JP2000357842A - 半導体レーザ - Google Patents
半導体レーザInfo
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Abstract
像の水平方向のビーム拡がり角の拡大、共振器端面の形
状のバラツキによるレーザ特性の悪化防止およびノイズ
特性の向上を容易に実現することのできる窒化物系II
I−V族化合物半導体を用いた半導体レーザを提供す
る。 【解決手段】 p型AlGaNクラッド層7の上層部、
p型GaNコンタクト層8からなるリッジ部9の両側
に、GaInN活性層5からの光を吸収しないSiO2
電流狭窄層11が設けられた屈折率導波型のGaN系半
導体レーザにおいて、リッジ部9の共振器長方向の両端
部に、共振器長方向の中央部から共振器長方向の両端部
に向かう方向に幅が減少するテーパー領域9aを設け
る。リッジ部9の共振器長方向の中央部は幅が一定のス
トレート領域9bとする。リッジ部9の共振器長方向の
両端面における幅W1 を3μm以下、リッジ部9の共振
器長方向の中央部における幅W2 を4μm以上に設定す
る。
Description
するものであり、特に、窒化物系III−V族化合物半
導体を用いた半導体レーザに関するものである。
族化合物半導体(以下「GaN系半導体」ともいう)
は、他のIII−V族化合物半導体と比較してエネルギ
ーバンドギャップを大きくすることができるため、青色
乃至紫外領域の短波長帯で発振可能な半導体レーザの材
料として有望である。特に、このGaN系半導体を用い
た半導体レーザは、既存の光学系を使用して読み出し/
書き込みの行われる光ディスクの限界波長とされている
400nm前後の発振波長が得られることから、高記録
密度の光ディスク装置の光源として大いに注目されてい
る。
いる従来のGaN系半導体レーザの一例を示す(例えば
Japanese Journal of Physics Letters vol.36 p.L156
8)。ここで、図4は斜視図、図5は平面図である。こ
こに示す従来のGaN系半導体レーザは、屈折率導波型
のものである。
GaN系半導体レーザにおいては、c面のサファイア
(Al2 O3 )基板101上にアンドープのGaNバッ
ファ層102を介して、n型GaNコンタクト層10
3、n型AlGaNクラッド層104、GaInN活性
層105、p型AlGaNキャップ層106、p型Al
GaNクラッド層107およびp型GaNコンタクト層
108が順次積層されている。
およびp型GaNコンタクト層108は、一方向に延在
するストレートストライプ型のリッジ形状を有する。符
号109は、これらのp型AlGaNクラッド層107
の上層部およびp型GaNコンタクト層108により構
成されるリッジ部を示す。このリッジ部109は共振器
長方向に均一な幅Wを有する。なお、このリッジ部10
9の幅(リッジ幅ともいう)Wは、リッジ部109の底
部での幅を指す。
nN活性層105、p型AlGaNキャップ層106お
よびp型AlGaNクラッド層107の下層部は、一方
向に延在する所定のメサ形状を有する。符号110は、
そのメサ部を示す。なお、図5においては、このメサ部
110に対応する部分が示され、これに隣接する部分は
図示省略されている。
nN活性層105からの光を吸収しないSiO2 電流狭
窄層111が成膜され、これによって電流狭窄構造が形
成されている。このSiO2 電流狭窄層111は、電極
間での短絡を防止するためにメサ部110の側面にも設
けられている。また、このようにリッジ部109の両側
にSiO2 電流狭窄層111が成膜されることによっ
て、リッジ部109に対応する部分の屈折率が高く、そ
の両側の部分の屈折率が低いステップ状の屈折率分布が
接合と平行な方向に作り付けられている。
O2 電流狭窄層111上には、Ni/Pt/Au電極の
ようなp側電極112が設けられ、メサ部110に隣接
するn型GaNコンタクト層103上には、Ti/Al
電極のようなn側電極113が設けられている。
両共振器端面は、サファイア基板101をその上のレー
ザ構造を形成するGaN系半導体層と共に劈開(疑似劈
開)することにより形成された疑似劈開面により構成さ
れている。ここで、サファイア基板を用いたGaN系半
導体レーザでは、レーザ構造を形成するGaN系半導体
層を反応性イオンエッチング(RIE)法によりエッチ
ングし、このエッチングにより形成された切断面(エッ
チト・ファセット)を共振器端面とすることも可能であ
る。しかしながら、この場合、サファイア基板をRIE
法によりエッチングすることが困難であるため、共振器
端面から出射されるレーザ光の一部がサファイア基板の
表面で反射し、遠視野像(FFP)に乱れが生じる。そ
のようなGaN系半導体レーザを光ディスク装置の光源
として用いた場合、光学ピックアップとしての性能は低
下する。これに対して、疑似劈開面により共振器端面が
構成されたこの従来のGaN系半導体レーザでは、共振
器端面から出射されたレーザ光がサファイア基板表面で
反射されることが無く、レーザ光の遠視野像の形状が良
好である。
導体レーザでは、リッジ内外の実効屈折率差Δn、すな
わち、リッジ部109に対応する部分とその両側の部分
との実効屈折率差Δnにより、接合と平行な方向(水平
方向)の光場がリッジ部109に対応する部分に閉じ込
められる、いわゆる屈折率導波(実屈折率導波)が実現
されている。これにより、この従来のGaN系半導体レ
ーザでは、低閾値電流かつ比較的安定した水平横モード
での発振が得られている。
た従来のGaN系半導体レーザ、すなわち、ストレート
ストライプ型のリッジ構造を有するGaN系半導体レー
ザにおいては、次のような問題があった。
aN系半導体レーザにおいて、共振器端面から出射され
るレーザ光の横モードは、共振器端面でのリッジ幅の影
響を強く受けることから、横モードを安定に維持するた
めには、リッジ幅Wを3μm以下程度とすることが望ま
しい。しかしながら、この従来のGaN系半導体レーザ
では、リッジ幅Wを狭くした場合、p型GaNコンタク
ト層108とp側電極112とのコンタクト面積が減少
することにより、電流経路が狭くなり微分抵抗が高まる
ため、駆動電圧が上昇する。また、この場合、GaIn
N活性層105における利得領域の幅が減少し、導波ロ
スが増加することにより、駆動電流の上昇をも引き起こ
しかねない。
においては、駆動電圧の上昇を抑える観点からリッジ幅
Wを3μmよりあまり狭くすることができず、そのた
め、高次の水平横モードが発生しやすいという問題があ
った。水平横モードに高次のモードが発生すると、電流
−光出力特性に非線形性(キンク)が現れると共に、レ
ーザ光の出射角、出射方向が変化し、レーザ特性は悪化
する。特に、電流−光出力特性の非線形性が使用光出力
よりも低いところで発生した場合、ジッタが極端に悪化
するため、そのような半導体レーザを光ディスク装置の
光源として使用することはできなくなる。
装置の光源として用いる場合、遠視野像の水平方向のビ
ーム拡がり角θ//が同程度であれば、従来使用されてい
るAlGaAs系半導体レーザやAlGaInP系半導
体レーザなどと比較して、組み立て時に厳しい位置精度
が要求される。そのため、GaN系半導体レーザを光デ
ィスク装置の光源に用いる場合、出射端面でのビーム径
の縮小化を図り、遠視野像の水平方向のビーム拡がり角
θ//を、例えば8°程度以上に拡大してやる必要があ
る。この理由からも、リッジ幅Wが3μmでは不十分で
ある。
においては、次のような理由から、リッジ幅Wはさらに
狭く設定されることが望ましい。
aN系半導体レーザでは、その動作時に注入キャリアに
よるプラズマ効果によってリッジ部109に対応する部
分の屈折率が低下し、リッジ内外の屈折率分布に変化が
生じ、極端な場合、水平横モードに高次のモードが発生
することがある。これを防止し、水平横モードをより安
定なものとするためには、リッジ内外の実効屈折率差Δ
nを、プラズマ効果による屈折率の低下分(2×10-3
程度)より大きくする必要がある。
同様のストレートストライプ型のリッジ構造を有するG
aN系半導体レーザにおける基本モードの発振条件を示
す。図6において、横軸はリッジ内外の実効屈折率差Δ
nを示し、縦軸はリッジ幅Wを示す。また、曲線Aは、
GaNの屈折率n=2.504、波長λ=400nmの
条件を与えて求めた1次モードのカットオフ条件であ
り、破線Bは、キャリアのプラズマ効果による屈折率の
低下分を考慮したときの実効屈折率差Δnの下限(Δn
=2×10-3)を示す。このGaN系半導体レーザを基
本モードで発振させるためには、通常、図6において、
リッジ内外の実効屈折率差Δnおよびリッジ幅Wを曲線
Aの下側の領域に設定すればよいが、キャリアのプラズ
マ効果を考慮したときの基本モードの発振条件は、曲線
A、破線Bおよび横軸で囲まれた領域(図6中、斜線を
施した部分)となり、この場合、リッジ幅Wは2μm以
下に設定する必要がある。
N系半導体レーザでは、サファイア基板自体に劈開性が
ないために、GaAs基板のような劈開の容易な基板上
に作製される他の種類の半導体レーザ、具体的には、G
aAs基板を用いたAlGaAs系半導体レーザやAl
GaInP系半導体レーザのように、機械的な加工によ
る共振器端面の形成が容易ではない。そのため、図4お
よび図5に示す従来のGaN系半導体レーザにおいて
は、相対する2つの共振器端面が、リッジ部109の延
長方向したがって共振器長方向に対して垂直にならない
ことがある。このように共振器端面が共振器長方向に対
して傾斜すると、その共振器端面から出射されるレーザ
光の光軸も傾く。このことは、図7に示す共振器端面の
水平方向の傾きとレーザ光の出射方向との関係より明ら
かである。
光の出射方向を変化させるのみならず、端面反射率の減
少、スロープ効率の増大または減少、閾値電流の増大な
どを招き、レーザ特性に深刻な影響を与える。そこで、
本発明者は、図4および図5に示すと同様のストレート
ストライプ型のリッジ構造を有するGaN系半導体レー
ザにおいて、共振器端面が水平方向に傾いた場合、端面
反射率および閾値電流がどの程度変化するかを調べた。
図8および図9にその結果を示す。図8は、共振器端面
の水平方向傾きと端面反射率との関係を示し、図9は、
共振器端面の水平方向の傾きと閾値電流の上昇分との関
係を示す。図8および図9において、曲線Aはリッジ幅
W=4μmとした場合、曲線Bはリッジ幅W=3μmと
した場合、曲線Cはリッジ幅W=2μmとした場合の結
果を示す。図8および図9より、共振器端面の傾きが大
きくなるに従って端面反射率が低下し、閾値電流が上昇
することがわかる。
合う領域に形成されるチップ間で異なるため、同一ロッ
ト内での半導体レーザの特性のバラツキが大きくなり、
製造歩留まりを低下させる要因になる。
Wが4μm→3μm→2μmと次第に小さくなるに従っ
て、共振器端面の傾きに伴う端面反射率の低下および閾
値電流の上昇の度合いが低減されることがわかる。した
がって、従来のリッジ構造を有するGaN系半導体レー
ザでは、リッジ幅Wを狭くするほど、共振器端面の形状
(主にその傾き)のバラツキによるレーザ特性の悪化が
防止され、製造歩留まりが向上する。
共振器端面におけるリッジ幅Wが広くなるほど、戻り光
による撹乱の影響を受けやすくなるため、ノイズ特性を
向上の観点からもリッジ幅Wは狭くすることが好まし
い。
のGaN系半導体レーザにおいては、駆動電圧の上昇を
抑制する観点からリッジ幅Wの下限は3μm程度に制限
される。そのため、従来のGaN系半導体レーザでは、
駆動電圧を上昇させることなく、共振器端面形成の良否
がレーザ特性に及ぼす悪影響の低減を図り、かつ、ノイ
ズ特性を向上させることが極めて困難であった。
の低減、横モードの安定化、遠視野像の水平方向のビー
ム拡がり角の拡大、共振器端面の形状のバラツキによる
レーザ特性の悪化防止およびノイズ特性の向上を容易に
実現することのできる窒化物系III−V族化合物半導
体を用いた半導体レーザを提供することにある。
に、この発明は、第1導電型の第1のクラッド層と、第
1のクラッド層上の活性層と、活性層上の第2導電型の
第2のクラッド層とを有し、第2のクラッド層に設けら
れたリッジ部の両側の部分に、活性層からの光を吸収し
ない材料からなる電流狭窄層が設けられた電流狭窄構造
を有する窒化物系III−V族化合物半導体を用いた半
導体レーザにおいて、リッジ部は、共振器長方向の両端
部に共振器長方向の中央部から共振器長方向の両端部に
向かう方向に幅が減少するテーパー領域を有することを
特徴とするものである。
化合物半導体はGa、Al、In、BおよびTlからな
る群より選ばれた少なくとも1種類のIII族元素と、
少なくともNを含み、場合によってはさらにAsまたは
Pを含むV族元素とからなる。
ては、例えば、酸化シリコン(SiO2 )、窒化シリコ
ン(SiN)などの誘電体、AlGaN、GaInN、
GaNなどの窒化物系III−V族化合物半導体、Zn
SなどのII−VI族化合物半導体が用いられる。
制しつつ、横モードを安定に維持するために、好適に
は、リッジ部の共振器長方向の中央部における幅が4μ
m以上に選ばれ、かつ、リッジ部の共振器長方向の両端
面における幅が3μm以下に選ばれる。特に、出射され
るレーザ光の横モードは、リッジ部の共振器長方向の両
端部における幅(共振器端面での幅)の影響を強く受け
るため、リッジ部の共振器長方向の両端面における幅に
ついては、より好適には2μm以上3μm以下に選ば
れ、さらに好適には2μm以下に選ばれる。
ば、リッジ部が共振器長方向の両端部に共振器長方向の
中央部から共振器長方向の両端部に向かう方向に幅が減
少するテーパー領域を有することにより、リッジ部の共
振器長方向の両端面における幅よりも、リッジ部の共振
器長方向の中央部における幅の方が広くなる。そのた
め、横モードを安定に維持するために、リッジ部の共振
器長方向の両端面における幅を狭く設定した場合であっ
ても、それとは独立に、リッジ部の共振器長方向の中央
部における幅を広く設定することができる。これによ
り、電極とのコンタクト面積を広くし、リッジ部での抵
抗成分を低減することができるので、半導体レーザの駆
動電圧を低減することが可能である。特に、この発明に
おいては、リッジ部の共振器長方向の中央部における幅
を4μm以上に設定し、かつ、リッジ部の共振器長方向
の両端面における幅を3μm以下に設定した場合、駆動
電圧を上昇させることなく、横モードの安定化を図るこ
とができる。横モードの安定化については、リッジ部の
共振器長方向の両端面における幅を2μm以下に設定し
た場合、高次の水平横モードの発生を抑制することがで
きるので、より効果的である。
器長方向の両端部のテーパー領域での波面整形効果によ
り、遠視野像の水平方向のビーム拡がり角を広くするこ
とができる上に、リッジ部の共振器長方向の両端面にお
ける幅を狭くすることによって、遠視野像の水平方向の
ビーム拡がり角をさらに広くすることができるので、こ
の半導体レーザを光ディスク装置の光源に用いる場合、
組み立て時に要求される厳しい位置精度を緩和すること
ができる。また、この際、リッジ部の共振器長方向の中
央部における幅を、リッジ部の共振器長方向の両端面に
おける幅とは独立に広く設定することにより、電極コン
タクト面積を減少させずに遠視野像の水平方向のビーム
拡がり角の拡大を図ることができるため、信頼性良く遠
視野像を整形することが可能である。
器長方向の両端面における幅を狭くした場合、共振器端
面の形状による端面反射率の低下、閾値電流の上昇、ス
ロープ効率の変化を抑制することができる。これによ
り、共振器端面の形状のバラツキによるレーザ特性の悪
化を防止することができるので、特性の良好な半導体レ
ーザを高い製造歩留まりで得ることができる。また、リ
ッジ部の共振器長方向の両端面における幅を狭くした場
合、半導体レーザが戻り光によって撹乱される程度が抑
制されるので、戻り光によって誘起されるノイズを低減
することができる。この際、この発明では、リッジ部の
共振器長方向の中央部における幅を、リッジ部の共振器
長方向の両端面における幅とは独立に広く設定すること
ができるので、リッジ部の共振器長方向の両端面におけ
る幅を狭くすることにより得られる利点を、駆動電圧を
上昇させることなく得ることができる。
て図面を参照しながら説明する。なお、実施形態の全図
において、同一または対応する部分には同一の符号を付
す。
説明する。図1および図2は、この発明の第1の実施形
態によるGaN系半導体レーザを示す。ここで、図1は
斜視図、図2は平面図である。このGaN系半導体レー
ザは、屈折率導波型のものである。
実施形態によるGaN系半導体レーザにおいては、例え
ば、c面のサファイア基板1上にアンドープのGaNバ
ッファ層2を介して、n型GaNコンタクト層3、n型
AlGaNクラッド層4、GaInN活性層5、p型A
lGaNキャップ層6、p型AlGaNクラッド層7お
よびp型GaNコンタクト層8が順次積層されている。
n型AlGaNクラッド層4およびp型AlGaNクラ
ッド層7のAl組成は例えば6〜8%程度であり、Ga
InN活性層5のIn組成は例えば15%程度である。
このGaN系半導体レーザの発光波長は400nm程度
である。また、p型AlGaNキャップ層6のAl組成
は20%程度である。
びp型GaNコンタクト層8は、一方向に延在するテー
パーストライプ型のリッジ形状を有する。符号9は、こ
れらのp型AlGaNクラッド層7の上層部およびp型
GaNコンタクト層8により構成されたリッジ部を示
す。このリッジ部9の構成については、後に詳細に説明
する。
活性層5、p型AlGaNキャップ層6およびp型Al
GaNクラッド層7の下層部は、一方向に延在する所定
のメサ形状を有する。符号10はそのメサ部を示す。な
お、図2においては、このメサ部10に対応する部分が
示され、これに隣接する部分は図示省略されている。
aInN活性層5からの光を吸収しないSiO2 電流狭
窄層11が成膜され、これによって電流狭窄構造が形成
されている。このSiO2 電流狭窄層11は、電極間で
の短絡を防止するためにメサ部10の側面にも設けられ
ている。また、このようにリッジ部9の両側にSiO2
電流狭窄層11が成膜されることによって、リッジ部9
に対応する部分の屈折率が高く、その両側の部分の屈折
率が低いステップ状の屈折率分布が接合と平行な方向に
作り付けられている。なお、ここでのリッジ内外の実効
屈折率差Δnは、キャリアのプラズマ効果によってリッ
ジ部9に対応する部分の屈折率が低下することを考慮し
て、好適には例えば2×10-3以上に選ばれる。この例
の場合、リッジ内外の実効屈折率差Δnは例えば2×1
0-3に設定される。
電流狭窄層11の上には、例えばNi/Pt/Au電極
のようなp側電極12が設けられ、メサ部10に隣接す
るn型GaNコンタクト層3上には、例えばTi/Al
電極のようなn側電極13が設けられている。
器端面は、サファイア基板1をその上のレーザ構造を形
成するGaN系半導体層と共に劈開(疑似劈開)するこ
とにより形成された疑似劈開面からなる。この場合、共
振器端面から出射されるレーザ光が、サファイア基板1
の表面で反射されることがなく、したがって、このレー
ザ光の遠視野像の形状は良好である。
態によるGaN系半導体レーザでは、リッジ内外の実効
屈折率差Δn、すなわち、リッジ部9に対応する部分と
その両側の部分との実効屈折率差Δnにより、水平方向
の光場がリッジ部9に対応する部分に閉じ込められる、
いわゆる屈折率導波(実屈折率導波)が実現されてい
る。これにより、このGaN系半導体レーザでは、低閾
値電流かつ比較的安定した水平横モードでの発振が得ら
れている。さらに、このGaN系半導体レーザでは、リ
ッジ部9の共振器長方向の両端面における幅が好適には
3μm以下、より好適には2μm以下に設定されること
により、より一層の横モードの安定化を図ることが可能
である。
系半導体レーザにおけるリッジ部9の構成について詳細
に説明する。
このGaN系半導体レーザにおけるリッジ部9は、共振
器長方向の両端部のそれぞれの領域に、共振器長方向の
中央部から共振器長方向の両端部に向かう方向に、連続
的に幅が減少するようにテーパーが施されたテーパー領
域9aを有する。また、このリッジ部9は、共振器長方
向の中央部の領域に幅が均一なストレート領域9bを有
する。
両端部に設けられた2つのテーパー領域9aは互いにほ
ぼ等しい長さL1 を有する。これらのテーパー領域9a
の合計の長さ2L1 は、十分な波面整形効果が得られる
ように、例えば、共振器長L(L=2L1 +L2 、L2
はストレート領域9bの長さ)の10分の1以上、すな
わち、2L1 ≧L/10となるように選ばれる。
共振器長方向の両端面における幅を示し、W2 はリッジ
部9の共振器長方向の中央部における幅を示す。ここ
で、幅W1 は、共振器長方向の両端面におけるリッジ部
9の底部での幅を指し、幅W2は、共振器長方向の中央
部におけるリッジ部9の底部での幅を指す。これらのリ
ッジ部9の共振器長方向の両端面における幅W1 および
リッジ部9の共振器長方向の中央部における幅W2 は、
W1 <W2 の関係を満たしている。さらに、これらのリ
ッジ部9の共振器長方向の両端面における幅W1 および
リッジ部9の共振器長方向の中央部における幅W2 は、
駆動電圧の上昇を抑制しつつ、横モードを安定に維持す
るために、好適には、W1 ≦3μmかつW2 ≧4μmと
なるように選ばれ、より好適には、2μm≦W1 ≦3μ
mかつW2 ≧4μmとなるように選ばれ、さらに好適に
は、W1 ≦2μmかつW2 ≧4μmとなるように選ばれ
る。
系半導体レーザの各部の寸法の一例を挙げると、共振器
長L=500μm、リッジ部9のテーパー領域9aの長
さL1 =100μm、ストレート領域9bの長さL2 =
300μm、リッジ部9の共振器長方向の両端面におけ
る幅W1 =2μm、リッジ部9の共振器長方向の中央部
における幅W2 =4μmである。
実施形態によるGaN系半導体レーザによれば、リッジ
部9が共振器長方向の両端部のそれぞれの領域に、共振
器長方向の中央部から共振器長方向の両端部に向かう方
向に幅が減少するテーパー領域9aを有することによ
り、次のような種々の利点を得ることができる。
N系半導体レーザにおいては、リッジ部9が共振器長方
向の両端部にテーパー領域9aを有することにより、リ
ッジ部9の共振器長方向の両端面における幅W1 より
も、リッジ部9の共振器長方向の中央部における幅W2
の方が広くなる。そのため、横モードを安定に維持する
ために、リッジ部9の共振器長方向の両端面における幅
W1 を3μm以下、具体的には例示したように2μmと
狭く設定した場合であっても、それとは独立に、リッジ
部9の共振器長方向の中央部における幅W2 を4μm以
上、具体的には例示したように4μmと広く設定するこ
とができる。これにより、p型GaNコンタクト層8と
p側電極11とのコンタクト面積を広くし、リッジ部9
での抵抗成分を低減することができるので、このGaN
系半導体レーザの駆動電圧を低減することが可能であ
る。
ば、駆動電圧を上昇させることなく、横モードを安定に
維持することが可能である。特に、共振器長L=500
μm、テーパー領域9aの長さL1 =100μm、スト
レート領域9bの長さL2 =300μm、リッジ部9の
共振器長方向の両端面における幅W1 =2μm、リッジ
部9の共振器長方向の中央部における幅W2 =4μmに
設定されたこの第1の実施形態によるGaN系半導体レ
ーザの場合、図4および図5に示す従来のGaN系半導
体レーザにおいて、共振器長L=500μm、リッジ部
109の幅W=3μmとした場合よりも電極コンタクト
面積を広くとることができるので、横モードの安定化を
図りつつ、駆動電圧を低減することができる。また、こ
の第1の実施形態においては、リッジ部9の共振器長方
向の両端面における幅W1 が2μmに設定されているこ
とにより、キャリアのプラズマ効果を考慮に入れた基本
モードの発振条件を満たすことが可能であり(図6参
照)、したがって、高次の水平横モードの発生を抑制す
ることができるので、横モードをより安定に維持するこ
とが可能である。
ジ部9の共振器長方向の両端部のテーパー領域9aでの
波面整形効果により、遠視野像の水平方向のビーム拡が
り角θ//を広くすることができる。これに加えて、この
第1の実施形態では、リッジ部9の共振器長方向の両端
面における幅W1 が2μmと狭く設定されていることに
よって、遠視野像の水平方向のビーム拡がり角θ//がさ
らに拡大されている。具体的には、リッジ部109の幅
Wが3μmの従来のGaN系半導体レーザでは、遠視野
像の水平方向のビーム拡がり角θ//が6°であるのに対
して、リッジ部9の共振器長方向の両端面における幅W
1 が2μmと狭窄化されたこの第1の実施形態によるG
aN系半導体レーザでは、遠視野像の水平方向のビーム
拡がり角θ//を8°程度まで拡大することができる。こ
れにより、このGaN系半導体レーザを光ディスク装置
の光源に用いる場合、組み立て時に要求される厳しい位
置精度を緩和することができる。また、この際、リッジ
部9の共振器長方向の中央部における幅W2 を、リッジ
部9の共振器長方向の両端面における幅W1 とは独立に
広く設定することにより、電極コンタクト面積を減少さ
せずに水平方向のビーム拡がり角θ//の拡大を図ること
ができるため、信頼性良く遠視野像を整形することが可
能である。
ジ部9の共振器長方向の両端面における幅W1 が2μm
と狭く設定されていることにより、共振器端面の形状
(主にその傾き)による端面反射率の低下、閾値電流の
上昇、スロープ効率の変化を抑制することができる。こ
れにより、共振器端面の形状のバラツキによるレーザ特
性の悪化を防止することができるので、特性の良好な半
導体レーザを高い製造歩留まりで得ることができる。ま
た、リッジ部9の共振器長方向の両端面における幅W1
が2μmと狭く設定されていることにより、このGaN
系半導体レーザが戻り光によって撹乱される度合いが抑
制されるため、戻り光によって誘起されるノイズを低減
することもできる。この際、この第1の実施形態におい
ては、リッジ部9の共振器長方向の中央部における幅W
2 を、リッジ部9の共振器長方向の両端面における幅W
1 とは独立に広く設定することができるので、リッジ部
9の共振器長方向の両端面における幅W1 を狭くするこ
とにより得られるこれらの利点を、駆動電圧を上昇させ
ることなく得ることができる。
ば、リッジ部9が、共振器長方向の両端部のそれぞれの
領域に、共振器長方向の中央部から共振器長方向の両端
部に向かう方向に幅が減少するテーパー領域9aを有す
ることにより、リッジ部9の共振器長方向の両端面にお
ける幅W1 およびリッジ部の共振器長方向の中央部にお
ける幅W2 をそれぞれ最適化することができ、駆動電圧
の低減、横モードの安定化、遠視野像の水平方向のビー
ム拡がり角θ//の拡大、共振器端面の形状のバラツキに
よるレーザ特性の悪化防止およびノイズ特性の向上を容
易に実現することができる。したがって、この第1の実
施形態によれば、光ディスク装置の光源に適した、特性
の良好なGaN系半導体レーザを得ることができる。
説明する。図3は、この発明の第2の実施形態によるG
aN系半導体レーザの平面図である。この第2の実施形
態によるGaN系半導体レーザでは、プロセス上のトレ
ランスを考慮して、共振器長方向の両端面の近傍の所定
の領域でリッジ部9の幅が一定にされる。なお、この第
2の実施形態によるGaN系半導体レーザの接合と垂直
な方向の構造は、第1の実施形態によるGaN系半導体
レーザと同様に構成されている。
よるGaN系半導体レーザにおけるリッジ部9は、共振
器長方向の両端部のテーパー領域9aと両共振器端面と
の間のそれぞれの領域に、均一な幅W1 のストレート領
域9cをさらに有する。図3において、L3 はこれらの
ストレート領域9cの長さを示す。ここで、これらのス
トレート領域9cは、リッジ部9の共振器長方向の両端
面における幅を確実にW1 とするために設けられるもの
であり、これらのストレート領域9cの長さL3 は極力
短くすることが望ましい。この場合、これらのストレー
ト領域9cの長さL3 の上限は、例えば20〜25μm
程度に選ばれる。
系半導体レーザの各部の寸法の一例を挙げると、共振器
長L=500μm、リッジ部9のテーパー領域9aの長
さL1 =100μm、共振器長方向の中央部のストレー
ト領域9bの長さL2 =250μm、共振器長方向の両
端部のストレート領域9cの長さL3 =25μm、リッ
ジ部9の共振器長方向の両端面における幅W1 =2μ
m、リッジ部9の共振器長方向の中央部における幅W2
=4μmである。
レーザの上記以外の構成は、第1の実施形態によるGa
N系半導体レーザと同様であるので、説明を省略する。
形態におけると同様の利点を得ることができると共に、
次のような利点を合わせて得ることができる。すなわ
ち、この第2の実施形態においては、リッジ部9の共振
器長方向の両端部の領域に均一な幅W1 のストレート領
域9cが設けられていることにより、共振器を加工する
際に、リッジ部9の共振器長方向の両端面における幅を
確実にW1 とすることができる。これにより、共振器長
方向の両端面におけるリッジ部9の幅がW1 で、かつ、
共振器長方向の中央部におけるリッジ部9の幅がW2 で
あるようなテーパーストライプ型のリッジ構造を有する
GaN系半導体レーザを高い製造歩留まりで得ることが
できる。
に説明したが、この発明は、上述の実施形態に限定され
るものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の
変形が可能である。
において挙げた数値、構造、材料などはあくまで例にす
ぎず、必要に応じてこれらと異なる数値、構造、材料な
どを用いてもよい。
形態における共振器長L、リッジ部9の共振器長方向の
両端部のテーパー領域9aの長さL1 、リッジ部9の共
振器長方向の中央部のストレート領域9bの長さL2 、
リッジ部9の共振器長方向の両端部のストレート領域9
cの長さL3 、リッジ部9の共振器長方向の両端面にお
ける幅W1 、リッジ部9の共振器長方向の中央部におけ
る幅W2 の値は、第1および第2の実施形態において挙
げた諸条件を満たしていれば、任意に設定することがで
きる。
おいて、リッジ部9の共振器長方向の両端部のそれぞれ
の領域に設けられた2つのテーパー領域9aは、フロン
ト側とリア側とで対称である必要はなく、さらに、リッ
ジ部9の両側面も左右非対称であってもよい。また、リ
ッジ部9のテーパー領域9aは、共振器長方向の中央部
から共振器長方向の両端部に向かう方向に幅が単調に減
少するのであれば、その側面が平面で構成されている必
要はなく、例えば内側または外側に湾曲した曲面で構成
されていてもよい。また、リッジ部9の共振器長方向の
中央部のストレート領域9bの長さL2 を0として、リ
ッジ部9を共振器長方向の両端部のテーパー領域9aの
み、または、テーパー領域9aおよびストレート領域9
cのみとしてもよい。
おいては、リッジ部9の両側に埋め込まれる電流狭窄層
の材料としてSiO2 が用いられているが、この電流狭
窄層の材料としては、これ以外にもAlGaN、GaI
nN、GaNなどの窒化物系III−V族化合物半導
体、SiNなどの誘電体、ZnSなどのII−VI族化
合物半導体を用いてもよい。
おいて、レーザ構造を形成する各半導体層の導電型を反
対にしてもよい。
おいては、基板としてサファイア基板を用いているが、
これは、サファイア基板に代えてスピネル基板、SiC
基板、ZnO基板、GaP基板などを用いてもよいし、
あるいは、これらの基板上に窒化物系III−V族化合
物半導体層が成長された基板、これらの基板上に窒化物
系III−V族化合物半導体層を成長させた後、基板を
研磨等で取り去り窒化物系III−V族化合物半導体層
のみを持つ基板、GaN基板のような窒化物系III−
V族化合物半導体そのものからなる基板などを用いても
よい。
おいては、この発明をDH構造(Double Heterostructu
re)のGaN系半導体レーザに適用した場合について説
明したが、この発明はSCH構造(Separate Confineme
nt Heterostructure)のGaN系半導体レーザに適用す
ることも可能である。
ば、リッジ部が、共振器長方向の両端部に共振器長方向
の中央部から共振器長方向の両端部に向かう方向に幅が
減少するテーパー領域を有することにより、リッジ部の
共振器長方向の中央部における幅およびリッジ部の共振
器長方向の両端面における幅をそれぞれ最適化すること
ができるので、駆動電圧の低減、横モードの安定化、遠
視野像の水平方向のビーム拡がり角の拡大、共振器端面
の形状のバラツキによるレーザ特性の悪化防止およびノ
イズ特性の向上を容易に実現することができる。これに
より、光ディスク装置の光源に適した、特性の良好な窒
化物系III−V族化合物半導体を用いた半導体レーザ
を得ることができる。
導体レーザの斜視図である。
導体レーザの平面図である。
導体レーザの平面図である。
る。
る。
発振条件を示すグラフである。
傾きとレーザ光の出射方向との関係を示すグラフであ
る。
傾きと端面反射率との関係を示すグラフである。
傾きと閾値電流の上昇分との関係を示すグラフである。
3・・・n型GaNコンタクト層、4・・・n型AlG
aNクラッド層、5・・・GaInN活性層、6・・・
p型AlGaNキャップ層、7・・・p型AlGaNク
ラッド層、8・・・p型GaNコンタクト層、9・・・
リッジ部、9a・・・テーパー領域、9b,9c・・・
ストレート領域、10・・・SiO2 電流狭窄層、11
・・・p側電極、12・・・n側電極
Claims (4)
- 【請求項1】 第1導電型の第1のクラッド層と、 上記第1のクラッド層上の活性層と、 上記活性層上の第2導電型の第2のクラッド層とを有
し、 上記第2のクラッド層に設けられたリッジ部の両側の部
分に、上記活性層からの光を吸収しない材料からなる電
流狭窄層が設けられた電流狭窄構造を有する窒化物系I
II−V族化合物半導体を用いた半導体レーザにおい
て、 上記リッジ部は、共振器長方向の両端部に上記共振器長
方向の中央部から上記共振器長方向の両端部に向かう方
向に幅が減少するテーパー領域を有することを特徴とす
る半導体レーザ。 - 【請求項2】 上記リッジ部の上記共振器長方向の中央
部における幅が4μm以上であり、上記リッジ部の上記
共振器長方向の両端面における幅が3μm以下であるこ
とを特徴とする請求項1記載の半導体レーザ。 - 【請求項3】 上記リッジ部の上記共振器長方向の中央
部における幅が4μm以上であり、上記リッジ部の上記
共振器長方向の両端面における幅が2μm以上3μm以
下であることを特徴とする請求項1記載の半導体レー
ザ。 - 【請求項4】 上記リッジ部の上記共振器長方向の中央
部における幅が4μm以上であり、上記リッジ部の上記
共振器長方向の両端面における幅が2μm以下であるこ
とを特徴とする請求項1記載の半導体レーザ。
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