがない。これ
により、高い安全性が確保される。
【0030】ここで、前記バイパス切換弁が遮断位置に
あるか否かを検出するバイパス検出手段としては、同バ
イパス切換弁のスプールストロークを直接検知するセン
サを同切換弁内に組み込むようにしてもよいが、このバ
イパス切換弁を、前記遮断位置に切換えられた状態での
み前記メイン切換弁からクランプシリンダの第1作動室
に供給される圧力流体の一部を特定の逃がし路に逃がす
ように構成するとともに、この逃がし路に流体が流れて
いるか否かを検出する流体検出手段を設けるようにすれ
ば、簡単且つ安価な構成でバイパス切換弁の切換状態を
確認することができる。
【0031】また、前記切換禁止だけでなく、さらに、
前記メイン切換弁を第1切換位置から第2切換位置に切
換える指令が入力されたときに前記バイパス切換弁が遮
断位置にない場合に警告信号を出力する警告制御手段を
備えれば、使用者に回路の故障を明確に知らせることが
できる。
【0032】また本発明は、工作物を把持するためのク
ランプ機構と、ピストンの両側に形成された第1作動室
及び第2作動室への作動流体の供給によって当該ピスト
ンが作動するクランプシリンダとを備え、このクランプ
シリンダのピストンの作動によって前記クランプ機構が
アンクランプ状態とクランプ状態とに切換えられるとと
もに、このクランプシリンダのピストン切換位置とし
て、アンクランプ位置と本クランプ位置との間に仮クラ
ンプ位置が設定された工作物把持装置において、前記ク
ランプシリンダよりも小さい容量を有する定量分配シリ
ンダを備え、そのピストンの両側に形成された第1作動
室及び第2作動室のうちの第1作動室を前記クランプシ
リンダの第2作動室に接続するとともに、前記クランプ
シリンダの第1作動室に圧力流体を供給するとともに前
記定量分配シリンダの第2作動室内の流体を逃がす第1
切換位置と前記定量分配シリンダの第2作動室に圧力流
体を供給するとともに前記クランプシリンダの第1作動
室内の流体を逃がす第2切換位置とに切換可能なメイン
切換弁と、前記メイン切換弁と前記クランプシリンダの
第2作動室との間で前記定量分配シリンダをバイパスす
るバイパス通路中に設けられ、当該バイパス通路を連通
する連通位置と遮断する遮断位置とに切換えられるバイ
パス切換弁とを備え、前記定量分配シリンダのストロー
ク分だけ前記クランプシリンダの第2作動室内に流体が
移された状態で当該クランプシリンダのピストンが前記
仮クランプ位置に切換えられるように構成し、かつ、前
記定量分配シリンダのストローク位置を検出するストロ
ーク位置検出手段と、前記メイン切換弁が第2切換位置
に切換えられかつバイパス切換弁が連通位置に切換えら
れた状態から前記クランプシリンダ及び定量分配シリン
ダの双方のピストンを逆位置に戻す際に、まずバイパス
切換弁を遮断位置に切換え、次にメイン切換弁を第1切
換位置に切換え、この切換によって前記定量分配シリン
ダが逆位置に戻ったのを前記ストローク位置検出手段が
検出した後に前記バイパス切換弁を連通位置に切換える
切換制御手段とを備えたものである。
【0033】この構成によれば、前記メイン切換弁が第
2切換位置に切換えられかつバイパス切換弁が連通位置
に切換えられた状態から前記クランプシリンダ及び定量
分配シリンダの双方のピストンを逆位置に戻す際、すな
わち、本クランプ状態からアンクランプ状態に戻す際も
しくはアンクランプ状態から本クランプ状態へ戻す際
に、定量分配シリンダのストローク位置検出手段を用い
た切換制御を行うことによって、従来のように定量分配
シリンダのピストンに逆止弁を設けることなく、各シリ
ンダのピストン位置を切換えることができ、前記逆止弁
の作動不良に起因して仮クランプ位置が飛び越されてし
まう不都合を未然に防止することができる。
【0034】また本発明は、工作物を把持するためのク
ランプ機構と、ピストンの両側に形成された第1作動室
及び第2作動室への作動流体の供給によって当該ピスト
ンが作動するクランプシリンダとを備え、このクランプ
シリンダのピストンの作動によって前記クランプ機構が
アンクランプ状態とクランプ状態とに切換えられるとと
もに、このクランプシリンダのピストン切換位置とし
て、アンクランプ位置と本クランプ位置との間に仮クラ
ンプ位置が設定された工作物把持装置において、前記ク
ランプシリンダよりも小さい容量を有する定量分配シリ
ンダを備え、そのピストンの両側に形成された第1作動
室及び第2作動室のうちの第1作動室を前記クランプシ
リンダの第2作動室に接続するとともに、前記クランプ
シリンダの第1作動室に圧力流体を供給するとともに前
記定量分配シリンダの第2作動室内の流体を逃がす第1
切換位置と前記定量分配シリンダの第2作動室に圧力流
体を供給するとともに前記クランプシリンダの第1作動
室内の流体を逃がす第2切換位置とに切換可能なメイン
切換弁と、前記メイン切換弁と前記クランプシリンダの
第2作動室との間で前記定量分配シリンダをバイパスす
るバイパス通路中に設けられ、当該バイパス通路を連通
する連通位置と遮断する遮断位置とに切換えられるバイ
パス切換弁とを備え、前記定量分配シリンダのストロー
ク分だけ前記クランプシリンダの第2作動室内に流体が
移された状態で当該クランプシリンダのピストンが前記
仮クランプ位置に切換えられるように構成し、かつ、前
記バイパス通路の途中に絞りを設けたものである。
【0035】この構成によれば、前記メイン切換弁が第
2切換位置に切換えられかつバイパス切換弁が連通位置
に切換えられた状態から前記クランプシリンダ及び定量
分配シリンダの双方のピストンを逆位置に戻すには、バ
イパス切換弁は連通状態のままメイン切換弁を第2切換
位置から第1切換位置に切換えるだけの操作をすればよ
い。この操作により、クランプシリンダの第1作動室に
圧力流体が供給されて同クランプシリンダがストローク
し、その第2作動室内の流体が定量分配シリンダ側及び
バイパス通路側に押出されるが、バイパス通路には絞り
が設けられていて流れ抵抗が大きい状態にあるので、前
記流体は定量分配シリンダ側に優先して流れ、その結
果、まずこの定量分配シリンダのピストンが元の位置に
復帰する。その後、クランプシリンダの第2作動室内の
油は前記絞りを通じて逃がされ、このクランプシリンダ
のピストンも完全に元の位置に復帰する。
【0036】従って、この装置によれば、従来装置のよ
うに定量分配シリンダのピストンに逆止弁を設けること
なく、クランプシリンダ及び定量分配シリンダの双方の
ピストン位置を復帰させることができ、前記逆止弁の作
動不良に起因して仮クランプ段階が飛び越されてしまう
不都合を確実に防ぐことができる。
【0037】この装置では、前記絞りと並列に、クラン
プシリンダの第2作動室からメイン切換弁へ向かう方向
のみその方向への流体の流れを阻止する逆止弁を設ける
ことが、より好ましい。この構成によれば、仮クランプ
状態から本クランプ状態もしくはアンクランプ状態へ移
行するためにメイン切換弁を第1切換位置から第2切換
位置へ切換えた際、圧力流体は前記逆止弁を通じて(す
なわち絞りをバイパスして)クランプシリンダの第2作
動室に供給されるため、同圧力流体が絞りを通じて第2
作動室へ供給される場合よりも迅速に仮クランプ状態か
ら本クランプ状態もしくはアンクランプ状態への切換が
なされる。
【0038】この絞りや前記ストローク位置検出手段及
び切換制御手段を備えた装置において、さらに、前記バ
イパス切換弁が遮断位置にあるか否かを検出するバイパ
ス検出手段と、前記バイパス切換弁が遮断位置にない場
合には前記メイン切換弁を第1切換位置から第2切換位
置に切換えることを禁止する切換禁止手段とを備えるこ
とにより、安全性はさらに高められる。この場合も、前
記バイパス切換弁を、前記遮断位置に切換えられた状態
でのみ前記メイン切換弁からクランプシリンダの第1作
動室に供給される圧力流体の一部を逃がし路に逃がすよ
うに構成するとともに、この逃がし路に流体が流れてい
るか否かを検出する流体検出手段を設けたり、前記メイ
ン切換弁を第1切換位置から第2切換位置に切換える指
令が入力されたときに前記バイパス切換弁が遮断位置に
ない場合に警告信号を出力する警告制御手段を備えたり
するのがより好ましいことは、いうまでもない。
【0039】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。なお、装置のハード構成は前記図12〜
図14に示したものと同等であり、ここではその説明を
省略する。また、油圧回路についても、その基本構成要
素は前記図15〜図18に示したものと共通するので、
同図に示した回路の構成要素と同一のものには同一の参
照符を付してその説明を省略する。
【0040】第1の実施の形態(図1〜図6) ここに示す装置は、クランプシリンダ15、油圧ポンプ
30、メイン切換弁32、定量分配シリンダ38、及び
バイパス切換弁46を備えている点では前記図15〜図
18に示した従来装置と共通しているが、前記バイパス
切換弁46は、前記図15等に示したバイパス切換弁3
6と異なり、その遮断位置でメイン切換弁32のAポー
トをタンク側に逃がすように構成されている。そして、
この逃がし路の途中に絞り44が設けられるとともに、
その絞り44の上流側に圧力スイッチ48が設けられて
おり、絞り44の上流側圧力が一定以上となった場合、
すなわち、前記逃がし路に油圧ポンプ30の吐出油が流
れた場合に圧力スイッチ48がオフからオンに切換えら
れるようになっている。
【0041】この装置では、定量分配シリンダ38のピ
ストンに逆止弁は設けられていない。その代わりに、前
記圧力スイッチ48の検知信号と、定量分配シリンダ3
8のストローク検知スイッチ42の検出信号とがマイク
ロコンピュータ等からなるコントローラ50に入力さ
れ、このコントローラ54によって各切換弁32,46
の特別な切換制御が行われるようになっている。
【0042】次に、その切換制御の内容を説明する。
【0043】1)アンクランプ状態(図1) 初期のアンクランプ状態では、クランプシリンダ15の
へッド側室15h及び定量分配シリンダ38のへッド側
室38hがそれぞれ最大容量とされ、クランプシリンダ
15の伸縮ロッドであるドローバー16の先端の操作部
材17は、前方に最も突出したアンクランプ位置(前記
図12(a)に二点鎖線19aで示したようにプッシャ
19がダイヤフラム13を押圧する位置)に保持されて
いる。また、特に故障のない限り、メイン切換弁32は
第1切換位置に、バイパス切換弁46は遮断位置に、そ
れぞれ切換えられている。
【0044】2)仮クランプ(図2) 前記アンクランプ状態から仮クランプ指令スイッチが入
力されると、原則的にはメイン切換弁32を図2の第2
切換位置に切換えるが、その前に、コントローラ50は
まず、圧力スイッチ48がオンになっているか否かを確
認する。圧力スイッチ48がオフである場合、すなわ
ち、バイパス切換弁46の下流の絞り44に油圧ポンプ
30の吐出油が流れていない場合には、バイパス切換弁
46が何らかの原因で切換不良を起こしていて遮断位置
になく、連通位置にあると考えられ、しかも、この状態
でメイン切換弁32を第2切換位置に切換えると、前記
バイパス切換弁46を通じてクランプシリンダ15のへ
ッド側室15hに直接ポンプ吐出油が供給されてしま
い、いきなり本クランプ位置に切換えられてしまう誤作
動が生じることになる。このような事態を避けるため、
コントローラ50は、前記圧力スイッチ48がオフの場
合にはメイン切換弁32の切換を行わず(すなわち当該
切換を禁止し)、かつ、ランプやブザーなどの適当な警
告発生機器に警告指令信号を出力する。
【0045】圧力スイッチ48がオンである場合には、
バイパス切換弁46が正常に遮断位置に切換えられてい
ると判断できるので、従来装置と同様、仮クランプ指令
の入力に伴ってメイン切換弁32を第2切換位置に切換
える。これにより、クランプシリンダ15のへッド側室
15hがAポートを通じてタンクに連通される一方、油
圧ポンプ30の吐出油(圧力流体)がBポートを通じて
定量分配シリンダ38のロッド側室38rに供給され
る。これにより定量分配シリンダ38のロッドが収縮
し、そのストローク分だけへッド側室38h内の油がク
ランプシリンダ15のロッド側室15r内に移される。
その結果、クランプシリンダ15は限られたストローク
だけ収縮し、ドローバー16及び操作部材17は中間位
置である仮クランプ位置に位置決めされる。
【0046】3)本クランプ(図3) 前記仮クランプ状態から本クランプ指令スイッチが入力
されると、コントローラ50は、バイパス切換弁46の
ソレノイドを励磁して同切換弁46を図3の連通位置に
切換える。これにより、油圧ポンプ30の吐出油がBポ
ート及びバイパス通路34を通じてクランプシリンダ1
5のロッド側室15rに直接供給される。これにより、
クランプシリンダ15は最大限収縮し、ドローバー16
及び操作部材17は本クランプ位置までフルに後退す
る。この動作は従来と全く同様である。
【0047】4)アンクランプ状態への復帰(図4〜図
6) 前記本クランプ状態でクランプ解除指令が入力される
と、コントローラ50はクランプシリンダ15及び定量
分配シリンダ38をそれぞれ図1の位置に戻すような切
換制御を行う。
【0048】具体的には、前記図3に示した本クランプ
状態から、まずバイパス切換弁46を図4の遮断位置に
切換え、次に、メイン切換弁32を図5に示す第1切換
位置に戻す。これにより、クランプシリンダ15のへッ
ド側室15hに油圧ポンプ30の吐出油が供給されて同
シリンダ15がアンクランプ側に伸長し、その伸長に伴
って同シリンダ15のロッド側室15rから押出された
油が定量分配シリンダ38のへッド側室38hに供給さ
れることにより同シリンダ38も伸長する。しかし、前
記従来装置と異なり定量分配シリンダ38のピストンに
は逆止弁が設けられていないので、クランプシリンダ1
5のロッド側室15rから定量分配シリンダ38のへッ
ド側室38hへは定量分配シリンダ38のストローク分
の油しか流入することができない。すなわち、ロッド側
室15rに充満していた油の一部は逃げ場所がなく同室
15rにとどまることになり、その結果、クランプシリ
ンダ15はアンクランプ位置よりも手前の中間位置(図
5)で停止する。
【0049】そこで、コントローラ50は、前記メイン
切換弁32の切換によって定量分配シリンダ38がフル
に伸長したことをストローク検知スイッチ42が検知し
た時点で、メイン切換弁32を第1切換位置に保ったま
まバイパス切換弁46を図6の連通位置に切換える。こ
れにより、クランプシリンダ15のロッド側室15r内
の油はバイパス切換弁46及びメイン切換弁32を通じ
てタンクに逃げることが可能になり、その結果、クラン
プシリンダ15は図6に示すアンクランプ位置まで到達
する。その到達後、バイパス切換弁46を遮断位置に切
換えることにより、前記図1の状態に復帰することがで
きる。
【0050】以上説明したように、この実施の形態にか
かる装置では、図1のアンクランプ状態から図2の仮ク
ランプ位置に移行するにあたり、まず圧力スイッチ48
の信号によってバイパス切換弁46が遮断位置にあるか
否かを確認し、遮断位置にある場合にのみ仮クランプへ
の切換操作すなわちメイン切換弁32を第2切換位置に
切換える操作を行うようにしているので、バイパス切換
弁46がその故障で連通位置にある状態のままメイン切
換弁32が第2切換位置に切換えられることによりアン
クランプ状態から本クランプ状態へいきなり切換わって
しまう不都合を確実に防止することができる。
【0051】また、この装置では、本クランプ状態から
アンクランプ状態へ復帰するに際し、前記図4〜図6に
示すようなストローク検知スイッチ42の検知信号に基
づく切換制御を行うことにより、定量分配シリンダ38
のピストンに逆止弁を設けることを不要にしているの
で、その逆止弁の作動不良に起因してアンクランプ状態
からいきなり本クランプ状態に切換わってしまう不都合
も防止することが可能となっている。
【0052】第2の実施の形態(図7〜図10) この第2の実施の形態にかかる装置の基本構成は、前記
第1の実施の形態で示したものと同様であるが、その特
徴として、バイパス通路34の途中に前記バイパス切換
弁46と直列に絞り52が設けられるとともに、この絞
り52と並列に逆止弁54が設けられている。この逆止
弁54は、絞り52をバイパスする通路において、ロッ
ド側室15rからメイン切換弁32のBポートへの油の
流れを阻止する(すなわちBポートからロッド側室15
rへの油の流れは許容する)ように構成されている。
【0053】この装置において、アンクランプ状態(図
7)から仮クランプ状態(図8)への切換動作は前記第
1の実施の形態で示したものと全く同様である。
【0054】仮クランプ状態から本クランプ指令スイッ
チが入力されると、コントローラ50は、バイパス切換
弁46のソレノイドを励磁して同切換弁46を図9の連
通位置に切換える。これにより、油圧ポンプ30の吐出
油がBポートを通じてバイパス通路34に供給される。
このバイパス通路34には絞り52が設けられている
が、これと並列に逆止弁54が設けられており、しかも
この逆止弁54はクランプシリンダ15側への油流れを
許容するので、結局、油圧ポンプ30の吐出油は直接ロ
ッド側室15rに供給されることになる。これにより、
クランプシリンダ15は最大限収縮し、ドローバー16
及び操作部材17は本クランプ位置までフルに後退す
る。
【0055】次に、この本クランプ状態でクランプ解除
指令が入力されると、コントローラ50は、バイパス切
換弁46を連通位置に保ったままメイン切換弁32を第
1切換位置に戻す。これにより、クランプシリンダ15
のへッド側室15hに油圧ポンプ30の吐出油が供給さ
れて同シリンダ15がアンクランプ側に伸長し、その伸
長に伴って同シリンダ15のロッド側室15rから押出
された油が定量分配シリンダ38とバイパス通路34の
双方に流出する。ここで、前記バイパス通路34の途中
には絞り52が設けられており、しかも、この絞り52
と並列に設けられている逆止弁54はメイン切換弁32
側への油の流れを阻止するので、バイパス通路34側で
は絞り52の流れ抵抗が働き、その結果、クランプシリ
ンダ15のロッド側室15rから流出した油は定量分配
シリンダ38のへッド側室38h側に優先して流れるこ
とになる。従って、同定量分配シリンダ38は確実に伸
長する。また、同シリンダ38が伸長した後は、クラン
プシリンダ15のロッド側室15r内の油は絞り52を
通じてタンク側に逃げることが可能であり、よってクラ
ンプシリンダ15も元のアンクランプ位置まで完全に伸
長することができる(図10の状態)。
【0056】この実施の形態にかかる装置においても、
従来装置のように定量分配シリンダ38のピストンに逆
止弁を設けることなく、クランプ後に両シリンダ15,
38を図7に示す初期位置へ戻すことができる。しか
も、図9に示す本クランプ状態からメイン切換弁32を
第1切換位置に戻すだけの単一操作で両シリンダ15,
38の復帰が可能であり、第1の実施の形態にかかる装
置よりも切換制御が簡単になる。
【0057】ここで、前記絞り52と並列に設けられた
逆止弁54は、前記図15〜図18に示した従来装置に
おける逆止弁40と同様、異物の噛み込みなどによって
逆止機能が低下するおそれがあるが、この逆止弁54か
ら多少油が漏れたところで、その流れ抵抗は定量分配シ
リンダ38側の流れ抵抗と比べると十分大きく、絞り5
2が効かなくなるおそれはない。すなわち、図9に示す
本クランプ状態からアンクランプ状態に復帰する際、逆
止弁54の逆止機能が多少低下していても、クランプシ
リンダ15のロッド側室15r内の油が定量分配シリン
ダ38のへッド側室38h側に優先して流れることに代
わりはなく、正常な動作が行われる。また、万が一、逆
止弁54の漏れが非常に大きくて定量分配シリンダ38
のへッド側室38hに十分な油が流入せず、定量分配シ
リンダ38が十分に伸長できなかったとしても、その異
常はストローク検知センサ42によって検知することが
可能である。
【0058】なお、本発明の実施の形態は以上のものに
限定されず、例えば次のような形態をとることも可能で
ある。
【0059】(1)前記実施形態では、アンクランプ状態
から本クランプ状態への移行途中に仮クランプ段階を設
定したものを示したが、逆に本クランプ状態からアンク
ランプ状態への復帰途中に仮クランプ段階を設定するも
のにも本発明を適用できる。このように復帰途中で仮ク
ランプ段階を設定すれば、本クランプされた工作物がい
きなり解放されて落下するといった事態を防ぐことがで
き、前記仮クランプ段階で確実に工作物を把持装置から
取出すことが可能になる。
【0060】このような構成にするには、第3の実施の
形態として図11に示すように、メイン切換弁32のB
ポートにクランプシリンダ15のロッド側室15rを直
接接続し、Aポートとへッド側室15hとの間に定量分
配シリンダ38とバイパス通路34及びバイパス切換弁
46とを並列にして介在させればよい。この場合、メイ
ン切換弁32のBポートが油圧ポンプ30の吐出側に連
通する位置が第1切換位置、メイン切換弁32のAポー
トが油圧ポンプ30の吐出側に連通する位置が第2切換
位置となり、クランプシリンダ15のロッド側室15r
が第1作動室、へッド側室15hが第2作動室に相当す
ることになる。また、図11に示す装置において、さら
に前記図7〜図10に示した絞り52や逆止弁54を設
けてもよいことはいうまでもない。
【0061】(2)図12〜図14には、具体的なハード
構成として、抱き爪と引き爪の双方を具備するようにし
たものを開示したが、本発明では、クランプ機構が単種
のものであってもこれを仮クランプ位置を含めた2段切
換するものに広く適用が可能である。
【0062】(3)バイパス切換弁46が遮断位置にある
か否かを確認検知する手段として、このバイパス切換弁
46に直接ストローク検知センサを組み込むようにして
もよい。ただし、前記図1に示したように、前記遮断位
置にある状態で油圧ポンプ30の吐出油を逃がすように
バイパス切換弁46を構成し、その逃がし路に油が流れ
ているか否かを圧力スイッチ48等で検知するようにす
れば、簡単且つ安価な構成でバイパス切換弁46の切換
状態を確認することができる。
【0063】(4)図7〜図10に示すようにバイパス通
路34の途中に絞り52を設ける場合、この絞り52は
バイパス切換弁46とメイン切換弁32との間に配する
ようにしてもよいし、構成によってはバイパス切換弁4
6の内部に形成することも可能である。
【0064】(5)前記実施形態では、作動流体として油
を用いたものを示したが、必要把持力が比較的低いもの
については空気圧を用いるようにしてもよい。
【0065】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、バイパ
ス切換弁その他の弁の作動不良に起因してアンクランプ
状態から本クランプ状態への切換、あるいは、本クラン
プ状態からアンクランプ状態への切換が仮クランプ段階
を飛び越していきなり行われてしまうのを未然に防止
し、これによって装置の安全性を高めることができる効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかる工作物把持
装置のアンクランプ状態を示す油圧回路図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態にかかる工作物把持
装置の仮クランプ状態を示す油圧回路図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態にかかる工作物把持
装置の本クランプ状態を示す油圧回路図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態にかかる工作物把持
装置の本クランプ状態からアンクランプ状態への復帰過
程を示す油圧回路図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態にかかる工作物把持
装置の本クランプ状態からアンクランプ状態への復帰過
程を示す油圧回路図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態にかかる工作物把持
装置の本クランプ状態からアンクランプ状態への復帰過
程を示す油圧回路図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態にかかる工作物把持
装置のアンクランプ状態を示す油圧回路図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態にかかる工作物把持
装置の仮クランプ状態を示す油圧回路図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態にかかる工作物把持
装置の本クランプ状態を示す油圧回路図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態にかかる工作物把
持装置の本クランプ状態からアンクランプ状態への復帰
過程を示す油圧回路図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態にかかる工作物把
持装置の本クランプ状態を示す油圧回路図である。
【図12】(a)は工作物把持装置のハード構成の一例
を示す断面側面図、(b)は(a)の操作軸に設けられて
いるカム溝の形状を示す一部断面平面図である。
【図13】図12にかかる工作物把持装置の正面図であ
る。
【図14】(a)は図12にかかる工作物把持装置の抱
き爪が抱き位置にある状態を模式的に示す断面側面図、
(b)は同抱き爪が解放位置にある状態を模式的に示す
断面側面図である。
【図15】従来の工作物把持装置のアンクランプ状態を
示す油圧回路図である。
【図16】従来の工作物把持装置の仮クランプ状態を示
す油圧回路図である。
【図17】従来の工作物把持装置の本クランプ状態を示
す油圧回路図である。
【図18】従来の工作物把持装置の本クランプ状態から
アンクランプ状態への復帰過程を示す油圧回路図であ
る。
【符号の説明】
13 ダイヤフラム(クランプ機構を構成) 14a 抱き爪(クランプ機構を構成) 15 クランプシリンダ 15h へッド側室(クランプシリンダの第1作動室ま
たは第2作動室) 15r ロッド側室(クランプシリンダの第2作動室ま
たは第1作動室) 24 引き爪(クランプ機構を構成) 30 油圧ポンプ 32 メイン切換弁 34 バイパス通路 38 定量分配シリンダ 38h(定量分配シリンダの第1作動室) 38r(定量分配シリンダの第2作動室) 42 ストローク検知スイッチ 44 絞り(流体検出手段を構成) 46 バイパス切換弁 48 圧力スイッチ(流体検出手段を構成) 50 コントローラ(切換禁止手段、切換制御手段、警
告制御手段)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工作物を把持するためのクランプ機構
    と、ピストンの両側に形成された第1作動室及び第2作
    動室への作動流体の供給によって当該ピストンが作動す
    るクランプシリンダとを備え、このクランプシリンダの
    ピストンの作動によって前記クランプ機構がアンクラン
    プ状態とクランプ状態とに切換えられるとともに、この
    クランプシリンダのピストン切換位置として、アンクラ
    ンプ位置と本クランプ位置との間に仮クランプ位置が設
    定された工作物把持装置において、前記クランプシリン
    ダよりも小さい容量を有する定量分配シリンダを備え、
    そのピストンの両側に形成された第1作動室及び第2作
    動室のうちの第1作動室を前記クランプシリンダの第2
    作動室に接続するとともに、前記クランプシリンダの第
    1作動室に圧力流体を供給するとともに前記定量分配シ
    リンダの第2作動室内の流体を逃がす第1切換位置と前
    記定量分配シリンダの第2作動室に圧力流体を供給する
    とともに前記クランプシリンダの第1作動室内の流体を
    逃がす第2切換位置とに切換可能なメイン切換弁と、前
    記メイン切換弁と前記クランプシリンダの第2作動室と
    の間で前記定量分配シリンダをバイパスするバイパス通
    路中に設けられ、当該バイパス通路を連通する連通位置
    と遮断する遮断位置とに切換えられるバイパス切換弁と
    を備え、前記定量分配シリンダのストローク分だけ前記
    クランプシリンダの第2作動室内に流体が移された状態
    で当該クランプシリンダのピストンが前記仮クランプ位
    置に切換えられるように構成し、かつ、前記バイパス切
    換弁が遮断位置にあるか否かを検出するバイパス検出手
    段と、前記バイパス切換弁が遮断位置にない場合には前
    記メイン切換弁を第1切換位置から第2切換位置に切換
    えることを禁止する切換禁止手段とを備えたことを特徴
    とする工作物把持装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の工作物把持装置におい
    て、前記バイパス切換弁を、前記遮断位置に切換えられ
    た状態でのみ前記メイン切換弁からクランプシリンダの
    第1作動室に供給される圧力流体の一部を特定の逃がし
    路に逃がすように構成するとともに、この逃がし路に流
    体が流れているか否かを検出する流体検出手段を設けた
    ことを特徴とする工作物把持装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の工作物把持装置
    において、前記メイン切換弁を第1切換位置から第2切
    換位置に切換える指令が入力されたときに前記バイパス
    切換弁が遮断位置にない場合に警告信号を出力する警告
    制御手段を備えたことを特徴とする工作物把持装置。
  4. 【請求項4】 工作物を把持するためのクランプ機構
    と、ピストンの両側に形成された第1作動室及び第2作
    動室への作動流体の供給によって当該ピストンが作動す
    るクランプシリンダとを備え、このクランプシリンダの
    ピストンの作動によって前記クランプ機構がアンクラン
    プ状態とクランプ状態とに切換えられるとともに、この
    クランプシリンダのピストン切換位置として、アンクラ
    ンプ位置と本クランプ位置との間に仮クランプ位置が設
    定された工作物把持装置において、前記クランプシリン
    ダよりも小さい容量を有する定量分配シリンダを備え、
    そのピストンの両側に形成された第1作動室及び第2作
    動室のうちの第1作動室を前記クランプシリンダの第2
    作動室に接続するとともに、前記クランプシリンダの第
    1作動室に圧力流体を供給するとともに前記定量分配シ
    リンダの第2作動室内の流体を逃がす第1切換位置と前
    記定量分配シリンダの第2作動室に圧力流体を供給する
    とともに前記クランプシリンダの第1作動室内の流体を
    逃がす第2切換位置とに切換可能なメイン切換弁と、前
    記メイン切換弁と前記クランプシリンダの第2作動室と
    の間で前記定量分配シリンダをバイパスするバイパス通
    路中に設けられ、当該バイパス通路を連通する連通位置
    と遮断する遮断位置とに切換えられるバイパス切換弁と
    を備え、前記定量分配シリンダのストローク分だけ前記
    クランプシリンダの第2作動室内に流体が移された状態
    で当該クランプシリンダのピストンが前記仮クランプ位
    置に切換えられるように構成し、かつ、前記定量分配シ
    リンダのストローク位置を検出するストローク位置検出
    手段と、前記メイン切換弁が第2切換位置に切換えられ
    かつバイパス切換弁が連通位置に切換えられた状態から
    前記クランプシリンダ及び定量分配シリンダの双方のピ
    ストンを逆位置に戻す際に、まずバイパス切換弁を遮断
    位置に切換え、次にメイン切換弁を第1切換位置に切換
    え、この切換によって前記定量分配シリンダが逆位置に
    戻ったのを前記ストローク位置検出手段が検出した後に
    前記バイパス切換弁を連通位置に切換える切換制御手段
    とを備えたことを特徴とする工作物把持装置。
  5. 【請求項5】 工作物を把持するためのクランプ機構
    と、ピストンの両側に形成された第1作動室及び第2作
    動室への作動流体の供給によって当該ピストンが作動す
    るクランプシリンダとを備え、このクランプシリンダの
    ピストンの作動によって前記クランプ機構がアンクラン
    プ状態とクランプ状態とに切換えられるとともに、この
    クランプシリンダのピストン切換位置として、アンクラ
    ンプ位置と本クランプ位置との間に仮クランプ位置が設
    定された工作物把持装置において、前記クランプシリン
    ダよりも小さい容量を有する定量分配シリンダを備え、
    そのピストンの両側に形成された第1作動室及び第2作
    動室のうちの第1作動室を前記クランプシリンダの第2
    作動室に接続するとともに、前記クランプシリンダの第
    1作動室に圧力流体を供給するとともに前記定量分配シ
    リンダの第2作動室内の流体を逃がす第1切換位置と前
    記定量分配シリンダの第2作動室に圧力流体を供給する
    とともに前記クランプシリンダの第1作動室内の流体を
    逃がす第2切換位置とに切換可能なメイン切換弁と、前
    記メイン切換弁と前記クランプシリンダの第2作動室と
    の間で前記定量分配シリンダをバイパスするバイパス通
    路中に設けられ、当該バイパス通路を連通する連通位置
    と遮断する遮断位置とに切換えられるバイパス切換弁と
    を備え、前記定量分配シリンダのストローク分だけ前記
    クランプシリンダの第2作動室内に流体が移された状態
    で当該クランプシリンダのピストンが前記仮クランプ位
    置に切換えられるように構成し、かつ、前記バイパス通
    路の途中に絞りを設けたことを特徴とする工作物把持装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の工作物把持装置におい
    て、前記絞りと並列に、クランプシリンダの第2作動室
    からメイン切換弁へ向かう方向のみその方向への流体の
    流れを阻止する逆止弁を設けたことを特徴とする工作物
    把持装置。
  7. 【請求項7】 請求項4〜6のいずれかに記載の工作物
    把持装置において、前記バイパス切換弁が遮断位置にあ
    るか否かを検出するバイパス検出手段と、前記バイパス
    切換弁が遮断位置にない場合には前記メイン切換弁を第
    1切換位置から第2切換位置に切換えることを禁止する
    切換禁止手段とを備えたことを特徴とする工作物把持装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の工作物把持装置におい
    て、前記バイパス切換弁を、前記遮断位置に切換えられ
    た状態でのみ前記メイン切換弁からクランプシリンダの
    第1作動室に供給される圧力流体の一部を逃がし路に逃
    がすように構成するとともに、この逃がし路に流体が流
    れているか否かを検出する流体検出手段を設けたことを
    特徴とする工作物把持装置。
  9. 【請求項9】 請求項7または8記載の工作物把持装置
    において、前記メイン切換弁を第1切換位置から第2切
    換位置に切換える指令が入力されたときに前記バイパス
    切換弁が遮断位置にない場合に警告信号を出力する警告
    制御手段を備えたことを特徴とする工作物把持装置。
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