【発明の詳細な説明】
アクチノマイシンD類似体発明の分野
この発明は、アクチノマイシンDに構造的かつ機能的に類似する新規化合物に
関する。また、この発明は、固相ペプチド合成方法を用いるこのような化合物の
単一種とライブラリーの製造に関する。さらに、他の群の化合物のライブラリー
の製造にも使用することができる新規のダブルコンビナトリアル技術を開発した
。発明の背景
核酸ハイブリッド(つまりDNA、RNA及びDNA/RNA)にかなり特異的な様式で結合
する分子は、プローブ、プライマーとして[Tong G.、博士論文、メルボルン大学
(オーストラリア),1994]、より最近にはアンチセンス及びアンチジーン阻害剤
として[Uhlmann,E.,Peyman,A.Chem.Rev.1990,90,544]の重要な使用が見い
だされている。これまでの努力のほとんどは、オリゴデオキシヌクレオチド類似
体ベースの化合物に焦点がおかれていた。この試みの主要な利点は、DNAがワト
ソン-クリック型又はフーグスティン型どちらかの水素結合を介してその相補鎖
に結合できるという高度に予測可能な方法である。つまり、ドラッグデザインは
、伝統的に酵素活性を調節するか、又はレセプターと相互作用する小分子に焦点
がおかれていたため、理
論上はこれにより全体的に新しい概念のドラッグデザインを研究できるようにな
った。
しかし、核酸ベースのドラッグの幾つかの欠点には、次のものがある:(a)投与
は、酵素に不安定なために問題があり、かつリン酸塩骨格のアニオンの性質は、
細胞膜の透過を問題あるものにする、(b)上記問題を解決する類似体は、しばし
ば天然の核酸ほど有効ではなく、かつ/又は副作用(例えば細胞タンパク質への
非特異的な結合)を有する、及び(c)アンチセンス阻害のメカニズムは、全体的
に特異的な配列であるのみならず、標的の構造にも依存していると現在考えられ
る。
アクチノマイシンDとトリオスチン(triostin)[Takasugawa,F.The Journal
of Antibiotics 1985,38,1596-1604及びChu,W.;Kamitori,S.;Shinomiya,M.;C
arlson,R.G.及びTakasugawa,F.J.Am.Chem.Soc.1994,116,2243-2253]は、
核酸結合剤の新規の群の重要な「デザイン的な特徴」を幾つか提供する特性を持
つ有力な抗生物質である。両方とも、インターカレイト(intercalating)分子と
環状ペプチドの結合物(conjugate)である。環状ペプチドは通常かなり疎水性で
、ペプチド結合の親水性をマスクするN-メチルアミノ酸を含む。ドラッグ-DNAの
相互作用は、溶媒-DNA、溶媒-ドラッグ及び好ましくないドラッグ-DNAの相互作
用を最小限にすることで高められる[Takasugawa,F.The Journal of Antibiotic
s 1985,38,1596-1604及びChu,W.;Kamitori,S.;Shinomiya,M.;Carlson,R.G.
とTakasugawa,F.J.Am.Chem.Soc.1994,116,2243-2253]。
これまで報告されているアクチノマイシンD類似体の全合成の概要は、溶液相
の方法を用いている[Chu,W.ら、J.Am.Chem.Soc.1994,116,2243;Meienhofer,J
.とAtherton,E.,半合成抗生物質の構造-活性の関係、Perlman,D.編集、アカデ
ミックプレス:ニューヨーク、サンフランシスコ、ロンドン、1974;427; Mauger
,Aら、J.Am.Chem.Soc.1985,107,7154;Mauger,A.ら、J.Med.Chem.1991,34,
1297; 及びNakajima,K.ら、Bull.Chem.Soc.Jpn.1982,55,3237]。
ここで、さらに固相合成により製造することができる核酸と相互作用する新規
の群の化合物が発見された。発明の要旨
本発明は、以下の一般式Iの新規の群の化合物を提供するものである:P1-C(=
O)-A-C(=O)-P2 I
{式中、Aは環状又は線状の要素を示し、かつ
P1とP2のそれぞれは、個々に一般式IIの1〜20ユニット、好ましくは2〜20ユニ
ットからなる環状又は線状分子を示す:[式中、nは0又は1であり、
R1、R2、R3、R4のそれぞれは、水素、任意に置換されたC1-6アルキル、任意に
置換されたC1-6アルケニル、任意に置換されたC2-8アルカジエニル、任意に置換
されたC6-8アルカトリエニ
ル、ヒドロキシ、-O-R6、ホルミル、-C(=O)-R6、-O-C(=O)-R6、カルボキシ、-C(
=O)-O-R6、任意に置換されたヘテロアリール、(任意に置換されたヘテロアリー
ル)-C1-6アルキル、(任意に置換されたヘテロアリールオキシ)-C1-6アルキル、
任意に置換されたアリール、(任意に置換されたアリール)-C1-6アルキル、(任意
に置換されたアリールオキシ)-C1-6アルキル、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素の
ようなハロゲン、ニトロ、シアノ、アミノ、-NHR6、-N(R6)2、モノ又はジ(C1-6
アルキル)アミノ-C1-6アルキル、-N(R7)-CO-R6、(C1-20-アルキル)カルボニルア
ミノ-C1-6アルキル、カルバモイル、アミノカルボニル-C1-6アルキル、モノ又は
ジ(C1-20-アルキル)アミノカルボニル、モノ又はジ(C1-6-アルキル)アミノカル
ボニル-C1-6アルキル、スルファニル、任意に置換されたC1-20-アルキルチオ、
任意に置換されたC1-20-アルキルチオ-C1-6アルキル、(任意に置換されたアリ
ール)チオ、グアニジノ、グアニジノ-C1-6アルキル、スルホノ(-SO3H)、スルフ
ィノ(-SO2H)、ハロスルホニル、-OS(O)m-R6(mは2又は3)、-N(R7)S(O)m、-R6(m
は2又は3)、-S(O)mN(R7)2(mは2又は3)、-S(O)m-NH(R7)(mは2又は3)、-S
(O)m-NH2(mは2又は3)、イソシアノ、イソチオシアノ、チオシアノ、-OP(O)p(R6
)q(pは1、2又は3、qは1又は2、かつp+qは3、4又は5)、及び-N(R7)P(
O)p(R6)q(pは1、2又は3、qは1又は2、かつp+qは3、4又は5)から個々
に選択される側鎖であり、
R6は、それぞれ個々に水素、任意に置換されたC1-20-アルキル、任意に置換さ
れたC1-20-アルケニル、任意に置換されたC1-20-アルカジエニル、任意に置換さ
れたC1-20-アルカトリエニル、任意に置換されたアリール及び任意に置換された
ヘテロアリールから選択され、かつ
R7は、それぞれ水素及びC1-4アルキルから選択され、かつ
R5は、水素及びC1-4アルキルから選択され、
置換対のR1/R2、R1/R3及びR3/R4の1つは、これらの置換基(Cα及び/又はCβ
)間に位置する原子とともに環を形成するビラジカルを形成してもよく、又は置
換対のR2/R5及びR4/R5の1つは、これらの置換基(Cα、Cβ及び/又はN)間に位
置する原子とともに環を形成するビラジカルを形成してもよく、
P1とP2のいずれかが環状分子である場合に、環の特徴が、P1及び/又はP2分子
内の式IIの2ユニットの2つの側鎖(R1、R2、R3及びR4)間の結合の存在から生
じる]}。
また、本発明は、固相ペプチド合成方法を用いる、このような化合物の製造方
法を提供する。
さらに、本発明は、例えば新規のダブルコンビナトリアル法を用いることによ
る、一般式Iの化合物のコンビナトリアルライブラリーの製造方法を提供する。
この方法は、他の群の化合物のコンビナトリアルライブラリーの製造にも用いる
ことができる。製造された化合物ライブラリーは、スクリーニング目的に用いる
ことができ、個々の化合物は、治療に用いることができる。発明の詳細な説明
式Iの化合物において、分子P1とP2は、個々に一般式IIの1〜20ユニット、好
ましくは2〜20ユニットからなる線状又は環状分子を示す:
ユニットがα-(n=0)及びβ-(n=1)アミノ酸であるので、分子P1とP2のそれぞれ
がペプチド様分子に類似又は同一の構造を有することは、少なくとも見かけ上の
レベルで個々のユニットIIの組成物から明らかである。したがって、分子P1とP2
は、ユニット鎖の最初のユニット鎖(式IIの左を参照)に相当するC-末端ユニッ
トとユニット鎖の最後のユニットに相当するN-末端ユニットを有するものとして
容易に解することができる。P1とP2が1つのユニットしか含まない場合では、N-
末端ユニットとC-末端ユニットは、まったく同じユニットであると解されるべき
である。
したがって、P1とP2ユニットのN-末端のアミノ基(α又はβ-アミノ基)は、要
素AからそれぞれP1とP2を分離しているカルボニルにそれぞれ共有結合している
と解される。
さらに、1〜20ユニットに加えて、分子P1とP2のそれぞれがC-末端ユニットの
カルボニル基に共有結合する基を含み、それにより化合物IのC-末端カルボキシ
基が、個々に遊離酸型(-CO
OH)、カルボキシレート型(-COO-)であるか、又はアミド(-CONH2、-CONHR、-CONR
R')、ヒドロキシルアミド(-CON(OH)H)、ヒドラジン(-CONHNH2、CONHNHR''')又は
エステル(-COOR'')として誘導されることも明らかである{R、R'、R''及びR'''
は、任意に置換されたC1-20アルキル、任意に置換されたC2-20アルケニル、任意
に置換されたC4-20アルカジエニル、任意に置換されたC6-20アルカトリエニル、
任意に置換されたアリール、又は任意に置換されたヘテロアリールを個々に示す
}。さらに、C-末端カルボン酸は、開裂工程で対応するアルコール又は対応する
アルデヒドに還元されてもよく、又はカルボン酸は、開裂/脱カルボキシル化工
程で除去されてもよい[例えば、Hermkensら、Tetrahedron,52,13,4527参照
]。
C-末端カルボキシル基は、エステル型(例えばメチルエステル型)又はアミド
型(例えば-CONH2型)が好ましい。
この明細書で、語「C1-20アルキル」は、1〜20の炭素原子を有する線状、環
状又は分枝状の炭化水素基を意味し、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプ
ロピル、シクロプロピル、ブチル、tert-ブチル、イソブチル、シクロブチル、
ペンチル、シクロペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、ヘキサデシル、ヘプタ
デシル、オクタデシル、ノナデシルがある。同様に、語「C1-6アルキル」は、例
えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ペンチル、シクロペンチル、ヘ
キシル、シクロヘキシルのような1〜6の炭素原子を有する線状、環状又は分枝
状の炭化水素基を意味し、語「C1-4アルキル」は、例えばメチル、
エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、ブチル、イソブチル、tert
-ブチル、シクロブチルのような1〜4の炭素原子を有する線状、環状又は分枝
状の炭化水素基を含む。
「アルキル」の例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、te
rt-ブチル、イソブチル、ペンチル、シクロペンチル、ヘキシル、シクロヘキシ
ル、特にメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert-ブチル、イソブチル
及びシクロヘキシルが好ましい。
同じく語「C2-20アルケニル」、「C4-20アルカジエニル」及び「C6-20アルカ
トリエニル」は、それぞれ2〜20、4〜20及び6〜20の炭素原子を有し、かつそ
れぞれ1、2及び3の不飽和結合を含む線状、環状又は分枝状の炭化水素基を意
味する。アルケニル基の例は、ビニル、アリル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセ
ニル、ヘプテニル、オクテニル、ヘプタデカエニルである。アルカジエニル基の
例は、ブタジエニル、ペンタジエニル、ヘキサジエニル、ヘプタジエニル、ヘプ
タデカジエニルである。アルカトリエニル基の例は、ヘキサトリエニル、ヘプタ
トリエニル、オクタトリエニル及びヘプタデカトリエニルである。アルケニルの
好ましい例は、ビニル、アリル、ブテニル、特にアリルである。
同じく語「C2-20アルキニル」は、2〜20の炭素原子を有し、かつ三重結合を
1つ含む線状又は分技状の炭化水素基を意味するものである。この例は、エチニ
ル、プロピニル、ブチニル、オクチニル及びドデカイニルである。
この明細書中で、語「アルキル」、「アルケニル」、「アルカジエニル」、「
アルカトリエニル」及び「アルキニル」に関して語「任意に置換された」は、対
象となる基が、1又は数回、好ましくは1〜3回、水素、C1-6アルコキシ(すな
わちアルキルオキシ)、カルボキシ、C1-6アルコキシカルボニル、C1-6アルキル
カルボニル、ホルミル、アリール、アリールオキシカルボニル、アリールカルボ
ニル、ヘテロアリール、アミノ、モノ及びジ(C1-6アルキル)アミノ、カルバモイ
ル、モノ及びジ(C1-6アルキル)アミノカルボニル、アミノ-C1-6アルキル- アミ
ノカルボニル、モノ及びジ(C1-6アルキル)アミノ-C1-6アルキルアミノカルボニ
ル、C1-6アルキルカルボニルアミノ、グアニジノ、カルバミド、C1-6アルカノイ
ルオキシ、スルホノ、C1-6アルキルスルホニルオキシ、ニトロ、スルファニル、
C1-6アルキルチオ、トリハロゲンアルキル、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素のよ
うなハロゲン(アリールとヘテロアリールはメチル、メトキシ、ニトロ又はハロ
ゲンで置換され得る)から選択される基で置換され得ることを意味する。
置換基は、水素、C1-6アルコキシ、カルボキシ、C1-6アルコキシカルボニル、
C1-6アルキルカルボニル、ホルミル、アリール、アリールオキシカルボニル、ア
リールカルボニル、ヘテロアリール、アミノ、モノ及びジ(C1-6アルキル)アミノ
、カルバモイル、モノ及びジ(C1-6アルキル)アミノカルボニル、アミノ-C1-6ア
ルキル-アミノカルボニル、モノ及びジ(C1-6アルキル)アミノ-C1-6アルキルアミ
ノカルボニル、C1-6アルキ
ルカルボニルアミノ、グアニジノ、カルバミド、トリハロゲンアルキル、フッ素
、塩素、臭素又はヨウ素のようなハロゲン(アリールとヘテロアリールはメチル
、ニトロ又はハロゲンで置換され得る)から選択することが好ましい。特に好ま
しい例は、水素、C1-6アルコキシ、カルボキシ、アリール、ヘテロアリール、ア
ミノ、スルファニル、モノ及びジ(C1-6アルキル)アミノ、モノ及びジ(C1-6アル
キル)アミノ及びハロゲン(例えばフッ素、塩素、臭素又はヨウ素)である。
この明細書において、語「アリール」は、芳香族の炭素環式環又は環系を意味
し、例えばフェニル、ナフチル、アントラシル、フェナントラシル、ピレニル、
ベンゾピレニル、フルオレニル及びキサンテニルがあり、このうちフェニルが好
ましい例である。
語「ヘテロアリール」は、1以上の炭素原子が、ヘテロ原子(例えば窒素、硫
黄及び/又は酸素原子)で置換されたアリール基を意味する。このようなヘテロ
アリール基の例は、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリ
ル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、ピラジニル、ピリダジ
ニル、ピペリジニル、クマリル、フリル、キノリル、インドリル、ベンゾピラゾ
リル、フェノキサゾニルである。好ましいヘテロアリール基は、ピリジニル、ベ
ンゾピラゾリル及びイミダゾリルである。
この明細書で、語「アリール」と「ヘテロアリール」に関して語「任意に置換
された」は、対象となる基が、1又は数回、
好ましくは1〜5回、水素(エノール系に存在する際には、互変異性のケト型で
示されてもよい)、C1-6アルコキシ、カルボキシ、C1-6アルコキシカルボニル、
C1-8アルキルカルボニル、ホルミル、アリール、アリールオキシカルボニル、ア
リールカルボニル、ヘテロアリール、アミノ、モノ及びジ(C1-6アルキル)アミノ
、カルバモイル、モノ及びジ(C1-6アルキル)アミノカルボニル、アミノ-C1-6ア
ルキル-アミノカルボニル、モノ及びジ(C1-6アルキル)アミノ-C1-6アルキルアミ
ノカルボニル、C1-6アルキルカルボニルアミノ、グアニジノ、カルバミド、C1-6
アルカノイルオキシ、スルホノ、C1-6アルキルスルホニルオキシ、ニトロ、スル
ファニル、トリハロゲンアルキル、ハロゲン(例えばフッ素、塩素、臭素又はヨ
ウ素)から選択される基で置換され得ることを意味する。好ましい例は、水素、
C1-6アルコキシ、カルボキシ、C1-6アルコキシカルボニル、C1-6アルキルカルボ
ニル、アリール、アミノ、モノ及びジ(C1-6アルキル)アミノ、アリール及びハロ
ゲン(例えばフッ素、塩素、臭素又はヨウ素)である。
式IIから明らかなように、各ユニットには2までの不斎炭素原子(CαとCβ)
、可能性としては側鎖R1-R4の性質によりさらにそれ以上存在していてもよい。
本発明の化合物は、あらゆる存在から生じる全立体異性体と個々の分子の全異性
体ならびにラセミ混合物を含むその混合物を含むと解する。
本発明の好ましい態様では、R1、R2、R3、R4のそれぞれは、個々に、水素、任
意に置換されたC1-6アルキル、任意に置換さ
れたC1-6アルケニル、任意に置換されたC1-8アルカジエニル、任意に置換された
C6-8アルカトリエニル、水素、-O-R6、ホルミル、-C(=O)-R6、-O-C(=O)-R6、カ
ルボキシ、-C(=O)-O-R6、任意に置換されたヘテロアリール、(任意に置換された
ヘテロアリール)-C1-6アルキル、(任意に置換されたヘテロアリールオキシ)-C1- 6
アルキル、任意に置換されたアリール、(任意に置換されたアリール)-C1-6アル
キル、(任意に置換されたアリールオキシ)-C1-6アルキル、ハロゲン(例えばフ
ッ素、塩素、臭素及びヨウ素)、ニトロ、シアノ、アミノ、-NHR6、-N(R6)2、モ
ノ又はジ(C1-6アルキル)アミノ-C1-6アルキル、-N(R7)-CO-R6、(C1-20アルキル
)カルボニルアミノ-C1-6アルキル、カルバモイル、アミノカルボニル-C1-6アル
キル、モノ又はジ(C1-20アルキル)アミノカルボニル、モノ又はジ(C1-6アルキル
)アミノカルボニル-C1-6アルキル、スルファニル、任意に置換されたC1-20アル
キルチオ、任意に置換されたC1-20アルキルチオ-C1-6アルキル、(任意に置換さ
れたアリール)チオ、グアニジノ、グアニジノ-C1-6アルキル、スルホノ(-SO3H)
、スルフィノ(-SO2H)、ハロスルホニル、-OS(O)m-R6(mは2又は3)、-N(R7)S(O
)m-R6(mは2又は3)、-S(O)m-N(R7)2(mは2又は3)、-S(O)m-NH(R7)(mは2又
は3)、-S(O)m-NH2(mは2又は3)、イソシアノ、イソチオシアノ、チオシアノ
、-OP(O)p(R6)q(pは1、2又は3、qは1又は2、かつp+qは3、4又は5)、及
び-N(R7)P(O)p(R6)q(pは1、2又は3、qは1又は2、かつp+qは3、4又は5)
{R6は、それぞれ個々に水素、任意に置換されたC1-20-アルキル、任意に置換さ
れたC1-20-アルケニル、任意に置換されたC1-20-アルカジエニル、任意に置換さ
れたC1-20-アルカトリエニル、任意に置換されたアリール及び任意に置換された
ヘテロアリールから選択され、かつ
R7は、個々に水素及びC1-4アルキルから選択される}
から選択される。
特に好ましい例は、水素、任意に置換されたC1-6アルキル、ヒドロキシ、-O-R6
、カルボキシ、-C(=O)-O-R6、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘ
テロアリール、スルファニル、カルボニル、任意に置換されたC1-20-アルキルチ
オ、任意に置換されたC1-20-アルキルチオ-C1-6アルキル、グアニジノ、グアニ
ジノ-C1-6アルキル、-OP(O)p(R6)q(pは1、2又は3、qは1又は2、かつp+qは
3、4又は5)及び-N(R7)P(O)p(R6)q(pは1、2又は3、qは1又は2、かつp+
qは3、4又は5){R6は、それぞれ個々に水素、任意に置換されたC1-20-アル
キル及び任意に置換されたアリールから選択され、かつR7は、水素及びC1-4アル
キル、好ましくは水素とメチルから選択される}である。
化合物Iの定義によれは、側鎖対R1/R2、R1/R3及びR3/R4の1つは、これらの
置換基(Cα及び/又はCβ)間に位置する原子とともに、環を形成するビラジカ
ルを形成していてもよい。原則的に、広範囲の環は、2つの側鎖対の組合せから
生じることができるが、環は、以下の環の1つのビラジカルである
ことが好ましい:シクロプロパン、オキシラン、アジリジン、シクロプロペン、
アジリン、シクロブタン、オキセタン、アゼチジン、チエタン、2-アゼチジノン
、1,3-ラクトン、ピロリジン、ピロリン、ピロル、シクロペンテン、シクロペン
タジエン、ピロリジオン、ピロリドン、シクロヘキシル、オキシラン、ジオキシ
ラン、モルホリン、ピペリジン、1,5-ラクトン、1,5-ラクタム、シクロヘキセン
、シクロヘキサジエン、ピペリジオン、トロパン、1,6-ラクトン(トロポロン)
、1,6-ラクタム。
特に好ましい例は、オキシラン、アジリジン、アジリン、オキセタン、2-アゼ
チジノン、1,3-ラクトン、ピロリジン、ピロリン、ピロル、ピロリドン、ピロリ
ジオン、オキシラン、ジオキシラン、モルホリン、ピペリジン、1,5-ラクタム(
ピペリドン)、1,5-ラクトン、ピペリジオン、トロポロン、1,6-ラクタムである
。
もっとも好ましい例は、2-アゼチジノン、1,3-ラクトン、ピロリドン、1,5-ラ
クタム、1,5-ラクトン、トロポロン及び1,6-ラクタムである。
代替的に、側鎖対R2/R5とR4/R5の1つは、これらの置換基(Cα、Cβ及び/又
はN)間に位置する原子とともに、環を形成するビラジカルを形成していてもよい
。この場合、環は以下の環の1つのビラジカルであることが好ましい:2-アゼチ
ジノン、ピロリジン、ピロリン、ピロル、ピロリジオン、ピロリドン、ピペリジ
ン、1,5-ラクラム、ピペリジオン及び1,6-ラクタム。環は、2-アゼチジノン、ピ
ロリドン、1,5-ラクラムと1,6-
ラクタムから選択することが好ましく、特に1,5-ラクラムが好ましい。
ビラジカルは、(仮説的に)生じる側鎖のように、置換され得る。可能性のあ
る好ましい置換基は、それぞれ「アルキル」と「アリール」の有力かつ好ましい
置換基として上述した基である。さらに、環は、ベンゼン環のような1以上の芳
香族又はヘテロ芳香族の環と融合していてもよい。
広範囲のα-アミノ酸が容易に利用可能である分子P1とP2のユニットとして、
α-アミノ酸(すなわちnが式IIで0)を用いることが特に好ましい。したがって
、この場合に各ユニットは、個々に次式IIaを有する:
{式中、側鎖R1とR2は、それぞれ上述のとおりである}。
好ましい態様において、側鎖R1とR2の1つは水素であり、他の側鎖は、水素、
任意に置換されたC1-C6アルキル、ヒドロキシ、-O-R6、カルボキシ、-C(=O)-O-R6
、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリール、スルファニ
ル、カルバノイル、任意に置換されたC1-20アルキルチオ、任意に置換されたC1- 20
アルキルチオ-C1-6アルキル、グアニジノ、グアニジノ-C1-6アルキル、-OP(O)p
(R6)q(pは1、2又は3、qは1又は2、かつp+qは3、4又は5)及び-N(R7)P
(O)p(R
6
)q(pは1、2又は3、qは1又は2、かつp+qは3、4又は5)[R6は、それぞ
れ個々に水素、任意に置換されたC1-20-アルキル及び任意に置換されたアリール
から選択され、かつR7は、個々に水素及びC1-4アルキルから選択され、かつR5は
水素又はメチルであり、又は介在炭素(Cα)及び窒素原子とともにR2及びR5は、
任意に置換されたピロリジン又はピペリジン環を形成する]}から選択される。
好ましい態様において、一般式(II)のユニットは、天然に存在するか、又は
市場で入手可能なa-アミノ酸(式IIa参照)とb-アミノ酸ならびにその単純なN-
アルキル誘導体(例えばアラニン、バリン、ノルバリン、イソバリン、ロイシン
、ノルロイシン、イソロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、トリプトファ
ン、ホスホトリプトファン、セリン、ホスホセリン、スレオニン、ホスホスレオ
ニン、システイン、ホモシステイン、ペニシルアミン、チロシン、ホスホチロシ
ン、a-アミノイソブチル酸(Aib)、ホスホアミノブチル酸(PAbu)、アスパラギン
、グルタミン、アスパラギン酸、グルタミン酸、オルニチン、リジン、アルギニ
ン、ヒスチジン、プロリン、4-ヒドロキシ-プロリン及びピペコリン酸)、及び
そのN-メチル類似体(Na-メチル-グリシン(サクロシン)、Na- メチル- アラニ
ン、Na- メチル- バリン、Na- メチル- ノルバリン、Na- メチル- イソバリン、
Na- メチル- ロイシン、Na- メチル- ノルロイシン、Na- メチル- イソロイシン
、Na- メチル- メチオニン、Na- メチル- フェニルアラニン、Na- メチル-
トリプトファン、Na- メチル- セリン、Na- メチル- スレオニン、Na- メチル-
システイン、Na- メチル- ペニシルアミン、Na- メチル- チロシン、Na- メチル
- アスパラギン、Na- メチル- グルタミン、Na- メチル- アスパラギン酸、Na-
メチル- グルタミン酸、Na- メチル- オルニチン、Na- メチル- リジン、Na- メ
チル- アルギニン、Na- メチル- ヒスチジン、アミノブチル酸、アミノヘキサン
酸、アミノイソブチル酸、アミノスベリン酸、ブチルグリシン、シトルリン、ホ
モシトルリン、シクロヘキシルアラニン、ホモセリン、ペニシルアミン、フェニ
ルグリシン、スタチン)及び誘導体(テトラヒドロイソキノリン-3-カルボン酸
、チエニルアラニン、ピロルグルタミン酸、L-アゼチジン-カルボン酸、L-カル
ニチン、D-グルカミン;2R/S-(+又は−)プロパノール-ヒドロクロライド、L-チ
ロキシン、3,3',5-トリヨード-L-チロシン-ナトリウム塩)から選択される。
さらに、分子P1とP2のそれぞれは、式IIIの1〜18ユニットを任意に含んでい
てもよい:
-C(=O)-(CH2)3-6-NR5'- III
{式中、メチレン基は、1又は数回、好ましくは1〜3回、R1-R4について上述
した基で任意に置換されてもよく、R5'は、上述のR5と同じ基を示す}。
式IIIのユニットがC-末端ユニットである場合の末端基に関して、式IIのユニ
ットに定義するのと同じ基が用いられる。
分子P1及び/又はP2の環状の特性を与える分子P1及び/又は
P2内の式IIの2ユニット間の結合に関しては、このような結合は、置換基R1-R4
の官能基間の直接結合(例えば、式IIの2ユニット間のエーテル-(O)-、アミド(
-NR5-C(=O)-)、エステル(-C(=O)-O-)、ホスホジエステル(-O-P(O)2-O-)、ジスル
フィド(-S-S-)、又はスルフィド(-S-)結合)のような対象となる式IIの2ユニッ
ト間に共有結合を生じるいかなる化学的結合であってもよい。例えば、従来の固
相ペプチド合成方法によりなし得る代表的かつ好ましい結合は、一方が式IIの1
つのユニットのカルボキシ基と他方が別のユニットのアミノ基間のアミド、1つ
のユニットのカルボキシ基と別のユニットのヒドロキシ基間のエステル、1つの
ユニットのホスホルアミダイトと他のユニットのヒドロキシ間のホスホジエステ
ル結合(この場合、生じる三価のリンの結合は、I2によりさらに酸化し、所望の
五価のホスホジエステル結合にする必要がある)、及び2つの異なるユニットの
2つのチオール基間のジスルフィドである。結合は、2つの隣合ったユニット間
に生じないことが好ましく、結合がアミド、エステル、ホスホジエステル又はジ
スルフィド結合であることがより好ましく、アミド又はエステル結合であること
が特に好ましい。
ある興味ある例では、結合はエステル結合ではない。
本発明の好ましい例では、分子P1又はP2の少なくとも1つは、環状分子であり
、より好ましくはP1とP2はともに環状分子である。
本発明の例において、P1とP2は、それぞれ個々に式IIの2〜
20、例えば4〜15、好ましくは4〜10、特に5〜8ユニットを含む。分子P1のユ
ニット数は、分子P2のユニット数と同一であることが好ましい。
本発明の別の例では、P1とP2は、それぞれ個々に式IIとIIIのユニットを全部
で2〜20、例えば4〜15、好ましくは4〜10、特に5〜8含む。分子P1のユニッ
ト数は、分子P2のユニット数と同一であることが好ましい。
化合物の合成方法に関しては、分子P1とP2は実質的に同一、すなわち分子P1と
P2のユニットが同一で、同じ順で生じることが特に好ましいが、C-末端のユニッ
トのカルボニル基に結合する基は、例えばP1とP2の開裂に異なる試薬を用いるこ
とにより、それぞれ固相樹脂と異なっていてもよい。
一般式Iによれば、化合物の中心要素Aは、環状要素か線状要素のどちらかで
ある。要素は、環状要素であることが好ましい。
この明細書で、語「線状要素」は、同(homo)二官能性結合の分子、特にジカル
ボン酸を意味する。
この明細書で、語「環状要素」つまり一般式Iの要素Aは、環式又は多環式ビ
ラジカルを示す。環式要素は、一般式Iの2つのカルボニル基を介して分子P1と
P2のN-末端アミノ基に結合する。
環式分子の部分は、原則的に、1又はそれ以上の環式要素、特に5又は6員の
環式要素を含むか、又はそれからなるいずれの分子であってもよい。このような
環式要素は、それぞれ個々
に飽和、不飽和又は芳香族であってもよい。それは炭素環式であってもよく、又
は代表的には窒素、酸素もしくは硫黄から選択される1、2、3又は4のヘテロ
原子の挿入による複素環式であってもよい。幾つかの環式要素が存在している場
合、これらは、単結合又は二重結合により結合していてもよく、融合していても
よく、又はその組合せであってもよい。
環式要素Aは、アクチノマイシンDの分子Aの役割がインターカレイターであり
、有効なインターカレイターの多くが、芳香族、多芳香族(polyaromatic)、ヘテ
ロ芳香族又は多ヘテロ芳香族分子のいずれかであることにおいて、芳香族又は多
芳香族の分子であることが特に好ましい。限定するものと考えられるべきではな
いが、このような分子の例は図4及び5の式の分子であり、2つのカルボニル基
に結合する2つのラジカルの位置は、いずれかの利用可能な位置、又は1以上の
適切な炭素原子が窒素又はアンモニウム(適切な例では、水素又はアルキル置換
基を有していてもよい)又は酸素又は硫黄から選択されるヘテロ原子で置換され
る際に生じる、そのヘテロ誘導体に局在することができる。
飽和又は不飽和の炭素環式もしくは複素環式要素の詳細な例は、シクロプロパ
ン、オキシラン、アジリジン、シクロプロペン、アジリン、シクロブタン、オキ
セタン、2-アゼチジノン、1,3-ラクトン、ピロリジン、ピロリン、ピロル、シク
ロペンテン、シクロペンタジエン、ピロリジオン、ピロリドン、シクロヘキシル
、オキシラン、ジオキシラン、モルホリン、ピペリジ
ン、1,5-ラクトン、1,5-ラクタム、シクロヘキセン、シクロヘキサジエン、ピペ
リジオン、トロパン、1,6-ラクトン(トロポロン)及び1,6-ラクタムである。
環は、2-アゼチジノン、1,3-ラクトン、ピロリジン、ピロリン、ピロル、ピロ
リドン、ピロリジオン、オキシラン、ジオキシラン、モルホリン、ピペリジン、
1,5-ラクタム、1,5-ラクトン、ピペリジオン、トロポロン、1,6-ラクタムから選
択することが好ましい。特に好ましい例は、1,5-ラクタムと1,5-ラクトンである
。
1以上の炭素原子がヘテロ原子で置換されている芳香族と多芳香族要素の詳細
な例は、図4及び5に示す。
芳香族と多芳香族要素の好ましい例は、フェニル、ナフチル、アントラシル、
ピレニル、ベンゾピレニル、フェニルオキサゾニル、N8-フェノキサゾニル、キ
ノリル、ベンゾフェナジニル、エチジウム及びフルオレニルである。特に好まし
い例は、ナフチル、ベンゾピレニル、フェノキサゾニル、N8-フェノキサゾニル
、キノリル、ベンゾフェナジニル、エチジウム及びフルオレニルである。
芳香族と多芳香族要素は、アリールとヘテロアリール基の置換基として上述し
たのと同じ基から選択される1以上の基で置換されてもよい。
式IでP1とA及びAとP2を分離するカルボニル基に関し、これらのカルボニル基
は、化合物IにBを組み込むための原料の全体部分であってもよいことが理解さ
れるべきである。した
がって、幾つかの場合において、2つのカルボン酸基(これらの基の1つは任意
に保護型で、他の基は遊離酸型又は活性化型)を有する環式要素を原料として使
用することが好ましい。分子P1とP2は、このようにしてアミド結合を介して要素
Aに結合する。アミド結合が、その位置でもっとも実際的な結合であるが、その
ペプチドの特徴による化合物Iの残基部分の相容性のために、他の結合型、例え
ばP1又はP2のN-末端ユニットのNHR5基がイソシアネート又はイソチオシアネート
官能性の環式要素と反応する際に形成されるウレア(-NR5-C(=O)-NH-)結合又はチ
オウレア-1(-NR5-C(=S)-NH-)結合が認識されるかもしれない。アミド結合とは異
なる2つの結合が用いられる場合、P1とA及びAとP2を結合する型それぞれに2つ
の異なる結合を用いることが好ましい。
化合物Iへの挿入後にフラグメント-C(=O)-A-C(=O)-を示すジカルボン酸官能
性環式要素の例は、以下のとおりである。
芳香族及びヘテロ芳香族分子:
2,2'-ビキノリン-4,4'-ジカルボン酸、5-ニトロ-イソフタル酸、2-アミノ-テレ
フタル酸、2-ブロモ-テレフタル酸、2-ニトロ-テレフタル酸、3,6-ジクロロ-フ
タル酸無水物、4,5-ジクロロ-フタル酸無水物、3-ニトロ-フタル酸無水物、4-ニ
トロ-フタル酸無水物、ホモフタル酸、4,4'−ビフェニル-ジカルボン酸、2,2'-
ビフェニル-ジカルボン酸、2,3-ナフタレン-ジカルボン酸、2,6-ナフタレン-ジ
カルボン酸、1,8-ナフタレン-ジカルボン酸無水物、3-ニトロ-1,8-ナフタレン-
ジカ
ルボン酸無水物、1,2-フェニレン-ジオキシ-二酢酸(diacetic acid)、エンボ酸(
embonic acid)、5,5−ジチオビス-(2-ニトロベンゾ酸)(3,3'-6)、2,2'-ジチオベ
ンゾ酸、グルタミン酸-5-(3-カルボキシ-4-ニトロ-アニリド)、アリザリン-3-メ
チルイミノ二酢酸、1,4-フェニレン-二酢酸、2,4'-ベンゾフェノン-ジカルボン
酸、2,4'-ベンゾフェニル-ジカルボン酸、ヘリダミン酸(chelidamic acid)、2,3
-ピリジン-ジカルボン酸、2,4-ピリジン-ジカルボン酸、2,5-ピリジン-ジカルボ
ン酸、2,6-ピリジン-ジカルボン酸、3,4-ピリジン-ジカルボン酸、3,5-ピリジン
-ジカルボン酸、4,5-ピリジン-ジカルボン酸、イミダゾール-4,5-ジカルボン酸
、3,4,5,6-テトラクロロ-フタル酸、2-アミノ-4,6-ピリミジン-ジカルボン酸、9
,10-アントラセン-ジカルボン酸、1,4-ジドロキシ-ナフタレン-2,3-ジカルボン
酸、ベンズイミダゾール-5,6-ジカルボン酸、ベンゾフェノン-4,4'-ジカルボン
酸、4-メトキシ-フタル酸、ナフチジン-3,3'-ジカルボン酸、ナフタレン1,2-ジ
カルボン酸、ナフタレン-1,3-ジカルボン酸、ナフタレン-1,4-ジカルボン酸、ナ
フタレン-1,5-ジカルボン酸、ナフタレン-1,6-ジカルボン酸、ナフタレン-1,7-
ジカルボン酸、ナフタレン-1,8-ジカルボン酸、ナフタレン-2,3-ジカルボン酸、
ナフタレン-2,4-ジカルボン酸、ナフタレン-2,5-ジカルボン酸、ナフタレン-2,7
-ジカルボン酸、ナフタレン-2,8-ジカルボン酸、ピリミジン-4,6-ジカルボン酸
、ピラゾール-3,6-ジカルボン酸及び1,10-フェナントロリン-5,6-ジカルボン酸
、
線状及び非芳香族環式分子:
シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベ
リン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸(undecanedioic acid)、ド
デカン二酸、テトラデカン二酸、ヘキサデカン二酸、ドコサン二酸、トランス、
トランス-ムコン酸、メチルマレイン酸、メチルマレイン酸無水物、(+)及び(-)-
樟脳酸、1,3-アセトンジカルボン酸、N-(アセトアミド)-イミノ二酢酸、L-アス
パラギン酸、S-カルボキシメチル-L-システイン、2,2'-(エチレンジチオ)-二酢
酸、りんご酸(+及び-)、D-ペニシルアミン、フェニルコハク酸、N-(ホスホノメ
チル)-イミノ二酢酸、テトラヒドロ葉酸、(+又は-)O,O'−ジベンジル-2-酒石酸
、(3-チエニル)-マロン酸、N-フタロイル-1-グルタミン酸、ジフェニルマレイン
酸無水物、シス-1,2,3,6-テトラヒドロフタル酸、3,4,5,6-テトラヒドロフタル
酸、ピラジン-2,3-ジカルボン酸、チカルシリン(ticaricillin)、ヘリドン酸、
グリシンクレゾール赤、シクロプロパン-1,1'-ジカルボン酸、シクロブタン-1,1
'-ジカルボン酸、1-シクロペンテン-1,2-ジカルボン酸無水物、1,1'-アゾビス-(
シクロヘキサン-カルボン酸)、シクロプロパン-1,2-ジカルボン酸、(シス+トラ
ンス)-1,4-シクロヘキサンジカルボン酸、ピラジン-2,5-ジカルボン酸、ピペリ
ジン-2,6-ジカルボン酸、ピペリジン-3,3-ジカルボン酸、ピロリン-N-オキシド-
5,5-ジカルボン酸、γ−ピロン-2,6- ジカルボン酸及びピペラジン-2,6-ジカル
ボン酸。製造
:
本発明の化合物は、いずれかの周知の方法又は分子Aと分子P1ならびにP2間の
アミド結合を生じる周知の方法と組合わせたペプチドの製造のための結合反応に
より製造することができる。ペプチドをつくるこのような結合反応は、溶液中で
、又は好ましくは固相合成(例えば、周知のメリーフィールド固相合成方法[例
えばBarany,G.,とMerrifield,R.B.,、ペプチド、Vol.2,アデミックプレス、ニュ
ーヨーク、1979、pp.1-284])を用いて行うことができる。固相ペプチド合成は
、Boc(tert-ブトキシカルボニル)又は Fmoc(9-フルオレニルメチルオキシカルボ
ニル)保護方法のどちらか、又はその組合せを用いて行うことが好ましい。他の
可能性のある結合が、当業者に公知の条件下で生じるかもしれない[例えば、He
rmkensら、Tetrahedron,52,13,4527参照]。
Fmoc固相ペプチド合成は、式(I)の結合物を集めるのに用いることができる
。固体の支持体は、難しいペプチド合成に非常に有効なことが示されているポリ
エチレン-グリコール-ポリスチレンコポリマー(テンタジェル(Tentagel))であっ
てもよい。考慮すべきことは、(必要な場合に)線状ペプチドの合成後の環化の
効率である。好ましい例では、二量体より多く環状ペプチドを形成するのに、大
きな粒子サイズ(130μ)と低負荷(第一アミノ酸150〜160μmol/g)を有するテンタ
ジェル樹脂を用いることが好ましい。
一例として、一般式(I)の化合物は、以下の反応方法によ
るFmoc方法を用いて製造することができる。
(1) Fmoc固相ペプチド合成を用いる線状分子(P1)の合成:
PyBOP/HOBtは縮合剤てあってもよいが、Fmocの脱保護は、例えばピペリジン/D
MFにより行なう。合成は、バッチ式(batch-wise)の手動の半融ガラスカラムで行
う。ここに記載の方法は、原則として自動機械での連続的に流れる固相合成に容
易に適用可能である。
(2) 必要な場合の線状分子(P1)の環化:
例えば分子の一つの官能性側鎖の保護基(例えばアリル基)とN-末端分子の除
去及び適切な環化試薬の添加
(3) ジカルボン酸官能性環状要素と樹脂結合性分子P1の結合:
Fmoc基を標準的な条件を用いて除去し、次いでジカルボン酸官能性環状要素(
例えばモノアリルエステル)、PyBOP/HOBt及びDIEAからなるジ酸の一保護型と処
理する。
(4) ジカルボン酸の保護基(例えばアリル基)を除去した後、固定化分子 P1-C(
=O)-A-COOHを開裂する(例えは、10%ピリジン/メタノールを用いる)。
(5) 工程(1)及び(2)と同じ様式での固定化分子P2の合成・環化、
(6) 固定化分子P2へのP1-C(=O)-A-COOHフラグメントの結合:
ジ酸分子の遊離のカルボン酸基をPyBOP/HOBtで活性化し、次にフラグメントP1
-C(=O)-A-COOHを固定化分子P2に結合し、かつ
(7) 次いで、完全な結合物P1-C(=O)-A-C(=O)-P2を支持体から
(例えば、10%ピリジン/メタノールを用いて)切断する。
上に提案する方法は、直交保護(orthogonal protection)とセグメント縮合の
ような周知のペプチド合成技術を利用している。
例示目的のために方法図1に示す詳細な実施例で、合成の開始点が、支持体に
結合するグルタミン酸誘導体4である場合は、その後に従来のFmoc固相ペプチド
合成が線状ペプチド5を生じる。C-末端のGluとN-末端のLys残基は、環化が生じ
ることができる扱い易い手として役立つが、Lysのa-アミノ基は遊離させられ、
ナフチル誘導体3と高い比率で反応する。直交保護の方法により、パラジウム-
錯体触媒[Kates,S.A.;Daniels,S.B.とAlbericio,F.Analytical Biochemstry 19
93,212,303-305]とTFAを用いて、連続的かつ選択的にGluのg-カルボキシルとL
ysのe-アミノ基を除去することができる。環状ペプチド6を担持するポリマー支
持体は、2つの部分、つまり第一と第二の部分に分ける。第一の部分は、次いで
3でアシル化する。HATU活性化[Carpino,L.A.,J.Am.Chem.Soc.,1993,115,4
397-4398,Angell,Y.M.;Garcia-Echeverria,C.とRich,D.H.Tetrahedron Lett.
1994,35,5981-5984及びAngell,Y.M.;Thomas,T.L.;Flenkte,G.R.及びRich,D.R
.,J.Am.Chem.Soc.1995,117,7279-7280]をこの実施例で用いた。他方、上記
6の他のナフチルカルボキシル基におけるアリル基の除去[Kates,S.A.;Daniels,
S.B.と Albericio,F.Analytical Biochemstry 1993,212,303-3051]、その後
のMeOH/ピリジン開裂[Atherton,E.及
びSheppard,R.C.固相ペプチド合成-実用的な方法;IRLプレス、オックスフォー
ド、1989,pp.152-154]により、ナフチル-環状ペプチドセグメント8が得られ
る。固体の支持体の少量のアリコートをこの連続的な反応により開裂し、RP-HPL
C(図2)により分析し、高純度の生成物を認めた。注意すべき重要な点は、以
前に報告[Murray,J.S.,Tetrahedron Lett.1991,32,7679-7682; Kates,S.A.;
Sole,N.A.;Jhonson,C.R.;Hudson,D.; Barany,G.及びAlbericio,F.Tetrahedron
Lett.1993,34,1549-1552; Bloomberg,G.B.; Askin,D.; Gargaro,A.R.及びTan
ner,M.J.A.Tetrahedron Lett.1993,34,4709-4712;及びEichler,J.,Lucka,A
.W.及びHoughten,R.A.Peptide Research 1994,7,300-307]されているのとは
異なるこれらの環化条件が、二量体の副生成物も線状前駆体もない所望の環状生
成物を、良好な収率で独占的に生じることである。これは、支持体に結合するペ
プチド7には2つのカルボキシル基があり、かつC-末端のグルタミン酸残基のα
-カルボキシル基は、ナフチルカルボキシルが6と反応できるように、選択的に
阻害されることが必要なため、非常に重要である。最後に、6の第二部分が脱保
護され、ナフチル-ペプチドセグメントとの6の第二部分のセグメント縮合[Car
pino,L.A.;El-Faham,A.及びAlbericio,F.Tetrahedron Lett.1994,35,2279-2
282]により、所望の生成物1が生じる。
他の環化は、標準的な方法、例えばホスホジエステル結合をつくるためのホス
ホルアミダイトの方法[Beaucage,S.;Caruth
ers,M.H.;Tetrahedron Lett.1981,22,1859-1862]と2つのチオール含有ユニ
ット(例えば2つのシステイン)の酸化(例えば、アリアル(arial)酸化)を介
するジスルフィド結合の形成を用いて行なってもよい。
開裂溶液の蒸発により開裂したペプチドを簡単に単離することができるため、
メチルエステルがしばしば有用である。求核分子としてアミンとの開裂を介する
アミドの形成は、より化学的かつ生物学的に安定な結合を生じるが、ペプチドの
単離は、幾つかの場合により困難である。いずれの場合にも、末端基(ここでは
メチルエステル)は、支持体に結合するペプチドと結合するナフチル-ペプチド
結合のあいだ、完全な状態にとどまるのに十分安定である。
より一般的な観点で、本発明のさらなる態様は、以下の工程からなる上記の式
Iの化合物の製造方法に関している:
P1-C(=O)-A-C(=O)-P2
(A) 固体の支持物質に、線状又は環状であってもよい任意の側鎖保護分子P1(固
定化分子P1のN-末端ユニット(P1とA間に位置するカルボニル基(C(=O)に隣合っ
たユニット)のα-又はβ-アミノ基は保護されない)を固定化させ、
(B) 遊離酸又はエステル型の固定化フラグメントP1-C(=O)-A-COOHの形成のため
に、遊離酸、モノエステル又は分子内無水物(internal anhydride)型のジ酸HOOC
-A-COOHを、固定化分子P1のN-末端ユニットの非保護アミノ基に結合させ、
(C) 固体の支持物質から、任意にエステル型(-A-COOR)のフラ
グメントP1-C(=O)-A-COOHを切断し、
(D) 固体の支持物質に、線状又は環状であってもよい任意の側鎖保護分子P2(固
定化分子P2のN-末端ユニット(P2とA間に位置するカルボニル基(C(=O)に隣合っ
たユニット)のα-又はβ-アミノ基は保護されない)を固定化させ、
(E) 固定化化合物P1-C(=O)-A-C(=O)-P2の形成のために、フラグメントP1-C(=O)-
A-COOHを固定化分子P2に結合させ、かつ
(F) 固体の支持物質から化合物 P1-C(=O)-A-C(=O)-P2を切断する。
固体の支持物質に固定化される任意の側鎖保護分子P1は、標準的な固相ペプチ
ド合成方法を用いて得られる。したがって、個々のアミノ酸ユニットの側鎖の官
能性が、いずれも結合工程の分解又は反応に感受性である場合、又はこのような
官能性の完全性が、化合物Iの合成のいずれかの連続工程(例えば、いずれかの
セグメントの結合又は開裂工程)で危険にさらされることが予想される場合は、
そのような側鎖は、当業者に公知の保護基を用いて保護することが好ましい。こ
のような保護基は、いずれかの環化工程を含むBocペプチド合成方法又はFmocペ
プチド合成方法のいずれかと矛盾せず、直交保護方法を形成することが好ましい
。
P1とA間に位置する固定化分子P1のN-末端ユニット(カルボニル基(C(=O))に隣
合ったユニット)のアミノ基は保護されないため、要素Aは連続的に結合するこ
とができる。
その後に、遊離酸又はエステル型の固定化フラグメントP1-
C(=O)-A-COOHの形成のために、遊離酸、モノエステル又は分子内無水物型のジ酸
HOOC-A-COOHを、固定化分子P1のN-末端ユニットの非保護アミノ基に結合させる
。この工程において、ペプチド合成について当該分野で公知のいずれかの結合試
薬(例えば、カルボジイミド型(ジシクロヘキシルカルボジイミド)又はベンゾ
トリアゾール型、ウロニウム塩型(O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3
,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU))を用いることが
できる。P1に付随するいずれかの側鎖の官能性保護基と相容性の結合試薬を選択
することが、しばしば必要である。
固相物質上のフラグメントP1-C(=O)-A-COOHの製造後、フラグメントは、選択
された特異的な固相物質に適切な開裂試薬を用いて、固体の支持物質から開裂さ
れる。上述のとおり、分子P1のC-末端カルボン酸は、開裂のあいだに幾つかの方
法で誘導され、例えばエステル(-COOR)又はアミド(-CONH2)を生じる。
P1のように線状又は環状であってもよく、固体の支持物質に固定化される任意
の側鎖の保護分子P2は、P1と類似又は同一の方法で製造される。P1とP2が実質的
に同一であるかなり興味ある例では、固定化分子P1とP2を1つのバッチで製造す
ることが好ましい。
次に、フラグメントP1-C(=O)-A-COOHは、固定化化合物P1-C(=O)-A-C(=O)-P2の
形成のために固定化分子P2に結合する。要素AのP1への結合に、多くの結合試薬
を用いることができる。
最後に、標準的な方法を用いて、固体の支持物質から化合物
P1-C(=O)-A-C(=O)-P2を切断する。P1とP2が同一である場合には、固相物質から
の化合物の切断が、フラグメントP1-C(=O)-A-COOHの開裂条件と比較して異なる
開裂条件を用いて、これらの分子に特性を与えることができる。この場合、分子
P1とP2は、実質的同一になる。
天然のアクチノマイシンは、生物学的活性に必要な構造と疎水性を与えるN-メ
チルアミノ酸を含む[Takasugawa,F.The Jouranal of Antibiotics 1985,38,1
596-1604]。アミノイソブチル酸(Aib)のような、他の高度に立体障害性で疎水性
のアミノ酸は、アミノ酸の構造ブロックのプールに加えるのに有用でもある
基R5の1以上が C1-4-アルキル(例えばメチル)である化合物Iの製造に関し
て、従来の結合方法を用いる結合効率は、立体障害により減じられることが知ら
れている。しかしながら、立体障害性アミノ酸(例えばN-メチルアミノ酸及びAib
)の化合物Iへの挿入は、HATU活性化を用いて効率的になすことができる。難し
いペプチドの合成に可能性がある他の方法は、PyBrOp[Coste,J.;Frerot,E.; Jou
in,P.及びCastro,B.Tetrahedron Lett.1991,32,1967-1970]、フッ化アミノ
酸[Carpino,L.A.; Sadat-Aalaee,D.;Chao,H.G.及びDeSelms,R.H.J.Am.Chem.So
c.]及び HATU[Carpino,L.A.J.Am.Chem.Soc.1993,115,4397-4398; Angell,Y.
M.; Garcia-Echeverria,C.及びRich,D.H.Tetrahedron Lett.1994,35,5981-5
984、及びAngell,Y.M.; Thomas,T.L.; Flenkte,G.R.及びRich,D.R.J.Am.Chem.
Soc.
1995,117,7279-7280]、PyBOP[Frerot,E.,ら、Tetrahedron,1991,47(2),pp.
259-270]及びCF3-NO2-PyBOP[Wijkmans,J.C.H.M.ら、Tetrahedron Lett.1995,
36(26),pp.4643-4646]の使用を含む。縮合試薬PyBrOPとHATU及びフッ化(AAF)
の活性化方法は、有効であることが示されている。
化合物Iの合成で広範囲の二官能性芳香族及び多芳香族分子を利用できるよう
にするために、例えば芳香族ジカルボン酸モノエステルに対する合成経路を利用
することが、有用である。3つの異なる合成は、方法図2に示す。第一の方法は
、エステル化に基づく新規の方法、特に例えば臭化アリルとジ酸モノセシウム塩
(ここではナフタレンジ酸2)のアリル化である。第二の方法は、カルボン酸基
の1つを阻害する一方で、エステル化を受けるアニオン交換樹脂の使用に基づく
[Blankemeyer-Menge,B.;Nimtz,M.及びFrank,R.Tetrahedron Lett.1990,31,
1701-1704]。第三の可能性ある方法は、ジカルボン酸ジエステルの選択的な脱
エステル化である。さらに可能性があるのは、相転移化学の使用である[Friedri
ch-Bochnitschek S.,J.Org.Chem.54,1989,751-756]。
最小比のジエステルでモノエステルの生産に有利な条件は、延長時間(例えば
16時間)のあいだ少量区分に加えられる等量のCs2CO3と10等量の臭化アリルであ
った。精製されたモノエステル3の得られる収率は、少なくとも30%である。
原料のジ酸2のアニオン交換樹脂への吸着、その後のメシチレンスルホニルニ
トロトリアゾリド(MSNT)、N-メチルイミダ
ゾール及びアリルアルコールとの反応に基づく代替的な方法(方法図2)は、所
望のモノエステル生成物3を生じる。
第三の方法は、ある芳香族ジメチルエステルのモノ脱エステル化の可能性に基
づている。混合したメチル-アリル-ジエステルの合成、その後の選択的な脱メチ
ル化(NaCN/HMPA)により、相当するモノアリルエステルが生じる。アクチノマイシンD類似体のコンビナトリアルライブラリー
アクチノマイシンD類似体のこの製造方法は、広範囲な式Iの化合物のコンビ
ナトリアル合成に適応する可能性がある。詳細には、多様性は、原則的に分子P1
、要素A及び分子P2内に容易に導入することができる。ペプチドライブラリーの
生産が周知技術であるために、多様性はP1及び/又はP2に導入することが好まし
い。したがって、この方法によりいずれかのジカルボン酸モノエステルを挿入す
ることができるが、例えばペプチドのコンビナトリアルライブラリーの誘発に関
する現在ある方法のいずれかも、用いることができる[Terrett,N.K.;Gardner,M
.;Gordon,D.W.;Kobylecki,R.J.及びSteele,J.Tetrahedron 1995,51,8135-8
173]。
アクチノマイシンD類似体のライブラリーの製造に関する方法と考慮すべき点
を以下に示す。環状ペプチド芳香族のジ酸結合物1の合成方法(方法図1)は、
Fmoc固相ペプチド合成[Atherton,E.及びSheppard,R.C.固相ペプチド合成-実
用方法;IRLプレス、オックスフォード、1989]及び直交保護方法及びセグメント
縮合の使用を特徴とする。これらの化合物のコンビナ
トリアル合成の最終的な目的は、原則として標準的な技術[Furka,A.;Sebestyen,
F.,Asgedom,M.及びDibo,G.Abstr.14th Int.Congr.Biochem.Prague,チェコスロ
バキア、1988,5,47,Furka,A.;Sebestyen,F.,Asgedom,M.及びDibo,G.Int.J.Pe
ptide Protein Res.1991,37,487-493,Houghten,R.A.Proc.Natl.Acad.Sci.U
SA 1985,82,5131-5135及びHoughten,R.A.とDooley,C.T.Bioorg.Med.Chem.Le
tt.1993,3,405-412]のいずれかを用いて線状ペプチド5の合成のあいだに容
易に達することができ、第二レベルの多様性は、ジ酸モノエステル3を有する支
持体に結合した環状ペプチド6の誘導体を導入することができる。したがって、
この考えは、連続的なセグメント縮合から増大される線状又は環状ペプチドのコ
ンビナトリアル合成から生じる第一レベルの多様性を有する、これらの類似体の
ダブルコンビナトリアル合成に当てはめることができる。
アクチノマイシンD類似体のライブラリー製造の原則を例示するために、P1及
びP2それぞれが任意に1つのO-官能性チロシンユニット(ユニット数は1)から
なり、かつ要素Aが1,4-フェニレンの化合物からなるライブラリーを製造する(
実施例参照)。
したがって、さらなる態様では、本発明は、以下の工程からなり、上記し、か
つクレームした一般式I;
P1-C(=O)-A-C(=O)-P2
をそれぞれ有する少なくとも3つの化合物からなる化合物の多次元性の列(コン
ビナトリアルライブラリー)、{P1}-{A
}-{P2}の製造方法に関する:
(A) 固体支持物質に少なくとも2つの任意の側鎖の保護分子の列{P1}-を固定
化(固定化分子P1のN-末端ユニットのアミノ基は保護されない)させ、
(B) 任意にエステル型の固定化フラグメントP1-C(=O)-A-COOHの列{P1}-{A}
の形成のために、遊離酸、モノエステル又は分子内無水物型の1以上のジ酸HOOC
-A-COOHの列{A}を、固定化分子P1のN-末端ユニットの保護していないアミノ基
に結合させ、
(C) 固体の支持物質から、任意にエステル型のフラグメントP1-C(=O)-A-COOHの
列{P1}-{A}を切断し、
(D) 固体支持物質に少なくとも2つの任意の側鎖の保護分子P2の列{P2}-を固
定化(固定化分子P2のN-末端ユニットのα-又はβ-アミノ基は保護されない)さ
せ、
(E) 固定化化合物P1-C(=O)-A-C(=O)-P2の列{P1}-{A}-{P2}の形成のために
、任意にエステル型のフラグメントP1-C(=O)-A-COOHの列{P1}-{A}を固定化
分子P2の列{P2}に結合させ、かつ
(F) 固体の支持物質から、固定化化合物P1-C(=O)-A-C(=O)-P2の列{P1}-{A}-
{P2}を切断する。
固定化分子P2の列{P2}は、実質的に固定化分子P1の列{P1}と同一であるこ
とが好ましい。これは、固定化分子P1の列{P1}と固定化分子P2の列{P2}が1
つのバッチで製造される際に容易になし得る。
化合物ライブラリーの製造方法の各合成工程の条件は、単一化合物の製造方法
で相当する条件に類似している。しかしながら、2以上の化合物(例えば2つの
異なるジ酸)の混合物が用いられる工程で、このような化合物間の反応性におけ
るいずれかの相違を補正するために、これらの化合物間のモル比を調整すること
が有用である。ダブルコンビナトリアルの原則
バッチで化合物ライブラリー(例えばP1とP2)を製造し、その後に化合物又は
化合物の列(例えば要素HOOC-A-COOH)とその最初の部分を反応させ、得られる
フラグメント(例えばP1-C(=O)-A-COOH)を切断し、かつこのフラグメントの後部(
back)を最初のバッチの二番目の部分に結合させる原則は、本質的に新規である
と信じられる。
したがってさらなる態様において、本発明は、式L1-B-L2をそれぞれ有する少
なくとも3つの化合物の多次元の列{L1}-{B}-{L2}の製造方法に関してい
る{式中、列{L1}と{L2}は類似した化学組成物であり、L1とL2は、それぞれ
化学的に官能性のフラグメントl1とl2を含み、Bは化学的に官能性の2つのフラ
グメントb1とb2を含む要素であり、各フラグメントは、L1とB間及びBとL2間それ
ぞれに共有結合を形成するl1b1とb2l2を置き、その共有結合は実質的に同一で、
b/l結合を形成する反応条件下(例えばアミド、エステル、エーテル、ホスフェ
ートの結合を形成する反応条件)で形成される}。この方法は、以下の操作から
なる:
(A) 固体の支持物質に少なくとも2つのL分子の列{L}を固定化させ{列{L}
は列{L1}と{L2}に類似した化学組成物であり、分子Lは、それぞれ化学的に
官能性のフラグメントlに相当する基を含み、フラグメントlはフラグメントl1と
l2に同一で、フラグメントlに相当する基は保護型又は非保護型であり、かつb/l
結合を形成する反応条件に感受性のいずれかの他の基Lは任意に保護される}、
(B) 列{L}を示す固体の支持物質を2部に分割して、列{L1}と列{L2}それ
ぞれを得て{列{L1}はL1で示される固定化分子からなり、かつ列{L2}はL2で
示される固定化分子からなる}、
(C) フラグメントl1に相当する基が保護されている場合に、該基を脱保護し、
(D) 固定化化合物のフラグメントL1-Bの列{L1}-{B}の形成のために、b/l結
合を形成する反応条件下で、要素/要素Bに相当する1以上の化合物の列{B}を
列{L1}に結合させ、{b/l結合を形成する反応は、要素/要素Bに相当する化合
物のb1に相当する基と固定化分子L1のl1に相当する基を含み、要素/要素Bのb2に
相当する基とb/l結合を形成する反応条件に感受性のいずれかの他の基を任意に
保護する}、
(E) 固体の支持物質から固定化化合物のフラグメントL1-Bの列{L1}−{B}を
切断し、
(F) 必要であれば、フラグメントb2に相当する基を脱保護し、
(G) フラグメントl2に相当する基が保護されている場合に、該
基を脱保護し、
(H) 固定化化合物L1-B-L2の多次元な列{L1}-{B}-{L2}を形成するために、
b/l結合を形成する反応条件下で、化合物フラグメントL1-Bの列{L1}-{B}を
列{L2}に結合させ{b/l結合を形成する反応は、l2に相当する基とb2に相当す
る基を含む}、
(J) 固体の支持物質から固定化化合物のフラグメントL1-B-L2の多次元の列{L1
}-{B}-{L2}を切断する。
LとB間の結合がエステル結合である場合に、l1はカルボニル基(-C(=O)-)であ
ってもく、かつb1は酸素基(-O-)であってもよく、また代替的にb1はカルボニル
基(-C(=O)-)であってもく、l1は酸素基(-O-)であってもよい。
化合物L1-B-L2のライブラリー{L1}-{B}-{L2}の製造の原則は、アクチノ
マイシンD類似体のライブラリーに記載した原則にしたがった。スクリーニング方法
上記の方法を用いて、アクチノマイシンDの性質に基づく非常に多様な範囲の
全化合物を生産することができる。したがって本発明の化合物の有用性は、一本
鎖のDNAとRNA又はDNA/DNA及びRNA/DNA二重らせんへの結合の強度と特異性につい
て、このような化合物ライブラリーのスクリーニング、特にコンビナトリアル化
合物のライブラリーを用いて決定することができる。スクリーニングは、合成核
酸を固定化(例えばELISAプレート上で)し、化合物ライブラリーの溶液で処理
してなし得
る。要素Aが特異的に吸着する場合、特にAが芳香族要素(DNAとRNAの要素と異な
るのみならず、分子の環境に非常に感受性(例えば吸着の波長が、核酸への結合
で有為に変化する)である際に、成功する見込みがある候補物は、光の吸着及び
放射のようなパラメーターを測定することで選択することができる。これにより
、大量のサンプルをELISAプレートリーダーで一定時間、非常に簡便かつす早く
処理することができる。しかし、本発明の化合物は、アクチノマイシンDとは異
なる生物学的作用を有するため、他のアッセイは、抗ウィルス性、抗がん性、抗
生物質性(例えば抗微生物及び抗菌性)、破骨細胞阻害、プロテアーゼ阻害又は
除草活性についてのスクリーニングを含む。
本発明の化合物は、一又は二本鎖のDNAとRNA又はDNA/RNAハイブリッドに結合
し得る。多くの病気又はAIDS及び肝炎のような深刻な病気は、遺伝子がベースに
なっているので、これらの化合物を用いる遺伝物質の標的化は、遺伝子ベースの
疾患の研究、診断及び治療に適用できる可能性がある。本発明の化合物は、天然
にあるアクチノマイシン類と同じ作用を有することが予測される[Meienhofer,J
.及びAtherton,E.:‘アクチノマイシン類の構造-活性の関係’、半合成抗生物質
間の構造-活性の関係’Perlman,D.編集、アカデミックプレス、ニューヨーク、1
974,pp.427-529] 。
したがって、本発明は、抗ウィルス性、抗がん性、抗生物質(例えば抗微生物
及び抗菌性)又は除草目的用の、ここで定義する一般式(I)の化合物の使用に
も関する。
図の詳細な説明
方法図1は、本発明の化合物の一例の製造の完全な合成経路を概略的に示す。
HMBは、ヒドロキシメチルベンゾイルリンカーを示す(実施例参照)。反応条件
は、以下のとおりである:(a)20%ピペリジン/DMF、(b)Fmocアミノ酸、PyBOP/HO
Bt/DIEA、(c)テトラキストリフェニルホスフィン、Pd(O)、(d)50%TFA/ジクロロ
メタン、(e)PyBOP/HOBt/DIEA、(f)3、HATU/DIEA、(g)90%MeOH/ピリジン、(h)H
ATU/DIEA。
方法図2は、ジカルボン酸モノエステルの3つの異なる製造方法(A、B及び
C)を示す。詳細な例は、実施例に記載する。
方法図3は、アクチノマイシンD類似体タイプの化合物について例示されるダ
ブルコンビナトリアルの原則を示す。
方法図4は、ライブラリー合成のあいだに合成される化合物を記載する。化合
物の番号付けは、以下のとおりである:
図1は、1の合成における中間体のHPLCクロマトグラムを示
す。全ペプチドは、Atherton,E.とSheppard,R.C. [固相ペプチド合成 -実用方
法、IRLプレス、オックスフォード、1989,pp.152-154]に記載されているよう
に、Fmoc基の除去後に固体の支持体から切断した:Merk 50983 LiChrospher 100
RP-18、5mm、250x4mm。緩衝液A 0.1% TFA/H2O、緩衝液B 0.1% TFA、80% CH3
CH/H2O、(a)及び(b)の溶出勾配 0%B(5分)、0〜20% B 40分以上、20〜100
% B 10分以上、次いで100% B(5分)。l=220nmで測定。(c)の溶出勾配 0%B
(5分)、次いで0〜100% B 50分以上。(a)樹脂5から切断した線状ペプチド
。(b)樹脂証6から切断した環状ペプチド。(c)ナフトエ酸環状ペプチドセグメン
ト8。
図2は、粗製結合物1(1)HPLCクロマトグラムを示す。全条件は、図1(c)と同
一である。
図3は、結合物1のUVスペクトルを示す。
図4及び5は、炭素環式要素の芳香族又は多芳香族部分の例の構造を示す。
実施例モデル化合物の合成(方法図1)
合成方法は、ナフタレンジカルボン酸のカルボン酸基に結合した2つの環状ペ
プチド(P1及びP2)を有するナフタレンジカルボン酸の核(-C(=O)-A-C(=O)-)から
なるモデル化合物の合成により試験した。Fmoc 固相ペプチド合成
1つの合成サイクルは、以下のとおりである:20%ピペリジ
ン/DMF(2x2.5分)でのFmocの脱保護、DMF洗浄(5xカラム量)、Fmocアミノ酸(3等
量)、PyBOP(3等量)、HOBt(3等量)及びDIEA(6等量)との0.5時間の結合
、DMF洗浄(5xカラム量)。固体支持体上でのペプチドの環化(6)
アリル基は、Pd(O)を用いて除去した[Kates,S.A.;Daniels,S.B.及びAlberici
o,F.Analytical Biochemistry 1993,212,303-305]。条件は、2時間アルゴン
気下のPd(O)(5%酢酸中0.14M溶液及びクロロホルム中の2.5% N-メチルモルホ
リン、3.4等量)であった。
以下の方法はBoc基の除去に用いた。樹脂は、(2+18分)処理する前に50%TFA
/ジクロロメタンで洗浄した。次いで、樹脂をジクロロメタン、10% DIEA/N-メ
チルピロリドン、次いでそれぞれN-メチルピロリドンで洗浄した。以下の修飾を
除くPyBOP-媒介性縮合(我々の条件は、Kates,S.A.;Daniels,S.B.及びAlberici
o,F.Anhlytical Biochemistry 1993,212,303-305に記載の条件に類似してい
る)は、不必要な副生成物以上に環状ペプチドの収率を最大化することを含む。
次に、N-メチルピロリドン中の低負荷(通常240μmol/gに比較して約160μmol/g
アミノ基)の大きな粒子サイズであるTentaGEL(130μl)樹脂、PyBOP(4等量)/HO
Bt(4等量)/DIEA(8等量)により、イオン-スプレーマススペクトロメトリーに
より正確な分子量(525)を有することが示された環状ペプチド6が生じる。LC-イ
オン-スプレーMS又はPD-MSスペクトルのどちらにも、他の
ピークは認められなかった。30%の単離した収率を得た。モノエステル(3)を有する、支持体に結合した環状ペプチド(6)の誘導
支持体に結合した環状ペプチド(6)のFmoc基は、上述のとおりに除去した。DMF
での洗浄後、樹脂はHATUでの活性化前に3で処理した[Carpino,L.A.J.Am.Chem
.Soc.,1993,115,4397-4398、Angell,Y.M.;Garcia-Echeverria,C.及びRich,D.
H.Tetrahedron Lett.1994,35,5981-5984及びAngell,Y.M.;Thomas,T.L.;Flen
kte,G.R.及びRich,D.R.J.Am.Chem.Soc.,1995,117,7279-7280]。1つの代表
的な実施例では、乾燥N-メチルピロリドン溶液0.13M中のモノエステル(2等量
)、HATU(2等量)、DIEA(4等量)を用いた。6の他のナフチルカルボキシル
基のアリル基は、上述のとおり除去した。ナフチル-環状ペプチドセグメント(8)の切断と縮合
90%のメタノール/ピリージンを用いて、支持体に結合したナフチル-環状ペプ
チドセグメント(7)を切断した(17時間)[Atherton,E.とSheppard,R.C.固相ペプ
チド合成 -実用方法、IRLプレス、オックスフォード、1989]。この切断で用いた
通常の塩基はトリエチルアミンであるが、生成物の質は有為に変化していること
が認められた。ピペリジンの置換により、かなり良好な結果が得られた。二番目
の特筆すべき知見は、MeOH/ピリジン切断が、切断混合物中のいずれかの残留水
分から生じる遊離酸がないC-末端Gluメチルエステルを独占的に生じるというこ
とである(セグメント8は、同じ支持体7から1M NaOHで
遊離酸としてGluを有するペプチドセグメントに切断された別のサンプルとRP-HP
LCにより比較した)。
8と6のセグメント縮合[Carpino,L.A.;El-Faham,A.及びAlbericlo,F.Tetra
hedron Lett.1994,35,2279-2282]は、幾つかの主要な改変を行った。Fmoc脱
保護の後、樹脂6(脱保護前にFmoc基の等量化により測定したアミノ基0.167g、2
2.9μmol[Milligen 9050 PepSynthesizer Technical Note 3.10,Millipore Cor
poration,1987])は、N-メチルピロリドン(350μL)中のセグメント8(0.026g、3
4.4μmol)、HATU(0.014g、34.4μmol)及びDIEA(11.8μL、68.8μmol)で17時間処
理した。反応は、TNBSAアッセイ[Benjamin,D.M.;McCormack,J.J.及びGump,D.W.
Anal.Chem.1973,45,pp.1531-1534]によりこの段階で不完全であることが示さ
れた。さらにDIEA(50μL、291.5μmol)を加えて24時間反応を進め、その段階に
残留アミノ基のないことを示したTNBSAアッセイを8で行い、ビス-環状ペプチド
の芳香族ジ酸結合物1を得た。1のHPLCクロマトグラフ(図2)は、所望の結合
物に相当する主なピーク(67%)への環状ペプチド前駆体6の完全な転化を示し
た(図1bと比較)。これは、逆にセグメント縮合の非常に良好な収率59%に相
当する。LC-MS(1についてLC/イオン-スプレーMS:1230.8(M+H)及び1198.4(M-2XC
H3)。興味深いことに、後のピーク(他のピークとほとんど同じ強度)は1の加
水分解生成物と矛盾していないが、水性緩衝液で縮合される(8mbar、40℃、3
時間)。25℃で数日間水性緩衝液に放置した後の加水分解(HPLC、MS)、
低沸点の有機溶媒(例えばMeOH及びアセトニトリル)中の凍結乾燥又は縮合は、
認められない。これは、メチルエステルが、穏やかな条件下で加水分解により結
合物から除去されるか、又は適切な前駆体が結合する場合に完全な状態に置くこ
とができることを示唆している。1のUV照射(図3)は、ペプチド(210nmでのバ
ンド)とナフチル分子(他のバンド)間の結合物の特徴がある。ナフチルバンド
は、ペプチドの結合に関し40nmで青色にシフトする。示したクロマトグラム(図
1及び2)は、粗製生成物のクロマトグラムである。芳香族ジカルボン酸モノエステルの合成(方法図2)
方法A:臭化アリルでのジ酸2のCs塩のアリル化
Cs2CO3(1.60g、5.00mmol)は、無水DMF(97ml)中の2の溶液(2.16g、10.0mmol)
に0.5時間で2つの等画分で加えた。次いで臭化アリル(17.3ml、200mmol)を加え
、反応混合物を24時間強く攪拌した。次に同量のCs2CO3を8時間2つの等画分で
加え、反応をさらに17時間進行させた。沈殿物をろ過し、DMF(3x20ml)で洗浄し
た。合わせたろ液を真空濃縮し、熱50% MeOH/アセトン(2x100ml)で抽出した。
溶媒を蒸発後、残留した2をシリカゲルクロマトグラフィーで除去した。モノエ
ステル3とジエステルの混合物を含む得られた画分を濃縮し、10% MeOH/ジクロ
ロメタンで溶解し、17時間Amberlyst A-26(ヒドロキシ型)樹脂(24.0g、96meq)
で処理した。次いで樹脂をろ過し、ジエステルが TLCによる流出液(約3000ml)
に検出されなくなるまで、新鮮な溶媒で洗浄した。次に、所望の化合物3をMeO
H/ジクロロメタン/酢酸(10:80:10)で溶出した。溶媒を除去後、アセトンから
の再結晶により、無色の固体として3を得た(0.77g、30%)。
mp.217-218℃.d(250MHz,DMSO-d6):4.88(d,2H,CH 2-CH=CH2,J=5.1Hz),5.30(m,1H,C
H2-CH=CH2 ),5.45(m,1H,CH2-CH=CH2)).
方法B:アニオン交換
アニオン交換樹脂は、カルボキシル基の1つを阻害するのに用いるが、アリル
アルコール(Amberlyst A-26(ヒドロキシ型)樹脂(0.150g、0.6meq)でMSNTの
介在するエステル化を受けた他[Blankemeyer-Menge,B.;Nimitz,M.及びFrank,R
.Tetrahedron Lett.1990,31,1701-1704]は、DMF(5ml)中の2の溶液(0.108g
、0.5mmol)に加え、その混合物を17時間撹拌した。樹脂の負荷は、樹脂との処理
前後の上清のUV吸収を測定することにより、グラム当たり1.28mmolの2であるこ
とを決定した。ろ過し、DMFとジクロロメタンで洗浄した後、樹脂を高真空下で
乾燥させた(17時間)。次にアルゴン気下で無水ジクロロメタン(15分)、次い
でN-メチルイミダゾール(158μl、2.0mmol)、アリルアルコール(1.7ml、25.0mmo
l)及びMSNT(0.181g、0.6mmol)を加え、樹脂を膨潤させた。反応物を24時間撹拌
した(1800rpm)。(a)と同じ方法の溶出により、HPLCによれば原料2(87%)と
所望の生成物3(13%)の混合物を得た。シリカとイオン交換クロマトグラフィ
ーによる容易かつ効率的な精製後に、前者を30%の収率で得た。条件を最適化し
たところ、もっとも有効な因子は、ジ酸2と等モルを有し、かつ24時間で
0.25等量の少量に加えられる量のCs2CO3であった。別の方法では、モノエステル
3のみが形成された。唯一の他の副生成物は、原料2である。Amberlyst A-26(
ヒドロキシ型)樹脂(0.150g、0.6meq)を、DMF(5ml)中の溶液2(0.108g、0.5mm
ol)に加え、混合物を17時間撹拌した。樹脂の負荷は、樹脂との処理前後の上清
のUV吸収を測定することにより、グラム当たり1.28mmolの2であることを決定し
た。ろ過し、DMFとジクロロメタンで洗浄した後、樹脂を高真空下で乾燥させた
(17時間)。次に無水ジクロロメタン(Ar)(15分)、N-メチルイミダゾール(158
μl、2.0mmol)、アリルアルコール(1.7ml、25.0mmol)及びMSNT(0.181g、0.6mmol
)を加え、樹脂を膨潤させた。反応物を24時間撹拌した(1800rpm)。(a)と同じ方
法の溶出により、HPLCによれば原料2(87%)と所望の生成物3(13%)の混合
物を得た。方法C:ジカルボン酸ジエステルの選択的な加水分解
テトラフタル酸ジメチルエステルの合成
テレフタル酸16.6g(100mmol)をメタノール(250ml)に溶解した。濃硫酸(2ml)を
加え、混合物を一晩還流した。メタノールを真空除去し、残渣をジクロロメタン
に再度溶解させた。有機相を飽和水性二炭酸ナトリウム溶液(3x50ml)で洗浄し、
乾燥(硫化マグネシウム)させ、ろ過し、濃縮して、白色結晶化合物を得た(18.
4g、95%、m.p.=141-142℃)。
テレフタル酸モノメチルエステルの合成
テレフタル酸ジメチルエステル1.94g(10mmol)を、DMF/水(95:5、60ml、溶液
中少量の沈殿物)に溶解した。水酸化カリ
ウム(1.12g、20mmol)を水5mlに溶解して得た4M溶液を、160〜170分、10分間隔
で0.25mlの画分に導入した。混合物を濃縮し、残渣を飽和水性二炭酸ナトリウム
に再度溶解させ、ジクロロメタン(3x20ml)で抽出した。氷水浴で冷却するあいだ
、HLCを水相に加えてpHを3にし、20%クエン酸を加えてpHを1にした。混合物
をろ過し、沈殿物を冷水で洗浄して流出物を中和し、乾燥させた(1.67g、92%、
m.p.=214-215℃)。
テレフタル酸メチル-2-プロペニルエステルの合成
テレフタル酸モノメチルエステル(1.80g、10mmol)を乾燥DMF100mlと混合した
。炭酸セシウム(3.57g、11mmol、1.1等量)を加え、混合物を攪拌した(o.n.)。混
合物をろ過し、ろ液を濃縮させて乾燥させた。油性の残渣をジクロロメタンに再
度溶解し、ろ過し、飽和水性二炭酸ナトリウムで洗浄し(3x50ml)、乾燥(硫化マ
グネシウム)させ、ろ過した。活性カーボンブラックを加え、溶液を15分攪拌し
た。ろ過後の有機溶液は、ほとんど無色であった。蒸発で無色油状物を得、それ
を冷却して凍結させた。1
H-NMR(CDCl3)d:4,9d,2HJab=5,6(OCH2CH=CH2);5,4m,2H(=CH2),6,1m,1H(-CH=CH2)
;8,2s,4H(arom.);13C-NMR(CDCl3)d:66(OCH2);119(=CH2);129,6(4*CH,arom.);130
,1(CH=)
イソフタル酸のアリルメチルエステルも、良好な収率で製造した。
テレフタル酸モノ-2-プロペニルエステル(9)の合成
テレフタル酸メチル-2-プロペニルエステル(1.6g、7.3mmo
l)をHMPA(20ml)に溶解し、攪拌しながら65℃に加熱した。シアン化ナトリウム(0
.62g、1.75等量)を加え、混合物を2時間65℃で攪拌した。その混合物をT<10℃
に冷却し、HCl(水性、10%)を加えた。酸性溶液は、ジクロロメタンで抽出した(
3x75ml)。合わせた有機相を1%水性HCl(水性、3x100ml)と水(4x250ml)で洗浄し
た。有機相を乾燥(硫化マグネシウム)させ、飽和水性二炭酸ナトリウム(3x50m
l)で抽出した。pHが4になるまでHCl(10%)を加え、次にpHが1になるまでクエ
ン酸(20%)を加えた。沈殿物を回収し、流出物が中和するまで水で洗浄し、乾
燥させた(0.67g、45%、149〜151℃)。1
H-NMR(CDCl3)d:3.95s,3H(OCH3);4.85dt,2HJab=5.7,Ja/c+d=1.4(OCH2CH=CH2);5.
3dq,1HJbc=10.2,Jc/a+d=1.7(OCH2CHb=CHcHd);5.45dq,1HJbd=17.1,Jd/a+c=1.7(OC
H2CHb=CHcHd);6.05m,1H(OCH2CHb=CH2);8.1s(bred),4H(arom);13C-NMR(CDCl3)d:5
2.335(OCH3);65.866(OCH2);118.571(=CH2);129.471(4*CH,arom);132(CH=);134.1
(2*C,arom,C1+C4);165.3,166.5(2*C=O)
イソフタル酸のモノエステルも、、良好な収率で製造した。
N-メチル化ペプチドの合成
中和物は、N-メチルアミノ酸(NAA)を含むペプチドを有する。
最初の例では、全てのN-メチルアミノ酸を省いた。合成した試験配列は、H-Lys-
Val-Pro-Gly-Glu-OHである。
この配列は、N-メチル基のない中性の生成物にほとんどのアミノ酸を含む。N-
末端のLysとC-末端のGluは扱いやすく、これにより環状ペプチドが結合できる。
本発明により強力なコンビナトリアル技術を用いて、天然アクチノマイシンの「
ダブル-結合」のテーマに合う化合物(すなわち、水素に結合できる
とともに、核酸を介在する化合物)のライブラリーを生じることができる。
3つの試験ペプチドは、アシル化方法の効率化を確かめるた
めに用いた:H-Lys-Val-Pro-MeGly-Glu-OH (配列1)
H-Lys-MeVal-Pro-MeGly-Glu-OH (配列2)
H-Lys-MeVal-Glu-OH (配列3)
配列1は、ValがMeValで置換されていることを除いて配列2と同一である。こ
れらの2つのペプチド配列は、N-メチルアミノ酸の挿入に対する結合方法の効力
を比較するために用いた。配列3を用いて、N-メチルアミノ酸結合の最適条件が
見いだされた。高度な立体障害N-メチルアミノ酸であることからMeValを選択し
た。したがって、これらのペプチドの最適条件は、他の立体障害N-メチルアミノ
酸を含むペプチドライブラリーの効率的な合成に適用することができる。PyBrOP
とフッ化アミノ酸の方法を比較した。
強制的な条件がしばしば利用可能であるが、例として、フッ化アミノ酸はN-メ
チルアミノ酸の挿入に非常に有効である。無水条件(溶媒として乾燥N-メチルピ
ロリドン、及びアルゴン気下での反応)、フッ化アミノ酸の高度な濃縮(0.7〜1.
0M、フッ化アミノ酸の過剰量(10等量)及び長い反応時間(2x17時間の結合)によ
り、定量的な結合が認められた。また、ジイソプロピルエチルアミンの(フッ化
アミノ酸に対する)等モル量は、すばらしい結果を生じることが見いだされた。
HATU活性化の条件は、2回の連続的な17時間の結合で、無水
N-メチルピロリドン(0.2M)中のアミノ酸(10等量)、HATU(10等量)及びDIEA(
20等量)であった。結合収率は89%であり、生成物はRP-HPLCによれば均一であ
った。この場合ラセミ化の兆候はなかった。反復条件での試験は、他に記載する
[Coste,J.;Frerot,E.; Jouin,P.及びCastro,B.Tetrahedron Lett.1991,32,
1967-1970; Carpino,L.A.;Sadat-Aalaee,D.;Chao,H.G.及びDeSelms,R.H.J.Am.C
hem.Soc.1990,112,9652-9653;Carpino,L.A.J.Am.Chem.Soc.1993,115,439
7-4398;Angell,Y.M.; Garcia-Echeverria,C.及びRich,D.H.Tetrahedron Lett.
1994,35,5981-5984,Angell,Y.M.;Thomas,T.L.; Flnkte,G.R.及びRich,D.H.J.
Am.Chem.Soc.1995,117,7279-7280は、低結合率を記載する]。化合物ライブラリーの製造
化合物11の合成
リンク(Rink)樹脂0.519g(0.23mmol)をDMF(5ml)で膨潤させた。樹脂は、20分間
20%ピペリジン/DMFで2回処理した。DMF(1ml)中のFmoc-チロシン(98mg、1.1等
量)及びDIPEA(42ml、1.1等量)を加えた。DMF(1ml)中のHBTU溶液(84.8mg、1.0
5等量)を次いで加えた。2分間放置した後、DMF(1ml)とともに樹脂に溶液を加
えた。混合物を30分間振盪し、DMF(2x3ml)で洗浄した。結合方法を繰り返し、樹
脂をDMF(2x3ml)、THF(3ml)及びDCM(3x3ml)で洗浄した(HPLC:2〜3%二量体、Fm
oc試験:負荷0.43mmol/g)。
化合物12〜14の合成
リンク-Fmoc-チロシン50mg(0.02mmol)をTHF/DCM(1:1)で膨潤させた。10分間、
別のジエチル-アゾ-ジカルボキシレート(DEAD)(31.2ml、10等量)、アルコール
(BnOH:13.7ml、3.3等量:プロパノール: 10ml、3.3等量、2-Ph-EtOH:15.9ml、3.
3等量)及びTPP(62mg、10等量)を加え、混合物を28時間振盪させた。樹脂は、DMF
(2ml)、THF(2ml)及びDCM(4x2ml)で洗浄した。
化合物15の合成
化合物1〜4からなる樹脂約50mg(0.02mmol)は、DMF(2ml)で洗浄し、続いて標
準条件下でFmoc基を除去した。DMF(0.4ml)中の1,4-ベンゼンジカルボン酸モノプ
ロペニルエステル(32mg、8等量)及びDIPEA(50ml、20等量)溶液を加えた。DMF
(0.4ml)中のHATU(52mg、7.2等量)溶液を次に加え、2分放置後に混合物を樹脂
に加え、2時間攪拌した。連続的に樹脂をDMF(5x2ml)、THF(2x2ml)、1%DIPEA/
DCM(2x2ml)、DCM(5x2ml)及び5%AcOH/2.5% NMM/CHCl3(2x2ml)で洗浄した。(PP
h3)4Pd(O)(113mg、5等量)を、暗所で、かつアルゴン気下で5%AcOH/2.5%NMM/
CHCl3(2ml)に溶解した。その樹脂は、暗所かつアルゴン気下で混合物と処理した
。連続的に、5%AcOH/2.5% NMM/CHCl3(2x2ml)、0.5% DIPEA/0.5%ジエチル-
ジチオカーバメートナトリウム/DMF(10x2ml)、DMF(3x2ml)及びDCM(5x2ml)で樹脂
を洗浄した。50% TFA/DCMは、約15mg(0.6mmol)の樹脂に加え、その混合物を40
分間振盪させた。樹脂は、DCM(2x0.5ml)で洗浄し、合わせた有機相を濃縮した(
高速真空)。
19の合成
切断した樹脂の約1/2量をDMF(2x1ml)で洗浄し、Fmoc基を標準条件下で除去し
、DMF(5x2ml)で洗浄した。化合物15はDMF(0.1ml)に溶解し、DIPE(9ml、18等量)
を加えた。次に、DMF(0.1ml)中のHATU(2.2mg、1.8等量)溶液を加え、2分放置後
に混合物を樹脂に加え、15時間振盪した。樹脂は、DMF(4x2ml)とDCM(5x2ml)で洗
浄し、0〜5℃で湿潤保存(stored wet)した。
15〜18の合成
化合物11〜14からなる樹脂の約2/3(0.013mmol)をDMF(2ml)で洗浄し、続いてFm
oc基を標準条件下で除去した。DMF(0.3ml)中の1,4-ベンゼンジカルボン酸モノプ
ロペニエルエステル(22mg、8等量)及びDIPEA(45.6ml、20等量)を加えた。次
に、DMF(0.2ml)中のHATU(36.5mg、7.2等量)溶液を加え、2分放置後に混合物
を樹脂に加え、それを攪拌(o.n.)した。連続的に、DMF(2x2ml)、THF(2x2ml)、1
% DIPEA/DCM(2x2ml)、DCM(5x2ml)及び5%AcOH/2.5% NMM/CHCl2(2x2ml)で樹脂
を洗浄した。
(PPh3)4Pd(O)(43mg、3等量)を、暗所かつアルゴン気下で5%AcOH/2.5% N
MM/CHCl3(2ml)に溶解した。その樹脂は、暗所かつアルゴン気下で混合物と処理
した(o.n.)。次に、5%AcOH/2.5% NMM/CHCl3(2x2ml)、0.5% DIPEA/0.5%ジエ
チル-ジチオカーバメートナトリウム/DMF(10x2ml)、DMF(3x2ml)及びDCM(5x2ml)
で樹脂を洗浄した。50% TFA/DCMは樹脂に加え、その混合物を40分間振盪させた
。樹脂はDCM(2x0.5ml)で洗浄し、合わせた有機相を油性残渣に濃縮した(高速真
空)。
19〜27の合成
Cの樹脂の残り1/3をDMF(2x1ml)て洗浄し、Fmoc基を標準条件下で除去し、次
に樹脂をDMF(5x2ml)で洗浄した。DMF(0.2ml)及ひDIPEA(23ml、10等量)中の化合
物15〜18を加えた。DMF(0.1ml)中のHATU(4.9mg、1.9等量)溶液を加え、2分放置
後混合物を樹脂に加え、それを振盪させた(o.n.)。樹脂は、DMF(4x2ml)とDCM(5x
2ml)で洗浄し、0〜5℃で湿潤保存した。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
A61K 38/00 C07K 1/04
C07K 1/04 A61K 37/02
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L
U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF
,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,
SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S
Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD
,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AT,AU
,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,
CN,CU,CZ,CZ,DE,DE,DK,DK,E
E,EE,ES,FI,FI,GB,GE,HU,IL
,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK,
LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M
N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU
,SD,SE,SG,SI,SK,SK,TJ,TM,
TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN