【発明の詳細な説明】
デコリン結合タンパク質組成物および使用方法
1.発明の背景
本出願は、1995年4月24日に提出された米国特許出願番号第08/427,023号の一
部係属出願である、1996年1月22日に提出された米国特許出願番号第08/589,711
号の一部係属出願である、1996年4月24日に提出されたPCT US96/05886の一部係
属出願である;各開示の全体の本文および図面は、特に、放棄することなく本明
細書に参考として援用される。
1.1 発明の分野
本発明は、一般的には、分子生物学の分野に関する。さらに詳細には、特定の
実施態様は、DNAセグメントを含む方法および組成物、ならびに細菌種に由来す
るタンパク質に関する。より詳細には、本発明は、Borrelia burgdorferiからの
デコリン(Dcn)結合タンパク質(DBP)およびその対応するペプチドエピトープ
、ならびに天然のままおよび合成により改変されたDcn結合部位ドメインを含む
タンパク質配列をコードする遺伝子組成物を提供する。これらのDNAセグメント
、合成により改変されたリガンド結合部位ドメインをコードするDNAセグメント
、ならびに天然および合成のDbpAおよびDbpBタンパク質を製造および使用する種
々の方法が開示され、例えば、タンパク質産生のための診断プローブおよびテン
プレートとしてのdbpAおよびdbpBのDNAセグメントの使用、ならびに種々の薬学
的および免疫学的適用におけるタンパク質、融合タンパク質キャリア、およびペ
プチドの使用である。
1.2 関連技術の記載
1.2.1 ライム病
ライム病(Steere、1989)、すなわちライムボレリア症は、ダニ、特にマダニ
(Ixodes)属により伝染され、そしてBorrelia属のスピロヘータにより引き起こ
される。ライム病因子、すなわち、臨床的にライム病を有するヒトまたは動物か
ら単離されるborreliaは、現在、少なくとも4つの系統発生学的群に分類される
:B.burgdorferi sensu stricto、B.garinii、B。 andersonii、およびB.afz
elii。25015群のような、ライム病因子の他の系統発生学的群を潜在的に表す株
もまた、マダニから単離されている。ひとまとめにすると、これらのスピロヘー
タは、B.burgdorferi sensu lato、または単にB.burgdorferiと呼ばれる。こ
れらの系統発生学的亜群分類の名称を支持するライム病因子中の遺伝子型および
表現型変異は、ライム病に対する効果的なワクチンまたは免疫治療ストラテジー
の設計の主要な複雑な要因である。
ライム病は、それ自身が宿主に接着し、そして摂食の際に皮膚の真皮中にスピ
ロヘータを産みつける、ダニのかみ傷を介して伝染される。皮膚では、B.burgd
orferiは、器官への脈管内皮散在の前に複製する。典型的には、環状に広がる皮
膚病変である遊走性紅斑は、ダニのかみ傷の部位から形成される。ライム病の初
期の症候は流感様であり、そして疲労および嗜眠を含み得る。未処置のままであ
ると、ライム病は、皮膚、関節、心臓、および中枢神経系を含む慢性の多全身性
疾患を発症し得る。
一旦、真皮に産みつけられると、スピロヘータは組み合わせられ、コラーゲン
繊維と会合し、そこでコロニーを形成するようである。皮膚は、スピロヘータ陽
性培養の最も調和した部位である。持続した感染において、皮膚は複製のための
保護的な壁がんを提供し得、それによってそれに続く他の組織への分布のための
スピロヘータの貯蔵所として作用し得る。
B.burgdorferiが他の器官へ広がるので、この生物はまた、これらの組織の細
ら、1993)、心臓(Zimmerら、1990)、および筋肉(Bartholdら、1992;Duray
、1992)を含むいくつかの器官において、B.burgdorferiスピロヘータは、主と
してコラーゲン繊維との密接な会合が見られる。このことは、この会合が感染の
異なる段階における組織接着の重要なメカニズムであることを示唆する。B.bur
gdorferiのコラーゲン繊維との会合は数名の研究者により既に報告されているが
、寄与し得る分子メカニズムは知られていない。ライム病は、代表的には、抗生
物
質で処置され、これは一般的に、病気の初期段階に有効である。心疾患、関節炎
、および神経系疾患を含む、より後の段階は、しばしば非応答性である。
1.2.2 ライム病の予防のための現存のワクチン
B.burgdorferiの外表面上に存在するいくつかのタンパク質が同定されており
、OspA(31kDa)、OspB(34kDa)、OspC(22kDa)、OspD、OspE、およびOspFが
挙げられる。実験室での研究は、B.burgdorferi外表面タンパク質A(OspA)と
反応する受動投与された抗体(Schaibleら、1990)、または組換えOspAでの免疫
法(Fikrigら、1990)は、インビトロ増殖されるかまたはダニが産するB.burgd
orferiでのチャレンジ(challenge)からマウスを保護する。ライムボレリア症
の齧歯類モデルにおける実験的OspAワクチンの保護効果に大きく基づいて、3つ
の一価OspAに基づくワクチンが、現在臨床試験中である。しかし、最近の知見は
、ヒトの広い持続した保護が、OspAのみに基づくワクチンで達成することが困難
であり得ることを示唆する。
しかし、3つの観察は、Osp-Aに基づくワクチンが、ヒトにおいてライム病を
処置することの効力を制限していることを示し得ることを示唆する:
a) B.burgdorferiによるOspA発現の調節が、ダニ中腸に存在するスピロヘー
タに対するOspA特異的抗体の作用部位を制限し得る。なぜなら、これらの抗体が
感染後すぐには無効であるからである;
b) OspAサブユニットワクチンに対するヒト免疫応答が、レベルまたは期間に
おいて齧歯類の免疫応答に匹敵していない;および
c) OspAは、特に、ヨーロッパおよびアジアのB.gariniiおよびB.afzelii単
離物の中で、血清学的に多様である。OspAモノクローナル抗体(mAb)およびDNA
配列分析のパネルの反応性は、7つもの異なるOspA亜群が区別され得ることを示
している(Wilskeら、1991;1993)。
さらに、これらの変異は、明らかに、OspAワクチンで予想される交差保護に影
響を及ぼす。交差保護は、免疫適応マウスモデルを用いて1群により見られた(
Fikrigら、1995)が、交差保護は、他により用いられるSCIDマウスまたはハムス
ターモデルにおいて、弱いかまたは存在しなかった(Schaibleら、1993;Lovr
ichら、1995)。さらなる関連は、10%ものB.burgdorferi単離物が培養物中でO
spAを発現しないことである(Wilskeら、1991;1993)。
罹患した患者における免疫応答の剌激用の抗原としてのOspAの使用についての
別の問題は、OspAタンパク質が、ヒトにおいて免疫原性が乏しいか、あるいは感
染の後期までインビボでB.burgdorferiによって発現されないかのいずれかであ
るという事実である。ダニのかみ傷または低用量の培養されたB.burgdorferiに
より感染したライム病患者、マウス、ハムスター、およびイヌは、感染後のかな
りの月数の間、実質的な抗OspA免疫応答を備えないが、これらは他のB.burgdor
feri抗原(フラゲリン、OspCなど)に対する初期応答を備える(Steere、1989;
BartholdおよびBockenstedt、1993)。OspAはダニの中のB.burgdorferiにより
発現される(Barbourら、1983)が、感染後初期の組織中のborreliaにおけるOsp
Aの検出は困難である。OspA抗体でのマウスの受動免疫法(Schaibleら、1990)
、またはチャレンジ後の組換えOspAでの免疫法は、感染を排除せず、そして部分
的にのみ病気を変えるのみである。
不運にも、OspA免疫されたマウスは、感染したマウスからの皮膚生検移植物の
形態で送達された宿主適合したスピロヘータでのチャレンジから保護されない(
Bartholdら、1995)。細菌は、感染が広がるようになる場合、より後期の段階で
のみインビボでOspAを発現するようである。これは、ダニによる摂食の開始直後
のborreliaによるOspA発現のダウンレギュレーションにより説明される。
de Silvaら(1996)は、OspA特異的抗体がborreliaで感染したダニの付着前ま
たはその時にマウスに投与された場合、これらのマウスはスピロヘータ感染から
保護されたことが証明されている。しかし、OspA特異的抗体がダニの付着後48時
間に投与されたときには、保護は観察されなかった。
摂食中のダニでのborrelia抗原発現の調節は、最近、OspCについて報告されて
いる;休眠中のダニにおいては最初は低く、OspCレベルは、ダニの摂食の開始後
B.burgdorferiにおいて上昇する(Schwanら、1995)。OspCは有望なインビボ標
的であるようであり得るが、その高レベルの抗原変異はワクチンとしてのその開
発を複雑にする(ProbertおよびLeFebvre、1995)。
B.burgdorferiのインビトロ培養は、OspAおよびOspCの遺伝子が逆に調整され
ることを示唆する。数人の研究者の予備知見は、ダニの摂食の開始後にOspAレベ
ルが同様に低下することを示唆する。これらの知見が確認されると、OspA抗体は
、ダニにおけるOspA発現borreliaに対して効果的であるために、ダニがかむ前に
ヒトまたは動物宿主中に高レベルで予め存在することが必要であり、そしてダニ
唾液の免疫抑制成分の環境内の皮膚中へのスピロヘータの送達の際に追加投与を
ほとんどまたは全く受け得ない(Uriosteら、1994)。
Telfordら(1995)は、マウスモデルにおけるヒトライム病ワクチン処方物の
効力を記載する。その著者らは、「OspAに対する循環抗体の力価は、抗スピロヘ
ータ免疫の作用の独特の様式のため、保護を精密に決定し、ここで、抗体または
他のエフェクターは、病原体の接種前に、感染しているダニの腸内での伝染のプ
ロセスを妨害する」ことを推測する。この仮説に一致して、抗borrelia血清が、
borrelia感染したダニによる摂食の開始後2日以内に投与される場合、ダニのか
み傷による感染からマウスを保護し得るが、より後の時期に受動投与された場合
は保護し得ないことを示した(Shihら、1995)。フェーズII臨床試験で今日まで
見られる組換えOspAサブユニットワクチン接種に対する応答における抗体レベル
は、血清ELISA力価<3,000で調節されており、そして5カ月以内にベースライン
レベル近くまで低下する(Kellerら、1994)。これらの研究の結果は、ライム病
に対する保護ワクチンを達成するために、さらなる抗原を含むことが必要である
ことを示す。
1.3 先行技術における欠点
細菌性疾病の処置へのいくつかのアプローチがいくつか成功しているが、多く
の問題が残り、これには、抗生物質耐性、抗原の変異による種と種変異体との間
の抗原の変異性、ならびに、幼若な子供の患者、年輩の患者、および他の免疫無
防備状態の患者のような感染しやすい群を保護する必要が挙げられる。従って、
B.burgdorferiに対する有効な処置の迅速な必要、およびライム病の原因因子に
対するワクチンが存在する。
試みが、B.burgdorferiに対する保護を与えるためのワクチンとしてOspを利
用するために行われているが、結果は期待はずれであった。これらのタンパク質
は、株特異性、例えば、単離物中および異なる継代物中の変動、および株間の交
差保護のいくらかの不足を証明したので、それらのワクチンとしての可能性のあ
る使用は非常に制限されたままである。
現在公知の抗原は、広いスペクトルのB.burgdorferi株にわたる保護免疫応答
を誘起するために十分ではないので、新規な予防および処置方法、ならびに広い
スペクトルの免疫応答を誘起し得る新規な抗原、ならびにライム病の予防、処置
、および診断のための有用な診断方法を開発する差し迫った必要があることが継
続している。
2.発明の要旨
本発明は、非抗生物質ストラテジーを用いるライム病の処置における新規組成
物およびそれらの使用方法を提供することによる、先行技術に固有の1つ以上の
これらのおよび他の欠点を克服する。宿主細胞のECM成分であるDcnへのB.burgd
orferi結合の阻害により媒介されるライム病の処置における、新規ペプチドおよ
び抗体組成物の使用のための方法を開示する。新規な天然のおよび部位特異的に
改変されたDBP組成物、ならびにB.burgdorferi、B.afzelii、B.andersonii、
B.japonica、およびB.gariniiからのDBP由来のエピトープペプチドを用いる、
B.burgdorferiおよび関連のborrelia(B.afzelii、B.andersonii、B.japoni
ca、およびB.gariniiを含む)に対する能動および受動免疫のための方法もまた
開示する。本発明の特定の局面は、これらのペプチドおよびエピトープをコード
する新規の核酸セグメント、ならびに種々の診断および治療レジメにおけるこの
ような核酸セグメントの使用方法に関する。
B.burgdorferi DBPの生化学的および免疫学的特徴付けは、DbpAおよび/また
はDbpB組成物を含むライム病ワクチンが、OspAに関連する先行技術の制限を克服
し、そして、確かに、OspAレジメのみに基づく処方物よりも優れていることを示
す。
2.1 dbp核酸組成物
本発明は、DbpAおよびDbpBタンパク質をコードする核酸配列を提供する。本明
細書中で使用する、「dbp遺伝子」は、DBPをコードする核酸配列を意味する。好
ましいdbp遺伝子は、dbpAおよびdbpB遺伝子を含むみ、詳細には、これらはB.bu
rgdorferi、B.japonica、B.andersonii、B.afzelii、およびB.garinii由来
である。
dbpA遺伝子をコードする好ましい核酸配列は、配列番号7、配列番号10、配列
番号11、配列番号12、配列番号14、配列番号16、配列番号18、配列番号20、配列
番号22、配列番号24、配列番号26、配列番号29、配列番号31、配列番号35、配列
番号37、配列番号39、配列番号41、配列番号43、配列番号45、配列番号47、配列
番号49、配列番号50、または配列番号52のヌクレオチド配列であり、そしてさら
に好ましくは、B.burgdorferiのdbpA遺伝子の約0.6-kbのオープンリーディング
フレーム(ORF)のヌクレオチド配列(配列番号7の1471位から2031位)、また
はその株変異体またはその活性フラグメントである。
dbpB遺伝子をコードする好ましい核酸配列は、配列番号53、配列番号55、配列
番号57、配列番号59、配列番号61、配列番号63、および配列番号65のヌクレオチ
ド配列であり、そしてさらに好ましくは、B.burgdorferiのdbpB遺伝子の約0.6-
kbのオープンリーディングフレーム(ORF)のヌクレオチド配列(配列番号7の
791位から1351位)、またはその株変異体またはその活性フラグメントである。
DBPをコードする遺伝子は株毎の核酸配列で変化するが、核酸配列中の変化は
、穏やかなハイブリダイゼーション条件下から厳しいハイブリダイゼーション条
件下で、各株のDBPをコードする配列間のハイブリダイゼーションを妨げないこ
とが予想される。種々の株に由来するDbpAをコードする遺伝子は核酸配列におい
て変化し得るが、その変化は、穏やかなハイブリダイゼーション条件下から厳し
いハイブリダイゼーション条件下で、各株由来のDbpAをコードする配列間のハイ
ブリダイゼーションを妨げないこともまた予想される。同様に、種々の株に由来
するDbpBをコードする遺伝子は核酸配列において変化し得るが、その変化は、穏
やかなハイブリダイゼーション条件下から厳しいハイブリダイゼーション条件下
で、各株由来のDbpBをコードする配列間のハイブリダイゼーションを妨げないこ
ともまた予想される。
本明細書中で使用される、DBPの株変異体は、297株、B31株、Sh.2.82株、HB-1
9株、PGau株、IP90株、LP4株、LP7株、およびJD1株のDbpAタンパク質をそれぞれ
コードする配列番号7、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号14、配
列番号16、配列番号18、配列番号20、配列番号22、配列番号24、配列番号26の核
酸配列に、あるいは、297/LP4株、SH2株、N40株、JD1株、HB19株、B31/BR4/3028
株、G3940株、LP4株、ZS7株、PGau株、B023株、およびIP90株のDbpAタンパク質
をそれぞれコードする配列番号29、配列番号31、配列番号33、配列番号35、配列
番号37、配列番号39、配列番号41、配列番号43、配列番号45、配列番号47、配列
番号49、または配列番号51の核酸配列に、穏やかなハイブリダイゼーション条件
下から厳しいハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズする核酸配列によ
って全体または一部がコードされる、あらゆるポリペプチドを意味する。
同様に、本明細書中で使用される、DBPの株変異体は、CA287株(DbpBタンパク
質:配列番号54)、IPS株(DbpBタンパク質:配列番号56)、JD1株(DbpBタンパ
ク質:配列番号58)、297株、SH2株、およびLP4株(DbpBタンパク質:配列番号60
)、N40株、LP7株、およびPKo株(DbpBタンパク質:配列番号62)、HB19株、G39
40株、LP5株、ZS7株、NCH-1株、FRED株、および20047株(DbpBタンパク質:配列
番号64)、およびIP90株(DbpBタンパク質:配列番号66)のDbpBタンパク質をそ
れぞれコードする、配列番号7、配列番号10、配列番号11の核酸配列、あるいは
配列番号53、配列番号55、配列番号57、配列番号59、配列番号61、配列番号63、
または配列番号65の核酸配列に、穏やかなハイブリダイゼーション条件下から厳
しいハイブリダイゼーション条件下でハイブリダイズする核酸配列によって全体
または一部がコードされる、あらゆるポリペプチドを意味する。
当業者は、DBPの株変異体が、配列番号7、配列番号8、配列番号12、配列番
号14、配列番号16、配列番号18、配列番号20、配列番号22、配列番号24、配列番
号26、配列番号29、配列番号31、配列番号33、配列番号35、配列番号37、配列番
号39、配列番号41、配列番号43、配列番号45、配列番号47、配列番号49、または
配列番号51のdbpAをコードする核酸配列、ならびにより好ましくは、配列番号7
の核酸配列由来のdbpAをコードする核酸配列、ならびに最も好ましくは、B.bur
gdorferi 297 DbpAタンパク質をコードする0.6-kbのORF(配列番号7の1471位か
ら2031位)の核酸配列由来のdbpAをコードする核酸配列の1つ以上を用いて増幅
され得る核酸配列によりコードされる、それらのタンパク質を含むことを理解す
る。
当業者はまた、DBPの株変異体が、配列番号53、配列番号55、配列番号57、配
列番号59、配列番号61、配列番号63、または配列番号65のdbpBをコードする核酸
配列、ならびにより好ましくは、配列番号7の核酸配列由来のdbpBをコードする
核酸配列、ならびに最も好ましくは、B.burgdorferi 297 DbpBタンパク質をコ
ードする0.6-kbのORF(配列番号7の791位から1351位)の核酸配列由来のdbpBを
コードする核酸配列の1つ以上を用いて増幅され得る核酸配列によりコードされ
る、それらのタンパク質を含むことを理解する。
配列番号7は、pBlueScriptTM中にクローニングされたborreliaゲノムDNAの2.
5-kbのインサートのヌクレオチド配列を記載する。これは、B.burgdorferi 297
のdbpAおよびdbpB遺伝子を含む。この組換えクローンは、BG26:pB/2.5(5)と命名
され、E.coli JM101株中でアメリカンタイプカルチャーコレクションに寄託さ
れており、そしてATCC受託番号ATCC69791が付与されている。2.5-kbのDNAインサ
ート内の1471位〜2031位には、B.burgdorferi DbpAタンパク質をコードする約0
.6-kbのORF(配列番号8)が含まれ、そして791位〜1351位には、B.burgdorfer
i DbpBタンパク質をコードする約0.6-kbのORF(配列番号28)が含まれている。
関連する実施態様において、本発明はまた、DBPの株変異体およびDBPをコード
する核酸セグメント(詳細には、DbpAおよびDbpBタンパク質をそれぞれコードす
るdbpAおよびdbpB遺伝子)を含む。株変異体は、DBPを特異的にコードする、B.b
urgdorferiの種々の株、ならびにB.afzelii、B.andersonii、B.japonica、お
よびB.gariniiを含む関連のborreliaにより発現される、それらの核酸組成物お
よびポリペプチド組成物である。
これらのDBPはまた、Dcnおよび関連のプロテオグリカンと結合し、そしてB.b
urgdorferi 297株のDbpAおよびDbpBタンパク質と、構造および機能の類似性を共
有する。このようなDbpAアミノ酸配列は、以下の関連のborrelia株のDbpA配列を
含む:B.burgdorferiのB31株、Sh.2.82株、HB-19株、LP4株、LP7株、およびJD1
株(それぞれ、配列番号12、配列番号14、配列番号16、配列番号22、配列番号24
、および配列番号26);B.afzeliiのpGau株(配列番号18);またはB.garinii
の
IP90株(配列番号20)。DbpAアミノ酸配列はまた、配列番号30、配列番号32、配
列番号34、配列番号36、配列番号38、配列番号40、配列番号42、配列番号44、配
列番号46、配列番号48、配列番号50、および配列番号52に開示される。
DbpBのアミノ酸配列は、配列番号54、配列番号56、配列番号58、配列番号60、
配列番号62、配列番号64、および配列番号56に開示される。
本発明の局面は、本明細書中に記載される診断方法およびキットを用いるこの
ような株変異体の同定に関する。特に、ウエスタンブロットまたは関連の分析に
おいて核酸ハイブリダイゼーションプローブとしてdbpAおよびdbpB遺伝子配列な
らびに/または抗DbpA抗体および抗DbpB抗体を利用する方法は、このような株変
異体の同定に有用である。DBPの可能性のある株変異体の同一性は、例えば、標
識されたDcnを用いるブロット分析によるDcn結合アッセイにより確認され得るか
、あるいは、B.burgdorferiならびにB.afzelii、B.andersonii、B.japonica
、およびB.gariniiを含む関連のborreliaのDcnへの接着を低減または妨げる株
変異体DBPの能力を証明することにより確認される。
本明細書中で使用される、DBPは、B.burgdorferiまたは類似の様式でライム
病を誘導する類似の種に由来し、そしてDcnと結合する能力を有する、株変異体
またはその活性フラグメントを含む、精製および単離されたタンパク質を意味す
る。好ましくは、DBPは、配列番号7に示されるB.burgdorferi DNAインサート
内に含まれる核酸配列によりコードされるDbpAまたはDbpBタンパク質であり、よ
り好ましくは、配列眼号8または配列番号28のアミノ酸配列を含むDbpAまたはDb
pBタンパク質であり、これらは、それぞれ297株由来のDbpAおよびDbpBをコード
する。
好ましいDbpAをコードするDNA配列は、配列番号12、配列番号14、配列番号16
、配列番号18、配列番号20、配列番号22、配列番号24、および配列番号26に示さ
れるDNA配列、ならびに、配列番号29、配列番号31、配列番号33、配列番号35、
配列番号37、配列番号39、配列番号41、配列番号43、配列番号45、配列番号47、
配列番号49、および配列番号51に開示されるDbpAをコードするDNA配列、ならび
にborrelia DbpAタンパク質の全ての株変異体あるいはborrelia DbpAタンパク質
のすべてまたは一部をコードするその活性フラグメントである。
好ましいDbpBをコードするDNA配列は、図3(配列番号60)、図6(配列番号6
4)、図7(配列番号62)、図8(配列番号66)、図9(配列番号58)、図10(配
列番号56)、図11(配列番号54)に示されるDbpBをコードするDNA配列、あるい
はborrelia DbpBタンパク質の株変異体、あるいはborrelia DbpBタンパク質のす
べてまたは一部をコードするその活性フラグメントである。
本発明において、DBP組成物はまた、B.burgdorferi、B.garinii、B.afzeli
i、B.andersonii、B.japonica、または関連のBorrelia spp.に対して生成され
る抗体、および特に、DbpAまたはDbpBタンパク質(特に、配列番号7、配列番号
10、配列番号11、配列番号12、配列番号14、配列番号16、配列番号18、配列番号
20、配列番号22、配列番号24、配列番号26、配列番号29、配列番号31、配列番号
33、配列番号35、配列番号37、配列番号39、配列番号41、配列番号43、配列番号
45、配列番号47、配列番号49、または配列番号51のいずれかのdbpAの核酸配列;
あるいは、配列番号53、配列番号55、配列番号57、配列番号59、配列番号61、配
列番号63、または配列番号65のいずれかに開示されるdbpBの核酸配列、あるいは
、その活性フラグメントまたは株変異体によりコードされるタンパク質)に対し
て生成された抗体と免疫学的反応性である1つ以上のポリペプチドを含むことが
理解される。
同様に、本発明のDBP組成物は、以下によってコードされる1つ以上のDbpAま
たはDbpBタンパク質と免疫学的反応性である抗体を誘発し得る1つ以上のポリペ
プチドを含むことが理解される:配列番号7、配列番号10、配列番号11、配列番
号12、配列番号14、配列番号16、配列番号18、配列番号20、配列番号22、配列番
号24、配列番号26、配列番号29、配列番号31、配列番号33、配列番号35、配列番
号37、配列番号39、配列番号41、配列番号43、配列番号45、配列番号47、配列番
号49、または配列番号51に含まれる1つ以上のdbpAの核酸配列、あるいは、配列
番号53、配列番号55、配列番号57、配列番号59、配列番号61、配列番号63、また
は配列番号65に含まれる1つ以上のdbpBの核酸配列、あるいは、その活性フラグ
メントまたは株変異体、あるいはこれらの配列の1つ以上に穏やかなストリンジ
ェンシーの条件下から高いストリンジェンシーの条件下でハイブリダイズする1
つ以上の核酸配列。特に好ましいDbpAタンパク質は、配列番号8、配列番号30、
配列番号32、配列番号34、配列番号36、配列番号38、配列番号40、配列番号42、
配列番号44、配列番号46、配列番号48、配列番号50、および配列番号52のいずれ
かに開示される1つ以上のDbpAアミノ酸配列を含む。特に好ましいDbpBタンパク
質は、配列番号54、配列番号56、配列番号58、配列番号60、配列番号62、配列番
号64、および配列番号66のいずれかに開示される1つ以上のDbpBアミノ酸配列を
含む。
本発明のDBP組成物は、処置された動物において免疫応答を誘発する1つ以上
のポリペプチドを含むことがまた理解される。この免疫応答は、ライム病または
関連のボレリア症に関連する徴候となる疾病を低減または予防するために有効で
あるか、あるいはこのポリペプチドはまた、配列番号7、配列番号10、配列番号
11、配列番号12、配列番号14、配列番号16、配列番号18、配列番号20、配列番号
22、配列番号24、配列番号26、配列番号29、配列番号31、配列番号33、配列番号
35、配列番号37、配列番号39、配列番号41、配列番号43、配列番号45、配列番号
47、配列番号49、または配列番号51のいずれかの核酸配列によりコードされるDb
pAと、あるいはその活性フラグメントと、あるいはその1つ以上の株変異体と免
疫学的反応性である抗体を誘発し得るか、あるいはこのポリペプチドは、配列番
号7、配列番号53、配列番号55、配列番号57、配列番号59、配列番号61、配列番
号63、または配列番号65のいずれかの核酸配列によってコードされるDbpBと、あ
るいはその活性なフラグメントと、あるいはその1つ以上の株変異体と免疫反応
性である抗体を誘発し得る。
本明細書中で使用される、DBPの活性フラグメントは、従来の技法(例えば変
異誘発)により、あるいは、付加、欠失、または置換により改変されるDBPの全
部または一部を含むが、その活性フラグメントは、本明細書中に記載されるよう
な天然のDBPと実質的に同じ構造および機能を示す。例えば、B.burgdorferiのD
cnへの接着をブロックするために必要とされないタンパク質の一部が、欠失また
は変更され得る;タンパク質への付加は、従来の方法に従って、タンパク質の抗
原性を増強するために作成され得る。
本明細書中で使用される、ライム病に対する保護を与えるDBP組成物は、B.bu
rgdorferiのDcnへの接着を予防または低減するか、あるいは、B.burgdorferi感
染に関連する疾病(遊走性紅斑、関節炎、心臓炎、神経学的疾病、または任意の
他のライム病関連疾病を含む)のいずれかの重篤度を予防または低減するDBP組
成物を意味する。
本発明の他の局面は、1つ以上のDBP(特に、B.burgdorferi、B.afzelii、B
.andersonii、B.garinii、およびB.japonicaのようなBorrelia由来のDbpAおよ
びDbpBタンパク質)をコードする単離されたDNAセグメントおよび組み換えベク
ター、ならびに、1つ以上のdbp遺伝子産物(特に、B.burgdorferi、B.afzeli
i、B.andersonii、B.garinii、およびB.japonicaのようなBorrelia由来のdbp
AおよびdbpB遺伝子産物)を発現する、DNA技術の適用による組換え宿主細胞の生
成および使用に関する。このように、本発明は、配列番号9、配列番号13、配列
番号15、配列番号17、配列番号19、配列番号21、配列番号23、配列番号25、配列
番号27、配列番号30、配列番号32、配列番号34、配列番号36、配列番号38、配列
番号40、配列番号42、配列番号44、配列番号46、配列番号48、配列番号50、また
は配列番号52由来の連続する配列に本質的に記載されるようなアミノ酸配列を含
む、DbpAタンパク質またはペプチドをコードする単離された遺伝子を含む、DNA
セグメントに関する。これらのDNAセグメントは、配列番号7、配列番号10、配
列番号11、配列番号12、配列番号14、配列番号16、配列番号18、配列番号20、配
列番号22、配列番号24、配列番号26、配列番号29、配列番号31、配列番号33、配
列番号35、配列番号37、配列番号39、配列番号41、配列番号43、配列番号45、配
列番号47、配列番号49、または配列番号53由来の連続する配列に本質的に記載さ
れるようなdbpAの核酸配列を含むDNAセグメントにより表される。
配列番号9、配列番号13、配列番号15、配列番号17、配列番号19、配列番号21
、配列番号23、配列番号25、配列番号27、配列番号30、配列番号32、配列番号34
、配列番号36、配列番号38、配列番号40、配列番号42、配列番号44、配列番号46
、配列番号48、配列番号50、または配列番号52のアミノ酸配列により本質的に記
載されるアミノ酸配列を有する精製されたDbpAタンパク質を含む組成物もまた、
本発明に包含される。
同様に、本発明はまた、配列番号54、配列番号56、配列番号58、配列番号60、
配列番号62、配列番号64、または配列番号66由来の連続する配列によって本質的
に記載されるようなアミノ酸配列を含む、DbpBタンパク質またはペプチドをコー
ドする単離された遺伝子を含む、DNAセグメントに関する。これらのDNAセグメン
トは、配列番号7、配列番号10、配列番号11、配列番号53、配列番号55、配列番
号57、配列番号59、配列番号61、配列番号63、または配列番号65由来の連続する
配列に本質的に記載されるようなdbpBの核酸配列を含むDNAセグメントにより表
される。
配列番号28、配列番号54、配列番号56、配列番号58、配列番号60、配列番号62
、配列番号64、または配列番号66のアミノ酸配列によって本質的に記載されるア
ミノ酸配列を有する精製されたDbpBタンパク質を含む組成物もまた、本発明に含
まれる。新規のDBPについて、本発明はDNAセグメントに関し、これは、実質的に
任意の細菌供給源から単離され得、すべてのゲノムDNAを含まず、そしてDBP様活
性を有するタンパク質をコードする。1つ以上のDBP様種をコードするDNAセグメ
ントは、タンパク質、ポリペプチド、サブユニット、機能的ドメインなどをコー
ドすることを証明し得る。
本明細書中で使用される、用語「DNAセグメント」は、特定の種のすべてのゲ
ノムDNAを含まないで単離されたDNA分子をいう。従って、DBPをコードするDNAセ
グメントは、1つ以上のDBPコード配列を含むが、しかしそのDNAセグメントが得
られる種の全ゲノムDNAから単離され、またはそれを含まないように精製されるD
NAセグメントをいう。用語「DNAセグメント」の範囲内には、DNAセグメントおよ
びこのようなセグメントのより小さいフラグメントが包含され、そしてまた、例
えば、プラスミド、コスミド、ファージミド、ファージ、ウイルスなどを含む組
換えベクターも包含される。
同様に、単離または精製されたdbp遺伝子を含むDNAセグメントは、DBPコード
配列を含むDNAセグメントをいい、そして特定の局面では、他の天然に存在する
遺伝子またはタンパク質コード配列から実質的に単離された調節配列をいう。好
ましくは、この配列は、DbpAまたはDbpBタンパク質をコードし、そしてさらに好
ましくは、dbpAまたはdbpB遺伝子(特に、B.burgdorferi、B.afzelii、B.and
ersonii、B.garinii、およびB.japonicaのようなBorrelia由来のdbpAまたはdb
pB遺伝子)を含む。この局面において、用語「遺伝子」は、機能的タンパク質、
ポリペプチド、またはペプチドをコードするユニットをいうために、単に使用さ
れる。当業者によって理解されるように、この機能的用語は、ゲノム配列、ゲノ
ム外コード配列およびプラスミドコード配列、ならびにタンパク質、ポリペプチ
ド、またはペプチドを発現するか、あるいはそれらの発現のために適合され得る
より小さい操作された遺伝子セグメントの両方を含む。このようなセグメントは
、天然に単離され、またはヒトの手によって合成的に改変され得る。
「他のコード配列から実質的に単離された」とは、目的の遺伝子(この場合、
DBPをコードする遺伝子)が、DNAセグメントのコード領域の重要な部分を形成す
ること、およびDNAセグメントが、大きな染色体フラグメントまたは他の機能的
遺伝子またはポリペプチドコード領域のような、天然に存在するコードDNAの大
部分を含まないことを意味する。もちろん、これは、初めに単離されたようなDN
Aセグメントをいい、そしてヒトの手によりセグメントに後で加えられた遺伝子
またはコード領域を排除しない。
特定の実施態様において、本発明は、DBP種をコードするDNA配列を組み込んで
いる単離されたDNAセグメントおよび組換えベクターに関する。このDBP種は、配
列番号8、配列番号13、配列番号15、配列番号17、配列番号19、配列番号21、配
列番号23、配列番号25、配列番号27、配列番号28、配列番号30、配列番号32、配
列番号34、配列番号36、配列番号38、配列番号40、配列番号42、配列番号44、配
列番号46、配列番号48、配列番号50、配列番号52、配列番号54、配列番号56、配
列番号58、配列番号60、配列番号62、配列番号64、または配列番号66のいずれか
に本質的に記載されるアミノ酸配列、あるいはその生物学的機能的等価物を含む
。他の特定の実施態様において、本発明は、DNA配列を組み込んでいる単離され
たDNAセグメントおよび組換えベクターに関し、これらのDNA配列は、配列番号7
、配列番号7、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号14、配列番号16
、配列番号18、配列番号20、配列番号22、配列番号24、配列番号26、配列番号29
、配列番号31、配列番号33、配列番号35、配列番号37、配列番号39、配列番号41
、配列番号43、配列番号45、配列番号47、配列番号49、配列番号51、配列番号53
、配列番号55、配列番号57、配列番号59、配列番号61、配列番号63、または配列
番号65に本質的に記載される配列、あるいはその生物学的機能的等価物または株
変
異体を含む。
用語「配列番号7、配列番号7、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列
番号14、配列番号16、配列番号18、配列番号20、配列番号22、配列番号24、配列
番号26、配列番号29、配列番号31、配列番号33、配列番号35、配列番号37、配列
番号39、配列番号41、配列番号43、配列番号45、配列番号47、配列番号49、配列
番号51、配列番号53、配列番号55、配列番号57、配列番号59、配列番号61、配列
番号63、または配列番号65に本質的に記載される配列」は、その配列が、配列番
号7、配列番号7、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号14、配列番
号16、配列番号18、配列番号20、配列番号22、配列番号24、配列番号26、配列番
号29、配列番号31、配列番号33、配列番号35、配列番号37、配列番号39、配列番
号41、配列番号43、配列番号45、配列番号47、配列番号49、配列番号51、配列番
号53、配列番号55、配列番号57、配列番号59、配列番号61、配列番号63、または
配列番号65のいずれかに記載されるDNA配列の一部に実質的に対応し、そして配
列番号7、配列番号7、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号14、配
列番号16、配列番号18、配列番号20、配列番号22、配列番号24、配列番号26、配
列番号29、配列番号31、配列番号33、配列番号35、配列番号37、配列番号39、配
列番号41、配列番号43、配列番号45、配列番号47、配列番号49、配列番号51、配
列番号53、配列番号55、配列番号57、配列番号59、配列番号61、配列番号63、ま
たは配列番号65の核酸配列に同一でないヌクレオチドをほとんど有さないか、あ
るいはそれらの生物学的機能的等価物を有することを意味する。このようなヌク
レオチド配列はまた、それらが、開示されるアミノ酸配列と本質的に同一のアミ
ノ酸配列をコードする場合、またはそれらが、本明細書中に開示されるアミノ酸
に生物学的機能的に等価なアミノ酸をコードする場合、本質的に本明細書中に開
示されるヌクレオチド配列であると考えられる。詳細には、好ましいヌクレオチ
ド配列は、配列番号8、配列番号13、配列番号15、配列番号17、配列番号19、配
列番号21、配列番号23、配列番号25、配列番号27、配列番号30、配列番号32、配
列番号34、配列番号36、配列番号38、配列番号40、配列番号42、配列番号44、配
列番号46、配列番号48、配列番号50、配列番号52、配列番号54、配列番号56、配
列番号58、配列番号60、配列番号62、配列番号64、または配列番号66のいずれか
に記載されるアミノ酸配列、あるいはその生物学的機能的等価物をコードするヌ
クレオチド配列である。
用語「生物学的機能的等価」は当該分野で十分に理解されており、そして本明
細書中にさらに詳細に定義される(例えば、例示的実施態様を参照のこと)。従
って、本明細書中に開示されるアミノ酸配列の、約70%と約80%との間、または
より好ましくは約81%と約90%との間、またはよりさらに好ましくは約91%と約
99%との間で、同一であるか機能的に等価であるアミノ酸を有する配列は、「配
列番号8、配列番号13、配列番号15、配列番号17、配列番号19、配列番号21、配
列番号23、配列番号25、配列番号27、配列番号28、配列番号30、配列番号32、配
列番号34、配列番号36、配列番号38、配列番号40、配列番号42、配列番号44、配
列番号46、配列番号48、配列番号50、配列番号52、配列番号54、配列番号56、配
列番号58、配列番号60、配列番号62、配列番号64、または配列番号66に本質的に
記載される」配列である。
特定の他の実施態様において、本発明は、配列番号7、配列番号10、配列番号
11、配列番号12、配列番号14、配列番号16、配列番号18、配列番号20、配列番号
22、配列番号24、配列番号26、配列番号29、配列番号31、配列番号33、配列番号
35、配列番号37、配列番号39、配列番号41、配列番号43、配列番号45、配列番号
47、配列番号49、配列番号51、配列番号53、配列番号55、配列番号57、配列番号
59、配列番号61、配列番号63、または配列番号65に本質的に記載される核酸配列
をそれらの配列内に含む、単離されたDNAセグメントおよび組換えベクターに関
する。用語「配列番号7、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号14、
配列番号16、配列番号18、配列番号20、配列番号22、配列番号24、配列番号26、
配列番号29、配列番号31、配列番号33、配列番号35、配列番号37、配列番号39、
配列番号41、配列番号43、配列番号45、配列番号47、配列番号49、配列番号51、
配列番号53、配列番号55、配列番号57、配列番号59、配列番号61、配列番号63、
または配列番号65に本質的に記載される」は、上記と同じ意味で用いられ、そし
て、核酸配列が、配列番号7、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号
14、配列番号16、配列番号18、配列番号20、配列番号22、配列番号24、配列番号
26、配列番号29、配列番号31、配列番号33、配列番号35、配列番号37、配列番号
39、配列番号41、配列番号43、配列番号45、配列番号47、配列番号49、配列番号
51、配列番号53、配列番号55、配列番号57、配列番号59、配列番号61、配列番号
63、または配列番号65の一部に実質的に対応し、そして配列番号7、配列番号10
、配列番号11、配列番号12、配列番号14、配列番号16、配列番号18、配列番号20
、配列番号22、配列番号24、配列番号26、配列番号29、配列番号31、配列番号33
、配列番号35、配列番号37、配列番号39、配列番号41、配列番号43、配列番号45
、配列番号47、配列番号49、配列番号51、配列番号53、配列番号55、配列番号57
、配列番号59、配列番号61、配列番号63、または配列番号65のヌクレオチド残基
と同一ではないヌクレオチド残基をほとんど有さないか、または機能的等価物で
ある、核酸配列を意味する。さらに、DBP様活性を示すタンパク質をコードするD
NAセグメントが最も好ましい。
アミノ酸および核酸配列は、この配列がタンパク質発現が関連する場合の生物
学的なタンパク質活性の維持を含む上記の基準を満たす限り、さらなるN末端も
しくはC末端アミノ酸または5'もしくは3'配列のようなさらなる残基を含み、そ
して本明細書中に開示される配列の1つにおいてなおさらに本質的に示され得る
こともまた、理解される。末端配列の付加は、例えば、コード領域の5'または3'
部分のいずれかに隣接する種々の非コード配列を含み得るか、あるいは種々の上
流または下流の調節または構造遺伝子を含み得る核酸配列に、特に適用される。
当然、本発明はまた、配列番号7、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配
列番号14、配列番号16、配列番号18、配列番号20、配列番号22、配列番号24、配
列番号26、配列番号29、配列番号31、配列番号33、配列番号35、配列番号37、配
列番号39、配列番号41、配列番号43、配列番号45、配列番号47、配列番号49、配
列番号51、配列番号53、配列番号55、配列番号57、配列番号59、配列番号61、配
列番号63、または配列番号65に記載の1つ以上の配列に相補的または本質的に相
補的なDNAセグメントを包含する。「相補的」である核酸配列は、標準的なワト
ソン-クリック相補性規則に従って塩基対を形成し得る核酸配列である。本明細
書中に記載される、用語「相補的配列」は、上記と同じヌクレオチド比較により
評価され得るように、あるいは配列番号7、配列番号10、配列番号11、配列番号
12、配列番号14、配列番号16、配列番号18、配列番号20、配列番号22、配列番号
24、配列番号26、配列番号29、配列番号31、配列番号33、配列番号35、配列番号
37、配列番号39、配列番号41、配列番号43、配列番号45、配列番号47、配列番号
49、配列番号51、配列番号53、配列番号55、配列番号57、配列番号59、配列番号
61、配列番号63、または配列番号65の1つ以上の核酸セグメントに、本明細書に
記載されるような比較的ストリンジェントな条件下でハイブリダイズし得ると定
義されるように、実質的に相補的である核酸配列を意味する。
本発明の核酸セグメントは、コード配列自体の長さに関わらず、プロモーター
、ポリアデニル化シグナル、追加の制限酵素部位、マルチクローニング部位、他
のコードセグメントなどのような他のDNA配列と組み合わせられ得、そのためそ
の全体の長さはかなり変化し得る。従って、ほとんど任意の長さの核酸フラグメ
ントが用いられ得、意図された組換えDNAプロトコルにおける調製および使用の
容易さにより好適に制限されている全長を有することが意図される。例えば、配
列番号7、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号14、配列番号16、配
列番号18、配列番号20、配列番号22、配列番号24、配列番号26、配列番号29、配
列番号31、配列番号33、配列番号35、配列番号37、配列番号39、配列番号41、配
列番号43、配列番号45、配列番号47、配列番号49、配列番号51、配列番号53、配
列番号55、配列番号57、配列番号59、配列番号61、配列番号63、または配列番号
65の1つ以上と同一またはこれに相補的な短い連続する範囲(例えば、約14ヌク
レオチド)を含み、そして約10,000塩基対、または約5,000塩基対までの長さで
ある核酸フラグメントが調製され得、特定の場合では約3,000塩基対のセグメン
トが好適である。約2,000、約1,000、約500、約200、約100、および約50塩基対
長の全長を有するDNAセグメント(すべての中間の長さを含む)もまた、有用で
あることが意図される。
これらの文脈において、「中間の長さ」が、以下のような、引用された範囲の
間の任意の長さを意味することが、容易に理解される:例えば、14、15、16、17
、18、19、20など;21、22、23など;30、31、32など;50、51、52、53など;10
0、101、102、103など;150、151、152、153などであり;200〜500;500〜1,000
;1,000〜2,000;2,000〜3,000;3,000〜5,000;5,000〜10,000の範囲内のすべ
ての整数を含み、約12,001、12,002、13,001、13,002などの配列までおよびそれ
らを
含む。
本発明は、配列番号7、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号14、
配列番号16、配列番号18、配列番号20、配列番号22、配列番号24、配列番号26、
配列番号29、配列番号31、配列番号33、配列番号35、配列番号37、配列番号39、
配列番号41、配列番号43、配列番号45、配列番号47、配列番号49、配列番号51、
配列番号53、配列番号55、配列番号57、配列番号59、配列番号61、配列番号63、
または配列番号65に開示される特定の核酸配列、あるいは配列番号8、配列番号
14、配列番号16、配列番号18、配列番号20、配列番号22、配列番号24、配列番号
26、配列番号28、配列番号30、配列番号32、配列番号34、配列番号36、配列番号
38、配列番号40、配列番号42、配列番号44、配列番号46、配列番号48、配列番号
50、配列番号52、配列番号54、配列番号56、配列番号58、配列番号60、配列番号
62、配列番号64、および配列番号66に開示されるアミノ酸配列に限定されないこ
ともまた、理解される。従って、組換えベクターおよび単離されたDNAセグメン
トは、DbpAおよび/またはDbpBコード領域自体、基本的なコード領域中の選択さ
れた変更または改変を有するコード領域を種々に含み得るか、あるいは、これら
は、DBPコード領域をやはり含むより大きなポリペプチドをコードし得るか、ま
たは変異体アミノ酸配列を有する生物学的機能的等価なタンパク質もしくはペプ
チドをコードし得る。
本発明のDNAセグメントは、生物学的機能的等価なDBPおよびDBPペプチド、特
に細菌のような原核生物供給源から単離されたDBPを包含する。Dcnと結合するこ
とが示されているBorrelia種および関連の細菌から単離されたDNAセグメントは
、本明細書中に開示される方法における使用に特に好ましい。このような配列は
、核酸配列およびこのようにコードされるタンパク質内に天然に存在することが
公知であるコドン縮重および機能的等価性の結果として生じ得る。あるいは、機
能的に等価なタンパク質またはペプチドは、組換えDNA技術の適用により生成さ
れ得、この場合、タンパク質構造中の変化は、交換されるアミノ酸の特性の考察
に基づいて操作され得る。当業者により設計される変化は、例えば、タンパク質
の抗原性に対する改良を導入するために、または分子レベルでの活性を調べるた
めに変異体を試験するために、部位特異的変異誘発技術の適用により導入され得
る。
所望であれば、例えば、DBPコード領域が、同じ発現単位内に、例えば、精製
または免疫検出の目的のための所望の機能を有する他のタンパク質またはペプチ
ド(例えば、それぞれ、アフィニティークロマトグラフィーにより精製され得る
タンパク質および酵素標識コード領域)とともに配置される場合、融合タンパク
質およびペプチドがまた調製され得る。
組換えベクターは、本発明のさらなる局面を形成する。特に有用なベクターは
、全長タンパク質またはより小さいペプチドのいずれをコードするかに関わらず
、DNAセグメントのコード部分がプロモーターの制御下に配置されているベクタ
ーであることが意図される。プロモーターは、例えば、本明細書に開示される組
成物と組み合わせて、組換えクローニングおよび/またはPCRTM技術を使用して
コードセグメントの上流に配置されている5'非コード配列を単離することにより
得られ得るような、DBP遺伝子と天然に結合するプロモーターの形態であり得る
。
他の実施態様において、特定の利点が、組換えプロモーターまたは異種プロモ
ーターの制御下にコードDNAセグメントを配置することにより獲得されることが
意図される。本明細書中で使用される、組換えまたは異種プロモーターは、その
天然の環境においてDBP遺伝子と通常は結合しないプロモーターをいうことを意
図する。このようなプロモーターには、他の遺伝子と通常結合するdbpAまたはdb
pBプロモーター、および/または任意の細菌、ウイルス、真核生物、もしくは哺
乳動物細胞から単離されるプロモーターが挙げられ得る。当然、発現のために選
択される細胞のタイプ、生物、またはさらに動物中でのDNAセグメントの発現を
効果的に指向するプロモーターを用いることが重要である。タンパク質発現のた
めのプロモーターと細胞タイプの組み合わせの使用は、分子生物学の分野の当業
者に一般的に公知である(例えば、Sambrookら、(1989)を参照のこと)。用い
られるプロモーターは、構成的または誘導的であり得、そして、組換えタンパク
質またはペプチドの大規模産生において有利であるように、導入されたDNAセグ
メントの高レベルの発現を指向するための適切な条件下で用いられ得る。
本発明の核酸セグメントの原核生物発現は、当業者に公知の方法を用いて行わ
れ得、そして発現ベクター、およびtac、trp、lac、lacUV5、またはT7により提
供されるようなプロモーター配列を含むようである。組換えDBPタンパク質の発
現が真核生物細胞で所望される場合、多くの発現系が利用可能であり、そして当
業者に公知である。高レベル発現における使用が意図される真核生物プロモータ
ー系の一例は、Pichia発現ベクター系(Pharmacia LKB Biotechnology)である
。
1つ以上の組換えDBPまたはDbpA由来ペプチドもしくはDbpB由来ペプチドを調
製するための発現実施態様に関連して、コードするDNAセグメントとともに、よ
り長いDNAセグメントが最も頻繁に使用されることが意図され、従って、DBP全体
または1つ以上の機能的ドメイン、エピトープ、リガンド結合ドメイン、サブユ
ニットなどが最も好ましい。しかし、抗DbpA抗体または抗DbpB抗体を生成するた
めに用いられ得るような、DBPもしくはDBP由来ペプチドまたはエピトープコア領
域の発現を指向するより短いDNAセグメントの使用もまた、本発明の範囲内に含
まれることが理解される。約15〜約100アミノ酸の長さ、またはより好ましくは
約15〜約50アミノ酸の長さのペプチド抗原をコードするDNAセグメントが、特に
有用であることが意図される。
dbpAおよびdbpB遺伝子ならびにそれらに由来するDNAセグメントはまた、動物
における体細胞発現に関連して、またはトランスジェニック動物の作製において
用いられ得る。さらに、このような実施態様において、全長または活性なDBPの
発現を指向する組換えベクターの使用が、特に意図される。動物におけるdbpAお
よび/またはdbpBトランスジーンの発現は、Dcnに対するBorrelia接着の防止、
およびBorrelia侵入、特にB.burgdorferi、 B.afzelii、B.andersonii、B.g
arinii、またはB.japonicaによる侵入による感染の処置のための受動免疫方法
における使用のための抗DbpA抗体または抗DbpB抗体の産生に有用であることが、
特に意図される。このような抗DbpA抗体または抗DbpB抗体はまた、Dcnに対する
細菌接着の防止、および侵入の際にDcnへ結合する任意の細菌種によって引き起
こされる感染の処置のための受動免疫方法における使用について意図される。
本発明の重要な局面は、DbpBタンパク質をコードする核酸配列とは有意な配列
相同性を共有しないDbpAタンパク質をコードする核酸配列、およびその逆の同定
である。核酸のハイブリダイゼーションに基づいてこのような配列を決定する方
法が提供される。好ましい実施態様において、本発明は、配列番号7の791位〜1
351位の間の核酸配列を含む核酸セグメントもしくはその相補鎖、または配列番
号7の791位〜1651位の間の配列にハイブリダイズするが、同じハイブリダイゼ
ーション条件下で配列番号7の1471位〜2031位の間の配列にはハイブリダイズし
ない配列を開示し、そして請求する。このような方法は、dbpA遺伝子配列とクロ
スハイブリダイズしないdbpB遺伝子、およびその逆の同定を可能にする。
2.2 DbpAおよびDbpBの組換え発現
本発明はまた、1つ以上の単離されたdbpAまたはdpbB遺伝子の発現のための組
換え宿主細胞に関する。任意の宿主細胞がこの目的で実質的に使用され得るが、
特定の利点がE.coli、S.typhimurium、B.subtilis、または他のもののような
細菌宿主細胞を用いる点で見られ得ることが意図される。真核生物細胞における
発現はまた、酵母、昆虫、または哺乳動物細胞株に由来するような細胞であるこ
とが意図される。これらの組換え宿主細胞は、「過剰発現」DBPと関連して用い
られ得、すなわちBorrelia、特にB.burgdorferi、B.afzelii、B.andersonii
、B.garinii、B.japonica、または関連するスピロヘータで天然に見られるよ
りも発現レベルを上昇させる。
本発明のDBPに由来するまたは同様のアミノ酸配列のタンパク質は、Dcnに対す
る親和性を有することが予測されており、そしてDcnを含むマトリクス上でのク
ロマトグラフィー、いわゆる「アフィニティークロマトグラフィー」によりB.b
urgdorferiの他の構成成分または組換え宿主細胞から精製され得る。DBPはまた
、Dcnに対する親和性に頼ることなく、イオン交換クロマトグラフィー、サイズ
排除クロマトグラフィー、金属キレートクロマトグラフィーなどのような方法論
により精製され得る。緩衝剤、デタージェント、および他の条件は、「アフィニ
ティークロマトグラフィー」に最適のものとは似ていなくてもよい。好ましい実
施態様では、Dcnまたは関連のプロテオグリカンを含むアフィニティーマトリク
スは、溶液からのDBPの単離、あるいは、未処理の(intact)細菌が発現するDB
PまたはさらにDBPを発現する細菌の膜フラグメントの単離に用いられ得る。
本発明の特定の局面は、組換えDBPまたはDBP由来ペプチド、これらのペプチド
をコードする核酸セグメント、1つ以上のdbpまたはdbp由来DNAセグメントを含
む組換えベクターおよび形質転換した宿主細胞、1つ以上のdbpまたはdbp由来核
酸セグメントを含む組換えベクターおよび形質転換した宿主細胞、ならびに1つ
以上のBorrelia dbp由来核酸セグメント、特に、Borrelia、B.burgdorferi、B.
afzelii、B.andersonii、B.garinii、またはB.japonica由来の1つ以上のdbp
AまたはdpbB核酸セグメントを含む組換えベクターおよび形質転換した宿主細胞
を利用するための新規な方法を提供する。当業者に周知のように、多くのこのよ
うなベクターおよび宿主細胞は容易に入手可能であり、哺乳動物細胞における発
現に適切なベクターの1つの特定の詳細な例は、米国特許第5,168,050号に記載
されており、これは本明細書に参考として援用される。しかし、用いられるコー
ディングセグメントが目的のタンパク質またはペプチド(例えば、Borrelia由来
のDbpAまたはDbpBタンパク質、および特にB.burgdorferi、B.afzeli、B.ande
rsonii、B.japonicaまたはB.garinii由来のDbpAまたはDbpBタンパク質)をコ
ードし、そして細胞に対して有害な影響を有するコーディングまたは調節配列を
全く含まない限り、高度に精製されたベクターが用いられる必要はない。したが
って、有用な核酸配列が、コーディング領域の5'または3'部分のいずれかに隣接
する追加の非コーディング配列のようなさらなる残基を含み得るか、あるいは種
々の調節配列を含み得ることもまた、理解される。
適切なエピトープをコードする核酸分子を同定した後、当該分野で現在公知の
多くのベクターのいずれか1つに挿入され得、それにより、宿主細胞に組み入れ
られたとき、目的のタンパク質またはペプチドエピトープ(例えば、Borrelia由
来のDbpAまたはDbpB、および特にB.burgdorferi、B.afzelii、B.andersoni、
B.garini、またはB.japonica由来のDBP)の発現および産生を指示する。組換
え発現ベクターにおいて、DNAセグメントのコーディング部分は、プロモーター
の制御下に配置される。プロモーターは、例えば、本明細書に開示された組成物
とともに組換えクローニングおよび/またはPCRTM技法を使用して、コーディン
グセグメントの上流に位置する5'非コーディング配列を単離することにより得る
ことができるような、DBPをコードする核酸セグメントと天然で関連するプロモ
ーターの形態であり得る。米国特許第4,683,195号および第4,683,202号(参考と
して本明細書に援用される)のPCRTM技法を用いる核酸の直接増幅は、このよう
な方法論で有用であることが特に意図される。
ある実施態様では、ある利点が、1つ以上の組換えまたは異種プロモーターの
制御下に1つ以上のDBPをコードするDNAセグメントを配置することにより獲得さ
れることが意図される。本明細書で用いられる場合、組換えまたは異種プロモー
ターは、その天然の環境においてdbpA、dbpBまたはdbp様遺伝子セグメントと通
常は関連しないプロモーターをいうことを意図する。「dbp様遺伝子セグメント
」は、高いストリンジェンシーを調節する条件下でdbpAおよび/またはdbpB遺伝
子もハイブリダイズする任意の核酸セグメントを意味することが意図される。こ
のようなプロモーターには、他のMSCRAMMをコードする遺伝子と通常関連するプ
ロモーター、および/あるいはあらゆる他の細菌、ウイルス、真核生物、または
哺乳動物細胞から単離されるプロモーターが挙げられ得る。当然、1つ以上のDB
Pをコードする核酸セグメントを含むベクターを含む特定の細胞におけるDNAセグ
メントの発現を効果的に指示するプロモーターを用いることが重要である。
タンパク質発現を達成するための組換えプロモーターの使用は、分子生物学の
分野の当業者に一般的に公知である(例えば、Sambrookら、1989を参照のこと)
。用いられるプロモーターは、構成的または誘導性であり得、そして、導入され
たDNAセグメントの高レベルのまたは調節された発現を指示するための適切な条
件下で用いられ得る。真核生物発現について、現在好適なプロモーターは、CMV
、RSV LTR、SV40プロモーター単独、およびSV40エンハンサーと組み合わせたSV4
0プロモーターである。好ましい実施態様では、組換えDBPの発現は、原核生物発
現系、およびE.coliおよびB.burgdorferiのような特定の細菌系を用いて行わ
れる。本発明の核酸セグメントのこのような原核生物発現は、当業者に公知の方
法を用いて行われ得、そしておそらく発現ベクターおよびlpp、tac、trp、lac、
lacUV5、またはT7プロモーターにより提供されるようなプロモーター配列を含む
。あるいは、本発明者らは、天然または遺伝的に改変されたdbpプロモーターも
また、dbpAおよび/またはdbpBを発現する組換えベクターの構築において有用で
あることを意図した。
DbpA、DbpB、およびDbpAまたはDbpB由来エピトープの発現について、一旦適切
な1つまたは複数のクローンが得られると、それらがもとのままの配列であって
もまたは遺伝学的に改変されていても、1つ以上のDBPまたはDBP由来のペプチド
の組換え調製物のための発現系を調製し続け得る。原核生物系または真核生物系
における発現についての1つまたは複数のDNAセグメント遺伝子の操作は、組換
え発現の当業者に一般的に公知の技法により行われ得る。実際に、あらゆる発現
系が1つ以上のDBPまたはDBP由来のエピトープの発現に用いられ得ると考えられ
る。
あるいは、ある実施態様では、真核生物発現系において1つ以上のDBPまたはD
BP由来のエピトープを発現することが所望であり得る。所望のDBPまたはDBP由来
のエピトープ(もとのまままたは変異誘発されたかのいずれか)をコードするDN
A配列は、β-ガラクトシダーゼ、ユビキチン、Schistosoma japonicumグルタチ
オンS-トランスフェラーゼ、S.aureusプロテインA、マルトース結合タンパク
質などとの融合物として発現されるコードされたタンパク質とともに、細菌系に
おいて別々に発現され得る。細菌発現が、それにより得られる物質の使用の容易
さおよび量の点から、真核生物発現を越える利点を最終的に有すると考えられる
。
このようなエピトープをコードするDNAセグメントでの宿主細胞の形質転換が
、1つ以上のDBPまたはDBP由来のペプチドを得るための便利な手段を提供するこ
とが、提案される。宿主細胞が、当然、タンパク質への翻訳に機能的なmRNAを得
るためにゲノム転写を処理するので、ゲノム配列は、真核生物発現に適切である
。
ほとんど全ての真核生物発現系が、1つ以上のDBPおよびDBP由来のエピトープ
の発現に有用であり得ることが、例えば、バキュロウイルスベースの系、グルタ
ミンシンターゼベースの系、またはジヒドロ葉酸レダクターゼベースの系が用い
られ得ることが、同様に考えられる。好ましい実施態様では、pCMV5のようなpCM
Vシリーズの真核生物ベクターにより例示されるような、複製起点および有効な
真核生物プロモーターを導入しているプラスミドベクターが最も有益であること
が意図される。
この様式の発現については、コーディング配列をプロモーターに隣接し、そし
てプロモーターの制御下に配置する。このようなプロモーターの制御下にコーデ
ィング配列を置くために、選択されたプロモーターの約1と約50ヌクレオチドと
の間の「下流に」(すなわち、3'に)タンパク質の転写リーディングフレームの
転写開始部位の5'末端を配置することが、当該分野で理解される。
真核生物発現が意図される場合、代表的には、元のクローニングされたセグメ
ント内に含まれないならば、1つ以上のDBPまたはDBP由来のペプチドをコードす
る核酸配列を含む転写単位中に適切なポリアデニル化部位(例えば、5'-AATAAA
-3')を組み入むこともまた所望される。代表的には、ポリA付加部位は、転写
終結前の位置でタンパク質の停止部位の約30〜2000ヌクレオチド「下流に」配置
される。
実際に、通常用いられる宿主細胞のいずれかが、本明細書に従って、1つ以上
のDBPおよびDBP由来のエピトープの発現に関して用いられ得ることが意図される
。例としては、239、AtT-20、HepG2、VERO、HeLa、CHO、WI38、BHK、COS-7、RIN
、および4DCK細胞株のような真核生物発現に代表的に用いられる細胞株が挙げら
れる。
DBP、またはもとのままのDbpA、DbpBまたは1つ以上の天然組換えDBP由来のエ
ピトープペプチドが「過剰発現」され得る、すなわち、ヒト細胞における天然の
発現と比較して、またはDBPをコードするDNAセグメントを含む組換え宿主細胞に
おける他のタンパク質の発現とさらに比較して、上昇したレベルで発現されるこ
とが、さらに意図される。このような過剰発現は、放射標識および/またはタン
パク質精製を包含する種々の方法によって評価され得る。しかし、簡単でかつ直
接的な方法が好ましく、例えば、SDS/PAGEおよびタンパク質染色またはウエスタ
ンブロッティング、その後の、得られたゲルまたはブロットのデンシトメーター
スキャンのような定量分析が含まれる。宿主細胞により産生される他のタンパク
質に関して特定のタンパク質が比較的豊富である(例えば、ゲル上で見ることが
できる)ので、天然のDBP産生細胞におけるレベルと比較して、組換えタンパク
質または組換えペプチドのレベルの特異的上昇は、過剰発現を示す。
本明細書で使用する用語「操作された」または「組換え」細胞は、DBPをコー
ドする遺伝子のような組換え遺伝子が導入されている細胞をいうことが意図され
る。したがって、操作された細胞は、組換えにより導入された遺伝子を含まない
天然に存在する細胞とは区別され得る。このように、操作された細胞は、人の手
により導入された1つまたは複数の遺伝子を有する細胞である。組換えにより導
入された遺伝子は、1つの構造遺伝子の形態であるか、構造遺伝子および隣接す
るDNAを含む全体のゲノムクローンの形態であるか、またはプロモーター、調節
エレメント、または構造遺伝子自体の上流および/または下流のいずれかに配置
される遺伝子も含み得るオペロンまたは他の機能的核酸セグメントの形態である
か、さらにまたは、目的の特定の構造遺伝子とは天然に関連しない遺伝子の形態
であるかのいずれかである。
1つ以上の前記の遺伝子の組換えバージョンの導入が必要である場合、操作す
るために選択された細胞タイプにおいて遺伝子の発現を効果的に指示するプロモ
ーターの制御下にあるように、遺伝子を導入することが重要である。一般に、目
的の遺伝子の構成的(定常)発現を可能にするプロモーターを用いることが望ま
しい。通常使用される構成的真核生物プロモーターには、サイトメガロウイルス
(CMV)プロモーター、ラウス肉腫長末端反復(LTR)配列、またはSV40初期遺伝
子プロモーターのようなウイルスプロモーターが挙げられる。これら構成的プロ
モーターの使用は、導入された遺伝子の高い一定レベルの発現を確実にする。発
明者らは、目的の導入された遺伝子からの発現レベルが異なるクローン、あるい
は異なる株または細菌から単離された遺伝子で変わり得ることに注目した。この
ように、特定の組換え遺伝子の発現レベルは、各トランスフェクション実験に由
来する異なるクローンを評価することにより選択され得る;一旦株が選択される
と、構成的プロモーターは、所望の発現レベルが永久に維持されることを確実に
する。操作のために用いられる細胞タイプに特異的なプロモーター、例えば、イ
ンスリノーマ細胞株におけるインスリンプロモーター、または脳下垂体前葉細胞
株におけ4るプロラクチンまたは成長ホルモンプロモーターを使用することもま
た可能であり得る。
2.3 dbpAおよびdbpB遺伝子組成物を使用するライム病の診断方法
ライム病の診断方法、および核酸組成物を使用する臨床的試料中のB.burgdor
feriの検出もまた、本発明により提供される。1つ以上のDBP、および特に、Dbp
aまたはDbpBをコードする核酸配列は、従来の技法を用いてテスト試料中のB.bu
rgdorferi、ならびにB.afzelii、B.andersonii、B.japonicaおよびB.garini
iを含む関連のBorreliaの存在を検出するための、診断プローブとして有用であ
る。Borrelial感染を診断するこのような方法において、dbpAおよび/またはdbpB
核酸セグメントは、このような疾患を有する疑いのある患者からの臨床的試料内
のdbp核酸セグメントの存在を検出するためのサザンハイブリダイゼーション分
析またはノーザンハイブリダイゼーション分析に使用され得る。好ましい実施態
様では、配列番号7、配列番号8、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列
番号14、配列番号16、配列番号18、配列番号20、配列番号22、配列番号24、配列
番号26、配列番号29、配列番号31、配列番号33、配列番号35、配列番号37、配列
番号39、配列番号41、配列番号43、配列番号45、配列番号47、配列番号49、配列
番号51、配列番号53、配列番号55、配列番号57、配列番号59、配列番号61、配列
番号63、または配列番号65のいずれかに開示された核酸配列は、このようなハイ
ブリダイゼーション分析のためのプローブとして好ましい。
2.4 免疫応答を産生するための方法
本発明のさらなる局面は、免疫学的組成物の調製であり、特に、B.burgdorfe
ri、ならびにB.afzelii、B.andersonii、B.garinii、およびB.japonicaを含
む関連のBorreliaにより引き起こされる感染の検出および処置に関する診断およ
び治療方法のための、抗DbpAおよびDbpB抗体である。
本発明のDbpAおよびDbpBタンパク質との間の重要ななアミノ酸同一性の欠如に
よって、本発明者らは、本発明の重要な局面が、DbpBに特異的な抗体と交差反応
する同一のDbpAアミノ酸配列、およびDbpAに特異的な抗体と交差反応する同一の
DbpBアミノ酸配列であることを意図する。ELISA、ウエスタンブロットなどのよ
うな免疫学的な方法に基づくこのようなタンパク質を同定する方法が提供される
。
動物において免疫応答を生成する方法もまた開示される。この方法は、一般的
に、本明細書に開示される免疫学的有効量のペプチド組成物を含む薬学的組成物
を、動物に投与する工程を包含する。好ましいペプチド組成物は、配列番号8、
配列番号13、配列番号15、配列番号17、配列番号19、配列番号21、配列番号23、
配列番号25、配列番号27配列番号30、配列番号32、配列番号34、配列番号36、配
列番号38、配列番号40、配列番号42、配列番号44、配列番号46、配列番号48、配
列番号50、および配列番号52に開示されたDbpAペプチド、ならびに配列番号54、
配列番号56、配列番号58、配列番号60、配列番号62、配列番号64、および配列番
号66に開示されたDbpBペプチドを含む。
本発明はまた、特定のワクチン処方物に用いられ得るように、DBPおよびDBP由
来のペプチド抗原組成物を、薬学的に受容可能な賦形剤、キャリア、希釈剤、ア
ジュバント、ならびに追加のペプチド、抗原、または外膜調製物のような他の成
分とともに包含する。
本発明の核酸配列は、DBPをコードし、そして宿主への投与のための純粋な組
換えDBPを生成するために有用である。このような投与は、宿主の組織へのBorre
lia spp.、および特にB.burgdorferi、B.afzelii、B.andersonii、B.garinii
、およびB.japonicaの付着を防止するために、または治療抗体を誘導するため
のワクチンとして有用である。
1つ以上のDBPに対して惹起されてDBPと反応性である抗血清が、種々のBorrel
ia株のインビトロおよびインビボ増殖に阻害性であることが、本明細書で示され
る。したがって、危険性のある被験体への1つ以上のDBPと反応性の抗体の投与
が、ライム病の予防に、およびライム病の治療のための感染した被験体の場合に
おいて、有効であることが意図される。
抗体は、DBPで免疫した異種のドナー動物またはヒトボランティアにおいて惹
起した抗体、適合性のミエローマ細胞株と、DBP免疫化動物またはDBP免疫化ヒト
由来のB細胞との融合物に由来するハイブリドーマから得られるモノクローナル
抗体(mAb)、ヒト抗体をコードする遺伝子と異種由来のmAbをコードする遺伝子
の結合決定領域との遺伝子融合物の発現から生じるいわゆる「ヒト化」mAb、ま
たはライム病の特有地域に属するヒトドナーからの血漿のDBP反応性抗体含有画
分を含む、いくつかのタイプであり得る。上記の技法のいずれかが抗体産生の目
的で被験体のワクチン接種に用いられ得ることが意図される。このような抗体の
最適投与は、処置される特定の種における特異的抗体集団の薬物動力学に非常に
依存的であるが、特有のBorrelia株のインビトロ増殖の阻害に必要とされる少な
くとも2倍のDBP反応性抗体の血清濃度を、これらの被験体中で維持するために
必要であることが推測される。これらの阻害抗体濃度に抗DbpAおよび/またはDb
pBレベルを維持する投与期間が、Borrelia、および特にB.burgdorferiへの推定
曝露後少なくとも4〜8週間、またはライム病の徴候の期間全体を通しておよび
これらの徴候の休止後少なくとも4〜8週間であることが意図される。
本明細書に記載のペプチド抗原を用いると、本発明はまた、免疫応答を生成す
る方法を提供し、この方法は、一般的に、免疫学的有効量の1つ以上のDBPペプ
チド組成物を含む薬学的に受容可能な組成物を動物に投与する工程を包含する。
好ましい動物には、哺乳動物、および特にヒトが挙げられる。他の好ましい動物
には、マウス、ウシ、ウマ、ブタ、イヌ、およびネコが挙げられる。組成物は、
天然または組換え供給源から得られた部分精製されたまたは非常に精製されたDB
Pエピトープを含み得、このタンパク質またはペプチドは、天然に得ることがで
きるかまたは化学的に合成され得るかのいずれかであるか、あるいは、このよう
なエピトープをコードするDNAセグメントを発現する組換え宿主細胞からインビ
トロで産生され得る。約10と約50との間、またはさらに約50と約100との間のア
ミノ酸長のような反応性エピトープを含むより小さいペプチドが、しばしば好適
である。抗原性タンパク質またはペプチドもまた、所望であれば、他のBorrelia
ペプチドまたは核酸組成物のような他の因子と組み合わせられ得る。
「免疫学的有効量」とは、レシピエント動物において免疫応答を生成し得るペ
プチド組成物の量を意味する。これは、抗体応答の生成(B細胞応答)、および
/または細胞傷害性免疫応答の剌激(T細胞応答)の両方を包含する。このよう
な免疫応答の生成は、有用な生物試薬、例えばCTL、およびより特定には、診断
実施態様における使用のための反応性抗体、の生成の両方に有用性を有し、そし
て種々の予防または治療実施態様における有用性も有する。したがって、免疫応
答の剌激のためのこれらの方法は、DBPを発現するBorreliaまたは他の細菌によ
り引き起こされる著しい感染を防止または低減するために設計されたワクチンレ
ジメ法、ならびにあらゆる感染の重篤度または期間を低減し得る処置レジメを含
むが、これらの最後の結果のどちらも達成することが、本発明のこれらの局面を
実施することに必要ではないことが理解される。このような処置方法は、B.bur
gdorferi、B.afzelii、B.andersonii、B.garinii、B.japonica、関連のBorr
elia種、および1つ以上のDbpAおよび/またはDbpBを発現してDcnに付着する他
の細菌のような病原体により引き起こされる感染の処置に特に使用され得る。
動物において免疫応答を生成するための本発明者らにより意図されるさらなる
手段は、DBPエピトープをコードする免疫学的有効量の核酸組成物を含む、ある
いはこのような核酸組成物を含みそして発現する免疫学的有効量の弱毒化された
生きている生物を含む、薬学的に受容可能な組成物を、動物またはヒト被験体に
投与する工程を包含する。「免疫学的有効量」は、B細胞および/またはT細胞
応答を刺激し得る量である。
本発明の免疫処方物は、ワクチン接種、処置が意図されるか、あるいは、Borr
elia、特にB.burgdorferiの検出に有用な抗体の生成、細菌付着の防止、または
細菌コロニー形成の場合、DcnのようなECM成分への細菌付着の促進が意図される
るにかかわらず、これらのタンパク質からのもとのままの、または合成に由来す
る抗原性ペプチドフラグメントを含み得る。このように、本明細書に記載のタン
パク質およびペプチドの抗原性機能等価物も、本発明の範囲内にある。「抗原的
機能が等価な」タンパク質またはペプチドは、開示された特定のMSCRAMMタンパ
ク質(例えば、DBP)および特にB.burgdorferiのDBPのいずれかに由来する1つ
以上のエピトープと免疫学的に交差反応するエピトープを組み込むものである。
抗原的機能等価物またはエピトープ配列は、まず設計あるいは推測され、次いで
テストされ得、または交差反応性について単に直接テストされ得る。
適切なDBPエピトープ、および/または免疫処方物、ワクチンに、または単に
抗原としての使用に(例えば、検出プロトコルにおける使用に)適切なそれらの
機能等価物の同定または設計は、比較的簡単なことである。例えば、米国特許第
4,554,101号(参考として本明細書に援用される)で可能にされたようなHoppの
方法を用い得、これは親水性を基準としたアミノ酸配列からのエピトープの同定
および調製を教示する。いくつかの他の論文に記載された方法、およびそれに基
づくソフトウエアプログラムもまた、エピトープコア配列を同定するために使用
され得る。例えば、ChouおよびFasman(1974a,b;1978a,b;1979);Jamesonお
よびWolf(1988);Wolfら(1988);ならびにKyteおよびDoolittle(1982) のす
べてはこの主題を提出する。次いで、これらの「エピトープコア配列」のアミノ
酸配列は、ペプチド合成または組換え技法の適用のいずれかにより、ペプチド中
に容易に組み込まれ得る。
1つ以上のDBPのエピトープを組み込むより短い抗原性ペプチド(例えば、約2
5〜約50、または約15〜25アミノ酸長)の使用が、ある状況において、例えば、
ワクチンの調製においてまたは免疫学的検出アッセイにおいて、利点を提供する
ことが提案される。例としての利点には、調製および精製の容易さ、比較的低コ
ストおよび生産の改良された再現性、および有利な生体分布が挙げられる。
なおさらなる実施態様では、本発明は免疫検出方法および関連するキットに関
する。本発明のタンパク質またはペプチドが、それとの反応性を有する抗体を検
出するために用いられ得ること、あるいは、本発明に従って調製された抗体がDB
PまたはDBP由来のペプチドを検出するために用いられ得ることが、意図される。
いずれのタイプのキットはまた、臨床的試料中に存在する化合物の免疫検出に用
いられ得、これは、Borrelia特にB.burgdorferiにより引き起こされるライム病
または関連の感染を指標となる。このキットはまた、適切なように、抗原または
抗体精製に使用され得る。
一般に、好ましい免疫検出方法は、最初に、患者からの生物学的試料のような
DBP反応性抗体を含むことが疑われる試料を得る工程、および、免疫複合体(1
次免疫複合体)の形成を可能にするために効果的な条件下で第1のDBPまたはペ
プチドと試料とを接触させる工程を包含する。次いで、形成された任意の1次免
疫複合体の存在を検出する。
(1次)免疫複合体の形成を可能にするために効果的な条件下でDBPまたはペ
プチドと選択された試料とを接触させる工程は、一般的に、タンパク質またはペ
プチド組成物を試料に単に添加することである。次いで、添加された抗原が、試
料中に存在する任意の抗体との免疫複合体を形成する(すなわち、結合する)こ
とを可能にするために十分な時間にわたり、混合物をインキュベートする。この
時間の後、試料組成物(例えば、組織切片、ELISAプレート、ドットブロット、
またはウエスタンブロット)は、一般的に、あらゆる非特異的結合抗原種を除去
するために洗浄され、検出される免疫複合体中に特異的結合種のみにする。
免疫複合体形成の検出は当該分野で周知であり、そして、当業者に公知のおよ
び例えばNakamuraら(1987)(参考として本明細書に援用される)のような種々
の刊行物に記載された多くのアプローチの適用により達成され得る。1次免疫複
合体の検出は、一般的に、標識またはマーカーの検出に基づいており、例えば、
アルカリホスファターゼ、ウレアーゼ、西洋ワサビペルオキシダーゼ、およびグ
ルコースオキシダーゼのような酵素タグとの、放射活性標識、蛍光標識、生物学
的標識、または酵素標識が、適切である。用いられる特定の抗原は、それ自体が
検出可能な標識に連結され得、次いで、この標識を簡単に検出し、それによって
測定される組成物中に存在する結合した抗原の量の決定が可能になる。
あるいは、1次免疫複合体は、検出可能な標識に連結されそして1次タンパク
質またはペプチドへの結合親和性を有する第2の結合リガンドによって検出され
得る。第2の結合リガンドは、それ自体しばしば抗体であり、したがって、「2
次」抗体と呼ばれ得る。1次免疫複合体は、2次免疫複合体の形成を可能にする
ために効果的な条件下および十分な時間下で、標識された2次結合リガンドのま
たは抗体と接触される。次いで、2次免疫複合体は、一般的に、あらゆる非特異
的結合標識2次抗体を除去するために洗浄され、そして次いで残りの結合標識が
検出される。
診断目的について、実際、目的の抗体を含むことが疑われる任意の試料が用い
られ得ることが提唱される。例としての試料には、血液または血清試料、脳脊髄
液、滑液、または気管支肺胞液、耳綿棒分泌物、喀痰試料、中耳液のような患者
から得られた臨床的試料が挙げられ、またはおそらくさらに尿試料が用いられ得
る。これは、Borreliaおよび特にB.burgdorferiにより引き起こされるライム病
および関連の感染の診断を可能にする。さらに、このような実施態様が、例えば
、抗体試料の力価測定において、ハイブリドーマの選択においてなどのような、
非臨床試料への適用を有し得ることが意図される。あるいは、臨床的試料は、獣
供給源からであり得、そして、ウシ、ヒツジ、およびヤギのような家畜動物を含
み得る。ネコ、イヌ、およびウマ供給源からの試料もまた、本明細書に記載の方
法に従って使用され得る。
関連する実施態様では、本発明は、試料中のDBP特異的抗体の存在を検出する
ために用いられ得るキットの調製を意図する。一般的にいえば、本発明に従った
キットは、免疫検出試薬とともに適切なタンパク質またはペプチドを含み、およ
びタンパク質またはペプチドおよび試薬を含ませる手段を含む。
代表的には、免疫検出試薬は、DBPまたはペプチドと結合される、または2次
結合リガンドと結合される標識を含む。例としてのリガンドには、第1のDBPま
たはペプチドまたは抗体に対する2次抗体、あるいは結合した標識を有するビオ
チンまたはアビジン(またはストレプトアビジン)リガンドが挙げられ得る。ヒ
ト抗体への結合親和性を有する抗体に連結された検出可能な標識はまた、例えば
、第1の試薬がヒト試料からの反応性抗体に結合するために用いられるDBPペプ
チドであるプロトコルについて、意図される。もちろん、上記のように、多くの
標識の例が当該分野で公知であり、そしてこのようなすべての標識は本発明と関
連して使用され得る。このキットは、十分に結合された形態で、中間体の形態で
、またはキットの使用者によって結合される別々の部分としてのいずれかで、抗
原または抗体標識結合体を含み得る。
容器手段とは、一般的に、その中に抗原が入れられ得る、そして好ましくは適
切に配置され得る、少なくとも1つのバイアル、試験管、フラスコ、ボトル、シ
リンジ、または他の容器手段を意味する。2次結合リガンドが提供される場合、
キットはまた、一般に、このリガンドまたは抗体が入れられ得る2次バイアルま
たは他の容器を含む。本発明のキットはまた、典型的には、例えば、所望のバイ
アルが保持され得る射出または吹込成形プラスチック容器のような、市販の密閉
のバイアルを含む手段を含む。
2.5 Dcnに対する細菌接着を阻害するための方法
さらに、DBPは、DcnおよびDcnに構造的に類似したプロテオグリカン(例えば
、Lmn、Fmn、Epn、およびBgn)へのB.burgdorferiの接着を阻止する薬剤として
有用である。本発明の好ましい実施態様において、通常の方法により、治療的有
効用量の1つ以上のDBP、そしてより詳細には1つ以上のDbpAまたはDbpBタンパ
ク質を被験体に投与し、宿主組織に対するB.burgdorferiの接着を防止または阻
止する。組成物は、好ましくは、全身投与されるが、局所的に、例えば、局在化
した病巣に投与され得る。用語「治療的有効用量」は、被験体へのB.burgdorfer
iの接着を減少させるか防止するか、あるいはB.burgdorferi感染の既知の有害作
用を中和するに充分なDBP組成物の量を意味し、そしてそれは、公知の臨床的方
法により決定される得る。組織に対して細菌が接着しないことにより、微生物の
疾患誘導作用を停止する。従って、本発明の組成物は、B.burgdorferiの接着を
防止する治療薬として有用であり、それによりこの微生物により誘導される疾患
を減少または防止する。
2.6 dbpAおよびdbpB遺伝子セグメントのためのプローブおよびプライマー
DbpおよびDbpBの発現を指示することにおけるそれらの使用に加えて、本明細
書中に開示される核酸配列はまた、それ以外にも様々に使用される。例えば、そ
れらはまた、核酸のハイブリダイゼーション実施態様におけるプローブまたはプ
ライマーとしての有用性を有する。そういうものとして、配列番号7、配列番号
10、配列番号11、配列番号12、配列番号14、配列番号16、配列番号18、配列番号
20、配列番号22、配列番号24、配列番号26、配列番号29、配列番号31、配列番号
33、配列番号35、配列番号37、配列番号39、配列番号41、配列番号43、配列番号
45、配列番号47、配列番号49、配列番号51、配列番号53、配列番号55、配列番号
57、配列番号59、配列番号61、配列番号63、または配列番号65の14ヌクレオチド
長の連続した配列と同じ配列を有するか、またはそれらと相補的である、少なく
とも14ヌクレオチド長の連続した配列からなる配列領域を含む核酸セグメントは
、特定の有用性を見出すことが意図される。より長く連続した同一または相補配
列、例えば、約20、30、40、50、100、200、500、1000(すべての中間の長さを
含む)および全長配列までものそのような配列は、特定の実施態様において有用
である。
このような核酸プローブがDBPコード配列に特異的にハイブリダイズし得るこ
とは、それらが、あるサンプル中の相補配列の存在を検出することに有用であり
得る。しかし、変異種プライマーの調製のための配列情報の使用、または他の遺
伝子構築物を調製する際に使用されるプライマーを含む、それ以外の使用も考え
られる。
配列番号7、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号14、配列番号16
、配列番号18、配列番号20、配列番号22、配列番号24、配列番号26、配列番号29
、配列番号31、配列番号33、配列番号35、配列番号37、配列番号39、配列番号4
1、
配列番号43、配列番号45、配列番4号47、配列番号49、配列番号51、配列番号53
、配列番号55、配列番号57、配列番号59、配列番号61、配列番号63、または配列
番号65と同一かまたは相補的である、10〜14、15〜20、30、50のヌクレオチド、
または100〜200ヌクレオチドでさえもの連続したヌクレオチド伸展部からなる配
列領域を有する核酸分子は、例えば、サザンブロッティングおよびノーザンブロ
ッティングで使用するためのハイブリダイゼーションプローブとして特に意図さ
れる。このことは、種々の細胞タイプおよび種々の細菌細胞の両方において、Db
pAまたはDbpBの構造遺伝子または調節遺伝子の分析を可能にする。フラグメント
の全サイズ、ならびに相補伸展部のサイズは、最終的には、特定の核酸セグメン
トの意図される使用または適用に依存する。より小さいフラグメントは、一般に
、ハイブリダイゼーション実施態様に用途を見出される。この場合、連続した相
補領域の長さは、例えば、約14〜約100ヌクレオチドの間で変化し得る。しかし
、より長い連続した相補伸展部は、検出したい相補配列の長さに応じて、使用さ
れ得る。
長さが約14〜25ヌクレオチドのハイブリダイゼーションプローブの使用は、安
定で、かつ選択的である二重鎖分子の形成を可能にする。しかし、ハイブリッド
の安定性および選択性を増加させ、それによって得られる特定のハイブリッド分
子の質および程度を改善するためには、長さが14塩基より大きい伸展部を覆う連
続した相補配列を有する分子が、一般に好ましい。一般には、15〜25の連続した
ヌクレオチド、または所望であればさらに長いヌクレオチドでさえもの遺伝子相
補伸展部を有する核酸分子を設計することが好ましい。
ハイブリダイゼーションプローブは、本明細書中に開示される任意の配列の任
意の部分から選択され得る。必要とされるすべてのものは、配列番号7、配列番
号10、配列番号11、配列番号12、配列番号14、配列番号16、配列番号18、配列番
号20、配列番号22、配列番号24、配列番号26、配列番号29、配列番号31、配列番
号33、配列番号35、配列番号37、配列番号39、配列番号41、配列番号43、配列番
号45、配列番号47、配列番号49、配列番号51、配列番号53、配列番号55、配列番
号57、配列番号59、配列番号61、配列番号63、または配列番号65に記載される配
列を検閲すること、およびプローブまたはプライマーとして利用したい長さが約
14〜25ヌクレオチドから全長配列を含むものまでの配列の任意の連続した部分を
選択することである。プローブおよびプライマー配列の選択は種々の要因によっ
て支配され得る。例えば、例としてのみではあるが、全体配列の末端付近に由来
するプライマーを利用し得る。
配列番号7、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号14、配列番号16
、配列番号18、配列番号20、配列番号22、配列番号24、配列番号26、配列番号29
、配列番号31、配列番号33、配列番号35、配列番号37、配列番号39、配列番号41
、配列番号43、配列番号45、配列番号47、配列番号49、配列番号51、配列番号53
、配列番号55、配列番号57、配列番号59、配列番号61、配列番号63、または配列
番号65内からの連続した配列を含む核酸セグメントを選択し、そして調製するプ
ロセスは、核酸フラグメントの調製として代わりに記載され得る。勿論、フラグ
メントはまた、他の技術(例えば、機械的なせん断または制限酵素消化)により
得られ得る。小さな核酸のセグメントまたはフラグメントは、例えば、自動化さ
れたオリゴヌクレオチド合成器を用いて広く実施されているように、化学的手段
によりフラグメントを直接合成することによって、容易に調製され得る。さらに
、フラグメントは、核酸再生産技術、例えば、米国特許第4,683,202号(参考と
して本明細書中で援用する)のPCRTM技術の適用、組換え生産のための組換えベ
クター内への選択フラグメントの導入、および分子生物学の当業者に一般的に知
られている他の組換えDNA技術により得られ得る。
従って、本発明のヌクレオチド配列は、完全なdbp遺伝子または遺伝子フラグ
メントの相補ストレッチと2本鎖分子を選択的に形成する能力のために使用され
得る。考えられる適用に依存して、ハイブリダイゼーションの種々の条件を用い
て、標的配列に対するプローブの異なる程度の選択性を達成し得る。高い選択性
が要求される適用に関しては、典型的には、ハイブリッドを形成するために、比
較的ストリンジェントな条件を用いることが好ましい。例えば、比較的低い塩お
よび/または高い温度の条件(例えば、50℃〜70℃の温度で約0.02M〜約0.15M
Naclにより提供される)が選択される。このような選択的な条件は、プローブと
テンプレートまたは標的鎖との間のミスマッチを、もし存在すれば、ほとんど許
容せず、DBP遺伝子を単離するために特に適切である。
もちろん、いくつかの適用に関して(例えば、存在するテンプレートにハイブ
リダイズする変異プライマー鎖を用いる変異体を調製したい場合、あるいは関連
する種、機能的等価物などからDBPコード配列、そして詳細にはDbpAまたはDbpB
配列を単離したい場合)、典型的には、より低いストリンジェントなハイブリダ
イゼーション条件がヘテロ2本鎖の形成を可能にするために必要である。このよ
うな状況では、例えば、約0.15M〜約0.9Mの塩、20℃〜55℃の範囲の温度の条
件を用いることを所望し得る。それによって、クロスハイブリダイズする種が、
コントロールハイブリダイゼーションに関して、ポジティブにハイブリダイズす
るシグナルとして容易に同定され得る。任意の場合において、一般に、ハイブリ
ダイゼーション条件は、ホルムアルデヒドの増加量を添加することにより、より
ストリンジェントにし得ることが理解される。ホルムアルデヒドは、温度を高め
たときと同じ様式で、ハイブリッド二重鎖を不安定化するように作用する。従っ
て、ハイブリダイゼーション条件は、容易に操作され得、従って、一般に、所望
の結果に依存して選択される方法である。
特定の実施態様において、ハイブリダイゼーションを決定するために、標識の
ような適切な手段と組合せて本発明の核酸配列を用いることは有利である。広範
囲の適切な指標手段が当該分野で公知であり、それらには、蛍光、放射能、酵素
、または他のリガンド(例えば、アビジン/ビオチン)が挙げられ、検出シグナ
ルを生じ得る。好ましい実施態様において、放射能または他の環境的に好ましく
ない試薬の代わりに、蛍光標識または酵素タグ(例えば、ウレアーゼ、アルカリ
ホスファターゼ、またはペルオキシダーゼ)を用いることが好ましいようである
。酵素タグの場合、ヒトの肉眼または分光学的に視認され得る手段を提供し、そ
して相補的な核酸を含有するサンプルとの特異的なハイブリダイゼーションを同
定するために用いられ得る比色指標物質が公知である。
一般に、本明細書中に記載されるハイブリダイゼーションプローブは、溶液の
ハイブリダイゼーションにおける試薬としても、ならびに固相を用いる実施態様
における試薬としても、両方で有用であると考えられる。固相が関与する実施態
様において、試験DNA(またはRNA)は吸着されるか、そうでなければ、選択され
たマトリックスまたは表面に固定される。次いで、この固定された1本鎖核酸を
、
所望の条件下で、選択されたプローブとの特異的なハイブリダイゼーションに供
する。選択される条件は、必要とされる特定の基準に基づく特定の状況に依存す
る(例えば、G+C含量、標的核酸のタイプ、核酸の供給源、ハイブリダイゼーシ
ョンプローブのサイズなどに依存する)。非特異的に結合したプローブ分子を除
くために、ハイブリダイズした表面を洗浄した後、特異的ハイブリダイゼーショ
ンを、標識の手段により検出し、またはさらに定量する。
2.7 抗DbpAおよびDbpB抗体組成物
好ましい実施態様において、治療有効用量のDbpAおよび/またはDbpBの被験体
への投与は、被験体において抗体を誘導する。この抗体は、被験体に存在するbo
rrelia細菌(特に、B.burgdorferi、B.garinii、B.afzelii、B.andersonii、B.j
aponica、および関連するborrelia spp.)に結合し、そしてそれらを中和し、そ
れによってこの微生物の有害作用を防止する。あるいは、第1の宿主動物で生成
した抗borrelia抗体、特に、抗B.burgdorferi抗体、抗B.garinii抗体、抗B.afze
lii抗体、抗B.andersonii抗体、抗B.japonica抗体、および抗関連borrelia spp.
抗体は、B.burgdorferi、B.garini、B.afzelii、B.andersonii、またはB.japoni
ca感染に対する受動的免疫化または処置のために第2の被験体に投与され得る抗
体を提供する。このような抗borrelia抗体はまた、従来の免疫アッセイ技術を用
いて、試験サンプル中のborrelia、特に、B.burgdorferi、B.garini、B.afzelii
、B.andersonii、B.japonica、または関連するborrelia spp.の存在についての
診断的スクリーニングとして有用である。
本発明において、新規な核酸配列(配列番号7、配列番号10、配列番号11、配
列番号12、配列番号14、配列番号16、配列番号18、配列番号20、配列番号22、配
列番号24、配列番号26、配列番号29、配列番号31、列番号33、配列番号35、配列
番号37、配列番号39、配列番号41、配列番号43、配列番号45、配列番号47、配列
番号49、配列番号51、配列番号53、配列番号55、配列番号57、配列番号59、配列
番号61、配列番号63、または配列番号65)は、B.burgdorferi、 B.afzelii、お
よびB.gariniiの新規なDBPをコードする。株変種を、B.burgdorferi 297株の2.5
kb挿入物(配列番号7)由来、そして好ましくは、約0.6kbのオープンリーディ
ングフレーム由来のオリゴヌクレオチドプローブを用いて、B.burgdorferiの他
の株または類似のライム病誘導細菌の核酸配列の増幅により、調製し、そしてス
クリーニングする。次いで、増幅手順から得られるクローンをハイブリダイゼー
ションプローブとして用いて、株変種をコードする全長核酸を単離する。あるい
は、各株のDNAライブラリーを構築し、そしてDBPを発現するクローンを、例えば
、Dcnに対するその親和性によりスクリーニングする。
特定の局面において、本発明は、Dcnの細菌への結合を阻害する新規な抗体組
成物に関する。特に、DBPに由来する天然および合成的に改変したエピトープに
対する抗体が開発されてきた。この抗体は、インビトロおよびインビボの両方で
、DcnのDBPへの結合を阻害する。特に、タンパク質、ペプチド、およびペプチド
エピトープは、ライム病の予防に有用なワクチン組成物、およびDcnのborrelia
への結合の阻害に有用な抗体組成物を提供するために作製されている。
他の実施態様において、本発明は、Dcnの細菌細胞への結合を増強する抗体組
成物を包含する。これらの局面は、細胞表面のDBPエピトープを発現する、弱毒
化または無毒性borrellaを有する動物宿主の細菌コロニーを作製する方法および
組成物を提供する。
1つの局面において、本発明は、細菌のdbp遺伝子産物のDBPドメイン、特に、
B.burgdorferiのdbp遺伝子産物のDBPドメインと相互作用する抗体を開示する。
このような抗体は、モノクローナル、または好ましくはポリクローナルであり得
る。別の局面において、本発明は、細菌接着、および遺伝子産物のDcnへの結合
を阻害する抗体を開示する。
サンプル中の、DBPを発現する細菌を検出する方法もまた開示される。本方法
は、一般に、そのようなタンパク質を発現する細菌を含むことが疑われるサンプ
ルを得る工程、次いで本明細書中に開示される抗体組成物とそのサンプルを接触
させる工程、および免疫複合体の生成を検出する工程を含む。好ましい実施態様
において、細菌は、borreliaであり、最も好ましくは、B.burgdorferi、B.afzel
ii、B.andersonii、またはB.gariniiの株である。
2.8 免疫検出のキットおよび方法
本発明の別の局面は、本発明の抗体および適切な免疫検出試薬(例えば、タン
パク質、ペプチド、または抗体自身に結合した検出可能な標識)を含む免疫検出
キットである。あるいは、検出可能な標識は、本発明の抗体に結合する第2の抗
体に結合され得る。
関連する実施態様は、診断キットおよび治療キットを含む。これらは、本明細
書中で開示される抗体またはペプチド抗原のいずれかの薬学的に受容可能な処方
物を含む。このようなキットは、臨床サンプル中のborreliaの検出に有用であり
、そしてborreliaのECM成分(Dcn)への結合を阻害または促進させるのにも有用
である。好ましい実施態様において、このようなキットを用いて検出される細菌
は、Borelia、特に、B.burgdorferi、Bafzelii、B.andersonii、B.garinii、B.
japonica、または関連する種を含む。
2.9 細菌のコロニー形成の阻害方法
本発明の他の局面は、細菌により発現されるDBPへのDcnの結合を防止するか、
または著しく低減する、本発明の抗体を動物に投与することによる動物における
細菌のコロニー形成、詳細にはborreliaによるコロニー形成を阻害する方法を含
む。抗体組成物の投与は、ライム病、または皮膚、関節、心臓、および中枢神経
系に関与し得るborrelia症によって引き起こされる他の全身性(multisystemic
)疾患の診断の前および/またはその後の予防的であり得る。投与はまた、かか
りやすい病原体による全身的な感染の防止および/または改善、特に、病原性B.b
urgdorferiによる感染の作用の改善のために設計された受動的免疫化プロトコル
において行われ得る。
2.10 核酸セグメントおよびベクター
本発明は、DBPをコードする遺伝子から発現されるタンパク質(例えば、組換
えクローンBG26:pB/2.5(5)のDNA挿入物から発現されるタンパク質)を含む。Dcn
に結合し得るタンパク質をコードするか、中程度または高いストリンジェンシー
の条件下でBG26:pB/2.5(5)由来のDNAにハイブリダイズし得るか、またはBG26:pB
/2.5(5)由来のオリゴヌクレオチドプライマーを用いるPCRTMによる遺伝子増幅の
ためのテンプレートとして作用し得る、組換えクローンBG26:pB/2.5(5)中に存在
するB.burgdorferiの297株由来の遺伝子の株変種もまた含まれる。これらの変種
は、ヌクレオチド配列において、株297のdbp遺伝子のコドンと同一でないが、遺
伝コードの縮重を理解する当業者によって予期されるように、同一または機能的
に等価なアミノ酸をコードするコドンを含む遺伝子を含み得ることが理解される
。これらの変種はまた、株297由来のDbp遺伝子に類似するが、BG26:pB/2.5(5)が
コードするタンパク質のアミノ酸と異なる比較的少数のアミノ酸を特定化するコ
ドンを有するか、あるいはこれよりいくらか少ないかまたは多い数のこれらのコ
ドンを有する遺伝子を含む。従って、このような配列は、BG26:pB/2.5(5)によっ
てコードされるタンパク質のアミノ酸に同一であるか、または機能的に等価であ
るアミノ酸の約60%〜約80%、またはより好ましくは約81%〜約90%、またはさ
らにより好ましくは約91%〜約99%を有する配列を含む。
アミノ酸配列および核酸配列は、さらなる残基、例えば、さらなるN末端また
はC末端のアミノ酸、あるいは5'または3'の核酸配列を含み得、そしてその配列
がDBPタンパク質の発現を含む上記の基準を満たす限り、依然として本明細書中
に示される配列であることもまた理解される。これらのさらなる配列は、例えば
、種々の転写プロモーター、エンハンサー、またはターミネーター、種々の分泌
を指示するリーダーペプチド、翻訳後修飾を指示する種々のアミノ酸配列、DBP
の単離および精製を容易にし得るアミノ酸またはペプチドなどを含み得る。当然
のことながら、これらの配列に対する変化または付加は、DBPの発現のために選
択される細胞タイプ、生物、または動物を考慮してなされる。
2.11 ワクチン処方物および組成物
「免疫学的有効処方物」を達成するために、ヒトまたは動物被験体に、B細胞
および/またはT細胞の応答刺激を改善し得るか、そうでなければ、変化させ得
る他の賦形剤、キャリア、または希釈剤、あるいはそのような混合物の安定性を
促進する免疫学的に不活性な塩、有機酸および有機塩、炭水化物などと混合した
免疫学的有効量のDBPを含む薬学的に受容可能な組成物でDBPを投与することが望
ましいことであり得ることが予想される。免疫刺激性賦形剤は、しばしばアジュ
バントといわれ、アルミニウムの塩(アルム(Alum)としばしばいわれる)、単
純または複合脂肪酸およびステロール化合物、生理学的に受容可能なオイル、ポ
リマー状炭水化物、化学的または遺伝学的に改変されたタンパク質毒素、および
種々のその粒子または乳化された組合せを包含し得る。これらの混合物における
DBPまたはペプチド、あるいは2つ以上が存在する場合の各変種は、投与量当た
り、約0.0001〜0.1ミリグラム、またはより好ましくは約0.001〜0.1ミリグラム
、またはなおより好ましくは0.1ミリグラム未満で含むことが予想される。
弱毒化された生物は、組換えDBP遺伝子産物を発現し、そしてそれ自身が本発
明の送達ビヒクルになるように操作されることがまた意図される。Mycobacteriu
mのような弱毒化された細菌種、特に、M.bovis、M.smegmatis、またはBCGが特に
好ましい。あるいは、ポックスウイルス、ポリオウイルス、アデノウイルス、ま
たは他のウイルス、および細菌(例えば、Salmonella、Shigella、Listeria、St
reptococcus種)はまた、本明細書中に開示される方法および組成物との組合せ
において使用され得る。
ネイクドDNA技術(しばしば、遺伝的免疫化といわれる)は、感染性生物に対
する防御に適することが示されている。そのようなDNAセグメントは、ネイクドD
NAおよびプラスミドDNAを含む種々の形態で使用され得、そして非経口的接種、
粘膜接種、およびいわゆるマイクロプロジェクタイルに基づく「遺伝子銃」接種
を含む種々の方法で被験体に投与され得る。従って、そのような免疫化技術にお
ける本発明のdbp核酸組成物の使用は、ライム病に対するワクチンストラテジー
として有用であることが提案される。
ワクチン接種レジメの最適な投薬スケジュールは、2〜4週間の間隔で、5〜
10年の長さまで、または時にはさらに長い間隔で、所与の免疫化物の、5〜6回
程度の投与、しかし好ましくは3〜5回の投与、またはさらに好ましくは1〜3
回の投与を含み得ることが当業者により認識される。
2.12 形質転換宿主細胞および組換えベクターを含有する組成物
本発明の特定の局面は、組換えペプチド、および天然または部位特異的に変異
したDBPエピトープのいずれかを含む特定のペプチドエピトープのクローニング
および発現のためのプラスミドベクターの使用に関する。組換えベクターの作製
、宿主細胞の形質転換、および組換えタンパク質の発現は、当業者に周知である
。原核生物宿主は、本発明のペプチド組成物の発現に好ましい。好ましい原核生
物宿主の例はE.coliであり、そして特に、E.coli株ATCC69791、BL21(DE3)、JM10
1、XL1-BlueTM、RR1、LE392、B、χ1776(ATCC番号31537)、およびW3110(F-
、λ-、原栄養株、ATCC273325)である。あるいは、他のEnterobacteriaceae種
(例えば、Salmonella typhimurium、およびSerratia marcescens)、または種
々のPseudomonas種を含むさらに他のグラム陰性宿主が、本明細書中に開示され
る遺伝子構築物の組換え発現に使用され得る。borrelia自体、そして特に、B.bu
rgdorferi、B.afzelii、B.andersonii、B.japonica、およびB.gariniiは、これ
らの構築物を発現するために使用され得る。
一般に、宿主細胞と適合し得る種由来のレプリコンおよび制御配列を含有する
プラスミドベクターが、これらの宿主と組合せて使用され得る。ベクターは、通
常、複製部位、ならびに形質転換細胞において表現型選択を提供し得る標識配列
を有する。例えば、E.coliは、典型的には、pBR322またはその任意の誘導体(Bo
livarら、1977)のようなベクターを用いて形質転換され得る。pBR322は、アン
ピシリン耐性またはテトラサイクリン耐性のための遺伝子を含有し、従って、形
質転換細胞を同定するための簡単な手段を提供する。pBR322、その誘導体、ある
いは他の微生物のプラスミドまたはバクテリオファージはまた、内因性タンパク
質の発現のために、微生物によって使用され得るプロモーターを含有するか、ま
たは含有するように改変され得る。dbp構築物をクローニングするための好まし
いベクターは、pBlueScriptTMであり、そして特に、BG26:pB/2.5(5)の構築物、
あるいは、pETベクターシリーズ(Novagen,Inc.,Madison,WI)に基づくベク
ターである。
さらに、宿主微生物と適合し得るレプリコンおよび制御配列を含有するファー
ジベクターが、これらの宿主と組合せて形質転換ベクターとして使用され得る。
例えば、λGEMTM-11のようなバクテリオファージは、E.coli LE392のような受容
性宿主細胞を形質転換するために用いられ得る組換えベクターを作製するために
用いられ得る。
組換えDNA構築において最も一般的に用いられるそれらのプロモーターは、β
−ラクタマーゼ(ペニシリナーゼ)およびラクトースのプロモーター系(Chang
ら、1978;Itakuraら、1977;Goeddelら、1979)、またはトリプトファン(trp
)プロモーター系(Goeddelら、1980)を含む。組換えおよび天然の微生物プロ
モーターの使用は、当業者には周知であり、そしてそれらのヌクレオチド配列お
よび特定の方法論に関する詳細は公有財産であり、当業者は、本発明の組成物を
生成する目的のための特定の組換えベクターおよび発現系を構築し得る。
原核生物における好ましい実施態様の発現に加えて、真核生物微生物(例えば
、酵母培養物)もまた、本明細書中に開示する方法と組み合わせて使用され得る
。Saccharomyces cerevisiae、または一般的なパン酵母は、真核生物微生物の中
で最も一般に用いられる。しかし、多数の他の種もまた、そのような真核生物の
発現系のために用いられ得る。Saccharomycesでの発現のために、例えば、プラ
スミドYRp7が、一般に使用される(Stinchcombら、1979;Kingsmanら、1979;Ts
chemperら、1980)。このプラスミドは、トリプトファン中で生育する能力を欠
損する酵母の変異株、例えば、ATCC番号44076またはPEP4-1(Jonesら、1977)の
選択マーカーを提供するtrpL遺伝子を既に含有している。酵母宿主細胞ゲノムの
特徴としてのtrpLの損傷の存在は、従って、トリプトファンの非存在での生育に
よって形質転換を検出するための有効な環境を提供する。
酵母ベクターにおける適切なプロモーター配列は、3-ホスホグリセレートキナ
ーゼのプロモーター(Hitzemanら、1980)、または他の解糖系酵素(例えば、エ
ノラーゼ、グリセルアルデヒド-3-ホスフェートデヒドロゲナーゼ、ヘキソキナ
ーゼ、ピルベートデカルボキシラーゼ、ホスホフラクトキナーゼ、グルコース6-
ホスフェートイソメラーゼ、3-ホスホグリセレートムターゼ、ピルベートキナー
ゼ、トリオースホスフェートイソメラーゼ、ホスホグルコースイソメラーゼ、お
よびグルコキナーゼ)のプロモーター(Hessら、1968;Hollandら、1978)を含む
。適切な発現プラスミドの構築において、これらの遺伝子に結合された終結配列
はまた、発現を所望する配列の3'で発現ベクター中に連結され、mRNAのポリアデ
ニル化および終結を提供する。増殖条件により制御される転写のさらなる利点を
有する他のプロモーターは、アルコールデヒドロゲナーゼ2、イソチトクロー
ムC、酸性ホスファターゼ、窒素代謝と関連する分解酵素、および上記のグリセ
ルアルデヒド-3-ホスフェートデヒドロゲナーゼ、ならびにマルトースおよびガ
ラクトースの利用を担う酵素のプロモーター領域である。酵母適合性プロモータ
ー、複製起点、および終結配列を含有する任意のプラスミドベクターが、適切で
ある。
微生物に加えて、多細胞生物に由来する細胞の培養物もまた、開示される方法
の日常的な実施における宿主として使用され得る。原則的に、任意のそのような
細胞培養物は、脊椎動物の培養物由来であろうと非脊椎動物の培養物由来であろ
うと、機能し得る。しかし、脊椎動物細胞において関心は非常に大きく、そして
培養(組織培養)における脊椎動物細胞の増殖は、近年、日常的な手順となって
いる。そのような有用な宿主細胞株の例は、VEROおよびHeLa細胞、チャイニーズ
ハムスター卵巣(CH0)細胞株、ならびにW138、BHK,COS-7、293、およびMDCK細
胞株である。このような細胞のための発現ベクターは、通常、(必要であれば)
複製起点、発現させようとする遺伝子の上流に位置するプロモーターを、任意の
必要なリボソーム結合部位、RNAスプライス部位、ポリアデニル化部位、および
転写終結配列と一緒に含む。
哺乳動物細胞における使用のために、発現ベクターにおける制御機能は、しば
しば、ウイルス材料によって提供される。例えば、一般に使用されるプロモータ
ーは、ポリオーマ、アデノウイルス2、および最も頻繁にはシミアンウイルス40
(SV40)由来である。SV40ウイルスの初期および後期プロモーターは特に有用で
ある。なぜなら、その両者が、SV40ウイルスの複製起点をも含むフラグメントと
してウイルスから容易に得られるからである(Fiersら、1978)。ウイルスの複
製起点内に位置するHindIII部位からBgII部位までにわたる約250bpの配列を含む
限り、より小さいか、またはより大きいSV40のフラグメントもまた使用され得る
。さらに、そのような制御配列が宿主細胞系と適合し得る限り、所望の遺伝子配
列と通常結合しているプロモーターまたは制御配列を利用することもまた可能で
あり、そしてしばしば所望される。
複製起点は、例えば、SV40または他のウイルス(例えば、ポリオーマ、アデノ
、VSV、BPV)供給源から誘導され得る外来の起点を含むようにベクターを構築す
る
か、または宿主細胞の染色体複製機構のいずれかによって提供され得る。ベクタ
ーが宿主細胞の染色体中に組み込まれるならば、後者が、多くの場合、十分であ
る。
特定のポリペプチドは、SDS/PAGEゲルの分析で通常用いられるクマシーブリリ
アントブルー染色手順の検出限界以下の量で存在し得ること、またはそれらの存
在が、類似のMrの不活性ポリペプチドによってマスクされ得ることが、さらに理
解される。本発明の日常的な実施には必ずしも必要ではないが、他の検出技術が
、目的の特定のポリペプチドの可視化において有利に用いられ得ることが考えら
れる。免疫学に基づく技術(例えば、本明細書中に記載する酵素的、放射標識、
または蛍光的にタグされた抗体を用いるウエスタンブロッティング)は、この点
に関して、特に有用であると考えられる。あるいは、本発明のペプチドは、その
ような1次抗体に対する親和性を有する2次抗体と組み合わせて本発明の抗体を
用いることにより検出され得る。この2次抗体は、酵素的にまたは放射標識、あ
るいは蛍光的、またはコロイド状金でタグ化され得る。そのような2ステップの
2次抗体技術の標識化および検出手段は、当業者には周知である。
3.図面の簡単な説明
図面は、本明細書の一部を形成し、そして本発明の所定の局面をさらに実証す
るために包含される。本発明は、本明細書中に示される特定の実施態様の詳細な
記載と組み合わせてこれらの図面の1以上を参考にしてより良好に理解され得る
。
図1A。B.burgdorferi N40のDBPの同定。B.burgdorferi全細胞溶解物を、還元
条件下でSDS-PAGE(5〜15%)に供し、そしてクマシーブリリアントブルーで染
色した。同じゲルをニトロセルロースメンブレンにトランスファーした(図1B)
。
図1B。B.burgdorferi N40のDBPの同定。B.burgdorferi全細胞溶解物を、還元
条件下でSDS-PAGE(5〜15%)に供し(図1A)、次いでニトロセルロースメンブ
レンにトランスファーした。さらなるタンパク質結合部位をブロックした後、メ
ンブレン上のタンパク質をビオチン標識Dcnでプローブし、そして化学発光によ
り可視化した。既知の分子量(kDa)を有する基準タンパク質の移動を、左右に示
す。
図2A。DbpAおよびDbpBをコードする核酸配列を含むプラスミドBG26:pB/2.5(5)
に含まれるB.burgdorferi株297 DNAの2.5kbインサートのDNA配列。DbpAおよびDb
pBの推定アミノ酸配列を、図3に示す。図2Aにはヌクレオチド1〜1400(配列番
号10)を示す。1401位〜2653位(配列番号11)のDNA配列は、図2Bに続く。
図2B。DbpAおよびDbpBをコードする核酸配列を含むプラスミドBG26:pB/2.5(5)
に含まれるB.burgdorferi株297 DNAの2.5kbインサートのDNA配列の続き。図2Bに
は、1401位〜2653位(配列番号11)を示す。図2Aにはヌクレオチド1〜1400ヌク
レオチドを示す。
図3。B.burgdorferi株297、SH2、およびLP4由来のdbpB遺伝子のヌクレオチド
配列(配列番号59)、ならびにB.burgdorferi株297、SH2、およびLP4由来の187
アミノ酸のDbpBタンパク質アミノ酸配列(配列番号60)。
図4。B.burgdorferi株297およびLP7由来のdbpA遺伝子のヌクレオチド配列(
配列番号29)、ならびにB.burgdorferi株297、およびLP7由来の187アミノ酸のDb
pAタンパク質アミノ酸配列(配列番号30)。
図5。B.burgdorferi株B31、BR4、3028のDbpAをコードするDNAのヌクレオチド
配列(配列番号39)。B31、BR4、3028の由来の同一の株DbpAの翻訳されたアミノ
酸配列を配列番号40に示す。
図6。株HB19、G3940、LP5、ZS7、NCH01、FRED由来のB.burgdorferi DbpB遺伝
子、および株20047由来のB. garinii DbpB遺伝子のヌクレオチド配列。配列は7
株について全て同一である(配列番号63)。株HB19、G3940、LP5、ZS7、NCH01、
FRED由来のB.burgdorferi DbpBタンパク質および株20047由来のB.garinii DbpB
タンパク質の翻訳されたアミノ酸配列もまた、7株について全て同一である(配
列番号64)。
図7。B.burgdorferi株N40,LP7、およびB.afzelii株PKo由来の DbpB遺伝子
のヌクレオチド配列。配列は3株すべてについて同一である(配列番号61)。B.
burgdorferi株N40、LP7、およびB. afzelii株PKo由来のDbpBタンパク質のアミノ
酸配列もまた、3株について全て同一である(配列番号64)。
図8。B.garinii株IP90由来のdbpB遺伝子の部分ヌクレオチド配列(配列番号6
5)、および対応するDbpBタンパク質のアミノ酸配列(配列番号66)。
図9。B.burgdorferi株JD1由来のdbpB遺伝子配列(配列番号57)、および対応
するDbpBタンパク質のアミノ酸配列(配列番号58)。
図10。B.burgdorferi株IPS由来のdbpB遺伝子配列(配列番号55)、および対応
するDbpBタンパク質のアミノ酸配列(配列番号56)。
図11.B.burgdorferi株CA287由来のdbpB遺伝子配列(配列番号53)、および対
応するDbpBタンパク質のアミノ酸配列(配列番号54)。
図12。B.garinii株IP90由来のdbpA遺伝子のヌクレオチド配列(配列番号51)
および推定アミノ酸配列。DbpAの翻訳されたアミノ酸配列は配列番号52に示す。
図13。B.afzelii株B023由来のdbpA遺伝子のヌクレオチド配列(配列番号49)
および推定アミノ酸配列。DbpAの翻訳されたアミノ酸配列は配列番号50に示す。
図14。B.afzelii株PGau由来のdbpA遺伝子のヌクレオチド配列(配列番号47)
および推定アミノ酸配列。DbpAの翻訳されたアミノ酸配列は配列番号48に示す。
図15。B.burgdorferi株ZS7由来のdbpA遺伝子のヌクレオチド配列(配列番号45
)および推定アミノ酸配列。DbpAの翻訳されたアミノ酸配列は配列番号46に示す
。
図16。B.burgdorferi株LP4由来のdbpA遺伝子のヌクレオチド配列(配列番号43
)および推定アミノ酸配列。DbpAの翻訳されたアミノ酸配列は配列番号44に示す
。
図17。B.burgdorferi株G3940由来のdbpA遺伝子のヌクレオチド配列(配列番号
41)および推定アミノ酸配列。DbpAの翻訳されたアミノ酸配列は配列番号42に示
す。
図18。B.burgdorferi株HB19由来のdbpA遺伝子のヌクレオチド配列(配列番号3
7)および推定アミノ酸配列。DbpAの翻訳されたアミノ酸配列は配列番号38に示
す。
図19。B.burgdorferi株JD1由来のdbpA遺伝子のヌクレオチド配列(配列番号35
)および推定アミノ酸配列。DbpAの翻訳されたアミノ酸配列は配列番号36に示す
。
図20。B.burgdorferi株N40由来のdbpA遺伝子のヌクレオチド配列(配列番号33
)および推定アミノ酸配列。DbpAの翻訳されたアミノ酸配列は配列番号34に示
す。
図21。B.burgdorferi株SH2由来のdbpA遺伝子のヌクレオチド配列(配列番号31
)および推定アミノ酸配列。DbpAの翻訳されたアミノ酸配列は配列番号32に示す
。
図22。関連するborrelia由来のDbpAに関するアミノ酸配列同一性の比較。本明
細書中に開示された予想されるDbpAアミノ酸配列を、University of Wisconsin
Genetics Computer Group DNA分析ソフトウェアパッケージのBestFitアルゴリズ
ムを用いて同一性%に関してペア様式(pairwise fasion)で比較した。ギャッ
プウェイトおよびギャップ長ウェイトに関してデフォルトパラメーターを用いた
。
図23A。B.burgdorferi DBP発現。B.burgdorferi株297(レーン1)およびHP B
31(レーン2)の全細胞溶解物を、還元条件下でSDS-PAGE(5〜15%グラジエン
ト)に供し、そしてクマシーで染色した。
図23B。図23Aのゲルを、ニトロセルロースメンブレン(B)にトランスファーし
た。さらなるタンパク質結合部位をブロックした後、メンブレン上のタンパク質
をジゴキシゲニン標識Dcnでプローブし、そしてアルカリホスホターゼ反応性に
より可視化した。既知の分子量(キロダルトン)を有する基準タンパク質の移動を
、左右に示す。
図23C。Dcn基層へのB.burgdorferiの付着。Dcnコートしたマイクロタイターウ
ェルを、B.burgdorferi 297またはHP B31とともにインキュベートした。基質へ
の付着をELISAにより定量した。
図24。λZAPII発現ライブラリーから単離されたDbpAおよびDbpBクローンなら
びに組換えポリヒスチジン融合サブクローン(DbpB:500、DbpA:549、DbpA:504)お
よび部位特異的変異体(DbpA:C25A)の構築のダイアグラム。ポリヒスチジン融
合体(黒)、リーダーペプチド(点、縞)、およびシステインからアラニンへの
変異を示す。
図25。組換えDcn結合タンパク質の活性。マイクロタイターウェルを、DbpA:54
9、DbpB:500、DbpA:C25AまたはOspCでコートした。ビオチン標識Dcn、次いでア
ルカリホスファターゼ結合ストレプトアビジンを結合させた。Dcn結合を、ホス
ファターゼ基質の存在下で405nmでの吸光度を計測することにより定量した。
図26A。Dcn基層へのB.burgdorferi 297の付着の阻害。B.burgdorferi 297を付
着させる前に、Dcnコートマイクロタイターウェルを、DbpA:549、DbpB:500、ま
たはDbpA:C25Aとともにプレインキュベートした。基質への付着を、ELISAによっ
て定量した。
図26B。Dcn基層へのB.burgdorferi N40の付着の阻害。Dcnコートマイクロタイ
ターウェルを、DbpA:549、DbpB:500、またはDbpA:C25Aでプレインキュベートし
た後に、B.burgdorferiを結合させた。基質への付着を、ELISAによって定量した
。
図27。Dcn結合についてのDBPの競合。マイクロタイターウェルを、DbpA:549、
DbpB:500、またはDbpA:C25Aでコートした。ビオチン標識Dcnを、Dbpコートウェ
ルに結合させる前にDbpとプレインキュベートした。アルカリホスファターゼ結
合ストレプトアビジンとのインキュベートの後に、Dcn結合を、ホスファターゼ
基質の存在下で405nmでの吸光度を計測することにより定量した。BSAコートウェ
ルからの値を、バックグラウンドとして差し引いた。
図28A。BALB/cマウスにおけるDbpB活性保護研究。
図28B。BALB/cマウスにおけるDbpB活性保護研究。
4.例示的な実施態様の記載
本明細書中に記載される技術は、細菌の接着、およびそれに続く宿主組織コロ
ニー形成を特異的に妨害し、従って感染の防止を生じる方法および組成物を開発
するために用いられる。本技術は、広範に適用可能であり、多くの状況下で抗生
物質治療の有効性を増大させる可能性を有し、そして多くの他の適用において抗
生物質治療に取って代わる。本技術は、ライム病のための処置レジメにおいて、
そしてボレリア感染の予防のための費用効果の予防法として特に効果的であるこ
とが予想される。
4.1 本発明のいくつかの利点
本開示の利益を受ける当業者は、本発明が多数の利点を提供することを理解す
る。それらには以下が挙げられる:
(1) DbpAの血清学的変種は、OspAの変種よりも少ない。なぜなら、B.burgdo
rferiに由来するDbpAと反応性である抗体はまた、厳密な意味で、B.gariniiおよ
びB.afzeliiの多くの株に対して増殖阻害性であるからである;
(2)全長DbpAまたは組換え短縮型キメラDBPのいずれかを用いるマウスの免
疫化は、異種のB.burgdorferi株でのチャレンジに対して保護する;
(3) DbpA297に対する抗血清は、いくつかのさらなるB.burgdorferi、B.afz
elii、およびB.gariniiの異種株に対して完全なまたは部分的ないずれかの保護
を与える;
(4) DBPに対する抗体(FAbフラグメント)は、組換えDBPのDcnへの結合をブ
ロックする;および
(5) B.burgdorferi 297由来のdbpA遺伝子を用いて、PCRTM技術の利用によ
って、B.garinii、B.japonica、B.afzelii.B.andersonii,および関連のBo
rrelia spp.を含むライム病スピロヘータの異なる系統発生学的群に存在するこ
の遺伝子の対立遺伝子の分子クローンを同定および単離した。これらの新しいdb
p対立遺伝子は、297株からのdbpA遺伝子との高レベルの配列同一性を有すること
が示された。種々のDBP中の重要な血清学的差異の徴候が見られており、これは
、すべての臨床的に関連するB. burgdorferi株の完全ワクチンの適用範囲を達成
するために、複数のDBP抗原カクテルを処方する必要があり得ることを示唆する
。
4.1.1 DbpAおよびDbpB由来抗原は、OspA抗原よりも優れている
本明細書中のB.burgdorferi DbpAおよびDbpBの生化学的および免疫学的な特徴
付けからのデータは、DbpAおよびDbpB由来のライム病ワクチンが、先行技術の制
限(特にOspAおよびボレリアワクチンの開発のための抗原として以前に研究され
た他の抗原に関して)を受けないことを示す。実際、1つ以上のDBP、特にDbpA
および/またはDbpBを含有するワクチン組成物は、OspA単独を含有する以前に利
用可能であった組成物よりも優れているようである。
4.2.2 DbpAおよびDbpBの血清学的変種
DbpAおよびDbpBの血清学的変種は、OspAの変種よりも少ないようである。なぜ
なら、B.burgdorferiに由来するDbpAおよびDbpBと反応性である抗体はまた、厳
密な意味で、B.gariniiおよびB.afzeliiの株に対して増殖阻害性であるからであ
る。
4.2.3 rDbpAまたはrDbpB免疫化は、異種株に対して保護する
本発明のデータは、組換えDbpAまたはDbpBでのマウスの免疫化がB.burgdorfer
iの異種株からのチャレンジに対して保護することを実証する。
4.2.4 DBPワクチンは優れた効力を提供する
OspAとは異なり、DbpAおよびDbpBは、感染の開始後の数日の間、免疫介入に対
する標的のままであり、そして潜在的なワクチンの効力に関してこの所望の特性
を保有することが今日までに示された唯一の抗原である。
4.2.5 抗DbpAまたは抗DbpB抗体は感染動物からボレリアを除去する
感染の開始の数日後に投与されたDBP標的化抗体は、感染マウスから生存して
いるスピロヘータを除去し得る。このことは、この抗原がライム病の免疫療法な
らびに免疫予防のための潜在的な標的であることを示唆する。DbpAおよびDbpBが
リポタンパク質であり、そしてスピロヘータの外膜の表面に曝されることを示す
生化学的データが提供される。
4.2.6 dbp核酸セグメントは、ボレリア単離株の同定において有用である
本明細書中に開示される新規のdbpAおよびDbpB遺伝子は、PCRTMのような技術
の利用によっって、B. burdorferi、B. garinii、B.afzelii、B. andersonii、
およびB. japonicaを含むライム病スピロヘータの異なる系統発生群に存在する
この遺伝子の対立遺伝子の分子クローンを同定および単離するのに用いられ得る
。
4.3 MSCRAMM
宿主組織への細菌の接着は、特異的な微生物の表面接着を含む。ここで、MSCR
AMM(接着性マトリックス分子を認識する微生物の表面成分、Pattiら、1994;Pa
ttiおよびHook、1994)と称されるサブファミリーが細胞外マトリックス成分を
特異的に認識する。多くの病原性細菌が、相互作用において細胞外マトリックス
の種々の成分を特異的に認識し、そして結合することが示されており、これは宿
主組織コロニー形成機構を示すように思われる。
MSCRAMM(細菌の細胞表面上の)およびリガンド(宿主組織内の)は、錠と鍵
の様式で相互作用し、宿主への細菌の接着を生じる分子である。微生物接着の完
全な遮断は、感染を防止するためには必要とされない。細菌接種物を臨界量未満
に保つことのみを必要とする。いくつかのストラテジーが開発されており、これ
らは、感染し易い宿主細胞の細胞外マトリックス(ECM)を含むDcn基層への細菌
接着を防止することによって、細菌感染(例えば、B.burgdorferiによる感染)
と闘うことにおいて特に有用である。このようなストラテジーは、ライム病の診
断、処置、および予防において有用であることが意図される。
4.4 細胞外マトリックス
ECMは、多数の糖タンパク質およびプロテオグリカンを含有し、これらは分子
間および分子内相互作用を介して、不溶性のマトリックスを形成する。ECMは、
組織において構造的な機能を有するが、さらにその生物の細胞生理学に影響を及
ぼす。おそらく、ECMの最も特徴付けられた生物学的機能は、宿主組織細胞の接
着のための基層として働く能力に関する。このプロセスは、インテグリン(ECM
タンパク質の多くにおいて特定の構造を認識するヘテロダイマー(α/β)細胞
表面レセプターのファミリー)を含む。多くの細菌もまた、接着の基質としてEC
Mを利用していることは明らかである。ほとんどの真核生物の組織細胞のように
、多くの細菌が、いくつかの相似の接着機構を発達させており、そしてこの明ら
かな重複性は、細菌の繁栄に対する宿主組織接着の重要性を反映し得る。
種々の細胞表面および細胞外マトリックス成分への微生物の接着が広範に報告
されている(Abrahamら、1983;Coburnら、1993;Fromanら、1984;Isaacs,199
4;Maxeら、1986;Van NhieuおよびIsber,1993)。本発明は、新規の細菌性MS
CRAMMを同定した。これは、DcnおよびDcnに構造的に類似した他のプロテオグリ
カン(コラーゲンのようなECM成分とともに見出される)への細菌接着を促進す
る。DbpAおよびDbpB、ならびにこれらをコードする遺伝子の同定および特徴付け
は、
Dcnに対してアフィニティを有する最初に知られる細菌タンパク質を表す。
4.5 コラーゲン
膠原性タンパク質は、ECMの主要な成分である(BornsteinおよびSage,1980)
。ほとんどのコラーゲンは、前駆体分子として細胞内で合成され、そしてECMま
たは他のコラーゲンリッチな組織(例えば、軟骨)への分泌および取り込みの前
に広範な翻訳後プロセッシングを受ける(RamachandranおよびReddi,1976)。
今日まで、18より多くの異なる型のコラーゲンが定義されており、そしてそれら
は、5つの群に大雑把に分類されている(VanderrestおよびGarrone.1991)。こ
れらの群は:
1)4分の1ずつずれて配列する原線維(quarter-staggered fibril)に関与す
るI,II、III、V、およびXI型コラーゲン;
2)断続性3重ヘリックスと原線維結合性のXII,XIV、およびIX型コラーゲン
;
3)シートを形成するIV,VIII、およびX型コラーゲン;
4)数珠繋ぎになったフィラメントを形成するVI型コラーゲン;および
5)固定した原線維を形成するVII型コラーゲン、である。
皮膚におけるコラーゲンネットワークは、主にI型およびIII型コラーゲンから
なる。Dcnは、トランスフォーミング成長因子β活性(TGFβ)を阻害し得(Yama
guchiら、1990)、そして補体成分C1qを不活化し得(Krumdieckら、1992)、そ
してこれらの相互作用を介して抗炎症剤として作用すると考えられている。
4.6.プロテオグリカン
4.6.1.デコリン
PG-40、PG-II、PG-S2およびCSIDS-PGIIとしても知られるDcnは、分泌36〜38 k
Daタンパク質の第4番目のアミノ酸に結合した単一のコンドロイチンまたはデル
マタン硫酸鎖を有する小プロテオグリカンである(Chopraら、1985)。Dcnは、実
質的にすべての結合組織、恐らくD期におけるdおよびeバンドの近く(Pringleお
よびDodd、1990)で、コラーゲンフィブリルと結合して見出されている(Biancoら
、
1990)。インビトロ研究は、Dcnがコラーゲンフィブリル形成の動力学を変化させ
(Vogelら、1984)、コラーゲンフィブリルを形成する形態に影響し(VogelおよびT
rotter、1987)、そしてTGF-βに結合し得る(Yamaguchiら、1990)。
Dcnは、それは細胞内マトリックスでコラーゲン繊維を「デコリン化」するの
でそう呼ばれるが、異なるコラーゲン型を結合することが示されており、そして
コラーゲン繊維形成のレギュレーターとして作用すると考えられる。プロテオグ
リカンは、皮膚、軟骨、および腱を含む、多くの異なる組織から単離され得る。
Dcnは、36kDaのコアタンパク質、コンドロイチン/デルマタン硫酸型の単一の
セリン連結グリコサミノグリカン(GAG)鎖、および3つまでのN連結オリゴ糖から
なる。GAGは、高度に硫酸化され、そしてそれ故高度に負に荷電した反復二糖単
位からなる非分岐多糖類である。コンドロイチン-4-硫酸鎖を含むDcnは、発育中
の骨から単離される(Fisherら、1987)一方、デルマタン硫酸鎖を含むDcnは、通
常、関節軟骨(choiら、1989)または腱(VogelおよびHeinegard,1985)から単離さ
れる。Dcnは、グリコサミノグリカン鎖サイズについては不均質であり、そして
鎖の平均サイズは、組織および発育年齢で異なるが、Alcian blueまたはStainsA
llのバンドは、ほぼ100〜250kDaに集中する。Dcnサイズは、組織が異なると異な
り得、ほとんどの場合、同じ組織中のバイグリカン(Bgn)プロテオグリカンより
小さい。ヒト(KrusiusおよびRuoslahti、1986)およびウシ(Dayら、1987)の両者
のcDNAが公開され、そして約36〜38kDaのコアタンパク質が示されている。Dcnは
、インビトロのコラーゲンフィブリルの生成動力学を変え(Vogelら、1984)、そ
して得られるフィブリルの最終形態に影響する(VogelおよびTrotter、1987)。こ
れらの結果は、Dcnがコラーゲンフィブリル形成に重要な役割を演じ得ることを
示唆しているが、フィブリルが架橋されかつ安定化されたかなり後、寿命を通じ
てフィブリル上で小プロテオグリカンが維持される理由はなお知られていない。
高レベルのDcnの発現がチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞中で誘導されると
き、これらの形態および生長特性は、劇的に変化する(YamaguchiおよびRuoslaht
i、1988)。
Dcnをコードする遺伝子はヒト第12染色体に位置し(McBrideら、1990)、そして
Dcn自身は、Bgn(Fisherら、1989)、およびFmn(Oldbergら、1989)、Epn、およびL
mnを含む他の小プロテオグリカンと明らかな相同性を示す。これらのプロテオグ
リカンは、各々が1つの疎水性アミノ酸パターンを有する名目上24のアミノ酸反
復を持つ、10〜12のタンデム反復から主に構成されている(Fisherら、1989;Oldb
ergら、1989)。これらの反復配列は、タンパク質-タンパク質、タンパク質-細胞
または細胞-細胞相互作用が必要なとき、進化において多数回用いられてきた。D
cnは、Fmnのように、コラーゲンフィブリルと結合して見出されるが(Oldbergら
、1989)、Bgnは、コラーゲン束ではなく、細胞表面上またはすぐ近くに結合して
いるようである(Biancoら、1990)。
4.6.2.バイグリカン(Bgn)
Bgn(Fisherら、1989)は、その主要遺伝子産物が、細胞表面、または生育中の
間葉(骨格筋、骨および軟骨)、内皮(血管)、および上皮(ケラチノサイト細
胞)の特定のサブセットを含む種々の細胞周縁マトリックスと結合して見出され
る小プロテオグリカンである(Biancoら、1990)。このプロテオグリカンのその他
の名前として、PG-1、 PG-I、DS-PGI、PG-SIおよびDS-Iが挙げられる。Bgnは、
各々が配列された疎水性残基により特徴付けられる、12のタンデム24アミノ酸反
復構造から主に構成される38kDaコアタンパク質上に2つのコンドロイチン(CS)
、またはデルマタン硫酸(DS)鎖を含む。タンパク質が、別のタンパク質または恐
らく細胞表面に結合することになっているとき、進化にあたって、類似のタンデ
ム反復構造が用いられてきた(Fisherら、1989;Patthy、1987)。Bgnの機能は未
知であるが、相同のプロテオグリカンDcnのように、それはまた、TGF-βに結合
し得る。
Bgnを含むコンドロイチン硫酸は、最も普通には、胎児または若い骨から単離
され(Fisherら、1987;1983)、その一方、デルマタン硫酸を含む形態は、関節軟
骨から単離される(Choiら、1989)。Bgnは、グリコサミノグリカン鎖のサイズに
関して不均質であり、それは、SDS-PAGE上で、200〜350kDaのいずれかに集まる
広いバンドを生じる。Bgnは、組織間および生育段階でサイズが異なり得るが、
Dcnもまた存在するとき、ほとんどの場合、他の小プロテオグリカンDcnより大
きい。Bgnは、時々、単一のCS/DS鎖とともに存在し得、それ故、それをDcnと同
一サイズにする。酵素コンドロイチンABC-リアーゼでグリコサミノグリカン鎖を
取
り除くと45kDaのバンドを生じる。Bgn遺伝子は、ヒト第X染色体上にあり(Xq27te
r)(Fisherら、1989)、そしてそのmRNAは、42.5kDaプレプロタンパク質をコード
する。ヒト(cDNA)(Fisherら、1989)、ウシタンパク質(Neameら、1989)およびラ
ット(Dreherら、1990)配列が報告されている。Bgnは、恐らく、3つのジスルフ
ィド結合を含む。その近縁の関連体DcnおよびFmnとは異なり、精製Bgnは、イン
ビトロでコラーゲンフィブリルに結合せず、組織中の古典的コラーゲン束と結合
して見出されもしない。Bgn(タンパク質およびmRNAの両方)は、骨、軟骨、血
管内皮細胞、骨格筋原線維、腎管上皮、および分化ケラチノサイトを含む、生育
中のヒト組織中にある範囲の特定の細胞タイプ中で発現される(Biancoら、1990)
。一般に、Bgnは、細胞表面または周縁マトリックスに免疫局在化されるが、骨
のような組織中では、このタンパク質は、適切なマトリックス中に検出される。
細胞外マトリックス中のこの局在化は、骨芽細胞から脱落した後、Bgnのヒドロ
キシルアパタイト結晶への吸着に起因し得る。免疫電子顕微鏡法によるBgnの局
在化は、いまだ実施されていない。ヒトBgn遺伝子がクローン化され、そしてそ
の一部が配列決定されている。
4.6.3.フィブロモジュリン(Fmn)
Fmn(または59-kDa軟骨タンパク質)は、多くのタイプの連結組織(例えば、軟骨
、腱および皮膚)に存在するケラタン/硫酸プロテオグリカンである。Fmnは、デ
ルマタン硫酸/コンドロイチン硫酸プロテオグリカンDcnおよびBgnに構造的に関
連している。Fmnは、コラーゲンに結合し、そしてインビトロでコラーゲン原線
維発生に影響する(HeinegardおよびOldberg、1989)。
Fmnタンパク質骨格は、3つの構造ドメインに分割され得る357のアミノ酸残基
(42kDa)からなる(Oldbergら、1989)。N末端ドメインは、4つのシステイン残基
を有し、そのうち2つは鎖内ジスルフィド結合に含まれる。タンパク質のこの領
域はまた、5〜7の近接した間隔の硫酸チロシン残基を含む。タンパク質の60%
を構成する中央ドメインは、25アミノ酸残基の10の反復からなる。この中央反復
ドメインは、保存位置にロイシン残基を優先的に持ち、間質プロテオグリカンDc
nおよびBgnを含む多くのタンパク質中の類似の反復に相同である(Oldbergら、19
89)。C末端ドメインは、鎖内ジスルフィド結合を形成する2つのシステイン残基
を含む。
軟骨、腱および強膜由来のFmnは、アスパラギン連結ケラチン硫酸鎖を含む(Ol
dbergら、1989;Plaasら、1990)。ウシ関節軟骨由来のFmn中の5つの可能なNグ
リコシル化部位の4つは、ケラチン硫酸鎖で置き換えられている(Plaasら、1990
)。Fmnは、タイプIおよびIIコラーゲンに35nMのKdで結合する。このタンパク質
はまた、インビトロコラーゲン原線維性を遅らせ、そしてより薄いフィブリルの
形成を引き起こす。このコラーゲン結合性質は、Dcnにより共有されるが、構造
的に関連するBgnによっては共有されない(HedbomおよびHeinegard、1989;Brown
およびNogel、1989)。
4.6.4.エピフィカン(Epn)
ロイシンに富む反復を含む小デルマタン硫酸プロテオグリカンは、ウシ胎児骨
端軟骨から単離された。このプロテオグリカンは、この組織からのその調製を基
にEpnと称される。制限された発現を有するようであるこのプロテオグリカンは
、プロテオグリカンDcnおよびBgnを含むその他のロイシンに富む反復(Krusiusお
よびRuoslahti、1986;Dayら、1987;Fisherら、1989;Neameら、1989)、ならび
にオステオグリシン(以前は骨誘導因子)に極めて類似しており、そしてニワトリ
プロテオグリカンPG-Lβの哺乳類等価物である(ShinomuraおよびKimata、1992)
。インタクトのプロテオグリカン、コアタンパク質、ならびにグリコサミノグリ
カン(GAG)鎖の分子量の決定は、タンパク質のヨード化またはGAG鎖のトリチル化
のいずれかによる放射標識、およびその後のFPLCクロマトグラフィーおよびSDS-
PAGE分析により測定した。インタクトのプロテオグリカンの分子量は、約133kDa
である一方、コアタンパク質は約46kDaであり、そしてGAG鎖は約23〜34kDaであ
った。この分析は、Epnの同じ調製の間に生成されたウシ胎児骨端DcnおよびBgn
と比較して測定された。ヨード化プロテオグリカンは、コラーゲンと相互作用す
るその能力について分析された。さらに、Epnのこの調製物からのトリプシン処
理ペプチドを用いて、翻訳後の改変を行う残基を決定した。
4.6.5.ルミカン(Lmn)
最近の刊行物は、ニワトリLmn(角膜ケラタン硫酸プロテオグリカン)をコー
ドする1.9-kb cDNAクローンを同定した(Blochbergerら、1992)。このcDNAクロー
ンは、343-アミノ酸タンパク質、Mr=38,640をコードする読み取り枠を含んでい
た。推定された配列は、5つの可能なN連結グリコシル化部位を示し、その4つ
がロイシンが豊富な領域である。これらの部位はまた、可能なケラタン硫酸付着
部位である。Lmnに対するcDNAクローンは、角膜以外の組織中、主に筋肉および
小腸で見出された2.0-kbmRNAにハイブリダイズした。ルミカンの1次構造は、Fm
n、Dcn、およびBgnに類似している。
4.7.DcnへのDbpAおよびDbpB結合はインタクトのプロテオグリカンを必要とする
B.burgdorferiは、今や、Dcnに接着することが見出されたが、コラーゲンタイ
プIまたはIIIに直接接着しない。B.burgdorferiのDcnへの高アフィニティ結合は
特異的であり、そして単離されたコアタンパク質またはGAG鎖よりむしろインタ
クトのプロテオグリカンを必要とするようである。B.burgdorferiの膜構成成分
の部分精製、および固体支持体に結合したDcnを用いるアフィニティクロマトグ
ラフィーは、約18〜20kDaの見かけ分子量を有する、DbpAおよびDbpBと命名され
た少なくとも2つのDBPの可視化を可能にした。
4.8.dbpAおよびDbpBをコードする核酸セグメント
本明細書で用いられる用語「dbp遺伝子」は、Dcn、Fmn、Bgn、Epn、またはLmn
を結合し得るタンパク質、ポリペプチドまたはペプチドをコードする遺伝子また
はDNAコード領域をいうために用いる。例示的かつ好ましいdbp遺伝子には、Borr
elia、特にB. burgdorferi,B. afzelii、B. andersonii,B. garinii、またはB
. japonicaから単離されたdbpAおよびdbpB遺伝子が挙げられる。
本明細書で用いる「dbp遺伝子」の定義は、相対的にストリンジェントトなハ
イブリダイゼーション条件下(例えば、Maniatisら、1982を参照のこと)で、dbp
遺伝子配列を含むことが現在知られているDNA配列にハイブリダイズする遺伝子
で
ある。本明細書で用いる「dbpA遺伝子」の定義は、相対的にストリンジェントな
ハイブリダイゼーション条件下(例えば、Maniatisら、1982を参照のこと)で、db
pA遺伝子配列を含むことが現在知られているDNA配列にハイブリダイズする遺伝
子である。本明細書で用いる「dbpB遺伝子」の定義は、相対的にストリンジェン
トなハイブリダイゼーション条件下(例えば、Maniatisら、1982を参照のこと)で
、dbpB遺伝予配列を含むことが現在知られているDNA配列にハイブリダイズする
遺伝子である。
勿論、それは、DBPまたはペプチドをコードする1つまたは1つ以上の遺伝子
が、本発明の方法および組成物で用いられ得ることが理解される。本明細書で開
示される核酸組成物および方法は、1つ、2つ、3つ、またはそれ以上の遺伝子
または遺伝子セグメントの投与に仕立てられ得る。用いられ得る遺伝子の最大数
は、多くの遺伝子構築物を同時調製することにおいて関連する努力、またはなお
有意な細胞毒性効果を惹起する可能性のような、実用的な考慮によりのみ制限さ
れる。
複数のdbp遺伝子を用いる場合、それらは、1つまたはそれ以上のプロモータ
ーの制御下で単一の遺伝的構築物上に結合され得、またはそれらは異なるタイプ
の別々の遺伝的構築物として調製され得る。従って、異なるdbp遺伝子および遺
伝的構築物のほぼ無限の組み合わせが用いられ得る。本発明者らは、特定の条件
下で、本発明のポリペプチドを産生するために、同じまたは異なるいずれかのDN
Aセグメントにおいて1つ以上のdbpA遺伝子を1つ以上のdbpB遺伝子と組み合わ
せて発現することが所望され得ることを意図する。このような遺伝子は、単一の
プラスミドまたはべクターのいずれかに存在し得るか、あるいは、1つを越える
別々のプラスミドまたはべクターに存在し得る。同様に、遺伝予はまた、制御下
のゲノム配列もしくは外来ゲノム遺伝子、または単一のプロモーターもしくは複
数の独立したプロモーターとして存在し得る。特定の遺伝子組み合わせが設計さ
れ得、または、それらの使用は、そうでなければ、免疫応答の形成に対して相乗
効果を達成し、またはこのような核酸セグメントによりコードされるdbpAおよび
/またはdbpB遺伝子産物に対する抗体を生成し、またはボレリア菌感染、そして
特にB. Burgdorferi、B. afzelii、B. andersonii、B. japonica、またはB. gar
inii感染、およびライム病に至るような感染に対する診断および処置プロトコー
ルを生成する。このような組み合わせの任意およびすべてが、本発明の範囲に入
ることが意図される。実際、多くの相乗効果が、科学的文献に記載されており、
当業者は、同様の相乗的遺伝子組み合わせを、または遺伝子-タンパク質組み合
わせでさえ容易に同定し得る。
所望であれば、核酸セグメントまたは遺伝子は、例えば、タンパク質またはポ
リペプチドまたは種々の薬学的に活性な薬剤のようなさらなる薬剤と組み合わせ
て投与され得る。遺伝物質が組成物の一部分を形成する限り、さらなる薬剤が、
標的細胞または組織との接触に際し、有意な有害な影響を引き起こさない限り、
含められ得るその他の成分に実際に制限はない。
4.9. DBP組成物を含む治療および診断キット
適切な容器手段中の、1つ以上の本発明のDBP組成物を、薬学的に受容可能な
処方物中に含むキットは、本発明の別の局面を示す。DBP組成物は以下を含み得
る:
1)1つ以上のDBPタンパク質またはペプチド、特にDbpAおよび/またはDbpB
タンパク質またはペプチド;
2)1つ以上の短縮型DBPタンパク質またはペプチド、特に短縮型DbpAおよび
/または短縮型DbpBタンパク質またはペプチド;
3)1つ以上の部位特異的またはランダムに変異したDBPタンパク質またはペ
プチド、特に部位特異的またはランダムに変異したDbpAおよび/またはDbpBタン
パク質またはペプチド;
4)1つ以上のDBPにコードされたペプチドエピトープ、ドメインまたはモチ
ーフ、特にDbpAおよび/またはDbpB由来のエピトープ、ドメインまたはモチーフ
;
5)ネイティブDBP、短縮型DBP、部位特異的DBPまたはランダムに変異したDBP
、あるいはDBPにコードされたペプチドエピトープ、ドメインまたはモチーフに
結合する1つ以上の抗体、特に抗DbpAおよび/または抗DbpB;
6)1つ以上のdbp遺伝子の全部または一部をコードする1つ以上の核酸セグ
メント、特に1つ以上のdbpAおよび/またはdbpB遺伝子。これら核酸セグメント
は、ネイティブDBP、短縮型DBP、部位特異的もしくはランダムに変異したDBP、
またはDBP由来のペプチドエピトープ、ドメイン、もしくはモチーフをコードし
得、そしてネイティブ、組換え、または変異誘発したDNAまたはRNAセグメントの
いずれかであり得る;あるいは
7)組成物1)〜6)の1つ以上の組み合わせ。
キットは、DBP組成物を含む単一の容器手段を含み得る。容器手段は、所望で
あれば、薬学的に受容可能な殺菌賦形剤を含み得、それに関連してDBP組成物を
、そして必要に応じて検出可能なラベルまたは造影剤を含む。処方物は、ゼラチ
ン状組成物(例えば、コラーゲン状組成物)、粉末、溶液、マトリックス、凍結
乾燥剤の形態、またはその他の任意のこのような適切な手段であり得る。これら
の場合には、容器手段は、それ自身、シリンジ、ピペット、またはその他のこの
ような装置であり得、ここからDBP組成物が、組織部位、皮膚損傷、創傷領域、
またはボレリア菌感染の他の部位に付与され得る。しかし、単一の容器手段は、
1つ以上のDBP組成物の乾燥または凍結乾燥混合物を含み得、それは、使用前の
予備湿潤を必要とし得、またはし得ない。
あるいは、本発明のキットは、成分の各々について別の容器手段を含み得る。
このような場合、1つ以上の容器が、DBP組成物を、滅菌溶液、粉末、凍結乾燥
形態のいずれかで含み、そして他の容器が、DBP組成物を身体、血流へ、または
組織部位、皮膚損傷、創傷領域、またはボレリア菌感染の他の部位へ適用するた
めのマトリックス、溶液、または他の適切な送達装置を含む。このような送達装
置は、滅菌溶液、希釈剤、セラチン状マトリックス、キャリア、または他の薬学
的に受容可能な成分を含み得るが、それ自身には含まれなくても良い。
キットはまた、無菌の、薬学的に受容可能な緩衝液、希釈剤または溶媒を含む
第二または第三の容器手段を含み得る。このような溶液は、DBP成分を、身体へ
の適用のためにより適切な形態(例えば、局所調製物、または経口、非経口、ま
たは静注形態として)に処方するために必要であり得る。しかし、キットのすべ
ての成分は、乾燥形態(凍結乾燥)で提供され得、それは体液との接触に際し、「
湿潤化」され得ることを注目すべきである。従って、任意のタイプの薬学的に
受容可能な緩衝液または溶媒の存在は、本発明のキットには必ずしも必要ではな
い。キットはまた、薬学的に受容可能な検出可能造影剤または組成物を含むため
の第二または第三の容器手段を含み得る。
容器手段は、一般に、バイアル、試験管、フラスコ、ボトル、シリンジのよう
な容器、またはその他の容器手段であり、その中にキット成分が配置され得る。
マトリックスおよび遺伝子成分はまた、より小さな容器に、これが所望であれば
、アリコートとされ得る。本発明のキットはまた、個々の容器を、商業的に販売
するために密封する梱包(例えば、注入またはブロー成形プラスチック容器)で
含めるための手段を備え、それに所望のバイアルまたはシリンジを保持し得る。
容器の数にかかわらず、本発明のキットはまた、動物の身体内に目的のマトリ
ックス-遺伝子組成物の配置を補助する器具を含みまたはそれとともに梱包され
得る。このような器具は、シリンジ、ピペット、鉗子、または任意のこのような
医療的に承認された送達ビヒクルであり得る。
4.10 アフィニティクロマトグラフィー
アフィニティクロマトグラフィーは、一般に、リガンドまたは抗体のような物
質によるタンパク質の認識に基づいている。カラム材料は、活性化された色素の
ような結合性分子を、例えば不溶性マトリックスに共有結合することにより合成
され得る。次いで、カラム材料は、溶液から所望の物質を吸着する。次に、結合
が生じない条件に変化させ、そしてこの物質を溶出する。成功するアフィニティ
クロマトグラフィーの条件は、
1)マトリックスは、目的の分子を特異的に吸着しなければならないこと;
2)他の汚染物は非吸着のままであること;
3)リガンドは、その結合活性を改変することなく結合されなければならない
こと;
4)リガンドがマトリックスに十分に固く結合すること;および
5)目的の分子を破壊することなく溶出可能でなければならないこと。
本発明の好ましい実施態様は、溶液から抗体の精製するアフィニティークロマ
トグラフィー法であり、ここでマトリックスは、Sepharose CL6BまたはCL4Bに共
有結合した、B.burgdorfeiのDBPからのような、DBPまたはDBP由来のペプチドエ
ピトープを含む。このマトリックスは、本発明の抗体を直接結合し、そして塩、
GuHCl、pHまたは尿素のような適切なグラディエントを用いた溶出によりそれら
の分離を可能にする。本発明の別の好ましい実施態様は、溶液からDBPおよびペ
プチドエピトープの精製のためのアフィニティークロマトグラフィーである。マ
トリックスは、本発明のアミノ酸組成物を直接結合し、そして上記のような適切
な緩衝液を用いて溶出によりそれらの分離を可能にする。
4.11 核酸送達およびDNAトランスフェクションの方法
特定の実施態様では、本明細書に開示される核酸セグメントを用いて、適切な
宿主細胞をトランスフェクトすることを意図する。細胞中にDNAを導入する技術
は当業者に周知である。細胞中に核酸セグメントを送達する4つの一般的な方法
が記載されている:
(1)化学的方法(GranamおよびVan der Eb、1973);
(2)マイクロインジェクション(Capecchi、1980)、エレクトロポーレーション(
WongおよびNeuman、1982;Frommら、1985)および遺伝子銃(Yangら、1990)のよう
な物理的方法;
(3)ウイルスベクター(Clapp、1993;EglitisおよびAnderson、1988);および
(4)レセプター介在機構(Curielら、1991;Wagnerら、1992)。
4.12 リポソームおよびナノカプセル
特定の実施態様では、本発明者らは、宿主細胞中への特定ペプチドまたは核酸
セグメントの導入に、リポソームおよび/またはナノカプセルの使用を意図する
。このような処方物は、本明細書で開示される、核酸、ペプチド、および/また
は抗体の薬学的に受容可能な処方物の導入に好適であり得る。リポソームの形成
および使用は、一般に、当業者に公知である(例えば、細胞内細菌感染および細
菌症の標的化抗体療法におけるリポソームおよびナノカプセルの使用を記載する
Couvreurら、1977を参照のこと)。最近、改善された血清安定性および循環半減
期を備えたリポソームが開発された(GabizonおよびPapahadjopoulos、1988;All
en
およびChoun、1987)。
ナノカプセルは、一般に、安定かつ再現可能な方法で化合物を包括し得る(Hen
ry-Michellandら、1987)。細胞内ポリマー過剰負荷に起因する副作用を避けるた
めに、インビボで分解され得るポリマーを用いて、超微粒子(約0.1μmのサイズ
)などが設計されるべきである。これらの要求を満たす生分解性のポリアルキル
シアノアクリレートナノ粒子が本発明の使用に意図され、そしてこのような粒子
は、記載(Couvreurら、1977;1988)のように、容易に作成され得る。
リポソームはホスホリピドから形成され、それは水性媒体中で分散し、そして
自発的に、多重膜ベシクル(MLV)とも呼ばれる多重膜同心二層ベシクルを形成す
る。MLVは、ほぼ25nm〜4μmの直径を有する。MLVの音波処理は、そのコア中に
水性溶液を含む、直径が200〜500Åの範囲の小さな単層ベシクル(SUV)を形成す
る。
Couvreurら(1988)の教示に加えて、以下の情報を、リポソーム処方物を生成す
るで利用し得る。ホスホリピドは、水中に分散されたとき、水に対する脂質のも
モル比に依存して、リポソーム以外の種々の構造を形成し得る。低い比では、リ
ポソームが好適な構造である。リポソームの物理的特徴は、pH、イオン強度およ
び二価カチオンの存在に依存する。リポソームは、イオン性物質および極性物質
に対して低い透過性を示し得るが、高温では相転移を起こし、それらの透過性を
顕著に改変する。相転移は、ゲル状態として知られる近接してパックされ配列さ
れた構造から、流体状態として知られる緩くパックされより配列されていない構
造への変化を含む。これは、特徴的な相転移温度で起こり、そしてイオン、糖お
よび薬物に対する透過性を増大させる。
リポソームは、細胞と、4つの異なる機構を介して相互作用する:マクロファ
ージおよび好中球のような網内細胞系の貧食細胞によるエンドサイトーシス;非
特異的な弱い疎水性または静電力によるか、または細胞-表面成分との特異的相
互作用によるかのいずれかの、細胞表面への吸着;プラスマ膜中へのリポソーム
の脂質二重層の挿入によるプラスマ細胞膜との融合、細胞質中へリポソーム内容
物の同時放出を伴う;およびリポソーム脂質の細胞または細胞下膜への移動によ
る、またはその逆、リポソーム内容物の任意の会合を伴わない。どの機構が作用
しているのかを決定することはしばしば困難であり、そして1つ以上が同時に作
用し得る。
4.13 DBP抗体およびDBP由来抗体を調製する方法
別の局面において、本発明は、本発明のポリペプチドと免疫反応する抗体を意
図する。上記のように、本発明のDBPおよびDBP由来エピトープペプチドの使用の
1つは、抗体を産生することである。本明細書全体の抗体に対する参考として、
ポリクローナル抗体全体およびモノクローナル抗体(mAb)全体、ならびにその一
部(単独または他の部分と結合したもののいずれか)が挙げられる。抗体部分と
して、FabおよびF(ab)2フラグメントおよび単鎖抗体が挙げられる。抗体は、適
切な実験動物においてインビトロで、または組換えDNA技術を使用してインビト
ロで作製され得る。好ましい実施態様において、抗体はポリクローナル抗体であ
る。
簡単に説明すると、ポリクローナル抗体は、本発明のポリペプチドを含む免疫
原で動物を免疫化し、そしてその免疫化動物からの抗血清を収集することにより
調製される。広い範囲の動物種が、抗血清の産生のために使用され得る。代表的
には、抗血清の産生のために使用される動物は、ウサギ、マウス、ラット、ハム
スターまたはモルモットである。ウサギの比較的多量の血液容量のため、ウサギ
は、ポリクローナル抗体の産生のための好ましい選択である。
DBPおよびDBP由来エピトープに特異的な抗体(ポリクローナルおよびモノクロ
ーナルの両方)は、一般に当業者に公知であるので、従来の免疫化技術を用いて
調製され得る。特定のDBPの抗原エピトープを含む組成物が、1つ以上の実験動
物(例えば、ウサギまたはマウス)を免疫化するために使用され得、次いで、そ
れらは、DBPペプチドに対する特異的な抗体を産生し始める。ポリクローナル抗
血清は、抗体産生のための時間経過後に、単に動物を出血させ、そして全血から
血清サンプルを調製することにより得られ得る。
ポリクローナル抗体の産生に使用される免疫原組成物の量は、免疫原の性質、
ならびに免疫化のために使用される動物により変化する。免疫原を投与するため
の種々の経路(皮下、筋肉内、皮内、静脈内、および腹腔内)が使用され得る。
ポリクローナル抗体の産生は、免疫化後の種々の時点で免疫化動物の血液をサン
プリングすることによりモニターされ得る。第2の追加免疫注射がまた与えられ
得る。追加免疫および力価測定のプロセスは、適切な力価が達成されるまで繰り
返される。所望の免疫原性レベルが得られる場合、免疫化動物は出血され得、そ
して血清が単離され、そして保存され、および/またはこの動物はmAbを産生する
ために使用され得る(以下)。
本発明より提供される重要な特性の1つは、本明細書中に記載の抗体の特異性
に関して比較的相同なポリクローナル血清である。代表的には、ポリクローナル
抗血清は、種々の異なる「クローン」(すなわち異なる系列のB細胞)に由来す
る。対照的に、mAbは、共通のB細胞祖先を有する抗体産生細胞に由来し、従っ
て「モノ」クローン性として定義される。
ペプチドがポリクローナル血清を産生する抗原として使用される場合、全抗原
が使用される場合より、血清のクローン性質において、かなり少ない変化が期待
される。不運なことに、エピトープの不完全なフラグメントが示される場合、こ
のペプチドは、非常に良く複数の(および恐らく非天然の)構造をとり得る。結
果として、短いペプチドでさえ、比較的複数の特異性を有するポリクローナル抗
血清、および不運なことに、天然分子と反応しないか、またはわずかしか反応し
ない抗血清を産生し得る。
本発明のポリクローナル抗血清は、完全なエピトープ全体を含むことが予想さ
れるペプチドに対して産生される。従って、これらのエピトープは、免疫学的意
味においてより安定であり、従って免疫系にとって、より一貫した免疫標的を発
現すると考えられる。このモデル下で、このペプチドに反応する潜在的なB細胞
クローンの数はかなり少なく、従って、得られる血清の均一性はより高い。種々
の実施態様において、本発明は、クローン性、すなわち、同じ分子決定因子と反
応するクローンの割合が少なくとも80%であるようなポリクローナル抗血清を提
供する。より高いクローン性(90%、95%またはそれ以上)でさえも意図される
。
mAbを得るために、最初に、DBP含有組成物を用いて実験動物(しばしば好まし
くはマウス)がまた免疫化される。次いで、抗体産生を可能にするのに十分な時
間期間の後に、動物から脾臓またはリンパ細胞の集団が得られる。次いで、脾臓
またはリンパ細胞は、ヒトまたはマウスミエローマ株のような細胞株と融合され
得、抗体分泌ハイブリドーマを産生する。これらのハイブリドーマは、個々のク
ローンを得るために単離され、次いで、それらのクローンは、所望のペプチドに
対する抗体の産生のためにスクリーニングされ得る。
免疫化後、脾臓細胞が取り出され、そして標準的な融合プロトコルを用いてプ
ラズマ細胞腫の細胞と融合され、DBPに対するmAbを分泌するハイブリドーマを産
生する。選択された抗原に対するmAbを産生するハイブリドーマは、標準的な技
術(例えば、ELISAおよびウェスタンブロット法)を用いて同定される。次いで
、ハイブリドーマクローンは液体培地中で培養され、そして培養物上清がDBP特
異的mAbを提供するために精製され得る。
本発明のmAbはまた、DBPに特異的な抗体を利用し得る免疫化学手順(例えば、
ELISAおよびウェスタンブロット法)ならびに他の手順(例えば、免疫沈降、免
疫細胞法など)における有用な適用を見出すことが提案される。特に、DBP抗体
は、天然または組換えDBPまたはDBP由来ペプチド種、あるいはその合成または天
然の改変体を精製するために、免疫吸着プロトコルにおいて使用され得る。
本明細書中で開示される抗体は、他の種または生物からDBPをコードするcDNA
または遺伝子を得るためか、またはDBPに対して著しい相同性を有するタンパク
質を同定するための抗体クローニングプロトコルにおいて使用され得る。それら
はまた、細胞、組織、または動物全体におけるDBPの効果を分析するための阻害
研究において使用され得る。抗DBP抗体はまた、細胞感染の間にDBPを発現する細
菌の分布を分析するために、例えば、異なる生理学的条件下でのborreliaの細胞
または組織特異的分布を決定するための免疫局在研究において有用である。この
ような抗体の特に有用な適用は、ネイティブまたは組換えDBPの精製、例えば、
抗体アフィニティカラムの使用である。このような全ての免疫学的技術の操作は
、本発明の開示を考慮して当業者に公知である。
4.14 Borrelia感染を処置するためのDBP組成物
DBP特異的抗体組成物は、細菌に結合し、そして宿主組織への接着を妨げるた
めに使用される。さらに、抗体により被覆された細菌は、免疫系により容易に認
識され、より効率な細菌の殺傷をもたらす。Dcm、Lmn、Epn、Fmn、Bgnなど、ま
たは病原性細菌が付着する宿主組織内の特異的な構造を模倣する他の分子は、細
菌の表面上にDBPを飽和させ、これにより接着を妨げるために使用され得る。あ
るいは、DBP誘導体またはDBPを模倣する他の分子は、宿主組織内の結合部位を飽
和させるために使用され得、これは細菌接着の阻害をもたらす。本発明により提
供される第3の代替物は、インビトロおよびインビボの両方でDBPに結合する抗D
BP抗体組成物である。このような抗体は、DBPをDcnへの付着に利用不可能にし、
従って細胞表面DBPを発現する細菌は、Dcn結合を介する宿主組織に接着し得ない
。
4.15 DBPの組換え発現
dbp核酸セグメントを発現する組換えクローンは、精製組換えDBP(rDBP)、精製
rDBP由来ペプチド抗原、ならびに有意な量で変異または改変組換えタンパク質種
を調製するために使用され得る。選択された抗原、およびその改変体は、borrel
lasおよび特に、B.burgdorferi、B.garinii、B.andersonii、B.japonicaおよび
B.afzeliiにより引き起こされる感染の診断および処置における顕著な有用性を
有することが提案される。例えば、rDBP、そのペプチド改変体、および/または
このようなrDBPに対する抗体もまた、borreliaを検出するための免疫アッセイに
おいて、あるいはborrelia感染を処置し、そして天然DBP組成物と同じ様式で、E
CM成分(例えば、Dcn)への細菌接着を妨げるためのワクチンまたは免疫療法剤と
して使用され得ることが提案される。さらに、DNA変異誘発のような技術の適用
により、本発明は、改変または単純化タンパク質構造を有する、いわゆる「第2
世代」分子の容易な調製を可能にする。代表的には、第2世代タンパク質は、全
長抗原と共通の1つ以上の特性(例えば、特定の抗原/免疫原エピトープコア配
列)を共有する。エピトープ配列は、ペプチドの知識またはコードDNA配列情報
から調製される比較的短い分子について提供され得る。このような改変体分子は
、タンパク質構造の選択された免疫原/抗原領域に由来し得るだけでなく、さら
にまたはあるいは、天然の配列に対する類似性、またはさらに差異に基づいて選
択された、1つ以上の機能的に等価なアミノ酸を含み得る。これは、本明細書中
において概説される、Dcnに対する細菌接着を妨げるブロッキング抗体の調製に
お
いて特に所望される。
4.16 抗体組成物およびその処方物
抗体を調製し、そして特徴づけるための手段は、当該分野において周知である
(例えば、HarlowおよびLane(1988);本明細書中に参考として援用される)。一
般的に、mAbを産生するための方法は、ポリクローナル抗体を調製するための方
法と同様の方針にそって始まる。簡単に説明すると、ポリクローナル抗体は、本
発明の免疫原組成物を用いて動物を免疫化し、そしてその免疫化動物から抗血清
を収集することにより調製される。広範な範囲の動物種が抗血清の産生のために
使用され得る。代表的に、抗血清の産生に使用される動物は、ウサギ、マウス、
ラット、ハムスター、モルモット、またはヤギである。ウサギの比較的大きな血
液容量のため、ウサギはポリクローナル抗体の産生のための好ましい選択である
。
当該分野で周知なように、所定の組成物は、その免疫原性において変化し得る
。従って、宿主免疫系を追加免疫することがしばしば必要であり、これは、ペプ
チドまたはポリペプチド免疫原をキャリアに結合されることにより達成され得る
。例示的な、かつ好ましいキャリアは、キーホールリンペットヘモシアニン(KLH
)およびウシ血清アルブミン(BSA)である。オボアルブミン、マウス血清アルブミ
ンまたはウサギ血清アルブミンのような他のアルブミンはまた、キャリアとして
使用され得る。キャリアタンパク質にポリペプチドを結合させるための手段は、
当該分野において周知であり、そしてグルタルアルデヒド、m-マレイミドベンゾ
イル-N-ヒドロキシスクシンイミドエステル、カルボジイミドおよびビス−バイ
アゾ化(biazotized)ベンジジンを含む。
mAbは、米国特許第4,196,265号(これは本明細書中に参考として援用される)
に例示されるように、周知の技術の使用により容易に調製され得る。代表的には
、この技術は、選択された免疫原組成物(例えば、精製された、あるいは部分的
に精製したタンパク質、ポリペプチド、またはペプチド)を用いて適切な動物を
免疫化することを包含する。免疫化組成物は、抗体産生細胞を刺激するのに有効
な様式で投与される。マウスおよびラットのような囓歯類は、好ましい動物であ
るが、ウサギ、ヒツジ、またはカエル細胞の使用もまた可能である。ラットの使
用
は特定の利点を提供し得る(Goding,1986)が、マウスが好ましく、BALB/cマウス
が最も好ましい。このマウスは、最も日常的に使用され、そして一般的により高
い率の安定な融合を与えるからである。
免疫化後、抗体を産生する能力を有する体細胞、特にBリンパ球(B細胞)は
、mAb産生プロトコルにおける使用のために選択される。これらの細胞は、生検
された脾臓、扁桃、またはリンパ節から、または末梢血液サンプルから得られ得
る。脾臓細胞および末梢血液細胞は、前者が、分裂形質芽球段階にある抗体産生
細胞の豊富な供給源であり、後者が末梢血液が容易に入手可能であるので好まし
い。しばしば、動物のパネルは免疫化され、そして最も高い抗体力価を有する動
物の脾臓は取り出され、そして脾臓リンパ球は、シリンジで脾臓をホモジナイズ
することにより得られる。代表的に、免疫化マウス由来の脾臓は、約5×107〜
約2×108個のリンパ球を含む。
次いで、免疫化動物由来の抗体産生Bリンパ球は、不死化ミエローマ細胞の細
胞、一般的に免疫化された動物と同じ種の細胞と融合される。好ましくは、ハイ
ブリドーマ産生融合手順における使用のために適したミエローマ細胞株は、非抗
体産生であり、高い融合効率、および所望の融合細胞(ハイブリドーマ)のみの
増殖を支持する特定の選択培地において、それらを増殖し得なくする酵素欠損を
有する。
当業者に公知のような、多くのミエローマ細胞の任意の1つが使用され得る(G
oding,1986;Campbell,1984)。例えば、免疫化動物がマウスの場合、P3-X63/Ag8
、X63-Ag8.653、NS1/1.Ag4 1、Sp210-Ag14、FO、NSO/U、MPC-11、MPC11-X45-GTG
1.7およびS194/5XX0Bulが使用され得;ラットの場合、R210.RCY3、Y3-Ag 1.2.3
、IR983Fおよび4B210が使用され得;そしてヒト細胞融合に関して、U-266、GM15
00-GRG2、LICR-L0N-HMy2およひUC729-6が全て有用である。
1つの好ましいマウスミエローマ細胞は、NS-lミエローマ細胞株(P3-NS-1-Ag4
-1とも呼ばれる)であり、これは、細胞株保存番号GM3573を請求することにより
、NIGMS Human Genetic Mutant Cell Repositoryから容易に入手可能である。使
用され得る別のマウスミエローマ細胞株は、8-アザグアニン耐性マウスのマウ
スミエローマSP2/O非産生細胞株である。
抗体産生脾臓またはリンパ節細胞とミエローマ細胞とのハイブリッドを生成す
るための方法は、通常、2:1の割合で体細胞とミエローマ細胞とを混合すること
を包含するが、この割合は、細胞膜の融合を促進する薬剤(単数または複数)(
化学的または電気的)の存在下で、それぞれ約20:1〜約1:1に変化し得る。Senda
iウイルスを用いる融合方法は、記載されており(KohlerおよびMilstein,1975;1
976)、そしてGefterら、(1977)により37%(v/v)PEGのようなポリエチレングリコ
ール(PEG)を用いる方法が記載されている。電気的に誘導される融合方法の使用
はまた適切である(Goding,1986)。
通常、融合手順は、約1×10-6〜約1×10-8の低頻度で生存可能なハイブリッ
ドを産生する。しかし、生存可能な融合ハイブリッドは、選択培地で培養するこ
とにより、親の融合されていない細胞(特に、通常無期限に分裂し続ける融合さ
れていないミエローマ細胞)と区別されるので、このことは問題を提起しない。
通常、選択培地は、組織培養培地中にヌクレオチドのデノボ(de novo)合成をブ
ロックする薬剤を含む培地である。例示的な、かつ好ましい薬剤は、アミノプテ
リン、メトトレキセート、およびアザセリンである。アミノプテリンおよびメト
トレキセートは、プリンおよびピリミジンの両方のデノボ合成をブロックするが
、アザセリンは、プリン合成のみをブロックする。アミノプテリンまたはメトト
レキセートが使用される場合、培地は、ヌクレオチドの供給源としてヒポキサン
チンおよびチミジンで補充される(HAT培地)。アザセリンが使用される場合、
培地はヒポキサンチンが補充される。
好ましい選択培地は、HATである。ヌクレオチドサルベージ経路を操作し得る
細胞のみが、HAT培地において生存し得る。ミエローマ細胞は、サルベージ経路
の重要な酵素(例えば、ヒポキサンチンホスホリボシルトランスフェラーゼ(HPRT
))を欠損しており、そしてそれらは生存し得ない。B細胞はこの経路を操作し得
るが、培養において制限された寿命を有し、そして一般的に約2週間以内に死ぬ
。従って、選択培地において生存し得る細胞のみが、ミエローマおよびB細胞か
ら形成されたハイブリッドである。
この培養は、特定のハイブリドーマが選択されるハイブリドーマ集団を提供す
る。代表的に、ハイブリドーマの選択は、マイクロタイタープレート内での単一
コロニーの希釈により細胞を培養し、続いて所望の活性について、(約2〜3週
間後)個々のコロニー上清を試験することにより行われる。このアッセイは、ラ
ジオイムノアッセイ、酵素イムノアッセイ、細胞傷害性アッセイ、プラークアッ
セイ、ドット免疫結合アッセイなどのような鋭敏、単純かつ迅速であるべきであ
る。
次いで、選択されたハイブリドーマは、連続希釈され、そして個々の抗体産生
細胞株にクローニングされ、ついでこのクローンは、mAbを提供するように無期
限に増殖され得る。この細胞株は、2つの基本的な方法でmAb産生のために利用
され得る。ハイブリドーマのサンプルは、最初の融合のための体細胞およびミエ
ローマ細胞を提供するために使用されたタイプの組織適合性動物に(しばしば腹
腔に)注入され得る。注入された動物は、融合された細胞ハイブリッドにより産
生される特定のmAbを分泌する腫瘍を発生させる。次いで、動物の体液(例えば
、血清または腹水液)が、高濃度のmAbを提供するために採取され得る。個々の
細胞株はまた、インビトロで培養され得る。ここで、mAbは培養培地に自然に分
泌され、ここから高濃度で容易に得られ得る。いずれかの手段により産生された
mAbは、所望であれば、濾過、遠心分離、および種々のクロマトグラフィー法(
例えば、HPLCまたはアフィニティクロマトグラフィー)により、さらに精製され
得る。
4.17 イムノアッセイ
記載されたように、本発明の天然および合成由来ペプチドおよびペプチドエピ
トープは、(例えば、ワクチン開発に関する)免疫原として、または反応性抗体
の検出のためのイムノアッセイにおける抗原としての有用性を見出すことが提案
される。第1に、最も単純かつ直接的な意味でイムノアッセイを考慮すると、本
発明の好ましいイムノアッセイは、当業者に公知である、酵素免疫吸着測定法(E
LISA)の種々のタイプを包含する。しかし、DBP由来タンパク質およびペプチドの
有用性は、このようなアッセイに限定されず、そして他の有用な実施態様が、RI
Aおよび他の非酵素結合抗体の結合アッセイおよび手順を包含することが容易に
理解される。
好ましいELISAアッセイにおいて、DBP、rDBP、またはDBP由来タンパク質抗原
配列を組み込むタンパク質またはペプチドは、選択された表面、好ましくは、タ
ンパク質親和性を示す表面(例えば、ポリスチレンマイクロタイタープレートの
ウェル)に固定化される。不完全に吸着した物質を取り除くために洗浄した後、
次いで、一般的に、試験抗血清について抗原的に中性であることが公知の非特異
的タンパク質(例えば、ウシ血清アルブミン(BSA)またはカゼイン)を、このウェ
ルに結合させるか、または被覆させることが所望される。これは、固定化表面上
の非特異的吸着部位のブロックキングを可能にし、それゆえ表面上の抗血清の非
特異的結合により引き起こされるバックグラウンドを減少させる。
抗原物質のウェルへの結合、バックグラウンドを減少させる非反応性物質によ
る被覆、および結合していない物質を除去するための洗浄の後、固定化表面は、
免疫複合体(抗原/抗体)形成を導く様式で、試験されるべき抗血清、あるいは
臨床的または生物学的抽出物と接触される。好ましくは、このような条件として
、希釈液(例えば、BSA、ウシγグロブリン(BGG)およびリン酸緩衝化生理食塩水
(P
た、非特異的バックグラウンドの減少を補助する傾向がある。次いで、重層され
た抗血清を、例えば、2〜4時間、好ましくは約25℃〜約27℃のオーダーの温度
でインキュベートさせる。インキュベーション後、抗血清と接触された表面は、
非免疫複合体化物質を取り除くように洗浄される。好ましい洗浄手順は、PBS/Tw
試験サンプルと結合した抗原との間の特異的な免疫複合体の形成、およびその
後の洗浄の後、免疫複合体形成の発生および量は、複合体を、第1の抗体に対し
て特異性を有する第2の抗体に供することにより決定され得る。もちろん、試験
サンプルは、代表的にヒト起源である点で、第2抗体は、好ましくはヒト抗体に
対して特異性を有する抗体である。検出手段を提供するために、好ましくは、第
2抗体は、シグナル(例えば、適切な発色基質とインキュベートする際の発色)
を生成する酵素標識のような結合された検出可能な標識を有する。従って、例え
のようなPBS含有溶液中で室温で2時間のインキュベート)で、抗血清結合表面
と、ウレアーゼまたはペルオキシダーゼ結合抗ヒトIgGとを接触させ、そしてイ
ンキュベートすることが所望される。
第2酵素タグ抗体とのインキュベートおよびその後の結合していない物質を取
り除くための洗浄後、標識量は、酵素標識としてのペルオキシダーゼの場合、発
色基質(例えば、尿素およびブロモクレゾールパープル(bromocresol purple)ま
たは2,2'-アジノ-ジ-(3-エチル-ベンズチアゾリン)-6-スルホン酸(ABTS)およびH2
O2) により定量される。それゆえ、定量は、例えば、可視スペクトル分光光度
計を用いて、発色の程度を測定することにより達成される。
ELISAは、本発明と共に使用され得る。1つのこのようなELISAアッセイにおい
て、本発明の抗原配列を取り込んでいるタンパク質またはペプチドは、選択され
た表面、好ましくはポリスチレンマイクロタイタープレートのウェルのようなタ
ンパク質親和性を示す表面に固定化される。不完全に吸着された物質を取り除く
ための洗浄の後、アッセイプレートウェルを、試験抗血清について抗原的に中性
であることが公知の非特異的タンパク質(例えば、ウシ血清アルブミン(BSA)、カ
ゼイン、または粉乳の溶液)に結合させるか、または被覆させることが所望され
る。これは、固定化表面上の非特異的吸着部位のブロッキングを可能にし、それ
ゆえ、表面上の抗血清の非特異的結合により引き起こされるバックグラウンドを
減少させる。
4.18 免疫沈降
本発明の抗DBP抗体は、免疫沈降によるDBP抗原の単離に特に有用である。免疫
沈降は、複合体混合物由来の標的抗原成分の分離を包含し、そしてタンパク質の
微細量を識別するか、または単離するために使用される。DBPのような細胞表面
局在タンパク質の単離のために、ペプチドは、酵素(例えば、リゾチーム、リソ
スタフィンまたはムタノリシン(mutanolysin))、あるいは界面活性剤ミセルを
用いた処理により細菌細胞壁から可溶化されなければならない。非イオン性塩が
好ましい。なぜなら、胆汁酸塩のような他の薬剤は酸性pHで、または2価カチオ
ンの存在下で沈降するからである。
別の実施態様において、本発明の抗体は、2つの抗原を近接した位置に配置す
るのに有用である。これは、抗原(例えば、酵素基質対)の局在化された濃度を
増加させるために特に有用である。
関連する実施態様において、本発明の抗体は、Dcnのdbp遺伝子産物への結合を
促進させることに有用である。このような結合は、周知の手順を用いてリガンド
結合をモニターすることにより容易に測定される。この結合の検出は、放射性標
識抗体、あるいは放射性標識Dcnを用いることにより達成され得る。あるいは、
ビオチン標識抗体を用いるアッセイもまた、記載されたように当該分野において
周知である(BayerおよびWilcheck,1980)。
4.19 ウェスタンブロット
本発明の組成物は、イムノブロットまたはウェスタンブロット分析に極めて有
用であることを見出す。抗DBP抗体は、固体支持体マトリックス(例えば、ニト
ロセルロース、ナイロン、またはそれらの組合せ)上に固定化されたタンパク質
の同定のための、高い親和性の1次試薬として使用され得る。免疫沈降、その後
のゲル電気泳動と共に、これらは、抗原の検出に用いられる2次試薬が有害なバ
ックグラウンドを引き起こす、抗原の検出に用いるための1ステップ試薬(singl
e step reagent)として使用され得る。これは、研究される抗原が免疫グロブリ
ンである(細菌細胞壁成分に結合する免疫グロブリンの使用を除く)か、研究さ
れる抗原が検出薬剤と交差反応するか、またはそれらが交差反応シグナルと同じ
相対分子量で移動する場合、特に有用である。ウェスタンブロッティングに関連
する免疫学的に基づく検出方法(毒素部分に対する酵素、放射ラベル、または蛍
光タグ2次抗体を含む)は、これに関して特に有用であると考えられる。
4.20 ワクチン
本発明は、能動的および受動的な両方の免疫化実施態様における使用のための
ワクチンを意図する。ワクチンとしての使用に適切であると提案される免疫原性
組成物は、本明細書中に記載される、新規の免疫原性タンパク質および/または
ペプチドエピトープから最も容易に直接的に調製され得る。好ましくは、抗原物
質は、所望でない低分子量分子を取り除くために大規模に透析され、そして/ま
たは所望のビヒクルへのより手近な処方物のために凍結乾燥される。
一般的に、活性成分としてペプチド配列を含むワクチンの調製は、米国特許第
4,608,251号;同第4,601,903号;同第4,599,231号;同第4,599,230号;同第4,596,79
2号および同第4,578,770号により例示されるように(全ては本明細書中に参考と
して援用される)、当該分野において十分に理解されている。代表的に、このよ
うなワクチンは、注入可能薬物として、液体溶液または懸濁液のいずれかとして
調製され得、注入前の液体中の溶解または懸濁に適切な固体形態もまた調製され
る。この調製物はまた乳化され得る。活性免疫原成分は、しばしば薬学的に受容
可能なそして活性成分に適合する賦形剤と共に混合される。適切な賦形剤は、例
えば、水、生理食塩水、デキストロース、グリセロール、エタノールなど、およ
びそれらの組合せである。さらに、所望であれば、ワクチンは、少量の補助物質
(例えば、湿潤または乳化薬剤、pH緩衝剤、あるいはワクチンの有効性を増強
するアジュバント)を含み得る。
DBPまたはDBP由来タンパク質および/あるいはそれらの天然または改変エピト
ープペプチドを含む組成物はまた、ヒトワクチンについての基礎であり得る。本
質的に内毒素を含まない、このような組成物の調製は、公開された方法論に従う
ことにより達成され得、例えば、米国特許第4,271,147号(本明細書中に参考と
して援用される)は、ワクチンの使用のためのNeisseria meningitidis膜タンパ
ク質の調製のための方法を開示する。
DBPおよびDBP由来エピトープに基づくワクチンは、注入により、例えば皮下ま
たは筋肉内のいずれかで従来通り非経口投与され得る。他の投与方法に適切なさ
らなる処方物は、坐剤、およびいくつかの場合、経口処方物が挙げられる。坐剤
のための従来のバインダーおよびキャリアとして、例えば、ポリアルカレングリ
コールまたはトリグリセリドが挙げられる:このような坐剤は、0.5%〜10%、
好ましくは1〜2%の範囲の活性成分を含む混合物から形成され得る。経口処方
物は、このような通常使用される賦形剤(例えば、薬学的グレードのマンニトー
ル、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム
、セルロース、カルボン酸マグネシウムなど)を含む。これらの組成物は、溶液
、懸濁液、錠剤、丸剤、カプセル、徐放製剤、または粉剤の形態をとり、そして
10
〜95%、好ましくは25〜70%の活性成分を含む。
このタンパク質は、中性または塩形態としてワクチンに処方され得る。薬学的
に受容可能な塩として、酸付加塩(ペプチドの遊離のアミノ基と形成される)お
よび無機酸(例えば、塩酸またはリン酸)または有機酸(例えば、酢酸、シュウ
酸、酒石酸、マンデル酸など)と形成される塩が挙げられる。遊離のカルボキシ
ル基と形成される塩もまた、無機塩基(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、水酸化アンモニウム、水酸化カルシウム、または水酸化鉄(III))、および
有機塩基(例えば、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、2-エチルアミノ
エタノール、ヒスチジン、プロカインなど)から誘導され得る。
ワクチンは、投与処方物に適合する様式で、そして治療的に有効かつ免疫原性
である量で投与され得る。投与される量は、処置されるべき被験体に依存し、こ
れは例えば、抗体を合成する個々の免疫系の能力および所望される保護の程度を
含む。投与されるために必要とされる活性成分の正確な量は、当業者により容易
に決定され得る。しかし、適切な投与量範囲は、ワクチン投与あたり数百マイク
ログラムのオーダーの活性成分である。初回投与および追加免疫ショット(shot
)に適切なレジュメはまた変化し得るが、初回投与、それに続く接種または他の
投与により特徴づけられる。
適用の様式は、広範に変化し得る。ワクチンの投与のための従来の方法がいず
れも適用可能である。これらは、固形の生理学的に受容可能な基剤または生理学
的に受容可能な分散剤における経口適用、注入などによる非経口適用を包含する
と考えられる。ワクチンの投与量は、投与経路に依存し、そして宿主の大きさに
従って変化する。
ワクチンのためのアジュバント効果を達成する種々の方法として、通常リン酸
緩衝化生理食塩水溶液中に0.05〜0.1%溶液として使用される水酸化アルミニウ
ムまたはリン酸アルミニウム(ミョウバン)のような薬剤の使用、0.25%溶液と
期間の間で約70℃と約101℃の間の範囲の温度での熱処理によるワクチン中のタ
ンパク質の凝集が挙げられる。アルブミンに対するペプシン処理F(ab)抗体での
再活性化による凝集、細菌細胞(例えば、C.parvum)または内毒素またはグラム
陰性細菌のリポポリサッカライド成分との混合、生理学的に受容可能なオイルビ
ヒクル(例えば、マンニドモノオレエート(Aracel-ATM))中の乳化、あるいはブ
ロック代用物として使用されるパーフルオロカーボン(Fluosol-DATM)の20%溶液
との乳化もまた使用され得る。
多くの場合、複数のワクチン投与(通常、6回のワクチン投与を越えない、よ
り通常には、4回のワクチン投与を越えない、および好ましくは1回以上、通常
少なくとも約3回のワクチン投与)を有することが所望される。ワクチン投与は
、普通2〜12週間の間隔、より通常には3〜5週の間隔である。1〜5年の間隔
、通常3年での定期的な追加免疫は、抗体の保護レベルを維持するために所望さ
れる。免疫化の経過は、上清の抗原に対する抗体のアッセイによって追跡し得る
。このアッセイは、従来の標識(例えば、放射性核種、酵素、蛍光剤など)で標
識することにより行われ得る。これらの技術は、周知であり、そしてこれらのタ
イプのアッセイを例示する、広範な種々の特許(例えば、米国特許第3,791,932
号;同第4,174,384号および3,949,064号)において見出され得る。
もちろん、DNAワクチン投与についての新しい技術を考慮すると、実質的に全
てのこのようなワクチン投与レジュメが、Ulmerら,(1993)、Tangら,(1992)、Cox
ら,(1993)、Fynanら,(1993)、Wangら,(1993)およびWhittonら,(1993)により記載
されるように(それぞれは本明細書中に参考として援用される)、DNAベクター
および構築物を伴う使用に適切であることが理解される。筋肉内および静脈内注
入を包含する、DNA接種の非経口経路に加えて、粘膜ワクチン投与もまた意図さ
れ、これは外鼻孔または気管にDNA組成物の小滴を投与することにより達成され
得る。特に、遺伝子銃は、効果的免疫量のDNAを表皮に送達するために使用され
ることが意図される(Fynanら、1993)。
本発明は、能動的および受動的免疫化の実施態様における使用のためのワクチ
ンを意図する。ワクチンとしての使用に適切であることが提案される免疫原組成
物は、本明細書に開示される様式で調製された免疫原ペプチドから最も容易に直
接的に調製され得る。好ましくは、抗原物質は、所望でない低分子量分子を取り
除くために大規模に透析され、そして/または所望のビヒクルへのより手近な処
方物のために凍結乾燥される。活性成分としてペプチド配列を含むワクチンの調
製は、米国特許第4,608,251号;同第4,601,903号;同第4,599,231号;同第4,599,23
0号;同第4,596,792号および同第4,578,770号により例示されるように(全ては本
明細書中に参考として援用される)、一般的に当該分野で十分に理解されている
。代表的に、このようなワクチンは、注入可能薬物として調製される。液体溶液
または懸濁液のいずれか:注入前の液体中の溶解または懸濁に適切な固体形態も
また調製され得る。この調製物はまた乳化され得る。活性免疫原成分は、しばし
ば薬学的に受容可能なそして活性成分に適合する賦形剤と共に混合される。適切
な賦形剤は、例えば、水、生理食塩水、デキストロース、グリセロール、エタノ
ールなど、およびそれらの組合せである。さらに、所望であれば、ワクチンは、
少量の補助物質(例えば、湿潤または乳化剤、pH緩衝剤、あるいはワクチンの有
効性を増強するアジュバント)を含み得る。
4.21 薬剤組成物
ここに開示する薬剤組成物は、例えば不活性希釈液もしくは同化可能な食用の
キャリアとともに経口投与され得るか、あるいはこれらの組成物は、ハードまた
はソフトゼラチン製のカプセル殻に封入され得るか、あるいは圧縮して錠剤にさ
れ得るか、あるいは食事として取る食物とともに直接取り込まれ得る。経口治療
投与に関しては、活性化合物は賦形剤とともに取り込まれて、経口摂取可能な錠
剤、バッカル錠、トローチ剤、カプセル剤、エリキシル剤、懸濁液、シロップ、
カシェ剤などの剤形で使用され得る。そのような組成物および調製物は、少なく
とも0.1%の活性化合物を含有していなければならない。組成物および調製物の
割合(%)は当然種々であり得、好都合には、その単位あたり重量の約2%から約6
0%の間である。そのような治療的に有用な組成物における活性化合物の量は、
適切な投与量が得られるような量である。
錠剤、トローチ剤、丸剤、カプセル剤などはまた、次の物を含み得る:トラガ
ントガム、アカシア、コーンスターチ、またはゼラチンなどのような結合剤;リ
ン酸ジカルシウムなどのような賦形剤;コーンスターチ、ジャガイモ澱粉、アル
ギン酸などのような崩壊剤;ステアリン酸マグネシウムのような潤滑剤;および
ショ糖、乳糖、またはサッカリンのような甘味剤が添加され得るか、あるいはペ
パーミント、ウィンターグリーン油あるいはチェリーフレーバーのような着香料
が添加され得る。剤形がカプセルである場合、上記のタイプの材料の他に液体の
キャリアを含有し得る。種々の他の材料はコーティングとして存在し得、あるい
は剤形の物理的形状を変更するために存在し得る。例えば、錠剤、丸剤、または
カプセル剤は、セラック、糖またはその両方で被覆され得る。エリキシル剤のシ
ロップは、活性化合物、甘味剤としてショ糖、保存剤としてメチルおよびプロピ
ルパラベン、チェリーまたはオレンジフレーバーのような色素および着香料を含
み得る。当然、あらゆる剤形の調製に使用されているいかなる材料も、薬学的に
純粋であり、そして採用されている量で実質的に無毒でなければならない。さら
に、活性化合物は徐放性調製物および処方物に組み込まれ得る。
活性化合物はまた、非経口的にあるいは腹腔内に投与され得る。遊離塩基もし
くは薬理的に受容可能な塩としての活性化合物の溶液は、ヒドロキシプロピルセ
ルロースのような界面活性剤と適切に混合した水中で調製され得る。分散液はま
た、グリセロール、液体ポリエチレングリコール、およびこれらの混合液中およ
び油中で調製され得る。通常の保存および使用条件下では、これらの調製物は微
生物の増殖を防ぐために保存剤を含んでいる。
注射用途に適した製薬剤形には、滅菌水溶液または分散液、および滅菌注射用
溶液もしくは分散液の即時調合調製物用の滅菌粉末が含まれる。すべての場合に
おいて、剤形は滅菌され、容易に注入できるような程度に液状化されていなけれ
ばならない。製造および保存の条件下で安定でなければならず、そして、細菌お
よび真菌のような微生物の汚染作用から保護されなければならない。キャリアは
、例えば水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリ
コール、および液体ポリエチレングリコールなど)、これらの適切な混合液およ
び植物油を含む、溶媒もしくは分散媒であり得る。例えば、レシチンなどのコー
ティング剤の使用、分散液の場合には必要とされる粒子サイズの維持および界面
活性剤の使用により、適切な流動度が維持され得る。微生物の作用の防止は、例
え
ば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロサールなど
の種々の抗菌剤および抗真菌剤により達成され得る。多くの場合、例えば糖ある
いは塩化ナトリウムという等張剤を混ぜることが好ましい。例えば、モノステア
リン酸アルミニウムおよびゼラチンという、吸収を遅延させる薬剤を組成物中に
用いることによって、注射用組成物の持続性吸収が達成され得る。
滅菌注射溶液は、必要量の活性化合物を上に列挙した他の種々の成分とともに
適切な溶媒に組み込み、必要に応じてその後濾過滅菌を行うことにより調製され
る。一般に、分散液は、基本的な分散媒と上に列挙した成分からの必要な他の成
分とを含有する滅菌ビヒクルに、種々の滅菌活性成分を組み入れることにより、
調製される。滅菌注射溶液の調製用の滅菌粉末の場合、好ましい調製方法は真空
乾燥および凍結乾燥法である。これらの方法により、活性成分およびさらなる所
望の成分の粉末が、あらかじめ滅菌ろ過された溶液から得られる。
ここで用いられる「薬学的に受容可能なキャリア」には、いかなるおよびすべ
ての溶媒、分散媒、コーティング、抗菌剤および抗真菌剤、等張剤および吸収遅
延剤などが含まれる。薬学的活性物質へのこのような媒体および物質の使用は当
該技術分野では周知である。あらゆる通常の媒体または物質が活性成分に対して
不適合である場合を除いて、治療用組成物中でのその使用が意図される。補足活
性成分もまた、組成物に組み込まれ得る。
口腔内の疾病の予防においては、ポリペプチドは賦形剤と混合され、非摂取性
口内洗浄剤および歯磨剤の剤形で使用され得る。口内洗浄剤は必要量の活性成分
をホウ酸ナトリウム溶液(Dobell's Solution)のような適切な溶媒に混合するこ
とにより調製され得る。あるいは、活性成分を、ホウ酸ナトリウム、グリセリン
および炭酸水素カリウムを含有する消毒洗浄液に混合することも可能である。活
性成分はまた、歯磨剤(ゲル、ペースト、粉末およびスラリーを含む)に分散さ
せることも可能である。活性成分はペースト状の歯磨剤(水、結合剤、研磨剤、
着香料、発泡剤および保水剤を含有し得る)に治療上の有効量で添加され得る。
「薬学的に受容可能な」という用語は、ヒトに投与した際にアレルギーもしく
は同様の好ましくない反応を生じない分子状態での存在および組成物を意味する
。活性成分としてタンパク質を含有する水性組成物の調製は、当該技術分野で十
分に理解されている。典型的には、このような組成物は、液状溶液または懸濁液
として注射用に調製される;注射前に液体中に溶解もしくは懸濁するのに適した
固形の剤形もまた、調製され得る。調製物はまた、乳化され得る。
組成物は中性もしくは塩の形で処方可能である。薬学的に受容可能な塩には酸
付加塩(タンパク質の遊離アミノ基で形成される)が含まれ、そして、これらは
例えば、塩酸またはリン酸のような無機酸、あるいは酢酸、シュウ酸、酒石酸、
マンデル酸などのような有機酸により形成されている。遊離カルボキシル基によ
り形成される塩はまた、例えば、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、カルシ
ウムあるいは第2鉄の水酸化物のような無機塩基、およびイソプロピルアミン、
トリメチルアミン、ヒスチジン、プロカインなどのような有機塩基から誘導され
得る。処方の際に、溶液は、投与処方に適合するように、かつ治療上の有効であ
るような量で、投与される。処方物は、注射溶液、薬物放出カプセルなどの種々
の剤形で容易に投与される。
例えば、水溶液での非経口投与用には、必要であれば、その溶液は適切に緩衝
化され、そして液体希釈剤は最初に十分な生理的食塩水またはグルコースで等張
にされていなければならない。これらの特定の水溶液は特に、静脈内、筋肉内、
皮下および腹腔内投与に適している。この関係において、使用可能な滅菌水性媒
体は、本明細書の開示を考慮すると当業者に公知である。例えば、1回の投与量
は、1mlのNaCl等張溶液に溶解可能であり、1000mlの皮下注入液に添加されるか
、または提案された灌注(infusion)部位で注入され得る。(例えば、“Remingto
n's Pharmaceutical Sciences”15版、1035-1038頁および1570-1580頁参照)。
投与量の多少の変化は、治療を受けている被検体の状態によって必然的に起こる
。いずれにしても、投与に責任を有する者が個々の被検体に対して適切な投与量
を決定する。さらに、ヒトへの投与については、調製物はFDA Office of Biolog
icsの基準により必要とされる無菌性、発熱性、一般的安全性および純度基準を
満
たしていなければならない。
4.22 スクリーニングアッセイ
形質転換された宿主細胞は、本発明のDBPおよびDBP誘導タンパク質と複合体を
形成する能力のあるものを選択するために、天然および人工的に誘導された化合
物または混合物のスクリーニングに使用できる。これは微生物のDcnへの結合能
力を阻害するかそうでなければ破壊する、あるいは強める化合物をサーチするの
に有用であり得る。特有なDBPエピトープと複合体を形成する化合物を同定する
ことによって、有効な薬学的物質が開発可能であろうことは予期される。この化
合物には、例えば植物性、動物性および海洋性資源のような自然資源から単離し
た化合物ならびに種々の合成化合物がある。このようにしてテストされ得る天然
または人工の化合物はまた、種々のミネラルと、タンパク質、ペプチドあるいは
抗体とを含み得る。
4.23.エピトープのコア配列
本発明はまた、全細胞および他のペプチドを含まないタンパク質あるいはペプ
チド組成物に関する。このタンパク質あるいはペプチド組成物は、エピトープを
組み込む精製タンパク質もしくはペプチドを含み、このエピトープは本発明の1
またはそれ以上の抗体と免疫学的に交差反応する。
ここに用いられる「1またはそれ以上の抗DBP抗体と免疫学的に交差反応する
(単数または複数の)エピトープを組み込む」との用語は、DBPポリペプチド内
に位置するエピトープに類似する1次、2次、または3次構造を含むペプチドも
しくはタンパク質抗原をさしていうことを意図する。類似性のレベルは一般に、
DBPポリペプチドに対するモノクローナル抗体あるいはポリクローナル抗体がま
た、交差反応性のペプチドもしくはタンパク質抗原と結合し、反応し、あるいは
そうでなければ認識するような程度である。そのような抗体に関して、例えばウ
ェスタン法、ELISA、RIAなど種々の免疫アッセイ法が使用され得、これらのす
べては当業者に公知である。
dbpもしくはdbp様遺伝子産物および/またはこれらの機能的同等物由来のもの
のようなDBPエピトープであって、ワクチンでの使用に適したエピトープの同定
は、比較的直接的な事項である。例えば、米国特許第4,554,101号に示されてお
り、ここにその内容を援用するHoppの方法を採用し得る。Hoppの方法は、親水性
に基づいてアミノ酸配列からエピトープを同定および調製することを教示する。
いくつかの他の論文に記載された方法およびそれに基づくソフトウェアープログ
ラムもまた、エピトープコア配列の同定に使用することが可能である(例えば、
JamesonおよびWolf,1988 ;Wolf ら,1988;米国特許第4,554,101号を参照され
たい)。これらの「エピトープのコア配列」のアミノ酸配列は、次いで、ペプチ
ド合成の適用あるいは組換え技術のいずれかにより、ペプチドに容易に組込まれ
得る。
本発明により使用する好ましいペプチドは、一般に約5個から約25個のアミノ
酸の長さ、さらに好ましくは約8個から約20個のアミノ酸の長さの程度である。
より短い抗原ペプチド配列は、ある状況、例えばワクチン調製あるいは免疫学的
検出アッセイにおいて、利点を提供すると提案される。有利であることの例には
、調製および精製の容易性、製造が比較的低コストでその再現性が改善されてい
ること、および都合のよい生体内の分布が含まれる。
本発明の特別な利点が合成ペプチドの調製により実現可能であると提案される
。この合成ペプチドには、DBPおよびDBP関連配列に対する「万能」エピトープペ
プチドとなる、修飾および/または拡大エピトープ/免疫原性コア配列;あるい
はDcn または関連プロテオグリカンと結合する他のドメインが含まれる。これら
の領域は、動物におけるT細胞またはB細胞の剌激を促進し、したがってそのよ
うな動物において特異的な抗体の産生を誘発すると最も考えられる領域を表して
いると提案される。
ここで使用されているエピトープコア配列は、DBPエピトープ特異的抗体上の
抗原結合部位に対して「相補的」であり、したがって結合するアミノ酸の比較的
短い伸長である。さらに、またはあるいは、エピトープコア配列は、本発明のペ
プチド組成物に対する抗体と交差反応する抗体を誘発する配列である。本明細書
の開示の内容において、用語「相補的な」は、互いに対して引きつける力を示す
アミノ酸またはペプチドを表すことが理解される。したがって、本発明のある種
のエピトープコア配列は、相当するタンパク質指向性抗血清と競合するか、おそ
らく所望のタンパク抗原の結合を置き換える能力によって、作用上定義され得る
。
一般に、ポリペプチド抗原のサイズは、少なくとも同定された単数もしくは複
数のコア配列を有するのに十分な大きさであるかぎり、特に重大であるとは考え
られていない。本明細書の開示で予想される最小の有用なコア配列は、一般に長
さがアミノ酸約5個のオーダーであり、8または25個のオーダーの配列がより好
ましい。したがって、このサイズが、一般に、本発明に従って調製された最小の
ペプチド抗原に相当する。しかし、抗原のサイズは、基本的エピトープコア配列
を含む限り、所望であればより大きくなることも可能である。
エピトープコア配列の同定は当業者にとって公知である。例えば、本明細書中
に援用する米国特許第4,554,101号に記載されており、それは、親水性に基づい
てアミノ酸配列からエピトープを同定し調製することを教示している。さらに、
多くのコンピュータープログラムが、タンパク質の抗原部分の予測における使用
のために利用可能である(例えば、JamesonおよびWolf,1988; Wolfら,1988を参
DNAStar,Inc.、Madison,WI)もまた、本明細書の開示に従って合成DBPペプチド
およびペプチドアナログを設計するのに有用であり得る。本発明により提供され
るペプチドは、種々のBorrelia関連疾患、および特に、DBPおよびDBPをコードす
る遺伝子を含む種によって引き起こされる疾患の処置用のワクチンまたは免疫試
薬として使用するための理想的な標的であり、したがって細胞表面上にdbpまた
はdbp様遺伝子産物(単数または複数)のいずれかを発現させ、そして次いで宿
主細胞への細菌接着を促進させるDcnのようなECM 成分と相互作用する標的であ
る。これに関連して、特定の利点がエピトープ/免疫原性コア配列を含む合成ペ
プチドの調製によって達成され得る。これらのエピトープコア配列は、ポリペ
プチドの親水性および/または可動領域として、あるいはT細胞モチーフを含む
領域として同定され得る。そのような領域は、B細胞またはT細胞の刺激を促進
し、従って特異的な抗体の産生を引き起こすと最も考えられる領域を表すことが
、当該分野で知られている。
細菌の付着を防止する場合、Dcn特異的遺伝子産物と、Dcn、またはLmn、Bgn、
EpnもしくはFmnのような構造的にDcnと類似するプロテオグリカンとの相互作用
を阻害する抗体を生じるエピトープの調製が特に望ましい。
タンパク質またはペプチドが、開示されたペプチドの1またはそれ以上のエピト
ープと免疫学的に交差反応するか、あるいは開示されたペプチドの1またはそれ
以上のエピトープと生物学的機能的に等価であることを確認することもまた、容
易なことである。このことは、例えば単一の提案されたエピトープ配列の特異的
アッセイを使用して、あるいは例えば、ランダムに生成した合成ペプチドまたは
タンパク質フラグメントのプールのより一般的なスクリーニングを使用して容易
に決定し得る。このスクリーニングアッセイは、等価な抗原または交差反応性抗
体のいずれかを同定するために使用され得る。いずれにしても原則は同じである
。すなわち、抗体と抗原との間の結合部位についての競合に基づく。
使用され得る適切な競合アッセイには、免疫組織化学アッセイ、ELISA,RIA、
ウェスタンまたはドットブロッティング法などが含まれる。いずれの競合アッセ
イにおいても、結合成分の1つ(一般的にはDBP誘導ペプチドのような既知のエ
レメントまたは既知の抗体)を、検出可能な標識で標識し、そして概して標識さ
れずに残っている試験成分を、対応する反応性抗体または抗原と結合している標
識の量を減少させる能力について試験する。
実施態様の1例として、DBPと任意の試験抗原との間の競合研究を実施するた
めに、最初にDBPを、例えばビオチンまたは酵素性、放射活性あるいは蛍光原性
標識のような検出可能な標識で標識し、その後の同定を可能にする。次に、標識
抗原と検査すべき他の(試験)抗原とを、種々の比率(例えば、1:1、1:10およ
び1:100)でインキュベートする。混合後、この混合物を本発明の抗体へ加える
。好ましくは、既知の抗体は、例えば、ELISAプレートに付着させることによっ
て固定される。混合物が抗体に結合する能力は、特異的に結合した標識の存在を
検
出することによって決定される。次に、この値をコントロール値と比較する。コ
ントロール値は、潜在的な競合(試験)抗原がインキュベーション時に含まれてい
ない場合の値である。
このアッセイは、ハイブリダイゼーションに基づく免疫学的アッセイのうちの
いずれかであり得、そして反応性抗原は、その標識を検出する手段によって検出
される。例えば、ビオチン化抗原の場合にはストレプトアビジンを使用して、ま
たは酵素的標識に関しては色原性基質を使用することによって、あるいは放射活
性標識もしくは蛍光標識を単純に検出することによって検出される。例えば、DB
Pと同じ抗体と結合する抗原は、DBPへの結合に関して効果的に競合し得、したが
ってDBP結合を著しく減少させる。このことは検出された標識量の減少によって
証明される。
いずれの試験抗原も存在しない場合には、標識抗原、例えばDBP組成物の反応
性は高コントロール値となる。低コントロール値は、標識抗原を過剰の非標識DB
P抗原とともにインキュベートすることにより、競合が起こり結合が減少する場
合に得られる。試験抗原が存在する際の標識抗原の反応性の著しい低下は、試験
抗原が「交差反応性」であること、すなわち、同じ抗体について結合アフィニテ
ィを有することを示す。本出願に関しては、「著しい低下」は、結合の再現可能
な(すなわち、一貫して観察される)低下と定義され得る。
本明細書中に記載されるペプチジル化合物に加えて、発明者らはまた、立体的
に類似の他の化合物がペプチド構造の重要部分を模倣するために処方され得ると
企図する。ペプチド模倣物(peptidomimetics)と呼ばれ得る、このような化合物
は本発明のペプチドと同様の様式で使用され得、したがって機能的同等物である
。構造的機能の同等物の作成は、当業者に公知である、モデリングおよび化学的
設計の手法によって達成され得る。このような立体的に類似した構築物のすべて
が、本発明の範囲内に入ることは理解されるであろう。
エピトープ配列あるいはその配列内に抗原エピトープを含むペプチドの合成は
、固相法のような従来の合成技術(例えば、Applied BiosystemsのModel 430A Pe
ptide Synthesizerのような市販ペプチド合成装置の使用による)を使用して容易
に達成される。次に、この方法で合成したペプチド抗原は、予め決められた量に
分
割され、従来の方法で保存され得る。例えば、水溶液中、あるいはさらに好まし
くは、使用まで粉末または凍結乾燥状態で保存される。
一般に、ペプチドは、比較的安定であるため、所望であれば、かなり長期間、
例えば6ヶ月まであるいはそれ以上、抗原活性に認め得る低下または喪失を生じ
ることなく、実質的にいずれの水溶液中においても容易に保存され得る。しかし
、水溶液での長時間の保存を考える場合には、pHを約7.0〜約7.5に維持するため
にTrisあるいはリン酸緩衝液のような緩衝液を包含する試薬を含ませることが一
般には望ましい。さらに、アジ化ナトリウムまたはメルチオレート(Merthiolate
)のような微生物の増殖を阻害する試薬を含ませることが望ましくあり得る。水
溶液状態で長期間の保存を行うためには、その溶液を4℃であるいはさらに好ま
しくは凍結させて保存することが望ましい。もちろん、ペプチドが凍結乾燥ある
いは粉末状態で保存される場合、例えば、計測されたアリコート(使用前に所定
量の水(好ましくは、蒸留水)または緩衝液で再水和される)で、実質上無期限に
保存され得る。
4.24 部位特異的変異誘発
部位特異的変異誘発は、基礎をなすDNAの特異的変異による個々のペプチドの
調製、あるいは生物学的に機能が同等のタンパク質またはペプチドの調製に有用
な技術である。当業者には周知であるこの技術は、例えば、前述の考察の1また
はそれ以上を取り入れて、DNAに1またはそれ以上のヌクレオチド配列の変化を
導入することにより、配列改変体を調製し試験する敏速な能力をさらに提供する
。部位特異的変異誘発は、特定のオリゴヌクレオチド配列(所望の変異のDNA配列
をコードする)および十分な数の近接ヌクレオチドの使用によって変異体の生成
を可能にして、トラバースしている欠失結合部の両側に安定な二重鎖を形成する
ために十分なサイズおよび配列の複雑性を有するプライマー配列を提供する。典
型的には長さが約14から約25個のヌクレオチドのプライマーが好ましく、この配
列の接合部の両側にある約5個から約10個の残基が変化している。
一般に、部位特異的変異誘発技術は、種々の刊行物によって例示されているよ
うに当該分野で周知である。理解されているように、この技術は典型的には、一
本鎖および二本鎖の両方の形態で存在するファージベクターを使用する。部位特
異的変異誘発に有用な典型的なベクターには、M13ファージのようなベクターが
含まれる。これらのファージは容易に商業的に入手可能であり、その使用は一般
に当業者に周知である。二本鎖プラスミドもまた、部位特異的変異誘発に常用さ
れ、これにより、目的の遺伝子をプラスミドからファージに転移させる工程が排
除される。
一般に、この方法に従う部位特異的変異誘発は、まず、一本鎖ベクターを得る
かあるいは二本鎖ベクターの二本の鎖を融解して分けることによって実施される
。この二本鎖ベクターは、その配列内に、所望のペプチドをコードするDNA配列
を含む。所望の変異配列を有するオリゴヌクレオチドプライマーは、一般的には
合成して調製される。次に、変異を有する鎖の合成を完成させるために、このプ
ライマーを一本鎖ベクターとアニールし、E.coliポリメラーゼIクレノーフラグ
メントのようなDNAポリメラーゼ酵素の処理を行う。このように、ヘテロ二重鎖
が形成され、一つの鎖は元の非変異配列をコードし、第二の鎖は所望の変異を有
する。次に、このヘテロ二重鎖べクターをE.coli細胞のような適切な細胞を形質
転換させるために使用し、変異配列アレンジメントを有する組換えベクターを含
むクローンを選ぶ。
部位特異的変異誘発を使用する選択されたペプチドをコードするDNAセグメン
トの配列改変体の調製は、潜在的に有用な種を作成する手段として提供され、そ
れに限定されるものではない。なぜなら、ペプチドの配列改変体とそれらをコー
ドするDNA配列を得る他の方法があるからである。例えば、所望のペプチド配列
をコードする組換えベクターは、ヒドロキシルアミンのような変異誘発剤によっ
て処理され、配列改変体が得られる。これらの方法およびプロトコルに関する具
体的な詳細は、Maloyら,1994;Segal,1976;Prokop and Bajpai.1991;Kuby,199
4;およびManiatisら,1982の教示に見出され、それぞれが本明細書中に、その目
的のために参考として援用される。
部位特異的変異誘発用のPCRTMに基づく鎖重複伸長(strand overlap extension
)(SOE)(Hoら,1989)は、本発明の核酸組成物の部位特異的変異誘発に特に好まし
い。PCRTMの技術は上述のように当業者に周知である。S0E手法には2段階PCRTM
プロト
コルが含まれ、この方法では相補的な対の内部プライマー(BおよびC)を使用し
て適切なヌクレオチド変化を野性型配列へ導入する。二つの別々の反応において
、隣接するPCRTMプライマーA(オリゴ内に組み入れられる制限部位)およびプラ
イマーD(オリゴ内に組み入れられる制限部位)を、プライマーBおよびCと共に
使用して、それぞれPCRTM産物ABとCDとを作成する。PCRTM産物をアガロースゲル
電気泳動によって精製し、2つの重複するPCRTMフラグメントABおよびCDを、隣
接するプライマーAおよびDと組み合せ、そして第二のPCRTM反応に使用する。
増幅されたPCRTM産物をアガロースゲル精製し、適切な酵素で消化し、発現ベク
ター内に連結し、E.coli JM101、XL1-BlueTM(Stratagene,、La Jolla、CA)、JM1
05あるいはTG1l(Carterら,1985)細胞中に形質転換する。クローンを単離し、変
異を、単離されたプラスミドの配列決定によって確認する。ネイティブなDbp遺
伝子配列から始めて、適切なクローンおよびサブクローンがBG26:pB/2.5(5)中に
形成され得、これより部位特異的変異誘発が行われ得る。あるいは、pETベクタ
ー(Novagen,Inc.,Madison,WI;米国特許第4,952,496号、本明細書中に参考として
開示される)の使用が、DBPおよびDBP由来のポリペプチドの組換え産生において
考えられる。
4.25 生物学的機能同等物
本発明のペプチドおよびそれをコードするDNAセグメントの構造において修飾
および変更がなされ、所望の性質を有するタンパク質またはペプチドをコードす
る機能的分子が依然として得られる。同等物あるいは改善された第二世代の分子
を創生するためのタンパク質のアミノ酸の変化に基づく考察を以下に述べる。ア
ミノ酸の変化は表1に従ってDNA配列のコドンを変化させることによって達成さ
れ得る。
例えば、あるアミノ酸は、タンパク質構造中の他のアミノ酸と、例えば抗体の
抗原結合領域または基質分子の結合部位のような構造との相互結合能力に認識さ
れ得る消失を生じることなく置換され得る。タンパク質の生物学的機能的活性を
規定するのは、そのタンパク質の相互作用能力および性質であるため、あるアミ
ノ酸配列の置換はタンパク質配列および、もちろんその基礎をなすDNAコード配
列中で行われ得、にもかかわらず同様の特性を有するタンパク質が得られる。し
たがって発明者らは、様々な変化が開示された組成物中のペプチド配列中、ある
いは対応するDNA配列(上述のペプチドをコードする)中で、生物学的有用性また
は活性の認められ得る消失を起こすことなく起こり得ると考えている。 このような変更の実施において、アミノ酸のハイドロパシー指数が考慮され得
る。タンパク質に相互作用性生物学的機能を付与するアミノ酸ハイドロパシー指
数の重要性は、一般に当該技術では理解されている(Kyte and Doolittle,1982、
本明細書中に参考として援用される)。アミノ酸の相対的ハイドロパシー特性は
、得られるタンパク質の二次構造に寄与し、それは次いでタンパク質と他の分子
、例えば酵素、基質、レセプター、DNA、抗体、抗原などとの相互作用を規定す
ることが理解される。各アミノ酸には、ハイドロパシー指数がその疎水性および
荷電特性に基づいて割り当てられている(KyteおよびDoollttle,1982)。これらは
イソロイシン(+4.5)、バリン(+4.2)、ロイシン(+3.8)、フェニルアラニン(+2.8)
、システイン/シスチン(+2.5)、メチオニン(+1.9)、アラニン(+1.8)、グリシン
(-0.4)、トレオニン(-0.7)、セリン(-0.8)、トリプトファン(-0.9)、チロシン(-
1.3)、プロリン(-1.6)、ヒスチジン(-3.2)、グルタミン酸(-3.5)、グルタミン(-
3.5)、アスパラギン酸(-3.5)、アスパラギン(-3.5)、リジン(-3.9)、およびアル
ギニン(-4.5)である。
あるアミノ酸は類似のハイドロパシー指数あるいはスコアを有する他のアミノ
酸で置換され得、そして類似の生物学的活性を有するタンパク質を依然として生
じる、すなわち生物学的機能の同等なタンパク質が依然として得られることは当
該分野で公知である。このような変化をなすことにおいて、ハイドロパシー指数
が±2以内のアミノ酸の置換が好ましく、±1以内のアミノ酸の置換が特に好ま
しく、そして±0.5以内のアミノ酸の置換がなおさらに特に好ましい。類似のア
ミノ酸の置換が親水性に基づいて効果的に実施され得ることもまた当該分野で理
解されている。本明細書中に参考として援用する米国特許第4,554,101号には、
その近接するアミノ酸の親水性の支配を受ける、タンパク質の最大局所平均親水
性は、該タンパク質の生物学的性質に相関することが述べられている。
米国特許第4,554,101号に詳述されているように、次の親水性値がアミノ酸残
基に割り当られている:アルギニン(+3.0)、リジン(+3.0)、アスパラギン酸(+3.
0±1)、グルタミン酸(+3.0±1)、セリン(+0.3)、アスパラギン(+0.2)、グルタ
ミン(+0.2)、グリシン(0)、トレオニン(-0.4)、プロリン(-0.5±1)、アラニン(-
0.5)、ヒスチジン(-0.5)、システイン(-1.0)、メチオニン(-1.3)、バリン(-1.
5)、ロイシン(-1.8)、イソロイシン(-1.8)、チロシン(-2.3)、フェニルアラニン
(-2.5)、トリプトファン(-3.4)。アミノ酸は、類似の親水性値を有する別のアミ
ノ酸に対して置換され得、生物学的同等物、そして特に免疫学的に同等なタンパ
ク質が依然として得られることが理解される。このような変化において、その親
水性値が±2以内のアミノ酸の置換が好ましく、±1以内のアミノ酸の置換が特
に好ましく、そして±0.5以内のアミノ酸の置換がなおさらに特に好ましい。
従って上で概説したように、アミノ酸置換は、一般に、アミノ酸側鎖置換基の
相対的類似性、例えばその疎水性、親水性、電荷、サイズなどに基づいている。
種々の前述の特徴を考慮に入れた典型的な置換は当業者に周知であり、それには
アルギニンおよびリジン;グルタミン酸およびアスパラギン酸;セリンおよびト
レオニン;グルタミンおよびアスパラギン;そしてバリン、ロイシンおよびイソ
ロイシンが含まれる。
5.実施例
以下の実施例は本発明の好ましい実施態様を示すために挙げるものである。以
下の実施例において開示される技術は、本発明の実施において十分に機能させる
ために本発明者らにより発見された技術を代表し、従って本発明の実施の好まし
い態様を構成すると考えられ得ることは当業者に理解されるはずである。しかし
、本明細書の開示を考慮して、本発明の精神および範囲を逸脱することなく、開
示された具体的な実施態様に多くの変更を加え、やはり同様なまたは類似の結果
を得ることができることも当業者に理解される。
5.1 実施例1−DcnへのB.burgdorferiの接着性
5.1.1 材料および方法
5.1.1.1 細菌株および培養
低継代(インビトロで10継代未満)B.burgdorferi N40を特記しない限り全ての
研究に用いた。高継代B.burgdorferi B31(ATCC 35210)は多数のインビトロ継代
を経ている。B.burgdorferiをBSKII培地中34℃で培養した(Barbour,1984)。培
養物をGasPakチャンバー(BBL,Baltimore,MD)中3〜6%O2で細胞が中期から後
期対数期に達するまでインキュベートした。14,500×gで30分間遠心分離するこ
とにより細胞を採取し、そして濾過した滅菌リン酸緩衝生理食塩水(PBS,pH7.4
;0.137M NaCl、3mM KCl、4mM Na2HPO4、1mM KH2PO4)中で3回穏やかに洗浄し
た。スピロヘータをPBS中に再懸濁し、そして暗視野顕微鏡観察で測定される生
物数にA600を関連付けた参照標準曲線を使用して1mlあたり109個の生物数に細
胞密度を調整した。スピロヘータを4℃で貯蔵し、Dcn結合活性を1ケ月まで維
持した。
Staphylococcus aureus Phillips(臨床骨髄炎分離株)およびPH100(Phillips株
のコラーゲン接着ネガティブ同種変異体)を、ブレインハートフュージョンブロ
ス(Difco Laboratorles,Detrolt,MI)中で抗生物質なしに37℃で一晩増殖させ
た(pattiら、1994)。細胞を洗浄し、PBS中に再懸濁した。
5.1.1.2 Dcnの標識
胎児皮膚由来のウシDcnを上述のようにして精製した(Choiら、1989)。Dcnを、
NHS-LC-ビオチン(Pierce,Rockford,IL)を用いて製造者の説明書に記載された
ように標識し、−20℃で貯蔵した。
DcnをクロラミンT法によりHunter(1978)の記載に従ってヨウ素化した。5μl
(0.5 mCi)のNa125I[Amersham Life Science,Arlington Heights,IL)を使用し
て1mlのPBS中の100μgのDcnを標識した。放射性標識プロテオグリカンの比活性
を約2×106cpm/μgと推定した。
5.1.1.3 付着アッセイ
A)を、Dcn、ラット尾部由来のコラーゲンI型(Collaborative Biochemical Prod
ucts、Bedford、MA)、あるいは仔ウシ皮膚由来のコラーゲンIII型(Sigma Chemic
al Co.、St.Louis、M0)でコートした。DcnをPBSに溶解し、そしてコラーゲンI
型およびIII型を20mM酢酸に溶解し、1mg/mlの濃度に調整した。合計容量50μl
中の2μgの各タンパク質を、マイクロタイタープレートウェル中で4℃にて一
晩インキュベートした。ウェルをデカントし、そして0.1%ウシ血清アルブミン(
BS
A)を含む200μlのPBSで、各5分間3回洗浄した。マイクロタイターウェルをPBS
中の1mg/mlの濃度のBSA 100μlと2時間インキュベートすることにより、別の
タンパク質結合部位をブロックした。ウェルを洗浄し、そして各5分間3回、PB
S-0.1%ウシ血清アルブミン(BSA)1mlあたり109生物を含むの懸濁物25μlと共に
1時間インキュベートした。マイクロタイターウェルをPBS中の1mg/mlの濃度の
BSAの100μlと2時間インキュベートすることにより、別のタンパク質結合部位
をブロックした。ウェルを洗浄し、そしてPBS-0.1%BSAの1mlあたり109生物を
含む懸濁物の25μlと1時間インキュベートした。ウェルを洗浄して付着してい
ない細菌を除去した後、ウェルを、PBS-0.1%BSA中の抗B.burgdorferiウサギ血
清(ウサギに1mlあたり108生物の洗浄したB.burgdorferi B31を接種し、そして
接種後3週間で血清を採集した)の1:1,000希釈物の100μlと1時間インキュベー
トした。S.aureus付着をアッセイするときにはこの工程を省略した。なぜなら
、S.aureusの表面上のプロテインAは2次抗体に直接結合するからである。ウェ
ルを洗浄した後、PBS-0.1%BSA中のヤギ抗ウサギアルカリホスファターゼ結合体
(Bio-Rad,Hercules,CA)の1:1,000希釈物100μlと1時間インキュベートし、そ
の後洗浄して、続いて1Mジエタノールアミン-0.5mM MgCl2(pH 9.8)中に溶解した
1mg/ml濃度のSigma 104ホスファターゼ基質100μlと37℃で30〜45分間インキュ
ベートした。マイクロプレートリーダー(Molecular Devices,Menlo Park,CA)
でA405を測定した。
付着の阻害をアッセイするため、1mlあたり109生物のB.burgdorferi N40を
含む100μlの懸濁物を、可能性のある競合物(または他に述べられているもの)
2μgと室温で1時間プレインキュベートした。可能性のある競合物には、Dcn,
BSA(The Binding Site,San Diego,CAまたはICN,Costa Mesa,CA)、フェチュ
インIV型(Sigma)、チログロブリンII型(Sigma)、フィブリノーゲン(KabiVitrium
,Stockholm,Sweden)、アグレカン(ウシ軟骨から単離)、ヘパリン(Sigma)、お
よびコンドロイチン硫酸A型(クジラおよびサメ軟骨由来、Sigma)が含まれる。10
%BSAの1μlを加えて1%BSAの最終濃度を得た。この懸濁物をタンパク質でコ
ートしたマイクロタイターウェルに加え、上記したようにアッセイを続けた。
5.1.1.4 結合アッセイ
B.burgdorferi N40細胞(1.5×108)を、1%BSAを含む最終容量0.5mlのPBS中
で、約50,000cpmの125I標識Dcnと室温で1時間インキュベートした。1%BSAを
含む3mlのPBSを加えることにより反応を停止し、続いて6,000×gで30分間遠心
分離した。細菌ペレットに結合した放射性標識Dcnを、Cobra II Auto-Gamma Cou
nter(Packard Instruments,Meriden,CN)において定量した。細菌を含まずに上
記のようにインキュベートしたチューブ中で回収された放射活性を、バックグラ
ウンドとみなし、細菌を使用して得られた値から差し引いた。上記のようにB.b
urgdorferiを125I標識Dcnとインキュベートし、そして特定の時間で反応を停止
することにより、結合の時間依存性をアッセイした。
洗浄したB.burgdorferi N40(1mlあたり108生物)を5μgの非標識競合物と30
分間プレインキュベートすることにより、結合の阻害をアッセイした。放射性標
識Dcn(50,000cpm)を加え、インキュベーションをさらに30分間継続した。1%BS
Aを含む3m1のPBSを加えることにより反応を停止し、そしてアッセイを上記のよ
うに継続した。
5.1.1.5 SDS-PAGEおよびウェスタンブロットタイプのアッセイ
B.burgdorferi全細胞溶解物由来のタンパク質を、ドデシル硫酸ナトリウム−
ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)(Laemmli,1970)にかけ、ウェスタ
ンブロットタイプのアッセイでプローブした。SDS-PAGEのために、還元条件下で
SDSを煮沸することにより2×107のB.burgdorferi細胞を溶解し、そして5〜15
%勾配のアクリルアミドスラブゲル中で175Vにて30分間、または12.5%アクリ
ルアミド溶解ゲル中で200Vにて35分間電気泳動にかけた。ウェスタンブロット
タイプアッセイのために、タンパク質をポリアクリルアミドゲルからニトロセル
ロースメンブレン(Schleicher & Schuell,Inc.,Keene,NH)に、4℃にて1.5時
間のエレクトロブロットにより移した。TBST(0.15M NaCl,20mM Tris-HCl,0.0
一晩インキュベートすることにより、メンブレン上のさらなるタンパク質結合部
位をブロックした。メンブレンを、TBSTの1mlあたり0.1μgのビオチン標識Dcn
と室温にて1時間インキュベートし、洗浄し、TBST中のアビジンD西洋ワサビペ
ルオキシダーゼ結合体(Vector Laboratories,Burlingame,CA)の1:3,000希釈物
と1時間インキュベートした。メンブレンを洗浄し、Enhanced Chemi-Luminesce
nce検出試薬1および2(Amersham Life Science)の1ml中で1分間インキュベー
トし、そして1〜5秒間X線フィルムに露出した。
5.1.2 結果
5.1.2.1 B.burgdorferiはDcnに接着する
皮膚コラーゲン線維の主要な巨大分子成分(すなわち、コラーゲンI型およびI
II型およびDcn)のいずれかが、B.burgdorferiの接着性を支持し得るかどうかを
決定するため、本発明者らはインビトロ付着アッセイを使用した。マイクロタイ
ターウェルをDcnまたはコラーゲンでコートし、そしてスピロヘータの懸濁物を
、タンパク質でコートしたウェル中で1時間インキュベートした。非接着生物を
洗浄により除去した後、免疫学的方法により接着スピロヘータを検出した。B.b
urgdorferi N40はDcnをコートしたウェルに接着したが、コラーゲンをコートし
たウェルへのスピロヘータの接着性は、BSAをコートしたウェルへの接着性より
もわずかに大きいだけであった。接着スピロヘータを、非接着生物を洗浄により
除去した後、免疫学的方法により検出した。B.burgdorferi N40はDcnをコート
したウェルに接着したが、コラーゲンをコートしたウェルへのスピロヘータの接
着性は、BSAをコートしたコントロールウェルへの接着性よりもわずかに大きい
だけであった。さらに、この酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)タイプの試験に
おいては、B.burgdorferiとインキュベートしたコラーゲンコートウェルからの
シグナルは、細菌の不在下でインキュベートしたタンパク質コートウェルからの
シグナルに匹敵した。コントロールとして、本発明者らは、コラーゲンコートウ
ェルが、コラーゲン接着物質(adhesin)を発現するS.aureus Phillipsの接着性
を支持し得るが、コラーゲン接着(adhesin)ネガティブ変異体であるPH100株の接
着性を支持し得ないことを示した。これらのデータは、B.burgdorferi N40がDc
nには接着するが、皮膚コラーゲン線維の他の主要成分には接着しなかったこと
を示す。
B.burgdorferiのDcnコートマイクロタイターウェルへの接着性を時間の関数
としてアッセイすると、約1時間で最大接着性に達する時間依存性プロセスが観
察された。さらに1時間インキュベーションを続けても、接着細菌の数は増加し
なかった。
B.burgdorferiはまた、可溶性Dcnを認識するようである。スピロヘータを、
濃度を増加させながら可溶性Dcnとプレインキュベートすると、Dcn基質への接着
性が漸減した。2.5×107のスピロヘータを0.1μgのDcnとプレインキュベートす
ると、付着の50%減少が観察された。
DcnをコートしたウェルへのB.burgdorferiの接着の特異性を決定するため、
本発明者らは、スピロヘータを種々の可溶性細胞外成分(例えばフェチュイン、
チログロブリン、フィブリノーゲン、アグレカン、およびコンドロイチン硫酸鎖
)とプレインキュベートすることにより、このような付着を阻害することを試み
た。B.burgdorferiを各成分と個別に1時間プレインキュベートし、そしてスピ
ロヘータがDcnをコートしたウェルに付着されるかどうかに関わらず、懸濁物を
マイクロタイターウェルに移した。Dcnは付着を100%阻害したが、他の可能性の
あるインヒビターはスピロヘータの付着にわずかに影響した過ぎず、20%未満の
阻害を生じた。従って、B.burgdorferiのDcnへの付着は、高度に特異的である
ようである。
5.1.2.2 B.burgdorferiは可溶性125I標識Dcnに結合する
改変したインビトロ結合アッセイを使用して、B.burgdorferiが可溶性125I
標識Dcnに結合するかどうかを決定した。PBS、1%BSA、および125I標識Dcnを
含む懸濁物中でスピロヘータをインキュベートした。インキュベーションの終わ
りに、細菌を遠心分離により採集し、結合したDcnの量を、ペレット中の放射能
を測定することによりアッセイした。
0から120分までの時間の関数として結合をアッセイすると、最大結合は15分
で得られ、そして2時間まで一定に維持られた。3〜4時間の延長されたインキ
ュベーションにより、しばしば結合は減少した。B.burgdorferi B31の高継代分
離株はどの時点においても結合を示さなかった。
これらの結果を付着アッセイの結果と相関させるため、懸濁物中の種々の非標
識成分による25I標識DcnとB.burgdorferiとの結合の阻害を試みた。スピロヘ
ータを標識していない可能性のある競合物と放射性標識Dcnの不在下で30分間プ
レインキュベートした。125I標識Dcnを添加した後、さらに30分間インキュベー
ションを継続した。Dcnは、放射性標識リガンドの結合を63%阻害したが、試験
した他の可能性のあるインヒビター(アグレカン、チログロブリン、BSA、フェチ
ュイン、コンドロイチン硫酸、フィブリノーゲン、およびヘパリン)は、実質的
に効果なく、いずれも10%未満しか結合を減少させなかった。従って、可溶性12 5
I標識Dcnの細菌結合に対する非標識インヒビターの効果は、B.burgdorferiの
Dcn基質への付着に対する効果と同様であり、同じ細菌分子が関与していること
を示している。
Dcnのどのドメインがスピロヘータへの結合に関与しているかを決定するため
に、本発明者らは、単離されたコアタンパク質、単離されたGAG鎖、または両者
の等モル量混合物を使用して、インタクトな125I標識DcnへのB.burgdorferiの
結合を阻害することを試みた(Bidansetら、1992)。結合は、インタクトなプロテ
オグリカン(コアタンパク質に共有結合したGAG鎖を含む)により阻害されたが、
単離されたコアタンパク質、単離されたGAG鎖、あるいは両者の混合物によって
は阻害されなかった。
B.burgdorferiを125I標識Dcnの量を増加させながらインキュベートすると、
リガンドの濃度依存性結合が観察された。細菌の不在下でインキュベートしたチ
ューブで回収された放射能(非特異的結合)もまた、標識されたDcnの量が増加す
るに従って増加した。125I標識Dcnの特異的細菌結合(全結合−非特異的結合)は
飽和に近づくようであった。これらのデータから、近似Kd値を細菌あたりのDcn
結合部位の相互作用および数(n)について推定した。[S]結合/[S]遊離を[S]結合
に対してプロットした。ここで、基質SはDcnである。Kdは3×10-7M-1と計算さ
れ、これは中程度の親和性を示し、そしてnは1生物あたり約5×104Dcn結合部
位と計算され、これは小コピー数を示している。結合したDcnについての標準偏
差は大きいが、これらの値はKdおよびnの準定量的推定値である。
5.1.2.3 B.burgdorferiからのDBPの同定
B.burgdorferiによって発現される別個のDBPを同定する試みにおいて、ウェ
スタンブロットタイプのアッセイでビオチン標識Dcnをプローブとして使用した
。全細胞B.burgdorferi溶解物からのタンパク質を、還元条件下でSDS-PAGEによ
り分離し、そしてニトロセルロースメンブレンに移した。3%脱脂粉乳を含む溶
液でさらなるタンパク質結合部位をブロックした後、ビオチン標識Dcnをメンブ
レン上のタンパク質に結合させ、その後西洋ワサビペルオキシダーゼ結合アビジ
ンをビオチン標識Dcnに結合させた。DBPを化学発光により可視化した。このアッ
セイにより、B.burgdorferi N40からのタンパク質の混合物中に見かけの分子量
が19kDaおよび20kDaの2種のDBPの存在が明らかにされた。SDS-PAGEを行いその
後にクーマシーブリリアントブルーで染色することにより、これらのタンパク質
はB.burgdorferiの全タンパク質の小部分を構成することが示された。この2種
のDBPはOspC(約21kDaにおける顕著なバンド)の直下を移動するが、存在したとし
てもクーマーシーブルー染色によってはほとんど見えない。高継代の非Dcn結合B
31株からのタンパク質を同様に分析した場合、DBPは全く検出されなかった。
本発明者らはまた、ウェスタンブロットタイプアッセイにおいてB.burgdorfe
riタンパク質へのビオチン標識Dcnの結合の阻害を試みた。Dcn基質への細菌の付
着をブロックする試みにおいて、あるいはインタクトなスピロヘータへの125I
標識Dcnの結合を阻害する試みにおいて使用したものと同じ非標識タンパク質と
ともにメンブレンをプレインキュベートした。3つ全てのアッセイにおいて同じ
タイプの特異性が観察された。さらに、単離されたGAG鎖またはコアタンパク質
の存在は、B.burgdorferiタンパク質へのビオチン標識Dcnの結合を妨害しなか
った。合わせて考慮すると、これらのデータは、DBPと同定された19kDaおよび20
kDaのタンパク質が、インタクトなスピロヘータへの125I標識Dcnの結合を担い
、そしてDcn基質への細菌の接着を媒介していることを示唆する。
これまでの研究により、B.burgdorferiが主として細胞外病原体であり、そし
てスピロヘータがコラーゲン線維と密接に関連してしばしば見出されることが明
らかになっている(Bartholdら、1991;1992;1993;Duray、1992)。この関連に
基づき、本発明者らは、B.burgdorferiが、コラーゲン線維の成分を特異的に認
識する接着物質(adhesin)を発現するという仮説をたてた。B.burgdorferiが定
常的に見られる組織である皮膚において、コラーゲン網は、コラーゲンI型およ
びIII型ならびにプロテオグリカンDcnから主に構成され、プロテオグリカンDcn
はコラーゲン線維と結合している。
B.burgdorferiはDcnから構成される基質に接着したが、コラーゲンI型にもI
II型にも接着しなかった。これらのデータは、Dcnが、皮膚において、B.burgdo
rferi接着の可能な標的であることを示唆する。これまで、ヘパリン(Isaacs、19
94)およびαIIbβ3インテグリン(Coburnら、1993;1994)へのB.burgdorferiの
接着が報告されている。さらに、ヘパリンは、培養HeLa細胞へのB.burgdorferi
の接着を阻害する(Isaacs、1994)が、この研究で示されたように、スピロヘータ
へのDcnの結合に影響しない。B.burgdorferiは、宿主組織接着のいくつかの機
構を有する可能性が非常に高い。しかし、これまでに記載された接着機構のいず
れかが、真皮におけるコラーゲン線維の観察されたコロニー化を担う可能性は小
さい。
B.burgdorferiはまた、飽和速度論を示し、かつ時間依存性および濃度依存性
様式で起こるプロセスにおいて、可溶性Dcnに結合する。最大結合は、Dcnが、マ
イクロタイターウェル上に固定される場合より、溶液中にある場合により迅速に
達成された。この矛盾の理由は不明である。Dcn基質への、可溶性125I標識Dcn
の結合およびスピロヘータの付着は両方とも、Dcnにより有効に阻害された。そ
の他の細胞外マトリックスタンパク質は、わずかな効果を有するのみであった。
このことは特異性の高い度合いを示唆する。さらに、単離されたコアタンパク質
も単離されたGAG鎖も、単独でも組み合わせても、結合を阻害できなかった。
Dcn分子上のBorrelia結合部位は同定されていなかった。おそらく、Dcnは、プ
ロテオグリカン上の異なる部位が関与する2種の相互作用により、一度にコラー
ゲンおよびborreliaの両方に結合する。スピロヘータ上のインタクトなDcn接着
物質(adhesin)に必要とされることは、コアタンパク質およびGAG鎖の分離の際に
破壊される立体構造上のモチーフを認識し得ることである。
DcnへのB.burgdorferiの結合についてのKdは、約3×10-7M-1と推定された。
これは中程度の親和性を示す。結合部位数nは、1生物あたり約5×104コピーと
計
算された。これは低コピー数である。SDS-PAGE分析もまた、DBPが、豊富なB.bu
rgdorferiタンパク質ではないことを示しているようである。
ウェスタンブロットタイプアッセイにより、見かけの分子量が19kDaおよび20k
Daの2種の推定Dcn接着物質(adhesin)が同定された。19kDaタンパク質は、20kDa
タンパク質と同じ遺伝子に由来する短縮型産物であり得る。あるいは、2種のタ
ンパク質は遺伝的に異なり得る。これらのデータは、B.burgdorferi N40により
発現される2種のタンパク質が、皮膚コラーゲンへのスピロヘータの付着を、Dc
nを介して媒介する接着物質(adhesin)として作用し得ることを示す。低継代Sh-2
.82(Shelter Island,NYからのIxodes damminiダニ分離株)、B31(Barbour、1984
)、および297(Isaacs、1994)を含むいくつかの他のB.burgdorferi株もまた、12 5
I標識Dcnに結合し、そして20kDa分子量範囲のDBPを発現する。
5.2 実施例2-ネイティブなB.burgdorferi DbAおよびDbpBの部分精製
B.burgdorferl N-40株の膜を抽出することにより、DBPを部分精製した。約1
×109生物/mlリン酸緩衝化生理食塩水(PBS)に、N-オクチル-グルコピラノシドを
1.5%の濃度まで加えた。混合物を旋回させながら室温で20分間インキュベート
した。インキュベートした混合物を30,000rpmで5分間遠心して沈殿させ、そし
て抽出された膜構成成分を含む上清を取り出した。上清をPBSに対して4℃で一
晩透析した。緩衝液は一回交換した。その後、透析した膜上清を0.2μmフィルタ
ーで濾過し、Dcnアフィニティカラムに注いだ。
Dcnアフィニティカラムを、まずChoiにより記載された方法に従ってウシ胎児
皮膚からDcnを精製することにより調製した。次に、精製したDcnを、CNBr活性化
結合させた。2.0mlのDcnカラムをPBSと室温にて平衡化させ、そして膜調製物を
カラムに注ぎ、続いて10カラム容量のPBSで洗浄した。Dcnカラムに結合したタン
パク質を1M NaClで溶出し、そして8個の0.5ml画分を採集した。
採集した各画分の20μlを、5〜15%勾配のSDSポリアクリルアミドゲル中で2
連で電気泳動した。一つのゲルをクーマシーブルーで染色した。このゲルは、約
20kDaに一つの主要なバンドを示した。二番目のゲルをニトロセルロースに移し
、
製造者の説明書に従って、NHS-LC-ビオチン(Pierce.Rockford、IL)で標識したD
cnを用いてプローブした。このビオチン化ウェスタンブロットにより、2つのDc
n結合バンドが示され、一つは約18〜19kDaであり、そしてもう一つは約20kDaで
あった。
より低い方のゲルバンド(例えば18〜19kDaバンド)の部分をクーマシーブルー
染色ゲルから切り出し、5〜20%勾配のポリアクリルアミドゲルに、エンドペプ
ia)に移し、クーマシーブルーで染色し、そして約50%メタノール/10%酢酸中で
脱染した。約18kDaにおいて得られたバンドをメンブレンから切り出し、そして
商業的な配列決定のために、the Baylor College of Medicine Core Protein Fa
cility(Houston、Texas)に送った。
5.3 実施例3-B.burgdorferi膜に対するDBPの局在化
DBPの接着機能、および増殖阻害抗体の標的としてのその役割は、DBPがborrel
ia外膜に局在することを示している。このB.burgdorferi B3に関する生化学的
支持をさらに得るため、最近公開された等密度遠心法(Bledsoeら、1994)により
、全膜を内膜および外膜(IM、OM)に分離した。界面活性剤相分割によると、DbpA
は、OspAおよびその他のborrelia膜リポタンパク質(Brandtら、1990)と同様に両
親媒性であるようである。これらのタンパク質上の脂質の存在を確認するため、
B.burgdorferi B31を3H-パルミテートで代謝的に標識し(Brandtら、1990)、溶
解し、そしてウサギ抗rDbpAおよび抗rOspAを用いる免疫沈降アッセイに使用した
。DbpAおよびOspAは両者とも3Hを取り込むことが判った。従って、DbpAは、そ
の配列および膜分画特性により推定されるようにリポタンパク質である。
5.4 実施例4-DbpAおよびDbpBをコードする核酸配列
5.4.l dbpAおよびdbpBのDNA配列
dbpAおよびdbpB遺伝子をB.burgdorferi N40株から単離するために、λZAPU発
現ライブラリーを、B.burgdorferi 297株のゲノムDNAから構築した。ウェスタ
ンブロットタイプのアッセイを使用して、297株がDBPを発現することを確認した
。
本発明者らは、クーマシーブルー染色による同様なタンパク質プロフィールにも
かかわらず(図23A)、B.burgdorferi 297株はDbpを発現するが、HP B31株は発現
しないことを示した(図23B)。本発明者らは、付着アッセイを使用して、B.burg
dorferi 297株はまたDcn基質に付着し得るが、HP B31株は付着し得ないことを示
した(図23C)。
ポジティブクローンを配列決定し、そして約0.6kbのオープンリーディングフ
レームを同定した。2.5kbのインサートおよび約0.6kbのオープンリーディングフ
レームを含む1つのクローンを、American Type Culture Collection(ATCC)に、
1995年4月24日に寄託し、これは受託番号ATCC69791を有する。このクローンを使
用してDbpAを発現させることによって1つの主要な組換えタンパク質DbpAを発現
させ、そしてこの発現タンパク質は、アフィニティクロマトグラフィー、および
標識Dcnプローブを用いるドットブロットアッセイにより、Dcnに結合することを
示された。発現DbpAはまた、B.burgdorferiのDcnへの接着を妨げることも示さ
れた。
λZAPTM発現ライブラリーを、V.A.Medical Center(Jackson,MS)のRobin Isa
acs博士から入手した。このライブラリーは、製造者(Stratagene,La Jolla,CA
)の説明書に従ってB.burgdorferi 297株のDNAを使用して構築された。このライ
ブラリーをB.burgdorferl 297(p3)培養物から回収したDNAから作製した。この
ライブラリーは、ゲノムおよびプラスミドのエレメントを含んでいた。DNAをSau
3Aで部分的に消化し、そして部分的に末端を充填して、XhoIにより消化し部分的
に充填したベクター中への連結を可能にした。最初のライブラリーは約2.1×105
クローンを含み、組換え体は95%を越えていた。平均インサートサイズは2〜4
kbの範囲であった。
ライブラリーを6つの90mmプレートにプレートし、そしてプラークを、Sambroo
kら(1989)により記載されたプロトコールに従って、HAFTニトロセルロースフィ
ルター(Millipore,Bedford,MA)上にリフトした。フィルターを、3%(w/v)ウシ
血清アルブミン(BSA)を含むTBST(0.15M NaCl,0.02M Tris-HCl 0.05% Tween-2
温にて5分間3回洗浄した。洗浄したフィルターを、TBSTの1mlあたり1μgのジ
ゴキシゲニン標識Dcn(上記のように調製)とともに室温にて1時間インキュベ
ートし、次いで上記のように洗浄し、そしてTBST中1:1000の抗ジゴキシゲニン-P
0DFabフラグメントとともに1時間室温にてインキュベートした。抗体マーカー
を、洗浄し、そしてクロロナフトール溶液(10mlのメタノール中の30mgの4-クロ
ロ-1-ナフトール[Bio-Rad,Hercules,CA],−20℃で10分間冷却した後、50mlの
TBS[0.15M NaCl,0.02M Tris HCl,pH 7.5]および100μlの30%H2O2を添加)中で
発色が完了するまで室温にて5〜20分間インキュベートすることにより、発色さ
せた。
ポジティブプラークを採取し、記載されたように(Sambrookら、1989)SM中に貯
蔵した。純粋なプラークが得られるまで(さらに2〜4回)、プラークを、ジゴキシ
ゲニン標識Dcnを用いて上記のようにスクリーニングした。DBPを発現するクロー
ンのDNAを、λZAPIITMベクターとともに同封された製造者の説明書に従ってpBlu
e
インサートを配列決定した。
機能的に活性なDcn結合タンパク質を検索するために、ライブラリーからの約6
00,000のプラークを、ジゴキシゲニン標識Dcnを用いてスクリーニングした。2
つのクローンpBG26およびpBG27を同定し、配列決定した。DNA配列決定により、
2つのクローン間の1500kbの重複配列が明らかになった。pBG26は500bpのさらな
る上流配列を含み、そしてpBG27は500bpのさらなる下流配列を含む(図24)。DNA
配列の分析により、1500bpの重複配列内にそれぞれ正確に561bpの2つのORFが明
らかになった。ORFは、オペロン中に配置されていないが、別個のプロモーター
を有し、そして177bpのDNA配列によって分離されている。これらORFは、続いて
、DBPをコードする遺伝子であることが示され、従ってこれらはdbpAおよびdbpB
と名付けられた。推定アミノ酸配列の分析により、推定の脂質付着部位LISC(Dbp
A)およびLVAC(DbpB)が明らかになった。dbpAおよびdbpBのヌクレオチド配列を、
MacVectorプログラムを使用して整列させ、そしてこれらヌクレオチド配列が、5
0%の同一性を有することを示した。推定アミノ酸配列を整列させ、これらアミ
ノ酸配列がわずか40%の同一性しか有さないことを示した。
2.5kb(配列番号7)インサートの配列を図2Aおよび図2Bに示す。dbpBの約0.6kb
のオープンリーディングフレームは、ヌクレオチド791のATG配列で始まり、そし
てヌクレオチド1351で終わる;dbpAの約0.6kbのオープンリーディングフレーム
は、ヌクレオチド1471のATG配列で始まり、そしてヌクレオチド2031のTCGで終わ
る。DbpAおよびDbpBのアミノ酸配列を配列番号8および28に示す。dbpB遺伝子は
、このクローンにより高レベルでは発現されなかった。しかし、そのORFは、dbp
Aと長さが同一であった。しかし、驚くべきことに、これら2つの遺伝子の産物
は、約40%のアミノ酸配列同一性しか有さない。
5.4.2 組換えDbpAおよびDbpBタンパク質の発現および精製
両遺伝子の推定アミノ酸配列内の推定脂質付着部位の同定は、これらがリポタ
ンパク質をコードすることを示唆した。天然のDBPは、ウェスタンブロット分析
および3Hパルミテートの取り込み(DbpA)により決定されるように、それらがTri
toin X-114界面活性剤相中に分配されることに基づいて、リポタンパク質である
と考えられる。B.Burgdorferi由来の他のリポタンパク質の研究により、シグナ
ルペプチダーゼIIは、脂質付着後、システインのN末端側で切断することが示さ
れた。成熟形態のネイティブなタンパク質を刺激するために、PCRを使用して、
対応するアミノ酸短縮を有する組換えDBPを構築した;これら構築物をDbpA:504
およびDbpB:500と名付けた(図24)。これらタンパク質をE.coli M15細胞中で発現
させ、そしてポリヒスチジン(N末端)融合。
固定ニッケルキレートクロマトグラフィーによりDBPを精製した。必要な場合
、タンパク質を、続けて、カチオン交換クロマトグラフィー(Mono-S、Pharmacia
、Uppsala.Sweden)により精製した。DbpB:500は、SDS-PAGEにより約19kDaの単
一バンドとして現れた。DbpA:504は高度に可溶性であった。そこで、9個のアミ
ノ末端残基のみを欠く構築物(DbpA:549と名付けた;図23Aおよび図23B)を作製し
た。精製DbpA:549は可溶性のようであったが、SDS-PAGEにより分析した場合、こ
のタンパク質は、見かけの分子量が20および40kDaの2つのバンドを示した。こ
のことは二量体の形成を示す。40kDaタンパク質をウェスタンブロットによりDbp
A:549であると確認した。二量体は、SDS-PAGEを還元条件下で実行した場合でさ
えも検出され得るが、これらは、サンプルおよび泳動緩衝液の両方に過剰な(0.1
M)β
メルカプトエタノールを添加することによって、ほぼ完全に排除された。このこ
とは、凝集が分子間ジスルフィド結合に起因することを示唆する。二量体形成を
排除する試みにおいて、DbpA:549の部位特異的変異体を作製した。この変異体で
は、25位の唯一のシステインをアラニン残基に変異させた(DbpA:C25A、図24)。
得られた変異体は、単一バンドとして泳動したので、二量体化していないようで
あった。
5.4.3 組換えDBPは機能的に活性である
組換えDbpの活性をウェスタンブロットタイプのアッセイおよびマイクロタイ
ターウェル結合アッセイにより決定した。ウェスタンブロットタイプのアッセイ
は、標識リガンド(この場合、ジゴキシゲニン標識Dcn)をプローブとして使用す
るよう改変した、伝統的なウェスタンブロットに基づく。精製タンパク質を、還
元条件下でのSDS-PAGEにより分離し、ニトロセルロースメンブレンに写した。5
%脱脂粉乳を含む溶液でさらなるタンパク質結合部位をブロックした後、ジゴキ
シゲニン標識Dcnをメンブレン上のタンパク質に結合させ、続いてアルカリホス
フェート結合抗ジゴキシゲニンFabフラグメントをジゴキシゲニン標識Dcnに結合
させた。ホスファターゼ基質反応性によりDcn結合タンパク質を可視化した。3
つすべてのタンパク質DbpA:549、DbpA:C25AおよびDbpB:500は、相対的なバンド
強度により判断されるように、おおよそ同様なDcn結合活性を示した。
結合アッセイによりDcn結合活性を決定するために、別々のマイクロタイター
ウェルを漸増量のDbpでコートし、次いでビオチン標識Dcnを1時間結合させた。
このアッセイを使用して、DbpA:549、DbpA:C25Aは、DbpA:549と比較してほぼ85
%の活性を有した。この不一致は、マイクロタイターに対するタンパク質の親和
性の相違に起因する可能性がある。ネガティブコントロールとして使用した組換
え0sp(N40株からポリヒスチジン融合体タンパク質として産生)は、1000ng/ウェ
ルの最高濃度でさえ、検出可能なDcn結合活性をまったく示さなかった。
5.4.4 DBPの特徴付けおよびDcn結合
マイクロタイターウェルをDcnでコートし、そしてそのウェルを漸増濃度のDBP
とともに1時間プレインキュベートし、その後B.burgdorferiの懸濁物を付着さ
せることによって、付着の阻害をアッセイした。DbpA:549およびDbpA:C25Aは両
方とも、DcnコートしたマイクロタイターウェルへのBorreliaの付着を阻害し得
る。B.burgdorferi 297の付着は、ウェルを600ngのいずれかのタンパク質とと
もにプレインキュベートする場合、完全にブロックされる(図26A)。いずれかの
タンパク質とのプレインキュベーションは、実際に、不明な理由のために、付着
のいくらかの増強を生じた。B.burgdorferl N40の付着は、ウェルを200ngのい
ずれかのDbpAタンパク質とともにプレインキュベートした場合、93%阻害され、
そして400ngでプレインキュベートした場合には、完全にブロックされる(図26B)
。N40については、DbpBは、付着を若干阻害するようであった。このデータは、
異なるBorrelia株でDBPの発現が変化し得ることを示唆した。あるいは、これら
2つのタンパク質は、Dcnの異なる結合部位に結合し得る。
ウェスタンブロットを使用して、異なるBorrelia株が異なる相対量の2つのDB
Pを発現するかどうかに取り組んだ。ウサギ抗血清を、DbpA:549およびDbpB:500
に対して作製した。驚くべきことに、これらの抗血清は、ELISAによって決定さ
れる場合、最小の交差反応性を示した。セファロースビーズに結合したDbpを使
用してわずかな交差反応性抗体を吸着除去した。B.burgdorferi 297およびN40
の全細胞溶解物中のタンパク質を、還元条件下でのSDS-PAGEによって分離し、ニ
トロセルロースメンブレンに移した。吸着抗血清を使用して、ウェスタンブロッ
ト中のDbpAおよびDbpBについてプローブした。B.burgdorferi N40は、DbpAより
DbpBを発現するようであるが、B.burgdorferi 297については逆のようである。
競合結合アッセイを使用して、DBPがDcnの同一部位に結合するかどうかを決定
した。DBPを、約1000倍過剰のビオチン標識Dcn中で個別にプレインキュベートし
て、Dcnのすべての結合部位を飽和させた。DBPをマイクロタイターウェル上にコ
ートし、その後Dcn-DBP混合物を結合させた。DbpAは、DbpBとDcnとの間の相互作
用に首尾良く競合し、逆もまた同様であった(図27)。予測されたように、OspCは
、DcnとのいずれのDBPの結合も阻害せず、そしてそれぞれのDBPは、それ自体と
のDcnの結合を阻害し得た。従って、両タンパク質は、Dcnの同一部位に結合する
ようである。
5.4.5 考察
標識Dcnをプローブとして使用して、B.burgdorferi 297 DNAから構築したλZ
APIIゲノムライブラリーから、Dbp遺伝子をクローニングした。正確に561bpの2
つの遺伝子を単離した。E.coliは、DBP遺伝子プロモーターの1つまたは両方を
認識し得た。なぜなら、いずれのタンパク質も融合物として発現されていなかっ
たからである。遺伝子を、サザンハイブリダイゼーションにより56kbプラスミド
に位置決めした。同じプラスミド上にはospABオペロンが位置する。DbpAおよびD
bpBの推定アミノ酸配列は40%同一であり、それらの「規格化整列スコア」を350
と算出した。このことは、2つのタンパク質が進化的に関連することを示す。
両DBPを、E.coliにおいて、それらのリーダーペプチドを欠くポリヒスチジン
融合タンパク質として産生し、そしてニッケルキレートクロマトグラフィーによ
り精製した。組換えDBPは活性であったが、マイクロタイターウェル結合アッセ
イに基づけば、Dcnについて異なる結合親和性を有するようであった。しかし、
これらの不一致は、ウェル上の不完全なコーティングに起因し得る。バンド強度
により判定した結合には、ウェスタンブロットタイプのアッセイにより検出可能
な相違はない。
DcnコートしたマイクロタイターウェルへのB.burgdorferiの付着を組換えDBP
で阻害することを試みた。DbpA:549およびDbpA:C25Aは、DbpBと比較して、付着
を阻害することにより効率的であったが、3つのタンパク質はすべて、顕著な程
度まで付着を阻害した。これらの結果は、おそらく、すべてのB.burgdorferi株
がDbpAおよびDbpBの両方を発現するのではないことを示唆する。ただ1つのバン
ドが、B.burgdorferi 297についてのウェスタンブロットタイプのアッセイによ
り検出され得るが、N40株では、2つのバンドが容易にはっきりと見えた。B.bu
rgdorferi N40および297の全細胞溶解物を、DbpAおよびDbpBを認識する非交差反
応性ポリクローナル抗血清によるウェスタンブロットにおいてプローブした。N4
0はDbpBをより多く発現し、そして297はDbpAをより多く発現するようであった。
従って、DbpAはDBPの相対的発現にかかわらず、Dcnへのスピロヘータの付着のよ
り効果的なインヒビターである。
DbpAおよびDbpBがDcnの同一部位に結合するかどうかを決定するために、競合
結合アッセイを実行した。DbpAおよびDbpBは両方とも、Dcnの同一部位に結合す
ることが示された。DbpA:C25Aは、DbpA:549およびDbpB:500と比較すると、わず
かながら効果的でないインヒビターであった。これは変異の結果であり得る。こ
のアッセイにおいて、DbpBは、インタクトなスピロヘータとは競合し得ない(図2
6Aおよび図26B)にもかかわらず、Dcn結合についての競合に、DbpAとちようど同
程度に効果的である(図27)。この相違は、インビトロアッセイにおいて精製タン
パク質を使用することから生じたアーチファクトであり得る。なぜなら、Borrel
ia膜に存在するDBPは、十分には接近可能であり得ないからである。
B.burgdorferiは、それぞれ、異なるDcn結合タンパク質DbpAおよびDbpBをコ
ードする、dbpAおよびdbpBと呼ばれる2つの遺伝予を有する。これらのタンパク
質は、サイズ、配列および機能が同様であるが、別々のプロモーターの制御下で
発現され、そして交差反応性抗体を誘発しない。
5.5 実施例5−Borrelia単離株におけるDBPの同定
本発明の1つの局面は、borrelia感染の診断指標として、本明細書に開示され
たDBP組成物を使用するborreliaの同定である。表2(ウエスタンハイブリダイゼ
ーション分析を使用するborrelia中のDBPのアッセイ)に示されるように、少なく
とも13株のB.burgdorferi、5株のB.garinii,および少なくとも3株のB.afz
eliiにおいてDBPの存在を同定することが可能であった。これらの方法は、臨床
上の単離株における細菌の同定のための重要な診断ツールを表す。
表2
ウエスタンブロットによるBorreliaにおけるDBPのアッセイ 株は、Lyme患者の物質またはIxodes sp.ダニに由来した。
EM:遊走性舌紅斑;ACA;慢性萎縮性先端皮膚炎
5.6 実施例6−DbpAの株改変体をコードする核酸配列
B.burgdorferi 297株由来のDbpAの配列を使用して、オリゴヌクレオチド増幅
プライマーを構築して、遺伝子の種々の領域を増幅した。使用したプライマーを
表3にまとめる。
オリゴヌクレオチドプライマーをPCRTMに使用して、B.burgdorferiの以下の
株由来のDbpAの部分を増幅した:N40、SH2、HB19、B31(低継代);HPB31(高継代)
および297。標準のPCRTM条件を使用して、94℃にて1分間;50℃にて2分間;お
よび72℃にて3分間の30サイクルの間増幅を行った。(100マイクロリットルの総
容量:71.5マイクロリットルの水;10マイクロリットルの10×PCRTM緩衝液;5
マイクロリットルの5mM MgCl2;2マイクロリットルのDNA;2マイクロリット
ルの各dNTP;1.5マイクロリットルの各プライマー;および0.5マイクロリットル
のTaqポリメラーゼ(GIBCO)。各混合物を100マイクロリットルの鉱油で覆い、PCRTM
サイクルを開始した)。
表3
DbpA遺伝子増幅において使用したプライマー
表4に示されるように、細菌の各株で5つのプライマーの組み合わせを試験し
た。
B.burgdorferi株297のdbpAのヌクレオチド配列由来の増幅プライマーが試験さ
れた変異株のそれぞれについて産物を生成したが、各株の産物を増幅する特定の
プライマーの能力はかなり変動した。これはDbpAをコードする核酸配列における
細菌の株間の変動を意味する。
表4
dbpA増幅のためのプライマーの組み合わせ
aND=測定せず。
株297のDbpA DNA配列由来のオリゴヌクレオチドを、様々なBorrelia株由来のd
bp遺伝子フラグメントのPCRTM増幅用のプライマーとして使用した。Dcn結合活性
の評価のためにタグを付けたDcnでウエスタンブロット様アッセイを使用して、
ほとんど全ての株がほぼ同じサイズ、20kDa±2kDaのDBPをインビトロで発現する
ことが判明した。従って、これらの株は、PCRTMにより確認されたように、株297
のdbpAおよびdbpB遺伝子の対立遺伝子を含有することが予測された。
これらの共通の配列は、これらの株変異株の増幅を可能にする新しいプライマ
ーの設計を容易にするために使用され得る。あるいは、これらのPCRTM産物は、
サザンハイブリダイゼーションによりdbpAおよびdbpB株変異株を含有するDNAフ
ラグメントを同定し、最終的にこれらの追加の遺伝子の分子クローンを誘導する
ために使用され得る。
B.burgdorferi株に対していくつかのB.afzeliiおよびB.garinii株PGauからのD
bpAの配列分岐は、抗DbpA297血清によるインビトロ増殖阻害に対するこれらの株
の耐性と一致する。B.afzeliiおよびB.garinii由来の配列が得られると、追加の
B.afzeliiおよびB.garinii dbpA遺伝子配列のクローンを得るための基礎が提供
され、B.burgdorferiとは異なり得る共通のエピトープモチーフが解明され、そ
して広い範囲のマルチDbpAまたはマルチDbpA/DbpBカクテルワクチンの設計が容
易になる。
5.7 実施例7-- DBP組成物はDcnに対するBorrelia接着をブロックする
マイクロタイター試験用ウェルを実施例1に記載したように調製した精製Dcn
で被覆し、4°Cで覆いをして一晩振とうした。(50μlのPBS中に1μgのDcn、50
μl/ウェル)。コントロールのウェルを1%BSAを含有するPBSで被覆した。Dcn
被覆ウェルをまた室温で1時間、1%BSAを含有するPBSとインキュベートし、覆
われていない部位をブロックした。
組換えDBPを、100μg/mlのアンピシリンを含有するLB培地においてBG26:pB/2
.5(5)を37゜Cで1晩中振とうしながら増殖させることにより得た。20mlの増殖し
た細菌を、100μg/mlのアンピシリンを含有する1リットルのLB培地に入れて、
37゜Cで1晩中、A600で約0.6〜0.8の光学密度に達するまで振とうした。IPTGを
濃度
が0.2mMとなるまで添加し、そして混合物を37゜Cで約2〜3時間にわたり振とうし
た。細胞をフレンチプレスで破壊し、そして破片を40,000rpmで約15分間でペレ
ット化した。
上清を0.45μmフィルターにかけて濾過し、5μlの濾過した上清を予めPBS中
で平衡にした2mlのDcnアフィニティーカラムに添加した。このカラムを10容量
のPBSで洗浄し、そして結合タンパク質を1M NaClで溶離した。5-15%のアクリ
ルアミドのグラジエントゲルを調製し、20μlの各分画を添加し、そしてゲルを
流してDBPを含有するこれらの画分を決定した。タンパク質を含有するこれらの
画分をプールし、このプールを4゜Cで1晩中、PBSに対して透析したが、少なく
とも1回はその緩衝液を取り代えた。透析されたサンプルのタンパク質濃度をLo
wryアッセイにより決定した。
被覆したマイクロタイタープレートを0.1%BSAを含有する200μlのPBSで3回
洗浄して、振とう装置上で室温で約5分間インキュベートした。DBPを0.1%BSA
を含有するPBS中で希釈した。50μlの適当な希釈液をウェルに加えて、そしてプ
レートを室温で約45分間にわたり振とう装置上でインキュベートした。液体を
デカントして排出した。
次いで、B.burgdorferi株N40をウェルに加えた。0.1%BSAを含有するPBS中の2
5マイクロリットルの細菌(1×109生物/ml)を各ウェルに加え室温で45分間イン
キュベートした。その溶液をデカントして排出し、そしてウェルを0.1%BSAを含
有するPBSで3回洗浄して、付着しなかった細菌を除去した。
抗B.burgdorferiウサギ血清(1:1000、100μl/ウェル)を加えて、1時間イ
ンキュベートした。(洗浄されたB.burgdorferi株B31の1ml当たり1×108生物を
ウサギに接種し、そして感染後3週間で血清を採集した)。0.1%BSAを含有する
PBS中で3回洗浄した後、第二の抗体、0.1%BSAを含有するPBS中に希釈した1:10
00ヤギ抗ウサギアルカリ性ホスファターゼ結合体(BioRad,Hercules、CA)の10
0μlを添加し、室温で1時間インキュベートした。Sigma-104ホスファターゼ基
質(Sigma)、1Mジエタノールアミン、0.5mM MgCl2、pH 9.8に溶解された1mg/ml
ストック100μlを添加して、30分間、37゜Cでインキュベートした。A405をDcnへ
の結合の単位として計算した。
研究の結果を表5に示す。ここで、報告されたA405は3回の繰り返しの平均で
ある。DBPは投与量依存性でDcnに対するB.burgdorferi微生物の接着をブロツク
するのに成功した。
5.8 実施例8-Borreliaの増殖に対する抗rDbpA血清の阻害活性
表面を露出したと思われる2つの他のBorreliaタンパク質、OspAおよびOspBは
補体が存在しない状態において特定の抗体による細菌の死滅のための標的である
ことが明らかにされた(Sadzieneら、1993)。このことから、本発明者らは、類
似の活性についてDbpAに対する抗血清を調べた。静菌性または殺菌性抗体を入手
できることは、細胞の表面にタンパク質が露出していることの1つの目安である
。
表6は様々なBorrelia株に対する抗rDbpA血清の増殖阻害活性を示す。様々な
抗体の存在下で補体が存在しない場合の増殖に対するB.burgdorferiの感受性は
マイクロタイタープレートにおいて実施される力価アッセイを使用して評価した
。ウサギの抗血清は96のウェルプレートにおいて0.1mlのBSKII培地で系列希釈さ
れ、0.1mlのBSKII培地における増殖の対数増殖中期において105のBorreliaを各
ウェル当たり添加し、その混合物を3日間インキュベートし、そして細胞の生存
能(運動性)を顕微鏡検査により評価した。表6に示された結果は、B.burgdorf
eri sensu stricto297株由来のrDbpAに対して惹起されたウサギの血清を使用し
て得られたものであった。この血清はDbpAを発現する試験された全ての17のB.bu
rgdorferi sensu stricto株のうち12(HB-19、CA-3-87、およびFREDはインビトロ
でDbpAをほとんどかまたは全く発現しない)、ならびにB.gariniiおよびB.afzeli
i
株のいくつかの増殖を著しく阻害した。3つのB.afzelii株および1つのB.garin
ii株は、1:50血清希釈液で僅かに阻害された。25015株はまた、1:10抗DBP血清に
より阻害された。B.andersonii株21038は、強力に感受性であった。抗DBP血清に
より阻害された株は少なくとも4つのOspA血清群に分類され、そして様々な地域
起源を有する。無関係な抗原に対する血清OspAは阻害しなかった。36のB.burgdo
rferi sensu lato株をまた、B31株由来のrOspAに対するウサギ血清による増殖阻
害に対するその感受性について試験した。36の株のうち17が、抗OspA血清に対し
て感受性であり、これらのうち3つのみがB.burgdorferi sensu stricto単離物
であった。従って、297株由来のDbpAに対する抗体は、抗OspA血清よりも多くの
株の増殖を阻害し、抗DbpA抗体は、OspAよりも多くのB.afzeliiおよびB.garinii
株を阻害する。いくつかの株がDbpAをインビトロで発現しなかったので(Dcn-お
よび免疫ブロッティングにより判断した)、36の株のうち20が抗DbpAによる阻害
に対して感受性であるという決定は、低い見積もりである可能性かある。Borrel
ia株は、Drs.Steve Norris、John Leong、Alan Barbour、Robert Lane、RobinI
saacs、David Dorward、およびSteve Bartholdから入手した。 5.9 実施例9 - dbp構築物を使用するDBPの組み換え体発現
本発明のdbp由来のペプチドを過剰発現するために、1つ以上のB.burgdorferi
の天然のdbp遺伝子または遺伝子を改変されたdbp遺伝子のいずれかをコードする
DNAフラグメント、あるいはDBPエピトープ、短縮型DBPのいずれかをコードするd
bp由来核酸セグメント、あるいは変異DBPまたはDBP由来エピトープをコードする
核酸セグメントが適切な発現ベクターにクローニングされる。このようなベクタ
ーは目的の核酸セグメントが誘導可能なプロモーターからその発現が制御される
ようにその位置を定める複数の制限酵素クローニング部位を含有し得る。挿入さ
れたセグメントの方向、プロモーターの誘導、増殖条件および制限酵素分析を決
定する方法ならびに産出されたタンパク質の回収は当業者に周知である。ペプチ
ドの発現および定量は、例えばSDS-PAGE、ウエスタンブロット分析およびタンパ
ク質測定アッセイなどによる標準的な方法により測定可能である。
本発明の特定の局面は、大量に組み換えタンパク質を産生することである。こ
のような方法は当業者にとって周知であり、そして上記に詳細に説明してきた。
総合的かつ一般的意味では、多数の組み換えタンパク質の産生は、特定の構築物
に依存する様々な発現系およびこのようなタンパク質産出に利用可能な様々な発
現系の特定の利点を使用して、原核生物または真核生物の細胞のいずれかにおい
て行われ得る。本発明の特定の局面は下記の発現系の使用を包含する:
このように調製された組み換えタンパク質は、本発明においてイムノアッセイ
試薬用組成物、感染し易い動物に免疫応答を発生させるための抗原調製物、ワク
チン製剤、ならびに受動および能動免疫化方法に使用するための抗体の産生用の
基質を含む様々な実施態様で有用である。
原核動物供給源から組み換えDBPを大規模に調製する場合に有用である一般的
な手順の例として、下記の方法が使用され得る:E.coli JM101 supE、endA、sb
cB15、hsd R4、rpsL、thi△(lac-proAB)(F'traD36 proAB+ laclq Z△M15)、E.co
li JM105 supE thi△(lac-proAB)(F'traD36 proAB+ laclq Z△M15)、TGl(supE h
sd△5 thi△(lac-proAB)+(F+traD36 proAB laclq lacZ△M15))(Carterら、1985)
、または発現プラスミドを有するXLl-Blue細胞(Stratagene,La Jolla,CA)の
飽和一夜培地をアンピシリンを補充したLuria Broth(Gibco BRL,Grand I
sland,NY)に1:50の割合で希釈し、そして培地が0.6-0.7のOD600に達するまで
増殖させる。イソプロピル-1-チオ-β-D-ガラクトピラノシド(IPTG;Gibco BRL,
Grand Island,NY)(最終濃度0.2mM)が細胞に添加され、そしてさらに2.5〜5
時間の間37゜Cで増殖を続ける。細菌を遠心分離により回収し、そして細菌のペ
レットをリン酸緩衝化生理食塩水(PBS;10mMリン酸、0.14M NaCl,pH7.4)に再
懸濁する。細胞をフレンチプレス(SLM Instrument Inc.,Urbana,IL)を20,00
0L.b./in2で2回通過させることにより溶解する。細胞の溶解液を10分間、102,
000×gで遠心分離し、細菌の破砕物を除去する。溶解性タンパク質を含有する
上清を、0.45μMのメンブレン(Nalgene,Rochester,NY)を通して濾過し、そ
してさらに精製のために保持する。
本発明はまた、組み換え系において発現される短縮型DBPの調製に関する。こ
のような1つの例は、Dcnに結合する能力をなお保持する短縮型DBPの構築である
。好ましい実施態様において、ベクターはリーダーペプチドに対する融合物とし
てのタンパク質および主なE.coliリポタンパク質Lppの翻訳後修飾配列を発現す
るように構築された。T7プロモーター発現ベクターpET-30b(Novagen,Inc.,Ma
dison,WI)を用いて、T7プロモーターから発現された翻訳領域の初めの部分を
含有するNdel-EcoRI制限フラグメントが、Lppタンパク質のリーダーペプチドを
発現する合成配列および新たなベクターpT7Lpplを作製するリポタンパク質の翻
訳後修飾を特定するペプチドと置き換えられた。アミノ酸Gly26からSer187に及
ぶd
より増幅された。短縮型DbpAタンパク質をコードするこのフラグメントはpT7Lpp
l中にクローニングされ、pMSH24を生じた。このプラスミドはE.coli宿主株BL21
(DE3)pLysSに形質転換されると、キメラのリポタンパク質として短縮型DbpAを発
現することが示された。さらに、この短縮型DbpAはタグを付したDcnブロットア
ッセイにおいてDcnを結合する能力を保持していた。
5.10 実施例10−DbpA抗体およびDbpB抗体を使用する受動免疫化
本明細書に開示されている抗体組成物は、ECM成分Dcnおよび関連プロテオグリ
カンへの細菌接着を防止するための動物の受動免疫化に、特に有用性が見出され
る。天然DBP、短縮型DBP、および部位特異的変異誘発DBP、特にDbpAおよびDbpB
が、動物ドナーおよび特にヒトのような哺乳動物ドナーを免疫する抗原として、
特に有用であると考えられる。ドナーの血液血漿由来の免疫グロブリン画分(Ig
)は精製され、そして標的集団に全身的に投与され得る。Borrelia感染の発症に
ついて高い危険性の個体は、集中治療室の患者、免疫無防備状態の患者、手術患
者、子供、および、米国の北東部、中西部、および西部太平洋沿岸地方のような
、マダニ(ixodid tick)侵入の高い発生率を有する地域の人々を含むが、これ
らに限定されない。Borrelia症の危険性の人々を記載する2つの特定の参考文献
は、Steere,1994およびCenters for Disease Control,1994による報告を包含
する。
本発明のペプチドによる免疫化によって産生された抗DbpA Igおよび抗DbpB Ig
は、いくつかの領域において特定の有用性が見出される:
1)Dcn被覆基質への細菌接着の阻止;
2)オプソニン作用によるクリアランスにおける免疫系の補助;および、
3)古典的な補体経路の活性化による細菌の溶解。
5.10.1 材料および方法
マウスに対して感染性である、低継代(Low-passage)B.burgdorferi B31を使
用して、本明細書に開示されている抗体組成物を使用する受動免疫化を実証した
。この株は、抗rDbPA297と反応し、そしてインビトロでこれらの抗体によって殺
傷される。感染および疾患の両方に影響を受けやすい、広く使用される系統であ
るC3H/H3Jマウス(Bartholdら、1993)を、104個のスピロヘータ(100 LD50)の
皮内接種物により抗原投与し、rDbpA、rOspA、あるいはrPspAに対するウサギ血
清による抗原投与の直前に受動免疫した。
5.10.2 結果
DbpAの抗体への接近が、インビトロにおける操作の人工物ではないことを実証
する1つの方法は、これらの抗体によるBorrelia抗原投与からの受動防御を実証
することである。同系繁殖系マウスの一般系統(例えば、C3H/HeJ C3H/HeN、お
よびBalb/cByJ)が、Borreliaによって誘発された疾患の重篤度が異なり得るが
、感染性Borrelia株に対するそれらの感受性は、より一定している。さらに、マ
スウ毒性株Sh.2.82、N40、およびB.afzelii PKoもまた、抗rDbPA297血清に対す
るインビボ感受性について評価した。感染および疾患の両方に影響を受けやすい
、広く使用される系統である、C3H/HeJマウスを、104個のスピロヘータの皮内接
種物により抗原投与し、rDbpA、rOspAに対するウサギ血清、または血清なしでの
抗原投与の直前に、受動免疫した。抗原投与の2週後に、組織試料(膀胱、心臓
、滑液)を、BSKII培地中に入れ、これらの組織からのBorreliaの増殖の形跡を
、インビトロ培養の2および3週後に、顕微鏡によって評価した。スピロヘータ
が3つ全ての培養からの試料の10-20倍高倍率視野の試験で認められない場合、
防御は完全であると判断した。他の抗原(OspA、OspB)と反応性であるその細菌抗
体はまた、同種または密接に関連する株による抗原投与に対して受動防御を誘起
し、このことは、抗rDbpAもまた防御を与えることを示唆した。抗DbpA血清は、
全ての評価されたB.burgdorferi株(これらは、抗原供給源であるB.burgdorfe
ri297株とは異種であるが)に対する防御を与える。これらの結果もまた、DbpA
が少なくとも試験マウス中の循環に残存されるウサギ抗体の存続期間の間、イン
ビボにおける増殖阻害に対する標的のままであることを示す。
5.11 実施例11−DbpA組成物およびDbpB組成物を使用する能動免疫化
5.11.1 材料および方法
5匹のマウス(Balb/cおよびC3H/HeJ)の群を、フロイント完全アジュバント
(CFA)中の、20μg rDbpAまたはE.coli JM101/pBSIIの可溶性タンパク質抽出
物、あるいは5μg rOspAリポタンパク質で免疫し、4週目に、不完全フロイン
トアジュバント(IFA)中のタンパク質によって追加免疫した。5匹のBALB/cマ
ウスの群もまた、CFA中の20μgのrDbpB、または5μgrOspAもしくはE.coli抽出
物で免疫し、そして3週目にIFA中のタンパク質で追加免疫した。2週間間隔で
、血清を採取し、ELISAによって免疫抗原との反応性について分析した。抗原投
与のときに、これらの血清ELISA力価は、1:100,000を超え、このことは、この免
疫化レジメによる全ての抗原調製物が、高度に免疫原性であることを示した。
5.11.2 結果
rDbpA抗原調製物は、全てのBALB/cマウスに対して完全な防御を与え得た。防
御はまた、rOspAによって認められたが、不適切なE.coli抗原抽出物によって認
められなかった。興味深いことに、スピロヘータは、rDbpA免疫化C3H(H-2kハプ
ロタイプ)およびBALB/c(H-2dハプロタイプ)マウスの皮膚および関節組織に存
在しなかった。
rDbpB抗原調製物は、5匹のBALB/cマウスのうち3匹のマウスに完全防御を与
え得たのに対し、2匹の感染マウスは、それらの組織におけるスピロヘータの減
少したレベルを有した(図28Aおよび図28B)。
5.12 実施例12−キメラリポタンパク質-DbpA短縮型組成物を使用する能動免疫
化
5匹のマウス(C3H/HeJ)の群を免疫した。2週間間隔で血清を採取し、ELISA
によって免疫抗原との反応性について分析した。抗原投与のときに、これらの血
清ELISA力価は、1:100,000を超え、このことは、この免疫化レジメによる全抗原
調製物が、高度に免疫原性であることを示した。rDbpA抗原調製物は、C3H/HeJマ
ウスに対して防御を与える能力において、キメラリポタンパク質DbpA短縮型と同
様であった。防御はまた、rOspAで認められたが、不適切なE.coli抗原抽出物で
は認められなかった。ウサギにおいて誘起されたrDbpAに対する血清は、C3Hマウ
スを完全に防御した。さらに、異種B31株に対する防御が、rDbpAおよびLpp:297
株由来DbpAを使用して認められた。
5.13 実施例13−抗rDbpA血清の感染後投与は感染を阻止する
ライム病ワクチンの主な候補抗原であるOspAベースのワクチンに重要なことは
、このタンパク質に対する抗体が、感染前に高レベルで存在する場合にのみ有効
であることである。これは、OspAに対する感染により誘導される記憶(memory)応
答がほとんど、または全く有益でないことを示唆する。しかし、インビボにおけ
る増殖および持続に必要とされるその他のborrelia表面タンパク質は、ワクチン
免
疫原としてのこのような制限を受けないかもしれない。borreliaを含む多くの細
菌病原体は、宿主標的組織の特異的な高分子へ接着後に、感染を開始する。これ
らの付着因子(adhesin)は、細菌表面で曝される。付着因子は、数種の動物モデ
ルで実証されたように、ヒトおよび動物の疾患に対する有効なワクチンである。
最近開発された無細胞百日咳ワクチンのいくつかは、B.pertussis付着因子ペル
タクチン(pertactin)、FHA、およびフィムブリア(fimbriae)(Cherry,1992)を
含む。以下の実施例は、受動免疫化研究でのDbpAの有効性を示す。
C3H/HeJマウス(群あたり3匹)を、104個のスピロヘータ(100 ID50)の皮内
接種物により抗原投与し、そしてrDbpA、rOspA、またはrPspAに対する0.1mlのウ
サギ血清による抗原投与の直前(0日目)または抗原投与後の2、4、7、また
は10日目に、1回投与により受動免疫した。マウスを17日目に屠殺し、そして感
染を以前のように、皮膚、膀胱、および関節組織の培養によって評価した。
表7に示されているように、抗DbpA血清は、4日目までは有効であったが、抗
OspA血清は0日目の後には有効でなかった。これは、DbpAが、増殖し、宿主中に
存在するインビボ条件に順応するための4日間の後でさえ、抗体媒介除去に対す
る標的のままであることを示す。OspAについてはその通りでなかった。抗体また
は同種由来の抗体の複数回用量が、より好ましい薬学動力学を得るように投与さ
れれば、この感染後の治療効果が、感染プロセスにおいてより後に拡大され得る
ことは可能である。この研究は、疾患よりむしろ感染のみを測定したが、しかし
、全てのborreliaを除去するのに十分ではない抗体レベルは、実際に、疾患病状
を阻むのに十分であり得る。
重要なことに、これらの結果は、DbpAによるプライミング(priming)ワクチン
接種に対する感染誘導記憶免疫応答が、感染または疾患の除去に有効であり得る
ことを示す。これはまた、DbpBについて得られた結果に基づいて可能であり得る
。
5.14 実施例14−B.burgdorferi、B.afzelii、およびB.garinii由来のDBPを
コードする核酸配列の単離
オリゴヌクレオチドを、ライム病スピロヘータの主要な3つの系統群を示す、
borrelia株由来のdbpA遺伝子フラグメントのPCRTM増幅用のプライマーとして使
用
した。297株のdbpA遺伝子由来のプライマーは、PCRTMにおいて機能し得、異なる
増幅条件の限定されたセット下で試験される8つの株の7つから予測される大き
さの候補dbpA対立遺伝子を増幅する。PBiのような、記載された条件でも増幅さ
れない変異体dbpA対立遺伝子を有する株は、よりストリンジェントでないアニー
リング条件下で、あるいはこれらのプライマーの他の組合せで、またはその両方
で、検出可能なPCRTM産物を生じ得る。これらの対立遺伝子のヌクレオチド配列
の決定は、DbpAを発現する全ての遺伝子間で恐らく共通である、最も高度に保存
された領域の解明を可能にする。次に、これらの共通配列を、新しいプライマー
の設計を容易にするために使用して、これらの株の変異体の増幅を可能にする。
あるいは、これらのPCRTM産物を使用して、サザンハイブリダイゼーションによ
りdbpA株の変異体を含むDNAフラグメントを同定し、そして最終的にこれらの遺
伝子の分子クローンを得ることができる。
B.burgdorferi、B.afzelii、およびB.garinii由来の候補dbpA対立遺伝子の
同定を、ライム病スピロヘータの3つの主要系統群を示す、borrelia株由来のdb
pA遺伝子フラグメントのPCRTM増幅用のプライマーとしてオリゴヌクレオチドを
使用して達成した。PCRTM増幅反応物の一部を、1%アガロースゲルで電気泳動
し、DNA産物のおよその大きさを、サイズスタンダードと比較して評価した。所
定のプライマー対が、297株配列から予測される大きさの増幅産物を生じた場合
、これはチェックマークによって示される。いくつかの場合において、さらなる
増幅産物もまた得られた。全ての増幅は、96℃での15秒の変性で開始し、その後
にアニーリング、次いで、72℃での30秒の伸長期間が続いた。DbpAコーディング
配列中のプライマーを用いたdbpA遺伝子の「全長」および「短縮型」の産物を、
42℃での15秒のアニーリング期間を用いて得た。DbpAコーディング配列の外側の
プライマー対1、2、および3を用いて、さらに長い増幅産物を、45℃または49
℃のいずれかでの15秒のアニーリング期間で得た。示された産物を、Taqポリメ
ラーゼ(Perkin Elmer-Cetus)の存在下での30サイクルの増幅後に検出した。
表9は、実施例5.10で議論した異種borrelia株の受動防御の結果の概要を示す
。
データを表の形態に編集し、抗DBP297血清および抗OSPAB31血清によって防御さ
れたマウスの%として表した。これらの抗原投与条件下で、抗DBP血清によって
、
より広範囲の防御が達成された。
表7
C3H/HeJマウスにおけるBorrelia感染に対する
抗血清の抗原投与後受動投与の効果
B.burgdorferi、B.atzelii.およびB.gariniiからの候補dbpB対立遺伝子の同
定を、297株dbpB遺伝子配列に由来するオリゴヌクレオチドを、PCRTMプライマー
として、dbpAについてのストラテジーと同様の様式で使用して達成した。B.burg
dorferi 297株に加えて、15のdbpB遺伝子を、種々のB.burgdorferi(2P4、Sh2、
FRED,G39/40、WB19、LP5、NCH-1,Zs7、LP7、N40、CA-2-87、JD1,IPS,B.afze
lii(Pko)、およびB.garinii(20047)株)から増幅および配列決定した。アミ
ノ酸レベルで、これらの16のdbpB遺伝子により発現されるDbpBタンパク質は、>
98%アミノ酸配列同一性を共有する。4つのアミノ酸置換のみが、これらの対立
遺伝子間で観察された;これらを、表10に列挙する。
表10 DbpBの変異株のアミノ酸配列同一性 株 297株と比較しての同一性
297 同一
LP4 同一
SH2 同一
20047 1アミノ酸の相違を除いて同一:D50E
(A.A.50でAsp→Glu)
FRED 1アミノ酸の相違を除いて同一:D50E
(A.A.50でAsp→Glu)
G3940 1アミノ酸の相違を除いて同一:D50E
(A.A.50でAsp→Glu)
HB19 1アミノ酸の相違を除いて同一:D50E
(A.A.50でAsp→Glu)
LP5 1アミノ酸の相違を除いて同一:D50E
(A.A.50でAsp→Glu)
NCH-1 1アミノ酸の相違を除いて同一:D50E
(A.A.50でAsp→Glu)
ZS7 1アミノ酸の相違を除いて同一:D50E
(A.A.50でAsp→Glu)
IP5 2アミノ酸の相違を除いて同一:K16D、D50E
(A.A.16でLys→Asp;A.A.50でAsp→Glu)
LP7 2アミノ酸の相違を有して同一:K16D,D50E
(A.A.16でLys→Asp;A.A.50でAsp→Glu)
N40 2アミノ酸の相違を有して同一:K16D,D50E
(A.A.16でLys→Asp;A.A.50でAsp→Glu)
pKo 2アミノ酸の相違を有して同一:K16D,D50E
(A.A.16でLys→Asp;A.A.50でAsp→Glu)
表10(続き)
JD1 2アミノ酸の相違を有して同一:D50E.G53E
(A.A.50でAsp→Glu;A.A.53でGly→Glu)
CA287 3アミノ酸の相違を有して同一:K16D、A31T、D50E (A.A.16でLys→Asp;A.A.31でAla→Thr;A.A.50でAsp→Glu)
5.14 実施例14-DBP特異プロテオグリカン誘導体の調製
本発明の別の局面は、本明細書に開示されている天然DBPおよび合成改変DBP由
来エピトープを認識する、プロテオグリカンおよび/またはそれらの誘導体を含
有する新規組成物の調製である。このような組成物は、動物および特にヒトにお
ける細菌接着を阻むための治療処方物の調製に有用である。ECMに存在する天然D
cnを模倣する新規リガンドは、細菌細胞表面に存在するMSCRAMM成分を効果的に
飽和することによる、細菌感染の化学予防剤として作用する。
6. 配列識別名の簡単な説明
配列番号1〜配列番号6、表3に列挙されるプライマー。
配列番号7、B.burgdorferi 297からの2.5-kbのdbpA/dbpBのDNA配列。
配列番号8、B.burgdorferi 297からの0.6-kb ORFのDbpA配列。
配列番号9、B.burgdorferi 297からの0.6-kb ORFのDbpA配列。
配列番号10、BG26:pB/2.5(5)の2.5-kb挿入DNAのヌクレオチド1〜1400。
配列番号11、BG26:pB/2.5(5)の2.5-kb挿入DNAのヌクレオチド1401〜2653。BG2
6:pB/2.5(5)。
配列番号12、B.burgdorferi B31株のdbpA遺伝子。
配列番号13、B.burgdorferi B31株のDbpAタンパク質。
配列番号14、B.burgdorferi Sh.2.82株からのdbpA遺伝子。
配列番号15、B.burgdorferi Sh.2.82株からのDbpAタンパク質。
配列番号16、B.burgdorferi HB-19株からのdbpA遺伝子。
配列番号17、B.burgdorferi HB-19株からのDbpAタンパク質。
配列番号18、B.afzelii PGau株からのdbpA遺伝子。
配列番号19、B.afzelii PGau株からのDbpAタンパク質。
配列番号20、B.garlnii IP90株からのdbpA遺伝子。
配列番号21、B.garinii IP90株からのDbpAタンパク質。
配列番号22、B.burgdorferi LP4株からのdbpA遺伝子。
配列番号23、B.burgdorferi LP4株からのDbpAタンパク質。
配列番号24、B.burgdorferi LP7株からのdbpA遺伝子。
配列番号25、B.burgdorferi LP7株からのDbpAタンパク質。
配列番号26、B.burgdorferi JD1株からのdbpA遺伝子。
配列番号27、B.burgdorferi JD1株からのDbpAタンパク質。
配列番号28、B.burgdorferi 297からのDbpBタンパク質。
配列番号29、B.burgdorferi 297、LP4からのdbpA遺伝子。
配列番号30、B.burgdorferi 297、LP4からのDbpAタンパク質。
配列番号31、B.burgdorferi SH2からのdbpA遺伝子。
配列番号32、B.burgdorferi SH2からのDbpAタンパク質。
配列番号33、B.burgdorferi N40からのdbpA遺伝子。
配列番号34、B.burgdorferi N40からのDbpAタンパク質。
配列番号35、B.burgdorferi JD1からのdbpA遺伝子。
配列番号36、B.burgdorferi JD1からのDbpAタンパク質。
配列番号37、B.burgdorferi HB19からのdbpA遺伝子。
配列番号38、B.burgdorferi HB19からのDbpAタンパク質。
配列番号39、B.burgdorferi B3L BR4、3028からのdbpA遺伝子。
配列番号40、B.burgdorferi B3L BR4、3028からのDbpAタンパク質。
配列番号41、B.burgdorferi G3940からのdbpA遺伝子。
配列番号42、B.burgdorferiG3940からのDbpAタンパク質。
配列番号43、B.burgdorferi IP90からのdbpA遺伝子。
配列番号44、B.burgdorferi LP4からのDbpAタンパク質。
配列番号45、B.burgdorferi ZS7からのdbpA遺伝子。
配列番号46、B.burgdorferi ZS7からのDbpAタンパク質。
配列番号47、B.afzelii PGauからのdbpA遺伝子。
配列番号48、B.afzelii PGauからのDbpAタンパク質。
配列番号49、B.afzelii B023からのdbpA遺伝子。
配列番号50、B.afzelii B023からのDbpAタンパク質。
配列番号51、B.garinii IP90からのDbpA遺伝子。
配列番号52、B.garinii IP90からのDbpAタンパク質。
配列番号53、B.burgdorferi CA287からのdbpB遺伝子。
配列番号54、B.burgdorferi CA287からのDbpBタンパク質。
配列番号55、B.burgdorferi IPSからのdbpB遺伝子。
配列番号56、B.burgdorferi IPSからのDbpBタンパク質。
配列番号57、B.burgdorferi JD1からのdbpB遺伝子。
配列番号58、B.burgdorferi JD1からのDbpBタンパク質。
配列番号59、B.burgdorferi 297、SH2、およびLP4からのdbpB遺伝子。
配列番号60、B.burgdorferi 297、SH2、およびLP4からのDbpBタンパク質。
配列番号61、B.burgdorferi N40、LP7、およびB.afzelii PKoからのdbpB遺伝
子。
配列番号62、B.burgdorferi N40、LP7、およびB.afzelii PKoからのDbpB。
配列番号63、B.burgdorferi HB19、G3940、LP5、ZS7、NCH-1,FRED、およびB.
garinii 20047からのdbpB遺伝子。
配列番号64、B.burgdorferi HB19、G3940、LP5、ZS7、NCH-1、FRED、およびB.
garinii 20047からのDbpBタンパク質。
配列番号65、B.garinii IP90からの部分的dbpB遺伝子。
配列番号66、B.garinii IP90からの部分的DbpBタンパク質。
7.参考文献
以下の引用文献および上記に引用されたものは、上記本文中に引用された理由
のために、本明細書中に参考として関連部分において援用されている。 本明細書に開示および請求されている全ての組成物および方法は、本発明の開
示を考慮して、過度の実験を伴わずに遂行および実施され得る。本発明の組成物
および方法は好ましい実施態様によって記載されてきたが、本発明の概念、精神
、および範囲から逸脱することなく、本明細書に記載の組成物、方法、および方
法の工程または方法の工程順序に変化が適用され得ることが、当該分野の当業者
には明白である。より詳細には、化学的および生理学的の両方に関連する特定試
薬が、本明細書に記載されている試薬と置換され得、それにもかかわらず同じま
たは同様の結果が達成されることは明白である。当業者に明白なこのような同様
の全ての置換および改変は、添付の請求の範囲によって定義されるように、本発
明の精神、範囲、および概念の範囲内であることが考慮される。従って、特許権
が与えられるように請求されている独占権は、以下の請求の範囲に記載されてい
るようなものである。
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(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
C07K 14/20 C07K 14/20
16/12 16/12
C12N 1/21 C12N 1/21
C12Q 1/68 C12Q 1/68 A
G01N 33/53 G01N 33/53 D
33/569 33/569 F
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L
U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF
,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,
SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S
Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD
,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ
,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU,
CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,H
U,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ
,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,
MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,P
T,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,TJ
,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN
(72)発明者 グオ,ベティ ピー.
アメリカ合衆国 テキサス 77054,ヒュ
ーストン,ナンバー 20―2ジー,ケンブ
リッジ 7900
(72)発明者 フック,マグナス
アメリカ合衆国 テキサス 77005,ヒュ
ーストン,オベルリン 4235
(72)発明者 ハンソン,マーク
アメリカ合衆国 メリーランド 21045,
コロンビア,キャメルバック レーン
5962