JP2000502676A - 薬剤としてのトランスアポビンカミン酸エステル誘導体 - Google Patents

薬剤としてのトランスアポビンカミン酸エステル誘導体

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Abstract

(57)【要約】 本発明は次式の新規ラセミ性及び光学活性トランスアポビンカミン酸エステル誘導体

Description

【発明の詳細な説明】 薬剤としてのトランスアポビンカミン酸エステル誘導体 本発明は次式の新規ラセミ性及び光学活性トランスアポビンカミン酸エステル 誘導体 (式中、 、任意的に置換されたアリール、アラルキル、ヘテロアリールもしくは14−エブ ルナメニニル基を表わし;そして nは2,3又は4の整数である) 並びにそれらの治療学的に許容される塩、並びにこれらの化合物を含む薬理組 成物に関する。更に、本発明は上記の化合物及び組成物の調製のための方法に関 する。 本発明に係る化合物は新規であり、そして価値ある生物活性を有する。in vit ro条件下でそれらは抗酸化(脂質過酸化阻害)作用を示す。in vivo 条件下で調 べることにより、それらはめざましい抗虚血症及び抗健忘症作用を発揮する。 従って、本発明は更に処置方法であって、処置すべき患者に治療的に活性な量 の式(I)の化合物又はその薬理学的に許容される塩を投与することを含んで成 る方法に関連する。 Rの意義において、C1-4 アルキル基としてのZは直鎖又は枝分 れ鎖の飽和又は不飽和基、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル 、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソブチル、ビニル、プロペニル 基等を意味してよく;アリール基Zは例えばフェニル基;アラルキル基としては ベンジル又はジフェニルメチル基等;ヘテロアリール基としては同一又は異なる ヘテロ原子、例えば窒素、酸素又は硫黄原子を含む5,6又は7員環基、例えば ピロリル、フリル、チエニル、ピリジル、ピラニル、ピラゾリル、イミダゾリル 、ピリミジニル、モルホリニル基等を意味してよい。 上記のアリール、アラルキル及びヘテロアリール基の置換基は、ハロゲン、例 えばフッ素、塩素又は臭素;C1 −C4 アルキル又はC1-4 アルコキシ基、並び にヒドロキシル、ニトロ、アミノ、シアノ、トリフルオロメチル基等であってよ い。 本発明の式(I)の化合物の治療学的に許容される塩は酸付加塩又は第四級塩 であってよい。 出発物質として利用される式(II)のアポビンカミン酸誘導体は英国特許明細 書GB 2,124,214号に記載の適当なヒドロキシイミノオクタヒドロインドロ〔2, 3−a〕キノリジン誘導体の酸処理により調製されうる。 式(I)の化合物に構造的に近縁している化合物が論文より公知となっている 。抗炎症、抗痙攣、抗パーキンソン病及び抗アテローム硬化症作用を有するトラ ンスアポビンカミン酸のエステルはハンガリー国特許明細書第186,891 号に記載 されている。様々な側鎖を有する抗低酸素症又は血管拡張性アポビンカミン酸誘 導体がハンガリー国特許明細書第187,733 号に開示されている。 論文より公知となった上記の物質とは異なり、当該新規のアポビンカミン酸エ ステル誘導体はめざましい抗酸化、抗虚血症及び抗健忘症作用を有する。 血液循環の連続的維持は中枢神経系(CNS)の正常な機能に必要であり、なぜ ならこれは脳組織の多量なグルコース及び酸素需要の適当な供給を確保するから である。 虚血症及び再灌流に基づき、認識機能は損傷を受ける:可逆性及び不可逆性損 傷の双方が虚血症の症度及び期間に依存して生じうる。神経細胞膜の構造及び機 能の損傷はニューロンの死に招きうる。 いくつかの病理学的過程、例えばフリーラジカルの形成が虚血症の結果として 生じうる。フリーラジカル基の形成は、膜の重要な成分である不飽和脂肪酸の酸 化(脂質酸化)を招く。これは生体分子を改変又は損傷するあまり特異的でない 細胞破壊過程である。かくして、細胞、器官又は生体全体の様々なレベルでの機 能が損傷を受けうる。 フリーラジカル反応はいくつかの虚血症誘導型障害、例えば虚血性小腸疾患、 心筋虚血、出血ショック、虚血症の伴う脳血管性機能障害、虚血性肝臓障害、腎 性虚血症等の病気の原因的な役割を果たしがちである。 その脂質過酸化作用に基づき、抗酸化化合物は虚血条件下でフリーラジカルに より誘導される障害に対する保護を担う。かくして、抗虚血性化合物としての抗 酸化剤は上記の病理学的状況の処置に有用でありうる。 抗酸化作用の研究のためのin vitro試験 抗酸化作用は2通りの方法を利用することにより研究した。 1. 脳ミクロソームにおけるNADPH 誘導型脂質過酸化の作用 J.M.Braughler ら:Novel 21-Amino Steroids as Potentinhibitors of iron- dependent Lipid Peroxidation[J.Biol.Chem.262.10438-10440 (1987)]。 T.J.Player and A.A.Horton:Enzyme Lipid Peroxidation in t he Microsomal Fraction of Rat Brain[J.Neurochem.37,422-426 (1981)]。 ミクロソームの調製のために体重 150〜 250gの雄のHannover-Wistar ラット を使用した。断頭後、全脳を取り出し、そして10倍容量の氷冷0.25Mのサッカロ ース溶液の中でホモジナイズする。このホモジネート品をHitachi CR 26H装置で 15000gにて4℃で10分遠心分離し、次いでその上清液を集め、そしてHitachi SCP 85H 装置で 78000gにて4℃で60分遠心分離した。沈渣を0.15MのKCl 溶液 の中で懸濁した後、得られる溶液のタンパク質含有量を決定し、次いで10mg/ml の濃度に調製する。このようにして得たミクロソームをドライアイス−アセトン 混合物の中で凍結し、そして使用するまで−70℃で保存した。インキュベーショ ン混合物の成分は50mMのトリス−HCl(pH6.8)、0.2mM のFeCl3 、1 mMのKH2PO4 、0.5mM のADP 、0.2mg のミクロソーム、及び試験すべき化合物とした。イン キュベーションを1mlの最終容量で、且つ37℃の温度において20分のインキュベ ーション時間で実施した。脂質の過酸化は0.4mM のNADPH を添加することにより 誘導した。(ブランクサンプルにはNADPHを含ませなかった。)この反応は40% のトリクロロ酢酸及び5MのHCl を2:1の比で含む停止溶液0.375ml の添加に より停止させた。 マロンジアルデヒドの形成はチオバルビツール酸を利用することにより決定し た。反応の停止後、1mlづつの1%のチオバルビツール酸溶液をサンプルに秤量 し、それらを約 100℃の湯浴の中で10分放置した。次いでそれらのサンプルをJa netzki K70装置で2000gにて4℃で10分遠心分離した。着色上清液の吸収値をHi tachi 150-20光度計で535nm にて測定した。対照化合物としてマロンジアルデヒ ドビス(ジエチルアセタール)を使用した。 2. 脳ホモジネート品におけるFe2+誘導型脂質過酸化に対する作用 体重 150〜 220gのHannover-Wistar ラットをそれぞれ断頭後、全脳を15mMの HEPES、(4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニルエタンスルホン酸 )(pH7.4)、140mM のNaCl、3.6mM のKCl 、1.5mM のCaCl2 、0.7mM のMgCl2 、1.4mM のKH2PO4及び10mMのグルコースを含む9容量の氷冷Krebs-Ringerバッフ ァーの中でホモジナイズした。次いでこの溶液のタンパク質含有量を決定し、そ して10mg/mlの濃度に調製した。 5μlの容量の試験すべき阻害剤を 200μlのホモジネート品に添加後、イン キュベーション混合物を37℃で20分インキュベーションした。Fe2+−誘導化脂質 過酸化は5μlの8mMのFe2(NH4)2(SO4)2の添加により成し遂げた。インキュベ ーション時間の経過後、反応を 0.8MのHCl 及び12.5%のトリクロロ酢酸を含む 1mlの停止溶液の添加により止め、次いでサンプルをJanetzki K70装置で2000g にて4℃で10分遠心分離した。 0.5ml の上清液部に1mlの1%のチオバルビツール酸溶液を加え、次いでサン プルを 100℃の湯浴の中に20分入れた。発色強度をHitachi 150-20光度計により 535nm にて、対照化合物としてマロンジアルデヒドビス(ジエチルアセタール) を用いて決定した。 試験化合物の濃度/作用相同に基づきIC50値を決定し、これらの結果を双方の 方法に関して表1に示す。 表1のデータから、本発明に係る化合物はそれぞれ抗酸化(脂質過酸化阻害) 活性を発揮することがわかりうる。この抗酸化作用を酵素(NADPH誘導型、AEI)及 び非酵素(Fe2+誘導型、ANI)脂質過酸化試験の双方で調べた。当該化合物の抗酸 化活性のレベルをそのIC50値で特定する。大脳保護活性剤イデベノン、天然抗酸 化剤ビタミンE(DL−α−トコフェロール)及び肝保護剤シリマリンを対照化合 物として利用した。 表1のデータに基づき、当該試験化合物は対照化合物よりもはるかに高いNADP H−(酵素的)誘導型脂質過酸化阻害活性を示し、それはDL−α−トコフェロー ル又はシリマリンのIC50値よりもはるかに低いそのIC50値により示される。非常 に有効であると証明された化合物のうち、化合物No.2705279,1010961,1011008 ,1011037 及び1011047 の抗酸化作用はイデベノンのそれと匹敵していた。化合 物No.1010885,1010962,1010960,1011005,1010887,1010886,1011038,1011 036 及び2705283は シリマリンよりも約20倍強くNADPH 誘導型脂質過酸化を阻害 した。 表1に挙げる化合物の大多数が対照化合物よりもFe2+(非酵素式)誘導型脂質 過酸化に対するはるかに強い阻害作用を示した。化合物No.2705279,2705283,2 705284,1010962,1010960,1010961,1010887,1010886,1011038及び1011036 は極めて活性であることが証明され、なぜならそれぞれはイデベノン又はDL−α −トコフェロールよりも約2倍活性であるからである。化合物No.1011005及び10 11037 はDL−α−トコフェロールのそれに似た作用を有する。化合物No.1010885 及び1011047 はイデベノンよりもはるかに強くFe2+イオン誘導型脂質過酸化を阻 害した。化合物No.1011008の抗酸化活性もシリマリンのそれを超えていた。 双方のin vitro試験で得られたデーターの比較に基づき、化合物No.2705279, 1010962,1010960,1010961,1010886,1011038 及び1011036 はそれぞれの方式 (Fe2+fイオン又はNADPH による)で誘導した脂質過酸化を非常に顕著に阻害す ることがわかりうる。即ち、これらの化合物のIC50値は10μM未満であると証明 された。どの対照化合物も双方の試験ではかかる作用を発揮しないため(即ち、 それらはNADPH−又はFe2+イオン誘導型脂質過酸化を異なる度合いで 阻害する)、本発明に係る化合物は対照化合物よりも有効なものと考えられうる 。 研究した各化合物は有意義な抗酸化能を有し、なぜならそれらはFenton反応( Fe2+により触媒)又はNADPH チトクロームcリダクターゼ酵素の活躍の際に形成 されるフリーラジカルにより誘引される脂質過酸化を阻害することができる。 略語: NADPH:ニコチンアミド−アデニンジヌクレオチドホスフェート、還元型 TRIS:トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン ADP :アデノシン−5′−二リン酸 イデベノン:6−(10−ヒドロキシデシル)−2,3−ジメトキシ−5−メチ ル−1,4−ベンゾキノン DL−α−トコフェロール:2,5,7,8−テトラメチル−2−(4′,8′ ,12′−トリメチルトリデシル)−6−クロマノール エラジン酸:2,3,7,8−テトラヒドロキシ〔1〕ベンゾピラノ〔5,4 ,3−cde 〕〔1〕ベンゾピラン−5,10−ジオン シリマリン:シリビニン+シリジアニン+シリクリスチン AEI :酵素式(NADPH)誘導型脂質過酸化試験 ANI :非酵素式(Fe2+)誘導型脂質過酸化試験 抗虚血及び抗健忘作用を調べるために利用したin vitro試験 1. 抗虚血作用(左右動脈結紮モデル) N.Himoriら:Cerebral ischemia model with conscious mice involvement of NMDA receptor activation and derangement of learning and memory ability [J.Pharmacol.Meth.23,311-327(1 990)] マウス(それぞれ体重30〜32g)の左右の頸動脈に 450mg/kgの腹腔膜内(i. p.)クロラル水和物による麻酔を施した。交感及び迷走神経を分離させ、そして ゆるい結紮を左右の頚動脈の下方に設けた。結紮の両端を背中の耳の後方にまで 導いた。翌日、有意識状態で結紮の両端を引っ張り、頚動脈中の血液供給を止め た。これを5分維持し、次いで解放して再灌流させた。この5分間の間に何匹か の動物が死亡し、そして24時間冷蔵しておいた。有意性の計算はchi2検定により 行った。当該化合物による予備処置は結紮の30分前に腹腔膜内(i.p.)式に実施 した。 左右動脈結紮により誘導される死亡率に対する2mg/kgの用量の当該化合物の 作用を表2に示す。 対照化合物及びi.p.投与したうちで最も有効な化合物のED50値を表3に示す。 in vitro条件下で有意な抗酸化作用(IC50<10μM)を発揮する 化合物のin vivo 生物活性を左右動脈結紮誘導型大脳虚血モデルで調べた。大脳 血液供給における一時的な劇的低下、その後の結紮をやめた後の再灌流の開始は 極めて毒性な酸素フリーラジカルの形成をもたらす(スーパーオキサイドラジカ ル、過酸化水素)。抗酸化特性を有する化合物は遊離したラジカルの毒性作用に 対する保護において非常に有効である。頸動脈の5分間の左右結紮は70%の死亡 率をもたらす。本発明の最も有効な化合物(2705279,1010960,1010887,10108 86)の2mg/kgのi.p.用量はこの死亡率を10〜30%に下げた。一方、対照化合物 として利用した公知の抗酸化剤イデベノン又はビタミンEは同用量で活性が弱か った。最も活性であると見い出された化合物No.2705279の優れた活性は当該化合 物のED50値を比較したときに一層めざましかった。〔ED50は未処置グループとの 対比において死亡率を50%下げる用量(mg/kg)である〕。イデベノンのi.p.ED5 0 値は 4.5mg/kgであり、一方この値は化合物No.2705279については0.76mg/kgで ある。この化合物の抗虚血作用は経口投与後も測定されることができる。この化 合物は全脳物質を含む総合的な虚血モデルに対してのみならず、脳のーの規定領 域で誘引したいわゆる「焦点」虚血モデルに対しても活性であることがその他の 実験で示された。 本発明に係る化合物の抗健忘作用は下記の実験により確認した。 2. ジアゼパム誘導型前向性健忘症 C.L.Broekkamp ら:The comparative effects of benzodiazepines,progabid e and PK 9084 on acquisition of passive avoidance in mice[Psychopharmac ology(Berlin)83,122-125(1984)] 記憶試験はそれぞれ体重25〜28gのNMRIマウスに対し、げっ歯動物の遺伝的に 決定された暗所恐怖挙動に基づく方法である受動回避を利用して行った。学習期 間の間、予備選定した動物(照光空間か ら暗所へと30秒間に進むマウス)を照光空間に置いた。暗所へと進むと、動物に 電気ショック(1mAを3分)をその足の裏に与え、次に暗所へと進む時間(遅延 期間)を記録した。24時間後、動物を再び照光空間に置き、そして暗所へと移動 するまでの時間(保持時間=T、 300秒を制限時間とする)を測定した。前向性 健忘症を誘導するため、動物を学習の30分前に3mg/kgのジアゼムで腹腔膜内的 に処置した。当該化合物は0.1 又は10mg/kgの用量で経口的に、それぞれ学習の 1時間前に投与した。保護効果の%値(P%)は下記の式により計算し、そして 表4に示す。 表 4 ジアゼパム誘導型前向性健忘症モデルにおける当該化合物の作用 抗酸化活性を有する化合物は学習及び記憶の障害が様々な症度の 神経学的症状に加えて生じうる大脳虚血症の状況〔一過性虚血発作(TIA)、発 作〕において有意義な保護作用を発揮する。本発明に係る化合物の抗健忘作用は 、構造的に類似し、且つ臨床的に実用されている対照化合物ビンポセチンを利用 することによりジアゼパム誘導型前向性健忘症モデルに基づいて研究した。活性 化合物はトランス−α−エチル及びトランス−β−エチルアポビンカミン酸誘導 体の双方から見い出された。化合物No.2705279,1010886,1011038及び1010887 は特に有効であることが証明された。最も活性な化合物は2705279 であり、それ は採用した双方の用量で有意な保護作用を示し、且つビンポセチンのそれよりも はるかに高い活性を示した。2705279 の抗健忘作用はその他の健忘症に対しても 確認された。それは電気ショック後向性健忘症モデルに基づき 0.1〜10mg/kgの 経口用量範囲において用量依存性保護作用を示し、そして1〜10mg/kgの経口用 量範囲で記憶の虚血誘導型障害に対する保護を示した。その抗健忘活性はラット でも良好に測定できる。 まとめ 本発明に係る新規のトランスアポビンカミン酸誘導体は抗酸化及び抗虚血作用 を有する。最も有効であることの見い出された化合物No.2705279の抗酸化活性は 対照物質としてそれぞれ採用したイデベノン又はビンポセチンのそれよりもin v itro及びin vivo の双方で優れていた。その抗酸化及び抗虚血作用に加えて、本 発明に係る化合物は様々な強さの抗健忘作用も示した。化合物No.2705279はこの 領域でも最も活性である。 その抗酸化、抗虚血及び抗健忘作用に基づき、本発明に係る化合物は、フリー ラジカルが急性な障害時期又は後遺症の発展のいづれかに関与する病理状況の処 置のために有用である。これらは大脳血管虚血障害、発作、卒中、大脳又は脊髄 損傷、クモ膜下出血又は脳 内出血、並びに様々な神経退縮障害、例えばアルツハイマー病である。その抗虚 血作用に基づき、当該化合物は脳の虚血損傷のみならず、その他の器官、例えば 肝臓、心臓又は筋肉の処置にも有用でありうる。 上記の臨床症状において、本発明の化合物の予測の治療的用量は0.1〜40mg/ 体重1kgであり、それは経口又は非経口ルートで毎日1回又は数回に分けて投与 される。 本発明に従うと、式(I)の新規のトランスアポビンカミン酸エステル誘導体 及びその治療学的に許容される塩は次式のラセミ性又は光学的に活性なトランス アポビンカミン酸エステル誘導体 (式中、R1はC1-4アルキル基である)を塩基性触媒の存在下で適当なグリコ ール中でエステル変換し、そして所望するならばこのようにして得られるRが水 素である式(I)の化合物をアシル化する、及び/又は所望するならば式(I) のラセミ化合物を分割する、及び/又は所望するならば式(I)の化合物をその 治療学的に許容される塩へと変換させることにより調製できうる。 以降、本発明の新規の治療的に活性な化合物の調製を詳細に説明する。 Rが水素である式(I)の化合物を調製する本発明の方法において、式(II) の化合物をエステル変換にかける。この反応は過剰量のエステル変換用アルコー ルの中で、例えば適当なグリコール、好ましくはエチレングリコールの中で、適 切には無水条件下で、触媒 量の強塩基の存在下で実施する。塩基性のアルカリ金属水素化物又はアルカリ性 金属アルコキシドとして、適切には第三アルコキシド、好ましくはカリウム第三 ブトキシドを使用してよい。エステル変換は80℃〜 140℃、好都合には 110〜 1 20℃の温度範囲で達成される。所望するなら、この反応を実施した後に得られる 生成物を単離せずに次の反応工程に採用する;又は所望するなら、それは次のよ うにして回収してよい。反応混合物を水の中に注ぎ、そして濾過後、所望するな らその沈渣を再結晶化により精製する;又は水で希釈した後、その反応混合物を 不活性な水非混和性有機溶媒、例えばジクロロメタン又はクロロベンゼンで抽出 し、次いでその生成物をエバポレーション又は塩形成により単離する。Rが水素 である式(I 化により変換させることができる。 アシル化反応は適当なシアル基を含む任意の有機カルボン酸により、又はその 反応性誘導体、例えばアシルハライド、好ましくはアシルクロリドもしくは酸無 水物を利用し、公知の態様で、所望するなら酸結合剤の存在下で実施してよい。 適当なカルボン酸によるアシル化の実施において、反応は不活性な有機溶媒、 例えば双極性、非プロトン性溶媒、例えばジメチルホルムアミド(DMF)、ジメ チルスルホキシド(DMS0)、アセトニトリル等の中で、縮合剤の存在下で成し遂 げる。有用な縮合剤は例えばカルボジイミド誘導体、例えばジシクロヘキシルカ ルボジイミド又はカルボニルジイミダゾールである。反応は0℃〜40℃の温度、 好ましくは室温で実施する。 もしアシル化をアシルハライド、適切にはアシルクロリドで成し遂げるなら、 反応は不活性有機溶媒、例えば脂肪式又は環式エーテ ル、例えばジエチルエーテル又はテトラヒドロフラン(THF)の中で、又は塩素 化炭化水素、例えばクロロホルムの中で、又は芳香族炭化水素、例えばベンゼン 、クロロベンゼン又はトルエンの中で、又は有機塩基、例えばピリジンの中で、 好ましくは酸結合剤の存在下で実施する。反応に利用する有機塩基、例えばピリ ジンは溶媒及び酸結合剤の双方の役割を同時に果たしうる。 から回収できる。溶媒又は所望するなら過剰の試薬及び酸結合剤の除去後、得ら れる残渣を水と水非混和性溶媒、例えば酢酸エチル、ジクロロメタン、ベンゼン 、ジエチルエーテル等との混合物に溶かし、次いで所望するならこの混合物のpH 値を水性水酸化アンモニウム溶液又は水性アルカリ金属水素炭酸塩溶液の添加に より若干アルカリ性(pH8〜9)に調整し、そして相分離させる。有機相を水で 洗い、乾かし、そして溶媒を減圧下で除去して所望の化合物が得られる。 所望するなら、本発明に係る式(I)の化合物は第四級塩に変換させてよい。 当モル量より若干多いアルカリハライド、好ましくはクロリド、ブロミド、ヨー ジド、又はアルカリスルフェートが第四級塩の形成のために好適に利用される。 この反応は不活性有機、双極性非プロトン性溶媒の中で実施してよい。 所望するなら、本発明の式(I)の化合物は治療学的に許容される酸付加塩の 形成のために有用な任意の酸を利用することにより公知の手段でその酸付加塩へ と変換できる。 所望するなら、本発明に係る方法により調製した式(I)の化合物又はその塩 を更なる精製操作、例えば再結晶化にかけてよい。再結晶化のために有用な溶媒 の範囲は再結晶化すべき化合物の溶解度 及び結晶化特性に依存する。 本発明に係る式(I)の新規のトランスアポビンカミン酸エステル誘導体はラ セミ体又は光学活性体であってよい。出発物質として式(II)の光学活性化合物 を利用することにより、式(I)の光学活性化合物が得られる。一方、出発物質 として用いる式(II)のラセミ化合物は式(I)のラセミ化合物をもたらす。式 (I)のラセミ体から、この光学活性化合物はそれらを周知の手段で分割するこ とにより得られうる。 式(I)の新規のラセミ性又は光学活性トランスアポビンカミン酸エステル誘 導体又はその塩はそれらを無毒で不活性な固体又は液体担体及び/又はその他の 補助剤であって経口又は経腸投与のために治療的に汎用されているものと混合す ることにより薬理組成物へと変換させることができる。有用な担体は例えば水、 ゼラチン、ラクトース、デンプン、ペクチン、ステアリン酸マグネシウム、ステ アリン酸、タルク、植物油、例えばピーナッツ油、オリーブ油等である。当該活 性成分は任意の汎用の薬理組成物、特に固体組成物、例えば錠剤、糖依錠、カプ セル、座薬等へと処方されうる。固体担体の量は幅広く変えられることができ、 好ましくは約25mg〜1gとする。任意的に、当該組成物は汎用のその他の薬理助 剤、例えば安定化剤、保存剤、湿潤剤、界面活性剤、乳化剤等をも含みうる。当 該組成物は任意の汎用の薬理技術により公知の手段で調製でき、そして所望する ならそれらをその他の有用な操作、例えば滅菌にかけてよい。 本発明を下記の非限定例の助けにより更に説明する。 実施例例1 (−)−トランスアポビンカミン酸2−ヒドロキシエチルエステル(3β,16 α)の調製 15g(0.045mol)の(−)−トランスアポビンカミン酸メチルエステル(3β ,16α)を300ml のエチレングリコールの中で1gのカリウムtert−ブトキシド の存在下で 120℃で5時間撹拌後、その反応混合物を室温にまで冷却する。その 混合物を1リットルの氷冷水に注ぎ、結晶沈渣を濾過し、50mlづつの水で2回洗 い、そして乾かして15.9g(97%の収率)の表題の化合物を得る。m.p:82-87℃ 。 1H-NMR(CDCl3)δ:0.65(3H),t,CH 3CH2;0.66-3.2(14H,m,骨格のプロトン、O H);3.85(2H,m,HO-CH 2);4.43(2H,m,CH 2-O-C=0);6.35(1H,s,H-15);7.00 -7.55(4H,m,芳香族のプロトン)。分析 : C22H26N2O3についての計算値(分子量366.44): C 72.10; H 7.15; N 7.65%; 実験値 C 71.89; H 7.15; N 7.62%.例2 (−)−トランスアポビンカミン酸2−アセトキシエチルエステル(3β,16 α)一塩酸塩の調製 50mlの無水ピリジン中の3.66g(0.01mol)の(−)−トランス−アポビンカ ミン酸2−ヒドロキシエチルエステル(3β,16α)を含む溶液に5ml(0.052m ol)の無水酢酸を滴下し、その反応混合物を室温で一夜放置し、次いで減圧で乾 くまでエバポレーションする。そのエバポレーション残渣を100ml の酢酸エチル 、30mlの水及び 50mlの飽和炭酸水素ナトリウム溶液の混合物の中に溶解後、相分離させる。有機 層を20mlづつの水で3回洗い、そして無水硫酸ナトリウムで乾かす。 30mlのイソプロパノール中のエバポレーション残渣の溶液をエタノール性塩化 水素溶液によりpH4に酸性化し、冷蔵庫に一夜放置し、次いで結晶沈渣を濾過し 、そして乾かして 2.8g(62%)の表題の化合物を得るm.p.: 179-189℃。 1H-NMR(CDCl3)δ:0.75(3H),t,CH 3CH2);2.1(3H,s,CH3CO);4.28(1H,s, H-3);6.28(1H,s,H-15);4.30-4.70(4H,m,-OCH2CH2CH2O-);7.05-7.60(4 H,m,芳香族プロトン)。例3 (−)−トランスアポビンカミン酸2−(2−チオフェノイルオキシ)エチル エステル(3β,16α)一塩酸塩の調製 20mlの無水ピリジン中の3.66g(0.01mol)の(−)−トランスアポビンカミン 酸2−ヒドロキシエステル(3β,16α)から室温で調製した溶液に4.8ml(0.04 5mol)のチオフェン−2−カルボン酸クロリドを滴下し、その反応混合物を減圧 で乾くまでエバポレーションする。100ml のジクロロメタン及び20mlの水をエバ ポレーション残渣に添加後、pHを20mlの飽和炭酸水素ナトリウム溶液の添加によ り9に調整する。相分離後、有機相を水で洗い、そして無水硫酸ナトリウムで乾 かす。濾過後、その溶液を減圧で乾くまでエバポレーションし、その残渣を50ml のイソプロパノールに溶かし、そしてpHをエタノール性塩化水素溶液の添加によ り4に調整する。冷蔵庫に一夜放置後、その溶液を濾過し、そして結晶沈渣を冷 イソプロパノールで洗って 2.9gの表題の化合物を得る(収率57%)、m.p.:1 例4 (−)−トランスアポビンカミン酸2−(4−ニトロベンジルオキシ)エチル エステル(3β,16α)の調製 20mlの無水ピリジン中の3.66g(0.01mol)の(−)−トランスアポビンカミン 酸2−ヒドロキシエステル(3β,16α)から室温に調製した溶液に 4.2g(0.0 225mol)の4−ニトロベンゾイルクロリドを添加し、そしてその反応混合物を室 温で一夜放置する。その反応混合物を150ml の酢酸エチルで希釈後、50mlの水及 び3mlの濃水性水酸化アンモニウム溶液を加える。相分離させ、次いでその有機 相を25mlづつの水で4回洗い、そして無水硫酸ナトリウムで乾かす。濾過後、溶 液を減圧で乾くまでエバポレーションし、油性残渣を50mlの高温イソプロパノー ルに溶かし、活性チャーコールで清澄にし、そして濾過後、その溶液を数時間放 置する。結晶沈渣を濾過し、10mlのイソプロパノールで洗い、そして乾かして 2 .6g(58%) c=0.2 ;クロロホルム)。例5 (−)−トランスアポビンカミン酸2−(ニコチノイルオキシ)エチルエステ ルニ塩酸塩(3β,16α)の調製 20mlの無水ピリジン中の 2.4g(0.0065mol)の(−)−トランスアポビンカミ ン酸2−ヒドロキシエチルエステル(3β,16α)を含む溶液に10mlのピリジン に溶解した2.15g(0.015mol)のニコチノイルクロリドを滴下し、その反応混合 物を室温で3時間撹拌し、次いで減圧下で乾くまでエバポレーションする。エバ ポレーション残渣を150ml の酢酸エチル及び50mlの飽和炭酸水素ナトリウム溶液 の混合物に溶解後、相分離させる。有機層を20mlづつの水で2回洗 い、そして無水硫酸ナトリウムで乾かす。濾過後、その溶液を減圧で乾くまでエ バポレーションし、エバポレーション残渣を30mlのイソプロパノールに溶かし、 そしてその溶液をエタノール性塩化水素溶液の添加によりpH4に酸性化する。減 圧下で乾くまでエバポレーションした後、その残渣を50mlの酢酸エチルから結晶 化させ、1.30 −69.5゜(c=0.2 ;クロロホルム)。分析 : C28H29N3O42HClについての計算値(分子量:544.47): C 61.76; H 5.73; N 7.71; Cl 13.02%; 実験値 C 61.73; H 6.05; N 7.69; Cl 12.90%.例6 (−)−トランスアポビンカミン酸2−(ベンジルオキシ)エチルエステル( 3β,16α)塩酸塩の調製 60mlのクロロベンジン中の 4.4g(0.012mol)の(−)−トランスアポビンカ ミン酸2−ヒドロキシエチルエステル(3β,16α)の溶液に1.83g(0.018mol )のトリエチルアミン及び 2.5g(0.018mol)のベンゾイルクロリドを添加する 。その混合物を40℃で30分撹拌し、次いで15mlの10%の炭酸水素ナトリウム溶液 の添加によりpH8へとアルカリ性にする。分離後、有機相を20mlづつの水で洗い 、そして無水硫酸マグネシウムで乾かす。乾燥剤を濾過除去し、そして3mlづつ のクロロベンゼンで2回洗浄後、ジオキサン中の塩化水素溶液をpH3〜4となる まで加え、次いで結晶沈渣を0℃で濾過し、冷アセトンでよく砕き、そして濾過 して 4.8g(79%)の表題 1;メタノール)。例7 (−)−トランスアポビンカミン酸2−(4−クロロベンゾイルオキシ)エチ ルエステル(3β,16α)メタンスルホネートの調製 60mlのジクロロメタンに 4.4g(0.012mol)の(−)−トランスアポビンカミ ン酸2−ヒドロキシエチルエステル(3β,16α)を溶解後、1.83g(0.018mol )のトリエチルアミン及び3.15g(0.018mol)の4−クロロベンゾイルクロリド を加え、そしてその反応混合物を40℃で30分撹拌する。10℃に冷却後、25mlの水 を加え、そしてこの混合物のpH値を15mlの10%の炭酸水素ナトリウム溶液の添加 により8に調整する。分離後、有機相を20mlづつの水で2回洗い、そして無水硫 酸マグネシウムで乾かす。乾燥剤の濾過及び5mlづつのジクロロメタンによる2 回の洗浄後、有機相を溶媒がなくなるまでエバポレーションする。その残渣を35 mlのアセトンに溶かし、そしてメタンスルホン酸の添加によりpH4に酸性化する 。結晶沈渣を0℃で濾過し、冷アセトンで洗い、そして5.85g(81%)の表題の ノール)。例8 (−)−トランスアポビンカミン酸2−(プロピオニルオキシエチル)エステ ル(3β,16α)塩酸塩の調製 100ml のクロロベンゼン中の 4.4g(0.012mol)の(−)−トランスアポビン カミン酸2−ヒドロキシエチルエステル(3β,16α)を含む溶液に5.33g(0. 04mol)の無水プロピオン酸及び 1.4g(0.014mol)のトリエチルアミンを加え る。反応混合物を80℃で4時間撹拌後、40mlのクロロベンゼン及び過剰量のプロ ピオン酸無水物を減圧で蒸留除去する。その残渣に25mlの水を室温で添加後、pH を10%の炭酸水素ナトリウム溶液20mlにより8に調整する。分離後、有機相を20 mlづつの水で2回洗い、そして無水硫酸マグネシウムで 乾かす。乾燥剤を濾過除去し、そして3mlづつのクロロベンゼンで2回洗う。減 圧で溶媒がなくなるまで有機相をエバポレーションした後、残渣を40mlのアセト ンに溶かし、そして塩化水素のジオキサン溶液の添加によりpH4へと酸性化する 。結晶を5℃で濾過し、アセトンで洗い、そして乾かして 4.2g(76%)の表題 の塩酸塩を得 ル)。例9 (−)−トランスアポビンカミン酸2−(3,4,5−トリメトキシベンゾイ ルオキシ)−エチルエステル(3β,16α)塩酸塩の調製 80mlのジクロロエタン中の 5.1g(0.014mol)の(−)−トランスアポビンカ ミン酸2−ヒドロキシエチルエステル(3β,16α)を含む溶液に2g(0.02mol )のトリエチルアミン及び 4.6g(0.02mol)の3,4,5−トリメトキシベンゾ イルクロリドを加える。この混合物を50℃で1時間撹拌し、次いで50mlの水を室 温で加え、そしてこの混合物を10%の炭酸水素ナトリウム溶液20mlの添加により pH8へとアルカリ性にする。分離後、有機相を25mlづつの水で2回洗い、そして 無水硫酸マグネシウムで乾かす。乾燥剤を濾過及び5mlづつのジクロロエタンに よる2回の洗浄後、その溶液を減圧で乾くまでエバポレーションし、その残渣を 25mlの酢酸エチルに溶かし、そして塩化水素のジオキサン溶液によりpH4へと酸 性化する。結晶沈渣を10℃で濾過し、そしてアセトンで洗って、 6.2g(76%) c=1;メタノール)。例10 (−)−ビス−トランスアポビンカミン酸エチレングリコールエ ステル(3β,16α)二塩酸塩の調製 100ml のジクロロエタン中の 5.1g(0.014mol)の(−)−トランスアポビン カミン酸2−ヒドロキシエチルエステル(3β,16α)を含む溶液に6g(0.06m ol)のトリエチルアミン、次いで冷却しながら7.54g(0.02mol)の(−)−トラン スアポビンカミン酸クロリド塩酸塩を加え、次いでその反応混合物を室温で2時 間撹拌する。その混合物に50mlの水及び20mlの10%の炭酸水素ナトリウムをpH8 となるように添加後、分離し、そして分離相を25mlづつの水で2回洗い、無水硫 酸マグネシウムで乾かし、濾過し、そして5mlづつのジクロロエタンで2回洗う 。有機相を溶媒がなくなるまでエバポレーションする。その残渣を60mlのアセト ンに溶かし、そしてジオキサンに溶かした塩化水素を添加してpH3.5 へと酸性化 する。結晶沈渣を5℃で濾過し、そしてアセトンで洗って6.55g(63%)の表題 の二塩酸塩を得る。 )。例11 (−)−トランスアポビンカミン酸2−(アセトキシ)エチルエステル(3β ,16α)メタンスルホネートの調製 100ml のジクロロエタン中の 7.3g(0.02mol)の(−)−トランスアポビンカ ミン酸2−ヒドロキシエチルエステル(3β,16α)の溶液に 2.2g(0.022mol )のトリエチルアミン及び2.42g(0.03mol)のアセチルクロリドを添加する。 反応混合物を50℃で15分撹拌し、50mlの水を室温で添加後、10%の炭酸水素ナト リウム溶液20mlの添加によりpH8へとアルカリ性にする。分離後、有機相を25ml のジクロロエタンで2回洗い、そして無水硫酸マグネシウムで乾かす。乾燥剤を 濾過し、5mlづつのジクロロエタンで2回洗い、そして その濾液を減圧で溶媒がなくなるまでエバポレーションする。その残渣を40mlの 酢酸エチルに溶かし、そしてメタンスルホン酸でpH3へと酸性にする。結晶沈渣 を0℃で濾過し、酢酸エチルで乾かし、そして乾燥後、7.75g(77%)の表題の 塩が得られる。m.p.: 130-133℃; 例12 (−)−トランスアポビンカミン酸2−(アセトキシ)エチルエステル(3β ,16α)ベンゾスルホネートの調製 例11に記載の手順に従い、塩形成をメタンスルホン酸の代わりにベンゼンスル ホン酸でpH値3.5 において実施する。ベンゼンスルホン酸塩が 7.9g(70%)の 収量で得られる。m.p.: 180.5-183℃; 例13 (+)−トランスアポビンカミン酸2−ヒドロキシエチルエステル(3α,16 β)の調製 335ml のエチレングリコール中の 16.88g(0.05mol)の(+)−トランスアポ ビンカミン酸メチルエステル(3α,16β)を含む溶液を1gのカリウムtert− ブトキシドと一緒に 120℃で5時間撹拌する。室温にまで冷却後、反応混合物を 1リットルの氷冷水にゆっくり注ぎ入れる。沈渣を濾過し、500ml づつの水で3 回洗い、そして乾かして表題の化合物を17.6g(96.6%)の収量で得る。m.p.: 例14 (+)−トランスアポビンカミン酸2−(ベンゾイルオキシ)エチルエステル (3α,16β)塩酸塩の調製 例6に記載の手順に従い、(−)−トランスアポビンカミン酸2 −ヒドロキシエステル(3β,16α)の代わりに 4.4g(0.12mol)の(+)−ト ランスアポビンカミン酸2−ヒドロキシエステル(3β,16α)を用い、 4.7g (77%)の表題の塩酸塩を得る。 例15 (+)−トランスアポビンカミン酸2−(4−クロロ−ベンジルオキシ)エチ ルエステル(3α,16β)メタンスルホネートの調製 例7に記載の手順に従い、 4.4g(0.012mol)の(−)−トランスアポビンカ ミン酸2−ヒドロキシエステル(3β,16α)の代わりに 4.4g(0.12mol)の( +)−トランスアポビンカミン酸2−ヒドロキシエステル(3β,16α)を用い 、 5.5g(76%)の収量で ;メタノール)。例16 (+)−トランスアポビンカミン酸2−(プロピオニルオキシ)エチルエステ ル(3α,16β)塩酸塩の調製 例8に記載の手順に従い、 4.4g(0.012mol)の(−)−トランスアポビンカ ミン酸2−ヒドロキシエステル(3β,16α)の代わりに 4.4g(0.12mol)の( +)−トランスアポビンカミン酸2−ヒドロキシエステル(3β,16α)を用い 、4.35g(79%)の表題の ;メタノール)。例17 (+)−トランスアポビンカミン酸2−(3,4,5−トリメトキシ−ベンゾ イルオキシ)エチルエステル(3α,16β)塩酸塩の調製 例9に記載の手順に従い、 5.1g(0.014mol)の(−)−トラン スアポビンカミン酸2−ヒドロキシエステル(3β,16α)の代わりに 5.1g(0 .14mol)の(+)−トランスアポビンカミン酸2−ヒドロキシエステル(3β,1 6α)を用い、 6.2g(76%)の表題の メタノール)。例18 (+)−トランスアポビンカミン酸2−(アセトキシ)エチルエステル(3α ,16β)塩酸塩の調製 100ml のジクロロエタン中の 7.3g(0.02mol)の(−)-トランスアポビンカミ ン酸2−ヒドロキシエチルエステル(3α,16β)の溶液に 2.2g(0.022mol) のトリエチルアミン及び2.42g(0.03mol)のアセチルクロリドを添加する。40 ℃で25分撹拌し、次いで室温で50mlの水を添加後、pHを10%の炭酸水素ナトリウ ム溶液20mlの添加によりpH8に調整する。分離後、有機相を25mlづつの水で2回 洗い、そして無水硫酸マグネシウムで乾かす。濾過後、乾燥剤を5mlづつのジク ロロエタンで2回洗い、そして溶液を溶媒がなくなるまで減圧でエバポレーショ ンする。その残渣を40mlの酢酸エチルに溶かし、そして塩化水素のジオキサン溶 液の添加によりpH4に調整する。結晶沈渣を0℃で濾過し、酢酸エチルで洗い、 そして乾かして6.95g(78%)の表題の塩酸塩を得る。m.p.: 221-244.5℃;[ 例19 ラセミトランスアポビンカミン酸2−ヒドロキシエチルエステル塩酸塩の調製 例13に記載の手順に従い、(+)−トランスアポビンカミン酸メチルエステル (3α,16β)の代わりに16.8g(0.05mol)のラセミトランスアポビンカミン酸 メチルエステルを用い、17.4g(95%) の収量で表題のラセミ塩酸塩を得る。m.p.:97-101℃。例20 ラセミトランスアポビンカミン酸2−(アセトキシ)エチルエステル塩酸塩の 調製 例18に記載の手順に従い、 7.3g(0.02mol)の(+)−トランスアポビンカミ ン酸2−ヒドロキシエステル(3α,16β)の代わりに 7.3g(0.02mol)のラセ ミトランスアポビンカミン酸2−ヒドロキシエステルを用い、 7.1g(80%)の 表題の塩酸塩を得る。m.p.: 187-189℃。例21 (+)−トランスアポビンカミン酸3−(ヒドロキシプロピルエステル(3β ,16α)の調製 例1に記載の手順に従うが、300ml のエチレングリコールの代わりに300ml の プロピレングリコールを使用する。水に注いだ後、得られる水非混和性油を100m l のジクロロメタンに溶かし、そして20mlづつの水で2回洗う。有機層を無水硫 酸マグネシウムで乾かし、そして濾過する。乾燥剤を5mlづつのジクロロメタン で2回洗い、そして濾液を溶媒がなくなるまで減圧でエバポレーションする。表 題の化合物が明黄色の粘性油状で16.8gの収量で得られる。塩酸塩−122.2゜(c=1;メタノール)。例22 (−)−トランスアポビンカミン酸2−(アセトキシ)プロピルエステル(3 β,16α)塩酸塩の調製 例18に記載の手順に従い、 7.3g(0.02mol)の(+)−トランスアポビンカミ ン酸2−ヒドロキシエステル(3α,16β)の代わりに 7.6g(0.02mol)の(− )−トランスアポビンカミン酸3−ヒド ロキシプロピルエステル(3β,16α)を用い、 7.0g(76%)の .2゜ (c=1;メタノール)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,I L,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK ,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK, MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TR ,TT,UA,UG,US,UZ,VN (72)発明者 ヴェドレス,アンドラス ハンガリー国,ハー―1144 ブダペスト, フレディ ウート 56 (72)発明者 インクゼ,マリア ハンガリー国,ハー―1025 ブダペスト, トロクベス ウート 74/ベー (72)発明者 クレイドル,ジャノス ハンガリー国,ハー―1025 ブダペスト, パスズタスゼリ ウート 51 (72)発明者 シジブラ,ラスズロ ハンガリー国,ハー―1103 ブダペスト, ジャージェリー ウート 48 イブ.エエ ム.39 (72)発明者 ファーカス,ジェノン(キルジャク,マリ ア) ハンガリー国,ハー―1029 ブダペスト, ボーボルヤ ウート 10 (72)発明者 デウツシン,ジュハズ イダ ハンガリー国,ハー―1136 ブダペスト, バルザック ウート 8―10 (72)発明者 ゲレ,アニコ ハンガリー国,ハー―1111 ブダペスト, エグリ イュ.ウート 40 (72)発明者 ペリオニスズネ,パロクザイ マーギット ハンガリー国,ハー―1125 ブダペスト, トレンクセンイ ウート 45 イー/4 (72)発明者 ラピス,エルセベット ハンガリー国,ハー―1172 ブダペスト, アバリゲット ウート 86 (72)発明者 スゼケレス,アンドラス ハンガリー国,ハー―5000 スゾルノッ ク,ヒルド ビクター ウート 7 (72)発明者 ザジェレン,バラズ マリア ハンガリー国,ハー―1103 ブダペスト, コソンボア ウート 6/1 (72)発明者 サルカディ,アダム ハンガリー国,ハー―2049 ディオス ア ラニー ジャノス ウート 4 (72)発明者 オウス,フェレン ハンガリー国,ハー―1188 ブダペスト, ペテリ ウート 28 (72)発明者 キス,ベラ ハンガリー国,ハー―1103 ブダペスト, ジャージェリー ウート 48 (72)発明者 カーパティ,エゴン ハンガリー国,ハー―1022 ブダペスト, トビス ウート 7/デー (72)発明者 ファーカス,サンダー ハンガリー国,ハー―1103 ブダペスト, オラジリゲット ウート 42

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 次式の新規のラセミ性及び光学活性のトランスアポビンカミン酸エステ ル誘導体 (式中、 、任意的に置換されたアリール、アラルキル、ヘテロアリールもしくは14−エブ ルナメニニル基を表わし;そして nは2,3又は4の整数である) 並びにそれらの治療学的に許容される塩。 2. (−)−トランスアポビンカミン酸2−(アセトキシ)エチルエステル (3β,16α)及びその治療学的に許容される塩。 3. 活性成分として次式の化合物 (式中、 、任意的に置換されたアリール、アラルキル、ヘテロアリールもしくは14−エブ ルナメニニル基を表わし;そして nは2,3又は4の整数である) 又はそれらの治療学的に許容される塩を薬理産業において汎用されている担体 及び/又はその他の添加剤と一緒に含んで成る薬理組成物。 4. 次式のラセミ性及び光学活性トランスアポビンカミン酸エステル誘導体 (式中、 、任意的に置換されたアリール、アラルキル、ヘテロアリールもしくは14−エブ ルナメニニル基を表わし;そして nは2,3又は4の整数である) 並びにそれらの治療学的に許容される塩の調製のための方法であって、 次式のラセミ性又は光学活性トランスアポビンカミン酸エステル誘導体 (式中、R1 はC1-4 アルキル基である)をグリコール型溶媒の中で塩基性触媒 の存在下でエステル変換し、そして所望するならRが水素である式(I)の化合 物をアシル化する、及び/又は所望する なら式(I)のラセミ化合物を分割する、及び/又は所望するなら式(I)の化 合物をその治療学的に許容される塩へと変換する、ことを含んで成る方法。 5. 薬理組成物の調製のための方法であって、活性成分としての次式の新規 のラセミ性又は光学活性トランスアポビンカミン酸エステル誘導体 (式中、 、任意的に置換されたアリール、アラルキル、ヘテロアリールもしくは14−エブ ルナメニニル基を表わし;そして nは2,3又は4の整数である) 又はそれらの治療学的に許容される塩を薬理産業において汎用されている担体 及び/又はその他の添加剤と混合し、そしてその混合物を薬理組成物に変換する ことを含んで成る方法。 6. 脂質過酸化を阻害する、並びに虚血症及び健忘症を予防及び処置する、 並びにアルツハイマー病の如き様々な神経退縮障害を処置するための方法であっ て、処置すべき患者に治療学的に有効な量の次式のラセミ性又は光学活性トラン スアポビンカミン酸エステル誘導体 (式中、 、任意的に置換されたアリール、アラルキル、ヘテロアリールもしくは14−エブ ルナメニニル基を表わし;そして nは2,3又は4の整数である) 又はそれらの治療学的に許容される塩を、単独で又は薬理組成物の形態で投与 することを含んで成る方法。 7. 脂質過酸化を阻害する、並びに虚血症及び健忘症を予防及び処置する、 並びにアルツハイマー病の如き様々な神経退縮障害を処置するための薬理組成物 における次の化合物 (式中、 、任意的に置換されたアリール、アラルキル、ヘテロアリールもしくは14−エブ ルナメニニル基を表わし;そして nは2,3又は4の整数である) 並びにそれらの治療学的に許容される塩の利用。 8. 脂質過酸化を阻害する、並びに虚血症及び健忘症を予防及び処置する、 並びにアルツハイマー病の如き様々な神経退縮障害を処 置するための次の化合物 (式中、、任意的に置換されたアリール、アラルキル、ヘテロアリールもしくは14−エブ ルナメニニル基を表わし;そして nは2,3又は4の整数である) 並びにそれらの治療学的に許容される塩の利用。
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